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ジャン「好きです!」エレン「はい!!」

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  1. 1 : : 2015/02/20(金) 07:41:21
    なんだかんだあって、他にもマルコやアルミン、ライナーなどが登場します。





    ジャン「いやおかしいだろ」

    エレン「え?」

    ジャン「なんで『好きです!』の返事が全力の『はい!!』なんだよ」

    エレン「元気よく返事した方が気持ちいいからに決まってんだろ」

    ジャン「そうか。即刻やめろ」

    エレン「なんでだよ」

    ジャン「会話として成り立ってねえからだよ」


    ジャン「いいか?次からは声のボリュームを落とせ。分かったな」

    エレン「あーうん」ホジホジ

    ジャン「鼻ほじってんじゃねえよ、きったねえな」

    エレン「なんだと?」ホジホジ

    ジャン「文句があるならその手を止めてから言え汚ねえ」


    ジャン「はあ…おら、もう一回いくぞ」

    エレン「んー」

  2. 2 : : 2015/02/20(金) 07:42:05

    ジャン「好きです!」

    エレン「は、はい…」ガクガクプルプル


    ジャン「は?」

    エレン「あ?」

    ジャン「おい、誰が余命半日の重病患者の真似しろっつったよ」

    エレン「だってお前が『元気がいいのはよくない。無くせ』とか言うからー」

    ジャン「そこまでやれとは言ってねえ。つうか元気どころか生気まで無くしてんじゃねーか」

    エレン「で、どうだった?俺の迫真の演技!」

    ジャン「正直うますぎて気味悪りい」

    エレン「へへ…//」

    ジャン「なに照れてんだよはっ倒すぞ」


    ジャン「いいから、もう一回!」

    エレン「へーい」

  3. 3 : : 2015/02/20(金) 07:42:38

    ジャン「好きです!」

    エレン「ウィッス」


    ジャン「は?」

    エレン「あ?」

    ジャン「てめえ、舐めてんのか?」

    エレン「別に舐めてねえけど?」ペロペロ

    ジャン「思いっきり舐めてんじゃねえか。唇を」

    エレン「そうだよ、俺の唇は乾燥唇なんだよ。文句あっか?」

    ジャン「乾燥唇なんて単語初めて聞いたぜ」

    エレン「当たり前だろ、俺が今思いついたんだから」

    ジャン「新単語誕生の瞬間か」

    エレン「めでてえな」

    ジャン「いやあんまり」

    エレン「あ?」


    ジャン「それよりもう一回だ、もう一回!」

    エレン「ウィッス」

    ジャン「…」


    ジャン「…いくぞ」

  4. 4 : : 2015/02/20(金) 07:44:01

    ジャン「好きです!」

    エレン「ああ”あ”いっ!!!!」


    ジャン「っるせえ!!!」パ-ン!

    エレン「ぶっ」

    ジャン「力の限り叫んでんじゃねえ!!」クワッ

    エレン「うう、不意に叩くなよ…卑怯だぞ」サスサス

    ジャン「んなこたどーでもいい!なあ、ありゃなんだ?」

    エレン「…?告白の返事だけど」

    ジャン「はっ、あれが人間の発する言葉とでも?もはや巨人だろ、巨人!」

    エレン「うるせえなあ。ハイって言おうとしてつい力んじゃっただけじゃねーか」

    ジャン「ついで済ますな。こっちは危うく鼓膜が破れるとこだったんだぞ」


    ジャン「最初に大声はやめろって言ったよな?なんで急な路線変更図ってんだよ」

    エレン「お前がいちいちダメ出しするから、ゲシュタルト崩壊起こしたんだよ」

    ジャン「俺のせいかよ」

    エレン「そうだよ」

    ジャン「そうかよ、表出ろコラ」

    エレン「やだよ、お前だけ出てろコラ」

    ジャン「それじゃただのお散歩じゃねーかコラ」

    エレン「散歩ついでに頭冷やせっていう遠回しな配慮だよコラ」

    ジャン「意外と優しいなコラ」

    エレン「まあなコラ」


    エレン「お前が視界から消えてくれて、俺も嬉しいし」ヘッ

    ジャン「ムカつくの間違いだった」

  5. 5 : : 2015/02/20(金) 08:11:45

    エレン「んじゃ次は俺が告白するから、お前が返事しろ」

    ジャン「はあ?」

    エレン「手本見してみろってことだよ。言わせんな」

    ジャン「はあ…」

    エレン「なんだ、不満か?」


    ジャン「手本を見せることに異議はねえが、お前に指図されるのが気に食わない」

    エレン「めんどくせえ性格してんなあオイ」


    エレン「正直なところがお前の唯一の取り柄じゃなかったのかよ」

    ジャン「それとこれとはちげえんだよ。あと、”唯一の”じゃねえからな。取り柄ならたくさんある」

    エレン「例えば?」

    ジャン「…」


    エレン「あっ…なんかごめんな、うん」

    ジャン「ばっ、勘違いしてんじゃねーよ!今のはどれから言おうか迷ってただけだ!なんせ、俺の取り柄はたくさんあるからな!!」

    エレン「はい、それじゃエレンいっきまーす」

    ジャン「おい」

  6. 6 : : 2015/02/20(金) 08:13:00

    エレン「あー、コホン……好きです!」

    ジャン「///」クネッ



    エレン「えっ…」

    ジャン「フッ、どうだ惚れたか?」ニヤリ

    エレン「……わり、ちょっと便所行かせてくれウプッ」

    ジャン「だーっ吐くな!堪えろ!!」

    エレン「ぐっ…!はあっ、はあ……なんだよあれ、意味わっかんねえよ…」ゼエハア

    ジャン「あ?完璧な演技じゃねえか」

    エレン「どこが?」


    エレン「特にあの…腰のクネッって動きが、全力で吐かせにきてるとしか思えねえ。ノロウイルスに負けねえ威力だぜ」

    ジャン「バーカ、あれが大事なんだよ。か弱い感じがして惚れるだろ?」

    エレン「…いや、赤面した馬に惚れる人間はいねえと思うけど」

    ジャン「はー?エレン君の目は節穴ですかー?俺は人間ですー馬じゃありませんー!」

    エレン「うるせえ鳴くなよ、馬」

    ジャン「よーしちょっとこっち来てここにしゃがめ。首絞めてやっから、な?」

  7. 7 : : 2015/02/20(金) 17:16:17

    エレン「うーん…」

    ジャン「なんだ、無い頭を捻ってどうした」

    エレン「あーりーまーすー!ちゃんと肩の上に乗ってますー生えてますー!」

    ジャン「そうかそうか。で、本題を言え」

    エレン「告白された奴って本当にあんな風になんのかなあ」

    ジャン「ああ、普通あーいうもんだぜ?顔を赤らめてクネッだ」

    エレン「そーいうもんかあ?」

    ジャン「そーいうもんだ」

    エレン「ううーん、果たして人間界に馬の常識が通じるかどうか…」

    ジャン「馬大好きだな」

    エレン「まあな」


    エレン「馬はいいよな。頭いいし、見た目かっこいいし、懐くとかわいいし…好きだぜ」

    ジャン「…」

    エレン「だけどお前は別」

    ジャン「そうかい。それ聞いて安心したよ」

    エレン「えっ、まさか自分のこと言われてるとでも思った?自意識過剰ぅ!」

    ジャン「うるせえ」ボカッ



    エレン「…とにかく、あれを真似すればいいんだな?」ヒリヒリ

    ジャン「ああ、そしたらこっちも身が入る」

    エレン「分かった。じゃ、いこうぜ」

    ジャン「ん (殴ってから大分素直になったな)」


    ジャン「3秒前ー…さーん、にーい、いーち」

  8. 8 : : 2015/02/20(金) 17:16:52

    ジャン「好きです!」

    エレン「///」クネクネクネッ!

    ジャン「気持ち悪い!!!」パ-ン!

    エレン「ってえ!!」


    ジャン「お前はどじょうか!?いやうなぎか!!と見せかけてやっぱりどじょうか!!?」パン!パン!パ-ン!

    エレン「うっ!うぐっ、かはっ…!」


    ジャン「…ハッ!あまりの気持ち悪さに我を失ってたぜ……大丈夫か?エレン」

    エレン「」ビクビクッ

    ジャン「ああ、ご臨終か…今までありがとな。ま、ろくな思い出ねえけどよ」スタスタ

    エレン「殺すな!」ガバッ

  9. 9 : : 2015/02/20(金) 18:08:45

    エレン「お前の言う通りにしたのに、なんだこの仕打ちは!」プンスカ

    ジャン「あのなあ…俺はクネッしろって言ったんだよ。決して、陸地に打ち上げられた魚のごとく激しく脈打てとは言ってねえんだわ」

    エレン「ええ…でも、なにかと多い方がいいだろ?お得で」

    ジャン「あれのどこに得を感じりゃいいんだよ…多ければ多いほど、気持ち悪さが増すだけだっつの。マジお前の感性ズレすぎ」


    エレン「あっ、ほらー!やっぱりお得じゃん!」

    ジャン「…は?頭大丈夫か?」


    エレン「だって多ければ多いほど、ジャンに不快感を与えられるんだろ?やりいーっ☆」

    ジャン「いやいやいや、『やりいーっ☆』じゃねーよ。こっちからすりゃ『死ねえーっ☆』だぞ」

    エレン「へっ…さっきお前にノロウイルス喰らったからな、こっちも反撃したくてたまんねえんだよ。ほら、目には目を、歯には…えーと」

    ジャン「キシリトール」

    エレン「そう、キシリトールだ」

    ジャン「健康的だな」


    ジャン「んなことより俺のクネッをウイルス呼ばわりするとはどういうこった。今すぐ呼称を『つい守ってあげたくなっちゃう系仕草』に訂正しろ」

    エレン「え?つい巨人のエサにしてあげたくなっちゃう系?」

    ジャン「それはてめーのことだろうが」

    エレン「あああん?」

  10. 10 : : 2015/02/20(金) 20:35:42

    ジャン「はあ……だめだ、埒が明かねえ」

    エレン「お、じゃあここらで終わりにすっか」

    ジャン「ざっけんな。まだ続けるに決まってんだろ」

    エレン「えっ…まだやんのかよ!?」

    ジャン「当然だ。なんたって…


    エレン「ええっ!まだやんのかよ!!?」

    ジャン「それさっきも聞いたぞ」

    エレン「ええええっ!!まだやんのかよ!!?!?」

    ジャン「うるせーな、そうだっつってんだろ。どんだけやりたくねえんだお前はよ…」


    エレン「…まだ…やんのかよ……」グスッ

    ジャン「泣くほどか」

  11. 11 : : 2015/02/20(金) 20:39:45

    エレン「うう、もうかったりいー」グデ-

    ジャン「へえ、そいつは無責任なことで。付き合うって言い出したのはそっちだろ?」

    エレン「そうだけどよ…まさか、ここまで束縛されるとは思わなかったんだ!」ダンッ

    ジャン「逆ギレすんなよ」

    エレン「だって告白の場面から一向に進まねえんだぞ!?」

    ジャン「それは仕方ない。…つうか初めに了承してたよな?」



    「俺…シチュとか台詞とか、結構口うるさく言うかもしんねえ。大丈夫か?」

    「ああ、任せろ!」



    ジャン「って」

    エレン「あれはぁ!…ほら、その場のノリだよ!そのすぐ後ろでスタンバってる地獄に気付かず出任せに言っちゃった系だよ!」

    ジャン「はあ?要は適当に返事してたのかよ…」

    エレン「俺が考えて発言すると思うか!?」

    ジャン「思わねえ。思わねえけど、今ので確実に大事な何かを失ったぞお前」

  12. 12 : : 2015/02/20(金) 21:22:05

    エレン「はーああぁ」

    ジャン「…」

    エレン「…」チラ

    ジャン「…」

    エレン「はーあああああ!」チラッチラッチラッ

    ジャン「…(なんだコイツ)」


    エレン「オイ話しかけろよ。俺がこんなに構ってオーラ溢れさせてんだぞ?」

    ジャン「へーえ、びっくりするぐらいどうでもいいな」

    エレン「なんだと?…あっ!まさかジャン、お前……!」

    ジャン「あ?」


    エレン「鈍…感……?」ウワア

    ジャン「んなわけねーだろこのドドド鈍感」



    ジャン「構ってオーラだって?フン、そりゃもう十分感じてたさ。ただ、あまりにも露骨すぎて反応するのが億劫になってただけだ」

    エレン「わざわざ長文の言い訳してくるなんて…やっぱ図星か」ウワア

    ジャン「ちっげーよ!!」

  13. 13 : : 2015/02/20(金) 22:13:14

    ジャン「で、なんだ!何を話しかけてほしいって?」イライラ

    エレン「そんなイライラすんなよ…高血圧か?寿命縮むぞ」

    ジャン「誰のせいだと思ってんだ」

    エレン「んー、俺かな!!」

    ジャン「ピンポン!大正解!!」

    エレン「っしゃあ!!」グッ


    ジャン「ひゅう、お前にしちゃ珍しく冴えてんじゃねえか!よく分かったな!」

    エレン「へへっ!よせやい照れるぜ!」



    ジャン「と、いうわけで正解者には目潰しのご褒美です。おら泣いて喜べ」スッ

    エレン「そりゃ褒美じゃなくて罰ゲームだろ」サッ


  14. 14 : : 2015/02/21(土) 19:57:18

    ジャン「避けんなよ。俺の秘技、目潰し拳法が決まらねえじゃん」スッスッ

    エレン「指で殺るのに”拳”法かよ。つうか喋りながら刺すな、疲れるじゃん」サッサッ

    ジャン「疲れただあ?なら休め休め!ほら」ニタァッ

    エレン「嬉しそうに指を構えんじゃねえよ、魂胆がバレバレだぞ。あと笑みが最高にゲスい」

    ジャン「アルミンよかマシだろ」

    エレン「言うな。その通りだから」



    エレン「それよりなんで勝手な罰ゲームショーを開催してんだ?」

    ジャン「さっき俺の堪忍袋の緒が弾け飛んじまったからだよ」

    エレン「今すぐ拾って結びなおせよ」

    ジャン「無理だ、もう跡形も無くみじん切りにした後だからな」

    エレン「たち悪りいな」

    ジャン「ふっ、それだけ恨みが強いってこった」

    エレン「じゃあ俺が代替品探してきてやるよ!」 ダッ

    ジャン「その必要はない。何故なら、袋自体はち切れててすでに使い物にならない状態だからだ」ガシッ

    エレン「怒りの沸点が低すぎんだろ」

  15. 15 : : 2015/02/22(日) 23:54:22

    ジャン「悪いな、ついでにこれまでのお前の行いも思い出しちまったんだ。おかげで理性が吹っ飛びそうでならねえ」

    エレン「なにっ!?」

    エレン「早まるな、ジャン!それはヒトでいられる最後の砦だぞ!?それとも、このまま本当に馬になってもいいっていうのか!?」

    ジャン「つくづくムカつく野郎だなてめえはよ」


    ジャン「ありゃ比喩だよ、比喩!怒りのあまり自分を抑えられなくなりそうだって意味!」

    エレン「知ってる」

    ジャン「…」


    エレン「……ん?俺、今までお前を怒らせるようなことしてきたっけ?」

    ジャン「…自分の胸に問うてみろ」

    エレン「もしもーし…あ、だめだ。コイツ聞く耳持たねえ」トン

    ジャン「だろうな」

    エレン「だからジャンの口から教えてくれ」

    ジャン「……まったく心当たりがないってのか?」


  16. 16 : : 2015/02/23(月) 00:42:49

    ジャン「ふざっけんなよ!!いっつもイチャイチャしてるくせに!」

    エレン「は…?待て、何の話だ?」

    ジャン「しかも毎度毎度そうやってとぼけやがってよお…!この、羨ましいんだよ!」ガシッ

    エレン「おわっ、やめろよ!服が破けちゃうだろうが!」

    ジャン「いいさ破けろ破けろ、こんな服!」グイ

    エレン「俺はよくねえんだよ!とっとと手を離…あっ、まずい、襟が伸びて肩が露出してきてる」

    ジャン「はははは!」グイイ

    エレン「ばかっ、やめろ!エロティックな感じに服がはだけてきてるんだって!!」

    ジャン「はははは…

    エレン「聞けよ!!」ゴンッ

    ジャン「いってえ!」

  17. 17 : : 2015/02/23(月) 00:44:53

    エレン「ったく、破くんならもっと盛大に破けよ…」パッ

    ジャン「おおっと、変態発言だー」

    エレン「頭突きもう一発喰らいたいか?」

    ジャン「ノーサンキュー」


    ジャン「うー、いて…なんて石頭だ…たんこぶできてるぞこれ」ヒリヒリ

    エレン「そりゃよかった。俺も服がびろびろになっちまったし、これでおあいこだな」ビロビロ

    ジャン「釣り合ってねえよ…ずりいだろ」

    エレン「んなことねーよ、お前はキレすぎなんだ。俺だって、怒りたい事はあるのに…」

    ジャン「たとえば?」

  18. 18 : : 2015/02/23(月) 00:48:15

    エレン「…なあ、何時間経ってると思う?」

    ジャン「なに?」

    エレン「俺がお前に付き合う宣言してから、こうしたやり取りが何時間続いてると思う?」

    ジャン「…3分?」

    エレン「あ?カップラーメンじゃねえんだぞ?」

    ジャン「んじゃ6分」

    エレン「馬鹿野郎」

    ジャン「あ、わかった3分だろ」

    エレン「なんでまた同じ時間に戻ってんだよ。ウルトラマンでもねえんだぞ」

    ジャン「3秒!」

    エレン「…」ス…パチ-ン!

    ジャン「ぶっ」

  19. 19 : : 2015/02/23(月) 00:51:59

    エレン「そもそも単位がちげえだろうが、単位が!正解は300時間だ!」

    ジャン「待て、それは盛り過ぎだ」ヒリヒリ

    エレン「思った。ゼロが一個多かったな」

    ジャン「30時間、か……それじゃ俺達は寝ずにぶっ通しでやってることになるな?」チラ

    エレン「おう」

    ジャン「……ぶっちゃけ、実際は数時間くらいだろ」

    エレン「俺の体感だと30時間だから問題ない」

    ジャン「お前基準かよ」

    エレン「世界は俺で回ってる」

    ジャン「だまらっしゃい」

  20. 20 : : 2015/02/23(月) 17:51:51

    エレン「いずれにしても長時間拘束されてることに変わりはねえよ…はーあ」

    エレン「ああ、日はとっくのとうに傾いてるし…カラスは鳴いてるし…」

    ジャン「うだうだ言ってねーでさっさと続きやんぞ、おら」

    エレン「どさんこは鳴いてるし…」

    ジャン「誰がどさんこだ」

    エレン「お前」

    ジャン「んだとコラせめてサラブレッドにしろ」


    エレン「よう!ブーフヴァルト!今日は馬小屋からこんなとこまで脱走してきちまったのか〜?」ナデナデ

    ジャン「馬鹿にすんじゃねえ!!」バシッ



    エレン「うっ!なんだよ、なにも殴ることないだろ…」

    ジャン「いいや、殴らずにはいらんないね。ブーフヴァルトがかわいそうだろが!」

    エレン「自分が蔑まれてることについてはいいのか」

  21. 21 : : 2015/02/23(月) 17:52:52

    ジャン「はーあ。おい、どこまで目的から脱線させんだよ…」

    エレン「地平線の彼方まで」

    ジャン「こいつめ、完全に集中力が切れてやがる」

    エレン「フフン」キリッ

    ジャン「誇らしげに胸を張るな。揉むぞ」

    エレン「えっ…」


    ジャン「…別にそういう趣味があるわけじゃないからな。お前の態度が気に入らねえから、それをやめさせようと反射的に出た言葉があれなだけであって…」

    エレン「すみません、そういうの事務所からとめられてるんで…」

    ジャン「どこのアイドルだよ」

    エレン「すみません、ここ、お触りNGなんで…」

    ジャン「どこのキャバクラだよ」

  22. 22 : : 2015/02/23(月) 17:53:24

    ジャン「っあー、くそ!調子狂う…!おふざけもいい加減にしろよ!」

    エレン「えー」ブ-ブ-

    ジャン「……でも、なんだかんだ言ってここまで付き合ってくれたわけだしな…」

    エレン「そうだそうだー」


    ジャン「ま、途中から茶番のオンパレードだったが」

    エレン「何言ってんだよ、全てにおいて俺はばっちり真面目にこなしてただろ?」

    ジャン「ばっちり真面目にこなしてたらああまでツッコまれねえよ」

    エレン「確かにな。もー、ジャンがふざけるからー」

    ジャン「俺のせいにするな」

  23. 23 : : 2015/02/23(月) 17:54:33

    ジャン「はあ…わーったよ、俺の負けだ。次で最後にしてやらあ」

    エレン「やったぜ」

    ジャン「ただしちゃんとやれよ。いいか?最後なんだからな」

    エレン「おう!」

    ジャン「フリじゃねえぞ」

    エレン「あいよ」

    ジャン「フリじゃないんだからな」

    エレン「どんだけ警戒してんだよ、大丈夫だって」



    エレン「んじゃすぐに始めようぜ!えー、テイク34ー!よーい…アクション!」

  24. 24 : : 2015/02/23(月) 17:55:08

    ……………………
    ……………



    ジャン「いよいよ今日が本番か…」ボソッ


    エレン「昨日の練習の成果、見せつけてやれよな!」コソ

    ジャン「あたぼうよ。つか、声がでけえって」コソコソ

    エレン「え?そうか?」コソコソ



    マルコ「二人ともどうしたの?早く食べないと冷めちゃうよ、朝食」

    ジャンエレ「うーい」カチャ


    マルコ「…」ニコニコ

    ジャン「…あんだよ」

    マルコ「いやあ…今朝はずいぶん仲が良いなと思ってさ」ニコ

    エレン「そへはモグまふほのモグきのへいふぁ」モグモグ

    ジャン「食うか喋るか統一しろ」

    マルコ「僕の気のせいだって?はは、そっか」

    ジャン「通じんのかよ」

  25. 25 : : 2015/02/23(月) 17:55:58

    エレン「」モグモグモグ…ゴックン

    エレン「ごちそうさま」ゲフ

    マルコ「えっ…は、早いな。さっき食べ始めたばっかだろ?」

    エレン「まあな、この後ちょっと用事があるんだ。訓練が始まる前に済ませておかねーと…」ガタッ


    エレン「…あいつと約束取り付けてくる。夕方、倉庫裏でいいんだよな?」コソ

    ジャン「…は?おいおい、まだ朝だってのに性急すぎるぜ」コソコソ

    エレン「訓練始まったらこっちのこと忘れそうで怖いんだよ…だから今、覚えてるうちに任務を全うすることにした」コソコソ

    ジャン「出た脳筋、お前の記憶力は鶏並みか」

    エレン「うっせ。んじゃがんばれよ」ポン スタスタ

    ジャン「ふん…」

    マルコ「…?」

  26. 26 : : 2015/02/23(月) 17:58:17

    …………………
    …………



    マルコ「次は対人格闘かあ」

    ジャン「…」フラフラ

    マルコ「…あの、ジャン?」

    ジャン「…(今日が本番…今日が本番…)」フラァッ

    マルコ「大丈夫?顔が真っ赤…というか、真っ赤を通り越して白熱してるぞ」

    ジャン「え?ああ…。これは…あれだよ、今日の立体機動で顔面から木に激突しちまってよ。いやあしくったぜ」

    マルコ「今日の時間割りに立体機動訓練は含まれてないんだけど…」

    ジャン「…」


    マルコ「汗もすごいし…もしかして体調が悪いんじゃ

    ジャン「バッカ、これはあれだよあれ……ほら、さっきの訓練でよく動いたからな、うん。熱が少し残ってんだよ」ダラダラ

    マルコ「さっきは座学だったじゃないか…」

    ジャン「…」



    ジャン「そうそう、座学でつい貧乏揺すりに夢中になっちまってよお!」ダラダラ

    マルコ「もういい!もういいから休め、ジャン!」グイ

  27. 27 : : 2015/02/23(月) 18:02:49

    ジャン「ぐっ!離せマルコッ…!」ググ

    マルコ「い、嫌だ…っ!これ以上、君が無理して虚勢を張る様を見たくない…!」グググ

    ジャン「無理なんか…っしてねえって!俺の体調なんてお前にゃ関係ねえだろ!」

    マルコ「あるよ!!」パンッ

    ジャン「いてっ」



    マルコ「ジャンが、気丈に振る舞うその痛ましい姿を見せつけてくるせいで、僕の視界はさっきから歪みっぱなしなんだ…っ!」

    ジャン「…(痛ましい奴に痛み与えるか?普通)」ヒリヒリ


  28. 28 : : 2015/02/23(月) 18:12:09

    マルコ「頼むから、この涙を止めさせてくれよ…」グスン

    ジャン「どんだけ涙もろいんだお前は……これぐらい、なんてことねえ。構うな」バッ

    マルコ「ちょ、ちょっと、無茶するなって」

    ジャン「はん!見くびってもらっちゃ困る。俺はいつも通り絶好調…だ、ぜ……」バタリ

    マルコ「誰かー!至急、手の空いてる人ー!!」


    アルミン「呼んだ?」ヒョコ

    マルコ「あっ、できればパワータイプで」

    アルミン「…うん?」


    ライナー「どうした、何かあったか?」ヒョコ

    マルコ「よし!」グッ

    ライナー「…?」

  29. 29 : : 2015/02/23(月) 18:24:57

    エレン「おーし、待ちに待った対人格闘だ。俺は勝つぞ!」グッ

    アニ「大したやる気だね…その威勢の良さだけは褒めてやるよ」

    エレン「涼しい顔も今のうちだぜ?その背中、地面の砂で汚して青空拝ましてやる!」

    アニ「フン、望むところさ」


    エレン「あ、それと今日は足技禁止な」

    アニ「は?」

    エレン「あれがなけりゃ勝てる気がする」

    アニ「…あんな啖呵切っといて…呆れた」

    エレン「な、いいだろ?」

    アニ「却下」ドッ、ゲシイッ

    エレン「ぐふぁっ!」グルンドサァ!

  30. 30 : : 2015/02/23(月) 18:25:30

    エレン「いてて…くそっ、たまには花持たせてくれたっていいじゃねえか…負け続けてるこっちの身にもなれよ」スタスタ

    エレン「はあ…ちわっす、失礼しまーす。負傷したので手当を受けに来まし…」ガラッ



    アルミン「あ、エレン」

    エレン「おお、アルミン…医務官は?」

    アルミン「いないよ、どっか出かけちゃってるみたい。必要なら僕が手当しようか?」

    エレン「悪い、頼むよ」

    アルミン「うん」ゴソゴソ

    エレン「ありがとな」

    アルミン「ううん。エレンはどうしてここへ?」ゴソゴソ

    エレン「いつも通りアニにこてんぱんにやられたんだ。ああ、あの顔を思い出すだけで悔しさがぶり返すぜ」

    アルミン「あはは…怪我人のエレンの付き添いもせずに行っちゃったんだ?」

    エレン「いいや、最初は一緒に医務室までの道のりを歩ってたんだけどよ…突然「ミカサと鉢合わせて死闘を繰り広げるフラグが立ってる」とかなんとかいって、どっか行っちまった」

    アルミン「すごい理由だね、それ」

  31. 31 : : 2015/02/23(月) 18:25:56

    エレン「アルミンも怪我したのか?」

    アルミン「まあね…といっても、エレンと同じかすり傷程度だけど。ああ、ライナーと組むの、よせばよかったなあ」

    エレン「えっ!あのお前がライナーと?そりゃなんて馬鹿な真似をゲフン大変だったな」

    アルミン「ありがとう、言葉を選んでくれて。たとえそれが元の発言を9割言いかけてから途中でぶちこんだものだとしても、僕は嬉しいな」


    アルミン「でも、あいにく彼と僕の力量に雲泥の差があるってことは痛いほど分かってるんだよ。というか今日、痛みをもってして学んだよ」

    エレン「なんだ、なら余計にペアにライナーを選んだ理由が気になるぜ」

    アルミン「それは流れというか…」

    エレン「流れ?」

  32. 32 : : 2015/02/23(月) 18:26:34

    アルミン「実は対人格闘訓練が始まる前に、ジャンが熱で倒れちゃって…そこに居合わせたライナーとマルコが彼を医務室に運んで、僕は教官へ彼の病欠を報告しにいったんだ」

    エレン「へー、ジャンが病欠」

    アルミン「報告を済ませたあと、心配になって医務室までお見舞いにいったら、マルコが「僕が看病しておくから二人は訓練に出ておいで」って、僕とライナーを追い返してね」

    エレン「そんで流れ的に組む羽目に?」

    アルミン「うん…本当は「無理www死んじゃうʬʬʬʬʬʬʬʬ」って思ったけど、断るのはライナーに悪いし、僕にもプライドってものがあるし…」

    エレン「ああ、やめておけばいいものを…ってなんだその草の生やし方」

    アルミン「バイラビアル・パーカッシブ」

    エレン「誰だよ」

    アルミン「この草の名前だよ」

  33. 33 : : 2015/02/23(月) 18:26:54

    アルミン「まあ結局、その10分後に僕の面目は見事丸潰れになるんだけどね」

    エレン「言わんこっちゃねえ」

    アルミン「ところがどっこい、本当はライナーなりに手心を加えてあったらしくて…対戦後に「すまん、力加減を間違えた」ってものすごく謝られちゃった」

    エレン「タイトル:優しいライナーの非道な仕打ち」

    アルミン「おかげで自分のひ弱さに涙が出たよ」

    エレン「ハンカチ貸そうか?って言いたいところだけど、俺、ハンカチ持つ主義じゃなかったわ」

    アルミン「そうしたらミカサが飛んできてライナーをボコボコにしたよ」

    エレン「残酷」

  34. 34 : : 2015/02/23(月) 18:27:21

    エレン「じゃあ、さっきから聞こえるこのうめき声は…」

    アルミン「そこのカーテンを閉めきったベッドを覗いてごらん…答えが眠ってるよ」

    エレン「ゴクリ…!」

    アルミン「オノマトペをわざわざ口に出すんだね」


    エレン「…」スタスタ

    エレン「よし…開けるぞ」スッ シャァッ



    ジャン「あ」

    アルミン「その隣のベッドだよ」

    エレン「…」シャッ!


    エレン「よし…開けるぞ」スタスタ…

    ジャン「待てい!俺の安眠を妨害したくせに詫びもなしか!」シャッ

    エレン「うるせえなあ、病人は病人らしく黙って永眠してろよ」

    ジャン「殺すんじゃねーよ!」

    エレン「昨日のお返しだ」ヘッ

  35. 35 : : 2015/02/23(月) 18:28:06

    エレン「…あっ、昨日といやお前、告白はどーすんだよ!」

    ジャン「ばっ、ばか!ここで言うな!」

    エレン「この状態じゃ不可能むぐっ」


    アルミン「……告白…?」

    ジャン「アルミン!酷薄ってどんな意味だ?」

    アルミン「コクハク:むごく、思いやりがない・こと(さま)。例『なんてーーな

    ジャン「さっすが歩くArmipedia!あ、なんか語呂悪りいな…まあいいや。おいエレン!疑問が解決してよかったな!」

    エレン「んーーんんー!」モゴモゴ

    アルミン「…参考までに聞かせてもらうね。なんでエレンの口を塞いでるのかな?」

    ジャン「は?べっっっつに塞いでなんかねえし?ちょっと伸びしただけだよ。それがお前からは俺の手とエレンの口が重なって、塞いでるように見えるだけだろ」ペラペラ

    アルミン「心なしか早口だね。目も合わせてくれないし…なにより汗が尋常じゃない。もしやベルトルト2号かな?」

    ジャン「これは熱の汗だ」ダラダラ

    アルミン「あら失敬」
  36. 36 : : 2015/02/23(月) 18:30:00
    アルミン「とにかく…僕には、君にとって不都合なことをエレンが言いかけたから慌ててそれを止めた、としか考えられないや。違う?」

    ジャン「はははは、面白い捉え方だな」

    アルミン「顔が笑ってないね」


    ジャン「だがそれは愚問だ。もしそれにハイかイイエで答えるとしたら…んなわけねーだろバーカ、だな」

    アルミン「せめてイイエって答えてよ…選択肢を用意した意味がないじゃないか」

    ジャン「小せえくせに小せえこと言うなよ、このチビ!」

    アルミン「身長差別!!」

  37. 37 : : 2015/02/23(月) 18:30:38

    アルミン「じゃあ途中で聞こえた、告白って言葉の真意は…」

    ジャン「告白じゃなくて酷薄な。エレンは以前から酷薄の意味が気になってて、それでお前に聞いたんだよ。さっきのやり取りがそうだ。な?エレふにゃあん」ビク


    アルミン「…ふにゃあん?」

    ジャン「……今のは本意から出た言葉じゃねえ。エレンがふぇぇ」ビクビク

    アルミン「ジャン……言い訳が苦しいからってふざけないでくれる?誤魔化し方、雑過ぎ…」フ-ッ

    ジャン「そんな目で俺を見るな!これは、エレンが俺の手をはみはみすることによって起きた悲劇だよし言えたひゃあぅっ!」ビクビクビクッ

    エレン「」ハミハミ

    ジャン「っう、食むのやめろぉっ!」

    アルミン「…」

    ジャン「おいアルミン!ぼけっと突っ立ってないでどうにかしてくれはうぅっ」

    アルミン「…(ただ単に手を除ければいいんじゃ…)」

  38. 38 : : 2015/02/23(月) 18:35:17

    アルミン「……エレン」

    エレン「」ハムハム

    アルミン「ジャンの手おいしい?」

    エレン「」フルフル

    アルミン「そっか。じゃ、ばっちそうだからもうやめときなよ」

    ジャン「おいどんな説得の仕方してんだてめえひゃうんっ」


    エレン「」レロレロレロ

    ジャン「げっ!?きったな!!」バッ


    エレン「ぷはっ……な?っつわれても、口塞がれてたんじゃ返事のしようがねえよ…」ペッペッ

    ジャン「馬鹿野郎!!だからって舐める奴があるか!!!」

    アルミン「ま、まあ落ち着いて…」



    「…くっくっくっ……」


    ジャン「ん?」

    エレン「誰だ!」

    アルミン「ライナーじゃない?」

  39. 39 : : 2015/02/23(月) 18:36:23

    ライナー「そうだ、俺だ」シャァッ

    エレン「お前か」シャッ

    ライナー「こら、閉めるな閉めるな」シャァッ



    ライナー「お前らの茶番を聞いてたら目が冴えちまったぜ…あー、笑い止まんねえ」クックック

    アルミン「ごめん、起こしちゃった?」

    ライナー「ああ、でもいいんだ。寝る以外できねえ退屈な場所で、面白いもん聞かせてもらったからな。特にジャンには感謝の念すら抱いてる」ニヤリ

    ジャン「そうかい。今の俺はエレンに対するどす黒い憎悪の念一色で染まってるよ」


    ジャン「この、他に視聴者が二人揃った状態でまたとない恥辱を受けた屈辱は決して許すことができねえ地獄に堕ちろ」

    エレン「ええー天国がいいなー」

    ジャン「そうかそうか。よっぽど堕ちてえみたいだな」ガタッ

    アルミン「し、深呼吸!ジャン、深呼吸しない?気持ちがいいよ!」

    エレン「でもジャンは地獄行きが決定してるよな。顔的に」

    ジャン「あ?」ガタタッ

    アルミン「エレェェン!!神経を逆撫でするような挑発はやめて!あとジャンは手に持った花瓶を置いて!!」



    ライナー「アッハッハッハッハ!」バシバシ

    アルミン「一触即発の殺伐とした空間でなんで膝叩きながら爆笑してるのこの人」

  40. 40 : : 2015/02/23(月) 18:38:59

    ライナー「すまん、笑いのツボに入っちまって…これでいいか?」ギュッ

    アルミン「巨人の謎より深そうだね、ライナーのツボの謎。…うん、バッチリだよ」

    エレン「…なあ、急を要してたのは分かるけどさ。ライナーが巻いてた包帯を利用するって、強度の方は大丈夫なのか?」

    アルミン「大丈夫、と思いたい」

    ライナー「俺はそう信じてる」

    エレン「そっか、二人がそこまで言うならきっと大丈夫だよな!」


    ジャンエレ「はははは!」


    ジャン「おい」

    エレン「うへっ、びっくりした!いきなり声をかぶせてくんなよ…」

  41. 41 : : 2015/02/23(月) 18:39:36

    ジャン「人をベッドにくくりつけといて、和やかに談笑してんじゃねーよ。その上、カーテンまで閉めきりやがって」

    アルミン「今更あれだけど、包帯とっちゃってよかったの?ミイラ男ばりに全身分厚くぐるぐると巻かれてあったよね」

    ライナー「あれはミカサが行き過ぎた暴力行為を詫びてやってくれたんだが…あいつ不器用らしくてな。だからあんな大げさな具合になっちまったんだ。アルミン、覚えてないか?」

    アルミン「ああ、そういえばそうだった」

    ジャン「とどめにゃ、俺の訴えをシカトして強引に談笑続行とはな」

    ライナー「まあ、心配はいらねえよ。俺の怪我は大抵1日で治る」

    アルミン「えっ、それやばくない?」

    ライナー「いや1時間かもな」

    エレン「うわー超やべえ!」

    ジャン「このおおおお!!」ガタガタガタガタッ‼︎

  42. 42 : : 2015/02/23(月) 20:42:48

    マルコ「ただいまー…あれ、エレン?」ガラッ

    エレン「お、マルコ。…そうか、ジャンの看病か」

    マルコ「うん。額に置くタオルに浸ける水を、新しく汲んできたんだ…よいしょっと」チャプン ドサッ

    アルミン「お疲れ様。ここまで運んでくるのは大変だったろうね」

    ライナー「俺も怪我がなければ手伝ってやれたんだがな」

    マルコ「ううん…日々の訓練に比べたらなんてことないよ、これぐらい。それと、二人ともジャンを看ててくれてありがとう。僕がいない間になにもなかったかな?」ハハ

    アルミン「うん、ジャンは相変わらず」フフ

    ライナー「むしろ元気いいよなあ?」ニッ

    エレン「ちょっとうるさいくらいだぜ。…いや、大分」


    マルコ「はは、それはよかった。さ、ジャン。タオルを置くから額を出し…て…」シャッ…

    ジャン「んーんーー!」モゴモゴ ガタガタ

    マルコ「……」ガシャ-ン! ビシャァァッ

  43. 43 : : 2015/02/23(月) 20:44:46

    マルコ「四人とも、そこに正座」

    エレン「はい…」スッ

    アルミン「うう…」スッ

    ライナー「おう…」スッ

    ジャン「…(なんで俺まで)」スッ


    エレン「あっ待て、マルコがこぼした水が床一面に広がっててクソ冷てえんだけど」ヒヤッ

    ライナー「汲みたてなせいもあってか、冷えっ冷えだな…」ヒヤッ

    アルミン「ちべたい」ピチャピチャ

    ジャン「…あの、なんで俺まで正座させられてんすかね…」



    マルコ「私語は慎め!!」クワッ


    アルミン「ひっ…!あ、あの温厚で有名なマルコが…!」

    ジャン「もうマルコじゃねえよあれ、ヤルコだよ。だって全然丸くねえもん」

    ライナー「変換すると殺ルコか…」

    アルミン「あ、ライナーうまい!」

    ジャン「おい、元ネタは俺だぞ」

    ライナー「それよりエレンが何も言わず俯いてんのが気になるんだが」チラ


    エレン「……やばい。今ので俺、漏らしそう。つうか漏れたかも」

    ジャン「はっ!?」

    ライナー「なんでそんな重要な報告が曖昧性に富んでんだおい」

    アルミン「ご覧の通り床が水浸しだから、真偽のほどが分からない…」

    エレン「そういうこった」

    ジャン「ちくしょう!!」ギリッ


    マルコ「ジャン、うるさい!!」

    ジャン「あっすいません」

  44. 44 : : 2015/02/23(月) 20:46:35

    マルコ「あのさあ…エレン、アルミン、それにライナー……病人をベッドに縛り付けるとは、どういう風の吹き回しだい?」

    エレン「いやなんかコイツが悪いんすよぉ、俺にちょっかいばっかかけてきて」

    ジャン「はあっ!?俺のせいかよ!?」

    マルコ「僕は三人に聞いてるんだけど」

    ジャン「……はい、黙ります…」スゴスゴ


    アルミン「はい!」

    マルコ「アルミン君どうぞ」


    アルミン「エレンとジャンはこの通り、104期なら誰もが知る究極の犬猿の仲です!…あ、猿じゃなくて馬かな…」

    ジャン「ああ!?」ガタッ

    マルコ「ジャン」

    ジャン「はい」スッ

  45. 45 : : 2015/02/23(月) 20:49:12

    マルコ「それで、その犬馬の仲がどうしたって?」

    ジャン「!?」

    ライナー「(もはやことわざが成立しねえ)」

    アルミン「はい!10分ほど前、二人の険悪ムードは最高潮に達し、まさに一触即発の状態となりました!」

    エレン「うむ」

    ジャン「…」

    アルミン「僕とライナーは、このまま手を打たずに放っておけば二人の身に危険が及ぶと判断し、止むを得ずジャンの拘束に至ったのであります!」

    マルコ「…なるほど。けど、縛り付ける必要性があまり感じられないんだけど」

    ライナー「はっ!エレンはアルミンが宥めることに成功したのですが、ジャンの方は大変興奮しており、病人であることも考慮して強制的にベッドへ寝かせることにしたのであります!」

    マルコ「うーん…本当かなあ?」チラ


    エレン「はっ!実を言うと、暇を持て余していたのでやりました!」

    マルコ「おいコラァ!!」ダンッ


    エレン「あっやべ」

    アルミン「あああ真実をバラすなよエレェェェン!!」

    ライナー「ああ、終わった…」

    ジャン「お前ら、そんなくだらない理由で俺を縛り付けてたのかよ」

  46. 46 : : 2015/02/23(月) 20:50:37

    マルコ「まったく…冗談にも、限度ってものがあって…」


    アルミン「…どうしよう、お説教まだ続いてるよ」ヒソヒソ

    ライナー「優に三時間は超えてるぞ」ヒソヒソ

    エレン「俺はもう足が限界だぜ」プルプル

    ジャン「奇遇だな、俺もだ」プルプル

    アルミン「正座って地味にクるよねえ」プルプル

    ライナー「正直いって、もう足を切り落としたいくらいだ」プルプル

    エレン「やべえ、ライナーの目がマジだ」プルプル

    ジャン「早まるなライナー」プルプル

  47. 47 : : 2015/02/23(月) 20:56:46

    エレン「はあ…これならジャンと告白の練習してた時のがマシだったな…」

    ライナー「は?告白?」

    ジャン「はーっくしょん!!っくしょおいっ!うーい!!」

    アルミン「わっ、汚いっ」

    エレン「おいおい、ジャン…くしゃみするならもっと静かにしろよな…」

    ジャン「原因がその言い草とはな…へっ」

    ライナー「ところでエレンのやつ、さっき告白って


    ジャン「あー!窓から射す夕日がきれいだなあーっ!なあ、お前ら!!」


    エレン「…」

    アルミン「…」

    ライナー「…」

    マルコ「……あ、うん。そ、そうだね…」


    ライナー「おお!あまりの白けっぷりにマルコが同情して温厚篤実を取り戻したぞ!」

    アルミン「やったあ!」

    エレン「やるじゃねえか、ジャン!」

    ジャン「はははは!涙が出そうだ!!」ボロボロ

    アルミン「もう出てるよ!」

  48. 48 : : 2015/02/23(月) 20:58:50

    ライナー「おっ、嬉し涙か?ははは!こいつめ!」

    アルミン「それだけの偉業を成し遂げたんだ、少しくらい泣いたってバチは当たらないさ!」

    エレン「そうだぞ!もっと泣け、ジャン!」

    ジャン「うっ、ううっ…!(さっきので大切な何かを失った気がしてならねえ…)」グスン

    マルコ「はは……なんだか、夕日に向かって走り出しそうな雰囲気だね…」


    ジャン「ん?夕日…?夕日……」


    ジャン「って今、夕方か!?」

    ライナー「お前…あれだけ夕日を熱い眼差しで見つめてたじゃねえか」

    アルミン「天然かな?」

    エレン「おかしな奴!」

    ジャン「あああうるせえっ!俺はこんなとこで理不尽な説教喰らってる場合じゃねえんだっ!」ガタッ

    マルコ「あっ!ジャン、どこへ行くつもりだよ!」

    ジャン「止めてくれるな!俺には行かなくちゃならない場所があるっ!」ガラッ

    マルコ「待て!君の説教はまだだぞ!?」ガラッ

  49. 49 : : 2015/02/23(月) 21:01:48

    アルミン「…行っちゃった」

    エレン「もう三時間もかけてるっつうのに、ジャンの説教もあんのかよ…」

    ライナー「一人の持ち時間が60分か…長えな」

    アルミン「僕、途中から無の境地に達してたから誰が何言われてたのか全然覚えてないや」

    ライナー「俺も悟り開いてた」

    エレン「俺は今日の晩飯の献立を予想してた」


    マルコ「ただいまー」ガラッ ズルズル


    エレン「あれ、ジャンがいねえ…と思ったら死体みたく引ずられてたわ」

    ライナー「しかも足を掴まれて、頭を床に引きずってるな。痛そうだ」

    アルミン「というか連れ戻すの早くない?」


    ジャン「うう…あ、足が…っ」ガクガク

    エレン「正座の痺れで逃げ切れなかったのか…」

    マルコ「倒れた時からなんだかそわそわしていて、落ち着きがなかったからね。だからこうして脱走に備えておいたんだ」

    エレン「さすがマルコ」

    ライナー「策士だな」

    アルミン「ある意味怖い」


    マルコ「でもなんか不安だなあ。誰か、長い紐状のものをもってない?ジャンを縛りたいんだ」

    ライナー「本末転倒じゃねえか」

    アルミン「繰り返される悲劇…ッ!」

    エレン「やっぱ縛りたくなっちゃうよなあ。分かる分かる」

  50. 50 : : 2015/02/23(月) 21:02:41

    マルコ「ほら、観念しろジャン。熱も上がってきてるみたいだし、今日は絶対安静だよ」ドサッ

    ジャン「くっ、俺は…俺は……!」ガタッ


    マルコ「はーい起き上がらなーい」チョン

    ジャン「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」ビクビク


    エレン「太ももをチョンと突っつかれただけであの威力…!」ブルッ

    マルコ「次、起きようとしたらツンするからね」

    アルミン「はいいぃっ!」ブルブルッ

    ライナー「なんでアルミンが返事してんだ」

    エレン「ジャンが再起不能だからじゃね?」

    ライナー「なるほどな」

    ジャン「」

  51. 51 : : 2015/02/23(月) 21:04:45

    マルコ「あっ…そうだ、床の水を拭かないと……三人とも、ちょっと移動してもらっても構わないかな?」

    ライナー「そうしたいのは山々なんだが」プルプル

    アルミン「この圧倒的…ッ!痺れ…ッッ!」プルプル

    エレン「ジャン…お前、この状態で立ち上がったなんて本当すげえよ…っ、初めて…俺はお前を尊敬してる…!」プルプル

    ジャン「」

    アルミン「せっかくの言葉も、本人には聞こえてないみたい」

    ライナー「とにかく、明日は天変地異が起きるな。あのエレンがジャンを褒めたんだ」

    アルミン「うわー迷惑千万ー」

    エレン「ごめんな。これって逆に貶したらプラスマイナスゼロで防げるかな?」

    ライナー「口に出しちまったもんはもう取り消せねえんじゃねえか?」

    エレン「チッ、ジャンめ」

    アルミン「さっき尊敬の念を送ってた人にすぐ敵意を向けられるなんてね。すごいや」

  52. 52 : : 2015/02/23(月) 21:06:10

    マルコ「うーん困ったな、ちょうど水を撒いちゃった位置に三人ともいるし…」

    ジャン「…」パクパク

    エレン「あっ、見ろよ三人とも!ジャンが酸欠の魚の物真似してるぜ?はは、滑稽な面しやがって!」

    アルミン「確かに口をパクパクさせてはいるけれど、あれは何かを必死に伝えようとしてるんじゃないかな」

    エレン「え、そうなの?」

    ライナー「むしろ魚の物真似と捉えられる感性に驚きだ」


    ジャン「…」クイクイ

    マルコ「うん?なに?……分かった。エレン、ジャンが君を呼んでるよ」

    エレン「えっ、俺ぇ?」

    アルミン「ジャンの最後の言葉か…」

    ライナー「遺言かもな。心して聞けよ、エレン」

    エレン「うぃーす」スタスタ

    ライナー「だめだコイツ、舐めくさってやがる」

  53. 53 : : 2015/02/23(月) 21:08:21

    エレン「よう、なんだよジャン」スッ

    ジャン「…」パクパク

    エレン「……なに?」

    ジャン「…」パクパク

    エレン「…マジかよ…なんてこった…!っ、くそっ!!」ダンッ

    マルコ「えっ…」

    アルミン「エ、エレン…?ジャンはなんて?」

    ライナー「一体どんな爆弾発言をしたんだ?」


    エレン「くっ…!ジャンが、ジャンが…っ!」


    エレン「何を言ってるのか、さっぱり分からねえ…ッッ!!」ギリッ

    アルミン「なんだそっちかーい!!」スパ-ン!

    マルコ「」ズコ-

    ライナー「」ズコ- ドンガラガッシャ-ン!

  54. 54 : : 2015/02/23(月) 21:11:45

    エレン「誰か!読唇術を身につけてる奴はいないか!?」

    ライナー「いないな」ボロッ

    マルコ「いないね」

    アルミン「いないよ」

    エレン「よし!アルミン頼んだ!」

    アルミン「ええ僕ぅ!?」ビクッ

    エレン「一家に一人…困った時のアルミン・アルレルト、ってな!」

    ライナー「エレンが何を言ってるのかさっぱり分からねえが、ま、がんばれアルミン」ポン

    マルコ「アルミンならできるよ」ポン

    アルミン「そ、そんな無責任な……うう、やるだけやってはみるけれど…」


  55. 55 : : 2015/02/23(月) 21:12:07

    エレン「ジャン、もう一度言ってくれ」

    ジャン「…」

    アルミン「ジャン?」

    ジャン「…」パクパク

    エレン「なんだ?なんて言ってるんだ?アルミン」

    アルミン「んーと…あ、る、み、ん、あっ、ちいけ…『アルミンあっちいけ』!?」

    ライナー「あんまりだなあ、おい」

    マルコ「エレンにしか話せないことでもあるのかな」

    エレン「けど、アルミンが行っちまったら話が進まねえよ。ここは耐えろ、ジャン!」

    ジャン「…」チッ

    アルミン「あっ、舌打ちした」

  56. 56 : : 2015/02/23(月) 21:13:36

    ジャン「…」パクパク

    アルミン「えー、『俺のロッカーにブツが入ってる。エレンはそれを持って倉庫裏に行け』」

    エレン「ブツ?てか俺、使いっ走りかよ…」


    アルミン「ごちゃごちゃ言わずにさっさと行けこのあんぽんたん!!」クワッ

    エレン「ああ!?なんだとアルミン!」ガッ

    アルミン「ぼ、僕じゃない!僕じゃないよ!」ブンブン

    マルコ「アルミンは代弁しただけだからね」

    ライナー「おう、胸倉を掴むならジャンにしとけ」

    マルコ「病人相手にやめなさい」

  57. 57 : : 2015/02/23(月) 21:15:28

    エレン「分かった。ロッカーにあるもんを持ってけばいいんだな?じゃ…いってくる」ガラッ

    アルミン「いってらっしゃーい」

    マルコ「またね、エレン」

    ジャン「…(俺が出て行こうとすりゃ、マルコに止められる…かくなる上はエレン、お前しかいねえんだ…!)」グッ


    ライナー「だーっれにも なーいしょで おーでーかーけーなーのーよ…♪」

    アルミン「あ、初めてのおつかい?」

    マルコ「原曲ばりに高い声だね。見た目とのギャップがすごいや」


    ジャン「(本当に…っ頼むぞ…!)」ジワッ

    マルコ「えっ、ジャンがライナーの歌声に感涙してる!?」

    アルミン「こんな曲で!?」

    ライナー「マジか、引くわ」

    マルコ「ひどい」



    エレン「…ジャンのロッカーってどこにあったっけ……」スタスタ

  58. 58 : : 2015/02/23(月) 23:37:04

    ミカサ「…」ボ-ッ

    エレン「ミ…ミカサっ!」ゼエハア

    ミカサ「! エレン…!」

    エレン「はあっ、はあっ……ふー…よかった、まだ帰らずに居てくれたんだな」

    ミカサ「もちろん。エレンからの誘いならいくらでも待てる」


    エレン「それより、これ」ガサ

    ミカサ「えっ…?」


    エレン「ん」

    ミカサ「こ、この花束は…」

    エレン「いいから、早く受け取れよ」

    ミカサ「エレン……ありがとう。その、とても嬉しい…ので、一生大切にする」ガサ

    エレン「はは、一生は無理じゃねえか?その前に枯れちまうぞ」プッ

    ミカサ「いいえ、枯れそうになったらすべて押し花にして…ずーっと保管しておく。なので、不可能ではない」

    エレン「そうか、そこまで喜んでくれたなら俺も嬉しいよ。渡しがいがあったってもんだぜ」


    ミカサ「…本当に、ありがとう」

    エレン「それぐらい気にすんな。…じゃ、俺の用はそれだけだから!またな!」ダッ

    ミカサ「あっ…行ってしまった」



    ミカサ「………とても、きれい。ふふ」ガサ

  59. 59 : : 2015/02/23(月) 23:39:32

    エレン「うーん、肝心なことを伝え忘れた感が否めねえなあ。ま、いっか」スタスタ


    エレン「ただいまー!って俺、ここに戻ってくる必要なかった気がするー!」ガラッ

    アルミン「おかえりー、僕もなんでか知らないけどここに居座っちゃってるよー」

    ライナー「分かるぜ、なんか居心地いいよなーここ」


    ライナー「ところで、おつかいにずいぶん時間がかかったような気がするが」

    エレン「ああ…ジャンのロッカーの場所が分からなくてよ、200個ぐらい漁ってやっと見つけたんだ」

    アルミン「つまり君は、同期ほぼ全員のロッカーの中を物色したのかい」

    ライナー「誰か教官呼んでこい。ここに変態がいる」

    エレン「任せろ!俺が呼んでくるぜ!」ダッ

    アルミン「ああぁ、自ら首を絞めに…!」

    ライナー「気を確かに持て、アルミン。きっとあれが、お前が最後に見る幼馴染の後ろ姿だ」

    アルミン「そんなあ。よりによって後頭部に今朝の寝癖をつけたまんまの彼を送り出しちゃったよ」


  60. 60 : : 2015/02/23(月) 23:44:16

    エレン「あ、そういえばさー」スタスタ

    ライナー「よかったな、奇跡的に戻ってきたぞ」

    アルミン「神様ありがとう。僕、無神論者だけど」


    エレン「ジャンとマルコは?あの二人だけ見当たらねえけど」

    アルミン「ああ…少し前に、ジャンは僕達の隙を突いて逃げ出しちゃったんだ」

    ライナー「で、マルコが追っかけにいった…ってわけだ」

    エレン「あいつ結局脱走したのか…。アルミンとライナーはジャンを追っかけなくていいのか?」

    アルミン「ん?ンフフフフフ…」

    エレン「なんだその含みのある笑い方は」


    アルミン「それはね…うん。初めは僕とライナーも、マルコと一緒にジャンを捜索してたんだよ?でも…疲れてきちゃって」

    ライナー「そうしたら途中でアルミンが、三人別れて別々に捜索した方が効率が良いって言い出してよ」

    アルミン「別れたあと、僕は医務室に向かったんだ。…ほら、ジャンが帰ってる可能性もあるわけだし」

    ライナー「俺もそれを予期して、医務室に戻って、アルミンと鉢合わせて、今に至る」

  61. 61 : : 2015/02/23(月) 23:46:47

    エレン「…以上を簡潔にまとめると?」


    アルミン「僕達医務室でサボってまーす!」

    ライナー「Fooo!」

    エレン「最低だなお前ら」



    エレン「今も真面目に捜してるだろうマルコが不憫でならねえ…!」

    アルミン「じゃあエレンが代わりに行ったらどう?」

    エレン「それはめんどくさそうだからやめとく」

    ライナー「お前も俺達と大差ねえじゃねえか」

    エレン「ふっ…まあ脱走できるくらいの元気があんなら心配いらねえよ。案外、もう完治してるのかもしんねえし…」

  62. 62 : : 2015/02/24(火) 18:55:19

    ジャン「ぜえっ、ぜえ…っ!うう、なんだこの息切れと動悸は……本番を前にして、だんだん酷くなってやがる…っ」ゼエハア

    ジャン「……ああ、これが恋ってやつか!はは、はははは…っ!どうりで胸を締め付ける感覚もセットになって俺を襲ってきてるわけだ…」フラフラ



    クリスタ「ね、ねえ、ユミル…」コソ

    ユミル「だめだ、見るな。見るんじゃない」

    クリスタ「でも…あの顔、死相が出てるよ?もしかして重い病気にかかってるのかも…」

    ユミル「そりゃあれだよ、恋の病さ。あいつも自分でブツブツ口走ってたろ」

    クリスタ「わ、私には熱に浮かされた余命半日の重病患者にしか見えないんだけど」

    ユミル「ああ、私の愛しいクリスタ…お前の言う通りだ。ジャンは恋の病という名の熱におかされてる…」

    クリスタ「……うん?」

    ユミル「…よしっ、これでこの話は終わりな。不審者なんかに構ってないで行こうぜ」グイ

    クリスタ「え、なんか適当にあしらってない!?ちょっと、ユミルぅ…!」ズルズル

  63. 63 : : 2015/02/24(火) 18:57:05

    ジャン「げほっ、げほっごほっ……くっ」ヨロッ

    ジャン「(早いとこミカサを見つけねえと、このままじゃ体力の限界が先に来ちまうな…)」ゼエハア


    ジャン「(ああ、どこにいるんだよ…もう大体の場所は回りきったぞ…!)」

    ジャン「(エレンはなかなか戻ってこねえし、マルコは血眼になって俺を捜してるし……くそっ!)」

    ジャン「今日、言わなきゃ…っ、意味がねえのに…!」


    ジャン「…」ゼエ…ゼエ…



    ジャン「…………はあ」




    ジャン「(惨めだな、俺)」

    ジャン「(やっぱこのまま終わるのはカッコわりい、って、飛び出してはみたものの…結果はこうだ)」


    ジャン「(…当日に熱出して…それでも必死の思いで捜し回るが、あえなく無駄足に終わる……はは、最高のお笑い種だぜ)」



    ジャン「あー、日が落ちてきてら…エレンの奴、無事に渡せたかな…」



    ジャン「(………ん?)」

    ジャン「(エレンの帰りが遅いってことは…まだ約束の場所でミカサとくっちゃべってるのを意味してんじゃねえか?)」

    ジャン「(なんだ…そういうことか!まさかと思って倉庫裏だけは捜しに行かなかったが、とんだ盲点だった…!)」


    ジャン「そうと決まれば話は早い!待ってろよ、ミカサ!」ダッ

  64. 64 : : 2015/02/24(火) 21:05:31

    ジャン「…と、思って来てみたけど」

    ジャン「(現実は非情だな。誰の姿もねえ…)」

    ジャン「(まあ、花束渡せただけでも良しとするか。ここにエレンとミカサがいない…イコール、それは成功したっていう証しだよな)」



    ジャン「っはー……まずい、限界が来ちまったみてえだ…」フラァッ


    ジャン「(せめてプレゼント渡した時の、あいつの喜ぶ顔…見たかったな…)」

    ジャン「お…なんだ、あそこの木の影に誰かの後ろ姿が見えるぜ……はは、ついに幻覚症状まで出てきたか。こいつは相当やべえ…

    ジャン「は!?後ろ姿!?」バッ



    ???「…」スタスタ


    ジャン「(くそ、あたりが暗くてよく見えん…が、間違いねえ!ありゃきっとミカサだ!)」

    ジャン「(やったぜ…俺の運もまだまだ捨てたもんじゃねえな!)」グッ

  65. 65 : : 2015/02/24(火) 22:31:29

    ジャン「な、なあ!おい!」

    ???「」ビクッ

    ジャン「ちょっと話がある…あ、そこでいい。そこでいいから、聞いてくれ」

    ???「…」

    ジャン「その…情けない話だが、面と向かって言うのが恥ずかしくてよ…えーと、コホン!」

    ジャン「お、俺は…」

    ???「…」



    ジャン「…俺は……エレンのことが、ずっと気に入らなかった」


    ジャン「初めて会った時から、馬鹿な奴だなとは思ってたよ…しかも大層ご立派な夢語るくせして、成績はふるわないときた」

    ジャン「実力差は月とすっぽん。もちろん、舐めてかかったさ」フッ


    ジャン「けど…俺が余裕ぶっこいて胡座をかいてるうちに、あいつは着々と力をつけていって、ついには去年の考査で俺を抜きやがった」

    ジャン「正直いって、ムカついたね。それと同時に愕然ともした…」


    ジャン「馬鹿にしてた奴に、いつの間にか差をつけられたんだからな。そんでヤケにもなりかけた」

  66. 66 : : 2015/02/24(火) 23:08:00

    ジャン「だがそんな俺が、あのまま落ちぶれずにすんだのは…お、お前のおかげなんだ」

    ???「…」

    ジャン「なあ、一昨日発表された…冬季考査の結果、知ってるか?俺がエレンを抜き返したんだぜ?はは…めちゃくちゃ嬉しかったなあ」



    ジャン「……あれは、その…お前がいたから…頑張れたんだよ」



    ジャン「だから、結果が出たその日に告白しようと思った。プレゼントも買った」

    ジャン「でも直前で怖気付いて…そのまま日付も変わっちまってな」

    ジャン「…また次の日も…勇気は出なかった」



    ジャン「そしたらあのエレンが塞ぎ込む俺を心配してやって来てさ、あまりのしつこさに事情を説明したら『じゃあ俺が練習に付き合ってやる!』とかなんとか…」


    ジャン「…だから昨日はたくさん練習したんだ」

    ジャン「んで今日、練習の甲斐あってか恐怖心は見事に払拭されたんだが…今度は体調の方がだめだった」

    ジャン「もういいや。花が無駄にならないうちに花束だけでも渡そう…って、プレゼントをエレンに託したよ」



    ジャン「感謝の気持ちが少しでも伝わりゃいい。それだけでもう…満足しようってな」


  67. 67 : : 2015/02/24(火) 23:44:53

    ジャン「なのに…気付いたら、医務室のベッドを飛び出してたんだぜ?自分のこととはいえ、本当すげーよ」ハハ…

    ???「…」

    ジャン「……ここまできたら分かるよな」


    ジャン「きっとお前は、俺を恋愛的な意味で意識したことなんかないんだろう」

    ジャン「いや、それ以前に眼中にないのかもしんねえ」

    ジャン「けど…俺は違う」


    ジャン「その綺麗な黒髪や、花が咲いたような笑顔に惹かれてるんだ…」スタスタ




    ジャン「俺と付き合えとは言わない」スタスタ

    ジャン「俺だけを見ろとは言わない」スッ

    ジャン「ただ…少し、こっちを振り向いてくれるだけでいい」ガシッ


    ジャン「この思いに対する答えがなんであろうと、とにかく聞いてくれ」



    ジャン「俺は…俺は、お前のことが…!」グイッ

  68. 68 : : 2015/02/25(水) 00:04:20



    マルコ「ジャン…」ザッ

    ジャン「好きでっおいちょっと待て」



  69. 69 : : 2015/02/25(水) 00:33:19

    マルコ「は、はは…驚いたな…うん」

    ジャン「」

    マルコ「君がそんなことを思っていたとは…気付きもしなかったよ」

    ジャン「」

    マルコ「なんかごめんね…」

    ジャン「」



    マルコ「…ジャン?」ギュッ

    ジャン「そっ、その穢れた手を離せええっ!!」バッ

    マルコ「わっ!に、握ってきたのは君じゃないかっ!?」

  70. 70 : : 2015/02/25(水) 00:36:48

    ジャン「マルコ?え、マルコ?マルコなの?なんで?」

    マルコ「ジャン、あの…」

    ジャン「そうだ、俺はジャンだ。だけどお前はマルコだよな?あれ?」


    マルコ「う、嬉しかったよ」

    ジャン「……………は?」


    マルコ「相手が誰であれ、好意を持たれるのは喜ばしいことだから…//」

    ジャン「やめろ顔を赤らめるな」

    マルコ「僕に君の気持ちに応えられる自信はないけれど…でも

    ジャン「ストーップ、お前は盛大な勘違いをしてるんだ。だから今すぐ口を閉ざそうぜ?な?」

    マルコ「…//」

    ジャン「やめろ顔を赤らめるな」



    マルコ「このことは…僕の心の内に秘めておくよ。じ、じゃあねっ」ダッ

    ジャン「まっ、待て!まだ誤解が解けて…行くなマルコ!マルコォォ!」

  71. 71 : : 2015/02/26(木) 21:27:04
    ーーーーーーー
    ーーーー



    エレン「…」チラッ

    ミカサ「エレン、食事中に後ろを向くのは行儀が悪い」

    エレン「へいへい」

    アルミン「どうしたの?さっきから同じ所を見てるみたいだけど…」

    エレン「んー、ちょっとジャンの様子が気になってな…」

    アルミン「ジャン?…ああ、夕べから元気がないみたいだね。まだ熱が残ってるのかな?」

    エレン「…いや…違うと思うぞ」チラッ

    ミカサ「また。行儀が悪い」

    エレン「うるせえなあ、それよりこの花瓶どけろよ。幅とって邪魔だろ?」

    ミカサ「いいえ。そばにおいて、大事にすると決めた」フルフル

    アルミン「聞くところによると、昨日はその花瓶を枕元に置いて寝たらしいよ」

    エレン「うわ、あの狭いベッドでか?花粉症になりそうだな」

    ミカサ「もうなってる」クシュン

    エレン「今すぐ花瓶をどかせ」

  72. 72 : : 2015/02/26(木) 21:27:23

    コニー「おーいジャンー」ユサユサ

    ジャン「」

    コニー「朝だぞー、起きろー」ユサユサユサ

    ジャン「」

    サシャ「何してるんですか?」

    コニー「見ての通りジャンを揺すってんだ」

    サシャ「いえ、それは分かるんですけど」

    コニー「コイツ、今朝は白目向いたまんまなんも反応しなくてさあ」

    サシャ「へー」ガツガツ

    コニー「オイ俺が説明してる間に俺の飯食うなよ」

    サシャ「隙を見せた方が悪いんです」ガツガツ

    コニー「ああ、ジャンの飯も食われてく…」


    マルコ「やめなよ、サシャ。僕の朝食をあげるからさ」コトッ

    サシャ「神様ー!」ガツガツ

    コニー「ついでに俺の飯も返してほしいぜ」

    サシャ「…吐けと?」ピタッ

    コニー「そういう意味じゃねーよ。吐く準備すんな」

    マルコ「あはは…ジャンの面倒は僕が見ておくから大丈夫だよ、コニー」

    コニー「そうか?じゃあ俺、あっち行ってくるわ」ガタッ

    サシャ「え、なんでですか?」

    コニー「食い物バキュームから離れてえの!いいか?ついてくんなよっ」スタスタ

    サシャ「はーい」テクテク

    コニー「ついてくるなって言っただろーが!」

  73. 73 : : 2015/02/26(木) 21:27:57
    マルコ「ふう…」

    マルコ「ジャン?残ったご飯だけでも急いで食べちゃえよ。また、いつサシャに盗られるかも分からないし」

    ジャン「」

    マルコ「…僕が食べさせるぞ」

    ジャン「ハッ…いや、いい!いい!自分で食えらこんなもん!」ブンブン

    マルコ「それは良かった。はい、スプーン」スッ

    ジャン「…」

    マルコ「…どうして受け取らないんだよ」


    エレン「よう、ここいいか?」

    マルコ「あ、エレン。どうぞ」

    エレン「おお…相変わらず元気ねーなあ」ガタッ

  74. 74 : : 2015/02/26(木) 21:28:38

    エレン「昨日は失敗したのか…?あれ、ミカサを捜しに出てったんだよな」コソ

    ジャン「いんや…成功もなにも、大成功だぜ…」グッタリ

    エレン「え?成功?…その割りにはあんまし嬉しそうに見えねえけど」


    マルコ「なんだい、何の話?」

    エレン「んー?あー…ジャンとマルコは仲が良いなって


    ジャン「ばっきゃろー!!」バチ-ン‼︎

    エレン「ってえ!!てめ、何しやがる!」ガタッ

    ジャン「俺とマルコの仲は禁句中の禁句じゃボケ!察せよ!」

    エレン「なにをだよ!」


    マルコ「ちょっ、ジャン…!落ち着けって!」グイ

    ジャン「さ、触るな!」バッ

    マルコ「うっ…あ、うん…」シュン

    エレン「…おい、ジャン。止めてくれたマルコにその態度はねえだろ?お前からすればかけがえのない存在なんだ、もっと大切にした方がいいと思うぞ」

    ジャン「あああ珍しくまともなこと言ってんじゃねえよおおお」

  75. 75 : : 2015/02/26(木) 21:30:04

    マルコ「いいや、いいんだエレン…多分、ジャンは恥ずかしがってるだけなんだ」

    エレン「?…恥ずかしがってる?」

    マルコ「昨日のことが…あったからさ」

    エレン「???…昨日のこと?」

    ジャン「もういい。それ以上エレンに無駄な情報を与えるな」

    エレン「ジャンは昨日…えーと、倉庫裏に行ったんだよな…?」

    マルコ「そう、それで僕に…」

    ジャン「そっから先は俺が説明する!!」バッ


    ジャン「確かに夕べは倉庫裏に行って、その…マルコに告白した!だが、それは手違いであって…」

    マルコ「もー、その言い訳聞くの187回目だよー」

    ジャン「……ってな具合に、マルコは俺の弁解を一切流しちまうんだ。エレン助けてくれ」

    エレン「へーマルコに告ったのかー、おめでとう!」

    ジャン「頼みの綱が脆く儚く呆気なく寸断された音がするぜ」

  76. 76 : : 2015/02/26(木) 21:32:02

    エレン「どうした?もっと喜べ二人とも、ほら!」

    マルコ「エ、エレン…あの…」

    エレン「ん?なんだ?言いたいことがあるならはっきり言ってくれよな」

    ジャン「じゃあ遠慮なく。祝ってんじゃねえよバーーーカ」

    エレン「えっ…」

    マルコ「ごめん…悪いけど、そういうことなんだ」

    エレン「あっ…まさかフラれた…?」


    ジャン「なっ、まだ(ミカサに)フラれちゃいねえよ!」

    マルコ「うん、まだ(ジャンを)フッてはいないんだ」


    エレン「なら今ここで答え出しちゃえよ、面白そうだし」

    ジャン「面白がるなバカ。これは余興なんかじゃねえんだぞ?一つの友情が死滅するかどうかの一大事だ」

    マルコ「えっと…」

    ジャン「言われた通り真面目に答えを考えんなよ」

    コニー「おーい!」

    マルコ「ん?コニー?」

  77. 77 : : 2015/02/26(木) 21:37:35

    コニー「面白そうな予感がするから戻ってきたぜ!俺も混ぜろ!」

    サシャ「私も混ぜてください!」ヒョコ

    ジャン「げえ、爆弾が二つも投下された」

    エレン「いいけど、これは難しい問題なんだぜ?それに二人だけの問題でもある」チラ

    コニー「問題…?うへ、座学の話か?」スス

    ジャン「そうだよ、だからお前らにゃ縁のない話で

    エレン「いいや恋愛的な問題だ」ズバッ

    サシャ「詳しく聞かせてください!」ガッ

    ジャン「初めは引き気味だったのに死に急ぎ野郎のおかげで食い気味に進化したぜちくしょう」


    コニー「なー、二人の問題とか言ってたけどよ…二人って誰を指してんだ?」

    マルコ「あ、えっと…その」

    サシャ「もしかして…ジャンとエレンのことでしょう!」

    ジャンエレ「んなわけねーだろ」

    サシャ「あれー?」

    コニー「息はぴったりなのに…ん、分かったぞ!ジャンとマルコだな!」

    ジャン「こういう時だけ冴えやがってこの、いがぐり頭がっ!!」

    マルコ「ジ、ジャン!彼らを無駄に刺激しない方が…」

  78. 78 : : 2015/02/26(木) 21:38:51

    コニー「やっぱそうか!おい、みんなー!ジャンとマルコが…えーと、恋愛的で難しい二人だけの問題を抱えてるらしいぞ!だから俺達で助けてやろうぜ!」ガタッ

    ジャン「」

    マルコ「」


    サシャ「うーん、恋愛的な問題の内容って…結局なんのことなんです?」

    エレン「ああ、ジャンがマルコを好きってことだよ」

    サシャ「なるほど!みなさーん、ジャンはマルコが好きで悩んでるらしいです!私達で相談に乗ってあげませんか?」

    ジャン「」

    マルコ「」

  79. 79 : : 2015/02/26(木) 21:43:31

    ユミル「うわ、あいつそんな趣味だったのか…きもちわりー」

    クリスタ「ユ、ユミル!」

    アニ「くだらない…どうでもいいよ」チラッチラッ

    ミーナ「それにしては見過ぎじゃない?」

    ライナー「まさか…昨日、医務室で聞いた告白の言葉は、ここに繋がってたのか?」

    アルミン「それより恋愛に無頓着なエレンが関与していることが恐ろしい」


    ミカサ「…愛の形は人それぞれ」ガタッ


    ミカサ「もし、ジャンを馬鹿にする人がいるのなら…私と拳を交えてお話しよう。考えが改められるはず」スッ

    ユミル「はーい暴力はんたーい」


  80. 80 : : 2015/02/26(木) 21:46:47

    エレン「ミカサ…お前、ジャンをそこまでして応援するなんて偉いな!」

    ミカサ「…//」

    アルミン「これが狙いか」


    ジャン「だめだ…完全に詰んだ…ハードモードだ…」ブツブツ

    マルコ「ジ、ジャン…」



    マルコ「強く…生きよう」ポン

    ジャン「うるっせえ!!」バッ





    ーー後に彼の成績は伸び悩み、訓練兵団卒団の頃にはエレンを下回る結果となった。
  81. 81 : : 2015/02/26(木) 21:49:00
    おしまい
    二人の短編を書こうとしたつもりがまったく逆をいってしまいました。そしてベルトルトくんごめんね
  82. 82 : : 2015/03/18(水) 00:17:58
    面白かったです。乙
  83. 83 : : 2015/07/22(水) 21:58:03
    >>82
    ありがとうございます!
    泣いて喜びます!

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33_brilliant

燦々

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