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キリストの追憶【カネキ誕生日企画】

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  1. 1 : : 2015/09/26(土) 15:37:46
    前々から書き溜めてた作品です。すっごい久しぶりの投稿ですねー。ちなみに、かなり早めのカネキ君誕生日おめでとう小説です。カネトー&ハイアキです!

    よろしくどうぞ♪( ´▽`)
  2. 2 : : 2015/09/26(土) 15:39:50


    ーAnamnesis of Christー

  3. 3 : : 2015/09/26(土) 15:47:08

    ─────Yarn of Anamnesis.



    あれ。ここはどこだろう。
    いや、待て。僕はここを知っている。
    僕はここに来たことがある。
    そうだ。ここは僕の家で。
    今日は僕の誕生日じゃないか。
    珍しく母さんが休みを取ってくれて。
    大切な日に、一緒に居てくれたんだ。

    「ケン、お誕生日おめでとう」

    「わぁ、ずっと欲しかった本だ! ありがとう、お母さん」

    「どういたしまして。いつも貧しい思いさせてごめんね」
    「うぅん。ぼくはお母さんがいるだけで、すっごく嬉しいよ!」
    「ケン………………」


    暖かい、母さん。
    優しかった、母さん。
    大好きな、母さん。
    ぼくを一人にした。
    カアサン。カアサン。


    「──────────キ」

    寂しかった。淋しかった。
    一人は嫌だ。一人はイヤだ。
    僕と一緒に、いて欲しかった。
    僕と一緒に、生きて欲しかった。


    「──────ネキ」

    遠くから、手の届かないほど遠くから、僕の名前が聞こえてくる。僕の名前を呼ぶ、君は貴方は一体誰?


    「──カネキ!」




  4. 4 : : 2015/09/26(土) 15:48:10


    フッと意識に火が灯り、少しずつ遠かった音が戻ってくる。瞼を開ける。何のことはない、あんていくのstaff only roomのソファーの上だった。僕は少しうとうとしていたらしい。

    「なにボーッとしてんだよ。次、私とアンタがシフトだから」

    僕が黙ったままなのを見た彼女は、呆れたように端正な顔を歪めて部屋から出て行こうとした、その時。

    「アンタ、なんで泣いてんの?」

    「えっ……………」

    そう言われて頬に触れて初めて、気付いた。生温い体温を抱えた雫が、僕の頬を伝っている。その涙がどんな意味をもって流れ出たのかは彼女にも、もちろん僕にも分からない。訝しげに僕の顔を覗き込む、その瞳は明らかに「何か言えよ」と訴えていた。

    「さ、さっきあくびしたからかな」
  5. 5 : : 2015/09/26(土) 15:49:03

    頑張って理由を考えたのに──それは取って付けたような其の場凌ぎでしかない理由だけれど────見事に聞き流されて、代わりに矮小な嘆息を頂いた。この時の僕は恐らく朴訥とした顔をしていたのだろう、"嘘"が見破られることはなかった。 しかし彼女はそれには触れずに、「ホラ行くよ、準備しな」 とだけ言ってさっさと部屋から出て行ってしまった。一人残された僕は、しばらくの間曖昧模糊として掴み所のない空気に浸っていたが、やがて弾かれたように立ち上がる。

    「待ってよ、トーカちゃん」

    部屋を出る時に壁に掛けてあるカレンダーの日付が目に入った。俄かに胸が騒がしくなる。

    12月20日。
    今日は僕の誕生日だ。


  6. 6 : : 2015/09/26(土) 15:51:28




    「お客さん来ないね…………」

    お昼時。絶え間なく吹く木枯らしで冷たくなったアスファルトを、暖かな陽の光が温めていた。 絶好のランチタイムなのに客足はパッタリだ。絶無と言っても過言ではないほど、絶対的に皆無だ。

    「そりゃあ、ね」

    トーカちゃんは僕が聞き取れるギリギリの声で─── 恐らく僕に聞かせる気などさらさらないのだろうけど────クリスマスが近いこの日に、こんな古臭いカフェで昼を過ごす人はいねぇだろ、と呟いた。
    その一言を最後に話題も尽きてしばしの間は、公害で濁った用水路さながらに、滔滔と時が流れるばかりだった。いくら陳腐な形容とはいえ、これは紛れも無い事実だ。

    「………………」

    時折眠そうに目を擦りながら、暇そうに虚空を見つめるトーカちゃん。ウズウズと迸る衝動が抑えきれなくなって、僕は聞いた。

    「今日、さ。何の日か知ってる?」
  7. 7 : : 2015/09/26(土) 15:54:37

    「今日?そこのスーパーがクリスマス直前セールの日」

    即答された。えっと。
    確かにそうだ。確かにそうだよ。
    そういう答えを期待していたんじゃなかったのだけれど。今度はその戸惑いはすぐに看過された。


    「何だよ? なんか文句あんの?」
    「あ、いやぁ………そう言えばそうだったね。もうすぐクリスマスかぁ」

    「今更だろ」

    言えない。言えなかった。
    違うよ、そんなスーパーのことなんかじゃなくて、もっと他の別のことだよ、という喉元まで昇ってきた台詞は無意識のうちに呑み込んでいた。そんな僕を一瞥したトーカちゃんは、「ちょっとトイレ」とだけ言って店の奥へ姿を消した。


  8. 8 : : 2015/09/26(土) 15:56:45




    僕は昔から、誕生日らしい誕生日を迎えたことがない。とりわけ、世間一般的に言う誕生日というものを殆ど知らずに生きてきた。物心つく前に父さんを亡くした。誕生日プレゼントはいつも、母さんが家庭内職で稼いだなけなしのお金で買った新しい本だった。それも数えるほどではなく、しばらくして母さんもまた帰らぬ人となった。そして僕は、独りになった。

    あれこれと物思いにふけっていると、トーカちゃんがトイレから帰ってくる。その足音は露骨に苛立ちを表していた。そうは分かっていても、やはり他人から聞きたい。『誕生日おめでとう』と。

    「あのさ、トーカちゃん」

    「今度はなんだよ」
    「さっき言ってた、今日は何の日かって話の続きなんだけど。僕が言いたかったのはもっと違うことなんだよ」
    「ふーん。で?」
    「そ、それを当てて欲しいんだけど………」


    あ、嫌そうな顔した。トーカちゃんはいつだって感情を隠せない。うっすらと隈ができた目を吊り上げ、眉をひそめ、口をへの字に曲げる。『なんで私がそんなことしなくちゃなんないんだよ』そう、心の中で声がした。

    「なんで私がそんなことしなく」

    予想通りの返答が返ってきたところで、会話は途絶えた。いや、強制的に幕が降ろされたと言った方が遥かに適切で、軽快な鈴の音と共に中年男性が一人入ってきた。

    「いらっしゃいませ」

    ちょっと残念。
    もう少しだったのになぁ。
  9. 9 : : 2015/09/26(土) 16:29:04





    諦めない。
    よし、他の誰かに聞いてみよう。艶やかな黒髪を綺麗に結わえた入見さんは、手際よく皿洗いをしていた。この人ならきっと………と、気持ちを躍らせながら聞いた。

    「入見さん、今日は何の日か知ってますか?」

    「今日?そこのスーパーのセールの日じゃなかったかしら」


    ─────ハズレ。
    それは先程トーカちゃんから聞いた。ガックリと肩を落とした僕を見て悪いと思ったのか、入見さんは「ごめんなさい、忙しいから後にしてくれる?」と慰めるように言った。そんな慰め、惨めになるだけなのに。
    まだだ。次だ。

    「西尾先輩、今日は何の日かご存知ですか?」
    「あぁ?」

    カウンターで見るからにダルそうに突っ立っている西尾先輩は、僕の唐突な質問に欠伸をしながら答えた。


    「今日…………なんかあったっけか。ん?」

    不快な電子音が西尾先輩から聞こえてきた。否、というか西尾先輩のポケットからといった方が正しい。しきりに鳴り続けるスマホを取り上げた彼の顔からはサッと血の気が引いた。青い顔をして急ぎstaff roomへと駆け込む西尾先輩。

    「どうしたんだろう………」


    程なくして、私服で出てきた先輩は「悪い、今日は貴未との約束があるから行くわ!」と叫んで店から出て行ってしまった。

    「てメェふざけんな、クソニシキ! 仕事しやがれ」

    トーカちゃんが怒号を飛ばすも、先輩は御構い無し、とばかりに一目散に走っていく。なるほど、先輩にとって今日は"貴未さんと約束がある日"だったわけだ。けれどこれまた僕の求めていた言葉じゃ、ない。
  10. 10 : : 2015/09/26(土) 19:19:53

    「古間さん、今日は────」

    「ん?この魔猿と呼ばれし僕を呼んだかい?それなら仕方ないねぇ、あちこちから引っ張りだこなこの魔猿が特別にカネキくんの」

    「あ、やっぱり何でもありません」

    この人に聞いた僕が間違いだった。


    「店長、今日は何の日かご存知ですか?」

    「今日? 何かあったかなぁ………あぁ、西尾くんと西野さんの初デート記念日かな」



    ────ハズレ。
    まぁ、当たりなんだけれど。どうしてそんな些細で取るに足らないことを覚えているのか疑問だ。


    「四方さん、今日は何の日かご存知ですか?」

    「………………知らん」

    それはないでしょ。
    今日に限ってヒナミちゃんは部屋から出てこない。もう聞ける人は全員聞いた。それなのに、誰一人として正解を口にしてくれる人はいなかった。

    独り落胆していたら、『カネキ、誕生日おめでとう。直接言えなくて悪い。また面見せろよ』と、ヒデがメールを送ってくれた。嬉しい。嬉しくて嬉しくて、それだけでもう涙が出そうだった。けどやっぱりそれきりで。


    そうこうしているうちにも太陽は刻一刻と殺されていき、店は閉店の時刻。意気消沈している僕に対してトーカちゃんは容赦なく、「あ、カネキ。在庫少ないから急いでコーヒー豆買ってきて」と、僕の淡い希望は一蹴された。
    本当にいいことないなぁ………。

    誰も(ヒデを除く)僕の誕生日を祝ってくれる人はいないんだと、この時はまだそう思っていた。この時は。



  11. 11 : : 2015/09/26(土) 19:23:23




    「寒いなぁ……………」

    雪がチラついていた。とびきり無個性で無価値で、無表情な雪達。閑散とした通りを独り歩く僕の頬に当たって冷たく溶ける。
    コーヒー豆を買ってきただけなのに、帰路に着いた頃にはもう真っ暗でそれぞれの家にはそれぞれの温もりが灯っていた。そしてまたあんていくにも、仄かな暖かみを帯びた明かりが灯って────いなかった。あんていくのすべてのシャッターが降りている。


    嘘だろ。まさか、もうみんな帰ったのか。シャッターの隙間から明かりが漏れていることから、店内に誰かはいることが分かって安堵する。


    しかし不自然だ。
    どうしようもなく不自然だ。
    どう考えたって不自然だ。
    店は通り以上に静寂としていた。ドアの前に立つ。何も聞こえない。店は依然として静まり返っている。心臓が早鐘を打つ。恐る恐るドアノブに手をかけ、開けた────刹那。



    「誕生日おめでとうっっっ!」

  12. 12 : : 2015/09/26(土) 20:30:41

    思わず耳を塞ぎたくなる大きなクラッカーの音と、目を背けたくなるほど眩しい光が僕を襲った。一瞬遅れて、僕は状况を理解する。

    みんな、笑っていた。店長も、入見さんも、古間さんも、西尾先輩も、ヒナミちゃんも。ぎこちなくだけれど四方さんも。そして、トーカちゃんは目を逸らしつつも頬を染めて。相変わらず眉間にシワは寄っていたけれど、口元はやんわりと微笑んでいた。
    みんなも、人が悪いなぁ。

    「あ…………ぁ……」

    だけれど。気付けば、僕の視界は。
    ボヤけて、ぐにゃぐにゃで。
    溢れんばかりの雫で、浸潤していた。
    嬉しかった。寒くて寒くて、凍えていた僕の空っぽの心を、暖かなスープが満たしてくれた。
    だから僕も惜しみなく。
    全身全霊、精一杯の感謝を、言葉に。


    「ありがとう…………ございます……!」




    その後食べたケーキ(店長特製、原材料不明)は、しょっぱくてしょっぱくて、とっても美味しかった。



  13. 13 : : 2015/09/26(土) 20:37:51

    と、そこへ。


    「ほらよカネキ、プレゼント」

    「に、西尾先輩⁈ そんなわざわざ、気を遣わなくても………………」

    「いいから取っとけよ。臨時収入があったんだ」
    「そう、ですか…………ありがとうございます、頂きますね。あ、開けてもいいですか?」

    「好きにしろ」


    丁寧な包み紙を開くと、かなり高めの珈琲豆だった。珈琲は空腹を感じた時の必需品で、僕の生活には欠かせないがゆえに正直、とてもありがたい。

    「お兄ちゃん! 私からもプレゼント!」

    続いて、ヒナミちゃんからは高槻千の短編集。店長からは珈琲に入れる角砂糖の瓶詰め(勿論、店長特製)。

    入見さんからはお洒落なコーヒーカップ。古間さんからは、前にトーカちゃんにドブみたいだと罵倒されていたネクタイ(嫌がらせか)。

    ウタさんからは革製のアイパッチ。四方さんはその場で店長顔負けの珈琲を淹れてくれた。そして、トーカちゃんは───────


    「こ、これ、トーカちゃんが編んだの⁈」

  14. 14 : : 2015/09/26(土) 21:44:14

    マフラー、だった。
    店頭に並べられていても一切合切違和感を感じない、市販品に負けず劣らずの立派なマフラー。不器用そうなトーカちゃんだけに、少し意外だった。

    「だからそうだっつってんだろ!」

    相変わらず僕と目を合わせてくれず、つっけんどんに彼女は言った。そういえば、ヒナミちゃんの散髪もトーカちゃんがしたんだっけ。

    「あんたにやるよ、それ」
    「ありがとう、トーカちゃん。大切にするよ」

    ほんのり頬を染めた彼女を見て、入見さんは微笑んだ。


    「トーカ、先週からずっとそれ編んでたのよ。昨日なんて夜も寝ずに縫ってたわ」

    「そうなんですか⁈」
    「ちょっ、入見さん! 余計なこと言わないで下さい」



    だからか。目の下にうっすらと浮かぶ隈といい、眠そうな仕草といい、今日一日心配していたんだけれど───なるほど、得心いった。僕の、ために……………


    「暖かいよ、トーカちゃん」

    「なっ…………別に今巻くことねーだろ」
    「あらカネキ君、似合うわね」


    一本、一本、丁寧に編み込まれた糸が、僕の首筋を包み込む。マフラーから漂う芳しい匂いが、僕の鼻腔をくすぐる。
    瞼の裏に、無数の糸と格闘しながらマフラーを編んでいるトーカちゃんが映る。そんな彼女を思い浮かべただけで、心も身体も、暖かくなった。暖かい。温かい。

    その時だった。
  15. 15 : : 2015/09/26(土) 22:18:52


    コツ。コツコツ。コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつこつ、骨骨骨骨骨骨骨忽忽骨忽骨骨。

    死神の足音が、聞こえる。
    怖い怖い強い、恐い。
    けれど締め付けられるほどに懐かしいこの感覚。不意に肩に手が伸びる。
    恐る恐る、振り向いた、そこには。


    「カネキケン」

    死神が、立っていた。


    「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ─────────」


  16. 16 : : 2015/09/26(土) 22:20:56


    「サッさん!」
    「(うるさい起きろ佐々木)一等!」

    「───────ぁぁぁぁぁぁぁぁ……あ」

    「…………先生、大丈夫ですか?」


    頭をトンカチで殴られたような頭痛に苛まれながら、ズリ落ちた眼鏡をかけ直す。失われていた光が戻ってきて、茫漠とした視界を鮮やかに彩る。午後の柔らかな陽射しが差し込む。
    いつもの部屋の。
    いつものソファで。
    いつもの、子供達が僕を囲んでいた。


    「む、つき君…………?」

    「ママン、わしは空腹じゃ」


    あれ。僕はどうしてここに。
    いや、そうじゃなくて。
    この感じは、以前にも。


    「サッさん…………なんで泣いてんだ?」
    「え、…………」

    いつかどこかで感じたことのある涙が、僕のシャツの裾を濡らした。これが、デジャヴュなのか。いわゆる、既視体験。そうだ。僕は。


    「何かすっごく、大事な夢を見ていた気がするんだ」


    何も思い出せない。
    忘れたくない、のに。
    忘却の彼方に、置き去りのままだ。
    あるのは唯一、『カネキケン』一言のみ。
    不意に、午後二時を指す時計が目に入った。

    「あれ、今日何日だっけ?」

    「12月24日ですよ。まぁ、つまりクリスマスです」
    「12月24日………………って、うわぁ!」
  17. 17 : : 2015/09/27(日) 01:02:34

    顔からサッと血の気が引き、寝ぼけ眼も一気に覚醒した。午後二時起床という記録的寝坊はさて置き、今日はシャトーのクリスマス会当日。まだ何も準備していない。

    「ママン?」
    「あ、そーいえばサッさん、今日はクリスマス会やるって言ってたな」

    「その通り! みんな、手伝って!」

    「(御免被る)」


    分かってたんならシラズ君早く起こしてよ、という文句は吞み込み、急いでキッチンに立つ。メニューは昨日の内に決めておいた─────が、失策。材料がない。


    「六月君! 牛乳3〜5パック、卵できるだけ多く、ジュース持てるだけ、七面鳥沢山…………その他メモに書いといたから、ひとっ走りお願い!」

    「りょ、了解です!」

    「シラズ君! 部屋の飾り付けをお願い………って、才子ちゃん逃げない、シラズ君を手伝ってあげて」
    「才子はロムりま〜す」
    「待てデブ才子ォ!」

    「瓜ッ……………」


    気が付いた時には、瓜江君は消えていた。
    影も形も、跡形もなく。逃げられたか。
  18. 18 : : 2015/09/27(日) 09:43:21

    「サッさん!」

    「なに⁈」

    「小包が来てんぞ」
    「後にして!」

    「:reからだけどな」
    「えっ」

    その一言で僕の感覚という感覚は、一瞬で鋭利なナイフのように研ぎ澄まされた。可愛らしく包装された小包を手に取る。ちょっと重い。期待に胸を躍らせながら、開いた。

    「マフラー…………?」


    小さく折り畳まれた、毛糸のマフラーが顔を覗かせた。一緒に、小洒落た手紙が添えられている。

    『メリークリスマス。
    またのご来店をお待ちしております。From :re』


    心なしか、胸が暖かくなった。
    あの人が編んでくれたのかな………………

    「サッさん、ニヤけてないでコッチも手伝ってくれ!」

    「あ、ごめんごめん…………」


    また、足を運んでみよう。
    喫茶店:re(僕の帰る場所)に。

    そして。お誕生日おめでとう。
    僕の知らない、誰か(カネキケン君)──────





    to episode of 31.5 of Tokyo Ghoul :re…………
  19. 19 : : 2015/09/27(日) 09:45:29
    とりあえずカネトーは以上ですね。結構タンパクで控えめでした。次はハイアキ編です!
  20. 20 : : 2015/09/27(日) 11:13:10


    ───────Nature of the holy night.


  21. 21 : : 2015/09/27(日) 11:14:06


    「うーん…………………、…………」

    ひっそりと静まり返った聖なる夜。
    雪は降らずとも、凍てつく寒さが肌を刺す冬の晩。牛乳瓶の底のような丸眼鏡をかけた男性は、自身の部屋で独り物思いに耽っていた。物憂げに肩を竦めた彼のクセ毛が揺れる。

    煌々と灯る明かりにツートンカラーが照らされ、混じり気のない純白な白髪に、覆い被さる薄い黒髪がよく映える。


    カネキケン? 兼木健? 金木賢? 金危険?
    せめて、正確な名前が分かれば…………

    一頻り思考を巡らせるも、答えらしい答えは一向に見つからなかった。ダメだ、今日はもう寝よう。名状し難いやるせなさに嘆息して眼鏡を外す。着替えようとシャツのボタンを外しかけたその時、下半身に寒気が走った。即ち、尿意。大人しくトイレに行こう。そうして自室を出た、その時だった。


    「うっ…………ぅ……」
  22. 22 : : 2015/09/27(日) 11:25:35

    どこからか、女性の啜り泣く声。
    壊れやすいガラス細工のように、どこまでも繊細な声。微かに鼓膜を震わせるその声は、彼女が寝ているはずの部屋へと僕を導いた。まさか。彼女はもう寝たはずだ。揺さぶってもくすぐっても微動だにしないほど、爆睡していたはずなのに。

    絶え間なく嗚咽が漏れる部屋の戸を、静かにノック。戸はすぐに開いた。果たして、声の主は僕の予想通りだった。


    「アキラさん?」

    ベッドの上で華奢な体躯をシーツに埋め、僕の姿に気付くこともなくアキラさんは泣いていた。まだ酔いが醒めていないらしく、彼女の顔は津軽の林檎さながらに真っ赤だ。

    それというのも───彼女は今日のクリスマス会で心配そうな周囲を他所に嫌という程飲酒をしたあげく、酔っ払って寝てしまったが故に今夜は僕達の家───シャトーに泊まることになった。以前、アキラさんが「一杯だけ」というのを必死で止めた僕にだって、クリスマスのオフ日に上司の飲酒を止められるほどの勇気は勿論、欠片もなかった。その結果、まぁ僕としては概ね予想通りに、アキラさんは酔い潰れた。


    「大丈夫ですか………?」
  23. 23 : : 2015/09/27(日) 13:37:47

    今度も、返事はない。
    艶やかな銀白の髪を振り乱して。
    服の袖を、涙の雨で濡らして。
    いつもは強く美しく、気高い彼女の顔は、今は見る影もないほどにくしゃくしゃになっていた。暫くの間茫然自失としていた僕は、彼女の微かな痙攣でハッと我に返り、一歩、踏み出す。刹那。

    「ハッ………………イ………セ…」


    それはさながら、肉食動物に怯える小動物を連想させる仕草だった。僕が右足を踏み出すや否や、アキラさんは顔を上げて素っ頓狂な悲鳴を上げた。


    「…………ノックもせずに淑女の部屋に入るとは、貴様には教育の更新が必要のようだな」

    「しましたよ、2回。アキラさんが気付かなかっただけです」
    「そうか」
    「そうです」


    もうすでにびしょ濡れになっている袖で涙を拭い、アキラさんは言った。どこか、刺々しい口調で。
    普段とは、何かが違う。
    お酒のせいではなくて。
    僕を射抜く、アキラさんの視線。
    敵を詮索するような、鋭い目つき。
    噛み合わない歯車を無理矢理回しているような、違和感。
    見えない壁が僕と彼女を二分している。
  24. 24 : : 2015/09/27(日) 13:39:42

    そんな気さえした。

    「………何の用だ?」
    「何の用って………アキラさん、」

    「私がどうかしたか」

    「……泣いてたじゃないですか」


    僕の核心めいた一言を聞いたアキラさんの瞳の向こう側には、悲愴とも投げやりとも取れない何か混沌としたものが垣間見えた。が、それも次の瞬間には引っ込んで、元の澄んだ瞳が僕を見つめ返すだけだった。
    何も、言ってはいけない気がした。
    何一つ、聴いてはいけない気がした。
    けれどもそれを問わずにに見過ごすことも。
    また、卑劣な行為であるように思えた。


    「は? 何を言っている?」
    「何って………」

    「私は泣いてなど、いない」
  25. 25 : : 2015/09/27(日) 17:51:42
    少し、上ずった声で。
    僅かに、表情を歪めた。
    平生を保とうとしている。

    「泣いてましたよ」
    「泣いてなどいない」

    「泣いてました」

    「二度は言わせるな、泣いてなどいない」


    あれ。何か苛々する。
    フツフツと、お湯が沸騰するように。
    僕なのに。どうして、隠すんだ。
    追求してはいけないことぐらい、解ってる。
    だけれど。僕の不器用な(さが)は、いつの間にかいびつで孤独な虎となって、けたたましく吼えた。

    「用がないなら、自室へ戻って身体を休めろ」

    「………何で、何で隠そうとするんですか?」
    「くどい、何も隠してなど─────」


    僕の中の、意図()が切れた。

    「僕に嘘をつくのは構いません。ですが、自分に嘘をつくのは止めてください」

    空気が、震え。
    戦慄が、疾る。

    「黙れッッ!」
  26. 26 : : 2015/09/27(日) 17:55:39





    「お前に私の気持ちが分かってたまるか!」

    分からない。解らない。
    判らない。ワカラナイ。


    「最初から何もなかった貴様に、失った者の気持ちが分かるか!」
    「……、………………、………」

    喰種(化け物)の貴様に、人間の私の気持ちが分かるものか!」


    そんな。そんなこと言われたら。
    もうどうしようもないじゃないか。
    貴女は、そんな目で僕を見るんですか。
    そんな化け物を見るような目で。
    そんな異形を見るような目で。
    見つめないで。見つめナイデ。

    「上等を殺したのは! それを追って殺されたはずのアイツは、あんな姿に……………」
  27. 27 : : 2015/09/27(日) 17:57:32

    息も絶え絶えに泣き喚くアキラさんの前で、僕はただ黙然と彼女の言葉に耳を傾けることしかできなかった。
    残酷な、それは凄惨ともいうべき事実を面と向かって吐露された僕は、怒りも、憎しみも、そして悲しみさえも感じなかった。感じたのは唯、憐れみだった。


    「戯れるな、カネッ………………」

    そこまで言ってアキラさんは、言いすぎたと思ったのか俯いて口を閉ざした。拳を強く握り締めて。唇を噛み締めて。再び顔を上げた彼女は、絶句した。

    「そんな────お前は、私の為に」

    僕は、泣いていたのだと思う。なぜ流れたのか自分でも分からない、生暖かい体温を携えた無個性な涙が頬を伝う。


    「そんな風に、泣けるのか……………?」



    カーテンの隙間から、溶けてしまいそうな眩しい光が差し込むベッドで目が覚めました。目覚めた時から、何も分かりませんでした。僕の名前は。僕の父さんは。僕の母さんは。僕の家は。僕の友達は。何一つとして、分かりませんでした。与えられたモノに、ただただすがる他ありませんでした。そうして、貴女に出会いました。認められたいと願って一途に頑張りました。そんな僕に、貴女は微笑んでくれました。けれども僕への風当たりは剛圧な風さながらに強くて強くて、心は何度も折れそうになりました。疎まれ、恨まれ、怨まれ、僻まれて、傷付きました。生きてることは、辛かったです。それでも尚貴女は、僕に微笑んでくれました。

    そんな、貴女だから。
  28. 28 : : 2015/09/27(日) 18:38:17

    「アキラさんの、言う通りです。僕は、貴女の気持ちなんて分からない。分かりたくても、分かれないのかもしれない」


    どこまでいっても、僕は人間にはなれない。
    人間でいたくとも、身体がそうは許さない。
    人間でありたくとも、周りがそうは許さない。

    「けど、どうして、でしょうね………貴女が泣いていると、何故だか僕もすごく悲しいんです」


    アキラさんが悲しんでいる。
    それを見た僕の心は、すごく痛い。
    こんな間違った世界で。
    こんなにも汚れた世界で。
    こんなにも歪んだ世界で。
    僕には何もできない、けど。
    貴女を泣かせたくない。
    貴女を悲しませたくない。
    貴女を傷付けたくは、ないから。


    「僕が悲しんでいる時、僕が泣いている時、アキラさんはいつだって僕の側にいて、そして微笑んでくれました。だから、次は僕の番です。貴女を、独りでは泣かせない。そんなことは僕が許さない」

    「………お前は私を母だと言ったな。母親が、子供に甘えていいのか?」
  29. 29 : : 2015/09/27(日) 18:40:18

    「アキラさん、24歳でしょう。僕は22歳ですよ。貴女は僕の指導官である前に、一人の女性です。そして僕も、一人の男性。女性を一人で泣かせるほど、僕は無粋じゃありません」

    「……………臭い台詞だ」

    「すみません」
    「嫌いじゃ、ない」


    アキラさんは、もう泣いてはいなかった。代わりに、口元で小さく笑っていた。そう、いつものような微笑を浮かべて。泣き腫らした目は綻んでいた。ベッドの上に腰掛けた僕は何ということもなく、精一杯の笑顔と共に両腕を広げて胸を差し出す。

    「ハグしても、とは言わないのだな」
    「言いませんよ。アキラさんに任せます」

    「…………お前らしいな。実に、お前らしい」


    そう言って近寄ってきたアキラさんは、僕の胸に飛び込み、顔を埋め────ることはなく、代わりに温かく柔らかい感触が唇を撫でた。

    「…………………………」


    キス、された。
  30. 30 : : 2015/09/27(日) 21:10:39
    焼けるように、顔が熱い。石のように硬直した僕を見て、可笑しそうに笑うアキラさん。くそ。やられた。

    「どうした。キスは初めてか?」

    「…………はい」
    「心配するな。私も、初めてだ」


    ほんのりと頬を染めたアキラさんは今度こそ、僕の胸に顔を埋めた。
    それはほとんどしなだれかかってきたと言ってもいいほど、僕に全体重を預けてきた。いえ、別に心配はしてませんよ。


    「アイツ───お前が相打った喰種、だったな。アイツは私の同期の捜査官だ」

    「…………は⁈」
    「滝澤だ。私が主席、アイツが次席だった」


    滝澤政道。確か、梟討伐作戦で殉死したはずの二等捜査官。その彼が、あの喰種。つまり。要するに。とりもなおさず。


    「喰種化した、ってことなんですか?」

    それじゃあ、まるで。
    僕みたいじゃないか。

    「………分からない」
  31. 31 : : 2015/09/27(日) 21:11:55

    そう言えば。彼は歌うように、謳うように言っていた。『一番と二番の間には大きな差がある』と。そして、『百点満点と九十九点の差は、一点じゃない』とも。


    「私は生来、友と呼べるヤツがいなくてな………そんな私にアイツはしょっちゅう話しかけてくれた」

    まぁ、鬱陶しかったんだがな。
    そう呟いた彼女の顔は、深い悲しみに駆られ再び歪んでいた。涙が枯れてしまうほど泣いたはずの彼女の目から、やはり大粒の涙雨が僕の胸に降り注ぐ。本当は、鬱陶しいなんて思っちゃいないでしょう。

    「上司もな、討伐作戦で殉死した。そして私は、独りに…………」


    僕は彼女の肩に腕を回し。抱き締めれば折れてしまいそうな体躯を強く強く、抱き締めた。独りなんかじゃないですよ。そう言い聞かせるように。寒くないように。暖かいように。

    「僕が、いますよ」


    ずっとずっと。
    ずっと貴女の側に。

    「あぁ…………そうだな」
  32. 32 : : 2015/09/27(日) 21:13:05
    そう言ってこんな僕に。
    親を知らないこの僕に。
    溢れんばかりの暖かな愛情を。
    はち切れんばかりの温かな母性を。
    鬼哭啾々さながらの愉悦を。
    血湧き肉躍る萎靡沈滞の悲劇と。
    骨肉を分けた落花狼藉の喜劇を。
    僕の血管を流れる全ての血が。
    隅から隅まで沸き立つような。
    内臓が全て掌握されてしまうような。
    皮膚なんて例外なく裂かれてしまいそうな。
    僕の脳みそが吸い出されてしまいそうな。
    剥き出しの脊椎を舐め上げられるような。
    いつものような、微笑みを。
    いつも以上の、微笑みを。
    そんな、微笑で。


    「佐々木琲世。私はお前が、大好きだ」


    それがアキラさんの今夜最後の言葉だった。そう言い残して彼女は僕の膝の上に崩れ落ち、静かな寝息を立て始めた。泣き疲れて、寝ちゃったのかな。

  33. 33 : : 2015/09/27(日) 21:37:45




    その後。
    僕はそのままベッドでアキラさんと一緒に寝ようかなという素敵な妄想を当然のように却下し(倫理的にダメだ)、起こさないようにベッドに寝かせてすごすごと彼女の部屋から退散した。

    そして僕の部屋に戻ったとき、下半身に懐かしい悪寒が走り、当初自身が何のために自室を出たのかを思い出してトイレに行った。すっきり。


    寝巻きに着替えてベッドに潜った僕は午前二時を指す時計に目をやり、嘆息した。1tの錘がついているんじゃないかってくらい重い瞼を閉じる。そんな時、あの感触を思い出す。
    柔らかく、しっとりとして暖かな唇。意識が闇に呑まれていく中、彼女の最後の言葉が脳裏をかすめた。ずるいですよ、言い逃げなんて。

    やがて深い眠りが、訪れる。




    to episode 32 of Tokyo ghoul :re……………….
  34. 34 : : 2015/09/27(日) 23:49:07
    ────アトガキ。

    はい。キリストの追憶は以上になります。
    書き溜めてあったので超特急で終わっちゃいました。そして活字が多い! 読みにくいと感じた方、ごめんなさいです。カネトーは割と糖度低めだったので書きやすかったんですけど、ハイアキは難しかったですね。特にアキラが怒ったところ。悩みに悩んで何回も何回も修正してました。

    ちなみに英題は、一つ目が『キリストの追憶』で、二つ目が『追憶の糸(意図)』で、三つ目が『聖なる夜の性』ですね。

    最後になりましたが閲覧ありがとうございました! 意見・感想、アドバイスなどございましたらコメント下さると感激でございます。
    では。

  35. 35 : : 2015/09/28(月) 02:01:59
    :reになってからカネトーにしてもハイアキにしてもなんかこう…胸を締め付けてくるものがあるよね(><)

    なんというか…複雑な感情がこみ上げてきたよ、とにかく楽しませて頂きましたm(*_ _)m
  36. 36 : : 2015/09/28(月) 08:15:57
    >>35ご無沙汰してます、Sleep cat さん。
    コメントありがとうございます!

    ですねぇ。無印の頃と比べると雰囲気は何となく明るくなった気がしますが、結局、悲劇であることに変わりないんでしょうか……。

    楽しんでいただけたようで幸いです!
  37. 37 : : 2015/09/28(月) 11:47:38
    Pick Up、載りました( ´ ▽ ` )
    改めまして、読んで下さった皆様に感謝です。
  38. 38 : : 2015/09/28(月) 21:21:22
    アキラさんのハイセへの思い、母性にしても愛情にしても、いつまでも残っててほしいです。仮にハイセが金木研になっても・・・

    そんな思いに耽ることができました。とても面白かったです。
  39. 39 : : 2015/09/28(月) 22:30:01
    >>38同じくコメント感謝感激です!

    もう、本当に書いているぼく自身も柄にもなくしみじみしちゃいました。波乱の人生を歩む彼らは、今後の:reでいつか幸せになって欲しいですね。
  40. 40 : : 2015/09/28(月) 22:38:22
    さすがと言うべきか…
    久しぶりにほのぼのした東京喰種SSを見た…!
  41. 41 : : 2015/09/28(月) 22:45:13
    >>40ありがとうございます!

    そうですねー、最近シリアスばっかり書いてたので。やっぱりほのぼの系はのほほんと書けるので良いですね*.。.°.(´∀` )
  42. 42 : : 2015/09/28(月) 23:04:07
    素晴らしい作品をありがとうございます!
  43. 43 : : 2015/09/29(火) 00:46:58
    >>42そりゃもう、読者様に楽しんで頂くことが何よりなので、こちらとしては嬉しい限りです。

    コメントありがとうございます!
  44. 44 : : 2015/09/30(水) 17:42:32
    もっとエロがほしかった
  45. 45 : : 2015/10/01(木) 11:40:37
    >>44あははw
    官能的なのはちょっと苦手なモンで……
  46. 46 : : 2015/10/01(木) 15:20:05
    久し振りのほのぼの系よかったです!お疲れ!
  47. 47 : : 2015/10/02(金) 00:12:34
    >>46ご無沙汰しております。ジャン最高さん、:reご存知だったんですね。受験勉強に追われる日々はホント疲れ溜まっちゃって、ほのぼのしたのに憧れますw

    コメントありがとうございました!
  48. 48 : : 2015/12/20(日) 14:18:48

    カネキケンくん(僕の知らない、誰か)───。


    誕生日おめでとう(生まれてきてごめんね)

    これからもよろしくお願いします(カッコよく死んでね)




    from Heiße.
  49. 49 : : 2015/12/20(日) 14:21:52
    というわけで、カネキくん(と有馬さん)誕生日おめでとうございます!
  50. 50 : : 2016/05/27(金) 00:45:18
    めっちゃおもしろかったです!
    表現がとても気に入りました

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