この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
希望の旅路 新境地からの新たな人生
- ファンタジー × 未分類 × アクション
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                  - 1 : : 2016/11/27(日) 20:40:33
- 初投稿です!よろしくお願いします!
 駄文かもしれませんが暖かい目で見ていただければ幸いです!
 皆さんのように”進撃の巨人”などのSSは私の想像力欠乏症のせいで(大嘘)書けないのでオリジナルSSを書きました!
 分かりにくい箇所があったりするかもしれませんがよろしくお願いします!
 最後に、ゆっくり目の投稿になると思います・・・
 でもよろしくお願いします!(3回目)
 
 p.s 作品のアイデアなどをここで募集しています!書いていただけるととても嬉しいです!http://www.ssnote.net/groups/2265/archives/1
 
 de
 
- 
                  - 2 : : 2016/11/27(日) 20:41:20
 ぱちりと、俺は目を覚ました
 見慣れていない天井が姿を現し、心地良い風が俺を包み込む
 周りを見ると俺はベッドで寝ていたらしい
 「・・・ウグッ」
 どうやら俺はただ寝ていた訳ではなく怪我をしていて療養中らしい
 身体の上半身は包帯で巻かれたいた
 「ふぅー・・・」
 俺は深呼吸をしてゆっくりベッドを出て、窓から外を見た
 結構おおきめの村が広がっていた。皆賑やかそうにしているのが分かる
 村は大体の建物がとても立派な木造住宅だ
 俺が寝ていた建物も綺麗な木造建てだった
 とにかく街の人に俺について教えて貰おう
 はっきり言って今の自分の姿が記憶にない
 ズボンは履いているけど、上半身が包帯で巻かれているだけなのでこの格好で外に出るのは少し抵抗を感じる
 どうしたもんかな・・・
 ん?壁にコートが掛かってる
 恐らく俺の物だろう。俺のと言ってもこの人のだけど・・・
 まぁいいや、取りあえず身分証明書的な奴があれば嬉しいんだけどな
 っと、あったあった~
 俺は手帳らしきものをコートの内ポッケから取り出した
 え~と、なになに~
 
- 
                  - 3 : : 2016/11/27(日) 20:41:42
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 [diary]
 名前 : レノ
 年齢 : 11
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 なるほど、俺は11歳の少年で名前は”レノ”っていうのか
 結構かっこいい名前でよかった。自分の情報も知れたし
 日記をつけてくれたお陰だね。真面目ちゃんだね~
 んで、次々っと
 俺が次のページに手を掛けた時に外から女性の叫び声が聞こえた!!
 「きゃーーーーー!!!」
 ・・・・・・・これ行くべきだよな・・・・
 でも・・・・続きみたい!!
 でも・・・でも・・・でも・・・・・・
 あーーーーーー!くそっ!!
 俺は日記への好奇心を押し殺しコートを羽織る
 家を出ようとした時、玄関の端っこに俺の腰の高さくらいの剣が立てかけてあった
 俺はそれをほぼ無意識のうちに手に取っていた
 「・・・すごい馴染むな。持ち主の体が慣れ親しんでたからか?」
 俺は剣を腰に装備して家をでた。
 悲鳴があったんだ、用心に越したことはねぇな
 俺は駆け足で村の中心へと向かう
 するとそこには・・・
 
- 
                  - 4 : : 2016/11/27(日) 20:42:01
 山賊の怖~いおじさんたちが村人から金品や食料を巻き上げてた
 山賊リーダー「おらぁ! さっさと運ばんかい!」
 山賊達「「へい!!」」
 おお~!生の山賊初めて見た!!生山賊!
 興奮してきたな!
 ・・・けど。見た目は唯の人間に剣を持たせただけに見えるんだよな・・・
 取りあえず、不安そうに見ている村人に声かけるか
 俺は後ろから優しく声をかけた
 レノ「ちょっとすいません。お尋ねしたいことがあるのですが・・・よろしいですか?」
 最初はオドオドした感じで丁寧に話しかけてみた
 無駄に警戒されても困るしね!
 「!!レ、レノーー!もう身体の方は大丈夫なの!?それになんで丁寧口調なの!?」
 めちゃめちゃびっくりされちゃったよ。しかもこの娘、俺の事知ってるみたいだし
 レノ「お、おう!すっかり元気になっちゃったよ〜〜」
 適当にフランクな感じで接しちゃった
 違和感しかないな
 うん
 「そ、そうなんだ・・・よかったね ハハ・・・」
 おいぃぃぃ!若干引かれちゃったよ!
 無理なキャラだったんだぁ!
 レノ「えっとね――――」
 俺はこの娘に自分が実は記憶がない事を伝えた
 話を聞いた彼女は少しだけ涙目になっていた
 そして彼女の名前はシノと言うらしい
 シノと俺は同い年の村人で訓練生の友達と言うことが判明した
 まぁ、友人が大怪我しただけでも心配になるのに起きたら記憶が吹っ飛んでましただったらそりゃ泣きたくなるわな
 ついでだけど、この山賊は数か月に一回村に降りて来るらしい。働けよな
 そんな事はどうでもいいや
 さっさと、あの山賊を叩き斬って情報収集しなきゃ
 何故か不思議と自信が湧いてくるんだよね
 
- 
                  - 5 : : 2016/11/27(日) 20:42:24
- 
 
 
 
 
 俺は山賊達のもとへ歩きだした
 
 したら急に腕を掴まれた!
 
 レノ「?」
 
 
 
 シノ「ちょっ、ちょっ!あんたどこに行くのよ!!」
 
 
 ちょ、この娘結構力あるんだけど!
 
 
 レノ「くっ、 ちょっとアイツ等叩き斬ってくるだけだから!離して!」
 
 
 
 シノ「はあ!?なにいってんの!訓練官でも勝てないのに私よりも弱いアンタが叩き斬れるわけないでしょ!!」
 
 
 彼女が必死に俺を止めようとしてつい声が大きくなってしまったために・・・
 
 
 「おい!!」
 
 
 怒りに満ちた声が村に響き渡る
 
 
 山賊リーダー「誰を叩き斬るってえ?ああ!!」
 
 
 山賊達「今言ったやつ出て来いよぉ!おらぁ!」
 
 
 
 あーあー・・・
 
 完全に火がついちゃってるよ・・・まぁいいけどさ
 
 
 
 レノ「シノ悪いけど手を放してくれるかな?彼らがお呼びなんだ」
 
 
 シノ「あ、ああ・・・」
 
 
 俺は震えてるシノの手を優しく払った
 
 
 
 レノ「あーー!俺です俺です。お前ら豚どもを叩き斬りたい人です」
 
 
 と、分かりやすいほどの挑発を言いながら山賊達の前に出た
 
 
 山賊リーダー「おめえか、おおマヌケ野郎は。おい、こいつを視ろ」
 
 
 山賊「へい」
 
 
 山賊リーダーは横に居た部下に妙な命令を出した
 
 ”視ろ” ??その命令をした後に部下が俺を視始めた
 
 
 山賊「ボス、こいつただの11歳の餓鬼でっせ。なんの”能力 ”も持ってありませんで」
 
 
 山賊リーダー「はっはははは!お前は何の自身を持ってここに来れたんだ?気でも狂ったか?」
 
 
 
 !?どうやって俺の事調べたんだ??”能力 ”??
 
 分からねえ事だらけだけどやるしかないな
 
 
 レノ「確かにそうかもしれねえな。自分でも分からないけどお前らを殺せる自信が湧いてくるんだよ」
 
 
 そう言いながら俺は剣を抜く
 
 
 山賊リーダー「ククク おい!おまえら、殺さないように捕らえろよ!拘束して売りさばいてやるわ!」
 
 
 山賊達「へい!!」
 
 
 
- 
                  - 6 : : 2016/11/27(日) 20:42:58
 ったく・・・人身売買もお手のもんかよ
 ここは向かってくる雑魚を切り倒すのがセオリー通りだけど
 リーダーに逃げられるとめんどくさいからな
 こういう時は敢えてのボスから撃破っと!!
 レノ「はっ!」
 俺は向かってくる山賊達を高速移動で避けていき一気に山賊リーダーに詰め寄る
 山賊リーダー「・・・は?」
 山賊リーダーは目を見開いて呆然としている
 レノ「さようなら 」
 俺は口元に笑みを浮かべながら言った
 そして俺の剣は容赦なく山賊リーダーの心臓を貫いた
 即死だった
 正直俺もこんなに早く移動できて的確に心臓を刺せるなんて思っていなかった
 案外こいつら山賊達より俺のほうが驚いてるかもね
 ・・・それはないか
 見た目は唯の餓鬼だもんね。それがこんなに強かったら自分の常識を覆さなきゃならんもんね
 山賊リーダー「かはっ・・・」
 山賊リーダーは血反吐吐きながら地面に倒れた
 その後間もなくして動かなくなった
 
- 
                  - 8 : : 2016/11/27(日) 20:48:06
 レノ「―――さて」
 俺は冷静に山賊達を見た
 山賊達は言わずとも理解したようだ
 山賊「おいおいおい、お前!話が違うじゃねえか!」
 山賊の一人が目を丸くさせながら叫んだ
 それに呼応するように次々と山賊達が恐怖の声あげている
 俺は恐怖で固まっている山賊達の中心に移動した
 山賊達「!?っな!!」
 普通に移動したつもりだが
 彼らからしたらあっという間の出来事なのだ
 レノ「どうもです。」
 俺は一言挨拶をして剣を振りぬき
 一人一人切り殺していく
 殺している時に山賊達の懺悔などが聞こえるが気にしないで続ける
 レノ「―――ふぅ」
 数分後には俺と
 山賊「ひ、ひぃぃ・・・お助けをぉ」
 山賊リーダーに俺の情報を喋っていた幹部だけだった
 俺が何故こいつだけを生かしたのかと言うと・・・
 レノ「おい、なんでお前は俺の情報をしったんだ?」
 そう、何故こいつが俺の事を知ったのか聞かねばならなかったからだ
 俺は山賊の首元に剣を押し当てる
 山賊のズボンには黄色い暖かい液体が漏れていた
 もう既に涙と鼻水と涎でこいつの顔面はグシャグシャだ
 山賊「そ、それは自分の”- 能力 ”です!」
 
- 
                  - 9 : : 2016/11/27(日) 20:49:26
 ・・・・・・?
 レノ「はぁ?」
 俺は思わずマヌケな声をあげてしまった
 それはそうだろう、聞き覚えのない言葉が
 当然のようにこいつの口から出てきたんだもん
 レノ「その”- 能力 ”とはなんだ?」
 俺の問いに恐怖しているのに何故か戸惑いの表情を表にして
 俺にこう言った
 山賊「”- 能力 ”とは、全員が全員持っているというものではなく生まれと同時に持っている人や戦いながら又は勉強しながら身についてる人が多数です。身に付けた人は戦闘時や生活間で役に立ったりしています。そして――」
 スキルとは、自身を強化したり自身のエネルギーを変換して魔法を唱えたりすることができるものだと
 じゃあ、こいつは自身の何らかのスキルで俺の情報を視たのか
 通りでこいつが戸惑った表情をしたわけだ
 この世界ではこれが常識中の常識なんだもんな
 
- 
                  - 10 : : 2016/11/27(日) 20:50:07
 山賊「そ、それで命の方は――――」
 山賊は俺に話しかけるなり急に口をパクパクさせ目を見開いて俺を見ている
 レノ「おい、いきなりどうした――――」
 山賊「――――そ、そんな!?なぜ、なぜだあ!?」
 なに?なんなの?
 マジでいきなりどうしたの?
 訳分からないんだけど
 どうしてだ!?
 あり得るはずない!あり得るはずないんだ!
 なんでこいつ!最初に視た時とステータスがこんなに違うんだ!?
 スキルも増えてる・・・・?はっ!?
 しかも、なんでボスと同じ”自己再生”をもってるんだ!!!
 ダメだ俺は殺される・・!こんな訳の分からん餓鬼に!
 逃げるしかねぇ!
 山賊「ば、化け物めー!うわあああ!」
 レノ「?急に騒ぎ出したと思ったら逃亡かい」
 レノ「ま、逃がさないけどね」
 そう言った直後には俺の剣は奴の首を跳ねていた
 ドサッと、地面に山賊の頭が落ちる音が鈍く響き渡る
 その後、暫しの沈黙が過ぎ大きな歓声と拍手が村を覆いつくした
 
- 
                  - 15 : : 2016/11/28(月) 22:25:09
 その夜、俺はシノや村人の皆からこの世界の事などを聞きにまわった
 この世界には、魔物が住んでいて
 俺はそれを討伐・捕獲しながら旅に出る”冒険者”になる為に訓練生になっていたのだと
 そうして聞きまわっているうちに、なんやかんやで俺は村長の家にいる
 村長が俺の退院祝いと山賊の件とを、まとめて俺をお祝いしてくれるらしい
 これは美味しいもの期待できるぞ~
 村長「さてと、お前さんは本当になにも覚えておらんのかえ?」
 レノ「ああ、そうなんだよ。んで多分だけど今村長が話しているのは見た目はレノだが中身は全くの別人だと思うぜ」
 村長「うむ、どうやらその様じゃの。儂にそのような口の利き方をする奴ではなかったからの・・・」
 あれえー?村長が遠い目をしてるよ!
 無意識のうちに敬意と言うものを忘れていたよ
 レノ「は、ははは・・悪いっす」
 うっかりしてたよね!うん!しょうがないよ!
 しっかり謝れって?そういうなよ酒の席だぜ?
 何を言おうと許されるんだよ!
 村長「まあ、ええんじゃがの。お主には感謝しておるからの 多少の無礼など水に流そう」
 ほれみろ!そうだよ俺は今や村の英雄だぜ?これくらいいいんだよ!
 英雄最高!
 いや・・・少し自重します
 
- 
                  - 16 : : 2016/11/28(月) 22:25:39
 村長「しかし、お主はいつの間にそんなに強くなったんじゃ?前までは訓練生の中でも最下位だったのにのぉ」
 ええ?最下位だったの?じゃあ今回のはとんでもないギャップを皆に植えつけちゃったんじゃないの!?
 まあそれは別に何の問題もないか
 レノ「ん?分かんねえな~、ただあの時は不思議と- あいつら を倒せる自信が出てきてから殺しただけだからな」
 村長「な!?お主!まさか自身の”ステータス”を確認せずに挑んだというのか!!」
 んんん?今また聞きなれない言葉が出てきたぞ??
 ”ステータス”??RPGとかにあるアレの事だろうか?
 レノ「ステータスってなんだ?それは自分で確認できるのか?」
 村長「・・・はぁ・・やはり根本的なところから教えなければならないようじゃの。少し待っておれ」
 そういって、村長は席を立ちあがり別の部屋へ向かっていった
 なに持ってきてくれんのかな?教科書とかだったら嫌だな・・
 そんな事を考え数分後
 
- 
                  - 17 : : 2016/11/28(月) 22:26:35
 村長「待たせたな、これを見なさい」
 村長はそういいながら俺に一枚の紙を渡した
 レノ「ん?なにこれ?」
 村長「それは、お主が村を出る前の”ステータス”じゃ、紙に写しておいたんじゃ」
 ―――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族;人間
 スキル:なし
 役職:村人(訓練生)
 ―――――――――――――――――――
 ・・・・・・見るからに弱そうだ
 あれ?おかしくないか?
 なぜ- 俺 は、自分でも分かるくらい弱いのに旅に出ようと思ったんだ?
 明らかに自殺行為だろ・・
 村長「そして、これが今のお主の状態じゃ」
 村長はもう一枚俺に同じような紙を渡してきた
 その紙にはさっきよりも沢山文字が書かれていた
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族:人間
 能力:[鑑定] [解体] [魔力感知]
 EXスキル:[- 能力奪取 ]
 戦闘スキル:[剣術] [格闘術] [拳闘術] [蹴脚術]
 耐性:[火属性耐性・小] [毒耐性・小] [麻痺耐性・小] [精神耐性・中] [物理攻撃耐性・大]
 常用スキル:[自己再生] [暗視] [身体強化]
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 はあ?ナニコレ?
 急に成長し過ぎでしょ!
 序盤から無双できるレベルだぞ!
 しかもEXスキルの”- 能力奪取 ”ってやつはチートかな?
 多分俺が今持っているこれ(”- 能力奪取 ”)以外は山賊達のスキルだろう
 って事は”- 能力奪取 ”は俺のスキルになるのか
 正しくは大怪我後に目覚めた俺自身のスキルってことか
 
- 
                  - 18 : : 2016/11/28(月) 22:27:51
 レノ「なあ村長、なんで俺は旅に出るとか言い始めたんだ?明らかに無謀だと思うんだが」
 村長「それがの突然お主が村を出る!と言ってきかなくての」
 レノ「それはなぜ?」
 村長「”見つけに行かなきゃダメだから”って言っておったぞ。それ以上は何も語らないで出て行ったよ」
 レノ「俺は何を探しにいったのかってのは分からないのか?」
 村長「それがさっぱりなんじゃよ。じゃが、村を出て行った日の夜に突然嵐が襲ってきたのじゃ――」
 村長曰く、何の前触れもなく嵐が来るのはイレギュラー中のイレギュラーらしい
 で、嵐の翌日に何人かの村人が外の様子を見に行ったら全身血だらけで横たわってる俺が居たんだって
 んで、村人が俺を村に運んで生きてるか死んでるか分からないけど治療してベッドに寝かしたのが昨日の出来事だと
 ・・・・・
 ん?まてよ?そんな重症だったのに何で俺はこんなにピンピンしてんだ?
 傷が塞がってたとしても絶対安静って言われるはずだろ!
 まあ、包帯取ってみればわかるか
 レノ「ちょっと包帯取ってみてもいいか?どんな傷ができているのか見たいからよ」
 
- 
                  - 19 : : 2016/11/28(月) 22:28:14
 村長「それは別に構わんよ。儂も疑問に思ってたところじゃ」
 俺はスルスルと包帯をとっていった
 結構何重にも巻かれているな
 そりゃそう―――
 レノ「うおっ!?」
 村長「な!お主!?」
 二人とも言葉を失った
 なぜなら俺の胸から腹にかけて三本の爪痕がくっきり残っていたのだ
 こんな傷ができて生きているんだから[物理攻撃耐性・大]とか余裕で付くわ!
 しかし・・・・その嵐の日に一体俺の身に何が起こったというんだ・・?
 村長「お主一体何があったんじゃ?異常じゃぞ」
 ・・・
 しらねーよ!いま俺も全く同じこと思ってたわ!
 あ!そういえば俺日記持ってたじゃん!なんか書かれてんだろ!
 確か胸ポッケに・・・・っとあった!
 村長「?それはなんじゃ?」
 レノ「ふふふ、実はな俺は日記をつけてたんだよ!これを見ればなんかわかるはず!」
 いや~!日頃努力すればといつか巡って帰ってくるのは本当だったようだな!
 俺は意気揚々と朝見たページからもう一ページをめくった
 だが・・・
 
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                  - 20 : : 2016/11/28(月) 22:28:47
 ・・・・え?なんで?破れてるの?
 次のページには明らかに不自然なほどにページが破られていた
 その後のページはすべて白紙だった
 村長「?なにか分かったか?」
 レノ「・・・・破られてる」
 村長「なんじゃと!?では手掛かりは眠ったままか?」
 なぜだ?誰が何のためにこのページを破った?
 そいつにとって何か不都合な事でも―――
 レノ「―――俺か?」
 根拠なんて全くないが今はそうやって納得しなきゃいけない気がした
 なんで?なぜだ?なんのために?
 ・・・ッ!クソっ だめだ!全くわからん!
 だけど
 相変わらずモヤモヤは残っているがやる事はできた!
 
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                  - 26 : : 2016/11/29(火) 22:19:55
 村長「おいお主よ、どうしたんじゃ?なにやら楽しそうじゃけども」
 レノ「なあ、この辺はどんな魔物がでてくるんだ?」
 村長「!?まさかお主、倒そうとか思っておらんじゃろうな?」
 レノ「そのまさか!察しがよくて助かるぜ~!教えてくれよ!」
 まだ何も解決してないけど取りあえず自分も同じように旅をする!
 そうすれば何か分かるはず!って俺の勘がそういってる気がした
 この村で自分の力を腐らせるよりかは冒険者になって世界を旅した方がずっと楽しいってな
 その前にはまず!力を付けなくてはならないのは必然的である事もまた事実!
 やるしかない!いや、やらねばならない!
 村長「ならんぞ!この辺は確かに多くの初心者冒険者やBランクの中堅クラスの冒険者が腕を磨きに来るが、彼らが決して手を出さない魔物がおるんじゃ!そいつに間違って手を出してみろ?生きて帰れんぞォ!」
 村長は俺を止めたいのか行かせたいのか分からない口調で言ってきた
 おいおいおい、そんな事言われると狩りたくなるじゃん!
 
- 
                  - 27 : : 2016/11/29(火) 22:20:32
 レノ「因みにその名前は?特徴さえ教えてくれさえすれば間違わずに済むじゃん!」
 村長「な、ならんぞ!絶対にお主は狩りに行くじゃろ!」
 レノ「こんなに気になるのはあんたがそこまで言うからだろ!気になるのも当然じゃん!」
 村長「む、むぅ・・確かにの・・・」
 お!あと一歩!案外ちょろいもんだな
 レノ「でしょ?教えてよ~村長さん~」
 暫しの間をおいてようやく村長が折れてくれた!
 村長は深い溜息をつきながら話してくれた
 村長「はぁ・・・・絶っっっっ対に手を出すんじゃないぞ!!」
 俺が知っている世界じゃ、それを”ふり”って言うんだけどね・・・
 レノ「分かったよ(分かってないけど)手出さないから(出すけど)教えてください!」
 村長「信じるぞ?・・・奴らの名は”スライム”じゃ!」
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 は?スライム?初心者の最初の経験値稼ぎモンスターじゃん
 もしかして、この世界って俺が思っている以上に甘い感じ?
 
- 
                  - 28 : : 2016/11/29(火) 22:20:59
 レノ「・・・えーと・・”スライム”って強いの?」
 村長「もちろんじゃ!奴らは[状態異常・無効] [物理攻撃・無効] [魔法攻撃耐性・大] [自動魔力回復]と言うほぼ無敵に近い能力を有しておるのじゃ!」
 はあ!?
 なんじゃそりゃ!俺が寝ている間にスライムがとんでもない方向に進化してるよ!
 俺が驚いているうちに村長はつづけた
 村長「さらに奴らは、身体の機能をすべてが魔力で構築されているため疲労と言うものがないのじゃ」
 レノ「攻撃したところで大半の攻撃が無力化され、こっちが疲れた時に奴らに捕まってやられるわけか・・・」
 村長「そういう事じゃ、分かったじゃろ?奴らにはお主の剣技も通じぬのじゃ」
 レノ「そりゃ、諦めざるを得ないな・・じゃあこの辺の魔物について調べられるところないか?他の魔物を倒す」
 村長「おおー!分かってくれたか!調べたければ訓練所にある図書館に行けば大丈夫じゃ!頑張りんしゃい!」
 レノ「ああ、俺じゃあ- まだ スライムには勝てなそうだ・・。恩に着るよ村長」
 村長「いやいや、いいんじゃよ 分かってくれれば。ほほほ」
 
- 
                  - 31 : : 2016/11/29(火) 23:25:05
 翌朝俺は眠い体に鞭を撃ち図書館に来ている。昨夜に村長が言ってた図書館だ
 この村周辺の魔物調査のためだ
 村長には悪いが俺はまだスライムを諦めた訳ではない
 だが、俺の実力では勝てないのもまた事実
 そこまで俺は自惚れてはない
 それじゃあ何を探してるかって?
 それはな・・・
 ・・っと!やはりあった!
 ―――――――――――――――――――――
 種族:ダークウィップス
 能力:[仲間を呼ぶ] [エナジードレイン]
 耐性:[麻痺無効] [毒耐性・中]
 危険度:E
 備考:ダークウィップスは獲物へ食らいつき体内の麻痺液で痺れさせて対象から生命力を吸い取る
 湿っているところを好む
 ――――――――――――――――――――
 俺が朝から探してたのはこいつだ!写真的に大きなヒルみたいな感じだな・・・
 スライムの生命活動は全てが魔力だと村長が言ってた
 だからその魔力を根こそぎ奪ってやれば問題解決さ!
 今日はこいつを狩りに狩りまくって[エナジードレイン]のスキルレベルを上げてスライム狩りに行く!
 スキルは使用し続けるか同じスキルを獲得すればレベルが上がるらしい
 同スキルばんばん獲得できる奴なんて多分俺くらいだけだろうけどな!
 レベルが上がればスキルの効果がUPするのだ!
 つまり!高レベルの[エナジードレイン]をスライムに使えばあっという間に倒せるのは一目瞭然!
 そうと決まれば早速準備!
 
- 
                  - 32 : : 2016/11/30(水) 23:05:02
 いま俺は村から数キロメートル離れたところにある湿地帯に居る
 適当に結構歩いたけどあってよかった
 本当によかったよ・・・なかったら半日ほど無駄になるところだったよ・・・
 ていうかさぁ!この世界には地図が無いというじゃないか!
 不便にも程があるわ!
 これは、俺がリアル伊能忠敬になるしかないのか!?
 いやいやいや無いね!
 めんどいし
 俺が一人で愚痴りながらバカみたいな事を思ってると
 正面から図鑑でみたような奴らが顔を出してきた
 ダークウィップスA「ミューミュー」
 ダークウィップスB「ミューミュ」
 なんだよたったの2体だけかよ
 でも生で見るとキモイな・・・
 まあ一体でも見つけれれば俺の計画は始められるから良いんだけどね!
 レノ「ほっ!」
 取りあえずダークウィップスの身体を真っ二つにした
 意外と脆い事を確認したと同時に嫌悪感も湧いてきた・・
 ・・うわぁ・・・斬れたは良いけど・・どっちが顔か尻か分かんねえな・・・
 ただひたすらに気持ち悪ッ!
 
- 
                  - 33 : : 2016/11/30(水) 23:06:06
 ダークウィップスA「ミュミュ・・・」
 え?もう死んじゃったの!?
 ここまで弱いのは嬉しい誤算だな!
 おお!忘れるところだった そんなことより!ステータス確認っと
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族:人間
 能力:[鑑定] [解体] [魔力感知] [エナジードレイン]
 EXスキル:[- 能力奪取 ]
 戦闘スキル:[剣術] [格闘術] [拳闘術] [蹴脚術]
 耐性:[火属性耐性・小] [毒耐性・中] [麻痺無効] [精神耐性・中] [物理攻撃耐性・大]
 常用スキル:[自己再生] [暗視] [身体強化]
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 おおー!反映されてる!
 うし!どんどん行くぞ!
 ・・・・・・あれ?
 ダークウィップスの群「ミュミュミュミー!」
 少し目を離した隙に50匹くらいに増えてやがる・・・
 うおぉぉ・・・気持ち悪い・・・・
 これは画ずら的に最悪だ・・
 あのヤロウ 仲間が殺されたとたん仲間呼んだな?
 まあ、それが俺の目的だけどなッ!すべて計画通りぃ!
 こうした俺の目的によるダークウィップスを蹂躙作戦が開始されたのだッ!
 
- 
                  - 34 : : 2016/12/01(木) 21:19:50
 次々と仲間を呼ぶダークウィップスを俺がひたすら蹂躙し続けること数時間後・・・
 スキルも新たに[麻痺攻撃]を手に入れた
 そして[蹴脚術] [拳闘術]を失ったが、それと同時に[剣術]が[剣聖]にレベルアップした
 若干ステータスが寂しくなった気がするけどしょうがないな
 どうせ俺には使わないスキルだったようだし
 それに[拳闘術]の類のスキルってのは村長に聞いた話によると、戦い方の基本の知識が付くだけであってそれを完璧に熟せるわけではないとの事だ
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族:人間
 能力:[鑑定] [解体] [魔力感知] [エナジードレイン]
 EXスキル:[- 能力奪取 ]
 戦闘スキル:[剣聖] [格闘術]
 耐性:[火属性耐性・小] [毒耐性・中] [麻痺無効] [精神耐性・中] [物理攻撃耐性・大]
 常用スキル:[自己再生] [暗視] [身体強化]
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ふむ [エナジードレイン]はこれだけ集めてもレベルアップしないようだ
 もしくはもともと最終段階のスキルなのかもしれない
 或いはもっと狩る必要性があるかもしれないが、まあ今はいいだろう
 目に見えなくてもきっと効力はあがってるだろうし
 さて、下拵えも整った事ですし
 狩りに行きますか!!
 
- 
                  - 35 : : 2016/12/07(水) 18:13:29
- すいません。諸事情で更新が遅れました・・・
 大変申し訳ございません(´;ω;`)
 
- 
                  - 36 : : 2016/12/07(水) 18:15:47
 俺は湿地帯を後にしスライムが多く確認されてるという草原ねと向かった
 これも村長に聞いた情報だ
 あの人はおだてて安心させればなんでも話してくれるからな~ いい人だよ!
 え?騙しただけだろって?そんな人聞きの悪いことを言うなよ
 あれは・・・あれだよ!うん!今のなしね!
 ここか スライムの生息地っていうかよく出現する草原ってのは
 うーん・・でも草原にしては禿てない?足元なんか土が剝き出しで所々からしか草生えてないし
 辺りを見回してると一メートル位離れたところの地面が盛り上がり始めた
 そしてそこから緑色の130cm位、つまり俺と同じくらいの手と足がある生き物が出てきたのだ
 
- 
                  - 37 : : 2016/12/10(土) 15:25:54
 り認めたくないけど多分あれがスライムなんだよな?
 うわー、まじで認めたくないんだけど
 俺の知ってる小さくて可愛いスライムはどこにいったのやら・・・
 ・・・・一応鑑定しとくか
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 種族:スライム
 能力:[超再生] [吸収]
 戦闘スキル:なし
 耐性:[状態異常無効] [魔法攻撃耐性・大] [物理攻撃無効]
 常用スキル:[自己再生] [自動魔力回復]
 危険度:B
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ああああ!やはりスライム先生だああ!
 ちくしょー!俺のスライム先生を返しやがれ!
 俺は悔しさをばねに全身に力を込めてスライムに突撃し、いつかの山賊リーダーの時と同じようにスライムに剣を突き刺した
 そして流れるように[エナジードレイン]を使う
 スライム「?グウウ?」
 スライムも最初の方は何をされてるのか分からなく疑問に思ってる仕草をしていたが
 段々と身の危険を察知したらしく剣から逃れようと抵抗をし始めた
 だがもう手遅れだ
 俺の剣はスライムの魔力を搾り取りスライムは消滅した
 はい作戦成功!ステータスっと!
 
- 
                  - 38 : : 2016/12/10(土) 20:05:09
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族:人間
 能力:[鑑定] [解体] [魔力感知] [エナジードレイン]
 EXスキル:[- 能力奪取 ]
 戦闘スキル:[剣聖] [格闘術]
 耐性:[火属性耐性・小] [毒耐性・中] [麻痺無効] [精神耐性・中] [物理攻撃耐性・大]
 [魔法攻撃耐性・小]
 常用スキル:[自己再生・中] [暗視] [身体強化]
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 あれ?思ってた程スキル増えてないうえに劣化版スキルが追加された?
 なんでだろ?
 でも、倒しまくればどんどん増えるからいいか
 ほーら、またしても増えちゃってるよ
 一匹のスライムを倒したら仲間が次々と地面から出現しはじめたのだ!
 別にいいんだけどね?いいんだよ?増えたところでやる事変わんないし
 さ、気を取り直してやりますか!本日二度目となる!脳筋蹂躙作戦開始!
 
- 
                  - 39 : : 2016/12/10(土) 20:05:53
 向かってくるスライム達を[剣聖]スキルと[エナジードレイン]を駆使して殲滅していく
 一体一体の戦闘能力は俺からそこまで高くないが、生命力が魔素で出来てるってのは中々侮れなくて
 俺の[エナジードレイン]を持ってしても一気に倒すのは困難であった
 チィ、かなり面倒くせえな
 確実に殺せはしてるが数が多すぎるぞこれ
 レノ「らあぁあ!!」
 「グギャガ・・・」
 「ググググ」
 更に二体を一気に倒したがスライムの数には底を尽きない
 まだ目の前には湧き続けるスライム
 そして、ここでレノの最大の誤算がレノに牙を剥く
 レノ「はぁ、はぁ・・」
 一体のスライムが横に高速回転をして遠心力と伸縮性のある腕を利用して高速なパンチを繰り出してきたのだ
 最初の方のレノならば簡単に避ける或いはカウンターを入れるのも造作も無かったのだが・・・
 ドンッ!!っとレノの剣とスライムの腕がぶつかり合う。そしてここから力勝負となるはずだった・・
 レノ「うがっ!」
 レノはスライムに弾き飛ばされ五メートルくらい吹っ飛んだ
 いててて・・・
 完全に計算外だったぜ、[エナジードレイン]と[自己再生]があるから魔素も尽きなければ体力も尽きないからほぼ勝ち戦かと思ってたけど全然ダメだったな・・・流石に疲労は解消されないか
 そう!レノの最大の誤算とは疲労だったのだ!いくら体力と魔素があるからといって疲れが溜まっていれば万全に戦うことなどできないのだ!
 レノが吹き飛ばされたのを確認したスライムは次々と襲い掛かってきた!
 レノ「クッ、ここまで来たんだ・・・たとえ疲労がピークに達してもお前らは確実に殲滅してやるッ!」
 レノは孤軍奮闘し不屈の闘志で再びスライムを蹂躙し始める
 
- 
                  - 40 : : 2016/12/11(日) 17:08:31
 ――――――――――――――――――
 ――――――――
 ――
 レノ「おい・・・お前らいい加減にしろよ・・?」
 レノの疲労はすでに限界に達していた
 それに対し一向に減らないスライム達
 殺しても殺しても、ほとんど無限に湧き続ける彼らを殺し続けるのは今のレノにとっては地獄そのものだ
 そんな状況にレノは半ば絶望していた
 レノ「・・・ん?なんだ?」
 先ほど迄レノを取り囲んでいたスライム達が一つのスライムに統合され始めたのだ
 次々とスライム達は原型をなくしながら吸い込まれていく
 さながらダイ〇ンのように
 そしてレノの周りからスライムの軍勢は消え
 一匹の巨大なスライムが立っていた
 
- 
                  - 41 : : 2016/12/11(日) 17:09:40
 おいおいおい・・・えらく成長しちゃったじゃんよ・・・
 フォルムはそのままだけど大きさが尋常じゃないぞ?
 さっきまでは俺と同じくらいだったのに今では10mくらいなんだけど?
 さっきもかなりやばい状況だったけど今もかなりやばくない?
 と、とりあえずステータスみてみるか・・・
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 種族:グランドスライムロード
 能力:[超再生] [吸収強化] [瞬間再生] [硬化] [軟化] [擬態]
 [次元収納] [捕食] [強酸牢] [形態変化]
 戦闘スキル:なし
 耐性:[状態異常無効] [魔法攻撃耐性・大] [物理攻撃無効] [火炎耐性・大]
 常用スキル:[自己再生] [自動魔力回復] [魔力感知]
 危険度:A
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 なにこれ?負けイベ?
 スキルも地味に大幅アップグレードされてるし
 「グヲォォォォ!」
 グランドスライムロードは激しく雄たけびをあげた、それと同時にグランドスライムロードの身体の下から魔法陣が出現し直径1kmくらいの強力な酸の檻
 が俺と- こいつ を囲んで逃げることの許されないコロシアムができたのだ
 かなりの男気だな。俺は嫌いじゃないけどさ、サシの勝負になったのはいいがこんな化け物相手に俺の当初のプランは通るのか疑問だけど相手もその
 気なんだしここで弱音を吐いてたらダメだよな。
 
- 
                  - 42 : : 2016/12/11(日) 19:52:02
 レノ「いいぜ、この勝負受けてやるよ」
 スライムロードが腕を振り回している。遠心力で腕の先っぽがどんどんと膨れ上がっている
 まさかアレを俺に飛ばしてくるんじゃないだろうな・・?
 すんごい原始的な攻撃だけど直撃したら死亡コースな気がしてならないんだが
 カウンターを狙いたいが変幻自在なスライムにとってカウンターなんて意味ない事は予想がつくから無駄な攻撃はしたくなかった。
 レノ「って、うお!」
 スライムロードの腕が消え、目の前にとてつもないスピードで迫ってきたのだ。弾丸のように・・・いや大砲のように
 レノ「クッ!っっあ!!」
 魔力感知を駆使して攻撃を見破り、身体強化を最大限に使って剣を盾にしながらなんとか相殺することに成功する。
 だが、今の攻撃は様子見だろう。さらに激しい攻撃を何度もされると今のように相打てる自身はあまり無い。
 レノ「いいぜ、こいよ。俺の残りの力を全てお前にぶつけてやるよ」
 それに応えるようにスライムロードが両手をめいいっぱい後ろにパチンコみたいに下げて、ワ〇ピースのル〇ィのように構え、先ほどよりも濃密な魔素が
 込められている腕を飛ばしてきた
 レノ「はあああぁっ!」
 先ほどと同様に身体強化を最大限に使用して腰を低くし重心を安定させて轟轟と迫ってくるスライムロードの腕に真正面から剣を突き刺し、持てる力の全
 てを使ってエナジードレインを使う。アイツも脳筋なら俺も脳筋よ。小細工なんか通用しないって事は重々承知しているからな。
 まともに喰らえば俺は即死だがエナジードレインのお陰で若干のクッション効果になっているからまだ耐えれるけど、このままだとジリ貧だろう
 から早くこいつの魔素を根こそぎ吸わないといけないんだよな。このままだとマジで死ぬ。
 せめて、この腕の魔素だけでも吸い取らねえと
 
- 
                  - 43 : : 2016/12/11(日) 22:42:46
 <<[エナジードレイン]が[エネルギードレイン]に進化しました>>
 ん?なんだ?頭になんか流れてきたんだけど?
 <<[エネルギードレイン]により対象からスタミナを吸収する事が可能です>>
 なんかよく分からねぇけど、進化するのおせぇよ!いま進化しても意味ないの!
 <<[吸収]と[エネルギードレイン]を統合します。それによりEXスキル[荒喰]を獲得しました>>
 <<[荒喰]により対象から得られる体力・魔素の量が大幅に増加します>>
 お、おう!よく分からないけど凄いことが起こっているようだ。なにしろ二つ目のEXスキルを手に入れたんだもんな
 脳内に流れていた言葉が終わると同時に俺の剣で受け止めていたスライムの腕がどんどんと萎んでいく。
 レノ「ニィ、これなら行けるッ!」
 「グヲォォォ!グヲォォォォ!」
 アイツも感づいたみたいだな。俺から腕を引き離そうとしてやがる。
 だが、腕の部分に力を回し過ぎたのが仇となったな!引き離したいならもっと力を回すんだな!
 きたきたきた!!安易な挑発にのって浅はかな行動をする処をみるとやはり唯の脳筋バカだったようだな!
 「グヲォォオオオオオ!」
 スライムロードは背中から数本の触手を出現させ、その先端を槍のように尖らせてレノに向けて放っていく
 ズドドドドドッ!!!
 
- 
                  - 44 : : 2016/12/15(木) 22:04:30
 槍状の触手が小さな身体のレノに突き刺さる。
 痛てえ、身体が焼けるように熱い、思えばこの世界に目覚めて始めてこんなに死闘したかもしれない。
 はっきり言って- こいつ を相手にするのはまだ早かったかも知れない。ゆっくりと時間を掛けて成長してから無難に倒
 すのがセオリー通りなのかも知れない・・・が!俺にはそんな事は関係ない!いま俺はこいつを倒す力を手に入れたんだ!
 俺がここで葬ってやるッ!
 俺の成長の糧になってくれてありがとうよ。安らかに眠れ!
 レノ「お前は強かったよ。お疲れ様」
 俺は[荒喰]でスライムロードの魔素を喰らい尽くした。目の前には魔素の抜かれたスライムの残骸がある。残骸って言っても本当にスライムなんだけど
 ね。
 ふぅ・・・ステータス確認しますか・・
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:レノ
 種族:人間
 能力:[鑑定] [解体] [魔力感知] [次元収納] [捕食]
 EXスキル:[- 能力奪取 ] [荒喰]
 戦闘スキル:[剣聖] [格闘術]
 耐性:[状態異常無効] [精神耐性・大] [物理攻撃耐性・大] [魔法攻撃耐性・大]
 常用スキル:[自己再生] [暗視] [身体強化]
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
- 
                  - 45 : : 2016/12/17(土) 21:45:00
 おおー!スキル量は余り増えてないけど一つ一つが結構強くなってる!
 しかも[次元収納]っていうスキルなんか便利そうだし!
 <<[次元収納]対象物をその状態のまま別次元へ収納できる能力です>>
 おおー!すげぇ!・・・・ってあれ?
 お前はさっきから何なんだよ?誰ですかー?おーい
 ・ ・ ・
 ま、いっか!早速このスライムを[次元収納]で持ち帰ろう!
 目の前に合ったスライムロードの死骸が、消え失せる。再発動して、今度は出すようにイメージすると、死骸が虚空から出現した。
 [次元収納]の容量は底知れないな、巨大なスライムロードの死骸がすんなり入ったからまだまだ入ると思う。
 [次元収納]によりスライムロードの残骸は一瞬で別次元へ移動した。
 レノ「これは便利すぎるだろ!旅をするにあたって鞄が要らないのは最高」
 
- 
                  - 47 : : 2016/12/26(月) 18:01:03
 「おーい!君!大丈夫かー!!」
 後ろから息を切らしながら一人の男が走ってきた。装備をしているところをみると冒険者のようだ。少しだけ鑑定させて貰った。
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:トルロ・バルクス
 種族:人間
 能力:[跳躍] [魔力障壁] [投擲] [生存術]
 戦闘スキル:[剣術Lv4] [剣技Lv4] [怪力]
 耐性:[毒耐性・中] [麻痺耐性・小] [火炎耐性・中]
 常用スキル: [身体強化] [危険察知] [方向感覚]
 ランク:C⁺
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 まあまあかな?俺からしたら大分弱いけど、C⁺って言うのは強いのかどうかも分からないな。
 あとこのランクってのは何を基準にしているのかも分からないし・・・
 あ、この人に聞けばいいのか!
 レノ「ねえお兄さんのようにランクが付くにはどうしたらいいの?」
 トルロ「え?ランクか?それは・・・冒険者ギルドに行って試験を・・って言うか・・なんでわかるの・・」
 おおっと大分戸惑わせてしまったようだ、なるほど冒険者ギルドに行けばランク付けを行えるのか。
 こいつのランクがC⁺なら俺A位いけるんじゃない?やべえ!早くギルドに行きたい!
 
- 
                  - 48 : : 2016/12/26(月) 19:43:23
 トルロ「っておい!!そんな事よりも!あのスライムはどうしたんだ!?急にスライムが消えたと思ったら急に出てきて、そしてまた消えたし!―――」
 男は疑問に思っていることを俺にマシンガンのようにぶつけてきた。別に黙ってる必要はないので今までの経緯を伝えてこいつを冷静にさせようと思った
 のだが全然納得しようとしないので俺の能力だという事でごり押した。
 そして説明してる時に聞いたのだが、どうやらトルロは相方とここら辺に狩りをしに来ていたらしく、突如上から酸性の液体が降ってきたらしい。
 恐らく[強酸獄]だろう。巻き込まれなくてよかった。
 そんで[強酸獄]の中で俺とスライムロードの戦いを見てて、急いで相方にギルドに状況を知らせに行ってしまったらしい。
 いやあ、めんどくさくなったね!このままギルドの人たちと出会ったりでもしたら・・・
 あ!そうだ!
 レノ「トルロさん、今すぐにギルドへ行き終了したことを伝えてくれませんか?」
 トルロ「え?今すぐか?でも、今から皆が来ると思うぞ?」
 レノ「だからだよ、いまここにギルドの人たちと出会ったらお前みたいに質問責めされるだろうが」
 トルロ「でも、俺の説明でみんなが納得するか―――」
 レノ「早くしろ、殺すぞ」
 俺の冷酷な言葉にトルロは顔を蒼褪めさせて、何も言わずに来た方向を走って去っていった。
 さ、一段落ついたし!帰りますか!
 
- 
                  - 49 : : 2017/01/03(火) 00:06:03
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
 ―――――――――――――――――――――
 ―――――――――――――
 ―――――
 「今日も結構稼げたな!そろそろ俺らも狩場を変えるか?」
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:トルロ・バルクス
 種族:人間
 能力:[跳躍] [魔力障壁] [投擲] [生存術]
 戦闘スキル:[剣術Lv4] [剣技Lv4] [怪力]
 耐性:[毒耐性・中] [麻痺耐性・小] [火炎耐性・中]
 常用スキル: [身体強化] [危険察知] [方向感覚]
 ランク:C⁺
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 「そうだなー!段々とここら辺も俺らの相手じゃないもんな!」
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 名前:モンシ・グルーザ
 種族:人間
 能力:[跳躍] [魔力障壁] [生存術]
 戦闘スキル:[受け身Lv4] [盾術Lv5] [硬化]
 耐性:[毒耐性・中] [麻痺耐性・小] [大地耐性・中]
 常用スキル: [身体強化] [危険察知] [方向感覚] [自然回復力・小]
 ランク:C⁺
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 トルロ「おお!じゃあ思い切ってスライムでも狩っちまうか!一匹だけなら俺らの敵じゃねえよ!」
 モンシ「確かに!一匹だけなら俺らで余裕だろ!ははは!」
 
- 
                  - 50 : : 2017/01/03(火) 21:59:31
 ―――――――――――――
 ――――――――
 ―――――
 [スライムの草原]
 陽気な男二人は、スライムの生息地を歩いてた。
 そして二人は妙な事に気づく、この辺は明らかに生命反応がないのだ。もうスライムの草原に入って数十分が経っている。そろそろ何かと出会っても可笑
 しくないのに、何も出会わないのだ。
 トルロ「おい、こんな事ってあるのか?」
 モンシ「確かに不思議だよな・・・ていうか不気味だよな」
 トルロ「まあ用心しとくか―――っ危ない!!」
 俺は相方の腕を勢いよく引っ張った!先ほどまで相方が居た場所の草木がみるみるうちに溶けていく。
 そう、強力な酸だ。
 モンシ「!?一体何なんだ!?」
 直径30cmくらいの酸性の棒が鳥籠の檻のように綺麗に並んでいる。
 外側から中をよく観察すると幼い子供が巨大なスライムに襲われてるのが確認できた。
 ッ!一体あいつはなんなんだ!?どうして!あんな巨大になってるんだ?どうにかしてあの子を助けないと!
 だが、トルロは分かっていた。自分たちの実力ではあの巨大なスライムには敵わないことを、気持ちでは本気であの子供を助けたいと思っているが、冷
 静に考えてアレを倒すことが出来ないのは火を見るよりも明らかなのだ。ましてや自分たちでは酸性の檻を破る手段も中に入る手段もない。見守るしか
 ないのだ。そんな自分の無力さに瞼を寄せ唇を嚙み締めた。
 クソッ、俺は何も出来ないのか・・
 モンシ「おい、俺らどうする・・?」
 
- 
                  - 51 : : 2017/01/05(木) 23:20:40
- 
 
 
 
 相方も何も出来ない状況に悔やんでいるようだ。このまま見てるだけってのは気に入らねえけど俺らじゃあいつを仕留めるどころかあの子供を逃がすた
 
 めの時間稼ぎさえも・・
 
 
 
 
 そうだ!別に俺らが倒さなくてもいいんだ!俺らよりも強い人に頼めばいいんだ!
 
 
 トルロ「モンシ!お前は今すぐギルドにいって、討伐依頼をだしてきてくれ!あの子には悪いけど、死んで時間稼ぎをして貰うしかない!」
 
 
 モンシ「は!?あの子をみすみす見捨てるのか!?他に方法がある――」
 
 
 トルロ「――ッだまれ!このままだと多くの人が犠牲になるんだぞ!」
 
 
 モンシ「~~~ッくそが!」
 
 
 モンシは目の前の酸性の檻に向かって剣を振りぬいた。その直後、嫌な音を経てて刀身が酸で真っ二つになった。
 
 目の前に広がる光景を見て、自ずと剣で酸をを切り裂くという案は消えた。
 
 
 トルロ「早く行けッ!!お前が早く呼びに行けばこの場で食い止められる事が出来るんだ!」
 
 
 モンシはトルロが言い切る前に町へ全速力で駆けた。あんなに幼い子供が襲われてるのに、自分たちは逃げて応援を呼ぶ事しかできない己の無力さを恨んだ。
 
 
 
 モンシよ、俺だって同じように苦しいさ・・・ だが、今俺たちにできることはこれしかないんだ。出来ることをやるのが俺らの使命なんだ。
 
 トルロはあの子供の最後を見届けようと決心し、その場に座り時を待つ。あの子が倒されたら、次は自分が化け物を足止めしなければならないといけな
 
 いからだ。モンシには家族が居る。まだ5歳の可愛らしい娘と、誰に対しても人当たりの良い綺麗な奥さん。ここで、モンシを殺させる訳にはいかない!俺がここで死んでもお前は一人でも新しい仲間を見つけて冒険を続けろよ。
 
 トルロが気持ちの終活を終えて精神を集中させていると、ふとある疑問に思い当たる。
 
 あれ?そう言えばあの子が襲われてから結構時間が経ってないか?俺らが考えて、言い合いしてる時で結構時間経ってた筈なんだが・・・?
 
 トルロは目を開けて襲われているはずの子供に目のピントを合わせる。すると触手で襲われていた子供の全身が淡く発光した。そして化け物は凄まじい勢いで萎んでいく。なんだ?何が起こってるんだ!?化け物の腕は小さくなっていくし、子供は微妙に光ってるし!こうして、トルロが理解できていない間に更に理解できない事を目にする。
 
 化け物の背中から数本の槍状の触手が伸びて子供に突き刺さったのだ。
 
 
 トルロ「!?お、おい!大丈夫か・・・え?」
 
 
 子供に刺さったハズの触手が空気を抜かれた風船のように萎んで子供の前に垂れ下がったのだ!そして、化け物は何故か急速に力を失ったように身体の軸を失い地面に零れた。零れたって表現が正しいのか分からないけど、命のない液状に近い物体が地面に広がったのだ、きっとこの表現があっているのだろう。
 
- 
                  - 52 : : 2017/01/08(日) 15:49:00
- 
 
 俺は・・・俺は、夢でも見てるのか?認めたくはないが、あの子供がアレを を倒したというのか?いやいやいやいや、そんな筈はな
 
 い!きっと何かの条件が揃い自然消滅したんだ!きっとそうに違いない!あの子が無事だったんだ!
 
 それでいいじゃねえか!なんか、でかいスライムが消えたり出たりしてるけど気にしない気にしない!
 
 
 トルロ「おーい!君!大丈夫かー!!」
 
 
 呼び声に謎の子供が振り向いた。子供は身長130cm位で、薄らと青みがかった銀髪のショートヘアのウルフカットで、キリッとした瞳の少年だった。
 
 子供は俺を見ながら何か考え事をしているようで、俺の呼びかけに応えてはくれない。
 
 
 「ねえお兄さんのようにランクが付くにはどうしたらいいの?」
 
 
 !?は?子供は口を開いたかと思えばとんでもない質問をしてきたのだ、確かに俺らみたいな冒険者にはそれぞれ自分の力に合ったランクが授けられ
 
 る。そのランクは各冒険者ギルドの貢献度によって決まるものである。なので大きな依頼を熟したり地道に仕事を熟していれば昇格もするが、依頼をずっ
 
 とサボったりミスし続けると降格すると言うものである。しかし、なぜこんな子供が冒険者のランクについて知ってるんだ?マジで次々と疑問が出てくる
 
 よ・・・
 
 
 トルロ「え?ランクか?それは・・・冒険者ギルドに行って試験を・・って言うか・・なんでわかるの・・?」
 
 
 あ、やべ。本音が出ちゃった・・・マジでなんなのこの子?まだ、この子と少ししか接してないけど一つ明確に分かることがある。俺は、確実にこの子より弱い。今この場で戦えばきっと一瞬で殺される。まだ少ししかこの子と接してないけど分かる。トルロは額に嫌な汗を浮かべ、そんな事を考える。
 
 って!いやいやいや!そんな事はどうでも良いんだよ!今は、あの巨大なスライムがどうなったのかだ!あの子の目の前でスライムが出たり消えたりしてる事も聞かなきゃだし!
 
- 
                  - 54 : : 2017/07/04(火) 21:40:53
- 
 
 あ、やべ。本音が出ちゃった・・・マジでなんなのこの子?まだ、この子と少ししか接してないけど一つ明確に分かることがある。俺は、確実にこの子より弱
 
 い。今この場で戦えばきっと一瞬で殺される。まだ少ししかこの子と接してないけど分かる。トルロは額に嫌な汗を浮かべ、そんな事を考える。
 
 って!いやいやいや!そんな事はどうでも良いんだよ!今は、あの巨大なスライムがどうなったのかだ!あの子の目の前でスライムが出たり消えたりし
 
 てる事も聞かなきゃだし!
 
 
 トルロ「っておい!!そんな事よりも!あのスライムはどうしたんだ!?急にスライムが消えたと思ったら急に出てきて、そしてまた消えたし!―――」
 
 
 俺は言葉を一つ一つ吐くたびに、一つ一つ疑問をぶつける度にまた新たな疑問が生まれていった。気付けば俺のマシンガントークだったのは言うまでもない。
 
 トルロが質問と自分等が何故ここに居るのか等を織り交ぜながら話をしていると・・・
 
 
 
 レノ「トルロさん、今すぐにギルドへ行って討伐したことを伝えてくれませんか?」
 
 
 
 あれ?この子何を言ってるの?さっき説明した通りこれからギルドの皆が来るのに、もう一度言わなきゃダメか?
 
 きっと今からくる皆もこの子に聞きたいことがあるはずだしな。こんなバカでかいスライムなんて見た事ねえし、あー、スライムロードか初めて聞いたわ。そ
 んな化け物級をこんなに小さい子供が倒したって言うんだからとんでもねえわ。
 
 
 実際なところ、モンスターの上位種が生まれるのはとても珍しい事で、今回はスライムロードと言う上位種の中でも更に上位種で、珍種と呼ばれる程のレベルで全く確認されていなモンスターなのだ。だから、こんな地域に現れることは前代未聞なのだ。が、たかがB級冒険者のトルロがそんな事を知る由もない。
 
 
 トルロ「え?今すぐか?でも、今から皆が来ると思うぞ?」
 
 
 
 ・ ・ ・
 
 
 
 うわぁ・・めっちゃ嫌な顔してるよ・・
 
 全然意味わからないんだけど・・・ここで俺が戻って向かっているはずの皆に事情を説明するよりこの子に説明してもらう方が楽なんだよな。
 
 
 レノ「だからだよ、いまここにギルドの人たちと出会ったらお前みたいに質問責めされるだろうが」
 
 
 あちゃ~、俺の考えが真正面からブロックされたわ。しかもさっきまでの丁寧な口調じゃなくて結構粗々しくなってるし。割とイラついてるよ・・・でも、俺が言っても絶対に納得させる事なんて出来っこねえよ。あんなA級オーバーしてそうな化けもんも確認されてギルドの上のもんが黙ってる訳ないし。しかもそ
 の化け物をこんな子供が倒したって信憑性を欠き過ぎて信じてもらえねえよ!どうにかしてこの子に言って貰うことできないかな・・・取りあえず俺の意思
 を伝えないと!
 
 
 トルロ「でも、俺の説明でみんなが納得するか―――」
 
 レノ「早くしろ、殺すぞ」
 
 
 トルロの願い半分の言い訳は少年の迸る殺気の籠った言葉で搔き消された。
 
 うっ、こいつ何つー殺気してやがんだよ。この場で出す奴じゃないだろ!
 
 クソッ!こんな子供の言う事なんざ聞きたくも無かったし、それで俺が必死に走るってのもカッコ悪くてしたくないが、今回ばっかりは仕方ねえ!全力で走って皆に伝えるのみ!
 
 
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