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雪の中で エレアニ

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  1. 1 : : 2013/10/14(月) 20:16:32
    初投稿です。右も左も分からないので見苦しいところもありますが、ヨロシクお願
    いします。
    ギャグはないです(笑) 後半エロくなるかもです
    では
  2. 2 : : 2013/10/14(月) 20:17:42
    今、フォールシーナの壁が壊され、多数の巨人が人類を喰らい尽くそうと、続々と進撃してきている。

    そう、人類は巨人に敗北した。

    エレンの巨人化及び座標であるとが判明し、人類は巨人との戦いにおいて大きく発展したが、それにより戦いは激化。

    獣の巨人を主とする巨人に対し、人類は、憲兵団、調査兵団、駐屯兵団、民衆、王政、人類一丸となり対抗するにまで至った。

    しかし、数多の仲間の死おもってしても、どんなに覚悟が深かろうと、勝利を手にすることができなかった。

    エレン (なぁ、アニ、お前たちが勝ったよ...眠り姫になった価値があったじゃないか...)

    続々と侵入してくる巨人を見据え、エレンは思った。

    エレン (俺は、お前たちが憎いよ、アニ、でもなぁ、でも、最後に会いたかったな...)

    エルヴィン 「壁は破壊されてしまった、しかし、まだ負けてない! 諦めた時、人は初めて敗北するのだ! 巨人どもに、人類の意地を、勇気を刻み付けよ!」

    一同 「おお!」

    エルヴィン 「前進せよ!!」

    エレン (そうだ、簡単には屈しない! 俺は、巨人どもを駆逐する!」

    ガリっ! カっ!

    こうして、848年人類は ... カルラ 「エレン! 起きなさい!」

    エレン 「んにゃ... はっ 母さん!? なんでここに!?」

    カルラ 「何言ってるの、早く支度しなさい、遅れるわよ!」

    エレン 「は?ええっと、...ほんとだ! やっべ!」 ドタドタ イソゲー
  3. 3 : : 2013/10/14(月) 20:18:06
    すいません、やらかしました
  4. 4 : : 2013/10/14(月) 20:20:08
    これは逆行物か?
  5. 5 : : 2013/10/14(月) 20:20:48
    エレンたちは今、近くの高校に通っている。時代は平成、巨人も壁もない、平和な日常を送っていた。

    きーんこーんかーんこーん ガラガラ!

    エレン 「セーフ! あっぶね〜〜!」

    アルミン 「エレン、遅いよ、ギリギリじゃないか!」

    ミカサ 「 そう、もっと早く起きるべき...」

    エレン 「間に合ってんだからよ、いいじゃねーか」

    幼ななじみの2人と会話を交わしながら席に着く。

    ガラガラ

    キース 「静かにしろ! ホームルーム始めるぞ!」

    教室が静まり返ると、朝のホームルームが始まった。

    しかしエレンの意識はここになく、最近よくみる、あの恐ろしい夢のことを考えていた。

    エレン (夢の割に何回も同じのをみるし、やけにはっきり覚えているよなぁ...) イテ! チョーク!?

    キース 「新学期早々遅刻ギリギリできて、人の話を聞かないとは、いい身分だな、エレン・イエーガーよ。」

    エレン 「すっすいません! 考え事してまして...!」

    キース 「ほう、なら、宿題も全ておわらせたんだろうな。」

    エレン 「うっ!そっそれは//」 クスクス! マタカ! (笑)

    ああ、朝からとんだ恥をかいちまった。ちっ、ジャンがニヤニヤしてコッチを見てきやがる。ぜってー絡んでくるな、めんどくさい...
  6. 6 : : 2013/10/14(月) 20:20:59
    そうです。
  7. 7 : : 2013/10/14(月) 20:23:29
    面白そうだ支援
  8. 8 : : 2013/10/14(月) 20:23:58
    〜~昼休み〜〜

    エレン 「おい、それはおれのことか?」

    ジャン 「へへ、誰のことだろーなぁ?」

    ナンダ! ヤンノカ! ヤメロ、ハナセヨ! ギャア ギャア!

    アルミン 「やめなよ、2人ともー!」

    ミカサ 「まったく、進歩がない。これだからエレンは私が付いていなければいけない...」~

    クリスタ 「ふふ、またあの2人喧嘩してる。仲いいくせにね、ユミル。」

    ユミル 「私達との愛に比べたらなんともないけどな、クリスタ!」ギュ!

    クリスタ 「もう、ユミルったら//」

    サシャ 「あのふたりもたいがいですねー。」 ヒョイ パク

    コニー 「おい! そりゃおれの弁当だぞ、ヤメロ!」

    エレン達は毎日こんな調子で、仲間と楽しく過ごしていた。

    エレン (そーいや、あの夢のこと、皆に話してみるか?)

    エレン 「最近さ、俺、やたら同じ夢を見るんだけどさ。」

    サシャ 「お菓子の家に住む夢ですか! 私もです!」

    エレン 「そりゃお前んだろ(笑)楽しい夢じゃないんだ、人類が人喰いの巨人と戦う話なんだけどさ、結局皆食べられちゃうんだ。」

    アニベルライ 「!!」

    コニー 「俺、その夢出てきたか!?」

    エレン 「ああ、でも、サシャを助けようとして食われたな(笑)頭から」

    コニー 「何!? こんな芋女を助けて? ありえねぇ!」

    サシャ 「芋女とはなんですか、芋女とは。」パクパク

    アルミン 「興味深い夢だね、僕はどーなるの?」

    エレン 「ああ、アルミンは割と早めに食われたな、体力切れで(笑)」

    アルミン 「ええ! 夢の世界でも体力ないのか、僕...」シュン
  9. 9 : : 2013/10/14(月) 20:25:41
    ミカサ 「結局、私とエレンだけが生き残り、新世界の神になるのね...」

    エレン 「いや、俺もお前も食われて終わりだぞ(笑)」

    ミカサ 「そう...、世界は残酷だ...」シュン

    クリスタ 「エレンはそんな夢を毎日...私じゃ泣いちゃうかも」ブルブル

    ユミル 「大丈夫だクリスタ、私が守ってやるからよ!」ダキ!

    エレン 「ああ、そーいや、お前、ハゲの巨人になったな(笑)」

    ユミル 「...」

    ジャン 「巨人になる夢? 中二病が見るような夢じゃねーか(笑)」

    エレン 「夢の中のお前は、もっとやるやつだったけどな。今とは大違いで。」

    ジャン 「今だって出来る男だろうが!」

    エレン 「ねーな。 でも、アニとライナーとベルトルトはいなかったな。お前らは敵なんだよ(笑)」

    アニベルライ「...」

    アルミン 「ってことは、アニ達は巨人ってこと?」

    エレン 「そうなんだ。スパイとして俺達の中に紛れ込んでたんだよ(笑)」

    サシャ 「嫌ですねぇ、そんな夢を毎日見るなんて。」

    クリスタ 「そうだよ、ライナー達がわたし達を殺そうとする訳ないじゃない、ね、ライナー。ライナー?」

    ライナー 「!!、ああ、そうだよな、すまねーな、はは...。」

    クリスタ 「?、変なライナー。」

    アルミン 「でも、アニ達は僕らを殺そうとする訳だよね、夢の中で(笑)」

    エレン 「ああ、しかもよー、アニなんて巨人になってよー、俺の周りの人間どんどん殺してくんだぜ(笑)。しかも俺、食われかけたし。」

    ミカサ 「食われた? エレンの、つまり、それを奪おうとしたの」ギロリ

    アルミン 「いや、そーいうことじゃないんじゃない?」ビクビク

    エレン 「?、何言ってんだ、ミカサ? 」

    エレン 「でよー、ありえないことに人間を鞭みたいにヒュンヒュン回してって、おい!、アニ! 顔色わるいぞ、お前!」

    アニの白い顔は、普段にも増して、青白くなり、体は震えているように見えた。

    アルミン 「ほんとだ、保健室に行ったほうがいいんじゃないの!?」

    クリスタ 「大丈夫!?アニ! エレンも言い過ぎだよ! アニが人殺しなんて!」プンスカ
  10. 10 : : 2013/10/14(月) 20:27:32
    頑張ります!
  11. 11 : : 2013/10/14(月) 20:27:42
    エレン 「え、でも、夢の話で...」

    エレン (あれ、これ、夢...か?)

    ユミル 「へへ、アニちゃんの意外な弱点発見ってか(笑)」

    クリスタ 「そんなこと言ってる場合じゃ。 誰か保健室に連れてかないと。」

    ライナー 「俺が連れていく! ベルトルトもちょっといいか...」

    ベルトルト 「うん...」

    ユミル 「またベルトルさんかよ(笑)そんなんだからホモの噂がたつんだぜ!」

    ライナー 「そんな訳ないだろ。ほら、アニ立てるか。」

    アニ 「...」

    アニは、なんとか立ち上がり、覚束無い足取りで、ライナー達と教室出ていった。

    クリスタ 「アニ、大丈夫かな...」

    アルミン 「あとでお見舞いに行こうよ」

    エレン 「ああ、そうだな。」

    ミカサ 「そしてエレンは女の子との話し方を学ぶべき。アニは女の子、あれはひどい...」

    エレン 「ああ、悪かったよ...」

    エレン (アニがあんなに怖がりだと思わなかったな。悪いことしちまった...)
  12. 12 : : 2013/10/14(月) 20:28:40
    そのころ 〜〜裏庭〜〜

    ライナー 「ついに、エレンも思い出しちまったか。」

    ベルトルト 「そうだね、でも、いつかはそうなると分かってたことだけどね。」

    ライナー 「やはり、思い出すのは、巨人化できたものだけみたいだ。ユミルも覚えていたし。」

    ライナー 「エレンはまだ区別がついていないようだが、そろそろ思い出すだろう。 夢ではなく、前世の記憶だということに。」

    ベルトルト 「そうだね... そしたら、エレンは僕たちはをどうするのかな?」

    ライナー 「そりゃあんだけ憎まれてたんだぞ。殺されはしないだろうが、もう、一緒にはいられないかもな。」

    ベルトルト 「許されることじゃ、ない、もんね、僕らがしたことは... 」

    ベルトルトは力なく笑った。その顔には、諦めの色が見えた。

    ライナー 「ああ。 アニも、覚悟を決めてお

    アニ 「嫌だよ!!」

    ベルライ 「!?」

    アニ 「1人あんなところに閉じこもって、やっと生まれ変わって、皆と出会えて、楽しくやってこれたんだ。もう、こんな幸せを失いたくないんだ!!」

    アニは、涙を流しながら叫んだ。アニの脳裏に、冷たく、暗い、孤独なあの空間が思い浮かんでいた。
  13. 13 : : 2013/10/14(月) 20:29:45
    アニ 「確かにわたし達は許されないことをしたよ! でももう、いいだろ。十分悔やんだ! もう、解放されても...」

    普段強気な彼女の今の姿は、この場にいるものの心をいっそう悲痛なものにした。

    ライナー 「アニ。 こればっかしは、どうにもならない。許されるかそうでないか、決めるのは俺たちじゃないからな。」

    アニ 「でもあいつらは思い出さないんだろ、だったら黙っていれば...」

    ライナー 「ああ、だがエレンは思い出した。そして俺はやつに謝りたい。あいつの母親を奪ったことを。あの時、できなかったからな。殴られてもいい。奴の気が済むまで...」

    ベルトルト 「僕も、そう思うよ...」

    アニ 「っ私は嫌だ!! 絶対に!! また、憎まれる存在になるなんて! あんな思いをするなら、死んだ方がまし!」

    そう言うとアニはこの場から逃げ出すように走り出した。

    ベルライ 「!!」

    ライナー 「おい、アニ! 放課後、もう一度ここに来い! いいな!?」

    その時、昼休み終了5分前を告げるチャイムが鳴った。

    ベルトルト 「どうしよう...ライナー...来るかな、アニは?」

    ライナー 「...分からない...しかし、一旦教室に戻ろう。先生には保健室に行ったと俺が伝えておく。」

    二人は重い足取りで、教室の方へ戻っていった。

    厚い雲が覆った空は、今にも雪が降り出しそうだった。
  14. 14 : : 2013/10/14(月) 20:32:22
    〜〜4時間目 〜〜

    エレンはいつものように机の上に突っ伏し、食後の睡眠をとっていた。

    そして、また、あの夢を見ていた。

    エレン (これは、ゆめ...なのか? いや、なんかおかしい、これは...)

    エレンはこの不可解な夢の正体に気付き始めていた。

    エレン (でも、そしたらあいつらは、俺たちを裏切り、母さんが食われたのもあいつらの...)

    バシっ

    エレン「イテっ」

    ペトラ 「またエレンは寝て! 何回言われれば気が済むの? 宿題増やすよ
    !?」

    エレン 「すっすいません、真面目に受けます!」

    ペトラ 「もう聞きあきたよー、エレン。そこのサシャとコニーも(怒)」

    ハハハ マタアイツラカー

    エレン (そーいや、あいつら、俺の話聞いたとき、おかしかったよな。なにか知ってんのかもしれねぇ。あとで聞いてみるか。)
  15. 15 : : 2013/10/14(月) 20:33:40
    そして、四時間目の休み時間エレンは隣のクラスでライナー達と話していた。

    エレン 「アニはどうだ、大丈夫なのか?」

    ライナー 「さぁ、あまり良くないみたいだが。」

    エレン 「そうなのか...それでさぁ、ライナー、ベルトルト。ちょっと聞きたいことがあるんだ。放課後、いいか?」

    ベルライ 「!!」

    ライナーはベルトルトと顔を見合わせうなづいた。

    ライナー 「ああ、ちょうど俺たちもお前に用があったんだ、エレン。」

    エレン 「そうか? じゃ、掃除終わりに裏庭でな。」

    ライナー 「ああ、わかった。必ず行く。」

    エレンが去った後も、ライナー達は動こうとしなかった。

    ライナー 「雪、降りそうだな。」

    窓の外を見つめながらそう言うライナーの目は、遠くを見つめていた。

    ベルトルト 「うん、寒い夜になりそうだ...」

    ライナー 「アニには悪いことしたかな?」

    ベルトルト 「辛いことだけどね、仕方ないよ。」

    ベルトルト 「もし、僕たちがまた嫌われることになっても、アニを1人ぼっちにはさせない。」

    ライナー 「ああ、そうだな、それだけは、絶対に。」

    日が陰り、暖房のない教室は、いっそう寒さが増したように、ライナー達は感じた。
  16. 16 : : 2013/10/14(月) 20:35:21
    〜〜放課後〜〜

    エレンは寒さでかじかむ手を擦りながら、ライナーたちを待っていた。

    ライナー 「よう、エレン、待たせて済まなかった。」

    エレン 「いや、呼び出したのは俺だしよ。」

    そう言ってライナーたちを見つめるエレンの目には、黒々とした炎が宿っていた。以前の、巨人を駆逐すると言っていたころの彼の目が。

    ベルトルト (そうか、エレンはもう...)

    エレン 「それでよ、ライナー...」

    ライナー 「いや、エレン、もう少し待ってくれ。もう一人、来るはずなんだ。」

    エレン 「もう一人? それは誰...」

    エレン言葉を遮るように、その人は姿を現した。アニ・レオンハートだ。 寒さを避けるため縮こまっているのか、その姿はいつもより小さくみえた。

    エレン 「!! アニ、お前、体調が悪いんじゃ? こんな寒いなか出てきたら、余計に...」

    ライナー 「さぁ、エレン、話ってなんなんだ?」

    ライナーは、わかってはいたが、話をふった。

    エレンは一瞬迷ったような顔を見せたが、言った。

    エレン 「さっき言った俺の夢のことだけど、夢じゃない気がするんだ...」

    エレン 「つまり、お前らは巨人で、俺たちを裏切り、人類を殺しまくったってことだ。前世の話だがな...」

    少しの沈黙が流れる。嬉々として家路につく生徒の音が大きく聞こえる。

    その沈黙を破り、ライナーは口を開いた。

    ライナー「ああ、そうだ。俺たちは故郷に帰るため、お前たちを裏切り、人類を殺した。お前の母親もな...」

    ベルアニ 「...」

    エレン 「つまり、それは、認めるってことなんだな。ライナー?人殺しを」

    ライナー 「今更、嘘はつかん、エレン。それは、前世の記憶だ。」

    エレン 「っ!! この、裏切りもんがぁぁぁあ!!」

    エレンはバックを投げ捨てると、ライナーに殴りかかった。

    エレン 「お前ら、どういうつもりで俺たちと訓練してた!!」バキ!

    エレン 「どういうつもりで母さんの話を聞いてたんだよ!」バキ!

    エレンは馬乗りになり、ライナーを何度も殴りつけた。

    エレン 「お前もだよ、ベルトルト。どの面下げて聞いてたんだよ!!」

    ベルトルト 「...」

    エレンの怒りは当分収まるようにみえなかった。
  17. 17 : : 2013/10/14(月) 20:36:31
    エレン 「なぁ、アニ。お前は結晶にこもっちまったが、今ならなんでも聞ける。」

    アニ 「!!」

    エレン 「お前は直接自分の手で調査兵団の皆を殺してたよなぁ。あれはどんな気持ちなんだ? 結構楽しかったりするのかよ!?」

    アニは蛇に睨まれたカエルのように何もできなかった。しかしその沈黙をがエレンの怒りに油を注ぐ。

    エレン 「おい...ここにきてだんまりか? アニ。そりゃ... ねーだろ!!」

    エレンは、ライナーから離れ、アニに近づく。

    アニ 「っう!!」

    エレン 「お前はリヴァイ班の皆を殺した。あの人達は本当にいい人だった。巨人の俺を仲間と認めてくれた。しかし、お前が...」

    エレン 「許せねぇ...許せねぇよ!!」

    アニ 「!!」

    許せない、この言葉が、アニの心に突き刺さる。

    エレンはアニの肩を掴み、さらに吠えたてた。

    エレン 「なぁ、言ってみろよ、どんな気持ちだよ!?」

    アニはエレン顔から目を逸らし、叫んだ。

    アニ 「もう許しよ!! 私だって...私だってやりたくてやったわけじゃないんだ!!」

    エレン 「はぁ!? 今更許してくれだと!? それ、殺した人達に向かって言えんのかよ!?」

    アニ 「じゃあ、どうしたら許してくれるの!? もう後悔はいっぱいしたの! もうこりごりなんだ! 普通に、人として行きたいんだよ!!」

    エレン 「おまえ、そりゃ無責任ってもんだろ!? あんだけ人を殺しておいて...普通に生きたいだなんて!!」

    アニ 「じゃあ、もうあたし達は許されないの!? 一生背負って生きていかなければならないの!?」

    アニは涙を垂らしながら、エレンの目をすがるように見つめた。
  18. 18 : : 2013/10/14(月) 20:38:28
    エレンはその蒼い瞳に見つめられたとき、心に少しの罪悪感が芽生えた。

    しかしそれを振り切るように吐き捨てた。

    エレン 「ああ、そうだ...そりゃ、そうだろ...人殺し共め...!」

    アニ 「ああ...!!」

    アニは目の前が真っ暗になったような気がした。そしてそのままその場に座り込んだ。

    エレンはその姿を見ると一気に怒りが覚め、激しい無力感に襲われた。

    エレン 「もう、いいよ、どうでも...でもな、もう、俺とは一切関わらないでくれ!!」

    エレンはそう言うと、バッグを激しく掴み、そのままこの場を立ち去っていった。

    ライナー 「...」

    アニ 「うぅ...う...そんなぁ...」

    予想はしていた結末だったが、単純に受け入れられるものではなかった。

    ベルトルト 「 ...ん?」

    ベルトルトの首筋にひんやりした感触が広がった。見上げると、粉雪がぱらぱらと、儚げに散っていた。

    ベルトルト 「雪...降って来ちゃったね...」

    ライナー 「ああ、そうだな。」

    ベルトルト 「ここにいたら、風邪、引いちゃうね。」

    ライナー 「帰るか...」

    ベルトルト 「うん...さぁ、アニ。帰ろう。」

    しかし、アニは立とうとしなかった。

    ベルトルト 「アニ、こんなところにずっといたら、泣き顔誰かに見られちゃうよ。」

    脅迫めいて嫌だったが、ベルトルトはアニにそう言葉をかけ、案の定、アニは徐ろに立ち上がった。

    ベルトルト 「帰って温かいものでも飲もう。」

    帰る3人に雪は容赦なく降っていた。しかし、3人は傘を開くことも忘れ、無言で自分たちの家へと帰っていった。

    物陰 ユミル 「...はぁ...」

    雪に少し風が混じってきていた。今夜は少し荒れるかもしれない。
  19. 19 : : 2013/10/14(月) 20:42:08
    エレンは自宅のベットに寝っ転がってさっきの言い合いのことを思い出
    していた。言いたいことは出し切った筈なのに、なにか心に引っかかる物があった。

    エレン 「くそ、なんでこんなにモヤモヤするんだ。あいつらは人を殺しまくった、これぐらい、言われたって...。」

    エレンはそう自分に言い聞かせていたが、心に掛かった雲は晴れそうにない。こういうときは寝るしかねぇ、そう思い、布団を頭まで被った。

    その時、エレンの携帯に着信があった。手にとってみると、それはユミルからだった。

    エレン (ユミル? あいつが、なんで?)

    ユミルとはつるんではいるが、電話をし合うような仲ではなかった。

    エレン 「なんだ、ユミル、珍しいな。なんかあったのか?」

    ユミル 「なんかあったかだって? ありまくりだろうが(笑)」

    ユミルの人を小馬鹿にしたような笑いが、エレンの神経を逆なでする。

    エレン 「ッチ、さっさと用件を言えよ。 切るぞ?」

    ユミル 「おっと怖い怖い。私にまでお怒りかな? まぁ、人を食っていることは確かだがな(笑)」

    エレン (こいつ!! なんで!?)

    エレンはあのやりとりが知られていることを悟った。こいつは、自分を脅し、何かさせるつもりなのかもしれない。

    エレン 「で、なんだっていうんだ? 俺にテストでも盗んでこいっていうのか?」

    ユミル 「はぁ、そんなんじゃねーよ。お前に聞きたかったことがあんだよ。」

    エレン 「何がだ?」

    ユミル 「あんだけ言いたい放題言ったんだ、さぞ気分はスッキリしてるんだろうなぁ、エレンさんよ。」

    エレン 「...」
  20. 20 : : 2013/10/14(月) 20:43:24
    ユミル 「思い出したってことは、私が巨人だったってことは知ってるんだよな。

    エレンは、巨人となったユミルと共に戦っていた事を思い出していた。

    エレン 「ああ、脳天禿げた、ちっちゃい巨人にな。」

    ユミル 「...まぁいい... 実はな、巨人化から戻るとき、ライナー達の仲間を1人食っちまったんだ、前世でな。」

    エレン 「!?」

    ユミル 「無意識だったんだけどよ、あいつらにとっちゃ大事な仲間だったしな、憎まれると思うだろ?」

    エレン 「...」

    ユミル 「でもあいつらはなんも言わなかった。済まなかったの一言で済んだよ。」

    ユミル 「許されたって訳じゃないんだろうよ。でもな、それで済んだんだ。分かるか、エレン?」

    エレン 「...つまり、お前はライナー達を責めるな、そういいたいんだろ?」

    ユミル 「さぁな。 じゃあ、また明日な。」

    エレン 「おい、なんだそりゃ!」

    ユミル 「あ、そーいや、アニの親父さん、出張で今、家あけてるぞ。玄関も鍵がかかっていないようだ。」

    エレン 「なんでお前がそんなこと...っておい、ユミル!!」

    あいつ、切りやがった。前から変な奴だとは思っていたが...

    しかしなんでアニの家のことなんておれに...くそ...。
  21. 21 : : 2013/10/14(月) 20:48:04
    アニは、ベットの上で1人丸くなり、声を押し殺して泣いていた。父親とのふたり暮らしで、小さなアパートに住んでいる。

    前世では、想い人とは立場の違いによりその思いは叶わず、争う事となってしまった。
    しかし、再びこの平和な世界で巡り合うことができ、自由な恋が自分には許されたのかと思っていた。

    今日、そんなものは、自分の妄想に過ぎなかったんだと気付かされた。

    それどころか、殺人鬼の烙印をおされた上に、絶縁状も言い渡された。

    もうアニは、生きてることなどどうでも良かった。

    どうやれば痛みも感じづに死ぬことができるか、そんなことも考えるようになっていた。

    アニ ( ああ、今日で幸せだった日もお終い。エレンとどうにかなれたらいいななんて思っていた自分を笑ってやりたいよ...)

    アニ (良く考えたら当然のことなのかな。あんだけの人を殺したわけなんだから、幸せになることなんて...)

    アニ ( ただ、誰か気づいて欲しい、私達はやりたくてやった訳じゃない! 私達も皆と同じ兵士でありたかったんだと!!)

    そんなことを思うと、涙が次々と溢れてきた。今日は家に人が誰もいない、そのまま寝てしまおうと考えていた。
  22. 22 : : 2013/10/14(月) 20:50:04
    ピンポーン

    アニは玄関の呼び鈴が何度鳴らされていることに気付いた。しかし、出る気にはなれず、居留守を使うことにした。

    呼び鈴は、何度か鳴らされたあと、ドアを叩く音へと変わった。

    アニは息を潜め、その音が収まるのをまった。しかし、その音が収まると、玄関のドアが開けられる音が聞こえた。

    アニ (え、嘘、強盗!?)

    アニの頭はパニック状態に陥った。前世では男顔負けの格闘術を身につけていたアニであったが、この世界では普通の女の子だ。

    足音は自分の部屋の方へ近づいてきている。

    アニは急いで自分の部屋のドアに鍵を掛け、布団にくるまり震えていた。

    すると、部屋のドアが叩かれる音がした。アニは恐怖から、その耳を塞ぎ、外からの音を絶った。しかし、扉など簡単破られるもので、いつ強盗が部屋にはいってくるか、震えていた。

    アニ (うう、どうしよう。怖いよ、エレン。)

    無意識にその人に助けを求めていた。しかしいくら待っても、強盗は入ってくる様子がない。それから10分以上経っても、なんの変化も無かった。

    アニはそっと布団を出ると、鍵を外し、扉を少しあけ、リビングの様子を伺った。

    するとそこにはなんと、想っていた人、エレン・イエーガーが座っていた。
  23. 23 : : 2013/10/14(月) 20:51:30
    アニ 「エ、エレン!?」

    アニは驚きのあまり、その部屋から飛び出した。

    エレン 「やっぱいるんじゃん。居留守はよくねーよ。」

    エレンは硬い笑みをアニに向けた。

    アニは目の前の状況が飲み込めない。

    アニ ( どうして、エレンがここに? 今度は何を言われるの!?」

    アニはまた別の恐怖に襲われることになった。そして、罵倒されることを覚悟した。

    アニ 「何、何の用?」

    恐怖を押し殺すように、強気な口調で聞いた。

    エレン 「いや、まぁ、アニって髪下げた方が可愛いな。」

    全く想像もしていなかった返事が返ってくる。

    アニ 「はぁ// 何言ってんの、あんた//」

    家の中じゃゴムをとっていたアニだが、人前で見せるのは初めてだ。

    アニ 「そんなことを言うために、強盗まがいのことしたわけじゃないでしょ。用件をいいなよ//」

    動揺を隠せというのは、今のアニには無理な話だった。

    エレン 「ああ、さっきは俺が一方的にまくし立ててしまったからよ、お前の言いたいことも聞きたいと思って。」

    エレンは真っ直ぐアニの目を見つめてきたが、その瞳に向き合えるほど、アニには勇気がなかった。

    アニ (そんな。被害者の前でなんていえばいいのか分からないよ。どうせ、正解なんてないんでしょ。)
  24. 24 : : 2013/10/14(月) 20:53:09
    アニ 「今更あんたなんかに言うことなんてない。」

    エレン 「アニ...だから、さっきは俺しか話してなかったから...」

    話の通じないエレンにアニの怒りは爆発する。

    アニ 「っ、なに、じゃあ、土下座でもすれば許してくれるってわけ?」

    アニ 「そうじゃないんでしょ、さっき言ったもんね、殺人鬼って!」

    アニ 「そうだよ、私は殺人気だよ!!」

    アニ 「なんで来たの!?」

    アニ 「あんたの前から消えるんじゃなかったの?」

    アニ 「じゃあ、いますぐ消えてやるよ!!」

    アニ 「もう一生構わないで!」

    アニはそう言うと外に出ようと走り出した。

    エレン 「おっおい、そんな格好で外に出たら!!」

    エレンも慌ててアニの後を追う。

    しかし、この土地の地理に疎いエレンは、アニの姿をすぐに見失ってしまった。

    エレン (まずいことになったな...くそ、どうしたら...)

    とりあえずユミルに電話を掛け、案を乞うことにした。

    ユミル 「はぁ、パジャマ1枚でそとにでていっただぁ?」

    エレン 「ああ、すまん...」

    ユミル 「やばいだろそりゃ、こんな時期に。」

    ユミル 「あいつ、顔もいいんだし、何より、凍え死んじまうぞ!」

    いつも余裕の笑みを浮かべているユミルも、事態の大変さに少し動転しているようだ。

    ユミル 「とりあえず、お前は必死になってアニを探せ! ライナー達には私から連絡入れておく!」

    エレン 「分かった。すまねぇ、ユミル。」

    ユミル 「なんとしても早く見つけだせよ、エレン。時間が過ぎれば警察沙汰にすることになるぞ!」

    エレン 「 ああ、必ず探し出す!!」

    そう言って電話を切ろうとしたエレンの携帯電話は、雪によってびしょびしょになっていた。空を仰ぐと、昼間とは違う、大粒の雪が辺りを白く染めようとしていた。
  25. 25 : : 2013/10/14(月) 20:55:29
    今日はここまでっす、平日は少しずつになりますけど...

    見てくれてる人がいたら幸いっす
  26. 26 : : 2013/10/14(月) 20:57:25
    見てるから頑張れ\(*⌒0⌒)b♪
  27. 27 : : 2013/10/14(月) 21:00:17
    見てるよ~
  28. 28 : : 2013/10/14(月) 21:34:46
    上に同じ
  29. 29 : : 2013/10/14(月) 22:07:05
    期待してます!
  30. 30 : : 2013/10/14(月) 22:53:13
    期待!
  31. 31 : : 2013/10/15(火) 18:17:58
    また、上げてきます
  32. 32 : : 2013/10/15(火) 18:18:45
    アニは街灯もまばらな、郊外の道を1人、歩いていた。

    人通りはなく、聞こえる音は、ほとんど皆無な所だ。

    アニの服は雪により水を浴びたようになっており、身体は自分の意を介さないほど寒さで震えていた。

    今更ながら、こんな姿で家を飛び出してきたことを悔やんだ。

    ふと横を見ると、荒地のようになっている寂れた公園を見つけた。

    アニはそこの小さな丘のトンネルの中で、雪を避けることにした。

    アニ (この感じ、懐かしい。ああ、そうか、あの時と同じだ。結晶の中に 閉じこもった時と。)

    アニ (また、こうなるのか...一人ぼっちになる運命なのかね、私は...)

    アニは1人、仲間と過ごしたたくさんの思い出を辿っていた。

    アニ (そーいや、この前のクリスマスパーティー、ライナー達に、エレンに告白するなんて言ってたけど、結局なんもできずに終わってしまったな。 ライナー達もいろいろフォローしてくれたけど、何にもできなかった...)

    アニ (あの時は家に帰って泣いたっけ。なんにもできない自分を悔やんで。でも、今となってはいい思い出だな...)

    今日何度目だろうか? 大粒の涙が流れる。

    アニ (2000年、あいつを思っていたことになるのかな? その結末がこんななんて...笑っちゃうよ、ほんとに。)

    アニ (少しでもいいから、あいつに触れてみたかったな、なんて)

    訓練生時代、幾度度なく触れ合った彼の肌は、今はどんな物だろうかと、想ったこともあった。

    アニ (でもう、お終い。 今日で全部。幸せ過ぎたな、今まで。)

    そう無理やり割り切って、動き出そうとしたアニは、自分の体の異変を感じた。
  33. 33 : : 2013/10/15(火) 18:19:25
    全く感覚がなく、ピクリとも動かないのだ。

    アニ (え、嘘!? なんで!?)

    何度やっても、その体は動くことはない。アニの濡れた服は、彼女の体温を想像以上に奪っていたのだ。

    アニ (そんな...ここで、死ぬの...嫌だ...!)

    さっきは死すら考えていた彼女だが、それが間近に迫っていることを悟り、怖くなったのだ。

    アニ (なんで動かないの!? 動いてよ!)

    そう何度も願っても身体は意思に従おうとしない。それどころか、意識が朦朧としてきた。



    ~~~~~~


    それから何分かたった。アニの体は、限界をむかえていた。

    アニ (あれ? なんだか、眠くなって来ちゃった...もう疲れたし、眠っちゃおうかな...)

    アニ (いろいろやり残したことはあったけど、殺人鬼としては、十分すぎる人生だったんじゃないの...)

    アニ (ライナー、ベルトルト、ゴメンね。またあんたらを残すことになりそうだよ...)

    アニ (お父さんも、ごめんなさい。こんな娘で。また、帰れなかったよ。)

    アニ (エレン、あんたとはまた、こんな別れになっちゃったね。
    でも、あんたには仲間が沢山いる。ミカサ達と仲良くね...あと、ライナー達も許してあげてね...)

    アニは眠ることは死を意味することであることは理解していた。しかし、体力の限界が生きようとする彼女の意識を奪っていた。

    今はただ、眠ることが唯一の安らぎであると、そう感じた。
  34. 34 : : 2013/10/15(火) 18:20:00
    ??? 「おーい、アニー!! いないのかー!? いたら返事してくれー!!」

    遠くの方で叫ぶ人の声を薄れゆく意識の中に聞いた。

    アニ (私を...呼ぶ声...?)

    ??? 「おい、頼むよ!! アニ、アニー!!」

    アニ 「この声は...エレン!?」

    エレン 「さっきは言えなかったけど、伝えたいことが、まだ、あるんだ!! いいからいたら返事してくれ!!」

    遠くだが、自分のことを必死になって探しているエレンの声が、はっきり聞こえるようになっていた。

    アニ (エレンが...! 私を、探しに来てくれたの!?)

    アニは眠気から一気に覚め、自分の所在をエレンに伝えようとした。
  35. 35 : : 2013/10/15(火) 18:21:00
    アニ 「っ! (でも、さっきエレンにあんなこと言ったのに、今更...)」

    アニはそんなことを考え、エレンを呼ぶことを渋った。しかし、エレンの声は段々近づいてきている。このまま、自分の目の前を通り過ぎてしまうかもしれない。そんな不安がアニを急き立てている。

    アニ (このままエレンが通り過ぎたら、私はこのまま死んじゃうだろう。でも、エレンが見つけてくれたら...)

    エレン 「この気持ち伝えずにお前と分かれることになったら、俺は死んでも死にきれねぇよ!!」

    アニ (!? エレンの気持ち...!? それって、もしかして...!?)

    アニの心にはそんな希望的観測が沸き上がってきた。それは、アニの心の氷をとかし始めた。

    アニ (でも、私は、エレンの大事な人達を...)

    しかし、ついに、アニの心のせきは切って落とされ、感情が雪崩のように溢れ出てきた。もう、我慢できなかった。心の底から、助けを求めた。

    アニ 「助けて!! エレン!! 私はここにいる!! 寒い、寒いよぉ...!!」

    エレン 「ア、アニか!? どこだ!! もう一度返事をしてくれ!!」

    アニ 「そうだよ、ここにいるよ、エレン!! もう、私を一人ぼっちにしないで!! 助けてよ、エレン !!」

    必死の叫びだった。そして、何度も助けを求める声をあげ続けた。
  36. 36 : : 2013/10/15(火) 18:22:15
    そしてふと自分の体が温かくなったような気がした。

    エレン 「アニ!! バカ野郎、心配したぞ!」

    アニはエレンに包まれていることに気づいた。

    アニ 「バカってのはないんじゃないの、乙女に向かって。」

    アニは力なくそう返した。

    エレン 「ああ、さっきは言い過ぎた。悪かったよ。そしてもうお前がどう思っているかなんてどうでもいい。無事でいてくれれば...」

    アニ 「え...もう...許してくれるの?」

    エレン 「許す...いや、分らない。でも今は今、昔は昔。感情任せに生きてたら、なんも進歩がないってことを思い出したよ。」

    アニ 「じゃあ、今まで通り、一緒にいていいの?」

    エレン 「あんなにひどいこと言っちまったから、嫌われたかもしれないけど、これが俺の頼みだ...アニ...。」

    アニ 「うぅ...ありがとう...」

    アニは嬉しさのあまり声を出して泣き始めた。

    エレンは、アニの気が済むまで、無言で彼女を抱き抱えていた。
  37. 37 : : 2013/10/15(火) 18:23:16
    〜~〜~〜〜~



    アニはしばらく泣き続けた。そして、感情の整理がつき始めたと同時に、今の状況が読め始めた。つまり、パジャマ1枚の格好で、エレンに抱きつかれていることを...

    アニ (ああ、やばい、恥ずかしい//)

    アニ 「ねぇ、エレン、もう、大丈夫、ありがとう//」

    エレンも我に返ったようだ。

    エレン 「そうか// 悪い、窮屈だったよな!//」

    そう言ってすぐに離れたが、それと同時にアニは再び激しい寒さに襲われた。

    アニ 「うう、さ、寒い...どうしたらいいかな、エレン...」

    エレン 「そうだな、寒いよな ! えーと...」

    エレンは、考えて何か解決される脳ではないことを知っていた。この時ばかりは、自分の頭の悪さを呪った。

    エレン 「ユミルに連絡するから、ちょっと待ってろ。」

    人に頼るなんて格好悪いとは思ったが、仕方がなかった。
  38. 38 : : 2013/10/15(火) 18:23:56
    ユミル 「エレンか!! どうだ、見つかったか!?」

    エレン 「ああ、見つかった。シガンシナ公園ってとこだ。でも、体が動かないほど寒いって言うんだ。どうしたらいい?」

    ユミル 「シガンシナ公園か。結構離れたな...」

    ユミル (案外早く見つかったな、これなら、凍傷の心配はなさそうだ...)

    ユミル (心配はかけされられたことだし、ちょっくらイジメても、問題ないよな✌)

    ユミルはアニの無事を聞き、安心すると、いつもの道楽主義者の顔に戻っていた。

    ユミル 「なぁ、エレンよ、そのままほうっておいたら大変な事になる。凍傷って知ってるよな? アニはそれになって、手足を切断しなければならなくなるぞ...!!」

    エレン 「 !?...嘘...だろ...?」

    ユミル 「気温と時間的に見て確実にそうなる...まぁ、対策はあるんだが
    、お前には無理か...」

    エレン 「こんなとき何言ってんだ!! 出来る事なら、なんでもしてやりたいんだ!!」

    ユミル (上出来すぎるカモだわ...こいつ...(笑))

    ユミル 「良し、じゃあな、エレン。まず、アニの服を脱がせ。」

    エレン 「...え...今...何て?」

    ユミル 「ん、聞こえなかったか? 服を脱がせって言ったんだよ。あぁ、下着まではいいぞ。」

    エレン 「はぁ、てめぇ、こんな時にふざけてんじゃねーぞ!!」

    ユミル 「ふざけてなんかねーよ。アニの体温を奪っている一番の理由はな、大気温じゃなくて、そのびしょぬれの服なんだよ。」

    ユミル 「ほら、熱い夏でも濡れた服を着ていると風邪を引くっていうだろ、だったら冬なら尚更ってことだ。」

    ユミル 「ってことで、その原因となっている服を剥いじゃえば言い訳だ。」

    エレン 「でっでもよ// その後はどーすんだよ? そんな格好じゃ、余計に...」
  39. 39 : : 2013/10/15(火) 18:24:43
    ユミル 「そこでお前の出番だ!! お前の体温で、アニを暖めてくれ。」

    エレン 「はぁ、どういうことだ!?」

    ユミル 「つまり、お前も服を脱いでだな、アニと密着くするってことだ。あぁ、下着まではいいぞ(笑)」

    エレン 「おい、いい加減にしろよ...てめぇ...。」

    ユミル 「冗談なんかじゃねーぞ、エレン。じゃ、逆に聞くが、他にどうやって温めるんだ? 火なんてねーぞ。」

    エレン 「...」

    ユミル 「なぁ、分かったか?恥ずかしいかもしれねーけど、アニのためだ...。」

    エレン (...確かに、それしかないのか...)

    エレン 「...分かった...詳しいことを、教えてくれ...//」

    ユミル 「あぁ...(キター(゚∀゚)━! )」

    ユミル 「まず、アニを仰向けに倒しって...まぁ、あれだ。男女のあの行為を思い出してくれ。」

    ユミル 「そして手足の先までしっかりケアできるようにな。」

    ユミル 「これ、しっかり密着させないと意味ないからな...分かってるよな?」

    エレン 「ああ、分かってるよ。...それでさぁ、ユミル、電話、変わるから、アニに今のこと説明してくれないか?」

    ユミル (ふふ、悪いな、エレン...)

    ユミル 「しまった、電源がねぇ!! 悪い、また後でな!! 車回すから、それまでアニのこと頼んだぞ!!」ガチャ

    エレン 「え? えっ! ユミル!? ユミルさん!?」オウトウナシ...

    エレン 「なんてこった...」ボウゼン

    アニ 「ねぇ、ねぇってば、エレン...」グス

    エレン 「っは! 悪い、なんだ、アニ」

    アニ 「さっきから呼んでるのに...寒すぎるよぉ、手足の感覚がなくまったくない...」グス

    エレン 「な!? ( 凍...傷...になっちまうのか!? )」

    エレン (このまま俺が迷っていたら、切断...!?)
  40. 40 : : 2013/10/15(火) 18:27:25
    今日はこんなにもんです

    てか長すぎますかね?
  41. 41 : : 2013/10/15(火) 18:30:27
    >>40 そんなことないよ。
  42. 42 : : 2013/10/15(火) 18:33:37
    うおお!
    続きが気になる…
  43. 43 : : 2013/10/15(火) 18:38:38
    こりゃ……いい///
  44. 44 : : 2013/10/15(火) 21:47:12
    続きが気になる・・・・・(///∇//)
  45. 45 : : 2013/10/15(火) 23:56:56
    ヤバイ面白すぎる!
    超期待!!!
  46. 46 : : 2013/10/16(水) 18:59:27
    上げていきます!!

    出来れば今日完結させたいです。
  47. 47 : : 2013/10/16(水) 19:09:54
    エレン (俺は何を気にしてるんだ? アニに対してか? そりゃおかしいよな、アニが1番欲していることは、寒さからの開放だろ!?」

    エレン (...そうだ、俺がやらないで誰がやる... やるやらない、迷ってる時間が1番もったいない!)

    エレン (男には引けない状況がある。 今がそうだ。!!」

    エレンは覚悟を決め、アニと向き合った。

    アニは体育座りの格好で丸くなり、歯を食いしばって、寒さに耐えていた。

    エレン 「アニ聞いてくれ。その濡れた服を着たままでいると、どんどん体温が奪われちまうんだ。だから、その...服を、脱がしたいんだが...いいか?//」

    アニは一瞬息を潜め、視線をエレンの方へ向けたが、観念したように小さく頷いた。

    エレン 「自分では...無理...だろ?//」

    アニはボタン付きの上着を着ていたため、そのかじかんだ手で、自力で外すことは無理な話だった。

    アニ 「...//」コク

    エレン 「じゃあ、悪いけど...俺が...//」

    それから、エレンはアニの後ろに回り込んだ。前からでは、すべてが見えてしまうので、少しでもアニの負担を減らそうとした配慮だ。

    エレンはボタンを上から取り始めた。しかし、後ろに回ったのはいいものの、アニの背と自分の体が密にくっつく結果となってしまった。

    エレン (逆に恥ずかしいじゃねーか、クソ...//)

    エレンは、緊張で手が震え、ぎこちなくではあったが、なんとかアニの上着を脱がし、ズボンへと取り掛かった。
  48. 48 : : 2013/10/16(水) 19:12:23
    エレン 「じゃあ、下も、脱がすぞ...」

    アニの苦しそうな顔に、恥じらいの色が浮かんだようにエレンは見えた。

    エレン (...っ// 他に言い方ってもんがあるだろ!?//)

    そう、自分を叱咤しながらアニの腰に手を回し、ゆっくりと彼女を地面に横たわらせた。

    そして、アニのズボンのゴムに手をかけた。エレンはギュッと目をつぶって自分の視界を遮り、ゆっくりとそれを下げていった。

    エレンの心臓は破裂しそうなほど高鳴っている。何も見えないが、今のアニの姿の想像が、脳裏に浮かんできてしまう。

    エレン (くっそ、バカ、なにを考えているんだ!? 俺は!?)

    頭から振り払おうとしたが、思春期の男子に、今の状況に何も感じるなと言っても、無理な話であった。

    想像との格闘のうちに、アニのズボンを脱がすことに成功したが、次の試練が待っている。1番肝心なことが。
  49. 49 : : 2013/10/16(水) 19:33:13
    エレン (俺も脱ぐんだったよな...)

    エレンはアニと反対の方向を向き、服を脱ぎはじめた。

    エレン (今から、俺は、アニと...)

    エレン (いや、変なふうに考えるんじゃねぇ!! )

    エレン (そう、これは人命救助、人命救助なんだよ!!)

    エレン (そして、その過程で俺は、アニと、抱きあわなければ...ならない...//)

    脱衣の間も、エレンの脳内会議は止まることを知らない。

    エレン (人工呼吸はキスって言えるのか? いや、そうじゃないよな!)

    エレン (だったらこれも、そういうことにはならないはずだ...!)

    そうこうしているうちに、エレンの準備は整ってしまった。あとを行動を起こす以外に残された道はない。

    エレン (それでは、兵長!! 規則通り、救助を実行します!!)

    エレンのテンションは、極限状態からか、異常であった。

    そして、背後で救助をを待つ彼女に向き直った。
  50. 50 : : 2013/10/16(水) 19:51:51
    エレン 「...っ!!」

    エレン頭のなかは一瞬にしてフリーズした。

    目の前に横たわっているものの姿は、彼の想像とはかけ離れていた。

    先程まで降っていた雪は嘘のようにやみ、空には丸く、美しい月が顔を出し、辺りを明るく照らしていた。

    その光が積もった雪に反射し、彼女の白い肌をさらに浮かび上がらせている。

    それは、美だとか、妖艷であるとか、そういうものではない。この世のものとは思えない、まるで1枚の絵画のであるような印象を与えた。

    エレンはその姿に、使命を忘れ、呆然とその姿を見つめていた。
  51. 51 : : 2013/10/16(水) 19:53:37
    ~~~

    どのくらい、たっただろうか、アニが大きな身震いをしたことで、エレンは我に返った。

    エレン 「...あ!!」

    エレン (このクズ野郎が!! 服を脱がした上に、何放置してんだ!!)

    エレンはすぐにアニの近くに駆け寄り、左手は首の後ろに、右手は腰へと回し、彼女の上から、ゆっくりと、体重をかけないように、肌を接触させていった。

    さっきまで、どのようにしようか迷っていたら彼だったが、気が動転していたので、恥ずかしさも感じず、スムーズに行うことができた。

    そして、アニのの体の冷たさにひどく衝撃を受けた。

    エレン (こいつ... !! こんなに...!!)

    エレンはさらにアニの体温を温めようと、力強く、震えるその体を抱きしめた。

    アニの頬に涙が伝わっていることに、エレンが気づくことはなかった。
  52. 52 : : 2013/10/16(水) 20:37:12
    わああ…////
  53. 53 : : 2013/10/16(水) 20:46:06
    アレン「あわわわわ///」アセアセ
  54. 54 : : 2013/10/16(水) 20:50:53
    アニ神は不気味な笑みを浮かべている
  55. 55 : : 2013/10/16(水) 21:05:05
    ~~~~

    アニは自分の体が、徐々に寒さから解放されていくのを感じていた。

    強く抱きしめられ、息をすることが困難であったが、これが一生続いてくれたらいい、そんなことを思っていた。

    結晶にこもった時感じた、寒さと、孤独。それが永久に続くかもしれないという恐怖。

    生まれ変わることのできたアニだが、それは体に染み付いてはなれず、1人布団の中で震えていることもあった。

    そして、またその絶望が訪れたと知ったとき、また、死ぬまでそうなのだろうと、諦めた。

    しかし、今回は違った。その寒さ、孤独、恐怖から開放してくれるものがいた。エレンの体温は、アニを寒さだけではなく、心の中に巣食っていた、前世の悪しき記憶から解放した。
  56. 56 : : 2013/10/16(水) 21:06:27
    アニ 「エレン... ありがとう...」

    アニの口からは、自然と彼への感謝の言葉がこぼれていた。

    アニ 「私を助けてくれて、ありがとう。そして、孤独から救ってくれてありがとう...!」

    エレン 「...!! いや、こんなの、罪滅ぼしだ。お前に言ってしまったことと比べたら...」

    アニ 「いいの、もう。エレンの言った事は間違いじゃなかったし、こうやって、助けに来てくれた。」

    エレン 「当然だろ、仲間なんだから...。」

    仲間。アニが訓練生時代、もっとも欲していたものだ。そして、この世界に生まれ変わり、たくさんの仲間と出会うことができた。エレンとも。

    しかし、アニは今、前世からの因縁、全てから決別することを望んでいた。

    そう、あとひとつ残っていた。2000年の時を超えた、想いが。

    果たされなくてもいい、ただ、この想いをこれ以上引きずりたくはなかった。
  57. 57 : : 2013/10/16(水) 21:09:28
    アニ 「これからも、エレンや皆と、一緒に過ごしていいの?」

    エレン 「ああ、もちろんだ、これからもずっとだ。」

    アニ 「...前世のこととは、関係なしに...?」

    エレン 「そうだ!! これからも、一緒に、皆で!!」

    アニは心に決めた。

    アニ 「エレン...言いたかった事があるの...ずっと、あの世界から。」

    アニ 「別に聞いてくれるだけでいいの、答えはいらない。でも、聴いて欲しいの...!!」

    エレン 「...ああ、聞かせて欲しい。」

    エレンも、アニの目をまっすぐ見つめてきた。

    アニ 「私は、ずっとね、エレンのことが...」

    アニ 「私はエレンのことがずっと、好きだったの...!」

    この言葉を行った途端、アニは体が軽くなったような気がした。口に出してみれば、とても簡単なことで、なんでこんなに迷ってたんだろうという気持ちになった。
  58. 58 : : 2013/10/16(水) 21:10:44
    エレン 「...」

    アニは答えなんていらないとは言ったものの、やはりエレンのその返事を息を潜めて待っていた。

    エレン 「...っはは(笑)」

    アニ 「!?」

    エレン 「なんでこう、俺はのろまなんだろうな...また先をこされちまったよ。」

    アニ 「え...」

    エレン 「さっき言いたいことがあるっていったよな、アニ。」

    エレン 「俺も言いたかった。お前が好きだと。あの世界から。」

    エレン 「いつかは言おうと決意してたんだ。でも、言えなかった。」

    エレン 「アニが気になってた。だから記憶を思い出した時、余計に腹がたっちまったんだ。」

    エレン 「最低だよな、俺。でも、もしこんな俺でも、あんな事言っちまった俺でも許してくれるっていうなら...。」

    エレン 「...そして、まだ好きでいてくれるっていうなら...」

    エレン 「...俺と...結婚して欲しい...」
  59. 59 : : 2013/10/16(水) 21:13:35
    アニ 「...ふふ(笑)」

    エレン 「!?」

    アニ 「その...お付き合いから始めさせてください...// エレン//」

    エレン 「...//」

    エレンの告白は成功したが、彼は言葉を間違えたことに気づき、酷く慌てた。

    エレン 「あ、ありがとう...!! でも、なんか違ったよな。//」

    アニ 「ふふ。 緊張しちゃったの?」

    エレン 「ああ、緊張した。」

    アニ 「でも、結婚してくださいって(笑)できないよ、年齢てきに。」

    エレン 「ああ、すまん//。 しまりが悪くてよ。」

    アニ 「良かったよ。エレンらしくて...」

    アニ (結婚なんてできないよ...年齢的にね...でも...いつか...)

    そういうと、2人は見つめあった。

    そして、自然と、当然のように彼らは顔を近づけていった。お互いの唇を求めて。
  60. 60 : : 2013/10/16(水) 21:17:36
    あと、もう少しです。

    続きは10:30ごろ上げてきます
  61. 61 : : 2013/10/16(水) 21:22:13
    素晴らしい
  62. 62 : : 2013/10/16(水) 22:42:51
    パシャ~~

    エレアニ 「!?」

    ユミル 「っシャー!! 大スクープゲットー!!」

    ライナー 「何言ってんだ、ユミルって はぁ!?」

    唇が重なろうとしたその瞬間、その悪魔はあらわれた。

    ライナー 「エレン、お前には頭が上がらないと思っていたが、これはどういうことだ...」ギロ

    エレン 「違うんだ、ライナー!! これは、ユミルが!!」

    ユミル 「はぁ!? 確かに指示は出したが、キスまでしろなんて言ったか、私?」

    エレン 「いや、別に俺は...//」

    ユミル 「アニも受け入れてたもんなぁ」

    アニ 「...//」

    ユミル 「クク、まぁいい。 ほらアニ、そんな変態野郎から離れて、これを着な。」

    ユミル 「まだその格好でいたいっていうなら、話は別だがな(笑)」

    エレアニ 「!?」
  63. 63 : : 2013/10/16(水) 22:44:22
    2人は今更ながら、この非常な状況に気づき、弾かれたように離れ、頬を赤らめた。

    アニはユミルから毛布を受け取り、エレンもライナーから着替えを受け取った。

    エレンが着替え終わると、それぞれ、ユミルの運転する車に乗った。

    エレン 「お前、免許なんて持ってないだろ!?」

    ユミル 「大丈夫だ。私のドライブテクはそこらの野郎の比じゃねぇ。」

    エレン 「ってかこの車は誰のだよ!?」

    ユミル 「まぁ、知り合いのってことにしてくれ。あまり詮索すんなよ。」

    エレアニライ 「...」

    ここにいたものは、ユミルの底知れぬ不思議さを、改めて実感した。

    そして一行は、ベルトルトが待つ、アニの家へと帰っていった。

    その間、エレンも、アニも、さっきのことが嘘のように、お互いの目を見ることが出来なかった。
  64. 64 : : 2013/10/16(水) 22:46:17
    ~~~~~


    アニの家に着くと、ベルトルトが飛び出してきた。

    ベルトルト 「アニ!! 心配したよ!! 大丈夫かい!?」

    アニ 「うん。ごめんよ、心配かけて。」

    ベルトルト 「いいんだ、そんなこと。さぁ、風呂は入れてあるよ。体を温めてきて。」

    アニ 「ありがとう、ベル。」

    そういってアニは風呂場のほうへ消えていった。

    ライナー (ベルトルトをこっちに残したには正解だったな。)

    ライナー (アニの第二の父親と勘違いしているあいつのことだ。あんなところ見ちまったら、どうなることか...)

    ライナー 「それにしてもユミル、迷惑かけたな...スマン。」

    ユミルの方を向いてライナーは頭を下げた。

    ユミル 「気にすんな。いいもんが手に入ったしな...フフ。」ゲスガオ

    ユミルの顔は、既に何かを企んでいるように見えた。

    ライナー (ああ、あの写真か...)

    ライナーは、エレンとアニに待っている運命を思うと、胸が傷んだ。

    ライナー 「あの、ユミル。あいつらをあんまりイジメないでやってくれよ。」

    ユミル 「努力はするがな、約束できん。」

    ライナー 「...(アニ...頑張れよ。 俺はお前の味方だからな...!)」

    ユミル 「ライナー、お前もだぞ。」

    ライナー 「?」

    ユミル 「アニとエレンは多分、付き合う。お前はもちろん応援してやるよな?」

    ライナー 「当たり前だろ!?」

    ユミル 「さすがは勇敢な戦士ライナーだ! ミカサのこと、ヨロシクな!!」

    ライナー 「!? ...ぁぁ」

    ミカサはこの世界でも、以前と変わらない異常な身体能力を持っている。

    ライナーは、自分に待っている運命を思うと、胸が傷んだ。
  65. 65 : : 2013/10/16(水) 22:48:03
    ベルトルト 「アニが他の男のもんになるだと!!」ダン!!

    ユミル 「うっせーな、ベルトルさん。なんだよ。」

    ベルトルト 「俺は認めん、認めんぞ。」クワ!!

    ユミル 「アニがそうしたいっていうんだから、いいだろ。」呆れ顔

    ベルトルト 「っ!! 悪魔の末裔がぁぁぁあ!! ぶっ殺 してやる!!」

    ライナー 「おい、落ち着けベルトルト、近所迷惑だ」アセアセ

    ユミル 「 はい、REC完了」ゲスガオ

    ライナー 「...」

    ガチャ

    玄関のドアが空き、エレンが入ってきた。ユミルに近くのコンビニまで買い出しに行かされていたのだ。

    エレン 「ベルトルト、何叫んでんだ? 外まで聞こえてたぞ。」

    ベルトルト 「...」

    ユミル 「しっかり買ってきたか?」

    エレン 「ああ、頼まれたものはな。」

    ユミルはアニの体調が崩れることを予想し、エレンに冷えピタや飲み物などの準備をさせていたのだ。

    エレン 「こんなもん買ってどうするんだ?」

    ユミル 「あんな後だ。アニの体調が悪くなる可能性が高い。だから準備しとくんだよ。」

    ユミル 「あと、今晩お前が看病してやってくれ、エレン。アニの親父さん、いないだろ。」

    エレン 「ああ、いいぞ。」サラリ

    ベルライ 「!?」

    ベルトルト (エレン、君ってやつは...)

    ライナー (なんも考えてないな、あいつのことだから。)

    エレン 「てか、ユミル、これって何だ?」ヒョィ

    ベルライ 「!?」
  66. 66 : : 2013/10/16(水) 22:50:01
    エレン 「店員に場所聞いたら、笑われちまったよ。」ハハ

    ベルトルト (エレン、君ってやつは...)

    ライナー (コンドームも知らんのか...)

    ユミル 「女持ちの男はな、財布に1,2個は入れておくもんなんだよ。」

    エレン 「? 何に使うんだ?」

    ユミル 「後でアニに聞いてみろよ」ゲスガオ

    ユミル 「ついでに使わしてくれって頼んでみな」

    ベルトルト 「な!!」

    ベルトルト 「おい、ユミル!! ダメだエレン!! それをこっちに渡せ!!」バン!!

    エレン 「どっどうした、ベルトルト!?」ビク!!

    ライナー 「落ち着け、ベルトルト!!」アセアセ

    ワタセ!! ハナセヨ、ヤブケチャウダロウガ!! ギャア ギャア!!
  67. 67 : : 2013/10/16(水) 22:56:18
    ベルさんおもろいな〜
  68. 68 : : 2013/10/16(水) 23:30:53
    エレンww
  69. 69 : : 2013/10/16(水) 23:32:48
    アニ 「何やってんの、あんたら...」

    風呂から上がってきたアニは、この状況に呆れたように言った。

    ユミル 「よう、アニ。調子はどうだ?」

    アニ 「うん...ちょっと頭が重いかも...」

    ユミル 「そうか。でも安心しろ。今晩はこのエレンが付きっきりで看病してくれるからな!!」

    アニ 「えっ!?// いいの、エレン...//」

    エレン 「ああ、任せろ 。こう見えても医者の息子だからな!」サワヤカエガオ

    アニ 「そう...ありがとう...//」モジモジ

    ベルライ 「...」

    アニ 「? ベル、その、手に持ってるものは何?」

    ベルライ 「!?」

    ユミル 「ああ、コンドームだ。エレンが買ってきたらしいぞ。」他人顔

    アニ 「え !? ほんとなの...エレン...?//」

    エレン 「ん? まぁ、そうなるな。」サラリ

    アニ 「...//」カオマッカ

    ベルライ 「...」
  70. 70 : : 2013/10/16(水) 23:34:40
    ベルトルト 「やっぱり、それはぼくが

    アニ 「私が預かっとく!!その...エレンが、使う...日まで ... //」

    ベルトルト 「...」チーン

    ライナー 「おい、ベルトルト!! 息してない!?」アタフタ

    ユミル 「じゃ、そ〜いうことで♪」ヒョイ ホラヨ

    アニ 「うん...//」パシ

    ユミル 「よし...。じゃ、そろそろおいとましますか!!」

    ユミル 「いくぞ、そこのホモ2人。」

    ライナー 「ああ。それじゃ、頼んだぞ、エレン。」イクゾ、ベルトルト

    エレン 「任せろ。今日はいろいろ済まなかったな。」

    ベルトルト 「...」体育座り

    ユミル 「っち!! そんなことしてたらアニに嫌われるぞ!?」

    ベルトルト 「...」ギロリ

    ユミル 「!?」ビクっ

    ベルトルト 「娘に嫌われてなんぼだよ、親なんてもんは...」

    ライユミ 「...」ドンビキ

    ベルトルト 「エレン...!」スクッ ズンズンズン

    エレン 「っな、何だ?」ビクビク

    ベルトルト 「今日はアニのこと、君に預けるよ...」肩をガシっ

    ベルトルト 「だから、エレン...! お前、ほんとうに...頼むぞ...!?」顔をズイっ

    エレン 「あ、ああ...(何だこいつ...)」ビクビク
  71. 71 : : 2013/10/16(水) 23:41:13
    体育座りって…w
    ガキか!ww
  72. 72 : : 2013/10/17(木) 00:27:14
    ライナー 「大丈夫だろ、ベルトルト。エレンはそんなやつじゃねぇよ。」呆れ顔

    ベルトルト 「分かってるよ、ライナー。一応、確認さ。」

    ライナー (確認?...脅迫だろ、もはや)

    ベルトルト 「じゃ、アニ。僕らはそろそろ行くよ。体冷やさないようにね」ニコッ

    アニ 「ありがとう。皆も、今日は迷惑かけてゴメンなさい」ペコ

    ベルトルト 「いいよそんな、気にしないで〜」ニコニコ

    ユミベル (お前にだけじゃねーよ...)

    ベルトルト 「じゃ、アニ 、エレン、おやすみ。」 フリフリ

    アア ジャアネ〜 オヤスミ〜 ゾロゾロ

    ユミル 「...」

    ライナー 「? おい、ユミル、ドア閉めちまうぞ?」

    ベルトルト 「急いで! 寒気が中に入っちゃう。」アセアセ
  73. 73 : : 2013/10/17(木) 00:28:37
    ユミル 「...アニ、エレン。私に感謝しろよな?」

    エレン 「? ああ、ほんとに感謝してるよ、ユミル。」

    アニ 「うん、ありがとう...。」ペコ

    ユミル 「ふふ、そうかい。だったら私に尽くすこったな。」ゲスガオ

    ユミル「これをばらまかれたくなかったらな!!」バン!!

    そういって高らかに上げられたユミルの携帯には、例のあの写真が写っていた。

    エレン 「な!?//」セキメン

    アニ 「え!?//」セキメン

    ライナー 「おっおい」アタフタ

    ベルトルト 「...。」

    ユミル 「ふふ、わかってるよなおま...え?」

    ベルトルト 「おい、ブス!! それを...こっちへよこせぇぇ!!」ドドドド

    ユミル 「う、うわぁ」ビク バシッ

    ベルトルト 「...。」ボウゼン

    ライナー 「...ベルトルト?」ビクビク

    ベルトルト 「エレン...?」ニコォ

    エレン 「ひっちがっ」ビクゥ!

    ベルトルト 「この...」バン!!

    ベルトルト 「裏切り者がぁぁぁぁぁあああああ!!!!」 バクハツ

    エレン 「うわぁぁぁぁぁぁ!!」

    その日エレンは思い出した。大型巨人だった、ベルトルトの脅威を。

    オッオチツケ!! ダマレ!! ブッコロシテヤル!! ギャアギャア!!

    アニ 「ふふ...」

    アニはこんな状況にも、幸せを感じていた。

    そして、今日から始める、新しい人生に、好きな人と一緒にいられる人生に、希望を膨らましていた。

    アニの心はどこまで澄み切っていた。

    彼女は知らなかった。幸せの始まりは、新たな試練の始まりに過ぎなかったことを。

    しかし、今は、これから訪れる暑い夜のことで、頭が一杯であった。


    〜〜続く〜〜 かも
  74. 74 : : 2013/10/17(木) 00:31:44
    ようやく終わりました。
    いろいろミスったけど、読んでくれた人感謝です。
    あと、初投稿なんで、感想とか意見とか貰えたらうれしいっす。

    続編、書くか分かんないけど、そんときはよろしく!

  75. 75 : : 2013/10/17(木) 00:32:32
    是非続けて下さい!
  76. 76 : : 2013/10/17(木) 00:37:18
    面白かった!
  77. 77 : : 2013/10/17(木) 02:00:30
    これから続く暑い(熱い)夜ですと?ゲスカオ
  78. 78 : : 2013/10/17(木) 11:56:38
    続きを期待してます


  79. 79 : : 2013/10/17(木) 17:26:19
    続きを!
    お願いします!
  80. 80 : : 2013/10/17(木) 19:51:50
    このアニはけしからん

    かわいすぎる
  81. 81 : : 2013/10/17(木) 21:24:36
    ほんとに初投稿ですか?
    とても面白いですよ 続編よろしく
  82. 82 : : 2013/10/17(木) 22:48:10
    とても面白いですね。
    続き期待しています。
  83. 83 : : 2013/10/17(木) 23:02:02
    面白かったです!
    続き、楽しみにしてます
  84. 84 : : 2013/10/17(木) 23:34:56
    続きが、とても楽しみです
  85. 85 : : 2013/10/18(金) 00:00:13
    すごく期待してる
  86. 86 : : 2013/10/18(金) 07:13:34
    続けてくれたら嬉しいです!
  87. 87 : : 2013/10/18(金) 18:08:55
    続けてほしい
  88. 88 : : 2013/10/19(土) 07:44:14
    続き期待!
  89. 89 : : 2013/10/20(日) 09:01:43
    続き期待です
    初めてなのに上手すぎるみいってしまいました
    自信持ってくださいね♪
  90. 90 : : 2013/10/21(月) 13:23:07
    第二の親てwww
  91. 91 : : 2013/10/22(火) 23:28:42
    面白い!
    続きを書いてほしいです!
  92. 92 : : 2013/10/25(金) 05:29:42
    続編期待!!!!!!
  93. 93 : : 2013/11/03(日) 16:28:36
    とても、面白いです。(^-^)/続編楽しみにしてます。頑張って下さい。
  94. 94 : : 2013/11/04(月) 22:18:26
    http://www.ssnote.net/archives/1932

    次作を書いたんで、こちらもよろしくお願いします!!
  95. 95 : : 2013/11/06(水) 17:23:21
    続編気になるから早く見よう!!
  96. 96 : : 2013/11/06(水) 19:14:43
    http://www.ssnote.net/archives/2222 ジャンクリ2
  97. 97 : : 2013/11/09(土) 10:33:15
    http://www.ssnote.net/archives/2277 すいません、こっちです
  98. 98 : : 2013/11/09(土) 10:39:56
    すみません…
    コレの次作ってどこにあるんですか?
    題名だけでも教えて欲しいんですが…
  99. 99 : : 2013/11/09(土) 18:32:58
    まだないです
    あげてく計画はありますよ
  100. 100 : : 2013/11/09(土) 23:17:31
    たぶん来週あたり出していきます
  101. 101 : : 2013/11/10(日) 00:31:57
    この続き楽しみにしてます
  102. 102 : : 2013/11/26(火) 02:06:42
    正体バレたとこのアニで号泣(T0T)
  103. 103 : : 2013/12/18(水) 18:45:17
    これの続編に期待
  104. 104 : : 2013/12/21(土) 23:50:07
    ぜひ続編をオオオオオオ!
  105. 105 : : 2014/02/22(土) 11:08:18
    続編はないんですねぇぇぇぇぇー!?
  106. 106 : : 2014/04/07(月) 16:03:06
    つずきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
  107. 107 : : 2014/07/12(土) 21:07:52
    すごく面白かったです。
    続きにきたい。
  108. 108 : : 2014/12/13(土) 21:35:57
    ベルトルトの父親キャラとアニがパジャマで家を出てしまい、どうなる・・・?!と、思わせていたところが特に良かったです。次回でもユミルが二人をいい感じにしてくれることを期待しています。
  109. 109 : : 2014/12/27(土) 22:38:56
    続きーーーーー!!!!
    ……この世界は、残酷だ…
  110. 110 : : 2015/04/02(木) 14:35:20












































































































































  111. 111 : : 2018/04/22(日) 12:45:20
    最高だった!!!
    また書いてください

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