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僕たちの努力!~南附中ドッジボール部~

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  1. 1 : : 2016/05/28(土) 13:38:04
    ・ドッジボール部の話です!進撃の巨人ではありません!

    ・青春カテゴリは初挑戦なので、大目に見ていただけると有難いです………(笑)

    ・本当は僕がドッジボール部なので、それの内容にしたかったのですが、まだ中1で、経験も浅いので、現実とは無関係という感じで、私小説カテゴリは入れませんでした。

    ・自分の学校と同じ様に、練習試合においては『ドッジボール』、試合においては『スーパードッジボール』とします。ドッジボール、スーパードッジボールのルールに関しては一部変えている部分があります。

    ・ご指摘、ご感想などは、よければhttp://www.ssnote.net/groups/2108/archives/2でお願いします!新参のクセに、偉そうに申し訳ないですが、よければこちらに!


    http://www.ssnote.net/archives/46087

    http://www.ssnote.net/archives/46868

    http://www.ssnote.net/series/2962

    こちらのssもどうぞ!
  2. 2 : : 2016/05/28(土) 14:50:16
    主要の2年メンバーの紹介です!ようやくまとまった………汗

    飛球 リョウ(ひきゅう りょう)
    ドッジボール部2年男子、主人公。
    配置は内野で、外野にボールを回し、ショットを決めるというフォーメーションのかなめとなる。
    容姿はいかにも主人公って感じ。
    滝澤にライバル心を抱いている

    加賀谷 葵(かがや あおい)
    ドッジボール部2年女子、ヒロイン。
    配置は外野、別名「キラークイーン」と言われ、外野から投げられる豪速球は、今まで外したことがない。
    165cmで、すらっとした体型、顔も整っている。
    優樹は双子の妹

    東 藍丸(あずま らんまる)
    ドッジボール部2年男子
    配置は外野が主(内野も可)、動体視力がよく、ボールのキャッチ率が高い。こぼれ球を拾い、得点に繋げたりする。
    華奢な身体をコンプレックスにしてる。

    大場 一樹(おおば かずき)
    ドッジボール部2年男子
    配置は内野、身体が大きいから、主にガード(攻撃ボールを取る)役となる。
    容姿は上記の通り大きい。

    加賀谷 結城(かがや ゆうき)
    ドッジボール部2年女子
    配置は内野、葵には劣るがかなり速いショットを投げられる。
    容姿は葵とあまり似てない。身長も160cmと葵と比べ小さい
    葵は双子の姉

    松本 詩音(まつもと しおん)
    ドッジボール部2年女子
    配置は内野、すばしっこさと、ショットやパスまでの無駄のない動きが魅力。
    小さい。

    滝澤 瞬(たきざわ しゅん)
    ドッジボール部2年男子、エース
    配置は外野、加賀谷姉妹とは違い、突然消えるというショット「消える魔球」が投げられる。いわゆる奥の手の存在。
    容姿はいかにもライバルって感じ。
  3. 3 : : 2016/05/28(土) 15:11:25
    南附中ドッジボール部

    県大会5連勝していたこの部活は、僕らが1年の時、散々な結果をむかえた。

    『県大会初戦敗退』

    エースとなる並木先輩が、県大会寸前で車に轢かれ、意識不明の重体。

    2人の選手は、並木先輩の御見舞に行くと抜け、4人という少人数で戦うことになった。

    結果は惨敗。決め手となるショットは全てとられ、防御もまともにできなかった。

    そして今、3年の先輩が引退し、僕ら2年が県大会に出ることになる。

    ・・・・・・・・・・。
  4. 4 : : 2016/05/28(土) 17:59:35
    パシッ!

    一樹「やっぱ、リョウはショット(※)が甘いな。」

    ※ボールを相手に当てること。

    リョウ「やっぱりかぁ、あの程度の威力だったら、無理せずパスに回った方がいいかな。」

    一樹「おう、俺もそう思うぜ。」

    リョウ「ハッキリ言うなぁ・・・。」

    一樹「でもいいじゃねえか。お前はこのチームのキーなんだからよ。俺なんて、ドッジボールにゃ向いてねえよ」

    リョウ「君が言うとなんだかイヤミに聞こえるよ。」

    一樹「そうか?俺は本心で言ってるぜ。」

    リョウ「そうは思えないけどね。」

    だが、俺のショットにパワーが劣るってのは確かだ。

    これから2日後に練習試合がある。それまでに克服しなきゃなぁ・・・。
  5. 5 : : 2016/05/28(土) 22:36:14
    ブォン!!

    一樹「うぉっ!?」

    向こうから、人間とは思えない豪速球が飛んできた。

    一樹もさすがに驚き、咄嗟に身体を低くする。

    葵「もう!あんた達も真面目にやってよ!」

    プクーと頬を膨らませている、モデルでもやっているかのような見た目の女だが

    さっきの豪速球はこいつから出たものだ。

    恐ろしいと言ったらありゃしない。

    一樹「なんだよ・・・、少し喋ってただけだろうがよ。」

    葵「練習試合まであと2日だよ?!」

    一樹「だからって、あの豪速球で注意ってのもおかしいだろ!命がいくつあっても足りねえよ!」

    この2人のやりとりは、いつ見ても笑ってしまう。

    リョウ「・・・」クスッ
  6. 6 : : 2016/05/29(日) 00:25:53
    結城「おっはよー!」

    藍丸「・・・。」

    陽気な雰囲気の結城と、真逆に暗い藍丸が来た。

    葵「遅いよ!二度寝したでしょ?!」

    相変わらず頬は崩さず、今度は彼女の妹に対して説教を始める。

    結城「ごめーんごめん♪」

    葵「可愛くない!」

    結城「はぁ?!アンタよりかは私のが可愛いから!」

    互いにむっと見合っている。これもいつも通りのことだ。

    藍丸「リョウ」

    あの藍丸が珍しく僕に話しかけてきた。

    リョウ「どうしたの?」

    藍丸「一樹ってなんであんな身体なの?」

    リョウ「・・・僕に聞かないでよ。」
  7. 7 : : 2016/05/29(日) 00:33:42
    次に部活に来たのは詩音と、瞬・・・。

    詩音「まーた喧嘩してんの?懲りないわねぇ。」

    一樹「全くだ。」

    姉妹喧嘩が終わると、今度はこっちの番になる。

    瞬「・・・。」

    リョウ「瞬、明後日の練習試合、僕たちの足を引っ張るなよ。」

    親のように、強く言いつけるように言うが、表情1つ変えずに反論してきた。

    瞬「ショットできないお前こそ、足でまといだと思いがな。」

    ・・・はぁ?!

    ふざっけんな!僕がチームの足でまといだって?!

    あいつ、今度絶対ギャフンと言わせてやる・・・!!

    瞬「顔真っ赤にしてどうしたんだ?まさか、俺に正論言われて悔しくなったか?」

    リョウ「う、うるせぇ!僕のショットはまだ磨いているんだ!」

    瞬「そう、それじゃ楽しみにしてるよ。お前のショット。」

    ~~~~~~ッッ!!

    あいつ、練習試合で驚かせてやる・・・!!

    僕に一生反論できないようにさせてやる・・・!!!
  8. 8 : : 2016/05/29(日) 11:46:27
    練習試合当日

    相手校は、去年の県大会で負けた相手

    伊達「けけっ、あいつら、先輩達にボコボコにされた奴らじゃね?」

    伊達孝介(だてこうすけ)、内野

    中野「そうだな、俺らの圧勝で終わるな。」

    中野太地(なかのだいち)、外野

    蓑「油断はするな。何せあっちには『加賀谷姉妹』がいるからな。」

    蓑秀平(みのしゅうへい)、内野

    金子「たかが女に何ビビってんだよ、蓑。」

    金子ヒロト(かねこひろと)、内野

    柳田「フォーメーション作っとけ。」

    柳田宗太(やなぎたそうた)、外野

    石川「うぃーっす。」

    石川温人(いしかわはると)、外野

    そして・・・

    高橋「・・・。」

    高橋連(たかはしれん)、内野、エース

    この7人が、練習試合の相手・・・!

    葵「頑張るよ!」

    葵の掛け声で僕ら7人が集まる。

    全員「おぉー!」
  9. 9 : : 2016/05/29(日) 12:41:22
    練習試合の『ドッジボール』のルールと流れ

    流れ

    1.先攻を決めます。(審判がボールを投げ、自陣コートへ弾いた方が先攻)

    2.相手をアウトにする、または相手にボールを取られたら、攻守交代。

    3.2を時間内まで繰り返し、内野の人数が多い方が勝ち

    ルール

    ・内野同士、外野同士のパスは1回のみ(ただし、ショットが外れたのを拾ったものは例外とする)

    ・ボールを持つ時間は5秒

    ・外野から相手をアウトにした時、当てた側が相手をアウトにするか自分が内野復活するかを選ぶ

    ・自陣から出てはいけない

    ・複数人アウトは無効。1番最初に当たった人のみアウトとなる。

    ・顔面に当たった場合はセーフ。ただし、審判が故意に当たりに行ったと判断した場合はアウトになる。
  10. 10 : : 2016/05/30(月) 20:53:02
    審判「配置について」

    さっきまでとは一変し、全員が真剣な表情となる。

    審判「始めッ!」

    やった!一樹が取った!

    結城「ナイス!」パシッ

    弾かれたボールを結城がキャッチした。

    その後、すぐに一直線に投げる。

    金子「?!なんだあのショット?!」

    蓑「うろたえるな!一直線のショット、軌道は見えている!」

    内野陣は全員避けるが、それが仇となる。

    葵「」パシッ

    キラークイーンはニヤリと笑う。いわゆる“Vサイン”だ。

    葵「外さないッ!」ブゥォンッ!

    大きな音を出して風を切り裂く葵のショットは、敵の伊達を貫く。

    伊達(じょ、冗談だろ・・・。)

    敵は唖然としている。そりゃそうだ。

    あんなショット、受け止められる方がバケモンだ。

    蓑「外野4、内野3・・・、十分だな。連?」

    高橋「・・・。」コクッ

    しかし、リーダー格の2人は至って冷静。

    これは油断してはいけない気がする・・・。
  11. 11 : : 2016/05/31(火) 23:31:42
    蓑が柳田に目線を送る。人を観察するのは、僕の得意技だ。

    金子がコートの右端に行く。フォーメーションか・・・?

    今度は蓑が、コートの左端に行く。

    真ん中に、ちょうど高橋がいる状態。

    僕らも警戒している、唐突にそんなことを始めてしまっては、何が起きるかわからない。

    高橋「ッ!!」ブゥン!!

    見た目からは想像もつかない、力強いショットだった。

    一樹「ぐあっ!!」

    一樹が飛び出し、なんとか押さえ込んだが、その代償に、そんな俊敏な動きはできそうにない。

    だが、これでも現状は変わらない。こっちが有利になったから、俺が葵に繋いで投げれば・・・!!
  12. 12 : : 2016/06/05(日) 13:00:33
    リョウ「一樹!僕が繋げるから大丈夫!」

    一樹「すま・・・ねえ。」

    ハァ・・・と息を切らしている一樹のすぐ傍で、全力でパスを繋げる。

    柳田「なまっちょろいパスだな。」

    しかし、敵の柳田は、自分の高身長を活かし、僕のパスを横取りする。

    さ、最悪だ・・・。

    柳田「連。」

    高橋にボールが渡った。絶対に動けない一樹を狙ってくる・・・。

    一樹は盾役だから、この状況は内野防衛が不利になって、負けてしまう・・・!!!

    僕のせいだ。僕があんな単調なパスを回してしまったから・・・!!

    結城「らぁぁぁっ!!」

    一樹を守るように、結城が前に出た。

    結城「外野でも平気よ、私は・・・、だから・・・。」

    結城「内野は頼んだよ・・・。」

    相手と僕らの内野、外野の数は完全に一緒になった。

    だけど、今の内野には、動けないというリスクを背負った一樹がいる。

    詩音は正直、今回の試合では不利だ。あいつの必殺「瞬間ショット」も、あいつらの身体能力ならどうにかなってしまう。

    つまり、戦えるのは僕一人。この状況を打開するには・・・

    僕が磨いてきた「パスショット」を試すしかない・・・!
  13. 13 : : 2016/06/08(水) 18:36:59
    勝負は一度きり、迷う時間はたった5秒

    呼吸を整えようとするが、それはさっき以上の責任感が邪魔をしてくる。

    もし僕が打てなかったら、次は一樹を狙うだろう。

    そして詩音だけ内野に残って、相手内野と相手外野でショット打ちまくれば、あんな小さな体型も確率で当たってしまう。

    持ち時間は残り3秒・・・、2・・・、1・・・!!

    リョウ「うらぁぁぁぁぁぁッッッッ!!!」

    頼む・・・!僕は勝ちたいんだ・・・ッ!

    柳田「学習しないな。俺がいれば確実に防げる!」

    絶望・・・という言葉が一番であろう。

    柳田とボールの距離はほぼ0、余裕のある表情でジャンプしてキャッチしようとしている。

    しかし、そのボールは瞬時に加速した。

    まるで野球の「変化球」のように・・・。

    蓑「~~ッ!!」

    高橋「・・・・・・・・。」

    リョウ「次の持ちボールは君たちだよ。」
  14. 14 : : 2016/06/12(日) 13:26:01
    一樹「ありがとな、リョウ。お陰でなんとかなりそうだ。」

    リョウ「うん。」

    その場で果てていたリョウが復活する。これでもう一回、高橋の攻撃は防げる。

    一樹「よっしゃ、バッチこい!!」

    蓑は悔しい表情を浮かべるが、対して高橋は至って冷静。

    高橋「ッッッ!!!」ブオンッ

    さっきの豪速球・・・、だけど、さっきよりは軌道もちゃんと見えている・・・。

    一樹はまるで、魚を捕らえる熊のように、ボールをキャッチする。

    一樹「あとは頼むぜ、リョウ!!」

    リョウ「任せろ、一樹!!」

    受け取ったボールを、すぐにパスに回す。

    柳田がいない分、僕のパスを取れる奴はいない。

    つまり・・・!!

    葵「二人とも、よくやったね!」

    キラークイーンは再度嗤う。まるでそれは・・・

    「コートを支配する女王」のように。
  15. 15 : : 2016/06/14(火) 17:14:31
    ピシャァ!!

    蓑「はぁー、冗談じゃない・・・。」

    蓑がアウトとなった。これでコートに残ったのは・・・

    高橋だけ!

    高橋「ッッッ!!!」ブンッ

    さっきよりも威力が落ちた。燃料切れか・・・?

    石川「さすがだなァ、高橋。」

    その石川の呟きで、僕はハッキリとわかった。

    彼の投げたボールは、既に一樹を仕留めていた。

    瞬「・・・。」

    あれはまるで、あいつの・・・

    「消える魔球」じゃないか・・・。

    なんとか避けた一樹だったが、そのボールは柳田へ。

    柳田のショットは一樹を命中した。

    一樹「・・・!!」

    柳田「復活を選ぼう。」

    一樹「なんとか命拾いしたが………、柳田が復活したとなるとかなりピンチだな。」

    「消える魔球」のタネも仕掛けもわからない、これじゃさっきの一樹見たく、避けるしか方法はない。

    それに、背が高い柳田が復活してしまった。仮にボールを取ったとしても、僕のショットはこれ以上通用しない。

    リョウ「・・・。」
  16. 16 : : 2016/06/26(日) 15:05:11
    瞬「飛球。」

    瞬が僕に声をかける。こんなときに、何を・・・。

    瞬「次、俺にパスを回せ。」

    ・・・!?

    何言ってんだこいつ?!僕がお前ごときにパスを回す・・・?

    それに、敵がいるこの場でそんなことをしたら、余計に警戒されてパスを取られるじゃないか。

    何より、僕は僕の手で勝ちを掴みたいんだ・・・!!

    お前のわがままに付き合う暇はない・・・!!!

    葵「リョウ!」

    葵も僕を呼ぶ。

    葵「・・・。」

    何も言わない、目で何か伝えようとしているようだ。

    ん・・・?待てよ、仮に今、瞬を警戒しているなら、葵達へのパスは容易!!

    なら・・・!!!

    リョウ「・・・瞬!!」ブォンッ!!!

    柳田「?!」

    大きく外れたボールに、二人とも焦りの表情を見せる。

    ドッジボールは他の競技と違って、コートからボールが出ても問題はない。野球でファウルになるような投げ方でも問題はない。

    結城「ナイス!」パシッ

    結城が取り、瞬にパスをする。

    瞬「これが本物の・・・」

    瞬「「消える魔球」だ。」

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arurumin

あるるみん

@arurumin

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