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運命を殺す

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  1. 1 : : 2016/10/22(土) 02:40:06
    とても読みにくいです。
  2. 2 : : 2016/10/22(土) 02:41:31



    植物を掻き分けながら走って、走って、走った。
    息を切らし、身体の限界を感じながらも、どこかへ向かって。
    すると、少し開けた場所へ出た。そこには、神社のようなものが、ぽつりと建っている。
    座るのに誂えたような石も転がっていた。
    やっと休めるか。
    傷だらけの手を眺め、吐息を漏らしたときだ。

    がさ、と、物音。

    静かな音だった。
    が、その音は明らかに近づいてきていたし、明確な殺意を持ってきている事が分かる。
    即座に身体が反応し、いつの間にか刀を構えていた。

    ――――壱、深呼吸。
    ざざざ、近づいてくる何者かの音。

    ――――弐、目を閉ざす。
    その中に、奴等とは違う重い足音。

    ――――参。


    目の前に迫る、弾丸。


  3. 3 : : 2016/10/22(土) 02:42:20










    「ッは、ぁ、ああ」

    傍から見れば、大げさだと思えるくらいの勢いで飛び起きた。
    自分の掌を見る。刀は握っていない。
    脚を動かしてみる。長く走ったような痛みはない。
    辺りを見渡してみる。いつもの自分の部屋だ。
    身体中を触ってみる。外傷はない。

    ああ良かった、とでも言わんばかりに安堵の溜息を吐く。
    ただ、とんでもない疲労感が、レオを襲った。

    「レオさま、そろそろ起きてきて下さいな。朝ごはんですよ」

    下の階から、召使の呼ぶ声がしたから、「はぁい」と、元気の良い返事をした。


  4. 4 : : 2016/10/22(土) 02:43:25


    階段を降りる途中、魚介を煮込んだ良い香りが鼻腔を擽る。

    「今日のごはんは、今日のごはんは!」

    機嫌良くキッチンへ向かう。
    見慣れたエプロン姿に抱き付いて、顔をすりつけた。

    「うわ、びっくりするじゃないですか。レオさま、驚かせないでください」

    スープの味見をし、よしと頷く。
    この召使の名前は、ノアという。ノワール・ラズペリジュ。
    レオの家の唯一の召使で、レオとよく遊び、父とも話しているところをよく見る。

    「今日のごはんは」

    しつこく迫ると、ノアが「魚介のスープです」と言った。

    「もうすぐで出来るから、座っていてください」

    テーブルに追いやられ、強制的に席に着かされた。
  5. 5 : : 2016/10/23(日) 16:03:18


    「父さんは?」

    「早朝に、出掛けて行かれましたよ」

    「ふうん」

    「今日、レオ様の予定は」

    「さんぽ!」

    「そうですか」


    食事が終わってから、何気ない会話を交わし、自分の部屋へ向かう。
    もう昼頃で、大きな窓から差す光が暖かい。
    探検用の服に着替え、ゴーグルを首に掛けて、大きなリュックを背負う。
    階段を急いで下れば、靴を履いて、扉を開く。

    「いってきまーす!」

    元気な声で、そう叫んだ。
  6. 6 : : 2016/10/23(日) 16:34:20





    ここは、ウィーグィという国だ。
    自然に囲まれているが、技術は他国よりも発達している。
    色々な種族が暮らしていて、それぞれが自分の能力を活かした仕事、また役割についている。



  7. 7 : : 2016/10/23(日) 17:27:31

    世界には、様々な人間が存在する。
    真人間からの突然変異だったり、変わった性癖を持った人間が、人間以外の生物と性交した結果生まれたりと、生まれ方は多様である。
    それらの人間を、纏めて「種族」という。

    また、種族にはそれぞれ能力を持っていることがほとんどである。
    例えば、レオは ロレーザ という種族だ。
    ロレーザは、真人間に近い容姿で、身体強化系の能力を持つ。

    このように、「~系」と纏められてはいるが、一人一人違う能力を持っている。
    これらは所謂個人情報の為、あまり公開はされない。

    この国では、基本的に戦にしか利用されない能力を、日常生活に活かす、といった変わった政治をしている。

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ryepy

レパード・ライネル

@ryepy

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