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ssnote fantasy

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  1. 1 : : 2015/02/19(木) 21:06:27





    ※この物語は、ssnoteで執筆されているユーザー様が出演するファンタジー物語です。


    こちらでのコメントでも構いませんが、できれば以下のスレッドにコメントや感想、また参加表明等してくれると嬉しいです。


    http://www.ssnote.net/groups/619/archives/6



    ではスタートします。


    中には超妄想だけで書いている文やセリフがあると思いますので、そこは許してください。


    よろしくお願いしますm(_)m


  2. 2 : : 2015/02/19(木) 21:08:29




















  3. 3 : : 2015/02/19(木) 21:12:58






    ~日本のどこか、とある街~





    PM 5:00





    カイディル「ただいまー」



    母「おー、おかえり」



    母「ご飯食べるかい?」



    カイディル「ああ、いいよいいよ。オレ宿題あっから」



    母「あっそ」



    カイディル「また後で食べるわー」













    ~カイディルの部屋~




    カイディル「さーって、と……」



    カイディル「へへ、今日もssnoteにログインしなきゃな~」



    カイディル「よーし、まずはグルで雑談してー、調子良かったらSS書こうかな」



    カイディル「……よっ、さあ、ログインだっ!」ピッ






  4. 4 : : 2015/02/19(木) 21:17:16





    その時




    カイディル「っ!!?」




    カイディルの操作した端末機から




    カイディル「な……!!」




    突然、ブラックホールのような渦が発生した




    カイディル「なんだ……これ……!」



    カイディル「……ウイルス……かな……いや、でも、こんな……」



    そう言っている内に



    カイディル「うっ!!」



    いつの間にかカイディルの右腕は



    カイディル「お、おい!ウソだろ!?」



    その端末機の中へ入りこんでいたのだ




    カイディル「何……! 何これ……!」



    カイディル「おいおい……! ファンタジーカテゴリじゃないんだから、こんなことあってたまる……」



    カイディル「って!? ひ、引っ張られる……!?」




    カイディル「うああああああっ!うおおおおああああああーーーーーーーーーーっ!!!」





    そのままカイディルは




    端末機の中に、渦を巻くように入り込んでいったのだった



















  5. 5 : : 2015/02/19(木) 21:18:26



















  6. 6 : : 2015/02/19(木) 21:25:23






    カイディル「はっ!!?」




    カイディルはいつの間にか気を失っていたのか



    勢いよく目を覚ます




    カイディル「……なんだ……ここ……」



    彼が周りを見渡すと、そこには一面



    原っぱのような世界が広がる



    原っぱ以外に見えるとすれば、約数キロ先に森のような木が生い茂る場があるくらいだ



    カイディル「……」



    カイディル「……何これ……」



    カイディル「あれ……オレ、家に帰って……」



    カイディル「……何しようとしてたんだっけ……」



    カイディル「そうだ! ssnoteにいつものようにログインして……それから……」



    カイディル「それから……渦みたいなのに巻き込まれて……」



    カイディル「……端末に引き込まれ……た?」



    未だ、彼は現状を理解できないでいた



    だが、そんな時



    「やあやあやあ、カイディルくん」



    彼の後ろから、妙に甲高い声が聞こえる



    カイディル「ん……?」



    カイディルは、声をかけられた後ろを振り返る




    「おいっす」




    そこには、気さくに声をかけてくる



    緑色の子豚に羽が生えたような動物が一匹、宙を飛んでいた



    カイディル「……なんだ? お前……」



    「なんだはひどいなあ」



  7. 7 : : 2015/02/19(木) 21:30:57




    「僕は、いつも君がログインしている、ssnoteの創設者だよ」




    カイディル「……はい?」



    「えっと、なんていえばいいのかな」



    「あれあれ、ナム●ャカです」



    カイディル「……」



    カイディル「ナ、ナム●ャカさん!?」



    「そうそう」



    ナム「まあ名前長いから、ナムとかでいいよ」



    カイディル「な、なんでこんなとこにナムさんが……」



    カイディル「て、てか、いつもお世話になってます!」



    ナム「ああ、いいよいいよ。気にしないで」



    ナム「むしろ謝りたいのは僕の方だ」



    カイディル「えっ」



    ナム「実はさ、今しがたssnoteの構成プログラムを書き換えてた途中だったんだけど……」



    ナム「どっかのサイトからウイルス攻撃をされてしまってね」



    ナム「ssnoteにログインした人全員が、端末機の中に引き込まれるという不詳事態に発展してしまったんだ」



    カイディル「……はい?」



    「……そこから先は、オレが説明するよ。ナムさん」



    カイディルの後ろから、人影が一人現れる



  8. 8 : : 2015/02/19(木) 21:43:53




    いろはす「よお、カイディル」



    カイディル「……」



    カイディル「誰ですか?」



    いろはす「あ、そうか。名前名乗らなきゃわかんねえよな。顔も知らねえんだし」



    いろはす「オレはあれだ。いろはすだよ、いろはす」



    カイディル「いろはす……えっ!」



    カイディル「いろはすって、あの、昔からいる!?」



    いろはす「おー、そうそう」



    カイディル「おお!こ、こんなイケメンだったなんて!」



    いろはす「……とかいうお前も相当な男前じゃねえか」



    カイディル「えっ」



    ナム「あー。えっとね」



    ナム「いくらこの世界に引き込まれたといっても、顔とかは自分が思うとおりになってるから」



    ナム「なんていうのかな。自分が思い描いている理想の容姿、みたいな?」



    カイディル「……そ、それは嬉しいやら悲しいやら……」



    いろはす「ま、顔なんてどうでもいいさ」



    カイディル「つーかナムさんはじゃあなんなんすかw」



    いろはす「とりあえずだ。ナムさん。カイディルに色々説明するよ?」



    ナム「あ、うん。お願い。僕は周囲でユーザーがいないか探してくるから」



    いろはす「へーい」



    ナムと呼ばれる緑色の豚は、その背中の羽を羽ばたかせて飛んでいく



    カイディル「……すげえ……空飛んでる……」



    いろはす「ナムさんはまあ、一応サイト創設者だからな。なんでもありなんだろ」



    カイディル「あはは……」



  9. 9 : : 2015/02/19(木) 21:51:27




    いろはす「ま、簡単に言うとだな」



    いろはす「お前、ssnote以外のSSサイト知ってるか?」



    カイディル「え……い、いや、あんまりです」



    いろはす「まあたくさんあるからなあ」



    いろはす「ともあれだ。今回ssnoteが攻撃を受けたのは、他のサイトかららしい」



    カイディル「他のサイト?」



    いろはす「ああ。ssを書けるのはssnoteだけじゃないからな。他にも自由に書けるサイトはたくさん存在する」



    いろはす「そんな中、とあるサイトがssnoteにウイルスプログラムを送ったんだ。ssnoteの人気に嫉妬してな」



    カイディル「……な、なんか難しいっすね」



    いろはす「ま、人気がある証拠ってこった」



    いろはす「だがまあ問題は、その送りつけられたウイルスがとんでもない代物だったってことだろう」



    カイディル「とんでもない、問題?」



    いろはす「……お前な……考えてもみろよ。人を吸い込んでしまうという超クオリティの高いウイルスだぞ。SAOもびっくりだぜ」



    カイディル「あ、あー……確かに」



    カイディル「ていうか……ここ、出られるんですかね?」



    いろはす「だから、それが問題だと言ってるんだ」



    いろはす「脱出手段……ナムさんでも分かんないってよ」



    カイディル「……」



    カイディル「……」



    カイディル「はああああああ!!?」



  10. 10 : : 2015/02/19(木) 22:14:03




    いろはす「っ……! うるせえなあ」



    カイディル「あ、す、すいません……」



    カイディル「で、でも! ここから出れないって……! ど、どうするんですか! 僕帰りたいですよ!」



    いろはす「……と、オレに言われてもなあ」



    いろはす「そこはまあ、ナムさんにとりあえず頑張ってもらうしかねえだろ」



    カイディル「まあ……そうですけど……」



    いろはす「正直、オレもまだこの世界に来たばっかりだし、よく状況も分かんねえよ」



    いろはす「ナムさんは、とりあえず他にもユーザーが迷い込んでないか探すのが先決だって言ってたし」



    カイディル「う……」



    いろはす「ま、それにさ」



    カイディル「ん?」



    いろはす「とりあえず別に危険はねえんだし。そんな焦んなくてよくね?」



    カイディル「……いや、うーん……まあ……」



    いろはす「考えてみれば、絶対経験できないことだしよ」



    カイディル「そう……ですけど……」



  11. 11 : : 2015/02/19(木) 22:14:38






    その時だった







    彼ら二人の後ろに






    突如、大きな影が現れる







    いろはす「……ん……?」




    カイディル「なんだ、この影……」




    二人が見上げると、そこには






    「グルルルルルルウウウウウウ……!」





    虎と竜が合体したような、10メートルはあるかというでかさの生き物の姿が





    カイディル「は……!?」



    いろはす「なっ……!」





  12. 12 : : 2015/02/19(木) 22:19:10




    「グアアアアッルウウウウッ!!」




    その怪物の、4本あると思われる内の1本の手が、彼らを勢いよく襲う!




    カイディル「ひっ!!」



    いろはす「うおっ!!」




    これぞ、間一髪



    彼らは瞬時にしてその攻撃をかわしたのである







    いろはす「お……おいおい」



    カイディル「ば……バケモ……」



    いろはす「なんだぁ!? こいつぁっ!」




    「グオオオオオオオオオオオッ!!!」




    化物は叫ぶ




    カイディル「っ……!!」



    いろはす「……!!」



    「グオオ……? グオオアア……」



    そのまま、龍と虎の頭を持つ4本腕の超巨大化物は



    カイディルにゆっくりと手を伸ばした



    カイディル「う……ウソ……!」



    カイディル「オレ……く、食われちゃうの……?」



    いろはす「お、おいっ!避けろカイディル!!」



    いろはすはそう叫ぶも



    すでにカイディルに立ち上がる気力は残っていない



    カイディル「う……!」



    カイディルはそのまま、化物の腕に掴まれる



  13. 13 : : 2015/02/19(木) 22:24:34




    いろはす「や、やめ……!」



    いろはすの、声にならない声が響く



    「グアアアウウ……」



    化物はそのまま、龍の頭の口を大きく開け



    カイディル「……ひいィィ……!」



    カイディルを一呑みしようという、その時





    いろはすとカイディルの頭の中に、声が響いた




    『もしかして襲われてる!? いろはすさん! カイディルさん!?』




    聞き覚えのある声




    それはおそらく、いや、この世界に来て初めて聞いた声色だったので、間違いない



    ナムのテレパシーだった




    いろはす「ナム……ナムさんかっ!?」



    カイディル「ナム……さん……!?」



    『今、どんな状況だい!? 叫び声が聞こえたからテレパシーを送ってるんだ!』



    いろはす「ど、どんな状況って……!」



    いろはす「なんて言ったらいいかわかんないすけど……! お、襲われてます! バケモンに!」



    カイディル「た、助けてくださいィ……!」




    「あーーーーーーーん」




    カイディルは今にも、龍の口の中に入りそうだ




    『なるほど……分かったぞ……! やっぱりこういうことか!』



    いろはす「え……!」



  14. 14 : : 2015/02/19(木) 22:31:27




    『えーっと……!』



    『その化物はおそらく、ssnoteを嫉妬するウイルスです!』




    いろはす「は、はあ!?」




    『なんていえばいいんでしょう……!えーっと……』




    いろはす「と、とにかくっ!」



    いろはす「なんとかしてください! このままじゃあカイディルが化物に食われちまうっ!」



    カイディル「ナムさぁぁん……!」



    『わ、分かりました……!』



    『馬鹿げてるかもしれないですが……いろはすさん!今まで自分が描いたSSを覚えていますか!?』



    いろはす「は、はあ!? 何言ってんすかこんなときにっ!」



    『いいから! 聞いて! 2人とも!』



    『今までの一番の自信ある、自分のSSのタイトルを言ってみてください!!!』



    カイディル「そ、そんなこと言ったって……!」



    いろはす「ナムさん……とうとう頭おかしくなっちまったのか……!?」





    『違うんです!!』



    『SSに嫉妬するウイルスに対抗するには……!』



    『貴方がたのSSで対抗するしかないんですよっ!!』





    いろはす「……!?」



    カイディル「なにを……って、うわあああっ!」




    ついに、カイディルが龍の手から離れ、口へ落とされた



  15. 15 : : 2015/02/19(木) 22:41:17





    いろはす「カイディルゥーーーーーーッ!!!」



    いろはす「くっそおおおおおおおおおっ!!」






    いろはす『死喰人ッッッ!!!!(デッドイーター)





    カイディル「うう……!!」



    カイディル「うあああ……!!」




    カイディル『神に選ばれた人間ッッッ!!!(ゴッドオブヒューマン)








    次の瞬間




    いろはすからは、まるでゾンビのような姿をした全身包帯巻きの剣を持った戦士が



    カイディルからは、天使の輪っかがある槍を持った半魚人が現れ




    「ガウッ!!?」




    カイディルの体から出た戦士は、化物の口を引き裂き



    いろはすの体から出た戦士は、化物の腹を一斬りした









    「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAアアアーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」




    化物の悲痛な声が響く



  16. 16 : : 2015/02/19(木) 22:46:50
    いいねぇ。期待だよ。あと俺の都合で悪いんだけど俺の一人称は「俺」がいいな
  17. 17 : : 2015/02/19(木) 22:53:34




    いろはす「は……!?」



    カイディル「い、一体……!?」




    「GUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOッッ!!!」





    カイディル「って、うわわわっ! オレ落ちてるうううーーーーーっ!?」




    そう



    訳の分からない能力で、化物を叩き切ったのは良いが



    カイディルは化物の口から離れ、凡そ10メートルの高さから真っ逆さまに地面に急降下していたのだ



    いろはす「っ! カ、カイディルッ!」



    いろはすがそう叫ぶ瞬間に



    カイディル「落ちいィィィ……!」



    カイディル「って、あれ……?」



    カイディルは、何者かに支えられていた



    《……》



    それは、カイディルが先程さけんだときに現れた、天使の輪っかを持つ槍を持った半魚人だった




    カイディル「……だ、誰……?」



    いろはす「お……ぶ、無事、なのか……?」



    しかし、カイディルを支えていた半魚人は



    「スッ」と音をたて、その場からいなくなり



    カイディル「あいでっ!」



    カイディルは約1メートルの高さから頭を打った


  18. 18 : : 2015/02/19(木) 23:00:20




    いろはす「な……」



    カイディル「なんだった……んだ……!?」





    『あれは、君たちが執筆してくれたSSの魂』





    不意に、ナムさんの声が再び頭に響く



    カイディル「えっ」



    いろはす「ナ、ナムさん!?」



    『いろはすさん。カイディルさん。多分今、自分の分身みたいな形で、妙な生き物が出てこなかったかい?』



    いろはす「あ……ああ……」



    カイディル「な、なんか半魚人みたいな奴でしたけど……」



    『あれが、君たちが描いてくれた【SSの力】なんだ』



    いろはす「SSの……」



    カイディル「力……?」



    『……一生懸命、noteのために力作を書いてくれたよね? ようするに、そのSSに魂が込められて、この世界では力として発揮できるんだ』




    いろはす「……なんすか、それ……」



    カイディル「確かに、一生懸命書きましたけど……」




    「GUUUUUUUUUUUUUUUUUUUッ!!」



    化物は変わらず、痛みもがいている




    『それで、今君たちを襲ってきたのが、他のサイトのSSの集合体』



    『つまり、note以外のSSサイトだ』



    いろはす「こ、こいつが……!?」



  19. 19 : : 2015/02/19(木) 23:06:45





    カイディル「あ……」



    カイディルが目を凝らして、その化物を見てみると



    その化物が、細かく数字や文字が並べている姿であることが分かった



    カイディル「……した……ら……B?」



    いろはす「……ああ……」



    いろはす「カイディル、それ以上言うな。多分あそこのサイトだわ」



    カイディル「えっ。あ、ああ!なるほど!」



    いろはす「……そういうことか……つまり、相手もSSサイトであり、攻撃ができるのはnoteの作品でしかできない」



    いろはす「SSに対抗できるのは、SSだけって訳だ」




    『そう、そのとおりだ』




    『目には目を。歯には歯を。ウイルスと化したこいつらを、君たちのSSで倒すんだ!!』




    『おそらく、それがこの世界を脱出するきっかけに繋がるッ!』




    いろはす「……!」



    カイディル「なるほど……!」



    『で、どうだい?まだ化物はそこにいるかい?』



    いろはす「え」



    カイディル「あ、なんか忘れちゃってました。大丈夫です。今も苦しんでもがいて……」



    しかしその時



    「NUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」




    カイディル「ひっ!!」



    傷を負い、怒り狂った化物が、再びカイディルを手に包んだ!




  20. 20 : : 2015/02/19(木) 23:10:39





    カイディル「またかよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」




    カイディルはそのまま、再び化物の口へ持っていかれる




    いろはす「カ、カイディルッ!!」



    いろはす「くそっ! もう一回あいつを出してやるしかねえかっ!」




    『ダメだ! いろはすさん!』




    いろはす「えっ」




    『同じSSは、通じない』



    『だって、すでにその化物は、君の死喰人という作品を【読んで】いる!!』



    『飽きられてしまえばSSは終わりだ! 残念だが【同じSS】は相手には通じないよ!』




    いろはす「そ、そんな……! じゃあ、どうすれば……!」




    カイディル「どうすればいいんですかあーーーーっ!!」






    『……大丈夫』




    『もう、彼女が着くはずだから』





    いろはす「え……」





  21. 21 : : 2015/02/19(木) 23:14:35
    どうすればいいんですかあああああああああああああああああああああああああああああああああ
  22. 22 : : 2015/02/19(木) 23:23:04










    リコ「私は蝶になる」!!!(バタフライ・モブリッター)








    バシュバシュッ、と音をたて、何かの姿がカイディルの目の前をとおり過ぎる




    カイディル「え……!」




    彼の目には、一瞬その姿が垣間見え



    その姿が、美しい蝶の形をし、羽がカッターのように鋭いものであると確認できた




    いろはす「な……!」




    「……ガウ……?」



    龍と虎の化物は、不思議な顔をしていたが



    その体はズブリズブリとゆっくり細切れになっていき




    カイディル「わわわわっ……とと」



    カイディルは崩行く腕から、無事に地面に降りることができた









    そして、その化物が全て切られた後ろに




    88「おいっすー! 大丈夫だったあ!?」




    明るい顔をし、メガネをかけた超絶美人&ボインが立っていたのである





    いろはす「ロ……」



    いろはす「ロメ姉さん!?」



    88「おー! その顔はいろはっさんかな?ちゅーす!」



    カイディル「ロメねえさあああああああああああん!!」



    88「おーおーカイディルくん、大丈夫だったかねー、うひひ」



  23. 23 : : 2015/02/19(木) 23:37:12



    いろはす「あ、はは……た、助かりましたあ……」



    88「あはは~、なーんか危なかったみたいだねえ」



    カイディル「危なかったどころじゃねえよおお!! エレンも再びさらわれるくらいの扱いだったよオレええええ!!」



    88「ひひ、まあでも良かった良かった~」



    いろはす「……てか……姉さん、その姿……」



    いろはすは88の豊満な胸をマジマジと見る



    88「いやん♡いろはす、見・す・ぎ・だ・ぞ?」



    いろはす「……ま、まあ。好きな姿になれるんで別に個人の自由っすけど……」



    88「いや、私本来の姿だし」



    いろはす「……さすがw」



    カイディル「でも、すごかったですね! さすがロメ姉のSS!!」



    88「ええ? まあ、たまたまよ~」



    いろはす「……いや、でもカイディルの言うこともあながち間違いじゃないかもしれないっすよ」



    88「ん?」



    いろはす「オレの死喰人でも、奴の腹を切るくらいしかできませんでした。やっぱ、SSとしての何かが違うのかもしんないです」



    88「んー、どうなんだろ。よく分かんないけどw」



    88「私はナムさんに言われて、初めての作品の名前を言ってみただけだからなあ」



    カイディル「いやでもwバタフライは分かりますけど、なんすかモブリッターってw」



    88「え? 普通じゃない?」



    カイディル「あ、はい。すいません」



    いろはす「姉さんのモブリット愛には勝てないっすわw」



  24. 24 : : 2015/02/20(金) 15:02:25




    88「とはいえ、参ったねえ~。本当。ログインしたらいきなりスマホの中に吸い込まれるんだもん」


    カイディル「ですねえ」


    いろはす「あ、姉さん。そういえばナムさんは?」


    88「ああ、なんか私を見つけた後、あの森の中に入っていったよ」


    いろはす「……森?」



    88「あの、緑が生い茂ってるとこ。あそこがグループコミュニティの場所なんだって」


    いろはす「……へえ」



    『あ、みんな無事だった?』



    再び、彼らの頭にナムの声が響く



    カイディル「あ、ナムさん。はい、なんとか無事でしたー」


    『おお、良かった良かった』


    いろはす「ナムさん、他のユーザーさんとか見つかりました?」


    『おー、なんとか徐々に見つけていってます』


    『ただ、今絶賛戦闘中ですけどね』



    88「……え?」














  25. 25 : : 2015/02/20(金) 15:04:05




    ~森内~




    とあ「てえあああっ!!」



    とあ『女「愛する君へ。」(LOVERYOU)!!!』



    キキ「食らえええっ!!」



    キキ『自宅警備員が呼び出されたのは異世界でした(ファンタジーカテゴリ最高)!!!』



    彼らが叫んだ瞬間、その体から透明な幽体が飛び出す


    方やピンク色をした女神の戦士から、ビームのような光線が



    方や灰色の甲冑を装備した寡黙そうな戦士から、ソニックブームのような衝撃波が



    「GYAAAAAスッ!!」



    凡そ5メートルを超える蛇の化け物にダメージを与える



    とあ「お、おお! 凄いねキキ!」


    キキ「ああ! 本当に、オレ達のSSが攻撃に繋がってる!」


    ナム「二人とも! まだ相手は倒れてないよ! 油断しないで!


    とあ「!」



    蛇の化物「グウウウウ……!」



    キキ「マジだ……! 結構かっこいい攻撃だったのに!」



    とあ「それ自分で言う……?」



    キキ「い、いーだろ、中二病真っ最中なんだから!」



    とあ「でもどうしよう……僕SS消しちゃったからなあ……攻撃が少ないかもw」



  26. 26 : : 2015/02/20(金) 15:05:41



    キキ「こんな事態になるなんて誰も予想しねえからな……!」



    蛇の化物「ガアアーーッ!」



    とあ「ま、まずい! 来るよキキ!」


    キキ「っ!」





    白句淡苦(ふゆのさくら)!!!』




    供給因子は愛せない(YORUTO RORI)!!!』




    蛇の化物「あウッ……お?」



    何処からか叫び声が聞こえた瞬間



    蛇の化物「GABAAAAAAッ!!」



    蛇の化物は体内から爆発を起こし、そのまま消滅した




    キキ「お……!」



    とあ「こ、このSSは……!」



    「危なかったねえ、二人とも」



    そう声をかけるのは



    べる「やっ! キキ!」



    緋色「ロリコンは正義ですッッッ!」



    べる、緋色の二人組だった




    キキ「おお……! べる! 緋色!」



    とあ「た、助かったよー」



  27. 27 : : 2015/02/20(金) 15:07:28



    べる「はは……僕らもたまたますぐ近くにいてね。ナムさんのテレパシーに導かれて来たよ」



    緋色「お二人とも無事で良かったですッッ!」



    キキ「しかし登場シーンでロリコンは正義てお前……」



    緋色「ロリコンは正義ですが、僕は年上が好きですッッ!」


    とあ「うーん。ごめん緋色さん。何言ってんのかよく判んないw」


    緋色「なんとッッ!」



    べる「まあまあ、とりあえず合流したことを喜ぼう。こうして顔を合わせるなんて初めてだからさ」



    キキ「お、おう。確かに」



    ナム「やー、お疲れお疲れ~」



    羽の生えたナムが、皆の元へ集まる



    とあ「お疲れじゃないですよ~。めっちゃ怖かったのに~」


    べる「いきなりこんな世界に飛ばされたからねえ……」


    キキ「オレは結構楽しんでるぜ! ファンタジー好きだからさ!」


    緋色「さすがキキさんッッ! 貴方に敬意をッッ!」


    とあ「そんなこと言っても、キキ一人の時めっちゃオドオドしてたじゃんw」


    キキ「いや……そ、そんなことねえし!」





    べる「……ま。ちょっと、話を折るけど」



    べる「ナムさん、これから僕たち、どうすればいいんですかね?」



    とあ「あ……た、確かに」


    皆がナムに注目する



    ナム「……そこなんですよねえ」




  28. 28 : : 2015/02/20(金) 19:41:53




    ナム「とりあえず一度現状を整理するけど、noteがウイルス攻撃を受けたことはもうみんな判るよね?」



    べる「……ああ、はい」



    緋色「他のSSサイトに? でしたっけ」



    ナム「うん。そうそう」



    ナム「で、そのウイルスの影響で、みんなが体ごとプログラムの世界に入ってしまった」



    キキ「……そこがもうなんていうか……現実感ないっすね」



    とあ「そんなウイルスあるなら皆殺せちゃうよねwすごっ」



    ナム「多分だけど……これ、相当な低い確率のことが発生したんだ。じゃないとおかしい」



    べる「相当低い確率の出来事?」



    ナム「うん」



    ナム「noteにウイルスプログラムを送ったのは一つのサイトかra
    じゃない。多分色んなサイトから一斉に、プログラムを送られてる」



    緋色「喰種が一斉に襲い掛かってきた、って感じですか?」



    キキ「……お前の例えは判りやすいのか判りやすくないのかw」



    緋色「まあまあ、東京喰種はSSnoteの立派なカテゴリじゃないですか」


    ナム「そうだね、緋色さんの言うような形に捉えてもらえればいいよ」


    ナム「一斉にウイルス攻撃を受けて、様々なウイルスが融合したことにより僕らは今【ネット世界】の中にいる」



    ナム「このフィールドのエフェクトが草原や森になっているのはよく分からない。まあ、魔王・勇者とかファンタジーカテゴリのせいなのかもね」



    とあ「……な、なんか難しいお話ですねえ」



    べる「とりあえず、話が脱線しちゃうかもしれないので答えをまとめますが……」



    べる「この世界を脱出するためには、どうしたらいいんですかね?」



    ナム「……うーん……」



    ナム「さっきみたいな化物が、結局は各サイトのウイルスだから……」



    ナム「地道にウイルスを消滅させていくしかないでしょうねえ」



  29. 29 : : 2015/02/20(金) 19:42:59
    >>28

    すいません間違えました。

    ナム「noteにウイルスプログラムを送ったのは一つのサイトからじゃない。多分色んなサイトから一斉に、プログラムを送られてる」

    です。
  30. 30 : : 2015/02/20(金) 19:44:12





    とあ「ひええ……」


    キキ「はは……! なんか面白くなってきたな!」


    べる「……いや、笑いごとじゃないよキキ……」


    緋色「でもワクワクしますよ! こういうのってラノベとかの設定でよくあるじゃないですか!」



    ナム「いやー……でも、本当申し訳ないっす……」



    とあ「あ、あんまり気にしないでくださいナムさんw」


    キキ「そうっすね。脱出手段が分かっただけでも希望が持てますよ!」


    ナム「あはは」


    べる「……ってか、ナムさんの力ではどうにもならないんですか?」


    ナム「そうなんです。僕も実際、この世界に入れないよう管理者ブロックをされてまして」


    ナム「なんとかUIや開発プログラムを変換し、こんな姿ではありますが皆さんと同じようにこの世界に入室することができました。」


    ナム「まあでも、安心してください。3時間もあればウイルスに超ダメージを与えるワクチンを……





    その一瞬



    「ビュッ」という音が響く




    ナム「あれ……」




    ナムと呼ばれた緑色の豚の全身に



    ピンク色の液体がかかっていたのだ



  31. 31 : : 2015/02/20(金) 19:45:40



    キキ「わっ! び、びっくりしたあ」



    とあ「……何……この液体……!」



    緋色「むっ!?」



    べる「こ、こいつは!」



    緋色とべるが振り返る先に、



    蛇頭「が……がが……」



    先程の化物の、頭だけの姿が



    べる「まだ生きてたのかこいつ!」



    キキ「どけ二人とも!」



    キキ『異質の学校〜物語の始まり〜(シンドー・ネコチャン)!!!』



    キキがそう叫び、現れたネコ型の青色ロボットはその拳を蛇頭に振り落す



    蛇頭「ネコミふびゅっ!」



    その拳に押しつぶされ、蛇頭は見事消滅した



    とあ「お、おお! ナイスキキ!」



    キキ「……へへ、ま、まあな」



    べる「……なんなんだあの変な断末魔は……w」



    とあ「なんか……聞いたことあるサイトの一部の名前だったようなw



    緋色「み、皆さん! ナムさんが……!」



    キキ「えっ」





  32. 32 : : 2015/02/20(金) 19:47:23



    ナム「あああ……これぇはぁまづいでふ……」



    ピンク色の液体を浴びているナムは喋りづらそうだ




    べる「ど、どうしたんです? 大丈夫ですか!?」



    ナム「ふわわ……だ、だめぇみたいでふ……」



    飛んでいたナムは、そのまま地面に落ちる



    ナム「……あちゃああ……これ、ウイルスかふぁの最後の攻撃でふね……」



    ナム「すいまへん皆さふ……僕……消えちゃい……」



    とあ「ナ、ナムさん!?」


    緋色「か、体が透けて行ってますよッ!」


    べる「まさか……あの蛇頭の最後の攻撃が……!?」


    ナム「皆さ……」



    ナム「…………iv……に……を……けて……」



    キキ「ナムさあああん!!」



    ナムはそのまま、溶けるようにその場から消失した






    緋色「……!」


    べる「き……消えちゃった……!」


    キキ「ivに、気を付けて、って言ったのか……?」


    とあ「そ、そんなことより……! どうするんだよおーーー! ナムさんいなくてえ!」


    キキ「い、いや……どうするったって……!」



    ナムが消え、4人は顔を見合わせながら一度黙り込む


    とあの意見は的を得ていた


    今でも訳の分からない状況。そして更に、頼りだった案内人が消失してしまったのだ




    不安にならない方がおかしい




  33. 33 : : 2015/02/20(金) 19:48:38




    緋色「…………でも…………」



    べる「ん……?」



    緋色「……や、やるしか……ない、ですよね……」



    べる「やる……?」



    緋色「ようは、あの怪物がウイルスなら……倒すしかないかなーと……」



    べる「いや……理屈はそうだけど……」


    とあ「そうだよ! あんな化物だよ!?」


    とあ「しかもナムさんは、一斉にウイルス攻撃を受けたって言ってたから……もっともっと、たくさん化物がいるよ!?」



    べる「……うーん……」



    キキ「……まあ、でも緋色さんの言う通りだな」



    キキ「やるしかねえ……だろ」



    キキ「オレまだSS書きたいし」



    とあ「そ、そうだけどさあ!」



    緋色「とりあえず、落ち着いて、現状を一度整理しましょうッ」



    べる「お、おう。いきなり仕切ってくれるんだなw」



    緋色「まあまあ。色んなことをプラスに考えていけばいいんですよッ!」



    キキ「プラス……?」



    緋色「ええ」



  34. 34 : : 2015/02/20(金) 19:49:51



    緋色「ちょっと考えてみてください。今の状況って、すっごく恐ろしい状況ですけど……」



    緋色「数々の作家さんにお会いできるチャンスですよッ!」



    とあ「……作家さん……」



    べる「……神宮さんとか?」



    緋色「そうそう!」



    キキ「submarineさん、とか?」



    緋色「ですです!」



    とあ「のいずさんとか!?」



    緋色「そーですよッ!」




  35. 35 : : 2015/02/20(金) 19:50:47




    べる「……確かにそう考えると、すごい状況だよね」



    緋色「うんうん!恐ろしいことばっかりじゃないよね!」



    キキ「でもよお……それってあの有名ユーザーさんが『ログイン』してくれたら、ってことだろ?」



    緋色「ま……まあ」



    とあ「……そうだよね……最近姿を見ない作家さんには……やっぱり会えないのかな……」



    べる「……会いたいよねえ……」



    緋色「う……ま、まあ、何はともあれですッ!」



    緋色「まず僕たちがすべきは【仲間探し】だと思います!」



    とあ「……そうだね。とりあえずここにいてもしょうがないし」



    キキ「そだな。みんな揃えば怖くないって言葉もあるし!」



    べる「キキは前向きだねえ」



    キキ「それがオレのいいところだろ?」



    べる「ふふ、そうだね」



    緋色「よーーしっ!ではとりあえず、出発しましょー!」



    とあ「おー!」



    こうして、ナムを失い不安を残す4人であったが



    まだ見ぬユーザーを求め、その森を脱出した




  36. 36 : : 2015/02/20(金) 20:07:38
    くっそwww
  37. 37 : : 2015/02/20(金) 20:16:09
    すげぇ面白い
  38. 38 : : 2015/02/20(金) 22:51:15






















  39. 39 : : 2015/02/20(金) 23:05:51






    ~湖~





    R,B「はあっ! はあっ! はあっ! はあーー!」



    キー♪「ぜええ……ぜええ……ぜええ……」



    腹筋くん「し……死ぬ……!」




    3人の青年達は、息を切らし湖のほとりに倒れこむ




    キー「い、一体なんやねんな! あのバケモンはあ!」



    R,B「オレが知るわけないだろ……いきなり襲われたんだから」



    腹筋くん「し、神話に出てくるような恐ろしい化物でしたね……確か、ケルベロスって言うんですっけ……」




    キー「しかしまあよう逃げ切れたわ。早そうなナリの割に意外とトロいやんなアイツ」




    R,B「しかし……どうする……」



    R,B「お前らとの会話で、noteの世界に入った、ってこたあなんとなく分かったが……」



    腹筋くん「そうですね……僕もお二人に出会わなければ、今頃あの化物の腹の中ですよ」



    キー「二人に会えたのは嬉しいねんけど……どうしたらええかわからへんな……」



    R,B「見渡す限り原っぱと森しかねえし……運良く湖の近くが迷路みたいになってたからバケモンを振り切ったものの……」






    「「「はあー……」」」





    3人がため息をこぼす中




    ガサッ




    と、近くの草むらから音がする




    R,B「!!」



    キー「な、なんや! あのバケモンか!?」



    腹筋くん(こ、声が大きいですよ! キーくん!)



  40. 40 : : 2015/02/20(金) 23:17:03





    R,B(どうする……! どうするっ!)



    キー(正直、もうオレらに走る気力はあれへん……!)



    腹筋くん(で、でも、逃げるしかないでしょう! このまま化物に襲われるのを待ってても……)





    ヒソヒソと彼らが話す中、その草むらから出てきたのは






    蘭々「……だ、誰か、いますか~?」




    可愛らしい女子だった




    R,B「えっ!!」



    キー「お、女ァ!?」



    腹筋くん「……は、はあああ……!!」




    蘭々「ひっ! だ、誰ですか! 貴方たち!」



    青年3人に叫ばれた女子は、人を探していたとはいえ恐る恐る相手を問う




    R,B「あー、安心していいよ。多分オレら仲間だ」



    キー「せやな。もしかしてあんた、noteのユーザーちゃう?」



    蘭々「えっ」



    腹筋くん「あ。僕は腹筋くんです。この二人もnoteのユーザーのキーくんとR,Bくんです」



    キー「君ひとつのセリフで何回『くん』言うねんw」



    蘭々「ああ! 腹筋さんですか!」



    蘭々「私です! 蘭々です!」



    腹筋くん「おお蘭々さん! お初です!」



    R,B「あー。蘭々ちゃんかあ」



    キー「ていうかどないやねん。めっちゃアニに似てる容姿やな君」



    蘭々「あはは……本来こんな姿じゃないんですけど……あれですかね。noteのアイコンに似てるのかも」



    腹筋くん「そんなこと言ったら僕どうなるの……」



  41. 41 : : 2015/02/20(金) 23:22:56



    蘭々「というか……これ、なんなんでしょう……」



    蘭々「家に帰ってnoteにログインした記憶まではあるんですが……」



    キー「あーそうそう。それオレもやねん」



    腹筋くん「……さっきは襲われてたんでゆっくり確認できなかったですが……やっぱ二人共そうですか。僕もです」



    R,B「……決まりだな」



    キー「ん?」



    R,B「まあ恐らくだが、何かのウイルスによってオレ達SSnoteのユーザーがこの世界に引き込まれてしまった」



    R,B「漫画みたいな展開だが……今はそう考えるのがベストだろ。さすがに4人出会って4人noteユーザーって確率だからな」



    キー「……ま、せやなあ」



    腹筋くん「でも、どうしてあんな化物がいるんでしょう?」



    蘭々「……化物?」



    腹筋「あ……蘭々さんはまだ会ってないんですね。あれです。僕らケルベロスみたいな魔物に襲われてたんですよ」



    蘭々「ケルベロス……わんちゃんですか?」



    キー「あんなワンコおったら地球滅亡やで」



    R,B「体長は……まあ10メートルをゆうに越してたな」



  42. 42 : : 2015/02/20(金) 23:37:11




    蘭々「へえ……」



    蘭々「もしかしてですけど、顔が3つくらいあります?」



    R,B「ん? あー確かそうだ」



    キー「ケルベロスゆーくらいやからな」



    蘭々「首輪とかしてるんですかね?」



    腹筋くん「首輪?ああ。確か刺が生えたような感じでつけてました」



    蘭々「もしかして、深夜MAPとかいう字が刻まれてます?」



    R,B「深夜MAP?」



    キー「君さっきから何言うてんねん」



    蘭々「いや……その……」



    蘭々「今……う、後ろに……」




    R,B「え」




    R,B達の耳に、聞き覚えのある「グルルル」という静かな呻き声が聞こえてくる




    キー「…………」



    腹筋くん「…………蘭々さん」



    蘭々「は、はい」



    腹筋くん「もしかしてそいつ、でっかいです?」



    蘭々「で、でっかいです。10メートルはある、かな……」



    R,B「どんな顔してる?」



    蘭々「なんか……その……」



    蘭々「美味しそうな顔して、キーくんを見ています」



    キー「…………君なんでそんな冷静やねん」



    蘭々「あ、よく大人っぽいとは言われますが……」



    R,B「ま。とにかくだ」



    腹筋くん「ええ。足も少しは回復しましたし……」



    キー「うむ。3、2、1でええか?」



    蘭々「そ、そうですね」



    キー「えー。オホン。いくで」



    キー「3……」



    キー「逃げろーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」



    腹筋くん「2、1どこ行ったの!!!??」



    R,B「キー!!てめええええええ!!」



  43. 43 : : 2015/02/20(金) 23:53:47





    ケルベロス「ギャアアオオオオオッ!!」




    彼らの後ろに居たケルベロスは叫ぶ






    蘭々「ひゃあああああっ! こ、怖っ!」



    R,B「蘭々ちゃん走れ! こいつは足は遅いから逃げ切るぞっ!」



    蘭々「は、はい!」



    キー「なんやねん……!なんやねんなほんまもう!!」



    腹筋くん「ユーザーさんに会えるのは嬉しいけど……こんな化物いるとかどんな展開だよおおっ!」



    4人は走る



    ケルベロス「ガアアアアアッ!!!」



    ケルベロスは咆吼しながら4人を追う



    キー「くそ! おい、アイツ早なってへん!?」



    腹筋くん「え……!」



    R,B「本当だ……!さっきより距離が縮まってる!」



    蘭々「……私が……いやもとい、アニが可愛いからかな……」



    腹筋くん「君こんな状況で何言ってんの!?」



    キー「ほんま肝っ玉座ったやっちゃな!」



    R,B「お、おい!ちょっと待て!」



    キー「なんやいきなり!はよ逃げんと……!」



    R,B「ち、違う……! 前見ろ!」



    腹筋くん「え……!」



    R,Bの先に見えるのは



    森の中の木々のつるが重なり合った、行き止まりだった



    蘭々「い……!」



    キー「行き止まり……ッ!?」



  44. 44 : : 2015/02/21(土) 00:14:55




    ケルベロス「グフフフフフ」



    ケルベロスはまるで「してやったり」と嘲笑うかのように笑みをこぼす





    腹筋くん「も……もしかし……て……!」



    R,B「こいつ最初から……ここへ誘導するために!?」



    蘭々「ひゃっ!」



    蘭々は石につまづき転ぶ



    腹筋くん「蘭々さんっ!」



    キー「お、おい! 大丈夫かいな!」



    蘭々「ご、ごめん転んじゃ……」



    蘭々「あ…………!」




    蘭々が目を上に向けると





    ケルベロス「……ゴアアア……」



    ケルベロスはよだれを垂らしながら、蘭々の頭へ向かってその大きな口を持っていく



    R,B「く……くそ……!」



    腹筋くん「蘭々さんを守らないと!」



    キー「いや……でも……」



    ケルベロスの目線は、青年3人衆を向いている



    『食うのを邪魔するなら、お前らを先に食うぞ』と威圧しているようだ




    R,B「う……!」



    腹筋くん「ダ……」



    キー「ダメ……や……」



    蘭々「ああ……!」



    皆が落胆する中



  45. 45 : : 2015/02/21(土) 00:22:57










    「待てーーーーーーーーーーーいっ!!!」









    と、渋みの効いた声が聞こえる







    R,B「!?」




    キー「な……!」




    腹筋くん「なんだ……!?」




    ケルベロス「……グウ?」




    皆が注目したのは、木のつるの上



    高さ20メートルはあると思われる大木の枝に、その男は立っていた





    蘭々「だ……」




    蘭々「誰……!?」







    太陽の逆光を浴びながら、その『男』は言い放つ




    「行く手に危機が待ち受けようと、心の守るものあるならば」



    「たとえ己の命尽きるとも、体を張って守り通す」




    「人、それを『男』という」




    ケルベロス「……」




    ケルベロスは不思議そうにその男を見つめながら



    日本語でこう言った



    ケルベロス「誰ですかあなた」



    のいっ3「いやちょっと待てお前普通に喋るんかい」




    大木の上に居たのは、のいっ3だった



  46. 46 : : 2015/02/21(土) 00:43:30





    腹筋くん「あ……もしかしてその切れ味鋭いツッコミは……」




    腹筋くん「のいっさん!?」




    のいっ3「…………」



    のいっ3「貴様らに名乗る名などないッッ!!!」



    キー「いや名乗れやwww」



    R,B「そこムキになるとこ違うでしょwww」




    のいっ3「まあまあ。こういう名言あんのよ。みんな知らない? マシンロボ」



    蘭々「し、知りません……」



    のいっ3「まあ正直オレもよう知らんけども」



    キー「知らんのかいな」



    のいっ3「とりあえずでも、安心してもらっていいよ」



    のいっ3「こいつを倒す手段は知ってる」



    腹筋くん「え」



    ケルベロス「ウソでしょ!? マジ!?」



    のいっ3「いやだからお前何普通に喋ってんだよ。さっきまでグルルルとかしか言ってねえだろ」



    R,B「さすがのいっ3……! ツッコミの切り返しプロだぜ!」



    のいっ3「いや別にオレが凄いとかじゃなくてこの犬がおかしいだけだから」



    蘭々「でも、こ、このわんちゃんを倒せるって言ったんですか!? 一体どうやって……!」




    のいっ3「まーまー。見てて」



    ケルベロス「グウウウウルルルル!!」



    キー「あれ治ってる」



    腹筋くん「本来のケルベロスに戻ってくれたみたいですね!」



  47. 47 : : 2015/02/21(土) 11:25:25




    のいっ3「とおっ!」




    のいっ3は勢いよく、大木の上からジャンプした




    R,B「え……あ……は!?」



    腹筋くん「飛……飛ん……」



    キー「おいおい!高さ20メートルはあるで!大丈夫かいな!?」





    のいっ3「行くぜええええええーーーッ!!」



    のいっ3「チョコレート・コレクト(バレンタイン等と馬鹿げたイベントを作ったのはどこのどいつだ出てこいや)!!!!」




    のいっ3が叫んだ刹那




    彼の体から、死神のような姿で鎌ではなくチョコレート釜を持った幽体が姿を現す



    ケルベロス「!!?」



    ケルベロス「GYYYYYAAAAAAAAAAAAAッッ!!」



    死神はそのまま、釜の中に入っていた黒色の液体をケルベロスにぶっかけたのだ




    蘭々「な……!」



    腹筋くん「なんだ……!? あの幽霊みたいなの!」



    キー「すっげえかっこええけど、なんや甘いチョコの匂いすんな」



    R,B「チョコレートをぶっかけたのか……?」




    のいっ3「はっはははっ!! どうだワン公!」



    のいっ3「へぼっく!!」



    のいっ3はケルベロスに攻撃したのはいいものの



    着地のことを考えていなかったのか、そのまま地面に墜落した



    腹筋くん「あんだけかっこ良かったのに!!」



    蘭々「着地のこと考えてなかったんですかw」



    のいっ3「それは……えと……ちゃうねん」



    キー「意外と元気やな」



    R,B「高さ20メートルから落ちたら死ぬぞ普通……」



  48. 48 : : 2015/02/21(土) 12:13:00




    ケルベロス「GGGGUUUUUUUUUU!!!」



    ケルベロスは苦しみながらも、3つの内の2つの顔でのいっ3を睨む




    のいっ3「ち……! これくらいじゃあまだ倒せねえか!」



    腹筋くん「って、ってか、あれなんなんです!? のいっさん!」



    のいっ3「ん?」



    R,B「あの……し、死神みたいな……」



    のいっ3「ああ」



    のいっ3「あれは波紋の応用を効かせた幽体だ」



    R,B「波紋……?」



    のいっ3「自分の精神が反映されてできたものさ。略して……」



    のいっ3「スタンドだ!!」





    キー「それパクリじゃねえか!!」



    蘭々「スタンド……?」



    腹筋くん「蘭々さん。これジョジョネタです。相手にしないで」



    のいっ3「まあまあ、冗談だよ冗談。そんな怒んなってー」



    R,B「……いやお前なんでそんな冷静なんだ……ケルベロスめっちゃお前睨んでるぞ」



    ケルベロス「GYUUUUUU!!!」



    のいっ3「あ、やっべ」



  49. 49 : : 2015/02/21(土) 12:22:51




    のいっ3「えーっと、簡単に言うとだけど」



    のいっ3「この世界であの化物を倒すには、自分のSSの名前を叫ぶといい」



    キー「自分の……」



    R,B「SSの名前?」



    のいっ3「ああ」



    のいっ3「みんなそれぞれ、自分の作品があんだろ? オレもさっき自分の作品名を叫んだ。だからそのSSに宿る魂が幽体となってオレの代わりに攻撃してくれた」




    キー「はぁ?」



    蘭々「え……い、いや。何言ってんですか本当……」



    のいっ3「あれっ。分かりやすく言ったつもりだったんだけど……」



    腹筋くん「…………」



    腹筋くん「ぼ、僕はのいっ3を信じます!」



    R,B「え……ど、どうした腹筋」



    腹筋くん「……僕。noteのグループで、天下一執筆会という企画を運営してて……」



    腹筋くん「最初は……うまくいくかどうか、すごく不安でした」



    のいっ3「……」



    腹筋くん「でも、のいっ3は……」



    腹筋くん「いつも積極的に参加してくれて……応援してくれるし、尚且つそのイベントで名作をいくつも生んでくれました……」



    腹筋くん「そんな、のいっ3が言うことなら……僕は信じます!!」



    のいっ3「腹筋……」







    ケルベロス「……」



    ケルベロス(どうしよ。めっちゃ今襲えるチャンスなんだけど)



    蘭々(ごめんワンちゃん。空気読んでね?)



    ケルベロス(種族敵味方を超えて直接脳内に……だと……!)




  50. 50 : : 2015/02/21(土) 12:36:49




    腹筋くん「っ!!」



    腹筋くんは一人、ケルベロスに向く



    腹筋くん「……自分のSSの名前を言えばいいんですね!?」



    のいっ3「……ああ」



    腹筋くん「よおおーーーしっ!」



    ケルベロス(お……、も、もういいですかね……?)



    蘭々(……いやー、一発食らってあげてほしいかも。せっかく腹筋くんが頑張ってるからさ)



    ケルベロス(は、はあ……)





    腹筋くん「おおおおおおーーーっ!!」




    腹筋くん「勇者・魔王「勇者ですから」(アレス・イース・ルシオス)ッ!!!!」




    ケルベロス「!!?」




    腹筋くんの体から、3体の騎士が出現する




    のいっ3「さ……3体!?」




    腹筋くん「いっけええええーーーっ!!!」



    ビュビュンと風を切り、その3体の騎士達はケルベロスの腹筋に殴って襲いかかる



    ケルベロス「GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!!!」(みぞおちはきついって!!)



    R,B「お、おお!」



    キー「ほんまに出とるやないか!!」



    のいっ3「いやだから言ってんじゃん。攻撃できるって」



    蘭々「……いや、ていうかのいっさんはなんでそんなこと知ってるんですか」



    のいっ3「一応、ssnoteのSpecial Thanksに載ってるスタッフですから」



    蘭々「スタッフすげえ!」



  51. 51 : : 2015/02/21(土) 12:45:57




    のいっ3「つーのは冗談だけどさ。まあたまたまこの世界に来た時、ナムさんの声が聞こえたんだよ」



    蘭々「ええ? ナムさんって、あの……!?」




    のいっ3「ああ。繋がりが濃かったからかな? 他の人に送ってたテレパシーみたいなのがオレにも聞こえてさ」



    R,B「なるほど」



    腹筋くん「すげえ……! 本当に攻撃できましたよ! のいっさん!!」



    のいっ3「おう」



    ケルベロス「GGGGUUUUUUUUU!!!」



    ケルベロスは更に腹筋くん達を睨みつける




    のいっ3「おー怖。さ、じゃあおめえらもやってみたら?」



    キー「!」



    R,B「……おう。そうだな」



    蘭々「えへへ……なんかそんな攻撃があると思うと、勇気が出ますね!」



    3人は一斉にケルベロスへ向く



    キー「……覚悟せいよぉ……ワン公」



    R,B「オレ達を追ってきた報い、受けるがいい」



    蘭々「……」



    のいっ3「ん? どした蘭々」



    蘭々「え……あ、いやあ」



    のいっ3「??」



  52. 52 : : 2015/02/21(土) 12:58:44





    R,B「おおおおおおおおおおーーーーッ!!」




    R,B「嘘をつくたび……(相棒はスマ巨)ッ!!!」




    R,Bからは自由と描かれた鷹の幽体が現れ




    キー「あああああああああああーーーーッ!!」




    キー「第五次世界大戦※SFです(WAR WOW TONIGHT)!!!!」




    キーの体からはマシンガンを持った軍兵が現れる




    蘭々「……」



    2つの幽体は一斉に、ケルベロスへ襲いかかる!



    ケルベロス「GIIYAAAAAAAAAAAAAッッ!!!」



    R,B「おお……!」



    キー「す、すげえ!」



    のいっ3「……」



    のいっ3「……おい、蘭々」



    蘭々「え……」



    のいっ3「攻撃……しねえのか?」



    蘭々「あ……」



    蘭々「……」



    蘭々「なんか……か、可哀想になってきちゃって……」



    のいっ3「え……」



    腹筋くん「あのケルベロスが……ですか?」



    蘭々「……はい」



    蘭々「なんだか分からないけど……あのワンチャンの声が私の頭に響くんです。……それで……なんか哀れみを感じちゃって」



    のいっ3「……もしかすると……」



    蘭々「ん?」



    のいっ3「お前のSは、特殊なのかもな」



    蘭々「えっ」


  53. 53 : : 2015/02/21(土) 13:06:51




    腹筋くん「お前のS?」



    のいっ3「あ、ごめんごめん。蘭々のSS」



    腹筋くん「とんでもない下ネタぶっこんでんのかと思いましたよ」



    のいっ3「いや、誤字脱字は勘弁してくんねえかな。未登録ユーザーの投稿だし、尚且つグループで作成してるお話なんだ。修正なんてできんだろ」



    腹筋くん「何言ってんですかいきなり」



    のいっ3「あれだあれ。作者のフォロー」



    腹筋くん「はあ……」






    蘭々「それで……私のSSが特殊、って……?」



    のいっ3「んー。理屈は分かんねえけど」



    のいっ3「相手の心が聞けたんだろ? まあ、お前が元々そういう特殊能力を現世で持ってるなら別だが」



    蘭々「ま、まさか……そんな能力持ってたらチートじゃないですか……」



    のいっ3「ふむ。と、いうことで」



    のいっ3「君のその能力は、SSの力だと考えるのが妥当だ」



    のいっ3「もしかしてだが、心の中で自分のSSの名前を言ってみたか?」




    蘭々「……あー」



    蘭々「確かにさっき、私のSSの名前である『Eine kleine Nacht Musik』を思い浮かべました」



    のいっ3「ふむ。じゃあやっぱその効力かな」



    のいっ3「君の能力は、相手の心を読む、呼びかけることができるという特殊なものだ」



    蘭々「……わ、私が……?」



  54. 54 : : 2015/02/21(土) 13:31:18




    腹筋さん「おお……さすが蘭々さん……!」



    のいっ3「……ま、あくまで勘でしかねえけど」



    蘭々「……」









    R,B「りゃあああああああっ!!」



    R,B「森夏「絶対に振り向かせる!」(振り向けゴルア)!!」



    キー「おおおおおーーーっ!」



    キー「 天才探偵の毒気の多い日常(最新作ヨロシコ)!!!」




    先程よりは一回り小さい幽体たちが、更にケルベロスを襲う




    ケルベロス「GUIIIIIIIIIIッ!!」



    ケルベロス(痛いよおおおお!)



    蘭々「……!」



    R,B「っ!さっきより幽体が小さい?」



    キー「もしかしたらやけど……『執筆中』の作品は威力が少ないんかもしれへんな!」



    ケルベロス「GUUUUUUU……」



    ケルベロス(マジか…………ほんま……何なんこれ……)



    ケルベロス(オレここで終わってまうんか……)




    蘭々「……やっぱり聞こえる……」



    蘭々「ね、ねえ!R,Bさん、キーさん!」



    R,B「ん?」



    キー「なんや」



    蘭々「そ、その……」



    蘭々「えっと……」



    のいっ3「見逃してやろう、ってよ。蘭々ちゃんが」



    蘭々「え……」



    腹筋くん「……そうですね」



    腹筋くん「このケルベロスも大分弱ってきましたし」



    R,B「お、お前ら本気で言ってんのか!?」



    キー「こいつオレらを殺そうとしたんだぞ!?」


  55. 55 : : 2015/02/21(土) 13:40:08




    蘭々「そ、そうなんですけど……」



    のいっ3「……ま、実質別に被害なかったからいんじゃね?」



    R,B「いやそうだけどよ……」



    キー「……」



    キー「まあ、あんたらがそう言うならかまへんけど」



    R,B「キー!?」



    キー「……こいつもオレらと同じ生き物っぽいしな」



    キー「もうオレらを襲わんと誓うなら、見逃してもええで」



    R,B「……そんなもん」



    R,B「どうやって誓わせるってんだ。このバケモンと喋れるってのか?」







    蘭々「……うん、そうそう……そうだね。うん。そうしよ」



    蘭々「あ、R,Bさん。キーさん。」



    R,B「ん?」



    蘭々「誓ってくれました」



    キー「……………………は?」



    蘭々「ケルちゃん。今後私たちを襲わないそうです」



    R,B「…………君何言ってんの?」



    のいっ3「蘭々ちゃん。相手の心と会話できる特殊能力の持ち主だってよ」



    腹筋くん「あはは。もう納得してくれたの?このケルベロスw」



    蘭々「はい。なんか実はすっごく臆病なわんちゃんらしいです」



    キー「え、ちょっ、待っ、は?」



    R,B「相手の心が読める……?なんだそりゃ……」



    キー「チートやん。ちまたで話題のエレンチートやん」



    のいっ3「ちまたってどこだよ。noteだけだろw」


  56. 56 : : 2015/02/21(土) 14:01:49




    ケルベロス「UUU……」



    ケルベロスは自分の体を伏せる



    蘭々「え……」



    のいっ3「ん? どした?」



    蘭々「……背中に乗れ、って言ってます。案内してやるって……」



    腹筋くん「お、おお!」



    キー「君短時間でどんだけ仲良うなってんねん」



    R,B「……これが蘭々さんの強さなのかもな」



    蘭々「……どう、します?」



    のいっ3「……お言葉に甘えることにすっか」



    のいっ3「いつまでもここにいてもしょうがねえし」



    腹筋くん「そうですね」



    R,B「うむ。まあ……不安なことはたくさんあるが」



    キー「せやな。RPGゲームみたく旅立ってみっか」



    蘭々「決まりですね!」






    のいっ3一同は、10メートルはあるケルベロスの背中に乗った




    のいっ3「お、おお……すげえフカフカすんな」



    R,B「オレそういえば犬アレルギーだわ」



    キー「あかんやんけwww」



    R,B「あ、いや、でもこいつは大丈夫そう。なんでだろ」



    腹筋くん「……この世界が実態じゃないから……ですかね? みんなも本当の顔と違いますし」



    のいっ3「まあいいや。とりま出発すっか」



    蘭々「……どこへです?」



    のいっ3「……確かに」



    R,B「考えてねえのかよ!」



  57. 57 : : 2015/02/21(土) 14:12:44




    腹筋くん「他のユーザーさんを探す、ってのはどうでしょう?」



    キー「他のユーザー……ああ。確かにな」



    蘭々「そうか……そうですよね! 私たち以外にもこの世界に迷い込んだ人がいるかもしれないし!」



    R,B「じゃ、とりあえず目標は『他のユーザーさんを探す』で決まりだな」



    のいっ3「んだな」



    腹筋くん「もしかしてなんですが……」



    のいっ3「ん?」



    腹筋くん「し、進撃女性人全員好きさんとかもいるんですかね!?」



    キー「どやろなあ」



    のいっ3「オレは神宮パイセンに会いてえな」



    蘭々「わ、私はEreAniさん! ありゃりゃぎさん! キミドリさんに会いたいですっ!」



    R,B「店員さんとかもいるのかな?」



    腹筋くん「まさか、MyLoさんとかも!?」



    のいっ3「いるかもしんねえな。……まあんなこと言っても何千人もユーザーがいるんだし」



    腹筋くん「そう話してると、なんだかワクワクしてきますねえ」



    R,B「よっしゃ、じゃあ更なるユーザー目指して……!」



    キー「ああ!」



    キー「出発やーーー!!」



    蘭々「おー!」



    ケルベロス「オオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!」



    ケルベロスは雄叫びを上げる



    そして、彼が最後に一言












    のいっ3「……あれ」



    のいっ3「そういやこのケルベロス、普通に日本語喋ってなかったか?」



    ケルベロス「あ、単純な言葉しか喋れないっす」



    のいっ3「それでもすげえわ!!」



    蘭々「私の存在意義返して!!」







    こうして5人+1匹は旅に出たのだった




  58. 58 : : 2015/02/21(土) 14:13:56


















  59. 59 : : 2015/02/21(土) 14:49:12








    ~とある家~






    ガチャリ、と音が響きその家のドアが開く




    コニコニ「……ただいまー」



    姿を現したのは、メガネをかけた坊主姿の青年



    「おっかえりいいいいいっ!!」



    そこへ外国人風の、まさにヘタリア出演イタリアが女体化した姿の女性が現れる



    リリィ「寂しかったよおおおおお!!コニコニィーーーッ!!!」



    その女性は大声をあげ、コニコニに抱きついた



    コニコニ「……」



    コニコニ「離れてくんねえかな」



    リリィ「あ、ご、ごっめえええーーん!」



    コニコニ「……」



    リリィ「相変わらずCOOOOOLね! コニたん!」



    コニコニ「……」



    リリィ「あ、そうだ! 定番のあれ聞かなきゃ!」



    リリィ「お風呂にする? ご飯にする? そ・れ・と・も?」



    コニコニ「君に死を」



    リリィ「ズコーーーーーーーーーーーッ!!!」



    リリィ「なんでよ! ちょっとその返し厳しすぎない!?」



    コニコニ「……だって、気持ち悪いんだもん」



    リリィ「ごもっともーーーーーッ!!!」




  60. 60 : : 2015/02/21(土) 14:56:40




    コニコニ「大体君、元々ラクラでしょ? なんで改名したの」



    リリィ「え……リリィって可愛くない!?」



    コニコニ「……いや別に……」



    リリィ「フウーーーーッ! 相変わらず毒舌坊やだねえーーーーッ!」



    コニコニ「つか今でも君が女性だったってのが信じられないけど」



    リリィ「……うふふ、どっちだろうねェ~? この世界で私は理想な姿に変身してるみたいだから」



    コニコニ「気持ちわるいよ」



    リリィ「まあいいや。誰か見つけられた?」



    コニコニ「……いや」



    リリィ「……そう……」



    リリィ「この世界へ迷い込んでもう数時間か……周りが原っぱだから、目立つこの家を拠点にしてるけど……」



    リリィ「本当に、他に人がいるのかなあ」



    コニコニ「……」



    コニコニ「じゃ、次君の番だね」



    リリィ「……え?」



    コニコニ「いや、順番に人探しするって決めたろ?」



    リリィ「えー。やだあ……足痛いよお」



    コニコニ「さっきもそう言って、僕だけで他の人を探しに行ったんじゃないか」



    リリィ「だってリリィ女の子だもん!」



    コニコニ「……はあ……」




  61. 61 : : 2015/02/21(土) 15:10:27






    その時、再び家のドアが開く




    コニコニ「ん?」




    そこには




    ぶりだいこん「誰だ? って聞きたそうな顔してんで自己紹介させてもらうがよぉ~」



    ぶりだいこん「オレぁお節介焼きのぶりだいこん!!ロンドンの貧民街からジョースターさんが心配でくっついてきたって訳さ!よろしく!」



    シルクハットをかぶったいかにも不良な長髪の青年が立っていた





    コニコニ「……」



    リリィ「……」



    ぶりだいこん「いやー、参ったぜえ! まさかこんなことに巻き込まれるたあなあ!」



    ぶりだいこん「そっちはまさか、ジョナサンとエリナさんかい? 会えて良かったぜェ~」



    コニコニ「……」



    コニコニは静かにドアに近づき



    ぶりだいこん「えっ」



    ぶりだいこんの体を少し押して外へ出し、そのままドアを閉めた



    『……いっ……開け……!……おーィ……!』



    ドアの外からは叫び声が聞こえる



    コニコニ「……」



    リリィ「……」



    リリィ「とりあえずご飯にする? コニたん」



    コニコニ「そうだね」





    ぶりだいこん「待て待て待てーーーい!」



    ぶりだいこん「なんだよいきなり外に出してよ! オレあnoteユーザーのぶりだいこんだって! お前らもnoteユーザーなんだろ!?」



    コニコニ「……あの、勝手に家に入って来ないでもらえます?」



    リリィ「ここスピードワゴンさんは入室禁止なんで」



    ぶりだいこん「悪かったよ! ジョジョの真似したのは正直すまんかった! だってあの登場シーンかっこいいんだもんよお!」



  62. 62 : : 2015/02/21(土) 23:16:07




    コニコニ「っていうかさ。 さっきからジョジョネタ多くない?全体的に」



    リリィ「だよね~」



    ぶりだいこん「うっ! だ、だって考えてもみろよ総出演数! こんだけいたらキャラ濃くねえと生き残れねえだろ!」



    コニコニ「いや、それでもさ。色々あるじゃないか、せっかくnoteのユーザーが集まったってのに。なんでジョジョなの?」



    ぶりだいこん「い、いやそれは……」




    リリィ「ぶりだいこん……ここまで言えば分かるわね?」



    ぶりだいこん「いや分かるけど……分かるけどおまえ全然霧切さんに似てねえよ」



    コニコニ「まあいいや。とにかく仲間が一人増えたことには変わりないみたいだね」



    リリィ「それは違うわ。コニ木くん」



    リリィ「醤油につけられてアツアツに出来上がったお魚と大根が、ただ目の前に現れただけよ」



    ぶりだいこん「ぶりだいこんでいいだろが回りくどいな! なんでダンロンキャラになってんだおめーは」



    リリィ「うきゃーーーーーーーーーーーーーっ!!」



    ぶりだいこん「なんで叫ぶんだよ!? 本当何キャラなの!?」



    コニコニ「……はあ……」



  63. 63 : : 2015/02/21(土) 23:20:30





    ドシン…






    コニコニ「ん……」






    ドシン……




    リリィ「大体、あんたが面白くないネタでこの部屋に入室するから_____」





    ドシン・・・ ドシン・・・




    ぶりだいこん「だから何回言わせんだよ! もしたくさんユーザーがいたなら濃いキャラじゃないと……」






    ドシン・・・  ドシン・・・





    コニコニ「ちょっ、二人共黙って!」




    リリィ「え……」



    ぶりだいこん「あん?」




    ドシン! ドシン! ドシン!!




    コニコニ「っ……!」



    ぶりだいこん「な……!」



    リリィ「何これ……じ、地震……!?」




    まるで地を揺るがす音と振動は、着々とコニコニ達がいる家内で大きくなっていく




  64. 64 : : 2015/02/21(土) 23:28:32





    そして




    ガシイイッ、と音が響くとともに家が揺れ




    コニコニ「ううっ……!」




    リリィ「やだ……な、なに……!?」



    ぶりだいこん「お、おい二人共……上……!」




    その家の天井は






    巨人「AAAAAAAA……」



    まるで進撃の巨人に出現する巨人が、軽く持ち上げてしまったのである




    コニコニ「……!!!」



    リリィ「ひゃえああああああっ!!」



    ぶりだいこん「きょ……巨人……だと……!?」



    彼らには面識はあった



    漫画の世界とはいえ、進撃の巨人カテゴリはnoteユーザーの至高



    その物語を読破しているユーザーも多い







    実際にその物語に出てくる敵が、自分の目の前にいるのだ




    巨人「あはああああああああ……」



    15メートルを越す巨人から睨まれれば、一人残らず腰を抜かしてしまうのは当然だろう




    コニコニ「う……そ……」



    リリィ「ちょっ……ちょっちょっちょっ」



    ぶりだいこん「あわわわ……!」




  65. 65 : : 2015/02/22(日) 11:55:49




    巨人「あー」



    そして、巨人の手はゆっくりとリリィを掴む



    リリィ「ひっ!!」



    コニコニ「リ、リリィッ!!」



    ぶりだいこん「ラクラぁああっ!!」



    リリィ「あああああぁあああぁあああぁっ!!」



    リリィは一気に、巨人の口元まで持っていかれる




    巨人「……あは」



    リリィ「ぎ……あああ……!」



    声にならない声が、リリィから漏れる



    ぶりだいこん「う……っ!」



    ぶりだいこん「く……! こ、腰が動かない……!」



    コニコニ「リリ……リリイイイイッ!!」



    リリィ「あわわ、あわあ……」



    巨人「あーーーーーーーーーー







    コニコニ(考えろ……考えろ……考えろ……!!)



    コニコニ(今の状況! 15メートルを越す巨人に対し、僕ができることはなんだ!?)



    コニコニ(考えろ……考えろ……思考を止めるな! 恐るな!)



    コニコニ(考えなければ人は前に進むことはできない! 変わることはできない!!)



    コニコニ(僕ができることはなんだ!? まあ別にリリィを好きな訳じゃないけど助けたい!!)



    コニコニ(同じnoteユーザーなのだから…………………………………………………………………)




    コニコニ(同じ…………ユーザー?)



    コニコニは不意に、ぶりだいこんを見る



    ぶりだいこん「ちくしょおおおお……一体なんなんだよこいつああああ……」



    ぶりだいこん「進撃カテゴリ好きだけど……巨人なんか目の前に来てどうすりゃいいってんだよおお!!」



  66. 66 : : 2015/02/22(日) 12:08:19




    コニコニ「…………」



    コニコニは続いて、巨人とリリィを見る




    リリィ「わあああ……嫌だあああ……」



    リリィ「まだSS描きたいのにいいい……!」



    巨人「あー」



    コニコニ「…………」



    コニコニはその巨人に、『ハメールソ』と描かれていることを黙認する




    コニコニ「……そうか……分かったぞ」



    ぶりだいこん「な、何が分かったってんだよっ!」



    コニコニ「説明してる暇はない!」



    コニコニ「ある人に教えてもらったんだ……!」



    コニコニ「やらずに後悔することはできる! なら、やって後悔した方がいいと!」



    ぶりだいこん「へ……!? おまえ一体なにを!?」




    コニコニ(今の状況! そして相手の名称、この世界の謎)



    コニコニ(それらをひっくるめて、何かを変えられるとしたら……それを想像したならば!!)





    コニコニ「自分のSSくらいしか思いつかないッ!!」



    コニコニは巨人に手をかざし叫ぶ



    コニコニ「うおおおおおおおお!!!!」




    コニコニ『クリスタ「あの夏の花火」(SSも書いてない癖にグループでイキってる枠)イイッ!!!!』




  67. 67 : : 2015/02/22(日) 12:17:29



    瞬間、コニコニの体からいかにも爬虫類のカメレオンの顔をした人間が飛び出す





    ぶりだいこん「ええっ!?」



    コニコニ「やっぱりかっ!」




    爬虫類顔「ギャアアアアスッ!!」



    その幽体は点火された数個の爆弾を持ち、大きく空いていた巨人の口へ投げ込む



    巨人「はむむむ……!?」



    コニコニ「リリィ!! 飛べっ!」



    リリィ「えっ!?」



    コニコニ「いいから! 今なら手の力弱まってんだろ!」



    リリィ「で……でも……!」



    リリィ「飛び降りるの怖いよお!!」



    コニコニ「時間がない! 巨人の口爆発すんぞ!」



    リリィ「う、受け止めてね!? 私の想いも一緒に!」



    コニコニ「後者はすまん無理! ええからはよせんかい!」



    ぶりだいこん「コニコニ、吹っ切れたサシャみたいだな」



    コニコニ「うるせえええええええええええええええ!!!! はよせええええええやあああああああああ!!!」




    リリィ「う、うんっ!」



    リリィは意を決し、巨人の手から飛び降りた!



    リリィ「ひゃあああっ!」



    そう叫んだ刹那



    巨人「あ______________」




    物凄い爆裂音とともに、巨人の顔が爆発する




    コニコニ「うおおおおっ!!」



    リリィ「ひゃっ!」



    コニコニはリリィをナイスキャッチした



  68. 68 : : 2015/02/22(日) 12:22:16




    ぶりだいこん「うおおおお……!」



    爆発は小規模のものであったが、巨人の顔の周囲には現在も硝煙が舞っている



    ぶりだいこん「なんだ……あれ……!」



    ぶりだいこん「おまえ……なにしたんだよ! コニコニ!」



    コニコニ「……」



    リリィ「コニコニイイイイイイッ!!!」



    リリィは強くコニコニを抱きしめる



    リリィ「ありがとう助けてくれてええ! うわあああん! 結婚してえええっ!!」




    コニコニ「だが断る」



    ぶりだいこん「お前もジョジョネタ使ってんじゃねーか」



    コニコニ「と、とにかく離れろリリィ」



    リリィ「あれ、照れてるの?」



    コニコニ「やかましい」



    ぶりだいこん「し、しかし、なんなんだよ本当……この巨人にしろ……コニコニの不思議な能力にしろ……」



    コニコニ「……」



    コニコニは煙舞う巨人の顔部分を睨む



  69. 69 : : 2015/02/28(土) 17:41:54




    コニコニ「……マカ……ツキ……?」



    煙にまみれながらも、巨人の顔下の首に文字が刻まれていることに気が付く



    ぶりだいこん「お、おい! 聞いてんのかコニコニ!」



    コニコニ「……」



    リリィ「……凛々しく巨人を眺めるコニコニ……素敵……」


    ぶりだいこん「そして男か女か分からんお前の痛い言動がいちいちムカつくな!」



    コニコニ「多分……だけど……」



    ぶりだいこん「ん?」



    コニコニ「ここって、noteの世界の中なんだ」



    ぶりだいこん「noteの……世界?」



    コニコニ「ああ」



    リリィ「……ど、どういうこと……なの?」



    コニコニ「さっき僕が使ったSSで確信した。この世界は【仮想空間】と思えばいい」



    ぶりだいこん「……ど、どういう……」



    コニコニ「そして敵に刻まれている文字……あれは確か、大手小説サイトの名前だったと思う」


    コニコニ「多分……としか言い切れないけど、note自体が他のサイトから攻撃を受けたんだ」



    コニコニ「そして……」



    コニコニはぶりだいこんとリリィを見つめる



    リリィ「?」



    コニコニ「僕を含め、ユーザーみんなが、この世界に吸い込まれてしまった」



    ぶりだいこん「……そ、そんなこと……」



    コニコニ「ぶりだいこん。君も頭が良いから分かるだろう。もう理解しているんだろう?」



    コニコニ「僕たちはnoteの世界に、閉じ込められたってことに」



    ぶりだいこん「……そ、それはよお……」



    ぶりだいこん「っ!?」



    その時、ぶりだいこんの目に



    首が無くなっても、コニコニへ手を伸ばしてくる巨人の姿が確認できた




  70. 70 : : 2015/02/28(土) 17:52:08



    コニコニ「……? どうしたぶりだいこん」



    コニコニは後ろにいる巨人の行動に気がついていない



    ぶりだいこん「あ……」


    ぶりだいこん「あぶ……!」






    瞬間、ぶりだいこんは悟った




    今ここでコニコニに「危ない」と声をかけたとしても



    間に合わない



    コニコニが巨人の手に包まれてしまうことは


    逃れられない





    ぶりだいこん(どうすりゃ……!)



    ぶりだいこん(!、だ、だったら……!)



    そして、彼は瞬時に思考を変え



    コニコニへ迫る巨人の手へ向かって叫んだ






    ぶりだいこん「~~~ーーーーーーッッ!!!」



    ぶりだいこん「男「小学校の時、」(名前らっきょに変わってて探すの手間取りました。つーかどっちの名前で進行すればいいんだろう良かったら教えてください)イイッ!!!!」





    コニコニ「!」



    その叫びに合わせ、ぶりだいこんの体から包丁の姿をした鋭い物体が現れる



    両刃に目を持つその包丁は、猛スピードで巨人に斬りかかった



    巨人「GYUUUUUUUUUUUAAAAAAAAAAAAAAAAAAッッ!!」



    包丁自身はまるで回転をするように巨人を切り裂き、体全体から血液が飛び出す



    ぶりだいこん「ほ……本当に出た……!」



    リリィ「す……すごい……!」


  71. 71 : : 2015/02/28(土) 18:03:32



    コニコニ「た……助けてくれたのか……? ぶりだいこん」



    ぶりだいこん「お……おうよ!」



    コニコニ「……サンキュ」



    ぶりだいこん「なっ! あのコニコニがデレだと!?」



    リリィ「ヒャッハー! これは私の一生ものの思い出フィルムに記録決定だわ! 燃え尽きる程ヒーーーーート!!」



    コニコニ「うるさいよリリィ」



    巨人「GUUUUUUUUUUU!!」



    顔のない巨人はどこから声を出しているのか、苦しそうにコニコニ達の方へ体を向ける




    ぶりだいこん「っ! こ、こいつまだやるつもりか!?」



    コニコニ「……本当、進撃の巨人くらい不死身じみてるね」



    リリィ「……も、もしかして私も……できるのかな……?」



    ぶりだいこん「お、おお! そうだ! リリィもやってみろよ!」



    コニコニ「そうだね、リリィは書いてるSSの数も多いし……」



    リリィ「で、でもお……」



    コニコニ「ん……? どした?」



    リリィ「リリィ……」



    リリィ「そういうの」



    リリィ「怖い……」



    ぶりだいこん「うぜえ!!」



    コニコニ「君そんなビビリキャラじゃないでしょw ていうか3回に分けて台詞言う必要ないw」



    リリィ「い、いいもん! だってこれが本当の私なんだもん!」



    巨人「GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」



    ぶりだいこん「ひっ……! い、いいから、お前のSSをぶつけてみろよ! このままじゃやべえって!」



    リリィ「う……!」



  72. 72 : : 2015/05/31(日) 13:42:19
    期待!おもれぇ!!!!!!
  73. 73 : : 2015/07/03(金) 00:05:05
    続き気になりますっ!期待です☆

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