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エルヴィン「これより、アニ・レオンハートの味方であるハンジ・ゾエを捕らえる」ハンジ「は?!」

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  1. 1 : : 2013/12/16(月) 19:18:05
    初めに言います。
    この物語はバッドエンドです。
    モブハン要素あり。

    あ、女型捕獲の際にアニは結晶化せずに捕らえられています。

    コメントは返しませんが心の中で感謝しまくってます。

    それでは投下。
  2. 2 : : 2013/12/16(月) 19:26:12
    私はハンジ・ゾエ。

    調査兵団第四分隊長。
    背中に自由の翼を背負い
    今日も自由のために飛び回る…


    自由のためになら
    人間性だって捨てなきゃならないかもしれない。

    時には残酷な判断をしなければならないかもしれない。

    それでも、人類のためになるほうを選んでいかなければならないんだ。

    辛い仕事だけどその分、絆もすごいと思う。

    エルヴィンもリヴァイも
    何があっても私の味方であってくれる自信がある。

    だって今まで
    生き残ってきた仲間だから…

    一番付き合いの長い兵士だから…
  3. 3 : : 2013/12/16(月) 19:27:19
    ハンジ「やぁエルヴィン」ガチャ

    エルヴィン「やぁ、ハンジ。」

    ハンジ「あれ?
    会議三分前だと言うのに誰も来てないのかい?
    リヴァイまで…」

    エルヴィン「今日は二人で会議だ。」

    ハンジ「それ会議って言わないよ」フフッ

    ハンジ「ところでなんでこんな地下深くで会議なんてしようと思ったの?

    この部屋無駄にゴチャゴチャしてるしさぁ…」

    エルヴィン「…本日の議題は」

    ハンジ「(無視かよ)」

    エルヴィン「先日捕獲したアニ・レオンハートについてである。」

    ハンジ「ああ…ずっと拷問してるんだっけ?」

    エルヴィン「そう。
    それでようやくアニ・レオンハートは味方の名前を吐いた。」

    ハンジ「本当か、それは?!」ガタッ

    エルヴィン「動くなぁ!」

    ハンジ「」ビクッ

    ハンジ「そ…それで味方とやらは誰なんだい?」

    エルヴィン「…ここは地下深くだ…」

    エルヴィン「巨人化してもすぐ捕らえられる。」

    ハンジ「…何がいいたいのエルヴィン。」

    エルヴィン「アニ・レオンハートの共犯者は!」

    エルヴィン「調査兵団第四分隊長、ハンジ・ゾエ!」

    ハンジ「は…はぁぁぁぁ?!」

    ハンジ「いや待って?!
    エルヴィンはそれを信じるわけ?!」

    エルヴィン「信じる信じないじゃない。
    ハンジ、君が怪しいとわかった今、君を野放しにしてはおけない。」

    ハンジ「あのさぁ…」ツカツカ

    エルヴィン「近寄るな!」パシッ

    わぁぁぁぁ…

    ハンジ「?!物陰に隠れてたの…!」
  4. 4 : : 2013/12/16(月) 19:27:55
    頑張れ 期待 ヽ(・∀・)ノ
  5. 5 : : 2013/12/16(月) 19:29:32
    >>4 アニ神おひーさ!ありがと!
  6. 6 : : 2013/12/16(月) 19:30:25
    (支援&期待)
  7. 7 : : 2013/12/16(月) 19:31:15
    期待♪
  8. 8 : : 2013/12/16(月) 19:35:10
    ファイト(^_^)ノ
  9. 9 : : 2013/12/16(月) 19:58:53
    アニ神からコメきて久しぶりすぎて嬉しくてコメ返してしまったぁぁぁぁ!
    というわけでコメ返しますね笑
    返しづらいコメは黙秘とうちまーす!

    >>6 なぜ()w

    >>7 ありがと!

    >>8 頑張ります!

    大御所二人から応援されたし更新しないわけにはいかねぇ!
  10. 10 : : 2013/12/16(月) 20:08:02
    期待
  11. 11 : : 2013/12/16(月) 20:32:41
    >>10 サブいたんだ…感謝!
  12. 12 : : 2013/12/16(月) 20:32:48
    エルヴィン「どうだハンジ?
    巨人化はしないのか?」

    ハンジ「」フーッフーッ

    するわけないじゃん!
    てゆーか巨人化できないし!!
    できたとしてもこの状態じゃできないよ!!

    エルヴィン「まぁ…そうやってキツく押さえつけられてたら巨人化なんざできないよな。」

    ハンジ「」フーッフーッ

    エルヴィン「そう睨まないでくれ。

    よし、縛れ!」

    ハッ!

    ギュッギュッ

    エルヴィン「…君達はここから立ち去ってくれ。」

    エルヴィン「これからハンジと話をしようと思う。
    その際巨人化されたらみんなが犠牲になることになってしまう。」

    モブ「し、しかし…」

    エルヴィン「指示に従え」ギラッ

    モブ「っ…!ハッ!」

    トタトタトタ…

    エルヴィン「」スルッ

    エルヴィン「これで喋れるし口の中を切って巨人化もできるぞ。」

    ハンジ「」ハァッハァッ

    ハンジ「…どういうこと?」ギロッ

    エルヴィン「…女型を捕獲して」
    ハンジ「二週間」
    エルヴィン「…そう。
    その間毎日アニ・レオンハートに拷問をし続けた。」

    エルヴィン「巨人化能力のある彼女は普通の人間なら死ぬであろう拷問にも耐え抜いた。
    だが痛みは我々と同じように感じる。」

    ハンジ「そりゃそうだろうね」

    エルヴィン「ついに昨日、泣きながら言ったよ。
    味方はハンジ・ゾエ、と。」

    ハンジ「…それを信じるんだ。」

    エルヴィン「ハンジ…君は確かに無くすには惜しい人材だ。
    だが、君のように内部に深く関わってる人間が敵であったら?
    大変なことになる。」

    ハンジ「はぁ?!」

    ハンジ「黙って聞いてれば…!」

    ハンジ「今まで五年以上も兵士として一緒にやってきたんだよ?!

    何度も死線を潜り抜けてきた!!

    私はずっと調査兵団に貢献してきた!!!!

    そんな私をアッサリ幽閉するっていうの?!」
  13. 13 : : 2013/12/16(月) 20:33:47
    エルヴィン「…君がいなくても調査兵団はやっていける。」

    エルヴィン「そして、君が敵なら調査兵団は終わりだ。」

    エルヴィン「だから捕獲に踏み切った。」

    ハンジ「巨人のこと私以上に詳しい人間はいないよ?!
    私がいなくなって困らないわけが無い!!」

    エルヴィン「君には副分隊長がいる。」

    ハンジ「モブリット?」

    エルヴィン「ああ、非常に優秀な人間で、ずっとハンジを見てきた。」

    エルヴィン「君の頭脳には劣るが次期分隊長として十分に期待している。」

    ハンジ「…ははっ。」

    ハンジ「どんなに頑張ったって捨て駒には変わりないのか…」

    エルヴィン「…」

    ハンジ「…で、どうなの?
    私に拷問でもするわけ?」

    エルヴィン「今はしない。」

    ハンジ「あとでするんだね。」

    どんな企みがあるんだ…?

    エルヴィン「必要だと思えばな。」

    エルヴィン「君はここにずっと幽閉するつもりだ。
    ではまた。」ガチャッ

    バタン…

    ハンジ「二度とくんな…」ボソッ
  14. 14 : : 2013/12/16(月) 20:35:14
    >>11
    昨日作ったww
  15. 15 : : 2013/12/16(月) 20:46:12
    >>14 マジかwなんのために…
  16. 16 : : 2013/12/17(火) 06:39:49
    pc2台あるからさ。いちいち切り替えるのめんどくさいwww
  17. 17 : : 2013/12/17(火) 17:46:11
    期待
    おもしろいですハイ
  18. 18 : : 2013/12/18(水) 00:16:01
    >>16 二台持ち裏山。

    >>17 アニきゃわさん初めまして!
    ありがとうございます!
  19. 19 : : 2013/12/18(水) 00:16:11
    くそ…
    どうやったら抜け出せる?
    いや、どうやったら味方とわかってもらえる?

    …頭が痒い。
    こんなことなら風呂入っとくべきだったなー。
    風呂といえば綺麗好きのリヴァイ…
    あいつ朝から見てないな。
    もしかすると地上じゃ、リヴァイが私を幽閉することに反対してるかも。
    ケイジやモブリットとか…

    うん、大丈夫、いつかここから出られる。


    きっと私が信頼してる人たちが助けてくれる。



    一人裏切られただけで弱音を吐くな。
    待ち続けていればきっとあのドアが開くはず。

    そして救いの手がきっとー…


    きっと…


    ガチャッ

    「…」

    ハンジ「!!エレン…」

    エレン「…」
  20. 20 : : 2013/12/18(水) 00:18:40
    エレン「団長の指示により、食事を持ってきました。」

    人類の希望であるエレンにわざわざ…?

    エルヴィンは何を考えてるんだ?

    ハンジ「あぁ、ありがと!

    …でもさ、私今両腕縛られてて食べられないんだけど…」

    エレン「食わなきゃいいじゃないですか。」

    ハンジ「…は?」

    初めて聞くエレンのドスの効いた低い声。

    そこで初めてわかった。
    エレンにとって私は『敵』なのだと。

    ハンジ「わざわざ食事持ってきてくれたくせに…酷いなぁ、エレンは」

    エレン「そもそもおかしいんですよ。
    何故こんなクズに与える飯が存在するんですか?」ガシャッ

    エレンはご飯を持ってユックリと私に近寄る。

    そして目の前に置いた。

    優しくじゃない、ガシャン、と。

    エレン「ここまで持ってきてやったんです、食べれるでしょう?」

    ハンジ「解いてくれないの?」

    エレン「はぁ?」

    解いてくれるはずもない…か。

    酷いなぁ、壁外調査まで食卓まで囲んだりした仲だというのに。

    こんなにもアッサリと…。

    エレン「犬食いしろよ」

    ハンジ「…え。」

    人を馬鹿にするように私を見下すエレン。

    ハンジ「はは…酷いなぁ。
    仮にも私はレディーだよ?」

    エレン「酷い…?
    酷いのはどっちだよ!!」

    エレン「オレたちをずっと騙しやがって!」ガシッ

    ちょっ、痛いよそんなに強く掴んだら。

    エレンは私の頭を掴み、そしてスープに顔をつけさせた。

    ハンジ「…っ!ごふぁ?!」プハッ

    エレン「早く食え!!」ガシッ

    ハンジ「んんんんんん?!」

    ハンジ「ぶはぁ!」

    ハンジ「」ゲホッゲホッ

    エレン「もっと…もっと。
    死んで行った兵士たちはもっと…苦しかったんですよ…ッ!」バキッ

    ハンジ「…ッ!」

    痛い。

    エレンは私の胸倉を掴み何度も何度も顔を殴った。

    ほんとはこんなひよっこなんざに負けないけど…私は今不自由。

    エレンにされるがままに殴られ続けた。

  21. 21 : : 2013/12/18(水) 00:20:07
    期待
  22. 22 : : 2013/12/18(水) 00:21:16
    >>21 ありがとうございます!
  23. 23 : : 2013/12/18(水) 00:21:27
    ハンジ「いっだぁ…
    言ったじゃない、私はレディーだよ?」

    エレン「だから顔は避けろとでも言うんですか?
    ペトラさんは…鼻から、口から血を流し、決して綺麗とは言えない姿で死んだのに…

    ふざけんなよ!!」

    今まで以上に大きくふりかぶった。

    全く…何言っても通じないのか…
    だよね、エレンにとっては怒りの矛先が決まったようなもんだもんね…

    そしてショックのあと…

    私はエレンの怒りが発散されるまで殴られ続けなければならないのか。

    そう考えると…果てしなく気が遠くなった。

    ブンッ!

    ガシ!!

    「エレン、それ以上はやめなさい。」

    突如現れたミカサがエレンの腕を掴み静止した。

    エレン「離せよミカサァ!」

    ミカサ「…衝動的になるのはエレンの悪いくせ。」ヒョイッ

    ミカサは軽々とエレンを抱えて、ドアへと向かった。

    エレン「離せ、あいつを殺す!

    俺は絶対許さねぇ!!!」

    ミカサ「…」

    睨みつけながら私に呪いの言葉を発し続けるエレンと無言のミカサ。

    そしてほどなくしてドアは閉まった。
    私の希望も一筋…絶たれた。

    ミカサはいつもはエレンの尻拭いや後始末をしていた。

    なのにエレンに代わって私に謝ったりはミカサはしなかった。

    多分…ミカサも私を恨んでる一人なんだね。

    はは…なんで、信じてくれないんだろうね。

    酷いなぁ…


    口元から血が出ていたから拭いたかったけど手が動かせないから拭えなかった。

    目の前に置かれ、ビシャビシャに散ったスープを見て思った。



    あんなに…敵意を剥き出しにされることなんて。

    アニの拷問を見学してる時以来だよ。…いや、それ以上か。

    アニはこの視線や拷問にもよく耐えたなぁ…すごいよ。

    私はもう…泣きそうだ。


    死にたい…


    …いや、ダメだ。
    まだ巨人を駆逐してない。

    人は、戦うことをやめたら負けなんだ。
    この状況を覆し、また自由の翼を背負って戦う。


    それが私の自由で…夢だ。


    今まではこれが当たり前だったのにな…

  24. 24 : : 2013/12/19(木) 21:05:07
    期待期待
  25. 25 : : 2013/12/20(金) 18:26:33
    >>24 ありがと!

    エロいれるかの安価下…
    安価できたら投下!
  26. 26 : : 2013/12/20(金) 18:36:25
    入れない
  27. 27 : : 2013/12/20(金) 18:55:03
    >26 りょ!割愛しよ…
    それじゃしばらくしたら投下します〜安価感謝!
  28. 28 : : 2013/12/20(金) 20:31:46
    こ、この展開からエロ!?!? 全然予想してなかった。

    入れなくてもいい
  29. 29 : : 2013/12/21(土) 16:47:14
    ガンバってください!
  30. 30 : : 2013/12/21(土) 22:14:07
    >>29 感謝!
    少し投下
  31. 31 : : 2013/12/21(土) 22:14:20
    ハンジ「」ぐぅ〜

    ハンジ「…っ!」

    こんな時でもお腹はなるんだね…

    はぁ…なんか虚しいよ、人間って生き物は。

    どうする?犬食いするか?
    …いや、エルヴィンに屈したみたいで嫌だ。

    ほとんど強がりだけどまだ一度もここにきてから泣いてないんだ。

    分隊長としてのプライドが…泣くことを許さない。

    しかし…することはないのか?
    ただここでボーッとするしか…。

    人の助けを待つしか…。


    いや、そんなのダメだ。
    とりあえずこの部屋はどうなってるのか見渡してみよう。

    白、白、白…

    壁一面、白でゴチャゴチャ置いてあったものも兵士が撤退と同時に片付いたため、殺風景だ。

    …頭がおかしくなりそう。


    あれ、あの窓はなんだ?
    足元のあたりにある長方形の窓。

    …そういえばミカサは何故エレンが暴走していたのを知っていたのか?


    もしかしてあれは…




    ガチャッ


    「…よう」

    ハンジ「…!!」
  32. 32 : : 2013/12/24(火) 13:04:05
    期待!!
  33. 33 : : 2013/12/24(火) 23:09:55
    期待!!
  34. 34 : : 2013/12/25(水) 23:43:39
    期待
  35. 35 : : 2013/12/27(金) 11:55:08
    期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待!

    リヴァハンはあんま好みじゃないけど…
  36. 36 : : 2013/12/27(金) 20:13:45
    モブリット??期待、気体、機体、奇態
  37. 37 : : 2013/12/29(日) 00:20:32
    期待ー!♪
  38. 38 : : 2013/12/29(日) 00:31:17
    期待‼
  39. 39 : : 2013/12/29(日) 10:13:29
    (期待を裏切るこの楽しさ?最高だねぇ…)

    というわけで投下!
    結構進みます
  40. 40 : : 2013/12/29(日) 10:13:39
    支援感謝です
  41. 41 : : 2013/12/29(日) 10:13:46
    ハンジ「君は確か女型捕獲の時エレンの身代わりになった」

    ジャン「ジャン・キルシュタインです。

    エレンのやつ、ハンジさんが食べ終わったら皿と共に戻れと命令を受けてたのにその前に戻ったから…」

    戻ったっていうか担がれてたけどね。
    強制退場?かな。

    ジャン「俺が下げて来いって言われたんで。
    早く食べてください。」

    ハンジ「…鎖があって食べれないんだけど」

    ジャン「…」ハァ

    ジャン「食べさせますよ」スッ

    ジャンは怠そうにスプーンにご飯を乗せ、ゆっくりと食べさせた。

    ハンジ「」モグモグ

    ジャン「次イイっスか?」

    ハンジ「…君は、さ。」

    ジャン「?はい。」

    ハンジ「私を…憎んでいないのかい?」

    ジャン「…確証はないですよね。
    あなたがアニ側だという。
    ただ…

    もしアニの言う通りなら、一生呪ってやりますよ。」

    ハンジ「…そうか。」

    ジャン「…はい」スッ

    ハンジ「…」パクッ

    ジャンはゆっくりと、ゆっくりとハンジが食べるのに差し支えないスピードで食べさせ、ご飯はすべて食べ終わった。
  42. 42 : : 2013/12/29(日) 10:14:39
    ジャン「じゃあ俺戻りますね」スクッ

    ハンジ「まっ待って!」

    ジャン「…」ピタッ

    ハンジ「私は人類の味方だ!

    …頼む、この鎖を解いてくれ。
    そしたら証明できるから…」

    初めて人間らしく扱ってくれたジャンにハンジは必死に頼んだ。

    ジャン「…わかりました」ハァ

    ジャン「俺もあなたが敵には見えない」スッ

    ジャンはブレードを何回も鎖に当てた。
    意外にもあっけなく鎖はきれ、私は自由の身となった。

    ハンジ「…」

    ジャン「あ、まだ待ってください、夜中になってから動き出してください、いいですね?」

    ハンジ「ありがとう」ボソッ

    ジャン「どういたしまして」ニコッ

    ジャンは笑顔でお皿を持って部屋から出て行った。


    素直に嬉しかった。
    浮かれていた。
    自分を信じてくれた人がいたことに。



    更なる絶望が待ち受けてるとも知らずに。
  43. 43 : : 2013/12/29(日) 10:25:10
    そろそろ深夜か…?

    動き出すか。
    そう思い立ち上がろうとした瞬間ドアが開いた。


    ガチャッ

    ハンジ「…何のようだいエルヴィン。」

    とりあえず鎖が切れた手は後ろに隠し、エルヴィンを睨みつけた。

    エルヴィン「君にプレゼントと新しい鎖を持ってきた」

    ハンジ「っ!」

    くそ、ばれてたのか…!

    エルヴィン「」ガチャガチャ

    ハンジ「…」

    エルヴィン「付け終わったぞ」

    ハンジ「…」

    エルヴィン「そうそう、プレゼントだ」スッ

    エルヴィンは手に持ってた袋を掲げた。

    ハンジ「…」

    エルヴィン「何だと思う?」

    どうせロクなものじゃない。
    早く帰ってくれないかな、あの顔見るだけでイライラするんだけど…。

    エルヴィン「これだ」ガサガサ

    ハンジ「…っ?!」

    袋から適当にいれられてでてきたのは…






    ジャンの生首だった。

    ハンジ「なんで殺した!

    なんで、なんで?!」ガシャッ

    ハンジはエルヴィンに殴りかかった。
    が、届かない。

    ジャンを助けられなかったのと同じ。
    今の自分には何も届かない。

    エルヴィン「裏切り者には死を」ニヤァ

    ハンジ「」ゾワッ

    ハンジ「じゃあ…私を殺せ…私を、殺せ!!」

    ハンジは激昂するもエルヴィンには届かない。

    エルヴィン「君は殺せない。
    情報をまだ引き出せてないからな。

    それではまた。」

    辛い。悔しい。

    エルヴィンを殴ることすらままならない。



    エルヴィン「あ、これは置いていく」

    そう言ってジャンの生首を中央の机においた。

    ハンジ「…」

    ジャンに触れることすらできない。

    自分は何もできないんだ。


    巻き込んでジャンを…殺した。
  44. 44 : : 2013/12/29(日) 10:49:38
    ジャァァァァァァァァァァン!!!!ゲスヴィンか…
  45. 45 : : 2013/12/31(火) 02:27:54
    なんですかこれもう号泣です!!エルヴィンにここまで腹が立ったのは初めてです!これがどうゆう結末を迎えるのか想像出来ません!!あとジャンが超かっこよかったです……なのに…(泣)
  46. 46 : : 2013/12/31(火) 16:53:44
    今日中におわらせます!

    お二方コメント感謝!それでは投下!
  47. 47 : : 2013/12/31(火) 16:54:04
    チャプ…

    ん…水の音…

    ハンジ「…」ムクッ

    ハンジ「っ!」ズキッ

    アルミン「あっハンジさん、まだ起き上がらないでくださいっ」

    ハンジ「…何をしてた?」

    アルミン「あの…エレンに殴られた傷が酷いので…拭こうと思って…」

    ハンジ「…」

    私は今…なんで寝ていた?
    確か…殴られたあとジャンがきて…

    そのあとエルヴィンが…

    ハンジ「」ハッ

    ハンジ「ジャ…ンは?」

    アルミン「っ…」

    気まずそうに目を伏せるアルミン。

    それがすべてを物語っていた。

    アルミン「エルヴィン団長に殴りかかったあなたは鎖を忘れて襲いかかったものですからその勢いの反動で気を失ってたんです…」

    ハンジ「私の事はどうでもいい!

    …ジャンは?」

    アルミン「…昨夜未明、団長の指示により死刑が執行されました。」

    ハンジ「なんで…死刑が執行されたの?」

    アルミン「…」

    ハンジ「アルミンッ!答えて!!」

    アルミン「あそこに窓がありますよね…

    あそこは監視窓なんです。
    ジャンはハンジさんの鎖を切りました。
    見えないように切ってたようですが…

    …ばれてしまい裏切り者として死刑されました。」

    ばれた…?
    私が手をあげたからか?
    ジャンはばれないようにしようとしてたのに…


    私の、せい…

    ハンジ「…ぷっ、あは、あはははははははは!」

    アルミン「ハンジさん?」

    アルミンは汚い物を見るような目。

    やっぱりアルミンも敵か。
    なんだよ、なんなんだよ…

    正しい判断をしたジャンは死になんで…

    ハンジ「なんでお前らは生きてんだよッ…!」フーッフーッ

    アルミン「…」
  48. 48 : : 2013/12/31(火) 16:55:11
    ーーーー…

    エルヴィン「次は…アルミン・アルレルト、君に行ってもらおうか。」

    アルミン「ハッ」

    えー…
    僕監視窓から覗いてジャンの裏切りを摘発し、ジャンを殺したって役目も果たしたのに?


    めんどくさいなぁ…

    エルヴィン「君にならできると信じてる…
    ハンジに絶望を与えられると。」

    あぁ…そういうことか。

    アルミン「私にお任せください!」バッ


    しっかし…ジャンの絶望に歪む顔を思い出したら笑いが止まらないよ。

    僕が死刑を進言したとも知らずにさ、僕に命乞いをして。

    アルミン「…プッ」

    エレン「お前どうしたんだよ?いきなり笑い出して…」

    アルミン「ああごめん…思い出し笑いだよ。」

    エレン「そうか…

    …ジャンのことは、気にすんなよ?
    裏切ったあいつが悪ぃんだから。」

    ミカサ「こう言ってはなんだけどアルミンがジャンに死刑を執行した時からおかしい。

    …多分辛いんだと思う。
    あまり無理はしないで。」

    フフッ、ミカサ、確かに僕はジャンを殺してからおかしくなった。

    あの首をたたっきる感触…最高だよ。
    絶望に歪み僕を睨むジャンに僕は躊躇いなくブレードを振り下ろした。


    すごく…快感だった。

    あの絶望の顔。
    最高だよね。
    団長は僕がこう思ってることに多分気づいて指名したんだろうな。

    …任せてよ。
    絶望の淵に立たせてあげるから…待っててね、ハンジさん。






    ハンジ「なんでお前らは生きてんだよッ…!」フーッフーッ

    血走った目に僕らを憎む顔。
    ようやく尻尾を出したみたいだ。

    …だけどね?
    僕が見たいのはそんな顔じゃない。

    絶望、なんだよ。
    ねぇハンジさん、僕はあなたに益々興味が湧きました…

    だから僕は笑顔でこう言うんだ。

    アルミン「ハンジさん…落ち着いてください。

    僕はあなたの味方ですから。」ニコッ
  49. 49 : : 2013/12/31(火) 21:00:47
    投下詐欺すみません

    また後日投下します
  50. 50 : : 2013/12/31(火) 22:28:21
    ゲスミンがぁぁぁぁ!!すいません。支援です
  51. 51 : : 2014/01/01(水) 00:45:25
    ゲスいぜ!
  52. 52 : : 2014/01/02(木) 00:38:22
    ハンジ「…はぁ?味方?そんなのいない!」

    アルミン「みんな今、いっぱいいっぱいなんです。
    ウォールローゼに巨人は侵入するしストヘス区の被害は甚大。
    調査兵団の主力は前回の壁外調査でほとんど失いました。

    …そんな中アニから有力な情報が聞き出せた。
    ハンジさんが味方である、と。
    真偽も確かめずに調査兵団の信頼を取り戻すために今はみんなやっ気になり冷静じゃないんです。」

    アルミン「でも僕は、あなたが敵とは思えません。

    …僕が説得して見せますから、どうか、味方がいないなんて思わないでください…」

    味方…?
    味方だったらまた、死んでしまう。

    ハンジ「味方などいない…帰れ!」キッ

    アルミン「僕は!

    あなたを置いて死んだりなんか…しませんから」ギュッ

    アルミンはゆっくりとハンジを抱きしめた。


    暖かい…。
    ずっと飢えてた人肌。
    こんなにも…あったかい。

    ハンジ「あったかいよぉ…」ポロポロ

    気づいた時にはここにきて初めて泣いてた。


    信じられる。
    アルミンなら…信じられるから。


  53. 53 : : 2014/01/02(木) 00:39:08
    アルミン「…」スッ

    アルミンは静かにハンジから離れた。

    アルミン「すみませんいきなり抱きしめて。

    …ハンジさんが抱きしめてほしそうに見えたので…」テレッ

    顔を真っ赤にし俯くアルミン。

    大丈夫、アルミンなら…大丈夫。


    ハンジ「…ありがとう」

    アルミン「またきますね」ニコッ

    どうしよう、行って欲しくない。
    行ったらまた…消えてしまう。

    ハンジ「待って…ッ!」

    絞り出すように出した声はアルミンには届かなかった。



    バタン…
  54. 54 : : 2014/01/02(木) 00:39:39
    コツコツ…

    静かな廊下に響く僕の足音。
    目的を達成し自信に満ち溢れた顔で歩くアルミンは不意に誰かに呼び止められた。

    「…アルミン…」

    アルミン「あ、今日の監視役はあなただったんですか、モブリットさん。」

    モブリット「…」

    モブリット「本気で君は…分隊長が好きなのかい?」

    アルミン「はぁ?何言ってんですか。
    あいつは人類の敵、『元』分隊長ですよ。」

    モブリット「…!てめ…」グッ

    モブリットはアルミンに殴りかかろうとする。
    が、アルミンはモブリットの後ろを見据え驚いた表情を見せた。

    アルミン「あ、団長!」バッ

    アルミンの声に驚きモブリットは後ろを振り返る。

    …が、誰もいない。

    アルミン「」フッ

    アルミン「殺されてるのを恐れてるのに僕に逆らわない方がいいですよ。」クスクス

    モブリット「…っ!」

    アルミン「大丈夫です、あなたがハンジさんのことが好きなことは言いませんよ」

    モブリット「なッ…!」

    アルミン「あはは、それじゃあ。」

    アルミンはモブリットを嘲笑いながら地上へと上がった。

    モブリット「…僕は…」

    モブリット「…」
  55. 55 : : 2014/01/02(木) 00:40:32
    まだかなぁ、アルミン。

    寂しいし暗いし…お腹すいた。
    誰か…こないかな。



    ガチャッ


    「…」

    久しぶりに見た。
    小さい身長。
    しっかりと筋肉のついた足。
    冷たいけど何か熱い物が宿った目。

    ハンジ「!!
    リヴァイ!」ガシャガシャ

    ハンジの行動範囲を狭める鎖。
    その存在も忘れてハンジはリヴァイに駆け寄ろうとするも、鎖がハンジを引き止める。

    ハンジ「いたっ!」ゲホッ

    そんなハンジを冷たい目でリヴァイは見つめ、ゆっくりとハンジに歩み寄った。

    こんな時でも冷たい目…?

    リヴァイはハンジの前に立つとゆっくりと屈み、ハンジと目線を合わせた。

    リヴァイ「てめぇに聞きたいことがある」

    ハンジ「なんだい?」

    きっと、返答を間違えなければ信じてもらえる。

    リヴァイが…助けてくれる。

    リヴァイ「ペトラたちが死んだと聞いて…お前は何を思った?」

    ハンジ「…え。」

    リヴァイ「てめぇが女型に協力したからあいつらは死んだんだろうが。
    なぁ、お前、どう思った?」

    ハンジ「どう思うも何も…」

    リヴァイ「あの時お前泣いたよな。
    そして俺に言った。
    『巨人を必ず駆逐しよう』と。」

    リヴァイ「その言葉は…嘘だったのか?」

    ハンジ「はぁ?!」

    嘘も何も本音だ。
    料理が上手で気さくなペトラ。
    優しい心を持ってるオルオ。
    統制する能力を持ち物事を冷静に判断できるエルド。
    いつでも真面目で一生懸命なグンタ。








    ハンジ「そんなのッ…

    悲しかったに決まってるじゃないかぁぁぁぁ」ポロポロ

    なんで?
    私の気持ちですら疑うのか?

    私はただ純粋に…いや久しぶりに巨人を憎んだ。
    巨人が好きなフリをしてきた。
    巨人について興味が湧いてたのも事実だ。

    でも、それでも。
    それでもそれでも、大切なものを失った。
    巨人に奪われて憎まずにはいられなくなった。


    一生…許すことなんてできない。

    ハンジ「嘘なんてついてないッ!

    あの子たちが死んで悲しくて苦しくて辛くて自分の甘さや弱さをどれほど恨み憎しみ悔やんだことか!」

    私が巨人側だったら私自身を殺してる。

    自分自身が敵なのにまともにいられるはずがないじゃないか!

    リヴァイ「…そうか。
    てめぇも『兵士モード』と『戦士モード』みたいなのがあるのか。」ボソッ

    リヴァイ「あの時の気持ちは嘘偽りなかったってことか。」

    ハンジ「当たり前だろう!」

    リヴァイ「てめぇはすごいな。
    よくまともでいられるよ。」

    リヴァイ「自分の中に敵がいるのに…」

    ハンジ「ッハハハハハハ…」

    リヴァイ「?!何がおかしい!」グッ

    ガツッ

    ハンジ「…ッ」

    さすが人類最強。
    エレンと比べてパンチが重い。
    これは…数回殴られたら死ぬ…かも。
  56. 56 : : 2014/01/02(木) 00:41:02
    ハンジ「リヴァイィ〜、あんたさぁ、バカでしょ?」

    リヴァイ「…あ?」

    ハンジ「私そんな裏のある性格だった?
    自分でいうのもなんだけど正義感溢れてたよ?

    そんな私が耐えられたと思うかい?

    耐えられるはずないだろう。


    私は…敵じゃない。
    人類の味方だ。」キッ

    リヴァイ「ッ!



    嘘をつくんじゃねぇ!!」ブンッ

    バキッバキッ

    あははは、リヴァイも辛いんだね。

    怒りのやりどころが見つかったんだ。


    それじゃあさ、私のこのやり場のない思いはどうすればいいのかな?

    今まで過ごしてきた兵士としての生活は…なんだったのかな?


    リヴァイ「…」ハァハァ

    ハンジ「…」ギロッ

    リヴァイ「なんだ、その目は…」

    ハンジ「あんたってさ…ここまで馬鹿だとは思わなかったよ。

    冷静な判断もできない、あの子たち以下なんじゃないの?」

    ハンジ「ずっと戦ってきた仲間を…信じたいとは思わないの?」

    リヴァイ「…仲間を信じることが正しいとは俺は思えねぇ。」グッ

    リヴァイは拳を固めハンジに大きく振りかぶった。

    あ、やば…
    意識が飛ぶ…





    バキッ





    アルミン…
    私はあなたがいるからこんなにも強気に出れたのかもしれない…


    あはは…ありがとうアルミン…

    あは、あははは…
  57. 57 : : 2014/01/02(木) 00:41:34
    ハンジ「ありがとう…アルミン…」ニヤッ

    「?!」

    ハンジ「…」ハッ

    モブリット「分隊長…起きられたのですね」

    ハンジ「…ああそうか、私リヴァイに殴られたんだね」ムクッ

    ズキッ
    痛い…傷かな?

    モブリット「…なんでそんな平気そうなんですか?」

    ハンジ「なんでって…」

    そりゃもちろん、アルミンがいるから。

    私の…味方だから。

    モブリット「アルミンですか?」

    ハンジ「」ビクッ

    ハンジ「…さぁね。」

    こいつに話したらアルミンが殺されるかもしれない。

    モブリット「裏表のない分隊長ですから…嘘をついたらすぐにわかります。

    僕はずっとあなたの側にいましたし。」

    モブリット「分隊長、あなたは一番信じてる兵士長に裏切られ心が壊れて痛みを感じてないだけなんですよ!」

    ハンジ「…黙れ。」

    痛いよ、ずっと奥の方がズキズキと。

    モブリット「僕はあなたとしばらく付きっきりだったのでわかります!

    分隊長は兵士長が好きだった!!」

    ハンジ「黙れ!!」

    モブリット「アルミンを信じちゃダメです!
    アルミンを理由に自分がまだ正常だと思っちゃダメなんです!!」

    ハンジ「黙れぇ!」

    モブリット「あいつはきけ…」

    ガチャッ

    モブリット「」ビクッ

    ハンジ「アルミン!」

    アルミンの手には水とタオルの入った桶が入ってた。
    きっとまた手当をしてくれるのだろう。

    アルミン「モブリットさんは確か今日は当番じゃなかったはずです。

    …分隊長を一緒に助ける約束をしましたがこんなことしたらかえって怪しまれますよ?」ニコッ

    モブリット「ッ!」

    ああ、二人は組んでるのか。
    もしかして…私の気持ちを確かめようとしていたのか?

    ハンジ「モブリット、今すぐ出なさい。
    まさかアルミンと組んで私を助け出そうとしてくれてるなんて知らなかったから辛く当たっちゃった。

    悪かったね」

    モブリット「…失礼します…」

    バタン…

    アルミン「体拭きますね」ニコッ

    アルミンは丁寧に私の体を拭いてくれた。
    そしてまたいつもの笑顔のまま部屋を出て行った。

    バタン…













    ズキッ
  58. 58 : : 2014/01/02(木) 00:42:12
    どうすれば分隊長を助けられる?

    分隊長の心はもう壊れてる。
    痛みすら…感じない。
    マヒしてるんだ。

    あんなの…死んでるのと同じ。

    僕が何もしなかったから、僕が…

    アルミン「ですから、そろそろ…」

    …?
    アルミンと団長?
    兵士長もいる。

    アルミン「分隊長を絶望の淵に立たせたく思います」

    エルヴィン「ああ、君の計画は完璧だ。
    素晴らしい。」

    アルミン「ありがとうございます!」

    リヴァイ「つまり、明日お前はハンジを裏切るんだな。」

    …?!

    アルミン「はい。
    アニが死んでしまった今、そろそろハンジ・ゾエからも情報を引き出さなければなりませんから。」

    エルヴィン「了解だ、明日の午後から計画を行おう。」

    リヴァイ「そのあとあいつに拷問をかけるんだな。

    …楽しみだ」ニヤッ

    大変だ…
    拷問が始まれば分隊長に接触できなくなる。
    分隊長を助けなきゃ。


    今度こそ…
    僕の好きな人を、助けなきゃ。
  59. 59 : : 2014/01/02(木) 00:44:05
    ガチャッ…

    ハンジ「アルミン…!」

    アルミン「…」ニコッ

    アルミンはいつもの笑顔で私に近づく。
    いつもの笑顔。
    いつもの…

    ハンジ「…ッ!」バッ

    アルミンがハンジに手を伸ばしたがハンジはそれを避けた。

    アルミン「…ハンジさん?」ニコッ

    ハンジ「…なんでもない。」

    いつも同じ笑顔。
    まるで貼り付けたような…仮面のような。

    そういえばずっと気にかかってたことがあったんだ。
    なんだったっけ…

    アルミン「…ハンジさん、顔を上げてください」

    ハンジ「…?」

    バキッ

    顔を上げると思い切りアルミンに殴られた。

    ハンジ「…?」ズキズキ

    アルミン「あははぁ、何をされたかわかんないって顔だねぇ」

    アルミン「一から教えてあげようか。

    まず一つ。
    僕はお前の味方じゃない。
    お前の敵だ、まぁもとからお前は目障りだったからね。」

    ハンジ「…え」

    アルミン「二つ。
    ジャンを密告したのはこの僕だ。
    それで団長から信頼を得たんだけどねぇ。」クスクス

    密告…?
    あの日アルミンは…


    アルミン『昨夜未明、団長の指示により死刑が執行されました。』


    指示によりって…

    ハンジ「ジャンを殺そうと言ったのも、執行したのも…」

    アルミン「そう、僕だよ」ニッコォ

    初めて見たアルミンの違う笑い方。

    ハンジ「…ぷっ、あは、あははは、あははははははははは!!」

    おっかしいの!
    こぉんな奴に騙されるなんてさ、私も馬鹿だねぇ。

    あははははは…



    ハンジ「…もういっそ、さ。
    殺してよ。」ギロッ

    アルミン「嫌ですよ。」

    アルミン「あなたはこれからそれこそ身を引き裂かれるような…拷問を受けることになりますから」

    アルミン「苦しみながら死ね!

    そして僕に苦しみで歪んだ顔を見せてよ!
    ねぇ!頼むよ!
    あは、あははははは!!」

    笑い転げるアルミン。


    ああ…私には何も…なかったんだな…







    「苦しみで歪んだ顔が見たいのなら鏡でも見ろ!」

    ガスッ

    そんな怒声が響いたかと思うと鈍い音が狭い室内に響いた。

    そして…目の前でアルミンは頭から血を出し倒れた。

    ハンジ「…」

    「」ハァッハァッ

    私はアルミンを殴った相手をボーッと見つめた。

    「分隊長、逃げましょう」

    ハンジ「…」

    「鎖、切りますね」ガシャッ

    自由の身となったがハンジは尚放心状態だった。

    「分隊長!!

    …好きです!」ギュッ

    ハンジ「…」

    ハンジを力強く抱きしめるモブリット。

    ハンジ「あなたが私の目の前に現れた時…ヒーローに見えたんだ。


    ねぇ、モブリット…
    私、信じてもいいのかなぁ?」ポロポロ

    モブリット「はい!」

    ハンジ「迷惑かけちゃうよ?」ポロポロ

    モブリット「構いません!

    急ぎましょう!!」ギュッ

    ハンジの手を引くモブリットの手は温かくて…信じたいと思った。



    もう一度。




    もう一度。








    そうやって私は罪を重ねていくんだね。
  60. 60 : : 2014/01/02(木) 00:44:44
    ハァハァ…

    聞こえるのは二人の呼吸の音のみ。

    地上に出てずっと走り続けた。

    ハンジ「どこにいくの?」

    モブリット「灯台下暗しという言葉があるのでそれにあやかり…」

    ハンジ「元調査兵団本部…」

    モブリット「はい、今は使われていない上、生活に必要なものは揃ってそうなので…

    僕、その辺を調べてきますね」

    正直…ここには戻りたくないけど。

    ワガママなんて言ってる暇なんてない。

    モブリット「分隊長!」

    ハンジ「なに?」

    顔を上げモブリットの方を見ると後ろを舞う何かが見えた。

    あれは…立体起動…!

    ハンジ「モブリット危ない!!」

    モブリット「…え」

    ハンジの悲痛の叫びは届かず…


    モブリットの首は点々と地面に転がった。


    ハンジ「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

    ハンジは狂ったように発狂した。



    殺した。
    また私が、殺した。

    ハンジ「あんたはどんだけ、私の大切な物を奪えば済むの、リヴァイィィィ」

    私という人間を殺した。
    ジャン殺しの一任もあるはず。


    そして…モブリットを殺した。


    ハンジ「返せ!返せ返せ!!

    死ねよ!!
    消え失せろ!!
    お前らなんか…人間じゃない!!」

    「ああ、人間じゃない。
    人間性を捨てなければ、敵には勝てないのだ」

    ハンジ「エルヴィィィィン!」ガシッ

    ハンジは胸ぐらを掴み殴ろうとしたが隠れていた兵士たちにより間もなく押さえつけられた…





















    また、だ。


    私は何度…この気持ちを味わえばばいい。
  61. 61 : : 2014/01/02(木) 00:45:24
    ーーーー…

    リヴァイ「オイ、大丈夫か。」

    アルミン「はい、幸い大事には至りませんでした」

    リヴァイ「…お前のいう通りあいつら旧調査兵団本部へきたぞ。」

    アルミン「あ、やっぱりですか?」

    リヴァイ「お前の予想すべて当たっていた。

    モブリットがお前を殴り、そして逃げ出すことも。

    逃げ出すルートも手配手順も。
    すべて。」

    アルミン「言っちゃえば…この物語をすべて転がしてたのは僕かもしれませんね」ニコォ

    アルミンの狂気じみた笑顔にリヴァイはドン引きした。

    そして…
    エルヴィンと全く同じにおいがした。



    こいつは、何でも捨てられる。

    自分自身ですら捨てられる。

  62. 62 : : 2014/01/02(木) 00:46:49
    私は、ハンジ・ゾエ。


    味方だと思ってた人からは誰からも信じてもらえず

    助けてくれた人は皆殺した。





    私はただの…殺人鬼。

    「誰か私を…殺して。」

    END
  63. 63 : : 2014/01/02(木) 00:51:47
    うわあああぁぁぁぁぁぁ………
    悲しい…
  64. 64 : : 2014/01/02(木) 00:57:37
    クズミンとクズヴィンは死ぬべき
  65. 65 : : 2014/01/02(木) 01:28:59
    女々しいアルミン死ね女々しいアルミン死ね
    エルヴィン死ねエルヴィン死ね
    糞チビリヴァイ死ね糞チビリヴァイ死ね

    こいつら屑だw
  66. 66 : : 2014/01/02(木) 01:33:03
    おおおおお見入ってしまった
    良かったよ!乙!
  67. 67 : : 2014/01/02(木) 02:04:12
    初めて兵長のことリヴァイって呼びましたwww
    クズですねwwwフフフアハハ
    みんなクズですねwww
    特になんとかミンとかいうやつとエル・・・エルなんちゃらとかいうやつwwww
    ハンジさんかわいそうです・・・・
  68. 68 : : 2014/01/02(木) 02:04:47
    >>67に入れ忘れました!乙です!とてもおもしろかったです
  69. 69 : : 2014/01/02(木) 02:11:14
    まさかこんな展開になるとは思いませんでした!ここまで酷いゲスミンは初めてです!ただいま号泣です!
  70. 70 : : 2014/01/02(木) 02:12:27
    ずうずうしいお願いなんですが続編を書いてくれませんか?やっぱり難しいですか?
  71. 71 : : 2014/01/02(木) 02:46:01
    Nice
    最高だったよ
  72. 72 : : 2014/01/02(木) 06:42:17
    ゲスミン極めすぎてやばいです!!皆クズすぎる:-(

    けど面白かったこーゆーの好き!!!
  73. 73 : : 2014/01/02(木) 09:55:47
    うわぁぁぁ…

    これさ、ハンジは人類の味方で
    みんなが絶望するかおがみたいよ

    きっとエレンとかリヴァイとかは心から悪いと思うだろうけど
    アルミンは壊れてるからね
  74. 74 : : 2014/01/02(木) 11:56:36
    そもそもアニ死ね
  75. 75 : : 2014/01/02(木) 12:15:21
    >>74
    そうそう
  76. 76 : : 2014/01/02(木) 12:15:38
    あ、死んでるんだった
  77. 77 : : 2014/01/02(木) 15:19:10
    ハンジが仲間なのは、ありえないでしょ
    ハンジは五年前から調査兵団にいたし アニと関わっているわけない。
    しかも、アニの言葉だけでエルヴィンが信じるのはおかしい。
  78. 78 : : 2014/01/02(木) 18:36:43
    >>77SSだからいいんだよ


    乙です!
  79. 79 : : 2014/01/02(木) 19:27:44
    ピクシスさんならなんとかしてくれる。
  80. 80 : : 2014/01/02(木) 21:37:59
    確かにリヴァイもエレンも巨人を心から憎んでいる…。だからこそ拷問をしたんだと思う。ただ、アルミンとエルヴィンゎただのク,ズ♪
  81. 81 : : 2014/01/02(木) 21:39:12
    ごめんなさい…。付け足しです、できれば続編欲しいなぁ♪
  82. 82 : : 2014/01/02(木) 22:09:05
    ジャンとモブリットは良いやつだった
  83. 83 : : 2014/01/03(金) 00:45:04
    >>77途中でアルミンがペラペラと理由を説明してるシーンがあったのですが…
    理解していただけなかったのならそれまでです、批判も覚悟しましたし笑
  84. 84 : : 2014/01/03(金) 00:46:04
    続編ですか…

    少しも考えてなかったです←
    もし、思いついたら書きますね!
    コメ、支援くださった皆様、ありがとうございます!
  85. 85 : : 2014/01/03(金) 02:45:10
    マジっすか!?続編もし書くならリヴァイ&エレン&ミカサに絶望を味あわせてください!ゲスミンとゲスヴィンはもう壊れてるからいいです!!
    長々とすみませんでした…
  86. 86 : : 2014/01/25(土) 02:20:50
    面白いっす!続編お願いします
  87. 87 : : 2014/01/27(月) 21:34:27
    私の大好きなハンジさんが泣
    ジャン殺されたし泣
  88. 88 : : 2014/03/07(金) 22:34:33
    この話のハンジさんの拷問されてるところ見たいです!!!
  89. 89 : : 2014/03/30(日) 21:52:47
    アルミンに幻滅だわ〜
  90. 90 : : 2014/05/11(日) 00:56:24
    続編求む
  91. 91 : : 2014/06/26(木) 17:00:42
    >>88私もみたいかm
    とかは思いません
    >>85私も賛成です! ゲスミン死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね ゲスヴィン死ね死ね死ね)rk
    ↑もう狂ってる wwwwwwwwwwwwww
  92. 92 : : 2014/07/04(金) 21:17:23
    拷問の時に負った傷が治らないとかでみんなに巨人ではない
    って感じはどうですか?
  93. 93 : : 2014/07/04(金) 21:50:51
    凄いです!
    ジャンの生首が出てきたところ、モブリットが生首にされたところ
    驚いて鳥肌が立ちました!
    私も普段は兵長と呼んでいますが今日はリヴァイでした。
    クズヅラヴィン●ね!アルミンの【自主規制】!エレンのバカ野郎!リヴァイの糞チビがああああ!
    リヴァイが仲間殺されて怒るのは分かるんですがだからこそモブリット殺したところでリヴァイにはイラつきました。
    長文失礼しました
  94. 94 : : 2014/08/27(水) 07:53:29
    くそ
  95. 95 : : 2014/09/09(火) 19:42:00
    くそ
  96. 96 : : 2014/09/17(水) 19:55:09
    ゲスミン、クズヴィン死ねよ
  97. 97 : : 2014/09/24(水) 19:50:23
    最高でした!
  98. 98 : : 2014/11/06(木) 07:07:36
    糞笑笑笑
  99. 99 : : 2015/07/06(月) 04:55:29
    アニ、そんな大嘘つかないでよ・・・

    ハンジは殺人鬼ではない!ハンジさんをいじめる奴皆殺しだーい
  100. 100 : : 2016/07/19(火) 19:26:05
    結論
    優しい【正しい】人=死または絶望
    壊れてる【正しくないと】人=生きる
    ハンジさんは人類の味方だ!絶対
    リヴァイ!!仲間の選択間違ってるぞ!
  101. 101 : : 2016/07/19(火) 19:27:38
    でも文章力などは相当高いと思います!!作者?筆者?どっちかな
  102. 102 : : 2016/10/09(日) 16:54:10
    続き見たいなあ
  103. 103 : : 2020/10/06(火) 15:17:01
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=51

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rivaihangi

Minazuki Yunji

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