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十神「……どうした苗木」

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  1. 1 : : 2018/05/05(土) 13:09:13
    ・十神白夜誕生日SS
    ・短いです。
  2. 2 : : 2018/05/05(土) 13:12:40
    十神白夜は希望ヶ峰学園に通う生徒であり、超高校級の御曹司の称号を与えられた生徒である。

    御曹司の名の通り彼の実家はお金持ちであり、彼自身もその才能を駆使して日々大金を稼いでいる。

    そんな彼にも誕生日というものは存在する。



    「坊ちゃん、お誕生日おめでとうございます」

    「……ほう、あのブランドの新作腕時計か。俺が欲しがっているとよくわかったな。爺」

    「坊ちゃんを見ていれば自然と分かるものですよ」

    「爺には叶わんな。感謝するぞ」

    「勿体無きお言葉」


    余裕を持った笑顔の爺を一瞥して、十神は腕時計を再度見つめる。

    (……そうか。今日は俺の誕生日だったか)

    毎年盛大にパーティがあったり、関連企業から高価な贈り物が来たりとするが、毎年十神は誕生日を失念する。

    忙しくて失念しているというのもあるが、誕生日自体にそこまでこだわりがないためだ。





    そのため、学園に来ても別段いつもどおりであった。

    十神は図書館にて本を読んでいたが…。


    「…………おい、苗木」

    「な、何かな、十神クン?」

    「鬱陶しいぞ。俺の周りをチョロチョロとするな」

    「ご、ごめんね。これには訳があって…」


    (この男はなぜ俺のところに来たのか……)

    様々な可能性を考えて……。

    (……愚民の考えなど理解できるはずもないか)

    すぐに考えることをやめた。


    「俺に用があるならさっさと言え。ないならどこかへ行け。邪魔だ」

    「え、えっと……そ、そうだ。最近十神クンは学園に来てなかったけど、何か用事があったの?」

    「……大したことじゃない。ライバル会社が生意気にも市場拡大を図っていたからその芽を潰して回っていただけだ」

    「…は、話の規模が大きくて感覚が追いつかないよ…」

    「……はぁ」

    十神は立ち上がり図書室を出ようとした。

    目の前の男がどこかへ行かないのなら自分がどこかへ行くしかない。


    「と、十神クン!? どこに行くの?」

    「俺がどこへ行こうと、お前には関係ないだろう」

    「…えっと……そうだ、十神クン! 勝負しよう!」

    「………何?」

    目の前の人畜無害とも言える男から『勝負』という単語が出てきたことに驚きを感じつつ、十神はその真意を探ろうとした。


    「……どういうことだ」

    「ボクと勝負してボクが勝ったらこの部屋にしばらくいてもらう。ボクが負けたら……ボクにできることを何でも1つ命令できる…っていうのはどう?」

    「……ほう。そうまでして俺をこの部屋に留めておきたいのか」

    「いや、えっと…」

    「お前に命令できる権利などいらんが、勝負には乗ってやろう。そして、ここに俺を留める理由を話してもらう」

    苗木はあからさまにやばい、墓穴を掘ったかも…と焦った表情を浮かべるが、今更遅い。
  3. 3 : : 2018/05/05(土) 13:16:02
    「内容はお前に決めさせてやる。どんな勝負でも俺が勝つ」

    「えっと……じゃあ……ブラックジャックはどう?」

    苗木は、どこかから取り出したトランプを机に出して提案した。

    「いいだろう。勝つのは俺だ」






    「…クックック…面白いぞ苗木」

    3回戦目。ここまで十神も苗木も同数になり引き分けが続いている。

    「超高校級の幸運の肩書きも飾りではないということか? だが、それもこれまでだ」

    十神は自信満々にカードを引いた。

    「ふん…俺はこれ以上引かんぞ」

    十神の手札合計は20。

    これ以上は21を超える可能性が高い。


    一方、苗木の手札は18。

    新たに引くと21を越してしまう可能性が高いが、これで勝ちを確信できるほど自信のある手札ではない。

    「……勝ち誇るにはまだ早いと思うよ」

    苗木がカードを引くと、引いたのはスペードのA。

    「………」

    苗木は更にカードを引いた。

    「ほう。よっぽど低い手札なのだな」

    引いたカードはハートのA。

    これで苗木の手札の合計は20である。

    「ふん。その手札枚数で10を超えていないということはあるまい。そろそろ勝負か?」

    「……いや、十神クン。ボクはもう一度引くよ」

    「……ほう。21を超えれば自動的にお前は負ける。わかっているのか?」

    「………」

    苗木は祈るように黙ってカードを引いた。

    「……ふっ、ではオープンだ。俺は20だ」

    「………ボクは……」

    苗木が一枚ずつカードをめくっていき、そして最後に引いたカードをそこに加えた。

    「21…ブラックジャックだ」

    「…何だと……お前…最後に連続でAを引いたのか!?」

    最後に引いたのはダイヤのA。

    苗木は3連続でAを引いたことになる。

    どれほどの確率であるのか…。


    「………クッ…まさか…こんなことが…」

    「ボクもビックリだよ。何となく行けると思っただけなんだけど…」

    「………」


    十神はしばらくカードを見つめていたが、すぐに立ち上がり本を物色し始めた。


    「……えっと、十神クン? 何してるの?」

    「ここに留まれと言ったのはお前だろう。留まっていれば何をしようが構うまい」


    確かに、と思って苗木も読書をして時間を潰すことにした。












    「……そろそろだね。十神クン。食堂に行こう」

    「…やれやれ。留まれと言ったり、行こうと言ったり…何がしたい」

    「必要なことなんだよ」

    「……いいだろう。今だけ、そう、今だけはお前が勝者であることだしな」


    十神と苗木は図書室を出ていき、食堂へと向かった。

    道中会話はなく距離もそこまでないため、すぐにたどり着いた。


    そして……。







    『十神! 誕生日おめでとう!』


    そう書かれた横断幕が目に入った。


    「……なんだこれは」

    「十神クンの誕生日パーティーだよ。クラスのみんなで用意したんだよ」

    「…………」

    「はい、これ。誕生日おめでとう! 十神クン!」


    プレゼントをもらった十神に湧き上がった感情は……少しの喜びと疑問。


    (……この程度のもてなしで俺が喜び…? なぜ?)

    なぜ喜びなんて感情が沸くのか、とその答えを考えたが、わからなかった。


    「……ふん。その献上しようという心意気に免じて受け取ってやる。ありがたく思え」

    「あはは…相変わらずだね…」


    理由は分からずとも、この待遇を享受しない理由にはならない。

    ならば、こいつらが満足する程度には待遇を受けてやろう。

    十神はそう思いながらクラスメイト達が囲む料理や飲み物が乗せられた机へと歩を進めた。





    豪華なパーティーにも、豪華な贈り物にも、そこにある心次第で価値が変わる。

    十神財閥に良い印象を持ってもらおうという打算や贈る代わりに便宜を図ってもらうなど、十神に贈り物をする人物達はそういった意図を持った者ばかり。

    心の底から十神の誕生を祝ってくれるのは、爺以外にいなかった。

    十神は他人の打算を感じ取る力を養う代わりに、思いやりの受け取り方が下手になっていた

    そんな彼が人の思いを素直に受け取れるようになるまでもう少し…。


    END
  4. 4 : : 2018/05/05(土) 13:18:49
    ~あとがき的な~
    クラスメイトに誕生日を祝われて嬉ぶ十神クンを書こうとしたんですが、思ったより冷静な十神クンになってしまいましたね。

    短いですが、以上です。
  5. 5 : : 2020/10/26(月) 15:00:04
    http://www.ssnote.net/users/homo
    ↑害悪登録ユーザー・提督のアカウント⚠️

    http://www.ssnote.net/groups/2536/archives/8
    ↑⚠️神威団・恋中騒動⚠️
    ⚠️提督とみかぱん謝罪⚠️

    ⚠️害悪登録ユーザー提督・にゃる・墓場⚠️
    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️
    10 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:30:50 このユーザーのレスのみ表示する
    みかぱん氏に代わり私が謝罪させていただきます
    今回は誠にすみませんでした。


    13 : 提督 : 2018/02/02(金) 13:59:46 このユーザーのレスのみ表示する
    >>12
    みかぱん氏がしくんだことに対しての謝罪でしたので
    現在みかぱん氏は謹慎中であり、代わりに謝罪をさせていただきました

    私自身の謝罪を忘れていました。すいません

    改めまして、今回は多大なるご迷惑をおかけし、誠にすみませんでした。
    今回の事に対し、カムイ団を解散したのも貴方への謝罪を含めてです
    あなたの心に深い傷を負わせてしまった事、本当にすみませんでした
    SS活動、頑張ってください。応援できるという立場ではございませんが、貴方のSSを陰ながら応援しています
    本当に今回はすみませんでした。




    ⚠️提督のサブ垢・墓場⚠️

    http://www.ssnote.net/users/taiyouakiyosi

    ⚠️害悪グループ・神威団メンバー主犯格⚠️

    56 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:53:40 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ごめんなさい。


    58 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:54:10 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ずっとここ見てました。
    怖くて怖くてたまらないんです。


    61 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:55:00 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    今までにしたことは謝りますし、近々このサイトからも消える予定なんです。
    お願いです、やめてください。


    65 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:56:26 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    元はといえば私の責任なんです。
    お願いです、許してください


    67 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    アカウントは消します。サブ垢もです。
    もう金輪際このサイトには関わりませんし、貴方に対しても何もいたしません。
    どうかお許しください…


    68 : 墓場 : 2018/12/01(土) 23:57:42 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    これは嘘じゃないです。
    本当にお願いします…



    79 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:01:54 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    ホントにやめてください…お願いします…


    85 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:04:18 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    それに関しては本当に申し訳ありません。
    若気の至りで、謎の万能感がそのころにはあったんです。
    お願いですから今回だけはお慈悲をください


    89 : 墓場 : 2018/12/02(日) 00:05:34 このユーザーのレスのみ表示するこの書き込みをブックマークする
    もう二度としませんから…
    お願いです、許してください…

    5 : 墓場 : 2018/12/02(日) 10:28:43 このユーザーのレスのみ表示する
    ストレス発散とは言え、他ユーザーを巻き込みストレス発散に利用したこと、それに加えて荒らしをしてしまったこと、皆様にご迷惑をおかけししたことを謝罪します。
    本当に申し訳ございませんでした。
    元はと言えば、私が方々に火種を撒き散らしたのが原因であり、自制の効かない状態であったのは否定できません。
    私としましては、今後このようなことがないようにアカウントを消し、そのままこのnoteを去ろうと思います。
    今までご迷惑をおかけした皆様、改めまして誠に申し訳ございませんでした。

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