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この作品は執筆を終了しています。

◆自由の社畜◆❺~黒い球の部屋~

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  1. 1 : : 2015/01/23(金) 17:48:07


       ~前書き的な何か~




    はい、おひさしぶりです。
    なんとなくだらだらと書き続けている
    ものの・・一応5つ目の物となる
    今回ですが・・

    またしても3回目と同じ様に
    進撃要素薄め&他作品メインと
    見ても大分中途半端であります故、

    その但し書きについても長々と
    お付き合いいただく形となってしまう
    やもしれません。


    恒例の読む気すら失せる長々とした
    注意点の始まりです。




    以下、当文章群の基本的
    注意事項です




    ※一応ガンツ×進撃の巨人のクロスです※



    ・・・はい、以上の文章だけ見れば・・


    きっとエレン達一行が例の部屋に
    赴いて、巨人化の力を
    使ったり使わなかったりして
    スーツだけで充分なのに立体機動も
    使って応戦してみたり、、

    東京チームが突如転送された先の
    巨大な壁に困惑しながらも

    超大型巨人と対峙し、
    やたらと語尾に『ッ』をつけて
    ひっきりなしに何かを叫びながら
    Xガンを連射する・・

    と言った様な展開を連想
    されてしまうかと思うのですが・・


    残念な事に、これは私の勝手に
    書いているおふざけ全開の現パロに
    GANTZの世界観がお邪魔しにいったような
    形・・・ですので、多分これまでのあらすじ
    等何も知った事でない人がこれを見たら
    ・・・・



    『ケニーのポジションがマジ意味不明』



    『この兵長なんか変だぞ』



    『わけが分からないよ/人◕ ‿‿ ◕人\』



    と、いったふうな具合に疑問符の
    嵐となること請け合いだと存じます。

    なので、もしお読みになってくれる方が
    万一・億が一いらっしゃった場合は、

    この金魚のフンの如く間延びした
    長い文章共をあまり深く考えず
    読み流してくれれば幸いと存じます。
  2. 2 : : 2015/01/23(金) 17:49:00



      ※物凄くふざけた内容です※



    もうキャラクター崩壊を通り越し、
    作品キャラ、世界観、ジャンル、
    全ての垣根をお構いなく取り払った
    結果、本当に何が何だか
    分からないものができ始めました。



    ※エログロ描写について※

    今回は作品の土俵が土俵ですので
    スーパーの小競り合いとはいきませんね。
    流血も相応にあるでしょう。

    エロは多分ありません。




    ※一応現パロという形になります※


    一応です。何だかよく分からないもの
    ですので何とも言えませんが・・



    ※原作ネタバレも思いっきりあります※

    主人公の名前が一応そうなると
    思いますので一応原作全巻
    (但しガセネタ説が有力。現在15まで)
    及び、限定版付属DVD


    突然の来訪者・困難・悔いなき選択


    それから、リヴァイさんがメインである
    都合上各種スピンオフもその括りに
    入ります。悔いなき選択全巻等ですね。


    見ていない人は留意お願いします。



    今回GANTZのクロスという事もあって、
    其方のネタバレもあります。

    ・・ただ、この作品、読んだことが
    ある方は良く理解できていると
    思いますが、作中における詳細説明は
    殆どと言っていいほどありませんので、

    随所に挟まる、wikiの二番煎じみたいな
    長文説明項にしても、ほぼ考察みたいな
    扱いになっています。・・ので、

    コレを“ネタバレ”としていいのかは
    正直微妙な所。




        ※ミカサチートです※

    流行りのエレンチート、ならぬ
    ミカサチートです。

    前々からそう決めていたのですが
    ミカサが目を覆いたくなるほどの
    チートであります。
    (原作でもそういう扱いですけどね)





    ※コメントに関して※

    あまりにふざけた内容ですので、
    一読closeは最早当然の反応と言えます。
    ・・ですが稀有な事にそれでもコメントを
    頂ける事が稀にあります。私はそれは
    非常に嬉しいので必ずそれを確認次第
    レスを返させて頂きますが、
    SSNOTEの方針に基づき、これらの
    コメント、及び自身のレスに至っても
    一定時間で、非表示に切り替えさせて
    頂くと思います。

    何かありましたら、グループの方にも
    是非どうぞm(__)m


  3. 3 : : 2015/01/23(金) 17:49:47


    ※行数に関して※


    ここまで見て来て直ぐにお気づきに
    なられると思いますが、私の書くものは
    ほぼ全てにおいてレス時を除き、
    携帯画面幅に合わせた改行を行って
    おります。・・ので、

    パソコンで読んで頂いている方には
    すこぶる不快な改行ペースだと存じますが、
    それもご容赦頂けると助かります。
    (ノД`)・゜・。



    以上で一応思いついた事は全て書いた
    形になりますが・・まだ何か
    かき忘れた事が無い訳でも
    無い気がしますので・・随時書き足して
    行くことになるやもしれません。



    それが誰かの役に立つのかどうか、
    それ自体は度外視するにしても( ;∀;)



  4. 4 : : 2015/01/23(金) 17:50:34











    ―海月荘202号室・リヴァイ部屋―






    リヴァイ「・・・・・・・―――」




    長い一日が・・終わった。


    ようやく肩の荷が下りたと言って
    差支えのない自由時間の到来だ。




    朝の特異個体(オサムシゴキ)との対峙に始まり

    ペトラとの約束を果たし、こうして
    念願でもあった自宅からのアクセス
    環境を得て、これでもう態々SSの
    書き込み、及び執筆に外出を挟む
    必要も無くなったかと思いきや・・・


    今度は隣の隣にまた厄介な身内が
    越してきちまった・・。
    ケニー(ジジイ)がどういう目的で態々
    こんなオンボロアパートを借りたのか
    定かじゃねえが・・絶対に一つだけ
    言える事があるとすれば、それは・・




    間違いなくロクな理由は無いという事だ




    先程さり気なく奴の部屋備え付けの
    電気メーターを見てきたが・・


    ラジコンヘリのプロペラもかくやという
    猛烈な勢いで高速回転していて最早
    マーキングラインが逆に残像として
    ゆっくり回って見える始末。


    ブレーカーとか、メーターの仕組みとか
    から考えてもまず突っ込みどころ
    満載な回り方をしていた訳だが・・・


    つまるところこの有様は
    通常家電では有り合えない消費
    電力の“何か”を常時稼働させている
    という事実の証以外何物でもない。




    リヴァイ「(変な事企んでねぇといいが)」



    こと、あのジジイに関する案件では
    俺の警戒心を逆撫でされる気配しか
    感じ得ない為、こうして考えるだけで
    何か無為な形で時間を強制的に消費
    させられている気がして非常に
    気分が落ち込んでくる。




    ・・・・・・・・




    リヴァイ「(いかんいかん。折角一日の
         大半の工程を終えて・・今、
         この時から俺の真の一日、その
         集大成を飾る"趣味の時間"が
         始まろうとしているのに。


         マイナス思考から執筆に臨む
         ことこそ作業の遅延と後味の
         悪さを生み出す原因として
         もっとも避けるべき悪癖だ。


         俺が書く話には当然俺の
         心象風景が投影される
         事になるのだ。・・ならば

         せめて後で見直す際に書いて
         良かったと思える物を
         書き上げられる様・・・

         何時いかなる時も楽しんで
         執筆に赴くべきだ・・)」

  5. 5 : : 2015/01/23(金) 17:52:54




    リヴァイ「、~~」キョロキョロ
         (゜-゜)



    ジョウジ共(黒いアイツら)はいない。
    騒音、振動、特になし。新聞屋の勧誘
    巡回時間も過ぎている・・・



    リヴァイ「(さて・・先ずは執筆から
         行きたいところだが・・
         各フォロワーのタイムライン
         の確認といくか・・。
         折角ネット環境が揃ったんだ。
         まずは自室から接続できる
         その喜びを今ここで一度
         味わっておくのも悪くは無い)」



    誰もその様子をこの場で見ているものは
    居ないが・・やはり傍から見た場合には
    全く感情の起伏など感じ取れない
    リヴァイのその内心は・・



    お年玉で購入したばかりのゲームソフトを開封
    する寸前の小中学生並に高揚していた。

    玄関傍に置いたままの携帯ショップ袋に
    化粧箱同封のままの状態で入れていた
    携帯を取りに立ち上がるその足取りすら
    軽やかな物。



    だがそんな彼の至福のひと時は・・・
    やはり当然の如く今夜も
    ご都合主義優先な妨害の煽りを
    喰らう事になる。



    彼にとっての安息の日々は実に遠く・・・
    それは全く無い訳ではないが・・


    言うなれば、巨万の富を築く繁栄と、
    深追いからの失墜を幾度となく繰り返す
    あの・・国民的長寿漫画のサンダル巡査
    の運命と同様に、簡単には趣味の
    安息へたどり着ける展開に進める訳にも
    行かないのである。




    ・・・物語の性質上・・・。




    仕方なく。

  6. 6 : : 2015/01/23(金) 17:54:46




    リヴァイ「おい・・・聞こえたぞ。

        なんだ今の
        ナレーションは・・・・・?

        マジでいい加減にしろよ・・?
        よく考えても見りゃ、これは
        元々日常系の緩やかな現パロ
        になる筈だったんだ・・
        それがどうだ・・?

        一話目じゃアイオニオン ・ ヘタイロイ((害虫)王の軍勢)
        喰い尽くされる一歩手前まで
        行って・・・

        二話目では初っ端から
        ジジィ自作・ワクワクさんクオリティの
        ハンドメイドショットガンで、
        顔面をクッキークランチにされかけた。
         

        ・・・これのどこが日常系なんだ」





    しかし・・・そこで
    リヴァイの耳にかかる一つの雑音....







    リヴァイ「(溜息)...こっちの都合は
         お構いなしって訳だ」




    リヴァイ「・・で・・?何だ・・
         雑音・・・?雑音なんて別に
         ・・・・」







    ジ・・・・

        ジジ・・・・・・  ジ・・・


      ジ・・・・








    リヴァイ「なんだ・・・この音は・・」



    部屋の中心部、丁度リヴァイの
    心臓の次の次くらいに大事なノートPC
    の辺りが発生源とみられる・・微かな、
    それでいて耳に障る電子音。


    そのチリチリとした異音は・・
    PCのHD駆動音とも少し違う。


    特にその音以外目につく異常は
    感じられなかった・・・。



    “途中までは”




    リヴァイ「・・・??!なんだ・・?!」




    ジジジ........


    目を凝らして辺りを注意深く伺っていた
    リヴァイの目に留まる、一つの異変。


    丁度ノートPCを乗せているミニテーブルの
    真下辺りから・・つまり畳の上に徐々に
    何かの“輪郭がせりあがってくる”
    ではないか。



    リヴァイ「・・・?!・・・??!?」



    目の前にて現在進行形で起こっている
    超常現象に、思わずその細い目を
    目一杯に見開き、事の成り行きと

    ノートPCのこの後の顛末によっては・・

    身をもってこの異常事態から
    大切な宝物を奪取しに飛び込まなければ
    ならないのか・・・と、


    リヴァイが覚悟を決めかけたその時。


  7. 7 : : 2015/01/23(金) 17:56:22





    ダン!ダン!ダン!





    リヴァイ「」
        (ビグッ!!)




    ケニー「ぅおお~ぃ!!リヴァ~~イ!
        居るか今?!居るよな!!

        さっきの今だし、電気
        付いてるもんな!?ちっとドア
        開けろや!!確認したい事が・・」




    バンッ!
    (開扉)

    ガシッ!!



    リヴァイ「テメエ!!コレはお前の
         嫌がらせか!!何だあの、
         下から徐々にせり上がって
         くる・・・ってぉ、、オイ・・!」





    勢いよく扉を開け放ち、
    ケニーの胸倉に掴みかかるリヴァイ。
    そこで座敷を振り返りつつ、


    どう控えめに見積もっても常識外れの
    権化ともいえる自らの叔父の仕業にしか
    見えないこの状況に怒り狂い、
    当たり散らすが・・


    その目に飛び込んできたのは、
    せり上がってきた“何か”に自らの
    ノートPCが遂にすっぽりと埋もれて
    しまった悪夢のような光景であった。






    リヴァイ「って、テメェおいジジイ...!
         ありゃ、ちゃんと元に戻るんだ
         ろうな!!一体何なんだアレは!」
         オロオロオロ



    リヴァイの貴重な狼狽シーン。

         


    ケニー「アチャァ・・・・やっぱ座標を二部屋分
        間違えちまってたか・・イヤ、まあ
        だが上下がズレなくて良かった
        良かった。」ウン、オマエノヘヤデ




    リヴァイ「全く良くねえよ!!!!#」
         (#゚Д゚)



    ゴゥッ......!




    リヴァイの貴重な咆哮シーン。




    引越し蕎麦の配布も終了し、普段なら
    周辺住民への配慮を怠らないリヴァイ
    にしては非常に珍しい暴挙である。



    それ程までに・・今部屋の中に
    起こっている超常現象に対する怒りは
    リヴァイにとって大きいものであった。

    何せ訳も分らないまま趣味の遂行に
    必要不可欠であるデバイスが突然消失
    させられてしまったのだから。


  8. 8 : : 2015/01/23(金) 17:58:41


    徐々に競りあがってきたその輪郭は
    既に完成されつつあるが・・・
    そのビジュアルは。



    リヴァイ「・・・・な・・んだ・・?
         玉・・・?」




    そこに“出来上がった”のは一つの黒い
    玉だった。・・・かなり大きい。



    二つに割れれば
    人一人普通に入れそうな・・・
    金属光沢を帯びた黒い球体。



    あまり光を反射しない金属の様であるが
    材質が不明とはいえこの大きさでは
    相当な重量に達している筈だ。


    しかしリヴァイにとってその玉が
    何であって何で出来ているかなど
    どうでもいい事であった。





    リヴァイ「おい・・質問に答えろジジィ。
         あの玉に飲み込まれちまった
         俺のPCは・・ちゃんと無事に
         戻って来るんだろうな・・?」:
         ゴゴゴゴ・・・





    ケニー「あんだよお前・・たかがノート
        パソコンだろ?あんぐらいなら
        もっと良いヤツを俺が買って
        やるって..」





    リヴァイ「執筆中のデータはあん中に
         しかねえんだよ・・!
         本体メモリと・・・・
         あのPCに刺さったUSBの
         中身にしかな・・!!

         お前、もしアレが戻ってこない
         なんて事になってみろ・・」
         ギリッ・・・!




    ケニー「・・ったく、おっかねえ
        顔すんじゃねえよ・・!(渋々)
        ...いや、“転送”が途中で
        止まらなかったってことは
        中に無事で残ってるかも
        しれねえな。このまま
        待ってりゃ開くには開くが・・
        お勧めはできねえな・・・。」
        ポリポリ



    リヴァイ「このまま待ってりゃ
         開くんだろ・・?なら待つ
         しかねえだろうが。なんだ?
         お勧めしねえってのは・・

         おいまさか何か厄介な
         ものだとかってんじゃねえ
         だろうな・・?

         そもそもなんなんだありゃ?」





    急に何も無いところから出てきたり
    したあたり、普通に家電類などといった
    まともな物ではないと容易に判断できた
    リヴァイだが、モノがモノだけに
    その外見だけから判断するには
    余りにも用途が不明な物体である。






    ケニー「なんなんだ・・って聞かれると
        一言で表すのが難しいんだがな
        ・・一言で言うなら・・
        兵器・・・?いや、武器・・?」





    リヴァイ「武器っ・・?何だオイジジイ
         ・・お前まさかこんなもん
         街中に持ち出しやがって
        
         ・・ついにテロでも起こそう
         ってんじゃねえだろうな・・・?

         もしそうならお前・・」
         チラ・・





    ケニー「おいおいおい。早合点すんな。
        俺にそんな暇はねーよ。

        寧ろその逆だ。なんて言えば
        いいのかねェ・・・、鬼退治・・
        あとその予行演習といったら
        いいのか・・・。

        つまり俺のやってる事は
        どっちかといえば・・いや、
        どっちともなく間違いなく
        世を救う為の貢献だと思うぜ。
        
        ・・ただ技術の提供元が元だけに
        おおっぴらに出来ないから
        大分秘密裏に行わなきゃ
        いけなくなってるけどな」





  9. 9 : : 2015/01/23(金) 18:01:05



    リヴァイ「・・・言ってる事の意味が
         まるで分らねえんだが・・

         とりあえずここで待ってれば
         PCは戻って来るんだな・・?
         
         なら俺は待つだけだ。
         どれだけ待たされるんだ?」





    ケニー「いや・・待ってるのは良いんだが」
        キョロキョロ




    リヴァイの部屋を隅々まで見渡す
    ケニー。




    ケニー「まあ、別にこの部屋からでも
        一回くらいなら送れるか・・。
        
        しかしアレだ・・このまま
        ここで待ってたらお前・・
        ひょっとしたら生き死にを
        賭けたアレコレに参加する
        羽目になるぞ」





    そう言いつつ、球体へと足を運び、
    何やらその表面を指でなぞるケニー。

    どういう仕組みであるのか玉の表面に
    いくつかのアイコン画像が表示される。




    ケニー「今回は・・ああ。補填が
        無いから面倒は無くていいが。
        ・・しかし参ったな・・・

        こんなことならメンテ先延ばし
        にするんだったなー・・」
        ポリポリ



    腕時計と、玉に表示されたセグを交互に
    確認するや否やかなり面倒くさそうな
    表情を浮かべるケニー。



    リヴァイ「もういい。とにかく簡単に、
         今来たやつにでも分るよう
         3行で俺に説明しろ。
         
         でなければどのような手段を
         もってしてでもこの謎の玉を
         こじ開けて俺の趣味を
         取り戻す。」



    ケニー「いや・・強度的にいっても
        バールのようなものとかでは
        全く歯が立つ程度では
        無いから別にいいけどな。
        ・・そうか、じゃあ3行でな。
       
        3行・・うーん・・3行。」



    リヴァイ「・・・・・・」




    ケニー「よし、じゃあこうだ。」




    ケニー「お前のPCは待ってりゃ戻って来る
       
       だがその為には今から一寸ばかし
       
       命がけの戦いに巻き込まれる事に
       なる。OK?」





    リヴァイ「字余りだ。それに中段は
         いらねえだろ。なんだそれは
         ・・ふざけてんのかお前・・・;


         いや、ふざけてるのは前から
         だったか・・」アタマイテエ..






    ―――命賭けの戦い。





    そんなものはつい先日目の前にいる
    身内に否応無く強いられた経緯がある為


    突然叔父の口から発せられた物騒な
    発言にも一切身じろぎしないばかりか、



    リヴァイ本人は“何言ってんだコイツ・・”



    というくらいの印象しか受けなかった
    が・・・・



  10. 10 : : 2015/01/23(金) 18:03:04



    ケニー「とりあえず説明しても仕方が
        ねー。どうせ事が始まれば
        それしか出来なくなるから・・

        おっと、時間までもう3分もねえ
        それじゃあまあアレだ・・
        案内役を一人寄越してやる。

        後の事はアイツ(▪▪▪)に全部聞いてくれ。
        
        ・・・ホレ。」
        ポン



    リヴァイ「・・・?あ?何だコレは」




    ケニーがリヴァイに渡した物体は・・
    今目の前にあるモノをそのまま
    何十分の一かに縮めたような・・・

    黒い金属製の球体だった。ゴルフボール
    よりは大きい程度の直径だ。




    ケニー「まあ・・・パスみてえなモンだ
        PCをとりに行きてぇなら
        ソイツを手放さず持ってな。」



    リヴァイ「訳が分からねぇ」ゴソゴソ





    悪態をつきながらも言われた通り
    その玉をポケットにしのばせるリヴァイ。






    ケニー「まあ・・季節設定も夏から
        元旦に移ったんだろ。
        そいつは俺からのお年玉って
        事で・・・」スワッ・・






    そう言い残すと、足早にリヴァイの
    部屋から出ようとするケニー。





    リヴァイ「チッ・・・何がお年玉だ。
         ちゃんと片付けるんだろうな
         コレ・・。一両日中に何とか
         しなきゃお前…スクラップ屋
         に売り飛ばすからな」
         



    ケニー「できるもんならやってみなw
        その重さでしかもその直径。
        “転送”ができなきゃ運ぶ事
        さえままならねー。

        ・・・まあ、軽口は
        この辺にしてだな・・。
        アレだ・・・」






    ケニー「死ぬなよ。リヴァイ。」





    バタン...



    リヴァイ「訳のわからない事を。
        (そのお前に先日俺は殺され
        かけてるんだが・・)」




    扉を閉められたその直後・・リヴァイの
    首筋に何か悪寒のようなモノが走る。




    ゾクッ・・・




    リヴァイ「っ・・?」



    今まで生きてきた中であまり感じた
    事のない悪寒。というよりもどこか
    人工的な電気信号のようなものが脊髄に
    走った気がした。



    しかし、その感覚の正体が何であるか
    リヴァイが考える頃には・・・
    その異常は既に始まっていた。




    リヴァイ「・・・?!体が・・動かねぇ・・?」




    そして・・先程の異音が、金縛りの
    ように一切身動きの取れない身体に、
    ハッキリと聞こえてくる。



    しかし・・聞こえるのみであった。
    途中からリヴァイの視界は・・・
    どういう訳か一瞬途切れ、そして
    しばらくすると、自分の部屋ではない
    景色がその目には映っていた・・・


    視界が途切れるまでの僅かな時間に
    目前の黒い玉に起きていた異常、
    そして異音。自らの身体に起きた事柄
    から全てを絞り込んだ結果、


    リヴァイは、自身に降りかかった
    現象が何であるかを瞬時に理解した。
  11. 11 : : 2015/01/23(金) 18:04:52


    リヴァイ「(これは・・・俺の体そのものが
         ・・・さっきの玉同様に・・・
         どこかに飛ばされた・・・
         ってのか?)」




    徐々に回復していく視界。足は
    依然として動かないが、自身の足元に
    視線だけを集中させると・・


    まだ出力されきっていない部分がまるで
    CTスキャンの断面画像のように表示
    されている・・・




    リヴァイ「(コレが・・奴のいってた“転送”
         ってヤツか・・・一体どういう
         カラクリだ・・・)」




    そろそろ足も転送が終わるまで
    間もなくといったところ。不意に・・
    自分より先にその部屋にいたと思われる
    一人の視線と目が合った。




    西「・・・・・・・」




    リヴァイ「・・・」




    そこにいたのは背が低く、目つきが鋭い
    ・・というより他人を寄せ付けない
    雰囲気を纏った、一人の少年だった。


    今時の若者に見られるような脱色や
    飾り気の一切無い黒髪。

    パーカーの下に喉元まで隠れる
    ウェットスーツかなにかを着て、下は
    チノパンを履いている。外見のみで
    偏見を抱くのは良くないことであるが、
    リヴァイ同様、あまり人当たりの
    良くなさそうな目つきから・・

    若干危ない思想や趣味を持って
    いるのではないかという印象を、
    見るものに与えている。




    最初は怪訝そうな顔で無言を貫いて
    いたその少年だったが・・





    西「アンタ・・初めてだろ。慌てないのか。
      色々何が起きてるのかとか・・

      普通なら焦るとこだろ。ここに
      来るまでの事覚えてンならさ・・」





    リヴァイ「・・・聞けばお前が質問に
         答えてくれるのか?」




    何となくだが・・・



    あまり話が通じそうなガキではない。
    一言交わす前にそう直感したリヴァイ
    であった。



    リヴァイ「・・・・・(しかしたった今
         まで俺はオンボロアパートの
         自室にいたはずだが)」



    相手の返答が帰ってくる前に、
    自分が今しがた送られてきたと思われる
    現在地を、その場で見渡して確認する
    リヴァイ。



    そこは・・今まで自分の居たボロアパート
    とは違い、フローリング張りの・・
    小奇麗ではあるものの、本当に何もない
    閑散としたマンションの一室、といった
    印象の部屋だった。


    部屋の中心には先程の黒い球が・・
    厳かに、そして無造作に鎮座している。


  12. 12 : : 2015/01/23(金) 18:07:23



    西「普通さぁ・・・もっとパニくったり
      そこの球に興味示したりする
      ところなんだけど・・その様子だと
      アンタ・・・。俺の時と同じ(▪▪)か・・?」




    リヴァイ「俺に謎かけみてえな事を
         されても困る。俺は・・
         そこの球の中身に用がある
         だけだ・・。ジジイの事情に
         興味なんざさらさらねえ。

         取り返すもんだけ取り返し
         たら・・とっととオサラバ
         するだけだ。」




    西「ハァ・・・・?」




    リヴァイ「・・・・・・?」



    心の底から何言ってんだ?コイツ・・
    という顔をする眼前の少年。



    西「いや・・色々と突っ込みたいところ
      あンだけどまずおまえさ・・・」



    リヴァイ「・・・なんだ」




    西「・・歳、幾つだよ・・?」




    リヴァイ「・・・・・・・」





    まあ・・・この手の質問は今まで何度も
    食らってきた。年上からも然り、
    年下からはその比ではないって
    位の回数をな・・





    西「ああ、意外と歳いってたりしたなら
      悪いけど・・なんていうかホラ。
      身長とかがさ・・余りにも
      ・・なあ?」



    薄ら笑いを浮かべつつこちらにそう
    振ってくる少年・・いや。ガキ。


    分っている・・・皆まで言わずとも、
    俺は今、正真正銘、挑発を受けている
    真っ最中だ。イザベルほど人外沁みた
    若さで見られることはまず無いにしても

    元々誰からも実年齢より確実に若く
    見られる顔である自覚はある。


    ・・おまけにこのナリである。
    目下や、俺をバカにする奴は、まず顔
    よりも先に此方を叩いてくる。


    ・・・しかし相手はどう見ても中高生。


    流石の俺だって反抗期を抜けている
    かどうかすら怪しいこの歳の頃を
    前にして・・多少容姿を嘲笑されて
    それでプッツンしようなどという
    安い堪忍袋は持ち合わせていない。



    これで、結構クソメガネという連れと
    学生時代を過ごし切った経験値は大きく、



    俺もこの歳にしてちょっとやそっとの
    事では怒りゲージが上昇するような
    小心者ではなくなっている。



    リヴァイ「そうか・・だがコレでも
         お前より随分歳をとってる
         方だ。倍じゃきかない年月
         生きてる事になるだろうな」



    西「・・・倍って。マジ・・・・?。
      30超えてるって事・・・流石に
      そりゃウソだ・・」



    リヴァイ「・・・・・」




    西「あ・・・ひょっとしてマジで・・」


  13. 13 : : 2015/01/23(金) 18:09:16



    ジ・・・・ジジジ・・・・・


         ジジ・・・・・




    リヴァイ「・・!」


    またもや先程の異音。

    黒い球から放たれる線状の光が・・

    部屋の中央、丁度その送られてくる
    対象の体高の頭頂部と見られる辺りから
    その輪郭を描き下ろしていく・・・・




    ジジ・・・・・

         ジジ・・・・





    途中までの経過で黒髪の人間だと
    言うことは分っていたが・・・




    西「遅かったな。和...あ・・・・?
      いや・・・・?身長が・・」





    目の辺りまで投影された時点で、予想
    していた人物では無かったという
    肩透かしに首を傾げるガキ。



    しかし・・・そこに“転送”されてきた
    人物は・・俺の知っている・・というより




    “身内”の一人であった。









    ミカサ「・・・久しぶり。リヴァっち。」








    リヴァイ「ミカサ・・・?!お前か、
         ジジイの言ってた案内人って
         のは・・・?」




    ミカサ「そういうことになる」



    そこに現れたのは俺の親戚、従妹にあたる



    神童にして超人、そして人外・・


    と、普通の人間にはまず与えられない類の
    称号を欲しい侭にしている・・・・




    一人の少女の姿だった。



  14. 14 : : 2015/01/23(金) 18:11:13







    ~現在公開可能な情報㉕~




    ミカサ・アッカーマン




    超越者。



    リヴァイの従姉妹にあたる
    黒髪長髪・15歳の少女。



    生物的に寸分の隙も無く、体力、
    知力共に人智を超えた存在。

    特に体力に関しては説明するのも
    困難な程人間離れしており、



    “幅15メートルまでの河川なら
     水没せず『水面』を走って渡れる”



    “線路用の釘を素手で曲げる”



    “並のフォールディングナイフ程度では5㎜しか
     切っ先が喰いこまない鋼の様な腹筋”




    等と言った怪物的特技(?)を有している。


    また、生まれ持った特殊な免疫寛容臓と
    それに対をなす形で備えた免疫抗体の
    賜物で、あらゆる毒薬物、そして
    病原菌に対する抗体を持つ。


    つまり免疫を逆手にとったアナフィラキシーショック
    すらも克服しているという奇跡の様な
    身体を持って生まれた。

    近い内に地球を未曾有の恐怖に
    叩き込むAEウィルスやGウィルスといったものに
    対しても完全な抗体を持っている為、
    某研究機関よりの強い要望の末、

    ミカサ自身の“ある目的”の為にその
    総動員指揮権を譲渡する条件で、
    現在彼女のDNAマップを元に製造された
    クローンが1万体程存在している。


    クローンミカサのポテンシャルは
    オリジナルの30%以下と数値上では
    低めに感じるが、それでも片腕で
    バイクを放り投げるくらいの駆動力は
    持ち合わせている為、

    一万体総勢が雁首を揃えれば
    充分驚異的な軍勢である。


    それらの人員、そして計画には
    なんとなくというかやっぱりというか
    ケニーも一応絡んでいる為、
    オリジナルの他1万人の秘匿には
    彼の再現技術の一つ、

    “周波数”なる物の不可視効果で常に
    その身を周囲の景色同様に擬態しつつ
    彼女の活動領域、周囲3キロ圏内を
    カバーしている。

    尚、当再現技術は効果的には
    光学迷彩に近いもののそれとは
    全く原理が別の物であるとのこと。

    しかしこれらのぶっ飛んだ設定もまた・・
    話のジャンルがジャンルだけに恐らく
    後半部分は殆ど役に立たない設定である
    ・・・・・と思われる・・・・





  15. 15 : : 2015/01/24(土) 00:39:24







    こうして会ったのは何年ぶりの事か。



    アイキャッチの説明文を読めば、
    その、マジメに読む気すら失いそう
    になるぶっ飛んだ身上都合から伺える
    と思うが・・・まあとにかくブッ飛んだ
    従妹なのである。


    あまりに周囲の人間と規格が異なる為、
    現在はどういった在学形態をとっている
    のか把握していなかったが・・




    リヴァイ「お前がわざわざ呼ばれてる
         って事はこれは・・そんなに
         急を要する事態なのか・・?」




    ミカサ「説明が・・・難しい。

        でも叔父さんのお手伝いは一応
        人類の生存にかかる大仕事
        だから。これはその前準備
        のようなもの。

        私個人の目的はそれとは
        別だが」




    西「・・・・・・」




    先程まで一人でこの部屋や球の事に
    ついて、自分は何でも知っていると
    いったような、謎の自信感に溢れて
    いた目の前のガキだったが・・


    俺とこいつの余りに緊張感の欠片も無い
    会話と、明らかに事の裏事情を
    知っているといったミカサの態度に
    あっけらかんとしている。





    西「おまえ・・いや、そっちの
      ガキだけど・・“カタストロフィ”を
      知ってる人間なのか?俺会うの
      始めてな気がするけど」




    こいつも中学生くらいなので
    たいして歳は変わらないと思うが。




    ミカサ「・・・間違いなく初めて。
        今回はヘルプに呼ばれたから
        たまたまこの東京エリアに
        手伝いに来た。」





    西「・・・ヘルプだ・・・?」





    ミカサ「あまり気にする必用は無い」
        チョイチョイ



    リヴァイ「・・・?」


    そう言うと、リヴァイに手招きして
    案内しようとするミカサ。


  16. 16 : : 2015/01/24(土) 00:40:28


    ミカサ「来て。リヴァっち。今から
        この部屋についての大まかな
        “ルール”を説明する。
        困惑していると思うけど・・・

        命に関わる事だから、
        素直に言うとおりにして
        くれると非常に助かる。」
        ガチャ・・・



    西「(あいつ・・部屋のブレードも
       乗り物も知ってるのか。
       一体どういう立場の人間だ?
       まさか・・“資産家”の内縁か?

       いや・・それなら“スーツ”を
       着てないのは変だ)」



    未だ事が始まるまでの時間に余裕が
    あるのを知っているのか、落ち着いた
    様子で隣の部屋への移動を促すミカサを
    見て、その真意を測ろうとする西。



    西「(しかも・・転送に関しても俺達が
      把握しきれていない事を知って
      やがるカンジだ。見たとこ
      通常枠で死んだ後にここに来た
      他の奴らとは明らかに違う。

      んでそれは・・・多分あのチビ
      も同じか・・・)」




    ミカサに連れられて案内された部屋には

    ・・最も目を引く物としては、一台の
    単輪バイクの様な・・明らかに市場に流通
    したりなどはしていない、

    且つナンバープレートも前照灯も
    付いていない謎の乗り物・・の様な
    モノが置かれていた。



    それ以外には床に直接数本、
    刀の柄の部分のようなものが
    並べられている。

    どれもマッドブラックの金属材質で
    あり、飾り気の欠片も無い。



    この乗り物のような物体だけでも
    見た目的には落雷のエネルギーでも
    使えば来年へタイムスリップ出来そうな
    雰囲気を醸し出してはいる。

    現実には某シューズメーカーの
    靴紐収束機能付きの靴しか、あの映画の
    作中における先進技術は今のところ
    再現されていないらしいが。





    リヴァイ「・・・・・・・・」




    基本的に・・こいつはつまらねえ
    ジョークを口にする奴じゃねえ。


    ・・つまり、こいつが言う通りに
    しろと言った事には基本何でも従う
    のが安全牌であり、今までの経験からも
    それは疑いようのない事実である。


    昔一緒に山で遊んだ際に熊、猪、野犬と
    害獣三種の盛り合わせによる立続けの
    襲撃を受けた際も・・・

    こいつの機転の効いた対応のお陰で
    何事も無く夕刻前に下山まで
    漕ぎ着ける事が出来たという実績がある。




    リヴァイ「仕方が無ぇ・・だが一つだけ
         聞きたいことがある。
         
         この・・・ジジィの茶番は、
         一体どれ位で終わるんだ・・?

         どうせこのパターンだと・・
         部屋から出られねえとか
         
         催し物を無視して帰宅する
         事がルールに抵触するとか。

         ・・そういうオチだろ」



    心なしか・・いつもより数グラム分、
    頭が重い気すらするしな。この感覚が
    気のせいで無いとするならば・・




    ミカサ「・・・流石・・・リヴァっち。
        今・・・この部屋に転送された
        時点でこの部屋にいる全員には

        自動転送で爆弾がセットされて
        いる。これは転送を使用する
        上でのデフォルトなので・・
        オプションから外すことが
        出来ないから・・今回だけ我慢
        してほしい。」




    リヴァイ「爆弾っておい・・・;。
         (溜息)・・・まあいい・・

         お前に文句を言っても事態は
         何も前に進みゃしねえ。」




    ミカサ「話が早くて助かる。・・最初の
        質問に答えよう。」

  17. 17 : : 2015/01/24(土) 00:42:50




    リヴァイ「・・・ああ?」




    ミカサ「今回のミッションの制限時間
        だが・・おそらく60分位だと
        思う。」




    リヴァイ「一時間だと・・・?!
         ふざけるな・・・俺は一刻も
         早く自分の部屋に帰って
         SSを・・・!!!」



    ミカサ「しかしそれは普通に制限時間
        まで粘ろうとした場合の話。
        今回は私も居るし・・さっきの
        一人と・・あとこれから来る
        一人は中々得点が高い。

        加えてリヴァっちもいるなら、
        多分だけど・・・
        もっと早く終わらせられると
        ・・思う。」




    リヴァイ「さっきから全くこの集まりの
         目的と意図が見えないんだが。
         ジジィは俺達に何をやらせ
         ようとしてんだ?」




    ミカサ「何も・・聞いてないの?」




    不思議そうに首を傾げるミカサ。




    リヴァイ「具体的な事は何もな。
         ただ鬼退治だとか・・
         何かの“予行演習”とかって
         事だけ聞いてる。」



    ミカサ「・・そう・・なの。
        でもなんでそれならこんな
        危険な場所にリヴァっちを・・
        叔父さんは一体・・・・」ゴゴゴ・・・



    リヴァイ「(こいつがここまで言うほど
         危険な催しものなのか・・?
         なんだかいまさら不安に
         なってきちまった。)

         いや・・、不可抗力って
         奴らしい。どうも、あの
         球の転送だかなんたらを
         ミスったらしくてな・・
         あの中には俺の大事な
         宝物が入ってるんだ。」




    ミカサ「・・・・宝物?」





    リヴァイ「ああ・・その通りだ。俺の
         用があるのはその球の中身
         だけだ。本当ならそれさえ
         取り返せれば・・あとは
         スタコラサッサしちまいてえ
         所なんだが・・・

         どうせ無理なんだろ?」




    ミカサ「・・・申し訳ないが・・」
        シュン・・・



    リヴァイ「そうガッカリな顔をするな。
         お前は何も悪くねえ。

         悪いのはそんな危険な事に
         可愛い姪を平然と巻き込む
         あのジジイだろうが」



    そう・・幾らコイツが万能超人かつ
    サイヤ人と薩摩隼人の掛け合わせとしか
    思えないほどの闘争本能、

    それに比肩しうるだけの超絶的な
    身体(他)能力を有しているからといって、

    姪を命賭けの鉄火場(?)等に送り出そう
    など論外である。



    これは帰宅の暁にはキツい一撃をお見舞い
    してやらなければいけないだろう。





    人類を護るためだ・・?それよりも
    優先するべき事柄は少なからず存在する。


  18. 18 : : 2015/01/24(土) 00:46:10




    ミカサ「・・・・・リヴァっち」





    リヴァイ「・・・・なんだ」




    ミカサ「・・・今、可愛いって言った?」




    リヴァイ「確かに言ったが、お前が
         思っているようなニュアンスとは
         若干異なるだろうな。

         第一そう言う言葉は俺よりも
         ・・・・」




    そう言い掛けて、そこでわざと言葉を
    打ち切り、ミカサを一瞥するリヴァイ。





    ミカサ「・・・・うん。・・・・
        リヴァっち・・・・・?」





    リヴァイ「ああ、何だ。」






    ミカサ「・・・有難う」





    リヴァイ「気にするな。それより・・
         そのルールとやらを早い所
         説明してくれ。俺も
         出来ることなら早く
         終わらせたい」




    そこから部屋の中に無造作に置かれた
    刀の柄のようなものをリヴァイへと
    手渡し、淡々と説明するミカサ。




    ミカサ「まず・・これからこの部屋に
        集まる全員で、ある“敵”を
        倒しに行かなければならない。

         全員といっても今回は・・
        “補充”が無いから・・
        リヴァっちと私、それから
        後二人の4人だけど。


        “敵”がどんな外見でどんな
        力を持っているかなどは・・
        その時が来るまで一切
        分からない。」





    リヴァイ「・・アバウトだな・・」





    ミカサ「(頷き)ミッションが始まる前に
        あの球にターゲットの概要も
        表示されるにはされるけど。
        
        正直あまりあてにできない・・

        ・・・ただ・・・・」



    リヴァイ「・・・」



    この時、珍しくミカサの顔に
    明確に落ちる影を見たリヴァイは
    無意識の内にその身を緊張に
    強張らせる。


    知っているからだ。目の前の少女が
    その身にどれだけの戦闘能力を
    宿しているかも、それに基づいて
    どれだけ逆境に強い精神を持って
    いるのかも。



    ミカサ「運にもよるが・・・ターゲットに
        なる"敵"は、一般的に知られて
        いる様な武装組織が・・一塊で
        束になっても手に負えない物
        であることが殆ど。」

  19. 19 : : 2015/01/24(土) 00:49:29




    リヴァイ「一般的なってお前・・そりゃ
         自衛隊とか、機動隊だとか
         そういうののことか」




    ミカサ「もっと枠を広げて構わない。
        特殊部隊や紛争地域の武装勢力
        でも・・難しいと思う」





    リヴァイ「そいつは・・・ファンタジー
         な事だな・・・いや、
         冗談じゃねえ」




    何だ・・何が何でも俺にはそっち系の
    ジャンルのSSを書く機会しか与えようと
    してくれねえっていう事か・・?
    この仕打ちの意味するところは・・。



    待て・・・だがここで冷静になって
    考える。そして目の前のミカサに
    意見するべきだ



    リヴァイ「おいミカサ・・。俺はお前の
         言う事に冗談の類が一切
         盛り込まれていない事を
         身内としてよく理解している

         ・・だからこそこれは言って
         おかなきゃならねえ事だと
         思うが・・・」




    ミカサ「・・・?」




    リヴァイ「いくらお前が突出した力と
         常人離れした感覚を持って
         いると言ってもだ。

         ・・・そんな相手、俺達
         ごときでどうなるモノ
         でもないだろう。」



    それは・・さっき部屋にいたガキに
    したってそうだ。こういう話の流れだと
    まずあいつもこれから始まるその、

    “ミッション”とやらの参加要員なんだ
    ろうが・・どう見たってそんな精鋭の
    類にゃ見えなかった。



    ・・・こう言っちゃあ悪いが、

    死の際に追い詰められれば断末魔に
    母親への助けを乞いながら
    事切れそうな位に・・

    “今時の匂い”
    しかしない、普通のガキにしか
    俺の目には映らなかった。



  20. 20 : : 2015/01/24(土) 00:52:02



    リヴァイ「お前の言う事を真面目に
        解釈するなら・・・だ、その
        ミッションターゲットって奴は
        ・・・・

        部隊編成で小銃武装の上で。

        標的制圧を完遂する為の
        訓練を受けてる奴等でも
        歯が立たない・・・」




    ミカサ「・・・・・・」





    リヴァイ「・・・要するにハリウッド映画に
        出てきそうなクリーチャーな訳
        だろ。おまけに武装勢力でも
        ダメだってことは、対戦車榴弾
        位の武装があっても場合に
        よってはそれを覆される、

        そんなやっかいな“何か”を
        駆使してくる敵だって事だ」    
         




    ミカサ「・・その通り・・。危機感の
        把握が的確。リヴァっち、
        やっぱり凄い。」




    素直に感嘆している様子だが・・
    正直ちっとも嬉しくは無い。



    ミカサ「敵となるターゲットの
        力量は・・リヴァっちの考えて
        いる通り。空を飛んだり
        飛ばなかったり。

        巨大金目像位の大きさだったり
        リヴァっちより小さかったり。

        その姿形もまるで一定では
        無いが・・全てに共通する
        呼び名として・・・・」




    リヴァイ「・・・・・」





    ミカサ「星人・・という呼び名が
        とられている。・・多分
        元々この星にいたモノでは
        無いのだろうと思われる」





    リヴァイ「・・奇遇だな。今住んでる
         アパートにも火星から
         こっちに侵略してきた
         奴らが居るぞ。棍棒を携えた
         ソフトマッチョじゃねえがな。


         ・・・しかし。。
         星人・・星人か・・・」
         フゥ・・・・




    ―――溜息。




    ――――――溜息。。





    ..吸っ





    リヴァイ「あンのジジィ・・・・!!!

         どこまで人を小馬鹿に
         すりゃあ気が済むんだ・・・!!」
         ピキ・・!  ピキッ




    怒りのマグマが、煮え滾る。




    そりゃあ怒りたくもなる。・・何に?





    ―――全てにだ。




    こんな訳の分らない
    世界観の全てに腹が立ってくる。


    500年を待たずして脅威のメガシンカを
    遂げちまったゴキ共も然り。


    ギャルの下着が欲しい訳でも無いのに
    本気で龍の七つ球を探し出そうとする
    訳のわからねえオツムをもった叔父もだ。



    もう少し・・原パロをやるにしても
    まともな作風に絞る事はできなかった
    のだろうか。


    作中にてこんなメタな事を言わせる
    位だ・・そんなデリカシーを
    求める事自体間違っているのかも
    しれないが・・・



    それにしたってやるせなくなってくる

  21. 21 : : 2015/01/24(土) 00:55:42



    ミカサ「・・落ち着いて、リヴァっち。
       気持ちは分るけど・・叔父さんは
       寧ろそんな外敵からこの星を
       守り抜く為に、異星人から入手
       した軍事技術を独国に流した。

       それ以外の事では確かに
       ちゃらんぽらんだったかも
       しれないけれど・・これに関して
       だけは結構マジメ・・・」



    リヴァイ「もうそこからして突っ込み所
         満載じゃねーか・・。
         明らかにウケ狙いで盛りに
         盛ったアホ設定が自らの首を
         締めている、の図だ。

         執筆者の浅はかさがよく分る
         悲しき縮図だな。お前が
         そんなことにマジメに助け舟を
         出してるのも充分不自然だ」





    ミカサ「私が叔父さんの“コレ”に
        協力する本来の理由は・・
        実は別に有る。私にとって
        “ソレ”は・・・
        
        この星の命運やそれ以上の
        何かよりもずっと大事な事。

        その“転機”が・・現在非常に
        近くまで来ている。
        それもあっての今回のヘルプだ」




    リヴァイ「相変わらずお前の考えてる
         事は高尚過ぎて理解が
         追いつかねえ・・・。

         とにかくまずアレだ。
         ジジイのやってる事は
         そこまでトンチンカンな事じゃ
         無ぇんだな・・?」



    ミカサ「それは誓って本当だ」




    リヴァイ「必死にフォローしようとする
         お前に免じてあのクソジジイ
         の多趣味については不問に
         してやるが・・・

         それより話を戻して、そんな
         規格外の化け物(?)共にどう
         対処しようってんだ?

         今さっきお前に渡されたこの
         柄が、ジェダイのフォースを
         形にする剣にでもなるのか?」
         カチャ・・・




    ミカサ「リヴァっち・・“クソ”は駄目。
        爺だけならいいけど、“糞”
        だと卑称だ・・・そこは敬わないと
        ダメ。」




    リヴァイ「・・・分かった。(溜息)
         そういうトコだけはお前・・
         本当に律儀だな・・」





    ミカサ「素直に聞いてくれるリヴァっち
        だから訂正させた。ありがとう。
        
        ・・それと、光る刃はでないけど
        それはそれで大分危険な武装
        なので・・柄にあるスイッチに
        触れず、まずはコレを見て
        欲しい。」


  22. 22 : : 2015/01/24(土) 00:58:41



    それだけ言って、部屋の端へ進むと、
    俺の居ない部屋の対角を定め、
    俺に手渡したのと同じ、その柄の様な
    モノを構え、全身に力を掛けるのと
    同時に柄のスイッチを押下する。



    ――シャッ.....



    同時に、その柄から軽い金属摩擦音と
    共に一瞬で姿を現す・・部屋の対角まで
    届こうかどうかという黒い刀身。


    ――長い。2メートルは伸びている様に
    見えるが・・一体どういうカラクリ
    だというのか。


    しかし既に人体の転送という超常現象を
    身を以て体験している為そのような
    疑問は最早愚問というものだろう。





    リヴァイ「・・・重くねえのか、ソレ。」





    ミカサ「当然、重量はそれなりにある。
        しかし耐久性も並ではない。

        相応の力で振り抜ければ    
        無機物、有機物ともに何の
        抵抗も無く削ぎ落とせる」






    リヴァイ「(いや・・刀身自体の耐久性
         もそうだが、お前の左腕の
         筋力に寧ろこっちは目を
         疑っているんだが・・・)」






    成程・・斉天大聖孫悟空のアレみてえな
    ものか。スイッチの押下時間で
    長さの調節もどうやら可能だ。
    この重量なら・・まあ、俺でも
    2、3メートルくらいまでは伸ばして振れるな。


    ・・尤も棒ではなく抜身のモノが
    飛び出す辺り、余程このミッションに
    立ち塞がる強敵の厄介さを物語っている。


    斬り捨て御免を地でいける位向うも
    情け無用な敵という事か。




    ミカサ「これが・・そのミッションで
        私達の身を護る為の武器の内の
        一つ。後の幾つかもこれから
        あの球で転送されてくるが・・

        恐らくリヴァっちには“コレ”
        が最も肌に合っていると思う。
        ・・私にとってもそう。」
        チキッ・・・



    リヴァイ「・・お前がそう言うって事は
         ・・残りの武装とやらは当然
         飛び道具なんだな。」




    ミカサ「・・そう。」




    ・・まあ当たり前だろう。寧ろ
    そうでなければおかしい位だ。

    しかし、実弾が効くかも怪しい
    相手、ひいては爆発物すら有効であるか
    どうか定かでないというのに、


    そんな“敵”相手に一体どの様な
    飛び道具を持たされるというのか。




    リヴァイ「(近未来的に光線銃でも
         作ってそうな気がしないでも
         無いが・・あのジジイの
         考案武装じゃそんな可愛い
         代物で済むはずも無い)」



    おそらく一発の発砲による反動で
    使用者の身体が宙を舞い、その弾着の
    破壊力はコンテナトラックに大きな
    風穴を開ける程の豆鉄砲である・・・

    とか、それくらいの物騒さでもまず
    驚きはしない。





    得物の説明をそこそこに、
    後は球から出てくる残りの武装を
    説明するという事で、ミカサに
    案内されて元いた部屋に戻るリヴァイ。
  23. 23 : : 2015/01/24(土) 01:03:39



    リヴァイ「・・・・!」



    そこには、別室でリヴァイが説明を
    受けている間に転送されてきたのか、
    もう一人、見慣れぬものを見る目で
    此方を見る人物が立っていた。




    和泉「・・・・・・・・」




    リヴァイ「(でけえな・・180以上はあるか)」



    そこに居たのは端正な色白の顔、
    肩に余裕で掛かる黒の長髪、

    そしてリヴァイが第一印象に抱いた通り
    190㎝に若干届かないくらいの
    長身という・・いわゆる美男子だった。


    しかし外見的特徴はさておき、
    その面構えと体格、そしてその身に
    纏った空気を認めるや否やリヴァイの
    直感はすぐさま目の前の青年が
    只者で無い事を察知する。




    ――こいつは・・強い。




    あまり人当りのいい性格で無いのは
    目を見りゃ分るが・・まあそれでも
    こりゃかなり腕が立つ方だな・・




    西「そいつらさ・・俺見た事無いのに、
      何かカタストロフィに
      ついて知ってる感じなンだけど。
      和泉、お前見覚えあるか?」




    和泉「・・・・・」




    和泉「・・・さあな。一々増えては
      死んでく奴の顔など覚えて無い。」





    西「・・・それもそうか」





    リヴァイ「(やれやれ・・別に期待は
         最初からしていないが
         社交的な若者はこの場には
         いないらしい。)」




    ミカサ「リヴァっち・・一つ聞きたい
       事がある。」




    リヴァイ「・・どうした?」




    ミカサ「この部屋にリヴァっちが参加
        する事が決まったのは・・
        本当に突然?」




    リヴァイ「そうだな。元々ジジイの奴が
         あの球の送信先とやらを
         誤らなければ最初から俺は
         無関係だったんだ。突然
         といえば突然だ。」



    この俺の返しを大方予測していたのか
    ミカサは浮かない顔をすると




    ミカサ「それだと・・少し厳しい事に
        なるかもしれない」




    そう呟く。
  24. 24 : : 2015/01/24(土) 01:05:59


    しかしその言葉の意味をリヴァイが
    問い質す前に・・・部屋に異変が起こった。




    昔幾つかの現場仕事をしたこともある
    リヴァイには幾らか馴染みのある曲・・・


    つまり最近はあまり聞かない方の
    “ラジオ体操の曲”がその部屋の中心、
    黒い球から発せられる。


    しかし非常にその音質は悪く、
    何度もカセットで再生し倒した挙句に
    テープが伸びきってもここまで
    酷くなるかというほどの音飛び
    と共に・・・そのメロディは紡がれる。


    元の曲が牧歌的かつ朗らかな印象で
    ある為、殺風景な夜のマンションの一室にて
    仲が良い訳でも無い人間と黒い球を
    囲みながら聞いていると・・・・・


    非常に強いシュールレアリスム感に
    心が揺さぶられる。


    しかもミカサの言葉を鵜呑みに
    するならばこの待ち時間は、正真正銘の
    戦場へ赴く前のプロセスであるときた。


    緊張をほぐす為の措置なのか何なのか
    知らないが、これでは寧ろ逆に
    不気味にも感じられる。




    リヴァイ「コレを作ったのがあのジジィ
         だっつーんなら・・せめて
         曲の音質をもっと改善しろと
         言っておけ。これじゃ余りに
         おざなり過ぎんだろ」



    ミカサ「・・こういうのはアナログに
        限るんだって・・・

        私も提案したんだけど・・
        聞き古して痛んだ音が良いんだ
        と言って聞いてくれなかった」




    リヴァイ「(舌打ち)ッ・・懐古厨が・・」





    ミカサ「でも、地域によっては
        新喜劇のテーマを採用したりと
        一応土地柄の事も考えて
        いるらしい」




    リヴァイ「関西にもあんのかよコレが・・」




    ミカサ「この計画への参加加盟国は・・
        全国規模だ。

        掛け値なしの最終防衛計画の
        一つだから。この星を・・・
        来たるべき“巨人”の進攻から
        防ぐ為の。」




    リヴァイ「大風呂敷も甚だしい限りだな」

  25. 25 : : 2015/01/24(土) 01:10:07




    異星人だか巨人だかの侵略からこの
    星を護る。・・・その有力人員として・・・

    今目の前に居る様な、見るからに世間を
    斜め下に見下した風な協調性皆無の
    若者達に白羽の矢が立ったって訳か・・


    なんというかまだその働きぶりを
    見る前からこんな事を言っては何だが・・




    人を選ぶ目が無さすぎる。





    そもそもこいつ等、どういう判断基準で
    此処へ運ばれて来たんだ?


    面接だの何だのを経てここへ
    来ているというのか?それとも
    志願制なのか。まるでその意図は
    読み取ることが出来ない。




    ミカサ「ここに転送されてくるのは・・
        “通常”は皆一度死んだ人間だ」




    リヴァイ「・・・・何だって?」






    ミカサ「私とリヴァっちは当然違う。
        ただ・・この部屋に無作為に
        補填される人員は・・

        その日、この球の管轄範囲内で
        事故死、他殺、自殺問わず、
        兎に角“死んだ”人間の中から
        抽選で選定されている」




    リヴァイ「・・・・・・・・」





    リヴァイ「言いたい事は2000文字では
        収まりきらない程に今もこの
        心の内に湧き上がって来てる
        んだが・・・

        俺がそんな事言ってても
        話が進まないばかりか
        このままじゃラジオ体操の
        曲終も遅れちまうだろうしな・・・
        そいつは一先ず後回しだ」
         



    ミカサ「(頷き)」




    回想シーンを挟まなかった事により
    あっさりとやってくるその曲の終わり。



    音楽が止むのと同時に、球の表面には
    何やら不整合な字体で見る者を
    若干小馬鹿にしたようなメッセージが
    映し出される。所々左右が反転している
    字体は一体何を表したいのか、

    全く意味不明だ。転載の必要は無いと
    思われるが一応解読の限りその内容は
    以下の通りである



        てめえ達の命は、
        無くなりました。

         新しい命を
         どう使おうと
          私の勝手

       という理屈なわけだす。








    ・・・完全に馬鹿にしている。

  26. 26 : : 2015/01/24(土) 01:13:13



    死者を悪戯に扱う外道の法理にも異論は
    勿論あったがこれは流石に冗句の範疇を
    越えている。帰ったら少し灸を据えて
    やらねばなるまい。





    ガシャンッ!!!!!




    考え込んでいた俺を他所に、何の予備
    動作も無く、突然展開する球の
    両側面、及び裏面。






    和泉「(何だ・・・?あっちの部屋の
       ドアが先に開いた事と言い・・
       今回は何か違う・・・?)」






    引き出しの様にせり出した
    その部分は、多数の銃器が収まる
    ラックの様になっており、その中には
    一見して2種類の大きさの銃器が
    ズラリと陳列されている。



    ・・・と、俺にとって最も重要なのは
    この物騒な形状の鉄砲の数々ではない。


    この内部に転送直前に取り込まれた筈の
    趣味の要・・・・





    リヴァイ「・・・・・・」



    そこまで考えながら球の内部を覗き
    込んだ俺の目に、信じられないモノが
    映り込んだ。





    リヴァイ「おい・・なんか海○蔵みてえなの
        が全裸で体育座りしてるんだが」

         



    ミカサ「・・それがその球の中核にして
        球のシステムを司っている
        通称、ガン...」





    リヴァイ「っあぁ!!クソッ!!俺のPCが
         ケツの下敷きになってやがる
         !!!おい!!これどうすりゃ
         いいんだ!!!?っていうか
         汚ぇ!!!!!」    




    ミカサ「・・・・・・・」




    リヴァイ「畜生・・・・!ジジイに弁償
         させてやる。運よく
         USBメモリだけは脇から
         抜けるから無事で済んだが・・
         
         野郎のケツに敷かれた
         PCなんぞでロクなSSが
         書けるか・・・・!」




    ミカサ「・・・それよりもリヴァっち・・
        やはり・・・」
        キョロキョロ



    リヴァイ「何だ・・どうした」





    そう言いながら球の後部にせり出した
    ラック部分を何度も確認するミカサ。
    しかし目当ての物が無かったのか
    若干面倒な事になった、という顔で
    此方に浮かない表情を見せる。

  27. 27 : : 2015/01/24(土) 01:15:45



    ミカサ「リヴァっちの分の“スーツ”
        が用意されていない。

        ・・・きっと
        イレギュラー参入で入った
        から間に合わなかったんだ・・」




    リヴァイ「・・なんだ?そのスーツ
         ってのは」




    西「ハッ・・・・まじかよw。終わッたな
      あんた。精々苦しまずに済む
      レベルの敵だといいな」




    和泉「・・・・・・・」



    ミカサ「“スーツ”とは・・本来
       この部屋に“呼ばれる”全員分、
       その本人しか使えない仕様で
       用意される防備武装だ。

       身に着ければ元が普通の人で
       その上武器を持たなくても
       映画に出てくる主役位の
       力と防御力は得る事ができる。」
       


    リヴァイ「(成程・・・よく見りゃこいつ等
         ・・こっちのガキはパーカーの下に
         ・・あっちのトッポい奴は
         学ランの下に同様の物を
         着こんでいやがる。あれが
         そうだって訳か)」



    西「つーか・・・オイ!ガンツ!!!
      星人の情報早く出せって!!!

      どうせ役に立たねーんだから
      待たせんじゃねーよ!」チッ




    球に向かって何か当たり散らすガキ。
    ・・ガンツってこの球の事か・・?




    ロボコンかよ・・・・



  28. 28 : : 2015/01/24(土) 01:18:14




    ミカサ「逆に・・それを着ないで
        このミッションを生き抜く
        というのは・・少し・・・
        いや、少しどころでは無く
        かなりきつい。」




    リヴァイ「お前が言う程って事は
        そんなになのか。・・・具体的な
        例えでいいから教えてくれ。
        そりゃどれくらいの難易度だ?」
     



    ミカサ「物凄くレベルの低い敵と
        見積もっても・・生身で
        ショットガンを持った
        未来製のサイボーグと戦う
        くらいの覚悟が必要・・」





    リヴァイ「・・それなら此間同じような
         目に遭ってるから何とでも
         なる。それに今は丸腰じゃ
         ねえ。・・何より・・」
         チラッ・・





    ミカサ「・・・・?」





    リヴァイ「それに同伴するっていう
         “お前”がまずその“スーツ”
         とやらを着てねえじゃねえか」





    その服装は、何処かの中学の
    制服の様な出で立ちであったがこの
    辺りで見かける制服では無い。





    ミカサ「私は・・そういうの・・
        超越してるから・・・・」








    リヴァイ「・・・そうだったな。」






    ―――そうだった。コイツは・・






    全く以て普通では無い。





    身体的なポテンシャルは勿論の事、
    こいつには俺達に見えていない世界の
    真理まで見えてるんじゃねえかって位に
    ・・・どこか遠くを見ている時がある。


    人によってその感じ方は、ただの
    ヤバい奴・・くらいにしか思わない
    のかもしれないが。・・俺にとっては
    そうではない。


    コイツには・・こいつの目には


    俺達の理解しきれない“何か”が
    確かに見えている。


  29. 29 : : 2015/01/24(土) 01:23:13


    今までもそうだったが・・コイツには、
    時々、これから何が起きるのか
    分ってるんじゃねえかと思わされる
    時がある。



    ・・まあ、アイキャッチを見る限りでも
    ・・いくら現パロとはいえ、


    ジジイが既に未来人と接触済みという
    作風を本気で貫こうとしてるくらいの
    適当でブッ飛んだ世界観だ。



    それくらいは別に今更驚く所でも
    なんでもない。


    ・・・・そんな世界観の中でも・・、
    更にブッ飛んだ存在であるコイツだが・・
    昔から口癖の様に何度も
    会話の最中に挙げる名前がある。





    その名は――――エレン。




    何故こんな事をわざわざ言うのかと
    いえば、コレこそが周囲の人間から
    コイツが浮いてしまう決定的な要因で
    あり・・コイツにとって唯一の、
    “生きる理由”らしいからである。



    ・・・というのも・・・・



    コイツの親族・・つまり俺の血縁関係、
    親戚周り全てを見渡そうが、
    その枠を只の知り合い、その更に知り合い
    まで広げようが・・・




       身内の知る限りにおいて

        そんな名前の奴は

        “居ない”からである。





    この事実に関しての言及はもうとっくに
    何度も身内内で行われはしたものの、

    あまり多くを語らない性格であり、

    しかも、ソレに対しての返答が
    ハッキリしないことに業を煮やした他人に・・

    どれほど辛辣に当たられようと、
    決して屈しない鋼の精神力も
    持ち合わせているコイツの事だ。


    もう既にそういった手合いからは、
    当然の如く“見えてはいけないもの”が
    見えている、所謂、“不思議ちゃん”の
    レッテルを貼り付けられている。



    それはそれで無理も無い話だ。



    ソレほどまでにこのミカサという
    奴は・・・・



    余りにも他人とかけ離れ過ぎている(▪▪▪▪▪▪▪▪▪)




  30. 30 : : 2015/01/24(土) 01:26:27



    ・・しかし、先だって触れた様に・・
    俺はそうは思っていない。



    コイツの言った事には冗談以外で
    今まで間違った事は無かったし、

    その“エレン”という奴についても
    俺はミカサ本人の口から、
    こう耳にしている。




    ――エレンも此方の世界には来ているが。

      まだ・・見つける事が出来ないだけ。

      いつか必ず・・必ず見つけ出す







    ・・この言葉については全くその
    意図が汲み取れる物では無かったが。


    コイツが“まだ見つけられない”と
    言っているという事は・・いずれ必ず
    そいつに会える時は来るという事だ。


    俺はその事実を・・これまで一度も
    疑ったことは無い。むしろコイツを
    ここまで盲目にさせるその

    “エレン”って奴が一体どのような
    人間なのか・・会う前から気になって
    仕方が無いくらいだ。




    こんな事を何故今思い出したのか。
    それは・・目の前のミカサが・・


    今まで見た事も無い顔を
    部屋の中央にあるその球に向けて
    居たからだ。



    黒球に先程のふざけたメッセージに
    続き、表示されたのは・・・




    以下の様な内容だった。

  31. 31 : : 2015/01/24(土) 01:27:31




         てめぇ達は今から
     この方をヤッつけに行って下ちい






          死に急ぎ星人




           -特徴-

           悪人面

          -好きな言葉-

            駆逐
        
           -口ぐせ-
         
         駆逐してやる・・・!

       服がやぶけちゃうだろうが!!






    またしてもふざけた文体。そして
    ミカサの言った通り、全くその対象の
    特徴を伝える説明文としては信憑性に
    欠ける内容だった。


    ・・何かの画像が説明文冒頭部分に
    添付されているが・・・


    黒板に白チョークで書かれたと思しき
    その感略図の様なモノは・・


    左右を丸くした菱形状の点線の
    内部に、恐ろしく適当に書かかれた
    人型の絵が表示されているのみである。


    しかもなぜか点線の外に手足分部と
    みられる線が盛大にはみ出している。


    もっと綺麗に描けなかったのか?
    そもそもこれは本当に人を模して
    描いたものなのか。



    描いた人間の神経を疑ってしまう。



    こんなのでは似顔絵程度にも役に立ちは
    しないだろう。
  32. 32 : : 2015/01/24(土) 01:34:10




    しかし・・・



    既に先述の通り。



    そんな緊張感の欠片も無い事を心に
    思い描いていたのは・・“その”
    ミカサの顔を見る前の俺であり・・・


    今はその目に、しっかりとその身に
    纏う雰囲気を激変させたミカサの姿が
    捉えられていた。






    ミカサ「・・・・やっと・・・・!!
        やっと・・・見つけた・・!!!!

        物心をつける前から・・・・!!
        ずっと・・探していた・・・・!!」




    その震える手には携帯が握られており、
    おぼつかない手付きながらも急ぎで、
    何処か連絡先をタップして呼び出して
    いる。同時に何やらポケットから出した
    小型の端末を操作している様子だ



    ミカサ「・・・叔父さん・・・・!当たりだ・・・!
        今夜が・・そう・・・・!!!



        大急ぎでキャプチャーを
        2丁送って・・・・!

        音声認識でも入力するつもり
        だけど・・・アシストできるなら
        私を一番に転送して・・・・!

        お願い・・・・・うん。




        ・・・いってくる・・・・・・!!!」




    コイツのここまで鬼気迫る顔を
    俺は産まれて初めて見た気がする。

    その顔は、なぜか何も語らず、
    若干ねめつける様な顔で、残る
    2人を見つめている。


    山でツキノワグマを目の前にしたあの
    時でさえ近所の犬を間近にしたくらいの
    緊張感しか持ち合わせていなかった
    コイツが・・・・




    ミカサ「・・・・・・・!」ギリッ・・





    まるで自分は今日この日、


    死にに行くその為だけに産まれて来た・・


    とでも言わんばかりの凄まじい
    気迫を感じさせる・・そんな表情だ。



  33. 33 : : 2015/01/24(土) 01:35:32




    西「おい・・お前・・ミッション中は
      繋がンねーだろ・・。

      ひょっとして頭アレな人・・・?」
      トントン



    訝しげな目つきで自分のこめかみを
    突きつつ、ミカサに挑発を投げかける
    そいつ。・・だが、ミカサの耳に
    そんなものは一切届いていなかった。







    ミカサ「ガンツ!!!!!」







    和泉「・・・!?」





    ミカサ「・・・・ガンツ・・・・!!
        私を・・一番先に・・・・!!」





    それだけ言うと、此方に鼻先を向けた
    ミカサが俺に対してこう語りかけてくる




    ミカサ「すまない・・・。今日は・・
        リヴァっちの護衛について
        あげる事が出来ない。」



    リヴァイ「構うな。俺の事なんざな。
         俺はどうせUSBメモリ(こいつ)の為に
         ここに来ただけに過ぎねえ。
         所詮は趣味の為の労力だ・・」



    ミカサ「それから・・少し事情が
        変わった・・。今回の
        ミッションターゲットは・・
        私が何としても“捕える”。
        
        その時点でミッションは終わる
        筈・・だから・・」




    リヴァイ「・・・・」





    ミカサ「リヴァっちは・・極力
        戦闘を避けて、生き残る事、
        それだけに専念して。

        敵は・・メインターゲット
        のみではない。情報に一切
        含まれない・・もっと多くの
        敵の襲撃も予想される・・」



    リヴァイ「・・分った。お前がそう言う
         なら・・・それが一番間違いの
         無い選択なんだろうからな」


        


    ミカサ「・・・・有難う・・」





    リヴァイ「有難がる理由は無い。
         それにお前・・・・

         やっと見つかったんだろ・・?
         ずっと探してた生き甲斐って
         奴が・・・。

         自分は今日この日の為に
         産まれて来た・・。
         そんな顔してるぜ今・・・」





    ミカサ「・・・うん・・・・・!!」





    リヴァイ「俺の事なんか気にせず
         思い切り行って来い・・・!


         お前が出来ると信じた事に・・


         俺が知る限り・・今迄
         不可能だった事は無い・・・・」




    ミカサ「有難う・・・!

        行ってくる・・・!リヴァっち・・!」
        ペコ・・



    そしてミカサの呼びかけは
    何処かに届いたのか、それと同時に
    始まる転送。
  34. 34 : : 2015/01/24(土) 01:37:58

    ジ・・・・ ジジ.....


    ジ・・ジジ・・・・・   ジ・・・




    ミカサ「無理は・・しないで。
        必ず生きてまた・・・・」




    目の辺りまで転送が進んだミカサに対し、
    俺はその時点ではすっかり忘れていた、
    遥か昔によく使っていたその渾名を
    口にした。




    リヴァイ「ぁあ・・お前もな。ミカっち」




    転送の速度から言ってそのタイミングは
    耳が消えかかるかどうかの瀬戸際。
    意図したわけではないが・・・

    言ってしまってからはやはりこの歳で
    口にするべき渾名ではなかったと
    若干後悔していたので・・・聞こえて
    居ないなら居ないで良かった。




    ミカサ「......っ・・・!」
        グッ・・Σb




    しかしその願いも虚しい物だったか、
    肩から下のみとなったミカサは・・


    その身で力強く握った縦拳に、
    親指を屹立させるジェスチャーを取った。




    西「・・・30過ぎて“っち”って・・
      おまえ、よく言えるね。
      恥ずかしくないの」




    リヴァイ「ぁあ・・・言ってしまってから
         これで大分後悔してる」




    さて・・・ことここに至るまで。




    一つ思った事がある。

    いくらこの物語に、先述のような
    建前的なウラシマ効果が働いていたのだと
    しても・・・それでも話し合いの時間が
    充分に取れないからという理由で、

    ミカサ(あいつ)は、ああして自分を一番先に
    転送するように呼びかけたのだと・・・


    俺は、この時点でまだ心の何処かでは
    そう信じて居たかった。・・・だが、
    “居たかった”と希望形になっている
    所からも分かるように・・


    それが実に希望的観測に過ぎない
    楽観的な願いであるという事も・・
    同時に何となくは分かってしまっていた。




  35. 35 : : 2015/01/24(土) 01:39:47



    ―――数人がかりで対象と“戦う”
       ミッション・・・つまり今目の前で
       自らの転送を待つ・・・・・
       コイツ達(▪▪▪▪)の思惑は・・





    リヴァイ「因みに聞くが・・お前らの
         目的とやらも・・・さっき
         球に表示されたアレなんだな」




    西「・・・・まあ当たり前だろ。

      あんな情報じゃ相手のタイプも
      何も分りゃしないから・・
      
      それも“まだ”どうなるか
      分からないけど・・・
      
      とりあえず分るよ。
      お前の聞きたい事くらいは。」





    リヴァイ「・・・・・・・」




    西「オレは・・・殺すよ。

      微塵もためらわずにな。
      そこの和泉(ソイツ)もそう。

      ここじゃ・・・点数以外のモノ
      の為に動く偽善者は死ぬだけだから」





    リヴァイ「そうか・・そいつは・・・
         そいつは非常に残念だ」




    ジ・・・ジジ・・・・・

         ジ・・・・・・!




    俺の直ぐ傍で聞こえるその音。

    次はどうやら俺達の番のようだ。





    西「・・・勿論邪魔をするなら
      そいつごとな・・・・!」




    リヴァイ「・・・・・!」



    視界が消えかけたその世界で耳にだけ
    聞こえたその言葉に対して俺は・・・




    リヴァイ「人を殺す覚悟を決めた時は・・
         自分もそうなる事を前提で
         動けよ。精々悔いが
         残らねえようにな・・・」



    その会話を部屋での最後に・・


    俺の視界は真昼の陽光に包まれた。





  36. 36 : : 2015/01/24(土) 01:41:43







       ~現在公開可能な情報~

       
         ※ 枠外 ※


           世界観



    全ての設定観念が狂ったこの世界。
    しかし、非常に意外な事に、

    何も考えずに適当に書き始めた
    現パロという訳では無く、

    その世界観には最初から何かしらの
    設定がなされていた様子。意外である。


    その具体的な概要が以下の通り。


    1.
    まずこの世界というのは・・とある
    作品、とある誰かの強い願いが産んだ
    “別の世界”であるという点。
    おそらくその誰かとは黄色いリボンや
    腕章とかは身に着けていない。



    2.
    リヴァイを始めとして他にいる
    住人達にも、原作世界での断片的な
    記憶は“基本”残っており・・・

    それらはギャグパートであればふとした
    弾みでいとも容易く思い出せるものの、
    いざシリアスに突入してしまうと、
    殆ど何も思い出せなくなってしまう。


    3.
    その理の例外に与するのが・・・
    “ミカサ・アッカーマン”そして、
    今は“未だ”見つけられずにこの世界を
    彷徨っているという・・・


    “エレン・イェーガー”

    “アルミン・アルレルト”


    以上3名である。


    この三名に関してだけは、
    “何故か”元居た世界の記憶を全て
    残しているらしい。


    ミカサに至っては原作世界はおろか、
    これと同様に点在する平行世界に
    於いての彼らの顛末も全て
    記憶している様子。




    ・・・ミカサがケニーのつてで自身の
    クローンを1万体も焼き増しし、それらを
    動員してでも見つけ出したかったのが
    何を隠そうエレンの存在である。


    ミカサの見解ではエレンも確実に
    “こちら”の世界には来ているものの、

    何の原因があってかは知らないが、
    “元の姿”で此方にたどり着いた訳では
    無いらしく、その所為で今も捜索は
    難航している。


    その特定は、ケニーの執念を
    以てしても簡単には行かない程である。


  37. 37 : : 2015/01/24(土) 01:44:16



      ~現在公開可能な情報㉖~






         黒い球の部屋






    死んだ人間が無作為に選ばれ、
    死の間際そのままの記憶状態で“転送”
    されて集められる、全てが謎に包まれた
    部屋。



    東京チームが呼び出される部屋の
    内部がもっとも詳細に知られており
    その間取りは家具などが何もない
    閑散とした2LDKの一室、
    という事になっている。



    また、この黒い球は、どうやら東京
    エリアのその一つだけでなく、
    全国(日本国外も含め)に点在する模様。



    正式な名称こそ不明であるが、
    東京メンバーからは、総じて
    “ガンツ”の呼び名で認識されている。




    集められた人間は、その理由も、目的も、



    ・・また、説明者が居ない場合は
    何をすればいいのかまでもが満足に
    説明されないまま、“ミッション”と
    称された命懸けの戦いに強制参加
    させられる運びとなる。


    定期的に行われるこの“ミッション”
    に際した“招集”は、もっぱら夜間に
    行われることが殆どで、ミッション中、
    メンバー全員と交戦対象にはどういう
    カラクリか、不可視効果が働く。


    これには恐らく情報漏えいを防ぐ意図が
    あるのでは、という見方が大きい。



    一度呼び出された人間はその夜を
    生き延びた時点で次回もミッションに
    強制参加させられる義務が課される
    事となり、


    その束縛は後述する100点メニューなる
    一定点数の獲得による部屋からの
    離脱を選ぶか、若しくは自らが
    命を落とすまで延々と続き、
    それ以外で解かれる事は決して無い。





    この部屋に通常経緯で送られた人間は、
    その時点で既に“オリジナルの肉体”が
    死んでおり(稀に例外あり)、

    部屋に送られてまだ生きていると
    思っている自身のその身体は既に
    何らかの技術により、“複製された”
    ものである。

    しかし複製と言えど、その体組織構成、
    記憶、死の間際まで身に着けていた物は
    全て紛れも無い本物と同じであり、
    唯一違っている点と言えば、


    頭部の頭蓋内部に“転送”と同時に
    埋没される超小型爆弾の有無、
    それのみである。


    この爆弾は所謂機密保持、
    及び逃走防止用の措置であり、

    これが脳内にある状態でミッション中に
    エリア外へ逃走を図ろうとした場合
    けたたましい警告音を発したのち、
    それでも警告に反する行動をとった
    場合に炸裂する。


    仕掛けられる場所
    が場所なので当然即死だが、


    その威力は爆弾の大きさから考えれば
    かなりの物で、これは例え身体の
    どの部位に仕掛けられていたとしても
    (手足の末端であっても)充分
    致命傷に成り得る破壊力である。




    また、機密保持目的、ともあるように
    部屋で貸与された武器等、殆どの装備は
    ミッション後も持ち帰る事が
    可能な訳であるが、これらがあまり
    露骨な形で第三者の知る所になったり、


    その危険性が認められた場合、
    やはり同じように炸裂し、情報漏洩者の
    口を封じるシステムである。

  38. 38 : : 2015/01/24(土) 01:50:52


    ミッションには得点という概念が存在し、
    この得点は、ミッションターゲットなる
    存在を、“殺す”か“捕らえる”かする事で
    それを行った者がミッションクリア時に
    存命であった場合、纏めて付与される。


    その点数判断基準は実に曖昧であるが
    おおよそ、攻略が困難な敵ほど高配当
    となる傾向であり、油断しなければ
    まず基本装備だけでも後れを取る事は
    ない・・というような標的に関しては
    大体1ポイントという低配当である。


    逆に、稀ではあるが、一体で
    100点獲得となる高配当個体も
    間違いなく存在はしており、


    これらはハッキリ言って魑魅魍魎や
    悪鬼羅刹という表現が適当だと言える
    レベル。正真正銘のバケモノである。

    このレベルになると最早
    スーツ防御力無視の即死攻撃を
    持っているのは当たり前、といった感じ。

    ...一応事前に敵の情報が
    黒球に表示されるにはされるが、
    その文言の優に9割近くは役に立たない
    情報であり、ならば残り1割の役立つ情報が
    どんなものかといえば、
    特徴に挙げられる事がある
    「つおい」などといったシンプルな
    指標のみ。...しかしながら、そういった
    特徴が示唆されている場合ほぼ間違いなく
    即死クラスの攻撃力を有する
    星人である為、ベテランであれど
    一切の油断が許されなくなってしまう。



    “ンだよ!!  アイツ!!”


        “猛者(もさ)っぽいぞッ!!!”


           K君名語録より一部抜粋。




    こうした個体も現れるだけあって
    “ミッション”における
    メンバー生存率の低さは非常に過酷で、


    例え低レベルのターゲットしか現れない
    ミッションであっても、既にその部屋で
    数回にわたるミッションクリアを
    経験している指導者等が居ない限り、

    装備の使用方法が分からず、
    呼ばれた傍から訳も分からないまま
    召喚者全員が命を落としてしまう事が
    殆ど。



    100点クラスの個体が現れた際の
    難易度はもっと酷く、そこまで
    数多の化け物を屠ってきた歴戦の
    戦士がフル装備で徒党を組んで挑んでも
    あっけなく鏖殺される事があるほど。


    累計得点は100点が上限であり、
    ミッションクリア時に晴れてこの上限に
    達した者には“100点メニュ~”なる
    項目が黒い球より提示され、


    以下、三つの内容より自由に一つだけ
    選ぶ権利が与えられる。


    1.ミッションに関する記憶が消去され
      その上でミッションへの招集からも
      解放される。



    2.記憶やミッション参加義務などは
      そのままに、より強力な武器を
      与えられる。(次回ミッションより
      使用可能。)


    3.メモリー(履歴)に残っている人間の
      中から、一人だけ選んで再生させる
      事が出来る。・・ただこのメニューは
      若干特殊で、そもそもこの“履歴”
      には“ミッション”に関わった者
      であれば、メンバーでなかったと
      してもその名が残されることに
      なっている。その為、再生対象が
      メンバーであったかどうかで
      再生後の扱いも異なる。

      ミッションメンバーであった場合、
      得点は0にリセットされ、
      以降のミッションにもそれまで通り
      強制参加となる。






  39. 39 : : 2015/01/24(土) 01:54:15




       ~現在公開可能な情報㉗~





         黒い球の部屋②


      当作固有設定及び諸武装概要。




    ・・・と、以上までが大分端折りながらも
    原作での基本情報をおさらいした
    wik紛いの内容。

    しかし、悲しきかなここはあくまで
    二次創作の世界。無論この黒い球の
    産みだされた経緯にも、その運用実態
    に於いても目を覆いたくなるほど
    適当な二次設定が組まれており、


    その内容は稚拙を極めるものであるが
    ・・その大雑把な部分、そして
    各武装について、それをここでは
    順を追って説明していく(至って適当に)




    ケニー・アッカーマン



    黒い球の部屋、その創設者の一人。


    ・・とはいえ、身の上が身の上なので
    エンジニアとして計画に携わるのも
    全国を転々としながらの事であるため
    あまりこの部屋に関して融通の利く
    権限を有している訳ではない。


    ・・が、腐ってもこれら、

    元々は地球外からやってきた
    技術の輸入者で有るため、

    他の技術者に出来ないアプローチ法も
    多数持っているのは事実である。
    (公開情報⑯参照)



    黒球の定期メンテナンス等も担っており
    その際は転送機能を操り、海月荘自室へ
    と送った球の分解整備を行っている。



    ・・ただし、転送それ自体に要する
    消費電気エネルギーの膨大さに併せ

    2階部分の自室に黒球を召喚する際には
    球の重量過多による床の突抜けを
    防ぐため、メンテナンス中これまた

    凄まじい電力を消費しながら
    フロア全域に働きかける重力遮断装置を
    起動させている為、海月荘のブレーカー
    作動率が激増する。

    (もしこの最中にリコ等がドライヤーか
    掃除機を使えば取り敢えず落ちる)



    言うまでも無くこれはケニーによる
    契約電流へのテコ入れ、メーターの
    改造を全て加味した場合でも巻き起こる
    不測の事態であり、これがいかに
    大電力を消費するものであるかは
    説明するまでも無い。




  40. 40 : : 2015/01/24(土) 01:57:11



    ミカサ・アッカーマン



    先に少し触れているように、
    直接の目的こそ異なるものの、ある
    理由もあってケニーに協力する
    立場に居るご存じ鉄腕女神。

    リヴァイの従姉妹でケニーの姪。
    (原作での親縁描写とこちらの
    二次創作ではその辺も大分ちぐはぐで

    某ライナーさんも何故かリヴァイの
    親戚内に婿養子として入って来ている)




    死亡からの参入では無く、あくまで
    ケニーのハッキングで参加枠を
    得ている為、強制召集の枠にも
    捉われず、脳内の爆弾も“どうやってか”
    既に除去済み。



    自身の戦闘能力が有り余っている為、
    銃器類の武装はほぼ必要としていない。


    以上の理由から身軽さを追求して普段は
    刀 剣(ガンツソード)のみを携行する。


    切断が無効な敵などが現れた際には
    単純に徒手空拳、又は
    親戚仕込みでその身に着けた、

    刀剣類で武装した相手を一方的に
    圧倒できる、原理不明な古武術等も
    色々と駆使して戦う。

    これにより、単純な暴力のみでも
    充分に戦えるのに更に恐ろしい
    戦闘能力を身に着けている。


    100点クリア回数は
    関西のランカーには及ばぬものの
    5回クリアと実に豊富であり、


    そのクリア特典を、“一応は”保持
    している。その為、ケニーのアシストが
    あれば、ミッション中に追加武装として
    それらを転送して貰う事も可能。






    ・・・・因みに。


    以上に述べた彼女の戦績などはあくまで
    100点追加武装及び、ハードスーツは疎か
    ノーマルスーツすらミッション中では
    使用せず、かつ不定期でミッションに
    参加した上でのものである・・・・


    ・・・・やっぱりバケモノ。



  41. 41 : : 2015/01/24(土) 02:00:33



          =武装=




    部屋で目標殲滅用、または護身用に
    貸与される武装の数々。これら全ての
    カラーリングはマッドブラックに統一
    されており、当然の如く使用されている
    鋼材は地球上の物であるかどうかも不明。



    ノーマルスーツ



    ガンツといえばコレ。


    部屋に転送されたばかりのミッション
    危険度を全く知らない人間が

    持ち前の羞恥心から着用を躊躇して
    命を落とす最大の原因ともなる重要武装。

    一度全裸にならねばその着用は不可能
    という点がやっぱりいけないのだと
    思う。以上の理由から、その仕様は
    一点物のオーダーメイド武装であり、

    専用スーツケースに名を刻まれた
    本人でなければ、例え着用しても
    本来の機能を発揮させることは出来ない。


    しかし最重要装備だというだけ
    あり、その基本性能は非常に高く

    武器は無くとも、せめて


    “この装備だけは”


    外せない、という位にミッションに
    際しては重要なアイテムとなっている。



    その着用外観は、やっぱり着た後も
    かなり恥ずかしい全身ピチピチの
    黒スーツ、といった感じ。

    各処に設えられた機能の要と見られる
    レンズ状の部品、単純な黒タイツとも
    形容できない込み入った造りの外観は、

    一見した現代人に瞬時にして


    "なんかカッコイイ(笑)コスプレ"してる奴が居る。


    ――という印象を与える。


    その為このデザイン性が
    更にビギナーの着用忌避感を
    強めている。別に、ウェットスーツに
    見えなくもないし、そこまで悪い
    外見のようには見えないのだが。


    しかし先述の通り、その羞恥心を
    無視していい程の破格の防御力と
    出力性能を特殊な技能も必要とせず
    発揮できる装備であり、


    着たものの体表はあらゆる切断、
    打撃、絞めつけ等の単純攻撃を
    無視できる鉄壁の防御を発揮する。


    その耐久性は超常的の一言であり、


    銃弾の一斉射撃をある程度まで
    無効化できる耐衝撃性、

    本来なら半身が吹き飛ぶ威力の
    攻撃を受けても痛いで済ませる
    防御力を備え、

    身の丈を超える長大な斧等で斬りつける
    攻撃をもモノともしない。


    また、攻撃に利用する場合に際しては
    防御にも使用されているスーツの
    根幹ともいえる

    “ダイラタンシー流体”の硬化現象を
    用いたパワードスーツとしての一面を
    発揮し、使用者の体機能を限界突破
    させる。
    (尚、この技術は現在現実的にも
    徐々に開発が進んでいるとのこと)


    その際に発揮される膂力は正に
    限界を超越させた域に踏み込んでおり、

    例え着用者が中年のおっさんであろうと
    幼児であろうとマーブルヒーロー並の
    マンパワーを行使可能。

    説明が面倒なので端折ってしまうが、
    某マーブルヒーローたちをその基準に
    据えるなら

    某鉄男並かそれ以上の耐久性

    膂力面では蜘蛛男以上、
    スーパーマン以下、

    位のものを発揮できる。


    何故かスーツで一切防護されていない
    頭部に関してもスーツ部分に相当する
    防御力付与が働く。


    謎である。


    しかし当然弱点も存在しており、
    物理攻撃にめっぽう強い反面、
    化学的な攻撃方法にはそれよりも
    若干耐性が落ちる。


    主なものとしては音波振動、
    過度の電圧、過度の温度変化などの
    ものが挙げられ、これらは物理攻撃
    以上に耐久可能回数も低く、
    悪ければ一発で貫通される場合もある。


    単純な物理攻撃に関しても
    部位によっては一応有効な場所、つまり
    “弱所”もあり、

    スーツ各処にある小さな丸い
    レンズ状の小窓がそれである。




    ここに過度の負荷を受けると
    その部分に隣接した部位の体機能が、
    スーツのアシストを受けられなくなり、
    部分的に“死ぬ”。

    その際小窓からはスーツ内に
    満たされているダイラタンシー流体と見られる
    謎の液体がどろりと漏れ出る。


    この破壊箇所が一定以上に達すると
    スーツ全体が本格的にオシャカとなる。




    “てめーら助けろっ

          スーツが!!

       スーツがオシャカになったっ!!”


              N君名語録より
                 一部抜粋。
  42. 42 : : 2015/01/24(土) 02:07:49




    Xガン

    部屋の中では最もスタンダードな武器。
    引き金が二つあり、ロックオン用、
    撃発用とその役割が分かれている。


    実弾兵器では無く、撃発時には勢いの
    有る、しかしどうにも間延びした
    若干間抜けな風にも聞き取れる独特な
    “ギョーン”という射撃音を響かせる。


    しかし間抜けに見えるのは書き文字に
    した際の撃発音だけで、

    その破壊力、殺傷能力は一級品である。
    被弾の際には一瞬遅れて命中ヶ所に
    内側から炸裂するような破壊をもたらす。


    被破壊対象としては、
    有機物・無機物共に有効である。

    つまり、標的が巨大な生き物であっても
    岩塊などであっても、同様の効果範囲で
    以て破壊を与える。


    内部よりの破壊という事で
    あまり参考にならないが、その威力は
    単純に表せば対物狙撃銃を超える
    物と見受けられる。


    射撃に利用するエネルギーの
    原理が未だ謎に包まれており、
    圧縮マイクロウェーブだとか
    エネルギー波だとか、空気振動だとか、
    はたまた一子相伝の暗殺拳の応用だとか。


    その推察は多岐に渡る。

    使用エネルギーも不明ならその
    弾着判定も摩訶不思議であり、

    多段ロックからの一斉射撃も可能で
    あれば、その際に銃口とロック済みの
    標的の間に障害物があっても、
    ロックさえできているなら破壊が
    巻き起こるという謎弾道を有する。




    最早“銃器”と考えない方がいいのかも
    しれない・・・。



    オプション機能として対象を
    レントゲンの様にして透過させる
    事が出来る機能も搭載されている。






    Xショットガン



    上記のXガンを長大にし、更に遠方まで
    狙える形に造られたもの。威力と
    射程の増大を除けばおおよその特性は
    Xガンと同じ。

    思ったより軽い。


  43. 43 : : 2015/01/24(土) 02:11:22






    Yガン




    捕獲用武器。標的を“捉える”際に
    使う武器。


    ・・しかしそもそも、


    “殺害”と“捕獲”で、点数などに
    どういった差異が生じるのか、詳しい
    説明もされていないばかりか
    捕獲には殺害以上のテクニックも
    要求されるため、あまり使用者はいない。
    無益な殺生は好まぬ人用。



    トリガー押下と同時に3つのアンカーが
    Y字に配置された銃身から放たれ、

    その後空中でワイヤーの様な力場がその
    3点のアンカー間に張られる。


    対象に命中した場合、
    張られたワイヤーで雁字搦めにして
    地表に括り付けてから、“上”なる

    何処だか分からない場所へ強制転送
    させる、という特殊な造りの武器。



    ミカサはこれを捕獲銃(キャプチャー)と呼んでいる。
  44. 44 : : 2015/01/24(土) 02:12:47




    ガンツソード



    刀の柄の分部の様な形状をした
    近接戦用武器。両手持ちするのに
    充分な長さの柄、刀身展開用の
    スイッチ、石突部分にスーツの
    各処に有るようなレンズ部品が
    ワンポイントで付いている以外、
    全く飾り気は無い。


    近接戦用、と言いながらも先述の通り、
    スイッチの押下により、戦局に併せた
    刃渡りに“伸ばす”事が可能であり、

    当然伸びた分だけ重くなる事実から
    (そもそもどっから伸びてるんだ)

    スーツ着用でなければ、その真価は
    “通常の人間には”発揮できないものの
    スーツを着込んだ人間の身体能力が
    それなりに高い場合、正に冗談の
    様な長さにまで展開して振り回す事が
    可能。
    そして某斬鉄剣もかくやという程の
    ジョークの域に達した切断力を誇る




    詳細な長さも威力も数値的な説明では
    上手く伝えられない為、以下に
    簡易的な作中での使用例を挙げる。


    1.
    刀身伸出時の推力のみで
    多分アルミ製とみられる家屋の扉を貫通。


    2.
    体高15メートルはゆうに超えるであろう
    巨人に地面から斬りかかり、
    袈裟斬りで一刀両断。


    3.
    電車の一車両を内部から横一刀両断。



    ・・・等々、あまりにも飛抜けた
    切断力とリーチを誇る。


    しかしそれらも充分驚異的だが・・・・


    冷静に考えると最も怖いのはその
    刀身生成原理と鋼材の持つ恐るべき
    耐久性である。


    刀剣というものには
    斬り辛い物をスッパリと断つ為の
    適度な粘りと、折れない為の剛性が
    求められるが・・このガンツソードには
    それらの要素が異次元のレベルで
    備わっている。

    その伸出可能距離に比例しない
    刀身の幅では、本来なら

    振り回す事すら叶わずへし折れて
    しまうのが普通なのである。


    そして、極め付けは、


    “何処から伸びているのか
     全く分からない刀身”



    ――これである。



    ・・・これは最早猫型ロボットの
    ポケット並に一番突っ込んではいけない
    部分であるが・・

    使用者はある意味その機構に
    命を預ける事になっているので、
    原理不明なのは非常に怖い所でもある。


    一応物体の転送機能をその柄内部に
    内蔵していて、転送物が刀身に
    限定されるから、アレだけ高速かつ
    迅速な展開も可能なのだ、という事なら
    理屈は分からないでもない・・・のか。

    尚、その最大伸長距離も今のところ
    定かではない。


        “13km(キロ)や”

           某オサレスタイリッシュ漫画
            迷語録より一部抜粋。           





  45. 45 : : 2015/01/24(土) 02:20:17






    Zガン





    100点メニュー、その一回目の特典に
    与えられる追加武装。



    外見は一見して銃器には見えないが、
    そのあまりのゴツさと、随所に覗く
    配線類から、部屋の装備をある程度
    使いこなしている者ならば初見でも
    その外観から放たれる物騒な威圧感を
    肌で感じられそうな雰囲気を纏っている。


    大きなH型の形状をしており、
    野太い2本の角柱パーツ間にトリガーを
    備えたハンドルが渡されたデザイン。




    その外観から、度々Hガン等とも呼ばれる
    時がある。正式名称は全ての武装同様
    不明であるが、大体のメンバー間では
    上記の名称か“潰すやつ”等と形容
    される事がある模様。


    『潰す奴』という形容から分るように
    目標遥か直上から、不可視の形で
    瞬間的に圧潰するような高圧エネルギー
    を発生させる装置。

    その威力、効果範囲はとにかく強大で、
    大型の敵ですらすっぽりと囲える位の
    円形の範囲に、まるで見えない巨大な
    鉄柱を突き下ろしたかのような
    クッキリと残る圧潰痕を形成する。


    地表を抉り潰すその威力から分るように
    被射体に与える圧力はかなりのもので

    対象の耐久性如何によっては、その場に
    骨すら原型を残さず、体組織その他が
    液状化して押し花の様に打ち沈められる。



    他武装同様、これも詳細な原理は
    全く不明。重力に働きかける装置
    なのでは、という見方もあったものの、
    それでは部分的に辻褄の合わない
    描写もあるため(天蓋の破壊がない等)
    やはり今のところこれが何をどう
    操っている装置なのかはよく
    分かっていない。



    ミカサはこれをアイテム1号、もしくは
    降圧器(コンプレッサー)と呼んでいる。





  46. 46 : : 2015/01/24(土) 02:22:39




    ハードスーツ



    100点メニュー、その3つ目に与えられる
    攻防一体の強力武装。上下半身に分けた
    装着も可能な様子。


    全身着こんだ見た目は両腕が妙にゴツい、
    背面部の配線がごちゃごちゃとした
    パワードスーツ・・といった様子。

    ノーマルとは違い、頭部まですっぽり
    収まるのでここまで来るともう流石に
    “コスプレ”という印象は無い。



    手っ取り早く言ってその耐久性であるが

    正に圧巻の一言。通常のスーツでは一撃で
    オシャカになってしまう攻撃も難なく
    数発耐え抜き、防御姿勢すら取らずに
    受け切ってしまう。


    尤も、ウェットスーツ並に薄い防備で
    アレだけの性能を発揮できる
    テクノロジーをこれだけの体積分
    確保できるスーツで発揮しようもの
    ならば当然とも思える。

    その装着容姿はスーツというより
    最早アーマーに近い。



    そしてノーマルのスーツから向上された
    点と言えば当然防御力や膂力だけでは
    なく・・・・




    掌から物体をくり貫く謎の光線を連発し、



    ジェット噴射機構を備えた巨腕は
    驚異のテラトンパンチを繰り出し、



    肘部分からはガンツソード同様の
    ブレードを伸ばして対象を斬りつける


    ・・・・と、正に遠・中・近距離全ての敵に
    対応可能なチート冥利(?)に尽きる
    充実の機能美に満ち満ちている。


    後、地味にマスク部分にはXガン同様の
    標的透過能力も持ち合わせている。



    作中の主な呼称は“ハードスーツ”










    コントローラー




    正式名称が分からない上、作中でも
    殆ど呼ばれない為

    (というか使用者が圧倒的に少ない。
     余程使用方法が難しいのか、
     西君や和泉くんくらいしか常時
     携帯している人はいない。
     そんなに難しい操作をしてる様には
     見えないのだが・・)


    この呼称でいいのかどうかも
    怪しいが・・ともかくそのような
    呼び名がしっくりくる小型の端末。


    掌に載る位の長方形の情報端末
    といった造りで、その画面には
    ターゲットの現在地や、
    ミッションエリア範囲などが表示される。


    また、この端末にはそれとは別に

    使用者の体表に“周波数”による
    特殊効果で周囲から見えなくなる
    フィールドのような物を張る機能が
    備わっている。


    しかし、これは物体をただ、
    見えなくしているのではなく、
    “視覚情報の帯域を変えている”
    だけらしいので、
    同一の“周波数”に居る者には、
    その姿が見えてしまう、との事。


    言っているこちらもあまり
    良く理解はできないが。


  47. 47 : : 2015/01/24(土) 02:30:03







    ――――――――――



    どうやら滞りなく完了した転送だが・・
    そこに広がる景色を見て、
    流石に平常心を一瞬失いかけるリヴァイ





    リヴァイ「・・・・?!
         (クソ長ぇ解説がやっと
         終ったかと思えば・・・
         どういう事だこりゃ)」


    リヴァイ「(今は夜中の筈だったが・・?

         というより
         ここは・・・・?!)」




    西「・・・・・?あ・・?」
      キョロキョロ (カチカチ)




    和泉「・・・・・」
       (カチカチ)




    リヴァイ同様に、先程までと全く違う
    時間帯を予想させる周囲の景色に
    少なからず動揺を見せる後の二人。


    その手には先程ミカサが持っていた
    物と同じ端末が載っている。





    西「ンだよこれ・・・マップも
      周波数の干渉も効かねーじゃ
      ねーか・・・。

      クソッめんどくせーな」
      スッ・・・・カチャ。



    和泉「(マップが使えないならボスを
       此方から探すのは無理か。
       
       出てくるまで待つしかないな)」




    リヴァイ「・・・・・」



    どこか懐かしい感じすらする
    赤瓦が載った三角屋根の建物が
    乱立する町並み。その並びは軒並み高く、



    町の感じからしてこれは明らかに・・・



    リヴァイ「(ジジイの発明品に
         タイムリープ機能がついて
         無ぇんだとすれば・・・

         時差・・・8時間かそこらか?
         この明るさだと・・)」





    ――――国外。





    それもどこかで見たことがある・・
    最近だ。ごくつい最近・・・


  48. 48 : : 2015/01/25(日) 15:55:58




    リヴァイ「(・・・・世界ふしぎ発見で
         見たあそこじゃねえのか・・
         ・・・?この既視感・・・)」





    その風景は・・つい先日、
    スーパー銭湯の備え付けTVで見た・・・
    某独国の城壁に囲まれた町に
    非常に酷似していた。



    しかし遠くそびえる巨大な城壁など・・
    どこか違和感も感じる。






    リヴァイ「(だが今考えるべき事は
         そんなどうでもいい事では
         無い)」




    そう・・・そんなことは本当にどうでも
    良い事である。もうここはミカサの
    話通りでは命を賭けた戦いを余儀なく
    される凄惨な戦場である筈だし、

    何時何処から、その訳の分らない
    “何か”が襲い掛かってくるかも
    分らない。


    おまけにその相手の特徴すらも、
    あのふざけた説明文以外
    何もわかってはいないのだ。





    リヴァイ「・・・全く・・アバウト過ぎるにも
         程があるだろジジィが・・」





    ―――――だが。




    先程ミカサにされた説明で・・もう殆ど
    俺のするべき事は決まった。




    そもそも・・・
    あの場でミカサがこの二人に何も
    声がけをしないで自分を真っ先に戦場へ
    転送するように仕向けた時点でそれは
    決まった事であったのだ。


    あいつは・・無駄な争いを産む様な
    事には一切加担しない。そのあいつが
    コレに関して何の提案もしなかったと
    言うことは・・この二人は。

    自分達で言っていた様に、いくら
    説得しようとしたところで、
    メインターゲットの撃破を譲る気は
    無いということだ。





    ・・・ならば俺のするべきことは唯一つ。




    俺はただ・・アイツの仕事がスムーズに
    済む様・・そのサポートに徹するのみだ。



    尤もあいつにあそこまで言わせる
    難易度の妙敵が襲い来る事を考えれば、



    その超常的な力を得られる
    パワードスーツとやらを所持して
    いない俺にとっては。

    正に生き残るだけで命からがら、
    といった有様になる事さえも・・・・・
    危惧される訳だが

  49. 49 : : 2015/01/25(日) 15:58:25





         ズン





    ――足音。





    リヴァイ「・・・・・」




    西「あ・・・・」





    遠く離れた場所より辺りに鳴り響くその
    重低音。続いて足伝いにやってくる
    地響き。



       ズン



    それが・・何故“足音”であると、
    瞬時に把握できたのか。それは俺自身にも
    正直分らなかった。


    どう聞いても像や何かの
    大型動物による歩行音でもなく、


    正確にはこれほど大きな歩行音を
    鳴らす生き物に俺は・・


    イヤ、俺に限らず殆んどの奴は
    出くわしたことが無いはずだ。




    何故なら・・町の通りを抜けたその先。
    俺の視界の真っ直ぐ前方、100メートルは
    離れた場所に現れたソイツは・・



    どこからどう見ても(▪▪▪▪▪▪▪▪▪)・・・・




    ――果ては遠近法を加味しても。




    隣にある建物の屋根に手が届くんじゃ
    ねえかって程の・・立派な体格
    をした変質者だったからだ。






       ――――巨人。





    その姿を見たら、まあ誰がどう見ても
    まず一言でそれをそう言い表す事だろう



    しかし当然あの大きさの衣服など誰かが
    誂える筈も無く、その恰好は
    お決まりの全裸。



    ・・だが、映像規制逃れの為か知らないが
    局部はのっぺりとしている。


    そういった部分は幸いなことに
    親切設計だった。



    リヴァイ「・・・・・・」




    和泉「・・・・・」カチャッ・・・・




    西「・・・ザコか・・。」カチャ

    キィィィィィ.......!




    ほぼ同時に、先程部屋の球の中に
    収納されていたものと同様のデザインの
    銃器(?)を、前方の“巨人”に向ける
    二人。

  50. 50 : : 2015/01/25(日) 16:02:21



    リヴァイ「・・・おいおい、警告も無しに
         いきなり発砲するのか。
         ・・それがどんな武装かも
         俺はまだ知らないんだが・・・

         そりゃ余りにいきなり
         すぎるんじゃねえか」




    西「ちっちゃいオッサンは黙ってな。
      ンなことこっちの方が良く分かってる
      っつーの。」






    リヴァイ「(俺は関西生まれじゃねえよ)」





    西「・・・・あぁ・・?何だアイツ」




    そうして訝しげな声をあげると、
    何やら銃の後部を覗き込みながら
    眉根を釣り上げるガキ。

    その“銃器”は大分ゴツい造りになって
    おり・・、後部には何か小型のモニターが
    ついている。




    西「骨はあるが・・内臓とか殆ど
      スッカスカじゃねえか・・・。

      ・・弱点どこだよ」




    そこには・・リアルタイムで、
    “巨人”の姿が、レントゲンのような
    形で投影されていた。




    西「ま・・いいや。こんだけ
      距離離れてるなら別に何か
      まき散らされても避けられるだろ」
      ガチャ・・・ カチカチカチ・・・・



    そう言うと、ソイツは今しがた構えていた
    拳銃型の物を仕舞い、片腕に携えていた
    長物の銃を構える。相当ゴツイ造り
    なので重そうに見えるが、軽々と
    片手で照準を付けている。


    スーツの補助なのか、銃そのものが
    軽量にできているのか。



    トリガーを既に引いているようだが・・
    二段式だ。恐らく上下でセーフティと
    引き金に分かれているのか・・若しくは



    西「とりあえず死んどけよ。」
      ガチッ






    ギョ――ン   ギョ―――ン
     
        ギョ―ンッ






    リヴァイ「・・・・・・」



    何だか勢いはあるのだが若干間の抜けた
    感じがしないでもない・・そんな
    不思議な音が鳴り響いた






    ・・・・それから間を置いて少ししてから







    ――ッババンッ!!!  ッドバッ!!!



       バヂャッッ!!!




    リヴァイ「・・・・・!」





    遥か遠方で、その“巨人”の両足、
    そして頭部が“弾け飛んだ”。
  51. 51 : : 2015/01/25(日) 16:04:12

    間違いなく今、目の前で異音と共に
    銃口その他各部を発光させながら
    駆動していたこの銃の仕業であろうが・・





    リヴァイ「(ジジィ・・なんて危険な
         オモチャを・・・)」



    冗談半分で想像していたものと
    何ら遜色ないその殺傷能力。



    原理も不明なら、その被破壊対象が
    有機物、無機物問わずなのかどうかも
    定かではないが。



    少なくとも人体には有効だ。
    明らかに何かの条約に引っかかる、

    人道に反した規模の破壊を巻き起こす
    殺戮兵器。・・当然お国の許可をとって
    作ってるモノではない。



    リヴァイ「(何が目的でこんなヤバいもの
         作ってんのか確信が持てない
         以上気乗りはしねえが・・・)」



    少なくともミカサが此方側に居るという
    事実だけは、このミッションとやらが
    そこまでトチ狂った目的の元に
    開催されている訳ではない・・・


    それだけは信じていい。




    西「・・・・あ・・・・・?」



    しかし、直後にそいつの間の抜けた
    声が聞こえた。


    両足と、おまけに頭を無くして事切れた
    筈のその巨体を訝しげに見つめている。


    その視線の先では・・・・




    巨人「っ・・・・――・・・」


    ズズ・・・  ドチャ・・



    脚も、頭も無いというのに、這いずって
    尚も立ち上がろうとする“巨人”の姿。




    西「オイオイ・・・・。ざッけンなよ・・・
      そーいうタイプか。」




    和泉「(動きは・・まだ襲い掛かって
       きても居ないがそこまで早くない。

       ・・しかし、弱点らしい弱点が無く、
       おまけに再生能力か・・雑魚は
       無視だな)」



    それ以上の追撃は無駄撃ちと判断したか、
    銃を収めるガキ。



    しかし、向うではもう既に顔半分程まで
    元に戻りつつある“巨人”の姿が。
    脚も踝まで弾けた部分が徐々に
    盛り上がっていく。


    なかなかの再生速度だ。


  52. 52 : : 2015/01/25(日) 16:06:18


    西「ステルスが使えねえのは正直
      かったるいな・・まあ、
      どうせ人襲ってくるし。

      餌も居る事だし丁度いい。
      ボスが出るまで高みの見物。

      これでいいだろ。」ニィ・・・



    リヴァイ「・・・・・・」



    ・・・まあ、性格の悪さは初対面で
    何となく分かっていた。しかし
    まさかここまでとはな。

    俺が・・・
    正しくこの状況に対して何も分からず、
    何の心当たりも無くただ無残に殺される
    その時を待つだけの人間だったら・・・

    今目の前で口元を歪ませて笑っている
    こいつの表情は、それこそ地獄の悪魔か
    悪鬼羅刹の含み笑いに見えた事だろう。



    西「じゃ・・・、スーツなしでその刀で
      どこまでやれンのか知らないけど・・

      精々頑張って“奴ら”を引き付けて
      逃げ回れよ。オッサン(笑)」



    リヴァイ「・・・・(奴・・ら?)」

      

    見れば視線の先には、もう今にも
    欠損箇所全ての修復を終え、

    此方にあたりをつけ、更にどこから
    現れたのか、その後ろにも様々な
    個性を光らせる奇面組を引きつれて
    その場を駆け出さんとする



    “巨人達”の姿が。



    コレだけの距離が離れているというのに
    ・・・俺は、その瞬間そいつと
    目が合うのが分った。




    そして何故だかは理解不能だが、




    巨人「っ・・!!」


    ズズンッ!!



    ソイツが真っ先に俺を“喰い”に
    やってくるであろうという確固たる
    “記憶”の警鐘が俺の頭に鳴り響く。



    そして間を挟まずにして
    現実になるその光景。



    アレだけの巨体の癖に・・・
    まるで人間をそのままあのサイズまで
    大きくしたかのような、驚異的な
    速度で駆けてくる“巨人”。
  53. 53 : : 2015/01/25(日) 16:08:46

    あんな走り方をする女子が・・
    学生時代は幾らでもクラスに居た
    気がするが・・。如何せん体高10メートルに
    達しようかという巨大なオッサンが。

    それも全裸という格好でその様に
    疾駆する姿は・・有る意味それだけで
    見ている者に言い知れぬ衝撃を与える
    事だろう。




    西「うッわ、きショ!!」

    ダンッ!!





    正に・・・・・




    ―――――進撃の巨人。




    このどこからどう見ても面白可笑しい
    顔をしているようにしか見えない
    巨大な化け物は・・・しかし


    ―――――人類(おれたち)を喰う。



    その為だけに・・ああして全力疾走して
    来るのだと・・俺の頭の中の“何か”が
    そう教えていた。



    ガキと長髪のノッポは既に
    高台へとその身を移している。
    跳躍の際に石畳が破砕した所を見るに・・
    そのスーツによる身体能力の向上性能は
    馬鹿にならない様子だ。



    しかしそんな事より今はアレだ。



    リヴァイ「・・・・・」



    こんな光景は・・当然俺も生まれて
    始めて見たはずだった。


    こんな映画を見た記憶すら思い出せる
    限りどこにも見当たらない。


    それなのに俺の思考は何故か。


    これ以上無いほどに落ち着いていた。
    そしてまた・・何故かミカサに渡された
    2本(▪▪)の刀の柄をその両手に携えて・・・



    その光景に見入ってしまっていた。
    今なら・・こんなに落ち着いた頭でも・・・

    いつもは思い出せない“アレ”を
    思い出せそうな気がしたからだ。


    ふざけているときは簡単に口に出る
    ふとした記憶。何時の事だかも
    思い出せない、“その頃の記憶”が。




    ズンッ・・・ズン・・・!!



    ――奴の響かせる足音が






    ――奴のむさくるしい息遣いが





    ・・・俺の中の“いつかの追憶”を
    ・・確かに揺さぶる。

  54. 54 : : 2015/01/25(日) 16:10:59




    巨人「ッツ・・・・・ガッふァ・・・・!!」

       ドドンッ・・・!!!!  バッ!!!!





    両手を広げつつ、豪快な
    ヘッドスライディング姿勢で俺を
    捕らえに来ようとするそいつをギリギリ
    まで引き付けるが・・・・




    リヴァイ「やっぱり駄目か・・・・!!」



    舌打ちをしてその場を側転(サイドロール)で離脱する。


    しかし何も思い出せず仕舞いでは
    無かった。少々の緊迫状況に踊るその
    胸と脳内に・・確固としたイメージで
    掴み取れたその答え。


    それは・・・目の前の“巨人”が
    どう動くか(▪▪▪▪▪)という事と・・
    何を目的に動くか(▪▪▪▪▪▪▪▪)という事・・

    そして・・・



    どうすれば殺せるか(▪▪▪▪▪▪▪▪▪)という事だった。





    リヴァイ「首からうなじにかけて・・・
         縦1メートル・・・」



    チャッッ・・・



    ドッドドッ!!!!!




    地に伏した姿勢から立ち上がろうと
    膝を付いた“巨人”の足元を潜り抜ける
    ように駆け抜けつつ、先程ミカサが
    して見せたように振り抜きざまに
    柄のスイッチを押し込むリヴァイ。




    リヴァイ「ッッツぁっ!!!!!!!」





    ヴヴヒュンッッ!!!!!!!



    その回転運動の速度に乗る勢いにて、
    目にも留まらぬ速さで突出する黒刃。



    双刃を並べて展開させ、己の身を
    駒の様に高速回転させるリヴァイ。

    ミカサの伸ばして見せた刃渡り程度の
    リーチがあれば、この一撃は十分
    対象の両足に届く公算だった。



    後の問題は・・・切れ味。
    リヴァイ自身もそう考えながら、
    “とりあえず”自身に危害を加える
    意図だけは間違いなく明白な目の前の
    急襲者へ斬りかかったのだが。



    ・・未だ部屋の内部でしか伸出する刃を
    見ていないリヴァイはそれがどこまで
    伸びるものか把握できていなかった
    ・・・
  55. 55 : : 2015/01/25(日) 16:12:50
    結果、僅かな押下時間で留めて居たにも
    関わらず、突き出た切っ先の刃渡りは、
    ゆうに3mには達しようかという
    長大極まりないものだった。


    しかもあろうことかその切れ味は
    ミカサの説明通り、振り回す自身の
    握り手に感じる抵抗が信じられなく
    なる程鋭く・・・・


    何の抵抗もなく、まるで暖簾を
    払うかのような抵抗しか感じる事は
    無いままに・・・あっさりと
    “巨人”の両足を、4つの部品に
    “分解”してしまう。





    グラッ・・・・


       ズッ・・・!!ズズン・・・!!







    リヴァイ「チッ・・・勢い余って2周
        しちまった・・。腱を試しに
        斬り付けるだけの積もりだった
        んだが・・・・。

        しかし何なんだこのふざけた
        刃渡りは・・・。これじゃあ
        まるでハンジ共がハマってる
        アクションゲームだな」




    リヴァイ自身の全身のバネと筋量が
    充分人ならざる領域に到達しているのが
    最大の要因ではあるものの・・それでも
    その刃はリヴァイが"想像していた程"は
    重くは無かった。




    ・・・目前の刃の重量と
    その剛性、そして斬られる側からしたら
    酷い冗談としか思えない程の切れ味を
    再確認しながら・・その刃を見つめ、
    こう独り言ちた。



    リヴァイ「・・・・ナイフ程度の長さにも
         なるのか・・。丁度いい。

         100均のペティナイフじゃ
         カボチャはキツイと思ってた
         所だ。牛刀にもなるし終ったら
         コイツを頂くとしよう。」
         フキフキ・・・






    西「・・・・スーツ着てねえハズ
      なんだけど。何アレ。」



    和泉「普通に刀を伸ばして普通に
       斬ったな。・・それだけだ」



    西「・・・あっそ・・・。」
      (ありゃ人間じゃねえ)






  56. 56 : : 2015/01/25(日) 16:14:49







    巨人「・・・・フゴッ・・フゴ!!!」




    リヴァイ「・・・!そうだったな・・
         何故かは知らねえが・・」




    目の前のソイツは・・足を切っても
    胴を分かっても死なねえ。




    血こそ出はするものの、人間比率で
    言えばこの出血量はどう考えても
    少なすぎるし、そもそもコイツらに
    とって“血液”という概念はあまり
    活動上重要では無かった筈だ。


    それは神経などの伝達系や
    腱を削いでも同じ事。一時の足止めには
    なるが・・致命傷には成り得ない。




    場所によっては(▪▪▪▪▪▪▪)首を飛ばしても。




    ・・何故だか分かる。




    現に今も目の前でソイツはピンピンして
    やがるし・・さっきはこの状態からも
    平然と立ち直ってきたしな。



    リヴァイ「・・・トカゲの尻尾じゃ
         あるまいし・・ホイホイ
         生やしやがって・・・

         気持ち悪ィな・・・」




    そこまで言い放った所で・・・先程
    自身で言いかけた、目の前の化け物に
    唯一致命打を与えられる部位の反芻を
    行うリヴァイ。





    リヴァイ「幅は・・10㎝だったか・・・」
        チキッ



    ・・・ただ切るだけでは駄目だ。




    今目の前で脚をそうして復元している
    様に・・たちまち切り傷は塞がって
    しまう。




    ・・・だからこうして2本の獲物で・・・






    リヴァイ「・・・――削ぎ落とす...!!!!」
         シャッ....!!



    今度は自身の感覚にとって最適な
    刃の長さを両方で揃え・・

    その刀身を切っ先で交差させながらも、
    地に伏した“巨人”の後頭部目がけ、
    一気に振り抜く。




    リヴァイ「ッ!!!!!」




    ザシュッッ!!!!



    削ぎ飛ばされる“巨人”のうなじ部分。




    しかし、その切削範囲は、リヴァイが
    想定していた物より大分深めに
    抉れていた。

  57. 57 : : 2015/01/25(日) 16:16:40


    全身の力を失い、その場に崩れ落ちる
    “巨人”と・・・たった今、その
    止めを刺した得物を見つめるリヴァイ。





    リヴァイ「(馬鹿みてえな切れ味だな...)」



    ――――これほどの得物が・・・・・
    もしあの時(▪▪▪)手元にあったなら。




       俺達は(▪▪▪)・・・
      “悔いなき道”を征けただろうか




    そんな言葉が・・
    不意にリヴァイの脳裏に強く響く。






    リヴァイ「・・・ぼっとしてる場合じゃ
         無かったな。」



    しかし物思いに耽る間など無い。
    そのすぐ後には同じような襲撃者が
    複数迫っているのだ。




    1・・・2・・・・3・・・・4。




    ・・4体。




    数的にはキツイが・・・やるしかない。



    自らの本能が教えるままに、
    片腕に携えた柄を順手持ちから
    逆手持ちへと変え、その場に
    しゃがみ込むリヴァイ。




    リヴァイ「揃いも揃って・・・・
        面白ぇ(ツラ)しやがって」
        





    ―――黒刃の独楽(コマ)が、
       怒涛の進撃の隙間に舞い踊った。





  58. 58 : : 2015/01/25(日) 16:18:17




    ―同時刻・その場所より離れた地点―





    ミカサ「始まった・・・!」




    遠方より鳴り響く地響きにミッション
    開始の時を察知したミカサ。


    しかし現在彼女の周囲に
    “巨人”の姿は無く、手元にある端末の
    画面上に明滅する、複数のマーキングを
    睨みながら口惜しそうに歯軋りを
    している状態である。



    ミカサ「叔父さん・・・・!この中で
        少しでも発生地点を絞って
        特定する事は出来ない・・・?」



    緊迫感の塊といった表情で問いかける
    ミカサの声に



    《精一杯やっちゃいるが・・・
     “そのどれか”としか言えねえな・・
     悪いが。連中の端末にジャミングを
     張りながらじゃぁこれが精一杯だ》



    何処からともなく応答するケニーの声。




    《それよりもミカサよぅ。今回は
     お前ぇさん的にしくじれねえ
     大一番なんだろ?流石にスーツは
     着といた方がいいんじゃねえか。

     ・・・間違いなく連中と()り合う
     事にはなるだろ。》






    ミカサ「決してしくじれなければこそ
        ・・・・・だ。私はいつも通り
        やった方が・・動きやすい。

        スーツを着れば生存率は確かに
        上がるかもしれない・・

        けれど私自身の動きに対して、
        流体硬化が誤作動を起こす
        恐れがある。」





    《・・・・・・・・。》






    ミカサ「・・そうなれば・・・かえって邪魔。」





    《まあ・・・お前ぇさんがそういうなら
     無理にとは言わねーけどよ・・・》




    ミカサ「(それに・・今は私自身の
         身の安全等どうでもいい。
         今一番優先されるのは・・)」



  59. 59 : : 2015/01/25(日) 16:21:03





    ミカサ「・・転送機能へのハッキングは?」




    《やってる。だが全部乗っ取るのを
     今すぐに・・ってのは無理だ。
     しかし・・部分的になら直ぐにも
     可能だなァ。》



    ミカサ「部分的・・?それは一体・・」




    《さっき送っただろ、アレの・・・








    ドガァァァァンン!!!!!!!!









    ケニーの応答を遮るようにして
    その場に轟く雷鳴。




    ――そして晴天に下る一筋の雷光。



    それを見た途端
    緊張の堰を切って落とすミカサの表情。





    ミカサ「来たっ・・・・!!!!

        叔父さん・・!!一先ず
        私は目標にかかるけど・・・!」
        チャッ・・・




    ミカサ「私の合図一つで“1つめ”を
        直ぐに転送できるように
        準備しておいてほしい・・」



    《(コイツがまだ一度も使った事の
      無いアレを・・??)わかった・・
     まあ、アレだ・・要らん心配だとは
     思うが・・・無茶すんなよ》





    ミカサ「悪いけどそれは無理だ・・・」
        ジャキ....!!


  60. 60 : : 2015/01/25(日) 16:22:12




      “エレン”の為ならば・・・・






     ――そう、どの世界に居たって私は。






      どんなに無茶を通してでも・・・・






      “エレンだけは”・・・・・・






    雷光の散った後、その場に
    立ち込める土煙が晴れ行く中・・・


    こちらを睨む、巨大な両目と合わせた
    視線を少しも動かさず。







     ――いや、“あなただけは”・・!!!






    「ゥウウヴヴオオオオオオオオ"ア"ア"!!!」






    絶対に・・!絶対に救い出して見せる・・・・!!





    真昼の空を震わせる極大の咆哮。
    その大気の鳴動を全身に受けつつも・・・




    しかしその身を一歩も退かせることなく







    ミカサ「やっと・・・やっと逢えた・・・・・!



        エレン・・・!!あなたに・・・・・・・・!」








    涙を浮かべ、笑う彼女(ミカサ)







    ミカサ「エレン・・・・・・・!!!!」
        ギッ.....!!!





    瞬時に、その笑顔は闘争心の
    塊ともいえる凄みの溢れる表情に
    塗り潰された。



    「ゥア"ガァァァア"ア"ア"ッ!!!!」


    ブォンッ....!!!!!




    ッッドガァァァン!!!!  
                
                ガシャガラ・・・




    積年の待ち人が容赦なく放った
    横薙ぎの鉄槌を、難無く二棟隣の
    建物へと飛び移りつつ躱すミカサ。



    その顔は、闘争心に塗れた修羅の如き
    凶気に満ちていたが・・・怒りの感情等は
    一切浮かんでいなかった。



    ――歓喜一色。



    ミカサ「直ぐに・・・・!!!
        其処(そこ)から出してあげるから・・・!」
        
        ジャキンッ・・・!!


    眼を輝かせて・・・彼女は(わら)っていた

  61. 61 : : 2015/01/25(日) 16:24:13




    ―リヴァイ・西・和泉・エリア―






    リヴァイ「・・・・・・・・・・」



    シュゥゥウウ・・・・・





    西「・・・・?!・・・・?!
      (オイオイ・・・スーツ無しであそこまで
      動けるかどうかは別に良いが・・

      なンであいつら再生しねーんだ!?)」




    和泉「(成程・・首の後ろか・・。だが銃で
       頭部を吹っ飛ばしたのにダメで
       アレだと死ぬという事は・・

       斬撃限定か・・?いや・・・)」



    そこらじゅうに散らばった“巨人”の
    亡骸をみて、その欠損部分を再び構えた
    Xガンの透過機能で注意深く観察する和泉




    和泉「(・・・脊髄(ソコ)か・・・!弱点は・・!)」



    ダンッ・・・



    弱点(倒し方)さえ知ってしまえば最早
    じっとしている必要は無いとばかりに、
    その場を下りて通りを駆け出す和泉。




    西「あ、おいッ・・・和泉(オマッ)ッ・・・」



    ズズンッ!!



    西「おわっ!?」



    いつの間にか背後に迫っていた2体の
    “巨人”。かなり大きい。
    15m級のその巨体では簡単に西の居る
    屋根上まで腕が届く。




    西「ざッけンなッッ...!クソがっ!!」





    ババッ!!


    ギョーン!!   ギョーン!!




    地面へと降り立ちながらも手にした
    Xガンで牽制を行う西。


    ゥゥウン......




    、、、ババンッ!!!!



    その二発は振りかざされた“巨人”の
    指を弾きとばす。


    しかしよく見れば周囲には更に
    無数の巨人達が彼を囲うようにして
    ひしめいている。



  62. 62 : : 2015/01/25(日) 16:26:26




    巨人「ハフ・・・フゴ・・・・!!!」





    西「ぅお!!?どっから湧いて出た
      コイツらッ!!」ジャギッ



    片手にXガン、片手にXショットガンを構え
    片っ端からロックと発砲を同時に
    行う西。



    西「死ねッ!!死ねッ!!!!死ねッッ!!!!」




    ギョーン!!×12






    リヴァイ「(一気に数が増えたな・・
         どうでもいいが・・
         ミカサ(あいつ))はうまく
         やれてるのか・・?)」




    リヴァイ「(俺が斬った奴の中に
         破ける服の心配をしてる様な
         奴は居なかった筈。

         全員全裸だったしな・・。

         ・・とするならば・・・)」





    考え込むリヴァイの視界の端にて・・・





    カッッ!!!!!





    雷光が走った。




    ドガァァァァンン!!!!!!!!




    後れて響き渡る雷鳴。




    リヴァイ「・・・・・・!!!!」




    和泉「(・・来たか・・!!!)」


    ブンッ!!   ズドッ!!!!





    周囲に蠢く“巨人”には目もくれず、
    壁になるものだけ脚を斬り払って
    其方を目指す和泉。


    リヴァイ「チッ・・・・・!!!」




    同様に、和泉の目的を理解して
    それに追いすがるリヴァイ。

    しかしやはり、移動に際しては
    速度面でスーツ有無の影響が非常に
    大きく出てしまう。



    一気にその場で開く距離





  63. 63 : : 2015/01/25(日) 16:27:04









    西「ハァ・・・ハァ・・・!!!
      ッそ・・・ザマみろっつの・・!」
      


    シュゥゥゥゥ・・・・・・



    襲い掛かってきた全ての“巨人”の
    頭、そして四肢を吹き飛ばし、自由を
    奪ってから胴体にも執拗にガンによる
    追い打ちをかけ、しかし上手く急所に
    当たって撃破出来たのは6体中1体。


    残る5体が再生に向けて蠢く最中
    その中心にて肩を上下させる西。





    西「なっ・・クソッ・・??!

      ふッざッけンなよ!!?ちゃんと
      頭フッ飛ばしてンだろーが!!」




    ギョーン!!!   ギョーン!!




    ババンッ!!!    バンッ!!!!



    ドチャッ・・!!  グチャ!!!




    散々撃ち散らかして、一体しか屠れない
    この結果から、ガンによる耐性が
    非常に高く、斬撃による首の切断こそが
    目の前の敵の弱点だったのかも・・・



    と、薄々的外れな結論に辿り着いた
    西は・・・・



    西「クッソ・・・・!!刀持って
      来ンだった・・・!!!!ハァ・・・!!」



    遠方で轟くその雷鳴を認めつつも、
    そこへ向かう事は叶わず・・・

    新たに周囲の隙間を埋めるように
    殺到した“巨人”達をロックオンし、
    苦み走った表情でトリガーを
    引き絞り続ける。





  64. 64 : : 2015/01/25(日) 16:28:46





    リヴァイ「チッ・・・・・流石にヒーロー補正の
        有るスーツに追いつくのは
        無理があるか・・!」 
        ダダ・・・・!!!



    しかしそれでも人間としては驚異的な
    走力で建物を乗り越えながら進む
    和泉の後を追うリヴァイ。


    目指す行き先で今正に
    奮闘しているであろう従妹の無事を願い、

    最早寸分の予断も許さない・・
    といったその緊迫した状況の中で・・





    《ようようよう!リヴァイ!!オメー
     マーカー見てコレ、勘違いで無きゃ・・

     ミカサんとこ向かってるん
     じゃーねえだろうな??

     いつからオメーそんな熱血派に
     なった。オメーなんかが行っても
     邪魔なだけだぜ、ヤメロヤメロ。》
     ァーヤダヤダ





    緊張を台無しにするその声は響いた。





    ―――何処から?




    リヴァイのポケットから。





    リヴァイ「・・・・・」スッ



    全力疾走しながらも速度を落とさず
    ポケットからケニーに渡されたその
    “球”を取り出し、見つめるリヴァイ。


    球の表面にはどういう仕組みなのか
    憤り多き叔父の顔が映し出されていた。




    リヴァイ「ジジイは・・黙ってろ。

         大体テメェには・・これが
         終わったら・・2000文字では
         到底言い表しきれねえ文句が
         ・・・有るんだ。

         首を洗って・・待ってやがれ」



    《随分と息切れしながらも必死に
     走ってる様だが・・・ミカサの奴、
     今“捕獲”に手間取ってるみてえだ。
     このままじゃ直ぐにテメーの先に
     行った和泉クンがカチ合うぞ。

     スーツを着た人間のドンパチに・・
     お前が割り込んでも邪魔なだけだ》

  65. 65 : : 2015/01/25(日) 16:30:37





    リヴァイ「五月蠅ぇよ・・・!大体そこだ・・・

         問題なのは・・・!

         いくらアイツが完璧超人
         だろうが・・!あいつ自身は
         ・・!その、“スーツ”を
         着てねえだろうが・・・!」




    《・・・・・そこは俺も勧めたさ》





    リヴァイ「アイツは一度自分で
        “そう”と決めた事を決して
         曲げねぇからな・・・!

         俺もアンタもその辺良く
         分かってる筈だ・・・・!」



    《・・・・・・・・・・》




    リヴァイ「だから、ここ一番ってとこで
         凄まじい無茶をやらかす。

         アイツは・・“自分の命より
         大事な物”を心に決めてる。

         そういう人間(ヤツ)だ・・・!」



    《(溜息)~~~・・・・;》





    リヴァイ「そんな無茶苦茶な従妹が
         自らの命も省みず、
         死地へと赴き奮闘する様を
         
         ・・・ただ指を咥えて
         眺めて居ろと・・・?」





    《わぁ~かった!!!分かったっての!!
     もうマップの配置からして目の前だろ!
     俺の言葉は話半分に聞くだけにして
     今はとにかくそっちを見ろ!!》





    リヴァイ「っ・・・・!!!!」
         ザザッ・・・・!




    言われてやっと気が付いた。



    眼前の広場には・・体長15mはありそうな
    ガタイの良い、長髪かつ人相の悪い
    “巨人”と・・、その髪に捉まりながら


    振り払おうともがくその頭髪の主の
    両腕を警戒しつつ、

    先に到着したノッポを睨みつける
    ミカサの姿が。
  66. 66 : : 2015/01/25(日) 16:33:56




    和泉「・・・・・・!」
      スゥゥ・・・・・・





    ノッポは刀を抜いている。
    このままではマズい。





    《いたか・・・!そいつこそが
     ミッションのボス・・いや、ミカサの
    “待ち人”って奴だ。》





    リヴァイ「何だと・・・・・?」









        ―――あれが・・・








    ―――――アレ(▪▪)ミカサ(あいつ)の言っていた・・?









    リヴァイ「・・・・おい・・・ジジィ」








    《あンだよ》







    リヴァイ「ミカサの奴は・・あんなに
         “大きなお友達”の為に
         今までお前の手伝いまでして
         遮二無二働いて来たってのか」
         ワナワナ・・・・


    ・・・・・・・・・・・・・


    《っぁ~~~!!!!面倒くせぇ!!
     説明すんのすっげ―面倒くさい!!
     “そう”だけど“ちげー”よ!!!》


  67. 67 : : 2015/01/25(日) 16:35:11





    リヴァイ「テメーこそ面倒臭ぇ
         言い方しやがって!!!

         どういう意味だアレは!!!」





    《オメーと同じよ!!ミカサが用あるのは
     アレの・・・中身だ!!アレは・・・
     
     あの一体だけは他の奴等と違って
     中身が“居る”んだよ!!

     分かったなこのスットコドッコイが!!?》








    リヴァイ「・・・・(中身だと・・!?)!」








    《理解したなら奴に首の後ろを
     攻撃させるな!!命懸けでミカサを
     手伝ってやれ!!その大したことない
     脳味噌でな!!!!!》




    リヴァイ「しかし全く・・

         首の後ろが弱点とか・・・
         昔のゲームにもあった気が
         するが・・・・

         それは巨人共通のお決まりか
         何かなのか?」
         スゥウ・・・・・!!




    一太刀を携え、その刀身を伸ばし・・
    その場に駆け込むリヴァイ。





    《ワンダか。懐かしいな。俺も
     やったことあるぞ、あれだ、
     最後の一撃が切ない奴な。》





    リヴァイ「こんな時だけメタなネタで
         シンパシーを感じてんじゃ
         ねえ。懐古厨めが」

         ダダダッ!!!!.....








    スザッ!!!!
            ッッ!!!ギィンッッ!!!







    和泉「ッぁっ・・・・?!」
       ガギギ・・・・・!!!






    横合いから不意打ち同然に斬りつけ、
    強制的にミカサの方から此方へ
    その注意を引くリヴァイ。




    しかしその刀身は一応の手心か、
    リヴァイ本人の方へ向いている。
    ・・峰打ちの形である。




  68. 68 : : 2015/01/25(日) 16:39:18



    和泉「・・・・何の真似だ」







    リヴァイ「それはこっちのセリフだ。
         
        あの獲物は奴が仕留める。
        さっき奴自身がそう
        言ってた筈だ。

        それでミッションが終わるなら
        別にお前に何も損は無いだろ」






    和泉「あんた・・・得点のシステムを
       理解してないのか・・・?」




    受け太刀しながらも、一切その顔に
    殺意は見せない和泉。



    ・・・あくまで“まだ”見せていない、
    だけであるが。






    リヴァイ「その様だ。俺は飛び込み参加
        だからな。そういった事情には
        ハッキリ言って無関心だし

        何か言われても正直困る」

        ギリギリ・・・・!!




    一方で、斬りかかったリヴァイ本人は・・
    鍔迫り合いの形で組みかかりながらも、
    自身の確かな劣勢を感じとっており、

    目の前の男がこの後放ってくるであろう、
    追の一撃に対する絶対回避命令が
    その意識内に強い警鐘を響かせていた





    リヴァイ「(成程・・ピクリともしねえ)」







    和泉「・・・そうか。なら悪いが。」
       ガキ・・



    リヴァイ「ッッ」




    一瞬の半分にも満たないその寸瞬の間に





    《いけねえ!!受け太刀するなよリヴァry
    リヴァイ「わかりきったことを
         ピーピー喚くな!!!!」






    ギャッッ..
      ...ギィィン!!!




    ズドンッ!!!!!





    和泉「っ!?!??」ガグッ・・




    和泉の刀身に目の前の邪魔者を
    蹴散らさんとする為、

    人外の腕力が乗るその瞬間に併せて・・
    自らの刃の峰をその刀身伝いに滑らせ、

    向かい来る超人的な斥力を
    捻った全身のバネで受け流す。


    ・・・その勢いのままに
    和泉の首筋へと容赦のない峰打ちを
    振り下ろすリヴァイ。




    相手がスーツ着用でなければ峰打ちでも
    繋がった首で居られるかどうか
    非常に怪しい一撃。


  69. 69 : : 2015/01/25(日) 16:42:02



    しかし・・ほぼダメージは無いと
    言ってもいい。




    ・・尤も・・





    リヴァイ「・・・そんな事できる訳
         ねぇだろ・・・・!
         相手は蜘蛛男か何かなんだろ。

         対して俺はア○ンジャーズでも
         なんでもねえ。」
         フウ・・・・



    《俺もあれ観て思ったんだが・・
     何であの、弓矢の奴とかなんだろうな?

     普通の人間入れたい気持ちは分るがよ、
     
     それならあの、飛べない奴一人で配役
     としちゃ足りてる気がするんだが。

     絶対蜘蛛男とかカギ爪のモミアゲとか
     入れた方がもっとウケたと思わねえか?》





    リヴァイ「オイ・・仮にも今生き死にを賭けた
        鉄火場の只中に居るんだ。

        そういうメタなのはマジで後に
        してくれねえか」




    和泉「・・・・・・・・」


    チャキ・・・・


    和泉「あんた・・本当に人間か・・?」





    首筋をさすり、刀を構え直す和泉。
    ダメージが無かったとはいえ、
    それはあくまで攻撃を与えた
    リヴァイ側の認識であり、


    当の峰打ちで頚部を強打された和泉は、
    星人にもらった一撃に相当する程の
    その予想外の感触に、それまでの
    己の危機意識を完全に改める。





    スーツ無しで攻撃されても・・





    もし先程の気迫でもって
    殺す事前提に刃で攻撃されれば・・




    恐らくスーツの耐久を"貫通"される・・・!!




    ―――相手はそのレベルの“敵”である。




    次は容赦せず・・・



    向こうの間合いの外から





    ・・・・・・斬る。





  70. 70 : : 2015/01/27(火) 02:01:46


    リヴァイ「(分かってる・・もう・・・
         
         もう“次”はねえな・・。
         さて・・どうする)」





    決死の覚悟を決めつつも・・
    その視線の先に未だ暴れている筈の
    “ミカサの想い人”を見るリヴァイ。



    だがそこには




    リヴァイ「(・・?!アイツどこ行・・)」







    ミカサの姿は無かった。




    ・・しかし彼が相対する和泉の背面から
    静かに、そして厳かに響く足音。






    ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・




    これが某オサレアクション漫画か・・
    若しくは某奇妙な劇画タッチ漫画なら
    まさしくそんな書き文字が似合いそうな
    雰囲気を背景に背負い・・・・




    ミカサ「順序が変わった・・・・・」






       一陣の風と共に舞い降りた。







    ミカサ「エレン同様に大切な私の家族に
        刃を向けるなら・・・・

        まずは貴方..いや・・・
        
        ・・お前からだ・・・・!」






      ――戦場(いくさば)女神(めがみ)が。







    和泉「・・・・・」






    和泉「先に斬りかかられたのは
       こっちだが」






    ミカサ「元はと言えばお前が
       “エレン”を狙ったのが悪い。」





    和泉「・・・??さっきから
       思ってたがあんたら・・・・

       気は確かか?気のせいでなければ
       そのターゲットを殺さずに
       “送ろう”としてるみたいだが・・」





    ミカサ「・・・・・」





    和泉「もうここまでで何発も
       試してみたんだろ・・?
       捕獲用(そいつ)で・・・。

       それでまだアイツが暴れてる
       って事は・・アイツに“ソレ”
       は効果が無いって事だ。


       ・・なら何故無駄なあがきを
       続けようとする。普通に
       殺せばそれで終わる筈だ」

  71. 71 : : 2015/01/27(火) 02:03:18




    ミカサ「・・・、、、

        ・・・お前には、、関係ない。


        時間があれば確実に
        “転送”できる。

        邪魔はしないで貰おう」

        チリチリ・・・・!!!




    まるで今にも空気が爆ぜそうな
    緊張感を・・食いしばった眉間の先に
    尖らせるミカサ。





    和泉「関係大有りだ・・・もし
       その前に制限時間がきたら
       どう責任を取ってくれる。

       ・・・いや、そもそも
       責任を求める必要も無い。

       
       これ以上の無駄話は御免だ」
       ジャキッ




    ミカサ「・・・・・!」



    和泉「警告するだけ有難く思って
       欲しいが・・・・
       

       ―――俺は・・今すぐアレを撃つ。



       邪魔をするのは勝手だが・・
       その場合何処に当たっても(▪▪▪▪▪▪▪▪)
       恨みっこ無しだぞ」




    携えた刀と、片手には先程の物騒な
    ゴツイ銃器。その銃口を何の躊躇も無く
    ミカサ越しに標的へと向けるノッポ。





    リヴァイ「オイ・・・・手前ぇ・・・」
         ギリ・・・!




       それは・・正真正銘の・・



         ―――殺意。




    例えそれがこけおどしであろうと


    何であろうと、もし今何かの間違いで
    そのトリガーが引かれれば、


    ミカサの身体の“どこかしら”が、

    先程ガキのぶっ放した(ソレ)の餌食となった
    大きなお友達共と同じように爆ぜる
    事になるのだ。



    目の前で親戚に向けて
    堂々と振りかざされた殺意の証に俺は・・・




    リヴァイ「それ(▪▪)は流石にねェだろ・・・!」

         


    ザワッ・・・・!!!!





    自ら堪忍袋の尾を引き千切った。


  72. 72 : : 2015/01/27(火) 02:06:09



    《オイバカ止せ。・・・音声しか拾えねえが
     テメェまさか》





    リヴァイ「ジジィ・・・。聞き忘れた事が
         あった。一言で簡潔に答えろ」
         スラァ・・・・


    刃を小太刀程の長さに伸ばしつつ、


    此方に銃口を向け直そうとする
    和泉のトリガーに掛かる指の緊張を
    注視しながらリヴァイは・・

    ケニーに問いかけた。



    リヴァイ「このミッションとやら・・
        終了時に修復かリセット(全て元通りになるアレ)
        働く類のゲームと同じか」




     そう・・アイキャッチにはその点
     詳しい記述がなされていなかったが。

     これ程強力な武装、幾ら実弾兵器では
     無いとは言っても流石に残弾∞とは
     いかねえだろ。

     しかも場合によっては充分武装を
     破壊してくる敵が居ておかしくない。
     アレを見るにはそういう認識だ。

     ・・・スーツに“耐久性”があり、
     尚且つこいつらが“一旦は”死んで
     居る筈なのにこうしてここに
     五体満足で居るという事は・・・



    《まぁ・・ミッションクリア時、つまり
     残り時間が0になったその時点か
     ボスが倒された時点で身体的に
     “死んでない”奴はちゃんと元通りに
     戻るが・・・判定は曖昧だぞ。
     心停止だったりそうでなかったり》




    リヴァイ「それだけ聞ければ」
         ピク





    和泉「っ!!」ガチッ!!



    ギョ――ン!!!
           ギョーン!!!



    遂に引き下ろされるトリガー。



    ババッ



    和泉「・・・・!」



    リヴァイ「っ・・充分だ・・!!!
        (マジで撃ってきやがったコイツ)」






     だが・・、だがまだ甘い。

     まだ心の何処かに人を撃つことに
     対する躊躇がある。


     “まだ”こいつは・・


     ・・人を撃った事が無いな。

     2発撃ったが・・2発目は牽制目的か。



     明らかに距離を詰めたい俺にとって
     邪魔になる箇所の地面を撃った。

  73. 73 : : 2015/01/27(火) 02:09:02






    ・・・・ッバンッ・・

          バガンッ!!!!!
         ビシッ・・ビシ・・





    リヴァイ「っツ・・・!!!」





    遠方の建物、そして立て続けに
    目前の地面が爆ぜた際にまき散らされる
    石礫に、和泉の動向を警戒しつつも
    片腕で視界を庇うリヴァイ。


    その二の腕越しに伸ばした刃を
    既に振りかぶった和泉の姿が。




    リヴァイ「・・しかし斬り捨ては御免
         ・・・・か。」



     ・・だが充分だ。もう知りたい事は
     聞く事が出来た。どうせ“元通り”に
     なるなら・・これからのアイツの
     生活を考えて人道的に対応してやる
     必要は全くない。

     奴はダムダム弾を遥かに超える
     遺恨の爪跡を残す(というか
     当たればありゃ死ぬな)武器を、
     この俺に平然と向けてきた。

     幾ら僅かに引き金を引く事に
     躊躇したとて・・その事実は動かない

     此方も死なない程度に・・"折角だから"
     両手足を某キンキン声の傭兵の様に

     少しくらい不揃いにしてやる程度の
     報復をしてもまあ許されるだろう




    リヴァイ「・・・どうせまたトカゲみたいに
        生えてくるんだろ」



    高く飛びすぎて追撃があった場合に
    空中で捉えられぬよう、自身の刃で
    和泉の横薙ぎを往なしながらも跳躍して
    その一撃を凌ぐリヴァイ。



    リヴァイ「少し位痛いのは我慢しろよ
         ・・・・・?」チャッ
  74. 74 : : 2015/01/27(火) 02:24:59





    柄を本来の持ち手に構え直し、
    不殺のスタイルから一転させ、
    その身に纏う殺気も裏返すリヴァイ



    ・・・と、そこへ




    ズズンッ!!!!!!


    和泉「っ!!?」


    ドガガッ!!!!




    先程の“エレン”が此方に突っ込んで
    来たのか不意にそちらに気を取られる
    和泉。



    リヴァイ「・・・・・!」

     そうか・・・そういやコイツがいたか。
     デカいのを警戒しながらあのノッポの
     無力化も計らねえといけねえとは・・
     難儀するな。


     
    ――おまけに“こっち”は弱点が
      分かっていても止めを刺すわけには
      行かない・・。ミカサは一体今
      何を・・?



    そこまで考えたリヴァイが目にしたのは
    ・・今しがた和泉の傍に倒れ伏して来た
    “エレン”の背に乗っている
    ミカサの姿だったが・・その両腕には
    何かとてつもなく巨大なH型をした
    鈍器のような器具が携えられている。





    ミカサ「やっと来た・・・。

        此方に手間取っている間に
        ・・よくもリヴァっち目がけて
        武器を・・・・!」
        ガチャ・・・・
            ・・・・キィィィイイ.....!







    和泉「!!!!!」



  75. 75 : : 2015/01/27(火) 02:26:50



    その武器らしき物が此方に向けられて
    側面部がリング状の光を湛えている様を
    視界に収めた瞬間、すぐさま銃器による
    アウト・ミドルレンジ戦法を捨て去り、
    距離は決して取らせないと
    ばかりに抜刀した刀を振り抜いて
    距離を詰める和泉。






    ガギギン"ッッ!!!!!




    ―――ミカサ、抜刀




    リヴァイ「(アイツ・・生身で
         受けやがったぞ・・・?!)」





    急遽近接攻撃に切り替えて掛かってきた
    和泉に対応するようにして一先ず両手の
    器具を手放したミカサは、渾身の力で
    その太刀を受け止める。


    リヴァイがやった様な、力点を
    逸らすような器用な対応では無い。




    真正面からの、受け太刀。







    和泉「なッ・・??!こ・・コイツ・・・!?」





    ――恐怖。




    純粋にその寒気を直感した和泉。



    実際の所を言えば、スーツのアシストを
    加味しても、ミカサが全霊の力で太刀を
    阻んでいるこの状況で、和泉にはまだ
    出力としては出し切れていない“底”が
    あった。

    つまりこのまま鍔迫り合いに
    持って行けばリヴァイのような手を警戒
    できてさえいれば彼に負けは無かった
    筈だが・・・




    和泉「(スーツを着た俺の一撃をッ・・!
        止めやがった・・こいつ・・!?)」」




    ただ一つの疑いようのない事実が




    和泉「っ!!チッ!!!」



    彼を一瞬逃げ腰にさせた

  76. 76 : : 2015/01/27(火) 02:29:09





    ミカサ「ダメでしょ・・離れたら・・
        上から来るかもしれないのに」
        フッ・・・



    和泉「!!??」





    口でそう言いながらも最早
    刀すら仕舞い、手には何も持っていない
    ミカサをその目に捉え



    本格的に混乱の泥沼へと
    叩き落される和泉。


    そう静かに告げる顔は、最早自らの
    目と鼻の先にあった。



    和泉「(コイツっ・・何を!)」



    腕を振りかぶったミカサが行ったのは
    その動作が表す通り、そのままの・・



    ミカサ「フッッ!!!!!」


    ガッッ!!!!
            ズガガン!!!!




    ――拳打―――



    目にも留まらぬ速さで繰り出された・・
    数発の拳による打撃。それらは全て
    和泉の刀を握っていた右腕に
    叩き込まれた。





    和泉「(ッ馬鹿だ!!!

       こいつ・・こいつ本物のバカだ!!)」



  77. 77 : : 2015/01/27(火) 02:30:08




    確かに凄まじい衝撃が走った。充分
    星人級の攻撃が叩き込まれた感触。

    それだけの衝撃が・・右腕には走った



    スーツの
    弱点位知っていそうなものだが、


    そもそも“その部分”には瞬発的な
    負荷よりも、押し潰そうとするような
    力でなければあまり効果が無い事を
    知っていたのだろう。敢えてそこでは
    無く、


    防備が少しは薄くなると思ったのか
    関節部分を集中攻撃してきた目の前の
    彼女を睨む和泉。






    ――だが効かない。





    スーツの耐久力は尋常な物ではない。
    弱点を狙わず、搦め手にも頼らずして
    突き崩すのは生身の人間にはおろか

    後ろで倒れ伏している“巨人”の
    一撃でもってしても不可能であろう。


    そんな事も計算できなかったのだろうか
    ・・・?



    そこまで考えて、逆に武装を全て
    手放した目の前の少女に
    一切の警戒を持つ必要が無いと判断した
    和泉の左足から腰部にかけて。




    ミカサ「ぅウアッ!!!!!」




    ドガッ!!!!ガギッ!!!





    ・・先程と同様に流れる様な連打が
    叩き込まれる。またしても
    間接部分。





    しかし一カ所に集中して
    あわよくばスーツの上からでも
    ダメージを与えようと言うのではなく・・





    和泉「・・・・・・・?」
       ググギ・・・




    その、間接部分に集中しながらも
    広範囲を打ち据えてくる動きに
    和泉が違和感を覚えた時には・・既に
    判断する時としては遅い段階であった

  78. 78 : : 2015/01/27(火) 02:31:15



    和泉「っ・?!ま・・まさか・・・」




    ギギ・・・・!!




    それはほんの・・本当にほんの一瞬。
    狙えるほどの時間では無い程の、
    一瞬でしかなかったが。





    和泉「打たれた腕と足がっ・・!!!!」
       ビキビキ・・・!!





    ―――動かない。






    ダイラタント流体。

    その特殊な混合物によって形成される
    流体の奇妙な特性は・・急激な力に
    対しては“固体”として振る舞い、
    逆に緩やかな力に対しては“液体”
    として柔軟に振る舞う・・・

    つまり、“叩けば固くなり”
    緩やかに動かせば“液体粘度のまま”
    流動する・・というものである。


    それは西や、和泉達、黒い球の
    部屋のメンバーならば誰もが当たり前に
    装備しているそのスーツに主として
    応用されている特性である。


    この特性は通電による硬化をも起こす
    流体を使用する事で自身から攻撃を
    仕掛ける際にも利用されている。


    ・・しかし考えるべき点も当然ある。


    強烈な攻撃を受けた場所は、その
    衝撃に負けない程の“硬化”を起こし、
    そして与えられた力が緩むのと共に
    その硬度を崩壊させて元に戻る訳で
    あるが・・




    この“硬化”の際は、当然固まって
    居るのだから・・柔軟な対応が取れない。


    掻い摘んでいえば、広範囲に強力な
    攻撃を受けた場合、その身は竦んだまま
    “動くことができない”のである。





    ミカサ「・・・・・」
        ガシッ・・・・




    それを狙っていたのか居なかったのか・・


    ミカサは一瞬で何発も浴びせるかの様な
    散弾の様な打撃を、動きの要ともなる
    片脚、片腕の各関節部分へと浴びせた。


    その攻撃に対する防御反応で
    ほんの一瞬だけ身動きが取れなくなった
    和泉の背後に回り込むと・・・・



    ミカサ「貰った」



    和泉の右腕を左手で掴み、
    力の逃げ場をなくした状態で、
    狙い定めた弱点であるレンズ部分に、
    握り固めた拳を打ち込む。

  79. 79 : : 2015/01/27(火) 02:34:12



       『中高一本拳』





    くの字に折りたたんだ中指のみを
    拳の打突部分に突出させ、
    一点に集中した力で更なる喰いこみを
    相手に与える非情の拳打。


    通常の人間が下手にやろうとすれば
    仕掛けた方が指やら間接やらを
    怪我する羽目になり、

    空手有段者などの実力者がある程度の
    錬度をもって放てば立派な凶器と化す
    その尖拳は・・・






    ズ"ガ"ッッ!!!!!!!




    ピシィ!!!




    和泉「!!!」



    ミカサの剛腕より放たれる事で
    既に削岩機の一撃を超えていた。




    バキャ・・・・  
          ドロドロ...





    和泉「・・!クソ・・・・・!?
       バケモノが・・・・・!!!」



    ようやく硬化から解き放たれた足で
    その場から飛び退ってミカサの拘束を
    振りほどこうとした和泉だが・・



    リヴァイ「成程・・此処が脆いのか。

         ・・ああ、アイキャッチにも
         そう書いてあったな。」
         ガっ!!!ギリギリ・・!!




    バキッ!!.....




    膝部分に隣接した弱点をリヴァイの
    手にしたブレードの先端が穿つ。



    和泉「クッソッ・・・・」ブンッ!!!







    ミカサ「ッ・・・・。」
        ダンッ・・・





    満身創痍とはいかないが、足、腕と
    一カ所ずつ潰された事で若干
    それらの部位の力が抜ける感覚に
    戸惑う和泉。・・しかしそれでもまだ、

    スーツのアシストがあれば、
    目の前の二人に遅れはとらない筈・・
    そう考え、やっとの事で拘束を
    振り払って二人と距離を取る。



    和泉「(スーツなしとはいえ
       どちらもバケモノだ・・。

       ひょっとすると星人なのかも
       しれない。・・そう考えれば
       手加減が要らないのはいいが)」



    目の前の二人を先に片付けるべきか。
    それともやはりあれらは無視してボスに
    狙いを定めるべきか。


  80. 80 : : 2015/01/27(火) 02:35:59




    ・・・しかし何か様子がおかしい。



    和泉「・・・?」



    先程こちらに倒れ込んで来た巨人が
    それっきり立ち上がって暴れる様な
    気配が無いのだ。


    これは一体どうしたことかと和泉がその
    様子を確認すると・・・



    「・・・・・!!・・・・・ッ!!!」



    ググ・・・!!   ビキッ・・・!!ビシ・・!




    その身体の各部には既に“捕獲用”の
    アンカーが撃ち込まれており、
    流石に四肢全てを封じていることで
    動きの抑制には成功しているが・・

    何故か未だ転送が始まっては
    居なかった。


    見れば少女の方は自らの手にした端末に
    何か必死に問いかけている。



    和泉「(・・まだ転送が始まらない・・?
       ・・という事は・・・)」



      “上”では無い何処かへ
       送ろうとしている。



    その状況をそう判断した和泉は、
    今度はその巨人が倒れている周囲の
    地面の跡を確認する。



    和泉「(アレの威力は・・一度見た事が
       あるが・・あンなもんじゃ済まない
       ハズだ・・。あれ位の大きさでも
       潰されて即死の筈。

       その出力を・・調整して
       放ったのか)」




    和泉「(まだ・・“送られる前なら”
       間に合うな・・・なら・・)」

  81. 81 : : 2015/01/27(火) 02:37:36



    やはり刀を収め、ガンの方で狙いを
    つける和泉。―――その瞬間




    ミカサ「させると思う・・?」



    既に後ろ目一杯に振りかぶった刃を
    和泉の銃目がけて振り抜かんと
    しているミカサの姿が目の前に迫った。



    和泉「――ああ、直接狙わせては
       くれないだろうな。」カチッ・・




    ミカサ「・・・・!!!!」
        バッ!!!


    寸前で、狙いを変えた事に反応し、
    恐ろしい反応速度で屈むミカサの頭部を、
    躱される計算まで含めて、ほぼ同時に
    ロックオンしていた和泉のガン。



    そのロックオンは・・・・
    寸分の違いも無く確実に・・・



    “ミカサの頭部”を捉えていた





    リヴァイ「おいッ・・・!!!ミカ・・




    和泉「悪く思うな・・・」






    ギョ―――ン






    ・・・ゥゥウウン・・・









    互いに組み合おうかという至近距離での
    交戦状態・・その様相のまま動きを
    止めた両者だったが・・・・




    その射撃音の余韻に暫く遅れて
    リヴァイの目に映ったのは・・・・




    ッバンッッッ!!!!!





    ――ミカサの頭部が爆ぜる光景だった



  82. 82 : : 2015/01/27(火) 02:38:18



    リヴァイ「・・・・・!!!!!!!」





    和泉「何ッ・・!!?何ッ・・・でッ・・・!」




    確かにロックはミカサの頭部に
    間違いなく収まっていた。


    それを確認してからのミカサが取った
    回避行動では無い不可解な動きが
    和泉を激しく動揺させたが・・


    その答えがそこで明らかになった。



    ・・爆ぜたのは・・ミカサが自ら
    振りかぶったブレードで斬り落とし、
    空中に放った・・自らの
    頭髪のみであった。




    ミカサ「....四の構え・朝顔....」ボソッ・・・
        スゥゥッ..!



    驚きに硬直する和泉の懐へとその身を
    踏み込ませると・・腰を落として
    その身を屈ませた構えから



    ミカサ「フンッ!!!」



    ギュァッッ・・・・!!!!!



    ドズン!!!!!!!



    渾身の縦拳が、
    和泉の水月に捩じ込まれる。

    その、崩拳にも若干似通った
    フォームの突きは・・しかし、
    打ち出すその際に不自然な程に
    身体が捻りこまれており、

    衝撃の逃げ場を地面へと
    向けない為にか下から上方向への
    アッパーカット気味に放たれた。

    ヒットの衝撃で地から離れる和泉の両足。


    メリメリメリッッ・・!!!!



    和泉「っ・・・ごっ・・ぉ・!!!」




    その打撃は・・明らかに感触が
    “変”であった。


    それが・・これまで数多の星人による
    物理攻撃をそのスーツ越しに
    受けて来た和泉にとっての第一印象。


  83. 83 : : 2015/01/27(火) 02:41:12



    いつもなら一点に集中させられた
    ここまで強烈な突きを被弾した瞬間、
    スーツの硬化が発揮される筈。

    身体もここまで持ち上げられているのだ。
    相応の威力が込められているのは最早
    疑いようも無い。


    しかし、その感触がまるでないままに・・

    与えられた衝撃だけは、縦横無尽に
    体表を這い回っているかのような・・


    とてもうまくは言い表せない感覚に
    襲われる和泉。



    しかして一瞬遅れてその身に
    もたらされた破壊は・・・・


    彼女の言う理屈としてだけは・・・
    先程ミカサの頭が無事であった事と
    同じ原理に基づいた破壊であった。



    ッババッ!!  ビシ!!!ビシィ!!

       バキャッ!!!!!   バシンッ!!




    和泉本人の身体とスーツ表面には
    一切の破壊を与えぬまま・・


    威勢よく亀裂を走らせ、弾ける
    各処のレンズ部分。


    同時に多数の箇所から流体が
    漏れ出る損傷によりその機能を失う
    和泉のスーツ。

  84. 84 : : 2015/01/27(火) 02:42:44



    リヴァイ「鎧通しか・・・何でも
         アリだな・・・」




    ミカサ「四の奥義・・・柳緑花紅。

        正確には内部限定ではなく
        何処でも好きな部位だけに
        衝撃を流す事が出来る。

        理論上だけなら・・極めれば
        地に足が着いている相手なら
        地球の裏側に居ても当てる事が
        出来る。」




    リヴァイ「衝撃を・・。流す。」
     (随分とサラッと言ったなこいつ)



    リヴァイ「さっきアレで撃たれて
        無事だったのもまさか・・」




    ミカサ「その応用。・・・打ち込まれた
        圧縮エネルギーを・・・・

        髪に移して切り離しただけ。」




    リヴァイ「・・だけってお前な・・。
         万が一しくじったらどうする
         んだ・・・。


         (溜息)..まあいい。しかし
         それにしたってお前」




    ミカサ「・・・・?」




    リヴァイ「好きな様に動かせるのなら
         ・・・別に髪に移すまで
         しなくても、地面でも
         何処でも邪魔にならない
         場所に手放しちまえば
         いいだろ・・。

         女にとって髪ってのは
         簡単なものじゃないんだろ?」




    ミカサ「どうせ・・・すぐに切るようだった
        
        ・・エレンにはこの長さの方が
        見慣れてると思うから」





    リヴァイ「・・・・ならそもそも最初から
         あの、ライナー仕込みの
         ・・・何て言ったか、何か
         あっけらかんとした響きの
         あの殺人剣法・・・?
         
         アレで最初から
         今さっきやったみてえに
         弱点を潰しに行けば
         何も面倒な事は・・・・」



    ミカサ「・・・?何を言っているの?
        リヴァっち?」



    そう言い放つと、正に、
    キョトーン?とした顔を作って
    その光の無い双眸を若干狭めて
    首を傾げるミカサ。




  85. 85 : : 2015/01/27(火) 02:44:31


    しかし、事態が収束し切った訳でも
    無いのに緊張感の欠片もなく
    語らっていた二人に向けて・・・





    和泉「スーツは死んだが・・・
       武器は持ったままだぞ・・?」

       カチッカチッカチッ・・・!






     ギョーン!!ギョーンギョーン!!
         


        
    容赦なく発砲する和泉。



    リヴァイ「ッ・・・・」



    立続けにその背にXガンの連射を
    浴びたミカサだったが、
    その場で深呼吸をした後、


    先程同様の構えをとると・・・・



    クルッ・・・






    ミカサ「パッワー・・ げいざっ」
        (´・ω・)つ



        ゴスッ!!バガッ!!






    ...ババンッ!!!!ドバッ!!!!




    ビシビシビシッ!!!!!




    和泉「ぐっ・・??!!?」


    振り返りざまにその場に膝を付き

    しゃがみこみながら両拳を交互に
    地面に打ち込むミカサ。

    Xガンから放たれた圧縮エネルギーを
    拳からそのまま地面に叩き込むと、
    前方に跳ね飛ばすようにして
    地表で爆裂させる。


    某格闘ゲームの超必殺をイメージした
    ミカサなりのギャグだったのだろうが、


    ゲーム同様のエフェクトで爆ぜ上がった
    石礫と土煙の爆煙は、容赦なく
    スーツのアシストを失った生身同然の
    和泉を立ち退かせる。




  86. 86 : : 2015/01/27(火) 02:49:32






    ミカサ「これはクロスなんでしょ・・?
       なら、相手の見せ場も作らないと
       
       ・・・話の盛り上がりに欠ける・・・。」







    リヴァイ「・・・・・!!!!;」





     これだ・・・・これが・・・




    ミカサ「ストレートに勝ってしまっては
        話の面白味がまるで無くなって
        しまう。・・それを避ける為には
        
        此方の力を行使する前に
        相手の力量や見所を描写する
        隙も与えるべきだ」




     これが・・・ミカサ・アッカーマン。





    リヴァイ「(アッカーマン(ウチ)にゃ少しはマシな奴
         居ねえのかよ・・・)





    《それどころかミカサは相手が光り物
     出してるなら素手のが面倒が
     無いしな・・。

     何で受け太刀する音が聞こえるのかと
     思ったら・・そういう理由かよ・・・;》    
     





    リヴァイ「例のキョトン流とかいうアレか。」





    ミカサ「・・・虚刀流。。」




    リヴァイ「何時如何なる時もマジメな
         お前がまさかそういった
         ドッキリ路線やユーモア
         にまで気をつかってたとはな」




    ミカサ「・・・私はいつだってマジメだ。

        今の超 必(パワーゲイザー)も場を和ませる
        為にギャグに対する
        ツッコミを意識して披露した」
        ナンデヤネン!・・・ミタイナ。




    リヴァイ「・・当のアイツはギャグでも
        何でもなくお前を殺す気満々で
        撃ってきたんで間違いない
        筈なんだが・・・

        それでもツッコミで済むのか」




    ミカサ「・・そういうの超越してるから。
        ・・・私は。」





    リヴァイ「・・・・(溜息)」




  87. 87 : : 2015/01/27(火) 02:51:15



    リヴァイ「エレンとやらの事を心配
         しなくていいのか?

         お前にとってはこっちが
         本筋だった筈だが・・」




    ミカサ「その心配が解消されたからこそ
        こうして落ち着いていられる。

        ・・・叔父さん?」




    《・・ぁあ、さっき言った通りだ。
     もうじきにキャプチャの送信先の
     書き換えが完了する。・・・しかし
     ミカサよ。別にここで必死になって
     コイツを捕らえずとも・・

     お前の余ポイント使えば次回にでも
     すぐ“再生”出来たぞ?》






    ミカサ「エレンは・・エレンだけだ。

        一度だって私の目の前で
        命を落とす事なんてあっては
        ならないし・・、

        そもそも私がそれをさせない」


    俯きながらも力強く言い放つ。




    《・・・・で、あるか。まあ、
     そういうのもアリだな。(カッカカ)

     ・・・あ”!そういやよ!!

     思い出したぜリヴァイよ!!》


  88. 88 : : 2015/01/27(火) 02:54:12

    リヴァイ「何を思い出した。

        自分の頭のネジを落っことして
        きた場所のことか?

        それなら残念ながらもう
        他界されちまった方の腹の中
        だろうぜ・・・」




    《俺がこっち来た理由よ!!!イやあ・・
     なんで忘れてたんだろな!!俺たしか

     ・・・テメエを殺しに来たんだった
     よな!!?そーだよそーだよ!!》





    リヴァイ「・・・・・・・」




     思い出さなくていい事を・・・




    《あー、しかしだな。・・それなら
     何故俺に命を狙われたお前が無事で
     いて、俺の記憶が失われてんのか・・
     そりゃ大分気になる所だがな》




    リヴァイ「・・・・・・」




    《結果オーライだしな。もうその必要も
     無くなっちまったわ。俺の目的って
     な・・要するにソコにおめーを
     連れて行く事だったんだからな。

     それも可愛い姪(ミカサ)の手伝いをして
     やれないかと思ってな。》





    リヴァイ「・・なら率直にそう言えよ。

         いきなり脳味噌見せてくれと
         言われてハイ、どうぞと開いて
         見せてくれるアホがこの世に
         居ると思うか」





    《それはまあ、もののついでだよ。
     気になるだろ?脳味噌の色。。》




    リヴァイ「お前は頭ン中のネジどころか
        組み立ての順序を取り説通りに
        やれてねえよ・・・

        そんなに見たきゃ先に
        自分の脳味噌を修理して来い」




    《へへ、サ~センw(ケヒヒ)
     おう、ミカサお疲れさんな~。
     転送が始まるぞ~。リヴァイ、
     オメーもその場で動かず待ってろ》

  89. 89 : : 2015/01/27(火) 02:55:10



    リヴァイ「やれやれだ・・・・・
         やっと・・終わった・・。」




     やっと・・やっと部屋に帰ってSSが
     書ける・・。


     いや・・まずあのPCを
     弁償させるのは当然としても・・
     
     今宵の執筆にはアルコール消毒でも
     施して何とか耐えながら使うしか
     あるまい。先ずあの海○蔵をなんとか
     持ち上げてPCを引っ張り出さなければ





     俺は肩の力を抜き、目の前で両腕脚を
     磔にされている巨大なそいつと・・

     オシャカになったスーツと
     ミカサの方を忌々しげに見つめる
     ノッポを交互に見た。

     この程度で済んだんだ。
     得点ってのが何ぼのモンなのか
     知らないが、一度死んだ身だってんなら
     折角助かったその命が今回残ってた。

     ・・その事実にもう少しは
     安堵してほしい物だ。


     ミカサの奴がもし本気で俺や
     アレらに向けて銃を構えた事に
     憤怒していれば・・間違いなく奴の
     首は今頃無かっただろうな




    ジ・・・  ジジジ・・・

      ジジ・・・・



    徐々に下からせり上がってくる断面。






    ミカサ「今日は・・色々と助けて貰った。
        ありがとう、リヴァっち・・・。」





    リヴァイ「・・俺がお前の何を助けた?」

         



    ミカサ「私が“エレン”から手を
        離せない状況で時間を稼いで
        くれた。

        ここまでうまく行ったのも
        そのおかげと言っていい」




    リヴァイ「・・過大評価だな。

        しなくてもいいお前への心配で
        俺は平常心を保てなかった
        ・・それだけの話だ。」



    ミカサ「・・・それでも。

        久々に会えて・・少しだけだが
        話もできて楽しかった。

        私と“エレン”は・・行き先が
        別だから。ここで一旦お別れだ」
  90. 90 : : 2015/01/27(火) 03:03:43

    リヴァイ「まあひと段落ついたら・・
        ソイツもつれて遊びにでも
        来い・・・。何もねえがな。

        隣の隣にゃジジイも居る。」


    ミカサ「分かった・・・。近い内・・
        きっとお邪魔しよう。

        “エレン“も・・・」




    リヴァイ「・・・・・?」




    ミカサ「きっと目を覚ましたら
        リヴァっちにも“逢いたがる”
        筈だ。(微笑)」

     
     珍しく見た気がした。コイツの
     微笑む顔なんていうのは。


     話しながらも互いに転送の断面は
     もう顔に届こうかという場所に
     差し掛かっている。





    リヴァイ「俺の事をそいつは知ってる
        のか・・。益々どんな奴か
        気になるな。」





    ミカサ「・・楽しみにしていて。」




    ――――そのやり取りを最後に・・・




    俺達は、あの部屋にまた舞い戻っていた。







    ―黒い球の部屋―

    西「ざっけんな・・ざッけンなクソ・・!」

    ガンッ!!



    リヴァイ「・・・・・」


    部屋の一角にて面白くなさそうに
    憤りを壁などに当り散らすガキ。

    ・・まあ面白かろうはずも無い。



        ちーーーーー〜ん


    と、そこで黒球から鳴り響く、
    レジの呼び鈴の様な音。
    それに続く形で黒球の表面に以下の様な
    メッセージが表示される。



          おかえりなちい




       それぢわ、ちいてんをはじぬる




    リヴァイ「(ちい・・採点か。)」




     いちいち読みづらい。




    和泉「(フイッ)」





    和泉くん

            0てん


    今回、かませすぎ   TOTAL36てん
             あと64てんで終わり





    西「アレ、珍しいじゃん、和泉(おまえ)
      ペケなんて」(ププ)




  91. 91 : : 2015/01/27(火) 03:06:47



    西くん


            1てん



    人の事いえなちすぎ

       やッた!!
     討伐数1!!(笑)         
               TOTAL24てん
             あと76てんで終わり




    西「テメエッ!!!!おぃ、、ガンツ!!!!」
      カァァ・・・・・!!!






    ちっちゃいおっさん



            5てん



    はぢめてならこんな
      もんです

               TOTAL05てん
             あと95てんで終わり





    西「チッ・・・結局ボスは
      持ってかれたって訳かよ・・。
      まあいいか。どうせ10点も
      いかねーレベルだったんだろ。

      スーツなしの奴が向かって
      生きてる位なんだし」



    リヴァイ「・・・・おい、ジジイ」



    ポケットから取り出した球に
    話しかけるリヴァイ。


    《あーー?なんだリヴァイよ。
     そこならこっちで話せるぜ》



    西「あ・・?!」


    和泉「・・・??!」


    部屋の大きい方の球から響くケニーの声。

    あまりの不意打ちに流石に目を丸くする
    二人。


  92. 92 : : 2015/01/27(火) 03:07:53




    リヴァイ「トータルがどうとか出てるが
         ・・まさかまた俺をこんな
         けったいな場所に呼び出そう
         ってんじゃあるまいな。

         そうでないなら・・・」



    《ああ・・?別にもうその必要も
     無いだろぁ~。ミカサも晴れて
     待ち人に出会えたんだ。そこは
     現状その二人と・・これからの
     補填に期待するしかねえな。

     正直戦力は欲しい所だから
     もったいない気もするが。》



    リヴァイ「ふざけるな。何が戦力だ。
         こんな連携のレの字も
         知らない奴らと死地に
         なんか赴けるか。

         俺の点とやらは適当に
         そっちの二人にふっとけ。


         それよりも俺のPCを今すぐに
         何とかしろ

         できるんなら球ン中の
         海老○を直ぐにどかせ」
         ギリギリギリ・・・!!



    《分かったよ!うるせえおっさんだな。
     ・・のべつ幕なしに捲し立てやがって
     ・・・!ソイツをどかすのは無理
     だから・・・!

     (溜息)ああ、転送の際にお前の
     PCの組成情報もログにあったわ。
     よかったよかった。
     尻に敷かれる前のPCを“再生”
     できるぞリヴァイ!!》



    リヴァイ「ジジィのお前に言われたくない。
        とりあえず俺をそっちに戻せ。
        こうしてる間にも貴重な執筆
        時間が・・・・・!!」クドクドクド・・・



      《うるせーーーーッ!!!

       ちっと黙って待てや!!!》





    ジジ・・・・ジ・・・・ジ・・・
      ジジ・・・

             ジ・・・

      ジジ・・・
        


    ギャァギャァ・・・・・・!!!




    ジジ・・・・ジ・・・・





    和泉「・・・・・・・」






    西「何だったんだ・・あいつら」






    和泉「・・・さあな・・」フン






    episode❺.....Fin...





    ――・・・to be continued!

  93. 93 : : 2015/01/27(火) 03:09:32

    ~あとがき的な何か~


    はい、え~と・・適当極まりないテンポで
    書かせて頂いた5つ目もこれにて
    終いでございます。いつかほんの少しでも
    いいから書いてみたかったガンツ。

    しかしそれがまさかこんな中途半端な
    ものになってしまうなど。

    ・・でも、自分の中ではこの位
    ふざけて簡単に締めくくる、くらいで
    良かったような気もします。

    ・・というのも自分の性格だと細部に
    拘り過ぎると長文が凄まじく読むのも
    億劫な整合性の無さで連なる事になる
    からです。

    というかこの程度でもその悪癖の
    兆候は所々に点在しています。
    あなおそろしや。


    そんな所ですかね・・!
    さて、ではこのような自分で後から
    読み直すのも頭が痛い物を
    ご丁寧にお読みいただいた一握りの
    稀有な方々に無上の感謝を抱きつつも
    (PV数の8割は一読closeだと思います)

    ここらで一旦お暇とさせていただきます!

    ('◇')ゞまた会いませう!

  94. 94 : : 2015/01/28(水) 22:07:01
    最後まで読みました。
    アクションシーンとリヴァイさんと西くんの話してるシーンに感動です。
    西くんの赤面シーンは個人的に美味しかった…そしてちっちゃいおっさんは察してましたw
  95. 95 : : 2015/01/28(水) 22:59:01
    どうもですいちご大福さん!

    例によってこのような自分よがりonlyかつ
    趣旨不明なものにコメントやお気に入りまで・・;

    その讃辞に見合うだけの物を書けた自覚は
    皆無ですので(リヴァイさん系統は本当に趣味優先です。)
    感謝とかより心苦しい限りです。(ノД`)・゜・。


    先ずアクションがどうにも苦手なのに書きたくなることも
    そうですが・・西クンもリヴァイさんもパッと見
    似てるような雰囲気ありますけど性格のせいかあまり
    素気ない話しかできませんでしたね。

    そして困ったのが西クンの描写。

    あの人・・や、あの子なんですが・・・
    連載開始時と終了間際では、途中諸事情で
    居なかったくせに、大分キャラが違うんですよね(笑)


    顔付きはおろか一人称まで違う始末です。
    いちご大福さん的には後半の方が好みに合ってそうですがw


    なにより、勿体ないご感想、真に感謝であります('◇')ゞ
  96. 96 : : 2015/01/29(木) 14:26:28

    執筆お疲れ様でした

    僕は正直にわかガンツ知識しか持ち合わせていなかったもので、初めは置いてけぼり覚悟で読み始めましたが、丁寧かつ巧みな表現力のおかげでその心配は一切無用でした!流石ですムーさん!!

    全てのアクションシーンが映画みたいに頭の中でド派手に動いてましたよ(≧∇≦)

    それにしても極限のサバイバルにもかかわらず、アッカーマン勢のほのぼのとしたゆる〜い空気にベテランガンツ勢がタジタジにされちゃうギャップが素晴らしいですね

    あと球体の中の人の文字伏せ○が地味にズレてモロバレしてしまってるところに吹きましたwww

    次の作品も期待しております( ´ ▽ ` )ノ
  97. 97 : : 2015/01/29(木) 17:33:44
    >>96
    感想ありがとうございますです!
    かんつぉーねさん!
    この様なお粗末極まりないものに
    脳内演算領域を割いてまで回想してもらえるなど、
    私には勿体なさすぎるご褒美であります(゚o゚;;

    私はどちらかというと原作派なのですが、
    描写は随所実写に合わせてみましたw
    海◯蔵さんとかですねw。
    いやあ、あれは本当似てます。

    キャストの関係で外の国の人を使えなかったのでしょうか。

    部屋のメンバーも本当は玄野くんたち率いるフルメンバーという手もありましたが、
    話が長くなりすぎるのと、あとやっぱり
    「ッ」が多くなっちゃいそうなので
    無口なお二人の揃っていたであろう時間軸に。
    重ねて何度でも申し上げますが、

    ご感想、

    本当にありがとうございます!
  98. 98 : : 2015/02/03(火) 20:48:14
    西くんは「ッ」と「ン」がカタカナだから大変ですよねw
  99. 99 : : 2015/02/03(火) 21:31:21
    おつかれさまです!

    西くん( ´ ▽ ` )ノ

    いちごちゃんの言うとおり、その辺り特にお疲れ様でしたww
  100. 100 : : 2015/02/04(水) 01:32:46
    >>98
    西君含め実は地味に全員だったりしますけどねw
    加藤君なんかもそれはもう『ッ』まくってます。

    ・・それが西君の場合だけ何故かそこはかとなく
    厨ニ風味を漂わせるようになるのは彼なりの特性なのでしょうがw


    >>99
    コメント有難うございます!!

    しかし、このような趣味一辺倒の書き物に至っては
    私の楽しみだけで勝手に書いているものですので、
    実のところ足りない時間に苦悩する事は
    多々あっても、疲れる事は殆ど無いのですがね^^;

    ・・・と、言ってしまうと言われた方としては
    困ってしまいますよね><;
    確かに、お疲れ様、としか言いようも無いのもまた事実ですし!

    日本語ってムツカシイです・・(;´・ω・)

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ne5716

夢馬

@ne5716

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