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人間になれなかった鬼の話

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  1. 1 : : 2016/02/10(水) 22:57:15
    創作キャラに重く救いようがない過去があるのはデフォだよね?

    というわけでそんなデフォな主人公が出てきますお久しぶりです朔です。バイトとは名ばかりの社畜デイズを過ごしてますが比較的暇です。自宅学習期間っていいよね。夕方まで寝ていられるんだもの。お陰で生活習慣ガッタガタマンです。登校日がつらいぜ

    なんかもうね?主人公には比較的辛い過去負わせたくなるのね?それが少年だったらなおね?ああああああああ救いがない過去持つ主人公うめええええ!!!というクズを極めた趣味丸出しの話です。
    とりあえず書いてて一番自分がよく分かってないです。なんだこの世界観。深夜テンションで書くものではないですが主な活動時間が深夜なもんで仕方ない。朝?余裕で爆睡してますわぁ……

    ぐだらない前置きはともかく亀更新かつマイペースで更新するのでそれでもお付き合い頂ければ幸いです。注意としては結構グロデスクな表現あったりする。結構バトってる。
    比較的Twitterに生息してるTL警備員マンなのでよろしければこちら→(@saku_raise)
  2. 2 : : 2016/02/10(水) 22:58:01
    魑魅魍魎が当たり前のように存在にするようになった日本。まるで平安の世に戻ったかのような、そんな現実味のない光景は、人々を恐怖に突き落とした。

    相次いで人が食われただの、怪我をしただの、そんな報告が日々山のように入り、国は対策に追われた。政治がどうとか言っていられるような状態でもなく、政府は国家権力を総動員して魑魅魍魎を排除しようと試みた。

    が、当たり前だが殉職してしまった人間が多いのも事実で。

    それに批判が集まり、政府は追い詰められた。どうすればいい、どうすればこの状況を切り抜けられるのか。それに頭を抱え、何日間も眠れなかった政府の重鎮はノイローゼになってしまったのだとか。

    その状況を打破したのは、運良く政府が捕らえることのできた1匹の『鬼』だった。

    政府の役人は思う。この鬼を使えばなんとかなるのではないかと。
    研究者は言った。「では、こういうのは如何でしょうか」と。

    もう他に手がなかった政府とっては、その案を飲み込むしかなかった。飲み込まざるをえなかった。
    そうしなければ、もう他に方法がないのだと薄々わかっていたから。人間程度が、出来ることなど限られていたのだから。

    例えそれが、非人道的なことであろうとも。



















    それが、全ての始まりだった。
  3. 3 : : 2016/02/10(水) 23:05:47
    びしゃり、と顔に赤黒い返り血がかかり、それに眉を顰める。刀を鞘に収め、糞、とひとつ不愉快に零した。袖で顔を拭う。
    拭ったが、多分余計に汚くなっただろう。帰った時にちゃんと拭かなければ。

    血生臭く、肉塊が横たわるそんな惨憺たる光景は、昔は嘔吐し、三日三晩悪夢に魘されていた幼い頃が懐かしい。匂いにも光景にも慣れた。何度、見てきたのだろうか。
    歩く度にびちゃびちゃと嫌な音を立てる。敵の返り血は何故だが粘ついてるのが多かった。

    懐から端末を取り出し、同僚の連絡先を表示する。9コール目で、通話状態になった。

    『んあー?終わった?』

    「寝起きかお前?今終わった。」

    『りょーかいりょーかい。報告書は用意してっから、帰って来てからちゃんと書いてね』

    「しょっちゅう提出しないお前と違って俺はやる」

    『手厳しいなぁ。んじゃ』

    もう一眠りするのだろう。一方的に切られた画面を見つめて思わず溜息を漏らした。
    いつもの事だと端末を懐に仕舞い、再度歩き出す。左足は端から見ると引きずっているように見える滑稽な歩き方。いや、実際引きずっているようなものか。

    まだ治りきっていない、この間の傷が痛む。ほんの数日前、3日前ほどだったか。

    (左足に勘付かれなくて良かった。勘付かれていて、潰されていたりでもされたら、本当に死んでただろうな)

    足元の肉塊と化した化け物を見やる。見るも無残だ。我ながら戦ってる最中はそんなこと気にもとめていないから。こうしてみると、結構自分は気性が荒いのだろうか。

    (それに気付く知能も無かったのかな。なんにせよ、運が良かった)

    まあでも腹いせに、と肉塊を踏み潰しながら歩く。


    治りきらぬまま、出撃命令が出るのはいつもの事だ。



    化け物を殺すことも、誰かに疎まれ、蔑まれることも、







    全て、日常。
  4. 4 : : 2016/02/11(木) 00:25:24
    身寄りのない孤児が集められたとある施設。政府公営のその施設は、日本全国から孤児を集めていた。
    身寄りない子供や、生まれて間もない時に親に捨てられた子供、諸事情で手放さざるを得なかった子供。まあ諸々事情はあれど、孤児と分類される子供を沢山政府はその施設に引き取った。

    聡明な子供は、自分が今から何をされるのか分かって恐怖していた。
    無知な子供は、何も知らずただ呆けていた。

    政府が少し前に発表していたこと。細かい詳細は明かされてはいないものの、とある政策を政府は打ち出した。

    半人半鬼研究。

    政府が発表した内容は、『人と鬼の遺伝子を組み合わせて、それによって生まれたモノを兵として育てる』要約すればそんな感じだった。

    しかし実際は。

    身寄りのない孤児というものは政府とって都合がいい。その子供を使って実験することにしたのだ。
    捕らえた鬼の細胞を使って、半人半鬼の兵士を孤児達で創り出そうとするのが本当の意味。

    それを悟った俺は、当然ながら恐怖した。得体の知れない鬼を役人が見せた時、その意味を俺は理解した。俺以外にも気付いた何人かは、驚愕と恐怖で、動けずに震えていた。
    聡い子供でなければ、まだ幸せだったのだろうか。そんなわけない、気付く時間がほんの少し遅くなるだけで、何も変わらない。少しでも早く現実を知れた点では良かったというのか。いや、何も良くは無かった。




    得体の知れない、鬼の細胞を使って実験されて、身体を弄られる。
    造り替えられる。改造される。幼い子供でも、それは恐ろしいことだというのは分かっていた。




    では、その得体の知れない鬼の細胞を使って、それに、人間が耐えられるのか。





    どんな馬鹿でもわかる。 そんなのあり得るわけがない。













    身寄りのない子供が都合が良いのは、誰にも何も言われないから。




    『初めまして、鬼の子。 ーーーに、なる予定の少年。』






    その言葉が、地獄の始まりだった
  5. 5 : : 2016/02/12(金) 00:27:33
    報告書だけは一応用意してくれていたらしい同僚は、余り寝心地は良いとは言えないソファで爆睡していた。
    2人一部屋のここは、2人が暮らすには少しばかり大きいような気もする。余り2人して物を置いたりしない性格なのが大きいと思う。

    いつもと変わりないことを報告書にまとめて、5分もないうちに報告書の筆を止めた。不備はないかと一応確認して、報告書を放置する。どうせ明日にでも出せば良いだろう。
    疲れのあまりに忘れていたが、ふと鏡を見たときの自分の姿に少しだけ眉を顰めた。血塗れ。そういえば、返り血を浴びていたことをすっかり忘れていた。血を拭った顔は醜いことになっている。

    「………洗わねえとな」

    返り血を浴びてしまったから、念入りに今日は洗わなくてはいけないだろう。化物の血は正直臭い。異臭なんて問題ではない。
    それでも、そんな匂いを纏わせて帰ってきたのに同僚が起きる気配がないのも、この部屋に帰る前に会った知り合いが俺に嫌悪感を表すことが無かったのも、ここに居る皆は血に、匂いにとうに慣れてしまったから。

    ここまで堕ちてしまった。
    幼い頃のあの拷問のような日々から、もうここまで慣れてしまうほどに堕ちてしまった。

    否、慣れなければ生きていけなかった。自分の意見なんて通るような場所では無かったから。

    痛みと苦しみとその他諸々、沢山のものを引き換えに手に入れたものがこれだというのは、俺は一体何をしたのだろうかと問いたくなる。
    洗面所にふらりと入れば、鏡に映った自分の薄汚さよ。
    醜さよ。

    今すぐにでも、政府の役人を皆殺しにしたいと思ったことは少なくない。
    それでも出来ないのは、こんな姿に成り果ててもできないのは、政府に飼われた鬼だから。

    犬が主に躾けられるのと同じ様に、恐怖と、痛みで、俺たちは躾けられたのだから。

    (用無しだと言われて仕舞えば、)
    それで終わり。死んで来いと、政府が手を負う化物の巣窟へと放り出されて終わり。







    人にもなれない。なれなかった、人になり損ねた人間の末路が鬼だというのか。




    嘲笑を浮かべた口から僅かに覗きでた犬歯にしては長い歯と、半端に生えた鬼の角。決して人間とは形容できない醜い姿が、いつもと変わらず鏡に映っていた。
  6. 6 : : 2016/02/12(金) 22:17:56
    「討伐数は15体。内3体は鬼でした。どうやら共食いをしていた形跡があります」

    「共食い?」

    「下級とも中級ともいえない半端な化け物でしたので、恐らくは力を貪欲に求めるタイプだったと。人間を食うよりも同族を共食いした方が格段に力は上がります。共食いをして力を吸収しようとしたのでしょう」

    「……成る程な。では引き続き頼むぞ」

    「拝命いたしました」

    無精髭を生やした上司の部屋を後にした小さく溜息を漏らす。苦手な上司故にこの部屋に入る時は嫌でも肩に力が入って、部屋を出た途端に疲れてしまう。

    「お疲れ、報告は終わりかい」

    漸く起きたらしい同僚が向こうからひらひらと手を振ってやってきた。
    朝になったから同僚を何度も起こしたが、10を超える手段を使っても同僚は決して起きる事無く、そのまま放置。因みに今はそれから2時間ほど経過している。

    「遅い。起きるのも来るのも」

    「悪かったって。あーでも起きときゃよかったな。お陰で飯を食い損ねたわ」

    「自業自得だそれは」

    ふと同僚の手元を見る。つまむようにして握られたその書類は、内容を見ずとも任務の書類だというのがわかった。

    「お前、それ…」

    「ん?ああ任務のだよ。これから行かなきゃいけないらしくて。お前探してたら途中でこれ渡された」

    見せられたその内容は厄介な任務。化け物の縄張りと化したその街を取り返せ、という要約すればそんな内容だった。

    「俺なんでいつもこんな厄介な任務しか舞い込まないんだろう」

    「お前が普段怠惰に過ごしてるからだろう。白昼堂々サボってるから体力有り余ってるだろうが」

    けれど、多分それは後付け。こいつが厄介な任務しか舞い込まないのは、ちゃんと、それに見合った実力を持っているから。

    うえー、と面倒くさそうに眼を細める同僚を宥めて、何とか任務へ行かせようとしているときに、遠くから子供の叫び声と、小さな泣き声が聞こえた。

    「……ああ、今の」

    ちらりと同僚が俺に目配せをする。
    分かってるよ、と溜息をついてそれに返した。

    「頑張れよ6番。無理しない程度に」

    「未来ある童の為には最善を尽くすつもりだよ。 …お前もな、47番」

    生きて帰ってこいよ、と付け加えてそれぞれの場所へと向かっていった。
  7. 7 : : 2016/02/12(金) 22:18:23
    世界観と設定分かりにくいかなーと思って大雑把まとめ。

    あらすじ→突如として現れた魑魅魍魎に対抗するために政府が打ち出したのは全国から集められた身寄りのない孤児を使っての半人半鬼研究。理性の人間、化物の鬼を組み合わせ半鬼を造る内容。政府直轄の半人半鬼部隊なので権力一点集中型。

    隊名は「政府直轄半人半鬼迎撃部隊」。

    身寄りのない孤児たちは元々名前がない子供が多いので、半人半鬼の実験に耐えられた子供(成功例)には成功した順番に番号が与えられる(それがほぼ名前になる風潮)。因みに主人公は6番。6番目に成功した例なので1桁の成功例は隊内でも若干扱いが違ったりする。
    (1桁成功例は行き当たりばったりで研究者も何もよくわからずに実験していた頃なので、成功例が少ない。成功したとしても実験の副作用なのか後々死んでしまった一桁の実験台は多いため、1桁の生き残りは貴重)

    半人半鬼は基本的に人間としては扱われず、化け物扱いというよりも、どちらかといえば道具扱いされる。

    6番は初期に成功したのもあり誰よりも何よりも多くの地獄を見てきたので、反動なのか感情の起伏は基本的に乏しい。笑ったり怒ったりはするが、余り表情に表れない事も多々。

    2人一部屋の部屋を与えられ、そこで同室になった47番には結構感情は豊か。47番とは腐れ縁のような仲になっている。




    政府直轄半人半鬼迎撃部隊の隊長の席は半永久的に空席のまま。因みに元1番が座していた。2〜10番まではなんか幹部みたいな扱いされる。当人達からしたらいい迷惑である。


    大体こんな感じです。なんかややこしいのは見逃してください
  8. 8 : : 2023/07/12(水) 22:54:19
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
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    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
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    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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