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  1. 1 : : 2015/07/20(月) 22:51:48
    ――某月某日。僕らは学園に閉じ込められた。

    それから三日後。白黒のクマ…モノクマからあるDVDを貰った。

    内容は悲惨だった…。僕の家族が消え…家が滅茶苦茶だった…。

    回りも内容は違えど似たような内容だったのだろう…。みんな青ざめ恐怖に怯えていた…。

    叫びながら視聴覚室を出ていった女の子…。舞園さんを追いかけ抱き締めながら僕はこういったんだ…。

    「舞園さんは僕が守ってみせる」と………。

    その日の夜。
    部屋を交換して欲しいと舞園さんに言われた。
    訳ありだったから僕は部屋を交換した…。

    それから二時間後…。














    桑田君を殺そうとしていた舞園さんを見つけてしまった…。


    僕はたまたま僕の部屋に忘れ物をしたことに気付いたんだ…。
    それで取りに戻ると物音がするから舞園さんが襲われていると思って中に飛び込んだんだ…。

    殺人未遂で終わった舞園さんは次の日みんなから孤立した…。

    犯罪者とは関わりたくないのだろう…。

    でもこのままじゃいけないんだ。だって本当の舞園さんは優しくて人気者だったんだ…。

    全てはDVDのせいなんだ…。

    そう…モノクマのせいなんだ……。
  2. 2 : : 2015/07/20(月) 23:37:56
    コンコン…

    苗木:「舞園さん…いる…よね…?」

    今日も舞園さんの個室を訪ねる。

    今日で舞園さんの個室を訪ねるのは28回目。

    舞園さんが個室から出てくることが無くなった。

    あれから残念だけど、いくつかコロシアイがあった…。

    学級裁判は強制参加だから舞園さんも僕らより遅く赤い扉の前にやってくる。

    でもその度に舞園さんは痩せ細くなっていく気がした…。

    舞園さんは学級裁判にあまり出したくはないと思っていたんだ…。
    強制参加だからしょうがないけど…
    理由は桑田君が江ノ島さんに殺されたときも、不二咲君が大和田君に殺されたときも、石丸君と山田君がセレスさんに殺されたときも…

    真っ先に舞園さんが疑われ、そのあと完全に舞園さんが犯人と決めつけた状態で学級裁判を進めるからだ…。証拠をいかに舞園さんとくっ付けるかが大体の議題になってる…

    確かに一度殺人未遂を犯して信頼がない今、舞園さんを疑うなと言うのは無理な話だけど…でも決めつけた状態で進めるのは舞園さんに失礼だ。

    霧切さんは僕に渋々協力してくれているクラスメイトだ。

    今までの学級裁判もなんとかやっていけたのは霧切さんのお陰だ。


    苗木:「……今日も駄目みたいだね…。じゃあまた夕食の時に来るから…。」

    僕は諦めて扉から離れる…。

    ギィィ…

    僕の耳に重たい扉が開く音がした。

    振り替えると扉が少し開き、舞園さんの顔が僕を覗いていた。

    苗木:「舞園…さん…?」

    舞園:「な…えぎ…く……。」

    とても小さな声で僕を呼んだ気がした…。
  3. 3 : : 2015/07/21(火) 12:20:23
    苗木:「舞園さんっ!!」

    僕が嬉しくなってつい声をあげて舞園さんを呼んだ。

    舞園さんはびっくりして扉を閉じてしまった…。

    僕はゆっくり近づいて扉に手をあてて優しく扉の向こうにいる舞園さんに「大丈夫…。僕は何もしないよ…。」と言った。

    そしたら舞園さんが扉を少し開けた。

    苗木:「舞園さん…入るよ…?」

    ゆっくり扉を開き中に入る。

    舞園さんの個室に入ったのはこれで二回目だけど…前は綺麗に整理されていた部屋は今、床には紙や本が落ちていて、壁は物をぶつけたのか塗装が剥げてたり傷ついていた。一番心配したのはベットの所々に染み付いた血痕だった…。

    苗木:「舞園さん…大丈夫…?」

    舞園さんは小さく首を横にふった…。

    苗木:「お菓子持ってきたけど…食べる?」

    舞園さんはまた小さく首を横にふる。

    苗木:「…舞園さん、僕は舞園さんの味方だからね…?だから僕を頼っ―「苗木…くん…」」

    僕の言葉は舞園さんに遮られる…。

    舞園:「苗木くんはなんで私に構うの…?私は苗木くんに罪を擦り付けようとしてたんですよ…?」

    苗木:「…擦り付けようとしてたのは初耳だけど、でも実際は未遂で終わったし。舞園さんの事はよく知ってるし…」

    ぼ、僕……今、赤くなってないかな…。

    舞園:「………………。////」

    ま、舞園さん!?あ、赤くならないで!?

    苗木:「そ、それに、舞園さん、僕は最初に言ったよね?『舞園さんは僕が守ってみせる』って…。」

    舞園:「…………はい…。///」

    暫く僕と舞園さんは閉じ込められる前の生活を話し合った。こまるや両親、友達とか。舞園さんは仕事の時の話、グループの子たちの話をしてくれた…。
  4. 4 : : 2015/07/21(火) 14:04:13
    その日から舞園さんは僕を個室に入れてくれるようになった…。

    僕も一日の半分を舞園さんと会うのに使った…。

    時々朝日奈さんや大神さん、霧切さんも部屋に誘って良いか聞いたけど、

    舞園:「信じれません。だから嫌です。」

    って言っていつも拒否される…。

    話してると夜7時を越えるけど、いつも舞園さんに「泊まって」って言われる…。

    さすがに無理だから帰るけど…。

    舞園:「嫌ー!帰っちゃ駄目ですー。」ギュー

    苗木:「ま、舞園さん!?離して!?」

    舞園:「何故?」キョトン

    苗木:「え…ええぇ…」


    出るまでが大変なんだ……。

  5. 5 : : 2015/07/22(水) 21:18:47
    100人達成。嬉しいですね…。(泣)
    この泣きは嬉し泣きです…。

    ─────────────────────

    …翌日―食堂―…

    葉隠:「…な、なぁ苗木っち…何でこうなったべ…?」

    苗木:「え……えっと…僕に聞かれても…」

    舞園:「…苗木きゅん…苗木きゅん……」ニコニコ

    どうしてこうなったんだろう…。

    確か…離そうとしない舞園さんを逆に抱いてみたらどうなるかやってみたんだっけ…?

    そしたら舞園さんの掴む力が弱くなったからすぐ走って自分の部屋に帰った…

    鍵はちゃんと閉めた。

    なのに朝、舞園さんは僕の横で寝ていたんだ…。

    何故…?

    舞園:「苗木きゅん…はい。」

    苗木:「ん…?」

    舞園さんから手渡されたのはスクランブルエッグとパンだった。

    苗木:「これは…朝御飯…?」

    舞園:「はい。苗木きゅんのために作りました。」モジモジ

    苗木:「舞園さん…。」

    舞園:「はい…。」ドキドキ

    苗木:「なんで苗木『きゅん』なの…?」

    舞園:「………えっ?」

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