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モノクマ「暇だからとりあえずなんとなく日向クンと七海さんをドッキリハウスに強制送還してどうなるか観察することに」安価あり

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  1. 1 : : 2015/07/19(日) 18:09:33
    一応前作 http://www.ssnote.net/archives/32257

    ここから↑の続きとなります。一応読まなくてもあまり支障なし(になるように頑張る)。
  2. 2 : : 2015/07/19(日) 18:35:04
    【ドッキリハウス】


    日向「……うっ」

    日向「……ん?」

    日向「ここは……?」

    日向は立ち上がった。



    七海「……う……ん?」

    七海「…………」

    七海「あと5分だけ……」

    七海は再び眠った。



    【日向のコテージ】


    左右田「日向ァ!」

    九頭龍「無事かオラァ!」

    狛枝「……誰もいないね」

    十神「ただの外出であれば良いが……」

    狛枝「……恐らく」

    十神「……ああ」


    【七海のコテージ】


    左右田「七海ィ!」

    九頭龍「無事かオラァ!」

    モノミ「きゃあ!」

    狛枝「モノミ?」

    十神「何故お前がここにいる? 七海はどうした」

    モノミ「あ……そ、それが、大変でちゅ! 七海さんが消えてしまいまちた!」

    田中「……やはり、奴の仕業か」

    弐大「むぅ……間に合わなんだか……。無念……」

    左右田「オメー何時代の人だよ……」

    十神「モノミ。女子共をレストランに集めろ。俺達も行く」

    モノミ「は、はいでちゅ!」

    左右田「どーすんだよ?」

    十神「作戦会議だ。2人を連れ戻すぞ」


    【ドッキリハウス】


    日向は、とりあえず歩き回ってみることにした。

    日向「ひたすらに赤い……。それに、イチゴの模様……? 一体何なんだここは……」

    日向「それに異様に静かだし……。俺以外に誰もいないのか?」

    日向「…………」

    …………

    日向「おっ?」

    いくつかの部屋を見つけた。

    日向「……一応調べてみるか」


    【豪華な客室】


    日向「あれ?」

    七海「……zz」

    日向「……おい、七海?」

    七海「……ん」

    七海「……あれ、日向くん? おはよう……」

    日向「おはようじゃないだろ……。よく呑気に寝ていられるな……」

    七海「んー……」

    七海「このベッドが異様なまでに気持ち良かったもので」

    日向「いや……まあ……いいんだけどな」

    七海「ふぁあ……っ。……で、ここは何処?」

    日向「さあな……。とりあえず見たことないところだが……」

    モノクマ「やあ2人とも! シケた顔を並べてグッモーニン!」

    日向「モノクマ! ここは何処だよ!」

    モノクマ「焦らない焦らない。そして少しは驚けや」

    モノクマ「コホン。ではこれより、☆サバイバルinドッキリハウス☆を開始いたします!」

    日向「……はぁ?」
  3. 3 : : 2015/07/19(日) 23:43:44
    【レストラン】


    西園寺「日向おにぃが消えたってどういうこと!?」

    小泉「どこに隠したの!? 早く白状しなさい!」

    狛枝「落ち着いてよ。別にボクらは何もしてないんだってば」

    澪田「あばばば……創ちゃんが……」

    ソニア「七海さんまで消えてしまうなんて……」

    終里「どうせいつかひょっこり帰ってくんじゃねーの?」

    十神「過ぎてしまったことは仕方ない。俺達も出来るだけ2人を探すことにしたいが……恐らく見つけ出すことは無理だろうな」

    西園寺「何でよ?」

    狛枝「2人はドッキリハウスに強制送還されたみたいなんだ。モノクマ自身が言ってたワケだし、ほぼ間違いは無いと思うよ」

    田中「ドッキリハウス……あの閉ざされた暗黒の空間だな」

    狛枝「ドッキリハウスに入る為には、生徒全員が機関車に乗らないといけない。少し前にモノクマからそう聞いたんだよ。でも、生徒全員には、日向クンと七海さんも含まれるはずだから……」

    田中「中に入るのは到底叶わぬわけだ」

    狛枝「そういうこと。まあその辺は直接聞いてみようか。おーい、モノクマー!」

    モノクマ「はいな」

    左右田「オメー本当に扱い慣れてやがんな……」

    狛枝「まあ、本当に来るのはあまり期待してなかったんだけどね」

    モノクマ「いやーボクも、狛枝クンに呼ばれたら来るしかないじゃないっすかー」

    狛枝「気色悪いよ」

    モノクマ「はーい……。で、なんか用? ボク忙しいんだけどなぁ」

    西園寺「どうせ暇のくせに。ニート野郎のくせに」

    左右田「もうタイトルに暇って書いてあるしな。しかもやたらと長い」

    狛枝「で、そのタイトルにも書いてある通り、日向クンと七海さんは……」

    モノクマ「うん。隠す必要も無いから言っちゃうけど、タイトル通り、2人はドッキリハウスに強制送還されちゃいました」

    強☆制☆送☆還


    【ドッキリハウス】

    【豪華な客室】


    七海「……急にモノクマ消えちゃったね」

    日向「……ああ」

    日向「まあ、ずっとこうしてても仕方ないな。ちょっと出るか」

    七海「そうだね」


    【ストロベリーハウス】


    モノクマ「ハロー!」

    日向「あ、モノクマ。帰ってたのか。今回の目的は何なんだ?」

    モノクマ「もう少し驚いてくれてもいいのにな……。別に目的なんてないよ。単なる暇つぶし。君たちとしても良かったんでない? 誰にも邪魔されず、閉鎖空間に2人きりよ?」

    日向「こんな不気味なところに来ても不安でしかないからな」

    七海「で、どうやったら帰れるの?」

    モノクマ「うぷぷ。そりゃあ男女が2人きりで揃えば、やることはひとつっしょ?」

    七海「男装と女装?」

    モノクマ「なんでやねん」

    モノクマ「あ、でもそれも面白いから検討しとくよ。情報提供感謝いたす」

    モノクマ「やることは1つ! ズバリ子作り!」

    日向「なっ……!?」

    モノクマ「……は冗談として、まあただ単に生きてればその内(飽きたら)外に出してやるよ」

    日向「……そ、そうか……。生きてればって、なんか無駄に重いな……」

    七海「食料は?」

    モノクマ「ちゃんとあるよ。それはもう無駄に沢山あるから、食べ放題飲み放題」

    モノクマ「ドッキリハウスは、ここストロベリーハウスと、もうひとつのマスカットハウスに分かれてるわけだけど、そっちの最上階には娯楽もあるし、別の部屋には台所とか風呂とかトイレとか生活には全然困らない! もうずっとここで暮らせるレベル! むしろ生活に最適!」

    日向「通販番組か」

    七海「ゲームもちゃんとある?」

    モノクマ「さあねー。まああとで勝手に調べなよ」

    モノクマ「ぶっちゃけちゃうと、2人が閉じ込められたらどういう反応するか見たいだけだから」

    日向「かなりぶっちゃけたな……。ま、適当に時間が過ぎたら帰れるんだよな?」

    モノクマ「ボクが暇つぶしにならないと帰れないけどね」

    日向「いきなり難易度跳ね上げるなよ」

    七海「そうだ。逆に言うと、楽しませればすぐに帰れるの?」

    モノクマ「一理あるね」

    七海「じゃあ日向くんの出番だよ」

    日向「待て。俺別にギャグキャラじゃないぞ」

    七海「だからこそだよ。意外性って大事なんだよ?」

    日向「だったら七海がやれば……」

    日向「……いや、やっぱいい。俺がやるよ」

    日向は覚悟を決める。

    日向(さて……どうしたもんかな……)


    >>4
    叫ぶ
    叫びながら走り回る
    逆立ちしつつ叫びながら走り回る


    日向「選択肢おい。選択肢おかしいぞ。おい」
  4. 4 : : 2015/07/20(月) 00:05:16
    逆立ちしつつ叫びながら走り回る
  5. 5 : : 2015/07/22(水) 20:29:06
    なーんだズッコンバッコンしないのか…解散
  6. 6 : : 2015/07/23(木) 18:58:31
    進撃の巨人の奇行種もびっくりな奇行をww
  7. 7 : : 2015/07/29(水) 23:06:14
    日向は逆立ちした。

    七海「…………」

    モノクマ「……そんだけ?」

    日向「うぉぉおおおおッ!!」

    七海「?!」
    モノクマ「!?」

    日向は、もしかしたら走るよりも速いレベルで、逆立ちしながら走り回りながら叫んだ。

    日向「ガダルカナル島! ペレストロイカ! 二酸化マンガン! ジブラルタル! サイン! コサイン! タンジェント!!」

    七海「…………」

    モノクマ「…………」

    日向「はぁ……はぁ……」

    しばらくして日向は止まって立ち上がり、誇らしげに言った。

    日向「これでどうだ!」

    モノクマ「何故あれで誇れるんだオマエは」


    まあ当然の如く出してはもらえなかった。

    日向「くっ……。全力は出したつもりだったが……」

    七海「全力で別の方向に向かってたね。さ、脱出が出来ないなら、今度はここで生きる方法を探しにいかないと」

    日向「あ、ああ……そうだな」


    1階


    日向「ん、なんだこれは」

    七海「不気味な扉だね」

    赤アフロピエロが描かれた扉を見つけた。

    モノクマ「説明しよう。この扉は、スーパーファイナルウルトラハイパーミラクルデッドスペシャルルーム!」

    日向「ネーミングセンスが小学生だな」

    七海「中には何があるの?」

    モノクマ「それはちょっと言えませんなぁ。ま、入るつもりならば止めはしませんが、命の1つや2つ消えることは覚悟しとくことだね」

    日向「そこまで言われて誰が入るか」

    七海「何回でもコンティニュー出来るなら、是非行きたいけど」

    途中で見つけたエレベーターに乗り、2人はマスカットハウスへ移動する。


    マスカットハウス


    日向「ここがマスカットハウスか……」

    七海「基本的な構造はあまり変わらないみたいだね」

    日向「とりあえず、最初に探すべきなのは……>>8だな」

    >>8
    食料
    娯楽室
    出口
    花村
    混浴温泉
  8. 8 : : 2015/07/29(水) 23:07:33
    混浴温泉
  9. 9 : : 2015/07/30(木) 03:39:12
    七海「……うん?」

    日向「ここに混浴温泉があるかどうか。それが一番問題だ」

    七海「うーん、そうかなぁ……」

    日向「ああ。よし、混浴温泉を探しに行くぞ! 七海!」

    七海「お、おー……?」


    3階


    「あった……」

    2人同時に言った。

    3階には、モノクマ混浴温泉という名前の施設があった。

    日向「さ、さすがモノクマだな! 分かってる! うん!」

    七海「さすがに不自然すぎる気が……」

    モノクマ「日向クンの要望にお答えし、急ピッチで完成致しました! どうぞごゆっくりご堪能くださいませ!」

    日向「暇人か! よくやった!」

    モノクマ「おうよ! ボクは男の味方だ!」

    ガシッ

    2人は男の握手を交わす。

    七海「まあ、湯船は同じでも入る時は別々に入ろうね」

    日向「あれ?」


    2階


    日向「さっきスルーしたけど、ここも部屋多いな」

    七海「どうする? 部屋随分余っちゃうね?」

    モノクマ「うぷぷ。ぬかりないよ」

    モノクマ「実はここにある部屋は全て部屋ではなく、あらゆる物資が詰め込まれている倉庫となっております。寝泊まりする時はストロベリーハウスに行くようにしてね」

    日向「で、どこに何があるんだ?」

    モノクマ「それは見てからのお楽しみ。もちろんハズレ部屋もあるから注意ねーアディオース」

    日向「おいまて! なんだハズレ部屋って!!」

    既にモノクマはいない。

    七海「本当、何がしたいんだろう……?」

    日向「…………」

    七海「とりあえず、部屋を調べてみよっか」

    >>10
    質素な客室を調べる
    普通の客室を調べる
    豪華な客室を調べる
    七海千秋を調べる
    逆立ちしつつ叫びながら走り回る
  10. 10 : : 2015/07/30(木) 05:38:43
    七海を調べる
  11. 11 : : 2015/07/30(木) 22:00:29
    日向「…………」

    七海「……日向くん?」

    日向は七海を凝視し始めた。

    日向「…………」

    七海の周りをグルグル周りながら、七海を凝視する。

    七海「……何してるのかな」

    日向「…………」

    日向「……身長160cm」

    七海「え?」

    日向「胸囲88cm、体重46kg、血液型O型、誕生日3月14日……」

    七海「待って日向くん。今明らかに見ただけじゃ分からない情報があったようなっていうか1つでも当ててる時点ですごいよ」

    日向「よし、調べ物は済んだな!」

    七海「待てえーい」

    とりあえず部屋を片っ端から調べる事にした。

    日向は真っ先にハズレを引いて、大量の荷物に押し潰された。

    天罰だ。

    それ以外の部屋には、普通に食料やら衣類やら、様々な物が揃っていた。

    七海「……本当にここで暮らせちゃいそうな感じだね」

    日向「……ああ」


    七海「さてと。これで一通り一応回ったかな?」

    日向「そうだな。まあ普通に生きられるっていうのならまだ安心出来るか」

    七海「えっと、今……そろそろ7時になる頃だね」

    日向「そうなのか。窓が全くないからそんな感じはしないけど。そういえば腹減ったな……」

    七海「そうだね……。花村くんもいれば良かったのに。仕方ない。台所もちゃんと用意してあるみたいだし、ちゃちゃっと何か作っちゃうよ」

    日向「え、七海が作るのか?」

    七海「そのつもりだけど。なんか本もあったから、食べられない物は出来ない……と……思うよ」

    今までで一番元気の無い声で言った。

    日向「いやいや、大丈夫だ! たとえ真っ黒に焦げても全部食うから!」

    七海「そう? じゃあ日向くんの為に思いっきり焦がすね?」

    日向「いや待て! 俺は別に焦げたものが食いたいわけじゃないからな!?」

    七海「まあ、とりあえず何か作っておくから。日向くんはまたどこか探索しててよ」

    日向「ああ、分かった」

    日向(さて……俺はどうするかな……)

    >>12

    スーパーファイナルウルトラハイパーミラクルデッドスペシャルルームを調べる
    マスカットタワーを調べる
    トイレを調べる
    温泉を調べる
    七海を調べる
    叫んでる
  12. 12 : : 2015/07/31(金) 01:01:43
    七海を調べる
  13. 13 : : 2015/07/31(金) 03:56:29
    日向は七海のリュックを漁り始めた。

    日向「ゲームばかりだな」

    七海「うん。あ、日向くんそこのネギ取って」

    日向「ん」

    日向「あとは……」

    日向「装備;包丁……猫耳パーカー……黒ニーソックス……リュックサック……シューティングゲームの髪留め……リボン……靴……ワイシャツ……スカート……」

    七海「あ、日向くんそこのネギ取って」

    日向「ん」

    日向「称号;超高校級のゲーマー……。アイテム;ゲーム機」

    七海「あ、日向くんそこのネギ取って」

    日向「お前そんな沢山のネギを何に使うんだよ」

    七海「そんなことより暇なら手伝ってくれないかな」

    日向「あ、ああ」


    日向「いただきます」
    七海「いただきまーす」

    夕食は、ネギが異様に多い麻婆豆腐だった。ラーメンか。いやそれ以上だ。

    日向「そういえばここって閉鎖空間なんだよな? 火とか使って大丈夫なのか?」

    七海「うーん、どうなんだろう」

    日向(まさか、酸素不足を狙ってじわじわ殺す作戦じゃ……)

    とはいえ実際そうでも今は何も出来ないので、日向は大人しく夕飯を食べていた。



    日向「ごちそうさまでした」
    七海「御粗末様でした」

    七海「洗い物も私がやっておくから、日向くん先に温泉に行って来たら? タオルも着替えもそこの部屋にあったよ」

    日向「そうだな……」

    >>14
    先に温泉に行く
    七海を手伝う
    七海を調べる
    逆立ちしてる
  14. 14 : : 2015/07/31(金) 04:38:26
    先に温泉に行く

    期待です!
  15. 15 : : 2015/07/31(金) 21:47:43
    >>14ありがとうございますです!
  16. 16 : : 2015/07/31(金) 22:08:45
    期待です!
  17. 17 : : 2015/07/31(金) 23:19:08
    >>16ありがとうございます!


    日向「じゃあ先に行ってくるよ。悪いな」

    七海「うん」

    日向(……なんで着替えが用意してあるんだ)

    モノクマが用意したのか。


    日向「あ、これか」

    ハズレ以外の部屋を開けてみたところ、部屋中に大量の服がしまってあった。というより、放置されていた。

    日向「随分乱雑だな……」

    放置されている服の内、自分に合ったサイズの物を適当に持っていく。時折ある小さいサイズの物は七海用だろう。

    日向「あれっ」

    部屋に置いてきてあるはずの日向の下着まであった。

    日向「……まさかコテージにあった着替え全部持ってきたのか……? いつのまに……」

    七海の制服があったということは、探せば七海の下着もあるはず……だが

    日向「…………」

    日向「…………」

    日向「…………」

    散々迷った末に。

    日向(そういや俺、ちょっと前に七海にパンツ貰ってたな)

    ということで諦めた。

    その時日向は、何気なく七海と話してたら突然パンツを貰えた事にかなりびびっていた。


    温泉(脱衣所)


    日向「ん?」

    温泉には、左側に混浴用、右側に男女別用が用意されていた。

    日向「……これがあって七海が混浴するわけないよな」

    大人しく右側へ行く。


    温泉


    割と狭い。

    日向(まあ当然っちゃ当然か。俺しか入るわけないところだしな)

    モノクマ「やっほおおおおおう!!」

    日向「うわ!?」

    モノクマが現れた。大声にエコーがかかる。

    日向「モノクマ!? こんなところにまで現れるのか!」

    モノクマ「もちろん! お望みとあれば女湯までひとっ走り行って来ますぜ!」

    日向「お前は俺を変態に仕立て上げたいのか!」

    モノクマ「だって今までの行動の半分以上が変態的だったじゃん! ユー!」

    日向「うっ……! そ、そんなことより、なんで腰に布巻いてんだよ! お前意味ないだろ!」

    モノクマ「きゃー日向くんのえっち」

    日向「それは素なのか!? モノマネか!? ハッキリしろ!」

    モノクマ「落ち着けよ! 混乱してツッコミが適当というか八つ当たりレベルだよ!」

    日向「はぁ……はぁ……。ま、まあツッコミはもう疲れたからな。そろそろ止めるか……」

    モノクマ「はぁはぁって何喘いでんの? ボクのボディにメロメロだって? 変態?」

    日向「疲れたっつってんだろ!!」

    日向(鬱陶しいことこの上ない……)

    日向(……ん?)

    日向は桶を持って、温泉のお湯を汲む。

    モノクマ「ん?」

    ザバァッ

    モノクマに温泉水をかける。

    モノクマ「ぎゃあ! 熱い! 溺れる!」

    日向「お前そもそも息してるのか?」

    水でもかければ壊れるかもと思ったが、そこまで甘くないらしい。

    モノクマ「お返しだ!」

    どこからともなく水鉄砲を取りだした。

    モノクマ「死ね!」


    バシュン!


    ドゴォッ!


    日向「……ん?」

    日向を外した水鉄砲は、壁に亀裂を作った。

    モノクマ「チッ。外したか」

    日向「いやいやいや! なんだよその武器! 何万倍返しだよ!」

    モノクマ「問答無用!」

    バシュン!

    日向「うおッ!」

    ドゴォッ!

    床に小さな穴が開く。

    日向「おい! 自分で破壊してどうすんだよ!」

    モノクマ「いいもん後で直しておくから!」

    日向「そういう問題じゃ……うおぁ!」

    ドゴオッ!

    再び床が犠牲になる。

    日向「くっ……!」

    日向(とりあえず……>>18!)
  18. 18 : : 2015/07/31(金) 23:23:34
    男のロマンである覗きを持ちかけてみる
  19. 19 : : 2015/08/01(土) 02:23:31
    日向「モノクマ! 交渉しよう!」

    モノクマ「んむ?」

    日向(よし……動きは止まった……!)

    日向「このままだとこの施設が壊れるだけだ。だから、温泉ならではの男のロマン……何か分かるな?」

    モノクマ「なるほど……つまりこういうことか」

    日向「え」

    ドゴォッ!

    ズドドドドォッ!!

    数発の水鉄砲が壁に撃ち込まれ、混浴湯と男湯がひとつの空間になった。

    混浴湯が若干広い。

    モノクマ「かーらーのー!」

    日向「待て待て待て待て!! 誰がこんなダイナミック覗きをしろと……!」

    ズドドドドドドォッ!!

    更に壁が破壊された。

    幸いというか不幸というか、まだ七海は来ていないようだ。

    モノクマ「チッ。目標無しか」

    日向「お前なぁ……」

    ガラララッ

    扉が開いた音がした。

    日向「……ん?」

    モノクマ「お、これは?」

    七海「あれー? 大きな音がしたと思ったら……壁壊れてない?」

    七海の声だ。

    まだ壊れていない壁に阻まれていて、日向からは姿までは見えなかった。

    日向「七海か!?」

    七海「うん。日向くん、何があったの?」

    日向「い、いや、今モノクマが壁を破壊して……」

    モノクマ「だってさ、折角混浴湯があんのに、別々に入るとかつまんないじゃーん!」

    日向「つまんないじゃーん、じゃねーよ!」

    モノクマ「しょうがないなぁ。明日までに直しておくよ。今日はそれで我慢したまえ。アデュー!」

    日向「あ!」

    モノクマは去って行った。

    日向「…………」

    七海「…………」

    七海「で、どうする?」

    日向「どうする……ってもな……」

    日向は>>20を提案した。

    >>20
    着衣混浴
    水着混浴
    普通混浴
    そのまま
    入らない
    しりとり
  20. 20 : : 2015/08/01(土) 06:53:02
    ふつう
  21. 21 : : 2015/08/02(日) 03:53:07
    日向「よし、七海! 混浴しよう! 普通に! タオルすら無しで!」

    七海「……冗談だよね?」

    日向「……ハイ」

    七海の声に若干殺気を感じた。気がした。

    結局2人は少し広い混浴湯へ移動した。お互いに反対の位置に居て、出来る限り離れている。

    七海「ここって、温泉というよりどっちかっていうと銭湯に近いよね」

    日向「そうだな。まあ水が普通の水じゃないっぽいから別にいいんじゃないか?」

    七海「海水だったりして」

    日向「ないだろ」

    七海「日向くん、ちょっと飲んでみてくれない?」

    日向「嫌だよ」

    七海「口移ししてあげるからさ」

    日向「喜んで」

    七海「つっこんでよ」

    日向「必殺ボケ返し」

    七海「ごめん、今までの言動からしてボケなのかどうか分からないや」

    日向「俺は一体どんな目で見られてんだよ……」

    七海「変態?」

    日向「疑問系の割に即答したな」

    七海「変態」

    日向「疑問系ですら無くなったな」

    七海「変態!」

    日向「ここで確信したな」


    マスカットハウス


    2人はストロベリーハウスに向かう。

    七海「今更だけど、閉鎖空間に2人ってなんか怖いね」

    日向「そうだな……。時間的に見て、もう夜か。昼と全く明るさは変わらないが」

    七海「お化けってこういう状況でも出て来るのかな?」

    日向「壁抜け出来る系幽霊なら出るんじゃないか? 枕元に」

    七海「……お化けって実体が無いのにどうするんだろう」

    日向「あれだな。なんか耳元で囁いてくるんだよ」

    七海「……なんて?」

    日向「悪い子はいねが〜悪い子はいねが〜」

    七海「なまはげが居たらそれはそれで怖いね」

    日向「寝込みを襲われるとか絶望的だな」

    >>22
    怖い話をする
    外の話をする
    将来の話をする
    七海を調べる
    必殺・スーパー日向ドリルストーム
    俺のターン! ドロー!
  22. 22 : : 2015/08/02(日) 20:26:22
    怖い話し
  23. 23 : : 2015/08/03(月) 02:54:50
    日向「七海。こんな話を知ってるか?」

    七海「知らない。早く行こう」

    七海は何かを察したらしい。

    日向「あるところに、ウサギとカメが住んでいたんだ」

    七海「……へえ」

    足止めに成功した。

    日向「ウサギとカメはいつも一緒だった。カメは足が遅い分力持ちで、ウサギは力が弱い分足が速くて、まあ協力し合いながら仲良く暮らしていたんだよ」

    七海「……うん」

    日向「ある日、2匹は明るい空の下、山へピクニックに出掛けた」

    日向「山頂で景色を眺めながら、2匹はお弁当を食べて、その後に元気に遊んだ」

    日向「やがて2匹は疲れて、寝てしまったんだ」

    日向「そしてウサギの目が覚めると、傍にカメの姿は無く……

    七海「ストップ。もういいよ、ほら、エレベーター来たよ」

    ストロベリーハウス行きのエレベーターに乗る。

    日向「……カメの姿は無くなっていたんだが、景色も変わっていたんだ。つまり、寝返りをうったせいで、山から落ちてしまったんだな」

    日向「再び山を登ろうとしたウサギは、急に首が締め付けられるような感じがした。そして、カメの声が聞こえたんだ」

    日向「何で先に帰るんだよ。ぼくは山にいるよ。何年も前から。早く来てよ。ぼくたちずっと一緒だったじゃないか」

    七海「…………」

    日向「おかしい。ウサギは思った。カメがいないハズなのに声が聞こえる。それに、カメにはついさっきまで会っていたんだ」

    日向「だが容赦無くその声は聞こえ続ける」

    日向「酷いよ。早く来てよ。ぼくのところに。一緒に来てよ。ねえウサギさん。ぼくたちずっと一緒なんだよずっと一緒ずっと一緒ずっと一緒ずっと一緒ずっと一緒ずっと一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒一緒」

    日向「ず っ と 一 緒 だ よ」

    日向「ね ?」

    日向「その声を境に、ウサギは全てを察したんだ。そして言った」

    日向「今、君のところに行くよ」

    日向「次の瞬間、ウサギはカメに連れ去られてしまった」

    七海「…………」

    日向「お、着いたな。んじゃ行くか」

    ストロベリーハウスに到着し、日向はスタコラ行ってしまった。

    七海「……待っ……」

    七海も後ろからついていく。

    日向(本当にこんな話で怖がるんだな……)

    日向は少し自信がついた。


    日向達は部屋の前に着いた。

    日向「七海はどこで寝るんだ? やっぱ最初に居た部屋がいいか?」

    七海「……えーっと……」

    七海「……日向くんは?」

    日向「>>24

    >>24
    質素な客室
    普通の客室
    豪華な客室
    七海と同じ部屋
    精神と時の部屋
    どこだと思う?
    ラウンジ
    雪山
  24. 24 : : 2015/08/03(月) 08:40:46
    どこだと思う?
  25. 25 : : 2015/08/03(月) 12:38:08
    七海「……豪華な客室?」

    日向「いや」

    七海「普通の客室」

    日向「不正解」

    七海「……質素な客室」

    日向「違う」

    七海「じゃあ、ラウンジ?」

    日向「そこでもない」

    七海「うーん……もう思いつかないよ」

    日向「ま、俺はどっか適当なところで寝てくるから。七海は豪華な客室で適当に寝ててくれ」

    日向は階段側へ歩き出した。

    七海「……え、日向くんどこ行くの?」

    日向「どっか」

    七海「客室開いてるよ? ここに居ないの?」

    日向「今度な」

    七海「此処以外寝る場所無いよ?」

    日向「適当に見つけるよ」

    七海「お化けが出るよ」

    日向「出るかもな」

    七海「殺されちゃうよ」

    日向「かもな。七海も気を付けろよ」

    七海「…………」

    もう言葉が見つからない。

    七海「……日向くん」

    七海「えーっと……一緒に……寝る?」


    レストラン


    狛枝「モノクマ」

    モノクマ「なにさ。今いいとこなのに。なんでここでボクを呼ぶのさ。絶対狙ってやがるだろコラ」

    左右田「何のはなししてんだ? あっちで何が起きてんだよ……」

    モノクマ「あーあ、残念だなぁ。折角七海さんと日向くんがゴニョゴニョなのに」

    九頭龍「あーもう言いてえ事は分かったからそれ以上言うな」

    辺古山「…………」

    モノクマ「で、そんな貴重な時間を割かせてまで、ボクに何の用? こんな夜中に」

    狛枝「ちょっと交渉したくてね」

    モノクマ「はぁ?」
  26. 26 : : 2015/08/04(火) 02:25:49
    モノクマ「交渉って、何をするつもりなのさ」

    狛枝「今ごろ二人は、安全にドッキリハウス内で暮らしてるんだよね?」

    モノクマ「うん。まあね。安全すぎてあくびが出ちゃうくらいにはね」

    狛枝「だから、それだとちょっとつまらないから、ゲームを提案したいんだ」

    モノクマ「ほう?」

    狛枝「二人には、もうちょっとハラハラドキドキな絶望に立ち向かってほしいからね……!」

    狛枝「もちろん、それに打ち勝ったら、ちゃんと二人を解放してもらうよ」

    モノクマ「うぷぷ。わざわざ密室空間の二人に更なる仕打ちをさせるなんてね。二人が知ったらきっと怒るよ」

    九頭龍「俺らで話し合って決めた結果だ。責任は狛枝が持つってよ」

    左右田「そうだ! 責任は狛枝が持つからさっさと始めろ!」

    モノクマ「オッケーいいよ! ただし打ち勝てなかった場合、あの二人は何があろうとあのハウスの中。それに加えてオマエラの内から一人、禁断の第六の島へ島流しの刑だよ!」

    狛枝「……第六の島?」

    モノクマ「ちょっと作ってみたんだー。第六の島は、生活必需品皆無、モノケモノの大量発生地、最寄りの第二の島までは船で丸一日かかる距離にあるんだよ!」

    「…………」

    その場の全員が固まった。

    左右田「……せ、責任は狛枝が持つっつったろ?」

    モノクマ「そんなの知りませんなあ。ボクの気分次第ですなぁ」

    九頭龍「……ああ、いいぜ。やってやろうじゃねえか」

    モノクマ「お? いいすか? やっちゃっていいすか?」

    狛枝「うん。決まりだ」

    モノクマ「へっへっへ。闇のゲームの始まりだぜ」




    ドッキリハウス

    豪華な客室


    日向「……ん」

    七海「……すぅ」

    日向が先に眼を覚ました。

    客室のベッドは二人で寝るには若干狭い。夜はお互い背中合わせで眠っていたが、朝はいつの間にか七海が日向の方を向いて寝ていた。

    日向(……よく寝返りうてたな)

    七海「……ん」

    日向「お。おはよう」

    日向が立ち上がろうとした瞬間、七海も眼を覚ました。

    七海「ん……おはよう……」

    日向「さて……と」


    廊下


    モノクマ「グッモーニン! ゆうべはおたのしみでしたね!」

    日向「やかましい」

    七海「ふわぁ……。あれ、モノクマ?」

    モノクマ「うぷぷ。二人にビッグチャンス! なんと、外に出る機会がもらえました!」

    日向「え……本当か!?」

    七海「…………」

    モノクマ「ルールは超絶簡単! スーパーファイナルウルトラハイパーミラクルデッドスペシャルルームに挑戦して、クリアするだけです!」

    日向「言ってることは簡単だが内容が簡単じゃない!」

    モノクマ「どぅする? 挑戦してみる? 気が変わらない内に行っちゃった方がいいかもよ? 逝っちゃったら元も子もないけどね! アーッハッハ!」

    日向「…………」

    >>27
    挑戦する
    後回しにする
    七海の意見を聞く
    七海を調べる
    モノクマを調べる
    え? 今なんて?
    ジャーマンスープレックス
    日向ニードルヘアアタック
  27. 27 : : 2015/08/04(火) 04:12:36
    後回しにする
  28. 28 : : 2015/08/04(火) 09:35:10
    日向「七海、とりあえず朝食取るか」

    七海「うん。賛成」

    二人はマスカットハウスへ向かった。

    モノクマ「…………」

    モノクマ「ね? まあこうなると思ったよ」


    狛枝「まあ当然っちゃ当然だね」

    九頭龍「あんなのどう見ても怪しいからな」

    ソニア「あれなら私も行きませんね……」

    花村「まあ、戦いの前の腹ごしらえと考えれば……」

    外の人達は、中の様子をモニターで観察していた。

    狛枝「さて、あの二人が覚悟を決めるのはいつかな」

    十神「こうなってしまった以上、モノクマはあの二人が挑戦しない限り出すつもりはないだろうな」


    マスカットハウス


    朝食を取り、作戦会議を始めた。

    七海「で、どうする?」

    日向「……とりあえず今はまだ後回しにした方がいいだろうな。何が起こるか分からないし、幸い時間制限は無いみたいだ。今の内に、俺達に出来る事をやっておくぞ」

    七海「今の内に出来る事って?」

    日向「そうだな……」


    >>29
    武器の調達
    食料の調達
    情報収集
    七海とデート
    必殺技の練習
    逆立ちしつつ叫びながらドリルのように高速回転して走り回る
    トイレ
    七海を調べる
  29. 29 : : 2015/08/04(火) 09:54:09
    デート
  30. 30 : : 2015/08/06(木) 01:24:23
    日向「七海、デートするぞ」

    七海「え?」


    公園(ストロベリーハウス)


    七海「急にどうしたの?」

    日向「元々俺達はデートする予定だったろ。楽観的に考えれば、ここは誰もいない場所だ。周りに気を遣わずに、今だけは二人で遊べるんじゃないかと思ってな」

    七海「…………」

    日向「ま、死ぬ前に全力で遊んでおくってのもいいだろ」

    七海「……違う」

    日向「え?」

    七海「死ぬ前なんて言わないで。諦めるんじゃなくて、希望を持とうよ。それで、絶対生きて帰ろう。二人一緒に」

    七海「ね?」

    日向「……ああ」

    日向「そうだな! モノクマの罠なんて、今更すぎるもんな!」

    七海「うん……!」

    日向「じゃーなんだ。折角モノクマに誰もいない場所に連れてきてもらったんだ。周りを気にせずデートするぞ! そして、帰ったら遊園地なりなんなり行ってもう一度デートしよう!」

    七海「うん、それでいいんだよ!」

    二人の士気が向上した。



    温泉にあった卓球をすることに。

    七海「じゃあいくよー」

    日向「おう」

    結果ネタバレ;日向が勝った。

    七海「ほい」

    コン

    日向「よっ」

    カン

    七海「っと」

    コン

    日向「ほっ」

    カン

    七海「たっ……!」

    ドテ

    コケた。


    「王様だーれだ」

    日向「よし俺だ。じゃー……」

    日向「……1番が逆立ちする」

    七海「私7番」

    日向「無理ゲーだろこれ」

    二人の間には、11枚のカードが散らばっている。

    「王様だーれだ」

    七海「私だね。じゃあ……」

    七海「4番が「俺はホームレス」と「俺はホモです」を交互に10回ずつ正確に言う」

    日向「おかしい。絶対おかしい」

    日向は4番。


    昼食

    七海「はい日向くん。あーん」

    日向「いや……それあーんするものじゃないだろ」

    七海の手にはパイ。

    七海「パイを作る材料しか無かったんだよ」

    日向「じゃあせめてパイの皿をそのまま持つの止めないか? ぶつける気満々だよな?」

    七海「日向くん、ほら。あーん」

    日向「…………」

    日向「……あーん」

    ベチャ


    七海「うーん。デートってなんだろうね」

    日向「それは俺が聞きたいな」

    そもそも娯楽施設が少ない。やれることは非常に限られている。

    七海「日向くん、次は何しよっか?」

    日向「…………」

    日向(……ま、七海は楽しそうだからいっか)

    日向「そうだな……>>31
  31. 31 : : 2015/08/06(木) 04:28:41
    キス
  32. 32 : : 2015/08/08(土) 02:40:52
    日向「キス……するか?」

    七海「なるほど、定番……だね? うん。じゃあ……」

    七海は少し水の入ったペットボトルを取り出し、少しだけ飲んだ。そのままそれを日向に手渡す。

    日向「……えーと、これは……」

    七海「ご名答。間接キスってやつだね」

    日向「まだ答えてないんだが」

    七海「ほら、遠慮しなくてもいいんだよ?」

    日向「…………」

    日向は口を開け、ペットボトルを口へ運ぶ。

    七海「……ん」

    日向「……!」

    ペットボトルに割り込んで、日向の口に七海の口が重なった。

    日向「……ぶわっ!」

    七海「!」

    身長差から、七海は日向に半分飛びつくようにしていた為、日向はバランスを崩して後ろに倒れた。七海も日向を掴んだまま、一緒に倒れる。

    七海「日向くん、大丈夫!? ごめんね、無理しちゃって……」

    日向「い、いや、心配するなよ。これくらい平気だ。別に頭を打ったわけでもないしな」

    七海「良かった……」

    七海「…………」

    日向「七海? ……っ!」

    倒れた日向に乗っかったまま、七海は日向に再びキスをした。

    七海「……ん……」

    日向「…………」

    七海「……っはぁ……はぁ……」

    一旦離れて息を整えたかと思ったら、またすぐに口が重なり合う。

    七海「…………」

    七海「……っはぁ、はぁ……。日向くん……」

    日向「……七海……」

    何度も、何度も。
  33. 33 : : 2015/08/08(土) 02:47:15
    七海「…………」

    日向「…………」

    何回目か分からなくなってきたあたりで、やっと2人は立ち上がった。

    今更ながらお互いに顔を赤くして、お互いの顔も見ずに言う。

    七海「……さて、これからどうしよっか? 日向くん」

    日向「そ……そうだな……。えーっと……」

    モノクマ「リア充爆散灰燼に帰せー!」

    日向「うわ! モ、モノクマ……!」

    モノクマ「やっと驚いてくれた! 嬉しいな! ボクって日向くんの驚く顔を見るのが生き甲斐だからね!」

    日向「全力で他の生き甲斐を探せ!」

    七海「……何しに来たの?」

    モノクマ「いやさ、ウルトラスーパーデラックスミラクルデッドファイナルスペシャルルームをクリアしろっつってんのに、こんなとこでけしからんことしやがってたから止めに来たのよ」

    日向「部屋の名前大分変わってるぞ」

    七海「別に、今すぐ行けなんて言われてないよ?」

    モノクマ「知らねえなあ。ボクの機嫌がルールだ」

    日向「随分と扱いにくそうなルールだな」

    モノクマ「まったくもう! オマエラの挑戦待ってるぞ!」

    モノクマは去って行った。

    七海「……だって」

    日向「…………」

    日向「……はぁ」


    >>34
    仕方ないのでデッドルームへ行く
    意気揚々とデッドルームへ行く
    ラップをかましながらデッドルームへ行く
    とりあえず寝たいのでベッドルームへ行く
    少し早めの昼食の為ダイニングルームへ行く
    七海と遊ぶ(内容も)
    アーイアイ アーイアイ アーイアイ アーイアイ
    おさーるさーんだよー
  34. 34 : : 2015/08/08(土) 14:57:51
    ベッドルーム
  35. 35 : : 2015/08/10(月) 15:55:18
    豪華な客室


    日向「……ぐぅー」

    七海「……くかー」

    モノクマ「こんな時にマジで寝やがったコイツラ……」


    レストラン


    左右田「で。デッドルームに行けとゆーに、全く行く気配が無いわけだが?」

    田中「よもや、あの地で永遠を過ごすなどとは考えておらぬだろうな……?」

    狛枝「それだったらちょっと困るなぁ……」

    罪木「そうですよぉ! は、早く日向さんを連れ戻さないと!」

    小泉「いつモノクマに殺されてもおかしくない状況なんだよ!?」

    十神「おちつけ。それなら俺達も同じだろう。モノクマが殺そうと思えば、俺達なんていつでも死ぬ。だが今までそれをやってこなかった。それはあの2人にも同じだろう」

    狛枝「うん。モノクマが直接あの2人に手を出すとは考えにくいね」

    西園寺「なんであんたたちはそんな冷静なんだ!」

    九頭龍「実際今はそこまで危険じゃねーだろ。あのなんとかデッドルームに入る方が、今よりずっと危険だっつーの」

    ソニア「確かに……少し慌てすぎたかもしれませんが……」

    狛枝「落ち着いた? よし、じゃあそろそろ行こっか」

    左右田「あ? どこに?」

    狛枝「もちろん、ドッキリハウスのある汽車だよ。どうやらデッドルームの解説役として、モノクマは四六時中2人を見守らなくちゃいけないみたいだからね」

    九頭龍「そこまで考えて交渉してたのか……!?」

    狛枝「いや、ボクがそんなことまで出来るわけないよ。ま、そうなればいいなとは思ってたけどね」

    左右田「オメーなら100%そう仕向けそうだっての……」


    ドッキリハウス(外部)


    狛枝「さ、左右田クン。キミの才能を発揮する時が来たよ。改造すれば中に入れるんじゃないかな」

    左右田「んー……これ遊園地のアトラクションだからな……。まああんま期待すんじゃねーぞ?」

    西園寺「やらないよりマシ」

    小泉「せっかく出番もらったんだからやりなさいよ」

    ソニア「最低限、頑張って下さい」

    左右田「も、もっと期待しろよ! あーもう絶対成功させてやる!!」

    田中「……これで中に入れるといいがな」

    狛枝「…………」

    十神「しかし、モノクマに見つかるのも時間の問題というかな……」

    狛枝「というより、もう見つかってるかもしれないね。ボクらはちょっと別の所から観察していこうか?」

    田中「うむ」

    十神「だな」

    3人はその場を離れた。


    モノクマ「はあ……全く暇の極みだよ。壮大に何も始まらない。まるでUFOが世界征服でもしに来たようにね」

    モノミ「かなり重大な事じゃんそれ!?」

    モノクマ「おやモノミ。オマエ今暇? 暇?」

    モノミ「こ、これは……嫌な予感しかしないでちゅ……!」

    モノクマ「口を慎みたまえ。君はジャバ王の前にいるのだ!」

    モノミ「きゃああ! モノクマが杖を装備しまちたー!」

    モノクマ「解説ご苦労様。そして木っ端微塵に砕け散れー!」


    >>36
    日向と七海のベッドルームの様子を見る
    左右田達の様子を見る
    怪しい狛枝3人組の様子を見る
    モノクマVSモノミの様子を見る
    モノクマ劇場を見る
    ネタバレを見る
    七海の入浴シーンを見る
    弐大の入浴シーンを見る
    そんなのいいからさっさと進めろ
  36. 36 : : 2015/08/10(月) 17:28:29
    ヒナナミのベッドシーン
  37. 37 : : 2015/08/11(火) 01:04:43
    日向「ぐー……」

    七海「すぅ……」

    日向「ぐーぐー」

    日向がぐーぐー言いながら寝ている。うるさい。

    日向「ぐっ……」

    日向の目が覚めた。分かりやすい。

    日向「ん……?」

    七海「……くかー……」

    日向「……!?」

    日向と七海は向き合って寝ていた。

    しかも2人には狭いベッドの上。七海の顔が至近距離に映る。

    日向(えーっと……どうすれば……)

    日向の視界に七海の無防備な体が映った。

    日向「…………」

    日向(起きない……よな……?)

    目を瞑り、事故に見せかけて七海の胸に触れた。

    体温や鼓動が伝わってくる。

    七海が起きる気配は無い。

    半分抱きつくように七海の後ろに手を回し、お尻を軽く撫でる。

    日向(さすがに……七海は柔らかい……)

    七海の顔がさっきよりも近づく。寝息がかかる。

    七海「……すぅ……」

    日向「…………」

    日向(こんなことしても……な)

    日向は七海から少し離れ、体を反転させようとした。

    が、体が上手く回らない。

    日向「……?」

    七海「……ここで終わるのは酷い……と思うよ」

    日向「……!」

    七海が日向の服を引っ張っていた。

    七海「私達……今、2人きりなんだよ……?」

    日向「な……」

    七海「来て……日向くん……」

    日向「七海……!」

    七海「……あっ」





    チュンチュン……

    日向「…………」

    七海「おはよう、日向くん」

    七海は既に起きていた。

    日向「あ……ああ……」

    日向「…………」

    日向(……?)

    日向(何かがおかしい……)

    日向(……何かが……)

    日向(…………)

    日向(……!)

    日向「七海……!」

    七海「えっ?」

    日向「ここ……ドッキリハウスなのに、チュンチュンって聞こえるのはおかしいだろ!!」

    七海「……!」





    日向「……ハッ……」

    目の前が真っ暗になっていた。

    日向(夢……え? 今の全部丸ごと夢か?)

    めちゃくちゃ現実感のある夢のようだった。

    日向(じゃあ今はまだ寝て……)

    七海「……すぅ……」

    日向「……!?」

    七海の寝息が聞こえて、日向が目を開ける。

    ものすごい既視感。2人はお互いに向き合って眠っていた。

    日向(……夢なのかどうかハッキリしてくれよ……)

    これが現実だとすれば、手出しすれば色々とマズい。夢の中と違って、冷静に考えることが出来た。

    日向(いやまぁ既にキスはしたけど……あれは同意の上でだから……)

    とりあえず変な気を起こさない内に、日向は起き上がった。

    日向「ふわっ……」

    日向(そういえば夢の中で……七海の体温はリアルにしっかりと感じ取れたよな……? 寝息も顔にかかってたし……)

    日向(待て……。夢と現実が同じ状況だったのなら、夢を見てる間に、俺は現実で同じ事を……?)

    日向「…………」

    日向「ダメだ。寝起きで頭が働かない」

    日向は考えることを止めた。


    しばらくして七海が起きた。

    七海「おはよう日向くん……」

    日向「あ、ああ……おはよう」

    七海「…………」

    日向「……?」

    七海は日向を少しじっと見たあと、すぐに顔を逸らしてリュックを背負う。

    七海「夢の中で……ね」

    七海はリュックを背負い、少し赤くなりながら言った。

    七海「……日向くんにエッチなことされた」

    日向「いや……それ俺は関係ないだろ!?」

    だがそうは言い切れない。

    何か罪悪感的なものを感じた日向だった。


    廊下


    日向(いや……あれは夢の中の出来事で……たまたまお互いそんな感じの夢を見ただけだ……きっと)

    七海の夢は聞いたが、日向の夢は完全に犯罪者なので七海には言わなかった。言ったら何かがというか全てが終わる気がした。

    七海「さて……よく寝たけど……これからどうしようか?」

    日向「そうだな……もう十分遊んだしな……」

    七海「別に遊んでもいいと思うよ?」

    日向「あとは誰か呼んでみるか?」

    七海「モノクマくらいしか来ないだろうけど……」

    日向「酒でも飲むか」

    七海「未成年だよ」

    日向「じゃあ混浴に行くか」

    七海「それに意味はあるの?」

    日向「……デッドルーム」

    七海「……行くの?」

    日向「塞ぐ」

    七海「本当に出られなくなっちゃうよ」

    日向「俺は別にそれでもいいが……あとは……デッドルームやモノクマの罠に備えるか……」

    七海「何が起こるか分かったもんじゃないからね。日向くんの言動もだけど」

    日向「あとはもう奇声回転フライング逆立ちしか」

    七海「その逆立ち推しは一体何なのかな? 無駄に語呂が良いね」

    日向「よし。じゃー>>38だ」
  38. 38 : : 2015/08/11(火) 22:08:45
    混浴してみないか
  39. 39 : : 2015/08/14(金) 19:44:04
    日向「七海。ちょっと混浴しよう」

    七海「ちょっとコンビニ行こう、みたいなノリで言う事かな?」

    日向「ああ」

    七海「ごめん、そこ真面目に肯定されるとは思わなかったよ」

    七海「うん、別にいいよ。いいんだけど、それに意味があるのかな?」

    日向「温泉に何かヒントがあるかもしれない」

    七海「それなら1人で入ってきたら?」

    日向「2人で入る事で何か仕掛けが発動するかもしれない」

    七海「どうして昨日は発動しなかったんだろうね?」

    日向「今日モノクマがそう仕掛けたかもしれない」

    七海「モノクマってそこまで暇かな? あ、そこまで暇だね。うん」

    日向「壁が直ったか見に行きたい」

    七海「うん、混浴する必要性がないね」

    日向「七海と混浴したい」

    七海「ストレート」

    日向「埋蔵金が眠ってるかも……」

    七海「分かったよ! 分かったから! 混浴するなら早くしよう、ほら」

    日向「よっしゃ!」

    七海「はぁ……負けたよ。ゲームオーバーだね」

    日向「むしろゲームクリアだろ!」


    温泉


    モノクマ「んむ? お2人さん何故にここへ? まだ夜じゃないよ? 時間感覚掴めないかもしれないけど」

    日向「ちょっと混浴に行こうってな」

    モノクマ「ちょっとコンビニ行こう、みたいなノリで言う事かな?」

    七海「今って開いてますかー?」

    モノクマ「ああ、うん。まあね。壁も直しといたよ。入りたければ入んなよ。ボクはこれにて」

    モノクマは去った。

    七海「……なんかもう、デッドルームは諦めた感があるね」

    日向「そんなことより混浴しようぜ」

    七海「一体何がそこまで君を駆り立てるのかな……」

    日向「決まってるだろ。そこに混浴温泉があるからだ」

    七海「日向くん、なにかおかしくなってない?」

    日向「……ああ、自分でもそう思う」

    日向はちょっとだけ冷静になった。

    日向「……さて、と」

    日向は提案した。


    >>40
    男湯で
    女湯で
    混浴湯で
    客室で
    なぞのばしょで
    デッドルームで

    >>41
    着衣混浴
    水着混浴
    普通混浴
    全裸混浴
    別々温泉
    死屍累々
    魑魅魍魎
    共鳴合体
    戯画鳥瑠
    逆立回転
  40. 40 : : 2015/08/15(土) 02:13:54
    混浴風呂
  41. 41 : : 2015/08/15(土) 02:14:11
    全裸混浴
  42. 42 : : 2015/08/18(火) 01:51:02
    日向「七海! 混浴湯で全裸混浴するぞ!」

    七海「パードゥン?」

    日向「七海! 混浴湯で全裸混浴するぞ!」

    七海「わんもあ」

    日向「七海! 混浴湯で全裸混浴するぞ!」

    七海「えーと……もう一回」

    日向「七海! 混浴湯で全裸混浴するぞ!」

    七海「ちょっと」

    日向「七海! 混浴湯で全裸混浴するぞ!」

    七海「……はぁ。まさかちゃんと返してくるとは思わなかったよ……。繰り返してれば我に返ると思ったんだけどな……」

    日向「今更俺がこんなセリフで恥ずかしがると思うか?」

    七海「うん、それはないね」

    日向「そうだろ?」

    何を誇らしげに。

    日向「まあたまには裸の付き合いもいいじゃないか?」

    七海「花村くんに言ったらどうかな」

    日向「止めてくれ……」

    日向「分かった。譲歩する。湯船以外ではタオル使っていいとしよう」

    七海「じゃあ私こっちだからー」

    七海は会話をキャンセルして、さっさと中に入ってしまった。

    日向「くっ……説得が足りなかったか……」

    日向は諦めて中に入る。

    ……ちょっと混浴湯を覗いてみたが、七海の姿無し。壁もキレイに直っていた。

    日向「失敗したか……」

    日向(いや……ここで諦めるのはどうなんだ……)

    日向は何かの力に目覚めそうだ。

    日向(ここで特攻するのが……真の男のマロンというやつじゃないのか……!?)

    日向「ん、マロンだっけ? まあいいや」

    日向(混浴湯を介して隣の更衣室まで行けば、女湯に特攻が可能……! 多分!)

    >>43
    特攻する
    殺されそうなのでしない
    せめて1人で混浴湯に浸かる
    もう帰る
    必殺ニンゲンタケコプター
    とりあえず叫ぶ
  43. 43 : : 2015/08/18(火) 12:56:00
    もう帰る


  44. 44 : : 2015/08/22(土) 03:28:37
    日向「……ふぅ」

    日向は冷静になって温泉から出てきた。

    日向(七海のやつは……本当に入ってるかもな)

    単独行動だ。

    日向(とはいったものの……もう大体調べるところは調べたしな……)

    日向「……ん?」

    1人になって気付いた。

    自分さえ気を付ければ、全く何の音も聞こえない状況。

    微かに、機械が稼働しているようなゴウンゴウンという音が聞こえた。

    日向(……まあ、こんだけの設備があって、機械が無いわけ無いんだが……)

    日向はそれが少し気になって、音を追いかけてみることにした。

    足音ひとつで消えてしまうほどの小さな音。慎重に、時折立ち止まって耳を澄ませながら、音を追いかけていく。

    すると心なしか、音が大きくなっていくように感じた。


    1階


    女子トイレ


    女子トイレ。

    間違い無くトイレから音が聞こえてくることまでは突き止めたが、男子トイレはいくら探しても何も見つからなかった。

    日向(……七海はいないし、さっさと調べて帰るか……)

    ぱっと見何も無い。だが明らかに機械の音が聞こえてくる。小さい音だがハッキリ聞こえる。

    日向(……個室か?)

    全部のドアを開けるが、何も無い。

    だが一番奥の個室を開けた途端、音がよく聞こえるようになった気がした。

    日向(……ここを調べてみるか)

    日向は個室の奥の壁に手をついた。

    ぐるんっ

    日向「なっ……!?」

    少し押しただけで壁からの抵抗は消え、壁の一部が回転して日向は奥に転がり込んでしまった。

    日向「……っつつ……」

    日向「……! これは……!?」

    日向が見つけたのは……>>45
    監視ルーム
    苗木誠
    モノクマ倉庫
    日向と七海以外の77期生達
    変な爆弾
    眠っている七海
    黒い日向
    狛枝の写真がいっぱい貼り付けられている部屋
    スーパーモノモノマシーン2
    アンテナのスペア
  45. 45 : : 2015/08/22(土) 04:37:02
    七海
  46. 46 : : 2015/08/22(土) 13:12:39
    七海「すぅ……」

    日向「七海!?」

    何も無い部屋で、倒れて眠っている七海がいた。

    日向「な、なんでここに七海が……!? おい、七海……」

    日向「……っ」

    七海に近づくと、日向は急に頭がクラクラし、その場で転びそうになった。

    日向「な……なんだこれ……ッ!?」

    少し離れるとすぐに治った。

    日向「……おーい! 七海ー!」

    七海「……すぅ」

    一向に起きる気配はない。

    日向「ダメか……。下手に近づくのは危険だし……」

    日向(この機械音……。七海の周りに何か……睡眠ガスのようなものでも流れているのか……?)

    日向(それに……今温泉に居るはずの七海は一体……? ここに連れて来られたのか……?)

    日向「…………」

    日向「……確かめてくるか」

    日向は一旦その場を後にした。


    温泉前


    七海「あれ、日向くん? どこ行ってたの?」

    日向「な、七海……」

    七海は温泉の前で待っていた。髪が湿っている。

    日向(やっぱり……あの部屋にいた七海とは別人……。どっちかが偽物……?)

    日向(いや……あの部屋にいるのが偽物だとしても、あそこに居る意味が無い……。偽物は見つからないと意味ないもんな……)

    日向(つまり……今俺の目の前に居る七海は……)

    七海「?」

    日向(だけどそうだとしたら……こいつは誰なんだ……? モノクマか……?)

    日向「……おい、モノクマー!」

    モノクマ「お呼びっすか? 一回5千万円ぽっきりになりますぜ。即時払いで」

    日向「金取るのかよ! しかも金額的に払わせる気無いだろ!」

    七海「常に5千万円持ってる人がいたら見てみたいよ」

    モノクマ「で、何か用なの? ボクだって暇じゃないんだけど?」

    日向「あ……えーっと……お前って複数人同時に存在することって出来るのか?」

    モノクマ「…………」

    モノクマ「それを聞いてどうするの?」

    日向「いや、単なる興味だ」

    モノクマ「あのさあ……こっちだって暇じゃないんだぞ! そんな興味でホイホイ呼ぶなよな!」

    モノクマ「やろうと思えば出来るよ! はい以上! じゃあね!」

    モノクマは怒りながら去って行った。

    日向「…………」

    七海「日向くん? 何かあったの?」

    日向「……いや、何でも無い」

    日向(落ち着け……。この七海が偽物である保障はない……。一緒に寝た時、ちゃんと体温も感じたし……癖も七海と同じなんだ……。惑わされすぎだ……)

    日向(そうだ……。可能性だけなら、あの部屋の七海が単なるモノクマの遊びって可能性もあるんだからな……)

    日向(よし……とりあえず……)

    >>47
    直球にもう1人の七海について聞く
    さりげなくドッペルゲンガーの話でもする
    逃げる
    暗殺を試みる
    七海を調べる
    七海と遊ぶ
    ドッキリハウスの構造の謎を解き明かす
    必殺・竜巻サイクロントルネード台風ハリケーン
  47. 47 : : 2015/08/22(土) 13:45:17
    調べる 期待
  48. 48 : : 2015/08/22(土) 15:47:53
    >>47 期待ありがとうございます!


    日向「よし、七海。そこを動かないでくれ」

    七海「え? うん」

    日向「…………」

    じーっ

    七海「……?」

    日向は七海を観察し始めた。

    日向(……やっぱりどこも変なところはないよな……)

    手や顔や髪や足を触ってみても、どこも変なところは無い。背中にチャックのようなものは見当たらない。

    日向(感触も完全に人間の生身……。ロボットのような感触も無いし、体温も感じれる……)

    日向「七海。服脱いでくれるか?」

    七海「それをそんな当然のことのように言うのおかしくないかな?」

    日向「そうか?」

    七海「まさか変な事言ってるって自覚してないの?」

    日向(服を脱ぐ事を拒否した……。つまりそこに何か秘密が……)

    日向「なるほどな……」

    超真面目な顔して七海の胸に手を置いてみる。

    やはり本物の感触があった。鼓動を感じる。

    七海「……これに何か意味があるの?」

    日向(やはり……体に触れられる事を嫌がっている……)

    日向(それはつまり……何処かに偽物へと繋がるヒントがあるからで……)

    日向(……いやないな)

    我に返った。

    日向(なんでもかんでも疑いすぎだな。七海が抵抗していないとはいえ、流石に調べすぎるのも良くないか)

    日向「……七海。お前のパンツは何色だ」

    七海「ピンク」

    日向(よし、この七海は本物だ)

    我に返っていなかった。


    日向(とりあえず……いくら手掛かりがあっても、決定打がないな……。手っ取り早いのは部屋の七海を起こしてくることだが……)

    七海「……日向くん? さっきからどうしたの? 何か見つけたりした?」

    日向「い、いや。何も」

    日向(部屋の七海の事は極力隠すか……。モノクマにはもう知られているかもしれないが……)

    日向(というか……部屋の七海は大丈夫なのか……? ほっといたら死ぬんじゃ……っていうか最初からあそこにいたとすれば、既に危ない状況なんじゃ……!?)

    日向(……とはいえ……食料持って女子トイレにでも入ったら、さすがに怪しまれるよな……。こっちの七海が寝た頃にもう一度行ってみるか……)

    日向(それまでは……七海の観察でも続けてるか)


    ドッキリハウス外部


    狛枝「……あれかな」

    十神「近くに来ると随分うるさいな」

    田中「この禍々しき気配……まさか、混沌の狭間より現世に持ち出された魔道具か……?」

    ドッキリハウス外部には、ドッキリハウス内部に繋がれている大きな機械が設置されていた。ゴウンゴウンとうるさい。

    狛枝「うーん。見たところ、このままじゃ何も操作出来そうにないね。それこそ左右田クンあたりがいないとね」

    機械はどこにもスイッチなどは無いが、所々に開かないフタがあった。

    十神「まあ、このフタを開けたら内部の機械が見えるのだろうな。もしくは操作するスイッチなどが……」

    狛枝「元々様子見のつもりだったけど、これじゃあお手上げだね。一旦戻ろうか。むやみに壊すのは危険だしね」

    田中「くっ……破壊出来るならば楽なのだがな。この覇王の力を1%解放すれば、いとも簡単に砕け散るであろうが……」

    十神「あの見るからに動かなそうな機関車を改造するより、これを調べた方が随分と有意義だな」

    狛枝「アハハ。さて、左右田クンを連れてこよっか」


    ドッキリハウス内部




    七海「……くかー」

    日向「…………」

    七海が寝静まった頃、日向は起き出した。

    静かに外へ出て、一応小さな食料を持って行く。


    女子トイレ


    日向「……ここだ」

    相変わらず小さな機械音が聞こえる。日向は一番奥の個室の奥の壁を押した。

    日向「……あれ?」

    ぐぐぐ……

    いくら強く押しても、壁は回転しなかった。

    日向「……ここ……だよな?」

    マスカットハウス1階の女子トイレの一番奥の個室。間違い無い。

    日向「塞がれた……!?」

    強く蹴ったり別の箇所を押してみたりしたが、壁は依然として回転しなかった。

    日向「くそ……ッ!」

    日向(やっぱりあそこは……あの七海は……!)

    日向「はぁ……はぁ……くそ……!」

    力みすぎて息が上がっていた。

    日向(でも……この奥にあの部屋があるのは間違い無いんだ……! さっきより小さいが……それでも機械音は聞こえる!)

    >>49
    更に力を入れて壁を開ける
    壁の破壊を試みる
    別の入り口を探す
    モノクマを問い詰める
    叫ぶ
    一旦帰って寝る
    ここで寝る
    デッドルームに挑む
    上から来るぞ! 気を付けろ!
  49. 49 : : 2015/08/23(日) 01:26:14
    破壊
  50. 50 : : 2015/08/23(日) 02:40:54
    日向「こうなったら……壁を破壊してやる!」

    日向「……どうやって!?」

    日向(この辺りに爆弾も穴掘り機械も無い……。あの生活用品の中にもそれらしき物は無かった……気がする)

    日向「…………」

    日向(こうなったら……いちかばちか……!)

    日向「モノクマーッ!!」

    モノクマ「なんだようるっさい……なッ!?」

    モノクマが現れた瞬間を狙って、日向はモノクマの手を掴んだ。

    日向「喰らええええ!」

    モノクマを壁に叩きつけ、すぐ傍にあった掃除用具入れからモップを取りだしてモノクマを突く。

    モノクマ「ぎゃっ!」

    ズドオオオオン!!

    日向「……!」

    モノクマはすごい威力で自爆をした。轟音で壁がビリビリ震える。

    日向(モノクマがここを塞いだっていうのなら……隠れて行動しても仕方ない!)

    モノクマの自爆で壁が破壊され、奥の部屋が現れた。

    日向「やっぱりあった……! 七海!」

    近くで爆発が起きたにもかかわらず、七海は相変わらず部屋で眠っていた。

    日向「七海ぃ! ……ぅぐ……ッ!」

    七海に近づくと、日向は再び意識が朦朧とした。頭がクラクラして視界が回る。

    日向「七……海……!」

    それでも地面を這いながら、少しずつ七海に手を伸ばしていく。

    日向(もう少し……もう少しで……手が……届く……!)

    日向「七海……!!」

    日向「……う……ぐ……ッ」

    七海に触れる直前、日向は意識を失って倒れてしまった。

    モノクマ「…………」

    モノクマ「あーあ。ここまで来られちゃうなんて想定外だよ」

    モノクマ「ま、嘘なんですけどね!」

    モノクマ「キミの原動力でもあり、弱点でもあるそれは……上手く活用出来たら楽しいだろうな……! うぷぷぷぷ……!」

    日向「…………」












    左右田「よっしゃあ! やっと開いたぜ!」

    翌朝。左右田は謎の機械のフタを丁寧に開け、操作盤が現れた。

    田中「フン。何故昨晩の内に出来なかったのか」

    左右田「しゃーねーだろ! ろくな道具も時間も無かったんだしよォ! まず開いた事に感謝しろよ!」

    狛枝「ありがとう左右田クン。さてと……」

    狛枝は謎の機械を調べる。

    狛枝「ま、あまり下手にいじくるのも良くないと思うけど……」

    中にあったレバーを上げると、機械の音が止まった。

    十神「む。やっとやかましい音が消えたな」

    狛枝「うーん。これで中に悪影響が無ければいいんだけどね……」


    ドッキリハウス

    隠し部屋


    日向「……う……」

    日向「……ん?」

    日向は眼を覚ました。

    日向「ここは……そうか、隠し部屋……」

    日向「……! お、おい、七海……?」

    日向は寝ている七海を起こした。

    七海「ん……? あれ……日向くん……? おはよう……?」

    日向「お前……七海……だよな?」

    七海「え? うん、そうだけど……」

    日向(いつの間にか頭も治ってる……。だけど暗くて今が朝か夜かも分からないな……。別に意味で頭がおかしくなりそうだ……)

    七海「日向くん……ここはどこなの? 私達……なんでここに? 私……デートに行く用の服を選んでたはずなんだけど……」

    日向「え、デート?」

    七海「むっ……。忘れちゃったの?」

    日向「あ? あ、ああ……もちろん覚えてるよ。元々俺から誘ったんだしな」

    日向(つまりこの七海は……俺が最初にドッキリハウスに来た時からずっとここに……)

    日向「七海。何かおかしなところは無いか?」

    七海「え? うーん……」

    七海「あっ」

    日向「なんだ?」

    七海「すっごくお腹が空いた」

    日向「……ああ」

    日向は持ってきた食料を七海に渡す。

    七海が食べている間に、日向は壁を手当たり次第に押して回る壁を探す。

    日向(壊れた壁も直ってる……。回る壁もまた塞がってるか……?)

    日向(それに……帰れたとして、あっちで寝ているはずの七海にはなんて説明したら……)

    日向(いや……俺ですら分からないのに、説明なんて出来るわけない……)

    ぐるんっ

    日向「っと……見つけた」

    壁が回る。塞がれていなかった。向こうは女子トイレの個室だ。

    日向「…………」

    >>51
    部屋から七海を出して2人を会わせる
    部屋から七海を出すが2人を会わせない
    七海を部屋に残す
    とりあえず1人で向こうの七海の様子を確認しに行く
    七海だけ部屋から出す
    七海を調べる
    混浴しようぜ
    七海の意見を聞く
    逆立ちしつつ叫びながら走り回る
    2人の七海の事をカミングアウト
    とりあえずその場で寝る
  51. 51 : : 2015/08/23(日) 19:28:30
    疲れたし、寝よう。
  52. 52 : : 2015/09/22(火) 12:03:04
    日向(……なんか色々あって疲れたし……一旦寝てから考えるか……)

    日向は七海に気付かれないように壁を閉める。

    日向「……悪い七海。俺ちょっと疲れたから仮眠取るぞ」

    七海「あ、うん。おやすみ」

    七海「…………」

    七海「ふわぁ〜……。私も何か食べたら眠くなって来たなぁ……」

    七海「……うん……寝てから考えよう……」

    七海もその場で再び眠ってしまった。


    七海「日向くーん?」

    ストロベリーハウス内で別の七海が叫ぶ。起き出したようだ。

    七海「うーん……どこ行っちゃったのかな?」

    七海がふと時計を見る。時計では9時となっていた。

    七海「……本当に、朝か夜か分からないからおかしくなりそうだなぁ……。まあ、朝だと……思うけど」

    七海「日向くん何処に居るんだろ? やっぱりトイレに閉じこもってるのかな? そうだったらお手上げなわけだけど……」

    七海「……ん?」

    七海「……機械音……?」

    静まり返ったハウス内に、小さな機械音がかすかに響く。

    七海「…………」


    ドッキリハウス外


    左右田「本当に戻しちまってよかったのか?」

    狛枝「もしあの機械が、ハウス内の空気清浄機とかだったら危険だからね。何か分かるまでは触らない方が良いでしょ」

    弐大「うぉぉぉおおおおおッ!!」

    狛枝達が立ち往生しているところに、弐大が全力疾走してきた。

    左右田「うぎゃぁぁあああああッ!?」

    弐大「応ッ! 狛枝に左右田、十神、田中! ここに居たかぁ! 随分探し回ったぞッ!」

    左右田「び、びっくりさせんな!!」

    狛枝「何か見つけたの?」

    弐大「そ、それがじゃな……とにかく来てみろいッ!」

    狛枝「……一応行ってみようか」

    十神「……そうだな」


    女子トイレ


    七海「……ここかな……」

    機械の音が近くなる。

    七海「日向くん? 居る? ……って居るわけないよね」

    個室を調べる。

    七海「あれっ」

    壁が僅かに回転していて、うっすらと線が見えるような状態になっていた。

    七海「……?」

    七海が壁を押す。何の抵抗もなく壁が回転した。

    七海「…………」

    七海「そっか、見つかっちゃったんだ」

    隠し部屋で、日向ともうひとりの七海が眠っていた。

    七海「機械が動いてる……日向くんもちょっと巻き添えを喰らっちゃったみたいだね」

    七海「……ちょっと面白いことしてみようかな」

    七海が隠し部屋に足を踏み入れた。


    日向「……ん……?」

    日向が起きる。

    モノクマ「おはようございます!」

    日向「うわぁ!?」

    モノクマ「よっしゃ! 驚いてくれた!」

    ガッツポーズ!

    日向「一々驚かせに来んな! そして地味にドヤ顔止めろ!」

    モノクマ「えー、ここからが本題ですが。日向クン回れ右!」

    日向「はぁ? 何だよ一体……」

    日向「……っ!?」

    隠し部屋の中、日向の後ろには大量の七海が眠っていた。

    モノクマ「その数およそ1億5千万人! 嘘だけど! 略して1億5千万七海!」

    日向「いや……ワケ分からねえよ!」

    モノクマ「この中から本物を見つけろ! 間違えたら即死!」

    日向「無理ゲーすぎるだろ! 説明雑だな!」

    モノクマ「ヘイユー体の隅々まで調べ尽くして頑張っちゃえ!」

    日向「無茶言うなああ!」



    日向「……ッ!!」

    日向は目が覚めた。

    日向「夢……? だよな……。とんだメチャクチャな夢だ……」

    日向「…………」

    日向は七海が寝ている方を向く。

    日向「……っ!?」

    七海が2人になっていた。

    日向「はっ……えぇ? また夢か……?」

    一人ジャーマンスープレックスをしてみたが、夢ではないことが分かった。

    日向「えっと……七海?」

    日向「……ッ!」

    七海に近づくと、強烈な目眩に襲われた。

    日向「またこれか……!」

    すぐ七海から遠ざかると、途端に目眩が治まった。

    日向(機械音も復活している……。というか……なんで2人居るんだ? あっちの七海がこっちに来たのか? それとも……3人目?)

    日向「…………」

    日向(どうする……どっちが本物の七海だ……? 分かったとしても……助ける方法が……)

    >>53
    日向から見て右側に倒れている七海を助ける
    左側に倒れている七海を助ける
    頑張って両方助ける
    一旦外に出る
    一旦寝る
    脱ぐ
  53. 53 : : 2015/09/23(水) 01:28:55
    外に出る
  54. 54 : : 2015/09/23(水) 18:52:00
    日向(……ダメだ……頭が働かない……。一旦外に出るか……)

    日向「悪い……七海。後でまた来るからな」

    日向は隠し部屋を出た。


    七海のコテージ


    七海「すぅ……」

    七海がベッドで眠っていた。

    十神「なん……だと……!?」

    モノミ「千秋ちゃんが消えてから、部屋の整理をしてたんでちゅけど……ロッカーを開けたら、中に七海ちゃんが……」

    田中「混沌の闇に封印された哀れな小娘であるかと思ったが……よもやこれほど近くに居たとはな……」

    狛枝「じゃあ日向クンも?」

    モノミ「それが……残念ながら日向くんのコテージをいくら探しても、日向くんは出てきませんでちた……」

    狛枝「…………」

    左右田「じゃあつまり……日向が1人でドッキリハウスに閉じ込められたってのか!?」

    狛枝「いや……そう決めるのは少し早いね。モノクマが2人はドッキリハウスに強制送還されたって言ってたから」

    左右田「は……? どういうことだ? つまりこの七海は偽物ってことか?」

    十神「結論を出すのは早いということだろう。そもそもこの七海が見つからなければ意味が無いのだからな」

    狛枝「とにかく、この七海さんが早く起きてくれれば少しは情報が集まるんだけどな……」

    狛枝「おーい、七海さん!」

    七海「すぅ……」

    モノミ「この通り、起きる気配が無いのでちゅ……」

    狛枝「…………」

    狛枝「モノクマに事実確認をしたいところだけど、何故か最近姿を現さないんだよね……」

    左右田「くっそ……もどかしいな……」


    ドッキリハウス


    日向「…………」

    トイレから出ると、モノクマが待ち構えていた。

    モノクマ「やあ日向クン。ご機嫌うるわしゅう?」

    日向「一体何なんだよ、あの七海は。何故2人になってるんだ」

    モノクマ「アッハッハ! ボクの挨拶を無視するとは良い度胸だね!」

    日向「人を勝手に増やしやがって。お前は一体何がしたいんだよ」

    モノクマ「ボク? 別に面白ければそれで良しだよ。暇なんだから」

    日向「……ただの暇つぶしか」

    モノクマ「そうだよ? 最初からそう言ってんじゃん」

    日向「なら……」

    >>55

    モノクマと戦う
    2人の七海を受け入れる
    一発芸をやる
    デッドルームに挑戦する
    デッドルームを爆破する
    本物の七海を暴く
    風呂に入る
    必殺・エクスプロードバレット零式
    あ! UFO!
    1人ジャーマンスープレックス
  55. 55 : : 2015/09/23(水) 19:01:04
    本物の七海を暴く
  56. 56 : : 2015/09/23(水) 22:44:21
    日向「本物の七海を暴いてやる」

    モノクマ「ほえ?」

    日向「本物の七海を見つける。俺はお前なんかに騙されない。七海と一緒に外に帰るんだ」

    モノクマ「っぷ……! ぎゃははは! へえ、中々言うね! いいよ! 本物を暴いたら二人揃って返してやるよ! ただし間違えたら、その時点で二人ともキツイおしおきを受けることになるよ?」

    日向「望むところだ。お前なんかに負けて溜まるか!」

    モノクマ「ま、精々頑張りたまえよ! アーッハッハッハ!」

    モノクマは去って行った。

    日向「…………」

    日向(あの自信満々の口調……。もしモノクマが偽物の七海を作り出せるっていうのなら、あの二人の中に本物が居ない可能性だってある……。慎重に考えないとな……)

    日向(あいつは暇つぶしと言っていた……。もしそれが本当ならば、どんな理不尽でも許される……。平等な設計をされたゲームじゃないんだ……。ただの暇つぶし……。悪趣味なあいつならどうする……?)

    日向(逆に考えろ……。俺ならどうするか……。偽物とすごさせたとして、それに気付かなければ意味が無い……。俺を殺そうとしているなら別だが……)

    日向「……いや、考えたって仕方ないな。どのみちどっちの七海と一緒に過ごしていたのか分からないんだからな……」

    日向(……ちょっと待て……。なら……そもそも、一緒に過ごしてきた七海があのどちらかという保障も無いわけだ……)

    日向(……くそ……! こんがらがってきた……!)

    日向「とにかく……何か情報を集めるか……」

    日向「ハウス内はもうとっくに調べ終わった……。となると……」

    日向「……七海が居ないわけだし、調べておくか……。仕方ない」


    温泉

    女湯前


    日向(ここはまだ自分では調べてなかったよな……)

    ガララ

    日向が入る。

    決してやましい気持ちも無い。というか誰も居ないのでそんな気持ちの持ちようも無い。

    日向「うわ……湯気すごい……な……」

    七海「…………」

    日向「……え?」

    七海「日向くんのエッチ!!」

    日向「がっ……! わ、悪い!」

    ボトルを投げられ、すぐに退散する。


    日向「……いや、ちょっとまて! なんで七海が入ってんだよ!?」

    モノクマ「うぷぷ。楽しんでもらえた?」

    日向「楽しめるわけないだろ! 人を大量生産すんな!」

    日向「ってお前……まさか至るところでこんなことしてんのか?」

    モノクマ「どうしよっかなぁ〜。いやほら、これ暇つぶしって言ったじゃん?」

    日向「じゃん? じゃないだろ。理由になってないし鬱陶しいんだよ」

    モノクマ「そう? 裏を返せば、本物の記憶に残らないから何でもやりたい放題よ? ヘヴンよ? まあそれが偽物って保障はないけどね!」

    日向「いい加減にしろよ!」

    モノクマ「うぷぷ。バイナラ!」

    モノクマが去る。

    日向「……はぁ」

    日向「……ん?」

    温泉内が異常に静まった事に気づき、再び女湯に侵入する。

    七海は消えていた。

    日向「……あいつ……」

    モノクマのことなんて気にしても仕方ない。日向は捜索を始めた。

    結果として、怪しいところは見つからなかった。他と同じく、全面タイル状で壁にでかく絵がある。

    日向「……ま、さすがに無いか」


    廊下


    七海「おはよう日向くん……」

    日向「七海……」

    目を擦りながら、ワイシャツのみの七海が現れた。寝起き設定のようだ。

    日向は適当にあしらい、急いで通り過ぎて行く。

    日向(頭が変になりそうだ……)

    日向(……待てよ……錯乱が目的なら、もっと何十体と量産した方がよさそうだが……何故それをしない……?)

    日向(これも遊んでるだけなのか……? 俺をからかっているだけか……?)

    日向「…………」
  57. 57 : : 2015/09/23(水) 23:11:53
    1階に行くと、メイド姿の七海が現れた。

    七海「おかえり日向くん。貴様に喰わせる飯はねえ」

    なにやら喧嘩腰だった。


    ストロベリーハウスに向かう。

    七海「べ、別にあんたのことなんて嫌いじゃないと思ったら大間違いなわけないんだからね! 勘違いしてよね!」

    制服姿の、すごくややこしいツンデレ七海が現れた。


    何気にあまり調べていない公園に来る。すると、今度は二人目の半裸日向が現れた。

    日向「日向……実は俺……前からお前のことが……」

    THE 誰得


    豪華な客室に戻る。

    七海「すぅー……」

    七海「くぅ……」

    寝巻き姿で二人の七海が寝ていた。微妙に体格が違う。


    日向「…………」

    日向(あぁ……マジで頭がおかしくなりそうだ……)

    何しろ何処に行っても七海に出会うので、仕方なくラウンジでやすむ。

    そして無論、ここにも七海らしき人物がいる。熊のでっかい着ぐるみを着ていて分からないが、最初見た時はぎょっとした。

    そして考え込む日向を陰からじっと覗き込む七海まで居る。

    日向(……とにかく分かったことは……)

    日向(モノクマ(あいつ)……偽物を七海になりきらせる気が無い……)

    日向(俺をからかってるのか……? そりゃ、偽物だって分かってるんだからわざわざ真似る必要も無いが……)

    日向(やっぱ……明らかに本物な偽物の中に本物を紛れ込ませた方が効果的だよな……?)

    日向(……あいつ一体何を考えてるんだ……。まあ俺にモノクマの考えなんて読めたことはないが……)

    日向(……とにかく動くか。よし)

    >>58

    引き続き部屋を調べていく
    隠し部屋に行く
    適当に歩き回る
    寝る
    現れた七海を片っ端から調べていく
    デッドルームをノックする
    必殺・スーパーアンテナダウジング
  58. 58 : : 2015/09/23(水) 23:14:58
    デッドルームをノック
  59. 59 : : 2015/09/25(金) 03:06:53
    コンコンコンココンコンココココン

    日向がデッドルームをノックする。

    日向「誰か居ないのかー?」

    キィ……

    日向「え?」

    勝手に扉が開いた……

    ……そして

    日向「……!」

    日向はデッドルームに引っ張られる。ハウス内の空気が、すごい勢いでデッドルームに吸い込まれていた。まるで宇宙とでも繋がったようだ。

    急いで日向はデッドルームを閉めようとした。

    日向「……!? 扉が……うごかない……!?」

    しかしどんなに力を入れても、扉は微動だにしなかった。

    日向「くそ……! 閉まれぇええ……!」

    バタンッ

    日向「うおぁ!?」

    急にあっさりと扉が閉まってしまった。

    日向「…………」

    日向は呆然と立ち尽くす。

    日向(……あれが……デッドルームか……)

    スーパーファイナルウルトラハイパーミラクルデッドスペシャルルーム。名前はメチャクチャだが、それに相応しいほどに闇が深そうな部屋だった。

    日向(……こりゃ、マジで入らないほうがいいな……)

    日向(そうだ……本物の七海を見つけて……デッドルームなんてスルーして……帰るんだ)

    日向「待ってろよ……ッ!」

    日向は叫び、デッドルームを力強く蹴った。


    ハウス外


    終里「ん?」

    ソニア「どうしました?」

    終里「いや……今なんか聞こえなかったか?」

    ソニア「いえ……なにも」

    終里「そっかぁー。何か硬いものにぶつかったような音と、日向の声のようなものが聞こえた気がすんだけどな……」

    小泉「な、何!? 日向がどうしたって!?」

    西園寺「見つけたの!?」

    終里「いや、別に見つけたわけじゃねーけどよ……まあ多分勘違いだから気にすんな」

    西園寺「待って! 待って! 気になるじゃん!」

    小泉「一体どうしたっていうのよ!」

    終里「別に。日向の声が聞こえた気がしただけだ」

    小泉「日向の声……もしかして……助けを求めてるのかも……」

    西園寺「声が聞こえるってコトは、どっかの壁が薄いんじゃない!? おねぇ、探してみようよ!」

    小泉「そうね!」

    終里「だから勘違いかもっつってんじゃねーか」


    ハウス内


    日向(とりあえずデッドルームは本当にデッドルームだった……。あれには当分近づきたくないな……)

    日向「さて……次はどうするか……。とりあえずこれで情報収集を打ち切って一旦整理してみるか。全く……これこそ超高校級の探偵でもいればな……。言っても仕方ないか……」


    >>60

    部屋を調べていく
    雄叫びを上げる
    隠し部屋を見に行く
    全女子トイレを調べる
    ひたすらに七海を調べていく
    偶然見かけた1人の七海を調べる
    とりあえず逆立ちで走り回る
    武器を調達する
    精神統一
    七海達と戯れる
    モノクマを呼ぶ
  60. 60 : : 2015/09/26(土) 21:53:33
    偶然見かけた七海を調べる
  61. 61 : : 2015/09/28(月) 03:44:10
    七海「あれ、日向クン。どうかした?」

    日向「え……七海!? ……じゃないな」

    久しぶりにまともな口調の七海だったが、服が違う。緑のパーカーに、ブレザーと黒いズボン。どこかの制服かなにかか。

    日向「…………」

    七海「な、何? ボクの顔に何か付いてたりする……?」

    しかし久しぶりにまともに話せそうなので、日向は色々聞いてみることにした。

    日向「七海、お前は何者なんだ?」

    七海「ぇえ? 何者か……って聞かれてもなぁ……。七海千秋だよって言うしか無いんだけど……」

    日向「ああ、だよな」

    どうやら量産七海は、自分が本物であると疑ってないらしい。

    日向「じゃあ、お前はいつからここにいるんだ?」

    七海「ここって……ドッキリハウスのこと? よく分からないんだけど……目が覚めたらここに居てさ……」

    日向(……やっぱあまり有益な情報は得られそうにないな……)

    日向「……じゃあ……その服は何だ?」

    とうとうどうでもいい質問した。

    七海「え? 知らないけど……。あ、でも、服が沢山ある部屋があったから、多分そこにあった服なんじゃないかな?」

    日向「…………」

    日向(……ん? ちょっと待て……?)

    日向「…………」

    日向「……よし……分かったぞ……!」

    日向「サンキュー七海!」

    七海「え? うん……」

    日向はすぐに掛けだした。

    そして何かを思い出したようにすぐに戻って来た。

    日向「っと悪い七海。ちょっと確認させてくれ」

    七海「え、何を?」

    七海が返事している最中に、日向は即行で七海のスカートをめくる。

    七海「……え、わぁぁあああ!?」

    不意を突かれて反応が遅れたが、七海は顔を赤くしてすぐにスカートを押さえた。

    日向「よし、じゃあな!」

    満足そうな顔して日向は再び走り出した。

    七海「な……何なの……?」


    マスカットハウス2階


    日向「ここだな……」

    日向が扉を開ける。

    ここは、服が沢山ある部屋だった。

    日向「……やっぱりな」

    沢山あった服が、目に見えて減っていた。勿論、たった数日で大量の服を使ってなんかいない。

    日向「あの量産七海の服は全部違うものだった……。それは単純に、ここから取っていたからなんだ……」

    さっき居た、制服の七海。あの七海のパンツの色はピンクではなく白だった。馬鹿らしいが重要な情報だ。

    日向「つまり……ここにいる七海のコピーは、体しかコピーされていない……」

    体以外の部分は全て調達する必要がある。服も下着も、それなら道具も同じだ。

    日向「……七海のバッグの中の大量のゲーム……! あれを調達するのはほとんど不可能レベル……!」

    日向「七海の内、大量のゲームを持っていた七海が本物だ……!」

    日向はすぐに部屋を飛び出し、走り出した。
  62. 62 : : 2015/09/28(月) 20:06:48
    日向「はぁ……はぁ……!」

    エレベーターに乗り、一息つく。

    七海「ストロベリーハウスに参りまーす」

    既に見慣れたが、エレベーターには常に待機しているガイド役の七海がいた。ガイドする必要もないが。

    七海「ストロベリーハウスでござ

    七海の声が唐突にぷっつりと途絶えた。

    日向「……え?」

    見ると、さっきまで七海が着ていた服だけが落ちていた。

    日向「な……七海?」

    ストロベリーハウスに到着し、扉が開く。

    日向「…………」

    静かだ。

    歩く度に七海と出会っていたさっきと打って変わって、全くの無音になってしまった。

    ところどころ、服だけが落ちている。

    日向「……消えた……?」

    量産型七海が一気に消滅してしまったようだ。

    日向「……七海……!」


    女子トイレ個室


    日向「……!」

    壁を押してもびくともしない。

    日向「くそ……! おいモノクマ!」

    モノクマを呼んでも出て来る気配がない。

    日向「……どうなってるんだ……? また隠し部屋が塞がれた……?」

    日向「くそ……! 七海ぃいい!!」

    壁を叩きながら日向は叫んだ。


    七海「……!」

    七海「日向……くん……?」

    七海は目が覚めて立ち上がる。

    七海「……ここは……」

    日向『七海ぃ……!』

    七海「!」

    七海「日向くん!?」

    周囲を見回しても、出口らしき所は見つからない。

    七海「…………」

    七海「日向くん! どこにいるの?!」


    日向「……! 七海!」

    壁を強く叩き、蹴りながら日向が叫ぶ。

    日向「七海! こっちだ! 早く出て来い!」


    七海「日向くん!」

    七海は、微かに声がした方の壁に駆け寄り、壁を押した。

    七海「え……!?」

    壁がぐるりと回転し、七海は壁の奥に転がった。


    日向「!」

    壁が回転する。

    日向「七海!」

    モノクマ「ばあ!」

    日向「な……うわああ!?」

    出てきたのは、槍を構えたモノクマだった。咄嗟に日向は後ずさって転び、モノクマの槍は日向の頭上を通過する。

    日向「な……なな……!?」

    モノクマ「アーッハッハ! 七海さんかと思った? 残念! モノクマでした!」

    日向「はぁああ!?」


    七海「…………え?」

    七海「……どこ……? ここ……」

    部屋を抜けた先は、小さな機械だけがが置いてある薄暗い部屋だった。
  63. 63 : : 2015/11/10(火) 01:19:34
    日向「モノクマ……! 七海をどこにやった!!」

    モノクマ「さあねー? 自分で探したらー? アディオス!」

    日向「なっ……!」

    モノクマは去って行った。

    日向「……くそッ!」

    日向「……七海……ッ!」


    七海「日向……くん?」

    日向『どこかにいるはずだ……絶対見つけ出してや……ッ!』

    ブツッ……

    モノクマ「うぷぷぷ。よく頑張るねえカレも」

    モノクマは、日向の声が聞こえる小さな機械をぶっ壊した。

    七海「モノクマ……ここはどこなの?」

    モノクマ「ん? んーあえて言うならば……」

    モノクマ「試練の部屋……かな」

    七海「試練の部屋? 聞いた事も無いけど……」

    モノクマ「そらそうよ! だって、ボクが今名付けたんだもーん!」

    七海「……話進めてくれる?」

    モノクマ「あー、ハイハイ。まったくもう、冷めてるなあ」

    モノクマ「じゃ、本題に入りましょうかね。実は、今からこのドッキリハウスからの脱出をかけてゲームをしようかと思いましてね!」

    モノクマ「そう……その名の通り!」

    モノクマが叫ぶと、薄暗かった部屋がパッと明るくなった。

    そして、1台の機械が地面から現れてセットされる。

    七海「……アーケードゲーム……?」

    モノクマ「そう! やっぱり理解が早いと助かるわー」

    モノクマ「まあ端的に言うとね。今からこれで日向クンと戦ってもらうんだよ」

    七海「……私が……?」

    モノクマ「そう! この『SUPER MONOKUMA FIGHTER 2』で!」

    七海「……いきなり2なんだね」

    モノクマ「だってモノ2って語呂が良いしね」

    モノクマ「七海さんがこれを使って、現実に現れるファイターと日向クンを戦わせるんだよ。ガチでね」

    モノクマ「七海さんが勝てば、二人一緒に外に出られる。ただし日向クンが勝ったら、ハウスもろともドカン……ってわけだね」

    七海「……日向くんは生身……なんだよね」

    モノクマ「まあね。ま、精々ギリギリ殺さない程度に瀕死にすることだね〜」

    モノクマ「さて。質問は受け付けてないよ。つべこべ言わずにさっさとプレイすることだね。せっかくの脱出のチャンスなんだからさ」

    モノクマ「うぷぷ。ぷぷぷ」

    七海「…………」

    罠である可能性も充分考慮し、あえて素直に従った場合の安全性を考え、むしろ思いもよらない行動に突破口があるのかもしれないことも視野に入れ……

    悩んだ末、七海は>>64した。
  64. 64 : : 2015/11/10(火) 06:08:39
    日向君をいじめるのも興奮するよね
  65. 65 : : 2015/12/10(木) 19:18:04
    日向「……はぁ……はぁ……くそ……。やっぱやみくもに探しても……」

    ハウス中探し回ったが七海は見つからず、日向は壁に寄りかかって休憩した。

    日向「……くそ……モノクマの思惑通りかよ……!」

    その時。

    日向「……?」

    日向以外誰もいない、静かなハウス内で足音が聞こえた。

    日向(モノクマじゃない……?)

    日向「……七海か……?」

    ……現れたのは、妙にムキムキの見覚えのないオッサンだった。

    日向「…………」



    タッ



    日向「な……っ!?」

    そのオッサンは、オッサンとは思えないほどに大きなジャンプをして日向に接近した。

    それも、拳を下に突きながら。

    辛うじて日向は横に避ける。

    ガッ

    日向「ッ!」

    日向の服が掴まれる。

    日向「うわ……ッ!」

    掴まれた状態で一度蹴りを入れられた後、大きく振りかぶって後ろに投げ飛ばされた。

    ありえないほど大きく飛ばされたが、幸い着地には成功した。

    バシュン!

    日向「はぁ!?」

    今度こそ日向は驚愕した。

    オッサンが……オッサンのようななにかが、手から波動を飛ばしたのだった。

    それも驚く暇も無く避ける。

    そしてオッサンの方を見ると、すごい勢いで走って近づいて来ていた。

    日向「ま……ッ!!」

    待ってくれることもなく、肘を喰らい、足払いされ、回し蹴りを喰らってアッパーをもろに喰らった。

    キレイに連続攻撃が決まり、日向は倒れ込んだ。

    日向(……コイツ……)

    傷だらけで倒れながらも、日向は思い出した。

    日向(あの……ゲームのキャラクターか……)

    考えるまでもなく、モノクマの仕業だと結論づけた。



    その頃の二人は……

    モノクマ「思ったより容赦無いね君」

    七海「日向君をいじめるのも興奮するよね」

    モノクマ「超分かる。うぷぷ。何やらアイツに似てるとこあるしね」

    ……謎の意気投合をしていた。
  66. 66 : : 2016/04/05(火) 02:23:50
    日向「ぐ……。くっ……そ……!」

    元々七海を探し回って体力を消耗していたところに連続攻撃を喰らい、日向は立ち上がる力もなかった。

    日向「こ……んな……七海も見つけられずに……! やられてたまるかよ……!!」

    ゆっくりと、オッサンが日向に近づく。

    日向「七海と一緒に……外に出るんだ……!!」


    グシャアッ


    オッサンの横から拳が飛んできた。

    メイド服の七海が横から飛んできて、オッサンの顔に強烈な拳を喰らわせていた。

    七海「日向くんに手を出すな……!」

    日向「な……七海!?」

    不意打ちを喰らい、オッサンがふっ飛ばされ地面に倒れ込んだ。

    日向「…………」

    七海「大丈夫? 日向くん」

    日向「あ、ああ……」

    日向「…………」

    日向「また……偽物だよな……」

    七海「…………」

    七海「私は本物の七海千秋……」

    日向「……えっ!?」

    七海「……を元に作られた、偽物……だよ」

    日向「や、やっぱりそうだよな……。はぁ……。ま、でも助かったよ。七海」

    七海「……うん」



    七海「あーあ……やられちゃった」

    モノクマ「まさか偽七海さんにやられちゃうとはね」

    七海「でも、日向くんが勝ったわけじゃないから大丈夫だね」

    モノクマ「ん……? うーん……そうなるかぁ。残念」

    七海「コンティニューは出来る?」

    モノクマ「ノリノリかよ。嫌いじゃないよそういうの」


    ドッキリハウス外部


    終里「結局、レバーを上げても下げても何も変わんねーな」

    小泉「まぁ……下手にいじらないほうがよさそうだよね……」

    西園寺「終里おねぇなら、壁をドーンとぶち破れないの?」

    終里「やれるもんならとっくにやってんだけどよ。流石にオレ1人じゃ厳しいかもなぁ……」

    小泉「弐大と2人でってコト? でも、計画を立ててるのはモノクマだし……そんな力業でなんとかなりそうもないよね……」

    西園寺「もーわたし歩き疲れたよー」

    小泉「やっぱり一旦戻ろっか。あっちの千秋ちゃんも気になるしね」

    終里「そうだな。いつ目を覚ますんだか……」


    ドッキリハウス内部


    七海「大丈夫? 日向くん……」

    日向「ああ、なんとかな」

    ボロボロだが、日向はなんとか起き上がった。

    七海「またあいつが来たら……」

    日向「…………」

    日向(あいつ……あのオッサンの動き、間違い無く七海だ。何戦も格ゲーで相手したから分かる。隙がなく、あのなにもさせてもらえない感じ……)

    ズン……ッ

    日向(あのコンボ……。七海が得意とする動き……。あれも偽七海のように、七海の思考をコピーしたオッサンってことなのか……?」

    ズン……ッ

    日向(オッサンは倒した……。でも、こんな簡単に終わるなんて……)

    ズン……ッ

    日向「……そんなわけないよなぁ」

    大きな足音を出しながら、鉄球を持った大男が現れた。

    日向(鉄球を投げて牽制、近づいて来た相手を的確に迎撃する厄介な奴だった……)

    日向(こんなところで鉄球を振り回したら……)

    日向「…………」

    日向「七海」

    七海「え?」

    メイド姿の偽七海に声をかける。

    日向「あいつの鉄球を利用する」

    七海「……うん」
  67. 67 : : 2016/04/05(火) 15:30:08
    【七海のコテージ】


    ズン……

    狛枝「ん?」

    九頭龍「地震か?」

    西園寺「豚足ちゃんの足音じゃないの?」

    十神「俺は歩いてなどいないし、歩いたところで地面を揺らすようなことにはならん」

    田中「さては、古来より封じられし混沌の魔物が地獄の底より甦ったか……」

    ソニア「もしそうでも、田中さんがきっとなんとかしてくれますよねっ」

    田中「ククク……愚問だな。我を誰と心得ている」

    ズン……ッ

    少し大きな地震が襲う。

    西園寺「……大丈夫かな」

    小泉「ただの小さな地震だから、そんな気にする事と思うけど。ちょっと外に出ようか?」

    西園寺「……そうする」

    小泉「じゃ、私達ちょっと避難してくるね。ここ大人数だと少し狭いし」

    狛枝「うん。気を付けて」

    小泉と西園寺が部屋を出ると。

    七海「……ん……?」

    ずっと眠っていた七海が目を覚ました。

    モノミ「千秋ちゃん!」

    九頭龍「やっとお目覚めか」

    周りの人が一斉に七海に駆け寄る。

    七海「ふわぁ……みんなどうしたの……? なんでみんな私の部屋にいるの?」

    九頭龍「日向がいなくなったってのに、オメーがずっと寝てるから……

    七海「日向くんがいなくなったってどういうこと!?」

    七海は一瞬で目覚めて、九頭龍に掴み掛かった。

    九頭龍「な、何すんだテメーコラ!!」

    狛枝「七海さん。落ち着いて話してくれる? 君が寝る前、何か起きたの?」

    七海「え……? 私はただ、明日の日向くんとのデートに備えて服を選んでたところで……いつの間にか寝てたのかな」

    狛枝「……七海さんならあり得なくもないけど……別の可能性も考えた方がいいね」

    十神「モノクマか……」

    ズン……ッ

    ソニア「それにしても地震が長いですね」

    狛枝「……そうだね」


    ドッキリハウス内部


    ドゴオオオンッ!!

    重々しい鉄球が再び壁にぶつかる。

    偽七海は大男を引きつけて、自分に向けて投げるように動いている。投げつけられた鉄球は壁や床に当たり破壊を繰り返すが、壁は一向に壊れる気配がなかった。

    日向「やっぱり壁は頑丈だな……」

    偽七海の体力は無尽蔵のようで、素速く動き周り、ありえないジャンプをし、縦横無尽に飛びまわる。おまけに飛んできた鉄球を跳ね返すようなこともしている。

    ズドオオオオンッ!!

    日向「ッ!」

    偽七海が空中で弾き返した鉄球が、床に激突する。もの凄い振動を感じた。

    偽七海「喰らえっ」

    鉄球が地面にめり込んだ隙に、偽七海は大男を蹴りでぶっ飛ばしてしまった。



    七海「あ、またゲームオーバーだ。モノクマ、これ難易度高いよ」

    七海が振り向くと、モノクマは居なかった。

    七海「……モノクマ?」



    ピシ……

    日向「ん?」

    床に亀裂が入る。

    七海「……!」

    元々鉄球による破壊でボロボロだった床。さらに大男がやられて倒れたことで、床に限界が来ていた。

    日向「うわっ!?」

    ストロベリーハウスの1階の床が壊れ、日向達は落ちていく。

    日向「え……? はぁ!?」

    ストロベリーハウスの1階から落ちた先は、マスカットハウスの3階……温泉があるところだった。

    七海「日向くん!」

    偽七海は日向が地面に叩きつけられる前に、日向を抱えて軽やかに着地した。

    七海「大丈夫?」

    日向「ああ……なんとかな。それよりも……マスカットハウスとストロベリーハウスが繋がっていたとはな……。縦に……」

    日向(温泉があるからか……下にあるマスカットハウスの方が割と広いんだな……)

    勿論多少の違和感は感じたが、マスカットハウスとストロベリーハウスの大きさは、明らかに違う。

    日向(じゃあ……その余った部分はどうなってるんだ?)

    マスカットハウスの上に小さいストロベリーハウスがあったとして、大きさが合わないからマスカットハウスの上に何もない部分も当然あるはずだ。

    日向(いや……その部分が……デッドハウスってことか……)

    日向(なら……こっちから天井に穴を開ければ、ショートカットが出来るんじゃないか?)

    日向「よし……行くぞ七海! って、あれ?」

    服だけが残って、七海は再び消えてしまった。

    日向「なんだよ……現れたり消えたり……」

    日向は頑張って自力で歩き出し、温泉の中へ入っていった。


    【温泉 男湯】


    日向「お。ラッキー、まだあった」

    日向が拾ったのは、モノクマが持ってた超威力の水鉄砲だ。数発で壁を破壊する威力を持っている。きっと温泉内を仕切る壁は薄かったのだ。

    日向「これを使えば……!」

    水を入れて、天井に向けて発射!

    ピュー

    日向「…………」

    日向「コレただの水鉄砲かよ!! モノクマぁあああ!!」
  68. 68 : : 2016/04/07(木) 22:53:42
    ドッキリハウス外部


    西園寺「一体どういうつもりだ!」

    再び2人が、外部のレバーの所を様子見に来た時。モノクマがレバーを上げに来ていた。

    小泉「この機械、一体何なの!? あんたは何がしたいの!?」

    モノクマ「このレバーが下がっていることで、内部の仕掛けが作動するんだよ。ほら、上げると機械の音が止まるでしょ?」

    小泉「その機械が止まると……どうなるの?」

    モノクマ「大丈夫大丈夫。死んだりしないからさ。むしろ作動してることで、ちょっとこっちが不利になったりしなかったりするからさ」

    西園寺「じゃあ……上げるしかないじゃん!」

    小泉「うん!」

    モノクマ「おっと、おしゃべりが過ぎたかな。でも、オマエラ2人でなんとかなると思う?」

    西園寺「死ねええ!」

    西園寺が近づいて、後ろに足を振り上げる。

    モノクマ「そんな蹴りが届くものか!」

    モノクマが素速く後ろに避ける。

    西園寺の勢いのある蹴りが空振った……が、下駄が脱げてモノクマの顔に一直線!

    モノクマ「ぶぇッ!」

    見事に命中し、モノクマは地面に倒れる。

    西園寺「おねぇ!」

    小泉「うん!」

    小泉が機械のレバーを上げる。


    ドッキリハウス内部

    【温泉 脱衣所】


    日向「とりあえず……こっから天井を突き破って上に行くのは無理ってことか……」

    七海「そんなことしようとしてたんだね……」

    日向「ああ……モノクマの水鉄砲を使えばいけると思ったが……」

    日向「……って七海!? 全くお前は急に消えたと思ったら急に現れるよな!」

    現れた偽七海は、基本青色の本物と同じような服を着ていた。まるで2Pカラーのようだ。

    七海「人をおばけみたいに言わないでほしいな。それに、私達偽物は、偽物同士の記憶を共有してないんだよ」

    日向「ああ……なるほどな。じゃあお前とは初対面ってわけか?」

    七海「初対面ってわけじゃないよ。本物が元になってるから、その時点の記憶は持ってるんだしね」

    日向「へぇ……。しっかし、しれっとコピーを作れるとは……一体どうなってるんだ……」

    日向(偽物の自覚を持った、本物と同じ記憶を持つ七海……か)

    日向「…………」

    日向「七海。本物のお前はどこにいるんだ?」

    七海「…………」

    日向「七海?」

    七海「本物は……」

    七海「……デッドルームの中に居るよ」





    【デッドルーム前】


    七海「……本当に行くつもり?」

    エレベーターで来た、ストロベリーハウス1階。床が抜けてマスカットハウス3階が見える。日向達は慎重に渡り、デッドルーム前に来た。

    日向「ああ。この奥に……いるんだろ」

    日向はデッドルームに手をつく。ピエロの顔が描かれた両開きの扉。日向は扉を開けようとしたが、どれだけ力を入れても開かなかった。

    日向「……誰か居ないのか?」

    静かに言うと、扉がゆっくり開いた。

    七海「……声に反応するの?」

    日向「多分な……。正解の言葉は知らないが……さっきはこれで開いた」

    外の空気を、デッドルームが吸い込んでいく。

    まるで地獄の入り口のように、真っ暗で冷たい空間。

    日向「行くぞ、七海」

    七海「……うん」

    日向と偽七海は、デッドルームの中に入っていった。
  69. 69 : : 2016/04/10(日) 02:56:32
    七海「……暗い……ね」

    日向「ああ……」

    真っ暗な空間。狭いか広いかも分からず、すぐ近くに居るはずの七海の姿すら見えない。

    2人は手をつないで、暗い部屋をゆっくりと進んだ。

    日向「うおあ!?」

    数歩進んだところで、日向の足元が急に無くなった。穴でも開いていたのか、崖になっていたようだ。

    七海「日向くん!」

    七海はつないでいた手を引き、いとも簡単に日向を引き上げた。

    日向「さ、サンキュー七海……」

    七海「うん……。この先は危険みたいだね……見えないけど……」

    本当に真っ暗で、注意しないと方向が分からなくなりそうだ。

    日向(……こんなところで何か罠が作動すれば、まず死ぬよな……)

    一回でも死んだらそこで終わりだ。リプレイ一回100円のように、アーケードゲームみたいにいかない。

    日向(死んでたまるか……! モノクマに翻弄されたまま、何も出来ずにこんな場所で終わるなんて御免だ……!)

    割と絶望的な状況であるにも関わらず、日向はやる気に満ちていた。

    そしてそんな日向達を、暗闇の中見つめる物体があった……。

    ヘビ型の魔物……モノケモノだ……。

    音も立てず、ゆっくりと日向に近づく……。

    目がキラリと光り、日向を丸かじりするように大きく口を開き……。

    偽七海に蹴り飛ばされた……。

    日向「!?」

    七海「目がキラリと光ったら、そりゃこんな暗闇なら気付くよ」

    モノケモノの目が、豆電球のように小さく光っていた。

    モノケモノは大きな音を立てて地面を転がり、そして今度は物音も気にせず日向に向かって突進する。

    今度は日向も気付いた。暗闇の中、2つの目の光が線状の残像を描いて接近してきている。

    七海「日向くん!」

    再び七海は、モノケモノの突進に突っ込んで蹴りをかます。

    突進のスピードに重ねてすごい威力となった蹴りは、モノケモノを大きくふっとばした。

    七海「日向くん、無事?」

    日向「ああ。何が起きてるのか全然分からないが、とりあえず俺は平気だ」

    七海「そう。良かっ……

    風が吹いたかと思えば、七海の声はそこで唐突に途切れた。

    日向「七海?」

    ピチャピチャ……

    日向「……ん?」

    水が落ちたような音が響いた。

    日向「……おい、七海? どうした?」

    モノケモノは次に日向に狙いを定めた。

    日向「……七海? おい!?」

    七海の返事は聞こえない。偽物とはいえ、味方として心強かった七海が消えたのは痛い。

    日向「七海!? また消えたのか!? いつも急にいなくなりやがって!」

    モノケモノが、何かを食ってるような音を出した。くちゃくちゃと不愉快な音だ。

    日向「……そういや……腹減ったな。しばらく食ってないもんな」

    モノケモノは構え、日向に向かって突進する。

    日向「帰ったら……花村になんか作ってもらうか!」

    光る目を頼りに、横に避ける。

    日向「ッ!」

    相手の全体は分からないだけに、突進する巨体に片足が当たってしまった。

    ふっ飛ばされてしばらく転がった。

    日向「くっそ……! いっつ……」

    片足に力が入らず、まともに立ち上がれない。歩く事もままならない。

    今度こそモノケモノは日向にしっかりと狙いを定め、突進した。

    日向「……!」

    ゴシャアアッ!

    えげつない音を立てて、吹っ飛んだのはモノケモノの方だった。

    ズガアアン! と、ちょっと遅れて壁に叩きつけられた音も響く。

    日向「……七海か?」

    七海「うん。日向くん、ちょっと遅れてごめんね」

    七海がいつの間にか復活して、モノケモノを蹴り飛ばしていた。暗闇の中で、何の服を着てるかまでは見えないが日向を助けてくれた。

    日向「助かった。俺だけじゃあいつに勝てる気がしない」

    七海「日向くんは、何か怪しいところを探し回って。その間にこれを食い止めてるからさ」

    日向「ああ、分かった。頼むぞ!」

    片足に力が入らない中、日向は少しずつ歩く。
  70. 70 : : 2016/04/14(木) 02:17:17
    七海「じゃあ、ちょっとだけ本気だすよ? 真っ暗だし、日向くんに見られる心配ないからね」

    七海が、モノケモノの光る両目を指さし言い放った直後……

    鈍い音が響き、モノケモノは打ち上げられた。

    更に続けて空中からモノケモノは地面にたたき落とされ、大太鼓でも叩いたような、強い衝撃が部屋中に伝わった。

    日向「だ、大丈夫か七海……」

    日向は必死に歩き続け、手が壁に触れた。

    日向「お……。運が良ければ扉が見つかるか……?」

    寄りかかるようにしながら、日向は壁伝いに歩き続ける。

    モノケモノの方は、ほとんど何も出来ずにフルボッコにされていた。

    七海「よっ」

    ドゴオオ!

    七海「っと」

    ズドオオ!

    七海「せいっ」

    ボゴオオ!

    偽七海は力が半端なく強い。そして何体でも現れる。

    モノケモノをふっ飛ばし、その行く先々で別の偽七海が現れ、モノケモノをぶっ飛ばし続けていた。

    七海「とーどーめっ」

    多数の偽七海が同時にモノケモノに攻撃を加え、モノケモノは強烈にふっ飛ばされて再起不能になった。

    七海「ふぅ」

    七海「やっぱりこう真っ暗だとやりにくいことこの上ないね」

    七海「まぁそれでもオーバーキルだったけど」

    偽七海同士が語り合う。シュールだ。

    日向「おっ……」

    モノケモノがやられると同時に、カチャリと音が鳴った。その方向を目指すと、日向は暗闇の中で扉らしきものを見つけた。

    ドアノブを回し、押す。開かないので引く。

    真っ暗闇の部屋に、光が差し込んだ。

    日向「七海ー! 次の部屋見つけたぞ!」

    日向はそう言って振り向く。

    七海「あっ」

    日向「……え?」

    日向は言葉を失った。

    大量に現れた偽七海は、誰一人服を着てなかった。

    七海「えーっと、私達の服はマスカットハウスの部屋にあるから……取りに行く時間が無かった……かな」

    日向「な、なら取りに行けよ! そして少しは隠せ! お前らは偽物だけど、七海の体なんだからな!」

    七海「うーん、取りに帰っても、またここに来られるとも思わないから、このまま行っちゃおうか?」

    日向「それもそうだな。よし、このまま行くか」

    あっさり引いた。よく考えれば日向になんのデメリットもなかった。

    七海「ごめん、急すぎてちょっと引いた」



    日向「さて……行くか」

    七海「うん」

    偽七海は1人を残して消えて、残り1人は落ちてた血まみれのメイド服を着た。

    暗闇の部屋を抜けた先は……

    日向「……ここは……」

    女子トイレの隠し部屋にそっくり……というか、そのまんまの部屋だった。

    日向「…………」

    日向は足を引きずって壁に寄る。

    七海「日向くん?」

    壁を押しながら、部屋を回る。

    グッ……

    日向「ん?」

    若干沈む壁を発見した。

    日向(開かないのか……?)

    グググ……

    少し力を入れて押す。

    ……ガコンッ

    日向「っと。開いた」

    一部の壁が回転した。

    七海「へぇ……隠し扉……。よく分かったね?」

    日向「まあ、何回か使ったからな……」

    2人は隠し扉を通り抜けた。



    七海「……あっ……!」

    日向「……!」

    七海「日向くん……!」

    扉の向こうには、アーケードゲームとそれに向かう七海がいた。
  71. 71 : : 2016/08/12(金) 23:27:28
    日向「七海……か?」

    そこにいたのは、いつも通りの姿の七海。

    七海「……日向くん」

    偽七海「…………」

    日向「……お前は最初からいた……俺とずっと行動していた七海なんだよな……?」

    七海「…………」

    日向「……どうしたんだ?」

    七海「日向くん……私……」

    七海「…………」

    七海「私、どうしてこんなところにいるの?」

    日向「え?」

    偽七海「……そう」

    偽七海「日向くん。それ私のことだよ。ってゆーか、正確には違うんだけど……偽物は全部同じだからね」

    日向「え? じ、じゃあ……」

    七海「いつの間にかこんなところにいて……」

    日向「七海……本当に……本物なのか……?」

    七海「どうかした? 私は……七海千秋だよ?」


    【第一の島】


    七海「小泉さん、本当なの!?」

    小泉「左右田のことだから信用できるかは微妙だけどね……! でも、一応そう言ってたよ!」

    十神「ドッキリハウス内に行く準備が整った……か。まあ左右田の言うことだ。期待せずに行くのが良いだろう」

    狛枝「あ、そういえば七海さん。ちょっと気になってたことがあるんだけどさ」

    七海「何?」

    狛枝「いつも背負ってるリュックサックはどうしたの?」

    澪田「あ! 何か足りないと思ったらそれっすね! モヤモヤが晴れてメッチャスッキリしたっす!」

    七海「なんか、無くなってたんだよね。一刻も早く行かなきゃいけないからちょっと身軽なのはいいんだけど」

    狛枝「……ふぅん」


    【ドッキリハウス内 隠し部屋】


    日向「七海、ちょっとバッグの中見せてもらっていいか?」

    七海「うん」

    バッグの中は最初日向が見た通り。ゲームが大量に入っていた。

    日向(でも……さっきこれを背負っていたのは偽物なんだよな……)

    確信できるヒントにはならない。

    日向「……なあ、この七海は本当に本物なんだよな?」

    偽七海「だからさっきからそう言ってるんだけど……」

    七海「ところで、あなたは誰ですか? 私?」

    偽七海「あ、初めまして。七海千秋です。偽物です」

    七海「ああ、初めまして。七海千秋です」

    日向「お前すんなり受け入れんだな」

    七海「うーん……まあこの島に来てから色々不思議なことも一杯あったし……ね?」

    日向「今更か……」

    偽七海「……ねえ日向くん。いつまで悩んでいるつもり?」

    日向「いや、もうちょっと待ってくれよ……。まだ本物だって確信が……」

    偽七海「それが必要なの?」

    日向「え? どういう……」

    偽七海「日向くんなら、誰が本物かだなんて直感で分かっちゃうでしょ? 君が七海千秋だと思う人を、本物だって言っちゃえば大丈夫だよ」

    日向「いや……それは……」

    偽七海「それに、外してもいいと思うんだ」

    日向「は?」

    偽七海「だって、私がずっと日向くんと一緒にいられるから」

    偽七海「本当のことを言うとね、私はずっとそう思ってたんだよ。日向くんが間違えれば、ずっと一緒にいられる……って」

    偽七海「だって、私は偽物だけど、間違い無く七海千秋なんだもん」

    偽七海「だからあなたも、自分が本物だなんて嘘を言っちゃったんだよね?」

    七海「…………」

    日向「……やっぱり、お前も偽物なのか」

    なんとなく分かっていた。

    とはいえ、本物と何も変わりはない。実際、日向は今まで七海が偽物であると気付かずにドッキリハウス内を過ごしていた。

    日向「多分……本物の七海はこのドッキリハウス内にはいないんだろ」

    偽七海「うん。オリジナルは外にいて、オリジナルの情報をもとに私達コピーを作るんだよ」

    日向「……そうか。ならこんなふざけたゲームはもう終わりだ。モノクマ……!」

    七海「待って、日向くん!」

    大声でモノクマを呼ぼうとした日向を、七海が止める。

    七海「日向くんは何が不満なの?」

    七海「私達は確かにコピーだよ。でもオリジナルと何も変わらない。日向くんを想う気持ちも、オリジナルと何も変わらないんだよ」

    七海「ここなら、誰にも邪魔されずにずっと私と居られるのに……」

    七海「私達にとっても日向くんにとっても、ここに閉じ込められるのがいいと思うんだよ!」

    日向「…………」

    日向(違う……。本物の七海はそんなことは多分言わない)

    日向(だけど……そうか)

    日向(自分が偽物だと分かっているから……か……)
  72. 72 : : 2016/08/14(日) 01:45:07
    【ドッキリハウス外】


    左右田「っしゃ! みんな乗ったな!」

    全員乗れば発射する汽車。日向を抜いた全員が乗り込んだ。

    左右田「じゃ、出発進行!」

    左右田が操作すると、汽車は音を出して動き始めた。

    小泉「わっ……! 本当に動いた!」

    西園寺「折角失敗した時のセリフを考えておいてあげてたのにー」

    狛枝「素晴らしいよ! さすが超高校級のメカニックだね!」

    左右田「どーよ! オレが本気だせばこんなもんよ! どうっすか? ソニアさん!」

    ソニア「はぁ……。お疲れ様です」

    九頭龍「途中でドカーンとか、そんなベタなパターンはねえだろうな?」

    左右田「いや別に爆弾とか積んでるわけじゃあるめーし……ちょっといじくっただけで爆発なんかするかよ」

    ドカーンッ!!

    汽車は突然爆発して粉々になった。

    十神「くっ……全員無事か!」

    西園寺「あーもうやっぱり左右田なんて信用出来なかったんだ!」

    終里「ま、左右田だしな」

    ソニア「そうですね……むしろらしいというか……」

    左右田「ま、待て待て待て! ちょっといじくっただけで急にこんな爆発が起こるわけねーだろ!」

    モノクマ「ぶっひゃひゃひゃ! 大成功〜!」

    モノミ「この声は……!」

    モノクマ「オマエラごときが自力でハウス内に行く事なんて出来るかバーカ! アーッハッハッハ!」

    九頭龍「チッ……! またモノクマの野郎の仕業か……!」

    七海「日向くんを返して!」

    モノクマ「えー? もうしょうがないなぁ。借りパクは嫌われちゃうからね。別にあんなんが欲しいならどうぞ?」

    七海「え……?」

    そしてしばらくすると、ドッキリハウスの奥から足音が聞こえてきた。


    【ドッキリハウス内】


    日向「じゃあ……さ、俺も……お前達も、全員で外に出ることは出来ないのか?」

    七海「……無理だよ。私達は外でも活動できるけど、そもそもモノクマが出してくれるわけがない」

    日向「それもそうだな……じゃあ……」

    七海「……もういいよ」

    日向「え?」

    七海「ありがとう、日向くん。こんな……(偽物)の為にそこまで悩んでくれて……」

    日向「な、何言ってるんだよ……」

    七海「私達も……日向くんも……七海千秋も全員が生き残るルートは最初から用意されていないんだよ。どちらかの生存ルートしかない」

    七海「日向くん……私を偽物だって言って。本物は外にいるって言えば、それでこのゲームは終わるはずだよ」

    日向「まさか……諦めるつもりなのか?」

    七海「違うよ。私はただ……日向くんがこれ以上立ち止まってほしくないだけ」

    七海「日向くんといたい気持ちも……日向くんを助けたい気持ちも……全部本物と同じなんだから……」

    日向「七海……」

    日向「俺は……」


    >>73


    ドッキリハウスに残る

    外に出る
  73. 73 : : 2016/08/15(月) 02:37:20
    外に出る
  74. 74 : : 2016/09/01(木) 13:22:22
    期待
  75. 75 : : 2016/09/17(土) 20:06:33
    あくしろよ
  76. 76 : : 2016/12/10(土) 16:36:38
    日向「……ッ……モノクマ……!!」

    日向は上を向いて、力一杯叫んだ。

    日向「本物の七海は……このハウス内にはいない!!」

    日向「本物は……ハウスの外にいる!!」

    その瞬間、偽物の七海は消滅した。







    モノクマ「あーあ……つまんないの。あのハウスの中で一生暮らしてれば良かったのにさ」

    日向「そう言うわけにもいかないんだよ」

    モノクマに案内されて、日向は薄暗いトンネルをあるいていた。

    モノクマ「ま、分かってたけどね。どうせ愛と勇気と希望の力でハウス内から脱出してくるんだろうなって」

    日向「なんだ? お前がそんな事言うなんて珍しいな。愛とか希望とか気持ち悪くて吐き気がするとか言うキャラだろ?」

    モノクマ「そんなことも言ったことないけど。いやね、ボクだって愛とか希望とか信じて無いわけじゃないんだよ? 現にそれで痛い目見てるしね」

    日向「へー、なんか意外だな」

    モノクマ「うぷぷ。本来このセリフは君のものだったはずだけどね。希望なんてツマラナイって。君にはそう言ってもらう予定があったんだけどね」

    日向「はあ?」

    モノクマ「うぷぷ。ほら、希望なんてつまらないでしょ? ボクが予定してた通り、君はハウス内から脱出した。ま、そのまま七海さんハーレムの中でハウスに残るっていうのもまた希望だったかな?」

    日向「な、なに言ってんだよ……」

    モノクマ「絶望こそ最高のエンターテインメントじゃない? 希望通りの未来なんてつまらない。だからこそボクは、自分も世界も絶望に陥れる」

    日向「……それがお前の目標か? 世界を絶望に陥れる……って?」

    モノクマ「目標じゃないんだなぁ。目標ってそれを達成するように頑張ろうっていう水準でしょ? まぁ間違ってはいないかも だけどね。もっともっと世界を絶望に染め上げてやろうってのは……」

    モノクマ「おっと、目的地周辺です。モノクマ案内を終了します」

    日向「え、おい!?」

    モノクマ「じゃーねー日向クン! 精々これからも君の希望とやらを見せてくれたまえよ!」

    モノクマはすぐに消えてしまった。

    日向「……まあいいか。えーっと、このまま真っ直ぐ進めばいいのか?」

    暗いトンネルの中、日向の足音が響く。


    日向「……ん?」

    道が左右に分かれていた。

    日向「えーっと……」

    >>77
    左に進む
    右に進む
    戻る
    逆立ちしつつ叫びながら走り回る
    寝る
  77. 77 : : 2016/12/10(土) 16:49:46
    戻る
  78. 78 : : 2016/12/10(土) 19:32:40
    日向「ここは……あえて戻る!」

    回れ右して歩いて行く。

    辺りが暗くて来た道にも分岐があるのに気付かず、別の道へ。

    ……



    日向「……なんだ? さっきの倍近く歩いてるはずだが……何も無いぞ」

    ひたすら歩き続けるが、何も見当たらない。

    日向「おーい! 誰か居ないのかー!」

    しかし当然だが、日向の声と足音以外何も聞こえない。

    日向「どうする……? やっぱ戻るか……?」

    日向「……ん?」

    暗闇に慣れてきた目で見てみると、途中から道が無くなっていた。

    日向「これは……階段か?」

    近づいてみると、地下に向かって階段が伸びているようだった。

    日向「……?」





    七海「日向……くん?」

    七海達は気付いていないが、現れたのは偽物の日向だった。

    偽日向「あ、みんな! 良かった、やっと出られたぜ!」

    九頭龍「ったく、無駄に心配させやがって。何ヘラヘラしてやがんだ」

    澪田「お帰りっすー! 創ちゃん!」

    七海「おかえり……日向くん」

    偽日向「ただいま、七海……みんな」

    偽日向「さ……帰ろうぜ!」

    罪木「よ……良かったですぅ……日向さんが帰ってきてくれて……!」

    西園寺「で、今まで何かあった? 拷問とかされちゃったぁ?」

    偽日向「されてたらこんな無事で帰ってきてないだろ……。まぁ命の危険はあったりしたけど」

    偽日向「まぁ……またみんなの顔を見れて安心したよ。これからもよろしくな!」

    十神「どうした、改めて挨拶など……。本当に大丈夫か?」

    偽日向(その内本物も来るだろうしな……。ま、本当にあのトンネルから出られるのか分からないけど……)

    偽日向(みんなを騙すようで悪いけど……俺も正真正銘、日向創だ……。これくらい許してくれよ……)



    【ドッキリハウス 地下】


    日向「……これは……」

    地下で日向が目撃したものは……

    >>79
    何か大きな装置
    大量の爆弾
    モノクマ軍団
    七海千秋
    苗木誠
    希望ヶ峰学園
    砂浜
    誰かのパンツ
  79. 79 : : 2016/12/13(火) 22:34:54
    何か大きな装置
  80. 80 : : 2017/08/10(木) 10:15:46
    放置はダメ…だと思うよ?
  81. 81 : : 2020/06/27(土) 13:52:10
    こいつ・・・脈がねぇぞ!
  82. 82 : : 2022/05/25(水) 20:57:03
    諸君 私はサシャが好きだ
    諸君 私はサシャが好きだ
    諸君 私はサシャが大好きだ

    頑張る姿が好きだ
    芋を食べている姿が好きだ
    笑ってる所が好きだ
    寝てる姿が好きだ
    困ってる顔が好きだ
    絶望する顔が好きだ
    パァンに飛びつく姿が好きだ
    真顔が好きだ
    髪型が好きだ

    平原で 街道で
    城壁で 草原で
    凍土で 屋根で
    草むらで 空中で
    室内で 暗闇で

    この地上で存在するありとあらゆるサシャの行動が大好きだ

    戦列をならべた同志のサシャSSが 更新と共に他厨の心を吹き飛ばすのが好きだ
    結構高く浮き上がったユーザーが サシャSSを見て心がでばらばらになった時など心がおどる

    同志が操作するパソコンのサシャの萌え画像が他厨の心を撃破するのが好きだ
    奇声を上げて燃えさかる激論から飛び出してきた奴を容赦ない罵倒でなぎ倒した時など胸がすくような気持ちだった

    攻撃先をそろえた同志の行列が他厨の心意気を蹂躙してから洗脳するのが好きだ
    恐慌状態の新参者が既に意気消沈してる他厨を何度も何度も攻撃している様など感動すら覚える

    敗北主義の裏切り厨を吊るし上げていく様などはもうたまらない
    発狂している他厨共が私の振り下ろした指がスマホとともに喘ぎ声を上げるR18のサシャのSSにばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ

    哀れな他厨共(レジスタンス)が雑多な反論で健気にも立ち上がってきたの完璧な理論で他厨共の心ごと木端微塵に粉砕した時など絶頂すら覚える

    クリスタLOVEのクリスタ厨に滅茶苦茶にされるのが好きだ
    必死に守るはずだったサシャ愛が蹂躙されクリスタLOVEに書き換える様はとてもとても悲しいものだ

    エレン厨の物量に押し潰されて殲滅されるのが好きだ
    エレンのエロSSに惑わされ害虫の様に地べたを這い回りながら興奮しながら読む時など屈辱の極みだ

    諸君 私は討論を地獄の様な討論を望んでいる
    諸君 私に付き従うサシャ親衛隊同士諸君
    君達は一体何を望んでいる?

    更なる討論を望むか?
    基地外ばっかの糞の様な討論を望むか?
    鉄風雷火の限りを尽くし三千人ほどの閲覧者の心を殺す嵐の様な討論を望むか?
     
    『討論! 討論! 討論!』
     
    よろしい ならば討論(クリーク)だ

    我々は渾身の力をこめて今まさにサシャSSを書かんとする親指だ
    だがこの暗い闇の底で半年もの間堪え続けてきた我々にただの討論ではもはや足りない!

    嫁争奪戦を!!
    一心不乱の嫁争奪戦を!!

    我らはわずかに 進撃ファンの千分の一に満たない敗残ニートに過ぎない
    だが諸君は一騎当千の古強者だと私は信仰している
    ならば我らは諸君と私で総力100万と1人の軍集団となる

    サシャの可愛さを忘却の彼方へと追いやり眠りこけている連中を叩き起こそう
    髪の毛をつかんで引きずり降ろし眼を開けさせ思い出させよう
    連中にサシャの素晴らしさを思い出させてやる
    連中に我々のサシャの愛を思い出させてやる

    天と地のはざまには奴らの哲学では思いもよらない事があることを思い出させてやる
    一千人と一人のニートの戦闘団で
    世界を燃やし尽くしてやる


    さぁ……諸君




    サシャSSを作るぞ

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