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進撃!逆転裁判 第1話 「着せられた罪。逆転の幕開け」

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  1. 1 : : 2015/07/10(金) 16:32:11























































    ―――――――――――
    シガンシナ中央裁判所





    アルミン「ここが法廷……」


    アルミン(ううぅ、なんかすごい威圧を感じるなぁ……)


    アルミン(さっきから冷や汗が止まんないよ)


    アルミン(引き受けたはいいけど、どうしよう、今になって緊張してしまう……)













    ???「おはようアルミン君」ポン


    アルミン「わっ!!?」ビクッ


    ???「ど、どうしたの?大げさにビックリしちゃって」


    アルミン「フ、フリーダ所長!!脅かさないでくださいよ!!」


    フリーダ「脅かしてないわよ。肩を叩いたぐらいで。大げさねえ」


    アルミン「ううぅ……」


    フリーダ「そんなに固くなってたらまともに弁護できないわよ」


    アルミン「す、すみません……」


    アルミン「でも所長、今日はなんでここに?」


    フリーダ「そりゃ、かわいい部下の初裁判ですもの。応援に来たのよ」


    アルミン「はぁ、どうも……」


    フリーダ「『自分がやります』って初めて聞いた時は感心したわよ。ホントに」


    アルミン「ええ、まあ」


    フリーダ「でもアナタ、どうしてこの裁判を突然引き受けようと思ったの?」


    アルミン「それは、実は……」

  2. 2 : : 2015/07/10(金) 20:02:41


    「うわあああああああああああああああああああああっ!!!」







    フリーダ「あら?」


    フリーダ「ねえ、あそこで泣き崩れてるの……」


    フリーダ「今回の被告人の人よねえ?」



    ???「うわあああああああああああああああああああああっ!!!」



    アルミン「ちょっとジャン!!どうしたの!!?落ち着いてよ!!」



    フリーダ「え!?知り合いなの?その人」


    アルミン「ええ、実は小学の時からの付き合いで……」


    フリーダ「そうだったの。それでアナタ……」



    ジャン「アルミンンンンンンンンンンン~~~~~~~~俺、俺、俺はもう……」


    アルミン「まだ判決ももらってないのに、何泣き崩れてんだよ!?」


    ジャン「だってよお、俺、俺なんもやってねえのに。なのに俺、アイツを殺したってことに……」


    アルミン「しっかりして!!まだそうと決まったわけじゃないだろ!!」


    ジャン「うううぅ、俺、俺はやってねえ。信じてくれよぉぉぉぉ!!」


    アルミン「もちろんだよ。必ず君の無罪を証明してみせるから!!」


    ジャン「ホ、ホントか!!?信じていいんだな!!?」


    アルミン「ああ、任せとけ!!」ドン





    アルミン(…とは言ってみたものの)


    アルミン(正直僕も今)


    アルミン(目の前のコイツみたいに)


    アルミン(泣き崩れたい気分だった……)


  3. 3 : : 2015/07/10(金) 20:10:55
















    アルミン(僕は”アルミン・アルレルト”)


    アルミン(”レイス法律事務所”にその身を置いている弁護士だ)


    アルミン(…といっても今回が初弁護となるわけだけど)







    アルミン(そして”フリーダ・レイス”)


    アルミン(レイス法律事務所の所長で、僕の上司だ)


    アルミン(同時に、僕が弁護士になったキッカケを作ってくれた人物でもあるんだ)










    アルミン(最後に、こっちの泣いている男は、”ジャン・キルシュタイン”)


    アルミン(さっきも言ったけど、コイツとは小学校からの付き合いで、僕の古い友達でもある)





    アルミン(そして今回なんと、僕が引き受けた事件の”殺害犯”として逮捕されてしまった)


  4. 4 : : 2015/07/10(金) 20:22:12


    アルミン(今回起こった事件は以下の通りだ)



    アルミン(被害者は”マリ・クアントン”。ジャンと付き合っていた女性だ)


    アルミン(死因は”鈍器のようなもので後頭部を殴られて死亡”)


    アルミン(凶器として、現場からは、被害者の血が付いた”巨人の置物”が発見された)


    アルミン(たまたまそばを通りかかった男性が遺体を発見し、警察に通報。ジャンが容疑者として逮捕された)


    アルミン(証拠として、凶器に付着していた彼の指紋が決定打になった……)

















    アルミン(ここまで言うと、彼に疑いがかかるのは当然だろう)


    アルミン(でも僕は、それでも信じている!!)


    アルミン(アイツはやっていない!!)


    アルミン(それを、今ここで……)

























    アルミン(証明してやるんだ!!!)


  5. 5 : : 2015/07/12(日) 08:00:17

























    ――――――――――――――
    シガンシナ中央裁判所 法廷










    裁判長「それでは、これより開廷いたします」





    キッツ「キッツ・ヴェールマン検事。準備完了してます」



    アルミン「ア、アルミン・アルレルト弁護士。じゅ、準備完了しております」



    裁判長「・・・・・・・・・・・・・・・」


    裁判長「アルレルト弁護士」


    アルミン「は、はい!」


    裁判長「確かアナタは、今回が初法廷でございましたな」


    アルミン「は、はい!」


    裁判長「ちゃんと準備は完了しているのですか?声が少し震えているようですが」


    アルミン「だ、大丈夫です!心配はありません!」


    裁判長「その声を聞くと、だんだん不安になるのですが……」


    裁判長「では、こうしましょう」


    アルミン「?」


    裁判長「これからアナタに、いくつか質問をいたします。それにちゃんと答えていただきたい。よろしいですかな?」


    アルミン「は、はい!」


    アルミン(ううぅ、冷や汗が……)ダラダラ


  6. 6 : : 2015/07/12(日) 08:23:43


    裁判長「では最初の質問です」


    裁判長「この事件の被害者は、誰ですかな?」


    アルミン(な、なんだ。簡単な質問じゃないか)


    アルミン「そ、それは”マリ・クアントン”さんですよね?」


    裁判長「その通りです。では次です」


    裁判長「この事件の容疑者は誰か、及び被害者との関係は何ですかな?」


    アルミン「えっと、容疑者は”ジャン・キルシュタイン”氏で、被害者とは恋人同士だった……ですよね」


    裁判長「よろしい。では最後の質問です」


    裁判長「被害者の死因は、なんでございますかな?」


    アルミン「それは、”鈍器のようなもので頭を殴られた”、ですよね」



    裁判長「その通りです」


    裁判長「安心しました。準備は完了しているようですね」


    アルミン(ううぅ、そうでもないけど……上手く立ち直らないと……)


















    裁判長「それでは改めて、審理に戻りましょう」


    裁判長「ヴェールマン検事」


    キッツ「はい」


    裁判長「さきほど弁護人が言ったとおり、被害者は撲殺されたのですが、凶器はいったいなんだったのですか?」


    キッツ「はい。こちらの、”巨人の置物”でございます」


    裁判長「ほう、これで被害者が殴り殺されたわけですか」


    キッツ「大きさは手で持てるぐらいで、誰でも片手で持てるぐらいの重さです」


    キッツ「これに被害者の血痕、及び容疑者の指紋が付着しておりました」


    裁判長「なるほど。わかりました。”証拠品”として受理いたします」


    裁判長「係官、皆に記録を配ってください」


    係官「はっ!」


  7. 7 : : 2015/07/12(日) 21:31:26


    アルミン(これが凶器の置物か。確かに血痕がくっきりと残っている)


    フリーダ「それは必ずファイルしておくのよ。いい?」


    アルミン「あ、はい!」パラッ


    フリーダ「こんな風に、審理中に”証拠品”が受理されることもあるから、覚えておいて損はないわ」


    アルミン「は、はい!」


    アルミン(凶器、後で目を通しておこう)





    裁判長「それでは、これより証言にうつりたいと思います」


    裁判長「検事、冒頭弁論をお願いします」


    キッツ「了解しました」クイッ






    キッツ「事件が発生したのは午後4時頃」


    キッツ「シガンシナ高層マンションの5階にある517号室でおこりました」


    キッツ「死亡推定時刻は午後4時と断定。死因は撲殺」


    キッツ「そしてたまたまそこを通りかかった男性が警察に通報し、我々が駆けつけたのです」




    裁判長「なるほど。しかし、ヴェールマン検事」


    キッツ「はい、なんでしょうか?」


    裁判長「なぜ、ジャン・キルシュタインが逮捕されたのか。その理由は何でございますかな?」


    キッツ「はい。その理由に関しては2つございます」




    アルミン(ふ……2つも!!?)


    アルミン(凶器に付着した指紋だけじゃなかったのか……?)ダラダラ






    キッツ「1つは、”凶器に指紋が付着”しておりました」


    裁判長「ほう。それはモチロン……」


    キッツ「はい。被告人のモノでございました」


    裁判長「「なるほど。それでもう1つは?」




    キッツ「さきほど、警察に通報しというた男が目撃したのです」


    裁判長「目撃?それはいったい?」


    キッツ「被告人が……」



    キッツ「事件現場の部屋から出ていくところを目撃したのです!!」















    アルミン「な……………」













































    アルミン「なんだってえええええええええええええええっ!!!?」


  8. 8 : : 2015/07/13(月) 08:50:24


    傍聴席
    ザワザワザワザワ ザワザワザワザワ






    裁判長「静粛に!静粛に!」カンカンカン





    アルミン(なんてこった……)


    アルミン(指紋だけじゃなく、目撃までされてるなんて……)



    裁判長「なるほど。確かにそうなると、被告人が限りなく怪しく見えますねえ」


    アルミン(ま、まずい。裁判長が疑い始めてる!)


    アルミン(なんとかしないと!なんとか……!)








    フリーダ「落ち着いてアルミン君」


    アルミン「しょ、所長!でもこのままじゃ!」


    フリーダ「今はその時ではないわ」


    アルミン「だけど……」


    フリーダ「必ず反撃のチャンスは来るから、その時まで耐えるの」


    アルミン「………わかりました」










    キッツ「それでは裁判長、次に”証言”にうつりたいのですが、よろしいでしょうか?」



    裁判長「わかりました。許可しましょう」



    キッツ「それではまず被告人の話を聞いてみたいと思います」




    アルミン(被告人……ジャンか)


    アルミン(アイツ今大丈夫かな?まだ泣いてなきゃいいんだけど……)


  9. 9 : : 2015/07/13(月) 09:29:20


    裁判長「それでは係官、被告人を証言台へ」


    係官「はっ!」




























    ジャン「・・・・・・・・・・・・・・・・」



    キッツ「では被告人。名前と職業を述べるよう」



    ジャン「え、えっと。ジャン・キルシュタイン。ふ、犯人やってます……」



    アルミン(ちょっ……!!)


    アルミン(待て待て!違うだろ!!)





    裁判長「・・・・・・・・・・・・・・」


    裁判長「今のは”自白”ととらえてよろしいのですかな被告人」




    ジャン「え!!そ、それは、その……」



    アルミン「お待ちください裁判長!」バン


    裁判長「な、なんですかな弁護人?」


    アルミン「今被告人は大変混乱してます!とても証言をできるような状態では……」



    キッツ「なるほど。確かに被告には少々混乱しいるようですね」


    キッツ「では被告人、気持ちを和らげるため簡単な質問をしますので、それにハッキリ答えていただきたい。よろしいか?」


    ジャン「わ、わあったよ」



    アルミン(簡単な質問?僕がやったみたいな程度のヤツかな?)


    フリーダ「……嫌な予感がするわね」


    アルミン「え?」


    フリーダ「もしかしたら、殺害を認めさせるつもりかもしれないわ」


    アルミン「な、なんですって!?」


    フリーダ「今の彼、何を言い出すかわからないし、なんでも”はい”って言っちゃいそうだし」


    アルミン「そ、そんな……」


    フリーダ「検事の質問をよーく聞いて。時にはその質問を阻止するのも重要よ!」


    アルミン「わ、わかりました!!」

  10. 10 : : 2015/07/23(木) 18:27:05



    キッツ「では、最初の質問です」


    キッツ「アナタは、被害者クアントン氏と付き合っていましたね?」


    ジャン「あ、ああ」


    キッツ「ではクアントン氏は、アナタのことを嫌っていたのはご存知でしたか?」




    ジャン「な、」


    ジャン「なんだとゴラアアアアアアアアアッ!!!」


    ジャン「俺のことを誰よりも愛していたアイツが、俺のことを嫌うはずねえだろーーーーーーーーーッッ!!!」カッ






    アルミン「いっ!!」


    アルミン(いきなり爆発してしまったぞ……)


    アルミン(確かに今のアイツ、何言い出すかわかんないな……)


    アルミン(慎重に聞いておかないと……)


    アルミン(思ったよりも厄介になりそうだなこりゃ……)








    キッツ「ほう、では君は、彼女が君をほったらかして遊びまわっていたり、他の人と付き合っていたのはご存じないわけですか…」




    ジャン「な……」


    ジャン「なん……だって……」



    キッツ「実際彼女は、居酒屋や洋服を中心に大金を浪費しており、居酒屋で知り合った男性との付き合いでも、それそれはかなり浪費していたのです」


    キッツ「一昨日も、外国旅行から帰ってきたばかりだったのですよ?」



    ジャン「な、な……」



    裁判長「フムゥ、ものすごい浪費癖のあった女性だったのですかな?」


    キッツ「ええ、実はここに、彼女の財布に入っていた『領収書』がございます」スッ


    キッツ「全部で10枚あり、総額は信じられない数値に匹敵しました」



    裁判長「ほぉ、して、それはいかほどに?」



    キッツ「ざっと」


































    キッツ「100万ゼニーでございました」
























    裁判長「ひ……ッ!!」















    アルジャン「100万んんんんんんんっ!!!!!!?」

  11. 11 : : 2015/08/11(火) 15:53:45
    お、進撃の巨人×逆転裁判じゃんー逆転裁判好きだから応援!!!!!!
  12. 12 : : 2015/08/14(金) 21:55:15
    期待です    







    ほ、放置ではありませんよね?
  13. 13 : : 2016/07/29(金) 10:17:57



    裁判長「そ、それはとんだ浪費癖の持ち主ですね……」


    アルミン(僕の給料のほぼ10倍だぞ……)



    裁判長「しかし、それほどの大金を使っているということは、彼女はとても良い収入を得ていたのですかな?」



    キッツ「いえ、彼女の職業は”モデル・タレント”といった芸能活動だったのですが、収入はあまりよくはありませんでした」


    キッツ「所属していた事務所も一般にはあまり知られてもいなく、先月は、仕事のオファーも全くなかった模様であることがわかりました」



    アルミン「じゃ、じゃあどこでそんな大金を?」




    キッツ「実は彼女について調査してみた結果……」


    キッツ「彼女には”パパ”がたくさんいたようなのです」





    ジャン「パパ?」




    キッツ「まあ単に言えば、”お小遣いをくれるおじさん”と言えばいいでしょうか」



    裁判長「では、彼女は、そのパパという人物たちからお金をもらっていた……というわけですかな?」




    キッツ「そうです。こちらにその調査書がございます。ご確認を」パラッ




    裁判長「わかりました。受理しましょう」





    アルミン「」パラパラパラパラ




    アルミン(なんてこった……)


    アルミン(これはとんでもない情報だぞ……)


    アルミン(ジャン、大丈夫かな……)チラッ




    ジャン「嘘だ……嘘だ………ウソダ……ウソダ……」ブツブツブツブツ







    アルミン(まずいな。これ以上あの検事に追い詰められたら……!!)






    キッツ「さて、キルシュタインさん」


    ジャン「・・・・・・・・・・・」




    キッツ「アナタ、今の話を聞いてどうでしたか?」


    ジャン「…………へ?」


    キッツ「君を誰よりも愛していたクアントンさんがどういう人だったか、君も少しはわかったでしょう?」


    ジャン「あ………ああ………」


    キッツ「そのうえで、君の意見を聞かせてもらいたいんだ」


    キッツ「君は、彼女を、今、どう思っているか、聞かせてくれないかい?」








    フリーダ「アルミン君」


    アルミン「は、はい!」


    フリーダ「この質問には答えさせないほうがいいわ」


    フリーダ「今の彼、咄嗟に”殺す”なんて言ってもおかしくない状態だから」


    アルミン「は、はい!


  14. 14 : : 2016/11/04(金) 14:14:24



    アルミン「お待ちください!!」


    アルミン「被害者が他の男性と付き合っていたのは知りませんでした!!」


    アルミン「したがって今の質問は、事件とは何ら関係もありません!!」



    キッツ「う、そ、それは……」


    アルミン「しかもその質問、場合によっては誘導尋問じゃないですか!!」


    キッツ「ぐぐぐ……」



    裁判長「確かにその通りですね。認めます」





    ジャン「なに言ってんだアルミン!!!」


    ジャン「関係ないことあるかぁ!!」


    ジャン「俺は死ぬぞ!!死んでやる!!!」





    ジャン「死んであの世に行って、あの女に俺をフッたことを後悔させてやるんだああああぁぁぁっ!!!!」















    裁判長「静粛に!!」カンカンカン


    裁判長「被告人、それ以上怒鳴ればタダではすませませんよ!!」


    ジャン「ぐぐぐぐ…………」





    アルミン(この空気、相当やばいぞ……!)


    アルミン(裁判長も、傍聴席のみんなも僕とジャンを睨んでるし……)ダラダラダラダラ






    裁判長「それでは、静かになったところで、審理を続けましょう」


    裁判長「ヴェールマン検事」



    キッツ「はい」




    キッツ「とにかく、これで被告人の動機はわかっていただけたかと思います」



    裁判長「そうですね。実にとてもよく」



    キッツ「では、次の質問です」


    キッツ「事件当日の日、アナタは彼女の部屋に行ったかね?」




    ジャン「ッ!」ビクッ




    キッツ「どうかな?キルシュタイン君」


    ジャン「そ、それはその……なんつうか……」


    アルミン(あの動揺した様子じゃ、アイツ行ってるようだな…)


    アルミン(ここはどうするべきだろう……)


    アルミン(あれじゃ、嘘は隠せないだろうし、ここは答えさせてやるべきか…)




    ジャン「あ、ああ。行った……ぜ」


    キッツ「うむ。それで?」


    ジャン「いや、会いに行っただけだよ!」


    ジャン「でもアイツ留守だったから、結局会えなくて……」






    キッツ「意義あり!!」ビシッ





    ジャン「イッ!!?」ビクッ


    キッツ「それは嘘ですな、証人」


    裁判長「嘘?それはどういうことですか?」


    キッツ「裁判長、我々には今の発言を嘘だと証明できる証人がおるのですよ!」


    裁判長「ほう、それは話が早いですな」


  15. 15 : : 2016/11/04(金) 21:27:08


    裁判長「して、その証人とは、どういうかたなのですか?」


    キッツ「先ほど申し上げました、目撃者でございます!」


    アルミン(目撃者。そうか、そういえば目撃されてたんだよな…)


    アルミン(ジャンが、彼女の部屋から出てきた人を見た人がいるって…!)


    アルミン(いったい、どんな人なんだろ?)




    裁判長「ではさっそく、入廷させてください」


    キッツ「わかりました」















    男「・・・・・・・・・・・」















    キッツ「証人、名前と職業は?」



    デニス「はい。名前は”デニス・マクラーゲン”と申します」


    デニス「新聞勧誘員を、しています」


    裁判長「デニスさん、事件当日、アナタはこの事件を最初に目撃したそうですね?」


    デニス「は、はい!さようでございます!」


    裁判長「一体アナタは、このマンションに何の用で来られていたのですかな?」



    キッツ「裁判長、それは”証言”にて説明させていただきますので、よろしいですか?」


    裁判長「…フム、わかりました」


    裁判長「では証人、証言をお願いできますかな?」


    裁判長「アナタが事件当日……」


    裁判長「一体何を見たのかを」


    デニス「はい、わかりました!!」


    アルミン(いよいよ証言か……)


    アルミン(いよいよだな!!)


  16. 16 : : 2016/11/04(金) 21:33:16















    デニス「ワタクシ、このアパートで新聞の勧誘を回っていたら、男が一人、部屋から出てきたんです」


    デニス「なんだか慌てていた様子で、ドアを開けたまま、そのまま出て行ってしまったんです」


    デニス「なんだかおかしいな、と思って部屋をのぞいてみたら……」


    デニス「そこにはなんと、女性の死体があったんです!!」


    デニス「怖くなって部屋には入らず、すぐに警察を呼ぼうとしたんです!!」


    デニス「でも、なぜか部屋にあった電話は使えなかったので……」


    デニス「急いで近くに公衆電話がないか探しに向かいました」


    デニス「そのため、電話をかけたのはお昼過ぎの2時頃になってしまいました」


    デニス「でも、私はハッキリ見たんです!!」


    デニス「部屋から出てきたのは間違いなく……」


    デニス「そこにいる被告人の人でした!!」















  17. 17 : : 2016/11/04(金) 21:46:31


    アルミン「・・・・・・・・・・・・・」


    アルミン「・・・・・・・・・・・・・」



    アルミン(どうしよう)


    アルミン(目撃者だから、どこまで見てたのか予想もしてなかったけど……)


    アルミン(こんなにハッキリ見られてたんじゃ、弁護のしようがないぞ!!?)



    裁判長「しかし、どうして、被害者の部屋にあった電話は使えなかったのでしょうか?」


    キッツ「そのことですが裁判長」




    キッツ「実は事件当日、マンションは停電していたらしいのです」




    裁判長「停電……ですか?」


    裁判長「しかし、停電していても、電話は使えたのでは?」


    キッツ「ええ、そうなのですが…」


    キッツ「どうやら、被害者の部屋にあったのは、停電したら子機が使えない機種でございました」


    キッツ「だからマクラーゲンさんは、公衆電話から電話をかけたのです」


    キッツ「ここに、停電の記録がございます」


    裁判長「わかりました・受理しましょう」















    裁判長「それでは、弁護人」


    アルミン「え、はい!」


    裁判長「《尋問》をお願いします」



    フリーダ「来たわよアルミン君」


    フリーダ「ここから本番よ」



    アルミン「は、はい。だ、だけど……」


    フリーダ「どうしたの?」


    アルミン「尋問って言っても、いったいどうすれば…?」



    フリーダ「何を言ってるのよ?さんざん教えたでしょ?」


    フリーダ「尋問っていうのは、”証言の嘘を暴く”ことよ」


    アルミン「いや、嘘っていったって……」


    アルミン「あの証言に、嘘みたいなところは、どこにも……」



    フリーダ「ねえアルミン君」


    フリーダ「アナタ、彼を、ジャン君のことを無実だって、信じてるんでしょ?」


    アルミン「は、はい!もちろんです!!」


    フリーダ「だったら、あんな目撃証言なんか、嘘に決まってるわ!!」


    アルミン「ッ!」

  18. 18 : : 2016/11/04(金) 21:53:01


    フリーダ「あの目撃証言の嘘を暴くカギは、アナタの手元にある……」


    フリーダ「”証拠品”が唯一のカギよ!」


    フリーダ「あの発言が嘘だったら、そこには必ず食い違っている部分…」




    フリーダ「”ムジュン”が存在するはずよ!」




    アルミン「ムジュン……!」


    フリーダ「受理された証拠品をよーく見て」


    フリーダ「そして見つけたら、あの証人に、思いっきりつきつけてやるの!」


    アルミン「所長……」




    アルミン「わかりました!」


    裁判長「では、よろしいですかな?」


    アルミン「はい!」


    アルミン(必ず、見つけ出してやるぞ!!)















    アルミン(あの証人の……ムジュンを!!!)


  19. 19 : : 2016/11/08(火) 22:31:05



    アルミン(まず、証言を整理しながら考えてみよう)



    アルミン(デニスさんは、新聞勧誘をしている途中、部屋から出るジャンを目撃した)


    アルミン(それを不審に思って部屋を見ると、そこには遺体があった)


    アルミン(警察を呼ぼうにも、マンションは停電していたせいで、電話は使えなかった)


    アルミン(そして彼は、近くの公衆電話に、午後2時に電話をかけた…)















    アルミン「・・・・・・・・・・・・・・・」


    アルミン「………ん、ちょっと待てよ?」


    アルミン「遺体を見つけたのが……午後2時?」


    フリーダ「アルミン君、つきつける時は、思いっきりかますのよ!」


    アルミン「……はい!!」















    アルミン「デニスさん」


    デニス「は、はい」


    アルミン「アナタが遺体を見つけたのは、午後の2時。そうですね?」


    デニス「ええ。その通りです!」



    アルミン「……それはおかしいですね」


    デニス「え、え?」



    裁判長「弁護人、何がおかしいのですか?」



    アルミン「はい、ここに、被害者である、マリ・クアントンさんの”解剖記録”がございます」



    デニス「かいぼうきろく?」




    アルミン「はい。わかりやすく言えば……」


    アルミン「死体の死亡推定時刻や、死因、状態などを記した記録です」



    裁判長「それがどうしたというのです?」


    アルミン「ここに、はっきり書かれています」















    アルミン「死亡推定時刻は、”午後4~5時”だと!!」















    デニス「ッ!!!」


    裁判長「ああ!た、確かにそうですね!」


    アルミン「すなわち、午後2時に、彼女の死体を発見することは不可能です!!」



    デニス「グウッ!!!」



    キッツ「意義あり!!」バン


    キッツ「そんなのは些細なことだ!!」


    キッツ「単なる記憶違いで、4時を2時だと思っていただけでしょう!!」



    裁判長「………私にはそうは思えないですね」


    裁判長「証人は、自信たっぷりに証言していましたからね」


    キッツ「うぐぐぐぐ……!!」


    裁判長「証人、どういうことですかな?」



    デニス「えっと……これはその……あのですね……じつは……」















    フリーダ「アルミン君、ナイスよ!!」


    アルミン「ええ、見つけましたよ!ムジュンを!!」


    フリーダ「この調子でドンドン行きましょう!」


    フリーダ「あの人は必ずまた嘘をついてくるわ!」


    フリーダ「それを見破って、追い詰めるのよ!!」


    アルミン「はい!」















    デニス「あ!!そうだ、私実は思い出したんですよ!!」


    裁判長「……では、証言しただきましょうかね?」


    裁判長「今度はしっかりと頼みますよ」


    デニス「はい!!」


  20. 20 : : 2016/11/08(火) 22:41:57















    デニス「実は4時を2時だと思っていたのには理由があるんです」


    デニス「実は、時刻は、”見たのではなく聞いた”のでございます」


    デニス「部屋を覗く前に、テレビの音が聞こえましてね」


    デニス「そこから、2時の時報が聞こえたのです」


    デニス「2時間もずれていたのは、おそらくその時報は、録音されていた音声だったんだと思います」


    デニス「だから、4時でも、2時の時報が聞こえたんだと思います」















  21. 21 : : 2016/11/08(火) 22:46:02



    裁判長「フム、なるほど。テレビの音を聞いて2時だと思っていたのですね?」


    デニス「はい、何分あの時は、時計も携帯も持っていませんでしたので……」


    デニス「どうも、とんだ勘違いをしてしまい、すいません…」


    裁判長「わかりました」



    裁判長「では弁護人、尋問をお願いします」




    アルミン「はい」


    フリーダ「アルミン君、もう大丈夫ね?」


    アルミン「任せてください!!」



    アルミン(必ず追い詰めて、矛盾を暴いてやる!!)


  22. 22 : : 2016/11/08(火) 23:14:53


    アルミン(デニスさんは、テレビの音を聞いて、時刻を2時だと思い込んだ…)


    アルミン(これが先ほどの証言の内容……)



    アルミン(……そう言えば、さっき検察側が、マンションの停電の記録を渡していたよな?)パラッ


    アルミン「・・・・・・・・・・・・・」



    アルミン「…これは!?」





    アルミン「デニスさん」


    デニス「は、はい!」


    アルミン「また嘘をつきましたね?」


    デニス「え、え、え?」



    アルミン「ここに、先ほど検察側から渡された、停電の記録があります」


    アルミン「この記録によれば…」


    アルミン「マンションは午後の1時から、6時まで停電とあります」



    裁判長「それは…つまり…」


    アルミン「そうです!」


    アルミン「停電であった以上……」















    アルミン「ビデオもテレビも、使えるわけがないのです!!!」



    デニス「ムグウッ!!!!」


    裁判長「確かにその通りですね」


    裁判長「デニスさん、どういうことですかな?」


    デニス「え、ええとですね…これは……その」ダラダラダラダラ




    デニス「あ、ああそうです!!思い出しましたよ!!」


    裁判長「デニスさん、私はこういったはずです」


    裁判長「”今度はしっかりと頼む”ようにと」


    裁判長「何度もこういうあいまいな証言をされると、だんだんアナタが怪しく見えてきますな」


    裁判長「さっきから妙に汗ばんでおられようですし」


    デニス「ッ!!!」


    デニス「す、すみません!!」


    デニス「なにぶん、死体を見たものですから、ちょっとショックでして」


    裁判長「もういいです」


    裁判長「では、思い出したことを、もう一度、証言てもらっていいですかな?」


    デニス「は、はい!!」



    アルミン(よし、裁判長が疑い始めた!)


    アルミン(あと、もう少しだ!!)


  23. 23 : : 2016/11/09(水) 21:10:25
















    デニス「やっぱり時間は見て確認したのでございます!」


    デニス「現場には置時計があったじゃないですか」


    デニス「人の形をした時計があったじゃないですか」


    デニス「犯人が使った凶器でございますよ!」


    デニス「おそらく、アレで時間がわかったんだと思います!」















  24. 24 : : 2016/11/09(水) 21:12:49


    裁判長「なるほど。時計を見たから時間がわかったと?」


    デニス「は、はい!」


    裁判長「今度こそ、本当でしょうな?」


    デニス「はい!間違いありません!!」


    裁判長「では弁護人、尋問をお願いします」


    アルミン「わかりました」



    アルミン(今度こそ、ハッキリさせてやるぞ!)


    アルミン(あの証人の嘘とムジュンを!!)


  25. 25 : : 2016/11/09(水) 21:33:48



    アルミン「デニスさん」


    デニス「はい!」


    アルミン「アナタが言う置時計とは、これのことですか?」



    巨人の置物



    デニス「は、はい!そうですよそれそれ!!」


    アルミン「でも、よーく見てください」


    アルミン「これはどう見ても、置物なんですよ?」


    アルミン「いったい、どこをどう見れば、時計に見えるのか……」















    アルミン「説明していただけませんか!!」バン



    デニス「ギイッ!!!!」




    裁判長「確かにこれはどう見てもただの置物ですね」


    裁判長「デニスさん、アナタこれをどうして時計だと?」











    デニス「さっきからギャーギャーと……」


    デニス「なんなんだお前は!!」ドッ


    デニス「偉そうに、どうでもいいことばっかつきつけやがって!!」



    アルミン「ウオッ!?」ビクッ


    キッツ「しょ、証人!!?」


    フリーダ「どうやら……」


    フリーダ「本性を現したみたいね!」





    デニス「ハァハァ……ハァハァ……」


    デニス「・・・・・・・・・・・・」


    デニス「あ」



    デニス「す、すいません!ついカッとなってしまって!」アセアセ



    アルミン「デ、デニスさん!質問に答えてください!!」


    アルミン「アナタはこれをどうしてこれを時計だと思ったんですか!?」



    デニス「そ、それは……!!」


    デニス「と、とにかく俺…私は見たんですよ!!それは時計なんですよ!!」







    キッツ「裁判長、ちょっとよろしいですか?」」


    裁判長「なんでしょうかヴェールマン検事?」



    キッツ「これは証人の言う通り、実は時計でもあるのです!」


    キッツ「首をひねると、時刻を教えてくれる、少々変わったモノでございまして!」


    キッツ「しかし、時計には見えないので、仕方なく置物扱いとして提出したのです!」



    裁判長「ほう、そうだったのですか…」


    裁判長「弁護人、いかがですか?」


    裁判長「先ほど、証人はこれを置時計と言いましたが、それは本当だとわかりました」


    裁判長「他に何かおかしいところはあると思いますか?」



    アルミン「・・・・・・・・・・」


    アルミン(あれが置物ではなく、置時計だった…)


    アルミン(そして、デニスさんはそれを知っていた…)


    アルミン(でもあれは…首をひねらない限り、時計だとはわからない)


    アルミン(だとすると……!!)






    アルミン「裁判長、まだ大きな問題が残っています!」


    アルミン「確かにそれは変わった時計だとわかりました」


    アルミン「でも、それを時計だと知るためには……」


    アルミン「実際に”手に取る”しかありません!」


    アルミン「だが、証人はこう証言していました」





    アルミン「”怖くなって、部屋には入らなかった”と!!」



    アルミン「これは明らかにムジュンしています!!!」ビシッ

  26. 26 : : 2016/11/09(水) 21:52:23


    デニス「グアッ!!!!」



    裁判長「フム、確かにその通りですな」


    デニス「う、うううううぅぅぅぅ………」







    アルミン「何故彼がその置物を時計だと知っていたのか、考えられることは2つあります」




    アルミン「1つは、マリさんから聞いたこと」


    アルミン「しかし、証人は被害者と全く面識ない」


    アルミン「よって、この可能性はほぼ0でしょう」


    裁判長「では…もう1つは?」


    アルミン「2つめ、それは……」















    アルミン「事件当日、殺害現場の部屋にいたことです!」



    デニス「グエッ!!!!」


    裁判長「な、なんですって!!?」


    裁判長「まま、まさかアルレルト君、君は……彼を……」



    アルミン「まだ確証はありませんが……」


    アルミン「弁護側は彼を……デニス・マクラーゲン氏を……」
















    アルミン「この事件の真犯人として訴えます!!」






    傍聴席

    ザワザワザワザワ ザワザワザワザワ







    裁判長「静粛にぃ!!」カンカンカン


    裁判長「……アルレルト君、そこまで言うのであれば……」


    裁判長「話を聞かせていただけますかな?」


    アルミン「はい!」















    アルミン「事件当日、アナタは彼女を殴った際に……」


    アルミン「あることに驚いたんです」


    アルミン「それは、”置物が急に喋り始めた”ことです」


    アルミン「おそらく、人を殺してしまったことで、気が動転していたアナタには、それを強烈な印象だととらえてしまった…」


    アルミン「だからアナタは、時間だけをハッキリと覚えていられた…!」




    キッツ「い、意義あり!!」



    キッツ「そ、そんなでたらめな推測など、アテにはなりませんぞ!!!」




    アルミン「でたらめかどうかは……」















    アルミン「証人の顔を見てみたらいかがですか!!」



    デニス「ぐ……ぐううう……」ダラダラダラダラ


    裁判長「証人、どうなのですか?」


    裁判長「アナタがやったのですか?」





    デニス「お、俺…私は……け、決して……殴っては……」


    デニス「私が…聞いた……見たのは……」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・・」









    デニス「うああああああああああああああっっ!!!!!」












  27. 27 : : 2016/11/10(木) 19:56:22



    デニス「うるせえんだよ!!!」


    デニス「さっきから細けえことばっか言いやがって!!!!」


    デニス「俺は確かに見たんだよ!!!」


    デニス「犯人はアイツなんだよ!!!!」


    デニス「アイツは間違いなく部屋から出てったんだ!!!」


    デニス「アイツしかいねえんだよ!!あの女を殺したヤツは!!!!」





    傍聴席

    ザワザワザワザワ ザワザワザワザワ






    裁判長「静粛に!静粛に!!」カンカンカン




    キッツ「お、お待ちください裁判長!!」


    キッツ「弁護人の主張など、聞いてはなりません!!」


    キッツ「そんな証拠のカケラもない主張など、通るものか!!」



    裁判長「……確かにそれは一理ありますね」


    裁判長「アルレルト君、君は証明できますか?」


    裁判長「証人の聞いた時報が、その置時計から聞こえたことを証明できますかな?」


    アルミン「は、はい!」


    アルミン「証明は……」















    アルミン「証明はできると思います」


    アルミン「この場で、その時計を鳴らせばいいと思います」


    アルミン「裁判長、その時計を貸してくれませんか?」


    裁判長「わかりました。認めましょう」















    アルミン「いきますよ」


    カチッ





    時計「・・・・・・・・・・・」


    時計「ピピピ」


    時計「ただいま、午前9時30分23秒」


    時計「ピピピ」














    裁判長「おお!ホントに鳴りましたぞ!!」


    アルミン「はい。そしてこの時計は現時刻を9時30分だと言いましたね?」


    キッツ「そ、それがどうしたというのだ!?」


    アルミン「…ところでヴェールマン検事。今は何時でしょうか?」


    キッツ「な、何を言うか!?」


    キッツ「9時30分に決まってるでしょうが!!」


    アルミン「本当にそうでしょうか?」


    キッツ「え?」


    アルミン「ご自分の腕時計を確認してみてはいかがですか!?」



    キッツ「」チラッ



    11時30分



    キッツ「ああっ!!」


    裁判長「今は11時30分。ちょうど2時間遅れていますね」



    アルミン「その通りです!!」


    アルミン「そして2時間遅れていると言えば、もう1つ…」



    デニス「ぐ、ぐうううううう………!!」ギリギリギリギリ



    アルミン「ちょうど証人、デニスさんが聞いた時刻も見事に2時間遅れていましたね?」



    裁判長「た、確かにその通りです!!」


  28. 28 : : 2016/11/10(木) 20:10:46


    アルミン「さあどうですかデニスさん!!!」


    アルミン「いい加減、白状したらいかがですか!!!」















    デニス「・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・」


    デニス「へ……へへ……へへへ!!」


    デニス「へへへへへへへへへへ!!!」





    アルミン「デニスさん!?」


    アルミン(なんだ?笑ってるぞ?)



    デニス「アンタ、1つ見逃してるとこあんぜ!!」


    アルミン「ええっ!!」


    デニス「確かにその時計は2時間遅れてる」


    デニス「だけどな、弁護士さん」




    デニス「その時計が、事件のあった日も遅れてたかどうか……」


    デニス「その証拠がなきゃ、それは証明したことにはならねえぜ!!」



    アルミン「……!!」




    アルミン(しまった!そうだった!)


    アルミン(だけど、今更そんなこと、証明できるわけ……!!)


    アルミン(あと1歩なのに!!)














    裁判長「アルレルト君、いかがですか?」


    裁判長「アナタには証明できますかな?」


    アルミン「う、ううううううう……」ダラダラダラダラ


    裁判長「証明できなければ、彼を告発することはできません」


    裁判長「残念ではありますが」



    アルミン(く、くそぉ……!!)


    アルミン(ここまで来たのに、逃げられてしまうのか!!?)


    アルミン(ここでアイツを逃がしたら、ジャンは!!)















    裁判長「ではこれにて、デニス・マクラーゲン氏の尋問を終了いたします!」カン



    アルミン「さ、裁判長!!」



    デニス「やれやれ、や~っと終わったか」


    デニス「まったく、人がわざわざ証言しに来てやったってのに、犯人扱いしやがって!!!」


    デニス「弁護士ってのは、ひでえ連中ばっかでウンザリするぜ!!!」















    アルミン(もう……ダメ?もう……ダメなのか!?)


    アルミン(僕は……親友を助けられないで…このまま終わってしまうのか!?)


    アルミン(僕は……誰も助けられないで……)


    アルミン(……ごめんジャン)


    アルミン(もう僕には……どうしようも……)















  29. 29 : : 2016/11/10(木) 20:27:48


    「待ちなさい!!!デニス・マクラーゲン!!!」


    アルミン「!!!」


    キッツ「!!!」


    裁判長「!!!」


    デニス「!!!」














    アルミン「フ、フリーダ所長!!」


    フリーダ「あきらめないでアルミン君!!」


    フリーダ「ここで諦めたら、全てが無駄に終わるわ!!」


    アルミン「だ、だけど今更無理ですよ!!」


    アルミン「あの時計が、事件当日にも遅れていたなんて、証明できるわけ!!」



    フリーダ「確かにそのとおりね」


    フリーダ「だったら、方法は1つしかないわ!」


    アルミン「え?」















    フリーダ「発想を”逆転”させるのよ!!」


    アルミン「は、発想を…逆転?」


    フリーダ「そうよ」




    フリーダ「”あの時計が事件当日も遅れていたか”…」


    フリーダ「そう考えるんじゃなくて……」


    フリーダ「”なぜ2時間も遅れていたのか”…」


    フリーダ「その理由を考えてみるのよ!!」




    アルミン「あの時計が…なぜ2時間も遅れていたのか…」


    アルミン(なぜ2時間遅れていたのか…)


    アルミン(それを証明できれば…今度こそ!!)




    アルミン(考えろ…!!…考えるんだ!!)



    アルミン(被害者のマリさんが…なぜあの時計を2時間も遅らせていたのか…?)


    アルミン(時計は壊れていなかったし、故障して遅れたわけではない…)


    アルミン(だとすると、マリさんは、自分の手で2時間遅らせたことになる…)


    アルミン(なぜそんなことをしたんだ?)


    アルミン(時計を遅らせるということは、時間を自ら調整したという証拠でもある…)


    アルミン(時間を調整?どうしてそんなことをしたんだ?)


    アルミン(あの時計には目覚ましのアラーム音は付いていなかった…)


    アルミン(だとすると…)















    キッツ《実際彼女は、居酒屋や洋服を中心に大金を浪費しており、居酒屋で知り合った男性との付き合いでも、それそれはかなり浪費していたのです》


    キッツ《一昨日も、外国旅行から帰ってきたばかりだったのですよ?》















    アルミン「………あああっ!!!」


  30. 30 : : 2016/11/10(木) 20:46:06



    アルミン(確証はないけど、思い当たることがあるぞ!!)



    裁判長「アルレルト君、いかがですかな?」


    裁判長「アナタには証明できますかな?」


    裁判長「この時計が、事件当日も遅れていたのか…」


    裁判長「それを証明できますかな?」



    アルミン「裁判長、1つ検察側に質問したいのですが、よろしいですか?」


    裁判長「え?は、はいわかりました」



    アルミン「ヴェールマン検事、ちょっとよろしいですか?」


    キッツ「な、なんでしょうか?」



    アルミン「確か被害者のマリさんは一昨日、外国の旅行から帰ってきてたんですよね?」


    キッツ「え、ええ。そうですが?」



    アルミン「だったら、その記録があるパスポートがあるはずです」


    アルミン「それを見せてくれませんか?」


    キッツ「な、なんだって!?」




    裁判長「べ、弁護人、何故今になってパスポートが必要なのですか?」




    アルミン「それはパスポートを見れば、すぐにわかります!!」


    裁判長「…おもしろいですね。わかりました」


    裁判長「ヴェールマン検事、被害者の遺品にパスポートはありましたか?」


    キッツ「は、はい!こちらで保管してあります」


    裁判長「今すぐこちらに持ってきてください!!」


    キッツ「わ、わかりました!!」




    アルミン(これが…最後の賭けだ!!)















    ――――――――――
    10分後




    係官「お待たせしました!ただいま届きました!!」


    裁判長「では…拝見しましょうか」



    パラパラパラパラパラパラ



    ――――――――――――
         査証



    二ホン キョウト

    2015年 5月 14日



    帰 国

    2015年 5月 20日



    ――――――――――――















    裁判長「ほう、彼女は二ホンのキョウトに行っていたのですか」


    裁判長「私も是非行きたいですな」



    キッツ「帰国したのが5月20日。事件当日の一昨日だ」



    裁判長「アルレルト君、これが一体なんだというのですか?」




    アルミン「裁判長、これでハッキリしましたよ!!」


    アルミン「なぜ時計が、2時間遅れていたのか!!」


  31. 31 : : 2016/11/10(木) 20:54:19


    裁判長「な、なんですって!?」


    デニス「一体そのパスポートで、何がわかったってんだよ!!ああ!?」


    アルミン「まだわからないんですか?」




    アルミン「我が国”シンゲキキョジン”と二ホンには……」



    アルミン「”14時間の時差”があるんですよ?」



    裁判長「あっ!!た、確かにその通りです!!」


    キッツ「ま、まさか……まさか……!!」



    アルミン「そう。時間で言えば14時間」


    アルミン「ですが、時計で見れば……」















    アルミン「その差はちょうど2時間になるのです!!!」



    アルミン「そう!!被害者は、帰国した後、まだ時計の時差を戻していなかったんです!!!」


    アルミン「だから2時間もズレていたのです!!!」



    デニス「ぐ……ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ」


    アルミン「さあどうですか?」















    アルミン「デニス・マクラーゲンさん!!!!!!」















  32. 32 : : 2016/11/10(木) 20:56:40
















    デニス「・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・」


    デニス「・・・・・・・・・・・・・」















    デニス「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!」















    デニス「」バタン















    ザワザワザワザワ ザワザワザワザワ


    裁判長「静粛に!!静粛に!!」カンカンカン


  33. 33 : : 2016/11/10(木) 21:02:33


















    裁判長「……さて、ヴェールマン検事」


    裁判長「デニス・マクラーゲンは?」


    キッツ「は、はい。先ほど緊急逮捕いたしました……」



    裁判長「ウム。一件落着ですな」





    裁判長「しかし、アルレルト君」


    アルミン「は、はい!!」


    裁判長「正直、アナタには驚きましたぞ」


    裁判長「初弁護であったにもかかわらず、こんなに早く依頼人を救い出した上……」


    裁判長「真犯人まで暴いてしまうとは…!」



    アルミン「あ、ありがとうございます…」


    アルミン(こっちもギリギリでヒヤヒヤしたけど…)



    裁判長「……では真犯人も捕まりましたことですし…」


    裁判長「そろそろこの事件に、終止符を打たねばなりませんね」
















    裁判長「それでは…」


    裁判長「被告人”ジャン・キルシュタイン”に判決を言い渡します!!」


  34. 34 : : 2016/11/10(木) 21:04:40
















    裁判長「無罪!!」















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    アルミン(やった……!!)


    アルミン(僕は……救えた!!)


    アルミン(かけがえのない……親友を!!)















    裁判長「では、本日はこれにて閉廷!!」カン


  35. 35 : : 2016/11/10(木) 21:25:05
















    ――――――――――――――
    中央裁判所 控室






    アルミン「・・・・・・・・・・」


    アルミン「・・・・・・・・・・」


    フリーダ「アルミン君、やったわね!!」


    フリーダ「無罪判決おめでとう!!」


    アルミン「・・・・・・・・・・」


    フリーダ「どうしたの?さっきから黙っちゃって?」


    アルミン「いや、終わっても、無事に終わった気がしなくて……」


    フリーダ「何言ってるのよ!!今回はアナタのお手柄よ!!」


    フリーダ「ほらもっと喜んで!!」


    アルミン「あ、ありがとうございます!」


    フリーダ「とにかく私、久々にスカッとしたわ!!」



    アルミン(こんなに喜んでる所長、今までに見たことがなかったな…)



    アルミン「・・・・・・・・・・・・・」


    アルミン「あ!そうだ!ジャンは!?」


    アルミン(アイツ、どこ行ったんだろう……?)


    アルミン(せっかく無罪もらったってのに…)















    ジャン「アルミンンンンンンンン~~~~~ッ」グスグスッ


    アルミン「うわっ!!ビックリした!!」


    アルミン「……ていうか、なんで泣いてるの!?」


    ジャン「う、ううううううう……」


    アルミン「ひょっとして…嬉し泣き?」


    ジャン「ちげえよ……」


    ジャン「…なあアルミン」


    アルミン「ん?」




    ジャン「俺やっぱ死ぬわ」


    アルミン「な、なんでだよ!!?」


    アルミン「無罪勝ち取ったんだぞ!!」


    アルミン「ここは喜ぶべきだろ!!?」




    ジャン「だけどさぁ……」


    ジャン「アイツは……マリはもう帰ってこねえだぜ?」


    ジャン「それによぉ、アイツを心から愛してたのに……」


    ジャン「俺、アイツに愛されてなかったんだぜ……?」


    ジャン「俺のこと、ハナから眼中になかったんだよな……」


    アルミン「ジャン………」



    アルミン(そうだよな。ジャンにとっては、それがかなりショックだよな…)















    フリーダ「それはないと思うわよ”ジャム君”」


    アルミン「しょ、所長?」


    ジャン「ジャ、ジャム……?」


    フリーダ「少なくともマリさんは、自分なりにアナタを想っていたはずよ」


    ジャン「そ、そんなこと……!!」



    フリーダ「ねえアルミン君」


    フリーダ「せっかくだし、見せてあげたら?」


    アルミン「え?」


    フリーダ「彼女が、彼のことを想っていたことを示す証拠品を」


    アルミン「しょ、証拠品?」



    アルミン(裁判が終わっても証拠品を出すの……?)


    アルミン「え、えっと……」

  36. 36 : : 2016/11/10(木) 21:41:18


    アルミン(そんな証拠品なんて…)


    アルミン(……ん?)


    アルミン(この置時計、台座の底に何か書いてあるぞ?)










    ―――――――――――

    マリへ

    君のために作ったプレゼントです

    大事にしてください

    ジャンより

    ―――――――――――









    アルミン(そうか、これ……)




    アルミン「ねえジャン」


    アルミン「これ、ジャンが作った時計だったんだね」


    ジャン「え?」


    アルミン「時計の底に彼女へのメッセージがあったよ」


    ジャン「あ、ああそうだよ!」


    ジャン「アイツのために、3日徹夜で作った時計だったんだ!!」


    ジャン「なのに……アイツは!!!」




    アルミン「でもさ、これ……」


    アルミン「彼女が、旅行の時に持って行ってたんだよ?」


    アルミン「こんな無駄に大きくて重い時計をさ」


    ジャン「・・・・・・・・・・・・・」


    アルミン「まあどう考えるかは君次第だけど…」


    ジャン「・・・・・・・・・・・・・」


    ジャン「マリ………」















    ジャン「なあアルミン」


    アルミン「ん?」


    ジャン「ありがとな。ホント…助かったよ」


    ジャン「やっぱ、お前に頼んで正解だったよ!」


    ジャン「ホントに……ありがとな!!!」



    アルミン「・・・・・・・・・・・・」


    アルミン「お互いさまだよ、ジャン」




    アルミン(昔、事務所に入って間もない頃、所長に教えられていたことがある……)




    アルミン(証拠品とは、”見る角度によってその意味合いは変わる”…)


    アルミン(そして人間も同じ…)


    アルミン(その人が有罪か無罪か。それは誰にも知りようがない…)


    アルミン(僕たち弁護士にできるのは、ただ彼らを信じることだけ…)


    アルミン(そして彼らを信じることは…)















    アルミン(自分を信じるということ…!!)


    アルミン(自分が信じたものは、最後まであきらめてはダメなんだって!)















  37. 37 : : 2016/11/10(木) 21:53:55



    フリーダ「さて、そろそろ帰らない?」


    アルミン「…そうですね」


    フリーダ「今日は部下の初弁護で初の無罪判決だし、記念にパーーッとご馳走しちゃおうかな♪」


    ジャン「お、いいですねいいですね!!」


    アルミン「そうですね!!ジャンの無罪を祝って!!」


    フリーダ「よおし、思い切って店を貸し切っちゃおうかな!!」


    ジャン「うおおっ!!さすがフリーダさん太っ腹!!」


    アルミン「だ、大丈夫なんですか所長!!?」


    フリーダ「いいのいいの!」


    フリーダ「そうと決まったら、さっそく行くわよ!!」


    ジャン「ヒャッホオオオオオオオオッ!!!」


    アルミン「……やれやれ」















    フリーダ「あ、そうだわ。アルミン君」


    アルミン「は、はい」


    フリーダ「今度、ジャム君の話聞かせてくれないかな?」


    フリーダ「なんだか、ちょっと面白そうな話が聞けそうだし!」


    アルミン「……大した話はないと思いますけど、それでもいいなら……」


    フリーダ「フフッ、いいわよ。私すごく興味があるから、楽しみにしてるわね!!」


    アルミン「わかりました…!」


  38. 38 : : 2016/11/10(木) 22:03:37
















    こうして僕の最初の事件は、無罪判決で幕を閉じた。


    無罪をもらったその日は、3人で酔いつぶれるまで、酒と料理を堪能した。


    ジャンはすっかり元気になって……。


    あの調子なら、当分は大丈夫だろう。


    僕は内心ほっとして、3人で朝まで幸せな時間を満喫した。





    だけど、これで終わりじゃない。むしろ始まったばかりなんだ。


    僕の、弁護士としての人生は、まだ始まったばかりなんだから。


    僕はこれからも救っていく。


    ジャンのように、罪を着せられた人たちを救っていく!


    それが僕の……弁護士である僕にできる……
















    1つの宿命なんだ!!















    第1話

    「着せられた罪。逆転の幕開け」


    おわり



  39. 39 : : 2016/11/10(木) 22:09:53


    あとがき


    長らく放置してしまっていたことをまずお詫び申し上げます。

    読者のみなさん、並びに期待していたみなさんには大変長く待たせてしまい、申し訳ありませんでした。


    これで第1話は終了です。いかがでしたか?


    PC画面と3DS画面の2つを見ながら執筆していったのですが、さすがに目が疲れましたね。

    しかもだんだん乾燥してきたので、目がドライになりつつあります。

    でも、こうして1つの作品を書き終えると、ホントに「やった!」って感じがします。


    これから時間があればどんどん執筆していきますので、是非見ていってください!


    それでは!


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著者情報
hinokagututi

ローリン・ナオトLV.50

@hinokagututi

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