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-A story to find an answer with you- 君に出会えて 良かった ありがとう【第二話】

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  1. 1 : : 2015/06/21(日) 17:35:01


    前作『君に出会えて 良かった ありがとう  』第1話

    http://www.ssnote.net/archives/32999#res_num115

    の続きになります。


    更新は本当に亀更新ですがそれでもよければどうか見て頂けると、本当に幸いです。

    数々のみなさんに頂いたとても暖かいコメント
    本当に感謝しています。ありがとうございます!!



    どうかよろしくお願いします。



    追記 2019/09 改稿版

     今まで作中で沢山のありがたい意見を頂いております。ありがとうございます!
     ですが、今現在は他の方が読みやすくなる様、コメントは申し訳ありませんが不許可とさせて頂いてます。
     感想、ご意見は是非是非こちらへお願いします。ご協力、お願い致しますm(_ _)m

    http://www.ssnote.net/groups/2284
  2. 2 : : 2015/06/21(日) 17:40:36






    夢を 見た。








    そこは とても、とても 暗い 『世界』。




    雨が ひどく降りしきる 真っ暗な『世界』。





    そこで、『私』は ひとり たたずんでいた。





    腰には いびつな変なものをつけて、両腿には 大きな鞘をくくり付けていた。





    左右の手には 二つの剣が握られている。





    『私』は 血まみれになっていた。



    そして 手に握られている剣も 血に塗れていた。




    雨は 血まみれになっていた 『私』を





    まるで あざ笑うかのように 降り続ける。








    『私』の周りには 数えきれないほどの 大勢の人の死体が転がっていた。





    見覚えのない人。見覚えなんて あるはずがない多くの人々。





    ―――なのに


    その人たちの死体を見て―――



    私は 涙が こぼれてくる。



    雨で流れる血と 一緒に 



    涙がどうしようもないくらいに 



    …こぼれて 流れて 止まらない。



    「私」には見覚えなんてない人が ほとんどのはずなのに。












    歩いた。歩いた。歩いた。




    歩いた。歩いた。歩いた。歩いた。歩いた。歩いた。歩いた。





    その『地獄』を。気が遠くなるくらいに。







    どこにいっても  数々の死体。


    半身をまるで『喰いちぎられた』ような死体。

    頭蓋骨が存在せず、身体の関節が

    常識的にあり得ない方向に曲がって、倒れ伏している死体。

    そもそも身体が存在せず、生首だけになった死体。



    ありとあらゆるところにある 


    数々の死体。





    あまりにも “残酷”な 




    その『世界』に  その光景に






    ―――『希望』なんてものは 無かった。





    そして 私は 



    ふと、歩みを止める。



    私の その視線の先には






    ひとりの 男の人が 倒れていた。





    そして




    私は その男の人を 見た瞬間





    涙どころか 絶望の声を上げた。





    慟哭した。




    泣いて。泣いて。泣いて。泣いて。泣いて。




    泣き続けた。






    彼は もう、手遅れだった。







    どうして 






    彼を見た その瞬間に『私』は 声を上げたのだろう?








    ――――決まっている。








    ――――だって その人は、その人は、











    『私』にとってたった一人の――――――




    ただ一つの――――――――




    _
    __
    ___
    ____
    _____
    _______
  3. 9 : : 2015/07/18(土) 21:47:33

    _____
    ___
    _



    ザァァアアアアアアアアアアアア



    ミーナ「いやァァァァァァッッッ!!!!!!!」ガバッ!!!



    ミーナ「ッッ、ハ、ァ、ハッ、ハァ…ハァ」



    バァンッ!!



    母「ミーナッ!? どうしたのッッ!?」



    ミーナ「───────ぇ、あ?」



    ミーナ「……っ……あぁ……うぅ、うあぁぁあんッッ!!!」ガバッ!!



    母「ミーナ! 大丈夫、落ち着いて…大丈夫よ……怖い夢でも見たの?」ナデナデ・・・



    ミーナ「…ううッ……ウッ……ヒック……………っ、うん………」ポタポタ



    少女「おねえちゃん……大丈夫ぅ?」なでなで



    ミーナ「ぺトラ……(グスッ)……大丈夫っ……お姉ちゃんはだいじょうぶだから……」


    ぺトラ「泣かないで…おねえちゃん……」


    母「……ぺトラ………優しいわね…(ニコ)」


    母「─────ミーナ、どんな夢みたの?」


    母「また、例で言う大きな人がいっぱい歩き回る夢?」


    ミーナ「……!」


    ミーナ「……ううん……違う」


    ミーナ「それも、怖いけど……もっと、怖かった。もっと、悲しかった」


    ミーナ「………………でも」



    母「……でも?」




    ミーナ「──────思い……出せないの……」







  4. 10 : : 2015/07/18(土) 21:52:28

















    君に出会えてよかった ありがとう

    -A story to find an answer with you-














    第2話  「初めて握った手の“温度”」
















  5. 15 : : 2015/07/19(日) 01:21:07





    ―2008年―



    ~6月~



    ―――ザァァアアアッ……

    ―――ポタ ポタ……ポタ・・・・・ピチョン・・・ピチョン・・・



    エレン「」



    エレン「………」



    エレン「はぁぁああああああ~~~~~…」



    トーマス「ん~? エレンど~したよ。んな深ぇー溜息ついてさ?」



    エレン「……ああ……?」だらーん




    「おい、エレン」



    「あんまり深い溜息をついていると……」




    エレン「……?」ゾッ……










    ライナー「幸せが逃げるぞ?エレン?」ヌッ。

    エレン「」


    エレン「うわッッッアアアアア!!!!?」ガッッタアアンッッ!!

  6. 16 : : 2015/07/19(日) 01:32:25



    エレン「なにをしてんだてめぇはああああぁ?!?」


    エレン「ライナー!!」


    ライナー「どうしたエレン、騒がしい奴だな」


    エレン「誰のせいだと思ってんだ!? お前体でけぇんだからいきなり湧いてくんじゃねぇよ!!」


    ライナー「あぁ、そういや言ってなかったな。ちなみにおれは今180cmだ」


    トーマス「ぶふっ…」


    エレン「いや聞いてねぇ。ていうかお前小4じゃないだろ」


    ライナー「いや、こう見えても俺は小4だ。よく35歳に間違えられるがな」


    エレン「いやそれは嘘」


    ライナー「いや、事実だ。嘘の嘘は真実って言うだろエレン。俺はつまり35歳なんだ。35歳」ドヤァ///


    エレン「何でそこを強調すんだ何で照れてんだ別にほめてねぇよ!!!」

  7. 17 : : 2015/07/19(日) 14:48:14
    期待です…!!ライナーww小4で180でしかも35歳に間違われるのかw面白い…w
    零句さんの作品はギャグもありつつ、内容が濃いので好きです!
    頑張ってください!
  8. 18 : : 2015/07/19(日) 16:18:35
    >>17
    て、照れるなw
    ありがとう!
  9. 19 : : 2015/07/20(月) 01:59:42
    ……だめだ、ミーナが可愛いすぎて夜も眠れん。特に空山さんの描くミーナは……うぐっ!?だ、ダメだ鼻血が…誰か…ティッsブジャアアアアア
  10. 20 : : 2015/07/20(月) 17:59:14
    >>19
    ちょ、進撃のミーナさん、気持ちはものスッッゴイわかるけど落ち着いてww
    ・・ってヤバイ。自分までミーナ可愛すぎて鼻血が・・ちょ誰か助けてええええええええええええ
  11. 21 : : 2015/07/20(月) 18:09:25


    エレン「」


    ライナー「で、結局どうしたんだよエレン」


    エレン「いや実際のとこ今この状況でオレがぐったりきてんのは半分以上お前のせいなんだけどな?」


    ライナー「な…何だと……!!?」


    エレン「は? 自覚病状無しなのか、ウソだろお前?」


    ライナー「ま、まったくわからなかったぞ!!!」ウホウホ


    エレン「オイやめろ。頼むからそのゴリラみてぇな顔をやめろ今すぐ。気持ち悪ぃ」


    ライナー「酷くね?」


    トーマス「お前、実は元気だろエレン」



  12. 22 : : 2015/07/20(月) 18:13:56


    エレンらしきもの「」チーン―――…


    トーマス「…あ、と思ったら死んだな」


    フランツ「えぇ……12時05分」


    フランツ「ご永眠です」(-∧-)南無…


    ハンナ 「エレェェェェェェン!!!!!(泣)」
    ライナー「エレェェェェェェン!!!!!(泣)」



    エレン「だから死んでねェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」ガバッ!!!!




  13. 23 : : 2015/07/20(月) 18:20:26


    エレン「もうイヤだこいつらとしゃべんの疲れるしツッコミ面倒くさすぎる」


    エレン「……ただでさえ雨で憂鬱だってのにもうマジで死ぬってんd

    トーマス「お~い、ライナー! 廊下でボウリングするって話になってんだけどお前もやろ~ぜー! エレン死にそうだって話だからエレン抜きで!!」

    ライナー「何だと? 廊下でボウリング!? それは興味深ぇじゃねぇかッ!」ドドドドド




    エレン「」





    エレン「いや。お前らから会話振っといてそりゃ無くね?」



  14. 24 : : 2015/07/20(月) 18:42:38
    こいつらボケすぎww 
    期待!
  15. 25 : : 2015/07/20(月) 18:44:42
    >>24
    ふふwwですなww
    期待ありがとう!
  16. 26 : : 2015/07/20(月) 19:17:11


    ミーナ「……」



    ミーナ「……(チラッ)」




    エレン「はぁぁああああああああああああああ~~~~~……」ガク




    ミーナ「……」ジー…


    ミーナ「………くすッ……くすくす」


    ミーナ「…………!」


    ミーナ「………─────ぁ」ドクン



    ミーナ「……………あ、れ──────?」


    __________
    ________
    ______
    ____
    ___
    __
    _





    ザァァァァァ…………ゴロゴロ……



    ポタ………ポタ………





    「…………っ、ひ、……(ヒック……グスッ)」ポタ ポタ






    「嫌………………誰か、お願い…」







    「この人を………助けて………………」


    _
    __
    ___
    _____
    _______




    ミーナ「────────っ、えッ?」


    ミーナ「(ズキッ)ぅ、……痛っ……」


    ミーナ「……………え? いまの、頭の痛み……」


    ミーナ(……収まった……)


    ミーナ(………あ、れ? 何、今の………?)


    ミーナ(……気、のせい? でも今……たしかにエレンの、顔が……)


    ミーナ「……………」チラッ


    エレン「!」


    エレン「ん?(クルッ)」


    ミーナ「!!」


    ミーナ「(サッ)……」///



    ミーナ「(ペラ…ペラッ…ジーッ)」


    エレン(? 気のせいか……今、何か見られてたような?)


    エレン(そういや……あれから、相変わらず全然クラスのヤツと喋ってねぇな……あいつ)

  17. 27 : : 2015/07/20(月) 22:30:35


    ガララララーーン!!


    トーマス「いやっはぁぁぁ!! スットライイクッッ!!」


    ライナー「お、思ったよか難しいじゃねえか、これは」


    ハンナ「……ねぇ、ライナー、さっきからとんでもない方にガーターしてるよ・・もしかしてはじめt


    ライナー「あ、あ、あ、あおはっふぅぅぅぅ!!!!???」ッズル


    ヒュ───ン・・・!!!


    『え、ちょ……ライナァァァ!!?? どこ投げてん……』








    エレン「………よし」


    エレン(まあでも、こないだは、話しかけたら答えてくれたし)


    エレン(勇気出してしゃべってみっかな)ガタッ


    エレン「な、なぁ、ミーn(ヒュ─────ン)


    ドガッッッ!!!!!!
    エレン「」


    ミーナ「!!!??(ビックゥゥゥ!!!!?)」


    dosyaaaa・・・!!
    ドクドク…………


    エレン「」……死─────ン


    ミーナ「~~~~!!!? ~~~!!??!」オロオロオロオロオロオロオロ




    『うわぁぁぁぁぁぁ!!!!! エレェェェェン!!!!!!!』

  18. 28 : : 2015/07/21(火) 13:27:59
    エレェェェェェェェェェェェェ!!!!
    ミーナと会話する瞬間だったのいィィィィィ……
    あのGorillaめ…………
    期待ダァ
  19. 29 : : 2015/07/21(火) 13:28:33
    というか…
  20. 30 : : 2015/07/21(火) 13:28:50
    オロオロしてるミーナマジ天使ィィィ……
  21. 31 : : 2015/07/21(火) 14:29:14
    ありがとう!!
    いやあ・・ホント、ミーナ・・・可愛すぎだよ。同感してもらえると超嬉しい///
  22. 32 : : 2015/07/22(水) 19:29:50
    _____
    ___
    __
    _


    ザァァァァ………


    エレン「」オソラキレイ


    サシャ「エレン、大丈夫ですか!?」シュル・・・ギュウゥ


    サシャ「まったくもうッ! あなたたち!!」


    ライナー達『』ビクッッ!!


    サシャ「まだエレンもちょっと大きなたんこぶ(?)が出来る程度で済んだのだからいいもの」


    サシャ「一歩間違えたらもっと取り返しのつかないことになったかもしれないんですよ!」


    サシャ「しっかり反省しなさい!! もっと周りの人の事も考えること。えぇね!!」


    サシャ「返事せんかいッッ!!」


    ライナー達『はいっ!!』


    エレン「」オツキサマ キレイダナァ



  23. 33 : : 2015/07/22(水) 20:03:41



    ライナー「すまなかったな、エレン」


    ライナー「悪かった」


    トーマス「ごめんな、けが大丈夫か?」


    エレン「ハッ……!!」


    エレン「え、あ、あぁ。だ、大丈夫だって」


    エレン「まぁ、確かにイタかったけど……そんな気にはしてねぇからさ!」


    ハンナ「う……っ、ううぅ、ご、ごめんね、エレンッ」グス…グスグス


    エレン「ハンナ、お前は別にそんな悪くねぇんだからよ……。んな泣くなよ、な?」


    ハンナ「………うん、うん……ごめん、ね」グス・・


    フランツ「ハンナァァァァァァァァァァ!!!!!!!? ど、どうしたんだ、誰に泣かされたんだ!!? どこのどいつだ!!!? くそ!! 絶対許さな────」←ボーリングに参加してない


    ハンナ「ま、ま、ま、待って待って!! フランツ!!」ガバッ


    ハンナ「こ、これは私が悪いの、私のせいでエレンが……」


    エレン「いや、だからちょっ


    フランツ「そ、そうなのかい?誰かがハンナを泣かせようとしたってわけじゃないのかい?」


    ハンナ「うん。……だからお願い、そんな怒ったフランツなんて見たくないの、怒っちゃやだ……」


    フランツ「……………そうか、ごめん、ごめんよ。もう……怒ったりしない……」


    フランツ「だから、君も泣かないで。ね?」


    ハンナ「フランツ……」


    フランツ「ハンナの事は────僕が守るから


    ハンナ「………フランツ……っ!」///


    エレン「いやちょっと待てやァァァァァァァァァァァァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


    ハンナ「え?」///
    フランツ「ん?」///


    エレン「え? でも、ん? でもねェぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


    エレン「何勝手にお前ら盛り上がってんだ!!! オレがとめなかったらいったいどこまで行く気だったんだお前らは!!!」


    ハンナ「な、何を言っているのよ。エレン」


    フランツ「そんなもの決まってるじゃないか……!!!!」


    ハンナ 「私と」

    フランツ「僕の」


    『思いは』


    『LOVE FOREVER』



    ハンナ 「よッッッッ!!!!」ドンッッ
    フランツ「だッッッッ!!!!」ドドンッ



    エレン「いや帰れッッッッッッ!!!!!!!」



    トーマス「安定だな、このノリ」


    ライナー「反省心、このノリのおかげで」


    ライナー「遥か次元のどこへと飛んで行ってしまったようだ」


    トーマス「イヤ、ダメだろそれ」

  24. 34 : : 2015/07/22(水) 20:09:48



    エレン「(ガッタン………!!!! ドシャァァ)」


    ユミル「………」


    ユミル「………おい、うるせぇぞ。椅子に座るときくらい静かに座れねぇのか。座った瞬間やかましくくたばりやがって」


    エレン「あぁぁぁぁぁぁ……………ツカレタ」


    ユミル「おいエレン。その今にも不幸が乗り移ってきそうな不景気な顔をやめろ、今すぐ」


    エレン「……せぇな……ほっとけ」


    ユミル「ん?」


    ユミル「オイ、エレン。お前その頭の包帯どうした? 大丈夫かよ?」


    エレン「あ? あぁ、ライナーの暴投が飛んできて直撃食らった。」


    ユミル「」

  25. 35 : : 2015/07/22(水) 20:15:23

    ユミル「ッブッっっっ!!! ぶっはははははははははははははははは!!!!!!!!」


    ユミル「だ…………だっせ…………にゃっっっハハハッッッははははははははははははははははははは!!!!!」


    エレン「……ほざいてろ。もうツッコむ気力もねぇ」


    ユミル「ひーーーひーーー!!! く、っくく……お、お前頭に包帯巻くと相当変な髪型なるんだな…………あっっはははははははっはははははは!!!!」


    ユミル「だ、ダメだ笑い止まんねぇ……ツボっ………ぎゃっははははははははははははは!!!!」


    エレン「(ブチッ)」


    エレン「笑いすぎなんだよテメェェェェェェ!!!!!!!!」


    サムエル「ユミルうっせえぞ!!」

  26. 36 : : 2015/07/22(水) 20:21:14


    エレン「」


    エレンの残骸「」モウイヤダ モウツカレタ モウシニソウ


    ミーナ「……」チラッ


    ミーナ「…………っ」モゴモゴ


    ミーナ「…………! ………!」モゴモゴモゴモゴモゴ


    エレンらしき物体「ん?」クル


    ミーナ「!!」バッ!!


    ミーナ「(ペラペラ……ジー)………」///


    エレン「?」


    エレン(なんか誰かがものすごく何か言いたがってるような不可思議な視線を感じた気、すんだけど)


    エレン(……やっぱ気のせいか?)


    ミーナ「……」チラ…ジーッ

  27. 37 : : 2015/07/22(水) 21:08:40



    キ――ン・・コ――ン・・・カ――ン・・コォ―――ン・・・


    ~昼休み~


    ザァァァァアア…………


    エレン「ったく……止むどころか、ひどくなってやがんな、雨」


    マルコ「これじゃ外で遊んだりするのは、当分無理っぽいね」


    トーマス「! そういや、エレン……お前、頭打ったとこ、大丈夫か?」


    エレン「あ? あぁ、多少は痛むけどよまぁ平気だ」


    ライナー「さっきは本当にすまなかったな、エレン」


    トーマス(あ、反省心戻ったのか。よかった)


    トーマス「っていうか俺もあそこで遊んでた一人だし、エレン、俺もゴメンな、ホント」


    エレン「だからいいって! こんなもん1日巻いとけば治るんだしよ、んな気にしてねぇからもう謝んなよ。な?」



    エレン(! あれ、そういや珍しく、ミーナのヤツが教室にいねぇな……"?)

    ソウカ・・ソレナラカダイジョウブナノカ・・・フゥゥ・・

    イヤ、オマエハモットアヤマレ ゴリラ。

    ゴ、ゴリラダトォォォォ・・・!!!!?



    エレン(! もしかして……)


    エレン「わりっ、マルコ! オレちょっと図書室行ってくるわ!」タッタッ!


    マルコ「え、エレン!?」


    ダレガ ゴリラダト・・?
    ソノコトバ・・・コウカイサセテヤロウ、トーマス。


    エ?

    チョ……ウ、ウソダッテ、ジョウダンジョウダン・・・

    マテ。マテ。マテマテマテマテ、オチツケ、ライナー!!!!!

    マッテ。ゴメンナサイ。ヤメテエエエエエエ

    ギィィィィィィヤァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


  28. 38 : : 2015/07/22(水) 22:34:34
    いっけぇぇぇぇぇぇぇエレンーー!!!!!☆

    期待です!
  29. 39 : : 2015/07/22(水) 23:52:18
    >>38

    エレン「サンキューな!!」ニカッ!
  30. 40 : : 2015/07/23(木) 05:01:33
    エレミナ珍しいですね!
    1話もみました
    期待しております☆
  31. 41 : : 2015/07/23(木) 13:12:22


    期待♪
  32. 42 : : 2015/07/23(木) 13:18:54
    kitaiです!
  33. 43 : : 2015/07/24(金) 12:29:58
    1話見ました
    期待です!
  34. 44 : : 2015/07/24(金) 13:59:21
    >>40
    うわ嬉しい・・ありがとうございます!^^

    >>41
    本当にありがとうございます!

    >>42
    ありがとおおお!!

    >>43
    まじか・・こんなにも見てもらえてめっちゃありがたいです・・!ほんとうにありがとう!
  35. 45 : : 2015/07/25(土) 12:58:50


    ~図書室~


    エレン「(タッ……タッ……!)」


    ザワザワ・・・


    ピッ・・
    ハイ、7ガツ5カマデネー!
    ワーイ


    エレン「ん~……」キョロキョロ


    エレン「!」


    エレン(ほぼ勘で来てみたけど)


    エレン(ホントにいやがったな……)


    ミーナ「………ん~」じーっ……キョロキョロ

  36. 46 : : 2015/07/25(土) 13:06:44


    エレン(あいつ、割と………っていうか、ほぼ教室で本読んでるからな)トッ トッ


    エレン(まぁ予想は着いたけど、ここでもあいつ、ひとりでいやがるし)


    エレン(………ったく。ふぅ~、よし!)トットットッ


    ミーナ「!」


    エレン「よぉ、カロライナ」


    ミーナ「………え、あ……うん」


    エレン「き、奇遇だな! 何してんだ?」


    ミーナ「………ほ、本、探してるの」


    エレン「まぁ、そりゃそうか」


    エレン「なぁ、お前ってさ? やっぱ本、好きなのかよ?」


    ミーナ「………………うん、好き」


    エレン(なんか………いつもすっげぇ反応に間が・・・)

  37. 47 : : 2015/07/25(土) 13:10:36


    エレン「ん? ていうか、さっきから何か探してんのか、お前」



    ミーナ「………ううん、別に」



    ミーナ「本を読むのは好きだから……その、何となく、読みたいな、って思った本を探してるの」


    エレン「ふ~ん。探すの手伝ってやろうか?」


    ミーナ「………えっ。い、いい」


    エレン「…………そーかよ」

  38. 48 : : 2015/07/25(土) 13:12:45











    エレン「…………………」

    ミーナ「…………………」












    エレン(ヤベェ会話続かねぇよコレッッッ!!!!!(汗))











  39. 49 : : 2015/07/25(土) 13:34:20


    エレン「…………ッ、な、なぁ! お前、どんなのが好きなんだよ?本!」


    ミーナ「………え、どんなの……?」


    エレン(! っていうか)


    エレン(こいつ……もしかして…喋んの自体、嫌い、なのか?)


    エレン(……もしそうだとしたら、相当悪いこと……してんじゃねぇのかこれ……)


    ミーナ「……」


    エレン「あ、いや、言うのがイヤだってんなら……別に言わなくてもいいんだからな?」


    ミーナ「……え」


    ミーナ「……ううん、大丈夫」


    エレン「え? ……そうか?」


    エレン(…大丈夫、なのか? だったら)


    エレン(────オレから会話、振った方がいいよな、コレ)

  40. 50 : : 2015/07/25(土) 14:01:51


    エレン「……じゃあまぁ例えばよ」


    エレン「オレだったら、まぁこれが好きなんだけどよ?」トッ トッ トッ


    ミーナ「……?」


    エレン「“デルドラ・クエスト”! 知ってるかコレ?」


    エレン「オレ、結構コレ好きなんだよ」


    エレン「お前は、こーいうの好きか?」


    ミーナ「……………うん、好き。読んだこと、ある。」


    エレン「! そうなのか!? (よっしゃ、反応してくれた!)」


    エレン(ん~……こういう時って何かの本で読んだけど)


    エレン(────相手に自分の好きなモノを押し付けて、イヤな思いさせたりしないようにしねぇとな!)

  41. 51 : : 2015/07/25(土) 14:11:13


    エレン「これさ、この主人公が最初は色々抜けてんだけどさ、こう……読んでいくにつれてこいつが成長してくとこが何かカッコよくてさ!」


    ミーナ「……うん」


    エレン「あ、お前も知ってんだろ? お前はどんなキャラが好きなんだよ?」


    ミーナ「え、………あ……う~ん、とね」


    ミーナ「このヒロイン、かわいい」


    エレン「あ、ホントか! だよなッ、オレもそう思う!」


    エレン「っていうか、思ったんだけどよ? 何かこのヒロイン、結構ニンジャみてぇじゃね?」二カッ


    ミーナ「そぉかな?」


    ミーナ(──────何だか……すごく私の話に同感して、話を聞いてくれてる?)


    ミーナ(何で、だろ。………────何かちょっと、)


    ミーナ(…………嬉しいな)

  42. 52 : : 2015/07/25(土) 14:22:30


    ミーナ「……」


    ミーナ「……あ、あの……エレ………イ、イェーガー君」


    エレン「ん? 何だよ?」


    ミーナ「ふぇ………!?」ピク!


    エレン「あぁ、あと………オレの事さ、ふつーに『エレン』って呼び捨てにしてくれればいいからな?」


    ミーナ「………え?」

  43. 53 : : 2015/07/29(水) 02:34:56
    FOOOOOOOO!!!!!

    Hoooooooooo~~~~hohooooo!!!!!


    ヒャッハァァァァァァァ!!!

    最高にハイってやつだあああああああ!!!

    ハハハハハハハハハハハハ!!!

    期待だあああああああああ!!!


    ミーナマジ天使ぃぃぃいいいいぃぃぃ!!!


    モゴモゴ……//////


    おっと、鼻血が ごふぁっ☆☆☆☆☆
  44. 54 : : 2015/08/07(金) 01:16:45
    >>53

    www興奮しすぎ・・!!

    期待大いに感謝です^^w
  45. 55 : : 2015/08/07(金) 01:18:26
    更新おそくなってしまい、申し訳ないです!
    では、お願いします!
  46. 56 : : 2015/08/07(金) 01:19:57
    >>55

    遅くても神作だからOKなのだよ♪
  47. 57 : : 2015/08/07(金) 01:22:53


    ミーナ「……………」


    エレン「ん、どうした? もしかして、嫌なのか?」


    ミーナ「………………ううん」


    ミーナ「………うん……。わかった。」


    ミーナ「……じゃ、じゃあ……えっと」


    エレン「? 何だよ、ハッキリ言っていいんだぞ?」


    ミーナ「よ……!」




    ミーナ「よろ、しく……ね。─────………エレン」




    エレン「!!」パァァ




    エレン「………おう、よろしくな!! カロライナ!」


    ミーナ「…………」


    エレン「………………ん?」
  48. 58 : : 2015/08/07(金) 01:24:45
    >>56
    し、神作!!!?/// いえそんな・・・

    ありがとう。
  49. 59 : : 2015/08/07(金) 01:29:09


    ミーナ「どうして……エレンは『カロライナ』って呼ぶの?」


    エレン「え」


    エレン「いや……だってそりゃ……」


    ミーナ「……エレンが私だけ苗字で呼ぶなんて、変だよ」


    エレン「……う。確かに……」


    ミーナ「……それに…………前は」




    ミーナ「名前で─────呼んでくれたよ?」




    エレン「!! い、いや、ア、アレは……!!」///


    ミーナ「……? 何……?」

  50. 60 : : 2015/08/07(金) 01:34:58


    エレン「そ、その!! あん時は緊張してて……!!」


    エレン「それで……いつも人の名前……オレ、名前で呼ぶからよ」


    エレン「き、緊張して……つい……名前でお前のこと、呼んじまったんだよ…………」///


    エレン(………な、なんでこんな恥ずかしいんだよ……ッ!! な、何でだ……!?)///


    ミーナ「……そう、なの?」


    エレン「お、おぅ」


    エレン「……その」


    ミーナ「?」


    エレン「………あん時は……悪かった」


    エレン「急に……名前なんかでお前の事、呼んだから……びっくりしただろ?」


    エレン「…………ごめんな」


    ミーナ「───────…………………」

  51. 61 : : 2015/08/07(金) 01:42:31


    ミーナ「………どうして謝るの?」


    エレン「………え」


    エレン「いや、だってさ、女子ってそんな……いきなり仲良くもないヤツに、名前で呼ばれたりなんて」


    エレン「普通、イヤだろ? そういうもんじゃ、ねぇの……?」


    ミーナ「……」




    ミーナ「(フルフル……)」




    エレン「……………え」


    ミーナ「……そんなことないよ」


    ミーナ「だって」




    ミーナ「………うれしかったもん」




    ミーナ「私の事、名前で、呼んでくれた時」ニコッ


    エレン「…………!」

  52. 62 : : 2015/08/07(金) 01:56:13



    エレン「………………」


    ドックン・・・


    エレン「───────んな……ッ!!?」カァァアア//////


    エレン(………ッな、何だよ……!? そ、その顔……!!?)///


    エレン(………な、何で……そんな嬉しそうなんだよ……!?)


    エレン(っていうか、何で………何なんだ、今の? 何だよ、今のこの気持ち………!?)


    ミーナ「………エレン?」ヒョコッ


    エレン「う、わぁぁ!!?」


    ミーナ「ッ!?」ビクビク!


    エレン「あ………わ、悪い」


    ミーナ「……びっくりした」


    エレン「………っていうか………いいのか?」


    ミーナ「……? 何が……?」


    エレン「……お前の事! 名前なんかで呼んでもいいのか、ってこと……!」


    ミーナ「……」


    ミーナ「……うん」コクッ


    エレン「…………」ぽかん……


    エレン「………わ、わかったよ」


    エレン「………よ、よろしくな」


    エレン「ミーナ」///


    ミーナ「………………!」


    ミーナ「………うん」




    ミーナ「……よろしくね、エレン」ニコッ……!




    エレン「……おう!」ニカッ!



  53. 63 : : 2015/08/07(金) 03:57:01
    ………

    なんか、テンション上がりすぎて
    逆に落ち着いてしまったわw

    期待(^∇^)
  54. 64 : : 2015/08/08(土) 16:22:19
    期待です!!!!!!!!!!!!!!!
  55. 65 : : 2015/08/08(土) 20:39:21
    >>63
    ww期待ありがとう^^
    >>64
    ありがとございますーーー!!
  56. 66 : : 2015/08/08(土) 20:56:59

    _______
    _____
    __
    _


    ハイ、「デルドラ・クエスト」1カン

    7ガツ2カ マデネ!
    ドウゾ!(スッ)


    ミーナ「……はい、ありがとうございます」


    エレン(結局それにすんだな)クスッ


    エレン(………こいつ、いい奴だな)


    ミーナ「……あ、お昼休み終わっちゃう」


    エレン「あ、確かにやばいな……」


    エレン「なぁ、どうせなら同じクラスなんだし」


    エレン「一緒に行かねぇか? ミーナ」


    ミーナ「……え、」


    エレン「そんな、同じ行き先なのにわざわざ離れて行くこともねぇだろ?」


    ミーナ「……」


    ミーナ「………」///


    男の子と一緒に歩くのなんて────

    そういえば初めて、だな………


    何でだろ………何か


    ─────………恥ずかしい……


    ミーナ(……それに)


    ミーナ(……名前を男の子に呼ばれたのも………初めてかも……しれない)///


    トクン…




    エレン「……おい、ミーナ」


    ミーナ「え!? え、え?」ビクッ!


    エレン「いや……え?じゃなくてさ」


    エレン「なに、ボーッとしてんだ?」


    ミーナ「あ、……ご、ごめん」


    ミーナ「ちょっと、考え事」


    エレン「? おまえが考え事って珍しいな」フフフ


    ミーナ「……言っとくけど、べつに、私だって考え事くらいするんだから」ムゥ


    エレン「悪い悪い!」ニカッ


    ミーナ「……べ、別に……いいけど」ムスッ

  57. 67 : : 2015/08/08(土) 21:05:28


    エレン「それで、嫌なのか? 一緒に行くの?」


    ミーナ「? いいよ?」


    エレン「! な、何だよ!」アハハ


    エレン「わかった! じゃあとっとと行こうぜ!」トッ トッ


    ミーナ「うん」トッ トッ


    ……何よりも こんな風に いっぱい

    ……誰かと喋ったのなんて



    何だか………随分、久しぶりな気がする。


    ミーナ(…………)


    ミーナ(………えへへ)クスッ


  58. 68 : : 2015/08/14(金) 23:06:13


    トッ・・トッ・・トッ・・・


    エレン(………んー)


    エレン(……今回、またこうして、こいつと喋れたわけなんだけど)


    ミーナ「ふ、ぁぁ~っ」


    エレン(今なら聞けるか?)



    ─────何で、いつもひとりでいて



    ─────何で、 いつも あんな顔をしているのか……




    エレン(今のミーナに、こんなこと聞いたら答えてくれっかな)


    ミーナ「さっきから静かだね。エレン」トッ トッ トッ


    エレン「っ!? えっ」ビクゥ!

  59. 69 : : 2015/08/14(金) 23:14:58


    エレン「え、な、何だよ・・?」


    ミーナ「だって………こうやって静かになると、いつも、エレンから話してくるから」


    エレン「……」


    エレン(……まぁ否定はしねぇな)


    トッ・・トッ・・トッ・・・


    エレン「……………………ずっとさ?」


    ミーナ「……え?」


    エレン「聞きたかったことあるんだよ、お前に」


    ミーナ「……何?」


    エレン「お前ってさ? 人と喋んの、嫌いなのか?」


    エレン「さっきもちょっと思ったんだけどさ」


    ミーナ「・・!」



    ───あ、だから……あの時


    _____エレン『あ、いや、言うのがイヤだってんなら・・別に言わなくてもいいんだからな?』


    ──────あんな風に、気を遣ってくれてたのかな?


  60. 70 : : 2015/08/14(金) 23:18:20


    ミーナ「……」


    ミーナ「……ううん、嫌いじゃ………ないよ」


    エレン「………え、そうなのか?」


    ミーナ「………うん」


    エレン「………じゃ、じゃあ………何で………」


    エレン「あ、いや」


    エレン「お前さ……? と、友達とかは………仲の良い奴は?」





    ミーナ「!」ドッグン




    エレン「誰か、いねぇのか?」





    ミーナ「──────────────────っ、ぁ」ドクン








  61. 71 : : 2015/08/14(金) 23:25:54


    エレン「?」


    エレン「何だよ? 何で黙るんだ?」


    ミーナ「………」


    エレン「………なぁ?」


    ミーナ「………」


    エレン「………なぁって!」


    エレン「なぁおい、聞いてるのか?」


    ミーナ「……」


    エレン「…………な、なぁ、ミー………」




    ミーナ「黙って」




    エレン「え」


    ミーナ「関係ないじゃんか。エレンになんか」


    ミーナ「エレンには」




    ミーナ「そんなこと言いたくない」


    ミーナ「……エレンに、」


    ミーナ「私の気持ちなんて、分かるわけないんだから」




    エレン「………………ぇ」ドグン




    エレン「………そ、そんな言い方ねぇじゃねえか」


    ミーナ「………うるさい」


    エレン「……は?」


    ミーナ「………いい人だと、思ったのに」


    ミーナ「もういい。…………ほっといてよ」


    ミーナ「………ねぇ。本当は、見下してたんでしょ。こんな私の事なんて」


    エレン「………何言ってんだ、お前は?」


    ミーナ「本当は、私の事なんて可哀想って! そう思ってた!! ちがうの!? もうほっといてって言ってんの!! あっちいってよ!!」


    エレン(────────────────)


    エレン(何で)


    エレン(言わない? 可哀想? ミーナが? ……………そんなこと、思ってなんかいるわけねぇだろうが)


    エレン(何で……………何で─────?)


    エレン(なんで、)


    エレン(なんでこいつは、自分からわかってもらおうとする努力すらせずに)


    エレン(なんなんだよ、こいつは)


    エレン(──────そうやっていつもお前は、だまってた)


    エレン(独りで)


    エレン(独り…………ぼっち…………たった独りで………!!!!)


    エレン(どうして────………平気でいられる?)


    エレン(こいつは………『独り』ってものが)


    エレン(どんなに)


    エレン(『恐い』ものなのかも知らないくせに)ドグン


    エレン(何で───────お前に、そんなことを言われなくなちゃなんねぇんだよ)ドッグン・・!!!


    エレン(オレのこと、何も知らないお前なんかに)


    エレン(何でッッッッ!!!!)ギリッ!!!



    エレン「ッ!!!」


    エレン「なぁ、なんか言ってくれよ!!」


    エレン「何もわかんねぇだろうが! 言ってくれなきゃ!!」


    エレン「言いたいことあるなら言えばいいだろッ!?」


    ミーナ「ッ!!?」


    エレン「……お前さ、いっつもそうやって自分の言いたいこと言わねぇでさ」


    ミーナ「────────」


    エレン「ホントの『独りぼっち』の怖さ………」


    エレン「お前は何も知らねぇだろ」


    ミーナ「───────────は、?」ドクン


    エレン「ッ、!!」ギリッ!!


    エレン「だからそうやって独りで平気な顔してられんだろ!?」




    エレン「イライラしてくんだよッッッ!!!そういうの!!!」




    ミーナ「…………」ビクッ!!



  62. 72 : : 2015/08/14(金) 23:29:14
    ohエレンー?!期待っ!
  63. 73 : : 2015/08/14(金) 23:33:30


    ミーナ「…………」



    エレン「はぁ…………はぁ…………」


    エレン「…………は!!」


    エレン(…………ぁ。今、オレ、何を………?)


    エレン「……………ッ!」


    ミーナ「…………………」ギロ………


    エレン「……………………!」


    ミーナ「…………何、何なの? 八つ当たり?」


    エレン「あ、いや…………わ、悪………」


    ミーナ「そんなこと」






    ミーナ「エレンになんか」






    ミーナ「───関係ないでしょ?」







    エレン「ッ!」




    ミーナ「じゃあエレンは」




    ミーナ「言いたいことを」




    ミーナ「『言う事も許されない時』の気持ちが」




    ミーナ「エレンにわかるの?」







    エレン「」ドクン









  64. 74 : : 2015/08/14(金) 23:35:25



    エレン「………………え」





    ミーナ「わかんないよね?」






    ミーナ「自分の意見を」




    ミーナ「人に押し付けないでよ」









  65. 75 : : 2015/08/14(金) 23:36:52
    あわわわゎ・・・期待でございますッ!
  66. 76 : : 2015/08/14(金) 23:41:17



    エレン「…………ち、違っ………」


    エレン「────オレは…………」





    ミーナ「………」フイ………


    ミーナ「(ダッ!!)」ダッ・・タッ・・・タッ・・・タッ・・・!


    エレン「───あ………ちょ、おい………!!」


    エレン「──────………………………」





    ──────ピッシャァァァァァァァァン…………ッッ!!!!!

    ──────ゴロロロロッ!!







    ザァァアアアアアアアッ……………








    エレン「…………」ドッ・・・





    ──────そうして、オレは

    ただ、膝から崩れ落ちたまま。






    エレン(───────………やっちまった。)











    ──────しばらくの間、


    立ち上がることが、




    出来なかった。







  67. 77 : : 2015/08/14(金) 23:43:58
    >>72
    期待ありがとう!返信遅くなってごめん!

    >>75
    ありがとうございます!さて、この後二人はどうなるのか・・これからの展開を見てもらえると・・嬉しいです^^
  68. 78 : : 2015/08/14(金) 23:52:35







    その日、その後



    あいつは オレに見向きもしなかった。



    給食のとき あいつは、オレの隣の席になる。



    でも


    机と机の間は 明らかに いつもに比べて




    まるでそこだけ “溝”が 空いているかのように




    離されていた。




    違う。




    ただ離されていたんじゃない。





    明らかに それは オレに対しての





    「拒絶」だった。








  69. 79 : : 2015/08/14(金) 23:54:36



    終わった。



    終わった。絶対に終わった。








    火を見るよりも 明らかに あいつに 








    嫌われた。












  70. 80 : : 2015/08/14(金) 23:58:17
    エレンどうなるんだろう・・・!期待☆
  71. 81 : : 2015/08/15(土) 00:24:23
    >>80
    期待感謝!
  72. 82 : : 2015/08/16(日) 01:00:45
    ――――
    ―――



    ザァァアアアアアアアッ・・・・・


    キ――ン・・コ――ン・・・カ――ン・・コォ―――ン・・・


    校内放送『下校時間になりました――――今日は、とても雨が強く足元が滑りやすいです。ケガをしないよう、風邪もひかないように気を付けて、お家へ帰りましょう―――・・・・下校時間になりました――』




    ソレデハマルコクン!
    アイサツヲオネガイシマスネ!

    ハイ! キリーツ!

    キヲツケ!! サヨーナラッ!

    『サヨーーナラ!!』

    ハイ! キョウハサッキモイッタトオリ アメガツヨイカラ

    チャント キ ヲツケテカエルンデスヨ!サヨナラ!ミナサン!


    ―――
    ――



    ガヤガヤ・・・

    ジャアマタアシタナ!
    ウン、バイバイ!

    アー、マダアメ フッテルヨー・・



    エレン「・・・・・」ヨイショ・・


    エレン「・・・・・・・」


    エレン「!」


    エレン「・・あ」



    トッ・・トッ・・!・・・ガララッ



    ミーナ「・・・・・」


    エレン「・・・っ!・・み、ミーナ・・!」



    バァン・・・!



    エレン「・・・・・・・・」



    エレン「・・・・・・」




    エレン(――――帰ろう)




    トーマス「お~!エレン!なぁなぁ!今日この後俺んちにこねぇか!?一緒にゲームしよーぜ!」タッ・・タッ・・


    エレン「・・・・・」


    トーマス「?どした?何黙ってんだ?」


    エレン「・・・!」ドクン・・・


    ――



    ――・・『お前さ・・!!いっつもそうやって自分の言いたいこと言わねぇでさ!!』





    ――・・『イライラしてくんだよッッッ!!!そういうの!!!』








    ――・・『・・じゃあエレンは』









    ――・・『――言いたいことを 『言う事も許されない時』の気持ちが』








    ――・・『エレンにわかるの?』







    ――


    エレン「―――・・・ごめん」


    トーマス「ん?」


    エレン「・・・今日は、勘弁してくれ」ダッ・・!!


    トーマス「え・・エレン?お、おい!」




  73. 83 : : 2015/08/16(日) 01:08:55


    【下駄箱】

    ガヤガヤ・・・ザワザワザワ・・・


    ダッ・・ダッ・・ダッ・・!!!


    エレン「ハァ・・!ハァ・・!!ハァ・・!!!・・・ッ!!!」



    エレン「―――・・しょう・・ッ・・!!!」タッ・・タッ・・タッ・・タッ!!!


    エレン「――――畜生・・・ッ・・!!!」




    パチャッ!!パチャッ!!パチャッ・・・!!!


    ザァァアアアアアアアッ・・・・・









    エレン「―――――・・・ぁああああああああああああああああああああああッッッッッ!!!!!!!!」













  74. 84 : : 2015/08/16(日) 01:27:45
    ―――――
    ――――
    ―――
    ――





    ザァァアアアアアアアッ・・・・・!!


    ・・ピチャ・・ピチャ・・ピチャ・・・ッ




    カルラ「zzzz・・・・」


    カルラ「・・ んん・・っ?」ゴソッ・・・


    パカッ・・・


    ---6月 26日 (木) 17:11 ---


    カルラ「・・・あら・・もう5時ね・・」


    カルラ「・・・変ね・・?もうそろそろエレンが帰ってきてもいい頃だと思うんだけど・・」ゴソソ・・ッ トッ・・


    ガチャ・・ッ




  75. 85 : : 2015/08/16(日) 01:54:44


    カルラ「! あら・・」


    カチャ・・トッ・・トッ・・


    カルラ「帰ってきたの?エレン・・」


    カルラ「・・・!!」


    ザァァアアアアアアアッ・・・・・!!

    ポタ・・・ポタ・・ポタ・・・


    ギィィィィッ・・・

    ザァァアアァァァァ・・・・・バタン・・・・ッ




    エレン「・・・・・・」ポタ・・・ポタ・・ポタ・・・



    カルラ「・・・え、エレン・・?」



    カルラ「・・何してるの!!あんたは!!」



    カルラ「ッ・・・!!!」タッ・・!!



    ギィィ・・・スッ・・・

    バタン・・


    タッ・・タッ・・・!!


    カルラ「早く拭きなさい!!風邪引くでしょう!!!」ゴシゴシ!!


    エレン「・・・・・・」ゴシゴシ・・



    カルラ「・・・エレン・・あんた傘はどうしたの」



    エレン「・・・・置いてきた」



    カルラ「・・・どこに。学校に?」



    エレン「・・・・・・」



    エレン「・・・・お風呂・・入ってくる」



    カルラ「・・ま、待ちなさいエレン!!!」



    トッ・・トッ・・・・バタンッ・・



    カルラ「・・・・・・・」




  76. 86 : : 2015/08/16(日) 01:59:55
    ――――
    ―――



    ・・・キュ、キュキュキュ・・・


    シャァァァーーーー・・・!!




    エレン「・・・・・・・・」ジャァァァァ・・・・





    エレン「・・・・・・・・・」




    ――



    エレンになんか



    分かんないよね?



    関係ないでしょ?




    自分の意見を  







    人に押し付けないでよ






    ――


    ジャァァァァァァァァ・・・!!!



    エレン「―――――ッ・・・・!!!」








  77. 87 : : 2015/08/16(日) 02:05:27
    ―――――
    ――――
    ――



    トッ・・トッ・・・・トッ・・・・!


    ギィィ・・バタン・・



    エレン「・・・・・・」



    エレン「―――――ッ・・・!!!」



    エレン「ッッッ!!!」バフッッ!!!!







    カルラ「・・・まったく・・・お風呂場電気つけっぱなしで・・・」パチ


    カルラ(・・・ドライヤーもしてないのかしら・・)



    カルラ「まったくもぉ・・・」トッ・・トッ・・!



    カルラ「こら、エレン!?」コンコン



    部屋『・・・・・・』



    カルラ「・・・・・?」



    カチャ・・コソ・・・



    カルラ(・・・エレン? ・・いるのよね?)



    カルラ(・・・・!!)



  78. 88 : : 2015/08/16(日) 02:10:05



    『・・・ぅ・・ッ・・・ぅぅぅ・・』



    カルラ(・・・エレン? 布団にくるまってる・・?)


    カルラ(・・・!!)


    『・・・ぇぇ・・ッ う、・・ぐ・・・ヒック・・』


    『うぇぇぇ・・・ゥッ・・ェェェ・・・ッ!!!』



    カルラ「・・・・・・」


    カルラ「―――ッ・・・」ツーー・・・ポタタ・・


    カルラ(・・・なんで・・泣いてるの・・?エレン)グス・・


    カルラ(・・・どうして――お母さんに何も言わないで・・・)




    カルラ(――――・・一人で・・・)ポタタ・・・グス・・






  79. 89 : : 2015/08/16(日) 23:49:37
    エレン・・・・・・・・・( ; _ ; )
    期待です・・・!
  80. 90 : : 2015/08/16(日) 23:52:12
    >>89
    期待ありがとう^^
    ・・あれ?何か・・りおにしか見てもらえてないような・・・
  81. 91 : : 2015/08/17(月) 00:05:03


    カルラ「・・・・・・・・・」ポタポタ・・グス・・


    カルラ「・・・・――ッ・・」ポタ・・


    ギィィ・・パタン・・


    カルラ「・・・・・」


    ズズズ・・・ッ・・・ドシャ・・


    カルラ「・・・・・ぅッ・・・うッ、ぅぅ・・」ポタタ・・





    カルラ(・・・・抱きしめて・・・あげたい・・)




    カルラ(今すぐにでも・・・抱きしめて・・助けてあげたい・・)グス・・ッ




    カルラ(――力に・・なってあげたい・・・・!!!)ポタポタ・・・!!




    カルラ(―――でも・・・エレンが・・母親の私にも・・・何も言わずに・・言おうともせずに・・)




    カルラ(――自分一人で・・・乗り越えようとしてる・・!!)




    カルラ(それを・・・その思いを・・)




    カルラ(無駄には―――――出来ない・・!!したくない・・・!!)グス・・・ッ



    カルラ(・・・でも・・でも・・!)






    カルラ(・・・あなた・・・私は・・どうすれば・・・)






    カルラ(母親として・・・あの子の為に・・・)







    カルラ(どうしてあげたらいいの・・・何をしてあげたらいいの・・?)






    カルラ「・・・・わからない・・・わからないわ・・!」ポタポタ・・・グス・・










  82. 92 : : 2015/08/17(月) 00:26:09
    期待してる
  83. 93 : : 2015/08/17(月) 00:29:02
    >>92
    ありがたいです!ありがとうございます!!
  84. 94 : : 2015/08/17(月) 00:33:30


    【エレンの部屋】



    エレン(――――・・ちくしょ・・う・・)グス・・ッ




    エレン(・・・・ちくしょう・・!!!)ヒック・・!グス・・!!



    エレン(・・違う・・)


    ―――言いたいことあるなら言えばいいだろうがッッ!!?



    エレン(・・違う・・!)



    エレン(違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!!!!!!!)








    エレン(違うッッッッッッ!!!!!!)バフッ!!!!!







    エレン(アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアああああああああああああああああ!!!!!!!)ボフッッッ!!!!!




    エレン(――――あんなこと・・・あいつに言いたかったんじゃない!!!!)




    エレン(・・・・何で・・・オレ・・・あいつに・・)




    エレン(あんな・・・ひでぇこと・・・・言っちまったんだ)





    エレン(オレは・・・ただ・・・あいつが・・・)




    エレン(ずっと・・・『独り』ぼっちに・・・自分からなろうとしてた・・・あいつが・・・)




    エレン(見てて・・・・つらかったんだ)




    エレン(ずっと・・・ずっと・・・!!!)





    エレン(ただ・・・あいつに・・・『独り』でいてほしくなかった)








    エレン「・・・ただ・・・ッ・ぅ・ッ!ぁぁ・・・それ・・だけだったのに・・・!!!」グスッ・・・ポタ・・ポタ・・!











  85. 95 : : 2015/08/17(月) 00:40:00


    もう・・戻らない。




    取り返しがつかないことをしたんだ。




    感情任せに・・・いや。




    もはや感情にすらなってなかった思いを




    あいつに・・・




    もしかしたら 理由が あったかもしれない




    そうせざるをえなかった あいつの 理由を




    全部 無視して





    オレは あいつに それを押し付けた。





    あいつの気持ちも、思いも、都合も。






    全部。全部。





    “踏みにじって”、無視して――――――








  86. 96 : : 2015/08/17(月) 00:41:22


    何が 



    何が 『友達に なってやりたい、』だ















    ふざけるな














  87. 97 : : 2015/08/17(月) 00:44:59
    キャラの心情に凄く共感出来る…!期待ッ!
  88. 98 : : 2015/08/17(月) 00:51:36
    ―――――――――――
    ―――――――
    ――――――
    ――――
    ―――
    ――





    泣き疲れて。




    考えるのに 疲れ果てて。






    そうして 俺は、知らない間に 





    深い 深い まどろみの中へと 堕ちて行った。











    夢を見た。







    遠い日の。



    過ぎ去った 過去の。 








    思い出そうとするたび 



    “傷”が ひどく 痛む








    『あの日』の





    追憶の 記憶――――――









  89. 99 : : 2015/08/17(月) 00:58:00
    >>97
    ホント?!いや・・うれしいな^^
    ありがとう!
  90. 100 : : 2015/08/17(月) 01:09:25
    oh no......

    エレン頑張れp(^_^)q

    期待
  91. 101 : : 2015/08/17(月) 01:32:08
    ―――――――――――
    ―――――――
    ――――――
    ――――
    ―――
    ――






    -1年前-


    ドッ!!!


    金髪の少年「ぁぁああッ!!!」ドォォッ!!


    金髪の少年「・・・いたッぅぅ・・」


    金髪の少年「い・・痛いよ・・ジャン・・」


    金髪の少年「お・・お願いだから・・離してよぉ・・」グス・・


    ジャン「ああ?離して、だ?」


    ジャン「ぐずの陰キャラが、いっぱしな口・・」



    ジャン「聞いてんじゃねぇぇよッッ!!!」ボゴッ!!!




    金髪の少年「グッ・・!!!うぐぅぅ・・!!」





    金髪の少年「うっ・・ぅぅ・・ッうええ・・んッ(グス・・)」ポタ・・ポロポロ・・ッ


    ジャン「よくもオレのお気に入りの絵を台無しにしてくれたよなぁ・・?」


    ジャン「どう落とし前つけんだよ・・?なぁ・・泣いて許されるとでも思ってんのかよ・・?泣いて許されんなら警察いらねぇんだよ」


    ジャン「なぁ!!!?オイッッ!!!?」ガッ!!!



    金髪の少年「ヒッ!!ご・・ごめんなさいごめんなさいぃぃ!!!」






  92. 102 : : 2015/08/17(月) 01:47:31


    金髪の少年「ち・・じがうんだ・・ッ・・わ・・ざと・・わざとやったんじゃないよぉ・・ッ!!」ポロポロ・・グスッ・・!!


    ジャン「あ?わざとじゃねんなら許されんのか?なぁ?オイ!!!」


    少年「はッ、言い様だな?弱虫~!普段俺らに偉そうに屁理屈ばっか述べてる割に今は無様に泣きわめいて助けをこいてるもんな?ww」


    少年「それなww ほら~呼んでみろよ?「ママ~!パパ~!助けてぇ~」ってさ?ww」


    少年「あ・・そおっか・・?お前・・」


    少年「そのママもパパもいない・・『独りぼっち』だもんな~~!?wwwか~わいそ~!ww」


    ジャン「ハッ、ホント無様だな・・お前さ?」ニヤァァ


    金髪の少年「う・・ッうううううッ・・・ええええ!!」ポロポロッッ・・ポタポタ!!



    金髪の少年(・・・誰か・・・)



    ジャン「・・もういいや。飽きた。代わりにさ?」パッ



    金髪の少年「(ドォォ!!)ッうう!!」



    ジャン「(バッ!!)」



    金髪の少年「ああッッ!!・・や、やめて・・イヤだ・・それだけはぁ!!!」


    金髪の少年(お母さんが・・・ずっと僕の為に読んでくれた・・!)



    金髪の少年(お父さんが・・買ってくれた・・・!!)



    金髪の少年(おじいちゃんが・・・直してくれた・・!!!!)



    金髪の少年(僕の――――・・一番の『宝物の本』・・!!!!!)



    ジャン「代わりに・・・お前の『大事なモノ』をさ」




    ジャン「めちゃめちゃにしてやるよ。」ニタァァァ・・!!




    ググググ・・・・!!


    ビ・・・ビリリィ・・!!




    金髪の少年「いやだッッッッ!!!!!やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええ!!!!!!!!!!!」バッ!!!!









  93. 103 : : 2015/08/17(月) 01:55:02






    「やめろッッッ・・テメェエエエエエエエエエエエエエエエエエエえええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」






    ダッタッタッタッタッタッ!!!!!!!



    ヒュ・・・!!!



    ジャン「・・h・・バキィィイィイィィィイイイ!!!!!



    ジャン「がぁあ・・・ッあああああああああああああああああ!!!!!!!」ドシャアアア!!!!



    少年「・・・は?」


    少年「・・・え?」



    黒髪の少年「ふーーーーっ・・・ふーーーーっ・・・!!!」



    金髪の少年「・・・・え・・?」



    黒髪の少年「・・・何やってんだ・・・」


    黒髪の少年「・・テメェらはああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」ドオォォォォ!!!!!!


    少年「ヒッ・・!!?う、うわああああああああああああああああああ

    少年「な、なんでおれまd・・・(ドガッ!!!!バキッ!!!)ブふッ!!!がはぁっ!!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!




    金髪の少年「」



    金髪の少年「・・・・え・・・」

















  94. 104 : : 2015/08/17(月) 01:58:42

    ――――
    ――



    金髪の少年「・・・・な・・んで・・?」


    黒髪の少年「ハァ・・・ハァ・・・ハァァ・・・フ――――ッ・・・フ―――――ッ・・・」ギロ・・・


    黒髪の少年「・・・・・・」クル・・


    金髪の少年「ヒッ!!!」


    黒髪の少年「・・何にもしねぇよ」


    黒髪の少年「安心しろよ・・・お前を助けに来たんだ。」



    金髪の少年「・・・・え・・・?」




  95. 105 : : 2015/08/17(月) 02:16:47


    黒髪の少年「・・お前をいじめてたあの野郎どもはオレがボコボコにぶっ潰してやったからよ」クイッ・・


    金髪の少年「・・あ・・あの・・ち、血が・・っ」


    黒髪の少年「・・あ? ・・・ああ・・ッ」


    黒髪の少年「・・別に鼻血や、口が切れるくらい・・慣れてる」



    金髪の少年「・・・・え?」



    黒髪の少年「・・それに、お前を助けるためにだったら、別にこんなの軽いもんだしな」



    金髪の少年「!!」


    金髪の少年(・・・この子・・・僕を・・・助けるために・・僕なんかの・・為に・・・こんなケガを・・・ッ?)



    金髪の少年「・・・・あ・・え、えっと・・は、はい!」スッ


    黒髪の少年「・・あ? ・・バンドエイド?」


    黒髪の少年「・・いやいいって。お前もケガしてるだろ?」


    金髪の少年「・・・・僕の事なんかいいんだ!それよりも、君に使ってほしい・・!」



    黒髪の少年「・・!」


    黒髪の少年(・・こいつ・・・めっちゃいい奴じゃねぇーかよ・・?)


    黒髪の少年「・・・・わかった。(ポリポリ)じゃ・・ありがたくもらうわ」スッ



    黒髪の少年「・・ありがとうな」


    金髪の少年「・・・・!」


    金髪の少年「・・・・うん!!」ニコッ!!


    黒髪の少年「・・(ニコッ・・)」フー・・



  96. 106 : : 2015/08/17(月) 02:22:44



    金髪の少年「ど、どうして・・君は、僕のこと・・助けてくれたんだい?」


    黒髪の少年「・・許せなかった。」


    金髪の少年「・・・・え?」


    黒髪の少年「・・泣いて、苦しんでる奴を踏みにじって・・大事ななもんを・・・壊そうとしてたあいつらが・・」


    黒髪の少年「・・許せなかったんだ。」


    黒髪の少年「一刻も早く、助けてやりたかったんだ。」



    金髪の少年「・・・・」ポロ・・


    ポタポタ・・


    黒髪の少年「は!?な、何で泣いてんだよ!?お前!」


    金髪の少年「あ、・・ご、ごめん!!う、嬉しくて・・!!つい・・!!」グス・・!ポタポタ!!


    金髪の少年「・・・そんな風に・・助けてもらえたの・・初めて・・だったんだ・・・!!」



    黒髪の少年「・・お前・・」





    金髪の少年「・・・・ご、ごめんね」


    黒髪の少年「・・気にすんなよ」




  97. 107 : : 2015/08/17(月) 02:29:05

    金髪の少年「・・・・そ、そういえば・・」


    金髪の少年「まだ、名前・・君の名前・・聞いてなかったよね?」グシグシ・・


    黒髪の少年「!」



    黒髪の少年「・・あぁ、そうだな」



    金髪の少年「えっと・・君の名前・・教えてくれないかな?」



    黒髪の少年「・・オレは、エレン。」



    黒髪の少年「エレン・イェーガーだ。」



    金髪の少年「・・・・エレン・・!エレンって言うんだ・・?」



    エレン「おう。・・・・お前は?名前、なんていうんだ?」



    金髪の少年「あ、ご、ごめん。」











    ・・僕の・・名前はね―――――――















    ――
    ―――
    ――――――
    ――――――――
    ――――――――――






  98. 108 : : 2015/08/17(月) 02:34:39



    ・・・レン!


    エレン・・!!



    カルラ「エレン!!起きなさい!!もう7時過ぎてるわよ!!?」


    エレン「――――・・・え・・」パチ・・



    エレン「・・・母さん」



    カルラ「・・おはよう、エレン」



    カルラ「朝ごはん、食べて早く支度しなさい?」



    エレン「・・・・うん、ごめん」



    カルラ「朝、何食べるの?パン?ごはん?」



    エレン「・・・・パン、がいい」



    カルラ「わかったわ、早く顔洗ってリビングに来なさい・・?」



    エレン「・・・・うん」




    トッ・・トッ・・・トッ・・・・・トッ・・・・・・





    エレン「・・・・・」ボー・・・






    エレン「・・・・・アルミン・・・」








  99. 109 : : 2015/08/17(月) 15:21:59
    期待してる
  100. 110 : : 2015/08/20(木) 00:46:32
    >>109
    期待感謝です!ありがとう!
  101. 111 : : 2015/08/20(木) 01:47:34
    ――――
    ―――



    エレン「(ボーー・・)・・・・」もぐもぐ・・・


    カルラ「こら!エレン!もう、また寝ぼけながら食べて・・!」


    カルラ「学校に遅刻するわよ!!早く食べて支度しなさい!!」


    エレン「・・・・うん、ごめん・・」ゴクン



  102. 112 : : 2015/10/04(日) 16:21:30
    久しぶりに更新します。
    お待ちして下さっていた方々、申し訳ありません・・!
    頑張ります!

  103. 113 : : 2015/10/04(日) 16:27:04
    ――――
    ―――



    エレン「・・・・・」ボー・・


    カルラ「ほら、早く靴履きなさい」


    カルラ「お母さん、今日は多分お仕事で帰りが遅くなると思うから・・」


    カルラ「帰ってきたら宿題を終わらせていい子で留守番してるのよ?わかった?」


    エレン「・・・・うん、わかった」トン、トン・・・スッ・・



    ガチャ・・ギィィ・・ッ



    エレン「・・・じゃあ、行ってきます。母さん」


    カルラ「・・・・・」


    カルラ「エレン、待ちなさい」


    エレン「・・・・え・・」


  104. 114 : : 2015/10/04(日) 16:58:05


    エレン「・・何・・?」


    カルラ「・・・エレン」


    カルラ「お母さんと、一つ・・」


    カルラ「約束をして・・?」



    母さんは、そう言うと オレをギュッと・・抱きしめた。



    カルラ「・・何があっても」


    カルラ「・・・もう、一人で背負いこまないで」


    エレン「・・・・!」


    カルラ「・・あんたは一人で生きてるんじゃないのよ?」


    カルラ「本当につらいことがあったのなら」


    カルラ「お母さんに・・ちゃんと言いなさい?」


    カルラ「エレンが教えてくれなきゃ・・・お母さんは力になってあげられないの」


    カルラ「もう―――“前”みたいに、昨日みたいに・・」


    カルラ「絶対に 一人で、苦しまないで・・!」



    カルラ「―――約束して。エレン・・・!」



    そう、静かに言うと 母さんはさっきよりも 力強く

    オレを抱きしめた。

    その時、母さんは・・・微かに 震えて、泣いていた。



    エレン「・・・・かあ・・・さん・・」



    エレン「・・・・・」



    エレン「ごめん・・母さん」



    エレン「ごめん・・・なさい」



    エレン「―――約束・・・するから。」


    エレン「もう、泣かないでくれ」






    カルラ「――絶対よ・・?」


    エレン「・・・・・わかった。」





    その時、思った。

    オレは、もう絶対に


    母さんを 悲しませないようにしようって。




    オレが 独りで 生きてるんじゃないって


    教えてくれたから。

    救って・・・くれたから。



    だからオレは 母さんの、為に―――。


    出来る事をしようって。



    そう――――思ったんだ。







  105. 115 : : 2015/10/04(日) 17:15:21
    ―――――――
    ―――――
    ―――



    チュン――チュン・・チュンチュン・・・


    トッ・・トッ・・・・


    エレン「・・・・・・・」


    エレン(―――・・ミー・・ナ・・)




    エレン「・・・・・」




    エレン「------っ・・」


    エレン「・・・ッ!」



    ガラララッッ・・!



    ユミル「・・・あ?」


    クリスタ「? どうしたの、ユミル・・・って・・あ・・」


    ユミル「・・・よぉエレン。」


    エレン「・・・おう」


    クリスタ「え、エレン!おはよ・・」


    エレン「・・・・あぁ」


    クリスタ「・・・・・」


    エレン「なぁ、ユミル」


    ユミル「あ? ・・んだよ」


    エレン「――今日は」


    エレン「ミーナ、休みなのか?」



    ユミル「・・・・・・・」


    ユミル(・・・・こいつ・・)



    ユミル「あぁ、みてぇだな」


    エレン「・・・・・・・」


    クリスタ「・・・?」


  106. 116 : : 2015/10/04(日) 17:27:29


    エレン「・・・そうか」


    ユミル「おい。エレン」


    エレン「・・・んだよ」


    ユミル「お前―――何で・・

    クリスタ「・・エレン、これあげる♪」スッ


    ユミル「お、おいクリスタ・・」


    エレン「・・・? 何だよ」



    今、考え直すと・・きっとクリスタはユミルがオレに

    問いただそうとするのをやめさせる為にコレを

    くれたんだろうなって・・思える。



    クリスタがくれたのは、大きな飴だった。



    エレン「――お前・・コレ・・」


    クリスタ「・・・・エレン、ここのとこ元気、なかったから・・」


    クリスタ「先生には・・内緒にしてね?」ニコッ・・!


    エレン「・・・お前・・」


    エレン「―――ありがとな。クリスタ」


    クリスタ「うん♪」ニコッ!


    ユミル「・・・・・」


    ユミル「」





  107. 117 : : 2015/10/04(日) 17:38:02


    ユミル「ふっざけんなよてめぇえええ!!!!!」ガタッァァ!!




    エレン「!!?」ガッ!!


    エレン「はぁ!!?」


    クリスタ「!!? !!? ??!!」オロオロオロオロオロッ


    ユミル「この野郎・・・ちょっと優しくしてやろうと思ったら調子こきやがってよ・・・」


    エレン「・・・グッ・・な、何しやがんだよテメェは!?」グググ

    ユミル「うるせぇ・・・てめぇは一遍死んで来いっての・・!!」ギリギリギリ


    エレン(何なんだよこいつ!?)


    エレン「・・ッ!! くそ・・・この・・ッ!」ギリッ・・!!



    エレン「んな引っ張ったら」




    エレン「服が破けちゃうだろうがッッッ!!?」




    クリスタ(え、服の心配するとこなのココ?)


  108. 118 : : 2015/10/04(日) 17:49:05


    ユミル「服なんて、どうでもいいだろうが!!!うらやましいッッ!!!!」


    エレン「はぁああ!!?何言ってやがんだてめぇ!!?」


    ユミル「コロスコロスコロスコロスコロスコローーーーッッス!!」


    エレン「てめぇいい加減にしやがれええええええええええ」



    ガラガラ・・



    トーマス「うぃーーす!お前らーー!おはy



    ドガッッッ!!!



    トーマス「」



    ―――ドッシャアアァァ・・



    マルコ「うわあああああ!!?トオオオオマスウウウ!!?」



    マルコ「ちょ!!ちょっと!!?何で椅子が飛んできてんのさ!!?」



    ドンガラガッッッッシャアアアアアアアアン!!!!

  109. 119 : : 2015/10/04(日) 17:53:48


    クリスタ「ちょっと!!ユミルッいい加減にしてよ!!」


    ユミル「ワタシノクリスタヲワタシノクリスタヲォォォォォ!!!」


    クリスタ「だから私はユミルのモノじゃないっていってるでしょーーー!?」



    エレン「はぁ・・はぁ・・な、何で・・こんな朝っぱらからこんな乱闘しなきゃなんねぇんだよ!!」ハァハァハァハァハァ・・・・



    ユミル「・・・・・」



    ユミル「・・・・目ぇ、ちったぁ覚めたかよ?」



    エレン「―――え・・」

  110. 121 : : 2015/10/04(日) 19:35:54
    気長に待ってますw

    期待です!
  111. 122 : : 2015/10/28(水) 15:38:46
    >>121
    いつも期待感謝してます!MGSさんも頑張って下さいね!
  112. 123 : : 2015/10/28(水) 15:48:10


    エレン「・・・どういう・・意味だよ?」


    ユミル「ふぅ・・・」


    ユミル「最近のお前のシケた顔・・・こいつがずっと気にしてたからな」


    クリスタ「・・ユミル?」


    ユミル「・・・何をそこまでウジウジしてんのかは知らねぇけどな」



    ユミルは・・少し気恥ずかしそうに、頬を掻きながら言う。



    ユミル「・・あぁ・・ったく・・」


    エレン「・・? な、何だよ」





    ユミル「・・・お前の事、心配してる奴がいるんだから」


    ユミル「そんな周りの雰囲気までシケさすようなうぜえ顔してんなよ」




    エレン「・・・・え」


    クリスタ「・・・・」



  113. 124 : : 2015/10/28(水) 15:54:53


    ユミル「あぁ~~~!!こんな恥ずいこと言わせんな!!」///


    ユミル「ったく・・・!!」


    エレン「・・・ユミル、クリスタも・・」


    エレン「お前ら・・心配、してくれてたのかよ・・?」


    クリスタ「・・・・エヘヘ・・」


    ユミル「ふん・・」


    エレン「・・・・・・」


  114. 125 : : 2015/10/28(水) 16:05:03


    クリスタ「・・・・・ねぇ、エレン?」


    クリスタ「エレンって・・最近ミーナちゃんと仲良いよね?」


    エレン「え・・あぁ・・」


    クリスタ「こないだも・・図書館の前で楽しそうに話してたの見かけたもん」


    クリスタ「―――なのに・・あの後から、エレン・・ミーナちゃんとすごくギスギスしてるような・・」


    クリスタ「ケンカしてるような・・・そんな感じに見えたの」


    クリスタ「・・・・何か、あったんだよね?」


    エレン「・・・・」


    エレン「お前、人の事・・よく見えてんだな」


    クリスタ「あ、気を悪くさせちゃったら・・ごめんね!」


    クリスタ「言いたくなかったら・・言わなくていいんだけど・・」


    ユミル「さすが私のクリスタ!!///もうマジで結婚してくれ!!」ダキッ! //////


    クリスタ「ちょ・・ちょっと!ユミル!今はそんな雰囲気じゃないでしょ!?」ムギュウウ・・ ///


    エレン「・・・・・・」





  115. 126 : : 2015/10/28(水) 16:26:43


    エレン「――――ひでぇ事・・言っちまったんだ」


    二人「・・・!」


    エレン「・・・あいつの事見てて、苛立っちまった」


    エレン「―――『独りぼっち』ってすげぇ怖いんだよ」


    ユミル「・・・」


    エレン「・・・あいつが、独りぼっちでいて・・それを何とも思わずに、平気そうな顔してんのが―――」


    エレン「ムカついちまったんだ」


    ユミル「・・・・バカじゃねぇのか?お前」


    クリスタ「ちょ、ちょっと・・ユミル!」


    エレン「・・・・・あぁ、ホントにオレ・・クソだ・・」


  116. 128 : : 2016/01/01(金) 19:42:46


    クリスタ「そ、そんな・・・クソだなんて!」


    クリスタ「そんなことないよ?エレンが優しい人だってことは、私だってよく知ってるもん!!」


    エレン「・・・!」


    エレン「・・・クリスタ、お前・・・」


    クリスタ「ね?ユミルだって、知ってるでしょ?」


    クリスタ「エレンが・・・ホントはすんごく優しい人なんだってことは・・!」


    ユミル「・・・・・」



  117. 129 : : 2016/01/03(日) 05:21:58




    ユミル「お前さ」


    エレン「・・・?」


    ユミル「何でそんな風に、いきなりあいつに意味の分からねぇキレ方したのかも」


    ユミル「お前がそんな「独り」を怖がってんのかも、知らねぇけどな」





    ユミル「――― 一方的にてめぇの思いをぶつけてんじゃねぇよ」





    エレン「―――ッ・・・!!」ドグン


    クリスタ「ユ、ユミル・・!」


    エレン「・・・・・・」


    ユミル「んなことして伝わるものなんかあるなんて思ったのかよお前?」


    ユミル「バカじゃねぇのか?」


    エレン「・・・ッ!!ッ・・て、てめぇ・・・!!!」ガタン!!


    クリスタ「!? え、エレン!?」






    ユミル「・・・何だよ?またそうやって自分に都合の悪いこととかあったらキレんのかよ?」




    エレン「グッ・・!!」


    エレン「てめぇに・・!!!」



    ―――――お前に


    何が わかるってんだ




    あの独りぼっちの地獄を


    お前なんか





    知りも しない くせに





    エレン「てめぇに!!!!何がわかるってんだ!!!!?」







    クリスタ「や・・やめて!!!!二人共!!!」






    二人「・・!」


    クリスタ「・・っ ぅう・・ッ・・お願・・い。けん、かなんてしないでぇ・・!!」ポタポタ・・


    エレン「・・・!!」





  118. 130 : : 2016/01/03(日) 05:26:30


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・・・・」チラ


    エレン「・・・!!」




    トーマス「・・・・え、エレン・・?」

    マルコ「ど・・どうしたんだよ?エレン」

    ハンナ「やだ・・フランツ、怖い・・」

    フランツ「・・・大丈夫だよ、ハンナ」






    エレン「・・・・・・!!!」ドッッグ・・・ン・・!!


    エレン「・・・・・・」


    エレン(―――まただ)



    エレン(また(・・)やっちまった)







  119. 131 : : 2016/01/03(日) 05:35:58


    ユミル「おいエレン!!!」


    エレン「・・・ッ!!?」


    ユミル「・・・お前さ、ミーナに謝りてぇんだろ?」


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・は?」


    エレン「・・・え、な、何で・・」


    ユミル「あぁもう・・!しゃらくせぇな!!」


    クリスタ「ぅぅ・・うう・・ッ・・お願い・・けんか・・しないで・・」グス・・グス・・ポタ、ポタ・・


    ユミル「おい、クリスタ、泣くんじゃねぇよ!ほら!な?もう喧嘩なんてしてねぇよ?」


    クリスタ「(ぐす・・)・・・ホント・・?」ヒック・・グス・・


    ユミル「おう!だから泣くなよ!な?な?」ハンカチ スッ


    クリスタ「・・うん、わかった・・ありがとハンカチ」グス・・


    エレン「・・・・・・」


    ユミル「皆!わりぃな!こいつ、私がからかったもんだからついマジになったんだよ!」


    ユミル「だからもうほら!なんでもねぇんだよ!散った!散った!!」



    ナンダ ナンダ・・ビックリシタナァ・・

    エレンガイキナリ ドナルカラ ナニゴトカト オモッタゼ・・



    ユミル「・・・・・・・」


    エレン「・・・・・・・」



  120. 132 : : 2016/01/03(日) 05:59:08


    エレン「・・・悪い。今の、全部オレが悪ぃな」


    エレン「ごめん」


    ユミル「・・・別に謝ってくれなくてもいいけどな」


    エレン「・・・クリスタも、オレのせいで・・・ごめんな」


    クリスタ「ううん・・・大丈夫だよ」グシグシ・・・




    キ――ン・・コ――ン・・・カ――ン・・コォ―――ン・・・



    エレン「・・・!」


    ユミル「チッ・・・チャイム鳴りやがった・・」


    クリスタ「・・あ、サシャせんせー・・もうすぐ来るよね。」


    ユミル「とりあえず、朝の会が始まるからクリスタは席につけよ」


    クリスタ「う、うん」タッ・・タッ・・タッ・・


    エレン「・・・・・・」



  121. 133 : : 2016/01/04(月) 20:10:01
    エレン…………頑張れ!

    そしてミーナは安定の可愛さ( ´///_ゝ///`)

    期待してます!
  122. 134 : : 2016/01/05(火) 20:13:24
    空山さんが書いてる作品はどのミーナも可愛いし大好きです。
  123. 135 : : 2016/01/05(火) 23:40:44
    >>133
    めっちゃ嬉しいよ・・相棒!w

    期待ありがとう!

    >>134
    嬉しいです!とても幸せな誉め言葉・・!

    もっとミーナを可愛く書いてあげれるように頑張ります!
  124. 136 : : 2016/01/05(火) 23:47:51
    ―――
    ――




    サシャ「み~なさ~ん!!おっはよーございます!!」


    サシャ「朝の会を始めますよ~!」


    サシャ「はい!マルコ君!あいさつ、お願いします!」


    マルコ「あ、は・・はい!」


    マルコ「起立・・!礼!」ガタガタ・・・!


    『おはよ~~ござ~~います!!』



    エレン(・・・朝っぱらから何でこんな挨拶・・・)ハァ・・・


    サシャ「え~・・・じゃあ、出席とりますね!」


    エレン「・・・・・・」


    ―――
    ――



    サシャ「えっと・・・今日のお休みは」


    サシャ「ミーナちゃん・・・ですね」


    エレン「・・・・・・・」


    ユミル「・・・・・・」


    クリスタ「・・・・・・」




  125. 137 : : 2016/01/05(火) 23:52:23


    ユミル「・・・・・・」


    ユミル「なぁオイ!サシャ先公!」


    サシャ「ん?どうしたんですかユミル・・・ってもう、その『先公』っていうのは・・・」


    ユミル「へいへい、それはいいだろ別に・・・」


    ユミル「そんなことより」




    ユミル「そのミーナの奴は・・・いったい何で今日は休んでんだ?」


    エレン「・・・!」


    サシャ「あ・・・えっと、そうですね・・・」ペラ・・


    サシャ「・・・ミーナちゃん、実は今日の朝・・・連絡があったんですけどね?」



  126. 138 : : 2016/01/06(水) 00:04:48



    サシャ「どうやら―――胃腸風邪に、かかちゃったみたいなんです・・・」


    ユミル「・・・・・・」チラ


    エレン「!!」


    エレン「・・・え」


    エレン(じゃ・・・じゃあ・・)





    ユミル「・・・だってよ。胃腸風邪らしいぜ」


    エレン「・・・ユミル、お前・・・」





    エレン(・・・つまり、あいつは・・・)


    エレン(・・・オレの事がイヤで学校休んだんじゃ、なかったのか・・・)


    エレン(ユミルのヤツ・・・オレが、ミーナの事気にしてるのを・・・知ったうえで・・・?)





    エレン「・・・・・・」


    ユミル「・・・おい、先公!」


    ユミル「じゃあ、今日のアイツの授業の事とかどうすんだよ?」


    サシャ「あ、そうそう!ちょうど今、先生もそのお話をしようと思っていたところなんです!」


    サシャ「皆さん?今日は、ミーナちゃんが体調不良でお休みしてしまったので・・・」



    サシャ「誰か代表で、連絡用紙を書いて・・・」


    サシャ「そこに、皆でミーナちゃんの健康をお祈りするために、メッセージを書いてほしいんです!」


    エレン「・・・!」


    サシャ「皆のメッセージをその連絡用紙に集めてもらわなければいけないので、結構大変なお仕事ですが・・・」


    サシャ「誰か、代表でやってくれる人はいますか?」



  127. 139 : : 2016/01/06(水) 00:08:19
    エレン・・・行け!
    行くんだ、男だろ!!
    期待です、相棒!w
  128. 140 : : 2016/01/06(水) 00:12:44
    >>139

    ありがとう!相棒!

    アルミン「いっけぇぇぇええ!!!エレン!!!」

    監督「ちょっと!!?君の出番、まだだからね!!?」
  129. 141 : : 2016/01/06(水) 00:18:09


    全員『・・・・・・』


    ・・・イヤ・・ダッテサ・・・

    ワタシ、ミーナチャントフダンハナサナイシ・・・

    オレモ・・・

    ボクモカナ・・・?

    ナンカ、クライシ・・・

    ハナシヅライモン・・・

    ナァ・・・?



    ザワザワ・・・


    サシャ「・・・・・・・」


    サシャ「う~ん・・・」


    サシャ「最悪、学級委員のマルコ君にお願いすることになっちゃいますね・・コレ・・」


    マルコ「え、あぁ・・・僕は全然、構わないですよせんせー」


    サシャ「そうですか・・・?じゃあ、マルコに・・・」




    ユミル「・・・・・・」


    エレン「・・・・・・」


    ユミル(何で行かねぇんだこいつ)


    ユミル(チッ・・・ったくよ・・・!!)


    ユミル(こんな時に、くだらねぇ意地張ってんなや!!)


    ユミル「おい、サシャ先公!」


    サシャ「? どうしたんです?ユミル」





    ユミル「エレンがやるってよ」シュッ


    エレン「」





    エレン「・・・は?」


  130. 142 : : 2016/01/06(水) 00:53:14


    エレン「はぁぁ!!?」


    エレン「ちょッ・・・お、オイ!ユミル!?お前、何を」


    サシャ「・・! エレン!そうなんですか!?」


    サシャ「やってくれますか!?」


    エレン「ちょ・・・違・・ッ!」


    ユミル「オイ」


    エレン「!」


    ユミル「チャンス、だろ?」



    エレン「・・・・・・」


    エレン(――――たし、かにチャンスかも・・・しれない)


    エレン(謝れんのかな・・・オレ)


    エレン(また、話せんのかな、オレ・・・)


    エレン(あいつと、もう一度・・・)



    クリスタ「エレン!」


    エレン「!」


    クリスタ「チャンスだよ!エレン!」ニコッ


    エレン(クリスタ・・・)


    エレン(あいつ、あんなに泣いてやがったのに・・・)


    エレン(・・・ありがとな、クリスタ)


    エレン(・・・オレは)




    ――――ミーナ『・・よろしくね・・エレン・・!』




    エレン(オレは・・・)ドクン・・!!






    エレン「・・・やります!」


    エレン「やっぱり、オレにやらせてください!先生!!」








    オレは あいつに、謝らなきゃ―――


    もう一度、仲直りしてぇんだ。



    オレは もう一度、あいつの――――


    笑顔が、見てぇんだ。





  131. 143 : : 2016/01/06(水) 01:10:07
    ―――――
    ――――
    ――



    ―夕方―


    ~下駄箱~


    がやがや・・・ザワザワ・・


    ライナー「ふぁああ・・・ようやく今日の夕方になって雨が上がったな・・・」


    トーマス「だな・・・でも、相変わらず地面はぐっちゃぐちゃだぜ?これじゃあ、しばらく遊べないよなぁ・・・」


    坊主の教師「おう!お前ら!傘、ちゃんと持ったか?」


    サムエル「あ!コニー先生!」


    トーマス「コニー先生!最近、サシャせんせーとどうなんだよ~?」ニヤニヤ


    コニー「な・・!お、オイコラ・・・!大人をからかうもんじゃねぇぞ!」///


    トーマス「まんざらでもなさそうじゃねぇかよ!」


    コニー「トーマス!こう見えても俺は天才だったんだからな?あんまりからかうと・・・」ニヤァ


    サムエル「うお!!コニー先生すげぇ顔しやがった!!?」


    ライナー「ちなみに先生、その昔は天才だったってのはどういうことなんです?」


    コニー「ふふん、まぁそこらへんは今度サシャのヤツにでも聞いておくこった!」二カッ!


    コニー「おらおら!母ちゃんのメシが待ってんぞ!お前ら、早く帰れ!」


    3人「は~い・・・」




    ――――
    ―――



    エレン「・・・よし、靴、靴・・・」ヨイショット・・・


    ユミル「よぉ、エレン」


    クリスタ「やっほ~!どう、調子は?」


    エレン「! お前ら・・・」


    エレン「何だよ、そろって帰るとこか?」


    ユミル「おう!今日はクリスタと一緒にDSをやる約束してんだよ!なぁ~~クリスタ~?」ニヤニヤァァ


    クリスタ「ふふッ!うん、そーだよ!」ニコッ!


    ユミル「・・・か・・」


    クリスタ「? ユミル?」


    ユミル「かんわぃぃぃいいいいい~~~~!!//////クリスタ!もぉ家に帰ったら結婚してくれ!」ダキッ///


    クリスタ「きゃぁあ!?///ちょ・・・ちょっとぉ~ユミル・・!」///


    エレン「・・・・・・・・・・」


    エレン(いったいなにがしてぇんだこいつら。見せつけてぇのか?)


  132. 144 : : 2016/01/06(水) 01:24:20



    ユミル「まぁ、それはそうとよ・・・」


    エレン「ん?」


    ユミル「その手に持ってる封筒・・・あいつのか?」


    エレン「・・・あぁ」


    クリスタ「そっか・・・よかった!無事にみんなからメッセージ集められたんだね!」


    エレン「まぁ、すんげぇ大変だったけどな」


    クリスタ「―――ホントに、よかった・・・」ボソッ


    エレン「ん?何か言ったか?クリスタ」


    クリスタ「あ、ううん!何でも!」ニコッ!


    ユミル「――――ちゃんと、渡せよな。それ」


    エレン「・・・あぁ」




    エレン「・・・あのさ」


    ユミル「あ?」





    エレン「―――ありがとな。ユミル」


    エレン「今日、これが書けたの・・・お前のおかげだからさ」


    ユミル「・・・・・・」


    ユミル「・・・別に、構わねぇよ。そんなん」


    エレン「・・・・・・」


    エレン「――――何で」


    エレン「お前は、あん時・・・あんなに助けてくれたんだ?」


    ユミル「・・・・・・」


    ユミル「・・・あぁ・・・そりゃ」




    ユミル「――――私が、馬鹿だからだな」




    エレン「・・・は?」


    ユミル「・・・私は」



    ユミル「私はただ・・・あん時『借りたもの』を」


    ユミル「返してるだけだよ」


  133. 145 : : 2016/01/06(水) 01:44:25


    クリスタ「・・・ユミル?」


    エレン「・・・? どういう、意味なんだよ。それ」


    ユミル「・・・・・・」


    ユミル「―――いや、何でもねぇよ」


    エレン「・・・?」


    ユミル「・・・ほら、とっとと行けよ。あいつん家に着く前に日が暮れちまうだろ」


    エレン「・・・あ、あぁ・・・」


    クリスタ「じゃ、じゃあね!バイバイ!エレン!」


    エレン「あぁ・・・じゃあな、クリスタ」


    エレン「お前も、いろいろありがとな」


    クリスタ「どういたしまして!・・気にしないでね?」


    クリスタ「じゃあ・・また明日!」


    エレン「・・・あぁ!じゃあな!」






  134. 146 : : 2016/01/06(水) 18:11:34
    ユミルの過去に何があったんだろうか、意味深な言葉意味がとても気のなる

  135. 147 : : 2016/01/06(水) 18:14:20
    ×気のなる
    ○気になる
    間違えました
  136. 148 : : 2016/01/06(水) 23:05:50
    果たしてその言葉の意味は一体····?
    もう少し待ってて下さいね。
  137. 149 : : 2016/01/07(木) 02:20:15

    ______
    ____
    __
    _



    エレン「···ん?」


    エレン「ちょっと待てよ?」


    エレン「そういやオレ」


    エレン「アイツん家、知らなくねぇか?」




    ヒョオォォォォ・・・



    それから。

    エレンが猛ダッシュでサシャの所へ向かい。

    住所の書かれたメモと地図を手に。


    彼女の家へと到着するのに

    約1時間半にもかかったことは

    彼の名誉のためにも、割愛とする。






  138. 150 : : 2016/01/07(木) 02:35:11
    ______
    _____
    ___
    _



    エレン(・・・・・・)


    エレン(やっと・・・たどり着いた・・・)



    エレン(コイツん家・・・どんだけわっかりづれぇ位置にあんだよ・・・)ハァ・・・ハァ・・・


    エレン(何で学校から歩いて10分もかかんねぇ場所にこんな時間かかってんだオレは・・・!?)ハァ...ハァ···


    エレン(ま、まぁ無事についた訳なんだし・・・結果オーライってことで別にいいんだけどな・・・)





    エレン「にしても・・・」


    トッ・・トッ・・トッ・・


    エレン「アイツの家・・・マンションだったんだな」


    エレン「ん? あ、エレベーターだ。使うか・・・」


    トッ・・トッ・・ポチ···

    ガタン____!

    ウィィィ――――ッ


    エレン「(トッ・・トッ・・)んーー・・・」


    エレン「えっと、3階でいいんだよな?」ガサ···チラ


    エレン「よし・・・(ポチッ)」


  139. 151 : : 2016/01/07(木) 02:45:54

    グオオオオ····ッ


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・・・・」ガサ


    エレン(何て言って、謝りゃいいんだろうな···)



    エレン(・・・いや、普通に謝る以外・・・何があんだよ)


    エレン(・・・全部、オレが悪いんだから)


    エレン(オレが・・・勝手にキレて、勝手に自分の嫌だった思いを思い出して、そして)


    エレン(それを、アイツに勝手に・・・いきなり押し付けて)




    オレが 勝手に


    アイツを 傷つけたんだから。












  140. 152 : : 2016/01/07(木) 02:59:07

    グオオォォォーーー・・・

    チーン

    [3階です。]

    エレン「・・・!」


    エレン「・・・よし、行くか!」


  141. 153 : : 2016/01/07(木) 03:13:19

    トッ・・トッ・・トッ・・


    エレン「えっと・・350号室、か?」


    エレン「・・・あ」


    <350号室>

    カロライナ



    エレン「・・・アイツの、家だ」


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・ん? 竹馬?一輪車・・?」


    エレン(何か、色々あるな・・遊び道具・・・)


    エレン「・・・それぞれ何か、3つもあるな」


    エレン(多くねぇか・・?)


    エレン(・・・!)


    エレン(ミーナ・・・アイツ、もしかして兄弟いんのか?)


    エレン(一人っ子だったらこんないらねぇしな・・・)


    エレン(・・・・・・・・・・)



    エレン(やっぱり・・・オレは――――)


    エレン(・・・アイツのこと)


    エレン(何も、知らねぇんだ・・・)



    エレン「・・・・・・・」



  142. 154 : : 2016/01/07(木) 03:26:14

    エレン「・・・いや、こんなことしてる場合でも、考えてる場合でもねぇな」


    エレン「・・・とっとと、謝らねぇと」


    エレン(母さん、今日は帰り遅くなるとは言ってたけど・・・万が一ってのがある。)


    エレン(心配をかけちまうのは・・・もう、ゴメンなんだ)


    エレン「・・・急ごう」





    エレン「・・・フゥ~~ッ・・」


    エレン「・・・・・・」ドキドキ


    エレン「・・・・・・ッ!!!」ポチッ!!




    ピンポーーーーン・・・・!


  143. 155 : : 2016/01/07(木) 05:12:55
    こっちまでドキドキしてくる……w
    頑張れエレン!



    ……てかミーナ胃腸風邪だったけど
    出れるのかな?お母さん出てきそう……

    (; ・`д・´)ゴクリンコ
    期待です!
  144. 156 : : 2016/01/07(木) 05:18:41
    進ショコ君、期待ありがとう!
    めっちゃうれしいよ!

  145. 157 : : 2016/01/07(木) 05:28:06
    ______
    ____
    __
    _


    <数分前>


    ゲホッ・・・!!ゴホッ・・・ゴホッ····

    ゴッッホッ···ガフッ····!!!


    ミーナ「うッ···______ゲホッ!!」


    ペトラ「おねぇちゃん!!大丈夫!?また、吐いたの!?」


    ミーナ「ゲフッ・・・・!ペ、トラ・・・ダメよ!こっち、来たら・・・!」


    ミーナ「おねぇちゃんの胃腸風邪、うつっちゃ・・・う!」




  146. 158 : : 2016/01/07(木) 12:39:25


    ぺトラ「大丈夫!おねぇちゃん!!」


    ぺトラ「ほら?私、ちゃんとマスクもしてるしゴム手袋(?)もしてるよ?」


    ぺトラ「だから、私のことは気にしなくてもだいじょ~ぶ!」


    ミーナ「・・・ぺトラ・・・」


    ぺトラ「ほら・・・? ポカリ飲んで?」サスサス


    ミーナ「・・・ゲホッ! ・・・ありがと・・。」ゴクッ


    ミーナ「・・・ごめんね?」


    ぺトラ「気にしない♪気にしない♪ ね?」スッ


    ミーナ「・・・うん」ニコッ

  147. 159 : : 2016/01/07(木) 12:46:34


    ぺトラ「私、おねえちゃんの吐いちゃったバケツの中身、処理してくる!」


    ミーナ「え・・・そ、そんなのしなくても・・・!」


    ぺトラ「おねぇちゃんは・・・ママたちが帰ってくるまでちゃんと寝てなきゃだめだよ?」ブスゥゥ


    ミーナ「・・・わかった」


    ぺトラ「うん♪よし! それでこそ私のおねえちゃんだ!」


    ミーナ(この子、ホントに小1・・・?姉ながらその点は疑問だんだけど・・・)


    ぺトラ「あ・・・ねぇねぇ、おねえちゃん!」


    ミーナ「なぁに?」


    ぺトラ「おねえちゃんのいちょー風邪が早く治るように、私がおまじないしたげる!」


    ミーナ「? え?何を?」


    ぺトラ「いっくよ~~?♪」



    ぺトラ「チチンプイの・・・! ホイ!」チュッ

    ミーナ「・・・!」///



    ぺトラ「えへへ!」ニコッ


    ぺトラ「これできっと、明日には万全に回復してるよ!」


    ミーナ「・・・もぉ、・・・ありがと」///
  148. 160 : : 2016/01/07(木) 12:53:00


    ぺトラ「じゃあ、ちゃんと寝ててね?おねえちゃん!」


    ミーナ「わかった。・・・ありがと、ぺトラ」


    ぺトラ「うん♪」ニコッ


    ギィィ・・・パタン・・・



    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ(やっと・・・ちょっと落ち着いたかな。ポカリ飲んだらだいぶ咳が治まった・・・)


    ミーナ(・・・4年生になって、初めて学校・・・お休みしちゃったなぁ・・・)



    ミーナ「・・・・・・・」


    ミーナ(でも、どうせ・・・)


    ミーナ(学校に行く理由なんて・・・)



    ―――・・エレン『・・よ、よろしくな ミーナ』



    ミーナ「・・・・・・・!」



    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「何で私、あんな奴のことなんて・・・!」


    ミーナ「・・・・・・」






    ミーナ「・・・でも・・・ひどいこと、言っちゃったなぁ」





  149. 161 : : 2016/01/09(土) 17:50:00
    期待!
  150. 162 : : 2016/01/31(日) 13:34:11
    更新毎度遅く、本当に申し訳ないです・・!

    進めてきますね!

    >>161
    りお、期待ありがとな!
  151. 163 : : 2016/01/31(日) 13:41:13
    _____
    ____
    _____
    __
    _



    〈現在〉


    ピンポーーーーン・・・・!


    ミーナ「・・・ふあ・・・」パチ


    ミーナ「ん・・・? だ、れ・・・?」グググ…


    ドタドタドタ・・・! ガチャ!


    ぺトラ「あ、だめだめ!おねぇちゃんは寝てて!」


    ぺトラ「私が代わりに出るから! ね?」


    ミーナ「え、でも・・・それじゃ、ぺトラが・・・!」


    ぺトラ「いいから!私は大丈夫! ちゃんと不審者対策にチェーンもつけて出るし!」


    ぺトラ「ね? だから・・・寝てて? お願い」


    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「うん、わかった。」

  152. 164 : : 2016/01/31(日) 13:45:55
    _____
    ______
    ___
    _



    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・ん?」


    エレン「あれ、いねぇ・・・のか?」


    エレン「・・・もう一回押してもいいよな?コレ・・・」


    ポチッ

    ピンポーーーーン・・・


    エレン「・・・・・・」


    エレン(あれ・・・)


    エレン(これ、本当にいねぇのか?)


    エレン(・・・いや、待てよ)


    エレン(・・・・・・)


    エレン「」


    エレン(まさかの無視か?)

    ガチャ



    ギィイイイ・・・


    エレン「・・・!」


  153. 165 : : 2016/01/31(日) 13:47:05


    ぺトラ「・・・どちら様ですか?」


    エレン「」


    エレン(・・・いや、誰だこいつ!!?)




  154. 166 : : 2016/01/31(日) 13:49:27


    エレン(・・・いや、オレとしてはお前のほうがどちら様ですか、なんだが・・・)


    エレン(ッていうかこいつ、チェーンしてる!!?)


    ぺトラ「・・・用ないのならお疲れ様です」


    エレン「いやまだ何も言ってねぇだろうが」


  155. 167 : : 2016/01/31(日) 14:17:39


    ぺトラ「・・・おねぇちゃんのクラスメイトの人ですか?」


    エレン「え・・・あ、あぁ。ミーナと・・・」


    ペトラ「(ピクッ)」


    エレン「・・・いや、カロライナと同じ4-1。」


    エレン「エレン・イェーガーだ」


    ペトラ「・・・へー」


    エレン(へーはねぇだろこいつ)


    ペトラ「いかにも狩人みたいな名前ですね」


    エレン「何の話してんだ?」

  156. 168 : : 2016/01/31(日) 14:24:00


    ペトラ(・・・今、この人・・・おねぇちゃんのこと名前で呼んだ)


    ペトラ「おねぇちゃんとは・・・仲いいんですか?」


    エレン「は!? い、いやそんなんじゃなえよ・・・」


    エレン「・・・」///


    ペトラ(噛んだ・・・)

  157. 169 : : 2016/01/31(日) 14:34:28


    ペトラ「・・・ミーナおねぇちゃんは今寝込んでるので、私が用件を聞きます。」


    ペトラ「何の用ですか?」


    エレン「あ・・・えっと」


    ペトラ「・・・! そういえばまだ名前言ってませんね」


    ペトラ「せっかく名乗られたのに名乗り返さないのはちょっと無いので・・・」


    エレン「ん?」


    ペトラ「―――ペトラ。ペトラ・カロライナです」


    エレン「・・・ペトラ。」


    ペトラ「いきなり呼び捨てしないでください。不快です」


    エレン(・・・待て。)


  158. 171 : : 2016/01/31(日) 14:44:19


    エレン「おい・・・お前、何歳なんだ?」


    ペトラ「いきなり「おい」。・・・しかも女性に対しいきなり歳を尋ねるなんて・・・」


    ペトラ「無礼極まりないですね。ちなみに私は7歳。小1です。」


    エレン(くっそめんどくせぇなこいつッッ!!)


    エレン「・・・って・・・は?」


    エレン「・・・え?7、歳?」

  159. 172 : : 2016/01/31(日) 14:55:54


    ペトラ「えぇ、7歳です。小1ですが、何か文句でもあるんですか?」


    エレン「いや・・・え、えぇ!?マジかよ!?」


    エレン(・・・信じらんねぇ。今の小1って皆、こんなませてやがんのか!?)


    ペトラ「・・・(何かすごい不快な視線が)」


    エレン「・・・っていうかよ」


    ペトラ「何ですか?」





    エレン「・・・何でそんなチェーンまでして警戒してんだよ」


    ペトラ「目の前に不審者がいるので。」


    エレン「オイてめえ」


  160. 173 : : 2016/01/31(日) 14:57:50


    ペトラ「まぁそれは冗談ですが」


    エレン(冗談かよ)


    ペトラ「・・・まぁ、知らない人は不審者というか、犯罪者くらいのつもりなので。」


    エレン「全然冗談じゃねぇじゃねぇか!! っていうかグレードアップしてんじゃねぇか!!!」


  161. 174 : : 2016/01/31(日) 15:06:52


    ペトラ「で? 用件は何なんですか?寒いんですが」


    エレン「何様だお前・・・」


    ペトラ「家主様です」


    エレン「うるせぇ黙れ」


    エレン「まぁ、それは置いとくとしてよ」


    エレン「・・・お前、ずいぶんしっかりしてんな」


    ペトラ「・・・!」


    ペトラ「・・・私がしっかりしてるように見えるなら、それはきっとおねぇちゃんのおかげです。」


    エレン「・・・!」


    エレン「・・・そう、なのか?」


    ペトラ「はい・・・今はあんな暗い感じになっちゃいましたけど・・・自慢の姉なんです」


    エレン(・・・ん? 今は(・・)?)




  162. 175 : : 2016/01/31(日) 15:10:59



    ペトラ「あの」


    ペトラ「おねぇちゃんとは、どういう関係なんですか?」


    エレン「・・・!」


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・別に。ただの・・・クラスメートだよ」


    ペトラ(嘘だな。)


    ペトラ(・・・ただのクラスメートが、おねぇちゃんを名前で呼んだりなんてしない)


    エレン「・・・と、ともかくよ!」ゴソゴソ


    エレン「・・・コレ」スッ




    ペトラ「・・・!」


    ペトラ「・・・何ですか?これ」


  163. 176 : : 2016/01/31(日) 15:18:45


    ペトラ(・・・封筒?)


    ペトラ(「ミーナちゃんへ お大事にね」・・・って書かれてる)


    ペトラ「これ―――もしかして・・・『ペトラ?』



    ペトラ「」


    エレン「・・・は?」

  164. 177 : : 2016/01/31(日) 15:49:36


    ミーナ「ゲホッ・・・! ペトラ?」


    ミーナ「誰が・・・来てるの?」


    ペトラ「え・・・お、おねぇちゃん!!?何してるの!?」


    エレン「!!! な・・・」


    ミーナ「だって・・・何かやけに長く話してるから、気になって・・・って・・・」





    エレン「・・・!」



    ミーナ「・・・え なん・・・で?」



    エレン「ミーナ・・・」



    ミーナ「・・・エレン?」



  165. 178 : : 2016/02/07(日) 11:30:55


    ヒョオオオオオ・・・ッ


    エレン「・・・」


    ミーナ「・・・なん、で・・・?」


    エレン(・・・ミーナ、だよな? 普段のおさげ髪下ろしてんな)


    エレン(なんか、ずいぶん印象が・・・)


    ぺトラ「ちょ・・・ちょっと!おねぇちゃん!」


    ぺトラ「ちゃんと寝ててっていったのに―――― ミーナ「ぺトラ」


    ぺトラ「・・・え?」


    ミーナ「・・・お願い。部屋に戻ってて」


    ペトラ「え・・・? で、でも!」


    ミーナ「大事な話、するの」


    ペトラ「・・・!」


    ミーナ「・・・お願い」




    ぺトラ「・・・・・・」


    ぺトラ「・・・わかった」
  166. 179 : : 2016/02/07(日) 11:36:30





    ギィイイ・・・パタン





    ミーナ(・・・ありがとう、ペトラ)


    エレン「・・・・・・・・・」


    ミーナ「・・・・・・・・・」





    エレン「・・・よ、よう」


    ミーナ「・・・・・・」




    エレン「・・・・・・」



    エレン「・・・体は、大丈夫かよ?」


    ミーナ「・・・別に」


    ミーナ「げほっ・・・!」


    エレン「! お、オイ・・・!」


    ミーナ「・・・なんでもない。」




    ミーナ「これくらい・・・」



    エレン「・・・思いっきりせきこんでんじゃねぇかよ?」


    エレン「吐いたり、しちまったのか?」


    ミーナ「・・・・・・」


    エレン「なぁ、大丈夫―――ミーナ「関係ないでしょう?」






    エレン「・・・・・・ッ!?」

  167. 180 : : 2016/02/07(日) 11:47:20


    エレン(・・・関係ないなんて、ねぇだろ・・・)


    エレン「・・・あ、あのさ」


    ミーナ「用件。」


    エレン「・・・は?」


    ミーナ「用件は、何?」


    エレン「・・・あ、あぁ」


    エレン「・・・コレ」スッ


    ミーナ「・・・!」スッ ガササ…ッ



    ミーナ「・・・何? この封筒」


    エレン「・・・連絡届けだよ」


    ミーナ「・・・え?」


    エレン「・・・皆、心配してたぞ」


    エレン「メッセージ、入ってから・・・ちゃんと読んどけよ」


    ミーナ「・・・・・・・・・」






    ミーナ「嘘だ」ボソッ






    エレン「・・・ん?」


    エレン「・・・?」


    エレン「!」


    エレン「・・・あ、あとさ?」


    エレン(・・・そうだ)


    エレン(謝んねぇと・・・)


    エレン(その為に、オレはここに来たんだ・・・)


    エレン「・・・」


    エレン「・・・ッ」


    エレン「あ、あのさ! オレ・・・」


    エレン「・・・あ、あん時は」




    ミーナ「いらない」




    エレン「・・・」




    ミーナ「返す。コレ」




    エレン「・・・・・・」








    エレン「は?」







  168. 181 : : 2016/02/07(日) 12:34:39


    エレン「・・・は?」



    ミーナ「・・・」


    エレン「・・・いら、ない?」


    エレン「・・・どういう、意味だよ?」




    ミーナ「そのままの意味。いらないの」


    ミーナ「持って帰ってくれない? それか」


    ミーナ「捨ててってくれてもいいから」






    エレン「・・・あ?」





    エレン「・・・待てよ、聞き間違えたのかオレ」


    エレン「今「捨ててけ」っつったのか?」



    ミーナ「耳、遠いの?」


    エレン「ふざけんなよ」




    エレン「お前」


    エレン「今のマジで言ってんのか?」


    エレン「どういう意味だって聞いてんだよ」




    エレン「なぁ!!! どういう意味だよッッッ!!!」

    ミーナ「だから!!!!!!!」





    エレン「」






    ミーナ「そんなの、目障り(・・・)だからいい加減どっかにやってっていってるの!!!!!!」






    エレン「___________」








  169. 182 : : 2016/02/07(日) 12:42:27


    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・ふ・・・ざ、けんな・・・ッッ」


    エレン「――――――ッ!!!」



    エレン「ふざけんなよてめぇッッッ!!!!」



    ミーナ「・・・ッ!?」




    エレン「何で!!」


    エレン「皆がお前のこと心配して、お前の為に書いたもんを」



    エレン「目障り(・・・)とかほざいてんだ!!!? ふざけてんじゃねぇぞ!!!」



    ミーナ「・・・」ビクッ




    エレン「マジで・・・マジでふざけんじゃねぇよ」


    エレン「どういうつもりなんだ」


    エレン「お前は・・・」


    エレン「いったい、どういうつもりでそんなこと言ってんだよ」


    ミーナ「・・・・・・・・・・・・」


    エレン「なぁ!!」


    ミーナ「・・・・・・・・・・・・」


    エレン「答えろよッッ!!?」


    ミーナ「・・・・・・・・・・・・」




    エレン「・・・・―――――ッッ!!! わかったよ・・・」


    エレン「こんなもん!!!!」

    ブン!!!

    ヒュッ――――――



    バサァアア!!




    エレンは怒りの勢いのまま


    ミーナに宛てた連絡封筒をマンションの廊下に

    遠くへ、投げつけた。


    その勢いで中身は飛び出し、ばらばらに散らばった。

  170. 183 : : 2016/02/07(日) 12:48:35



    ミーナ「・・・・・・」


    エレン「・・・もう知るかよ」


    ミーナ「・・・!」


    エレン「・・・もう!!お前なんか知るかッッ!!」




    エレン「オレはッッ!! そうやって――――人の思いを」


    エレン「気持ちを、無駄にする奴が・・・」





    エレン「一番、嫌いなんだよッッッ!!!!」





    ミーナ「・・・!!」





    エレン「・・・・・・せっかく、せっかく・・・」



    エレン「仲直りしたくて・・・謝りたくて・・・」ボソッ


    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「・・・え?」


    エレン「ここに・・・来たのによ・・・」



    エレン「・・・・・・―――――ッ!!」バッ!!!




    ダッ ダッ タッ タッ タッ タッ…タッ…タッ…!!



    そして、そのまま階段の方へとエレンは走っていった。

    ミーナは



    ヒョォオオオオオオオ・・・・・・




    ミーナ「・・・・・・」




    その背中を


    目で追うことしか できなかった。


  171. 184 : : 2016/02/07(日) 13:04:34


    ダッ ダッ ダッ ダッ ダッ ダッ!!!


    エレン「はぁッ!!はぁッ!!ハァッ・・・!」


    エレン「・・・ちく、しょ・・・!ちくしょう!!」


    エレン「あんな・・・あんな奴!!」



    ガッ!!


    エレン「ウッ!!?」


    グラッ・・・!!

    エレン「う、うあああああああ!!」

    ドシャァァッ!!!


    エレンは走っていた勢いで

    道端の側溝の隙間に気づくことができず


    そのまま転んでしまった。


    手と膝を派手に擦りむき、血が溢れてきた。




    エレン「~~~~~ッ!! ・・・いっ・・・ってぇ!!」


    エレン「ぐッ・・・うッ・・・っうう・・・血が・・・」


    エレン「・・・」


    エレン「―――――――ッッッ」


    何で・・・


    何で・・・!!


    何でいつも、こうなるんだ。


    何でこんな、上手くいかねぇんだよ!!



    エレン「う・・・」





    エレン「うぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」




    哀しみにも。怒りにも。

    悔しさにもならない


    湧き出てくる 無常な気持ちを


    エレンはただ、叫びだすことしかできなかった。

  172. 185 : : 2016/02/11(木) 14:08:19
    ______
    _____
    ___
    __
    _



    ヒョォオオオオ・・・


    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「・・・また、ひどいこと・・・言っちゃった」


    ミーナ「・・・何やってんだろ・・・」ゲフッ


    ミーナ「・・・あんな、あんなこと・・・」


    ミーナ「・・・私だって・・・言いたかったわけじゃ・・・」


    ミーナ「・・・ないのに・・・!」






    ミーナ「・・・もう」




    ミーナ「最悪・・・」





  173. 186 : : 2016/02/11(木) 14:15:55



    ミーナ「・・・!」




    ミーナの視線の先には



    つい数分ほど前、エレンが投げつけて

    中身がばら撒かれてしまった 連絡封筒が


    風にあおられて飛んでいきそうになっていた。



    ミーナ「・・・」



    ___何で


    ___皆がお前のこと心配して、お前の為に書いたもんを





    ___目障り とかほざいてんだ 





    ___ふざけてんじゃねぇぞ!!!





    ミーナ「・・・ッ!」



    タッ!! タッ タッ…



    ミーナは飛んでいきそうになった

    連絡封筒の中身を



    急いでかき集めた。





    そのとき、ミーナの胸を



    何かがえぐるような






    そんな感覚を――――彼女は、味わっていた。




  174. 187 : : 2016/02/11(木) 14:35:42


    ガチャ ギィィイイイ…


    ぺトラ「! おねぇちゃん・・・?」



    パタン






    ミーナ「・・・」



    トッ トッ トッ…





    ぺトラ「おねぇちゃん! ・・・大丈夫?」


    ミーナ「・・・・・・ペトラ」



    ミーナ「・・・うん、おねぇちゃんは、大丈・・・」


    ミーナ「―――――ッ!!?」ガフッ!!


    ペトラ「おねぇちゃん!!?」


    ミーナ「ゲホッ!!ゴホッ・・・ゲホッ!!!」


    ミーナ「・・・うっ・・・気持ちわる・・・!!」


    ペトラ「お、おねぇちゃん!トイレ!!トイレ来て!!」


    ______
    _____
    ___
    __
    _







    ミーナ「・・・・・・」


    ペトラ「・・・落ち着いた?」


    ミーナ「・・・うん」ゲホッ



    ペトラ「ほら、もう・・・もっと毛布かぶって! 暖かくしないと・・・」



    ミーナ「・・・ペトラ、ありがと・・・」


    ペトラ「いいから! ・・・気にしないで、もう寝てて?」


    ミーナ「・・・うん。」





    ペトラ「・・・あいつは?」


    ミーナ「・・・!」




    ミーナ「・・・」


    ミーナ「・・・帰ったよ」


    ペトラ「・・・・・・」


    ペトラ(・・・聞かないほうがいいかな)



    ――――ペトラは、自分の姉と




    エレンと名乗った


    あの目付きの悪いあの少年が


    言い争っていた声を、聞いていた。




    ペトラ「・・・」



    触れることができなかった。その話に。




    こんな陰鬱を絵に描いたような


    自分の姉の表情を―――見てしまっては。




    ほんの1年前まで 

    笑顔を絶やさなかった彼女の姉は




    ―――大きく変わってしまった。





    何故かはわからない。






    ただ。


    彼女の姉といつも仲が良かった、

    毎日、家に遊びに来ていた


    あの少女(・・・・)


    ペトラがとんと見かけなくなったときから






    ミーナは






    大きく―――


    変わってしまった。

  175. 188 : : 2016/02/11(木) 15:14:32



    ペトラ「・・・ねぇ、おねえちゃん?」


    ミーナ「・・・何?」


    ペトラ「もったいないなぁ」



    ペトラ「・・・おねぇちゃん」





    ペトラ「笑ったほうが、可愛いよ?」





    ミーナ「え?」




    ミーナ「・・・え?」///ポッ


    ペトラ「ふふふ! 赤くなってる!」


    ミーナ「い、いきなり何言い出すの?」///


    ミーナ「わ、私みたいのが、可愛いわけないじゃん・・・」


    ペトラ「そんなことないよ?」


    ミーナ「そんなことある!」


    ペトラ「もぉ・・・おねぇちゃんはもうちょっと自分に自信を持ちなよ~!」


    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「私みたいな根暗で性格も不細工な奴なんか・・・」


    ペトラ「・・・」


    ペトラ「私ね? おねぇちゃんのいいとこ、いっぱい知ってるよ?」


    ペトラ「こないださ、小鹿先生が珍しく良いこと言ってたの」



    ミーナ「・・・小鹿先生?」


    ペトラ「ほら!うちの担任のキッツ先生!」


    ミーナ「あぁ・・・あの小鹿みたいに繊細な先生?」


    ミーナ「あの人がどうしたの?」



  176. 189 : : 2016/02/11(木) 15:50:08


    ペトラ「あのオヤジ、普段は宿題忘れたくらいでめっちゃ怒鳴る繊細っぷりだから小鹿先生なんだけど・・・」


    ミーナ「うん」


    ペトラ「・・・こないだはね?ホント珍しくいいこと言ってたんだ」


    ミーナ「どんな?」


    ペトラ「『―――人には誰にでも悪いところはある。だが、君たちは』」


    ペトラ「『できることなら人の良い所をたくさん見つけ、悪いところは自分が補うことができる―――』」


    ペトラ「『そんな人間になりなさい』ってね」


    ミーナ「・・・」
  177. 190 : : 2016/02/14(日) 13:12:07


    ぺトラ「ね?結構いいこと言ってるでしょ?」ニコ!


    ミーナ「・・・・・・」


    ミーナ「・・・ふふ、そうね」


    ぺトラ「実際ね? この言葉、結構的を射てるなぁって思うしね」


    ペトラ「皆、誰にでも悪いとこはあるし」


    ミーナ「うん・・・」



    ぺトラ「・・・そうだね、たとえば」


    ミーナ「?」




    ぺトラ「さっきも言ったけど、実はおねぇちゃん」


    ペトラ「笑ったらすんごく可愛いし!」


    ペトラ「・・・ホントは人の気持ちが考えられてすんごく明るいもん!」


    ミーナ「・・・!」


    ペトラ「ね? いいとこでしょ?」


    ミーナ「・・・そうかな?」


    ペトラ「うん!」


  178. 191 : : 2016/02/14(日) 13:16:10


    ミーナ「・・・ペトラ」


    ペトラ「ん?」


    ミーナ「・・・ありがとう」


    ペトラ「ふふ、照れるなぁ」


    ミーナ「ペトラ、私はもう大丈夫」


    ペトラ「そう?」


    ミーナ「うん、もうちょっと寝たら・・・もう大丈夫」


    ミーナ「さっきおまじない、してもらったしね」


    ペトラ「ふふふ! きっと効くよ!あれ」


    ミーナ「そうだね」


    ミーナ「・・・ありがと、ペトラ」



  179. 192 : : 2016/02/14(日) 13:21:30


    ミーナ「ペトラはもう宿題、終わったの?」


    ペトラ「もち! だって私、もう漢字とか学校で終わらせてるもん!」


    ペトラ「おねぇちゃんと違ってね」ドヤ



    ミーナ(・・・・・・)



    ミーナ「・・・あっそ、じゃあ向こうでヨ○シーとかしてたら?」


    ペトラ「ええ~~もうフルコンさせちゃったもんヨッ○ー」


    ミーナ「は? え? 嘘でしょ?」


    ペトラ「嘘の嘘は真だよ、おねぇちゃん」


    ミーナ「何言ってるの?」


    ミーナ「・・・」






    ミーナ「え、マジなの?」



    ペトラ「ホ・ン・ト☆」






    ミーナ(かしこい上になんかウザイ妹だ)

  180. 193 : : 2016/02/14(日) 13:27:38
    ________
    ______
    ____
    ___
    __
    _






    ~夜~



    エレン宅




    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・はぁぁぁぁあああ・・・」



    エレンはソファに倒れこみ

    深海一千マイルより深いため息を漏らしていた。



    エレン「・・・」


    ―――ライナー(ため息をつくと、幸せが一個逃げるぞ)


    エレン「・・・・・・」



    エレン「・・・もしそれで幸せが逃げんなら」


    エレン「オレはいったい、どんだけ幸せ逃がしてんだろうな・・・」ボソ





    ガチャ


    ギィィイィイイ







    エレン「・・・!」


    カルラ「エレ~ン! ちょっと手伝って~!」


    エレン「母さん・・・帰ってきたのか」


  181. 194 : : 2016/02/14(日) 13:32:52



    トッ トッ トッ トッ…


    ガチャ___



    エレン「母さん、もう8時だぞ? ずいぶん遅いな」


    カルラ「あら、エレン。ただいま!」



    エレン「・・・おかえり」


    エレン「・・・っては?」


    ドンッッ

    ドンドンドンドンドン!!


    エレンの先には

    まるで引越しでもしたのかと思わせるような

    中サイズ程度のダンボールが、5個。


    積まれていた。


    廊下が半分埋まっている。


    補足として、むろん引越しはしていない。



    カルラ「ってことで! あとはよろしく☆息子!」



    エレン「」


    エレン「」


  182. 195 : : 2016/02/14(日) 13:36:21


    エレン「いや、できるわけねぇだろうが!!?」


    エレン「いったいダンボール何個分買い物してんだどんだけ大掛かりな買い物してきてんだよ!!?」


    カルラ「そうね、大体5個分?」


    エレン「どうやってここまで持ってきたんだ!!?」


    エレン「ここマンションの2階だぞ!!?」


    カルラ「ほら、私、巨人の母だから」


    エレン「何をいきなり言い出してんだ!!? 意味が一mmも理解できねぇのオレだけなのか!?」

  183. 196 : : 2016/02/14(日) 13:44:28


    カルラ「なに、持って行ってくれないの?エレン」


    エレン「そんな涙目でいうなや!!?」


    エレン「いや、そもそもの話この2階まで持ってこれたんならあと1、2mくらいの冷蔵庫ぐらい持ってけるだろ!!?」


    カルラ「あらあら、反抗期なのね、エレン」


    エレン「ちょっと待てよ。オレは何もおかしなことは言ってねぇ、正当なことを言ってるだけだぞオイ」


    カルラ「そう、ならエレンは1年分のお小遣い無しね」


    エレン「お母さんんんんん!!!?何でそうなるのかな!!?」


    カルラ「? 10年がいい?」


    エレン「何で二桁目が増えてんだ!!?」


    カルラ「100年?」


    エレン「死んでんじゃねぇかそれぇぇぇぇえええ!!!」



    エレン「いや、何で? 何でオレ今日今ここでこの荷物を持ってく持ってかないでこれから先の生涯の小遣い貰えるのかどうか決まってんだ? おかしくないか?」



    カルラ「そう、エレンは親不孝ものなのね・・・」シクシク


    エレン「母さんグレんぞ!!?」


  184. 197 : : 2016/02/14(日) 13:52:21
    ______
    ____
    __
    _


    ヨロ… ヨロリ、ドシャアァァァ




    エレン「」死―ン




    エレン「・・・・・・・・・・死ぬ。」


    カルラ「ごくろー様!エレン!とっても助かったわ!」


    エレン「・・・」


    カルラ「えらいわ~! なでなでしたげるわ」ナデナデ


    エレン「・・・こんななでられてうれしく感じねぇの初めてだな」


    カルラ「あら・・・もう、素直じゃない子ね」


    エレン「もうちょい自分を省みてくんねぇか?」


    カルラ「はい、頑張ってくれたからお小遣いあげるわ」ニコ



    エレン「・・・いいよ別に、小遣いもらいたくてやったんじゃねぇし」


    カルラ「いいから受け取りなさい」



    スッ 



    エレン「・・・わかったよ、ありがと母さ・・・」






    手のひら⇒ 一円





    エレン「」





    エレン「一円じゃねぇか!!!?」バシッ!!!


    カルラ「冗談よ?」


    エレン「悪趣味にも程があんだろ!!!!」


  185. 198 : : 2016/02/14(日) 13:54:05


    エレン「そういえばさっきのはマジで誰が2階まで運んだんだ?」


    カルラ「え、配達業者よ?」


    エレン「さっきのやり取りの意味は!!?」
  186. 199 : : 2016/02/14(日) 13:59:51


    エレン「・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ」


    ドシャァァァァァァアアアアッ・・・



    カルラ「何よ、エレン・・・そんな深いため息ついて」


    カルラ「一千マイル分はついたんじゃない?」


    エレン「・・・知らねぇよ」



    カルラ「・・・何かあったの?」


    エレン「・・・!」


    エレン「・・・」




    ――――「本当につらいことがあったのなら」


    ――――「お母さんに・・ちゃんと言いなさい?」





    エレン「・・・・・・」



    エレン(・・・話そう、今日の約束は・・・守らねぇと)








  187. 200 : : 2016/02/14(日) 14:21:15


    エレン「・・・実はさ」





    エレンは、寝転がっていたソファから起き上がり

    今日あったミーナとのことを



    すべて――――話した。




    _____
    ___
    __
    _


    カルラ「・・・そう。」



    カルラ「・・・喧嘩、しちゃったのね」



    エレン「・・・うん」



    カルラ「・・・・・・・・・」





    カルラ「エレン?」


    エレン「・・・何?」




    カルラ「エレンは、その子が」


    カルラ「どうして―――そんな事を言ったのか」


    カルラ「考えてみた?」


    エレン「・・・!」




    エレン「・・・・・・」


    エレン「・・・一応、考えたよ」


    エレン「でも」


    エレン「・・・納得がいく前に、キレちまった」


    エレン「だってよ、友達の書いたもんをあんなふうにけなされたら・・・誰だってそうなんだろ」


    カルラ「・・・そう」



    カルラ「でも・・・それじゃあ、伝わるものも伝わらなくなってしまうわ」


    エレン「・・・・・・」




    エレン「・・・わかってる。」




    カルラ「・・・エレン自身、そういうことしちゃった経験はないの?」


    エレン「!!」


    エレン「・・・」



    ――――「イライラしてくんだよッッッ!!!そういうの!!!」



    エレン「・・・ッ!!」ズキン




    エレン「・・・・・・」


  188. 201 : : 2016/02/14(日) 14:28:12


    エレン「・・・ある」


    カルラ「その子に?」


    エレン「・・・うん」



    カルラ「なら」




    カルラ「もう、あんたはその子の気持ち、わかるんじゃないの?」




    エレン「・・・!!」


    エレン(・・・そうだ)


    エレン(・・・あいつも、こんな風に悩んでたのか?)




    エレン(・・・っていうか、もともとひでぇこと言ったのはオレの方じゃねぇか)



    エレン「・・・オレが」



    エレン「もともと喧嘩の要因になったのはオレなのに、オレが謝らなくちゃ、いけなかったのに・・・!!」


    エレン「オレが、あいつを『傷つけた』のに!!」





    エレン「・・・もう、仲直りなんてできねぇのかな」






    カルラ「・・・まだ早いわ」


    エレン「・・・え?」


    カルラ「まだ、諦めるのは早いわ」


  189. 202 : : 2016/02/14(日) 14:55:13


    エレン「何で・・・?」


    カルラ「エレン」





    カルラ「思いは思ってるだけじゃ伝わらない。」


    カルラ「思いは、ちゃんと言葉にしないと伝わらないわ」


    エレン「・・・!!」



    カルラ「まだ、あんたはその子に伝えなきゃいけないことがあるんじゃないの?」


    エレン「・・・」





    ―――――思いは


    思ってるだけじゃ絶対に伝わらない。


    そんな当たり前の事を、どうしてオレは

    忘れてなんていられたんだ?




    お互いに。お互いにそうだ。


    ちゃんと、気持ちを考えて 思いを伝えてれば



    こんな事にはならなかったんだ。






  190. 203 : : 2016/02/14(日) 15:03:39


    そうだ。


    まだ、間に合う。

    まだ、伝えないと・・・いけない。




    エレン「・・・オレは」



    エレン「オレは、あいつと、仲良くなりたい」





    エレン「仲直り、したいんだ!!」



  191. 204 : : 2016/02/14(日) 15:08:58


    カルラ「そう、いい子ね!」


    エレン「・・・ありがとな、母さん」


    カルラ「ふふ、ちゃんと伝えるのよ?」


    エレン「おう!!」



    カルラ「・・・」


    エレン「ん?どうしたんだ、母さん」


    カルラ「―――いつか」





    カルラ「『出会えてよかった ありがとう』って」





    カルラ「言ってもらえる日がくるといいわね」二コッ


    エレン「・・・?」


  192. 205 : : 2016/03/27(日) 00:41:36
    期待してます。自分のペースで頑張ってください!
  193. 206 : : 2016/07/26(火) 11:33:55
    >>205
    期待感謝してます。この作品もほぼ執筆ができずなかなか進んでません…
    期待してくださってる方、本当に申し訳ないです(;_;)
  194. 207 : : 2016/07/31(日) 00:15:57

    ___________
    ________
    _____
    __



    ___【同刻】


    〜カロライナ家〜


    ミーナ「………… 」

    ミーナ「……寝れない 」


    ミーナ「…当たり前か 」

    ミーナ「…ほぼ1日、寝てたし 」

    ミーナ「……はぁ」チラッ


    ミーナ「……!」

    ミーナ(あの紙袋……)



    _____「…もう!!お前なんか知るかッッ!!」



    ミーナ「………ッ!」



    ____ズキン



    ミーナ「………」


    スッ ガサガサ……


    ミーナ(…何が入ってるんだろ)


    ミーナ(…えっと……)ガサ…







  195. 208 : : 2016/07/31(日) 00:28:08


    ミーナ「……何だろう、これ 」


    ミーナ「…今日の授業のプリントと 」


    ミーナ「…学校だより…… 」


    ミーナ「…? 」


    スッ…


    ミーナ「……え? 飴?」


    ミーナ「あれ、手紙も入ってる 」


    ミーナ「…クリスタ、ちゃん…? 」


    ______ミーナちゃんへ

    たいちょう だいじょうぶ? 私にはこんなことくらいしかできないけど、ミーナちゃんにははやくげんきになってほしいから、いっしょにのどあめ 入れとくね。
    ミーナちゃん、お大じにね♡

    とっとときやがれ学校。
    …お前のこと 心配してるヤツいるから


    クリスタ
    (とユミル)


  196. 209 : : 2016/07/31(日) 00:45:39


    ミーナ「……」


    ミーナ「クリスタ、ちゃん、ユミルさん…」


    ミーナ「…え? 心配って…」


    ミーナ「……」


    ミーナ(飴、……机の上置いとこ)スッ


    ミーナ「あれ? まだ何か封筒に……?」


    ガサガサ…… スッ…



    ミーナ「…コレって……」


    ミーナ「…明日の連絡用紙、かな」


    ミーナ「……あ」


    ミーナ「───────え?」
  197. 210 : : 2016/08/06(土) 03:57:07
    頑張ってください~期待&応援×支援してます!
  198. 211 : : 2016/08/09(火) 00:23:36
    更新亀過ぎてすいません本当に(´;︵;`)
    期待ありがとうございます(^^)
  199. 212 : : 2016/09/25(日) 23:44:02
    頑張ってください!期待です!
  200. 213 : : 2016/10/22(土) 18:31:19
    うわぁあ期待嬉しいです! 本当にありがとうございます!
  201. 214 : : 2016/12/30(金) 21:39:41
    君に出会えて良かった ありがとう。
    久しぶりに更新します!
    長らく放置してしまい、(しかもホイホイ新作出すし)本当に申し訳ないです。この癖、まじで治します……どうか、少しでもお付き合いして頂けたら幸いです
  202. 215 : : 2016/12/30(金) 22:10:55



    チッ チッ チッ チッ チッ……


    ミーナ「………」


    ミーナ「……コレ、って……」


    ガサッ……ガサガサ……


    ミーナ「────手紙?」


    ミーナ「……エレンが」


    ミーナ「……私、に?」


    ミーナ「……う、ウソ……そんなわけない」


    ミーナ(……こんなの、きっとどうせ嫌がらせに、決まって────!!)



    ____エレン「…誕生日プレゼントだよ、やる……」



    ミーナ「………ッ!!」ドクンッ


    ミーナ「…………」


    ミーナ「……」


    ____何気なく、エレンから貰ったプレゼントを手に取る。

    ____鈍色に輝くボタンが入った小さな箱。それは、変わることの無い輝きを私に見せつける。


    ____なんで、どうして、私は。


    ミーナ(……なんで)


    ミーナ(…私は)


    ミーナ「……あ、れ……?」


    ポタッ……ポタポタッ


    ミーナ「……あ、ぁあ……うううッ」グスッ


    ミーナ「……な、んで……涙、零れ、て………ぅぅ…ッ」ポタポタッ





    ____エレン「……は、早く仕舞えよ! い、色々言われんだろ!」///

    ____エレン「コイツ、なんかニンジャみたいじゃね?」ニカッ

    ____エレン「ほら……貸してやるよ。無いんだろ? 鉛筆」

    ____エレン「な、名前で、呼んでも良いのか…?」

    ____エレン「人参、嫌いなんだろ? 食べてやるよ」



    ____エレン「……わ、わかったよ」




    よろしくな、ミーナ_____









    ミーナ「……う、ぅぅ……うぁぁぁぁうああああああああ!!!」


    ミーナ「…あ、あんなこと………言いたいわけじゃなかったの……!!! ごめ、ん、………ごめんなさぃいい………………!!!!」ポタポタッッ



    ミーナ「ごめんなさいごめんなさい……………ごめ、ぅぅうえぇ…ッッ……あぁぁぁあああん……ええぇぇぇえんッッ……!!!」




    ミーナ「……う、れしかっ、たの………本当は、ほんとはうれしかったんだよっ…!!! あんな、こと!! いいたかったわけじゃ、ないのに……!」


    ミーナ「……エレ、ン……違うの、ちがうの…………っ、ごめん、なさい。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい………ッ……」





    ミーナ「……いやだ、やだ、いやだぁ……きらわれるの、いやだ、エレンに嫌われるの怖い、もういやだ!!!!」ポタポタッ


    ミーナ「…もぉ、ひとりはやだぁ!!! こわいよぉ!!」


    ミーナ「……ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…………!!!!」






    ミーナ「……………ッ、ひっく、や、だよぉ……え、れん……お願い…おねがい……きらいに、ならないで………」




    ミーナ「……おね、がい……えれん」


    ミーナ「…きらいに、ならないで」


    ミーナ「……えれん、会いたい…………会いたいよぉ……………」





    ミーナ「─────おねがい……いか、ないで」







    わたしを、ひとりに、しないで…………









  203. 216 : : 2016/12/30(金) 22:12:46
    ______________
    __________
    ________
    _____
    __
    _




    チュン……チュンチュン












  204. 217 : : 2016/12/30(金) 22:21:10

    グツグツ………

    ピーーッ ピーーッ

    ガタンッ


    母「………よし、できたわね」ヨイショ


    ペトラ「おはよーママ!」タッタッタッ


    母「あら、ペトラ! おはよう!」ニコッ


    母「ちょっと待ってね……朝から元気が出るよーにミネストローネ作ったから、今置くわね……」ヨイショ……ゴトッ


    母「相変わらず早いわねぇペトラは! えらいえらい!」ナデナデ


    ペトラ「えへへへ〜!」///


    母「ミリウスとグンタ、ミーナは? もう起きてた?」


    ペトラ「ううん、ミリウスお兄ちゃんはまだ寝てた。グンタお兄ちゃんは顔洗ってて…」


    ペトラ「───お姉ちゃんは、まだ寝てるみたい」


    母「……そう。じゃあペトラは先に着替えてなさい? ミーナの部屋に行ってくるわ」


    ペトラ「……うん!」


  205. 218 : : 2016/12/30(金) 22:47:02


    ミリウス「ふぁ〜ぁ………」グググッ


    ミリウス「……あれ、母さんは?」


    ペトラ「おはよ、ママはお姉ちゃんの部屋だよ」モグモグ


    グンタ「にいちゃん、とっとと飯食っちまえよ、かぁちゃんのミネストローネ美味いぞ」ズズズ……ゴクッ


    ペトラ「お兄ちゃん、音立ててスープ飲まないで」


    ミリウス「……姉ちゃん、まだ治ってないのかな………」





    _____



    【ミーナの部屋】

    コンコン………

    チッ チッ チッ チッ ……


    ミーナ「…………ん」ゴソッ


    ミーナ「……ぁ」


    ミーナ「………もう、あさ?」


    ミーナ「………」


    ミーナ「……そっか、私…そのまま…」


    コンコンッ


    母『ミーナ?』


    ミーナ「…! お母さん」モゾッ

    ゴソソッ ………トッ

    トットットッ___ガチャ


    ミーナ「………おはよ、お母さん」


    母「……おはよう」


    母「体調、良くなった?」


    ミーナ「……うん、もう気持ち悪くないよ。熱も引いたのかな、昨日より楽」


    母「……」ペタッ


    ミーナ「…ひゃ、冷たッ………」


    母「…………んーっ、確かに熱は引いたわね」スッ


    ミーナ「うん、でしょ?」


    母「そうね。今日は学校───行ける?」


    ミーナ「……うん。行ける」


    ミーナ「………行きたいの」


    母「……え?」


    ミーナ「お母さん、コレ……」


    スッ………ガサッ


    母「あら、学校からの封筒?」


    母「……! コレ……」スッ


    母「……クラスの子から?」


    ミーナ「うん」


    母「……………」


    ミーナ「………私ね、謝りたいひと」


    ミーナ「─────いるの。」


    ミーナ「……私ね、友だち……できたの」


    母「…………!!」


    母「……そうなの?」


    ミーナ「うん……!」


    ミーナ「……でも、私……ひどい事言われたの。」


    ミーナ「……その、友だちから」


    母「うん」


    ミーナ「………きっと、私のせい。」


    ミーナ「……私が、彼の、傷に」


    ミーナ「…きっと無意識に触れていたの」


    母「…………そう」


    ミーナ「……だけど。それは同時に私の傷でもあって」


    ミーナ「───その人に自分の意見を押し付けられて」


    ミーナ「───私は」


    ミーナ「……その人に傷つけられた以上に」



    ───その大切なひとを、


    傷つけてしまったの。



  206. 219 : : 2016/12/31(土) 11:03:48

    チッチッチッチッ___


    母「………そう、そんな事があったのね」


    ミーナ「………うん」


    母「…!」トットットッ……トッ


    母「____ミーナ、この手紙みたいなの……」ガサッ


    ミーナ「…あ、あ、お母さんそれはっ!」/////


    母「え? …………あぁ……」ジーッ


    母「………」チラッ


    ミーナ「…………」カァァァ…///


    母「………クスッ」


    母「____ずいぶんと」


    母「……心のこもった手紙よ」カサッ


    母「───大切にしなさい」スッ


    ミーナ「……お母さん」スッ……




    ミーナ「────うん」






  207. 220 : : 2016/12/31(土) 11:14:18


    トットットットッ………

    グンタ「母ちゃん、ごっそーさん!」トテテテテ


    ミリウス「ごちそうさま、お母さん」ダッダッダッダッ


    母「あら、もうあなた達出るの?」


    グンタ「だってお姉ちゃんやすむんだろー? なら早く行って公園で遊んでるよ」


    ミリウス「公園、通学団の集合場所だしね。ペトラ、行くよー?」


    ペトラ「待ってよおにいちゃぁん!」トテテテテテ


    母「……んー、そうね。わかったわ」ニコッ


    母「でも、できたら通学団の6年生には伝言をお願いして?」


    ミリウス「? なんて?」


    母「ミーナ・カロライナは───」




    母「胃腸風邪の為、一時遅刻(・・・・)します、って!」



  208. 221 : : 2016/12/31(土) 11:37:57
    ____
    __
    _

    ミーナ「」ギュ

    キュキュッ __ジャァァァァア


    ミーナ「」ジャバジャバッ


    ミーナ「」ジャァァァ__キュッ


    ポタポ……タ


    ミーナ「………ふぅ」


    ドタドタドタ


    ミーナ「!?」ビクッ


    ミーナ「……??」


    ソォ………ガチャ……


    3人「いってきまぁぁす!」


    母「はーい、行ってらっしゃい!」


    ミーナ「……エッ」


  209. 222 : : 2016/12/31(土) 11:43:53

    ミーナ「…………お、おかあさん。」


    母「あらミーナ、顔は洗い終わった?」


    ミーナ「ウン……えと、あの……その」


    ミーナ「…………ワタシ、置いてかれた?」


    母「あら、違うわよ」


    ミーナ「エッ」


    母「私がそうして、ってあの3人に話したのよ」


    ミーナ「え…? お母さん……それ、どういう……」


    母「さぁーごはんごはん! 美味しいミネストローネ作ったわよー」


    ミーナ「……ちょっ、お母さん!?」


    ミーナ「……あれ? そういえば」


    ミーナ「─────今日って………」












  210. 223 : : 2017/01/01(日) 02:33:43
    _______
    _____
    ___
    _



    エレン「_____は?」


    エレン「わくわく学年集会?」



    ~同刻~

    【トロストローゼ小 4-1 】



    チュンッ チュンチュン……



    ユミル「なんだお前」


    ユミル「サシャ先公の話聞いてなかったのかよ?」


    エレン「? いつだよ、んな話あったの」


    クリスタ「ほら、三日前の雨の日だよ! 朝の会でせんせーが話してたじゃない!」


    エレン「……なんだっけ」ポリポリ


    ユミル「……あぁ、そいや」


    ユミル「…エレンお前なんか朝っぱらから寝てなかったか? あの日」


    エレン「……言われてみると、そういや、朝から雨降ってんのが憂鬱過ぎて、やる気無くして寝てた覚えがあるな……」


    ユミル「ほら見ろ、やっぱな」


    クリスタ「やっぱなって…言ってもユミルも寝ぼけながら半分聞いてたじゃない……」


    ユミル「(ギクッ)」


    エレン「…………」


    クリスタ「私の目はだませないわよーユ〜ミル〜〜??」ジロリ


    ユミル「……そ、そんな事は置いといて、まぁークリスタの方がよく知ってるっぽいしな!」


    ユミル「ってなわけでクリスタに聞け! エレン! わたしゃー水を飲んでくるぜ!」ダッシュッッッ


    クリスタ「ちょっ、ちょっとユミル!? もぉーー!?」


    エレン「………逃げやがった……」

  211. 224 : : 2017/01/01(日) 08:37:52

    クリスタ「…もぅ、ユミルったら……」


    エレン「あははッ、まぁアイツらしいよな」


    クリスタ「……」ジ-ッ


    エレン「? 何だよ、クリスタ」


    クリスタ「……ううん、何でもないよ」ニコッ


    エレン「…? そう、それより、わくわく学年集会って一体なんなんだよ?」


    クリスタ「もー…エレン、やっぱり聞いてなかったんだね」


    エレン「……悪ぃ、教えてくれ……」


    クリスタ「うん、しょうがないなぁ」クスクス



    _________
    _______
    _____
    ___
    __
    _



  212. 225 : : 2017/01/01(日) 09:20:49

    サシャ「_____皆さ〜〜ん、今週末の金曜日!!」カッカッカッ


    カッカッカッ__カッカッ…カッ…カタン


    パッパッ…


    『わくわく学年集会』


    ザワ……

    ワクワク ガクネン シュウカイ!?

    ナニソレェ…!?

    ナンカ キニナルネェ……


    サシャ「ふふん、コレは盛り上がりそうですねぇ」ニヤニヤ


    サシャ「おっほん、えー、皆さん、今週末の金曜日は」


    サシャ「月に1度のレクリエーション企画、『わくわく学年集会』を行います!」


    サシャ「五月までは得に大した行事も何も行われませんでしたが、先生方の皆さんが学年の仲をもっと深めてほしい、といった狙いで」


    サシャ「────なんと、今年から初めて!!」


    サシャ「この企画が行われる事になりましたぁ!!」


    オオオオオオオオオッ!!!

    ザワワ……!!!!

    トーマス「せんせーせんせー!! で、そのレクリエーションって、何やるんだ!?」


    ライナー「ん……それは気になるところだな」


    サシャ「そうですねぇ、今のところは体育館で遊ぶのと、学校全体の運動場の両方で企画されていますよ!」


    片方お下げの女子児童「ええっ!? せんせぇ! 具体的にくわしく!」


    サシャ「ふふっ、乗り気ですねぇクラインさん!」


    トーマス「いつになくテンション高くね? ルース!」ニヤニヤ


    ルース「そかな?」フフフ


    サシャ「そうですねぇ、本来なら児童の皆さんで意見を出して決めてもらうものなのですが」


    サシャ「今回は初めてという形なので、先生方の皆さんで皆さんに楽しんでもらおうと話し合って決めました!」


    サシャ「皆さん、連絡帳を開いて! 今から書きますので、ちゃんと書いておくんですよ!」


    サシャ「時刻は3日後の1時間目~4時間目!」スッ カッカッカッ……


    サシャ「持ち物は動きやすい服装、その日は晴れるそうなので、念の為の水筒……っと!」カッカッカッカッ……


    サシャ「さて! 皆さん、なんの遊びをするか楽しみにしているようですが……」ニヤリ


    サシャ「なんと! その内容はですね────────」



    ____________
    _________
    _______
    _____
    ___
    __
    _
  213. 226 : : 2017/01/01(日) 09:36:48


    エレン「_______は?」


    エレン「大玉上げ(・・)と、隠れ鬼!!?」


    クリスタ「みたいだよ! にしても本当に覚えてなかったんだね、エレン」


    エレン「あぁ、1時間目の間寝てたからな、確か」


    クリスタ「真顔で言わない、自慢する事じゃないからね」


    エレン「まぁな……にしても、なんだそりゃ!? めっちゃ面白そうだけど……


    エレン「…ん? なぁクリスタ、大玉上げ(・・)って何だ?」


    クリスタ「それがね、私も初めて知ったんだけど─────」


    トーマス「なんでも、『男女ペア(・・・・)』で遊ぶらしいぜ」ニヤッ


    エレン「」


    クリスタ「あ、おはよう! トーマス」


    トーマス「おうっす!」ニマッ




    エレン「」
  214. 227 : : 2017/01/01(日) 09:49:37


    エレン「は、はぁぁぁぁ!!?」/////


    トーマス「なんだよ、聞いてなかったのか? エレン」


    エレン「寝てて初耳だっつうの!! 何だそりゃあ!!?」


    クリスタ「寝ててって……」アハハ…


    トーマス「!」ピーン


    トーマス「おい、クリスタ! ちょっ耳貸して」ニヤニヤ


    クリスタ「?? なぁに?」スッ


    コソコソコソコソ……


    トーマス「……………おっけ?」


    クリスタ「うん! ふふふっ、賛成!」


    エレン「な、何だよお前ら…人の目の前でコショコショ話しやがって……」


    トーマス「いやぁ?? そんな大した話でもねぇよ??」ニヤリ


    トーマス「何でもよ〜学年で男女で別れて、ペアを組むらしいんだけどなぁ??」ニヤアッ


    エレン「……お、おぅ」


    トーマス「────その先は、この後のお楽しみ、だ」ニヤリッ


    エレン「はぁ!?」


    キーン……コーン……カーン……コーン________


    トーマス「お、朝の会始まっちまうな、んじゃまた後でな〜! エレン」ニヤニヤ


    クリスタ「席につこ? エレン!」ニヤリ


    エレン「ちょっ、待てよお前ら!! 気になんだろ!!?」


    エレン「ちょっ、オイッッ!!」



    サシャ「(ガラララララッ)みーなさん!! おっはよーーーございまぁぁぁす!!」



    エレン「」



  215. 228 : : 2017/01/01(日) 12:37:09

    ___________
    _________
    _______
    _____
    ___
    _



    数分後___


    ブロロロッ___

    ガッタン……ゴットンゴットン


    キキキッ__



    ミーナ「……」


    母「ミーナ、着いたわよ。車から降りて?」


    ミーナ「…え、あ……うん」


    ミーナ「……(ガチャッ)」


    母「……ミーナ」


    ミーナ「────お母さん」


    母「なぁに?」




    ミーナ「────ありがとう」




    母「…………」


    母「えぇ。」


    ミーナ「……私」


    ミーナ「───大切な人と、」





    ミーナ「仲直り、してくるね」




    ミーナ「いってきます」





    母「(クスッ)」





    母「───いってらっしゃい」





  216. 229 : : 2017/01/01(日) 13:21:36

    トッ トッ トッ トッ………


    ミーナ「………」


    ミーナ「____」

    ___________
    _________
    ______
    ____
    ___
    __
    _

    チッ チッ チッ チッ チッ___……


    ミーナ「………」


    ミーナ「……コレ、って……」


    ガサッ……ガサガサ……


    ミーナ「────エレ、ン?」


    ミーナ「……エレンが」


    ミーナ「……私、に?」








    ミーナへ

    体ちょう、大じょうぶか?


    いちょう風ぜって聞いた。

    いっぱい、はいちまうヤツだってのも。

    しんどいだろうな。オレもなったことあるからさ。

    …ミーナ。

    オレ……オレさ

    ずっと、おまえに、あやまりたいって思ってる。

    オレ、本とうは





    あんなこと




    言うつもりなんかじゃ なかったんだ








  217. 230 : : 2017/01/01(日) 13:26:38


    オレ、オレさ

    一年まえ、友だちをなくしたんだ。



    いなくなっちゃったんだ




    たったひとりの、親友が。



    そいつは、いわゆるいじめられっ子だった



    ずっと、いじめられていて、そのたんびにオレがたすけてた



    つよくなりたい


    ずっと、あいつは言ってた



    もう、いないんだ






    あいつだけが


    もう、あいつだけがいないんだ





  218. 231 : : 2017/01/01(日) 13:29:39

    オレはそのあとから


    なにもかも、どうでもよくなって



    いじめられるようになった


    あらがう気もなくなった。



    でも。




    そんときに、一つだけのこった気もちがある。





    ひとりぼっち が






    どれだけこわいものなのかってこと











  219. 232 : : 2017/01/01(日) 13:37:32


    あれは こわいよ



    じごくだ



    ひとりぼっち



    だれにもみとめてもらえなくて



    だれからも まるで




    くうきのようにあつかわれる。




    いないものとしてあつかわれる。










    こわかった。


    あいつは、ずっと、1人で


    こんなのにたえてきたんだなって




    オレがなきそうになった。ってかないた。






  220. 233 : : 2017/01/01(日) 22:37:59

    オレは、ゆるせなかった。


    1人ぼっちのこわさをしらないで


    へい気でみんなからきょりをとろうとする



    おまえのことがゆるせなかったんだ




    おまえの、気もちもかんがえないで




    オレは おまえに自分かってな気もちを


    おし付けたんだ





  221. 234 : : 2017/01/01(日) 23:01:26


    なかなおり、できないかな。



    もう、オレのこと





    キライに、なっちゃったかな。











    ……ごめんね


    本とうに



    ごめんな。





    ………たん生日プレゼント、すてちゃったかな。

    あのとき、本とうはイヤだったかな。



    オレ、会いたいよ。



    もう1ど 会いたい。

    おまえの気もち知りたい。

    あやまりたい。


    おまえに、オレみたいなひとりぼっちを

    あじわってほしくない。


    おまえに、ひとりでいてほしくない。


    おまえの、えがおが

    オレは好きなんだ。


    もう1ど はなしたい。

    もう1ど笑ってほしい。





    オレは おまえに、会いたいんだ。





    エレン
  222. 235 : : 2017/01/01(日) 23:11:37
    _____________
    ___________
    _________
    ______
    ___
    __
    _



    ミーナ「____」ポタッ……


    グスッ……ポタタッ…


    ミーナ「………えれん……」





    トッ トッ トッ……トッ トッ トッ……



    ガクッ___









    ミーナ「…………えれん」



    ミーナ「────お願い、だから」



    ミーナ「………もういっかい、名前、私の…名前を…」





    ミーナ「呼んでよぅ………」

  223. 236 : : 2017/01/02(月) 08:30:30
    _____________
    ___________
    _________
    ______
    ___
    __
    _


    ____同刻


    【体育館】


    サシャ「みーなさぁぁあーん!!」


    サシャ「おっはよーーーございまぁぁぁぁあす!!」


    4年生『おはよーーーございーーーます』


    サシャ「さて!! 朝の会が始まる前に皆さんには体育館に集まってもらったわけですが、先にルール確認を含めた先生方のお話をした後、出席を取りたいと思います!」


    サシャ「コニー先生、あと任せましたよ!」


    コニー「おっしゃあ! 任せとけ!」グッ


    コニー「お前らぁぁぁぁあ!! 元気かァァァ!!!」


    4年生『はーーーーーい!』


    コニー「足りねぇぇぇぞ!!! もっとだーーー!!!!」


    コニー「げんきですかぁぁぁぁぁあ!!!!」


    4年生『はぁぁぁあーーーーーーーーーい!!!!』


    サシャ「て、テンション高いですねぇ……」


  224. 237 : : 2017/01/02(月) 08:51:16


    コニー「よっしゃあ! じゃあお前ら、全員ルール確認をするぞ!」


    コニー「まず、大玉上げについてのルールだ!」


    コニー「簡単に説明すると───」




    サムエル「うわーマジなのかよ……参ったなぁ」


    エレン「…?」





    コニー「まず」


    コニー「4年生全員で円を描く様に『1列に』『男女ごとに』」


    コニー「別れて並んでくれよ!」


    コニー「すると、男女はそれぞれ、向かい合うペアが出来るはずだ」




    エレン「………やっぱり男女ペアなのかよ」



    コニー「んー、で、こっからが本題な訳だが」



    エレン「…? まだ何かあんのか?」




    コニー「もう1組は聞いてるからなのかさっきから顔がしかめっ面になってる奴もいるしな。もう大体分かってる奴もいるかもだが………この遊びは────」














    コニー「『男女で手を繋いで』!!!」


    コニー「大玉を、一緒に上げて列で回すゲームだ!!」









  225. 238 : : 2017/01/02(月) 09:14:29

    エレン「」


    エレン「」


    エレン「……エッ」


    4年生一部『ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!!!!!!』



    コニー「……お、おおぅ、予想以上に来たな」


    サシャ「まぁこの年くらいになってくると、男女で一緒に遊ぶのなんか恥ずかしいって言う、お年頃の子が増えてきますからねぇ」ニヤニヤ


    ハァァァァ!?
    チョットマテヨォォオォォ!!!!!

    センセーナニソレキイテナイヨー!!!!!

    コンナブス トナンテ テナンカ ツナゲルカ!!!!!

    ナンデスッテェ!!!? イッテクレルジャナイ!!!!!

  226. 239 : : 2017/01/02(月) 15:24:47

    ザワザワ___………



    エレン「………オイ、トーマス……」


    トーマス「ん?」


    エレン「……まさか、さっき言ってたお楽しみって……」


    トーマス「そ! コレだ☆」


    エレン「…………」


    トーマス(……まぁ、本題はこの後なわけなんだが)


    トーマス(…気のせいか? なんかアイツの姿をまだ1回も見てないぞ?)キョロキョロ


    エレン「……」


    サシャ「はい、4年1組の皆さん〜! 出席確認しますよ!」


  227. 240 : : 2017/01/02(月) 15:40:07


    サシャ「エレンくん」


    エレン「…………」キョロ……


    エレン(────ミーナは、休みか)


    エレン(…………もう、オレは)


    やっぱり、話せないのかな。


    もう、二度と……アイツとは────


    サシャ「エレン? エレン!」


    トーマス「オイ、エレン、呼ばれてるぞ」


    エレン「!! は、はい!」


    サシャ「あ、いた。もう…ちゃんと聞いていてくださいね。」


    エレン「は、はい……」


    トーマス「どうした? ぼーっとしてよ」


    エレン「…イヤ、なんでも……」


    トーマス「…」


    トットットッ…


    トーマス「あ、オイ、エレン?」


    エレン「……せんせー」トットットッ


    サシャ「どうしました? エレン」


    エレン「………あの」


    エレン「ミーナって……学校、来てますか」


    サシャ「!」


  228. 241 : : 2017/01/02(月) 15:49:10

    サシャ「……」ググッ


    エレン(? しゃがみ込んで? どうしたんだ、せんせー…)


    サシャ「……ミーナさんは、今日は休みという事になってます」


    エレン「……!」


    エレン「……そう、ですか」






    サシャ「一応、ですけどね」ニコッ


    エレン「…え?」


    サシャ「連絡が正式に職員室に来ていないのですが……」


    サシャ「なんでも、あの子の通学団の6年生の子から、コニー先生に連絡があったみたいです」


    サシャ「……私には、まだよく事情は分かりませんが」


    サシャ「私は思いますよ」


    エレン「…………!!」


    サシャ「ミーナさんは来ます」ニコッ


    エレン「……そ、それ、ホントですか!!?」


    サシャ「えぇ、これは保証しますよ」ニコッ


    エレン「………!!」

  229. 242 : : 2017/01/02(月) 15:58:45

    エレン「え、でも……何でそんな根拠が……?」


    サシャ「……実は、私…ミーナさんのお母さんとよくお話する仲なんです」


    エレン「えぇ!? そ、それって!」


    サシャ「フフフッ、まぁよくいうメル友というやつですよ」ニコッ


    サシャ「さ、エレン、レクリエーション始めますよ! この話はまた今度です!」スクッ


    エレン「え、せ、せんせー!? ちょっ…!」


    エレン「……ミーナが」



    来る? 学校に─────




    また、話せるのか?



    また、オレ達は


    話せるのか?





  230. 243 : : 2017/01/02(月) 16:43:23

    ダッダッダッダッ………!!


    ミーナ「…ッはぁ! はぁ、はぁ、はぁ!!」ダッダッダッダッ

    タンッ タンッタンッ ___タンッタンッ!


    ミーナ「……エレン……えれん!!」
    _________
    _______
    _____
    ___
    __
    _

    ガララ……

    ミーナ「……(グスッ…ヒックッ)」


    ミーナ「……!」グシグシ…


    ミーナ「………あれ、みんないない……教室に……」


    ミーナ(……どこに…?)キョロキョロ


    ミーナ「……あ」


    ミーナ「……何これ……私の机の上に貼ってある……」




    ミーナさんへ

    皆は体育館に来ています。二時間目までは体育館で大玉上げ、三時間目からは外の運動場で隠れ鬼ごっこをします。

    もし、学校に来れていたら。

    ___エレンの所へ

    ちゃんと、行くんですよ。


    サシャ





    ミーナ「………!!」


    ミーナ「………ッッ!!」ダッ!!



    ガラララララッッ!!

    キュ キュキュッ___ダッダッダッ!!

    _________
    _______
    _____
    ___
    __
    _



  231. 244 : : 2017/01/02(月) 17:02:56

    ザワザワザワザワ………

    トーマス「___おーい!! エレン!」ダッダッ!


    トーマス「男女クラス別でそれぞれ1列に並んで男女ペアになれってよ! ほら、行くぞ?」


    エレン「___うん。」


    クリスタ「トーマス!」


    トーマス「クリスタ、ミーナのヤツ見たか?」コソッ


    クリスタ「…ううん、見てない。やっぱり、休みなんじゃないかな…胃腸風邪だもん……」


    トーマス「サシャせんせー、誰が休みとか言わなかったもんな〜! 参ったなぁ」


    ライナー「クリスタ! 良かったら俺とペアを組まないか?」トットットッ


    クリスタ「え、えぇ!?」


    クリスタ「ら、ライナー……え、えっとぉ……ど、どうしよっかなぁ」テヘへ


    ライナー(結婚したい)


    男子「あ、オイ、ライナー!! お前だけ抜け駆けとかズリィーぞ!!」


    男子「そうだそうだ! なぁクリスタ! 俺と組んでくれよぉ!」//////


    ライナー「な!!?」


    男子「僕も僕も!!」/////


    クリスタ「あ、あははは……困ったなぁ」//////


    トーマス(半端ねぇな、コイツ)


    ユミル「うおいてめぇらぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!! 私のクリスタに手を出そうなんざいい度胸じゃねぇかぁぁぁぁぁぁああ!!!!


    男子「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァユミルだ、逃げろぉぉぉお!!」


    ユミル「てめぇもだライナーぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!! 失せろおぉぉぉぉ!!!」ドスッ!!!!!


    ライナー「な!!? オ、オイユミルちょっと待っ……グッア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!? ちょっ、そこはきんた…………………ま……………」ドシャアアアァァッ


    ユミル「フーっ、フーっ…」


    クリスタ「ちょっとユミル!! やめなよ!」ゴッ!!


    ユミル「ぐあ"ッッ!!!?」ゴキッ


    トーマス(頭ッ!?)


    クリスタ「もぉ〜〜!! やりすぎだよ! ライナー、大丈夫……?」


    ユミル「……いってぇな……」


    クリスタ「私のためにここまでしてくれるのは嬉しいけど、皆にはケガはさせないで? ユミル」


    ユミル「……じゃ、じゃあ、私と組んでくれるか?」


    クリスタ「………(フゥーッ)」


    クリスタ「分かった。もぉ、じゃあライナー運ぶの手伝って?」


    ユミル「いっやったあぁ!」


    トーマス(………)


    トーマス(クリスタ…女神だッ、おまえ)グッ












    エレン「……………」


    エレン「──────ミーナ……」

  232. 245 : : 2017/01/02(月) 21:26:35

    トーマス「オイ、エレン! 並ぶぞ!」


    エレン「………あぁ!」トッ トッ …ダッ!





    ミーナ____


    来てるのか?



    なぁ、ミーナ。



    お前は____


    もう一度、オレと





    喋ってくれるのかな











  233. 246 : : 2017/01/02(月) 22:24:21

    ダッ ダッ ダッ ダッ……!!


    ミーナ「ッッはぁ! はぁ、はぁはぁ………!!」


    ミーナ「ゲホッ……ゴホッゴホッ………!!」




    息が、止まりそう。

    呼吸が、ひどく乱れる。

    心臓がまるで、はち切れそうな程に

    強く、つよく暴れている。


    それでも、私は、走る。


    階段を駆け下り。


    廊下を、全速力で走り。


    風を感じながら。風一つない、廊下に、自分自身力で風を起こして、耳の鼓膜に、それを強く感じる。




    ____ねぇ、エレン。



    あなたは、そこに いるよね。



    ____エレン。




    ____「そんなの、目障りだから…いい加減どっかにやってっていってるの!!!!!!」




    私、本当にひどいこと あなたに言っちゃったと思う


    私も、すごく傷ついたけど



    それ以上に、きっと


    ずっとずっと ____



    あなたの方が、傷ついたと思う。










  234. 247 : : 2017/01/03(火) 10:48:00

    でも。

    でも、それでも。


    エレンは、私のこと、嫌いになったり

    してないのかな。


    諦めちゃったり、してないのかな。


    ねぇ____エレン。





    あなたは もう一度だけでも







    私と、しゃべってくれますか?









  235. 248 : : 2017/01/03(火) 10:51:47


    ザワザワ……


    エレン(オレは)









    ダッダッダッダッ………!!!


    ミーナ(私は)










    もう一度、お前に。


    もう一度、あなたに。














    会わなくちゃ、いけない。




    会いに、いきたい。









  236. 249 : : 2017/01/03(火) 11:04:41














    ザワザワ……ザワザワ…


    クリスタ「……ねぇトーマス…どうしよう」


    トーマス「……いや、もうこればっかりはアイツが来ることを願うしか───」




    ガタンッ____!!!



    トーマス「!!」


    クリスタ「……え!?」


    4年生『!!?』


    コニー「お、やっぱ遅刻にしといて正解だったなこりゃ」


    エレン「──────……え」


    エレン「………………う、そ、だ」


    エレン「───なん、で」





    サシャ「……待っていましたよ」





    ハァ…はぁはぁ、ハァ……ゲホッゴホホッ







    サシャ「ミーナさん」





    エレン「……ミーナ………!!」





    ミーナ「─────お」


    ミーナ「遅れて、ごめんなさい……!」








  237. 250 : : 2017/01/04(水) 02:00:24

    ザワザワ……ザワザワ………



    エレン「………」


    エレン「____ミー、ナ」


    ミーナ「…ハァッ、ハァッ……」


    ミーナ「………え、れん」


    エレン「─────な、なんで」


    エレン「…お、お前、胃腸風邪……」


    ミーナ「………治ったよ」ゲホッ


    エレン「……そ、そうなのか…!」


    エレン(………良かった)ホッ


    エレン「…………」


    ミーナ「…………」






    トーマス「…オイ、オイオイオイ、クリスタ!!」


    クリスタ「う、うん!!」


    ダッ___タッタッタッ……!!


    クリスタ「ミーナちゃん!!」


    ユミル「……! ミーナ!?」


    マルコ「あ、カロライナさん!」


    ユミル「……アイツ………」ニッ…




    トーマス「よぉ! カロライナ!」


    ミーナ「(ゲホッ)え、あ……え、えと………おくれて、ごめんなさい」


    トーマス「んなん気にしてないって! それよりも体調は!? もう平気なのか!?」


    クリスタ「そーだよ! 胃腸風邪って、そんな簡単には治らないでしょ?」


    クリスタ「無理してない?」


    ミーナ「………」


    ミーナ「(ニコッ)……うん。ありがとう、心配、しててくれたんだね」


    ミーナ「大丈夫だよ…もう吐き気も治ったし、熱も引いたから…」


    クリスタ「本当!? 良かったぁ!」


    ミーナ「飴、美味しかった……ありがとう」


    クリスタ「食べてくれたんだ! 嬉しい!」ニコッ


    トーマス「ハハハッ、まぁ心配なさそうだな! なんか安心した!」


    ミーナ「……う、うん……トーマス君も、ありがとう」


    トーマス「いーよいーよ! 気にしないって!」ニカッ


    エレン(……クリスタ、トーマス……)


    クリスタ「さて、ミーナちゃん! 今から大玉上げをするらしいんだけど」


    クリスタ「ルールは覚えてる、かな?」


    ミーナ「………え、っと…たしか二人ペアになって、手を繋ぎ、皆で大玉をポンポン頭の上でパスして」


    ミーナ「その大玉が一周したタイムを、早さで競争する、だったっけ」


    ミーナ(…私、誰と組んだらいいんだろ…)


    ミーナ「(チラッ)」


    ……エレン
  238. 251 : : 2017/01/20(金) 07:55:06
    期待
  239. 252 : : 2017/01/28(土) 11:14:09
    スターまでつけてくださり、コメントまで嬉しいです。ありがとうございます。
  240. 253 : : 2017/02/23(木) 16:46:28
    更新してきます、今日中の完結、目指します!!
  241. 254 : : 2017/02/23(木) 17:05:51

    クリスタ「うん! 大体(・・)合ってるね!」


    ミーナ「?」


    トーマス「ん、確かに大体(・・)合ってんな」ニヤニヤ


    ミーナ「……?」


    ミーナ「…あ、あの、大体、って?」


    エレン「(トットットッ)…男女2人でペアなんだってよ」


    ミーナ「え? あ…っ、え、エレ……」ボソボソ


    ミーナ「……」


    エレン「……よ、よぉ」


    ミーナ「……う、うん」


    エレン「……だ、大丈夫、か?」


    ミーナ「…え、あ、うん…もう、大丈夫………」



    2人「………」





    クリスタ「……やっぱり」コソッ


    トーマス「…どーする?」コソコソッ


    クリスタ「作戦通り、って事で!☆」ニコッ


    トーマス「面白そーだもんな」ニヤニヤ


    クリスタ「……でも良かった。喧嘩しちゃってたみたいだもん、2人」


    トーマス「…そうなのか?」


    クリスタ「うん、昨日エレンがね? 教えてくれたの…」


    トーマス「へぇ、なるほどな…」


    トーマス(……エレンのヤツ、道理でこないだはあんなに……)


    トーマス(……で、何してんだ? あのお2人さんは)チラッ



    ミーナ「……あれ?」


    エレン「? な、なんだよ?」


    ミーナ「……いや、あの、さっきなんて?」


    エレン「え、いや、だから大丈夫かって」


    ミーナ「ちがうちがう! そのまえだよっ」


    エレン「………!!」


    エレン「…あー、えっと、だな。」



    エレン「……男女、2人ペアになってこのゲーム、やるんだってよ」




    ミーナ「……」


    ミーナ「えっ」


    ミーナ「っっぇえええ!!?」

  242. 255 : : 2017/02/23(木) 17:56:57

    ミーナ「…え」


    エレン「……らしい」


    ミーナ「ほ、ほん、とに?」アゼン


    エレン「みたいだな」


    ミーナ「ぇぇえええ……!?」


    ミーナ(……って、ことは……男の子と絶対にペアになって)


    ミーナ(……手を、繋がなきゃいけないの……!?)


    ミーナ(ど、どうしよう………そんなの、聞いてないよ……)


    エレン「…!」


    エレン「(…プッ)」クスクス


    ミーナ「!? な…!?///」


    ミーナ「な、なに!? なにが可笑しいのよぉ!?」///


    エレン「…えっ、いやだって、あんまりにもマヌケな顔してっからよ…」クククッ


    ミーナ「し、してないわよ!! バカにしてるでしょエレン!!」//////


    クリスタ「2人とも!!」


    ミーナ「……! クリスタちゃん!」


    クリスタ「ねぇミーナちゃん、そんなわけなのだから、誰か男子と組まなきゃいけないの……」


    ミーナ「えぇぇ……な、なんなのそれ、本当に聞いてないよぉ……」


    ミーナ(……ど、どうしよう、本当に本当にどうしよう)


    ミーナ(……わ、私、クラスの男の子となんて一言も喋ったことないし、男子と絶対組めなんて言われても絶対無理なのに……)


    ミーナ「……ど、どうしよう……」ボソ


    ミーナ(………)キョロ


    ハンナ「ねぇ、フランツ、こうして手を握るのはこないだのデート以来ね!」///


    フランツ「そうだね、ハンナ……僕は今すごく幸せだよ……」///


    ハンナ「…ッふ、フランツったらぁ」///


    フランツ「ハンナ……」///


    ミーナ「………」


    ミーナ「…」キョロキョロ


    ライナー「なんで俺がお前と組まなきゃならないんだ……」


    ユミル「うっっせ!! そりゃぁー私のセリフなんだよ!」


    ライナー(……クリスタと組もうと思ったのだが………はぁぁぁあ)


    ユミル(あのクソ先公、絶対男女ペアなんて決まり作りやがってぜっっってぇあとでいやがらせしてやる今にみてろよこんにゃろぉぉおおおおお)ブツブツブツ




    ミーナ「……………あ、あんなみんなの中に行くなんて絶対無理…」


    ミーナ(…そうだ……私、本当は今日のコレ……体調悪いから見学してますって)


    ミーナ(そう言うつもりだったんだ──)
  243. 256 : : 2017/02/23(木) 19:05:11

    ミーナ(………そ、そんなぁ……)


    ミーナ(……うう、やだもう…泣きそうだよぉ……)


    クリスタ「……ねぇ、ミーナちゃん?」


    ミーナ「…な、なに……?」


    クリスタ「エレンと一緒に組みなよ」ニコッ


    ミーナ「……」


    ミーナ「…え」


    エレン「はぁ……!!? お、オイ、クリスタお前まさか!?」


    クリスタ「……ミーナちゃん、一番話せる男の子って」


    クリスタ「────エレン、でしょ?」


    ミーナ「……えっ、あ、いやでも!」


    ミーナ「…え、エレンはもう…とっくに私なんかよりも先に他の人と組んでるんでしょ…??」


    ミーナ「…だっ、だって、エレンは、私なんかよりもずっと…」


    ミーナ「………と、友だち、多いん、でしょ?」


    エレン「……はぁ?」


    エレン「……ふふっ、いや、んな事ねぇよ、ミーナ」


    ミーナ「……え?」


    エレン「俺はこんな性格だからよ、男子とならまだしも、女子の友だちは少ねぇよ?」


    ミーナ「………え、え、えぇ?」


    エレン「……んな驚くことか…?」


    ミーナ「…え、いや、でも…!」


    エレン「事実、俺が話せる女子はクリスタと、ユミルのヤツと、ハンナ…」


    エレン「……あとは、お前くらいしかいねぇよ、俺には」


    ミーナ「……え………」
  244. 257 : : 2017/02/23(木) 19:12:25


    エレン「最初はクリスタと組もうと思ったんだけどよ、どうやらトーマスと組むみてぇだし、さ」


    エレン(……ミーナと、本当は組みたい、けど)


    エレン(──今のこの状況じゃ、無理だよな)


    ミーナ「……う、うん」


    エレン「……」


    トーマス「(ゴスッ)」


    エレン「いてっ、な、なんだよトーマス」


    トーマス「ほら、そんくらい言えよ。」ボソッ


    エレン「……!」


    トーマス「…ちゃんと、自分の言葉でよ」ニカッ


    エレン(……トーマス)


    エレン(……オレ、オレは…)



    エレン「………あ、あのさ」


    ミーナ「……う、うん」


    エレン「………お、オレと!!」






    エレン「く、組んではくれねぇか!!?」


  245. 258 : : 2017/02/23(木) 19:18:03

    クリスタ(キャ─────!!!!!)


    トーマス(おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!! 言ったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)


    エレン「……………ッッッ!!!」/////











    ミーナ「……あ、あの」







    ミーナ「………ごめんなさいッッッ!!!!!!!」




  246. 259 : : 2017/02/23(木) 19:21:32

    エレン「」


    トーマス「」


    クリスタ「」












    トーマス(ぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!)


    クリスタ(うっそぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお)
  247. 260 : : 2017/02/23(木) 19:23:00

    エレン「」





    エレン「」









    エレン「」


    エレンだったもの「」
  248. 261 : : 2017/02/25(土) 18:25:30
    ミーナェ
  249. 262 : : 2017/02/26(日) 18:34:50
    コメントありがとうございます(。゚(゚^ω^゚)゚。
    …完結してない…!すみません!
  250. 263 : : 2017/02/26(日) 18:49:08



    エレン「………──ッ! いや、そりゃお前がオレの事、嫌いなのは分かるけども……!!」



    ミーナ「え、あっ……違うよッ!!」


    ミーナ「……その、違うの……!!」


    エレン「…え?」


    エレン「違う? どういう……?」


    ミーナ「その……」


    ミーナ「……だって、言ったじゃない、エレン」


    ミーナ「お前の事なんかもう知るか、って」


    エレン「……!!」


    ミーナ「……」


    エレン「……あ、アレは…」


    エレン「……違う、ごめん、あんなん言いたかったわけじゃないんだ、オレも」


    ミーナ「………嫌い、なんでしょ。エレンも、私のことなんて」


    エレン「…ち、違ぇよ!!」


    ミーナ「…私なんかと組んだら、エレンだってイヤでしょ?」


    エレン「……ッ!!」ガシッ


    ミーナ「……ぇ」


    エレン「オレは!!」




    エレン「お前の心に聞いてるんだ!!」




    ミーナ「……!!」



    エレン「……お前は、ミーナ自身は、どうしたいんだよ!?」


    ミーナ「……ッ!!」


    ミーナ「わ、わたし、は……!」


    ミーナ「………」


    ミーナ「(ポロポロッ)」グスッ


    エレン「……!!」




    ミーナ「……やだ。やなの……


    もう「ひとり」はやだ……


    エレンと、話したい………!!」


    エレン「───────!!」


    ミーナ「(ヒック…グスッ)……だから、」


    ミーナ「………私と、仲直り、して、欲しい、です」


    ミーナは、ポロポロと大粒の涙を大きな瞳に浮かべながら。

    オレに叫んだ。


    ひとりはいやだ、さびしい、と。

    氷のように。

    ミーナの心を包んでいた想いが、

    音を立てて弾けたような、そんな気がした。

    オレは、その時初めて。

    ミーナの気持ちを知り、想いを知った。
  251. 264 : : 2017/02/26(日) 18:57:19


    クリスタ「……」ポカン


    トーマス「………やれやれ。なんかよぉわからんが一件落着、かね?」


    クリスタ「ふふっ、っぽいね……」


    サシャ「はぁーーい!! 時間になりましたし、遅刻していた子も揃ったようなので、そろそろ始めますよっっ!」


    トーマス「おっ、やるっぽいな。さて、と」


    トーマス「…おーい、お二人さん。」


    エレン「!」

    ミーナ「…!」グスッ


    トーマス「…盛り上がってるとこ、悪ぃけど、そろそろ組むやつ決めなきゃなんねぇからな。どうすんだ?」


    ミーナ「あ、(ゴシゴシッ…)………ご、ごめん」////


    エレン「……組んで、くれるか?」


    ミーナ「……エレンが嫌じゃないなら、」グシグシ


    ミーナ「…いいよ?」


    エレン「……!!」


    エレン「おう!!」ニカッ


    トーマス「……決まりだな」ニカッ



    _________
    ________
    ______
    ____
    __
    _
  252. 265 : : 2017/02/27(月) 13:00:23

    ザワザワザワ……

    ナンデオマエ ト ナンカ、クマナキャナンネェンダヨ……
    ウッサイワネ、シカタナイデショ!


    エレン「………」


    ミーナ「………」


    エレン「…おい、トーマス。」


    トーマス「なんだ?」


    エレン「……お前、最初っから狙ってたな?」


    エレン「…なんか、クリスタとコソコソしてたのは、こういうことなのかよ…」


    クリスタ「えへへ…ゴメンね。」ニコ


    クリスタ「……だって、二人共、仲直りしたそうに見えたもん」


    ミーナ(…近くで見たら分かるけども、クリスタちゃん、可愛いなぁやっぱり)


    クリスタ「ね? ミーナちゃん!」


    ミーナ「ふぇ!? え、あ、うん!」




    サシャ「よし、皆さん並んだみたいです! コニー、お願いしますね!」
  253. 266 : : 2017/02/27(月) 16:13:55

    ミーナ「……え、えっと、コレは…手は必ず繋がないと、ダメ、なの?」


    エレン「う…やっぱ、嫌か?」


    ミーナ「い、嫌とかじゃなくて」


    トーマス「オイ、エレン、お前から言えよ」


    エレン「はぁ!? ちょっとお前は黙ってろっ!」


    クリスタ「…ねぇ、ミーナちゃん?」


    ミーナ「? なに?」


    クリスタ「その、やっぱり余計なお節介、だったかな…エレンとペア組ませるようなことしたの」


    ミーナ「……!」


    ミーナ「…」


    ____クリスタ『……だって、二人共、仲直りしたそうに見えたもん』



    ミーナ「…」


    ミーナ「ううん、そんなことないよ。」


    ミーナ「……私も、多分、自分からとかいけなかった。」


    ミーナ「…だから、クリスタちゃんのおかげ。考えてくれてたの、わかったよ? 私には」


    クリスタ「……!」


    ミーナ「(ニコッ)」


    クリスタ「…やっぱり、ミーナちゃんは優しい人。」


    ミーナ「え?」


    クリスタ「ううん、何でもない。あ、あとミーナちゃん、私の事はクリスタ、って呼び捨てでいいよ」


    ミーナ「…え、い、いいの?」


    クリスタ「ミーナちゃんが良ければ。その代わり、私もミーナちゃんの事なんて呼んでいい?」


    ミーナ「…呼び捨て。」


    ミーナ「呼び捨てで、いいよ。」


    クリスタ「ふふ、分かったっ! ミーナ!」ニコッ


    ミーナ「……うん。く、クリスタ」クスッ


    2人「えへへへ」クスクス



    トーマス「…なんか、よかったな。」


    エレン「………ミーナ、」


    トーマス「ん?」


    エレン「アイツが、こんな風に笑ったのを見たの…二度目だ」


    エレン「………ミーナ、ってさ」


    エレン「…笑ったら、クリスタより可愛いよな」


    トーマス「…!」


    トーマス「……」ジーッ


    エレン「なんだよ?」


    トーマス「…んや、何でもねぇよ」ニカッ


    エレン「?」
  254. 267 : : 2017/02/27(月) 16:30:15

    トーマス「…ってか、それよりもほら。コニー先生が大玉用意してる、そろそろ手を繋がないと、すぐに玉が来る」


    クリスタ「え、あっ、そうだね!」


    クリスタ「(ぎゅっ)」

    トーマス「(ぎゅっ)」


    クリスタ「………」/////


    クリスタ「…そ、その、手を繋ぐペアが私なんかでゴメンね…? トーマス」///


    トーマス「いや、別に俺は構わんけどよ…」


    トーマス「………」


    前の列の男子『トーマスしねしねしねしねしねしねしねしね』


    ついでにユミル「あのくそモブ野郎クリスタと手を繋ぎやがって後でぶち殺すぐふふふふふふふふふふふ」


    ライナー「…オイ、ユミル。手が痛いぞ、少しは手加減を…ぐっヴぁぁ!?」


    トーマス(他の男子の目線が痛てぇなぁ〜)モブナノハヒテイシネェヨ


  255. 268 : : 2017/02/27(月) 19:52:50
    おぉ。
    良かった❗️
  256. 269 : : 2017/02/28(火) 11:34:35
    >>268
    コメントありがとうございます!^^
  257. 270 : : 2017/02/28(火) 11:42:45



    コニー「おーーーーーい、お前ら!! そろそろ始めるぞ!!」


    コニー「クロード先生、用意はいいですか?」


    メガネ「えぇ、私は構いませんよ」



    コニー「よっしゃ、サシャ、笛頼むぞ」


    サシャ「ここでは先生、ですよ! コニー先生!」ニコッ


    コニー「ったく……りょーかい!」


    サシャ「はい! じゃあみなさーん!! 行きますよ!!」





    ザワザワ………



    エレン「……え、っと」


    ミーナ「……」


    エレン「…お、オレ達も、手…繋がないと、な」


    ミーナ「…う、うん」


    エレン「(スッ)…ほら、よ」


    ミーナ「!!」



    ミーナ「…………っ」///

  258. 271 : : 2017/03/02(木) 20:58:10
    投稿頑張ってくださいね
  259. 272 : : 2017/03/03(金) 16:48:39
    期待
  260. 273 : : 2017/03/04(土) 04:19:34
    道端のイワンコさん
    自由の翼さん、本当に本当に期待が励みになります。ありがとう!!
  261. 274 : : 2017/03/04(土) 04:27:22


    ギュッ…………



    トクン____


    エレン「…………っっ!」//////


    ───ヤバい。

    ミーナ、の手が……オレの手に……!?



    エレン「…………っっ!」/////


    エレン「…………!」



    エレン(…………え?)



    ────あ、れ?

    コイツの、手



    エレン(…………冷た、い)





  262. 275 : : 2017/03/04(土) 12:04:07

    エレン(………!)


    あ、れ?

    ────あぁ、そうだ。



    オレは、前にもこんなふうに

    手の柔らかさを

    手の小ささを


    そして、相手からにじみ出る

    体温を感じたことが




    前、にも────

  263. 276 : : 2017/03/04(土) 12:23:41

    『────え』


    『…え、えっ、と』


    『…そんなに悲しいなら、オレがそばにいてやる』


    『…だから』


    『───お前は、大丈夫だ』


    『…………』


    『……うっ…さむ、い』


    『寒いのかよ?』


    『…うん』


    『……ほらよ』


    『……! え…』


    『なら一緒に巻いてやるよ、オレの、マフラー』


    『……これなら少しは寒くねぇだろ?』


    『……うん』


    『……あったかい』


    『…あなたの体温が伝わって、くる』


    『は、はぁ!? き、急になんだよ…?!』




    『───私の手を握っててくれる、あなたの手』


    『あったかい、から』


    『……お母さんと、お父さんの、手みたい、だから』







    『────あ、あの…!!』


    『…え』


    『…………』


    『……そのマフラー、やる』


    『え?』


    『…オレの名前はエレン』


    『エレン・イェーガーだ』


    『……えれ、ん』


    『───あったかいだろ?』


    『そのマフラー、やるよ』


    『寒いときは、そのマフラーでオレの事思い出してくれ』


    『…………うん』


    『────あったかい。』


    『……私の、』


    『私の、名前は────』



  264. 277 : : 2017/03/04(土) 23:05:20
    まさかのミカサか?
    まぁ期待
  265. 278 : : 2017/03/04(土) 23:08:56
    いつも期待ありがとう(´;ω;`)ウゥゥ
    さてはて、その相手は…

    続きは追憶篇をお楽しみに…(笑)
  266. 279 : : 2017/03/05(日) 11:36:35
    エレンの過去…かな?
  267. 280 : : 2017/03/05(日) 14:12:57

    エレン「………」


    ミーナ「? エレン?」


    エレン「…! あっ、悪ぃ…ボーッとしてた」


    ミーナ「…そ、そっか」


    エレン「おう、…そろそろ始まるな」


    エレン「(ギュッ)」


    ミーナ「…っ!!?」///////


    ミーナ(エレンの、手………!!)/////


    ───や、やだ

    男の子と、手を繋ぐの…初めてで

    本当は怖いのに…怖い、はずなのに


    エレンと繋ぐのは……



    ………すごく どきどき、する





    初めて、繋いだ、男の子の手…


    そっ、か


    男の子の手って、こんなにも体温に溢れてて、

    こんなにも 安心、するんだ。



    エレンの手───


    あったかい………
  268. 281 : : 2017/03/06(月) 20:06:08
    ミーナの恋ですか〜
    ニヤニヤが止まりませんw
  269. 282 : : 2017/03/07(火) 14:52:30

    道端のイワンコさん、本当にコメントありがとうございます、励みになります!
  270. 283 : : 2017/03/07(火) 23:25:33
    ミーナかわゆす期待
  271. 284 : : 2017/03/08(水) 20:32:24
    いえいえ。こちらもコメント返信してくれて有り難いです。無理せず頑張ってくださいね。
  272. 285 : : 2017/03/11(土) 10:38:52
    遅くなってしまい、ごめんなさい。更新していきます
  273. 286 : : 2017/03/11(土) 10:50:46
    ミーナ「………」//////


    エレン「…あっ」


    ミーナ「…? どうしたの…エレン」///


    エレン「…そ、その…なんだ。ごめん」


    エレン「…お、オレ、緊張するとめっちゃ手汗が出てきちまうんだよ…だから、その、それで気持ち悪かったら…ごめん…ッ」//////


    ミーナ「…え……」ポカン


    ミーナ「……くすっ」


    エレン「え」


    ミーナ「……ふふっ、ううん、エレンって意外とそういうことも気にするんだなぁって」


    エレン「…い、意外ってどういう意味だよ……」


    ミーナ「えへへっ」


    ミーナ「…私は別に気にしないよ」


    エレン「……そ、そうかよ」


    エレン「……なら、良かった」ボソッ


    ミーナ「え?」


    エレン「な、なんでもねぇよ!」


    トーマス「おい、エレン! 大玉くるぞ!!」


    エレン「!!」



    ドーーーン……!!!

    ボーーーーン……!!!



    エレン ( な、なんだありゃ……予想以上にでけぇ!?)


    エレン「(ギュッ)」


    ミーナ「っ!///」


    エレン「よしっ、ミーナ行くぞッ!!」


    ミーナ「う、うん!!」


    ドーーーーン



    ボォオオォンン!!!!!



    トーマス「クリスタ、せぇの!!」

    クリスタ「うん!! せぇのっ……!」



    ドォーンン!!


    エレン「きたっ!! 行くぞ…!!」


    ミーナ「うんっ!!」



    ───────せぇの!!!!




  274. 287 : : 2017/03/11(土) 11:05:19
    ________
    ______
    _____
    ____
    ___
    __
    _


    サシャ「それじゃあ、皆さん!!」


    サシャ「楽しい大玉上げも終わったところで、今から隠れ鬼ごっこを行いますよーーー!」


    わぁぁぁあい!!!


    サシャ「さて、これも説明したとおり、ルールはシンプルです!」



    サシャ「今から5分後、私とコニー先生が鬼の役をして、皆さんを追い回します」


    ライナー「…コニー先生、なかなか入ってんな。」


    サムエル「……そうだな。なかなかよく出来たお面被ってんな」


    コニー「グッアッハッハッハッー」


    サシャ「……」


    サシャ「…とまぁ、こんな感じの変な鬼と、私で皆さんを追い回します、捕まっちゃったらそこで終了! 皆さんも鬼として頑張っていただきます!」


    コニー「…変な鬼!?」


    マルコ「…なるほど、つまり増え鬼に隠れ鬼の要素も加わった感じなのかな」


    サシャ「そう! 今から5分以内に皆さんには学校内の好きな所に隠れてもらい、見つかりそうになったら順次皆さんの判断で逃げてくださいっ!」


    サシャ「…ただし、校舎の中に逃げるのは反則とし、今日の給食で先生からきつーい罰ゲームを受けていただきます」ニヤリ


    コニー「…お前ら、くれぐれも反則だけはすんなよー、…コイツのクソまじぃ罰ゲームゼリー食わされたくなきy」ドカッ


    サシャ「さっ! 今からはじますよー!」ニコッ


    コニー「」チーン


    2組の児童『コニー先生ええええええええええええええええええぇぇえ』
  275. 288 : : 2017/03/11(土) 11:20:11

    エレン「……マジかよ、学校の中はダメなのか…」


    ミーナ「…う、うん。そうみたい」


    エレン「お前……一応病み上がりだろ? 本当に大丈夫か?」


    ミーナ「う、うん。たぶん」


    エレン「たぶ、ん……?」


    エレン「…ったく……」


    サムエル「おい、エレン。トーマス達とまとまって逃げようぜ」


    エレン「…あー、いや……」チラッ


    ミーナ「?」


    エレン「ミーナ、お前はどうする? クリスタと…」キョロッ


    ミーナ「…ちょっと無理っぽい」クスッ




    クリスタ「分かった、分かったよぉユミルっ! ごめんね!」


    ユミル「さっき私と組んでくれんじゃなかったのかよばかぁぁあああ」ビエーン!!!!




    エレン「……無理っぽいな」


    ミーナ「ね?」クスッ


    エレン「お前、他に一緒に逃げる奴はいるか?」


    ミーナ「鬼ごっこだもん、ひとりでも大丈夫だよ」ニコッ


    エレン「…でもなぁ……」


    トーマス「……」


    トーマス「まぁ、待てよサムエル。エレンは別行動すんだってよ。な?」ニヤッ


    エレン「…えっ、は!? ちょっ、トーマス!?」


    トーマス「(いいから行けって!)」チラッチラッ



    エレン「~~~~!!」/////


    サムエル「は?? お、おい、ちょっ、トーマス… !?」ずるずるずるー


    トーマス「さぁて、そろそろ始まんぞー行くぞサムエルー」


    エレン「……アイツ…」


    ミーナ「……」キョトン


    エレン「…ってなわけだから、一緒に逃げようぜ」


    ミーナ「…え、えっ…」



    ミーナ「……えぇぇええ…!?」//////

  276. 289 : : 2017/03/11(土) 11:27:29

    ミーナ「ぇぇえ…………!!?」///


    ミーナ(ちょっ、ちょっと待ってよぉ……ただでさえさっき)




    ミーナ(……て、手を、手を繋いだばっかりでものすごく、気まずい、というかドキドキしてるのに)


    ミーナ(ま、またエレンと一緒に逃げるの……!?)///



    エレン「…? なに黙り込んでんだ?」チラッ


    ミーナ(…えっ)///


    ミーナ「え、や……やだ」プイッ


    ミーナ「…こ、こっち、見ないで」//////


    ミーナ(……いま、ぜったいわたし、)


    かお、真っ赤っかだから………!!


    エレン「は??」


    エレン「……なんでそんな顔うつむけてんだ? 熱でもあるん……」ドカッ


    エレン「……ぐぁ"!!?」


    ミーナ「…こ、こっち見ないでってばぁっ!! ばかっ! あほっっ!!」//////


  277. 290 : : 2017/03/11(土) 11:35:01


    エレン「…な、なんだよいってぇなぁ………」


    ミーナ「乙女の顔をジロジロ見ないでっ!!」///


    エレン「はぁ? おまえ、乙女か? なんか聞こえたな」


    ミーナ「ねぇ、喧嘩売ってるよね、喧嘩なら買うからね!?」


    エレン「あっはっは!!」クスクスッ


    ミーナ「も、もぉ……ばか」ブゥー…


    エレン「悪かったって…」クスッ


    サシャ「───じゃあ始めますよーー!!」


    エレン「おっと! やべえな、準備いいか? ミーナ!」


    ミーナ「う、うん!」コクッ


    エレン「うしっ! 走るぞ!」


    サシャ「3!」

    コニー「2!!」

    サシャ・コニー『1!!』




    ____スタートッッ!!!
  278. 291 : : 2017/03/11(土) 11:41:31

    エレン「走れッッミーナ!!!」ダッッ!!!


    ミーナ「う、うんっっ!!」ダッッ!!


    キャーーーーニゲローーー!!!!
    ワァァァア


    エレン(───たしか、学校の校舎の裏には、人気の無い使われてない小屋があるッ!)


    エレン(そっからなら運動場に回り込んで逃げる事も出来るし、何より見つかりにくい。せんせーがきてもすぐに分かるはずだ!!)


    エレン「よし、ミーナ、オレについて……ってはぁぁあ!!!?」


    ミーナ「(ゼエッ、ゼェッゼエッ)」トットットッ


    エレン「おまえ走るのおっっっそいな!!!!」

  279. 292 : : 2017/03/11(土) 11:51:47

    ミーナ「…う、うっさいなぁ…!! げほっ、これでも、全力で走ってるの!!」ゲホッゲホッ


    エレン「ウソだろお前!!? 50m走何秒だったんだ!?」ダッダッダッ


    ミーナ「……9.8秒」ダッダッダッ


    エレン「……それ学年最遅タイムじゃね?」ダッダッダッ


    ミーナ「う、うっさい! 言わないでっ!! 足だけは昔から遅いの!」カァァアッ…//////


    エレン「…あぁもう、仕方ねぇなぁ!!」ダッダッダッ


    エレン「(ギュッ)」


    ミーナ「……ふぇっ?」


    ミーナ「…えっ、えっええええ!!? ちょっやだ、な、なに、して!?」////


    エレン「いいから黙って走れっ!! せんせー来るぞっ!! 引っ張ってやるからこっち頑張ってついてこい!!」


    ミーナ「……~~~~~~ッッッ!!!」カァァアアアア///////



  280. 293 : : 2017/03/11(土) 16:46:57
    ミーナ可愛ええなぁ〜。
    期待
  281. 294 : : 2017/03/11(土) 22:38:58
    ニヤニヤが止まらない
  282. 295 : : 2017/03/12(日) 11:58:35

    _______
    _____
    ____
    ___
    __
    _

    エレン「……ハァッ、ハァッ」


    ミーナ「……げほっ、ッゴホッ…はぁ、はぁ、はぁ…」


    エレン「……おまえ、大丈夫か?」


    ミーナ「……ゴホッ!! …ちょっ、と、しんどい……」


    エレン「…ここまで来れば余程見つからねぇよ」フゥッ


    ミーナ「……じゃ、じゃあ、ちょっと休ませて……」ズルズルッ…


    ミーナ「こんな、とこ、あったんだ。この学校」ハァッハァッ……


    エレン「あ? あぁ、オレもつい最近知った。たぶんこんな倉庫があるだなんてほとんどのヤツ知らねぇよ」


    エレン「実は…オレのちょっとした秘密基地みたいなもんなんだよな」


    ミーナ「ひみつ…きち…?」ハァッハァッ…


    エレン「そう。実は、誰にも言ってねぇんだ、ここにこんなとこあるなんて」


    ミーナ「……フフッ、おとこの、子ってそういうのほんとに大好きだよね」フフフッ


    エレン「なんだよ、悪ぃか?」ニヤッ


    ミーナ「……ふふっ、ううん。」クスッ


    エレン「…そういう女子だってよ、占いとかそーゆうの大好きだよな?」


    ミーナ「…はぁ、はぁ、……ふふっ、そうかもね。悪いかな?」クスッ


    エレン「いや?」ニコッ


    ミーナ「えへへ」クスッ





    ミーナ「……おまじない、効いたのかな…」ハァッ ハァッ……


    エレン「…おまじない?」


    ミーナ「ん……? あぁ、ペトラ…私の妹がね、ずーーっと看病しててくれてたの、学校から帰ってきてから私に、昨日……」ハァッ………フゥッ


    エレン「…あぁ、あのクソませた小1の妹か?」ニヤッ


    ミーナ「ふふっ、それは私も思うよ」クスクスッ


    エレン「…どうやったらあんな風に育つんだよ」クスッ


    エレン「……」


  283. 296 : : 2017/03/12(日) 12:09:19

    ____ぺトラ『…私がしっかりしてるように見えるなら、それはきっとおねぇちゃんのおかげです』


    エレン(……ミーナのおかげ、か)


    ミーナ「ふふっ、ねぇ~。ホントだよ、何であの子あんなしっかりしてるんだろうね…」


    エレン「お前のおかげ、とか聞いたぞ」


    ミーナ「私の? まさか! …あ、」


    エレン「ん?」


    ミーナ「……ううん。確かに、私が原因、なのかもしれないね」


    エレン「?」


    ミーナ「ううん、何でもないの。気にしないで」ニコッ


    エレン「お、おぅ」


    ミーナ(……そのうち)


    ───エレンには、

    ちゃんと話せたらいいな……
  284. 297 : : 2017/03/12(日) 13:11:24

    エレン「それで? おまじないってのは何なんだよ」


    ミーナ「え? あぁ…ふふっ、単純なものだよ?」


    ミーナ「こう、おデコにちちんぷいぷいの、プイって魔法みたいな言葉でちゅーするの!」


    エレン「はぁ?? な、なんだよそりゃあ」ブクク


    ミーナ「あ~~~!! ばかにしてるでしょー?! これすっごい効いたんだからね!」


    エレン「ほんとか~~??」


    ミーナ「ホントだもんっっ!」

  285. 298 : : 2017/03/12(日) 16:43:12
    僕「よしもっと書こu」
    エレン「」ゴゴゴゴ
    僕「と思った時期が私にもありました」
    期待です
  286. 299 : : 2017/03/15(水) 00:43:14

    イワンコさん、自由の翼さん、いつもコメントありがとう^^
  287. 300 : : 2017/03/15(水) 04:07:51


    ミーナ「………ね、ねぇエレン…」///


    エレン「ん? どーしたよ」


    ミーナ「……ッ!」//////





    ミーナ「い、いつまで、その…手、握ってれば、いいの?」///




    エレン「…………えっ」








    エレン「…………っっ!!/// っっぁ!!!」バッッ!!!


    ミーナ「~~~~~~っ////////////」カァァァアアア……






    エレン「…あっ、そ、そ……その」///


    ミーナ「う、うん…ッ」///


    エレン「わ、わりぃ……」


    ミーナ「……う、ううん、だい、じょうぶ」




    二人「………………」










  288. 301 : : 2017/03/15(水) 04:20:02


    エレン「……」///


    ミーナ「……」//////



    エレン(………だめだ、ものすっげぇ急に、気まずくなっちまった)


    ミーナ「………ね、ねぇ、エレン」


    エレン「っ!? な、なんだよ」


    ミーナ「…わたし、ね」




    ミーナ「_____こうやって、ちゃんと二人で話したかった」




    エレン「…!」



    ミーナ「………ずっと」



    ミーナ「ちゃんと、あやまりたかったの」



    ミーナ「………わたし、」グスッ



    ミーナ「本、当に……!!」ポタ ポタ ポタ





    ミーナ「本当に、ひどいこと――――エレンに言っちゃったと。おもう、からっ…!」ヒック…グスッ



    エレン「み、ミー…!」


    ミーナ「なぐさめないでっ…」





    エレン「…!」


    ミーナ「(ポタポタッ…グスッヒック…!)」


    ミーナ「わ、わたし、には…!!」


    ミーナ「そんな資格なんて、ないの…!!」


    エレン「…………」



  289. 302 : : 2017/03/15(水) 04:29:05


    ミーナ「な、なんで泣いてんだろうね…! ご、ごめん…」ぐしぐし


    エレン「…」


    エレン「………ちげぇよ」


    ミーナ「……え…?」グスッ


    エレン「………謝らなきゃいけないのは」


    エレン「オレの、方だ」


    エレ「オレが!! お前に謝らなきゃならねぇんだ………!!」


    ミーナ「え、えれ、ん……?」


    エレン「オレが……!!」




    エレン「お前の気持ちや思いを………ッ!!!」


    エレン「なんにも考えもしないで……自分の勝手な思い込みを、気持ちを」



    エレン「ただ感情的になって、ミーナにぶつけたんだよっ!!!!!」



    ミーナ「………!!」



    エレン「オレは、お前に自分勝手な自分の思い込みを……押し付けて」


    エレン「オレが……お前を」






    エレン「傷、つけたんだ」






  290. 303 : : 2017/03/15(水) 04:41:45


    エレン「正直に言う……!!」


    エレン「オレは……許せなかったんだ」



    エレン「…………オレは、たぶん」





    エレン「お前のことを」



    エレン「心の、どこかで、見下していたのかも、しれない」






    ミーナ「………」



    エレン「……ひとりぼっちの苦しみを知っていながら」


    エレン「あるいはそれも知らずに」


    エレン「……自分から誰かと関わろうとしない、ミーナのことを」


    エレン「あるいは、お前のあの姿を前の自分に重ねて」


    エレン「自分で自分が…嫌になってたのかも、しれない」


    エレン「…自己嫌悪ってやつになってたのかも、しれない」


    エレン「…………………」






    ミーナ「………」



    エレン「でも」





    エレン「オレは、確かにお前がずっと気になってた」





    ミーナ「…え?」



    エレン「心のどこかで、お前のことをそう思っていた反面」



    エレン「それ以上に」



    エレン「オレは、お前に、あの時のオレのような思いは」



    エレン「苦しみは」



    エレン「味わっていてほしくないって」








    エレン「そう、強くつよく、思っていたんだ」







  291. 304 : : 2017/03/15(水) 04:48:06


    エレン「だから」




    エレン「お前が苦しんでるなら、助けたいって」




    エレン「そう、思った」



    エレン「オレみたいなやつには何もできないかもしれない」



    エレン「さっき、あんなことを、クソ最低で、ほんとクズみてぇなことを……!!!」



    エレン「こころのどこかで、思っていたような人間に、こんなことを言われても、ふざけるなって感じかも…しれないけどさ」



    エレン「_____ぎぜんしゃ、ってやつなのかもしれない」



    エレン「でも」



    エレン「それでも、オレは、お前と仲良くなりたいって思った」



    エレン「オレはひとりぼっちだったお前のことを、




    可哀想な奴だなんて思ったことなんか




    オレは______ただの一度だって、ありゃしねぇんだ。




    同情なんか、したことなんかないんだ。





  292. 305 : : 2017/03/15(水) 04:57:49


    ミーナ「……………」



    エレン「……………」




    エレン「オレは、お前に」


    エレン「あの時オレが味わったような苦しみは、味わってほしくないって思った」


    エレン「こんな、クズみてぇなオレにでも出来る事があるのなら」


    エレン「お前に、笑顔になってもらえるためなら」


    エレン「何だってしたいって」




    エレン「そう、おもったんだ」




    ミーナ「……」


    ミーナ「………そ、っか」


    エレン「……………っあ!! わ、わりぃ!!!」


    エレン「………なんか、変なよくわかんねぇ話、して」


    ミーナ「ううん」


    エレン「…………え」



    ミーナ「……そっか、エレンは、そんなことを想って」


    ミーナ「私に接してきて、くれたんだね」


    エレン「…っ」



    エレン「_____ごめん」


    エレン「本当にオレ、クソ野郎だ。オレは…心のどっかであんなことを考えてたから」


    エレン「結局は、お前の気持ちなんて……なんにもかんがえちゃいなかった。オレはお前に、自分の感情のごちゃごちゃした嫌な気持ちを……感情的に押し付けたんだ」


    エレン「____本当に、最低だ。」



    エレン「…謝ったって許してなんかもらえないかもしれねぇ」



    エレン「それでも……」





    エレン「ミーナ」




    エレン「______ごめん」


  293. 306 : : 2017/03/15(水) 04:58:52


    ミーナ「…………」








    ミーナ「大丈夫だよ」








  294. 307 : : 2017/03/15(水) 05:18:37



    エレン「………………え?」



    ミーナ「……(にこっ)」



    エレン(_____なんで)



    エレン(お前は、そんな、優しい顔をして…)




    ミーナ「………それが」


    ミーナ「エレンの、私に対してずっっと思ってた思いで」


    ミーナ「………大事な、気持ちなんでしょ?」


    ミーナ「……私にそれをどうこう言う資格なんてないよ」にこっ




    ミーナ「エレンは、私をゆるせなくて」


    ミーナ「ひとりぼっちでいようとする私を、人と関わる事をしない私を、エレンは心の奥底で見下してた気持ちがあった」



    ミーナ「それには……すっごく正直傷ついたよ」



    ミーナ「でも」



    ミーナ「それにだって、エレンなりに、理由があるんだよね?」



    ミーナ「エレンは……大事なお友達を失くして、なんにも考えられなくなって、絶望して、独りぼっちにならざるを得なかった」



    ミーナ「苦しんでた自分と、あなたは私を重ねてた」



    ミーナ「エレンから見たら……わざと人から距離をとろうとする私は、きっとその苦しみを何も知らずにひとりでいようとしている「ように見える人間」だったのかな」


    ミーナ「………だから、あなたは私を憎んだんだね」



    エレン「……………」




    ミーナ「___人ってね」



    ミーナ「ほんとはものすっごく自分勝手で自己中なの」



    ミーナ「自分のものさしで、見方で、勝手に相手をはかって
    決めつけちゃうことも、多いんだと思う」



    エレン「……あぁ」



    ミーナ「……きっと、エレンは私の事を、自分のものさしではかっちゃったんだね」



    エレン「……………ッ」



    ミーナ「いいんだよ。……きっと、みんなだれしも一回はしちゃうことなんじゃないかなって、私は思うから」



    エレン「……おまえ……なんで、怒らないんだ?」



    ミーナ「え? ……なんで怒らないの、か」



    ミーナ「……私だって、エレンに同じくらい、あるいはもっとひどいこと、したんだもん」


    ミーナ「……エレンは私の事を想って、心から心配して、わざわざお見舞いにきてくれたのに」


    ミーナ「みんなの書いてくれたメッセージの入った封筒を「目障り」だと言い張って」


    ミーナ「エレンの心配してくれた気持ちを、大いに踏みにじって」


    ミーナ「………エレンの大事な心を」








    ミーナ「私だって……いっぱいいっぱい傷つけちゃったんだから」








  295. 308 : : 2017/03/15(水) 05:23:17

    エレン「……」


    ミーナ「……」


    ミーナ「……きっと」


    ミーナ「お互い様、だよ?」


    エレン「……ミーナ、お前……」」



    ____そうか。



    こいつは





    本当は ものすっっっげぇ 優しくて



    暖かくて 人の気持ちを誰よりも 思いやろうとする



    そういう やつなんだな









    オレは



    やっと_____ミーナの事が すこし分かった気がする。



    そうか






    そう、なんだな_____



  296. 309 : : 2017/03/15(水) 20:07:16
    このssをキセキと3月9日聴きながら見ると感動するんだろうな
  297. 310 : : 2017/03/16(木) 01:55:57
    >>309それ分かる。
    期待ジャン↑↑
  298. 311 : : 2017/03/28(火) 11:51:51
    更新はよ((
    まぁ地道に頑張ってくださいね。
  299. 312 : : 2017/03/30(木) 18:24:03
    ここの所なかなかに更新出来ず申し訳ないです!
    更新してきます!
    期待いつもありがとう!!
  300. 313 : : 2017/03/30(木) 18:28:41

    エレン「………」


    ミーナ「………」


    エレン「……悪かった。本当に」


    ミーナ「エレンが謝る事なんて…もうしなくていいよ」


    エレン「……!」


    ミーナ「……私の方こそ」





    ミーナ「───ごめんね」





    エレン「…………あぁ。」




  301. 314 : : 2017/03/30(木) 18:30:21

    ミーナ「……私ね? エレン」


    エレン「…ん?」


    ミーナ「……もう、嫌なんだ。私も」


    ミーナ「……『独りぼっち』は───」





    もう、嫌なの。





  302. 315 : : 2017/03/30(木) 18:37:37

    ミーナ「……時々、変な…夢を見るんだ」



    ____ずっっと雨が降っている───暗くて、ひどく淀んだ世界。


    ____そんな場所に、私はね。ずっと独りぼっちのまま、取り残されていて。


    ____歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、歩いて、歩いても。


    ____どれだけ歩いても、真っ暗で、周りにいる人は……みんな、死んでるの。


    ____その死に方も、全てが残酷な死に方なの。


    ____あれは



    あれはきっと、この世の果ての世界。



    ____私は、ずっとそこに取り残されて。


    誰にも、必要としてもらえずに


    誰からも名前で呼んでもらえずに



    そんな悲しい世界を歩き続ける。





  303. 316 : : 2017/04/01(土) 07:28:59
    続編ワクワクする
  304. 317 : : 2017/06/05(月) 01:09:14
    イワンコさん、期待してくださっていたのに、更新が遅くなってしまい、申し訳ないです(><)

    もうすぐ第2話、完結させます
  305. 318 : : 2017/06/05(月) 01:28:59

    エレン「………なんだよ、その夢」


    ミーナ「……ふふ、正直ね、私にも…分かんないよ」


    ミーナ「……でも一つ分かるのは」


    ミーナ「私はあの世界じゃ」


    ミーナ「───ずっと、ずっと…独りぼっちの存在なんだ、ってこと」


    ミーナ「一年前から、ずっとそんな夢ばかり見るんだ」





    ヒョオオオオオ_____




    エレン「……………」


    ミーナ「……わたしは、」


    ミーナ「ずっと、こわかったんだ」

    ミーナ「その夢のとおり、もうずっとこの先」





    ミーナ「永遠に、誰からも必要となんてしてもらえないままに、生きていくのかなって」




    エレン「…………!!」


    エレン「______」


    ___お前なんか、いなければ

    ___アイツは死ななかったかもなぁ?


    エレン「_____ ッ…………!!」




    エレン「ちがう!!」


    ミーナ「ッ! ……え?」ビクッ


    エレン「オレが」




    エレン「オレがいるッッ!!!」ガシッ


    ミーナ「え…………、えれ、ん?」


    エレン「………なぁ」


    エレン「…オレさ、もう仲直りなんかできねぇって思ってたんだ」


    エレン「オレは、おまえにホントに最低なことをしちまった。
    だから、もう……二度と、あんな風にもう一度お前と喋ったりなんかできないかもしれないって!!」


    エレン「────でも!! ミーナはオレを許してくれた。こんなオレを、クソみてぇなオレのことを……お前は、許してくれたんだ!!」







  306. 319 : : 2017/06/05(月) 01:33:58



    エレン「だから!!!」



    エレン「今度はオレの番だ」



    ─────たとえ、オレとお前以外の誰かが

    お前を否定したとしても。

    お前のこと、いらないって言ったとしても。

    必要となんてしない、って言ったとしても。



    なら、今度はオレが

    それ以上にお前を必要とする。


    お前のこと、受け止めてみせる。



    お前が苦しんでるなら助けたい。



    お前の為になるなら


    なら、今度はオレが、お前を助ける。





    エレン「───だから………」


    エレン「…………………だか、ら」



    ミーナ「─────え、れん」






    ──────お願いだ。


    もう一度、笑ってくれ。


    笑顔が見たい。お前の、笑顔が好きだ。



    それで、叶うなら



    今度こそ



    オレと 友だちになって、くれ。




  307. 320 : : 2017/06/05(月) 01:37:52


    ミーナ「─────」


    エレン「…………」



    ミーナ「……」グスッ


    ポタッ___ポタポタ……


    エレン「!! み、ミーナ!?」


    ミーナ「…………ち、がうの」


    ミーナ「かなしいんじゃないの」





    ミーナ「────うれしいの。」






    きっと、オレは

    この時のミーナの、泣きながら微笑んでくれた
    表情を。


    この先、永遠に忘れることなんてないって

    まだ年端も行かないガキのくせに、何故か訳もわからない確信を持ったんだ。


    だって。


    それくらいに、ミーナは


    可愛かったんだ。
  308. 321 : : 2017/06/05(月) 01:42:28



    ミーナ「____あの………ところで、エレン」


    エレン「……な、なんだよ!?」///


    ミーナ「……そ、その。そろそろ」


    ミーナ「手、離して、くれないかな………」//////


    エレン「……………ッ!!」バッ!!!


    ミーナ「……………」////


    ミーナ(…………男の子と)


    初めて手を繋いだ、のに

    こんなにも手の温もりって、体温って






    ミーナ(安心、するんだ)


  309. 322 : : 2017/06/05(月) 01:45:40


    サシャ「おふたりさん♡」ニコッ




    エレン「」

    ミーナ「」



    サシャ「こんな所に隠れてたとは……」


    サシャ「私から逃げられると思ってんやねええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」


    二人『……………………ヒッ』







    ギャァア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!!!


  310. 323 : : 2017/06/05(月) 02:00:28


    ____翌日


    トーマス「で? エレン」


    エレン「…………………」


    マルコ「エレン、昨日はカロライナさんと一緒に隠れてたんだって!? いつの間にそんな仲良くなったの!?」


    ハンナ「ねぇねぇねぇ!! ミーナちゃんとはいつからあんなに仲良くなったの!? なんで二人っきりであんな場所でかくれんぼしてたの!? ねぇ私たち友達でしょ??? 教えて???????」


    クリスタ「エレン、ミーナとは仲直りちゃんとできたんだね! 私も嬉しい!!」ニコッ

    『なぁおまえら手を繋いでたってホントか???』


    『なぁなぁエレンってミーナのこと好きなのか!? 片想い??? 両想い???』


    『もうチューしたのか?? チy「だァァァあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああもううっせえええええええええおまえらァァァああああああああああああああああああああ!!!!!」ガッタァァアン!!!!!!



    エレン「(ハァハァハァハァハァハァハァハァ………)」


    エレン「朝から群がってくんな!!! 向こう行きやがれ!!! てか勝手になんかあらぬ方向に話を盛り上げてってんじゃねぇよ!!!」フンガァァカア"ア"ア"ア"ア"


    『なんだよー教えろよーぶーぶー』

    『えー、っていうかぁーもう付き合ってんの? ふたりってぇ』///


    エレン「…………ふぁ!?」


    トーマス「そーだよ!! そもそもお前さ」



    トーマス「ミーナのことは実際、どう思ってんだ?」



    エレン「…………………なっ、え、あ………」


    クラスメイト全員『じーーーーーーーー』



    エレン「……お、おまえらさっきから付き合ってるのだとか片想いなのだとかち、ち、ちゅーしたのとか勝手なこと言ってっけどな……お、オレはそんなもん興味ねぇんだよ!!」/////

    ウッソダァァア!!!!!!

    オイ ホントノコトイエッテ エレンンンーーー!!


    エレン「あぁぁあああもういいだろうが向こういけってんだよオメェらああああああああああああああああ!!!」

    トーマス「…………(ジトッ)」


    エレン「…………んだよトーマス」


    トーマス「…………」ジトーッ


    トーマス「…エレン」


    エレン「……んだよ」


    トーマス「……おまえ、彼女いた事とかあんのか」


    エレン「いねぇよ んなモン!!!」

  311. 324 : : 2017/06/05(月) 02:14:35

    エレン(一体なんなんだよ朝っぱらからコイツらはぁーーーー!!! だ、大体、オレとミーナは…………そ、んな関係、じゃ………)


    ─────あれ?


    ない、よな?





    …………。


    待てよ。じゃあ何で



    ____『バイバイ……』フリフリ………///


    ____『そんなことないよ…嬉しかったよ。名前で、呼んでくれた時』///



    ____『うん……よろしく、ね? エレン』///






    じゃ、あ


    あの時感じた、胸の奥を撫でられたような

    ゾワゾワってしたあの感覚は

    心をキュッて締め付けられたようなあの感覚は



    あれは─────



    ガラララッ


    ミーナ「ふぅ……まにあ、ったぁ…」トテトテ!

    エレン「!!!」


    ミーナ「……あ」

    エレン「…………ッ、お、おうミーナ」


    ミーナ「………(ニコッ)」


    ミーナ「…うん。おはよ」ニコッ///



    エレン「______っ、あ」

    トクン………


    エレン(_______か、わいいかも、しれ、ない)



    エレン「…………」//////


    ミーナ「(ガタッ)んしょ…? エレン、どうしたの?」


    エレン「な、なんでもねぇよ!!」////



    サシャ「さーーーみなさん!! おはよーーございまぁす!」ガラララララ!!!!!!


    サムエル「おい、エレン、後で詳しく聞かせろよな」ニヤニヤ


    エレン「うるっせぇよ………!!!」コソッ





    やばい。




    オレ。

    友だちになりたいんじゃ、ない。



    生まれて、初めて




    だれかを、ここまで好きになったのかも、


    しれない。
















  312. 325 : : 2017/06/05(月) 02:15:37
































    to be continue……
  313. 326 : : 2017/06/05(月) 02:59:06






    次回



    _____『エレン……その、ね。良かったら、今日……』


    _____『そうだ……確か、アイツが一番最初に、オレにその言葉を言ってくれたんだ』



    _____『見ろよ、リヴァイ選手だ!!』



    _____『おまえ、覚えているのか? 自分が何者で。そして』









    _____『何を選び、こうして今、生きているのか』














    君に出会えて 良かった ありがとう







    第3話 「その言葉に、誰を想う」








  314. 327 : : 2017/06/05(月) 03:10:26
    あとがき

    皆さん、( ゜▽゜)/こんばんわ。

    空山零句です。

    とりあえずこれ毎回言っているような気がしますが。まず一つ。


    執筆が度々更新停止してしまい、
    こんな駄作を読んでくださっている方に迷惑をおかけしてしまったのではないかと思います。

    まず、そのことに対して謝罪をさせてください。

    ごめんなさい……



    この作品はまだ続きます。が、とりあえず他の作品をまずちゃんと少しずつ完結させつつ執筆して行きたいと思います。良かったらお付き合いしてもらえたら…嬉しいです。

    ありがとうございました。


    進撃2期、毎回楽しみに見てます。

    皆さんで感想話せたらいいなぁ…


    空山 零句

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著者情報
okskymonten

空山 零句

@okskymonten

この作品はシリーズ作品です

-A story to find an answer with you- 〝初恋篇〟 シリーズ

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