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真ミッション:インマーガトロイド

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  1. 1 : : 2016/04/08(金) 00:07:00
    ※キャラ崩壊注意

    ※前作と続編といえば続編なのに似ても似つかぬやつなので注意

    ※なのであえてシリーズにはしないでURLだけ載せときます

    http://www.ssnote.net/archives/44817

    ※数日で完結予定

    _______________________________________________________________________


    あれから一ヶ月と数日後

    朝起きるとテーブルに手紙が置かれていた

    私の名前はアリス

    ただの人形使い

    そしてこの家には私一人

    だからこの手紙は誰かが勝手に家に入って来て置いたことになる


    アリス「こんなことするのは片手で数えるくらいしか知らな・・・いやもっと居るかも・・・」

  2. 2 : : 2016/04/08(金) 00:19:10
    『やあおはようアリス

    元気にしてるか?

    今回は頼みごとがあってこんな手紙を出した

    例によって私はこの前の爆破事件で紅魔館の連中にマークされている

    まあその前から目は付けられていたが今回は特別だ

    そこでアリスに一つ仕事を頼みたい

    紅魔館改装後にパチュリーが仕入れたらしい凄く高s・・・強力そうな魔道書を私と協力して取りに行って欲しい

    良い返事を待ってるぜ』


    アリス「そ、そうこの前のねー・・・」

    アリス「やるしかないわね」ハァー


    『尚この手紙は機密情報を守る為自動的に消滅するぜ』


    アリス「!?」ポイッ

    BON!

    アリス「・・・」

    この前ことバレてないかしら?


    ~ここら辺でM:Iのテーマ~
  3. 3 : : 2016/04/08(金) 00:28:18
    取り敢えず朝食を食べながら作戦を考えることにする

    そこで重大なことに気づく

    アリス「そういえば改装した紅魔館のこと全然知らないわ私」

    そう、何事にも準備が必要

    この前は準備不足であの結果なんだから今回は改装されたこともあってより一層念入りに準備しなくては

    ドサッ

    む、この音は・・・

    魔理沙「アリスー!返事を聞きに来たぜ!」

    ガチャ

    アリス「本当に懲りないのね」

    魔理沙「借りるだけだから問題は無い」

    アリス「じゃあ今散らかってたり本棚にある本は何なのかしらね」

    魔理沙「え、延長期間中だから問題無し」

    アリス「・・・まあいいわ、今回は協力するから」

    魔理沙「そっかーやっぱり駄目だよなー・・・ん?」

    アリス「駄目元でここまで凝った趣向を使ってたの?」

    魔理沙「い、いや協力してくれるなら万々歳だな」

    アリス「じゃ、作戦会議と行きますか」

    魔理沙「おう!」
  4. 4 : : 2016/04/08(金) 17:05:01
    アリス「まずは紅魔館の改装とはどんな物かについて、調べに行きましょう」

    魔理沙「えぇ~バレたらどうすんだよ」

    アリス「大丈夫、私が直接紅魔館に行って内部は調べて来るから」

    魔理沙「大丈夫なのかそれ」

    アリス「大丈夫大丈夫」


    この前の一件は幸運にも全て魔理沙のせいという事になっている

    小悪魔の方も当時の記憶が曖昧で私の事については何も覚えてはいないらしい

    新しく仕入れたという噂の書物が見たいとでも言って調べさせてもらいますかね

    ____________________________


    アリス「で・・・

    魔理沙「な?」


    予想以上の厳重なセキュリティ

    目の前にそびえ立つ巨大な門と壁

    ゴリアテでも越えられない高さに加えてよく見えないけど多分屋敷のほぼ全てを覆うドーム状の壁だ

    でも確かこの屋敷に大きな草花が沢山植えられている庭があったはず


    魔理沙「私は茂みにでも隠れて待ってるからな」

    アリス「あ、ちょっと待って」


    魔理沙に遠くでも連絡が付くように通話用の人形を渡す


    魔理沙「こんな人形まで作ってたのか」

    アリス「私が爆弾仕込むだけだと思ってないわよね?」

    魔理沙「そ、そんな爆弾人形突きつけながら言わなくもわかってるから・・・」


    私は魔理沙を睨みつけながら門番に近づいて話かける


    アリス「あの・・・」

    魔理沙「おっと」サッ

    美鈴「んむ・・・客人?」

    アリス「いや呼ばれた訳ではないのだけれどとある噂を聞いてね」

    美鈴「残念だけど最近世の中物騒なもんだからお嬢様が呼んだ客人以外は全て排除するように言われてるのよね」


    戦闘態勢を取ろうとするので慌てて次の言葉を考える


    アリス「待った待った!・・・えーとそうだ、その・・・そちらのメイドさんはお元気かしら?」

    美鈴「咲夜さんのことですか・・・色んな意味でショックが大きいようで今は最低限の仕事以外は部屋に引きこもってしまって・・・」

    アリス「心配なの?」

    美鈴「もちろん」

    アリス「そう」


    これは大チャンス、彼女の身に起こったことなら大体想像がつく

    要は心の癒しが必要な状況なんだろう

    準備はしておいた


    アリス「あんなことがあったんだものね・・・」

    美鈴「詳しいことは覚えてませんが咲夜さんがあんな泣きそうな顔で布切れを握って居たのは初めてで」

    美鈴「その後急に真顔になって片付け始めたのは流石だなと・・・」

    美鈴「でもそれからずっとその顔のまま仕事をするんですよ心配しますよそりゃ」

    アリス「なら丁度良いわ」

    美鈴「へ?」

    アリス「私なら彼女を元気づけることが出来るかもしれないわ」

    美鈴「それは助かr・・・でも言いつけが」

    アリス「私が話をつけてくるから大丈夫よ!」

    美鈴「うーん・・・まあ、良いでしょう」


    やった!


    ギギィ

    アリス「随分重そうな扉ね」

    美鈴「頑丈な鉛で出来てる上にパチュリー様が魔法で強化してますから。それと、ほら」


    指が示す先を見るとドーム状に見えた壁の一番上に大きな穴が空いていた


    アリス「上の方は空いてるのね」

    美鈴「よく見れば結界になってるのがわかるでしょう?流石に太陽の光を全て遮断していると草花が育たないのでパチュリー様が特別にやってくれました」

    アリス「防犯は殆どあのパチュリーが・・・なるほど」

    美鈴「?」

    アリス「なんでもないわ」


    となると管理も全て自分でやってるに違い無い

    小悪魔あたりにやらせてるとしても異常があれば気づかないことは無いはず

    さてどうした物か

  5. 5 : : 2016/04/08(金) 18:26:16
    アリス「はへー」

    咲夜「驚いた?外からの見た目より広く感じるでしょう?」

    アリス「ええ、凄く広いのね・・・」


    以前より数倍は広い大広間、でも隠れながら進むにはうってつけな程装飾品が多い

    後はどんな防犯対策があるのか・・・


    咲夜「話は美鈴から聞いたわ」

    アリス「ん、わかってるわよ?」


    今までで見たこともないくらい期待が込められた顔で私の手に持つ人形を見てくる

    後ろ姿でもやっぱりわかるのかしらね


    アリス「はい、どうぞ」

    咲夜「あ・・・あぁ・・・」バフッ

    アリス「楽しんでる所悪いけど私は魔道書を見に来たのよね」

    咲夜「それならそっちの廊下の突き当たりよ」ニコニコ


    ああ、これからやろうとしてることを考えると申し訳なくなる笑顔・・・
  6. 6 : : 2016/04/08(金) 18:47:01
    アリス「所で」

    咲夜「はい?」ナデナデ

    アリス「これだけ厳重な警備や防犯をしてる訳だけどそれだと門番も休めないでしょう?大変ね」

    咲夜「いやいや、一日中一人にやらせてもいずれ居眠りしたり集中力が切れる瞬間だってあるでしょうから私と交代制よ?」

    アリス「!」

    アリス「そう、それなら安心ね」


    良いことを聞いた

    大体の作戦はもう出来てるわ

    この調子で書物の状態も確認しましょう


    ザザ・・・

    アリス「ん?」

    魔理沙「聞こえるかアリス」

    アリス「聞こえるわ魔理沙、何か?」

    魔理沙「ざっと見て回ったが、こりゃ入れるのは正面からくらいだろうな」

    アリス「まあこの前のことを考えれば当然と言えば当然の処置よね」

    魔理沙「あう・・・まあ後は上の方の結界をゴリ押しで行くかどうかだが」

    アリス「馬鹿なの?そんなことしたら絶対にバレるに決まってるでしょう」

    魔理沙「でも・・・」

    アリス「大丈夫、そこには他の使い道があるし入るのも正面からで問題無いから」

    魔理沙「本当かよ・・・」

    アリス「じゃあ私は魔道書の状態を見てくるから。またね」

    ブツン

    アリス「さて・・・ここが突き当たりね」

    アリス「また大きな扉・・・」

    ギギィ

    パチュリー「あら?誰かしら」

    アリス「久しぶりね」

    パチュリー「ええこの前の一件で片付けを手伝って貰って以来・・・って何で貴女がここに」

    アリス「噂の魔道書を私の研究の為にちょっと見せて貰いたくて」

    パチュリー「そんな申し出をされるなんて珍しい・・・魔理沙は勝手に持っていくし・・・」

    パチュリー「そういえばよく咲夜や美鈴をくぐり抜けられたわね」

    アリス「普通に話し合いで解決したわ」

    パチュリー「・・・貴女咲夜には物を使ったのね」

    アリス「うっ・・・げ、元気づけただけよ」

    パチュリー「まあいいわ、減るもんじゃないし」スッ


    パチュリーの視線の先に目を向けると魔法陣の中で一冊のあまり豪華とは言えない質素で古臭い装飾が施された魔道書が浮いていた

    やっぱり、一番厄介なのは本体という事になるわね


    パチュリー「今魔法陣を解くからここに居る間は好きに読んでていいわ」

    パチュリー「高価な物だから大事にね」

    アリス「因みに」

    パチュリー「まだ何かあるの?」

    アリス「あの魔法陣に触れるとどうなるの?」

    パチュリー「死ぬ」

    アリス「ええ!?」

    パチュリー「といきたい所だけどそれで事故が起こったとき対応が大変だから三日間ずっと何を食べても何を飲んでも飢えと渇きに苦しむくらいにしといたわ」

    アリス「本当随分物騒な館になったわね」

    パチュリー「この本にはそれ程価値があるのよ」

    アリス「内容はどんな本なの?」

    パチュリー「あら、それは知らなかったのね・・・見ればわかるわ・・・貴女ならすぐに」


    何よ、気になるじゃない

    魔法陣が消えたのを念入りに確認してから私は本の中身を見た
  7. 7 : : 2016/04/10(日) 22:58:19
    アリス「ほおおおお・・・」


    興味深い、実に実に興味深い内容だ

    そうこれは爆発系魔法を最適化に最適化を重ね理論上限界と思われる威力まで強化することに対しての論文だった

    更にはそれを応用して攻撃に用いることの出来る全ての魔法の威力を底上げする用途まで(目次を見る限りは)あるようである

    それに本体にも魔力を感じる

    おそらくこれは実際にこの本に書かれていることを実行することの出来る魔法が刻まれているに違いない

    もし手に入れることが出来たのなら間違いなく私をこの本で人形を強化しているだろう

    ・・・魔理沙に貸して貰うとしますか


    パチュリー「どう?面白いでしょう」

    アリス「・・・そうね。興味深い内容だったわ」

    パチュリー「その本を使った研究はまだ終わってないから本棚にも入れないで特別な保管方を用いているの」

    アリス「つまり今を逃したら暫く見せてくれない訳?」

    パチュリー「そうね、本格的に研究を始めたら十年は没頭するわね。ページも普通の人間の為の数じゃ無いし」

    アリス「・・・ま、私の研究の本分はそういうことじゃないし気長に待つか諦めて普通に読書でもしてようかしら」

    パチュリー「そうね無理だものね」

    アリス「じゃあ私は帰るわね。目当ての物も見れたし、暇って訳でも無いし」

    パチュリー「あらそう、じゃあさよなら」

    アリス「面白い本だったわ。ありがとう」

    ______________________________
  8. 8 : : 2016/04/10(日) 23:11:32
    咲夜「お帰りで?」

    アリス「ええ、良い物を見せてもらったわ」

    咲夜「それはそれは」ムギュー

    アリス「いつまで持ってるの?」

    咲夜「飽きるまで」

    アリス「でも門番は・・・」

    咲夜「あ・・・それじゃ4時間事に持つことに・・・」

    アリス「それが交代時間なの?」

    咲夜「そうよ、私はいつでも休めるから楽なのだけどね」

    アリス(門番の片方だけ酷使・・・)

    アリス「そう、頑張ってね。じゃ」

    咲夜「また来ても良いようにお嬢様に話を付けておきますね」ニコニコ

    アリス「あ、ありがとう」


    うわぁそんな笑顔で見ないで

    ・・・後でこっそり魔理沙に黙って返してもいいかしら?

    _____________________



    魔理沙「で、どうだ」

    アリス「上々ね」

    魔理沙「ほう」


    作戦は完璧

    後はミスをしないかどうか


    アリス「作戦を説明するわよ?」

    _________________________


    魔理沙「暗いな」

    アリス「夜だもの」

    魔理沙「明かりが欲しくなるぜ」

    アリス「泥棒だもの」

    魔理沙「泥棒でも明かりをつける時くらいあるぞ」

    アリス「なるべく目立たないことが重要なのよ」

  9. 9 : : 2016/04/12(火) 17:01:53
    魔理沙「その格好は?」

    アリス「ヒラヒラした格好だとこういう場合邪魔になるだけだもの」

    魔理沙「準備かなり時間がかかってたのはそういうことか」

    アリス「まあそんな所ね」


    門の近くの茂みから門の前に立つあのナイフ持ちメイドが居なくなるのを待つ、それがこの作戦で最初にすること


    アリス「もうすぐよ」

    魔理沙「わかってる」


    咲夜が動いた

    ギギィ


    アリス「・・・」


    完全に門から人が居なくなったこの瞬間を待っていた


    アリス「頼んだ」

    魔理沙「はいよ」

    ザザザ


    私がその隙に門から侵入し今度は庭にある草花にうつぶせになって美鈴の視界から逃れる


    美鈴「ん?」


    逃れたい・・・


    美鈴「気のせいですかね」

    ギギィ

    ・・・ちょっと一息

    連絡用人形で魔理沙に報告


    アリス「潜入成功よ、後は内部に入って図書館に着いたら連絡するわ」

    魔理沙「こっちも大体位置に着いてる。いつでも大丈夫なはず」


    そっと扉を開き、中へ入る
  10. 10 : : 2016/04/12(火) 17:27:59
    大広間には・・・誰も居ない

    すぐに図書館に繋がっている通路へ、とはいかなかった


    小悪魔「よっこいせ」

    小悪魔B「どっこいせ」


    大量に積まれた本を移動させているらしい


    アリス「丁度通路を通ってるか・・・」

    今は侵入がバレてはいけない・・・人形を使って戦闘になれば騒ぎになって必ず見つかる


    アリス「そういえばあの量だと前が見えづらそうね」

    アリス「そうだ」


    彼女達は通路を真っ直ぐこちらに向かって歩いてきている

    後ろに回れば見つかるに決まっているが、前を通って一旦横にある部屋に入ればやり過ごせるかもしれない


    アリス「作ってて良かったこの人形」


    お徳用紅魔館セットの人形には一部本人の声が録音されている物も存在する

    この咲夜人形は「ごめんなさいね」「どんな気分かしら?」「これで終わりよ!」の3つの音声がある(※全て戦闘中に録音したので雑音が少し入ってるけど)これを使えばなんとか・・・


    小悪魔「ほいさっさ」

    小悪魔B「はいさっさ」


    「ごめんなさいね」


    小悪魔「ほえ?こんな所で何を」


    ガチャ


    小悪魔「どうしたんだろう」

    小悪魔B「こっちはこっちで仕事があるからそっちに専念してれば良いよ。さあ早く持って行こう」

    小悪魔「そうだね」


    アリス「ハァハァハァハァ」


    こんなにドキドキするとは思わなかった

    早いとこ行かないと・・・


    カツ・・・カツ・・・カツ

    アレ?ナンデ?

    ナニカアッタノ?

    イ、イエナニモ・・・


    アリス「う゛」


    声が聞こえる

    間違いない咲夜だ

    どうする、レミリア人形は声を録音してないわよ!?

    ザザ・・・

    魔理沙「あーアリス?そっちはどうなんだ?」

    アリス「ちょっと危ない所よ。って連絡は必要最低限にしときない!微かな音でも感づかれたら駄目よ」

    魔理沙「へいへい・・・」


    ん?いやちょっと待った


    アリス「あ、待って!」

    魔理沙「なんだよ?」


    これよ!これでいける!
  11. 11 : : 2016/04/12(火) 22:03:01
    アリス「すぐに作戦を実行するわ!」

    魔理沙「え、ちょっとどういう・・・」


    人形を扉の隙間から投げ出す

    勿論音量を最大に調整する

    すぐそこまで近づいてくる

    でも足止めにしかならくても十分!


    魔理沙「わ、わかった!やってやる!」

    咲夜「む?」

    ツカ、ツカ、ツカ

    咲夜「これは・・・」

    咲夜「侵入者よ!各自防衛態勢に・・・ッ!」


    魔理沙の声に釣られた!それに外の異変にも気づいたようね

    ・・・うん、外に出たわね


    アリス「全力疾走で図書館に!」

    ________________________


    魔理沙「くぅぅ・・・いざとなると威力が」

    カチャ

    魔理沙「くらえ最大の恋符『マスタースパーク』!」

    ズドン

    パリン

    魔理沙「ふぅぅ・・・・こんだけ派手に結界を壊せればずっと上で待ってた甲斐があるってもんだ」

    魔理沙「後は・・・」

    ウエニナニカミエマス!

    シンニュウシャダ!

    オイカケロ!

    魔理沙「・・・そろそろ逃げるか」

    ___________________________


    皆の注目は魔理沙に釘付けのはず

    最後の仕上げね・・・
  12. 12 : : 2016/04/13(水) 14:05:14
    大きく音を立てないように忍び足で図書館の上へ上へ確実に登っていく

    狙うはあそこの手すり

    そう、魔法陣の真上の手すり

    着いた


    アリス「大丈夫?出来る?」

    アリスの人形「アイアイサー!」

    アリスの人形B「ホイホイサー!」

    アリス「じゃあ、下ろして」


    するすると人形達が私の腰に括りつけられた紐を徐々に伸ばしていく

    少しずつ魔法陣に近づく度に感じる

    やはりパチュリーは壊れた結界を直している最中で魔法陣の本には集中していない

    本も無事に魔法陣の中にある

    上からなら魔法陣には当たらない

    さあ、もう少し


    アリス「ハァ・・・ハァ・・・」


    焦ってはいけない

    大きく動けば人形達が私を落としてしまう

    焦ってはいけない


    アリスの人形「ンショ・・・ンショ・・・」


    後少し後少し

    本が近い


    アリス「もうちょっと・・・」


    手が届く



    「作戦は失敗だアリスッ!!!」


    声がしたのは通路の方

    魔理沙の声?

    連絡人形からの音声ではない


    アリス「まさか・・・」

    魔理沙「捕まっちゃった・・・はは」

    咲夜「そこまでよ!大人しく捕まりなさい!」


    仕方がない

    魔理沙、ごめん

    アリス「ええい!」ポイッ

    咲夜「その人形・・・閃光!」

    魔理沙「まぶしっ・・・」


    このままでは紅魔館に魔理沙が暫く監禁か何らかの罰を受けるのは確実のはず・・・

    でも今は助けられない・・・

    待ってなさい魔理沙

    私が、助けるから

  13. 13 : : 2016/04/14(木) 20:17:31
    あれから夜が明けて

    そして夜になる


    咲夜「嫌におとなしくしてるのね」

    魔理沙「・・・」

    咲夜「まさか・・・」

    魔理沙「・・・」

    咲夜「いいえ、何でも無いわ」

    _____________________


    魔理沙を助ける準備は出来ている

    そして今日簡単に潜入出来た

    結界が壊れたことによりパチュリーの防犯能力が落ちているのと

    何故か咲夜や美鈴以外の使用人達が居なくなってること

    いや、恐らく図書館に居るのだろう

    狙いがわかっていればそこを重点的に守りたいはずだ

    せめて魔理沙だけでも


    アリス「魔理沙ッ!」
  14. 14 : : 2016/04/14(木) 21:53:06
    魔理沙「ああ・・・ああ?アリス」

    アリス「こんなにやつれちゃって・・・」


    薄暗い地下室の中で手錠を付けた魔理沙の顔に少しの笑みが見えて、私は安堵する


    アリス「もうこれに懲りたらこんなことやめることね」

    魔理沙「今回はそっちも手伝ったクセに・・・」


    そこで私の脳裏に何かが映る

    どうして魔理沙は捕まったんだろう


    アリス「ねぇ魔理沙」

    魔理沙「何?」

    アリス「何で捕まったの?」

    魔理沙「ああ、ちょっと手が滑って結界を壊したあと落ちて・・・」


    魔理沙の話を聞きながら私は違うことを頭の中で映像を作り出す

    結界が壊れたのを確認して

    逃げる途中

    頃合を見て魔理沙が自ら天から落ちて

    魔理沙がほくそ笑む


    魔理沙「いやあ見回ってた時は思いもしなかった」

    アリス「・・・!」

    『魔理沙「私は茂みにでも隠れて待ってるからな」』

    アリス「魔理沙・・・」

    アリス「そういえば貴女偵察に行った時何でずっと隠れて無かったの?」

    魔理沙「・・・私だって自分で確認したいこととかがあったからな」

    アリス「何か準備をしてたんじゃないの」

    魔理沙「・・・」ニヤァ


    また私の脳裏に映像が浮かび上がる

    偵察の時、魔理沙が見回りと称して爆弾人形を仕掛ける

    また魔理沙が笑う


    魔理沙「いやあ残念だった」

    魔理沙「何も知らなくて良かったのに」

    魔理沙「そのままお膳立てしてくれれば良かったのに」

    魔理沙「本当に、本当に残念だったな」


    魔理沙の手錠はいつの間にか外れていてその手には起爆用の人形が・・・


    アリス「魔理沙、ちょっとそれ・・・魔理沙ッ!」

    起爆の為のスイッチである人形の背中が露になる

    アリス「魔理沙・・・待って・・・ねえ、魔理沙・・・魔理沙!」

    魔理沙の指がそこに当てられる

    アリス「魔理沙ァァァァァァ!」



    轟音が響き渡る
  15. 15 : : 2016/04/15(金) 20:06:13
    アリス「う・・・ん」


    燃え盛る屋敷のの下敷きになっていたらしい

    だがギリギリの所で瓦礫が重なり合って軽い怪我で済んでいる

    「そうはさせないわ!」


    アリス「うん?」


    私の声が聞こえる・・・まさか

    ______________________


    咲夜「待ちなさいアリス!」

    「フフフ」

    魔理沙(アリスに貰った喋る人形、凄く役に立つ)

    魔理沙(このままローブを被っていれば誰も私の仕業だと気づかない)

    魔理沙「これで私の復讐は完了した・・・後は帰ってこの本を読みふけて勝利を祝うとしますか」

    魔理沙「ハハハハハハハ!!!」

    _____________________


    アリス「そうか・・・」


    魔理沙はわかってたのね。この前のことが私の仕業だってことが

    そういえば私のことを爆弾ばかりの人だと思われていたのもそういうことだったのかしら

    でも・・・


    アリス「こうやって堂々と濡れ衣を着せられて」

    アリス「やりたくも無かった犯罪を犯して」

    アリス「たとえそれがこの前の天罰だとしても」

    ドスン

    アリス「私はそれに抗うことにしようじゃないの!」

    「行くわよゴリアテッ!」

    \アイアイサー/


    これが本を盗む最終手段

    ぶっちゃけこの準備だけでかなり昨日は手間取った

    それを今使うなんてね


    アリス「まぁぁぁりぃぃぃぃぃさぁぁぁぁ!!!」


    地下から瓦礫を突き破りながら巨大な人形が空中に箒を持たずに飛ぶ魔理沙に拳を突き上げる

    それから全速力で逃げる魔理沙を巨大な肩から追いかける


    魔理沙「なんだと!?」

    アリス「私の濡れ衣を晴らす為にもその本は返してもらうんだから!」

    魔理沙「追いつけるもんなら追いついてみなぁ!」


    アリス「その必要は無い!」


    魔理沙「な、デタラメ言うなぁ!」

    アリス「もう十分紅魔館から離れたわ!貴女がずっと大事に抱えてるその私そっくりの人形が、唯の喋る人形で終わると思って?」

    魔理沙「あッ!?」

    ポチッ

    空気を轟かす爆発音は私の勝利を祝うように幻想郷に響き渡る
  16. 16 : : 2016/04/15(金) 20:15:45
    ________________


    あれから三日と立たずに

    魔理沙は紅魔館に修繕の為タダ働きに

    私は逃亡生活を送っている

    そう、あの爆発の時魔理沙と一緒に本も爆発四散したのだ

    もう大変ったらありゃしない

    でもちょっと楽しかったかも

    私のこの騒がしい日常は、終わるとも終わらないとも限らない

    今のままずっと同じ日常が続くとは限らないのよ

    でもこれだけはずっと同じ

    私はアリス・マーガトロイド

    唯の魔法使いよ


    To be continued?










    next title?


    『零零七色(ダブルオーナナイロ)』
  17. 17 : : 2016/07/20(水) 17:59:03
    ミッションインポッシブルの次はガンダムかw

    期待。おもしろかったっす
  18. 18 : : 2016/07/20(水) 18:13:31
    >>17
    (惜しい、スパイ物ですよ)

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danron-7kiseki

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