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エレン「調査兵団所属、エレン・イェーガー!討伐0体、討伐補佐120体!!」

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  1. 1 : : 2014/02/05(水) 20:00:11

    訓練兵団解散式翌日、5年ぶりに出現した超大型巨人により、トロスト区前門が破壊されてしまう。


    扉の穴からなだれ込んできた巨人達により、トロスト区内はまさに地獄絵図と化していた。


    エレン達訓練兵も戦場に駆り出されることとなったが、そこで目にした光景は、想像をはるかに超える悲惨なものだった。


    そんな中、エレン達34班のメンバーであるトーマス・ワグナーが、
    前方から接近する奇行種に気付かずに捕食され、最初の犠牲者となってしまう。







    仲間を殺された怒りで我を忘れ、単騎行動で奇行種を追走しようとしたエレンであったが…
  2. 2 : : 2014/02/05(水) 20:05:11

    エレン「うおぉぉぉぉぉっ!!待ちやがれぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」ヒュゥゥゥゥゥンッ!!!!!!


    アルミン「エレン、単騎行動は…」







    バクンッ!!







    アルミン「…え?」









    エレン「」ドサッ…











    エレン「」ゴロンゴロンゴロンゴロンッ!!!!




















    アルミン「エレン…?」


    エレン「」グッタリ…

  3. 3 : : 2014/02/05(水) 20:10:13

    ミーナ「ちょっと…左腕が…」


    アルミン「そんな…」






    アルミン「エレンっ!しっかりしてくれ!!そこにいたら、巨人の餌食にっ!!」









    ズシーン…


    エレン「…」









    エレン(…あれ?オレは今、何をしていたんだ?)


    エレン(あぁ、確かトーマスを食った奇行種を追いかけて、下から来た巨人に気付かずに…)









    エレン「オレの…う…で…」














    エレン「」ガクンッ…

  4. 4 : : 2014/02/05(水) 20:15:11
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~






    ――――エレン


    「…ん?」












    ――――エレン、起きて


    「…誰だ?」
















    ミカサ「エレンっ!!」


    エレン「…ミカサ?」


    アルミン「よかった、目が覚めたんだね!!」

  5. 7 : : 2014/02/05(水) 20:20:46

    エレン「…ここは?」


    ミカサ「ローゼ内の診療所。あなたは、昨日から丸一日眠っていた」


    エレン「昨日から…?あれ、昨日は何を…」


    エレン「…そうだ!!トロスト区の扉が壊されて、巨人が!」ガバッ!






    エレン「…あれ?」









    エレン「腕が…?」









    アルミン「…辛いだろうけど、それが現実だよ」


    ミカサ「…」

  6. 8 : : 2014/02/05(水) 20:25:13
    エレン「オレの左腕、どこ行ったんだよ…?なぁ、アルミン…」


    アルミン「もう、君の左腕はないんだよ。巨人に食われてしまったから…」


    エレン「そんな、嘘だろ…」






    エレン「嘘だって言ってくれよ!これは夢だって言ってくれよ!なぁ、お前ら!!これは…」


    アルミン「エレン、落ち着いて…」






    エレン「冗談じゃねぇよ!!だってオレはこれから、調査兵団に入って巨人を駆逐しなきゃならねぇんだ!!」ガシッ!


    アルミン「ちょっとエレン!痛いよっ!」


    エレン「なのに、こんなのってアリかよ!?オレは、オレは…」ユサユサッ!












    バキッ!!

  7. 9 : : 2014/02/05(水) 20:30:16

    エレン「…うっ!?」バフッ!


    アルミン「ミカサ!?」


    ミカサ「…」ジッ…





    エレン「いってぇ…。何すんだよ…」ヒリヒリ


    ミカサ「…どう?少しは目が覚めた?」






    エレン「ミカサ…」ヒリヒリ


    アルミン「ミカサ、いくら何でも、いきなり殴るのはひどいじゃないか!エレンは怪我人で…」

  8. 11 : : 2014/02/05(水) 20:35:27

    ミカサ「腕を無くしてしまい、現実を受け入れられない辛さについては、同情する」


    ミカサ「でもあなたは昨日、アルミンの制止も聞かず、怒りで我を忘れて巨人を追いかけ腕を食われたと聞いた」


    ミカサ「そんなもの、ただの自業自得でしかない。なのに事実に耳を貸さず、助けてくれたアルミンに当たり散らす始末」





    ミカサ「よって、あなたの目を覚ますために必要だと判断し、拳を入れた。私の言い分は以上。反論はある?」


    エレン「う…」


    アルミン「エレン…」









    エレン「…いや、ない。その通りだ」

  9. 13 : : 2014/02/05(水) 20:40:13

    ミカサ「思えば、あなたにこうして拳を叩きこんだのは、今回で二度目」


    アルミン「あぁ、そういえば。前の時も、シガンシナから逃げてきた次の日だったよね」


    エレン「懐かしいなあ。あの時は、オレが意地張って『パン食わねぇ』とか言い出したんだっけ?」


    ミカサ「そんな感じ。あの頃に比べれば、今のエレンは多少マシになったと思う」


    エレン「多少ってなんだよ…。だいぶマシになってっての」


    アルミン「えっ…?」


    エレン「お前までそう言うこと言うのかよっ!怪我人にもうちょい優しくしてくれてもいいだろっ!?」






    アルミン「あははっ」


    ミカサ「ふふっ」


    エレン「…はっはっはっ!」












    一同「あはははははははっ!」

  10. 16 : : 2014/02/05(水) 20:45:30

    エレン「さっきは悪かった。気が動転してた。とりあえず落ち着いた」


    アルミン「それならよかった。何よりだ」






    エレン「…さて、真面目な話だ。オレが寝てた丸一日の間で、一体何が起きた?」


    エレン「トロスト区は?他の同期の奴らは?他にもいろいろ知りたいことがある」


    アルミン「分かった。順を追って話していこう。あまり、聞いても気分のいいものじゃないと思うけど…」


    エレン「構わない。お前らが知ってることを、ありのままに教えてくれ」


    アルミン「分かった。じゃあまずは、エレンが腕を食われた直後の話をしよう」

  11. 17 : : 2014/02/05(水) 20:50:09

    アルミン「腕を食われたエレンは、建物の屋根の上に投げ出され、そのまま意識を失ってしまったんだ」


    アルミン「近くでエレンを狙っていた巨人がいたんだけど、僕ら34班で何とか退けることができた」


    アルミン「だけど、その際…」


    エレン「何だよ、言ってくれ」


    アルミン「…」






    ミカサ「班員が死んでしまった。ミーナ、ナック、ミリウスの3名が」


    アルミン「あっ…」


    エレン「そうか、あいつらが…」

  12. 18 : : 2014/02/05(水) 21:00:35

    アルミン「ごめん、僕のせいだ。僕が鈍臭いばっかりに、彼らが身代わりになったような格好で…」


    エレン「お前のせいじゃない。元はと言えば、勝手に突っ込んでぶっ倒れたオレのせいだろ」


    エレン「オレがそんな行動に走らなきゃ、お前らを危険な目に遭わせることもなかったんだからな」


    アルミン「エレン…」





    エレン「続けてくれ。オレには気を遣わなくていい。ありのままの事実が知りたいんだ」


    アルミン「うん。何とかエレンを救出した僕は、エレンを背負ったままどうにか後衛まで退がることができた」


    アルミン「人一人を背負った状態で立体機動なんて初めてだったけど、うまくいった。火事場の馬鹿力ってやつかな?」


    ミカサ「そんなことはない。アルミンだって、日ごろの訓練をあれだけ頑張っていた。それだけの力が備わっていたということ」


    アルミン「ははっ、ありがとう、ミカサ」

  13. 19 : : 2014/02/05(水) 21:05:10
    ミカサ「エレンとアルミンが戦っていた頃、私は後衛で住民の避難の支援を行っていた」


    ミカサ「住民の避難を妨げるような、自己中心的な商会の豚でもいようものなら容赦なく削ぐつもりでいたんだけど…」


    ミカサ「幸いにも、そんな人はおらず、避難はスムーズに完了した」


    アルミン「ちょうど、僕らが後衛に辿り着いた時に避難が完了してね。撤退の鐘が鳴ったんだ」


    アルミン「スムーズに避難が完了したおかげで、訓練兵の犠牲は抑えられた方だとは言われていたけど…」






    アルミン「さっきも言った通り、僕らの班員が4名死亡」


    アルミン「さらにマルコは行方不明、ライナーは戦闘中に頭を強打し、現在も意識不明だ…」


    エレン「マルコと、ライナーが…!?」

  14. 20 : : 2014/02/05(水) 21:10:19

    アルミン「ライナーもこの診療所にいるよ。今、ベルトルトとアニが付き添っているはずだ」


    エレン「ベルトルトは分かるけど、何でアニが?」


    アルミン「どうやら、巨人からアニを庇った際に負傷したみたいなんだ。アニが負い目を感じて、だいぶ落ち込んでいる」


    エレン「あのアニがなぁ…。そういうところもあるんだな」


    アルミン「普段はそっけないけど、結構内面は優しいと思うよ。だからこそ、責任を感じちゃって…」


    エレン「なるほどな…。今はそっとしておいてやるのがよさそうだな。それで、他には?」

  15. 21 : : 2014/02/05(水) 21:15:13

    アルミン「当初は、5年前と同じように鎧の巨人が出現し、内門を破壊しにやってくるものと思われて準備していたけど…」


    アルミン「結果的には現れなかった。いや、まだ現れていないと言った方が正しいかな…」


    ミカサ「いつ現れるか分からない恐怖とストレスで、住民達はいまだに眠れない夜を過ごしている」


    エレン「そうか…。もしまた、鎧の巨人に内門を破壊されるような事態になれば、ここもいよいよ巨人の領域ってことか…」


    アルミン「そうならないことを願いたいね。固定砲や立体機動の戦闘だけでは、止められるとは思えないからね…」






    エレン「それで、今のトロスト区の状況は?」


    アルミン「現状は何も変わっていない。エレンと一緒に見た、あの時の街の景色のまま、いや、もっとひどくなっている」

  16. 22 : : 2014/02/05(水) 21:20:18

    アルミン「今の人類には、扉を即座に塞ぐ技術は当然ない。今も扉は開け放たれ、巨人は入り続けている」


    アルミン「幸いなのは、最初は滝のようになだれ込んできた巨人達が、今は1時間に1、2体ほどに留まっていることだ」


    アルミン「多分、トロスト区から人がいなくなったことで、巨人が集まりにくくなっているんだろうと思われているけど…」





    アルミン「どの道、トロスト区内の巨人が増え続けていることには変わらない。その状態で内門が破壊されでもしたら、それこそおしまいだ」


    エレン「それで、人類はその絶望的な状況を、指をくわえて見てるっていうのか?」


    ミカサ「今夜、駐屯兵団の兵士達が、破壊された前門部分にバリケードを設置するらしい」


    ミカサ「作業は夜間で視界が悪い上に、巨人の進行を妨げられるだけのバリケードなんて、易々と作れるとは思えないけど」


    エレン「同感だ。第一、そんなバリケードを張ったところで、巨人相手に長く持つとは思えねぇしな」


    アルミン「それでも、何もしないよりはマシだよ」
  17. 23 : : 2014/02/05(水) 21:25:12

    アルミン「それでね、エレン。そのバリケードがうまくいった際、兵団はもう一つの作戦を実行するつもりなんだ」


    エレン「もう一つの作戦…?」


    アルミン「信じられないかもしれないけど…」






    アルミン「…穴をふさぐんだ。たくさんの兵士と、馬の力を使って」


    ミカサ「…」


    エレン「は…?どういうことだよ?どうやったら、兵士と馬で穴が塞げるんだ?」


    ミカサ「アルミン、さすがにさっきのは端折りすぎ。もう少し丁寧に説明してあげて」


    アルミン「ごめんごめん。僕も少し、説明を先走ってしまったみたいだ」

  18. 24 : : 2014/02/05(水) 21:30:14

    アルミン「バリケードの話の続きなんだけど、もし巨人達を足止めすることに成功したら、今度はトロスト区内の巨人達の掃討作業を行うんだ」


    アルミン「壁上に設置してある大砲と言う大砲を巨人達に向けて、昼夜問わず火を吹かせ続けることになるだろう」


    アルミン「命中精度は大して期待できないけど、砲門の数で押し切れば巨人達を殲滅することも不可能ではないだろうね」





    アルミン「そして巨人達の殲滅が完了したら、今度はメインの、穴をふさぐ作業に移行する」


    アルミン「エレンは、トロスト区内のとある地点で、大岩が掘り出されているのを見たことはあるかい?」


    エレン「あぁ、そう言えば、そんなのを見たような気が…」










    エレン「…って、まさか!?」

  19. 25 : : 2014/02/05(水) 21:35:11

    アルミン「そう。穴をふさぐための道具と言うのが、その岩さ」


    エレン「馬鹿言え、どれだけデカいと思ってるんだ!?あんなの、人や馬でどうこうできるサイズじゃないだろ!!」


    アルミン「できるかどうかではなく、やるしかない。もう人類には、選択肢は残されていないんだ」


    アルミン「その作戦のために兵士数百名と、馬150頭が用意されたらしい」


    アルミン「任務は時間交代で行い、訓練兵も含めた各兵、すでに任務時間帯の割り当ても決まっている」

  20. 26 : : 2014/02/05(水) 21:40:15

    アルミン「作戦の内容はこうだ」






    アルミン「割り当てられた兵と馬が、ロープで岩を引きずり、破壊された前門まで移動させる。その間、バリケードが破られないことが絶対条件だ」


    アルミン「当然、岩の質量は想像を絶するものだろうね。これだけの数を集めても、きっと一日に動かせる距離は、そう長くない」



    エレン「気の遠くなる作業だな…。その作戦を立案した人は、正気なのか…?」


    アルミン「正気も何も、さっきも言った通りこれしか方法がないんだ」


    ミカサ「例えば、私達の味方になる巨人が現れて、岩を運んでくれるなんて夢物語、存在すると思う?」


    エレン「そんなもんあるわけねぇだろ。巨人が味方だなんて、考えただけで虫唾が走る」
  21. 27 : : 2014/02/05(水) 21:45:14

    アルミン「どれだけ時間がかかるか分からないけど、もうこれ以上、内地に巨人の進行を許すわけにはいかない」


    アルミン「ここで巨人達から領土を奪還できれば、人類は初めて、巨人に勝利したことになる」


    アルミン「まさに、生きるか死ぬかの正念場。この作戦のために、兵士たちはすべてを投げ打つ覚悟だ」


    エレン「それって、お前らも…?」





    ミカサ「…もちろん。岩を引くメンバーの中に選出されている」


    アルミン「先のトロスト区攻防戦で負傷した兵士は除かれているけどね。もちろんエレン、君も除外だ」


    エレン「情けねぇな…。こんな時に、オレは何もできない役立たずなのかよ…」


    ミカサ「エレン…」
  22. 28 : : 2014/02/05(水) 21:50:20

    エレン「それにもし、お前らが岩を引いてる時にバリケードが破られて、巨人どもが襲い掛かってきたら…」


    アルミン「その可能性は、決して低くない。僕らは常に、巨人達がいつ進行してくるか分からない恐怖と戦いながら、作業を進めなければならないだろう」


    アルミン「人類の勝利が近付けば近付くほど、彼らの領域との距離も近くなる。扉の目の前でバリケードが破られれば、少なくない犠牲が出るだろう」





    アルミン「でも僕らは、やらなくちゃいけない。そのために兵士になったんだから」


    ミカサ「エレン、安心して。私達は必ず作戦を成功させ、トロスト区を巨人から取り戻す」


    ミカサ「今のエレンには、休息が必要。かつての私がそうであったように」


    エレン「ミカサ…」

  23. 29 : : 2014/02/05(水) 21:55:06

    アルミン「これからリハビリも必要だしね。幸いにも、本人の意識次第では、まだ兵団に籍を残してもらうことも可能らしい」


    アルミン「とは言っても、今後のことを決めるのはエレン自身だ。ゆっくり考えるといいよ」


    エレン「…そうだな。どのみちこの体じゃ、やれることなんて限られてる」


    エレン「今のオレにやれるのは、一日でも早く元気になること。そして、今後どうするか具体的に決めること」


    エレン「お前らにはお前らの、オレにはオレの役割があるもんな」


    アルミン「今日のエレンは、物分かりが良くて助かるよ」


    ミカサ「これも怪我の功名、というもの…?」


    エレン「相変わらずお前らは一言多いっての!」











    一同「はははははっ!」

  24. 30 : : 2014/02/05(水) 22:00:14

    ミカサ「アルミン、私達はそろそろ…」


    アルミン「そうだね。これから、今後の作戦についての会議があるから、僕達はこれで」


    エレン「おう、ありがとな。だいぶ気分が良くなった」


    ミカサ「それならよかった。どういたしまして」





    アルミン「それじゃエレン、また来るからね」


    エレン「おう、またな」







    ガチャン…







    エレン「…」


    エレン(今、オレにできることを…)














    エレン「…よし!」

  25. 31 : : 2014/02/05(水) 22:05:12

    ~診療所・別室~



    ライナー「」




    ベルトルト「まさか、こんなことになるなんてね…」


    アニ「…」


    ベルトルト「アニ」


    アニ「分かってる。大丈夫だから…」


    ベルトルト「分かっていたつもりだったけど、いざ目の当たりにすると、何とも言えない気持ちだね」


    ベルトルト「巨人達は、僕らの仲間ではない。5年前ぶりにこの気持ちを思い出したよ」

  26. 32 : : 2014/02/05(水) 22:10:09

    アニ「まったく、情けないね、私は。あんなドジさえ踏まなければ、ライナーがこんな目に遭う事はなかったのに」


    ベルトルト「それを言ったら、僕にも責任はある。あの時アニの近くにいたのは僕なのに、恐怖で動けなくなってしまっていた…」


    ベルトルト「それに比べたら、ライナーはなんて勇敢なんだ。身を挺して、僕らを守ってくれて…」







    アニ「…目、覚ますかな?」


    ベルトルト「…覚ますよ、きっと」


    アニ「せっかく昨日の作戦実行に備えて、いろいろと覚悟を決めていたってのに、こんな…」


    ベルトルト「その話はよそう。どこで誰が聞いているかも分からないんだから」


    アニ「…ごめん」

  27. 33 : : 2014/02/05(水) 22:15:11

    ベルトルト「大丈夫、僕らの故郷は逃げたりしないよ。どれだけ時間がかかっても、僕らは3人で一緒に帰るんだ」


    アニ「…そうだね。こんなところで足踏みするわけにはいかない」


    ベルトルト「…」







    アニ「…そろそろ行かなきゃね。例の作戦の会議があるから」


    ベルトルト「…行くのは僕だけだ。アニは負傷者扱いにしてもらうよう、上に言っておいたから」


    アニ「あんた、何で勝手にそんなことを!?」

  28. 34 : : 2014/02/05(水) 22:20:19

    ベルトルト「アニが怪我してるのは本当だろ?」


    アニ「だからあんた、わざと治すなって言ったの…?」


    ベルトルト「それもあるけど…」






    ベルトルト「アニが怪我するところを、他の誰かが見ていたとも限らないからね。ヘタに再生するのは危険だ」


    ベルトルト「それに、作戦中にいつ巨人が侵入してくるかも分からない。アニには、安全な場所でライナーに付き添っていてほしい」


    アニ「ベルトルト…」






    ベルトルト「そう言うワケだから、よろしくね」


    アニ「…分かった。待ってるよ」










    ガチャン…

  29. 35 : : 2014/02/05(水) 22:25:20

    アニ「…」


    ライナー「」










    アニ「…ライナー」



















    アニ「…ごめん…なさい」

  30. 38 : : 2014/02/06(木) 20:00:10

    ~翌日・トロスト区壁上~



    ピクシス「よくぞ集まってくれた、諸君。これより、トロスト区内の巨人掃討作戦を開始する」


    ピクシス「諸君らも知っておる通り、昨夜から今朝方にかけて、破られた前門にバリケードを設置することに成功した」


    ピクシス「これにより、一時的にではあるが、現在は巨人の侵入を食い止めることができている」


    ピクシス「しかし!あくまでこれは応急措置に過ぎない!仮設置のバリケードでは、いつ破られてもおかしくはないからである!」

  31. 39 : : 2014/02/06(木) 20:07:17

    ピクシス「我々がすべきことは、まずトロスト区内の巨人を全て討伐し、区内の安全の確保」


    ピクシス「並びに、例の大岩を前門まで運び、穴をふさぐことである」





    ピクシス「この作戦には、膨大な労力と多大な日数がかかることであろう」


    ピクシス「しかし!もし仮にこの作戦が成功すれば、人類は初めて、巨人から領土を奪い返すことになる!」


    ピクシス「それはすなわち!人類が、初めて巨人に勝利したことになると言える!!」


    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」








    ピクシス「人類の偉大な一歩のため!!諸君らは、身を粉にしてこの任務に当たってほしい!!」


    ピクシス「それでは各自、持ち場について任務に当たってくれ!!」


    一同「はっ!!!!!」バッ!

  32. 42 : : 2014/02/06(木) 20:14:09

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    リコ「…はぁ」


    イアン「どうした?」


    リコ「いや、大したことじゃないんだけど…」


    イアン「この作戦か?」





    リコ「大砲で巨人を掃討するってところまではいいんだけど、その後が、な」


    イアン「確かに。いくら兵を集めると言っても、あの岩を引きずって前門まで運ぶなど、現実的ではないからな」


    リコ「おまけに、いつバリケードが破られるか分からない。例の、超大型巨人がまた出現するかもしれないし」

  33. 43 : : 2014/02/06(木) 20:21:07

    イアン「今回は、まだ鎧の巨人は確認されていないらしいな。それはそれで不気味だ」


    リコ「不確定要素が多すぎる。私らを一体何だと思ってるんだ…」


    イアン「選択肢がないのだから、仕方がない。何か他に良案があるなら、進言すればいいだけだろ」


    リコ「それは…」






    イアン「…俺達にできるのは、人類のために任務をこなすことだけ。今までと、何ら変わりはない」


    イアン「先の防衛戦で死んでいった仲間のためにも、俺達はこの状況を、何としてでも乗り切らなければならないんだ」


    リコ「…分かったよ。あなたの言葉を聞くと、不思議と希望が湧いて来る。なんでだろうね」


    イアン「そんな大それた物ではないさ。俺も単なる一兵士に過ぎん」








    リコ「…行こう」


    イアン「…あぁ」

  34. 46 : : 2014/02/06(木) 20:28:49

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    ナイル「…」


    ピクシス「ほう、お主がこんなところまで足を運んでいるとは、珍しいのう」


    ナイル「どうも、ご無沙汰してます…」


    ピクシス「相変わらず、憲兵団は手を貸してはくれんのか?」


    ナイル「申し訳ありません。内地のほうでは今、住民達が混乱しておりまして…」


    ナイル「『ローゼが破られた』だの『次は超大型が王都に出現する』だの、根も葉もないデマが広まり暴動寸前なのです」


    ピクシス「なるほど…。確かに、抑えるためには大勢の憲兵が必要じゃな」

  35. 47 : : 2014/02/06(木) 20:35:17

    ピクシス「調査兵団もおらぬ今、駐屯兵団のみで人類の未来を背負うのは、あまりにも荷が重いのう…」


    ナイル「…調査兵団は、まだ帰還してないのですか?」


    ピクシス「昨日、調査兵が一人帰って来てのう。夜間に、しかも徒歩で、じゃ」


    ナイル「徒歩で!?壁外で馬を失うことは死活問題、良く帰ってきましたね…」


    ピクシス「何でも壁外調査のさなか、謎の巨人と遭遇したそうじゃ」


    ナイル「謎の…巨人?」





    ピクシス「何でも体高は17~8メートルほど、全身が深い体毛に覆われ、獣のような姿をしていたそうじゃ」


    ナイル「獣…」

  36. 48 : : 2014/02/06(木) 20:42:21

    ピクシス「当初は奇行種と判断し、戦闘に踏み切ったらしいのじゃが、同時に通常の巨人が大挙して押し寄せてきたらしくてな」


    ピクシス「多数の兵を失い、命からがら巨大樹の森まで逃げ込んだそうじゃ」


    ナイル「では、何故いまだに帰らないのですか?何か、理由が…?」


    ピクシス「巨大樹の森周辺を、どうやら例の巨人が徘徊しておるらしくての」


    ピクシス「ヘタに外に出ようとすると、居場所を発見されて襲われるらしいのじゃ」






    ピクシス「壁内に戻ってきた兵も、最初は3人で隙をついて森を抜け出したらしいのじゃが…」


    ピクシス「運悪く見つかり、残りの二人は死亡、その兵も馬を失い、三日かけて壁内まで歩いてきたとのことじゃ」


    ナイル「では、他の調査兵はいまだに森の中で足止め状態だと…?」


    ピクシス「そういうことらしいのう。なるべく分散して森の中に隠れているようじゃが、果たしていつまで持つか…」


    ナイル「…」

  37. 49 : : 2014/02/06(木) 20:50:25

    ピクシス「状況は、どこまでも我々に味方してはくれんのう。常に、最悪のさらに最悪を考えておかねばならん」


    ピクシス「この作戦であれ、リスクなど数えきれんほど存在しておる。それこそ、全兵の命を天秤にかけても足りん位に、な」


    ピクシス「それでも我々は、停滞も後退も許されない。前進することだけを考え、行動せねばならんのじゃ」






    ナイル「…」スタスタ


    ピクシス「おぬし、どこへ行く?」


    ナイル「内地へ。使える憲兵を連れてきます」


    ピクシス「ほう…」

  38. 50 : : 2014/02/06(木) 20:57:06

    ナイル「勘違いしないでいただきたい。別に私は、あなたに感化されたわけではありません」


    ナイル「憲兵団とて、存在理由は他でもなく人類のため。そのためなら、命を賭さねばならない時もあるでしょう」


    ナイル「今がその時だと判断した、それだけです。引きずってでも、頭数をそろえて連れて来ましょう」





    ピクシス「ほっほっほ。おぬしのことを見直したわい。エルヴィンとは真逆の、且つ、似たものを感じるぞい」


    ナイル「あんな気持ちの悪い男と一緒にしないでいただきたい。奴は奴、私は私です」







    ピクシス「…頼んだぞ、ドーク師団長」


    ナイル「…えぇ」

  39. 51 : : 2014/02/06(木) 21:04:18

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    ハンネス「よぉ、すまなかった、待たせたな」


    アンカ「いえ、むしろお早いお戻りだったと思いますが」


    グスタフ「例の訓練兵、ですか?」


    ハンネス「あぁ、昔からの知り合いでな。負傷して療養中だっていうんで、会いに行ってきた」


    ハンネス「まぁ、俺が行ったときには寝ちまってたんで、言伝だけ残してさっさと帰って来たってワケだ」

  40. 53 : : 2014/02/06(木) 21:11:07

    アンカ「確か、腕を片方無くしたんですよね…」


    ハンネス「あぁ、綺麗に無くなってたよ。弱ぇくせに、偉そうに俺に掴みかかって来てた、あの左腕が綺麗さっぱりにな…」


    グスタフ「今後の進路はどうするんですか?」


    ハンネス「さぁな。だが、あいつのことだ。躊躇なく調査兵団に入団すると思うぞ」


    アンカ「巨人に腕を奪われてもなお、調査兵団を選ぶとは…」





    ハンネス「弱ぇくせに、根性だけは昔から一人前だったからな、あいつ」


    ハンネス「根性だけで巨人が倒せるんだとしたら、間違いなくあいつが人類最強だよ」

  41. 54 : : 2014/02/06(木) 21:18:18

    グスタフ「頼もしいですね、その訓練兵は。立派な調査兵になったとしたら、人類の未来は安泰ですよ」


    ハンネス「そうだといいな。いや、きっとそうだ。だから…」







    ハンネス「あいつが調査兵として活躍する未来を切り拓くためにも、この作戦の失敗は決して許されねぇ」


    ハンネス「誰が何人死のうと、必ずあの穴をふさぎ、トロスト区を奪還する。絶対にだ」


    アンカ「えぇ、そうですね」


    グスタフ「もうじき、大砲による掃討作業が始まります。我々も持ち場に…」


    ハンネス「おう、そうだな。それじゃ、行くか…」

  42. 55 : : 2014/02/06(木) 21:25:12

    その後、駐屯兵団主体の巨人掃討作戦は、丸一日を費やして行われた。


    命中精度の高くない砲門で効率よく巨人を倒すには、兵が立体機動で壁からぶら下がり、
    巨人を壁際におびき寄せてから大砲を放つという方法が有効だった。


    直接巨人と戦う必要性がないため、兵の犠牲は皆無であり、幸いにもバリケードが破られる事態もなかったため、
    トロスト区内の巨人達は、スムーズに全滅させることができた。







    そして…
  43. 57 : : 2014/02/06(木) 21:32:39

    ~診療所・エレンの部屋~


    エレン「…いよいよだな、お前ら」


    アルミン「うん、ついに本格的に、穴をふさぐ作業に移行する」


    ミカサ「しばらくはここに来る時間を取れない。ごめんなさい」


    エレン「オレのことは気にするな。それよりも、自分達の身の安全を一番に考えてくれ」


    アルミン「そうだね。トロスト区内で作業するとなれば、人間に反応して、外から巨人が穴に集まりやすくなるかもしれない」


    ミカサ「そうなれば、おのずとバリケードも破られやすくなる。二の手、三の手を用意しているとはいえ、危険なことには変わりない」

  44. 59 : : 2014/02/06(木) 21:39:06

    エレン「正直、あの岩を人の手で運ぶなんて、どれだけ時間がかかるか見当もつかないんだよな」


    エレン「そもそも、動くかどうかも分からない。もし動かせなければ、どうするんだろうな…」


    ミカサ「そんなものは、動かせなかった時に考えればいい。私達は、自分のできることをするだけ」


    アルミン「ははっ、ミカサらしいね」






    エレン「そう言えば、ライナーはどうなってるんだ?」


    アルミン「あぁ、まだ目を覚まさない。アニがずっと付き添っているみたいだけど、そっちもだいぶ憔悴しているね」


    アルミン「僕はアニのほうが心配だよ。エレンも動けそうなら、たまに覗いて話し相手になってあげて」


    エレン「そうだな…。格闘訓練じゃだいぶ世話になったし、そのくらいしないとバチが当たるよな」

  45. 60 : : 2014/02/06(木) 21:46:04

    エレン「こっちのことは任せてくれ。お前らは、気を付けてな」


    アルミン「ありがとう。それじゃ、ミカサ」


    ミカサ「行ってくる。エレンもお大事に」


    エレン「おう!」







    ガチャン…














    エレン「…さて、恒例行事やりますか!」
  46. 61 : : 2014/02/06(木) 21:53:11

    ~診療所・別室~


    ライナー「」


    アニ「…」






    ガチャン…






    ベルトルト「やぁ、アニ。調子はどう?」


    アニ「絶好調だよ。全然眠らなくても平気なんだ…」


    ベルトルト「…寝てないんだね。そんなんじゃ、アニの体が持たないよ」


    アニ「私は大丈夫。ライナーに比べたら、私なんて…」








    ライナー「」

  47. 62 : : 2014/02/06(木) 22:00:15

    ベルトルト「どう?あれから、ライナーに変化はあった?」


    アニ「手を握ると、たまに握り返してくれるんだ。そこで名前を呼んでみるんだけど、相変わらず返事は無し」


    アニ「医者の人が言うには、意識がない状態でも耳はきちんと聞こえているから、呼びかけには反応するはずだっていうんだけど…」


    ベルトルト「アニの声は届いてる。きっと。その調子で、どんどん呼びかけてあげて」


    アニ「うん…」






    ベルトルト「…それじゃ、僕は行かなくちゃ。作戦が始まるからね」


    アニ「うん。気を付けて…」

  48. 63 : : 2014/02/06(木) 22:07:08

    ベルトルト「馬鹿みたいだよね。自分で蹴破った扉を、自分でふさぐなんて。いったい僕は、何をしてるんだろうね…」


    ベルトルト「こんなんじゃ、せっかくの決意も揺らいじゃうよ。故郷に帰るために、皆と決別すると決意したのに…」


    アニ「…」







    ベルトルト「…君にこんなことを言っても仕方ないね。悪かった」


    ベルトルト「今日はちゃんと休むんだよ。ライナーは、お医者さんが診てくれるから」


    アニ「分かった…」






    ベルトルト「それじゃ、行ってくる」


    アニ「いってらっしゃい…」








    スタスタ…










    ガチャン…

  49. 64 : : 2014/02/06(木) 22:08:04

    アニ「…」


    ライナー「」

















    アニ「死なないで、ライナー、ベルトルト…」

  50. 65 : : 2014/02/06(木) 22:15:10

    ~トロスト区~



    ジャン「…おっ?」


    アルミン「やぁ、ジャン。なんだか久しぶりだね」


    ミカサ「無事で何より」


    ジャン「よぉミカサ、アルミン。お前ら、もしかしてこれから…?」


    アルミン「うん。岩を引くメンバーに割り当てられていてね。ジャンは今、何を?」


    ジャン「俺は今日はメンバーに割り当たってなくてな。そう言った奴らは、全員トロスト区内の後片付けだ」


    ミカサ「それって…」






    ジャン「まぁ、言いかえれば、死体処理係ってやつだな」


    アルミン「そう…」

  51. 66 : : 2014/02/06(木) 22:22:12

    ジャン「あちこちに見知った顔が転がっていてな。正直、しんどい」


    ジャン「さっき、マルコも見つけた。今まで一人ぼっちで寂しかったろうに、見つけてやれて一安心だ」


    ミカサ「そう…。できれば、違う形で見つけてあげたかった…」


    アルミン「そうだね…。彼ならとても優秀な兵士になれただろうに、残念だ…」


    ジャン「…まぁ、そんなことばっか言ってても始まらねぇしな。悲しむのは、トロスト区を取り返してからにしとくぜ」






    ジャン「お前ら、頑張って来いよ。この作戦の成否で、俺達の未来が大きく変わるんだからな」


    アルミン「うん、頑張るよ!」


    ミカサ「ジャンも作業頑張って。そして、明日は岩引きよろしく…」


    ジャン「ミカサに応援されたら、やるしかねぇよな!ありがとよ、お前ら!」









    スタスタ…

  52. 67 : : 2014/02/06(木) 22:25:16

    アルミン「…強いね、ジャンは。あれだけ仲が良かったマルコの死を目の当たりにしても、平然としてる」


    ミカサ「震えていた」


    アルミン「えっ?」







    ミカサ「震えていた。ジャンの拳が。私達に悟られないよう、悲しみを押し殺していた」


    アルミン「ジャンが…」

  53. 69 : : 2014/02/06(木) 22:32:07

    ミカサ「彼はきっと弱い人。けれど、強くあろうとしている。この世界の残酷な理に飲み込まれないように…」


    アルミン「僕は、それと似たような人を知ってる。いつも身近にいる人を、一人」


    ミカサ「私も。きっとアルミンと同じ人を思い浮かべている。言わなくても分かる」


    アルミン「ふふっ、さすがミカサ。やっぱあの人しかいないよね」


    ミカサ「そう。だからその人のためにも、今日の任務を無事に終えて、元気な顔を見せてあげなくてはならない」








    ミカサ「…行こう。時間に遅れるといけないから」


    アルミン「うん」










    スタスタ…

  54. 70 : : 2014/02/06(木) 22:38:26

    ~トロスト区内・某所~



    クリスタ「うっ…」


    ユミル「こいつは…」


    サシャ「何ですか、これ…」








    巨人の吐瀉物「」ドロッ…








    兵士「巨人が吐き出したものだ。奴ら、消化器官を持ってねぇから、人喰って満腹になると全部吐いちまうんだと」


    兵士「全く、これじゃ誰が誰だか分からねぇよなぁ…」

  55. 71 : : 2014/02/06(木) 22:44:36

    クリスタ「うっ…うぷっ…」


    ユミル「気持ち悪いなら見るな、クリスタ。お前は向こう行ってろ」


    クリスタ「大丈夫、ちょっと吐き気がしただけ…」


    ユミル「それを大丈夫じゃねぇっていうんだ。巨人のゲロだけでも勘弁してほしいのに、お前のゲロまで処理するのはゴメンだ」


    サシャ「何で…」


    クリスタ「…サシャ?」







    サシャ「何で、こんなことになるんですか…?」


    サシャ「巨人は!!食べることを!!一体何だと思ってるんですかっ!!!」


    ユミル「おい芋女、落ち着け」

  56. 72 : : 2014/02/06(木) 22:48:18

    サシャ「食べることとは本来、食物を提供してくれた命に感謝し、敬意を払い、心を込めて自分の体に取り込むことです!!」


    サシャ「なのに!!巨人は!!人間を食べても、吐き出して終わり!?ふざけないでくださいよっ!!!」


    サシャ「奴らには、感謝の気持ちはないんですか!!食物を提供した私達に、敬意を払う事をしないんですか!!」


    クリスタ「サシャ、そんなこと言っても…」


  57. 73 : : 2014/02/06(木) 22:55:12

    サシャ「私は!!食べ物を粗末にする人、食事をおろそかに考える人を、絶対に許しません!!巨人だって例外じゃないですよっ!!」


    サシャ「望まない形で食べられ、挙句吐き出され、食べられた人が報われませんよっ!!」


    クリスタ「サシャ…」


    ユミル「こいつの言ってることはめちゃくちゃだが、理には適ってる。食い物の事に関しては相変わらずだな」











    サシャ「ふざけんなや!!人類舐めんなや!!!クソぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」
  58. 78 : : 2014/02/07(金) 20:00:21

    ~トロスト区・大岩前~


    大岩「」ズーン…






    ミカサ「…」


    アルミン「…」


    ベルトルト「…」


    コニー「…」


    その他兵士大勢「…」








    キッツ「揃ったようだな!これより、本作戦について改めて説明する!」

  59. 79 : : 2014/02/07(金) 20:05:13

    キッツ「事前に通達してある通り、これから貴様らには、この大岩を破壊された前門まで運び、穴をふさぐ作業を行ってもらう!」


    キッツ「この大岩は現在、立体機動用のワイヤーを数本束ねた物で外周を縛って固定し、そこからさらに数百本のワイヤーを接続してある!」


    キッツ「この伸びた一本一本が、貴様らが引くワイヤーとなる!」






    アルミン「なるほど…。ただでさえ強固な立体機動用のワイヤー、それをさらに束ねて強度を上げ、岩に巻き付けてあるんだね」


    ミカサ「これだけの本数を即座に用意するとは…」


    ベルトルト「普通に用意したんじゃ到底間に合わないからね。この間の攻防戦で壊れた物や、戦死者の装置から流用したものが大半らしいよ」

  60. 80 : : 2014/02/07(金) 20:10:21

    コニー「ってことはよ、マルコの立体機動装置も…」


    ベルトルト「…どうだろうね。どの装置が誰の物かなんて、判別できる状態ではなかっただろうから」


    コニー「…そうか」


    アルミン「現実的に考えて、本当にこの方法しかないんだろうか…」


    ミカサ「アルミンが思いつかないのなら、きっとない」


    アルミン「…」

  61. 81 : : 2014/02/07(金) 20:15:25

    ベルトルト「今日ここにいない同期の人達は、明日以降の班なのかな?」


    コニー「そうだろうな。確か、同日内に割当たってるのは4班ずつなんだっけか?」


    アルミン「うん。それらの班で2時間交代で1日2セット。計16時間の作業だ」


    ミカサ「本来なら、巨人が侵入してくる危険性のない夜にやるべきなんだろうけど…」


    アルミン「夜間の作業は、どうしても危険が伴う。ましてや、こんな大岩を運んでいるのなら、大きな事故になってもおかしくない」


    アルミン「人の手で行うのなら、このスケジュールが最速だ。いつの時代だって、最後に頼れるのは他でもない、人の力なんだから」

  62. 82 : : 2014/02/07(金) 20:20:13

    キッツ「この作戦は、巨人どもにバリケードを破られる前に、迅速に完了しなくてはならない!!」


    キッツ「貴様らの働きが、直接人類の未来を左右すると言っても過言ではない!!」


    キッツ「それでは、人類の歴史的一歩を踏み出すために、用意…!!」


    一同「…」ギュッ…



















    キッツ「…引けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!」


    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」





















    ズズズズズズズズ………

  63. 83 : : 2014/02/07(金) 20:25:38

    それから三日間、兵士たちは必死で岩を引き続けた。


    当初は作戦に異を唱える者が多かったが、大方の予想に反し、作業の進行は順調そのものであった。


    予定では、作業完了までは十日前後とみられていたが、ナイルが内地から憲兵を多数引き連れて来たこともあり、すでに半分近い距離を移動させることに成功した。









    しかし…
  64. 84 : : 2014/02/07(金) 20:30:07

    ~診療所・エレンの部屋~


    ガチャ…




    アルミン「やぁエレン、調子は…」


    ミカサ「…何をしているの!?」


    エレン「えっ?おぉ、お前らか。見ての通りだよ」モグモグ


    アルミン「いや、食事をしているのは分かるんだけど…」


    ミカサ「何故、スプーンを左足で持っているの…?」


    エレン「あぁ、これか?リハビリの一環だよ。左腕がない分、左足で補おうと…」







    エレン「…おわっ!?」ツルッ…






    皿「」ガシャンッ!!

  65. 85 : : 2014/02/07(金) 20:35:19

    アルミン「うわっ!」


    エレン「あぁ、やっちまった…」





    エレン「まだまだ練習が足りねぇな。頑張ってるんだけど、なかなか思うように動いてくれなくてな…」カチャカチャ


    アルミン「あ、僕が片づけるよ!エレンは座ってないと」


    エレン「いいって、このくらい。俺はもう大丈夫…」


    ミカサ「エレン…」






    エレン「お、そうだ、ミカサは雑巾持ってきてくれるか?さすがに早く拭き取らねぇと、シミが残っちまう…」


    ミカサ「こんな時に、どうしてそんな風にふざけていられるの!?」


    アルミン「ミカサ!?」ビクッ!

  66. 86 : : 2014/02/07(金) 20:40:12
    エレン「いや、別にオレはふざけてるつもりは…」


    ミカサ「利き手が使えるのなら、黙って利き手を使って食べればいいでしょ!!」


    エレン「いや、そうだけどさ…」






    ミカサ「あなたが、病室でどうしてるのか心配して戻ってくれば、そうやってふざけている始末!!心配して損した!!」


    ミカサ「もう、勝手にすればいい!!」







    ドタドタ!










    ガチャンッ!











    エレ&アル「…」
  67. 88 : : 2014/02/07(金) 20:45:09

    エレン「なんであんなに怒ってるんだよ…。そんなにふざけてたか、オレ?」


    アルミン「いや、おそらく君の行動が引き金になっただけで、根本は別のところにあると思う」


    エレン「どういうことだ?」


    アルミン「ミカサに限ったことじゃないんだけど、岩引きの作業は口で言う以上にハードでね」


    アルミン「兵のほとんど全員が、とてつもなく疲弊している。あのミカサですら、例外じゃない」


    アルミン「おまけに、ミカサは持って生まれた強靭な肉体があるだろ?そのせいで、割り当て時間を増やされているんだ」


    エレン「なっ、それ本当かよ!?憲兵団がいっぱい来たから、多少負担は軽くなったって聞いてたのに!」


    アルミン「多少は、ね。それでも、重労働なことには変わらない。ミカサも相当疲れて、気が立ってるんだ」

  68. 89 : : 2014/02/07(金) 20:50:12

    アルミン「さっきの件、悪いのはミカサだけど、君も家族ならミカサのことを分かってあげて」


    エレン「…あぁ、当然だ」




    エレン「だけど、オレは決してふざけていたわけじゃない。今後に向けて、絶対に必要になってくることなんだ」


    アルミン「今後に向けて…?一体、君は何をやろうと…?」









    バタンッ!!


    エレ&アル「!?」










    ジャン「大変だアルミンっ!!」


    アルミン「ジャン!?一体どうしたの!?」

















    ジャン「最悪の事態になった…。バリケードが…」

  69. 92 : : 2014/02/07(金) 20:55:21

    ~トロスト区・前門付近~







    ズシーン…








    巨人「」ヌッ…








    ハンネス「最悪の事態だ…」


    ハンネス「おい!この事をすぐに岩を運んでる連中に伝えろ!!早急にだ!!」


    駐屯兵「は…はっ!」






    パシュッ…!






    ピクシス「バリケードに少々綻びが出ていたな。今夜にも補強しようかと言う矢先に、このような事態になるとは…」

  70. 93 : : 2014/02/07(金) 21:00:24

    ハンネス「作戦開始直後に比べて、前門付近に集まる巨人の数が増えていましたからね」


    ハンネス「おそらく、トロスト区内で作業している大勢の兵を感知して、集まって来たものと思われますが…」


    ピクシス「それは最初から懸念されていたことじゃ。扉に近付けば近付くほど、より巨人に感知されやすくなるじゃろう」






    ハンネス「…とりあえずは、もう一度バリケードを立て直し、侵入した巨人を掃討する作業からやり直しですね」


    ピクシス「やり直し、か…」


    ハンネス「?」









    ピクシス「掃討はともかく、岩を引く作業が同じようにやり直せればよいのじゃがな…」


    ハンネス「それは、どういう…?」


    ピクシス「岩を引くのに必要なのは、『力』だけではないという事じゃ…」


    ハンネス「…?」

  71. 94 : : 2014/02/07(金) 21:10:19

    破られたバリケードから巨人が侵入したが、岩引きの兵達には即座にその事実が伝わったため、負傷者、犠牲者は皆無であった。


    その日の夜、再びバリケードが設置され、翌日から大砲を用いた掃討作戦が実行された。


    手順は前回と変わらないため、何ら問題なく全ての巨人が掃討された。







    しかし、本当の問題は、ここから先に存在していた…
  72. 95 : : 2014/02/07(金) 21:15:19

    ~トロスト区・大岩前~


    ザワザワ…






    駐屯兵「おい、どこへ行く気だ?まだ作業は終わっていないぞ」


    憲兵「ふざけるな!俺はもう内地に帰らせてもらう!巨人の恐怖に怯えながら、こんな作業できるかっ!」


    駐屯兵「何だと!?職務放棄は反逆とみなすぞ!!」


    憲兵「俺はお前らに従ったここに来たのではない!ナイル師団長の命で来たのだ!」


    憲兵「憲兵団規約で裁かれることはあっても、貴様らの兵法は適用外だ!!」


    駐屯兵「貴様、ふざけたことを…!」

  73. 96 : : 2014/02/07(金) 21:20:10

    キッツ「おい貴様ら!そこで何をしている!!」


    憲兵「俺達憲兵は、こんな危険な領域で仕事をするために存在しているのではない!!」


    憲兵「お前らもそうだろう!?昨日の光景を見たか?巨人がいともたやすく、あのバリケードを突破してきたのだぞ!?」


    訓練兵「…」


    駐屯兵「…」


    キッツ「ぐぅ…」







    憲兵「いつまた破られるか分からん。扉に近付けば、尚更危険は増す。そんなもの、俺はゴメンだ!!」


    「俺も」


    「私も!もうこんな馬鹿げた作戦、やってられない!」









    ゾロゾロ…

  74. 97 : : 2014/02/07(金) 21:25:12

    キッツ「お、おい貴様ら!今ここで任務を放棄するのなら、死罪にするぞ!!」


    憲兵「やれるものならやってみろ…!今この場にいる反逆者と、貴様のようなバカ正直者、どちらが多勢だと思っている…?」


    駐屯兵「確かに、キッツ隊長。この人数ならあなた一人を蹴散らすくらい、ワケありませんよ…」


    憲兵「どうせなら、こいつのように作戦に固執する連中も、まとめてシバき上げておく必要があるかもな…」


    キッツ「ひっ…!」


    キッツ(く、狂っている…!こいつら、恐怖で思考が狂ったのか!?)

  75. 98 : : 2014/02/07(金) 21:30:09

    ナイル「やめろ、馬鹿共!!」


    憲兵「師団長…」


    ナイル「要らぬ問題を起こすな!帰りたければ帰れ!どうせ、貴様らのような奴らは、ここに居ても邪魔なだけだ!!」


    憲兵「もともとそうするつもりですよ、師団長」


    憲兵「おいお前ら!師団長殿から直々に許可が下りた!帰るぞっ!!」







    ゾロゾロ…







    ナイル「…」
  76. 99 : : 2014/02/07(金) 21:35:15

    駐屯兵「キッツ隊長、そういうことですので、我々もこの場から引き揚げさせていただきます」


    訓練兵「自分達もです。せっかくトロスト区攻防戦を生き抜いたのに、こんなところで死にたくはありません」


    キッツ「ま、待て!貴様らは許可しておらんぞっ!!」


    ピクシス「よい。帰りたい者は帰っても構わん」


    キッツ「ピクシス司令っ!!」






    ピクシス「恐怖と言うものは、人の判断力を狂わせる。今がまさにそうじゃ」


    ピクシス「そんな正しい判断が下せぬ兵達と共に、この作戦を継続する勇気がお主にあるかの?」


    キッツ「それは…」






    ピクシス「残りの兵達にも伝えておけ。この任務を放棄したいものは、放棄して構わん。それに準ずる、一切の罪を免除する、と」


    ピクシス「それでもなお残った、真に心臓を捧げられる兵士のみで、この作戦を続行するのじゃ」


    キッツ「…分かりました、ピクシス司令」











    スタスタ…

  77. 100 : : 2014/02/07(金) 21:40:41

    ピクシス「…」


    ハンネス「…司令がおっしゃっていたのは、この事だったのですね」


    ピクシス「作戦と言うのは、『力』だけで遂行できるものではない」


    ピクシス「人が行うものである以上、必ず『心』が付きまとう」


    ピクシス「どれだけ強大な力を持っていようと、心が破壊されてしまえば、それは無力と何ら変わらん」


    ハンネス「…」














    ピクシス「…さて、何人残ってくれるかの」
  78. 101 : : 2014/02/07(金) 21:45:10

    ~診療所・エレンの部屋~


    アルミン「…とまぁ、これが今の状況だね」


    エレン「本当かよ…。そんな状況で、作戦が続けられるのか!?」


    アルミン「残った兵士は、当初の3割程度ってところだね。憲兵団はほぼ全員、訓練兵、駐屯兵共に半分以上が抜けた」


    アルミン「今、他の地区の兵にも招集をかけているみたいだけど、すんなりとは行ってないみたいだね」


    エレン「…何だよそれ、もう少しでトロスト区を完全に取り戻せるっていうのによ!!」






    アルミン「ここまで順調に進んでいただけに、ショックは大きい。きっと、作業速度も大幅に低下するだろう」


    アルミン「それでも僕らには、現状を嘆いている時間はない。無理に自分を奮い立たせてでも、前に向かって進まなければならない」

  79. 102 : : 2014/02/07(金) 21:50:11

    エレン「…強いな、お前は」


    アルミン「逃げる勇気がないだけさ。かといって、戦う勇気があるかと言われれば、そうでもない」


    エレン「いや、強いよ。今のお前が持ってるのは、逃げない勇気だ。戦う勇気なんか、今は必要ないだろ」


    アルミン「エレン…」






    エレン「オレも、現状から逃げないことにしてる。それにもうすぐ、皆の力になれそうなんだ」


    アルミン「僕らの力に…?それは一体、どういう…?」
  80. 103 : : 2014/02/07(金) 21:55:18

    エレン「まぁ、それは後ほど、な。それより、ミカサはいないのか?」


    アルミン「あぁ、ミカサなら、昨日の件でバツが悪そうにしていてね。自分を戒める時間がほしいってさ」


    エレン「何だよそれ…。別にオレは、気にしてないってのに」


    アルミン「ははは、ミカサらしいよね」







    エレン「アルミン、ミカサにも伝えてほしいんだけど…」


    アルミン「何だい?」











    エレン「…死ぬな。以上だ」


    アルミン「…了解です、エレン班長!」
  81. 104 : : 2014/02/07(金) 22:00:34

    ~診療所・別室~


    ガチャ…





    ベルトルト「失礼するよ……っと、これは…」






    アニ「」スヤスヤ






    ベルトルト「…眠ってる。寝れるようになったんだね、よかった」


    ベルトルト「けれど、座ったままじゃ首も痛くなるし、風邪ひいちゃうよ。よいしょ…っと」






    アニ「」ゴロン






    ベルトルト「どうせ空いてるベッドだし、いいよね。ゆっくりお休み」
  82. 105 : : 2014/02/07(金) 22:05:16
    ベルトルト「そして…」チラ…






    ライナー「」






    ベルトルト「ライナー…」


    ベルトルト(一体、いつになったら目を覚ますんだい?まさか、一生このままなんてことはないよね…?)


    ベルトルト(傷は治っているはずなのに、目を覚まさないという事は、原因は外傷以外の何か。例えば…)









    ベルトルト「目を覚ますことを、身体の奥底で拒否している、とか…?」


    ライナー「」










    ベルトルト「…ないか。ライナーは、そんなに弱い人じゃないから」


    ベルトルト「…それじゃ、今日もまた行ってくるよ」










    スタスタ










    ガチャン…
  83. 106 : : 2014/02/07(金) 22:10:14

    その日の夜、バリケードの修復が完了し、翌日から再び岩引きの作業が再開された。


    作業に参加した兵士は大幅に減り、作業効率も低下。
    今まで以上に兵士の負担・疲労も増加し、肉体的・精神的な変調で離脱する者も多かった。


    兵が減るたびに残った兵の負担が増加し、それによって、また体調を壊して兵が減る。
    この負の悪循環を断ち切れないまま日数だけが過ぎていき、
    3日で半分を消化した距離が、倍の6日かけても3分の2程度の距離しか消化できずにいた。
  84. 107 : : 2014/02/07(金) 22:15:12

    幸いにも、あれ以来バリケードが破られることはなかった。


    毎晩バリケードの補強・修繕に加え、上積みを加えて高さを増し、日に日に強固なものへとなっていたからである。






    そしてバリケード突破事件から一週間が経過したこの日、ついに…
  85. 108 : : 2014/02/07(金) 22:20:34
    ~トロスト区・大岩前~


    ピクシス「ようやっと、ここまで来たのう」


    ハンネス「えぇ、扉が超大型巨人に破られて、もう10日が過ぎましたが、ようやく…」


    ナイル「残り100メートルほどと言ったところか。本当に長かった…」


    ピクシス「気を抜いている場合ではないぞ。本当の勝負は、これからじゃ」


    ハンネス「えぇ。この後は、岩を扉の20メートルほど手前に引き寄せた後、作業は一旦停止」


    ハンネス「その後夜を待ち、壁外のバリケードを撤去。岩を引く兵士が、扉から外に出て岩を引き、穴を岩でふさいで、作業完了です」


    ピクシス「その夜間作業の成否が、全ての鍵じゃ。途中でやり直しなど利かんからの」
  86. 109 : : 2014/02/07(金) 22:25:15
    ナイル「最悪のシチュエーションとしては、バリケードを撤去したにもかかわらず、穴をふさぐ作業が完了しないこと」


    ナイル「当然、即座に元に戻すことはできませんからね。再びトロスト区内に巨人が入り込むことになってしまう」


    ピクシス「そうじゃ。それだけは、何としても避けねばならん。何としても、じゃ」






    ピクシス「そう言うワケじゃ。キッツよ、作戦指揮全般、お主に託すぞ!」


    キッツ「はっ!!」

  87. 110 : : 2014/02/07(金) 22:30:23
    キッツ「よし貴様ら、これまでご苦労であった!これより作戦は、最終段階へと移行する!!」







    アルミン「いよいよだね…」


    ミカサ「…」フラ…


    アルミン「…ミカサ?」


    ミカサ「大丈夫。今日の作業が終わったら、休ませてもらうから。今日を乗り切れさえすれば…」


    ジャン「お前、相当無理してるだろ?端から見ててもまる分かりだぞ」


    サシャ「聞けば、班の垣根を越えて、だいぶ割り当てを入れられていてらしいじゃないですか」


    クリスタ「そうなの!?ひどいよ、それ…」


    ユミル「無理はすんなよ。巨人が入って来た時、お前がいねぇと一大事だ。いざという時に備えて、体力残しとけ」


    ミカサ「分かってる。ありがとう…」
  88. 111 : : 2014/02/07(金) 22:35:09
    コニー「そういやよ、昨日、エレンに会ってきたんだけどよ」


    ジャン「もしかして、お前も見たのか?」


    アルミン「見た?何を…?」






    コニー「あいつ、何か小さいもの掴んだり、ちょっと細かい作業は、全部左足でやろうとしてんだ。理由は知らねぇけど」


    ジャン「俺が見に行ったときは、ペンを持っていやがった。案の定、ミミズが這ったような字だったがな」


    アルミン「エレン、まだそんなことを…」


    ミカサ「…一体、何を考えているの、エレン?」


    ジャン「さぁな。負傷したとき、一緒に頭も打ったんじゃねぇのか、あいつ」
  89. 112 : : 2014/02/07(金) 22:40:16
    イアン「無駄話はそこまでだ、訓練兵。気を引き締めろ」


    ジャン「あ…いや…」


    ジャン以外「はっ!!」バッ!


    ジャン「なっ…!?」アタフタ






    リコ「貴様、少々舐めているな?巨人が入って来た時、真っ先に餌にしてやっても構わないのだぞ?」


    ジャン「…すみませんでした」







    クスクス…








    ジャン「~~~~~~~っ!!!」ムカ~~~~ッ!!
  90. 113 : : 2014/02/07(金) 22:45:27
    キッツ「それでは一同、ワイヤーを持て!!」






    一同「」ガシッ!!






    キッツ「用意はいいか!?貴様ら人類の力を、巨人どもに見せてやれっ!!!」















    キッツ「引けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!」


    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!」



















    ズリズリ…
  91. 114 : : 2014/02/07(金) 22:50:20
    ~トロスト区前門・壁上~


    ベルトルト「…」






    グスタフ「お前、訓練兵か?壁上で何をしているんだ?」


    ベルトルト「あ、自分は、夜間のバリケード撤去作業に割り当てられていまして…」


    グスタフ「あぁ、お前の事だったのか。聞いていた通り、背が高いな」


    ベルトルト「どうも…」






    グスタフ「作業の始まる時間までは待機のはずだが、どうした?」


    ベルトルト「皆が岩を引いている光景を、見ておかなければならない。そう思って…」


    ベルトルト「壁内人類が、一つの目標に向かって足並みを揃える様を、目に焼き付けておかなければならないと思ったんです」


    グスタフ「…随分と変わった奴だな。一体、何を見たいんだ?」


    ベルトルト「人か、悪魔か。その見極めを」
  92. 115 : : 2014/02/07(金) 22:55:09
    グスタフ「…よく分からんな。そういうのは、変人ぞろいの調査兵団にでも言ってくれ」


    ベルトルト「…」









    ドドドドドドドドドド……


    ベルトルト「!?」


    グスタフ「何だ!?地鳴りか!?」


    アンカ「大変っ!!前門に向かって、無数の巨人達が一斉に迫ってきている!!」


    グスタフ「何だと!?」


    アンカ「きっと、前門付近に人が大勢集まってきているから、それを感知して!!」


    ベルトルト「そんな…」
  93. 116 : : 2014/02/07(金) 23:00:18
    グスタフ「ヘタすれば、バリケードも一気に突破されてしまう!!そうなれば、岩引きの兵達は避ける暇がないぞ!!」


    アンカ「すぐに知らせると同時に、精鋭班に壁外に出てもらい、巨人の掃討を!!」


    グスタフ「即座に迎撃砲を用意できんから、やむを得ないな…。頼んだ!!」









    ドドドドドドドッ!!!!!!












    ガッシャァァァァァァァァァァンッ!!!!!












    ベルトルト「!?」


    グスタフ「…まさか!?」ゾクッ…!
  94. 122 : : 2014/02/08(土) 20:00:33
    ~トロスト区・岩引き班~




    ドドドドドドドドドドッ!!!!!









    ジャン「何だよ、この音…」


    アルミン「想定しうる、最悪の事態と見ていいのかな…」







    イアン「…そうか、すぐに行く!」


    リコ「察しがいいな、金髪の。お前の想像通りの事態だ。我々は行かなくてはならん」


    リコ「他の奴らも!いったん壁上に登って…」














    ガッシャァァァァァァァァァァンッ!!!!!!


    一同「!?」
  95. 123 : : 2014/02/08(土) 20:07:10
    巨人「アァァァァァァァァッ!!!!」ドドドドド…!!









    コニー「あ…」


    クリスタ「ひっ…!」









    「巨人が入って来たあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」


    「逃げろっ!!逃げろおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」









    ワアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!









    キッツ「逃げるな馬鹿者!!それでも貴様ら、公に心臓を捧げた兵士か!?」


    ピクシス「ダメじゃ、みんな恐怖に煽られて混乱しておる。パニック状態じゃ」


    ピクシス「無理もない。今ここにおるのは、巨人との戦闘経験が浅い、もしくは皆無の兵ばかりなのじゃからな」


    キッツ「どうすれば…」
  96. 124 : : 2014/02/08(土) 20:14:13
    ミカサ「はあぁっ!!!」ビュッ!!







    ズバアァァァァァッ!!!!!







    巨人「」バターンッ!!







    ジャン「ミカサ、無茶するなっ!!早く壁に登れっ!!」


    ミカサ「壁に登るためには、巨人が入ってきた前門付近を避けて通らなければならない!!だとすると、避難が間に合わないっ!!」


    ミカサ「少しでも巨人を倒して、皆が避難するための時間を稼ぐっ!!」


    ジャン「あいつ、また自分の身を犠牲にして…!!」
  97. 125 : : 2014/02/08(土) 20:21:16
    ミカサ「…ふっ!!」







    ミカサ(もう少しだったのに…!せっかくここまで来て、またやり直しになってしまうのか…)


    ミカサ(エレンに悪態をついて、そのまま一度も顔を出していない。作戦成功の報告までは、会わないと決めていたのに…)


    ミカサ(お願い、どうか、人類に勝利を…)ガシッ!


    ミカサ「!?」








    ジャン「ミカサっ!!」


    アルミン「マズい、捕まった!!ミカサっ!!」









    巨人「ウゥ…」グッ!


    ミカサ「あぁぁっ…!!」メキメキッ!
  98. 126 : : 2014/02/08(土) 20:28:24
    巨人「」カパァ…


    ミカサ「あ…」







    ミカサ(私は、死ぬの…?こんなところで…?)


    ミカサ(こんなことなら、変な意地など張らず、エレンに謝っておくべきだった)


    ミカサ(そんなことすら叶わず、私は死ぬ。今、ここで…)









    ミカサ「エレン…」














    ミカサ「ごめんなさい…」






















    「そんなもん、生き延びてから直接オレに言いやがれっ!!」


    ミカサ「!?」
  99. 127 : : 2014/02/08(土) 20:35:09
    パシュッ!






    巨人「」サクッ!







    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」ヒュゥゥゥゥゥンッ!!










    エレン「うらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ビュッ!!








    ズバァァァァァァァッ!!!!!!








    巨人「ウアァァァ…!!」バターンッ!!









    ミカサ「…エレンっ!?」スタッ!


    エレン「情けねぇこと言ってんじゃねぇぞ、ミカサ!!お前をこんなところで死なせてたまるか!!」
  100. 129 : : 2014/02/08(土) 20:42:52
    アルミン「エレン、どうして!?片腕で、どうやって立体機動装置を!?」


    ジャン「言ってる場合じゃねぇっ!!早くうなじを削げっ!!」


    イアン「ふっ!!」ビュッ!!







    ズバァァァァァァァッ!!








    巨人「アァァァァ…」シュゥゥゥゥゥゥゥ…








    リコ「間に合ったか…」


    イアン「それにしても驚いたな、訓練兵。まさか…」






    イアン「…右手と、左足でトリガーを操作するとは」


    ミカサ「えっ!?」
  101. 132 : : 2014/02/08(土) 20:49:26
    エレン「この時のために、ずっと左足で練習していました」






    エレン「左足にトリガーを縛りつけて、足の指で操作。さすがに刃を装着してうなじを削ぐことはできませんが…」


    エレン「右手の刃を使って、討伐のサポートをすることはできます!オレはこのために、普段から特訓していました!」


    アルミン「もしかして、わざわざ左足を使って細かい作業をやろうとしていたのは…」


    エレン「あぁ、その通りだ。ミカサたちには迷惑を掛けちまったけどな…」


    ミカサ「そんなことない…」










    ミカサ「エレン、ごめんなさい。そして、助けてくれてありがとう…」


    エレン「…おうっ!」
  102. 133 : : 2014/02/08(土) 20:56:17
    リコ「…妙だな。5、6体入ってきたと思ったが、その後に続く様子はないな」


    イアン「大挙して押し寄せてくるものかと思っていたが…。思い過ごしか?」


    アルミン「精鋭班が討伐してくれたおかげで、現在は静寂を保っていますが…」








    「お前らっ!!今だ!!岩を最後まで引け!!」


    一同「!?」








    キッツ「何だ!?壁上の兵士か!?」


    キッツ「最後まで引けとはどういうことだ!?壁外に出て、穴をふさぐまで引けという事か!?」


    壁上の兵士「そうだ!!今、外に巨人の姿は見えない!!やるなら今だ!!」


    壁上の兵士「バリケードを撤去する手間も省けた!!人類が勝利するチャンスは、今この瞬間しかないっ!!」







    キッツ「…本当なのか?」
  103. 134 : : 2014/02/08(土) 21:04:05
    ピクシス「キッツよ」


    キッツ「…司令」


    ピクシス「やるかやらぬかは、お主の判断に任せる」


    ピクシス「お主は臆病者じゃが、正しい判断を下せる数少ない人物だと、わしは思っておる」


    ピクシス「そのお主の判断であれば、わしは口出しせん。さぁ、どうする?」


    キッツ「私は…」







    キッツ「…っ!」グッ!!







    キッツ「…貴様ら!!聞けッ!!」


    一同「!!」






    キッツ「我々は、この作戦を…」


























    キッツ「…続行するっ!!!」


    一同「!?」
  104. 135 : : 2014/02/08(土) 21:11:22
    「正気なのか、あの隊長は…」


    「バリケードが破壊されて、いつ巨人が入ってくるかも分からないのに…」


    「壁上の兵士は、最後まで岩を引けと言っていたな…。無謀すぎるんじゃないか」


    「やはり、ここは夜になるのを待つべきじゃ…」


    キッツ「えぇい、黙れっ!!」







    キッツ「このまま夜になるのを待っていたら、トロスト区内にまた巨人が侵入するっ!!」


    キッツ「侵入させては掃討、その繰り返し、そんなものは無駄以外の何物でもないっ!!」


    キッツ「今我々は、真価を問われているのだっ!!人類が心の底から勝利を欲しているのか否かをな!!」
  105. 137 : : 2014/02/08(土) 21:16:45
    キッツ「この作戦が成功したとして、我々が踏み出せるのは、ほんの小さな一歩に過ぎないかも知れんっ!!」


    キッツ「だが!!我々はこの小さな一歩を、未来永劫果てしなく繰り返していくことで、やがて本当の勝利を手にすることができるだろう!!」


    キッツ「人類のっ!!我々人類の本当の勝利を望む者はっ!!ワイヤーを手に取り、壁外に出て岩を引けっ!!」
















    キッツ「心臓を捧げよっ!!!!!!!!!!」
  106. 138 : : 2014/02/08(土) 21:23:19
    シーン…








    ピクシス「…ふむ」


    キッツ「…」


    キッツ(駄目、なのか…)












    一同「う…」


    キッツ「!?」



















    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」


    「やってやる!!やってやるぞぉぉぉぉぉっ!!!!!!!」


    「もうここまで来たらヤケだ!!最後まで、こいつらと相乗りしてやるっ!!!」


    「これ以上、巨人どもの好きにさせてたまるかあっ!!!!!」











    大岩「」ズリズリ…











    キッツ「おぉ…」


    ピクシス「さすがじゃの。お主はやはり、わしの見込んだ男じゃった」
  107. 139 : : 2014/02/08(土) 21:30:12
    ミカサ「私も……うっ!」ズキッ!


    アルミン「ミカサ、安静にしてなきゃダメだ!!」


    ミカサ「しかし…」


    エレン「お前は休め、ミカサ。もう、お前は十分頑張った…」






    エレン「ここから先は、オレの出番だ!」


    ミカサ「エレン…」


    イアン「おい訓練兵、名を何という?」


    エレン「エレン…」











    エレン「エレン・イェーガーですっ!!」


    イアン「よし、イェーガー、我々と一緒に壁外へ来い」


    エレン「えっ!?」
  108. 140 : : 2014/02/08(土) 21:35:11
    イアン「いつまた、巨人が入ってくるか分からん。我々で、前門に迫る巨人を足止めするんだ」


    リコ「それとも、まさかお前の覚悟はその程度だったんじゃないだろうな?さっき見せた、あの行動力も気迫もハッタリか?」


    エレン「…行きます!やらせてくださいっ!!」


    イアン「…その意気だ。行くぞ、イェーガーっ!!」パシュッ!


    エレン「」パシュッ!


    リコ「」パシュッ!









    ミカサ「エレン…」


    アルミン「…さぁ、壁上へ行こう、ミカサ。お医者さんに診てもらわないと」
  109. 141 : : 2014/02/08(土) 21:42:22
    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」グググググ…








    大岩「」ズリズリ…








    キッツ「…」


    キッツ(確かに、少しずつだが動いている。だが、遅すぎる!!このままでは…)


    キッツ(せめて、もう少し兵力があれば!再び巨人が攻めてくる前に、何としても…)








    「加勢するぞっ!!」


    「あの時は逃げて悪かったな!!もう、俺達は逃げねぇっ!!」


    キッツ「!?」









    「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」グググググ…


    ピクシス「ほう、奴らは…」
  110. 142 : : 2014/02/08(土) 21:49:05
    ナイル「遅くなって申し訳ありません、司令」


    ピクシス「やはりお主か。一度尻尾を巻いた兵達を、良く連れ戻してきたな」


    ナイル「私は特に何も。最終的に彼らをここへ赴かせたのは、他でもなく彼ら自身の意思です」


    ナイル「彼ら自身、戦場から逃げたことに対して、少なからず罪悪感を感じていたようで…」






    ナイル「それでも、自分の命と、愛する者達の命とを天秤にかけ、この場所に戻って心臓を捧げる覚悟を決めたようです」


    ピクシス「愛する者に巨人の恐怖を味わわせたくない。そう言う事じゃな?」


    ナイル「そうでしょうね。腑抜けた奴らだと思っていましたが、まだまだ人間としての本質は、腐り切ってはいないようです」


    ピクシス「人数は十分じゃ。後は、時間との勝負…」


    キッツ「引け…」















    キッツ「引けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!」


    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」
  111. 143 : : 2014/02/08(土) 21:56:22
    ~壁外・トロスト区前門前~



    イアン「イェーガー!!右から来るぞっ!!」


    エレン「はいっ!!」パシュッ!






    巨人「?」サクッ!






    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」ヒュゥゥゥゥゥンッ!









    エレン「うらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ズバッ!!






    巨人「アァァッ!!」バターンッ!!






    リコ「…ふっ!!」バッ!








    ズバアァァァァァッ!!








    巨人「…」シュゥゥゥゥゥゥゥ…
  112. 144 : : 2014/02/08(土) 22:03:11
    リコ「…ふぅ、いいぞイェーガー。巨人の足払い技術は完ぺきだな」


    エレン「ありがとうございます。こんなことでしか力になれず、すみません」


    イアン「気にするな。むしろ誇るべきだ。こんなことができる訓練兵は、お前くらいのものなのだからな」


    リコ「気を抜くな。またいつ、巨人がやってくるかも分からないんだから」


    イアン「それにしても、やはり妙だ。最初に聞いた足音より、攻めてくる巨人の数が明らかに少ない」


    リコ「多いよりはいいじゃない。考えたって、どうせ答えなんて出ないよ」


    イアン「それはそうだが…」









    ズリズリズリ…


    イアン&リコ「!?」
  113. 145 : : 2014/02/08(土) 22:10:12
    エレン「岩が…」










    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」










    キッツ「もう一息だ!!体が千切れても構わんっ!!最後まで引き切れっ!!」


    ハンネス「巨人どもは今は来ないっ!!この機を逃すなっ!!!」









    ズリズリズリ…









    リコ「もう、大岩が穴に嵌まる寸前だ。ようやく、この時が…」


    エレン「い…」
















    エレン「行っけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!!!」































    ガコォン…
  114. 148 : : 2014/02/08(土) 22:30:33
    エレン「あ…」


    イアン「ついに…」


    ピクシス「…やったのう」


    一同「や…」












    一同「やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」












    「やった!!ついにやったんだあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」


    「人類の勝利だ!!人類の…人間の力だけで、巨人から領土を取り返したんだっ!!」


    「勝った!!初めて、巨人にっ!!人類の力でっ!!うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!」

















    ワアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!
  115. 150 : : 2014/02/08(土) 22:37:41
    エレン「やった…!やったぞっ!!!!!」


    リコ「…ふぅっ」ペタンッ


    イアン「リコ?」


    リコ「みんな…」グスッ…













    リコ「…頑張った甲斐があったなぁ」ポロポロ…


    イアン「…ふっ、そうだな」
  116. 151 : : 2014/02/08(土) 22:44:28
    エレン「あの…」


    イアン「討伐補佐2体」


    エレン「…えっ?」





    イアン「人類が初めて巨人に勝利した、その記念すべき日にお前が挙げた、輝かしい戦果だ。誇るがいい」


    エレン「…はいっ!!!」


    イアン「…仲間の元へ戻るがいい。後は、我々でやっておこう」


    エレン「ありがとうございますっ!!それでは…」タッタッ


    イアン「その辺りは、バリケードの破片が散乱している。気を付けろ!」
  117. 152 : : 2014/02/08(土) 22:51:14
    ガララッ!


    エレン「!?」







    巨人「」ヌッ…







    リコ「巨人だと!?」


    イアン「バリケードの瓦礫に埋もれていたのか!!逃げろ、イェーガーっ!!」


    エレン「あ…」











    エレン(マズい、この距離じゃ間に合わねぇっ…!)
  118. 154 : : 2014/02/08(土) 22:58:40
    巨人「アァァ…」ヌゥゥ…







    リコ「捕まるぞっ!!」


    イアン「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」
















    「目障りだ、クソ野郎…」


    イアン「!?」
















    ヒュッ…

















    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!!!

















    巨人「」バターンッ…
  119. 155 : : 2014/02/08(土) 23:08:22
    スタッ…







    エレン「…えっ?」


    リコ「…あの人はっ!!」












    バサバサッ…!


    エレン(あれは、自由の…)
















    「おい、お前ら。これは一体…」
























    リヴァイ「…どういう状況だ?」



















    エレン「…自由の、翼っ!!!!」
  120. 160 : : 2014/02/09(日) 10:35:30
    ~トロスト区・壁上~


    エルヴィン「帰還が遅れて申し訳ありません。少々、不測の事態に見舞われまして」


    ピクシス「先に戻ってきた調査兵から、話は聞いておったよ。災難じゃったな」


    ナイル「よくぞまぁ、無事に帰ってこれたもんだ。悪運が強いのは相変わらずだな、エルヴィン」


    エルヴィン「まぁな。そうでなければ、団長職は続けられないさ」





    エルヴィン「さっきも、巨人どもが北に向かったと思ったら、今度は突然こちらに向かってきた。あの時は、さすがに駄目かと思ったがな」


    ピクシス「そう言えば、足音の割に壁内に侵入した巨人が少なかったのう。調査兵団が相手をしておったからだったのか」


    ナイル「何にせよ、そのおかげでこちらの作業も助かった。完璧なタイミングだな、調査兵団の帰還は」


    エルヴィン「その言葉だけが、唯一の救いだ」
  121. 161 : : 2014/02/09(日) 10:42:29
    ピクシス「それで、よく10日以上も壁外で過ごせたものじゃな。一体、どうやって?」


    エルヴィン「もともと今回の遠征では、3日~5日の滞在を予定していました。そのため、水や食料を多めに」


    エルヴィン「加えて、幸い…と言うのは不適切でしょうが、犠牲になった兵の分の食糧が浮いたため、それを他の兵に回すこともできたので」





    エルヴィン「この数日間、ほとんど巨大樹の森の上に潜んでいたので、巨人の脅威を避けつつ、帰還のタイミングを伺う事ができました」


    ピクシス「なるほど。それで、例の『毛むくじゃら巨人』については、何か分かったのか?」


    エルヴィン「いえ。奴め、姿を見せないくせに、我々が森から出ようとするたびに、巨人を使って妨害してきました」


    ナイル「巨人を使って?その巨人は、他の巨人を操れるとでもいうのか?」
  122. 162 : : 2014/02/09(日) 10:49:04
    エルヴィン「確証はないが、少なくとも奴が巨人どもを統率しているような様子はあった。信じがたい事だがな…」


    ピクシス「一難去ってまた一難、いや、三難くらい来てもおかしくない雰囲気じゃ」


    エルヴィン「全くです」







    リヴァイ「」ジー…







    ナイル「おいリヴァイ、下ばかり見て何をしている?」


    リヴァイ「全く、扉を完全に封鎖しちまいやがって。俺達はこれから、どうやって壁外調査に出ればいいんだ?」


    ナイル「やむを得ないだろう!こうする以外に方法がなかったのだ!」


    リヴァイ「今回は珍しく憲兵団も働いたようだが、だからと言って調子に乗った発言ばかりしていれば、俺が容赦なく削ぐ。覚えておけ」


    ナイル「貴様…!」
  123. 163 : : 2014/02/09(日) 10:56:08
    エルヴィン「その辺にしておけ、リヴァイ。壁外に出るための扉は、何もここだけではないのだからな」


    リヴァイ「…チッ!」





    ピクシス「元気があっていいのう、リヴァイ。うらやましい限りじゃ」


    リヴァイ「あんたもまだまだ現役だろうが、爺さん。今度、女巨人を見つけてやるから、食われてもらう事を勧めるが?」


    ピクシス「今まではそのつもりじゃったがな。今日、考えが変わった」






    ピクシス「わしは、人類の今後の行く末をこの目で見たくなった。これほどまでに思ったのは、今までにない」


    ピクシス「今日初めて巨人に勝利したとともに、人類が初めて、同じ目的に向かって力を合わせたのじゃ」


    ピクシス「この団結が果たして、一時の物か、未来永劫続いていくのか。気になるとは思わんか?」


    リヴァイ「どうでもいいな、そんなものは。少なくとも、今は」





    ピクシス「今…?と言うと、今のお主には、他に興味のあることでもあるのかの?」


    リヴァイ「…少々、気になるガキを見つけた。生意気そうな、訓練兵のクソガキだ」
  124. 164 : : 2014/02/09(日) 11:03:12
    ~夜・診療所~


    エレン「今度はお前がお寝んねか。ちゃんと休むんだぞ」


    ミカサ「分かっている。筋力トレーニングも、普段の半分で我慢する」


    エレン「半分もダメだ!!禁止だ、禁止!!」


    ミカサ「…」
  125. 165 : : 2014/02/09(日) 11:10:16
    アルミン「それにしても、エレンはすごいね。討伐補佐2体、立派な戦果だよ」


    ジャン「何が気に食わねぇって、こんな死に急ぎの怪我人に先を越されちまったことだ!すぐに追い抜いてやるからな!!」


    エレン「追い抜く…?ってお前、まさか…」






    ジャン「…憲兵団行きは、取りやめだ!俺がこの身を預けるのは、あんなところじゃねぇっ!!」


    ジャン「今日、初めて思った。人類は、巨人に勝てるんじゃねぇかってよ」


    ジャン「それなのに、何も知らずに内地でぬくぬく過ごそうなんざ、馬鹿の考えることだ!!俺は、最前線で人類の歴史を見るんだ!」


    エレン「…ずいぶん変わったな、お前。別人みてぇだ」

  126. 166 : : 2014/02/09(日) 11:24:03
    ジャン「まぁ、さっきのこともあるけどよ、もう一つ…」


    ジャン「どこの誰とも分からねぇ骨の燃えカスに、馬鹿にされたくないだけだ…」


    アルミン「ジャン、それって…」






    ジャン「…話しが過ぎたな。俺はもう行くぞ」


    ミカサ「ジャン」


    ジャン「…?」









    ミカサ「…ありがとう」


    ジャン「…おうっ!」










    ガチャン…
  127. 167 : : 2014/02/09(日) 11:31:11
    エレン「…さて」


    アルミン「所属兵科選択は、明日だってね。エレンは勿論…」


    エレン「決まってる。オレは調査兵団に入るために、今日まで頑張って来たんだ」


    アルミン「ミカサも、本当にいいんだね?」


    ミカサ「うん。私は出席できないけど、後から書類を提出すればいいと教えられたから」


    アルミン「分かった」











    エレン「…いよいよだな」
  128. 168 : : 2014/02/09(日) 11:38:11
    ~診療所・別室~



    ライナー「」







    クリスタ「まだ、目を覚まさないんだね」


    ベルトルト「うん。ずっとこのままだ」


    アニ「本当に一生このままだったら、どうしよう…」


    コニー「そんなワケあるかよ。あのライナーだぞ?今に飛び起きるって」


    ユミル「同感だ。こいつがタダでくたばるとは思えねぇからな。黙って信じて待ってろって」


    アニ「うん…」
  129. 169 : : 2014/02/09(日) 11:43:52
    サシャ「何か、おいしい物の匂いを嗅がせれば、目を覚ましませんかね?」


    コニー「お前がライナーと同じ状態になったら、遠慮なくやってやるよ」


    サシャ「はいっ!よろしくお願いしますっ!」


    ユミル「こいつなら本当に目を覚ましそうだ…」
  130. 170 : : 2014/02/09(日) 11:51:22
    クリスタ「アニとベルトルトは、所属兵科はどうするの…?」


    ベルトルト「僕とアニは憲兵団に。そこで、ライナーを内地の診療所に移してもらう事にするんだ」


    ベルトルト「ここよりはいい治療が受けられるし、巨人の脅威からも遠ざかれる。お見舞いにも行きやすいしね」


    クリスタ「そう…。寂しくなっちゃうね…」





    ユミル「それよりも、お前は本当に調査兵団に入るのか?せっかく10番に入れてやったのに…」


    クリスタ「入れてやった…?」


    ユミル「間違った。せっかく10番に入れたのによ…」
  131. 171 : : 2014/02/09(日) 11:58:09
    クリスタ「今まではおびえているだけだったけど、今は違うの。今日、確信した」


    クリスタ「人類はやっぱり、壁の外に出るべき。壁の中に籠っていても、絶対に未来はないよ!」


    クリスタ「人類は巨人に勝てる!人の力だけでも、今日みたいにみんなが力を合わせれば、きっと!!」


    クリスタ「だから私も、その中の一人になりたい!!」





    ユミル「…そいつは、今までの死にたがりなだけのお前とは違う、ってことでいいのか?」


    クリスタ「…もちろんっ!!」





    ユミル「…分かったよ。私も調査兵団に行く。お前と離れたくないしなー!」ギュッ!


    クリスタ「ちょっ…!もう…!!」
  132. 172 : : 2014/02/09(日) 12:05:08
    コニー「…お前はどうする?」


    サシャ「私も…調査兵団ですかね?理由はクリスタと同じ部分もありますけど…」






    サシャ「やはり一番は、食べ物!土地!これに限ります!!」


    コニー「お前はぶれねぇな。安心できるよ」


    サシャ「へ?何か言いました?」


    コニー「別に。俺も、モノ好きなお前らについていけば、面白いモンが見れそうだ」






    コニー「入ってやるよ、調査兵団。人類の未来と、見たことのない景色を見るために、な」


    ユミル「…お前、本当にコニーか?」


    コニー「…ってな事を、さっきジャンが言ってた」


    ユミル「なんだ、ジャンかよ。脅かしやがって…」










    コニー(…まぁ、俺も似たようなモンかもしれねぇけど)
  133. 173 : : 2014/02/09(日) 12:40:41

    翌日、所属兵科を選択した訓練兵達は、それぞれの兵団へと散っていった。


    予定通りエレン、ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミルは調査兵団へ。
    ベルトルト、アニは憲兵団へと分かれた。
  134. 174 : : 2014/02/09(日) 12:45:26

    新兵が入団して、一週間が経過しようとしていた。


    調査兵団では、前回の壁外調査で接触した謎の『毛むくじゃら巨人』の実態を調査するため、
    巨大樹の森周辺への壁外調査を計画していた…
  135. 175 : : 2014/02/09(日) 12:50:49
    ~調査兵団本部・会議室~


    エルヴィン「…以上が、現時点で分かっていることの全てだ。何か、補足はあるか?」


    一同「…」






    エルヴィン「無いなら、会議は終了とする」


    ハンジ「あのさ…」


    エルヴィン「どうした?」





    ハンジ「次の壁外調査、本当に新兵も連れていくの?」


    ミケ「正直、俺も反対だ。今回は、今までとはワケが違う。5年ぶりの超大型出現に加え、謎の巨人。不確定要素が多すぎる」


    ハンジ「ウチの手練れだって、奴のせいで結構やられちゃったんだよ。新兵には危険すぎる」
  136. 176 : : 2014/02/09(日) 12:55:10
    リヴァイ「寝ぼけたことを言うな。じゃあ何か?仮にそいつが居なけりゃ、壁外は安全だとでも言いてぇのか?」


    ハンジ「そうじゃないけど…!ヘタすれば、経験の浅い新兵は、全滅するかもしれないんだよ!!」


    ハンジ「せめて今回だけ!!謎の巨人の情報が足りない今回だけは、新兵の帯同を見送ってほしい!!どう、エルヴィン!?」





    エルヴィン「ふむ。ハンジの言う事も一理あるが、さすがに全員を置いていくわけにもいかないな…」


    ミケ「数人は連れていく、と?」


    エルヴィン「人手が足りない。それこそ、新兵の手を借りたいくらいにな。それ程に、あの巨人については準備を万全にして臨みたい」


    ハンジ「それは、そうだけどさ…」
  137. 177 : : 2014/02/09(日) 13:00:57
    エルヴィン「…3名。せめて、3名は新兵からもメンバーを募りたい。それ以上は望まん」


    ミケ「3人か。ヘタに小分けにすると、果たして行きたがる新兵がいるかどうか…」


    リヴァイ「…一人、推薦したい奴がいる」


    ミケ「何?」


    エルヴィン「それは、例の…?」


    リヴァイ「あぁ。俺も会ったのはあれっきりだが、奴の目には、少々惹かれるものを感じた」


    ハンジ「リヴァイがそんな風に言うなんて、面白そうだね。誰なの?」











    リヴァイ「そいつの名は…」
  138. 178 : : 2014/02/09(日) 13:05:09

    ~調査兵団本部・とある一室~


    エレン「…」


    アルミン「エレン、どうしたの?」


    ミカサ「エレンは、長距離索敵陣形が頭に入らずに、悩んでいる」


    エレン「おまっ…それを言うなよ…!本気で悩んでるんだぞ…」


    アルミン「エレンに限らず、新兵はみんな苦労してるよ。あれを覚えないことには、死活問題だからね」


    エレン「だよなぁ…。次の壁外調査まであと三週間、何とか覚えねぇとな…」
  139. 179 : : 2014/02/09(日) 13:10:09
    アルミン「それはそうと、エレンが手に持ってるそれは、何?」


    エレン「あぁ、これか。シガンシナが陥落する日に、親父から預かった鍵だ。地下室に行ける鍵らしいんだけど…」


    エレン「いろいろありすぎて、コイツの存在をすっかり忘れてたな。オレも、さっき思い出したんだ」


    エレン「そこに何があるのか知らねぇけど、シガンシナを取り返さないことには、この鍵も意味がねぇよな…」
  140. 180 : : 2014/02/09(日) 13:12:32
    ガチャ…







    モブリット「いたいた!やっと見つけた!」


    エレン「えっ…?」


    モブリット「君がエレン・イェーガー君だよね?」


    エレン「そうですけど…」


    モブリット「リヴァイ兵長がお呼びだよ。そっちの二人も。会議室に来いってさ」












    エレ・ミカ・アル「…えっ!?」
  141. 184 : : 2014/02/09(日) 19:30:08
    ~調査兵団本部・会議室~


    エレ・ミカ・アル「失礼します…」


    リヴァイ「」ギロッ!






    エレン「いっ…!?」


    アルミン「…っ!」


    ミカサ「」ギロッ!






    リヴァイ「…入れ。好きなところに掛けて構わねぇ」


    エレン「では、失礼します…」ガタ


    ミカ&アル「」ガタ
  142. 185 : : 2014/02/09(日) 19:35:18
    エルヴィン「改めて。私が調査兵団団長、エルヴィン・スミスだ。よろしく」


    エルヴィン「こっちは兵士長のリヴァイ。もう、どちらも顔は知っているね?」


    エレン「もちろんです。偉大な団長と、人類最強の兵士長ですので…」


    エルヴィン「ははは、そう硬くなるな。何も、君たちを取って喰おうと言うわけではない」






    エルヴィン「三週間後、我々は巨大樹の森周辺への壁外調査を実施するという事は聞いているね?」


    エレン「はい、それに向けてネス班長指導の下、長距離索敵陣形の訓練を行っています」


    エルヴィン「うむ。その遠征に帯同する新兵だが、今回は3名のみ、壁外に連れていくことにしたんだ」
  143. 186 : : 2014/02/09(日) 19:40:13
    アルミン「3名…!?と言うと、この場にいる僕たちが…」


    リヴァイ「現段階で、候補として挙げているのはエレン、お前だけだ」


    エレン「え…!?オレ、ですか…?」





    エルヴィン「その通り。何でも、先日のトロスト区奪還作戦で、リヴァイが君を気に入ったらしくてね」


    リヴァイ「別に気に入ったわけじゃない、少し興味を持っただけだ。勘違いするな」


    エレン「は、はぁ…」


    エルヴィン「君さえよければ、次の壁外調査に帯同してもらいたいのだが、どうだろう?」
  144. 187 : : 2014/02/09(日) 19:45:16
    リヴァイ「無理強いはしない。こればっかりは、俺達だけで決められることじゃねぇからな」


    エレン「…行きます。行かせてください!」


    リヴァイ「…そう言うと思っていた。やはりお前は、ウチの色に一番馴染んでいる」


    エルヴィン「さて、エレン一人を呼ぶのも忍びなかったので、君たちにも声を掛けさせてもらったが…」


    エルヴィン「来るかい?ミカサ、アルミン…」


    アルミン「僕は…」






    ミカサ「行きます。私も。エレンは、私がいなければ早死にしてしまうので」


    エレン「お前、まだそんなことを…」


    エルヴィン「ははは、面白いな。いいだろう、認める」
  145. 191 : : 2014/02/09(日) 19:50:11
    リヴァイ「そっちの奴はどうする?来るのか来ねぇのか、自分の意思で決めろ」





    アルミン「…行きます。遅かれ早かれ、壁外の景色をこの目で見なければならない。そのために、僕も行きます!」


    エルヴィン「決まりだな。俺の言った通りだろう、リヴァイ?」


    リヴァイ「別に、容易に想像できるだろう。エレンが来れば、連れのこいつらもすんなりついて来ることくらいな」


    アルミン「連れって…」


    ミカサ「どうやら、私達はエレンのオマケのよう。納得いかないけど」


    エルヴィン「すまない。オマケと言うつもりはないが、エレンをダシに連れていく新兵を絞りたかったというのはあるな」


    エルヴィン「これで、他の新兵に変な気を遣う事も、遣わせることもなくなった。一安心と言ったところか」
  146. 193 : : 2014/02/09(日) 19:55:24
    リヴァイ「ところでエレン、お前は今、左腕を無くしている状態なワケだが…」


    エレン「はい…」


    リヴァイ「何ができる?今のお前には」






    エレン「…確かに、両手で刃を扱えないオレでは、巨人のうなじの肉を削いで、直接討伐するのは不可能です」


    エレン「でも、気付いたんです。何も、オレ自身の手で巨人を殺すことが全てじゃない、同じ目的の仲間がたくさんいる、と」
  147. 195 : : 2014/02/09(日) 20:00:13
    エレン「今まではオレの手で巨人を駆逐することばかり考えていましたが、今は違います」


    エレン「オレが巨人を殺せないのなら、オレの仲間に殺してもらえばいい。オレは、そのために最大限のサポートをしようと」






    エレン「巨人が追いかけてくるのなら、その足を削げばいい」


    エレン「巨人が仲間を掴むのなら、その腕を斬り落としてやればいい」


    エレン「片腕だって、できることはたくさんある。そのために、オレは足の指で立体機動装置を操れるようになりました」






    エレン「それにこの間の奪還作戦で、駐屯兵団のイアンさんに言われて、とても嬉しかったんです」


    エレン「『討伐補佐2体』。これがオレにできる、最高の仕事。最大の貢献」


    エレン「だからオレは、この調査兵団で、巨人を駆逐する皆さんのサポートをしたい!」
  148. 196 : : 2014/02/09(日) 20:05:12
    エレン「オレがバンバン足を削ぎますから、皆さんがガンガンとどめを刺してください!そのためなら、オレはどんな任務でも引き受けます!」


    エレン「だからオレは!とにかく巨人をぶっ殺す皆さんの、力になりたいっ!!」


    リヴァイ「…そうか。よく分かった」






    リヴァイ「五体不満足で退団していく奴はごまんといたが、五体不満足で入団するイカれた奴はお前が初めてだ」


    リヴァイ「お前が俺達に見せてくれる景色は、今まで通りクソみてぇな物か、それとも希望の世界か…」


    リヴァイ「その、クソみてぇに汚ねぇ言葉遣いは、俺が後でゆっくり調教してやる。今はいいだろう」
  149. 197 : : 2014/02/09(日) 20:10:15
    リヴァイ「…お前ら、入れ」







    ガチャ…


    エレ・ミカ・アル「!?」







    ゾロゾロ…







    エレン「あの…この人たちは?」


    エルヴィン「紹介しよう。次の壁外調査、新兵である君たちの護衛、並びにお目付け役となる、特別班のメンバーだ」


    エルヴィン「いくら君たちが優秀とはいえ、初めての壁外調査」


    エルヴィン「おまけに、謎の巨人の存在も脅威だ。さすがに、何もなしで行動させるわけには危険すぎる」






    エルヴィン「君たちは彼らの下で、壁外調査のノウハウ、さらには調査兵団での身のふるまいなど、いろいろなことを学ぶといい」


    リヴァイ「この4人とお前ら、そして俺を加えた全8人の班だ。まぁ、仲良くしようじゃねぇか…」
  150. 198 : : 2014/02/09(日) 20:15:12
    リヴァイ「というワケだ。お前ら、こいつらの躾は任せたぞ…」







    リヴァイ「エルド、グンタ、オルオ、ペトラ…」


    エルド「了解です」


    グンタ「任せてください」


    オルオ「こいつらが調子に乗ろうモンなら、俺の教育的制裁を喰らわせてやりますよ」


    ペトラ「変に脅さないでよ!みんな、よろしくね」


    エレ・ミカ・アル「よろしくお願いします!」
  151. 199 : : 2014/02/09(日) 20:20:13
    オルオ「おうおう!お前ら、早速ペトラに色目使ってんじゃねぇぞ?女はともかく、そこの悪人面と金髪キノコ!」


    エレン「悪人面…」


    アルミン「金髪キノコ…!?」







    ペトラ「あぁ、ごめんね、気にしないでいいから。この人の言ってることは、100%無視していいよ」


    オルオ「ひゃっ…!?」


    ペトラ「分からないことは困ったことがあれば、何でも言ってね!私達が力になってあげるから!」
  152. 200 : : 2014/02/09(日) 20:25:07
    エルド「すっかりお姉さん気分だな、ペトラ」


    グンタ「兄弟がほしいって前から言ってたもんな。御両親はもう盛れないのか?」ニヤニヤ


    ペトラ「最低」


    グンタ「」


    エルド「はっはっは、今のはお前が悪いぞ、グンタ!」


    オルオ「ったく、新兵に先輩としての威厳を見せてやらなきゃならねぇってのに、ヘラヘラしやがって…」









    ミカサ「…とても愉快な人達」


    エレン「だな。楽しくなりそうだ」


    アルミン「キノコ…」グスン…
  153. 202 : : 2014/02/09(日) 20:30:14

    その後、エレン達は特別班、通称「リヴァイ班」のメンバーと共に過ごすことが多くなった。


    各種訓練は勿論、長距離索敵陣形や壁外での行動・判断、さらには過去の体験談など、その話の一つ一つが、
    エレン達のこれまでの常識を根本からひっくり返してしまうほどのものであった。


    そのうち、他の104期調査兵との接点も増え、いつしかリヴァイ班の先輩たち4人は、新兵たちの人気者になっていった。







    そうこうしているうちに、三週間があっという間に過ぎ、壁外調査の日が訪れた…
  154. 204 : : 2014/02/09(日) 20:35:19
    ~カラネス区・前門前~







    ザワザワ…







    エレン「…」


    オルオ「今回は、カラネス区からの出発だ。いつも使ってるトロスト区の出口は、お前らが封鎖しちまったからな」


    エレン「そうですよね…。先人たちが築き上げてきたシガンシナ奪還ルートが、一瞬で白紙に…」


    オルオ「全くだ。かといって、それに代わるような新たな希望が降ってきたわけでもねぇ。お先真っ暗だな、こいつは」


    ペトラ「オルオ、そういうこと言わないの。わざわざエレン達の初陣の士気を下げるようなこと言って…」
  155. 205 : : 2014/02/09(日) 20:40:20
    オルオ「別に士気を下げようとしているわけじゃない。置かれている現状を確認し、嘆くのは、大切な儀式だ」


    オルオ「目を背けたところで、何も事態は好転しねぇ。なら、黙って真正面から事実を受け止め、それを踏まえて前に進むべきだ。違うか?」


    ペトラ「…オルオにしてはいいこと言うじゃん。それが兵長の受け売りだったとしても、ね」


    オルオ「馬鹿野郎っ!!今のは正真正銘、俺の言葉だっつーの!!」







    ギャーギャー…







    エレン「…なんだかんだで仲良いよな、あの二人」


    ミカサ「うん。でも、さすがに時と場所をわきまえてほしい」








    ダリウス「コラぁ!!オルオ、ペトラ、ギャーギャー煩いぞ!!夫婦喧嘩なら他所でやれっ!!」








    ミカサ「…ほら」


    エレン「ははは…」
  156. 206 : : 2014/02/09(日) 20:45:13
    アルミン「大丈夫だ…大丈夫だ…僕はやれる…」ブツブツ…


    エルド「アルミン」


    アルミン「ひっ!?」ビクッ!






    グンタ「落ち着け。そんなにガチガチになってると、いざって時に動けなくなっちまうぞ」


    アルミン「す、すみません…」


    エルド「別に謝ることじゃないさ。そこまで緊張する気持ちも、分からなくはないからな」


    グンタ「俺達も、初陣の時はガチガチだったからなぁ。懐かしい」
  157. 207 : : 2014/02/09(日) 20:49:44
    エルド「初陣と言えば、とんでもない武勇伝を持ってる奴らもいるからな。あれは伝説級だ」


    グンタ「無事に壁外調査から帰ってきたら、お前にも教えてやるよ」


    アルミン「はぁ…。お願いします…」









    「開門30秒前っ!!!!」








    エルド「おっと、そろそろ気を引き締めるか」









    ダリウス「これより人類は、また一歩前進する!!」


    ダリウス「先日の勝利の勢いそのままに、人類の力を、巨人どもに思い知らせてやるのだ!!!」


    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」
  158. 208 : : 2014/02/09(日) 20:56:04
    「開門、始めっ!!!」











    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……











    エルヴィン「これより、第57回壁外調査を開始する…」



















    エルヴィン「…前進せよっ!!!!!!」
























    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!

  159. 209 : : 2014/02/09(日) 21:00:10
    ~壁外・平原~


    エルヴィン「…もうじきだな」


    ハンジ「あのさ、エルヴィン…」


    エルヴィン「どうした?」






    ハンジ「当初の予定では、新兵達は伝達だったよね。それをどうして、一番外側の索敵に回したの?」


    エルヴィン「今回の新兵に対する過保護ともいえる措置は、例の巨人を警戒してのものだ」


    エルヴィン「だが、リヴァイ班のメンバーから、森までの道中については、これまでと危険度は変わらないだろうとの進言があった」


    エルヴィン「何より、安全なところに回すのであれば、自分達のお付きは必要ないだろう、との事だったからな」
  160. 211 : : 2014/02/09(日) 21:05:13
    ハンジ「へぇ、頼もしいね。その意気なら、新兵達を安心して任せてもいいかもね」


    ハンジ「そうでしょ?リヴァイ?」


    リヴァイ「…さぁな。結果なんてモンは、誰にも分らねぇからな」


    ハンジ「あ、そうでございますか…」






    エルヴィン「よし、この辺りだ…」











    エルヴィン「…長距離索敵陣形、展開っ!!!!!」バッ!
















    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!
  161. 212 : : 2014/02/09(日) 21:10:11
    ~索敵班・エレン&オルオ組~


    エレン「」キョロキョロ…






    オルオ「キョロキョロするな。心配しなくても、近くに巨人は居やしねぇよ」


    エレン「はい。でも、なんだか落ち着かなくて…」


    オルオ「お前は黙って、俺に頼ってればいいんだよ。何かあったら、俺が何とかしてやる」


    エレン「はぁ…」






    エレン(この三週間で、オルオさんがすっかり兄貴風を吹かせてしまっている。まぁ、悪い事ではないけど…)


    エレン(何というか、年下の扱いに慣れてるみたいな…。オルオさんって、弟とかいるのかな…?)
  162. 213 : : 2014/02/09(日) 21:15:17
    ドドドドドドッ…


    エレン「!?」


    オルオ「おっと、おいでなすったか?」







    巨人「」ドドドドドドッ!







    エレン「まだ距離はありますが、この分だとすぐに追いつかれます!煙弾を…」カチャカチャ…


    オルオ「おう、頼んだ……いや、待て」


    エレン「えっ…?」
  163. 214 : : 2014/02/09(日) 21:20:17
    巨人「」ドドドドドドッ!







    オルオ「…すぐにこっちに向かってくるわけでもなく、距離を取って俺達と並走している。普通の動きじゃねぇな」


    オルオ「あいつはおそらく奇行種だ!行動が予測できねぇから、積極的に仕留めなきゃならねぇ!!」


    オルオ「エレン、煙弾の色は黒だ!そいつを撃ったら、俺と一緒に奴を仕留めるぞ!!」


    エレン「はいっ!!」パシュウゥゥッ!









    ドドドドドドッ!
  164. 215 : : 2014/02/09(日) 21:25:16
    オルオ「さて、新米の前で情けねぇ姿は見せられねぇからな…」


    オルオ「平地での立体機動は、基本的に成功率が低い!奴の体をよーく狙って、振り回されねぇようにしとけ!」


    エレン「はいっ!!」パシュッ!






    巨人「」サクッ!






    エレン「よしっ!!行くぞ!!」ヒュゥゥゥゥゥンッ!


    巨人「アァァァァァァァァッ!!」ブンッ!







    エレン(オレにできること…。奴の足を狙って…)


    エレン「喰らえ…!!」ビュッ!!








    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!








    巨人「ウゥゥ…」バターンッ!!
  165. 216 : : 2014/02/09(日) 21:30:12
    オルオ「よくやった、及第点だ。後は俺が…」ビュッ!







    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!







    巨人「」シュウゥゥゥゥ…







    オルオ「…ふぅ、討伐数1追加っと!」スタッ!


    エレン「やりましたね…って、うわっ!!」ドテッ!


    オルオ「おいおい、着地で失敗したら決まらねぇだろうが。巨人に囲まれてる状態なら、一発でアウトだぞ?」


    エレン「すみません、次からは気を付けます…」


    オルオ「まぁいい。馬に乗れ、陣形に戻るぞ」


    エレン「はいっ!!」
  166. 217 : : 2014/02/09(日) 21:35:16
    ~索敵・ミカサ&ペトラ組~


    巨人「」バターンッ!!






    ペトラ「今よ、ミカサっ!!」


    ミカサ「…ふっ!!」ビュッ!







    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!







    巨人「オォォォ…」シュウゥゥゥゥ…







    ミカサ「…ふぅ」スタッ


    ペトラ「さすがミカサ、新兵とは思えない腕前ね」


    ミカサ「どうも…」
  167. 218 : : 2014/02/09(日) 21:40:13
    ペトラ「それにしても、やたら奇行種が多いわね。向こうでも、2発ほど黒い煙弾を確認したけど…」


    ミカサ「普段とは、少し違うと…?」






    ペトラ「普段、って言っても、毎回何が起きるか分からないからね。セオリーなんてものは、存在しないのと一緒」


    ペトラ「大切なのは、臨機応変に行動できるかどうか。ほんの一瞬の判断が、その後の命運を大幅に左右するからね」


    ミカサ「…」






    ミカサ(エレン、アルミン、どうか無事で…)
  168. 219 : : 2014/02/09(日) 21:45:13
    ~索敵・アルミン&エルド&グンタ班~


    アルミン「やあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」ビュッ!






    ズバアァッ!!







    巨人「…アァァ?」


    アルミン「あ…」


    アルミン(浅かった…!?斬撃で腱を削ぎきれなかった…)









    エルド「ボケっとするなアルミンっ!!」
  169. 220 : : 2014/02/09(日) 21:50:16
    グンタ「くっ…!!」ビュッ!







    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!







    巨人「ウゥゥ…」バターンッ!!


    エルド「…うらあっ!!!」ビュッ!!







    ズバアァァァァァァァァァッ!!!!!







    巨人「」シュウゥゥゥゥ…
  170. 221 : : 2014/02/09(日) 21:55:11
    エルド「おいアルミン!」


    アルミン「あ…その…」






    エルド「俺が怒っているのは、足を削ぎ損ねたことじゃない。失敗した直後、即座に次の行動に切り替えなかったことだ」


    エルド「この壁外では、ほんのわずかなことが命取りになるんだ。さっきだって、お前は喰われていてもおかしくなかったんだ」


    グンタ「確かに、巨人を目の前にして怖いのは分かる。でも、そこで即座に的確な判断ができる奴が、優秀な兵へと成長していけるんだ」


    アルミン「はい…すみませんでした…」






    エルド「…ま、これから少しずつ学んでいけばいいさ。とりあえず、お疲れさん」
  171. 222 : : 2014/02/09(日) 22:00:17
    グンタ「おい、さっきのはどうする?」


    エルド「そうだなぁ…」


    アルミン「え…?」






    エルド「討伐補佐…には、物足りないな。『討伐補佐補佐』くらいじゃないのか?」


    グンタ「良かったなアルミン。お前にも、戦果がついたぞ」


    アルミン「補佐補佐…」ハハ…


    グンタ「討伐補佐補佐は、2体分で討伐補佐一体分だ。ちなみに、カウントは勝手にやれよ。ヘタに自慢すると逆に恥かくからな」


    エルド「そういや、オルオが昔勘違いして自慢しまくってたな。『討伐補佐補佐11体だ!!』ってさ」


    グンタ「俺達は腹抱えて笑ってんのに、あいつは気付かないでやんの!上官たちも苦笑いだったな」


    エルド「気付いた後は、記憶の彼方に葬ったらしいぞ、あの黒歴史を。俺達がしっかり覚えてるってのによ」


    アルミン「あの…そろそろ陣形に戻ったほうが…」












    エルド&グンタ「あっ…」
  172. 223 : : 2014/02/09(日) 22:05:30

    その後は特に異常もなく、目的の巨大樹の森へと到着した。
    大半の兵士は森の北側外周を取り囲むように樹上に配置され、待機命令が出された。


    エルヴィン、リヴァイらの上級兵士は、数班に分かれて森の中へと潜入。
    謎の巨人の手がかりについて、捜索を開始することになった。






    しかし、一部の兵士は、道中である違和感を感じていた…
  173. 225 : : 2014/02/09(日) 22:10:24
    ~巨大樹の森・入口付近~


    エルヴィン「…作業については以上だ。指定された班に分かれて行動してくれ」


    リヴァイ「その前にエルヴィン、少しいいか?」


    エルヴィン「何だ?」


    リヴァイ「他の奴らも聞いてくれ。この中で、ここまでの道中の違和感について気付いた奴はいるか?」


    ハンジ「やはり、リヴァイも…?」


    ミケ「俺も気付いた。どうやら、考えていたことは一緒のようだな」


    モブリット「えっ…?自分は何も…」


    ナナバ「もしかして、とは思ったけど、確証は持てなかったな。でも、やはり…」

  174. 227 : : 2014/02/09(日) 22:16:34

    リヴァイ「遭遇した巨人の数が、明らかに少ない。今までの壁外調査の中では、群を抜いて、だ」


    リヴァイ「おまけに、遭遇した数に対する奇行種の割合が多かった。異常事態だとは思わねぇか?」


    エルヴィン「赤の煙弾は2発。黒の煙弾は…10発近く見たな」


    ハンジ「犠牲者が出てないのが、唯一の救いだね」


    ミケ「おまけにその奇行種共、動きが妙だったと聞く」


    ナナバ「奇行種だからもともと妙な動きなんだけどね。どうも、こちらの様子を伺うような動きをしていたんだ」


    モブリット「偵察…ですか?」

  175. 228 : : 2014/02/09(日) 22:20:09

    リヴァイ「奇行種とはいえ、ただの巨人が偵察なんて頭使ったマネ、できると思うか?」


    エルヴィン「…となると、奴か?」


    リヴァイ「可能性はある。全く、胸クソ悪ぃモンだな、こりゃ」


    ハンジ「もしかしたら、今この瞬間も、奴はどこかでほくそ笑んでるかもしれない…ってこと?」


    エルヴィン「あり得るだろう。何が目的なのかは知らないが、すでに目を付けられていると思った方がいいな」


    モブリット「そんな…」


    ナナバ「臆している暇はない。向こうがその気なら、こっちも受けて立つべきだよ」

  176. 229 : : 2014/02/09(日) 22:25:19

    ミケ「しかし、得体の知れない相手だ。何の策もなしに突っ込むのは危険じゃないか?」


    エルヴィン「策ならある」


    ミケ「な…?」


    ハンジ「もしかして、さっき森の奥に行かせた班は…」


    エルヴィン「そうだ。後は、我々が奴を発見次第、森の中の…」ペラッ…







    エルヴィン「…この地点を目指して、誘導してくれ。その先は、追って連絡する」


    リヴァイ「そう言うワケだ。ビビってクソ漏らさねぇように、ケツ引き締めてかかれ」


    一同「おうっ!!」

  177. 230 : : 2014/02/09(日) 22:30:10
    ~巨大樹の森・入口樹上~


    エルド「…よぉ、久しぶりだな」


    オルオ「おう、お前らも来たか」






    エレン「アルミン、大丈夫だったか?」


    アルミン「大丈夫…とは言えないかもしれないけど、何とかたどり着けたよ」


    グンタ「記念すべき『討伐補佐補佐1』を手に入れたからな」ハッハッハ


    アルミン「あっ、それは言わないでくださいよ…」

  178. 231 : : 2014/02/09(日) 22:35:14
    オルオ「こっちのエレンは討伐補佐1だ。補佐補佐ごときで調子に乗るんじゃねぇぞ?」


    エルド「お前が言えた立場かよ…。昔のことは、もうアルミンに言っちまったからな」


    オルオ「なあぁぁぁっ!?お前、何余計なことしてくれてんだっ!!!」






    ペトラ「うるさいよ、オルオ。補佐とか補佐補佐とか、そんな小さいことで争わないでよ」


    オルオ「ペトラてめぇ…!初陣で補佐1だぞ、エレンは!十分優秀だろうが!!」


    ペトラ「ミカサはすでに討伐数2よ!やっぱ首席は違うわー」


    オルオ「なっ…!?」


    ミカサ「…」

  179. 232 : : 2014/02/09(日) 22:40:23
    オルオ「…おいエレン、あんな奴に負けるな!お前は帰路で討伐10を記録しろ!!」


    エレン「えっ、オレには無理ですよ…!片腕じゃうなじの肉を削げないですし…」


    オルオ「じゃあ討伐補佐100だ!これはノルマだ、絶対達成しろ!!」


    エレン「えぇぇぇ…」


    ペトラ「こっちも負けられないわ!!ミカサ、あなたは討伐50を目指しなさい!!」


    ミカサ「…はぁ」






    エルド「おいおい、巨人討伐はゲームじゃねぇんだぞ…」


    グンタ「こいつら、ピクニックにでも来てんのか…」


    アルミン「ははは…」



















    ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!!!!!!!!


    一同「!?」

  180. 234 : : 2014/02/09(日) 22:47:59
    エルド「何だ、今の雄たけびは!?」


    ペトラ「森の奥から聞こえたっ!!」


    グンタ「ずいぶん野太い声だったな…。動物の物じゃなさそうだ」


    オルオ「と、なると…」









    エレン「…巨人っ!?」


    ミカサ「まさか…!?」


    アルミン「例の、『毛むくじゃら巨人』が…!?」
  181. 235 : : 2014/02/09(日) 22:52:38
    ナナバ「みんなっ!!」ヒュパッ!


    ペトラ「ナナバさんっ!?」






    ナナバ「すごい声だったね…。とにかく、全兵に呼びかけて!森の奥に集合するように!!」


    エレン「一体、奥で何が起きてるんですか…?」


    ナナバ「そうなった経緯については、行きがてら説明するよ。とりあえず、伝達を急いで!」


    エレン「は、はいっ!」












    アルミン「一体、何が…」
  182. 238 : : 2014/02/10(月) 20:00:13
    ~時は少々さかのぼり、森内部・ハンジ&モブリット組~








    ヒュゥゥゥゥゥン…








    ハンジ「いやぁ、巨人に遭遇したとしても見下ろしながら飛べるこの森、やっぱ好きだなぁ」


    モブリット「勘弁してくださいよ…。いつ、謎の巨人が現れるか、ビクビクしてるんですから…」


    ハンジ「…」


    モブリット「…分隊長?」







    ハンジ「モブリット、あれを見て…!」


    モブリット「あれ…?」


    モブリット「…何ですかあれは!?」











    足跡「」ドーンッ!
  183. 239 : : 2014/02/10(月) 20:05:19
    ハンジ「足跡、しかも普通の巨人の物じゃない。見て、周りに茶色い毛が落ちてる」


    ハンジ「ちょっと降りて近くで見てみたいけど、危ないかな。森の中だと、近くの巨人が確認しづらいからねぇ…」


    ミケ「問題ない。今、この近辺に巨人は居ない」


    ハンジ「ミケ!どうしてここに?」


    ナナバ「理由はあなたたちと同じ。向こうにも同じ足跡があって、辿ってきたらここに辿り着いた」


    ハンジ「なるほどね…。それじゃとりあえず、一旦降りて見てみようか」








    ナナバ「…ふっ」スタッ


    ハンジ「巨人の匂いを感じたら教えてね、ミケ」


    ミケ「任せておけ」

  184. 240 : : 2014/02/10(月) 20:10:13
    モブリット「大丈夫だとは分かっていても、やはり恐ろしいですね…」


    ミケ「そんなに怖いのなら、樹の上で待っていろ」


    モブリット「い、いえ…!大丈夫ですっ!」






    ハンジ「それにしても、見てよこれ。足跡と言うより、人の手の形に似てるよね」


    ミケ「巨人が逆立ちで歩いたわけではないだろうしな。かと言って、こんなに巨大な動物は普通存在しない」


    モブリット「やはり、例の巨人の…」

  185. 241 : : 2014/02/10(月) 20:15:04
    ミケ「足跡は、森の奥に向かって続いている。とりあえず、行ってみるか?」


    ナナバ「そうだね。そのために、今回私達が来たワケだし」


    ハンジ「了解。とりあえずモブリット、足跡のスケッチよろしくね」


    モブリット「はいっ」バッ!






    ミケ「…!!」スンスン


    ハンジ「ミケ…?」









    ドシィンッ!ドシィンッ!


    一同「!?」
  186. 242 : : 2014/02/10(月) 20:20:15
    ハンジ「足音!?巨人か!?」


    ミケ「そのようだ。いったん樹上に退避!!」






    パシュッ!!






    ヒュゥゥゥゥゥンッ…






    スタッ…






    ハンジ「ふぅ…。ミケ、方角は?」


    ミケ「右方向から…一体。だが…」


    ナナバ「だが…?」


    ミケ「この匂いは、リヴァイとダリウスも一緒だな。追われてる…?」
  187. 244 : : 2014/02/10(月) 20:25:13
    ハンジ「何だって!?もしかして…」







    ズシィンッ!!







    モブリット「…いましたっ!!」


    リヴァイ「」ヒュゥゥゥゥゥンッ!


    ダリウス「」ヒュゥゥゥゥゥンッ!









    獣の巨人「」ドシンドシンッ!


    ハンジ「出たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


    ミケ「こいつが…」
  188. 245 : : 2014/02/10(月) 20:30:15
    ダリウス「…兵長っ!」


    リヴァイ「分かっている。こいつは俺が連れていく。お前はあいつらに説明してやれ」


    ダリウス「分かりました!お気を付けて…」ヒュッ…!







    ズシィンズシィンッ!!










    ズシン…










    ハンジ「…行っちゃった」


    ダリウス「とりあえず、奴の事は兵長に任せましょう。今から言う話を聞いてください」スタッ


    ミケ「ダリウス。何故、あの巨人に追われていた?」


    ダリウス「『追わせていた』んです。例の地点へ導くために」
  189. 246 : : 2014/02/10(月) 20:35:11
    ハンジ「ってことは、誘導作戦の第一段階はとりあえず成功ってことかな?」


    ダリウス「えぇ。後は、向こうの班がやってくれるでしょう。森の外周で待機している兵達を、例の地点へ集合させろと伝えてほしいと…」


    ナナバ「分かった。手分けして呼びに行こう」


    ミケ「もう集めるのか…。少々早すぎはしないか?」


    ハンジ「何か不測の事態が起きたときに、ヘタに分散しているよりは、ある程度固まっていた方が対処できる。そう言う判断じゃないかな?」


    ミケ「あまり得策だとは思えんが…。まぁいいだろう、従おう」


    ダリウス「それでは、自分も向かいます。皆さん、よろしくお願いします」
  190. 247 : : 2014/02/10(月) 20:40:35
    ~森・リヴァイ&獣の巨人~


    リヴァイ「」ヒュゥゥゥゥゥンッ!


    獣の巨人「」ズシンズシン







    リヴァイ(奴も同じように、人間を捕食するのか?奴に知性はあるのか?)


    リヴァイ(今のところは、馬鹿みてぇに追いかけてくるだけだが、前みてぇに巨人を操ったりもするのか…?)


    リヴァイ(…やめておこう。考えても、どうせ分かりはしない。今は、目先の事だけに集中する)








    リヴァイ「」ヒュゥゥゥゥゥ…
  191. 248 : : 2014/02/10(月) 20:45:11
    獣の巨人「」ガシッ!


    リヴァイ(岩をつかんだ?何を…)







    獣の巨人「」ブンッ!


    リヴァイ「!?」






    岩「」ギュンッ!


    リヴァイ「くっ!投げただと!?」ビュッ!






    獣の巨人「」ブンブンッ!






    リヴァイ「くっ…!次から次と!やっぱてめぇには、知性があるとみていいのか!?」


    リヴァイ(もう少し…もう少しだ。あの場所に誘い込みさえすりゃ、こいつは…)
  192. 249 : : 2014/02/10(月) 20:50:20
    獣の巨人「」ギュンッ!






    ドシンドシンドシンドシンッ!






    リヴァイ「加速だと!?」


    リヴァイ(マズい…!このままでは、一瞬で追いつかれ…)







    獣の巨人「」ドシンドシンドシンドシンッ!


    リヴァイ「は…?」







    ドシンドシンドシンドシン……







    リヴァイ「…追い抜いただと?奴は、俺に興味を示さねぇのか…?」


    リヴァイ(本当に行動が読めねぇな…。だが、あの先にあるのは…)














    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!!!!!


    リヴァイ「…かかったか」
  193. 250 : : 2014/02/10(月) 20:55:28
    ~森・とある地点~


    ズシンズシン…







    ケイジ「団長、奴が来ます…」


    エルヴィン「よし、構えろ。その時は一瞬だ…」






    ズシンズシン…








    ズシンズシン!











    獣の巨人「」ズシンズシンッ!











    調査兵「出たっ!!」


    エルヴィン「今だ!撃てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!!!!」

















    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!!!!!

















    シュウゥゥゥゥゥ…

  194. 251 : : 2014/02/10(月) 21:00:34
    獣の巨人「」ギシッ…!






    エルヴィン「…こいつが。確かに、前回見た奴と同一個体のようだが」


    ケイジ「随分とあっさり捕まりましたね。前は、奴一体にどれだけ苦しめられたか…」






    リヴァイ「やったのか、エルヴィン」スタッ


    エルヴィン「あぁ、見ての通りだ。気持ち悪いくらい、スムーズに事が運んだよ」


    リヴァイ「こいつの行動は不可解な点が多い。俺もさっき、コイツを誘導していたんだが…」


    リヴァイ「急加速したかと思えば、俺を追い抜いて自分からここに飛びこみやがった」


    エルヴィン「やはり、少々異形な奇行種という事なのか…?」


    リヴァイ「どうだろうな。少なくとも、岩を投げつけるくらいの知性は持ってるみてぇだが…」
  195. 253 : : 2014/02/10(月) 21:10:55
    エルヴィン「とりあえず、皆が集まるまで待機だ。ヘタに手を出さん方がいいだろう」


    リヴァイ「わざわざ全員を集めるとは…。この間のが、余程堪えたらしいな、エルヴィン」


    エルヴィン「まぁな。兵を分散させられ、じわじわと一人ずつ死んでいった。いや、殺されたと言った方が正しいか」


    リヴァイ「こいつが考えて巨人を操ったのか、はたまた別の要因か。今はサッパリだな」





    エルヴィン「仮にこいつを討伐する必要があった時、兵力は多いほうがいい。それに、皆に一度こいつを見せておく必要もあるしな」


    リヴァイ「同感だ。情報の共有は大切だからな」





    リヴァイ「仮に俺達がくたばるようなことがあった時に、一人でも生き残って壁内に情報を持ち帰ってくれりゃ、御の字だからな」


    エルヴィン「縁起でもないな。もう少し気の利いた冗談をお願いしたいものだ」


    リヴァイ「…チッ!」
  196. 255 : : 2014/02/10(月) 21:15:31
    獣の巨人「…」






    リヴァイ「さて…」チラッ


    エルヴィン「随分とおとなしいな。抵抗する素振りも見せないとは」


    リヴァイ「こっちの油断を誘ってるのか、何も考えてねぇだけの奇行種か。誰にも分からん」パシュッ






    ヒュゥゥゥゥゥンッ…






    リヴァイ「」スタッ


    獣の巨人「…」








    リヴァイ「なぁ、てめぇは一体どこから来た?目的は何だ?俺の言ってることが理解できるか?」


    獣の巨人「…」
  197. 256 : : 2014/02/10(月) 21:20:13
    リヴァイ「何故この間は、俺達を巨人に襲わせた?巨人は、お前の言う事を聞くのか?お前は一体、何ができるんだ?」


    獣の巨人「ウ…」


    リヴァイ「…あ?」












    ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!












    リヴァイ「くっ…!」ビリビリ…


    エルヴィン「何だ!?突然…!?」ビリビリ…


    ケイジ「耳が…」ビリビリ…











    獣の巨人「ウオォォォォ…」











    獣の巨人「…」シーン…
  198. 257 : : 2014/02/10(月) 21:25:11
    リヴァイ「…てめぇ、びっくりしたじゃねぇか」






    ミケ「リヴァイっ!」スタッ


    ネス「すごい声でしたね…」


    シス「何ですか、今の声は?」


    リヴァイ「早かったな。お前らも来たか」


    ネス「…何ですか、こいつは」


    ミケ「例の巨人、捕獲したのか…」


    リヴァイ「捕まえたはいいが、相変わらず得体の知れん奴だ。思考が全く読めん」
  199. 258 : : 2014/02/10(月) 21:30:22
    エルヴィン「ミケ!」


    ミケ「何だ、エルヴィン?」


    エルヴィン「周囲の様子で、何か変わった点はあるか?」


    ミケ「いや…」スンスン






    ミケ「特には何もない。異常なしだ」


    エルヴィン「そうか…」


    リヴァイ「どうした、何故そんなことを聞く?」


    エルヴィン「いや、なんとなくな。こいつが巨人を統率する術を持っているのなら、今の雄たけびが無関係ではないかもしれん、と思ってな」


    ミケ「今のところは、その心配はないようだ」
  200. 259 : : 2014/02/10(月) 21:35:10
    ハンジ「うおぉぉぉぉっ!!!!!捕獲できてるうぅぅぅぅぅっ!!!!!」


    モブリット「分隊長、落ち着いてくださいっ!!!」


    リヴァイ「うるせぇのも来たか…」






    エルド「兵長っ!!」


    オルオ「お待たせしましたっ!!」


    リヴァイ「ご苦労。こいつを見ろ」






    ペトラ「これが…」


    グンタ「この間、調査兵団を襲った巨人…」


    獣の巨人「…」
  201. 260 : : 2014/02/10(月) 21:40:07
    アルミン「大きい…!確認されている最大サイズ、15メートルよりも明らかに大きいですね!」


    エレン「こんな奴が…!」


    ミカサ「人…と言うよりは、獣に近い姿をしている…」






    ナナバ「兵士はほとんど集まったね。連絡が間に合わない兵士も、雄叫びを聞いてここへ来る途中みたいだし」


    エルヴィン「我々が招集をかけるまでもなかったか。しかし、これでは集めたというより…」


    獣の巨人「集められたっていうほうが、正しいね」


    一同「!?」
  202. 261 : : 2014/02/10(月) 21:45:06
    ハンジ「えっ!?今、確かに…」


    リヴァイ「言葉を発した、だと!?」


    獣の巨人「大体一か月ぶりかな?よくもまぁ懲りずに、またここへ来たものだね」


    エルヴィン「やはり普通の巨人ではなかったか…。何者なんだ、お前は?」


    獣の巨人「わざわざ、あんたらに対してそんな事答えると思ってる?」


    エルヴィン「…いや、そうだろうな。だが、自分の置かれている立場を、少しは考えてもらいたいものだな」


    獣の巨人「立場…?あぁ、これね。あんたらにしては、立派なもの作ったじゃないか。素直に褒めてあげるよ」
  203. 263 : : 2014/02/10(月) 21:50:12
    獣の巨人「まさかこんな代物が仕掛けられてると思わなかったから、飛びこんだ時に少し驚いたよ」


    リヴァイ「飛びこんだ…ってことは、やはりてめぇは…」






    獣の巨人「バレバレなんだよ。何か罠で、捕獲でも狙ってるんだろうと思ったからさ。こっちから飛びこんであげたワケ」


    獣の巨人「足跡だって、親切に体毛付きで残してあげたんだよ。感謝してほしいね」


    ミケ「全てはこいつの思惑通りということか…」


    エルド「おい待て、道中でやたらと奇行種が襲ってきたりしたのは…?」


    獣の巨人「こっちで仕向けたのさ。あんたらの思った通り、偵察みたいなものかな」






    獣の巨人「まぁ、ここまで簡単にこっちの思い通りに動いてくれるとは思わなかったけどね。人類っていうのも、案外ちょろいんだね」


    オルオ「この獣野郎、言わせておけば…!!」
  204. 266 : : 2014/02/10(月) 21:55:32
    エレン「兵長、こいつはどうするんですか?今ここで、とどめを…?」


    リヴァイ「待て。こいつにはいろいろと聞かなきゃならねぇことがある」




    リヴァイ「幸いにも、今のこいつには自由はねぇ。拷問でも何でもすれば、おのずと主導権はこちらの物になる…」


    獣の巨人「拷問、ね。頭の悪い人類が考えそうなことだ。巨人にそんなものが効くとでも?」


    リヴァイ「言わせておけば…」






    獣の巨人「それに、何もなしに、ただあんたらをここへ集めたと思う?」


    リヴァイ「どういう意味だ…?」


    ミケ「…!?」スンスン


    エルヴィン「どうした?」









    ミケ「…最悪だ。こいつの狙いは、最初からそう言う事だったのか!」
  205. 267 : : 2014/02/10(月) 22:00:08
    ハンジ「一体どうしたってのさ!?まさか…」


    ミケ「全方位から。俺の鼻でも、到底数えきれない数の巨人が迫っている。信じられない数だ…」


    一同「!?」






    ナナバ「全方位からだって!?さっきここへ来る途中は、そんな数の巨人は居なかったはずじゃ!!」


    リヴァイ「てめぇだな?巨人どもを操れるというのは、本当らしいな…」


    獣の巨人「人類が『こっち』でウロチョロされると目障りなんだよね。余計な事ばっかりしてさ」


    獣の巨人「この間は分散されて仕留めづらかったからね。今回は、わざわざ一か所に集めてあげたってワケだよ」


    獣の巨人「もう逃げ場はないよ、愚かな人類諸君。ココで仲良く全滅してもらおう」
  206. 268 : : 2014/02/10(月) 22:05:34
    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!











    エレン「すげぇ足音だ!!」


    オルオ「マジかよ…!すぐそこまで来てやがるっ!!」


    エルヴィン「樹上へ退避!!15メートルよりも高い位置に登り、樹を伝って外へ出ろ!!」








    巨人「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!








    ペトラ「来た…!!」


    ミカサ「ペトラさん、早くっ!!」パシュッ!


    グンタ「アルミンっ!急げっ!!」パシュッ!


    アルミン「はい…」グラッ…






    アルミン「うわっ…!!」フラッ…


    巨人「」ユサユサ…







    エルド「くっ…!こいつら、樹を揺らしてやがるっ!!」
  207. 269 : : 2014/02/10(月) 22:10:08
    モブリット「樹が揺れて…!足元のバランスがっ!!」


    ケイジ「おまけに、揺れているからアンカーの狙いが定まらないっ!!これでは、樹を伝って移動できないぞ!!」


    ハンジ「とりあえず樹にしがみつけっ!!アンカーを刺して体を固定するんだ!!」


    獣の巨人「無駄だよ。やれ…」







    メキメキ…


    一同「!?」






    巨人「」グググ…






    樹「」メキメキ…






    ミケ「こいつら…!俺達がいる樹をへし折る気だ!!」
  208. 270 : : 2014/02/10(月) 22:15:06
    オルオ「やべぇっ!!この樹が折れちまえば、巨人どもの巣窟にダイブするしかねぇぞっ!!」


    ペトラ「かと言って、他の樹に移ることもできないっ!!」






    エルヴィン「…」サァァァ…






    リヴァイ「おいエルヴィン、青ざめてるヒマはねぇぞ。お前がぶれれば、こいつらも不安に駆り立てられる」


    リヴァイ「お前がしっかりしねぇで、誰がこの場で冷静さを保っていられるってんだ?」


    エルヴィン「リヴァイ…」






    リヴァイ「…要は、あの獣野郎を削いじまえば、この巨人どもの奇行も止まるんだろう?」


    エルヴィン「おい、まさか…!?」
  209. 271 : : 2014/02/10(月) 22:20:23
    リヴァイ「今の動けねぇ奴を仕留めるくらい、ワケは…」









    リヴァイ「…あの野郎っ!」ギリッ!


    エルヴィン「…何という事だ」






    獣の巨人「」ウジャウジャ






    エルヴィン「巨人どもを自分の体の周囲に纏わせただと…?」


    リヴァイ「動けねぇ奴に、俺達が近付けねぇようにするためか。セコい野郎だな…」


    獣の巨人「何とでも言いなよ。どうせ、あんたらはここで死ぬんだからさ」


    獣の巨人「何もできない無力さを悔いながら、絶望の中で朽ち果ててしまえよ」
  210. 272 : : 2014/02/10(月) 22:25:30
    調査兵「うわっ…」グラッ…







    調査兵「」ガシッ!


    巨人「アァァ…」カパァ…







    調査兵「ひっ…!やめろ、離せっ!!」


    ミケ「…ふんっ!!」ビュッ!!






    巨人「アァァッ…」バタッ…






    調査兵「助かっ…あぁっ!!」


    巨人「」ヌッ…







    ミケ「きりがないな…」







    巨人達「」ウジャウジャ…
  211. 273 : : 2014/02/10(月) 22:30:33
    モブリット「うわあぁぁっ!!!!」





    ナナバ「今助けに…」ガシッ!


    ナナバ「ぐあぁぁぁっ!!」メキメキッ!!







    オルオ「ふっ!!来んなっ!!」ビュッ!!


    ペトラ「オルオ後ろっ!!」


    オルオ「なっ…」ドゴッ!!






    オルオ「」バタッ…







    エルド「オルオ…」ガシッ!!


    巨人「アァァ…」カパァ…






    エルド「う…離せ、やめろっ!!」ジタバタ!
  212. 274 : : 2014/02/10(月) 22:35:11
    調査兵「」メキッ…


    巨人「」ムシャムシャ…










    ウワアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ………










    アルミン「地獄だ…」


    ミカサ「私達も、この樹が折られればいずれ…」






    エレン「あ…あぁ…」


    エレン(オレは、何をしているんだ…?調査兵団のみんなが食われるのを、こうして見ているだけなのか…?)
  213. 275 : : 2014/02/10(月) 22:40:11
    リヴァイ「ふっ!!」ビュッ!!







    ジャリジャリジャリジャリジャリジャリジャリッ!!!!!!







    巨人達「アァァァァ…」シュゥゥゥゥゥゥゥ…







    エルヴィン「リヴァイ、背後から4体っ!!」


    ハンジ「右にも2体いるよ…ってうわあっ!!!」ヒョイッ







    エレン「…」


    エレン(どうすればいい…?オレなんかに、この状況をどうこうできる力はない…)


    エレン(じゃあ、ここでみんなが巨人達に負けるのを待つだけ…?)
  214. 276 : : 2014/02/10(月) 22:45:26
    ダリウス「ぐ…あぁ…」メキメキ…


    ケイジ「やめろおぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!」






    巨人「」ブンッ!!






    ドゴッ!!






    ケイジ「があっ!!」ドサッ!!










    エレン(何とかしないと…。でも、何ともできない…)


    エレン(このままじゃ、みんなが…。オレに力が無いばっかりに、母さんを亡くしたときと同じで…)









    エレン「…死!?」
  215. 277 : : 2014/02/10(月) 22:50:36
    アルミン「エレ…」グラッ…


    ミカサ「あっ…」グラッ…


    エレン「おい、お前らっ!!」







    アルミン「うわあぁぁっ!!!!」ヒュウゥゥゥ…


    ミカサ「アンカーを…」ヒュゥゥゥゥゥ…






    ガシッ!!






    エレン「…あ」








    巨人「アァァ…」


    アルミン「あぁぁぁっ!!!うわあぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ジタバタ!


    ミカサ「く…離せっ…!!」バタバタ!


    エレン「ミカサっ!!アルミンっ!!」
  216. 278 : : 2014/02/10(月) 22:55:23
    獣の巨人「いいよいいよ。そのまま奴らを食い尽くしちゃいなよ」







    巨人「」カパァ…


    アルミン「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


    ミカサ「これまでか…」







    エレン「あ…あぁ…」


    エレン(やれっ!!動けっ!!オレの体!!オレの……)










    プチンッ…










    エレン「や…」


    エレン「やめろおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!」バシュッ!!!













    ヒュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ…














    ズバズバズバズバズバズバズバズバズバッ!!!!!!!!!!!!
  217. 279 : : 2014/02/10(月) 23:00:19
    巨人達「アァァ…」バターンッ!!






    アルミン「…いっ!」ドサッ!


    ミカサ「助かった…?」スタッ!






    オルオ「何だ…?巨人達が、一斉にぶっ倒れた…?」


    ハンジ「エレンがやったのか…?」


    リヴァイ「気を抜くなっ!!まだ巨人どもは大勢いるぞ!!」
  218. 280 : : 2014/02/10(月) 23:05:21
    ナナバ「ぐ…あぁ…」メキメキッ!


    モブリット「もう…だめか…」メキメキッ!







    エレン(巨人が仲間を掴むのなら…)


    エレン「…腕を斬り落とせばいいっ!!」







    ビュッ!!







    ズバズバズバッ!!!!!!!







    巨人「ア…?」シュウゥゥゥ…







    ナナバ「うっ…」スタッ


    モブリット「エレン…!?助かった、ありがとうっ!!」スタッ
  219. 281 : : 2014/02/10(月) 23:10:26
    巨人達「」ドシンドシンドシンドシンッ!






    ケイジ「くっ…追いつかれる…」ヨロヨロ…


    グンタ「しっかり…」フラフラ…







    エレン(巨人が追いかけてくるのなら…)


    エレン「…足を削ぎ落せばいいっ!!!」







    ビュッ!!







    ズバズバズバッ!!!!!!!







    巨人達「」バターンッ!!







    ケイジ「あいつ、正確に足を…?」


    グンタ「5体同時だと!?バケモノか!?」
  220. 282 : : 2014/02/10(月) 23:15:44
    ミケ「あいつ、巨人の腕と足、必要に応じて削ぐ方を選択している?しかも、正確に…」


    ハンジ「しかも、立体機動のライン取りが物凄く正確、且つ無駄がない。リヴァイより上なんじゃ…」







    エレン(見える…見えるぞ!オレがどう動き、どの経路で飛んで、どの順番で巨人を削いで行けばいいのかが、はっきりと見える!!)


    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」






    ビュッ!!






    ズバズバズバズバズバズバズバズバズバッ!!!!!!!






    巨人達「」バターンッ!!






    獣の巨人「あいつ、次から次と巨人を転ばせやがって…!何者だ!?」
  221. 283 : : 2014/02/10(月) 23:20:23
    エルヴィン「…はっ!」








    エルヴィン「総員!!撤退せよ!!撤退せよぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!」


    一同「!?」







    エルヴィン「巨人どもが足を削がれ、まともに動けない今がチャンスだ!!早急に森の外へ脱出せよ!!!」


    一同「う…」









    一同「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!」









    ビュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!!!









    獣の巨人「なっ…!待てお前ら、行くんじゃないっ!!」ギシギシ
  222. 284 : : 2014/02/10(月) 23:25:26
    エレン「おい!」


    獣の巨人「…!?」


    エレン「今回は仕方なく撤退する。だけどな…」







    エレン「次会ったら!!今度は、オレ達がお前をぶっ殺す!!覚えておけっ!!」


    獣の巨人「言ってくれる…」


    ミカサ「エレン、早くっ!!」


    アルミン「巨人達の足が再生しないうちにっ!!」


    エレン「…あぁ」







    パシュッ…










    ヒュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…
  223. 285 : : 2014/02/10(月) 23:30:10
    獣の巨人「…行っちまったか」








    巨人達「」シュウゥゥゥゥ…








    獣の巨人「これだけの巨人達の、しかも足を正確に削いで行った。こいつらが動けるようになるころには、奴らは遥か遠くだろうね」


    獣の巨人「…人類も、案外やるもんだね。今回は、素直に負けを認めるよ」
  224. 286 : : 2014/02/10(月) 23:40:15

    巨人の大群の襲撃を命からがら脱した調査兵団一同は、森を抜けてそのままカラネス区への帰路へと着いた。


    幸い、行きの道中と同じく巨人との遭遇はほとんどなく、満身創痍の兵士たちは、奇跡的に壁内へと帰還することができた。



    今回の壁外調査で得たもの。



    謎の巨人は獣のような姿をしていたこと。
    人の言語を話すこと。
    巨人を操る能力を有すること。


    エレン・イェーガーの活躍もあり、これらの大きな成果を、犠牲を6名に留めたうえで得ることに成功した。







    そして、帰還したその日の夜…
  225. 290 : : 2014/02/11(火) 10:50:47
    ~調査兵団本部~


    エレン「…っていうのが、今回の壁外調査のすべてだ」


    ジャン「お前…本当かよ!?」


    コニー「ミカサとアルミンはどうしたんだ!?」


    エレン「あいつらは、別室で治療中だ。巨人に掴まれて、骨をすこしやっちまってるらしい」






    エレン「あいつらに限らず、ほとんどの兵が大なり小なり負傷した。まぁ、命があって何よりだけどな」


    サシャ「エレンはよく、無傷で帰ってこられましたね…」


    エレン「それはオレも驚いてる。あの時、オレの中で何かが目覚めたっていうか…」









    エルヴィン「君の活躍は本当に見事だった。感謝してもしきれないほどにな」


    一同「!?」
  226. 291 : : 2014/02/11(火) 10:55:13
    エレン「だ…団長っ!?」バッ!


    エルヴィン「そう構えなくてもいい。少々、君と話がしたくてな」


    リヴァイ「あの時てめぇが見せた力の一端、ありゃいったい何だ?」


    ハンジ「正直、私達はあそこで全滅を覚悟したよ。リヴァイだって、もう少しで巨人の手に落ちるところだった」


    エレン「あれは…自分でもよく分からないんですが…」
  227. 292 : : 2014/02/11(火) 11:00:23
    エレン「…見えたんです。あれだけの巨人達が密集している中で、自分がどう行動すべきか」


    エレン「どのルートで飛んで、どの巨人の腕を、足を、削ぎ落とせばみんなを助けられるか」


    エレン「その見えた景色をなぞるように…考えるよりもずっと早く、身体が動いていたんです」


    エレン「何て言うか…頭から指示が送られる前に、直接身体が動いたっていうか…」






    リヴァイ「もういい。てめぇの説明を聞いてても、こっちは何一つ分からねぇ。もう喋るな」


    エレン「あ、すみません…」
  228. 293 : : 2014/02/11(火) 11:06:23
    ハンジ「極限状態の中で、エレンの中の何かが目覚めたってことかな?それが何なのかは分からないけど」


    エルヴィン「何にせよ、彼のおかげで我々は窮地を脱し、今この場に立っていることになる。ありがたい話だ」


    エルヴィン「今後の予定については、とりあえずみんなの怪我が回復次第、話し合おう。エレンも、今日はゆっくり休んでくれ」スタスタ…


    エレン「はい、お疲れ様でした…」






    リヴァイ「…」


    ハンジ「…」


    エレン「あの…?」







    ハンジ「『不殺の駆逐師』」


    エレン「ふさ…?え…?」
  229. 294 : : 2014/02/11(火) 11:13:14
    ハンジ「君は巨人を殺すことはできないけど、それを補って余りあるほどの、ものすごい能力を手に入れた」


    ハンジ「よくあるんだよ。目が見えなくなった人なんかは、それを補うために、聴力が人一倍上昇するなんてことが」


    ハンジ「君のそれも、巨人を殺せない代わりに体が目覚めさせた能力。みんなを救うことができる、唯一無二の能力だ」


    エレン「オレが…」






    ハンジ「その力がどれほど有効なのか分からないけど、うまく使いこなせば、壁外調査での犠牲をさらに減らせる可能性がある。期待してるよ」


    エレン「…ありがとうございます」
  230. 295 : : 2014/02/11(火) 11:18:06
    リヴァイ「エレン」


    エレン「はい?」






    リヴァイ「お前が俺に見せてくれる景色は、少なくとも今は、クソみてぇなそれとは異なるようだ」


    リヴァイ「期待している…」


    エレン「…はいっ!!」






    ハンジ「それじゃ、お休み…」










    スタスタ…
  231. 296 : : 2014/02/11(火) 11:24:13
    エレン「…」


    ユミル「すげぇな、エレン。調査兵団の幹部クラスが、そろってお前をべた褒めじゃねぇか」


    クリスタ「羨ましい…」


    ジャン「こいつだけどんどん先に行っちまうな…。死に急いでるどころか、むしろエリートコースまっしぐらだ」


    コニー「それだけ、こいつの力が本物ってことなんだろうぜ」


    サシャ「私達が壁外に行った時も、エレンが助けてくださいね?」


    エレン「…あぁ。約束するよ」








    エレン「皆はオレが守る。そして、同時に皆の力を借りながら…」

















    エレン「…駆逐してやる。この世から巨人を、一匹残らず!!!!!!」
  232. 297 : : 2014/02/11(火) 11:40:46

    早いもので、エレン達が調査兵団に入団してから一年が経過した。


    参加した壁外調査はすでに十回を超え、104期調査兵の面々は、着実に調査兵としての実力を付けていった。


    半年ほど前、一度壁内で例の『毛むくじゃら巨人』に似た巨人が出現したとの噂が流れたが、
    信憑性は乏しく、その姿をはっきりと確認した者も皆無だった。


    それと同時期に、内地にいるはずのベルトルト、アニ両名と、依然こん睡状態であったはずのライナーが、忽然と姿を消した。


    失踪の前触れなどはなく、何故姿を消したのかは、誰にも分からなかった。
    『毛むくじゃら巨人』出現との関連性も謎である。
  233. 298 : : 2014/02/11(火) 11:46:13

    まだまだ巨人の謎を解明するには至らず、シガンシナ区奪還も遠い道のりではあるが、
    エレン・イェーガーの存在が人類の希望の一端を担っていることは間違いない。


    全ての巨人を駆逐し、壁外を探検するという夢も、そう遠い未来の事ではないと思える。







    そんなこんなで、ある日の出来事…
  234. 299 : : 2014/02/11(火) 11:52:14
    ~調査兵団本部・会議室~


    エレン「失礼します…」


    リヴァイ「よく来た。入れ」


    エレン「では…」スチャ…






    リヴァイ「今日呼び出したのは他でもない。次回の壁外調査についてだ」


    エレン「いよいよ、シガンシナ区までのルートを確立できたんです。次こそ…」


    リヴァイ「待て、焦るな。次回の調査では、105期の新兵が入る。シガンシナに行くのは、その次だ」


    エレン「あ、そうですか…」
  235. 300 : : 2014/02/11(火) 11:58:10
    リヴァイ「今季入団の新兵28名中、4名をお前に任せたいんだが…?」


    エレン「任せる…?それは、どういう…?」


    リヴァイ「去年のお前と一緒だ。お前が班長となり、その4名の世話役になれと言っている」


    エレン「オレが…班長に!?」






    リヴァイ「お前の実力、指揮役としての適性、全てを考慮しての推薦だ。まぁ、推したのはエルヴィンだが…」


    リヴァイ「別に俺も反対はしない。むしろ、お前には適任だとさえ思っている。悪い話ではないはずだが?」


    エレン「えぇ、それは勿論っ!ただ、オレなんかが本当に…」
  236. 301 : : 2014/02/11(火) 12:04:18
    リヴァイ「現時点の予定でが、メンバーはお前と新兵4名、それとお前の同期3、4名に加え、オルオを予定している」


    エレン「オルオさんっ!?じゃあ、オレじゃなくてオルオさんが班長のほうがいいのでは!?」


    リヴァイ「残念だが、あいつはそう言う器ではない。逆に聞くが、あいつが指揮する班に、お前は入りたいと思うか?」












    エレン「……………………………………………いえ」


    リヴァイ「そう言う事だ。オルオには俺から言っておく。文句は言わせん」


    エレン「よろしくお願いします」
  237. 302 : : 2014/02/11(火) 12:10:09
    リヴァイ「それじゃ、こいつらがお前の担当する新兵のリストだ。何でも、今期の2位、3位、4位、7位の連中だそうだ」ペラ


    リヴァイ「俺としては、優秀な兵が内地のクズになり損ねてくれて、心底ありがてぇと思ってる。そうだろう?」


    エレン「全くですね。こういう奴らこそ、調査兵団で実力をいかんなく発揮するべきですよ」


    リヴァイ「やはり、お前はウチの色に一番馴染んでいる。これから先も、期待している」


    エレン「ありがとうございますっ!!」






    リヴァイ「それじゃ、お前の班に入れたいメンバーを104期の中から選出して、後で報告に来い。俺が最終判断を下す」


    エレン「分かりました。では、オレはこれで…」









    ガチャン…
  238. 303 : : 2014/02/11(火) 12:16:11
    エレン「…ふぅ」


    エレン(オレが班長か…!今まで考えもしなかったけど、これから先は、本格的に仲間の命を預かることになるんだ…!)







    エレン「…頑張らないとな!」


    ジャン「何を頑張るって?」


    エレン「ジャンっ!?」






    ミカサ「私達もいる」


    アルミン「兵長に呼ばれてたの?」


    エレン「ミカサ、アルミン、お前らまで…」
  239. 304 : : 2014/02/11(火) 13:04:44
    サシャ「私達もいますよ」


    コニー「ちょうど、皆で集まってたんだ」


    クリスタ「エレンがどこにいるか探してたら、モブリットさんがここだって教えてくれたの」


    ユミル「人類最強のお眼鏡にかなうとは、同期の私達もお前が誇らしいよ」


    エレン「はは、サンキューな、みんな」






    ジャン「ところで、一体何の用件で呼び出されたんだ?」

    エレン「あぁ、実は今度の壁外調査で、オレが班長を務めることになった」







    一同「…は!?」


    エレン「あぁ、うん、そのリアクションしたくなる気持ちは分かるけどさ」
  240. 305 : : 2014/02/11(火) 13:11:13
    ジャン「てめぇ、俺達を差し置いて自分だけ出世とは、いい度胸だなコラ!!」ガシッ!


    エレン「離せよ、書類が破けちゃうだろうが!!」


    ジャン「書類なんてどうでも…よくねぇな、悪かった…」パッ…


    エレン「ったく…」






    ユミル「それで?いったいどんなメンバーなんだ?」


    エレン「あぁ、新兵4人とオルオさん、それから、お前らの中から3、4人選出した班だってさ」


    エレン「お前ら、良かったら誰か入らないか?」


    ミカサ「入る。エレンの班なら、当然」


    エレン「言うと思った」
  241. 306 : : 2014/02/11(火) 13:18:19
    アルミン「ごめん、僕は今、ハンジさんの下でいろいろ勉強させてもらっていてね。申し訳ないけど、エレンの班で仕事できそうにないや…」


    エレン「気にすんな。お前はお前にできることがあるんだから。そっちで頑張ってくれ」






    クリスタ「私も。ネス班長のところで、いろいろ学ばなきゃならないことがあるの。馬の事とかをいろいろ…」


    ユミル「私もクリスタと一緒だ。他の班には行く気は無い」


    エレン「そうか、分かった。お前らも頑張ってくれ」






    サシャ「私は…エレンの班に入りますよ」


    コニー「俺もだ。お前と一緒なら心強いしな」


    エレン「ありがとな。それじゃ、よろしく頼む」
  242. 307 : : 2014/02/11(火) 13:25:18
    ミカサ「ジャンは、どうするの…?」


    ジャン「俺は…」






    ジャン「…前に、言ったことがあったよな。『間違っても、死に急ぎ野郎の班には入れられたくない』ってな」


    エレン「言ってたな。『10秒も生きていられる気がしない』とも言ってたな」


    ジャン「その言葉について、お前は今、どう思う?」


    エレン「どう思うって…」






    エレン「…オレの班にいる限り、誰も死なせない。どんな巨人が来ようと、オレが必ず守り通す。10秒だろうが、一生だろうがな!」


    ジャン「…信じるぞ、その言葉」








    ジャン「俺はお前の班に入ってやるよ!せめて、俺を後悔させるなよ!」


    エレン「…約束する。絶対に後悔はさせない!」


    ジャン「…頼むぞ」
  243. 308 : : 2014/02/11(火) 13:32:13
    エレン「そう言えば、何でお前らは揃って行動してるんだ?」


    アルミン「あぁ、明日は休暇だし、みんなでこれからパーッと行こうかって話になっててね」


    ミカサ「エレンを誘うために捜していた。もちろん、行くでしょ?」


    エレン「あぁ、行かせてもらうよ。書類をまとめたら、後でまたみんなと合流する」


    アルミン「分かったよ。それじゃ、また後で」


    エレン「おう」









    スタスタ…
  244. 309 : : 2014/02/11(火) 13:39:08
    エレン「パーッと、ね…」


    エレン「ついでに、オレの班長就任記念パーティーでも開いてくれりゃありがてぇな。なんてな…」








    エレン「さて、行くか…」ドンッ!


    「うわっ!!」ドンッ!






    「ちょっとあんた、何してんの!?」


    「すみませんっ!ほら、お前も早く謝れよっ!!」


    「申し訳ありませんっ!!」


    エレン「いや、いいって、俺もよそ見してたし…」


    エレン(見ない顔だな…。新兵かな?)


    エレン(ガタイのいい奴に、黒髪ノッポに、金髪チビ女に、そばかす男。なんだかこいつら、オレの知ってる奴にそっくりだな)






    エレン(もしかして、こいつらが兵長の言ってた、オレの班のメンバー…?)
  245. 310 : : 2014/02/11(火) 13:46:15
    ガタイのいい男「すみません、自分達は新兵なもので…」


    黒髪ノッポ「ある人を探しているうちに、迷子になってしまいまして…」


    金髪女「だから、こっちじゃないって言ったでしょ?あそこは右に行くべきだったんだよ」


    そばかす男「ほら、頼れる先輩に聞いてみようよ。きっと知ってるよ」






    エレン「君ら、新兵なのか。それに、探してる人って?」


    黒髪ノッポ「はい。今度の壁外調査でお世話になる班長さんに、ご挨拶にと思ったんですけど…」


    そばかす男「恥ずかしい話、その班長さんの顔を知らなくてですね…」
  246. 311 : : 2014/02/11(火) 13:53:11
    金髪女「ついでに言うと、名前も忘れてしまって…」


    ガタイのいい男「コラ!何もそこまで言わんでいい!失礼だろうが!!」


    エレン「ははっ、いいよ。オレだって新兵の頃は、中々名前も顔も覚えられなくて苦労したからさ」







    エレン「それに、おそらく君たちが探してる班長ってのは、オレの事だろうしな」


    4人「えっ!?」







    黒髪ノッポ「それじゃ、あなたが!?」


    金髪女「あわわわわわわ…」


    ガタイのいい男「謝れ!!名前を覚えていなかったこと、今すぐ謝罪しろっ!!」


    そばかす男「いや、それは全員だからね!?」






    エレン「はっはっは、賑やかな奴らだな。これからよろしく頼むよ」


    4人「よろしくお願いしますっ!!」
  247. 312 : : 2014/02/11(火) 13:56:41
    そばかす男「それで…」


    エレン「うん?」








    金髪女「失礼ですけど、お名前を教えてもらってもいいですか…?」


    エレン「おう、オレの名前は…」













    エレン「…」ニコッ


    4人「…え?」































    エレン「調査兵団所属、エレン・イェーガー!討伐0体、討伐補佐120体!!」
































  248. 313 : : 2014/02/11(火) 13:59:44
    以上で本エピソードは終了です。いかがでしたでしょうか?

    人類だけで協力して巨人と戦う、まぁ、原作じゃまずありえない展開ですね。
    だからこそ、書いてみたかったわけですが。

    途中途中で、エレンが隻腕だと忘れかけた時もありましたが、何とか最後まで書き切れました。


    途中で支援等下さった方々には、大変感謝しております。

    感想等ありましたらこちらまで。
    最後まで読んでくださった方々、ありがとうございました。
  249. 314 : : 2014/02/11(火) 14:02:27
    乙です。良作でした。
  250. 315 : : 2014/02/11(火) 14:08:48
    素晴らしかった!
  251. 316 : : 2014/02/11(火) 14:13:33
    凄く面白かった!
  252. 317 : : 2014/02/11(火) 14:18:44
    本当に面白かった!
  253. 318 : : 2014/02/11(火) 14:21:47
    まじで面白かった!
  254. 319 : : 2014/02/11(火) 14:36:34
    傑作だろ...
  255. 320 : : 2014/02/11(火) 14:39:37
    すごく面白かったです!!これからもSSを書いてください!!!
  256. 321 : : 2014/02/11(火) 17:14:11
    めちゃくちゃ面白かったです!
  257. 322 : : 2014/02/11(火) 17:14:28
    シリーズにしてほしいくらいですよ
  258. 323 : : 2014/02/11(火) 17:26:54
    神宮さんのss どれも面白いです!
    このss めっちゃ面白かったです!
    これからも頑張ってください!
  259. 324 : : 2014/02/11(火) 17:27:32
    あ、二行目は無視してください
    ミスっちゃいました
  260. 325 : : 2014/02/11(火) 17:30:13
    ネ申
  261. 326 : : 2014/02/11(火) 17:35:13
    面白かった!
  262. 327 : : 2014/02/11(火) 17:53:43
    面白い作品でした!
  263. 328 : : 2014/02/11(火) 17:56:27
    とても良かった
  264. 329 : : 2014/02/11(火) 21:46:42
    めっちゃおもしろーい
    続きみたいなー、、、、なんてね チラッ
  265. 330 : : 2014/02/11(火) 21:54:49
    これは素晴らしい。
    しかし、獣の巨人は同郷3人+死んだマルコに何を?
  266. 331 : : 2014/02/11(火) 22:11:17
    こんな素晴らしいss見たの初めてです。
    できれば続きも書いてください!!!
  267. 332 : : 2014/02/11(火) 22:52:51
    多数のコメント、ありがとうございます。


    続編、シリーズ化等を希望する声もあるようですが、残念ながら本作はここで終了となります。
    申し訳ないです(>_<)


    獣と3人の関連は謎ですが、マルコには何もしてません。
    新兵4人も、ただのそっくりさんです。


    皆さんのコメント励みにして、次回作以降もまた頑張ろうと思います。
    ありがとうございました。
  268. 333 : : 2014/02/11(火) 23:49:02
    今更だがトーマス生きてる?
  269. 334 : : 2014/02/11(火) 23:54:20
    シリーズ物だよね?
  270. 335 : : 2014/02/12(水) 12:46:59
    ありがとうございます。
    トーマスは >>1 で死にました。

    残念ながら、シリーズ化の予定はありません。
  271. 336 : : 2014/02/12(水) 16:09:14
    とても面白かったです!
    もしよければ続きをお願いします!
  272. 337 : : 2014/02/12(水) 23:00:33
    いつの間にか終わってた
  273. 338 : : 2014/02/14(金) 20:43:35
    続きが見たいでs
  274. 339 : : 2014/02/15(土) 22:07:19
    続き見た!!!!!
  275. 340 : : 2014/02/15(土) 22:43:03
    これは素晴らしい!
    超面白かった!
  276. 341 : : 2014/03/13(木) 23:27:33
    続きをぜひ書いてー〜ーーーーー
  277. 342 : : 2014/03/23(日) 09:50:19
    討伐補佐がwww化け物やんwwすげーいいssだねーww他にも書いて欲しい!!
  278. 343 : : 2014/03/30(日) 14:44:17
    面白かったです。ペトラさんは生きてますよね…?
  279. 344 : : 2014/04/01(火) 22:59:09
    読ませていただきました\( *´ω`* )/


    エレンが巨人化出来ないけど
    穴を塞ぐ・・・こういうのよく思いつきますね(笑)

    面白かったです\( *´ω`* )/

    お互い頑張りましょう(๑•̀ㅁ•́ฅ✧
  280. 345 : : 2014/04/04(金) 19:20:44
    良かった
  281. 346 : : 2014/04/28(月) 09:53:58
    初めて小説読みました!続き期待です(ゝω・)


  282. 347 : : 2014/05/16(金) 17:44:09
    ネ申
  283. 348 : : 2014/05/18(日) 07:05:14
    すごくおもしろかった!
    あとエレンすごい
  284. 349 : : 2014/06/06(金) 12:26:18
    続きくれ
  285. 350 : : 2014/06/13(金) 00:55:42
    すごいです
    私も続きみたいですナンテネチラァ
  286. 351 : : 2014/06/13(金) 18:56:14
    続きを見てみたいなとは思いますが、しょうがないですね( ´•௰•`)

    お疲れ様でした!!
    このSS面白かったです!!!
  287. 352 : : 2014/06/30(月) 09:27:04
    凄い面白かった
    最高だな
    次回作も期待して待ってます
  288. 353 : : 2014/07/09(水) 20:40:40
    地味に順位も一緒だったw
  289. 354 : : 2014/07/20(日) 01:12:31
    楽しかったです。
  290. 355 : : 2014/07/24(木) 19:54:27
    すごい面白い(。ゝ∀・)b

    続きが読みたくなります!
  291. 356 : : 2014/07/26(土) 22:58:37
    あなたが神ですか?神いいいぃいいいいぃぃぃぃぃぃいい!!!
    (このSSはすばらしい!)
  292. 357 : : 2014/07/27(日) 13:18:46
    とても良かった
  293. 358 : : 2014/07/27(日) 13:24:23
    確かに
  294. 359 : : 2014/08/03(日) 13:37:44
    I want 続き!

    なにこれwおもしろい?いや、楽しく読ませていただきました!
  295. 360 : : 2014/08/05(火) 18:14:08
    めっちゃ面白かった!乙
  296. 361 : : 2014/08/21(木) 08:20:41
    オルオ「続きがみたいんだか!?」
  297. 362 : : 2014/08/21(木) 18:52:49
    アルミン大好き組合会長
    「私も続きがみたいんだが!?」
    本当に素晴らしいSSでした!上にもありますが続きが気になります!
  298. 363 : : 2014/08/22(金) 22:28:46
    すごく良かったです!

    続きが見たいんですがありますよね?
  299. 364 : : 2014/08/23(土) 02:42:13
    よかったよかった♥
  300. 365 : : 2014/09/06(土) 14:34:40
    エレンカッコ良すぎ!
    続きあるなら見たい!
  301. 366 : : 2014/09/13(土) 01:15:14
    人類だけで作戦進めるのは珍しいな
    これは燕氏の作品で一番よかった。
  302. 367 : : 2014/09/14(日) 22:22:55
    素晴らしすぎました。
    巨人化設定を抜きにすることでこんな斬新な設定を新たに作るなんて天才と言う他ありません!
  303. 368 : : 2014/10/07(火) 20:42:59
    すごい面白かったです!!
  304. 369 : : 2014/11/30(日) 11:43:49

    目が見えなくなった人なんかは、それを補うために、聴力が人一倍上昇するなんてことが
    これでンドゥール思い出した私
  305. 370 : : 2014/12/17(水) 20:03:24
    エレンかっこいい!

    とっても面白かったです!


    続きがあるなら見たいです♡(´,,•ω•,,`)
  306. 371 : : 2014/12/30(火) 19:25:52
    続きが見て見たい
  307. 372 : : 2015/01/07(水) 11:05:18
    えれんかっけーーー!!!!!!!!!!!
    神や(*^^*)
  308. 373 : : 2015/02/06(金) 23:43:13
    続きが見たい
  309. 374 : : 2015/03/29(日) 23:14:29
    真面目に良作
  310. 375 : : 2015/04/03(金) 17:37:42
    ヤヴぁい
  311. 376 : : 2015/04/04(土) 16:12:55
  312. 377 : : 2015/04/04(土) 21:14:42
    才能あるよ、あなた
  313. 378 : : 2015/06/02(火) 19:53:40
    神ィィィイィイイィィイ!その文章力を分けてほしいくらいでした☆
  314. 379 : : 2015/08/04(火) 10:59:02
    めちゃくちゃ面白かったです!!これの続編みたいなの作ってもらえたらいいな~。なんて
    (((o(*゚▽゚*)o)))チラッチラッ
  315. 380 : : 2015/08/05(水) 10:11:28
    Θ
  316. 381 : : 2015/09/06(日) 20:40:31
    良作すぎる
  317. 382 : : 2015/11/01(日) 22:07:25
    すごくいい作品でした!
  318. 383 : : 2015/12/24(木) 13:44:14
    http://www.ssnote.net/archives/18474っておもしろいの?
  319. 384 : : 2015/12/28(月) 17:54:00
    面白かったです。お疲れ様できた!
  320. 385 : : 2016/04/06(水) 16:33:32
    面白かったです
  321. 386 : : 2016/04/10(日) 17:59:57
    すげぇ
  322. 387 : : 2016/05/04(水) 17:30:07
    新兵ってアニとライナーとベルトルトとマルセルじゃね?
  323. 388 : : 2016/05/04(水) 20:50:02
    なんだ、ただの神か
  324. 389 : : 2016/05/05(木) 19:40:36
    あなたが神ですか!?
    神ィィィ!!!!!!
  325. 390 : : 2016/05/29(日) 23:08:08
    天才としか言えない
  326. 392 : : 2016/08/20(土) 15:29:04
    続編ないの?
  327. 393 : : 2016/09/19(月) 09:29:35
    めっちゃ面白かった!出来れば続編書いて欲しいなぁ…(^_^;)
  328. 398 : : 2016/10/12(水) 19:31:13
    namusyaka「ママー」ビエーン

    ママ「まあまあ、どうしたの坊や」

    namusyaka「おっぱい飲みたいよー」

    ママ「坊やったらもう良い年なんだからおっぱいは卒業よ」

    namusyaka「やだよーおっぱいー、ママー‼」ビエーン

    ママ「まったくこの子ったら…」

    いろはす「ママー」

    ママ「どうしたのいろはすちゃん」

    いろはす「おしっこー」

    ママ「まあまあ、すぐトイレ行きましょうねー」

    いろはす「もう漏らしちゃったよー」ジョバジョバー

    ママ「この子ったら…」

    いろはす「うえーん、ママー」ビエーン
  329. 399 : : 2016/10/19(水) 16:10:00
    荒らしが湧いたな(怒)
  330. 404 : : 2016/10/26(水) 15:55:05
    [色:CC3333]色付きの文字[/赤]乙
  331. 405 : : 2016/10/26(水) 15:56:49
    >>404何してんの?
  332. 406 : : 2016/10/27(木) 14:45:12
    韓国痩身一号:http://zzleshirts.com/p49.html
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    五便宝:http://zzleshirts.com/p238.html
    同仁烏鶏白鳳丸:http://zzleshirts.com/p255.html


  333. 408 : : 2016/10/30(日) 13:57:08
    スレが地獄と化している
  334. 412 : : 2016/12/10(土) 18:21:52
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  335. 418 : : 2017/01/15(日) 01:04:54
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  336. 419 : : 2017/01/15(日) 01:05:19
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  337. 420 : : 2017/01/15(日) 01:05:38
    http:ああ
  338. 421 : : 2017/05/12(金) 22:42:46
    ハンマーグリッチとアンカー射出とワイヤー巻き取り、ガス噴出
    を足で操作するのは物理的に無理でしょww
  339. 422 : : 2017/05/20(土) 19:36:59
    おおぉー!
  340. 423 : : 2017/05/20(土) 19:37:38
    おもしろ…!
  341. 424 : : 2017/05/22(月) 18:13:21
    今更だけどこれはいいね
  342. 425 : : 2017/08/01(火) 11:25:56
    神作です!!最高でした!
    後日談的なものが、出来ればほしいです!
  343. 426 : : 2017/08/02(水) 17:10:04
    http;あ
  344. 427 : : 2017/08/10(木) 20:20:11
    あれ?ライナーは結局…
  345. 428 : : 2017/09/03(日) 07:10:01
    面白かった!
  346. 429 : : 2017/09/13(水) 22:28:14
    今更ですが、凄く面白くてよかったです!!
    お疲れ様でした!これからも期待しています(*^^*)
  347. 430 : : 2017/09/13(水) 22:28:43
  348. 431 : : 2017/12/09(土) 10:36:31
    荒らしが多いなぁ
  349. 432 : : 2017/12/10(日) 10:01:07
    good 95は初めて見た

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