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黒と赤【学戦】

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  1. 1 : : 2014/08/23(土) 15:59:36
    ss放置し過ぎの朔です。ごめんなさい。
    というか僕が書いてるのssじゃないのはお察しでしょうがごめんなさい。
    今回は以前Twitterで流行った学生戦争の話です。今更感拭えないけど仕方ない。
    妄想とか趣味とかいろいろ凄いので苦手な人は即座に回れ右。


    完全に趣味です。HEY
  2. 2 : : 2014/08/23(土) 16:00:00
    事の発端は軍隊長の一言で始まった。


    「お前、赤軍のスパイに行って来い」


    は?と5秒後くらいに時間差で俺は間抜けな声を漏らす。何か文句があるのかと言わんばかりに我らが軍隊長は鋭く俺を睨みつけた。怖いです。いやいや、いきなり何すか?文句しかありませんよ意味分かりませんよ。


    「え、と、赤軍のスパイに…?」

    「何度も同じ事を言わせるつもりか?言った通りだ、明日からお前は赤軍のスパイとして赤軍に潜り込め。言わなくても分かるだろうが少しでも良い、何か赤軍の情報が分かればすぐさま連絡するだけの簡単な仕事だ。できるだろ?」

    「いやいや!できるだろ?ってドヤ顔で言わないでください!まずいきなりスパイに行けって言われても困りますよ!予め連絡してくれたらそれなりの心の準備とか出来たのに!」

    「心の準備もクソもあるか。とにかく明日。さっさと行って来い。」

    「軍隊長!?ちょっと理不尽過ぎやしませんか!?俺何かしましたか!?ええええええ!!?」


    と、僅か数分で俺の仕事が決まってしまったのだ。言い終わったのか軍隊長は「ま、頑張れ」と手をヒラヒラ振りながらその場を後にしてしまった。突然の出来事に俺はとりあえず崩れ落ちるしかなかった。
    軍隊長(男、3年、鬼畜)は俺が所属する黒軍での1番偉いに人にあたる人だが先程の会話で分かる通りに物凄い鬼畜。恐怖政治とまではいかないけど職権乱用なんじゃないかと思う行動も多々する恐ろしい人。そして参謀の俺、(ただの参謀である)橘(男、2年、ただの参謀←重要)はただの普通の男子。健全な男子。参謀だから他の軍人に比べたら軍隊長と接する機会も多いわけだが軍隊長とそこまで親しいわけじゃない。俺はこんな大きな仕事を任される(押し付けられる)ほど何かやらかしたのか…?最近寝不足のあまりに会議中に寝たり、仕事サボったりはしてたけど…

    >>原因それだ<<
    結局自分が原因だった。なら仕方ない。自業自得だという事で諦めよう。でも軍隊長、マジで予め連絡はしてください。心臓に悪いです


    「……と、まぁなんだかんだであれから2週間経つけど…」


    元気に脳内モノローグを悠長に繰り広げてたが余裕なんてものは実はない。というかギリギリなのだ。
    結論から言うと、赤軍の情報は何も掴めてません!携帯の着信履歴全部軍隊長だぜ!どうしようころされる!軍隊長まじおこだよ!俺2話でころされるんじゃね!?
  3. 3 : : 2014/08/23(土) 16:02:00
    2話目にこれたという事は俺生きてるのね良かった。


    赤軍にスパイにやって来た日は、直ぐに赤軍の中に上手く溶け込める事は出来た。俺はそういうのは割りと得意だから心配は無かった。多分、その辺も軍隊長は考えて俺にスパイをやらせたんだと思う。そこまでは良かったんだが一向に情報は掴めなかった。僅かな情報でも連絡しろって言われてたが今日の夕飯がカレーでしたくらいの情報しかマジで手に入らない。何と言うか、赤軍は若干レアな軍だから秘密主義は凄いし、結構厳格というか…


    「何の情報なしで帰ったら俺軍隊長にマジでころされる…」


    流石にそれは避けたい。だって軍隊長すっげえ怖いの。あの人のオーラは何か凄く般若なの。ひと気のない場所でうわぁぁぁ、と1人唸る。はたから見たらさぞ不審者に見える事だろう。上司がああだと苦労するぞ皆。因みに俺は数年前まではニートになりたいと思ってましたが母親に殴られたので気付いたら黒軍に入ってました。ところで急にメロンパン食べたくなった(作者が)。作者の私情とかクソどうでも良いよね。


    「2話目で詰んだとか…作者やる気あるの?」

    作者「そんな事よりメロンパンを寄越せ」

    「知らねえよ」

    作者「さもなくばお前の出番を減らすぞ」

    「すいませんでした」


    出番減らさないでお願いします。作者に賄賂(メロンパン)を渡しおかえりいただいた。ありがとうございます、二度と来ないでください。
    とりあえず状況がやばいのには変わりないのでどうするか悩む。思い切って赤軍軍隊長の部屋にでも忍び込むか…?いや、もう少し頃合いを見計らってからそういうのはやった方がいいな。長期戦になるかもしれないし。


    「俺…軍に戻ったら死ぬほどポケモンしてやるんだ…」


    あ、フラグ立ったねこれ。ちょっとそこの人、このフラグ折っといて、500円あげるから。
  4. 4 : : 2014/08/23(土) 16:07:46
    フラグ回収士二段なんで折れないっす←
  5. 5 : : 2014/08/23(土) 16:16:21
    >>4
    橘「折れよおおおおおおおおおおお」
  6. 6 : : 2014/08/23(土) 16:52:18
    『ああ…?今日も何も掴めそうにないだぁ…?』

    「ちょっ、ちょ、軍隊長、電話越しに殺意滲ませるのヤメテクダサイ。てかすごいですね電話越しって」


    定期報告。とりあえず何も掴めなさそうにないと報告するが物凄い声に殺意こもってて怖い。ヤメテ、マダシニタクナイデス。まだ昼時なのだがこのペースだと何も掴めなさそうに無い。因みに俺がさっきからいる場所は赤軍の敷地内の森の中になる湖の近く。滅多にここは人がこないので俺にはもってこいの場所だった。とはいえ、いつ誰が来るのかは分からないので隙は見せてないのだが。


    『さっさとしろよ、そんなに赤軍厳格なのか?』

    「けっこう秘密主義凄くて。俺も俺で頑張ってるんですがどうでも良い事しか分からないです。因みに今日の夕飯はカツ丼らしいですよ」

    『どうでもいいわ』


    ですよね。俺もどうでもいいです。でも赤軍のご飯とても美味しいんですよ。そんな事を思ってると、はぁ、と軍隊長のため息が聞こえた。


    『とりあえず何でもいい、少しでも何か知ったらすぐに連絡しろよ、わかってるな?』

    「勿論ですよ…俺もさっさとそちらに帰りたいんでこれでも急いでます」

    『何だ、何かする事でもあるのか』

    「ポケモン途中なんでやりたくてやりたくて」

    『お前のデータ初期化しとくな』

    「ヤメテエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ今度艦これ一緒にやりますから!!!!!」

    『金剛ちゃん出るまで付き合ってもらおうか』


    アッ、この人結構ちょろい。
  7. 7 : : 2014/08/23(土) 16:55:47
    >>5
    折れないよぉぉぉぉぉお!!
  8. 8 : : 2014/08/23(土) 16:56:00
    そして艦これでコーヒーを吹く
  9. 9 : : 2014/08/25(月) 17:03:14
    さて、こっからどう動こうかなぁ


    軍隊長との通話を切り、本当にどうするか考える。全く持って現在の世界事情は面倒臭い。何時の間にか3つの勢力が軍隊と呼ばれる程に成長するまでには時間なんてものはかからなかった。黒、白、赤の軍隊はそれぞれ敵対しており、出会えば戦って殺しあって、もうそんな世界になってからどれくらい経ったのだろう。もう少し前まではまだ平和だった気がする。何か冷戦みたいだなぁ
    黒軍は今現在赤と白の両軍にスパイを送り込んでいる。赤は俺。というかスパイ送り込まなきゃいけないほどこの世は物騒になってるってことだ。全く末恐ろしい世の中だよ


    「何で仲良く出来ないんだかね」


    ポツリと呟く。誰にもそんな言葉は拾われなくて地面に転がった。
    仲良く出来ないんじゃない、宗教間でも民族間でも戦争があるように単に考え方の違いやうまが合わないだけなのだ。何かそう思うと、無性に寂しくなった。確かに人間は十人十色。何から何まで同じ人間なんて存在しないけどさ。考え方が合わない、だとかそんな理由で殺し合いなんて虚しい以外の何物でもないじゃないか。参謀になったのもそのためだ。裏で組織を動かして指示を出して、あまり表立って戦に出たくなかったからだ。まぁ間接的には俺の指示で死んでしまった奴もいるのだということは痛いほど分かっている。分かってるからこそ、寂しかった。


    「同じ人間だから仲良くしたいのに」
  10. 10 : : 2014/08/25(月) 17:03:41
    そんな言葉も誰にも拾われなくて落ち___るかと思ったが、後ろから「同感だね」と声が降って来た。不意を突かれた俺は驚いて後ろを振り向く。現れたのは赤軍の少女のようだった。何処からこの少女は聞いていたのか。きっ、と少し睨むように警戒する。護身用の小型のナイフを後ろに服の中で握りながら。


    「…そんな警戒しなくてもいいんじゃないかな?同じ赤軍だし」

    「え、…あ、ああ。悪い」

    「まあ警戒はしちゃうよね。こんな世の中だからな。敵か味方なんて分からないんだから」


    同じ赤軍、と言ったところだと俺が黒軍の人間だということは知らないらしい。良かった、聞かれてたのはさっきの俺の独り言だけらしかった。だがまだ油断は出来ない。俺は警戒は解かないままだったが、少女はそのまま俺に近づいて来た。


    「仲良く出来たら良いのにね。赤軍も、黒軍も白軍も皆さ」

    「…そうだな」

    「でも出来ないんだよね。このままじゃあ。考え方はそれぞれ違うし、価値観も違う。それを互いに同じにするために押し付け合うって事になっても争う事になるだろうしね」


    人間ってめんどくさいよね、眉を八の字にして少女は困ったように笑った。警戒してたからあまり気にも留めてなかったが、この少女は結構顔立ちが整っていた。敵味方云々は関係なしに、純粋に綺麗だと思う。赤軍こんな美少女いるのかよ良いなぁ。まぁ黒軍だって可愛い子はいるけどさ。この子は違うベクトルでの美少女というか


    「視姦かい?」

    「え、」

    「何か目付きやらしかったからさぁ」

    「なっ、!?」


    からかうような口調の少女に俺は思わず後ずさりする。「冗談だよ」とケタケタと少女は楽しそうに笑った。冗談にしても心臓に悪い。


    「というかここに人が来るなんて珍しいね。何か考え事でもしてたのかい、やっぱり世界情勢の?」

    「まぁ、そんなとこ」

    「考え事にはもってこいだしね」

    「そういうアンタは?」

    「私?私は単にここが静かで好きだからさ。たまには誰も居ないところでゆっくりしたいだろう?」

    「俺が先客で来てたから邪魔しちゃったわけだな。悪い」

    「別に良いよ、駄弁ってるのも楽しいから」


    ここに人が来るのは珍しい、とか言ってたからよくここに来てるのだろうか。ふぁ、と少女は大きくあくびをする。それでさえ絵になるんだから顔が良いと得だよなぁ、と心底思った。ふと、きと、と少女の大きな瞳が俺を見つめる。


    「なに?」

    「んーん、何でも、」


    一瞬だけ観察するように俺を見てた気がしたから何かついてるのかと思ったがどうやらそうではないらしい。次の瞬間には心底興味なさそうに目をこすり始めた。気まぐれな感じがなんだか猫みたいだ、と俺は思った。

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