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ダンガンロンパ Lucky Despair

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  1. 1 : : 2020/05/23(土) 08:53:44
    ダンガンロンパ Despair from Futureの続きとなります。
    現在も執筆途中でまだ書き終わってないので少しずつ投稿していきます。よろしくお願いします。

    ダンガンロンパ Despair from Future
    http://www.ssnote.net/archives/86381
  2. 2 : : 2020/05/23(土) 08:54:42
    〔Side: Sayaka〕

    苗木くんが出て行った後、
    私は一人ベッドで寝転がって考える。

    誰を殺そうとした?
    誰を貶めた?
    誰に罪を被せようとした?

    学級裁判の時、自分から全てを話していたら議論はあれ程長引く事はなかったと思う。
    だけど怖かった。疑われる事も、自分が誰かを殺そうとした事を責められるのも……それはもう、好きな人に嫌われても良いと思える程に。

    不思議だった。
    だって、私は覚悟を決めた筈なのに……

    アイドルになりたいと願ったその時から、
    夢を叶える為に、仲間と一緒に踊る為に、ファンの前で歌う為なら何でもやった。嫌な事でもやってのけた。

    だから私になら出来ると思って桑田くんに刃を向けて、
    でも包丁を落とした時、死を前にして死ねないと思った。

    なんでもやるけど、死んだら夢すら追えなくなる。
    その思いが膨れ上がって私はシャワールームで震え続けた。

    ガタガタと桑田くんがドアを開けようと苦戦する間もずっと、
    私は震え続けた。

    いなくなったと思ったら今度はまた戻って来て、
    遂に自分の死んでしまうんだって思って勝手だけど苗木くんの顔が浮かんで祈る事にした。

    そして、
    気付いたら夜は明けて朝になっていた……

    その後は必死に自分を守る為に気絶した苗木くんから鍵を奪って、
    苗木くんの悲鳴を聞いて現れたように演じて、それで終わると思ってた。

    でも、学級裁判で私と苗木くんが部屋を交換したと知られて怖くなって……
    それでも苗木くんは私の為に無罪を主張してくれた。それはきっと、私の為じゃなくて犯人を見つけて皆をオシオキから守る為なんだって分かっていても嬉しかった。

    最後の葉隠君の言葉を聞くまでは……


    「なんで桑田ッちを殺そうとしたんだべ?」

    「ていうか、殺すんならちゃんと殺してくれよ……!なんで俺が……桑田ッちを殺さないといけなかったんだべーーー‼‼‼」


    だって、ここから出たかった……!
    仲間がいなくなったら私は外に出て何処に、誰のもとに帰ればいいの?

    どうしたらよかったの?
    黙って指を咥えて時が来るまで待っているなんて私には出来ない!

    でも、もう
    無理……

    殺せない……
    あんな事を言われて殺せない……

    外にも出たくない……
    ずっとこの部屋にいたい……

    どうせ皆はもう私を人殺しだと思ってるだろうから。
    未遂でも今回の学級裁判が起こったのは私のせいだった。

    アイドルに戻る為、外に出る為だと
    いくら自分を奮い立たせようとしても、涙しか出てこない……

    桑田くんに攻撃された腕が痛むばかり……


    「もう一度言うよ。僕はこの学園から君を絶対に出す!必ずだ!みんなで絶対に、ここから出るから!」
  3. 3 : : 2020/05/23(土) 08:55:26
    苗木くんは私を責めても怒ってもくれなかった。
    まだその方が楽なのに、泣いてしまえるのに……

    彼の言葉は私の心の傷を抉った。
    苗木くんを信じていればこんな事にはならなかったのか?なんて考えてもしまう。

    絶望した……
    自分に絶望した……

    絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した絶望した希望が生まれた……

    もう出たくない。死んでしまいたい……
    でもここから出られるのに……

    出られる筈がない……
    誰もモノクマには逆らえない……
    でも苗木くんなら……

    外に出ても人を殺そうとしたなどと知られれば終わりだ……
    アイドルなんて続けられない、私の夢はもう潰えてしまった。
    だけど外にさえ出れば希望があるかもしれない……
  4. 4 : : 2020/05/23(土) 08:55:40
    おかしかった。
    苗木くんの言葉は決して断罪の言葉ではなく、ただ彼自身が強くあろうとする為に、決意を固める為の言葉。

    分かるんです、エスパーですから……
    本当はただの勘なんですけど。

    絶望した。
    自分が人を殺そうとした事に絶望した。

    絶望した。
    これからコロシアイが起きればそれは私が引き金を引いたせいだ。

    絶望した。
    好きな人を利用しようとした。

    絶望した。
    忘れていたから……

    私はテレビを視てアイドルが歌っているのを見て笑顔になれた。寂しさを忘れる事が出来た。
    みんなを勇気づけられるアイドルになりたいって思っていたのに……
  5. 5 : : 2020/05/23(土) 08:55:51
    苗木くんの言葉に私は絶望した。
    こんなにも頑張っている人を私は殺そうとしたんだって……

    でも苗木くんの言葉を頭の中で繰り返し思い出す度に、
    どんどん希望が湧いてくる。

    不思議……

    胸が温かくなる。

    勇気が出てくる。
    それは私が目指したアイドルそのものだ。

    でも、苗木くん一人が背負うには重すぎると思うから。
    だから私も苗木くんと一緒に……
  6. 6 : : 2020/05/23(土) 08:56:15
    〔Side:HOPE〕
    《六日目》【食堂】


    苗木「おはよう皆……」


    食堂には既に皆が集まっていた。
    あの大和田くんも部屋から出て来てここに来てくれている。

    今僕達に必要なのは団結力だ。
    だから皆がここにいてくれるのは嬉しい。だけど多分、そんな事を考えて皆はここにいるんじゃない。


    石丸「苗木くん、今から作戦会議をする!座りたまえ!」


    こうなる事は分かっていた。
    昨日の夜、霧切さんの言っていた通り舞園さんの話をこれからする筈だ。


    セレス「私達は今、殺人を犯そうとした人と同じ環境で衣食住を共にしています」

    十神「そうだ、不本意だが今日の会議とやらには俺も参加するぞ。ヤツの待遇に関しては議論すべきだ」

    不二咲「でもやっぱり、仲間をこれから先も疑うだなんて……嫌だよ……!」

    大和田「ならどうすんだよ?アイツをあのままにしておくのか?」


    不二咲は眼に大粒を浮かべながら大和田くんに反論できずに黙ってしまう。
    朝日奈さんや江ノ島さんはそんな不二咲さんを落ち着かせようとするがセレスさん達の話には入ろうともしない。

    手荒な真似はしたくない、だけど怖い。
    僕達の中でただ黙っている人達はそんな人達だ。


    霧切「私達が彼女に罰でも与えるの?それには反対だわ」

    苗木「そうだよ!そんな事をしたらモノクマと僕らは一緒になってしまう!」

    十神「また仲良しごっこが始まったか。お前は舞園に犯人にされようとしたんだぞ?それでもアイツを恨んでいないと言えるか?」

    苗木「言えるよ」


    十神は一瞬だけ眉をピクリと動かして僕を睨みつけた。
    部屋にいる皆が僕を見ている。


    苗木「……セレスさん、君は外に出るのを諦めるべきだと言ったよね?」

    セレス「はい、そうでないと生き残れませんから」

    苗木「そうかもしれない、だけど外に出たいという気持ちはあるんだよね?」

    セレス「……ないと言えば嘘になりますが、現状でこれ以上の被害を出さない為には出たいという気持ちが命取りになりますわよ?」

    苗木「それは無理だよ。モノクマはこれから僕らが殺し合いをする為ならいくらだって動機を用意する。舞園さんはその被害者なんだ」

    十神「ならばお前は舞園をどうしたいんだ?」

    苗木「何もしない、彼女が部屋から出てくるまでは僕が食事なんかを持っていくよ」

    霧切「私もそれを手伝うわ。舞園さんをどうするかは部屋から彼女が出て来れるようになってからで良い筈よ」


    僕と霧切さんが出した回答は、
    先延ばしだった。
  7. 7 : : 2020/05/23(土) 09:28:01
    期待です!
  8. 8 : : 2020/05/23(土) 13:31:57
    期待!
  9. 9 : : 2020/05/25(月) 06:18:28
    >>7 >>8
    ありがとうございます!

    朝日奈「わ……私はそれに賛成だよ…」

    江ノ島「アタシもそれで良いと思うけどね。結局、舞園を部屋から出してどうこうするより部屋にいて貰った方がいいでしょ」

    不二咲「誰も……傷付かないならそれがいいと思う」

    山田「ですな……手荒な真似をして恨まれても困りますし」


    次々と賛成意見が上がる。
    もともと誰も十神くんやセレスさんの意見に賛成していたわけじゃない。

    ただ彼らに意見するのが怖かっただけだ。


    腐川「そんな事言ってあの女がまた犯罪を犯そうとしたらどうするのよ……!」

    十神「部屋に閉じ込めるだけじゃヌルいと思うがな、せめて縛っとけば身動きは取れまい」

    苗木「舞園さんはもうそんな事しないよ、それに僕らは閉じ込めるんじゃない。彼女が出たいと思うまでサポートするんだ」

    山田「ですが、出られても困るんですが……」

    霧切「前科があるとはいえ、視聴覚室の映像を見てここにいる全員が一度は誰かを殺して外に出ようと考えた筈よ」

    苗木「十神くんもそう思った事あるでしょ?」


    ここで僕は十神くんに話題を振った。
    すると十神くんは不敵な笑みを見せる。


    十神「当然だ、これはそういう『ゲーム』だからな」


    否定しなかった。十神くんはきっと僕らの狙いに気付いただろう。でも敢えて否定せずに話を合わせた。
    だって彼はそういう人だから。


    石丸「まさか十神くん⁈」

    大和田「何がゲームだ‼ここから出る為に誰かを殺すってのか⁈」

    霧切「十神くんはああ言ってるけど、あなた達は彼も縛るつもり?」

    セレス「とはいえ前科のある舞園さんと十神くんでは立場が違いますわ」

    霧切「一緒よ、この学園では誰かを殺そうと思う事は自然なの。それを抑制する事は出来ないわ」

    十神「確かにな。ならば仕方あるまい。舞園に関しては保留にしておいてやろう」
  10. 10 : : 2020/05/25(月) 06:18:45
    十神くんに話を振ったのは彼にメリットがあるからだ。
    確かに舞園さんが部屋から出たら困る事もあるかもしれない。だけどここでそれを認めるという事は次、似たようなケースがあった時に僕らは容認しなければならない事になる。

    例えば、もし十神くんが誰かを殺そうとして失敗しても動きを制限される事はない。
    舞園さんを許してしまえば彼も許さなければならない。

    危険な賭けだけど、舞園さんならきっと、また皆の信頼を勝ち取れる。
    そして彼女の力は僕達がここから出る為の力になる筈だ。

    いつか彼女が立ち直った時、
    彼女はきっと強い味方になる。

    最初は十神くんがこの先、犯行を計画するのに意欲的になってしまう可能性があるから止めようと言ったんだけど、
    霧切さん曰く、十神くんはどちらにしても場を結局乱すのでそこまで影響はない……らしい。

    舞園さんの為とはいえ大丈夫かなぁ……


    セレス「……分かりました。では舞園さんの件に関しては今の間は保留です。彼女が部屋から出てくるようになってから何かを考えましょう」


    納得はしてない様だけど理解はしてくれたようだ。
    他のみんなも反対はしない。僕達は出てからは舞園さんを自由にさせてあげたいと思うけど皆はそうじゃない。今これ以上、彼女が出てからの話をしても無駄だろう……


    石丸「よし、では会議は終了で良いな?」

    霧切「いえ、まだ話すべき議題はあるわ」
  11. 11 : : 2020/05/25(月) 06:19:01
    霧切「夜時間の出歩き緊というルールを破棄すべきだと思っているの」


    あれ?舞園さんの件は打ち合わせ通りだったんだけど……
    この話は聞いてないぞ?


    霧切「今回の事件、防げたとは言えないけれど、葉隠くんが桑田くんの証拠を少なからず隠蔽出来たのは夜時間が影響しているの」

    セレス「死体運びの件ですか?」

    霧切「えぇ、学級裁判では触れなかったけど『絨毯の血』を覚えているかしら?」


    それって確か、桑田くんが殺された現場が僕の部屋じゃないっていう証拠だったよね……
    学級裁判では『赤いガラス破片』が犯行現場の証拠になったから使わなかった証拠だ。

    『絨毯の血』
    部屋の中心にベッタリと血が付いている。
    そしてその血はまるで死体が引きずられたようにベッドへと伸びている。
    ドアから血溜まりまでも眼を凝らすと血を擦った痕跡があるようだ。


    霧切「部屋の中心からベッドまでの血は隠す必要がないと思ったのでしょうけど、葉隠くんはドアから部屋の中心までの血を洗おうとしたのよ」

    セレス「それがどうかしたのですか?犯行を隠蔽するなら当然の行動だと思いますけど」

    霧切「絨毯についた血を消そうとするなら水が必要よ」

    十神「そうだな、コーヒーなどもただ擦るだけでは染みが残る」

    セレス「ですがシャワールームの水は出ませんよね」

    霧切「そうよ、つまり葉隠くんはランドリーか寄宿舎のトイレから水を汲んで血を洗ったのよ」
  12. 12 : : 2020/05/25(月) 06:19:14
    苗木「かなり……余裕があったんだね」

    霧切「精神的な余裕はなかったようだけど、時間にはタップリと余裕があった。だって基本的に誰も夜時間は部屋を出ないんですもの」


    だからこそ夜時間の出歩き禁止を破棄すべきだと言うのか……


    セレス「なるほど、そのルールを廃止すればこの先誰か殺されても証拠の隠蔽が難しくなりますわね」

    十神「俺はそれに賛成だぞ、ただし当初の目的はどうするつもりだ?そのルールは殺しを恐れる必要のないように授けられたルールだ。俺はともかくとして、ここにいる連中は身の安全が第一だと感じている筈だ。学級裁判の為に殺される危険に晒されることを誰も望んでいないだろう」

    朝日奈「……十神の言う事を聞くのは癪だけど、他の人に夜時間に出歩かれるとやっぱり怖いかな」

    大神「我は問題ないがこの中には自分の身を守る術を持たぬ人間もいる」

    江ノ島「アタシなんてすぐ殺されそうじゃん」

    霧切「だからこそ、夜時間は最低二人、毎日交代で見張りが必要よ」

    十神「俺は御免だぞ、そんな役を俺がすると思うか?」

    セレス「わたくしも遠慮させて頂きます。だって夜更かしは美容の天敵ですもの」
  13. 13 : : 2020/05/25(月) 06:19:35
    苗木「かなり……余裕があったんだね」

    霧切「精神的な余裕はなかったようだけど、時間にはタップリと余裕があった。だって基本的に誰も夜時間は部屋を出ないんですもの」


    だからこそ夜時間の出歩き禁止を破棄すべきだと言うのか……


    セレス「なるほど、そのルールを廃止すればこの先誰か殺されても証拠の隠蔽が難しくなりますわね」

    十神「俺はそれに賛成だぞ、ただし当初の目的はどうするつもりだ?そのルールは殺しを恐れる必要のないように授けられたルールだ。俺はともかくとして、ここにいる連中は身の安全が第一だと感じている筈だ。学級裁判の為に殺される危険に晒されることを誰も望んでいないだろう」

    朝日奈「……十神の言う事を聞くのは癪だけど、他の人に夜時間に出歩かれるとやっぱり怖いかな」

    大神「我は問題ないがこの中には自分の身を守る術を持たぬ人間もいる」

    江ノ島「アタシなんてすぐ殺されそうじゃん」

    霧切「だからこそ、夜時間は最低二人、毎日交代で見張りが必要よ」

    十神「俺は御免だぞ、そんな役を俺がすると思うか?」

    セレス「わたくしも遠慮させて頂きます。だって夜更かしは美容の天敵ですもの」
  14. 14 : : 2020/05/25(月) 06:19:59
    大和田「俺は良いと思うけどな。殺人も起き難いんじゃないか?」

    石丸「僕も賛成だ!」

    不二咲「でも、うっかり寝てしまうとオシオキされるんじゃ……」

    モノクマ「はい!その通りだよ!」


    いつも通り衝突にモノクマは現れる。
    僕はもう慣れたけど、まだ彼の突然の登場に驚く人はたくさんいた。


    モノクマ「個室以外での居眠りは厳禁だよ‼それにそんなルールを作ったら誰かを殺そうとしても殺せないじゃん!証拠が絶対に残っちゃうじゃん!それはダメだね、ダメダメだよ!」

    苗木「お前に僕達が作るルールに口出すする権利はないだろ……」

    モノクマ「そりゃそうだけどさ、僕はまだまだ動機を用意するよ?出たいと思った人が簡単に殺せない環境を作るのはダメだと思うんだよね!」

    霧切「……何をしにきたの?私達の話し合いを邪魔する為にわざわざ来たというの?」

    モノクマ「いやいや、そんなどうでもいい事の為に来ないよ‼僕はね、お知らせを伝える為に来たんだ」

    十神「フン、言ってみろ」

    モノクマ「この希望ヶ峰学園は、学級裁判を乗り越える度に”新しい世界”が広がるようになっております!」

    朝日奈「それってどういう事?」

    モノクマ「君達なユトリ世代には刺激が必要でしょ?てな訳で、探索はどうそご自由に。学級裁判後の世界を想う存分堪能してくださーいッ!」


    それだけ言ってモノクマはどこかへ行ってしまった。
    聞きたい事もあったけど、今夜もどうせ僕の部屋に来るような気がしたので後で僕は敢えて黙っている事にした。
  15. 15 : : 2020/05/25(月) 06:20:30
    石丸「新しい世界と言っていたし探索も自由か……ならば、我々はこの学園の探索を優先すべきだ‼」

    朝日奈「そうだね、もしかしたら出口の手掛かりがあるかもしれないし!」

    大和田「俺は先に行かせて貰うぞ……」スタスタ

    大神「我らも行くとするぞ、朝日奈」スタスタ

    朝日奈「待ってよ、さくらちゃ~ん!」タッタッタ!


    結局、モノクマのせいでうやむやになってしまった。
    霧切さんはため息を吐きながら首を横に振る。結局夜時間のルールはこのままになってしまいそうだ……


    セレス「よほど、モノクマにとって夜時間に出歩いて欲しくないようですね」

    十神「当然だろう、アイツは俺達が殺し合うのを見たがっている。毎夜二人も監視がいる中で行動出来るのは俺くらいだ」


    どうやら十神くんはそんな状況下でも誰かを殺して証拠も残さない自信があるようだ。
    やっぱり彼からはあまり目を離さない方が良い気がする……


    江ノ島「苗木~、アタシらも探索に行こ?」

    苗木「うん、そうだね……霧切さんも今回は一緒にどうかな?」

    霧切「……仕方ないわ、今後の事も話たいし…」

    不二咲「一緒に行って良いかな?一人だと不安だし……」

    苗木「もちろんだよ!十神くんやセレスさんは……てあれ?」


    既にこの部屋に残っているのは僕達だけのようだった。
    山田くんは多分セレスさんと、十神くんは一人、腐川さんはきっと十神くんの後を追ったんだろうな……


    江ノ島「よかったじゃん苗木!ハーレムだよ!」

    苗木「いや、そんな事考えてないよ!」///

    霧切「ハァ……さっさと私達も行くわよ」

    不二咲「よ……よろしくね苗木くん!」
  16. 16 : : 2020/05/25(月) 06:22:13
    >>9 から >>15
    は僕です。ログイン出来てませんでした。申し訳ありません。
  17. 17 : : 2020/05/28(木) 06:26:31
    モノクマの言っていた新しい世界とは二階の事だった。
    新しく行けるようになった二階には図書館、プール、そして教室が二つある。

    それに加えてプールへ入る時に更衣室に入る必要があるんだけどその更衣室にはトレーニング器具があったりするから、
    朝日奈さんや大神さんなどは大喜びしていた。

    図書館では学園長からの手紙を見つけてこの学園が廃校と化していた事を書かれていて、
    他にもパソコンを見つけたりと新たな手掛かりがいくつか手に入った。

    だけど残念ながら外に出る為の情報を手に入れる事は出来なかった……


    不二咲「このパソコン、直せると思う。そこまで壊れているわけじゃなさそうだし!」

    苗木「よかった、それなら不二咲さんに任せるよ。超高校級のプログラマーの腕を見せて貰おうかな!」

    不二咲「もちろんだよ、こういう時くらいしか役に立てそうにないしね」

    苗木「そんな事ないよ!それにこの役目は不二咲さんにしか出来ないから頼りにしてるよ」

    江ノ島「頑張ってよ不二咲!それがあればアタシら出られるかもしれないんでしょ?」

    霧切「直り次第、みんなで集まって中に入っていたファイルなどを見ましょう。手掛かりは必ずある筈よ」
  18. 18 : : 2020/05/28(木) 06:26:39
    二階の探索を終えて寄宿舎に戻ると倉庫と浴場が開いている事に
    江ノ島さん気が付いた。とはいえ、その二つには手掛かりらしき物はなかったけど……

    それでも浴場にはカメラがなかったから、何か黒幕に知られたくない事があれば
    浴場で話す事が出来る。

    収穫がないわけでもなかった。

    江ノ島「いいねぇ!アタシお風呂に入ってサッパリしちゃおっかな⁈不二咲も入る?」

    不二咲「え……遠慮しとくよ」

    霧切「私もやめておくわ、今日はもう疲れたし部屋に戻る事にするわ」

    江ノ島「じゃあ苗木‼」

    苗木「え、江ノ島さんと入るわけないでしょ⁈」

    江ノ島「遠慮しなくてもいいのに!苗木になら別に見られても平気だし!」


    駄目だ、男として見られてないのかな?なんか凹むな……
  19. 19 : : 2020/05/28(木) 06:26:58
    [苗木誠の個室】

    部屋に入って少しだけ横になる。
    今日は霧切さんが舞園さんの部屋に食事を運んでくれるらしい。

    流石に昨日の今日で舞園さんと顔を合わせるのは少しだけ辛かったので助かった。
    あとは、コイツさえいなければ眠りにつけたのに……


    モノクマ「もう眠っちゃうの?今日は早いんだね!成長期かい?」

    苗木「毎日僕の部屋に来るんだね……」

    モノクマ「モチロンだよ!苗木くんと少しでも触れ合ってどうすれば絶望するかを探らないといけないからね!」

    苗木「……それじゃあ質問していいかな?」

    モノクマ「うぷぷ、いいけど答えるとは限らないよ」

    苗木「……葉隠くんになんて言ったの?」

    モノクマ「気になるんだね、葉隠くんの最後の言葉!うぷぷ、いいよ別に。教えてあげるよ」


    そうだ、葉隠くんは学級裁判が終わった後、オシオキされる前に、
    モノクマの言う事を聞かなければ……と口にしていた。


    モノクマ「ただランドリーに水晶玉を忘れたよって言ってあげたんだ。それだけさ」

    苗木「監視カメラを見ていたなら桑田くんと葉隠くんが出くわすって分かってたんじゃない……?」

    モノクマ「さぁ、可能性はあったけどね……別に確証があった訳じゃないよ。たまたま葉隠くんにランドリーの水晶玉の事を言ったら、たまたまその帰りに二人が運悪く出会ってしまったというだけだよ」


    そんな偶然があってたまるか……!


    モノクマ「でもさ、そのお陰で舞園さんは助かったじゃん!裏切った舞園さんに対して絶望すると思ってたのに、全然そんな事なかったから僕が絶望しちゃったよ‼」

    苗木「なんなんだよ!絶望絶望って……お前はずっとそればっかり!」

    モノクマ「そりゃそうだよ。僕は絶望するのと、絶望する人を見るのが大好きなんだ!」


    コイツと話していたらイライラする。
    そしてそんなモノクマに手が出せないからもっと苛立つ。

    だけど、モノクマ……を操る黒幕にも何か信念らしきものはあるようだ。
    絶望、どうしてそこまで拘るかは分からないけど……


    苗木「僕は絶望なんてしない、だって……」

    モノクマ「前向きな事だけが取り柄だからでしょ?もう聞き飽きたよ。君と話していると疲れるからさ、悪いけど今日はもう帰るね」


    勝手に部屋に入って来て勝手に消えた。
    僕はそんなモノクマを殴っている気分で枕を数回殴ってから眠りにつく事にした……
  20. 20 : : 2020/05/30(土) 14:13:06
    すいません、最近第五人格にハマってて......
    江ノ島、苗木、霧切、モノクマは全て手に入れました。
  21. 21 : : 2020/05/31(日) 00:13:10
    第五人格までやっているとかガチのファンじゃないですかー
  22. 22 : : 2020/06/02(火) 02:34:44
    幸運児(苗木くん)でAランク81位になりました!
    といっても欧米サーバーの話なのでたいした事ないのですがそれでも満足したのでまた今日か明日辺りから投稿します!
  23. 23 : : 2020/06/02(火) 11:06:46
    《7日目》【食堂】

    起きてからすぐに僕は食堂へと向かった。
    毎日のように朝食会をしているからだけど、今日もまた昨日みたいに何か話すのかな?

    食堂に入ると僕が一番乗り……なんて事はなく既にそこには霧切さんとセレスさん、そして山田くんがいた。


    霧切「おはよう、苗木くん」

    苗木「おはよう、今日は僕が舞園さんに朝ご飯を運んでくるよ」

    霧切「いえ、今日も私が行くわ。彼女とは話したい事もあるから」


    そう言ってすぐに立ち去る霧切さん、
    なんだか今日はやけに機嫌が悪そうだ……


    苗木「もしかして……何かあった?」

    セレス「何も……昨日の夜時間に関するルールの議論をしていただけです」

    山田「霧切響子殿の言い分も分からない訳ではないのですが、流石に命が優先ですからね~」


    なるほど、セレスさんは夜時間を提案した人だから彼女にルール撤去を求めたのか……
    確かに夜時間に誰も出歩かない事で犯罪の証拠が残り難いけど、やっぱる皆はそれよりもまずは命が優先のようだ。僕も自分の身を守る術がないから何とも言えない。

    セレスさんや山田くんと話をしていると続々と皆が食堂に集まって来る。最終的には十神くん、霧切さん以外は皆集まった。


    苗木「霧切さんは舞園さんに朝ごはんを届けに行ったよ」

    石丸「そうか!僕は十神くんを呼んでくるとしよう!」スタスタ

    江ノ島「今日はどうしようかなぁ、娯楽なんて殆どないし……」

    朝日奈「じゃあ今日は皆でプールに行こうよ!」

    大神「フッ、我は賛成だ」

    セレス「顔が濡れるのは嫌なので却下です」

    江ノ島「アタシもそんな気分じゃねぇっつうか……」

    不二咲「ごめんなさい……」

    朝日奈「ええ!みんな来ないの⁈苗木は?」

    苗木「僕も今日はいいかな……」アハハ
  24. 24 : : 2020/06/02(火) 11:06:59
    食堂で他愛のない話をしながら僕達は石丸くんが帰って来るのを待ったが、
    ニ十分以上待っても石丸くんは帰ってこなかった。

    流石に待ちくたびれたのか朝日奈さんと大神さんはプールへと向かい、
    セレスさんや大和田くん、腐川さんは自室へ、
    不二咲さんもパソコンの修理の為にどこかへ行ってしまった。

    そうなると残されたのは僕と江ノ島さんと山田くんだけ。
    僕達は石丸くんが食堂に帰ってくるのを待つことにした。


    江ノ島「それにしてもさ、学級裁判の時の苗木はカッコ良かったわ‼」

    山田「犯人だと思ってましたが、周りに疑われながらも議論を発展させ最後は真相へと辿り着けたのは苗木誠殿のお陰ですからな」

    苗木「そ、そんな事ないよ!殆ど霧切さんのお陰っていうか……僕は何も出来なかった」


    自分の疑いを晴らしたは良い物の、その後からは霧切さんの独占状態。
    僕は彼女の推理を他の皆と一緒に聞いているだけだった。


    江ノ島「あれはまぁ、霧切がおかしいというか……」

    山田「まるで見た目は子供、頭脳は大人な少年みたいでしたぞ!」

    苗木「うん、僕もそう思ってたんだ。だから実は超高校級の探偵だったりするのかなって思ったんだけど……」

    江ノ島「もしかして、聞いたの?」

    苗木「うん、だけど違うみたいだよ?」


    彼女は僕の問いに答えてはくれなかったし、
    でも本当に彼女は何者なんだろう?


    江ノ島「フーン、そっか……」
  25. 25 : : 2020/06/02(火) 11:07:12
    石丸「おい、諸君!妙な事態になったぞ……!」


    遂に現れた石丸くんだったが彼は少し焦ったような様子で食堂へとやってきた。


    石丸「何度インターホンを押しても、まったく十神くんが部屋から出て来ないんだ……」

    苗木「居留守じゃなくて?」

    石丸「それならまだ良い。もし彼の身に何かあったら……僕は風紀委員失格だ!」


    流石にそこまで自分を言う詰めなくとも……
    それにしても十神くん、本当に何かあったのかな?自分を完璧だと言うくらいには何でも出来ちゃう彼なら自分の身を守る術くらいあると思うけどな。


    江ノ島「それってマズくない?もし桑田みたいになってたら……」

    山田「ひぃいい‼恐ろしや~!」

    石丸「皆、探すのを手伝ってはくれないか⁈」


    石丸くんの問いに対して僕達は全員首を縦に振る。
    それにしても帰ってくるのがもう少し早ければ他の皆も食堂にいたのに……


    江ノ島「それじゃ!アタシと苗木は二階を探してくるよ!」

    山田「では石丸清多夏殿!我らはこの寄宿舎と学園の一階を探しましょう‼」

    石丸「了解だ!」


    大丈夫……だよな?
  26. 26 : : 2020/06/02(火) 11:08:21
    【図書館】

    苗木「何やってるの?」

    十神「釣りでもやってるように見えるか?」


    呆れたかのように僕の質問に答える十神くん……
    無事で安心したけど、人に心配させといて本を読んでるなんて……十神くんらしいといえば、らしいのかもしれない。


    江ノ島「アンタさぁ、皆心配して探してたのになんでこんな所で本読んでるわけ?」

    十神「何故、探されなければならない?」

    江ノ島「そりゃあ、朝食は皆で食べるって約束だったじゃん?」


    十神くんはパタンと読んでいた本を閉じて僕へと目を向ける。
    手に持っているのは推理小説?まさか……


    苗木「もしかして、それを参考”卒業”するつもりなの?」

    十神「だとしたら、どうすると言うんだ?」


    口角を釣り上げて笑みを見せる十神くん。まるで僕の事を挑発でもしているようだ。
    でも、昨日から十神くんは僕と霧切さんに対して対抗心らしき物を抱いているような気がしていた。


    江ノ島「そんなの止めるに決まってんじゃん!」

    十神「フン、貴様に俺の事を止めるなど不可能だ」

    江ノ島「……やってみる?」


    何かスイッチが入ってしまったように江ノ島さんは真顔になる。
    ったく二人が喧嘩しても意味はないのに……


    苗木「二人共落ち着こうよ!とにかく十神くんは無事だったわけだし、江ノ島さんは石丸くんと山田くんに報告だけしてくれるかな?」

    江ノ島「いいけど……アンタはどうすんの?」

    苗木「十神くんと少し話があるんだ……」
  27. 27 : : 2020/06/02(火) 11:08:47
    江ノ島さんが図書館から出て行った後に僕は十神くんと話す事にした。


    十神「お前と話す事などない」

    苗木「僕、十神くんに何かしたかな?」


    そう言ってみると十神くんは僕を睨みつける。


    十神「お前、自惚れるなよ」

    苗木「えっ?」

    十神「舞園が桑田を殺そうとした事は俺にも分かっていた。お前や霧切がその結論に辿り着く以前からな!」

    苗木「うん、そうみたいだね」

    十神「葉隠の犯行に気付けなかったのはアイツが馬鹿で合理的な判断で動いていなかったからだ!まともな犯人なら、もう少しマシな証拠隠滅が出来ていた筈だと言うのに……!」


    も……もしかして十神くんは犯人をあの学級裁判で間違いそうになった事に苛立っているのか……?


    苗木「ぼ……僕も葉隠くんが犯人だとは分からなかったよ。正直、最初は舞園さんが犯人かもって思っちゃったし……」

    十神「ほう、では何故舞園が犯人でないと分かった?」

    苗木「わ……分からなかったよ、でも信じたかったから」

    十神「なにッ?」

    苗木「舞園さんは犯人じゃないって言ってたからそれを信じたくて……」

    十神「フン、結局はお前もその程度の人間という事か……それでは何故葉隠の最後の言葉は信用しなかった?」

    苗木「そ、それは証拠があったから……!」

    十神「……俺はお前を過大評価し過ぎていたようだな……よく聞け、お前は舞園を優先したんだ。葉隠よりも仲の良かった舞園をだ」
  28. 28 : : 2020/06/02(火) 11:09:03
    そう……なのかな……
    いや、あの時僕は舞園さんだって疑っていた。

    だけど彼女にはあったんだ。犯人じゃない証拠が……

    苗木「舞園さんには犯人じゃない証拠があったじゃないか……」

    十神「舞園の手首の事か?あんな怪我、お前を騙す為に桑田を殺した後に自分を傷つけた可能性もあった筈だ」

    苗木「そこまでする必要はないよ」

    十神「フン、だから言っているんだ。お前はアイツに肩入れしているのだと。アイツはお前をずっと利用しようとしていたじゃないか」

    苗木「だけど生き残る為に僕を頼ってくれた。自分は犯人じゃないって教えてくれた。きっと凄く勇気が必要だったと思うよ」

    十神「生き残る為なら藁にだって縋るだろうさ。あの時点で殺していないのにクロに選ばれたら俺達全員が死んでいた」


    そうかもしれない。
    だけどどうしてだろう?舞園さんはあの時、本当に僕を頼ってくれたと思う。視聴覚室で映像を見せられた後に喋った内容を思い出してくれていたと、僕は思いたい。

    石丸「十神くん!」
  29. 29 : : 2020/06/02(火) 11:09:13
    石丸「君は何をやっているんだ!」

    十神「ハァ……お前達は本当に俺を苛立たせる。もういい、部屋に戻る」


    十神くんは何冊か本を手に取り石丸くんを無視して図書館を退出する。


    石丸「くそぅ!なんて自分勝手なんだ!」

    苗木「仕方ないよ……多分みんな気持ちに余裕がないんだよ」


    今朝の朝食会もそうだ……みんな集まった。だけどすぐに食事だけ済ませると石丸くんが十神くんを探している間に各々がやりたい事を済ませに出かけてしまった。
    多分、最初の学級裁判が原因なんだ。桑田くんと葉隠くんは人を本気で殺そうとするような人間じゃなかった。だけど極限状態に陥って気が動転してしまったのだ。だから二人共、人を殺そうとした。

    だからこそ、舞園さんへの風当たりもキツい。口火を切った彼女が全ての発端となってしまって、なのに彼女は生き残った。それに関して思うところがある人は多いだろう……
    彼女には彼女なりの理由があった。もちろん許される事じゃないけど……今はこの学園を出る為に協力しないといけない。どうしたら皆はそれを分かってくれるんだろうか?


    苗木「石丸くん、今日は朝食会で何を話すつもりだったの?」

    石丸「ウム、今日は全員でもう一度学園中を探索しようと提案するつもりだったのだ!」


    少なくとも今日は、みんな早く帰って正解だったようだ。
    何度も学園の探索をしても気が滅入る一方だろうし……
  30. 30 : : 2020/06/02(火) 12:35:13
    原作でもこのssでもだけど桑田に対して哀れみを持ってる人少ないよな・・・
    殺意を抱いたとは言えあくまで舞園の被害者なのに。
    このssの舞園は自分から殺人を起こそうとしたにも関わらずこんなに心配されてるのに。
    やっぱり第一印象とか発言とかが原因なのかな・・・
  31. 31 : : 2020/06/02(火) 13:28:08
    >>31 今作では桑田と苗木の関わり合いが少なかったのが原因ですね。僕も桑田くんは好きなんですけどランキング形式で好きなキャラを並べてしまうと下の方になってしまうと思います。キャラがあんまり立ってないのも原因かもしれません。

    それと漫画版を読んだか否かも大きな要因かもしれません。漫画版とゲームでは何故か第一章のシナリオが少し違うのです。漫画版では舞園は包丁を持ってシャワー室に立て籠りドアノブを壊した怜恩と取っ組み合いになって殺されますが、ゲームでは舞園は包丁を落とし怜恩はそれを拾ってシャワー室で彼女を殺します。

    漫画版を読んだ方は怜恩が殺されそうになり、理由を聞く為にシャワー室を開けたら殺してしまったという印象が強いかもしれません。つまり、故意ではなく事故です。
    ですがゲームとアニメの怜恩は殺されそうになって、明確な殺意を持って舞園を殺しました。やられたらやり返す理論です。

    前者はまだ救いようがあるのですが、後者は気が動転していたにしろ怜恩自身にも舞園に対して殺意があったので印象が少し悪いです。
  32. 32 : : 2020/06/02(火) 18:02:30
    スタッフはレオン・S……じゃなくて怜恩に恨みでもあるんだろうか…
  33. 33 : : 2020/06/03(水) 12:05:29
    さてと……
    今日は何も予定はないし、どうしよう?

    小腹が空いたし食堂にでも行ってみよう。誰かいるかもしれないし……


    セレス「あら、苗木くんではありませんか?」

    苗木「セレスさん、どうして食堂に?」


    さっき部屋に戻ってたよな?


    セレス「喉が渇いたので食堂に来てみたのです?」

    苗木「そうなんだ、僕も似たような理由だよ」

    山田「お待たせしました‼」


    厨房から山田くんがティーカップを持って訪れる。


    セレス「うふふ、待っていましたわよ」


    ティーカップを手にしたセレスさん。だが彼女は一目中身を見ただけで、
    手にしていたカップを壁に向かって放り投げた!


    山田・苗木「ええ⁈」

    山田「チョイチョイ……何をなさるかウサギさん?」

    セレス「わたくし、こういうミルクティーは嫌いなんですわ!」


    どうやら彼女の説明を聞いていると、
    御所望だったのは”ロイヤルミルクティー”だったようで……

    あろう事かセレスさんは山田くんにミルクティーを作り直すように頼んでいた。


    セレス「面倒なのは承知ですわ、でも私はあんなゴミ飲めませんの」

    山田「そんな事を言われてもですなぁ……」

    セレス「いいから早く持って来い、このブタがぁぁぁあああ‼‼‼」ビチグソガー!

    山田「ひえぇぇえぇえ‼ブタめがすぐに持って参りますぅぅぅううぅうぅうぅ‼」ブヒー!


    この時の僕の顔はどんなだったのだろう?
    きっと顎が地面に届くほど大口を開いていたに違いない……


    セレス「うふ、恐喝は便利ですわね」ウフフフ

    苗木「す……凄い迫力だったね……」アハハ…
  34. 34 : : 2020/06/03(水) 12:05:58
    セレス「さて、山田くんがお飲み物を入れてくれている間、カードでもしますか?」


    ポケットに手を伸ばしてトランプを取り出すセレスさん。
    彼女はそれを僕に渡してくれる。


    セレス「ズルをしているとは思って欲しくないので苗木くんがシャッフルしてください」


    ニコリと笑顔を見せる彼女。やるとは一言も言ってないけど拒否する理由もないから僕は一枚ずつカードを確認する。
    イカサマが出来るようなカードにはパッと見だけど思えない。大丈夫かな……


    苗木「なんのゲームをするの?」

    セレス「そうですね、ブラックジャックで如何でしょう?」

    苗木「簡単だしパパっと出来ちゃうしいいかもね」


    そういえばこのカードはどこで手に入れたんだろう?やっぱり桑田くんの部屋みたいにセレスさんの部屋も彼女の趣味趣向に合わせて内装が出来上がっていてカードも部屋にあったのかな?
    だとしたらどうして僕の部屋には何もないのか気になるけど……そういえば舞園さんの部屋も何もなかったな……

    しばらくの間、山田くんが帰って来るまで遊んだけど僕の惨敗だった。


    セレス「それにしても13勝0敗2引き分け……本当に幸運なんですの?」

    苗木「ただクジで選ばれただけだよ。それにモノクマにも言われた事だけど僕って結構運が悪くて……」

    セレス「まぁ、このコロシアイ学園生活に巻き込まれている時点でお察しですわね」
  35. 35 : : 2020/06/03(水) 12:06:58
    痛い処を突いてくるなぁ……
    余程ゲームがつまらなかったのか、セレスさんはため息を吐く。


    セレス「レートなしではやはり、つまらないですわ」

    苗木「そうは言ってもお金なんて持ってないし……」

    セレス「いえ、この学園でお金など無価値です」

    苗木「えっと、じゃあモノクマメダルでも使う?」


    学級裁判の後、モノクマから何十枚か貰っていたのを思い出す。
    あれってガチャガチャ以外に使えるのかな?


    セレス「まぁ、あれも無価値に近いです」


    モノクマが聞いたら泣くのではないだろうか?


    苗木「じゃあ賭けられる物なんてないよ」

    セレス「ではこんなのは如何でしょう?」


    セレスさんは指を唇に当てて可愛らしく微笑んだ。


    セレス「舞園さんを賭けるのです」

    苗木「……どういう事?」


    結局誰と話していても舞園さんの話題が持ち上がる。それは多分、僕が彼女を過度に庇い過ぎるのが理由なのかもしれない。
    もしかしたら皆、犯人にされそうになった僕がどうして舞園さんを許しているのかが分からないのかもしれない。別に許したんじゃなくて今は皆で協力すべきだって話しなだけなんだけど……
  36. 36 : : 2020/06/03(水) 12:07:23
    セレス「実に簡単な話です。もし苗木くんが勝てば、これから私は舞園さんの処遇に関して一切口出しはしません」

    苗木「……僕が負けたら?」

    セレス「何もしません。何かするなんて言ったら苗木くんはゲームから降りるんですよね?」

    苗木「当たり前だよ。舞園さんを傷付ける事はしたくない」

    セレス「では私はこれまで通り、舞園さんの事に関しては口出しを続けます。でも苗木くんが勝てば舞園さんの扱いをあなたと霧切さんに一存します」


    何か僕に非常に都合の良いルールだ。負けても今まで通り、勝てば僕の言う通りに……
    裏がありそうで怖かった……


    セレス「どうですか?」

    苗木「……分かった、やるよ」


    それでもやるべきな気がした。裏があっても……

    セレスさんからカードが二枚手渡される。彼女の山札から二枚カードを引く。
    ディーラーは彼女なので一枚だけカードが晒されていた。キングが一枚。

    僕は自分の手札へと目を向ける。


    セレス「スタンドですか?それともヒットしますか?」

    苗木「スタンドでいいよ」ハイ


    セレスさんの持っている手札がもしフェイスカードとエースでない限り僕の勝ちだ。
    だって、僕の手札はエースとクイーンだから。


    セレス「……あら?これで13勝1敗2引き分け……ですがこの勝負には負けましたね」

    苗木「うん、だから悪いんだけど……」

    セレス「いいですわ、舞園さんの扱いに関してはあなた方にお任せします」ハァ……


    なんというか負けた事に関して悔しいなどと言った様子ではなかった。
    だって全体的に見たら僕が負けてるしね。でも、最後の勝負に負けたからといって落胆しているようにも見えない。

    もしかしたらセレスさんにとって舞園さんなんてどうでも良かったのかもしれない。


    セレス「不運なんだか幸運なんだかよく分かりませんね」
  37. 37 : : 2020/06/03(水) 12:07:32
    山田くんが厨房から帰って来たのでゲームはお開きとなった。


    セレス「遅かったですわね」

    山田「いやぁ、美味しく作ろうと試行錯誤してたら長くなってしまいましたぞ!」

    苗木「良い香りだね、今回はセレスさんもきっと満足出来るんじゃない?」


    ロイヤルミルクティーを味見するセレスさんとそれをオドオドとした様子で見つめる山田くん。
    なんだか変な光景だなぁ……


    セレス「マズいです、やり直してください」


    結局一口だけ飲んだ彼女はまたカップを壁に叩き付ける。
    それをブヒーなどと口にしながら回収して厨房に戻る山田くんはなんだか少し楽しそう……

    もう放っておこう……

    セレスさんと少し仲良くなれた気がする。
    山田くんと少し仲良くなれた気がする。
  38. 38 : : 2020/06/03(水) 12:09:01
    書き溜めがどんどん無くなる~……
    あと2,3日でまた投稿が一旦止まるかもしれません。
  39. 39 : : 2020/06/03(水) 13:36:24
    まあ完結さえしてくだされば、
    どれだけ時間がかかっても別にいいので
  40. 40 : : 2020/06/04(木) 12:03:49
    そういえば、舞園さんのご飯を今日は霧切さんが届けてくれているんだ……
    お礼も兼ねて彼女に会いに行ってみよう。

    僕は彼女の部屋の前に訪れてインターホンを鳴らす。
    すると、すぐにドアは開きいつも通りの無表情で霧切さんは部屋を出て来た。


    霧切「どうしたの苗木くん?」

    苗木「……お礼を言おうと思って、今日は霧切さんが舞園さんにご飯を届けてくれたから」

    霧切「別にいいわ、舞園さんに聞いておきたい事もあったしね」

    苗木「……舞園さんの様子はどうだった?」

    霧切「順調よ、自分の行いに関しては強い罪悪感を感じているようだけど……」


    それを聞いて僕は胸を撫で下ろす。
    今は自殺願望とかがないだけでも良しとしよう。


    霧切「……舞薗さんに会いに行くのはもう少し待った方がいいわ」

    苗木「えっ?」

    霧切「まだ気持ちの整理が必要よ。あなたが会いに行くのはもう少し時間が経ってからにした方がいいわ」


    舞園さんも僕を犯人に仕立て上げようとしたことを反省してるだろうし、
    彼女の方から僕に会いに来るのを待った方がいいのかもしれない。
  41. 41 : : 2020/06/04(木) 12:04:01
    霧切「それで、昨日の話の続きになってしまうけど……」


    彼女は前置きを置いて質問をしてくる。


    苗木「夜時間のルールの事……だよね?」


    昨日の朝食会で話していた事だ。今日は集まってくれる人も少なかったから話し合いをする事は出来なかったけど……
    というよりも皆が早々に朝食会から去ったのはこの話題を持ち出されたくないからかもしれない。

    この話は殺人が起こる事を前提にしている。
    皆、もう考えたくないんだ……


    苗木「正直、皆に賛同して貰うのは難しいと思う。殺人が起きない為のルールと、起きてからの為のルールだとやっぱり……」

    霧切「どうしても殺人が起きない為のルールを優先してしまうのね……」ハァ……


    霧切さんの意見も尊重したいけど、やっぱり難しい。
    殺人を阻止する為に二人の見張りを用意するにしてもそれはつまり、誰か二人がその夜は徹夜を強いられるって事だし……

    そもそも、夜の間監視する二人は危険に晒されてしまうわけだし……


    苗木「あと、徹夜する人達が居眠りしても大変だよ。それだけでオシオキされちゃうからさ」

    霧切「そうね……私の考えが甘かったわ。学級裁判で皆、証拠が消されたりするリスクを知ったと思ったのだけれど」

    苗木「うん、でも十神くんなんかも口では夜時間のルールが変わっても良いなんて言ってたけど……」

    霧切「……チャンスがあれば誰かを殺すかもしれないわね。その場合、証拠隠滅が容易な夜時間に出歩かないルールを支持するでしょうね」
  42. 42 : : 2020/06/04(木) 12:04:41
    霧切「参考になったわ。ありがとう苗木くん」

    苗木「ううん、別にいいよ。霧切さんには色々とお世話になったから」


    彼女がいなければ学級裁判を乗り切れなかった。僕達全員にとって彼女は救世主だ。
    だけど……


    苗木「気を付けてね」

    霧切「……分かってるわ、前回の学級裁判で私の事を脅威に感じた人は少なからずいたでしょうし、あまり今は外を出歩かないようにしているつもりよ」


    それなのに舞園さんのご飯を届ける仕事をさせてしまっている……


    霧切「舞薗さんの件に関しては私が彼女に用があったと言ったでしょう?」

    苗木「それでもやっぱり悪いよ」

    霧切「……安心して、そう簡単には死なないわ」フフッ

    苗木「縁起でもない事言わないでよ……」


    霧切さんと少し仲良くなれた気がする。
  43. 43 : : 2020/06/04(木) 12:04:59
    モノクマ「やぁ、待っていたよ苗木くん!」


    部屋に戻って寝る準備をしようかと思っていたら
    モノクマがベッドの上に座っていた。本当に毎日来るなぁ……


    モノクマ「あれあれ、もしかしてウンザリしてる?でもこれからも毎日来るからね!」

    苗木「そこまでして、どうして僕に会いに来るの?」

    モノクマ「一言で言ってしまうと興味があるからなんだよね!」ガオー!


    僕なんて興味を抱く対象にはならないんじゃないかな……
    なんて一瞬だけ思うもコイツの考えてる事なんて分からないや。


    モノクマ「君がどうすれば絶望するかを話し合う事で見つけられないかなって思ってるのさ!」

    苗木「そんなの見つけられないよ。それよりまた聞くけど絶望にどうしてそこまで拘るの?」

    モノクマ「前にも言ったでしょ⁈絶望するのと絶望する人を見るのが大好きだんだよ!」

    苗木「それは分かるけど、それって答えになってないよ」

    モノクマ「まぁ、敢えて言うなら希望は予定調和だからで絶望は本人でさえどこに向かうのかが分からないから……かな!」

    やっぱりわけが分からない。
    聞いた僕が馬鹿だった。


    モノクマ「でも、君は興味深いよ。どんな人も絶望するのに君は絶望しないんだから。常に前向きなんだよね」

    苗木「それだけが……」

    モノクマ「君の取り柄だからだろ?もう聞き飽きたよ、何度も同じ質問して同じ答えしか言わないんだから」


    理解したくないし全く理解が追い付かない。
    モノクマは一体どこまで僕の事を知っているのか、どうして僕に拘るのか……


    モノクマ「どれだけ分析しても君が絶望してくれる未来が見えないんだよね。うぷぷ、でもだからこそ面白いんだけどね!」

    苗木「僕が絶望すれば皆を助けてくれたりは?」

    モノクマ「そんなの偽物だよ。僕はね、君を心から絶望させたいと思ってるんだから!」


    矛盾しているけど……
    でも僕が絶望してるように見せたからって全員を解放してくれるってわけじゃなさそうだし……

    ていうか、もしかして、


    モノクマ「もうこの際言うけど、この学園にいる人達は総じて君を絶望に染め上げる道具でしかないんだよ!」

    苗木「そんな……」

    モノクマ「どう絶望した?」


    モノクマと喋っていて分かった……
    絶望しないなんて嘘だ。モノクマの言った事や行動には絶望してきた。今までだって……

    でも……


    苗木「うん、絶望したよ。でも屈したりなんかしない」

    モノクマ「うぷぷ、それでこそ苗木くんだ!」


    何度絶望を味わっても前向きに、
    打開策を見つけないとな……

    モノクマと、嫌だけどなんか少し仲良くなってしまった……

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