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ベルトルト「……あのさ」

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  1. 1 : : 2018/03/27(火) 01:56:45
    ※初めてなので、多目に見てください

    ※キャラ崩壊ありかもしれない

    ※誤字脱字、文章力が鈍いので伝わらないかもしれない

    ※ベルアニ要素あり、地雷の方はお避けください。

    ↑↑↑以上の点を踏まえ、大丈夫な方のみ閲覧お願いします。
    ちなみに時系列は訓練兵頃です、大分アニのキャラが崩壊してるかも
    書き方に何か不満があればどうぞ
  2. 2 : : 2018/03/27(火) 02:04:19
    アニ「……なんだい?」

    ベルトルト「その、変なこと聞くけど……」

    アニ「?」

    ベルトルト「アニ、ってさ」

    アニ「……」

    ベルトルト「その、えっと、あの……」

    アニ「……言いたいことあるならとっとと言いなよ、待たせる男は嫌われるよ」

    ベルトルト「うっ……アニってさ、好きな人、いるの?」

    アニ「……そんなことかい。気になる?」

    ベルトルト「えっ!いるの?」

    アニ「……いないに決まってんじゃん」

    ベルトルト「だよね……ごめん、変なこと聞いて」

    アニ「……あんた、誰かから頼まれた?」

    ベルトルト「えっ……?どうして?」

    アニ「あんたが、話しかけてくるの珍しいし。そんなこと聞くヤツだと思わなくて」

    ベルトルト「あぁ……誰に頼まれた訳じゃないんだ。本当に、すこし気になって。……わざわざこんなことに時間使わせちゃってごめん」

    アニ「本当だよ、あんたはホント、わかんないヤツだな。昔っからそう」

    ベルトルト「アニだって、わかんないよ」
  3. 3 : : 2018/03/27(火) 02:11:44
    ゲシッ!

    ベルトルト「い、痛いよ!蹴らないで!」

    アニ「わかんないヤツにわかんないなんて言われたくないね」ゲシゲシ

    ベルトルト「ごめん!謝るから、蹴らないでくれ!」アセアセ

    アニ「そんな話、わざわざこんな暗いところに呼び出してでもする話だった?」

    ベルトルト「……その必要はないと、思う」

    アニ「話はそれだけかい?なら、私は寮に戻らせてもらうよ」ザッザッ

    ベルトルト「あっ、待って!」

    アニ「……今度はなんだい」

    ベルトルト「あっ……その、……ごめん、なんでもない」

    アニ「……あんたも、早く戻りなよ。おやすみ」

    ベルトルト「うん……おやすみ……」

    アニ「最後にひとつ、言わせてもらうよ。あんた、謝りすぎ」

    ベルトルト「え、そうかな……?」

    アニ「謝ればなんとかなる、とかいう考え。やめておきな。それだけ」スタスタ

    ベルトルト「あ、ごめん…… !ご、ごめん!また謝っちゃ──本当に、ごめん」

    アニの姿は、もうなかった。
  4. 4 : : 2018/03/27(火) 02:20:57
    〜朝 男子寮〜

    コニー「おい見ろ、ベルトルトの寝相!」

    ジャン「これは、雨かもしれねぇな。兵站行進の訓練があるってのに、勘弁して欲しいぜ」

    アルミン「いや、今日は珍しく酷くないから、晴れの可能性だっえあるかも」

    マルコ「いつもなら、壁に張り付いていたり、首で体を支えたりしてるもんね」

    ライナー「ベルトルト、朝だ。起きろ」ユサユサ

    ベルトルト「ん、……やあ、みんな。おはよぉ」ムクッ

    コニー「ライナー、お前ほっぺに赤いのついてるぞ?」

    ライナー「あ? あぁ、これか。ベルトルトに蹴られた」サスサス

    ベルトルト「えぇ!?ご、ごめんよライナー」ペコペコ

    ライナー「気にするな、お前に蹴られるのは、慣れてるからな。むしろ快感だ」

    ジャン「うわ、気持ちわりぃぞ、おまえ」

    ライナー「すまん、冗談だ。朝飯とするか、行くぞ、ベルトルト」

    ベルトルト「う、うん」
  5. 5 : : 2018/03/27(火) 02:34:53
    〜食堂〜

    ミカサ「エレン、おはよう」

    エレン「おう」

    アルミン「ミカサ!聞いて!今日のベルトルトはね──」

    サシャ「コニー!パァンください!」

    コニー「は?やらねぇよ!バーカ!」

    ワイワイガヤガヤ

    アニ(……騒がしい)モグモグ

    アニ(朝くらい、静かにしてほしいね)ゴクゴク



    ベルトルト『アニってさ、好きな人、いるの?』



    アニ(……好きな人、ね。考えたこともない)ゴクンッ

    アニ(……考えてたら満腹)ガタッ

    アニ(しかし、ほんとここのパン。少し固くて味気ない…兵士なのに食べるものも抑えられてるの?)カタンッ

    アニ(あの芋も、よく飽きずに食べられるよ)

    アニ(……ベルトルト)チラッ

    ライナー「……なぁ、ベルトルト。クリスタってほんと天使だよな」

    ベルトルト「え?……考えたことないや。ごめん」

    アニ(……また謝った。蹴る)

    ライナー「なん……だと?ベルトルト、お前は男として何か欠けてる部分があるぞ」

    ベルトルト「そういうライナーも、戦士としての自覚、欠けてない?忘れるなよ、僕らの使命」

    ライナー「何を言ってる。俺は戦士だ……必ず、故郷へ帰るぞ」

    ベルトルト「うん……」チラッ
  6. 6 : : 2018/03/27(火) 02:44:21
    アニ(あっ……)プイッ

    ベルトルト(あっ……)シュン

    ベルアニ((目が、合った))

    ベルトルト(アニ……こっち見てた……なんでだろう……会話、聞いてたのかな?)

    アニ(……最近、視線感じると思ったらあいつか。やめてよ、気まづい)

    ベルトルト(昨日のこと、怒ってないかな?謝っておくべきかな……)オロオロ

    アニ(大体、人がいるところで故郷の話、すんなっての。正体を嗅ぎ付けられたらどうするんだい)ジーッ

    ベルトルト(アニ……睨んでる?故郷の話してたからかな)アセアセ

    ベルトルト「ライナー」コソッ

    ライナー「なんだ」

    ベルトルト「食堂とか、人目につくところで故郷の話はやめろって、アニが目で訴えてる」コソコソ

    ライナー「そ、そうか。すまない。ついうっかりな」

    アニ(ふん……わかればいいよ。ていうかベルトルト、なんでわかった?)

    アニ(……後で蹴る。30発)ギロッ
  7. 7 : : 2018/03/27(火) 02:46:41
    今日はここまで。また明日書きます
  8. 8 : : 2018/03/28(水) 06:29:13
    〜対人格闘術〜

    エレン「アニ!今日もやるぞ!」

    アニ「……あんたも、ほんと飽きないね」ハァ

    エレン「お前の格闘術をマスターするためにな!さあ、かかってこ──」

    アニ「ふんっ!」ゲシッ

    エレン「なっ!」フワッ

    エレン「んぐっ!!」ドサッ

    アニ「やる気あるなら、しっかりと周りを警戒しなよ、隙だらけ」グググ

    エレン「待て!ナイフを首元に近づけるな!いくら木製だといえど怖いだろ!」

    アニ「はぁ……実践だったら今頃、あんた殺されてるよ」スタスタ

    エレン「……そんなので死んで……たまるかよッ!!」グッ

    アニ「……」サッ

    エレン「はぁ!?避けるのありかよ!」

    アニ「はぁ!!」グシャ

    エレン「うわぁぁ───!」
  9. 9 : : 2018/03/28(水) 06:38:24
    ベルトルト「……エレン、大丈夫かい?」

    ライナー「鳴っちゃいけない音がしたな。グシャッとか鳴ってた気がするが、まさかタマじゃねぇよな?」

    エレン「」

    ベルトルト「アニ……エレンのどこ蹴ったの?」

    アニ「さぁね」

    ベルトルト「……」ゾワッ

    ライナー「まあ、いい。エレンを医務室に連れていくぞ。ベルトルト、手伝え」ヨイショ

    ベルトルト「う、うん……」コラショ

    アニ「……私も行く」

    ライナー「お?珍しいな」

    アニ「一応、ケガさせたからね。お詫び程度さ」

    ベルトルト「アニ……実は、優しいんだね」

    アニ「……うるさい」ゲシッ

    ベルトルト「痛いって!スネはやめて!」

    ミカサ「エレン!!!」タッタッタッ

    ライナー「ミカサ……エレンは、このとおり、今から医務室へ運ぶところだ」

    ミカサ「エレン!誰にやられたの?!この女狐?!……わかった、削ぐ」シャキン

    アニ「……掛かってきな」カマエル

    ベルトルト「ま、待って二人とも!これは事故だ、決してアニが悪いわけじゃない!仲直りして?」

    ミカサ「……ベルトルト、今日はよく喋る。なにかあった?」

    ベルトルト「えっ……特にないけど、僕だって喋るよ」

    ライナー「おい、あそこにジャンが倒れているが、何かあったのか?」

    ミカサ「……力加減を誤ってしまった。ジャンには悪いと思っている」

    ジャン「♡」

    ライナー「……心なしか、喜んでるように見えるぞ」

    ベルトルト「まぁ、ジャンだしね……」
  10. 10 : : 2018/03/28(水) 06:48:56
    ライナー「仕方ない、ジャンも後で運んでやるか。アニ、訓練に戻れ。怪しまれると厄介だ」

    ベルトルト「滅多にない組み合わせ……?だもんね」

    アニ「……そうする。エレンは任せたよ」スタスタ

    ベルトルト「あっ……」

    ライナー「……行くぞ、ベルトルト。この間にも、エレンは苦しんでるかもしれん。アニなら、後で会える」

    ベルトルト「っ!! ち、ちが、そんなんじゃ」

    ライナー「悲しい顔をしてたろ……今夜、食料庫に呼び出してやるから、行け」

    ベルトルト「な、何言ってるんだライナー!」

    ライナー「いいから、行け。女を待たせる男は嫌われるぞ?」

    ベルトルト「……僕は、嫌われ者だよ」

    ライナー「バカ言え、俺はお前のこと好きだぞ」

    ベルトルト「……ライナーが言うと、冗談に聞こえない」

    ライナー「すまん。それと、風の噂で聞いたまでだが、女子の評価は上々らしいぞ、お前」

    ベルトルト「え?」

    ライナー「無口だけど高身長!顔もそんなに悪くない!お願いしたら何でもしてくれそう!……とかな」

    ベルトルト「…………」

    ライナー「よかったな、ベルトルト。今度誰かにしてみろよ」ツンツン

    ベルトルト「は、はぁ!?僕は別に……別に……」

    ライナー「……アニ」ボソッ

    ベルトルト「っ!!!///」

    ライナー「ビンゴだったな、今夜やってみろ!気持ちだけは伝えた方がいい」

    ベルトルト「……」

    ライナー「ちなみに、クリスタを呼び出すと100%の確率でユミルが隠れてる。ソースは俺」
  11. 11 : : 2018/03/28(水) 07:05:45
    ユミル「私がなんだってぇ??ゴリライナーさんよ」トントン

    ライナー「げっ!!」ビクッ

    ユミル「今、クリスタのことヤラシイ目で見てたよなァ?おい、ちょっと来い」ズルズル

    ライナー「あ、ちょ──ベルトルト、エレンは任せたぞ」オヤユビグッ

    ベルトルト「あ、ライナー!……行っちゃった」

    ベルトルト「アニ……」ボソッ

    アニ「……呼んだかい?」ヌッ

    ベルトルト「うわぁぁあ!」ドサッ

    アニ「……目の前にいたのに、気づかなかったのかい?」

    ベルトルト「ご、ごめん……アニ、小さいから……」

    アニ「……チッ」ゲシゲシゲシゲシ

    ベルトルト「あぁ!ごめんって!背が高くてごめんなさい!!」

    アニ「10cmくらい、分けてもらいたいね」

    ベルトルト「192もいらない……」

    アニ「で、名前を呼んだ理由は?」

    ベルトルト「え、いや、特に──」

    アニ「ないなら、行かせてもらうよ」

    ベルトルト「待って!ある!けど……」

    アニ「……昨日の言ったじゃないか、待たせる男は嫌われるって」

    ベルトルト(落ち着け……言え、誘え!!)

    ベルトルト「その、夕食終わったら、食料庫に来てくれない……?」

    アニ「……悪いね、時間ないんだ」

    ベルトルト「時間はあまり取らせない!今度は、ちゃんと言うから!だから、ダメ、かな?」

    アニ「……考えとくよ」スタスタ

    ベルトルト「……」

    ベルトルト(言ってしまった……ベルトルト……やるんだな、今日!食料庫で!)
  12. 12 : : 2018/03/29(木) 22:52:14
    〜休憩時間〜

    ベルトルト「……ライナー?」

    ライナー「」

    ユミル「おぉ、ベルトルさん。そこにいるゴリライナーの後始末は頼んだぜ、私は女神のところに戻るわ」スタスタ

    ベルトルト「……」

    ライナー「……ベルトルト」

    ベルトルト「なに?」

    ライナー「医務室まで連れてってくれないか」

    ベルトルト「今は僕達だけだし、早いうちに治しちゃったら?」

    ライナー「それもそうだな」シュゥゥゥ

    ベルトルト「…………」

    ライナー「……どうした、そんな深刻な顔して。なんかあったか?」

    ベルトルト「いや、深刻じゃないけど、今夜、やるよ」

    ライナー「……なるほどな。頑張れよ、寮の中から応援してるぜ」

    ベルトルト「あぁ……!」

    ライナー「必ず、落としてみろよ?」

    ベルトルト「ありがとう、ライナー。なんだか自信が湧いてきた」

    ライナー「その調子だ、ベルトルト」
  13. 13 : : 2018/03/31(土) 08:18:20
    〜食堂〜

    ベルトルト(アニ……いないな)キョロキョロ

    ベルトルト(ライナーも、あれっきり消えちゃったし……どこ行ったんだろ?)スタスタ

    ベルトルト(……久しぶりに一人だ。なんだか、寂しいな……)モグモグ

    ベルトルト(……あ、アニに何時に来て欲しいか時間伝えてない……そうとなれば、早く食べて食料庫に)モグモグモグモグ

    サシャ「あれ、ベルトルト。一人ですか?珍しいですね!!」ジュル

    ベルトルト「あ、サシャ。アニを見なかったかい?」

    サシャ「アニですか?そう言えばさっき、すれ違いましたけど……」

    ベルトルト「!! そ、それ、いつ!?」ガタッ

    サシャ「え、ええと……30分くらい前……ですかね?」アセアセ

    ベルトルト「……そっか。ありがとう。お礼に、全部あげるよ。……ごめんね、僕なんかの食べ掛けで」

    サシャ「本当ですか!?ありがとうございます!」ムシャムシャ

    ベルトルト「じゃあ、僕はアニを追いかけるよ」

    サシャ「……ベルトルトって、結構喋るんですね!意外で、ちょっと驚きました」

    ベルトルト「……よく、言われるよ」

    ユミル「おい、サシャ。今日はお前の水汲み当番のはずなんだが?まさか忘れちゃいねぇよな?」

    サシャ「忘れたなんて!人聞きが悪いこと言わないでくだはい!食べ終わってから行きまふ!」ムシャムシャモグモグ

    ユミル「口にモノ入れたまま喋るな、下品だ。……なぁ、ベルトルさんよぉ」

    ベルトルト「……僕、急いでるんだけど」

    ユミル「まぁまぁ、そんな固いこと言わずにさ。ちょっとばかし手伝ってくれね?」
  14. 14 : : 2018/03/31(土) 08:35:05
    ユミル「なに、そんな警戒すんなって。ほんとに少しの頼み事だからよ」テクテク

    ベルトルト「手短に頼むよ(アニ……もう食料庫で待ってるのかな?ごめんね、すぐ行くから)」テクテク



    〜図書室〜

    ユミル「あそこにあるやつなんだがよぉ、生憎、私じゃ届かなくてな。取ってくれないか?」

    ベルトルト「……そんなことか。別に、構わないよ」ヨイショ

    ベルトルト(ユミル、本なんて読むのか……ん?なんだよ、これ)

    ユミル「? おーい、ベルトルさん。取れたなら早く寄越してくれよ」

    ベルトルト(巨人の……本?)ペラッ

    ユミル「お、おい!」

    ベルトルト(五年前、壁を襲撃した超大型巨人、鎧の巨人には知能があると見て、現在巨人を観察中。残念ながら、意思の疎通は愚か、言葉を発すること自体難であったようだ。これは、現在の調査兵団が研究していることだ。解剖など行い、今後も続け──)

    ユミル「おい、ベルトルト!聞いてんのか!?」

    ベルトルト「あ、ご、ごめん……つい、気になって」

    ユミル「そうなら早く言えよ、何も言わないで捲り出すから何かお前に秘密があるのかと思って焦ったじゃねぇか」

    ベルトルト「ごめんよ……他に、取ってほしい本とかある?(調査兵団がもうそこまで研究してる……いっそのこと潰そうかな)」

    ユミル「……アレだよ」ボソッ

    ベルトルト「えっ……え?」

    ユミル「いいから!取れってんだよ!」

    ベルトルト「う、うん……うわ、いかがわしい……」パシッ

    ユミル「勘違いするな!これは、あくまで……そう!クリスタをからかうためにだよ!わかったな!?誰にも言うなよ!?」

    ベルトルト「い、言わないし、言えないよ……」

    ユミル「ベルトルさんも、こういうの気になるし、興味あるだろ?……胸、揉んでみるか?」チラリ

    ベルトルト「は、はぁ!?///」

    ユミル「あ、顔赤くなった。ベルトルさん、こういうのに弱いんだな」ニヤニヤ

    ベルトルト「からかうのはやめてくれよ!」

    ユミル「からかったつもりはねぇけど」ボソッ

    ベルトルト「? なんか言った?」

    ユミル「なんもねぇよ。まぁ、サンキュ。また今度頼み事するかもしれねぇわ。それじゃ」スタスタ

    ベルトルト「……ユミル、巨人に関係してるのか?……ないか」ハァ
  15. 15 : : 2018/03/31(土) 08:51:22
    ベルトルト(さて、アニのところへ向かわないと……タッタッタッ)

    クリスタ「──きゃっ!」ドカッ

    ベルトルト「──あ、ごめん!曲がり角なのに、気づかなくて……大丈夫かい?」テヲサシノベル

    クリスタ「うん……受け身には慣れてるから」イテテ

    ベルトルト「ほ、ほんとに大丈夫かい?僕みたいなノッポにぶつかって」

    クリスタ「ちょっとお尻が痛いかな……でも大丈夫だよ!」

    ベルトルト「女の子をケガさせてしまった……僕ってほんと、何事も上手くいかないダメなやつだな……」ショボ

    クリスタ「そんな自暴自棄にならないで!ベルトルトにだって、いいところはあるはずだよ!」

    ベルトルト「……例えば?」

    クリスタ「え、えと……その……背が高い!」

    ベルトルト「……ほか」

    クリスタ「……立体機動が上手くて、すごい!」

    ベルトルト「……それ、聞き飽きたな」

    クリスタ「ご、ごめんね……でも、自分が気づかないだけで、沢山あると思うよ!」

    ベルトルト「そうかな」

    クリスタ「きっとそうだよ……ベルトルト、こうして会話すると喋ってくれるね。ちょっと、意外だったな」

    ベルトルト「……よく、言われるよ」

    クリスタ「なんか、あんま話してるとこ見たことないし、人が苦手なのかなって……」

    ベルトルト「確かに、コミュニケーションを取るのは苦手だよ」

    クリスタ「それに、さっきも私を心配してくれたじゃない?ベルトルト、優しいよ!」ニコッ

    ベルトルト「……クリスタも、私はダメダメとか言ってるけど、いいところいっぱいじゃないか」

    クリスタ「そうかな?でも、ほんとに私はダメな子だよ……」

    ベルトルト「あまり絡んだこともない、友達のいないやつに言われても説得力ないよね」アハハ

    クリスタ「そんな事言わないで!私とベルトルトは、今から友達、いい?──あ、そうだ!明日から、時間とか作って少し話さない?」

    ベルトルト「えっ、でも君にはユミル(やライナーとかアルミン)が」

    クリスタ「大丈夫だよ、私が全力であなたを守る!だから、いい?聞きたいこととか、山ほどあるし!」

    ベルトルト「……クリスタがいいなら、いいよ」

    クリスタ「やった!決まりね!それじゃ、私馬たちの世話だから、またね!おやすみ!」フリフリ

    ベルトルト「……うん、おやすみ」フリフリ
  16. 16 : : 2018/03/31(土) 09:15:37
    ベルトルト(すっかり道草食ってしまった……早く、食料庫に──)タッタッタッ

    ジャン「お、ベルトルト。こんな時間にランニングか?感心するな」

    マルコ「ジャン、邪魔しちゃダメだって」

    ジャン「なぁ、ベルトルト。暇だしよぉ、ランニングなんかやめて俺と話さね?憲兵団について!」

    ベルトルト「ごめん、本当に急いでるんだ、だから──」ガシッ

    ジャン「いいから、付き合えって。な?」

    ベルトルト「すまない、急いで──」

    ジャン「ほら、食堂へ来いよ。ゆっくりじっくり憲兵団について語ろうぜ」ズイズイ

    マルコ「そうとなれば、僕も参加したいな。みんなで一緒に行こう!」スタスタ

    ベルトルト(はぁ……僕って、悪運強い方なのかな)



    〜再び食堂〜

    ジャン「──でよ、憲兵団本部の地下には、すんげぇ数の肉が貯蔵されてるらしくてよ」

    コニー「マジかよ!そりゃ、行く価値あるかもな!」

    マルコ「それに、王の近くで働けるんだ、光栄だね!」

    ジャン「おい、マルコ。お前いつまでそんなキャラ演じてるつもりだ?全く、これだから優等生は困るぜ」

    マルコ「何言ってるんだよ!少なくとも僕は──」

    ジャン「このご時世、憲兵団狙いのやつなんてみんな身の安全のことしか考えてねぇんだ」

    ジャン「王のために〜とか、人類を救うため〜とか、馬鹿かってんだ」

    ジャン「この世に他人思いなんてしてる奴は、真っ先に戦場で死ぬ。そんなので人生、終わらせるのかよ?」

    マルコ「……確かに、ジャンの言う通りだ。でも、僕は、本当に王の側で働きたいって願ってる」

    ジャン「……お前も、ブレねぇな」

    ベルトルト(……アニ……)

    コニー「でよ、憲兵団の食う飯、パンじゃなくて毎日肉らしいぜ!」

    ジャン「なんだと?こんな味気ないパンやシチューじゃないだと?」

    コニー「あくまで噂だが……」

    マルコ「確かに、そのようなことは図書室にあった本に書いてあったよ!ほんと、僕らの理想通りの快適な暮らしみたいだ」

    ジャン「そりゃ、ますます行きたくなるな。調査兵団志望のヤツは、勝手に死んでろって話だぜ」

    キース「……貴様ら、何ぺちゃくちゃと話してる。そろそろ浴場が閉まる時間だが……キルシュタイン訓練兵はもう済ませたのか?」ギロッ

    ジャン「やべっ、もうこんな時間か……すみません!急いで入ります!」アセアセ

    コニー「ちぇー、いいところで……ジャン、後で寝る前にまた話そうぜ」ヒソヒソ

    ジャン「おう、いいぜ!今夜は寝かさねぇからな!」ヒソヒソ

    マルコ「明日も訓練だよ?話すのはいいけど、ハメを外して周りに迷惑かけたり、夜更かししないようにね?」

    ジャン「マルコも、本当に俺の母ちゃんみてぇだな」

    コニー「よし、そうと決まれば、俺は寮で寝る支度をして待ってるぜ!」

    ジャン「俺も、急いで風呂済ませてくるわ」タッタッタッ

    ベルトルト(……教官、もう少し早く来て欲しかったな。でも、まぁ良かった。このままだったら、一時間くらい話してただろうし)ノビーッ
  17. 17 : : 2018/03/31(土) 09:38:34
    ベルトルト(いま考えたけど、アニ。"来る"とは言ってないよね)

    ベルトルト(んー、でも、一応、確認……)




    〜食料庫前〜

    ベルトルト「……はは、やっぱりいなかったな……」

    ベルトルト「うん、知ってたよ。僕なんかに呼ばれて、来るアニじゃないって」アハハ

    ベルトルト「はぁ〜、余計、顔合わせ辛いなぁ」ストンッ

    ベルトルト「……月、綺麗だな。巨人化したら、届きそう。少しだけ、やってみようかな」ガッ

    ベルトルト「……やめとこう、いま巨人なんてなったら、みんなから討伐目標にされちゃうな」

    ベルトルト「…………」

    ベルトルト「……アニ、来ないかな……」

    ベルトルト「……なんで、ここは誰も来ないんだろう。サシャとか来そうな気もするけど……」

    ベルトルト「……ぁあ、中に食糧がないのか。そりゃ、誰も来ない。まぁ、来ないところを選んで呼び出したんだけど」

    ベルトルト「……なんで、マーレの戦士なんかになったのかな」

    ベルトルト「なんで、巨人なんかに……なんで、壁壊して……多くの人を殺して……」


    ベルトルト「なんで、僕が恋なんてしてるんだ──」

    僕のせいで、僕が蹴破った壁のせいで。シガンシナ区に多大な被害と多くの死者を出した。
    恋した人も、大人に憧れた子も。平和だった日常をぶち壊し、全員、皆殺しだ。
    そんなことをした張本人が、人間らしく、人を好きになるなんて──。

    そんな価値、僕にあるわけがない──。
    誰か、誰か──。
  18. 18 : : 2018/03/31(土) 09:53:36
    ベルトルト「…………ん?」パチッ

    ベルトルト「……ここは?」ムクッ

    ライナー「……起きたか」

    ベルトルト「あ、ライナー……」

    ライナー「お前、とうとう寝相という概念を覆したな」

    ベルトルト「……は?」

    ライナー「どこで寝ていたか覚えてるか?」

    ベルトルト「……全く、ないんだ」

    ライナー「……朝、皆で寝相チェックしようとしたら、お前がいない。食堂にも行ったが、ベルトルトは来てない、って言われてな。一瞬、血迷って訓練所から逃げたんじゃないかって思ったんだがな」

    ベルトルト「……」

    ライナー「無事、食料庫の前で見つかった。みんな、驚きだぜ。どうやったら寝ながらそこまで移動したんだ、って討論が起きたくらいだ」

    ベルトルト「……違うんだ」

    ライナー「あぁ、知ってる。アニを待ってたんだよな」

    ベルトルト「……でも、来なか──」

    ライナー「いや」

    ライナー「アニは来たさ。訓練終わったら、真っ先に風呂入って、飯食ってな……お前が、食堂に来る数分前から、アニはもう既に食料庫前に来た」

    ベルトルト「えっ……?」

    ライナー「言ってることがわかるか?」

    ベルトルト「……理解は、したくないな」

    ライナー「……そういうことだ」

    ベルトルト「アニは……アニは、怒ってた?」

    ライナー「……自分で確かめろ、今ならまだ食堂で朝飯かもしれない」

    ベルトルト「……なんで、ライナーは知ってるの?」

    ライナー「……行動を監視させて貰っていた、すまない。お前の前から姿を消したのも、それだ」

    ベルトルト「……もう、生きてる価値がないよ。女の子を待たせる上に、みんなを心配させた。……開拓地へ移って、暴れてやろうかな」

    ライナー「待て、落ち着け。早まるな」

    ライナー「腹が減っては戦はできない、とも言うだろ?顔を合わせづらいと思うが、行くぞ」グイッ

    ベルトルト「……嫌だ」

    ライナー「おいおい、引きこもりのガキじゃあるまいし。大丈夫だ、俺もできる範囲サポートしてやる」

    ベルトルト「……約束だよ?破ったら、ライナーのこと(巨人で)潰すから」

    ライナー「わかってる。ほら、行くぞ。早くしないと、サシャに取られちまう」
  19. 19 : : 2018/04/01(日) 00:46:17
    〜朝 食堂〜

    ライナー「……なぁ、サシャ。なんでお前は、三人分の食器を持っている?」

    サシャ「あ、やっと来ましたね!ライナーたちの分なら──」

    ライナー「ないぞ。どこにも」

    サシャ「……」ソソソ

    ライナー「待て、逃げるな。大丈夫だ、怒りはしない。理由を聞きたいだけだ」

    サシャ「えへへ……すみません、遅かったので、つい……」

    ライナー「そんなことだろうと思ったぜ……ベルトルト、昼まで我慢できるか?」

    ベルトルト「え、あ、うん……僕は平気だけど」チラッ

    アニ「……」モグモグ

    ベルトルト「……あのさ、アニ」

    アニ「…………」プイッ

    ベルトルト「あっ……」スタスタ

    アニ「……なに」

    ベルトルト「……その、昨日はごめんね……行きたかったんだけど、色々用事ができちゃって」

    アニ「……呼び出しておいて、それはないんじゃないかい?」

    ベルトルト「……ごめん……だから、今──」

    アニ「無理」

    ベルトルト「っ……だよね……本当に、ごめん」

    アニ「…………」

    ベルトルト「……今度こそ、ちゃんと行くから!ダメ、かな?」

    アニ「…………」

    ベルトルト「嘘じゃないんだ、ちゃんと行く。頼む、僕にもう一回チャンスを……」

    アニ「……仕方ないね。次破ったら、命貰うから」ガタッ

    ベルトルト「っ! ありがとう!」

    アニ「……」ギロッ

    ベルトルト「……今日こそ……」

    ライナー「怒ってなかっただろ?」

    ベルトルト「でも、目は合わせてくれなかったよ……今日は影が薄いのを利用して、しっかり伝えなきゃ」
  20. 20 : : 2018/04/01(日) 01:37:44
    ベルアニーーー!と喜んで飛びついたら
    苦手なユミルともなんかうん…(他の女子とはほのぼので微笑ましいです)
    まあベルトルトが全然関心なさそうだったのが救いかな

    期待です
  21. 21 : : 2018/04/01(日) 03:20:42
    >>20
    すみません、ちょっといろんな人に絡まれて行けなくなる、っていうの書きたくて……
    大丈夫です、しっかりベルアニで終わらせますので!
    ご期待ください
  22. 22 : : 2018/04/01(日) 03:38:17
    〜立体起動の森〜

    ベルトルト(思い切って呼び出しちゃったけど、何言うのか全く考えてなかったな……今からでも考えようかな)バシュッ

    モクヒョウハッケン!
    シトメルゾー!
    マタマタアリガトヨ、ジャン!
    ア、コニーテメッ!!

    ベルトルト(……みんな、必死だな。見つけたら削ぐくらいでいいのに……)ビュオオ

    ベルトルト(……なんで僕、こんなところで巨人(模型だけど)なんか倒してるんだろ……)カチッ

    ベルトルト(…………なんで、生きてるんだろ……)ハァ

    マエミロ!マエーー!
    ブツカルゾ!
    ダ、ダレカ!オイツケ!
    ムリダ!リッタイキドウトップニオイツケルワケナイ!

    「ベルトルト!前───」

    ベルトルト「え───」ガッ

    衝突音は、森中に響き渡り、木で休んでいた鳥は一斉に羽ばたく。
    あぁ、痛い。傷は治せるけど、痛覚はあるんだよね。
    頭は打ってないけど、肋骨やあばらをやったな。身体中に違和感が……
    息がしづらい。……ガス音が聴こえる。

    「──ルト!おい!しっかりしろ!」
    「誰か、教官……いや、誰でもいい!力持ちを呼んでこい!運ぶぞ!」
    「お、俺ライナー呼んでくる!待ってろ!」バシュッ
    「きゃーーー!」
    「おい、!おいしっかり───」


  23. 23 : : 2018/04/01(日) 04:31:10
    〜医務室 夜〜


    ベルトルト「…………」パチッ

    ベルトルト「またか……ごめん、ライナー、迷惑かけ───」

    アニ「……ライナーじゃなくて、すまないね」

    ベルトルト「わぁぁぁああああ、あ、アニ!???」ズキッ

    アニ「痛むよ、安静にしてな」

    ベルトルト「うぅ……」サスサス

    アニ「……あんたが来ないと思ったら、丁度ライナーに会ってね。あんたが怪我って」

    ベルトルト「……駆けつけてくれたの?」

    アニ「なわけ。頼まれたんだよ、見てくれって」

    ベルトルト「……時間取っちゃってごめんね……ていうか、なんでこんな部屋くらいの?」

    アニ「……時間、遅いから。それと、電気代」

    ベルトルト「そっか…………それでさ」

    アニ「……なんだい?」

    ベルトルト「ほんとは、もうちょっとマシな場所で言いたかったけど……」

    アニ「……」

    ベルトルト「でね、その……いいたかったことは……」

    アニ「……うん」

    ベルトルト「…………」ガシッ

    アニ「え、ちょっと……何?」

    ベルトルト「アニ、今から言うことは嘘でもドッキリでもないんだ……」ギュッ

    アニ「あ、あぁ……」

    ベルトルト「……はぁ…………」ゴクンッ

    アニ「……っ」
  24. 24 : : 2018/04/01(日) 04:57:42
    ベルトルト「でね、言いたいことってね……」ギュッ

    アニ「ベルトルト……」

    ベルトルト「ん?」

    アニ「……離して。苦しい」

    ベルトルト「え?──あぁぁぁ!!ご、ごめん!!」サッ

    アニ「……あんた、もしかして、そういうの目当て?」ススス

    ベルトルト「ち、違うんだ!誤解──待って!本当に待って!アニ!!」

    アニ「……初めてだよ、お父さん以外の男に抱かれたの」フッ

    ベルトルト「……アニ」

    アニ「今度こそ、言うのかい?」

    ベルトルト「……もしかして、分かっちゃった?」

    アニ「私、そんな鈍感だと思った?心外だね……」

    ベルトルト「……うわぁぁぁぁあ!!!」

    アニ「ほら、早く言いなよ。じゃないと、帰るよ」

    ベルトルト「わかった、わかった!言うから!」

    アニ「……早くしな」
  25. 25 : : 2018/04/01(日) 05:18:58
    ベルトルト「……」パンパン

    アニ「……」

    ベルトルト「…………アニ」

    アニ「……なんだい?」

    ベルトルト「その……最初は、同じ戦士としてしか見てなかったんだ」

    ベルトルト「それで、一緒に協力して……壁内まで来て、今こうして訓練兵だ」

    ベルトルト「……いつからか、僕自体も分からないんだ。でも、一つだけ言えることがあるんだ。聞いてくれる?」

    アニ「……あぁ」

    ベルトルト「……アニ────好きだ」

    アニ「っ……(……不意打ちすぎる……!)」

    ベルトルト「……もしアニが良かったら、僕と……僕と……」ゴクンッ

    アニ「……」

    ベルトルト「つ、つ、……付き合ってくれ!……ないかな?」

    アニ「……へ、返事」

    ベルトルト「?」

    アニ「……明日、あんたが訓練休むっていうなら……ここにいて」

    ベルトルト「あ、まあ……ケガなんて、軽く治せるけど」シュウゥゥ

    アニ「……ここにいて」ギロッ

    ベルトルト「…………はい」

    アニ「言いたいことは、それだけかい?」

    ベルトルト「ま、まあ……告白、なんて僕がする柄じゃないよね」アハハ

    アニ「……そうだね、驚いたよ」
  26. 26 : : 2018/04/03(火) 16:45:32
    アニ「そろそろ時間だから、帰るよ」

    ベルトルト「う、うん……また明日」

    ガラガラ

    ベルトルト「…………言ってしまった」

    ベルトルト(言ってしまったぁぁぁぁあ!!!)バタバタ

    ベルトルト(うわ、恥ずかしい……でも、なんだか気分が最高になってきた)

    ベルトルト(アニ……好きだ───いやぁ!!)ケンジャタイム

    ベルトルト(明日早速ライナーに報告かな)


    アニ「……バカ」スタスタ
  27. 27 : : 2018/04/07(土) 14:07:04
    ちょっとしばらく遅れます!
    失踪はするつもりないので、気長にお待ちを。
  28. 28 : : 2018/04/26(木) 21:06:15
    こんにちは!ベルアニ大大大好きなので期待してます!頑張ってください!!!!!

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