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日向「少し話をしよう。」苗木「いいよ。」

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  1. 1 : : 2017/03/02(木) 00:59:22
    ・苗木と日向でボーイズトークさせてみたかった
    ・一応、新作のV3を含まないダンガンロンパシリーズのネタバレを含みます(この時点で未プレイ)
    ・日向は予備学科生ではなく、本科生です。

    ※タイトルを変えました。
    元:日向「あいつがもし恋人だったら…」苗木「うんうん。」
  2. 2 : : 2017/03/02(木) 01:02:05
    期待です!
  3. 3 : : 2017/03/02(木) 01:10:10
    期待DEATH☆
  4. 4 : : 2017/03/02(木) 01:21:10
    日向「なぁ苗木。もし、あいつが自分の恋人だったら、って考えたことはないか?」

    苗木「え!? いや、ないとは言わないけど…周りの女の子達はみんなボクなんかと釣り合わないような人たちばかりだし…。」

    日向「いや、別にだれかと付き合おうとかそういう話をするわけじゃないさ。だけど、想像するくらいなら自由だろ? 正直に言うとお前とちょっと男子高校生っぽい話をしたかったんだよ。」

    苗木「なんでボクと?」

    日向「俺の知り合いの超高校級の奴らで一番普通って言えるやつだからだよ。」

    苗木「嬉しいような嬉しくないような!?」

    日向「非常識な奴が多いから一応褒めてるんだ。ってそれはいい。要はこういう話で盛り上がろうぜってことだ。」

    苗木「まぁボクは構いませんけど…。」

    日向「よし。なら、どういう話をしたいのか、っていうのをまずは俺から手本を見せようと思う。」

    日向「例えば、七海だ。」

    苗木「ああ、同じクラスの…超高校級のゲーマーだよね。」

    日向「そうだな。あいつって普段ぼんやりしてるようなやつなんだけどさ…。」


    ~回想~

    七海「うーん……。」

    日向「どうした?」

    七海「やっぱり恋愛ゲームって苦手だなって思って…。」

    日向「急にどうしたんだよ。」

    七海「主人公の気持ちがわからなくって、いっつも選択肢を間違えちゃうんだよね。総当りでグッドエンドを目指すのもいいけど、折角なら自分の力で目指したい…と思うよ?」

    日向「言いたいことはわかるけどな。」

    七海「日向君ってこういうゲーム、得意?」

    日向「別に得意ってわけじゃないけど…。」

    七海「うーん………ねぇ、日向君。ちょっと引っ付いていい?」

    日向「…どうしてそうなったんだ?」

    七海「そうすれば主人公やヒロインの気持ちがわかるかもって…。」

    日向「…………別にいいが…。」

    七海「…随分返事に時間がかかったね…?」

    日向「いや、これは考えることだと思うぞ。」

    七海「そっかー。」

    七海はすすすっ、と日向の隣に来て、腕にぴたっとくっつく。

    そして、肩に頭を乗せる。

    七海「………。」

    日向「………。」

    七海「……なんだか、ドキドキするね。」

    日向「……そうだな。」

    七海「……恥ずかしいね…?」

    日向「……そうか…。」

    七海「……離れるね…。」

    そのまま無言で離れ、無言でゲームを始めた七海だったが、少し赤くなった顔はそのままであった。


    ~回想終了~


    日向「俺、あの時よく理性が持ったと思った。色々ありすぎて、心臓が爆発するかと思ったぞ。」

    苗木「七海さんって確かにちょっとずれてるところありますけど……そういうところもなんですね。」

    日向「ああ。だからいつも不意打ちでとんでもない攻撃を食らうことがある。」

    苗木「…あぁ、確かにボクもそういったことに心当たりが……そういうことを話したいってことでいいの?」

    日向「ああ。奇人変人の集まりであるけど、あいつら顔は整ってるからあいつらの何気ない行動に無駄にドキまぎさせられることがあるんだよ。そういう気持ちを共有したかった、って感じだ。」

    苗木「なるほど……。うん、じゃあ次はボクが話してみます。」
  5. 5 : : 2017/03/02(木) 01:21:48
    >>2 >>3 ありがとうございます。
    完全に見切り発車なんですが、まぁ生暖かい目で見てやってくださいw
  6. 6 : : 2017/03/02(木) 01:52:45
    苗木「まず心当たりがあるのは、霧切さんなんだけど…。」

    日向「ああ、あの銀髪の探偵か。」

    苗木「うん。霧切さんって今まで探偵として生きてきたせいなのか、自分が女性であることを意識しないことがある、っていうか。」

    日向「ん? どういうことだ?」

    苗木「本人からしたら探偵に性別なんて関係ない、って主張なんだろうけどね…。」


    ~回想~

    霧切「ねぇ苗木君。」

    苗木「…何?」

    霧切「寒いわ。」

    苗木「…そうだね。」

    霧切「……どういうことかしら?」

    苗木「……ごめんなさい…。」

    苗木が掃除のために持っていた水入りのバケツを偶然その場を通りかかった霧切に引っ掛けた。

    状況を簡単に説明するとこうである。

    霧切「…いえ、あなたが直前で何かに足を引っ掛けたのは見えたわ。きっとわざとではないと私も信じてるわ。」

    苗木「け、決してわざとじゃ……」

    その時、苗木は見た。

    水でシャツが透け、その下の黒い下着が見えており、更に、シャツが張り付いて霧切のボディラインが強調されてしまっている。

    苗木「あ、あの霧切さん…!?」

    霧切「あとにして。あなたがわざとでないのは分かるけど、注意散漫なんじゃないかしら?」

    苗木「いや! 今、自分の注意深さを後悔したところなんだけど!」

    霧切「あら。じゃあ、なぜ私がこんな目にあっているのかしら?」

    苗木「その件については本当に申し訳ないと思ってるよ! けど、今は!」

    霧切「さっきからなんだというの?」

    苗木「いや、下…。」

    霧切「…下…?」

    そこで霧切は自らの状況を自覚した。

    霧切「…なんだ、こんなこと。」

    苗木「え…?」

    霧切「いちいちこんなことで動揺しないわ。」

    苗木「そ、そうなん…だ。」

    霧切「でも、人に見せるものでもないわね。着替えてくるわ。」

    そう言って霧切は苗木の前から去っていった。


    ~回想終了~


    苗木「さすがだなって思うのと同時に、女の子としてどうなのさ、って心配になったかな。」

    日向「確かに…。でも、それはお前に気を許してるとかじゃないか?」

    苗木「そうだったらいいんだけどね。信用とか信頼とかならいいんだけど、あれが素だったらちょっと心配になるよね。」

    日向「自分の他にもやってるんじゃないかって?」

    苗木「いや、霧切さんは信用がないとまず話もできないんじゃないかな…。」

    日向「九頭龍みたいだな。」

    苦笑気味に日向も苗木の話に同意したのだった。
  7. 7 : : 2017/03/02(木) 12:10:42
    会話文の終わりの 」の前は 。をつけないんじゃない? 
    知ってたらごめん
  8. 8 : : 2017/03/02(木) 12:47:14
    >>7 あー…無意識でやっちゃってますね(たぶん今まで書いてきたものでも)
    ご指摘ありがとうございます。
  9. 9 : : 2017/03/02(木) 16:20:12
    次は誰かな?
  10. 10 : : 2017/03/03(金) 00:00:58
    日向「まず、って前置きしたんだ。ほかにもいるんだろう?」

    苗木「う、うん…でも、ボクだけが聞かれるっていうのもなんだかフェアじゃないし、交互に話していくのはどうかな?」

    日向「それもそうだな。じゃあ、次は俺か」

    苗木「あ、ないならいいんだけどさ」

    日向「いや、こんなこと言うのもなんだけど、まだある。」

    苗木「うーん、超高校級のみんなが特殊なのかな?」

    日向「それは間違いないだろうけど…いや、とりあえず話を続けるか。次は辺古山だな」

    苗木「え? 辺古山さんって九頭龍クンのことしか眼中にないって思ってたんだけど」

    日向「いや、だからこそ、なのかもしれない…とりあえず俺は恐ろしい目にあったんだ…」



    ~回想~

    日向はたまにはと思い学園内のプールに来ていた。

    遠くの方ですごい勢いで泳ぐ褐色の女生徒、朝日奈葵と筋肉隆々な女生徒、大神さくらが見えるが、日向は気にせず隅っこのコースで泳いでいた。

    日向「ふぅ…結構疲れてきたな…」

    辺古山「ふむ、日向は水泳もできるのだな」

    日向「あれ、辺古山じゃないか。どうしたんだ?」

    黒い競泳用水着の辺古山がそこにいた。

    辺古山「見ればわかるだろう。私も泳ぎに来た」

    日向「いや、そうじゃなくって、わざわざ俺に声を掛けてきた理由だよ」

    辺古山「ああ。そっちか。何、日向もそれなりに泳げるようだし、ひとつ勝負をしてみたいと思ってな」

    日向「俺と辺古山でか? 勝目はないように思うけど」

    辺古山「水泳に関してはお前も私も才能の有無は関係ないと思う。体力と、あとは気迫の勝負になるだろうな」

    日向「えーっと、じゃあ50mでどうだ? それ以上だと体力的にきつそうだ。」

    辺古山「いいぞ。じゃあ…審判は朝日奈たちに頼むか」

    辺古山が朝日奈と大神を呼びに行き、日向たちもスタート台の上に乗った。

    大神「両者準備は良いな?」

    朝日奈「じゃあ、スタートはわたしが言うね! 位置について……よーい、ドン!」

    朝日奈のスタートで一斉に二人が飛び出す。

    最初はほぼ互角に進んでいくが、半分を過ぎた辺りで辺古山のほうが少し先を行った。

    日向もこのまま負けてなるものか、と必死に腕を動かすが、結局先にたどり着いたのは辺古山だった。
  11. 11 : : 2017/03/03(金) 00:04:28
    日向「はぁ…はぁ…やっぱり地力が違うか…」

    辺古山「ふぅ……いや、そうは言っても、あまり差はない。日向の練習次第ではすぐに追い抜かれてしまうだろうな」

    日向「はぁ…はぁ…そうかな…はぁ……うっ……」

    日向は呼吸を整えながらプールから上がったが、途中で酸欠状態になり、ふらついた。

    辺古山「…っと、大丈夫か?」

    それを辺古山がすぐに支える。

    日向「うっ…いや、ちょっとふらついただけだ」

    辺古山「無理をさせてしまったか。すまない」

    日向「いや、勝ちたくて普段より力が入ったからかな…とりあえず謝る必要はないよ。…離してくれて大丈夫だぞ?」

    辺古山「無理をさせてしまったのだ。看病させてくれ」

    辺古山に支えられながらプール横のストレッチ用のマットまで連れて行かれ、マットの上に寝かされた。

    辺古山「ふむ、まだ調子は悪そうだな」

    日向が目を閉じて、復調に勤めていると、頭が持ち上げられたことに気づき、目を開けた。

    辺古山「これで少しは楽か?」

    日向「いや…おま……」

    辺古山は日向の横に足を伸ばし、太ももの上に日向の頭を載せていた。

    日向「な、なんでこんな…」

    辺古山「酸欠は辛いからな。それも私が無理をさせてしまったのなら、これくらいはするさ」

    日向「いや……なんていうか、嫌とかはないのか?」

    辺古山「日向は大切な友達だ。嫌などと思うわけがないだろう」

    日向(…くっ…濡れた髪とか視界に入れないようにとか、水着とか、後頭部から伝わってくる柔らかさとか…なんで俺だけドキドキしなきゃいけないんだ…)

    日向はせめて視界から胸を外そうと、横を向く。



    朝日奈「あれって…付き合ってるのかな。さくらちゃん」

    大神「どうであろうな。しかし、辺古山がああも簡単に体を許すとは……日向のことを信頼しているのだろうな」

    朝日奈「…か、体…って合ってるけど…さ…」

    大神「う、うむ……」

    二人は何かを想像して、頬を少し赤くした。


    日向(あいつらは後で話せば勘違いは解けるだろうな…問題は……)

    チラっと別の方向を見る。

    そこには…



    九頭龍「………」

    日向「………」

    九頭龍(後でツラ貸せ)

    日向(違う、誤解だ)

    視線での意思疎通を可能にするほど二人は仲が良かったが、この時ばかりは日向も九頭龍の思考を読みたくはなかった。

    結局回復した日向はこのあとすぐに誤解を解くのに奔走することになった


    ~回想終了~

    苗木「ああ。朝日奈さんが日向クンと辺古山さんが付き合ってるのかな? とか言ってたのはそういうこと…」

    日向「あいつらの誤解を解く前に九頭龍と話を付けてたからな…」

    日向「それはともかく、辺古山も友達っていうのはいいんだけど、時々距離感がおかしい時があってなぁ…」

    苗木「あー…何となくわかるかもしれない…」

    日向「それで、あいつ自身はスタイルがいいからさ。友達だって思っても、どうしてもそっちの部分で意識しちゃうんだよな」

    苗木「……男だからね」

    日向「……男だからなぁ…」

    しみじみと二人はため息を吐いた。
  12. 12 : : 2017/03/03(金) 00:09:58
    日向すげえ
  13. 13 : : 2017/03/03(金) 00:32:12
    あとで面貸せ 違う誤解だ
    面白い笑
  14. 14 : : 2017/03/03(金) 02:48:24
    >>7
    「」内を句点で終わらせないのは、句点を省いたぶん、印刷する際のインクが浮くから。実は直す必要はない
  15. 16 : : 2017/03/04(土) 15:47:42
    。を付けるか付けないかはまあ、作者さんのやりやすい方で良いんじゃない?
    商業作品書いてるわけでもないし
  16. 17 : : 2017/03/04(土) 23:55:22
    日向「さて、じゃあ次は苗木の番な」

    苗木「えっと…じゃあ、日向クンの話にも出た朝日奈さんの話をしようかな」

    日向「あいつか。俺はあまり話したことはないな」

    苗木「明るくって性格も普通の女の子だよ。それで…朝日奈さんって…かなり天然なんだよね」

    苗木は遠い目をしながら話し始めた。


    ~回想~

    朝日奈「うーん…。」

    苗木「どうしたの? 朝日奈さん」

    朝日奈「いや…ちょっとね…」

    苗木「悩み事? ボクでよければ相談に乗るよ?」

    朝日奈「うーん…まぁ苗木でもいっかー…」

    苗木「あはは…」

    朝日奈の言いように、苗木は苦笑するしかなかった。

    朝日奈「実はさー…最近太ったかなって思って…」

    苗木「え? そうかな…」

    苗木は朝日奈の体を見る。

    手足には程よく筋肉が付いており、また、服の上からでも朝日奈の体がよく引き締まっているのがわかる。

    苗木の目から見て、朝日奈が太っているとは思えなかった。

    朝日奈「……ちょっと、そんなジロジロ見ないでよ…」

    苗木「あ、ご、ごめん…で、でも、太ってるようには見えないけど…」

    朝日奈「でも体重が……ちょっと、本当にちょっと増えててさー…」

    苗木「それは……」

    筋肉量が増えたか、胸部装甲が増えたのでは、と口にしそうになったが、思いとどまった。

    顔を真っ赤にさせた朝日奈に突き飛ばされることが目に見えていたからだ。

    苗木「たくさん練習して筋肉が増えたとかじゃないかな?」

    朝日奈「そうかなぁ…。でも、最近ドーナツ食べ過ぎた気がするしぃ……お腹にも脂肪が付いた気がする…」

    苗木「え、本当に?」

    朝日奈「本当本当。ほら」

    と、朝日奈に手を取られて、苗木は朝日奈のお腹に触れた。

    表面は柔らかく、そのすぐ下に鍛えられた腹筋があることが感触からわかった。

    が、わかったのはそこまでだ。

    朝日奈「な、苗木のエッチ!」

    苗木「理不尽ッ!!」

    朝日奈は顔を真っ赤にして、苗木を反射的に殴り飛ばした。

    朝日奈「わ、わぁ! ごめん、苗木! 大丈夫!?」

    苗木「いたた……だ、大丈夫…」

    朝日奈「さ、触らせた私もどうかしてたけど、お、女の子のお腹を揉むなんて…や、やっぱり苗木が悪い! うん!」

    苗木「えぇ……」

    脂肪があるかどうか触るだけじゃわからないから少し力を入れたが、それが朝日奈には揉んだように感じられたらしい。

    羞恥のあまり顔を赤くして騒ぐ朝日奈をなんとかなだめる苗木。

    その後、ドーナツを1つおごることでなんとか許してもらうことになるのであった。


    ~回想終了~

    苗木「未だに理不尽な展開だったよなぁって思うんだよね」

    日向「殴られた上にドーナツ奢りか……確かに理不尽な感じはするな」

    苗木「でもまぁ、朝日奈さんに嫌な思いさせちゃったし、それで許してもらえるなら安いものだったかな、とも思うけどね」

    日向「ちなみに、朝日奈のお腹はどうだったんだ?」

    苗木「ええ、そんなこと聞くの?」

    日向「そういう主旨だからな」

    苗木「……スイマーだからさ、腹筋とか鍛えられてて、硬い感触もあるんだけど、やっぱり柔らかいって思った…かな。うわ、今思い出すとなんか恥ずかしくなってきた…」

    日向「後日思い出して恥ずかしくなる…わかるぞ、苗木…」

    共感した日向がうんうん、と頷きながら苗木の肩を叩いた。
  17. 18 : : 2017/03/05(日) 00:10:53
    朝日奈さんいいよね…ナイスボディ
  18. 19 : : 2017/03/08(水) 00:42:39
    苗木「じゃあ、次は日向クンの番だね。」

    日向「ああ、じゃあ次は罪木だな。」

    苗木「罪木蜜柑さん? ボクもちょっとした怪我で保健室に行った時にお世話になったっけ」

    日向「ああ、そいつだ。……唐突だけど、あいつってプロポーションいいんだよ。」

    苗木「……えっと、そうなの? そんなに覚えてないんだけど…」

    日向「…罪木もスタイルいいんだけど…ぶっちゃけると胸がでかい」

    苗木「ぶっちゃけたね!? …そういえば、そんな気もするけど…」

    日向「ああ。でも、あいつってそこのところあんまり自覚ないんじゃないかって思うんだよな」


    ~回想~

    それはある日のこと…

    罪木「あ、日向さぁん!」

    日向「ん? ああ、つみ…き…。」

    少し離れたところから罪木が走りながらやってくる。

    そう、それにより罪木の胸部装甲は上下に揺れ、これでもかというほど強烈にその存在をアピールしている。

    罪木「あ……ひぇぇぇぇぇ!!」

    と、罪木はそこでなぜかバランスを崩し、ゴロゴロと転がり、積んであったダンボールの山へと突っ込んだ。

    罪木「ひぇええん! たすけてくださぁああい!!」

    中には縄跳びが入っていたようで、それが罪木に絡みついていた。

    日向(……なぜ、亀甲縛りっぽくなってるんだ…)

    色々と強調されていて、思わず日向は視線を逸らした。

    罪木「あぅぅ、動けないですぅ…。」

    日向「あ、悪い。今助ける……いや、小泉とか呼んだほうがいいか?」

    罪木「えとえと……大丈夫ですぅ。よ、よろしくお願いしますぅ…!」

    キュッと目をつぶって、罪木は体を強ばらせた。

    日向(お前、それ何を待ってるんだ! いや、今すぐ縄跳びを解くことだよな! 助けだよな! ごめん!)

    日向は混乱している。


    その後、なんとか罪木を助け出した日向は思った。

    数日間は手に残る感触を忘れられないだろうと…。


    ~回想終了~


    苗木「……え? 触ったの?」

    日向「いや、言い方が悪かった。直接触ったわけじゃないんだけど、まぁ…体には触れたからな…」

    苗木「ああ…まるで直接揉んだかのような言い方だったから…」

    日向「いくらなんでもそこまでするわけないだろ。せいぜい、腕とか肘に当たったとかその程度だ」

    苗木「さっきの意趣返しに、罪木さんの体はどうだった?」

    日向「お前聞き方考えろ! 誰かに訊かれたら誤解されるだろ! ……まぁ…非常に…柔らかかった…です」

    苗木「よし、じゃあ次行こうか」

    日向「ちょっと待ってくれ。恥ずかしくて死にそうだ」

    変なところで初心な日向だった。
  19. 20 : : 2017/03/08(水) 00:55:00
    わーい、その言い方だと日向ヘンターイ☆
  20. 21 : : 2017/03/08(水) 07:06:29
    せんせー!日向君が罪木さんにセクハラしました!期待です。
  21. 22 : : 2017/03/11(土) 16:55:20
    キャー日向くんのエッチー
  22. 23 : : 2017/03/11(土) 17:59:15
    日向くん、そんな趣味が(;゚д゚)

    期待ですぅ(っ´ω`c)
  23. 24 : : 2017/03/13(月) 08:35:37
    まぁでもクラスメイトが観たら、日向はそこそこ馴染んでるから誤解は、無さそうだな。
  24. 25 : : 2017/03/17(金) 02:56:32
    日向「くそ、なんで俺がこんな思いを…。こういうことは苗木にやってやろうって思ってたのに…」

    苗木「本音がダダ漏れだよ……。」

    日向「覚悟しろよ…。全力でお前も恥ずかしい思いをさせてやる…」

    苗木「ねぇボクそこまでのことしたかな!?」

    日向「うるさい! いいから次! 苗木の番だぞ」

    苗木「なんでボクが悪い雰囲気なんだ…そうだなぁ…じゃあ次は舞園さんの話をしようかな」

    日向「あのアイドルか。テレビとか遠目から見てる限りだと清楚ってイメージだけど」

    苗木「その印象は間違ってないよ。ただ……普段一緒に過ごしてるとさ…」

    苦笑気味に苗木は話し始めた。


    ~回想~

    苗木は今日の授業を終えて、ふぅとため息をついた。

    舞園「苗木君、お疲れ様です!」

    苗木「ああ、舞園さん。舞園さんこそお疲れ様。話したりはしなかったけど、今日は一緒に授業受けれたね」

    普段、アイドルの仕事で学園にもいないことが多い舞園は授業もいないことが多い。

    今日は久しぶりに舞園が授業に出席しており、苗木はなんだかそのことが嬉しく思えた。

    舞園「ふふっ、私がいてくれて嬉しいだなんて、嬉しいことを言ってくれますね」

    苗木「あれ? 口に出してた?」

    舞園「いいえ。私、エスパーですから!」

    苗木(心を読んだってことか…?)

    舞園「そうですよ」

    苗木「読まれてる!?」

    舞園「ふふっ、冗談です。ただの勘です。それはそうと苗木君。良ければ一緒にお茶でもどうですか?」

    苗木「もちろん行くよ。舞園さんから誘ってもらえるだなんて光栄だなぁ」

    舞園「来てくれるんですか? やった」

    舞園が苗木の両手を取って、子供のようにはしゃぐ。

    苗木は手を取られた瞬間ドキっとしたが、表情に出さないようにすぐそばを通った山田を凝視した。

    そして、すぐに後悔した。

    苗木「えっと…じゃあ行こうか?」

    舞園「はい♪」

    ニコニコと上機嫌な舞園と共に教室を出ようとするが…

    苗木「あの…舞園さん?」

    舞園「はい?」

    苗木「あの…手を…」

    先ほど両手を取られて、その後も舞園に掴まれたままだったのだ。

    苗木(振りほどくなんてとんでもないし、むしろこのままでいたいというか…)

    舞園「そうですか。じゃあこのまま手をつないだまま行きましょう」

    苗木「え、口に出してた?」

    舞園「いいえ? ただの勘です。」

    苗木「で、でも…舞園さんはいいの?」

    舞園「……苗木君? 少なくとも好意がない相手と手をつなごうだなんて女の子は思わないんですよ?」

    いたずらが成功したような表情で舞園が笑い、苗木は再びドキっとした。

    今度は赤くなった表情を隠せそうにない……


    ~回想終了~


    日向「…なんだ、やっぱり清楚じゃないか。始まり方から何かあるのかと思ったぞ」

    苗木「いや、そうなんだけど……たぶん、舞園さんって……いわゆる小悪魔系ってやつだと思うんだ」

    日向「ああ、それっぽい仕草で男を惑わせる…みたいな感じか?」

    苗木「うん。それも意識してるわけじゃなくって天然でやってるみたいなんだ。…こっちの心臓が持たないよ…」

    日向「ああ…そういう意味だと罪木や七海もその毛はあるな」

    苗木「相手は友達として接してきてるから勘違いしないようにって思うのが大変だよ」

    日向「本当にな」

    思わぬところで共感ができて、二人は笑いあった。
  25. 26 : : 2017/03/17(金) 07:58:20
    いやぁ、好きな人だからそうしたいんだよ笑
  26. 27 : : 2017/03/18(土) 21:29:32
    ~ボーイズトーク 苗木の結末~


    日向「って、もうこんな時間か。苗木、悪いけど、俺はもう行くな?」

    苗木「あ、もうこんな時間になってたんだね。話に夢中で気付かなかったね。用事でもあるの?」

    日向「このあと、七海とゲーセンに行って、罪木と夕食、小泉と夜景の撮影、澪田と軽音の練習だな」

    苗木「多忙だね! って、ボクも似たようなものだけどね…」

    日向「お互い頑張ろうな。じゃあ、またな!」

    そう言って、日向は教室を出て行った。

    一人残された苗木はため息をついて、立ち上がろうとする。

    そして、苗木が一人でいる教室に入ってくる者たちがいた。

    苗木「あ、霧切さんに舞園さん、朝日奈さんに江ノ島さん? どうしたの?」

    江ノ島「うぷぷぷ…ねぇ苗木ぃ」

    苗木(あ、このニヤケ顔は良くないことを考えている顔だ)

    江ノ島「これ、なぁんだ」

    江ノ島が苗木が座っていた机から何かの機械を取り出した。

    苗木「…………」

    苗木はその機械に見覚えがあった。

    あれはそう、霧切の仕事の手伝いで盗聴器を仕掛けたときだ。

    見間違えでなければ、江ノ島が持っているのは盗聴器本体……


    苗木「………まさかだけど」

    霧切「ええ。全て聞かせてもらったわ」

    舞園「ふふふ、苗木君ったらそんなことを思っていたんですね」

    朝日奈「……苗木の変態…!」

    江ノ島「あはは、ねぇ苗木、絶望した?」

    苗木「……ははは…逃げる!」

    入口は塞がれているから窓から逃亡を図ろうとした。

    が、窓から飛び出たところで苗木の頭、腕、腹に手がまとわりつき、苗木は教室へと引きずり込まれていった……。

    その時の絶叫を聞いた葉隠が学園の七不思議を提唱しだすが、それはまた別のお話…。
  27. 28 : : 2017/03/18(土) 21:39:53
    ~ボーイズトーク 日向の結末~

    日向「よお七海」

    七海「………あ、おっすおっす。待ってたよ日向君」

    日向「って、ん? お前らは…」

    七海の後ろから出てきたのは罪木、小泉、澪田、辺古山、九頭龍だった。

    日向「なんでみんないるんだ?」

    九頭龍「……心当たりがあるんじゃねぇか?」

    日向「いや…何かした覚えはないけど…」

    日向(強いて言うなら苗木と話をしたくらい…)

    七海「…私はいいんだけどね、九頭龍君と辺古山さんは我慢できないかも…と思うよ?」

    日向「本当に何の話なんだ?」

    九頭龍「しらばっくれるたぁいい度胸だ。……お前は言ったな。決して不純な気持ちを持ったわけじゃねぇと…。悲しいぜ、この手で兄弟に手をかけなきゃいけねえとは…」

    日向「………」

    日向は理解した。

    九頭龍たちはどうにかして、苗木との会話を聞いていたのだと。

    そして、あそこで話された本音を聞かれてしまったのだと。

    日向「……小泉たちは…?」

    小泉「いい機会だからアンタの浮気性について訂正してやろうと思ってね」

    澪田「楽しそうだからついてきたっす!」

    罪木「日向さんに必要とされてうれしいですぅ…!」

    辺古山「坊ちゃんが斬れというなら斬るまでだ」

    日向「そうか……」


    この場で取るべき行動は?

    ~閃きアナグラム~


    ○○



    逃走


    ~Complete!~


    日向「うおおおお!! 俺は!! 生きる!!」

    九頭龍「逃がすな!」

    辺古山「御意!」

    澪田「ひゃっふううう! 逃がさないっすよー! 楽しい楽しい追いかけっこ~!」

    小泉「待ちなさい日向!」

    こうして、日向の命と尊厳をかけた追いかけっこが始まる。




    数時間後、九頭龍の前で土下座する日向の姿が目撃されたとかなんとか…


    END
  28. 29 : : 2017/03/18(土) 21:41:23
    あとがき的な

    すいません。突然ですが、このSSは終わります。というのも、V3をクリアしたので、V3を絡めたSSを書きたくなったためです。私は2,3と並行してSSを書くのが無理な人間であるため、こちらのSSは無理やり終わらせることにしました。

    ここまでお付き合いありがとうございました。他の作品で出会えたらよろしくです。ではでは
  29. 30 : : 2017/03/18(土) 22:07:02
    お疲れさまです
    作者さんのV3のSS楽しみにしてます!
    ちなみに作者さんはどのCPがお好みですか?
  30. 31 : : 2017/03/19(日) 10:45:26
    >>30 V3なら最原と赤松は公式でもうって感じですが、個人的に好きなのは最原と夢野の絡みですね(というより、夢野というキャラが好きすぎる)
    あまり書くと長くなりますのでここまでにしますが、この先書いてくSSにその辺の傾向は出るかと思います
  31. 32 : : 2017/03/19(日) 10:56:07
    このあと二人はどうなったんすかねぇ…

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toshiki3110

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@toshiki3110

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