ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

エレン「ニートと」ジャン「隣人と」リヴァイ「…大家」

    • Good
    • 2

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2014/10/28(火) 21:52:33
    スレを開いてくださりありがとうございますー!
    こちらは相棒のリヴァジャンベル師匠との合作となっております!いえい!頑張ろうね!

  2. 2 : : 2014/10/28(火) 21:54:27
    概要をサラッと↓

    進撃の巨人現代パロディ
    エレンとかジャンさんとか21歳だけど兵長の歳は変わらないご都合主義だよ!
    ニートエレンの隣に世話焼きジャンさんが越して来たようです。

    ・キャラ崩注意
    ・『』は電話の相手用のかっこです
    ・コメントありがとうございます!ですが、読みやすい小説にするため非表示にさせて頂きましたm(_ _)m


  3. 5 : : 2014/10/29(水) 06:43:08
    ピーンポーン

    ジャン「…」

    俺の名前はジャン・キルシュタイン

    今日このアパートに引っ越して来たから隣人のエレンさんに挨拶を、と思ってチャイムを鳴らしたのだが
    「今出まーす…」と言ったきり一行に出てくる気配がない

    ジャン「あの、大丈夫ですか?」

    悪いとは思いつつもドアノブに手をかけると簡単に開いた
  4. 6 : : 2014/10/29(水) 06:43:36
    ジャン「(無用心だな…)すみません、お邪魔し…ま…⁈」

    まず目に入ったのはゴミの山
    それと同時に異臭が漂ってくる

    ジャン「(酷ぇ臭いだな…)ゴミ屋敷…?」

    ジャン「(土足…は、流石に駄目か。少し埃被ってるけどスリッパをかりよう)」

    鼻をつまみながら恐る恐る中へ入って行くと、ゴミの山に埋れている人間がいた
  5. 7 : : 2014/10/29(水) 06:44:04

    ジャン「っおい!大丈夫か⁈」

    エレン「うう…く、さい…(ガクッ」

    ジャン「エレンさん⁈」

    ジャン「くそっ!とにかくベッドに運ぶか…」
  6. 8 : : 2014/10/29(水) 06:44:39
    幸いベッドの周辺だけは綺麗に整理されていたため、運ぶのは楽だった

    ジャン「エレンさん?聞こえますか?」

    エレン「…」

    ジャン「(ん?こいつ顔赤くないか)」

    そう思い、額を合わせてみると

    ジャン「熱っっ?!すごい熱じゃねえか!」
  7. 15 : : 2014/10/29(水) 20:49:52
    ジャン「面倒みるしかねぇな…」

    エレンさんに布団をかけて、冷えピタが無いみたいだから濡らしたタオルを額に当てておいた

    ついでに、臭いを逃がすべく窓を開けて換気もする

    ジャン「(あとは粥でも作るかな、薬飲んでもらわないとだし)」

    ジャン「(いやまて、家に食い物はまだなかったな。だからってエレンさん家もこの有様だ…)」

    辺りを見渡してみるとバランス栄養食やカップ麺のゴミなどが散乱している
    おそらくまともな食材は無いだろう

    ジャン「(仕方ない、買い物に行くか…)」

    それまでエレンさんを見ててくれる人、居ねぇかな。

    ジャン「あの人に頼んでみるか…?」
  8. 16 : : 2014/10/30(木) 18:34:17

    *管理人室

    リヴァイ「は?看病…?なんで俺がそいつのお守りなんぞしなきゃならねぇ」

    ジャン「まだ測ってなんいんですけど、すごい熱なんです」

    あの人、というのはキャ…じゃなくてリヴァイさん。
    このアパートの大家さんだ

    リヴァイ「そんなの寝ときゃ治…ん?ちょっと待て。そいつの部屋は何号室だ」

    ジャン「俺の隣だから、5号室です」

    リヴァイ「…よし、行こう」

    ジャン「え、なんでいきなり」

    リヴァイさんが何故突然やる気を出したかは分からないが、請け負ってくれるならありがたい。

    でも、疑問だな…

    ジャン「(あ、俺も財布とか取りに戻らねぇと)」
  9. 17 : : 2014/10/30(木) 18:54:31
    ・・・

    部屋の前に行くとリヴァイさんがエレンさんの部屋のドアを開け、その前で鼻をつまみ顔をしかめていた

    リヴァイ「チッ…やはりな」

    ジャン「リヴァイさん、どういう意味です?」

    リヴァイ「…5号室のエレンは3年ほど前からここに住んでいる」

    ジャン「はあ…」

    リヴァイ「そして俺は大家だ、このアパートを管理する義務がある」

    今のところ話は繋がらねぇ、どういう事だ?

    リヴァイ「エレンの部屋がその3年間、この状態になった事が無いとでも思うか?」

    ジャン「(なるほどな)…いえ、思いません」

    リヴァイ「もう何度片付けたか分からねぇ」

    リヴァイ「そして、致命的な事にエレンの掃除能力はゼロ。脅してやる気を出させたところで余計に散らかるだけだった…」

    そういうとリヴァイさんは遠い目をしてため息をついた

    どんだけ酷かったんだ…

    リヴァイ「仕方ねぇな。部屋を片付けるついでだ」

    リヴァイ「おい、お前も早く買い物に行ってこい」

    ジャン「分かりました、じゃあ失礼します」

    リヴァイ「ああ」

    リヴァイさんがあんな目をするなんて、エレンさんは別の意味でスゴイ人だな…
  10. 25 : : 2014/10/31(金) 21:49:22

    買い物を終え急いでエレンさんの部屋に戻ると、そこには見違えるほど綺麗に片付いた部屋と満足気な顔のリヴァイさんがいた

    ジャン「ただいま戻りました!すごいですね…あの部屋がこんなに綺麗になるなんて…」

    リヴァイ「まぁ、当然だな。俺が掃除したんだ」

    この掃除テクニック、いつか教えて貰おう…

    ジャン「あ、エレンさんの様子はどうでしたか?」

    リヴァイ「とくに変化はねぇ、タオルがぬるくなってたから俺の家にあった冷却シートに変えておいた。おいてくから勝手に使え…あとは任せて大丈夫か?」

    ジャン「はい、リヴァイさんもいろいろありがとうございました!」

    リヴァイ「ああ…お前に礼を言われるのもおかしな話だがな」

    ふっと軽く笑い、リヴァイさんは帰って行った

    エレンさんの様子を見てみると、顔が赤く、熱のせいか汗ばんでいて呼吸も荒い。本当に苦しそうだ

    ジャン「(今の時刻は…6時30分か、そろそろ夕飯の時間だな)」

    勝手に使うのは悪いが今回は特例って事で、エレンさんのキッチンを使わせて貰う事にする

    リヴァイさんのおかげで大分綺麗になったしな…

    ジャン「(さて、作るか)」

    ちなみに今日のメニューは、梅干しの粥、ネギをいれた卵焼き、肉じゃが、りんご。

    料理を進めていると、部屋の方から声が聞こえた

    エレン「ん…?なんで俺べっどにいるんだ…それに、なんかいい匂い…」

    火を止め、エレンさんが寝てるベッドに駆け寄る

    ジャン「エレンさん!目が覚めたんですね!」

    俺が声をかけるとエレンさんはひどく驚いて、焦った様に口を開いた

    エレン「え、あ、だ、誰ですか?」

    ジャン「今日隣に越してきた、ジャン・キルシュタインです。」

    ジャン「すみません、挨拶に伺ったらエレンさん熱を出して倒れていたので勝手に部屋へ上がらせてもらいました」

    エレン「こ、こちらこそ、すみませんっ…!!ご迷惑をおかけしたみたいでっ…!」

    エレンさんはそう言うと頭から布団を被って丸まってしまった

    フルフル、と震えているのが布団越しでもわかる程震えている

    ジャン「(…え?)」

    ジャン「あ、あのー。エレンさん!もうすぐご飯出来ますけど…」

    すごく苦しそうだったし、心配になって声をかけると

    エレン「ありがとうございます…いただきます…」

    と、か細いながらも返事を貰えたのでひとまず安心し、料理に戻る事にした
  11. 26 : : 2014/10/31(金) 21:52:03
    エレン視点

    エレン「(え、なになに。何が起こっているんだ…)」

    画面の前のソウルメイトよ!ちょっと俺の話を聞いてくれ!
    信じられねぇと思うが、今起こった事をありのまま話すぜ…

    なんと、“目が覚めたら部屋が綺麗に片付いていて、おまけに熱を出して倒れた俺を看病してご飯まで作ってくれてる人がいた”んだ…

    エレン「(俺だって信じられねぇけど、事実なんだぜ…?)」

    コミュ障まで発動させちまったし、あぁもう。恥ずかしすぎて震える…

    エレン「(そもそも、なんでこうなったんだ…)」

    熱のせいで上手く働かない頭をフル稼働させ、俺はこうなった経緯を考えた
  12. 31 : : 2014/11/01(土) 18:36:44
    ピンポーン

    エレン「今出ます...」

    俺の名はエレン・イェーガー

    自分で言うのもなんだが

    ニートである

    エレン「ったく誰だよ...こんな時間に...」

    ちなみに今は昼間である

    エレン「もしかして大家さん!?嘘だろ...そんなに臭い...いやくせぇ...」

    エレン(なんだか頭がぼーっとしてきた...シューティングゲームいいとこだったのに...)

    ガチャッ

    エレン(誰か入ってきたのか...?あ、まぶたが重い...)

    ジャン「っおい!大丈夫か!」

    エレン「うぅ...く、さい」ガクッ

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー


    エレン(くそっ!こっから先がどうしても思い出せねぇ!!)

    エレン(多分...いや、絶対俺はあのあと倒れてあの人...ジャンさんに助けて貰った)

    エレン(そのおかげで体は正常。おまけに冷えぴた、飯まで...)

    エレン「ん?飯?」

    エレン(確かインターホンが鳴ったのは昼...昼飯は食った後...)チラッ

    エレン「!?」

    エレン(6時35分!?まじか!どんだけ寝てたんだ俺...)

    ジャン「あのーエレンさん...」

    エレン「ふっ、ふぁい!?」

    ジャン「具合はどうですか?」

    エレン「あ、その...あの...お、おかげさまで...」

    ジャン「それは良かった...!夕食作ったんですけど食べます?」

    エレン「ほ、本当に...ありがとうございます...」

    ジャン「お粥食べれます?」

    エレン「はい...いただきます...」

    エレン(...超うめぇ...)

    エレン(なんだこの人...料理上手すぎだろ...いや、もしかしたらここ最近ちゃんとした飯を食わなかったせいか...)

    エレン「とても...美味しいです...」

    ジャン「口に合いましたか。あ、俺もここで食べていいですか?」

    ジャン(俺の分まで作ったからな...)

    エレン「え...あ、いいですよ...」

    エレン(ここで断ったら失礼すぎる...)

    ジャン(とりあえず元気になってくれて良かった...ていうか...この人って...)

    ジャン(ニート?)

    ジャン(部屋は散らかり、カップ麺を主食とし、パソコンに没頭、しかもコミュ障...)

    ジャン(ニートだろ!!絶対!!)

    ジャン(ニートに会ったことないからニートって言っていいのか分かんねぇけど多分ニートだな)

    ジャン(全く...何やってんだミ...)

    ピコンピコン

    エレン「あ、ミカサからだ...」

    ジャン「!?ミ、ミカサ?」

    エレン「あ、その...お、俺の家族っていうか、幼馴染みっていうか...」

    エレン「そんな感じの女の人です...あと幼馴染みがもう1人いて...アルミンっていう男の人です...」

    ジャン「そ、そうでしたか...俺にも幼馴染みではないですけど仲が良いやつはいますよ」

    エレン「そうなんですか。アルミンはとても頭が良いんですよ」

    ジャン「へぇ...俺の友達...マルコっていうんですけどそいつも頭が良くて、昔勉強をよく教えてもらってました」

    エレン「俺もです。あ、ミカサは女なのにとても力持ちで仕事も完璧だとか...」

    ジャン「え。なんの仕事してるんですか?」

    エレン「俺、よく知らないんですよ...アルミンと同じ仕事をしていることは知ってるんですけど...」

    ジャン「そ、そうなんですか...」

    ジャン(なんだ...ビックリした...)

    ジャン「マルコもどっかの会社の社長をしてるとかで...俺もその会社教えて貰ってないんですけどね...」

    エレン「意外と近くにいる人のことってよく知らなかったりするんですよね」

    ジャン「そうそう!そして...」

    タシカニソウデスネ!キガアイマスネ

    リヴァイ「...ふっ」スタスタ
  13. 34 : : 2014/11/03(月) 19:11:39
    ーあくる日ー

    ピンポーン

    ジャン「...。」


    ピーンポーン

    ジャン「...っ」

    ピンポンピンポーン

    ジャン「...しょうがねぇな」ガチャッ

    ジャン「エレンさーん!朝ですよー!!」

    エレン「うわぁ!」ビクッ

    ジャン「うわぁ!じゃないですよ!!朝です。起きて下さい」

    エレン「え。まだ7時じゃないですかー」

    ジャン「平日の7時は大体の人が起きてる時間です」

    エレン「ニートの俺には関係無いですよー!」

    ジャン「今日からニートやめるんでしょ!?ほら!早く!!」バサッ

    エレン「うっ!寒っ!!」

    ジャン「飯作っといたんでちゃんと食べて下さいね!あと、ゲームばかりしないで下さいよ?」

    エレン「分かってますぅー」

    ジャン「じゃあ、行ってきます!」

    エレン「いってらっしゃーい...」

    エレン(なんだこれ...)

    あのあとまあ、色々あってジャンさん(大家さんも)にお世話になることに

    俺的には感謝しきれないほど嬉しいことだが、何故ジャンさんが乗り気だったのかはよく分からなかった

    さすがに俺がニート脱出したらちゃんと自立はするけどな...

    エレン「さて...飯食うか...」

    今日のジャンさんからの宿題はニート部屋をきちんとすることと料理を練習すること

    エレン「大家さんのおかげで部屋をキレイにする手間が省けた...」

    エレン「朝からおにぎり...」

    普通である

    エレン「んー...まともな部屋ってなんだ?」モグモグ

    エレン「やっぱ大家さんに手伝って貰うか...」

    エレン「あ、他人に会うときはきちんとした格好でって言ってたな...」

    ボサボサの髪を精一杯とかして眼鏡をかけた

    部屋にいるときは基本的に眼鏡はかけない。でも眼鏡をかけないほうが目を悪くするっていうことを昨日知った

    なるほど。だからすぐ目が疲れる訳だ。これからはずっとかけよう...

    エレン(ていうか大家さんって他の仕事してないのか?いなかったらどうしよう...)

    コンコン

    エレン「大家さーん。いますかー」

    ガチャッ

    リヴァイ「その声はエ...どうしたんだお前」

    リヴァイ(こいつ眼鏡だったのか)

    エレン「とりあえず格好だけでもきちんとしようかと思いまして...」

    エレン(今日大家さんスーツなんだ)

    リヴァイ「...それで何の用だ」

    エレン「いやー...ちょっと部屋のことについて...」

    リヴァイ「また散らかしたのか」

    エレン「そうじゃないんですけどー...」

    ーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「なるほど。とりあえずパソコンとベッドを離そうか」

    エレン「え」

    リヴァイ「当たり前だ。あと、パソコンとベッドの間に障害物」

    エレン「...。」

    リヴァイ「照明少なすぎんだろ。あとは...」

    エレン(なんか頭痛くなってきた...)

    ーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「...今言ったこと全部やっとけ」スタスタ

    エレン「はい...」

    エレン(あ、そういえば...)

    エレン「大家さん。なんで今日スーツなんですか?」

    リヴァイ「...まあ、その...仕事だ」

    エレン「副業ですか」

    リヴァイ「大家が副業だ」

    エレン「え...?」

    リヴァイ「じゃあな」スタスタ

    エレン「え!?ちょっとそれどういう意味ですかぁー!!」

    エレン「...やるか...」
  14. 35 : : 2014/11/04(火) 20:27:41
    ーーーーーーーーーーー

    ピンポーン

    ハーイ ガチャッ

    エレン「ジャンさん!仕事終わったんですね!!」

    ジャン「超疲れましたぁー!あ!部屋すごく変わりましたね!!」

    エレン「大家さんに手伝って貰ったんです」

    ジャン「さすがとしか言いようがない...」

    エレン「栄養のこともちゃんと調べました!」

    エレン(パソコンで...)

    ジャン「んじゃあ夜飯にしましょう!」

    エレン「そういえば今日大家さんスーツだったんですよー」

    ジャン「え!?そうだったんですか!?」

    エレン「しかも本業の仕事してくるとかって...ていうか大家が副業とか!?凄すぎあの人...」


    ジャン「はは...そーですねー...」

    ジャン(寿命が縮まる...)

    ジャン「そ、そんなことより、栄養の何調べたんですか?」

    エレン「えーと...炭水化物ばかりは駄目とか、そういうことです」

    ジャン「調べただけで実行しないんじゃないんですかー?」

    エレン「ま、まさか...」

    俺はこの時思いもよらなかった

    このあとに起こるある事件のことを

    "ニート脱出計画"の恐ろしさを

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー

  15. 41 : : 2014/11/09(日) 09:41:53


    エレン「やっぱり、自分で作るしかないのか…」

    俺は目の前にある食材を見つめ、床に膝をついて項垂れた


    ーすこし前ー

    ピーンポーン

    ガチャッ

    ジャン「おはようございます、エレンさん!」

    エレン「くぁぁ…。おはよーごらいま…ふぁあ」

    ジャン「あくびしながら話さないで下さい…もう8時ですよ?」

    エレン「ふぁぃ」

    ジャン「(しかたねぇな…)エレンさん、俺今日仕事で明日まで帰ってこないんで、ちゃんと自炊して下さいね?」

    エレン「(ねみぃ)はーい…」

    ジャン「エレンさん家食材無いんで買っときました、レシピも入ってるのでどうぞ。じゃあ俺もう行きますね!」

    エレン「いってらっしゃい…」

    エレン(ん?じすい…自炊?!)

    エレン「ジャッ、ジャンさん!」

    そこにもうジャンさんは居なかった

    エレン「レトルトとか(通販で)買っておくんだったな…」

    今、家に有る食料はこの袋の中身だけ

    レトルトやカップ麺はジャンさんが来てくれる様になった前日に食べ尽くしてしまっている

    スーパーにでも買いに行く、という手段も有る事には有るが…

    エレン(そんな事する位ならこの人参をそのまま齧ったほうがましだ)

    そして冒頭に戻る
  16. 43 : : 2014/11/12(水) 20:05:45

    エレン(せっかくジャンさんが食材を準備してくれたんだ。作ってみるか…)

    やろうと思えば案外何とかなるかもしんないしな!!

    エレン「もう12時だし、やるか」

    えーっと、レシピによればこの材料でカレーが作れるらしい

    …いきなり難易度高くね?(高くねぇよ!byジャン)


    エレン「えーっと、まずは米を炊くんだよな…」



    エレン(米を洗うってなんだ…?)



    エレン(アクを取り除く…?アクって悪か…?俺には無理だな)



    エレン「っ!痛ってぇ…!!」

    エレン(指切っちまった…)



    リヴァイ「おい!エレン!!テメェの部屋からの焦げた臭いが酷いって苦情が……!?」

    リヴァイ「エレン、まさかお前、料理してんのか…?!」

    エレン「大家さん…!助けて下さいぃい…米が爆発しました…!」

    リヴァイ「チッ、くそが…仕方ねぇな」



    リヴァイ「おい待て!何で真っ先にルーを鍋に入れる!溶けねぇだろうが!レシピをよく見ろ!」

    エレン「すすすすみません…」

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー


    数時間後

    エレン「やっと出来た…」

    今の時刻は4時。
    大家さんは2時を過ぎた辺りで仕事があると帰ってしまった

    エレン(朝兼昼飯にしようと思ったけど、今から食べたら夕飯だな…)

    エレン(っと、その前にジャンさんに連絡入れないと)

    カレーのレシピの裏に【ちゃんと自炊したか確認するので写真送ってくださいね!】的なことが書かれていたのだ

    俺ってそんなに信用ねぇのかな…

    エレン(写真も送ったし、食べるか)

    エレン(う…あんまり美味しくない。野菜固いし、ルーの味薄いし…)モグモグ

    エレン(ジャンさんの飯食いてぇな…)
  17. 47 : : 2014/11/15(土) 16:56:19

    エレン「(あんまり食えなかった…)ご馳走様でした」

    ピーンポーン

    エレン「?今出ます」

    エレン(…誰だろ、家に来るのなんて大家さんかジャンさん位なんだけど)

    ガチャッ

    エレン「!?ジャンさん!?」

    ジャン「こんばんは」

    エレン「どうしたんですか?帰りは明日になるって言ってましたよね??」

    さっきメールを送ってから1時間も経ってない

    ジャン「強力な助っ人が入って仕事が思ったよりも早く片づいたんで、早く帰って来れたんです」

    エレン「そうなんですか!お疲れ様です。どうぞ入ってください」

    ジャン「おじゃまします」


    *エレンの部屋


    エレン「ところで、ジャンさんって何の仕事してるんですか?」

    ジャン「えっ⁈…と…そうですね…」

    ジャン(何て言やぁ良いんだ…正直に“あのコト”を話す訳にはいかねぇし…)

    ジャン「こ、公務員、ですかね」

    エレン「(なんでどもったんだ?)まぁ、ニートの俺とはかけ離れた職業だな…」

    ジャン「確かにエレンさんにはむかなそうですね」

    エレン「あれ?俺口に出してました⁈」

    ジャン「思いっきり」ハハハハ

    ジャン「それより、ちゃんと自炊出来たみたいで良かったです」

    エレン「いやぁ…すっごく大変でしたよ。米が爆発したりして、大家さんにも手伝って貰いました」

    ジャン「(それで来たのか…)米が爆発って、何したんですか?」

    エレン「何しちゃったんですかね…。ジャンさんのご飯のありがたみが分かりましたよ。自分があの味出せる気しません」

    ジャン「うーん…なら、これからは一緒に作りましょう」

    エレン「えっ‼多分俺邪魔にしかなりませんよ(シューティングゲームの時間が…!)」

    ジャン「エレンさんが料理できる様になる事が目的なんで、大丈夫です」

    エレン「でも」

    ジャン「(あぁ、ゲームの時間か…)や・る・よ・な ?」

    エレン「や、やります…」

    ジャン「じゃあ、明日からエレンさんの”ニート脱出計画料理偏”指導です。(実はもう始まってたんだけどな)」

    エレン「なんですかそれ!?」

    言葉通りその次の日からジャンさんにややスパルタ気味で料理を教えて貰い、一ヶ月かけてなんとか一人で簡単な料理を作れるようになった

    けど、ジャンさんが真の鬼と化す日が来るなんて

    この時の俺はまだ知らない


    というか、知りたくなかった

  18. 56 : : 2014/11/23(日) 22:08:23
    ニート脱出計画を開始してから1ヶ月

    俺はこの1ヶ月で微力の掃除能力と人並みの料理力を身に付けることが出来た

    俺はこれで十分だと思うのだが......

    ジャン「本番はこれからですよ!」

    エレン「え!?もうよくないですか!?」

    ジャン「料理が出来るからといってニートを脱出したわけではないですよ」

    エレン「うっ...」

    ジャン「エレンさんは大切な事を忘れています」

    エレン「大切な事...?」

    ジャン「そうです。なくてはならないもの...それは...」

    ジャン「コミュニケーション能力!つまり、コミュ力です!!」

    エレン「は...?」

    ジャン「なんでもかんでもネットで買うのを卒業するんです。とりあえず近くにスーパーあるんで行きましょう」

    エレン「え?ちょっ!展開がはやすぎですよぉー!!」

    エ チャリスカ クルマナワケナイジャナイデスカ

    ーーーーーーーーーーー

    ?????『リヴァイ。これは少し厄介なことになりそうだ』

    リヴァイ「そろそろこっちも限界が近づいている。もう時間の問題だ」

    ?????『彼は優秀なのか?』

    リヴァイ「まさか。だが銃撃の才能を開花させるかもな...」

    ?????『ん?一体どういう意味だ?』

    リヴァイ「お前にしちゃあ頭が回ってねぇな。あいつのことはちゃんと教えたはずだが?」

    ?????『...なるほど。そういえば、彼は...』

    ーーーーーーーーーーー

    ジャン「ニート...」

    ジャン(そういえばエレンさんはまだニートが抜けてなかったな...)

    エレン「はぁはぁ...げふっ」

    ジャン「エレンさん大丈夫で...はないですね」

    エレン「スーパー遠くないですか!?」

    ジャン「3kmないですけどね」

    エレン「1km以上あるじゃないですか!?」

    ジャン「ギアあるじゃないですか」

    エレン「坂道じゃ意味ないですよ!?」

    ジャン「坂道のためにギアあるんじゃ...」

    エレン「とにかく!遠いし坂道あるしでこのあとスーパー行って帰ってきて...」

    ジャン「エレンさんあと少しですからはやく行きましょう」

    エレン「え...」

    ーーーーーーーーーーー

    エレン「やっとついたー!!」

    ジャン「一時間弱かかりましたよ...」

    エレン「はやく入りましょう!!」

    ジャン「はやく帰りたいんだな...」

    エレン「って言ったものの...何を買うんですか」

    ジャン「やっぱ飯買わないとですね。あ、掃除道具とか日用品もですね」

    エレン「...多くないですか」

    ジャン「帰りは覚悟しておいて下さい...ね?」

    エレン「」

    ジャン「えーと...それとこれと...あ、それもですね」

    エレン「腕がちぎれるぅー」

    ジャン「...さて、エレンさん。ここで問題です。これから会計をします。値段はいくらになるでしょう?」

    エレン「ジャンさん、俺をバカにしすぎですよー...ん?待って...いくらだ?」

    ジャン「計算能力も必要っと」メモメモ

    エレン「ちょ」

    ジャン「んじゃレジしてきてください」

    エレン「えぇ!?出来る訳ないじゃないですか!?」

    ジャン「問答無用!!」ドスッ

    エレン「うわぁっ!」

    店員「レジ袋は必要でしょうか?」

    エレン「え、あの、その...はい...」

    エレン(死ぬ......)

    店員「合計で5687円です」

    エレン(細かっ!こんなの問題に出されても分かるか!!てか俺じゃなくても分からん奴絶対いるだろ!!)

    エレン「あ、はい...」

    店員「ありがとうございましたー!」

    ジャン「無事に買ってこれましたね!」

    エレン「無事じゃないですよ!」

    ジャン「とりあえず帰りましょうか」

    エレン「そうしま...ってこの約6000円分もの袋を俺が!?」

    ジャン「当たり前ですよー」

    エレン「そんなぁー」

    ジャン「途中で代わりますから」

    エレン「ありがとうございます!!」

    ーーーーーーーーーー

    リヴァイ「もつといいが......」
  19. 64 : : 2014/11/28(金) 22:13:28
    ジャン「まさか帰ってくるのが6時とか...」

    エレン「ちょうどいい時間じゃないですか!はやく夜飯にしましょう!」

    ジャン「分かってますってば」

    エレン「あ」

    ジャン「どうしたんですか」

    エレン「ベランダにいるの大家さんじゃないですか?」

    ジャン「あ、ほんとだ。何やってるんでしょう」

    エレン「大家さーん!!」フリフリ

    ...。

    エレン「あれ?聞こえなかったんですかね?」

    ジャン「リヴァイさーん!!」フリフリ

    ......。

    エレン「なんだか大家さん変じゃないですか?」

    ジャン「そうですね。様子を見にいきま...」

    ギュルゥー

    エレン「あ...」

    ジャン「夜飯食ってからにしましょう」

    エレン「ですね」アハハハ

    ーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「...はぁ」

    俺の名はリヴァイ。一応このアパートの大家をしている

    アパートといっても普通の大きさではない。マンションの小さいバージョンといった方がこの建物には合う

    6部屋で一階分の3階建てであり、つまり18部屋ある

    だが一番上の階は管理人室兼俺の家であるので実質12部屋だ

    そして何故"一応"大家と言ったかというと、大家という仕事は副業だからである

    え?本業は何かって?

    そんなのお前らに言う義理はねぇ

    まあ、楽しいっちゃあ、楽しい仕事ではある

    今何をしているかというと三階のベランダから空を見ている

    夜空が綺麗だからというわけではなく、ただただ空を見ているだけである

    リヴァイ(そういえばさっき誰かの声が聞こえた気がするが...気のせいか)

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー


    あれからどのくらい空を見ていただろうか

    夜空も星がくっきりと見えるぐらいに暗くなっていた

    ピンポーン

    リヴァイ「...一体誰だ」

    時計を見てみると7時30分を過ぎていた

    リヴァイ(飯食わねぇとな...)

    ガチャッ

    エレン「大家さん!大丈夫ですか!!」

    リヴァイ「...は?」

    ジャン「具合でも悪いんですか!?」

    リヴァイ「なんだお前ら...急に騒ぎやがって...」

    エレン「だってさっき大家を呼んでも反応無かったじゃないですか!」

    リヴァイ「聞こえなかっただけだ」

    ジャン「いや、それはさすがにおかs リヴァイ「聞こえなかっただけだ」キッパリ

    エレン「顔色も少し悪いように見えますが...」

    リヴァイ「いつものことだ。ほら、さっさと帰れ」

    ジャン「あ、はい...」

    バタン

    リヴァイ「そんなに顔色わりぃか...」

    ーーーーーーーーーーー

    エレン「やっぱ大家さんの様子変でしたね...」

    ジャン「ああいうときはほっとくのが一番かと」

    エレン「ですね。色々聞いた方が迷惑になりますからね」

    ジャン「ではこの辺で」

    エレン「また明日!」

    バタン

    ジャン「ふぅー...」

    ジャン(絶対何かあった。何か重大なことが...)

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー

  20. 67 : : 2014/12/01(月) 21:12:10

    この前ジャンさんと買い物に行ってから、俺は毎日筋トレ、柔軟、走りこみを行っている。

    いや、正確にはジャンさんの言う"ニート脱出計画"により強制されているのだが…。

    エレン「はぁっ…はっ…は、っ…あっ」

    エレン(も、もう限界だ…)

    エレン「ジャン、さんっ、はぁ、お、れっ…もう、限界ですっ」

    ジャン「何言ってるんですか!まだ腹筋10回しただけですよ?」

    エレン「きゅーけい、させて、くだっ、さい…」

    ジャン「まだ駄目です!あと腹筋だけで37回も残ってます。喋る体力あるなら腹筋してください」

    エレン(鬼だ…!!)

    これが、とにかくキツい。

    トレーニングメニューも

    その一、柔軟
    …これは準備運動みたいなものだからまだいい

    問題はその二、筋トレだ

    腹筋背筋腕立ての順でそれぞれ50回

    いまだにこれを全て終えたことが無い、終わるまでに俺がバテたり、回復を待ってたら夜の9時をまわったり…と、背筋が10回できたらいい方だ

    そして未だやったことのない
    その三、走りこみ
    距離は近くの公園一周だから約3km

    …と、まず今まで何もして居なかったニートには明らかにスパルタなものだ。

    加えてトレーニングになると、ジャンさんも言ってることが辛辣になる、言葉遣いが丁寧なだけに余計怖い…。


    エレン「はぁっ…ふぅっ…くっ、う…」

    ジャン「あと20回です!もう少しですから、手で勢い付けないで下さい」

    ちっ、バレたか…


    …とにかく、そんな感じで、俺のニート脱出計画はジャンさんの手によって着々と進行している
  21. 68 : : 2014/12/03(水) 15:37:35

    土曜日

    ジャンさんがとんでもない事を言い出した

    ジャン「エレンさん、今日俺丸一日休みなんですよ」

    エレン「め、珍しいですね…。」

    ジャン「はい、なのでこの機会を無駄にしないよう、今日は丸一日エレンさんのトレーニングに当てたいと思いまs」エレン「は?!」

    エレン「な、な、なんでですか?!」

    ジャン「なんでって、エレンさんがいつまで経っても走りこみまで進まないからです!丸一日あればきっといけますよ‼」

    エレン「俺の身体が持ちませんよ!?」

    ジャン「そん時は俺が看病しますから!さっ、行きましょう!」


    ・・・


    その後トレーニングメニューをこなし、現在はもう夕方。
    クタクタな俺はジャンさんに引きずられて公園まで来た

    エレン「結構ひと居ますね…」

    ジャン「ですね、それでは早速走りましょうか」

    エレン「休憩…」

    ジャン「1kmごとにとりますから、ほら今俺と一緒に行かないなら途中で倒れても運ぶ人居なくなりますよ?」

    エレン「あーもう!やるしか、
    無いんですね…!」

    ジャン「これ頑張ったら、明日はトレーニング軽くしますから。早くやる程シューティングゲームの時間が増えますよ?」

    エレン「頑張ります…」

    ジャン「じゃあ行きましょうか」


    キュウケイマダデスカ マダデス


    暫く走っていると、前から女の人が走って来た
    俺と同じくトレーニングで走っている人も多いみたいだ

    ジャン「?!」

    エレン「?ジャンさん、どうかしましたか」

    ジャン「いえ…」


    ???「あれ、ジャン?こんなところで会うなんてねー!」


    やたらテンション高く話しかけて来たのは、前から走って来たさっきの女の人だった
  22. 71 : : 2014/12/03(水) 20:28:39
    ハンジ「なんか運命の糸を感じるねぇー!」

    ジャン「は、はぁ...」

    エレン「えっとー...」

    ジャン「あ!この方はハンジさんといって俺の上司にあたる人です」

    エレン「じょ、上司さんですか...」

    ジャン「で、この人がエレンさんですよ」

    ハンジ「え!!君がエレン!?会えて嬉しいよー!!」ガシッ

    エレン「ひゃ、ひゃい!?」

    ハンジ「君のことは色々聞いていたけど...ますます興味が沸いてきたよ...」ゴゴゴゴ

    エレン「え...?」

    ジャン「エレンさんのこと少し話したことがあって...てかハンジさん!そのオーラ消して下さい!!」

    ハンジ「ちぇ...また今度にするよー」

    ジャン「永遠に駄目です」

    エレン(いつか殺られる!?)ガクブルガクブル

    ハンジ「んじゃ!また会おうねぇー!!」タッタッタッタッ

    エレン「...嵐のような人ですね」

    ジャン「いつもあんな感じですよ」

    エレン「御愁傷様です」

    ジャン「ありがとうございます...」

    ジャン「あ」

    エレン「どうしたんですか?」

    ジャン「もうすぐで7時に!!」

    エレン「な、なんだってー!!」

    ジャン「ラストは走り込みですね!!」

    エレン「俺御愁傷様です...」

    ーーーーーーーーーーー

    リヴァイ「このくそ眼鏡が...」

    ハンジ「ごっめーん!つい!!」

    リヴァイ「何がついだ。全く...ストレスでh ハンジ「え?ズラになりそう?」笑笑

    リヴァイ「結果的にはまあ、そうなるな」

    ハンジ「あ、そこ突っ込まないんだね」

    リヴァイ「もうそんな心の余裕ねぇよ...」

    ハンジ「まあ、ここはリヴァイの力の見せ所だから!頑張って!!」

    リヴァイ「何他人事みてぇに」

    ハンジ「誰のおかげで下準備が出来たと思ってるの?」

    リヴァイ「...はぁ」スタスタ

    ハンジ「え?ちょっと!なんでため息ついたの!?なんで何も言わずに帰るのぉー!!」

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー
  23. 73 : : 2014/12/13(土) 18:56:58

    エレン「はぁ…はぁ…」

    ジャン「お疲れ様です、休憩時間を抜いてかかった時間は20分ってとこですね…1km走るのに6分以上ってちょっとかかり過ぎですよ?」

    エレン「うぅ…。ここ数年走る事なんて無かったんですもん、しょーがないじゃないですか!」

    ジャン「そうなんですか…。じゃあ暫くは筋トレを少なくして、走りこみ中心で行きましょう」

    エレン「…はぃ。」


    その次の日から、容赦ない走りこみ地獄が始まった…



    走りこみ地獄1日目

    ジャン「1kmごとにタイムも測りますね」

    エレン「うぅー…りょーかいです…」

    タッタッタッタッ…

    ピッ

    ジャン「6分59秒…遅過ぎです!」

    エレン「ぜぇ、はぁ」



    2日目

    ピッ

    ジャン「6分30秒…いいペースですね、この調子です!」

    エレン「うえぇ…(吐きそう)」



    3日目

    ピッ

    ジャン「6分18秒!タイム縮むの早いですね、伸び代ありますよ」

    エレン(ぶっちゃけ、もう限界だ…)



    4日目

    ピッ

    ジャン「7分05秒、タイム下がってますね…」

    エレン「 」

    ジャン(しまった、やり過ぎたか…?)アセ



    5日目

    エレン「ジャンさん!俺、今日は走りこみ行きませんから!」

    ジャン「あー、はい。じゃあ思いきって今日は一日休みにしますか!」

    エレン「本当ですか!?」

    ジャン「その代わり、遊びに出掛けますよ!」

    エレン「え」

    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー
  24. 79 : : 2015/01/16(金) 11:44:29

    ジャン視点

    ジャン「できるだけ人と接する所に行きたかったんですけどね…」

    と、俺は目の前にあるゲームセンターをみてため息を吐いた
    俺の意図としては、オーバーワーク気味だった体力づくりの代わりに、まだまだ低いコミュ力を上げてもらおうという考えで今日の外出を計画したからだ

    エレン「良いじゃないですか!ゲーセン、それにジャンさんの言ってた服を買いに行くとか、店員さんと会話できる気しませんもん…」

    ジャン(それを直す為に行きたかったんだけどな)

    ジャン「まぁ、今日はエレンさんの息抜きも兼ねてますし、俺がエレンさんと遊びに行きたかったって理由も有るんで楽しみましょっか」

    これも本音だ

    俺が引っ越してきてから共同生活を送っているといっても過言ではないが、俺たちは互いに知らない事が多いのだ

    エレン「え!?あ、は、はい。じ、じゃあ行きましょう…」

    何故か俺相手にどもったエレンさん、噛んだだけか?

    エレン(よくんなこと面と向かって言えるよな…!なんか恥ずかしい…!)

    ・・・

    inゲームセンター

    UFOキャッチャー、クレーンゲーム、カードゲーム、プリクラ…

    所狭しとさまざまなゲームが並んでいる

    ジャン「エレンさん、何かしたいものとかあります??」

    エレン「実はもうきまってるんです!というか、数あるゲームセンターの中、ここを選んだのはそれが目的でして…」

    そう言うエレンさんの目が光った

    …スイッチ押したか?

    前のスーパーでの様子など見る影もなく、むしろ同一人物か疑うほど饒舌、そして何故か早口な説明口でエレンさんは目的について語りだした

    エレン「……と、言うわけで、まずはインベーダーゲームをしましょう!」

    存在自体は広くしられているが、エレンさんの言う初代が置いてあるゲームセンターはこの辺りだとここだけらしい

    会話しながらやってきたのは四脚でたつ小さめなテーブルのような機械、これがインベーダーゲームだ

    ジャン「…良いですよ。でも、やるからには負けませんからね」

    やったことねぇけど

    エレン「のぞむところですよ!」


    ーー 結論

    エレン「よっしゃぁ!」

    エレンさんは伊達に毎日ゲームばっかりしてる訳ではなかった
    俺の惨敗だと認めざるを得ない

    ジャン「あー…マジで悔しいです…」

    自分でもこんなに歯が立たないとは思わなかった…
    はたから見ても今の俺からは負のオーラが漂っていることだろう

    エレン「まぁ仕方ないですよ!操作も思い出しながらって感じでしたし、久しぶりにやったんですよね?」

    ジャン「いや、インベーダーゲーム自体が初めてですけど…」

    思い出しながら、というよりはエレンさんのを見てコツを掴みながらって方が正しい

    エレン(初めて?!もしかして俺の初プレイより上手かったんじゃ…)

    エレン(天は二物を与えずって、絶対うそだな)

    何故かエレンさんが焦ったように俺を見た後ジト目でため息を吐いた

    ジャン「どうかしました…?」

    エレン「いえ。神様は不公平だなーと思ってただけです」
  25. 80 : : 2015/01/23(金) 20:33:03

    ジャン「エレンさん次は俺が得意なものやってもいいですか?」

    エレン「もちろん良いですけど、なにするんです?」

    ジャン「そうですね…」

    店内をぐるりと見渡すと、あるゲームが目に留まった
    …この際だし、本当にエレンさんに《アノ》資質があるのか見極めるのも良いかもしれない

    ジャン「あれ、やりましょう」

    そういって俺が指差したのは、かの有名なホラーガンシューティングゲームである

    エレン「わかりました!でも、俺もそれ得意なんで、負けませんよ?」

    そういってエレンさんは不敵に笑った

    ジャン(…悪人面似合うなぁ)
  26. 83 : : 2015/03/14(土) 18:00:10

    ジャン(ん…?なんだこの貼り紙)

    【ただいまこちらのゲームでベストスコアを更新したコンビに景品を贈呈しております。張り切ってご挑戦ください】

    どうやらこのゲームは2人での協力が前提らしい、個人のスコアも出るので勝負に支障はないが

    エレン「よしっ、じゃあやりましょうか!」

    金をいれ、準備を整え銃を構える

    襲ってくるゾンビ達を打ち倒すのは単調な作業、だが、エレンを観察しながら勝ち越すとなると難易度は変わってくる

    エレン「…」

    普段とはうってかわり、真剣な眼差しで出てきた敵を的確に殺めていく集中力は流石ゲーマーといったところだ

    ジャン(即戦力にはなんねぇだろうが、資質はあるかもな)

    そんな事をしていると、エレンさんとの点差が開いてきてしまった

    この手のゲームで負けるのはプライドが許さない

    俺もこっからは本気でいくとしよう

    ーーーー
    ーーー
    ーー


    エレン「ま、負けた…!!」

    エレンさんが画面に表示される結果をみてうなだれる

    点差は本当に僅かなもので途中焦ったが、取り敢えずインベーダーのお返しが出来て満足だ

    ジャン「今回は俺の方が一枚上手だったみたいですね」

    エレン「まぁ、これで引き分けですしね…!って、ジャンさん!」

    エレンさんは突然目を輝かせ、画面を指差した

    エレン「俺たち、ベストスコア叩き出しましたよ!やりましたね!」

    画面をみると、そこには確かにそう記されていた

    ジャン「本当だ、俺とエレンさんでなら当然だとも言えますけど。」

    エレン「ジャンさんって意外と自信家ですよね…」
  27. 84 : : 2015/03/23(月) 20:17:20

    店員「ベストスコア更新、おめでとうございます!」

    近くにいた店員をエレンさんに呼びにいって貰い景品の受け渡しを頼む(嫌がりつつも呼びに行った様子に成長を感じた…俺はエレンさんの親か?)


    店員「こちら景品のペアストラップです」

    ジャン「どうも」ニコッ

    エレン「あ、ど、どうも…」

    店員「では失礼します!」

    ストラップは羽が交差した様なデザインで、二つ合わさると元々の形が現れる様なものだ

    ジャン「なんか、カップルが付けるやつみたいですね」

    エレン「うぇっ?!あ、そ、そうですね!」

    エレン(本当よくそんな事言えるよな…!)

    ジャン「エレンさん?」

    エレン「な、なんでもないです!ストラップ、俺が白い方で良いですか?」

    ジャン「それは良いですけど…」

    エレン「あっ次!次はUFOキャッチャーしましょう!ね?!」

    ジャン「分かりました、エレンさん何か欲しい物あったら言ってください。」

    ジャン「トレーニング過多のお詫びに俺が何でも取っちゃいますから」ニコッ

    エレン「あ、ありがとうございます」

    エレン(ニートじゃない普通の人は皆こうなのか?!)

    エレン(イケメンすぎだろ…!)


    エレンさんが俺の言動に葛藤しているなどとは思わず、その後もゲームセンターを満喫した

    ーーーー
    ーーー
    ーー


    ゲームセンターから出ると、店内の大きなBGMが消え、辺りがやたら静かで少し不気味に感じた


    ???「…」ジッ

    ジャン(視線?)


    後ろから視線を感じ振り返ると、近くの路地からこっちを見つめる人影があった


    ???「…!」

    ジャン(!殺気?!)


    そいつは俺が振り返った事に気付き、路地裏に走っていってしまった


    ジャン「おい、待て!!」

    エレン「え、ジャンさん?!」


    エレンさんを置いて近くの路地へ急ぐ


    ジャン(殺気を向けられる心当たりなんて…)

    ジャン(…ゼロじゃない、でもこんなとこに居るわけないしな)

    ジャン「くそ、誰なんだ」


    路地裏に入り辺りを見渡すが既にその姿は無く、薄暗い路地裏に猫が居るだけだった


    ジャン「チッ…」

    エレン「はぁっ…ちょ、ジャンさん。いきなり走り出してどうしたんですか?」


    エレンさんも走って来たようで、息を整えながらそう聞いてくる


    ジャン「…いえ、知り合いに似てたもので」

    エレン(ただの知り合いにあの剣幕は無いだろ)


    疑うような視線が送られたが、あえてスルーし平静を取り繕う


    ジャン「置き去りにしてすみません。さ、もうアパートに帰りましょっか」

    エレン「…分かりました」

    エレン「今度、話聞かせて下さいね」

    ジャン「!」

    ジャン(言うようになったな、今までこんな事無かったのに)


    俺がはぐらかす事についてはあまり深入りせず(気付いて無いだけかもしれないが)助かる面もあったのだが
    今のエレンさんの目には心配の色が浮かんでいて、露骨に反応しすぎたか、と思う反面
    嬉しさを覚える自分がいた


    ジャン「…約束します」

    エレン「絶対ですよ!」















    in ××××


    とある場所のとある一室のパソコンに、路地裏から立ち去る2人の男が映されていた。


    ???「ふーん…なるほどね」


    隠しカメラによって撮影した映像をみて、その画面を眺める人物が静かにそう呟き


    ???「信じてるよ、ジャン」


    くすり、と少しも楽しくなさそうに笑った
  28. 87 : : 2015/03/24(火) 17:59:28
    エレン「なんだ?このきったねぇ本」

    エレン(周りの本に比べてかなり古いな…置いてある場所もかなり奥の端だし)

    エレン(もしかしてやべぇ本!?)ガシッ

    エレン(…貸し出し禁止。ますます怪しい)

    エレン(題名は…駄目だ、擦れて読めないな…)

    エレン(…もうここまできたら読むしかねぇ!!)

    エレンは謎の衝動にかられ、本の表紙をめくった

    エレン「!?こ、これは…!?」


    [2000年後の君へ]


    これが本の題名らしい


    ーー
    ーーー
    ーーーー
    ーーーーー
  29. 88 : : 2015/03/25(水) 18:23:25
    ジャン「図書館に行きましょう!」

    エレン「は?」

    ジャンさんが急に図書館図書館言い出したのは、ゲーセンに行った次の日だった

    エレン「何でいきなり図書館なんですか…図書館なんてつまらないし…」

    ジャン「図書館いいじゃないですかー、静かで」

    エレン「本じゃなくてネットで調べた方がはやいですしー」

    ジャン「てことではやく行きましょー!」

    エレン「またこのパターン!?」

    ーーーーーーーーーー

    エレン「思ったよりというか、思いっきり遠いんですけど」

    ジャン「ここらへんでデカい図書館はここしかないんで」

    ジャン「でもエレンさん、息切れしてないじゃないですか」

    エレン「ジャンさんのおかげですよ。5km以上をチャリでいけるなんて」

    ジャン「エレンさんがちゃんとやってくれたからですよ」

    エレン「ちゃんとやってましたか?放棄したのに…」

    ジャン「もともと運動出来る人なんですよ、きっと」スタスタ

    エレン「あ、ちょっと!待ってください!!」ダッ

    ジャン「おー、なんか変わったなー」

    エレン「うわー、でかー」

    ジャン「この図書館はなんでもそろってますよ」

    エレン「図書館なんて数えるくらいしか行ったことないんでなんか…新鮮です」

    ジャン「とりあえず、パソコン繋げましょう」

    エレン「あ、はい」

    ジャン「んじゃあエレンさんが先に本探していいですよー」

    エレン「探せと言われても…何の本をですか?」

    ジャン「えーと、係りの人に訊いてオススメの本を持ってきて下さい」

    エレン「そんなの自分でやれば…」

    ジャン「お願いします…ね?」

    エレン「…はい」

    ーーーーーーーーーー

    エレン「何で俺が…」

    エレン(あと係りの人に訊けるかー!!)

    エレン(てきとーに探すか?でもバレたらなー)

    エレン「…やるか」

    ーーーーーーーーーー

    ジャン「まじでやってきたんですか」

    エレン「え、やってこないと思ってたんですか」

    ジャン「エレンさんのことなんで、てきとーに流したのかと」

    エレン「そ、そんなわけないじゃないですか」

    エレン(流石ジャンさーん!見事にバレとるー!)

    ジャン「…まあ、あとは自由時間でいいですよ」

    エレン「自由時間と言われても…」

    ジャン「図書館探検でもしたらどうでしょう?」

    エレン「…とりあえず一周してきます」

    ジャン「いってらっしゃーい」

    エレン(ジャンさんのテンションおかしいな…)スタスタ

    ジャン「さてと、まずはニュースでも…っ!?」

    [トップニュース]

    ・ゲームセンター付近に隠しカメラ、容疑者「何も話さない」

    ジャン「…。」
  30. 89 : : 2015/03/25(水) 22:21:33
    エレン(回るって言ってもなー…興味ないし…)

    エレン(…一番奥まで来ちまったよ。マジでどうしよう)

    エレン(一冊ぐらいは読んでみるか…)

    そして87へと移る

    エレン(小説か?ん?待てよ…)ペラッ

    [前書き]

    この本を読んでいる君へ

    この本は筆者である私の生きている世界について書かれている

    この本は後世に受け継ぐべき、先祖、世界、政府、西洋の記憶である

    この事実からは目を背けてはいけない

    たとえー

    ペラッ
  31. 91 : : 2015/03/26(木) 12:31:21




















          悪魔の末裔でも
























  32. 92 : : 2015/03/26(木) 12:32:37
    パタン

    ガコッ 

    エレン(…読みたくねぇー…)

    エレン(嫌だよ!なんかめっちゃ怖そうな内容だったよ!!)

    エレン(トラウマもんだよ!!)

    エレン(でも…目背けちゃ駄目なんだろ…)ジー

    エレン(…ちょっとだけ、目次の一番のとこだけ読んでやめよ…)ガコッ

    エレン(でもなんだろ…悪魔の末裔だなんて言われたことも聞いたこともないのに)

    エレン(胸の奥に突き刺さるようなこの気持ちは)

    エレン(一体何だろう…)ペラッ


    1.この本について

    この本は、物語等という小説物ではない

    前書きにも書いたが、これから書いてあることは嘘偽りのない、私が生きている世界についてである

    伝記と呼べるほど立派なことは書いてはいない

    しかしこの本は、誰かに受け継がなければならない

    ので、これを読んでいる君はちゃんと最後まで読んで欲しい


    エレン(筆者に頼まれちゃったよ…)

    エレン(そして何故かとても懐かしい感じがする)ペラッ


    2.この世界について

    本題へと移ろう

    私の世界では巨人という、とても大きい生物に支配されていた

    その大きさは3m~15mで、なかには60mの巨人もいた

    巨人は人を殺すために人を食べ続けた

    人類は巨人の頭部を破壊するほどの戦力を持っていたが、巨人の驚異的生命力になすすべなく、人類滅亡の危機に直面した

    そこで人類は3つの壁を築き、約100年の平和を手に入れた

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    エレン(なんか勢いで最後まで読んじゃったよ…)

    エレン(ほんとにこんな世界なんてあったのか?)

    エレン(巨人?ばかばかしい…でも…)チャリ

    エレン(昨日貰ったこのストラップ…この本の世界の調査兵団っつーとこの)

    エレン(紋章じゃねぇか…)

    エレン(自由の翼……か…)

    エレン(いやいや!何考えてんの俺!?実在するわけないだろ!!)

    エレン(まあ、いいSFだったよ。そうだ、ジャンさんにも見せてあげよ)

    エレン(笑われること間違いなしだな…)

    エレン(…なんかこの本があった隣に似たような本が…)ガコッ

    [2000年後の君へ 2 ]

    エレン(なんですとー!!)

    エレン(なんかこっちの方は真新しい感じだ)ペラッ

    [前書き]

    この本は、2000年後の君への続きである。

    つまり、前の本の世界と、今の世界とのつながりについて書かれている。

    なのでこれもちゃんと最後まで読んで欲しい。


    エレン(なんかまた頼まれたんですけど)

    エレン(まあ、読むしかないよな)ペラッ


    1.兵団のその後

    各兵団は解散せず、そのまま残った。

    今は名前や活動等、原形を留めていないものも多いがちゃんと動いている。

    しかし、どの兵団も公務をしていることには変わりない。

    そう、すべての兵団は今の警察となったのだ
  33. 93 : : 2015/03/27(金) 00:21:03
    エレン(け、警察!?確か兵団は3つ、俺達の世界の警察も大きく分けたら…)


    憲兵団は一番権力があった

    つまり今一番権力のある警視庁が憲兵団が変わったものだ

    駐屯兵団は一番人数が多かった

    つまり今一番人数の多い警察庁が駐屯兵団が変わったものだ

    調査兵団は一番実践力があった

    つまり今一番実践力のある警察庁が調査兵団が変わったものだ


    エレン「ま、まじかよ…」

    エレン(つい声に出しちまったがこりゃ…)

    エレン(確かに今警察は3つに分かれてる)

    エレン(国家レベルの活動もする、ナイル・ドーク率いる警視庁)

    エレン(人数の多さを武器にする、ドット・ピクシス率いる警察庁)

    エレン(特攻隊など実戦的な、エルヴィン・スミス率いる警察署)

    エレン「あ」

    エレン(そういえばそれぞれに別名があったな…)

    エレン(近衛警察、駐屯警察と調査団…だっけか…)

    エレン(なんでそんな名前なんだろうと思っていたが…)

    エレン(まさかこういうことだったとはな…)

    エレン(あ、はやくこの本ジャンさんに持っていこ!)

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    エレン「…って…」

    エレン(いねぇじゃねーか!!)

    エレン(なんでいないんだよ!パソコンごといなくなってるよ!!)

    エレン(…他に席のある場所といったら…)

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    [トップニュース]

    ・あちこちに隠しカメラ、何も分からず

    ・隠しカメラ事件 実行犯とは別の人物が関係?

    ・隠しカメラの映像、海外サイト経由で“もと”辿れず


    ジャン「隠しカメラのことで持ちきりか…」

    ジャン(半年は保たないとは思っていたが…まさか1ヶ月程しか…)

    ジャン(せめて3ヶ月はもって欲しかったなー)

    ジャン(なんかエレンさんにも勘ずかれてるし…)

    ジャン(俺もうどうしていいかわかんねぇよ……)

    ピコンピコン

    ジャン「なんだー?こんなときに」

    <ジャン元気?
                  
                新手のいじめか?>

    <ごめんごめん
     でもまさかこんな早くにね
                        
              ほんと不憫だよなー俺>

    <ジャンだからしょうがないよ

                    おいこら>
               それどういう意味だ

    <いちいち突っ込まないでよ

           ツッコミが俺のキャラなんで>

    <あ、仕事に戻らないと
     頑張ってね!
               
                    おうよ!>
            まあ…なんとかなるだろ!!

    ジャン「とは言ったものの…」

    ジャン(なんとかなる気がしねぇよ…)

    ジャン「エレンさんのがまだ片付いてないのに…」

    ガチャ

    エレン「ジャンさん!!」

    ジャン「エ、エレンさん!?」

    エレン「急に消えないでくださいよー。びっくりしたじゃないですか」

    ジャン「す、すみません…でもよくここだと分かりましたね」

    エレン「もとの場所以外で座れるとこなんて一見ありませんが…」

    エレン「この図書館には個室があります」

    エレン「もうここしかないと思ったので…」

    ジャン「スゴいですね!エレンさん!」

    ジャン(体力だけでなく、頭も向上している…)

    エレン「んでジャンさんは何を?パソコンですか?」

    ジャン「あ、はい。ちょっと気になることが…」

    エレン「別に前のとこでも良かったんじゃ…」

    ジャン「いいじゃないですかー。ところでその本は?」

    エレン「そうそう!このSFめっちゃ面白いんですよっ!」ペラッ

    ジャン「!?」

    エレン「なんかとても昔のことについて書いてあるんですけど、巨人だのなんだのって…」

    ジャン「…エレンさん。よく読めましたね…」

    エレン「え?」

    ジャン「だってその文字、俺じゃ読めませんよ。今使われてる文字じゃないのでね」
  34. 94 : : 2015/03/27(金) 21:10:44
    エレン「うそ!?」

    ジャン「ええ、しかも見たことの無い文字なので外国とかの文字じゃないですね」

    エレン「だから昔の文字だと…」

    ジャン「エレンさんにそんな趣味が…」

    エレン「まじでそう思ってます?」

    ジャン「いえ、まったく。しかしそしたら何故読めたのでしょうか…」

    エレン「俺が訊きたいぐらいですよ」

    エレン(確かに今ちゃんと見ると現代の文字じゃねぇ…でもなんで俺は読めた?)

    ジャン「題名で調べてもヒットしませんね…」

    エレン「あ、でももう一つの方は今の文字でしたよ」バサッ

    ジャン「なんかこっちは今日にでも書かれた感じですね」

    エレン「続きが書けたということは、昔の文字が読める人が別にいて…」

    ジャン「今更続きを書いたと…」

    エレン「解読に時間がかかったとかですかね」

    ジャン「それと2の方は文が違いますね」

    エレン「え?どこがです?」

    ジャン「まず、最初の方には“。”がついてます」

    エレン「あ、ほんとだ」

    ジャン「それに前の本では“ので”なのに2では“なので”ですし、」

    エレン「確かに…」

    ジャン「それに、その後の文も急いで書いたのか、分かりにくいというか…」

    エレン「なんか引っかかるというか、前の本の落ち着いた表現があまりありませんね」

    ジャン「前の本との関連性は微妙ですね」

    エレン「第一、前の本の題名には1とは書いてませんし」

    ジャン「なぜこの本を書かなければ、そしてなぜ急いでいたか…」

    エレン「どちらも貸し出し禁止ですよ」
     
    ジャン「撮ります」

    エレン「え、それいいんですか?」

    ジャン「図書館からこの本を出さなければいいんですよ」カシャッ

    エレン「はぁー…」

    エレン(この人ほんとに公務員なのか…?)

    ジャン「じゃあ帰りましょう。すみませんが、用事を思い出したので」

    エレン「いいですよ、なら早く帰りましょうよ」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    ジャン「俺はここで」

    エレン「駅?」

    ジャン「今日中に帰れるか分かりません…」

    エレン「分かりました!では!」ダッ

    ジャン「…一生かもしれません…」

               今からそっちに行く>

    <写真は見たけど、
     本は持ってきた?

                      ああ>
         あの本は図書館にはない本らしい

    <そりゃあ、当たり前だよ
     国家機密だからね、あれ

                 盗まれたのか?>

    <盗まれる程、緩くはないはず
     国家機密が盗まれるなんて
     たまったもんじゃない

                 じゃあ…一体?>

    <本物を見ないと分からないけど、
     今のところまったくだね

            お前でも分からないのか…>

    <自分で言ったのに何だけど…
     最悪のことも頭に入れないとね…

                    そうか…>
                 あ、電車が来た

    <じゃあもうすぐで着くね
     こっちは皆揃ってるから

                      了解>

    ジャン「すまねぇ、エレンさん…」
  35. 95 : : 2015/04/02(木) 10:26:37
    (エレン視点)
  36. 96 : : 2015/04/02(木) 10:27:00


    エレン(ジャンさん、今日は来ないのかな?)


    チクタクと時計の音だけが響く自室で、俺は1人テーブルに突っ伏していた。


    ぐるるるる…


    エレン「あー、腹減ったぁ…」


    俺が人並みの料理能力を身につけてからも夕飯は一緒に食べる事が多く、ジャンさん指導の元俺が作ることが多かった。

    今の時刻は夜の10時

    いつもはジャンさんとご飯を食べて、テレビでも観たりして、そろそろ解散、という時刻だ。


    エレン(普段なら来れない時は連絡くれるけど、仕事忙しいのかな?)


    LINEでもして先に食べてしまおうと思い、起き上がってスマホに手を伸ばした


    エレン「…」


    でも、


    エレン(カレーの感想聞きてえな…)


    前回は散々に終わったカレーだが、今日1人で作ったカレーはニート脱出計画の賜物でそこそこ美味しく出来たと思う

    別に一緒に食べなくても感想は聞けるが、やはりジャンさんの居ない食卓は寂し…


    エレン(って俺なに考えてんだ!柄じゃないにも程がある!!乙女か!)


    自分で自分に鳥肌をたてるのは初めてだ。


    エレン「ま、まぁ…あと30分だけ待つか…」


    そう呟いて、俺は再びテーブルに突っ伏した。

    ーーーー
    ーーー
    ーー



    ピピピピ…ピピピピ…


    エレン「…ん……、朝?!」


    けたたましい音に目を覚ますと、カーテンからは太陽の光がこぼれていて、時刻は既に朝の8時を過ぎていた。

    一先ずテーブルから離れてうるさい目覚まし時計を止める。


    エレン(そっか。ジャンさんを待っててそのまま寝ちゃったのか)

    エレン(つーか体いてぇ…)


    テーブルに突っ伏したまま寝たせいで体が固まってしまったみたいだ。痛い。

    軽く回すだけでバキバキと音がする首をおさえながら、俺はとりあえず風呂に入る事にした。


    ・・・


    シャワーですませた風呂から上がり、髪を乾かしてから昨日のカレーを朝食として食べた。


    エレン(昨日ジャンさん俺の部屋に寄らなかったみたいだな…)


    あの世話焼きなジャンさんの事だ、俺がテーブルで寝てたら起こすなりなんなりすんじゃないか?

    それが無かったってことは恐らく直接ジャンさんの部屋に帰ったんだろうな。


    エレン「あとでジャンさんの部屋行ってみよう…」


    *6号室前(ジャンの部屋)


    ピーンポーン


    エレン「ジャンさーん、エレンです。開けて下さーい」





    エレン(無反応…)


    試しにドアノブをいじってみたが、案の定鍵はかかっている。

    まさか自分の部屋にも帰ってないのか…?

    い、いや。ジャンさんにも会社の付き合いとか有るだろうし飲みにでも連れてかれたのかもしれないよな


    エレン「とりあえず電話しよう…」プルルル


    エレン「…」


    エレン「…」


    つ、繋がんねぇ…!

    ガクッとうな垂れて通路から外を見ると、何処かから帰って来たのかスーツ姿で外を歩く大家さんを見つけた


    エレン(大家さんなら何か知ってるかも!)


    ジャンさんと大家さんは元々知り合いだったっぽいし、聞けば何か分かるかもしれない。

    通路から大家さんがいるところまでは少し距離があるが、声が届かない程ではない。

    俺はここらから声をかける事にした。


    エレン「大家さん!!」

    リヴァイ「…エレンか」

    エレン「ちょっと聞きたい事が有るんですけど、良いですか?」

    リヴァイ「あぁ…。だが、俺は早く手を洗いたい。話は聞くが俺の部屋に来い」

    エレン「分かりました!」

    エレン(相変わらず綺麗好きだな…)
  37. 97 : : 2015/04/06(月) 21:25:53

    *リヴァイの部屋




    リヴァイ「で、聞きたい事ってのは6号室のジャンの事か?」




    宣言通りに手を洗い、テーブルを挟んで俺の向かいに座りお茶を飲んでいる大家さんがそう口を開いた。

    俺としては早く話したくてウズウズしていたのだが、大家さんの言葉が図星でそんな事はすぐ頭から抜けた。


    エレン「えっ!なんで分かったんですか?!」


    リヴァイ「…お前さっき6号室の前に居ただろう、こう考えるのは妥当だ」


    エレン「あ、それもそうですね。大家さんの言う通りです、ジャンさん昨日家に帰ってないみたいで電話も繋がらないし…」


    リヴァイ「安心しろ、あいつは仕事が忙しくいだけだ。」


    大家さんはそういって独特なカップの持ち方でお茶を一口飲み

    はぁ、とため息を吐いた。


    リヴァイ「そのせいでしばらく帰って来られないらしい」

    エレン「し、しばらくって、どのくらいですか?」

    リヴァイ「さぁな、そこまでは俺も聞いてねぇ。急に決まったことだらしい」

    エレン「そうですか…」

    エレン(俺にも連絡くれたら良かったのに…)


    つい自覚出来るほどに声が暗く沈んでしまった、表情もまたしかり
    だ。

    ジャンさんが居なくてもまともな生活がおくれるかという不安もありる。


    リヴァイ「まぁ、これを機にそろそろお前も自立したらどうだ」

    エレン「うぅ、俺にできますかね…」

    リヴァイ「確かに少し前のお前の生活はクソみてぇに酷かった」


    大家さんは眉間にシワを寄せ、そうズバッと言い放った。

    そうだ、だからこそまたその時に戻らないか不安なんだ。


    リヴァイ「だが、今のお前はその時と全く同じじゃねぇだろ。あいつと居て少しはマシになったんじゃねぇのか?」


    言葉は厳しいが、その語り口は大家さんには珍しく少し優しい。

    そうだった、今までやってきたニート脱出計画はジャンさんが俺が最終的には自立出来るようにとしてくれた事。

    ここで諦めたらその日々が無駄になってしまうのだ。


    エレン「そうですね、俺は変われました」

    リヴァイ「…そうか」

    エレン「はい!大家さん、色々ありがとうございました!」


    そうして俺は大家さんの部屋を後にした。

▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

著者情報
mo5mo5

あいう

@mo5mo5

「進撃の巨人」カテゴリの人気記事
「進撃の巨人」カテゴリの最新記事
「進撃の巨人」SSの交流広場
進撃の巨人 交流広場