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アルミン「例えそれが嘘だとしても僕の想いは変わらない。」 ※アルクリと言うかアルヒス?

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  1. 1 : : 2015/05/05(火) 22:30:40






    クリスタ「私の名前はヒストリアレイスーー」


    彼女が変わったの彼女が自分の本当の名前を明かした時からだろうかーー。




  2. 2 : : 2015/05/05(火) 22:51:02



    リヴァイ「お前ら、昼食に取り掛かるぞ」


    リーブス商会との交渉が成立し、中央憲兵が二人を商会から引き取るまでの数日間のある日、僕らは昼食を済ますため皆で料理を作ろうとしてた。


    エレン「アルミン、食料を取って来ようぜ」


    アルミン「うん」


    エレンと一緒に僕は食料を取りに行った。


    その時に僕は見たーー。


    ヒストリア「......ユミル。」


    彼女が大切な親友の名前を呟いていたのを。


    エレン「クリスタ...大丈夫か。」


    ヒストリア「!...別に大丈夫、あと私の名前はヒストリアだよ。」


    エレン「あ、悪い...」


    近付きにくい印象。以前の彼女とは大きく異なる雰囲気を出しながら食料庫から出て行った彼女を僕はただ見ていたーー。


    ヒストリア「!」


    アルミン「!!」


    目が、あった。


  3. 3 : : 2015/05/05(火) 23:10:27



    たった、それでも僕にとっては長い一瞬の中彼女は忙しい変化をしていった。


    初めは僕と目が合い、少し驚いた表情を。


    次は先程エレンに見せた時と同じように近付きにくい印象が出た突き放す様な冷たい表情を。


    一つめはエレンには見せなかった頬の横がほんの少し朱く染まった、ちょっと暖かめの表情。


    最後は二つ目と同じーーいや、少しだけ違うような冷たいと言うか寒そうなそんな表情をして倉庫を出ていった。


    エレン「やっぱすぐには無理か...」


    エレンが少し落ち込んでるのを余所に僕は先程の彼女の多様な変化について考えていた。


    アルミン(何であの時あんな顔をしたんだろう?)


    エレン「アルミン...?アルミン!」


    アルミン「わ!?あ、エレン?」


    エレン「ぼーっとしてんな、大丈夫か?」


    アルミン「あ、ちょっと考え事してただけだよ、準備に取り掛かろうか!」


    エレン「あぁ」


    僕らは今日の献立を気にしながら材料を探し出した。


  4. 4 : : 2015/05/06(水) 14:32:36




    材料を調理場に持ってきた時は既に火は準備されてあり、僕らは少し遅れてしまったようだった。


    サシャ「遅いですよ!二人共!」


    エレン「悪い悪い。」


    アルミン「ごめんね、遅れちゃったよ。」


    ジャン「早く準備しようぜ、お前ら。」


    ジャンの声により僕らは今日の昼食を作り出した。


    〜数十分後〜


    リヴァイ「お前ら、昼食は出来たか。」


    エレン「あ、はい!今出来たところです!」


    リヴァイ「分かった。飯にするぞ。」


    リヴァイ兵長がそう言うと皆で皿を盛りつけ、昼食を取り出した。


    エレン「ミカサ、お前もう肋骨は大丈夫なのか?」


    ミカサ「問題ない。既に治っていた。」


    サシャ「今日も薪を割っていましたからね〜」


    エレン「おい!まだ動くには早いって言ったじゃねえかよ!なんで大人しくしてねぇんだよ!」


    ミカサ「私はあの程度の怪我二日あれば治る。それよりもエレン、貴方こそ体力の方は大丈夫だろうか。」


    エレン、「お前は少しは自分の心配しろよな。」


    アルミン「まぁまぁ二人共、心配してもらってるんだから素直になろうよ、ね?」


    ジャン「こんな状況に呑気だな、人の事なんぞ見る余裕なんかねぇよ。自分を心配しとけっての。」


    サシャ「そんな事言いつつ人を心配してるのはジャンもじゃないですか。」


    ジャン「うっせぇ!」


    コニー「遠回しな愛情表現ってやつだな!」


    ジャン「馬鹿は黙っとけ!」


    楽しいな。


    今の状況から少しだけ解放された食事の時間。


    訓練兵の頃と同じような風景。


    リヴァイ兵長はその光景を仏頂面だけど暖かな目で見守ってる。


    きっと兵長は僕らにはこんな時間だけでも少年少女で有ってほしいのだろう。


    でも。彼女だけは笑って無かった。


    彼女だけが笑って無かった。


    僕は、嫌皆も彼女には笑っていて欲しいのに。
  5. 5 : : 2015/05/07(木) 06:19:46


    食事を済ませた後、彼女の所へ向かった。


    アルミン「クリスタ...」


    ヒストリア「アルミン...何?」


    アルミン「少し僕と話をしてくれないかな?」


    ヒストリア「......」


    僕は彼女と外へ出たーー。



    アルミン「風が気持ちいいね。」


    ヒストリア「アルミン、話って何。」


    ぎゅう。


    ヒストリア「アルミン!?いきなり何!?」


    アルミン「どうして笑わなくなっちゃったの?」


    ヒストリア「...笑わないよ、あんな事があったんだから。」


    アルミン「辛いのは分かるよ、大切な人が居なくなるのは。」


    アルミン「僕も、エレンやミカサが居なくなる事を考えると辛いよ。」


    ヒストリア「分かるなら放っといてくれない?」


    アルミン「でも、それでも僕は君に笑っていて欲しい。」


    ヒストリア「そう言うのはクリスタの仕事。」


    ヒストリア「ヒストリアは皆の女神さまじゃ無いから。」


    アルミン「いつでも、とはいかなくてもいいから笑顔を見せてよ。」


    ヒストリア「何度も言わせないで!笑うのはクリスタの仕事なの!私はヒストリア!」


    ヒストリア「私は自分が一番の悪い子なの!」


    アルミン「うるさい!だったら意地でも笑わせてやるぞ!」


    アルミン「ちょっと待ってろ!」


    ヒストリア「......」


    僕はなんとしても彼女を笑わせてやるぞ!


    〜数分後〜



    アルミン「ヒストリア!」


    ヒストリア「何...って、それ何?」


    アルミン「女装だよ!!」


    ヒストリア「ふふっ、馬鹿みたい。」


    ふふっ...?


    今笑ったよね...?


  6. 6 : : 2015/05/07(木) 06:34:36


    アルミン「わ、笑った!今絶対笑った!」


    ヒストリア「あ、嫌これは違、」


    アルミン「笑った!絶対笑った!ヒストリアを笑わした!」


    ヒストリア「アルミン、その格好で暴れないで、ふふふっ」


    アルミン「ほーら!また笑った!」


    ヒストリア「...認めるよ、私は笑った。」


    アルミン「うん」


    ヒストリア「ありがとう、笑わせてくれて。」


    アルミン「さっきのは、ちょっと意地になっちゃったから。」


    アルミン「僕は、君には笑顔でしてほしい。」


    アルミン「偶にでも良いから、君には本当の笑顔を見せて欲しい。」


    ヒストリア「私は笑顔は苦手、だけど分かった。」


    ヒストリア「少しだけ頑張って見るよ。」ニコ


    うん。


    やっぱり君には笑顔が似合う。


    ヒストリア「それで、アルミン。」


    アルミン「?」


    ヒストリア「どうしてそんなに笑っていて欲しいの?」


    アルミン「!?」


    ヒストリア「教えてよ。」


    アルミン「えっと、それは...」


    これ、絶対見透かしてるよね?


    でも、いい機会かも知れない。


    アルミン「それはね、ヒストリア。」




    アルミン「君が好きだからだよ。」



  7. 7 : : 2015/05/08(金) 06:05:42


    ヒストリア「!...知ってた。」


    だろうね。


    アルミン「そっか。」


    ヒストリア「あのね、アルミン。」


    ヒストリア「私もアルミンが好きだよ。」


    やっぱりね。


    すれ違った時の表情で分かってたよ。


    アルミン「僕も知ってた。」


    ヒストリア「そっか...」


    アルミン「風が気持ちいいね。」


    本当に気持ちがいい。


    ヒストリア「うん。」


    アルミン「少しゆっくりしようか。」





    ーー



    ヒストリア「ねぇ、アルミン?」


    アルミン「何?」


    ヒストリア「アルミンは、どっちの私が好きなの?」


    聞かれると思ってたよ。


    アルミン「好きになったのはクリスタなのかな?」


    ヒストリア「そう...」


    アルミン「落ち込まないでよ、君は本当はヒストリアなんて知らなかったんだから。」


    アルミン「でも、僕は君が好きなんだよ。」


    アルミン「だからクリスタの君が好きだし、ヒストリアの君も好きだ。」


    アルミン「例えそれが嘘だとしても僕の想いは変わらない。」


    やっと言えたーー。


    言いたかった事を言えた。


    ヒストリア「そっか。」


    素っ気ないように聞こえる返事だけど、その時の彼女は暖かい笑顔をしてた。





  8. 8 : : 2015/05/08(金) 06:06:31





    終わり。



  9. 9 : : 2015/05/08(金) 06:08:42
    終わりました!短編でしたね。



    良ければ他の作品にも目を通して見て下さい!
    http://www.ssnote.net/users/oudentt


    ありがとうございました!


  10. 10 : : 2015/06/07(日) 08:54:57
    ええ話や、、
  11. 11 : : 2015/07/16(木) 23:51:22
    久々にいいssに出会えたことに感謝。
    お疲れさまです。
  12. 12 : : 2019/07/30(火) 23:50:47
    ホンマに、ごっつええ話や感動で涙と真夏の汗がポロポロと

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