ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

東京喰種parallel「あんていく」

    • Good
    • 2

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2016/03/15(火) 08:43:52
    「喰種」http://www.ssnote.net/archives/43620

    「人間」http://www.ssnote.net/archives/43876

    こいつらの続きですはい。

    原作とビミョーにストーリーがパラレルなんで先に読んでみることをオススメします。

    ではでは、のんびり更新でいきましょう。
  2. 2 : : 2016/03/15(火) 10:20:01









    あれ……ここは?



    なんで、何も見えないんだ?



    どうしてこんな、真っ暗闇に……?



    金木『(僕は一体……)』



    『よぉ、起きたか金木』



    金木『!……この声、西尾先輩?』



    西尾『ゲフッ、にしても何でお前までついて来ちまったかなぁ……もう腹一杯だってのに』



    金木『え、なん……西尾先輩、その血は……?』



    西尾『あ、これか?』



    金木『ヒデ……、ヒデはどこですか!!?』



    西尾『あ、欲しいか?ほれ』ポイッ



    ゴト、ゴロゴロ



    金木『あ、あぁ、あ』



    西尾『俺さ、男の顔とか流石に喰えねぇんだよな。気持ちわりーじゃん?』



    転がってきたのは、ヒデ。



    その……頭部だった。



    金木『あ、ぅぁあ、な、なんで……』



    西尾『……さ、腹一杯になったし、金木。てめぇを喰うほど大食いってわけでもねぇんだわ、俺。だからとりあえず死ねよ。小腹が空いたらつまんでやるから』



    金木『なんで、どうしてこんなことに……』



    西尾『あん?そりゃあお前、弱いからだろ』



    金木『弱い、から……?』



    西尾『人間でも、俺を殺すような奴はいるんだぜ?つまり、お前が弱いから、そいつは死んだんだ』



    金木『そ、そんな……嘘だ』



    『カ……ネキ』



    金木『!?』



    頭部しか無いヒデが、僕を見つめていた。



    金木『ひ、ヒデ……』



    ヒデ『た、タスケ、て』



    金木『あぁ……ごめん、ごめん、ごめんなさい』ポロポロ



    ヒデ『タス、け』『うぜぇ、永近』



    ぐしゃあ……。



    西尾『雑魚は……踏みにじられてろ』















  3. 3 : : 2016/03/16(水) 06:58:05










    金木「ッッ!!」ハァ、ハァ



    ……ゆ、夢か。



    金木「はぁ、はぁ……(なんて、心臓に悪い夢なんだ)」



    落ち着け、さっきのは夢だ……現実じゃない。



    冷静に、冷静に……。



    金木「(ここは……ベッド?)」



    確か僕は、喰種の西尾先輩に襲われたはずだ。



    それが何で、目が覚めたらベッドの上に?



    誰かが、助けてくれたのか?



    スー、スー‥



    金木「!」



    僕が寝かされてるベッド……その脇で、居眠りをするように寝息を立てているのは、霧島さんだった。



    そっか、君が助けてくれたんだね。



    三年前の時の、恩返しって感じかな。



    でもそうだとしても、喰種の君が人間の僕を助けるなんて……。



    まぁ、僕が言える立場じゃないか。



    金木「(ヒデは……大丈夫なのかな)」



    あの時襲われたのは、僕だけじゃない。



    ヒデもあの場にいた。



    でも、見たところここにヒデはいない。





    ヒデ『カ……ネキ、タスケ、て』





    悪夢が、フラッシュバックする。



    金木「(違う……アレは夢だ、そんなはずはない)」



    そうは頭で考えるが、やはりいても立っても居られない。



    携帯電話、ヒデの家、近くの病院……ヒデが一体どうなったのかを知る手段は、幾つかある。



    片っ端から、あたってみよう。



    金木「ん……ぐッ!??」



    体を起こそうとすると、腹部に痛みが走った。



    そういえば、西尾先輩に殴られたんだっけ。



    この痛み方……内蔵にダメージがいってるんじゃないか?











  4. 4 : : 2016/03/16(水) 11:54:09












    トーカ「ん……」ムク‥



    金木「!」



    トーカ「……起きた?」



    金木「……うん、おはよう」



    トーカ「今、夜なんだけど」



    金木「あ、そうなの?」



    そういえば、窓から太陽の光を感じないな。



    ってことは、半日くらい眠ってたのかな?



    トーカ「あんた、1日半眠りっぱなしだったんだよ」



    金木「……え、ホント?」



    トーカ「全く……」



    呆れたような顔で、霧島さんは言った。



    トーカ「……これだから、人間って奴は」



    金木「はは、そうだね。でも僕から見たら、霧島さんたちが強すぎるだけなんだけどね」



    トーカ「強すぎるだけ……ね」



    ほんの少し、笑みを浮かべた彼女は、立ち上がってキッチンの方へ。



    トーカ「私はトーカでいいよ、カネキ。コーヒー飲む?」



    金木「じゃあトーカちゃん、僕はコーヒーはいいよ。余り得意じゃないんだ」



    トーカ「へぇ、意外」



    そしてカップを一つ持って、帰ってきた。



    トーカ「苦手なのに、なんでコーヒーの淹れ方知ってんの?」



    金木「えっと……父さんが、好きだったからかな」



    トーカ「ふぅん」



    トーカちゃんは、自分で淹れたコーヒーを口に運ぶ。



    トーカ「……傷は?痛む?」



    金木「まぁ……そこそこ。トーカちゃんこそ……」



    彼女は、所々に包帯を巻き、切り傷もいくらか見えていた。



    金木「……ごめん。僕がもっと気をつけてれば」



    トーカ「は?何でカネキが謝ってんのよ。あんたが気をつけようがつけまいが、私たち喰種には関係ない」



    金木「……そうだね」



    トーカ「あんたの友達は、あんていくに運んだ」



    金木「あんていく……あの喫茶店?」



    トーカ「そう。カネキには言っとくけど、あそこ、喰種が経営してるから」



    金木「なッ!??」



    つまり、あそこにいた店員はみんな喰種だっていうのか?



    トーカ「心配しないで。あんていくにいる喰種は、そこらのみたいに野蛮じゃないから」



    金木「そっか……なら、安心かな」



    トーカ「……カネキ、あんたはさ」



    僕に向き直って、トーカちゃんは言った。



    トーカ「何で、喰種を信じられるの?」



    金木「え……?」



    トーカ「あんたたち人間にとって、喰種は天敵。違う?」



    金木「まぁ、確かにそうだけど……トーカちゃんは僕を助けてくれたでしょ?」



    トーカ「……じゃあ、何であの時、私を助けたの?」



    あの時……きっと、三年前の時のことだろう。



    金木「それは、簡単なことだよ」



    少し笑いながら、僕はこう答えた。



    金木「死にそうに見えたからだよ」



    トーカ「は……?」



    金木「いや、えっと……トーカちゃんって、好きな動物とかいる?」



    トーカ「……ウサギ」



    金木「そのウサギが、死んじゃいそうな怪我をしてたら手当してあげるでしょ?」



    トーカ「そりゃあ、まぁ……でも、ウサギと喰種じゃ全然違うでしょ」



    金木「ううん、同じだよ……僕はね、喰種が好きなんだよ」



    トーカ「……!」



    金木「もちろん、人間も好きだよ?ただ、僕たちと喰種じゃ食べるもの……食べられるものが違うだけ」



    トーカ「……変な奴」



    金木「知ってる。でも、本当のことだよ」



    トーカ「……私は、人間はキライだ」



    金木「うん」



    トーカ「でも……」



    少し躊躇った様子で、それでも彼女は言った。



    トーカ「カネキは……別だけど」



    金木「……へ?それってどういう……」



    トーカ「……そんだけ、あんたが変人だってこと」



    金木「あ、あははは……」



    トーカ「……もう寝な。このベッドは今日あんたが使えばいいから」



    金木「あ、いや大丈夫だよ。いま、夜だよね?自分の家に帰って」「ダメ」



    トーカ「大人しくそこで寝てな。わかった?」ピキキ‥



    あ、赫眼。



    コレ逆らっちゃいけないやつかな?



    金木「はい……」



    トーカ「もし、私が寝てる間に抜け出したりなんてしたら……」



    金木「ワカリマシタ」



    トーカ「じゃ、おやすみ。また明日」



    金木「……うん、おやすみ」



    言って、この部屋から出ていった。



    多分、この家にはもう一つ、寝室があるんだろう。



    でもこの部屋で居眠りしてたのはきっと、僕が目を覚ますまで看ててくれたからだよね。



    金木「……ありがと、トーカちゃん。僕を助けてくれて」



    そう、トーカちゃんが閉めたドアに向かって、ぽつりと呟いた。



















  5. 5 : : 2016/03/17(木) 14:41:25











    トーカちゃんが部屋を出ていったとき、ケータイを開くと午前1時だった。



    もう一度寝直そう布団に潜ったのは良いけど……全く寝付けない。



    いや、1日半もまるまる眠りっぱなしで、そこからまた寝ろって方が無茶な話だったかな。



    まぁそうじゃなくても……ここ、女の子の家だし。



    そういう耐性のない僕には、無理な話だよ全く……。



    とりあえず4時まではなんとか時間を潰した。



    まだ朝日すら見えない真っ暗闇な時間帯だったけど、そろそろ起きてもいいだろう。



    金木「……さてさて」



    グ~ギュルルルルゥ……



    金木「お腹空いた……」



    考えてみると、1日半何も食べてないもんね。



    そりゃ、お腹も空くよ。



    ガチャリ。



    とりあえず、寝室を出た。



    多分、家から出なければトーカちゃんも何も言わないだろう。



    金木「(とりあえずお水でも飲もう)」



    胃袋に何か入れれば、何とかなるはず。



    そう思って、キッチンの方へ行くと……スー、スーと寝息が聞こえてきた。



    金木「……!」



    ソファーの上で、トーカちゃんが眠っていた。



    どうやら、寝室は僕が使ってたあの部屋しかなかったらしい。



    そしてその前のテーブルの上には、コンビニでよく見る弁当が一つ、置いてあった。



    金木「(トーカちゃんの……な訳ないよね)」



    僕は、さっきまで寝ていた部屋から毛布を引っ張り出し、トーカちゃんに掛けてから弁当をもって寝室に戻った。









    空腹が満たされると、今度は簡単に眠ることごできた。



    次に目が覚めたのは、昼過ぎ。



    寝室を出ると、私服を着たトーカちゃんが待っていた。



    金木「おはよう、トーカちゃん」



    トーカ「おはよ」ポイッ



    金木「うわっ……って、タオル?」



    トーカ「シャワー、貸してあげるから浴びて来な」



    金木「あ、ありがと……」



    トーカ「終わったら、さっさと行くよ」



    金木「え、行くって?」



    トーカ「あんていく」



    金木「!」



    トーカ「店長があんたに会ってみたいんだってさ」



    あんていく……喰種が経営する、喰種ばかりの喫茶店。



    そこの店長が僕に会いたいだって?



    トーカ「とって喰われないように気をつけなよ?」



    金木「あ、あははは……」



    その冗談、ものすごく怖いよね。

















  6. 6 : : 2016/03/17(木) 18:26:02
    期待して待ってるぜ
  7. 7 : : 2016/03/17(木) 22:41:02
    新作あざす!
  8. 8 : : 2016/03/18(金) 12:50:00
    ジョウさん
    期待ありがとうございます!
    あなたのssも、楽しみにしてます( ̄∇ ̄)

    ミタさん
    コメントありがとうございます。
    できるだけ早く更新できるよう励みます笑
  9. 9 : : 2016/03/18(金) 13:33:22
















    僕とトーカちゃんがあんていくに入ると、この前のお姉さん……入見さんが、奥の応接室へ案内してくれた。



    トーカちゃんは表で働くみたいで、途中で別れた。



    なので僕は一人、ソファーに座ってここの店長が来るのを待っている。



    金木「……」



    ここまでの道中、トーカちゃんにあんていくはどんなところかと聞くと、この10区の喰種の管理をするところだと言っていた。



    喰種たちにはそれぞれ、与えられた喰場があって、月に何度捕喰を行うかも決まりがあるらしい。



    少し前までいた大喰いも、何度も警告はしてたようだった。



    ……つまり、だ。



    ここは、10区の喰種たちをまとめるほどの力がある場所で、そこの店長ともなれば、10区の中でもっとも力のある喰種であってもおかしくない。





    トーカ『とって喰われないように気をつけなよ?』





    金木「……」



    いや、アレは冗談だ。



    だから安心しろ金木研。



    大丈夫大丈夫大丈夫……。



    そう、自分に言い聞かせていたときだった。



    ガチャリ。



    金木「うわっ!?」ガタッ!



    「!……どうか、したかな?」



    金木「あ……い、いえ、その……」



    「ふっふっふ……まぁ、座りなさい」



    金木「は、はい……」



    結構、年配の人だった。



    髪は白く、顔にしわが多く刻まれていた。



    穏やかな雰囲気……とてもこの人が喰種だと思う人は、居ないだろう。



    「さて……初めまして、だね」



    その人は、テーブルを挟んで向かいにあるソファーに腰を下ろした。



    「私は、芳村……このあんていくを経営している、喰種だ」



    金木「あ、えっと……金木研、です」



    芳村「うん……よろしく、金木君」



    金木「よ、よろしくお願いします」



    芳村「そんなに、固くならなくていいよ。もっとリラックスして、気軽に話してくれればいい」



    金木「は、はぁ……」



    そんなことを言われても、正直、無理です。










  10. 10 : : 2016/03/18(金) 22:54:42
    >>8まさか君も・・・変態か!

    とりあえずいつでも期待して待ってるぜ

    あとSSユーザー登録したら?

  11. 11 : : 2016/03/19(土) 12:24:48
    ジョウさん
    男であれば当然でしょう?笑笑
    ユーザー登録は昔してたんですけど、今はいいかなって(・_・;)
  12. 12 : : 2016/03/19(土) 12:43:57










    芳村「……トーカちゃんから、話は聞いていたよ。君は昔、彼女を助けたことがあるらしいね?」



    金木「まぁ……あんまり、役には立ててないと思いますけど」



    芳村「いや、彼女は救われたと私は思うよ」



    金木「そう、ですか?」



    芳村「うん……トーカちゃんは、大の人間嫌いだったからね」



    金木「え……僕から見たら、この喫茶店で働いているのもそうですし、人間に関わろうとしているようにも見えたんですけど……?」



    芳村「変わったんだよ……三年前、君に助けられてからね」



    金木「!!」



    芳村「……私たち喰種の、ほとんどは人間を嫌う。理由は、わかるかな?」



    金木「……僕たち人間が、喰種を邪魔者扱いするから」



    芳村「それも、ある。しかし、それよりももっと、人間を憎むようになる理由があるんだよ」



    金木「……鳩、ですか」



    芳村「そう……CCGに、仲間を殺された喰種は、数え切れないだろう」



    金木「……はい」



    芳村「親友、愛するもの、親、兄弟……彼らは、私たちからそれらを無慈悲に、奪い続ける」



    ……そうだ。



    喰種ばかりが、人間から奪うんじゃない。



    人間も、喰種から大切なものを奪っているんだ。



    僕はそれを、知っている。



    だからこそ、僕は喰種に、人と同じように接することができるんだ。



    芳村「……金木君、ありがとう」



    金木「……え?」



    芳村「私たち喰種の憎悪は、大きい。特にトーカちゃんは、実の親を殺されているからね」



    瞬間、ズキン……と胸に痛みが刺した。



    その痛みは、父さんが殺されたときと、同じ痛みだった。



    芳村「憎悪を身に秘めたまま生きていくのは、辛いことだよ。とても寂しく、自ら、その身を破滅に導いていく」



    そう……知っている。



    その気持ちは、僕も味わっている。



    痛いほどに……息が詰まってしまいそうなほど、苦しいほどに。



    芳村「そんなトーカちゃんを、君は救ってくれたんだ」



    金木「いえ、そんな……僕はただ……」



    芳村「いいや、君は救ったんだよ……彼女の心を」



    金木「トーカちゃんの、心……ですか?」



    芳村「あれだけ人を憎んでいた彼女が、今では学校にまで通って、人との友情も知っている……私は、凄いことだと思っているよ」



    金木「……」



    芳村「感謝しているよ、金木君。ありがとう」



    そう言うと、芳村さんは深々と頭を下げた。



    金木「ちょ、芳村さん、頭上げてください!」



    芳村「はっはっは……何、私の気持ちだよ」



    金木「そ、そうかもしれないですけど……あんまり馴れてなくて」



    コンコン。



    「店長、リョーコさんがいらっしゃいましたよ」



    ノックの音と、入見さんの声。



    芳村「おや、もうそんな時間だったかな……すまないが、金木君、今日はこの辺で失礼するよ」



    金木「あ、はい……あの、僕の友人がここに運ばれてるって聞いたんですけど」



    芳村「ああ、そうだったね。案内しよう」















  13. 13 : : 2016/03/21(月) 14:48:32









    芳村さんは、入見さんに少し待ってもらうよう言ってから、また奥の部屋へ案内してくれた。



    そこには、ベッドで横になって眠っているヒデがいた。



    芳村さんにお礼を言って、僕はヒデのいる部屋にある椅子に腰掛けた。





    ヒデ『タ、スケ、テ……』





    スー、スー……。



    僕と二人だけのこの空間では、ヒデの寝息だけがいやに大きく聞こえた。



    ……ヒデは、生きている。



    そう、ようやく実感できた。



    金木「……」





    西尾『……お前が弱いから、そいつは死んだんだ』





    金木「……ねぇ、ヒデ。僕が強かったら、守れたのかな」



    そう呟くも、答えをくれる者は、ここにはいなかった。















  14. 14 : : 2016/03/23(水) 14:47:34









    ヒデが無事なのを確認した僕は、芳村さんを探した。



    挨拶だけして、家に帰ろうと思った。



    ……が、居ない。



    芳村さんと話をした応接室かとも思ったが、姿はなかった。



    いろいろ歩き回っては見たが……どこに行ったんだろう?



    と、歩き回っていると、一つの部屋にたどり着いた。



    ……カチャカチャ



    中に誰かいるのか、少しだけ音がする。



    金木「(……あ、もしかしてコーヒーでも飲んでるのかな?)」



    そう思って、ドアノブに手をかけた。



    ……ガチャリ。



    金木「芳村さん?えっと、僕そろそろ帰り……!!?」



    「え……?」



    そこには、少女がいた。



    そして、食事をしていた。



    両手にナイフとフォークを持ち、平皿に置かれた血塗れの何かを食していた。



    「……人間!」



    その眼は、赫眼だった。



    ということは……その皿の上のものは、人の肉……?



    金木「あ……、その、ご、ごめんなさい!!」バタン!












  15. 15 : : 2016/03/24(木) 12:51:32







    入見「まぁ……それきっとヒナミちゃんね。ダメよ金木君、部屋に入るときはちゃんとノックしなくちゃ」



    金木「す、すみません……」



    入見「女の子はね、そういうところ見られるのは嫌なものなのよ?」



    金木「はい……」



    僕はどうしたものかと思って、あんていくのカウンターに出てきたんだけど……。



    そうだよね……喰種と言っても女の子、ああいうのは、見ちゃいけない。



    ああもう……僕のバカ。



    入見「金木君、コーヒー淹れれるんだってね?」



    金木「まぁ、一応ですけど……」



    入見「ここの食器とか豆は使って良いから、お詫びにヒナミちゃんに持って行ってあげて」



    トーカ「入見さーん、ブレンドお願いしまーす」



    入見「はーい。じゃあ、金木君?お願いね」



    金木「はい、分かりました」



    そして僕は、不慣れなカウンターでせっせとコーヒーを淹れるのだった。










  16. 16 : : 2016/03/25(金) 01:23:00
    面白いです
  17. 17 : : 2016/03/26(土) 23:29:13
    稀代
  18. 18 : : 2016/03/27(日) 16:41:14
    お二方、期待ありがとうございます。

    間あけちゃいましたが、頑張って1日に一回は更新できるよう頑張ります。
  19. 19 : : 2016/03/27(日) 16:41:23










    金木「(……よし)」



    僕はコーヒーを片手に、先ほどのドアの前まで来た。



    そして……コンコン。



    金木「あの、ヒナミちゃん?さっきは、ノックもせずにごめん。コーヒーを淹れて来たんだけど、今入っても良いかな?」



    「……どーぞ」



    中から、さっきと同じ声。



    ガチャリとドアを開けると、先ほどの平皿はもうなく、赫眼でもなくなっていた。



    少女……ヒナミちゃんは、一冊の本を両手に抱えて、僕を見ていた。



    金木「あ……えっと、僕、金木研って言うんだ。コーヒー、ここに置いておくね」



    ヒナミ「……うん」



    金木「このコーヒー、僕が淹れたんだ。良かったら後で感想、聞かせてね」



    そういって僕は部屋を出ようとヒナミちゃんに背を向けた。



    ヒナミ「……金木さんは、喰種……じゃないです、よね?」



    金木「!……うん、僕は人間だよ」



    ヒナミ「店長さんが、喰種だって知ってるの?」



    金木「うん、聞いてる」



    ヒナミ「……怖くないの?」



    金木「怖いって、ここの人たちのこと?」



    ヒナミ「……」



    コクリと、ヒナミちゃんは頷いた。



    とても真剣な顔で、僕を見つめて。



    金木「……ぜんぜん怖くないって言ったら、嘘になっちゃうかな」アハハ‥



    多分、心の奥底ではまだ、あんていくの人たちだとしても警戒してしまう気持ちはある。



    すでに二回、喰種には襲われてるからね。



    金木「でも、それ以上にここの人たちはいい人ばかりだよね」



    ヒナミ「!」



    金木「ヒナミちゃんも、そう思わない?」



    ヒナミ「……うん」



    金木「だから、怖くない。僕は、あんていくにいる喰種は信頼できるって、思ってるから」



    ヒナミ「……じゃあ、さっきのは、どう思うの?」



    金木「さっき?」



    ヒナミ「ヒナミが……お肉食べてたの」



    金木「う~ん……ヒナミちゃんは、人を食べなくても良いからだになったら、きっと、食べたりしないでしょ?」



    ヒナミ「う、うん……」



    金木「食べなきゃいけないから、食べてる……仕方ないって言葉で片づけるのはダメかもしれないけど、でも、仕方ないことだよね」



    ヒナミ「……」



    なんだか、ヒナミちゃんの目が物珍しそうな感じに変わった気がする。



    まぁ、こんなこと言う人間なんて、僕くらいのものじゃないかって思うし。



    金木「……あれ、その本……高槻泉の作品だよね?」



    ヒナミ「え……これ?」



    よく見ると、昔読んだことがあるタイトルだった。



    金木「うん……この本は、難しい漢字がたくさん出てくるけど、ヒナミちゃんは読めるの?」



    ヒナミ「あ、あんまり……読めない」



    喰種はそもそも、基礎知識に乏しい。



    子供の時は、あまり赫眼とかの制御が上手くなく、学校に通うことができないからだ。



    金木「そっか……漢字、難しいもんね」



    ヒナミ「うん……えっと、たかつきせん?は、どれ??」



    金木「あ、えっとね……この本の表紙の、この漢字だよ。この槻って漢字がちょっと難しいかな」



    ヒナミ「じゃあ……この、えっと、うす、こおり?」



    金木「ん?……それはハクヒョウって読むんだよ」



    ヒナミ「ハクヒョウ?」



    金木「うん。でもコレにはもう一つ読み方があってね……ウスライとも読むんだ。こっちの方が、響きが綺麗じゃない?」



    ヒナミ「!……うん!」ニコッ



    金木「(あ、笑った……)」



    まぁそりゃあ、笑ったりもするよね。



    でも、少しは心を開いてくれたってことでいいのかな?



    ヒナミ「えっと……」ゴソゴソ



    ヒナミちゃんは、小さなノートとシャーペンを取り出して、『薄氷』と、書き写した。



    金木「何してるの?」



    ヒナミ「えっと、教えてもらったことを忘れないように、いつもここに書いてるの」カキカキ



    金木「そっか。勉強、好きなの?」



    ヒナミ「うん。でもヒナミ、学校行けないし、お母さんも忙しいから……」



    金木「……よし、じゃあ僕がこの本の分からないところ教えてあげよっか」



    ヒナミ「え……教えてくれるの?」



    金木「うん。僕でよかったら、だけどね」



    ヒナミ「ううん、おねがい!」



    金木「よし、じゃあ始める?」



    ヒナミ「うん!ありがとう、お兄ちゃん!」ニコッ



    お兄ちゃん……か。



    なんだかものすごく、気恥ずかしい呼び方だなぁ……。














  20. 20 : : 2016/03/27(日) 22:41:02
    面白いです!
  21. 21 : : 2016/03/28(月) 12:25:51
    伊予柑さん、感想ありがとうございます(^ ^)

    最近コメントしてくれる人多くて嬉しい!
  22. 22 : : 2016/03/28(月) 12:55:26
    エトカネかカネヒナにして下さい。
  23. 23 : : 2016/03/28(月) 15:17:56
    >>22カップリングはあなたが決める事ではないと思います、どーしてもそうしたいなら自分で書いては?
    しかも、流れ的にはエトカネ、カネヒナにはならないと思う
  24. 24 : : 2016/03/28(月) 22:13:11
    期待です٩(ˊωˋ*)و
  25. 25 : : 2016/05/24(火) 23:00:52
    期待
  26. 26 : : 2016/05/24(火) 23:33:31
    珍しいしとても面白いと思います!
    頑張ってくださいね
  27. 27 : : 2016/12/13(火) 20:26:44
    まだかぁぁ!?
  28. 28 : : 2016/12/21(水) 22:17:04
    貴方に期待してるよ!ハアァアァァアァァァアアァァアモニィイイィイィイみたいな期待してるよ!

▲一番上へ

名前
#

名前は最大20文字までで、記号は([]_+-)が使えます。また、トリップを使用することができます。詳しくはガイドをご確認ください。
トリップを付けておくと、あなたの書き込みのみ表示などのオプションが有効になります。
執筆者の方は、偽防止のためにトリップを付けておくことを強くおすすめします。

本文

2000文字以内で投稿できます。

0

投稿時に確認ウィンドウを表示する

このSSは未登録ユーザーによる作品です。

「東京喰種トーキョーグール」カテゴリの最新記事
「東京喰種トーキョーグール」SSの交流広場
東京喰種トーキョーグール 交流広場