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リヴァイ「俺がいる」※現パロ

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  1. 1 : : 2014/02/09(日) 18:52:48
    みなさんこんにちは。Baby Pinkです。
    いつも読んでいただき光栄です。
    ゆるゆるほのぼの笑いありの現パロいきます。

    リヴァイ「狂った思考」
    いつの間にか1000PVありがとうございます。
  2. 2 : : 2014/02/09(日) 18:55:08


    俺は今、


    某コンビニ、ロー○ソンにいる。

    飲み物を買いに来た。

    そう、喉が乾いたから

    飲み物を買いに来ただけだ。

    なのに俺は

    1時間以上その場に立ち止まり

    微動だにせず居座っている。
  3. 3 : : 2014/02/09(日) 19:06:29

    俺はそいつと目が合った。

    というか、喧嘩を売ったように
    こちらを睨み付けやがる。

    そいつは黒髪で、目つきが悪く
    どことなく俺に似ている。

    リヴァイ「なんだお前は。」

    "お前だよ"

    とでも言いたげな面をしやがる。

    言葉で会話しているんじゃない。
    目で会話しているんだ。


    店に入り、一目散に
    飲み物コーナーへと
    歩み続けていた時に
    視界の端っこに顔を
    覗かせやがった。

    俺は人の視線や殺気を
    人一倍感じるタイプだ。


    「よぉ」

    奴がそう言った様に思えた。


    ドクンッ


    足が動かなくなった。

    ドクドクと鼓動が早くなり、

    息切れまでしてきやがる。

    俺は釘付けになった。


    まさか俺は

    動揺しているとでも言いたいのか?
  4. 4 : : 2014/02/09(日) 19:11:47


    まるで俺の心の隅々まで

    覗かれているようだ。

    俺はより一層

    自分の目つきが悪くなった
    事を自覚した。

    そして

    目が、離せなかった。

    これが脂汗というものだろうか。

    背中がヒヤリとした。

    額から流れる
    気持ちの悪い汗を
    拭う事もできず
    ただひたすら

    戸惑うな。

    と、言い聞かせる自分がいた。


    そいつは優雅にこちらの
    顔色を伺いやがる。

    何を考えている?

    俺に何を

    訴えかけている?
  5. 5 : : 2014/02/09(日) 19:16:51


    まさかこれが

    ドッペルゲンガー

    とやらと言うんじゃないだろうか。

    いや、
    そんなものは迷信に決まっている。

    俺は迷信や幽霊や
    その他もろもろなど
    信じた事は無い。

    そんな訳はない。

    何か話さなくては。

    こいつのペースに
    飲み込まれる。

    俺がここまで狂気に
    さらされたのは初めてかもしれない。


    "俺はお前だよ"


    やめろ。

    やめろ。

    やめろ!!

    俺の思考を少しづつ削り
    頭の中を侵略し続けた。
  6. 6 : : 2014/02/09(日) 19:27:05


    そしてここはコンビニだ。

    コンビニエンスストアなんだ。

    居座る事など許されない場所だ。

    見ろ。お前のせいで
    店員から不審な目で
    見られているじゃないか。

    もう一度確認するが

    ここはコンビニだ。

    もちろん他の客もいるわけだ。

    客Aは俺とそいつの間を
    涼しい顔をして通りやがった。

    ーーこっちの気も知らないで。

    チッ!といつもより
    大きな音を立て舌打ちをした。

    客Aが通り過ぎた時、

    そいつは消えた。
  7. 7 : : 2014/02/09(日) 19:30:37


    なんだ。

    俺は幻でも見ていたというのか。

    やっと額の汗を拭う事ができた。

    おっと…

    俺は飲み物を買いに来ていたんだ。

    足はやっと動く事ができ、
    飲み物コーナーへ向かった。

    俺は紅茶が好きだ。

    だがさっかの幻であろう現象に
    悩まされ、随分と疲労したようだ。

    俺はすかさず
    "紅茶花伝"を手に取った。

    甘い物を取り入れ
    我を取り戻したい。


    さて、飲み物を持ち
    踵を返そうとしていた所だ。

    そいつは、また現れやがった。
  8. 8 : : 2014/02/09(日) 19:36:49
    さいっこーーーーーーー!!
  9. 9 : : 2014/02/09(日) 19:42:30


    "勝ったと思ったか?"


    頭に、いや、心に
    訴えかけるそいつは
    冷静さを取り戻しかける
    俺をまたもや罠にはめた。


    俺はそいつが巧みに
    しかけてくる"何か"に
    捕らわれていた。

    そいつに惹かれていたのかもしれない。
    だがそいつは
    まるで俺が現れる事を
    今か今かと待ち望んで
    いるようだった。

    "こいつを知りたいーー。"

    お前は俺の何を知っている。

    俺は何も知らないくせに。


    店員の

    いらっしゃいませ

    をもう何度聞こえただろう。
    だがもう、
    耳に入ってくるわけもなく。


    "外で話そうか?"

    そろそろこの空間にいるのも
    限界だ。
    そんな事より
    喉の乾きが限界を迎えそうなんだ。


    リヴァイ「あぁ、そうしよう。」

    ゴクリと息を飲み
    やっと出た言葉は
    それだけだった。

    こいつは俺に着いてくるつもりなのか。
  10. 10 : : 2014/02/09(日) 19:43:11
    >>8
    いつもお星様付けていただいて
    ありがとうございますm(__)m
  11. 11 : : 2014/02/09(日) 19:56:17
    ご飯食べてきます。
  12. 12 : : 2014/02/09(日) 21:10:41
    再開します。
  13. 13 : : 2014/02/09(日) 21:17:24

    そいつは俺に静かに着いてきた。

    俺はそいつを引き連れ、
    店員が待つレジへと向かった。

    俺が長く居座り続けたせいだろうか。
    少し愛想が悪く思える。
    チラッと不思議そうに
    俺の顔を確認しやがる。

    1時間もいて買ったのは
    これだけかよ。とでも
    言いたげな面をしやがった。

    なんてザマだ。

    会計を済ますと俺は
    早足で店を出た。

    もうあんな気まずい空間はごめんだ。

    それよりせっかく買った
    紅茶花伝がぬるくなっちまう。
    俺はそれを一気飲みした。


    プハッ
    ハー…ハー…

    そいつは俺の気も知らずに
    周りを見渡している。

    やはり俺はいつも通り
    午後の紅茶のストレートに
    するべきだった。
    さっきのおかげで
    甘い物が欲しくなったとはいえ、
    ミルクが入っているものは
    さらに喉が乾く。

    ストレートのさっぱり
    した感覚が欲しかったが…

    また、あの店員に
    気味悪がられるのも嫌だからな。


    さて、こんな所で
    話すのもなんだ。

    俺はそいつを家に連れて帰る事にした。
  14. 14 : : 2014/02/09(日) 21:28:22
    ていうか思いっきりシリアスになっちゃった。すいません。
  15. 15 : : 2014/02/09(日) 22:54:34

    リヴァイ「…」

    そいつは静かに着いてきた。
    一言も話さず終始無言で、
    その間が俺を威圧してるようだ。
    また、あの感覚が蘇る。

    俺は狂気の先に何を見る?


    家に着いた俺はそいつを座らせ
    紅茶を淹れた。

    俺の紅茶の淹れ方はこうだ。
    まずマグカップにティースプーン
    3杯分入れる。
    そして沸騰したお湯を半分より
    少し上まで注いでいく。

    いつもはこれで終わりだが
    今日は喉が乾いているんだ。
    お湯を少なめにして
    氷を5、6個放り込んだ。

    ヒンヤリとした紅茶を
    喉に流し込み、落ち着きを
    取り戻そうと必死だった。

    俺はそいつの正面に座った。

    何から話そうか。

    そいつは興味をそそるかのような
    態度で待ってやがる。


    "リヴァイ兵長さん"


    なんだと?

    こいつ、俺の何を
    知ってやがる。
    何で俺の名前を
    知ってやがる。


    "お前はなんだ。"

    "お前だよリヴァイ"

    こういったやり取りを
    いくつかしたが、
    まだ混乱しているせいか
    他に言葉が出てこない。

    冷静を保とうとすればするほど
    思考はストップし
    そいつの世界に
    引き込まれそうだった。
  16. 16 : : 2014/02/10(月) 12:54:12

    待て。

    リヴァイ"兵長"だと?

    俺は少なくともこの世界では
    兵長とやらなんて務まっていない。

    お前はなんだ。

    俺の過去を知っているとでも
    言いたいのか?

    そして

    まるで鏡でも見つめている様な
    感覚だった。

    その 手 だ。

    コップの持ち方が全く同じだ。
    俺を真似たつもりか?

    いや、こいつは鏡でも
    何でも無い。

    鏡に写った自分に
    驚くなんて事、
    こんな昼間にあるものか。

    もしかしたらこいつは

    俺自身なのかもしれない。

    また一つ、
    リヴァイの思考回路を
    シャットダウンさせた。

    コップを持つ手が
    カタカタと震え出した。

    俺がビビっている…?

    何をビビる必要があると言うのだ。

    こんな奴に…

    静かに時間だけが過ぎていった。

    俺は覚悟を決めた。

    こいつの身ぐるみ剥いでやって
    正体を突き止めてやろう、と。
  17. 17 : : 2014/02/10(月) 13:04:57
    誰か読んでくれてますか(ノД`)?
  18. 18 : : 2014/02/11(火) 07:45:28

    俺は奴を虱潰しかのように
    一つ一つ、じっくりと
    調べあげていった。

    奴の心はとても硬かった。
    だが、人も含め全てがそうだろう。

    叩かないと、開かれない。

    俺の為の道しるべとでも
    言うのか。

    そいつは固く口を閉ざした。

    「堪能してやるよ」

    奴が俺の心の淵まで
    支配していた事など、
    もうそんな事は許されない。

    こいつは人では無い。

    人の心に住んでいた
    悪魔とでも言うべきか?

    人を魅了し道を外させる
    事などいとも簡単であろう。

    俺は実際に心を惑わせた。

    だがそれもここまでだ。

    今度は俺が
    奴に侵略する番だ。

    見てろ、
    喰らいつかれる前に
    喰らい尽くしてやる。

    これが奴の罠だとは
    思いもよらなかった。

    俺を「そう」させる事が
    何よりの目的だった事を。

    悪魔は人の心の裏の裏まで
    読み、巧みに誘惑をする。

    だがそれが人間なのだ。
    作者を含め人の心に
    悪魔がいない者など
    この世に存在しない。

    人は何を持って綺麗事など
    言うのだろう。
    人の真理は何の為に
    あるのかをもう一度
    よく考えて貰いたいものだ。


    俺は今ここに汚名を注がん。
  19. 19 : : 2014/02/11(火) 09:06:49

    ハハハハハ!!!

    リヴァイは狂った様に笑った。

    その顔は絶望的なのか
    どこか希望を見つけたのか
    誰にもわからなかった。

    喰らえ。

    俺の思考はただその一つに
    絞り切られた。

    俺は奴を喰らった。
    まさに人に住む悪魔が
    牙を剥き出し、
    目をギラギラとさせた。

    生きた血潮を貪り喰らう悪魔。

    我に取り入れた悪魔は
    幸福感に満ちていた。


    俺は!奴と!!
    一体化した!!!


    「勝ったと思ったか?」

    俺はそのセリフを
    そっくりそのまま言い返した。
  20. 20 : : 2014/02/11(火) 11:19:21

    俺は奴を支配した。
    そして、臆する自分をも
    支配する事が出来た。

    俺は、
    俺は奴に勝ったんだ。


    だが、それは間違いだった。

    奴と一体化した自分は
    まだ喰らいたいという
    衝動に駆られた。

    これこそ悪魔の誘惑とでも
    言うのだろうか。

    喰らっただけでは
    満足し切らなかった。


    足りない。



    その言葉が頭に浮かんだ時、
    俺はやっと気付いたんだ。


    罠 だ っ た 。


    本当の目的はこれだったのか。
    クソ、悪魔め。
    人の心の弱い部分に
    とことん漬け込みやがる。


    まるで薬物中毒者と同じだ。
    "あの"感覚が忘れられず
    何度も繰り返してしまう。

    一体化した俺は
    もう戻れない。

    誘惑に負け、さらには罠にはまり、
    惨めな俺がここにいる。


    あぁ…悪魔の笑い声が聴こえた気がした。
  21. 21 : : 2014/02/11(火) 21:29:27

    俺は家を飛び出した。
    居ても立ってもいられなくなった。
    誘惑に負け、
    最終的には勝ったと
    思い込んでいた己を恥じる。

    俺は悪魔の手の中だった。
    踊らされていただけだ。
    最初から最後まで、
    悪魔の思惑通りだった。

    一度捕まるともう二度と
    抜け出せない。
    そして、また欲する。

    ここからは作者の持論だが、
    あなたは私の"罠"に
    嵌っていましたか?
    「何だこのSSは」
    「気になって仕方がない」
    「リヴァイの言うそいつとは?」
    こんな感じの事を少しでも
    感じていたのなら
    あなたは私の罠に嵌っている。
    だがどうか「くだらない」
    などとは言わないで欲しい。
    笑っていただきたい。
    これが私のSSなのだ。


    ここまで来る前に奴の正体を突き止めた
    人は何人いただろうか?

    ーーー


    リヴァイは走った。

    走って走って走って。

    リヴァイは呼吸の仕方も
    忘れそうなくらいに走った。

    それはとても我慢できる
    物じゃなかった。

    もはや禁断症状と
    言っても過言では無いだろう。

    "おいで"

    と悪魔が囁いている気さえした。

    もう、どうでもいい。

    身を任せる事にした。

    俺は吹っ切れた。

    これが、"人間"なんだ。



    俺は立ち止まった。

    そしてまた、

    あの「ロー○ソン」に来ていた。

    ゆっくりと一歩ずつ確実に進んだ。

    呼吸を整えた。



    俺がレジに差し出した物は






    「リヴァイ兵長の紅茶クッキー」


    だった。


    リヴァイ「チッ…美味いな。」ボリボリ



    ーfinー

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