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この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

【安価あり】苗木「リレー小説?」

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  1. 1 : : 2015/01/13(火) 17:37:06
    最近デカい企画のSSばっかやってるので軽めの息抜きSSを立ててみました!
    今回はリレー小説“風”です!
    合作でもなんでもありません。詳しい説明は本編始まって少ししてから、という事で。

    安価についてはグロは厳禁、下ネタは多少はアリです!
    その他、安価のルールについては
    http://www.ssnote.net/archives/17435
    こちらをご確認ください。

    また、今回は“作中作”という要素を含みます。本編自体は会話形式で進めますが、作中作の部分については小説形式で進める事をご理解くださいませ!
    あ、ついでにオリジナルキャラクター要素につきましては、作中作についての話ですので、苗木達と直接関わるキャラクターにはなりません。ご安心を(?)。
  2. 2 : : 2015/01/13(火) 17:56:07
    ~ コロシアイ学園生活・七日目 食堂 ~


    苗木(コロシアイ学園生活開始から一週間……不幸中の幸いというか、まだコロシアイは起こっていない)

    苗木(けどそうなると、贅沢な悩みだけど、幸い中の不幸で……暇を持て余す事になっている)

    苗木(何せ行動範囲が限られていて、やる事がない)

    苗木(そろそろ鍵のかかった部屋とかシャッターとか開けてくれてもいいのに、それすらまだだ)

    苗木(仕方なしに全員で食堂にたむろして、雑談をしていた時に……誰かが何気なく「暇だ」と呟いた)

    苗木(それに反応した山田クンが突然、「ならば」と出したのが“リレー小説”という案だった)

    山田「そうですぞ! リレー小説です!」

    大和田「そりゃ一体何だ?」

    腐川「簡単に言ってしまえば小説の合作、って感じかしら……。複数人で一つの物語を作るのよ。一人の人間が途中まで書いて、別の人間がそれを引き継いで続きの展開を書いて、また途中まで書いたところで別の人間に引き継いで、って具合にね」

    セレス「たしかに暇は持て余しておりますが……それだけ聞くと面倒そうですわね」

    霧切「あら、けど私は賛成よ。コロシアイなんてものを起こさない、起こさせないためには相互理解は必要不可欠……けれど創った物語を見れば、その人物が何を考え、どういう価値観で動く人間なのかを知るいい機会になると思うわ」

    桑田「ふーん、でもオレ文章なんてほとんど書いた事ねえぜ? 読書感想文どころか読書の時点でキライだし」

    朝日奈「私もあんまり本とか読まないから書けないと思う……」

    山田「いいえ! 下手でもいいのです! 皆で何か一つの物を作るという作業! これこそが重要なのです!」

    大神「ふむ、珍しくいい事を言うな、山田よ」

    苗木「けどちょっと意外だな、山田クンがそんな案を出すなんて」

    山田「と、申しますと?」

    苗木「いや、山田クンってどっちかというと漫画を描くイメージだったからさ。小説を提案するっていうのが」

    山田「なるほどなるほど……たしかにそれはある一面に於いて苗木誠殿は正しいと言わざるを得ません……が! 何か忘れてやしませんかァ!?」

    苗木「な、何かって……?」

    山田「僕は“超高校級の漫画家”ではなく、“超高校級の同人作家”なのです。漫画を得手としているのは事実ですが、小説も立派な同人活動の一つの分野! 僕が不得手としている理由にはならないィィィィィ!」

    苗木「なるほどね」

    石丸「ふむ、だが僕としてもいいアイディアだと思うぞ。是非やってみるべきだ!」

    腐川「しょ、小説は私の分野だし……参加してやるのもやぶさかじゃないわよ……」

    舞園「少し上手く書けるか不安はありますけど、私も賛成です!」
  3. 3 : : 2015/01/13(火) 18:01:12
    江ノ島「ちょっと待って、コレってもしかして全員参加の流れ?」

    山田「当然ですな!」

    江ノ島「アタシは参加するなんて一言も言ってないんだけど!?」

    十神「……いや。全員参加だ。異論は認めん」

    江ノ島「は!?」

    セレス「意外……ですわね。十神君ならば不参加表明を貫くとばかり思っておりましたわ」

    十神「何を言っている。さっき霧切が言っていただろう。小説とは自己の表現の一種だ。それを読めばお前らの事も少しは理解できる、とな。俺も全く以って同感だ」

    苗木(十神クン……! ようやく心を開いてくれたのかな?)

    十神「であるならば、殺人計画を立てる際にも有用という事じゃないか」

    苗木(そんな事は一切なかった!)

    十神「そんなわけだ。不参加表明は許さんぞ」

    朝日奈「今の話聞くと……なんか参加したくなくなったんだけど」

    霧切「問題ないでしょう。悪用しようとするのなんて十神君くらいでしょうし」

    十神「フ、わからんぞ?」
  4. 4 : : 2015/01/13(火) 18:07:28
    葉隠「じゃ、話も決まったって事でいいな! そんじゃ……」

    苗木「ん? 葉隠クン、何その箱?」

    大神「二つあるようだが……」

    葉隠「今朝の俺の占いによると……全員の名前が入ったクジと、適当な単語を入れまくったクジの二種類を作っておくと吉と出たんだ! だから朝のうちに作ってたんだべ!」

    大和田「おお、ナイスだな! 名前を引けるクジって事は誰から始めるか、それ使えばいいって話だしな」

    舞園「けど単語というのは?」

    腐川「て、テーマに使えそうね……。引いたクジに書かれていた単語に沿ったテーマで書くのよ……」

    山田「書き手ごとにテーマを引いて書く……とかとんでもなくカオスになりそうな予感で面白そうですな」

    朝日奈「なんにせよグッジョブだよ葉隠!」

    大和田「オメェの占いもたまには役立つんだな!」

    葉隠「たまにはってヒデーべ!」
  5. 5 : : 2015/01/13(火) 18:17:58
    桑田「けどよー、さっきも言ったけど、オレ文章とかほとんど書けねえぜ?」

    霧切「そうね、一人あたりの分量とかは先に決めておきましょうか」

    腐川「素人も多いんだし……下限はペラ三枚、上限はペラ五枚くらいでいいんじゃないかしら?」

    朝日奈「ペラって?」

    山田「四百字詰め原稿用紙の事ですな」

    セレス「単純計算して千二百字から二千字、ですか」

    桑田「うげえ、多いな」

    腐川「どこがよ少なすぎるくらいだわ! 星新一じゃあるまいし……!」

    石丸「全員五枚書いたとして原稿用紙七十五枚分か。中編程度の分量だろうか?」

    腐川「まあ、そうね。そのくらいだと思うわ」

    葉隠「思うって、腐川っちでもわかんねーのか?」

    腐川「し、仕方ないじゃない……私は基本的に長編小説だもの。中編小説は書いた事無いから分からないわよ……」

    十神「フン、何でもいいがさっさと始めるぞ」

    苗木「そうだね。クジを引くんだっけ。じゃあ葉隠クン、お願いするよ」

    葉隠「任せとけって!」
  6. 6 : : 2015/01/13(火) 18:40:27
    というわけで、ここで趣旨説明です!

    リレー小説参加者はコロシアイ学園生活参加者(モノクマ、黒幕様除く)の十五名!
    「この十五名が小説を書くのなら」という体で小説を進めていきます。

    また、作中作についてですが、「一人あたりの分量」を原稿用紙換算で話している描写を入れました。
    ので、一レスにつき四百字詰め原稿用紙一枚分、とさせていただきます。そのため文が途切れていたり、文の途中からレスが始まったりする事もあるかと思いますが、それは仕様です。そんな物だと思っておいてください。

    さて、続いて安価についてですが、葉隠が用意したクジ、という体の執筆者、及びテーマを安価で決めます。
    第一執筆者、第二執筆者、という形式で安価を求めるので、執筆させたい人物とテーマの両方を指定してください。
    ただし人物、テーマ共に一度使用されたものは禁止、再安価対象とさせていただきます(執筆者、テーマ共に二回目は無し)。

    なお、テーマについてですが、指定されたテーマが毎回正しく使用されるとは限りません。
    たとえば、石丸や霧切などは知らない言葉がテーマとして選ばれた場合、辞書を引くなりしてきちんと調べてから書き始めますが、桑田や大和田などの場合は、知らない言葉であっても調べる事はせず、「きっとこういう意味だろう」というイメージで書きます。正しい意味であるほうが奇跡です。なるべく彼らの知っている単語を指定してあげるといいでしょう。
    ……あえて知らなさそうな単語を使うのも可ですが。
    ちなみにこれは「筆者が知っている言葉であるかどうか」ではなく、「彼ら彼女らが知っていそうな言葉かどうか」で判断しますので悪しからず。
    ついでに、他作品ネタなどである場合、それが原作でパロディに使われているようなネタであったとしても彼らは知らない物として扱います。ドラえもんやサザエさんレベルの知名度でも、です。
    辞書にも当然載っていませんので、全員が「何となくこういう意味だろう」という想像で書くことになるので確実に違う意味の言葉として捉えられるため、ご注意を。

    それでは長々と説明させていただきましたが、そろそろ始めます!


    第一執筆者・第一テーマ >>7

    テーマは単語でお願いします。

    【選択可能執筆者】
    朝日奈葵
    石丸清多夏
    江ノ島盾子(戦刃)
    大神さくら
    大和田紋土
    霧切響子
    桑田怜恩
    十神白夜
    苗木誠
    葉隠康比呂
    腐川冬子
    不二咲千尋
    舞園さやか
    セレスティア・ルーデンベルク
    山田一二三
  7. 7 : : 2015/01/13(火) 18:43:58
    大和田・猫
  8. 8 : : 2015/01/13(火) 18:52:53
    葉隠「まず書き手は……大和田っちだべ!」

    大和田「いきなりオレかよ」

    桑田「出来るだけハードル下げてくれよな!」

    大和田「おう、期待してろ。で、テーマは何だ?」

    葉隠「それは……恨みっこなしって事で自分で引いてくれ!」

    大和田「ちっ、しゃーねえな」

    腐川「葉隠の事だから変なテーマも入ってそうで怖いわね」

    大和田「言うなっての……ああ? 猫だあ?」

    朝日奈「比較的マトモだね」

    大和田「オレぁ犬派だからな……猫の事はよく知らねえぞ?」

    霧切「小説なのだから別に実際の猫に忠実である必要はないし、好きに書けばいいんじゃないかしら?」

    大和田「なるほどな……」

    山田「では明日までに大和田紋土殿にお願いする、という事でよろしいですかな?」

    十神「まあいいだろう。期待せずに待っておいてやる」

    大和田「じゃ、ちょっくら部屋戻って書いてくるとすっかな……」


    ◆◆◆
  9. 9 : : 2015/01/13(火) 19:49:57
     オレの名は銀二……しがない猫だ。今日も夜の街を歩く。ネオンの光が目に染みるぜ。肩をいからせ、グラサンを光らせ歩くオレに近付こうとする奴はそうはいない。この界隈じゃあちったあ名の知れた猫だからだろう。
    この街に来て初日に、この街の裏を牛耳るドン・グランツをワンパンでぶちのめしたのが効いてるんだろう。他にも理由はあるかもしれねえが、そんなもんはどうでもいい。オレには何も興味はない。
     ともあれオレは夜の街を歩く。ドンを倒したからにゃあオレがこの街のドンだ。今じゃオレがドン・銀二。この街を守る責務がある。
    オレが夜の街を歩くのはパトロールも兼ねてるって寸法よ。ま、ガラじゃねえけどな。
    「よォ、銀二」
     かったるい、そんな考えに支配されていたオレの頭をネオンのまぶしい街に引き戻したのは、マブダチの鳳凰寺金竜だ。
    「金竜じゃねえか。なんか用か?」
  10. 10 : : 2015/01/13(火) 19:50:12
    「たまたま見かけたから話しかけただけだ」
    「なるほどな。街へは遊びにでも?」
    「いんや……そうだな、オメーの耳にゃ入れといた方がいいか」
    「何の話だ?」
     嫌な予感がする。金竜がこういう言い方をする時は決まって厄介事だ。勘弁してほしいが、この街を仕切る猫としちゃあ捨て置けねえ。
    「噂に過ぎねえが最近な、この街で……『売人』が出てきてるって話がある。聞いた事は?」
    「何だと? いや、初耳だ。だが……オレの島荒らすたあいい度胸してんじゃねえか。その『売人』はよ」
    「全くだ。銀二の島ってえ事を知らねえのか、或いは……銀二、お前への挑戦なのかもな」
    「挑戦だとすりゃあ乗ってやるしかねえな。挑戦じゃなかったとしてもボコらねえ理由はねえ」
    「ちげえねえ!」
  11. 11 : : 2015/01/13(火) 19:50:30
     言って金竜は笑う。しかし『売人』と来たか。法外な値段でブツ……『マタタビ』を売るのが俗に言う『売人』だ。こいつは、捨て置けねえな。ああ、捨て置けねえ。捨て置けねえったら捨て置けねえ。捨て置けねえなら……ブッ転がすしかねえよなあ!?
    「おし、金竜。手伝え。その『売人』、ゼッテー俺らでぶん殴るぞ」
    「おーおー、ぶん殴るだけで許すとは銀二、お前も丸くなったなあ」
    「はっ、何言ってやがる。許すかボケ」
    「クク、だよな。まあそうは言ってもたかだか噂だ。マジ話とは限らねえ。まずは裏取る必要があんじゃねえか?」
    「そーだな……もしこれがマジ話ならよ、金竜。ダチ連中に声かけといてくれ。フクロにすんぞ」
    「言われるまでもねえ。当然だ」
    「さすが金竜だな」
     当面のやる事は決まったな。こうしてオレ
  12. 12 : : 2015/01/13(火) 19:50:40
    達は、夜のネオン輝く街に繰り出した。
  13. 13 : : 2015/01/13(火) 19:52:54
    ◆◆◆


    ~ コロシアイ学園生活・八日目 食堂 ~


    苗木「えっ、何これ……!?」

    腐川「ホウオウジキンリュウとか最高に頭悪そうな名前なんだけど」

    大和田「カッコいいだろ?」

    山田「まあ……ええ。嫌いではありませんぞ。ええ」

    朝日奈「銀二とか渋すぎるし……」

    十神「あきれてものも言えん。というか、この世界観をベースに書くのか?」

    葉隠「まあ……やるしかねえべ」
  14. 14 : : 2015/01/13(火) 19:58:05
    苗木(このなめ猫っぽいのが闊歩する世界観で書くしかないのか……え、なにそれ。めんどくさい)

    大和田「とにかく、次の書き手クジで決めんぞ!」

    苗木(言いながら大和田クンは書き手のクジに手を突っ込んだ)


    第二執筆者・第二テーマ >>15

    テーマは単語でお願いします。

    【選択可能執筆者】
    朝日奈葵
    石丸清多夏
    江ノ島盾子(戦刃)
    大神さくら
    霧切響子
    桑田怜恩
    十神白夜
    苗木誠
    葉隠康比呂
    腐川冬子
    不二咲千尋
    舞園さやか
    セレスティア・ルーデンベルク
    山田一二三
  15. 15 : : 2015/01/13(火) 20:02:52
    なんかアニキって呼びたい猫や・・・・

    江ノ島・宇宙人

  16. 16 : : 2015/01/13(火) 20:10:09
    大和田「江ノ島! オメェだ!」

    江ノ島「は!? よりによってアタシ!?」

    葉隠「ま、軌道修正よろしく頼むべ。そんなわけだから江ノ島っち、気合入れてテーマ引いてくれ!」

    江ノ島「えー、マジで書くのかよ……」

    苗木(ボクじゃなくて良かった、とか思ってしまった)

    朝日奈「ま、まあ、頑張ってよ、江ノ島ちゃん!」

    霧切「そうね、テーマ次第ではまだどうとでも」

    江ノ島「宇宙人……」

    霧切「な……る……え?」

    江ノ島「テーマ、宇宙人」

    霧切「……」

    桑田「だっはっは! なんか面白え事んなりそうだな! んじゃあ江ノ島、よろしく頼むぜ!」

    江ノ島「……うう、分かったよ、やるよ。やってみっけど変なっても知らねえかんな!」


    ◆◆◆
  17. 17 : : 2015/01/13(火) 20:44:52
     まず重要なのは聞き込みだ。『売人』がいる、いないという情報をどちらにせよ確定させる必要がある。幸い、街で名の通ったオレだ。ウソを付かれたとしても一睨みすればべらべらと真実を話してくれることだろう。まずはどいつから話を聞くか……と周囲を見渡す。視界は良好。霧や霜もなく、毒ガスや閃光弾などによる攻撃もない。少しばかりネオンが眩しいが誤差の範囲だ。視覚に頼った情報収集に不備はない。話を聞くに良さげな対象を選択する。
    「あん?」
     ふと、我が目を疑うような光景が視覚に飛び込んできた。二足歩行する銀色に発光する皮膚。関節が十や二十では効かないのでは、と思える異様に長い手の指。大きく見開かれた赤い目。なんだあの不思議生命体は。オレの島の住人じゃねえ。てか言語通じるのか?
    「どうした、銀二?」
     よほど呆けていたのか、隣にいた金竜が尋
  18. 18 : : 2015/01/13(火) 20:45:05
    ねてきた。
    「いや、金竜。あれ、何だと思う?」
    「アレ? アレってな……はあ?」
     金竜も同じ不思議生命体を見つけたのだろう、間の抜けた声をあげる。
    「不思議生命体だな」
     というオレの呟きに、
    「ああ、不思議生命体だ、あれは」
     と返す金竜。どうするべきなのかが分からない。ビームとか出してくるかもしれない。怖い。近付きたくない。だが向こうもこちらに気が付いたようで、近付いてくる。やだ。来ないで。怖い。口を開く。うわ、口の中紫だ。怖い。
    「すみません、バス停どっちですか?」
     普通だ! 普通だった!
    「あ、えっと、あっちにまっすぐ行って……はい。そしたら郵便局あるんで……そこから右に曲がったら見えます、はい」
     金竜、律儀だぜ!
  19. 19 : : 2015/01/13(火) 20:45:17
    「すみません、ありがとうございます。助かりました。このお返しはいつか……ホント、ありがとうございました」
    「あ、いえいえ。お気遣いなく……」
    「いえ、そう言う訳にもいきませんし……あ、これ、名刺です。何かあれば」
    「そこまで仰るなら……はい、ありがとうございます」
    「こちらこそ。それでは」
     終始恐縮しながら不思議生命体は金竜の教えた通りの道を歩いて行った。
    「何者だったんだ、金竜?」
     名詞として渡された紙を眺める金竜に問う。
    「わかんねえ。なんか『ポンメラメロンチョ星人』って書いてる」
    「なにそれこわい」
    「ああいうのは相手にしない方が良かったのかもな……」
    「かもな……」
     よく分からないが、そろそろ聞き込みを始
  20. 20 : : 2015/01/13(火) 20:45:32
    めた方がいい。金竜とオレは手分けしてこの夜の街で情報を集める事にした。
  21. 21 : : 2015/01/13(火) 20:48:47
    ◆◆◆


    ~ コロシアイ学園生活・九日目 食堂 ~


    腐川「江ノ島、アンタ馬鹿なの!? なんで夜の町で毒ガスとか閃光弾を警戒する必要があんのよ! あとポンメラメロンチョ星人って何よ、ネーミングが適当すぎんのよ! それにさっそくキャラ崩壊起こしてんじゃないの! 何!? どこから突っ込むのが正解なの!? んぎぎぎぎ……!」

    葉隠「腐川っちがエライ事んなってんべ!?」

    江ノ島「そう言われても……」

    霧切「というか、別に“ゲームセンターのUFOキャッチャーで宇宙人の人形を取った”とかで良かったじゃない。なんで宇宙人出しちゃったのよ……」

    江ノ島「……その手が!」

    桑田「気付いてなかったのかよ!」
  22. 22 : : 2015/01/13(火) 20:52:44
    十神「頭痛がしてくるが……やってしまったものは仕方があるまい。次だ。次は誰だ?」

    苗木(十神クンの目が虚ろになってきてる……)

    江ノ島「えーと……」


    第三執筆者・第三テーマ >>23

    テーマは単語でお願いします。

    【選択可能執筆者】
    朝日奈葵
    石丸清多夏
    大神さくら
    霧切響子
    桑田怜恩
    十神白夜
    苗木誠
    葉隠康比呂
    腐川冬子
    不二咲千尋
    舞園さやか
    セレスティア・ルーデンベルク
    山田一二三
  23. 23 : : 2015/01/13(火) 20:54:28
    十神 水滴
  24. 24 : : 2015/01/13(火) 21:00:22
    江ノ島「十神! アンタみたいだよ」

    十神「俺……だと……!?」

    苗木(やった! 十神クンなら! 十神クンなら軌道修正してくれるかも……!)

    十神「ちっ、仕方あるまい。おい、テーマのクジを寄越せ! ……水滴か。宇宙人よりは遥かにマシだな」

    霧切「期待してるわ、頑張って頂戴、十神君。……切実に」

    十神「任せておけ。この“超高校級の完璧”である十神白夜が軌道修正して来てやる」

    苗木(あれ、なんか不安が……)


    ◆◆◆
  25. 25 : : 2015/01/13(火) 21:42:01
     聞き込みを開始しておよそ二時間ほどが経過した。だが有用な情報は未だゼロ。昼に比べ夜の方が活気のある歓楽街とはいえ、そろそろ街を歩く者の姿もまばらになってきた。今日は切り上げて明日にした方がいいのか?
     そんな考えが脳裏をよぎった。が……。
    「つめたっ」
     鼻の頭に冷たい何かが落ちてきた。手……もとい肉球で拭ってみる。どうやら水が一滴だけ落ちて来たらしい。雨でも降ってくるのか? そんな空気は特になかったが。空を見上げる。満月がよく見える。ネオンの輝きに阻まれ、満天の星空とはいかないが。しかしそうなると雨ではないらしい。では何だ? 視線をずらすと、オレの背後にある建物の、その三階の窓が閉まるのが見えた。三階、水、一滴……それが意味する物。オレには思い当たるフシが一つだけあった。
     背後にあるこの建物は今では使われていない廃ビルで、近々取り壊しが決まっているも
  26. 26 : : 2015/01/13(火) 21:42:13
    のだ。故に所有者こそいるが、誰も住んでいないためこの街を仕切るオレであるなら自由に出入りできる状態だ。それを確認し、即座に中に入る。
     階段を駆け上がりながらオレは次のような事を考えた。
     まず水滴を一滴、三階から落とした。これが表す直接的な意味については除外して考える。考えるべきは「それが起こった状況」だ。
    オレは上から降ってきた水に驚き、雨でも降ってくるのかと上を見た。その時点では空を見る。だが雨ではない、という判断を下すという手間を要したのちに窓が閉まる所を目撃した。これはおかしな話だ。もしこれがオレに対する悪戯行為であるなら、オレが気付く前に窓を閉めるタイミングなど幾らでもあったはずだ。だが、オレがそちらに意識を向けるまで窓を閉めなかった理由とは何だ? 考えるまでも無い。「オレに居場所を伝えたかった」。それ以外にない。つまり相手はオレに
  27. 27 : : 2015/01/13(火) 21:42:29
    確実に伝わる方法で以って、オレを呼び出したい奴、という事になる。
    そして。先ほど除外して考えた「水滴を一滴、三階から落とした」という行為の意味。これはオレの予想が当たっているならばおそらく……。
     階段を駆けあがり三階に到達したオレは、オレ自身の考えが正しかった事に安堵する。そこにいたのは……。
    「よォ、久しぶりだな。セバスチャン」
    「銀二様、お久しゅう御座います」
     このオレ、水三銀二が率いる水三財閥の執事頭、セバスチャンその人であった。
    「三階から水、ってだけで水三の誰かだって予想はしてたが、まさかお前とはな、セバスチャン。一滴ってのは立場を執事のトップって表してたのか」
    「左様に御座います」
    「よく考えたもんだ。それで? 何か用でもあんのか? いや、愚問だったな。あるから
  28. 28 : : 2015/01/13(火) 21:42:42
    こそオレを呼んだんだろうしよ。で、何があった?」
    「それが……」
     セバスチャンは何やら言いにくそうに顔をゆがめる。
    「安心しろ、責めたりはしねえ。それにオレも少しばかり野暮用があってな、あんまり時間取れねえんだ。早く言え」
     無論、野暮用がある事は事実だが、今日は切り上げようとしていたため、さほど急いではいない。だが金竜の奴と情報交換の約束があるため、嘘ではない。
    「……左様で御座いますな。では申し上げますが」
    「ああ」
     セバスチャンは話を始める。
  29. 29 : : 2015/01/13(火) 21:44:58
    ◆◆◆


    ~ コロシアイ学園生活・十日目 食堂 ~


    苗木(メンドくさい設定増えたー!)

    腐川「さすがです白夜様! 完璧です!」

    十神「フッ、当然だ」

    苗木(ええええええええええええ!?)

    桑田「つーかこれなんて読むんだ? み、みずさん?」

    十神「ミナミツだ」

    苗木(ドヤ顔で言うのやめて、十神クン)
  30. 30 : : 2015/01/13(火) 21:47:01
    大和田「銀二はミナミツギンジだったんだな……」

    苗木(大和田クンは納得してるし……)

    霧切「けど財閥というバックボーンがあるのは大きいわ。情報収集も容易に行えそうね」

    苗木(霧切さんのプラス思考が羨ましい……)

    十神「そんな事より、次の書き手を選ぶぞ」


    第四執筆者・第四テーマ >>31


    テーマは単語でお願いします。

    【選択可能執筆者】
    朝日奈葵
    石丸清多夏
    大神さくら
    霧切響子
    桑田怜恩
    苗木誠
    葉隠康比呂
    腐川冬子
    不二咲千尋
    舞園さやか
    セレスティア・ルーデンベルク
    山田一二三
  31. 31 : : 2015/01/13(火) 21:55:15
    山田、中学生
  32. 32 : : 2015/01/13(火) 22:25:35
    十神「山田か……」

    山田「ほうほう、僕ですか」

    朝日奈「どうしよう、とんでもないことになりそうだよ!」

    山田「では僕のお題は、っと……むむ、中学生ですか」

    苗木「難しい顔してるね。いやたしかにこの流れで中学生なんて……」

    山田「そうなのです。この流れで中学生など、幾らでも選択肢があるので迷ってしまって……」

    苗木(そっち!? え、そんなにあるの!?)

    山田「まあ、なんとか明日までにはやってみますとも! しばしお待ちくだされ!」


    ◆◆◆
  33. 33 : : 2015/01/14(水) 03:59:41
    面白いです!頑張って下さい!
  34. 34 : : 2015/01/14(水) 19:35:57
    「銀二様の……」
     セバスチャンは沈痛な面持ちを崩さない。
    「オレの、何だ?」
    「銀二様の妹君、美千代様が」
    「美千代になんかあったのか!?」
     オレには兄も姉もいない。だが弟は十九人、妹は二十人いる。オレも含めて四十人いるわけだが、美千代はその中で一番の末っ子。兄妹全員で可愛がっている。何かあったんなら力になってやりてえ存在ってわけだ。
    「中学にご進学なされました」
    「うわ、すっげえどうでもいいわ」
    「何を仰いますか!」
    「どうせあれだろ? 祝い金だか何だかを包めって話だろ。それについちゃ安心しとけ」
    「違います! いえ、それも無いわけではありませんが」
    「じゃあ何だってんだよ?」
    「つまり銀二様……銀二様がご実家を飛び出されてからそれだけの時間が流れたという事
  35. 35 : : 2015/01/14(水) 19:36:08
    なので御座います。そろそろ戻るおつもりは御座いませんか?」
    「……はっ、無いね。第一家の事は家離れててもしっかりやってんだろ? 戻る必要なんざねえじゃねえか」
    「ですが……」
    「オレにゃ、お坊ちゃん暮らしは性に合わねえんだ。それでも家にいた方がいいってんなら、いつでも弟妹連中に幾らでも財閥総帥の座を譲るぜ? ま、そうするこたねえだろうけどな」
     家に戻らない理由は性に合わない、も勿論あるが、それだけじゃねえ。もう一つの理由、それこそが「弟や妹に財閥総帥の座を譲る事は無い」と言った理由に繋がる。あいつらはたしかにオレにとっちゃ可愛い弟、妹に違いは無い。だが金と権力は猫を狂わせる。オレが近くにいる事で、オレを狙えばそれらが自分の物になるのでは、と考えてしまう事は仕方がない。オレの命程度はいくらでもくれて
  36. 36 : : 2015/01/14(水) 19:36:19
    やっていいが、あいつらにそんな醜い争いはさせたくねえ。オレがいなくならずとも「その総てを譲る」と言ってしまう事でも、争いに発展するのは目に見えている。だからオレはこの「財閥総帥」という立場を背負ったまま家を出た。そんだけの話だ。
    「ですが……ですがたまに顔を出されるくらいはあっても」
    「はっ、それこそ必要ねえだろ。セバスチャン、オレは家の連中に居場所を教えるような事は一切してねえんだ。なのにセバスチャンはここに辿り着いた。そりゃそうだよな、水三家の情報収集能力がありゃあオレの居場所ぐれーすぐ分かるだろ」
    「銀二様……」
    「つまり! 幾らでもそっちから出向く方法はあるって事じゃねえか。そっちが会いたけりゃそっちから来い。会うだけなら幾らでも会ってやるし、話だってしてやる」
     そう、オレは別に避けているわけじゃねえ。
  37. 37 : : 2015/01/14(水) 19:36:34
    だからこそ居場所を隠すような事をしてねえんだ。
    「銀二様は……よほどこの街がお好きなのですな」
    「……ああ。この街はオレの安息の地だ」
     だからこそ早いとこ『売人』を何とかしてえとこだが。
    「しかし我々一同、戻ってきていただきたい、という気持ちを抱いている事はお忘れなきようお願い致します」
    「わあってるよ、避けてるわけでもねえし気が向いたらな」
    「……ありがとうございます」
    「そういやセバスチャン」
    「何で御座いましょう?」
    「さっき忙しいつったけどよ、ちっと手伝ってもらえっか?」
    「ふむ、何をなさっておられるのでしょう?」
    「ああ、実はな」
     オレはセバスチャンに『売人』について話
  38. 38 : : 2015/01/14(水) 19:36:47
    した。すると。
    「なるほど、そういう事ですか。それは我々としても放っておけませんな。それで、銀二様はマーケットを『取り込む』方向で動かれるのですか? それとも『潰す』方向で?」
    「馬鹿野郎。決まってんだろ。潰す方だ。つーかんなマーケットいらねえよ」
    「はっはっは、やはり変わっておられませんな」
    「そう簡単に変わるかよ」
    「分かりました。なんにせよ我々水三財閥の総力を挙げて『売人』とやらの情報、掴んで見せましょう」
    「おう、頼んだぞ」
     オレのその一言を受けるや否や、セバスチャンは闇に溶けた。
     さて、そろそろ金竜と合流しに行くとすっか。アイツ、待ってんだろうしな。
  39. 39 : : 2015/01/14(水) 19:40:11
    ◆◆◆


    ~ コロシアイ学園生活・十一日目 食堂 ~


    腐川「なんで銀“二”なのに長男なのよ!」

    山田「それには聞くも涙、語るも涙の事情が」

    江ノ島「それって?」

    山田「後続の方に丸投げ」

    苗木(回収され無さそう!)

    大和田「つーかどんどん設定複雑になってんな」

    桑田「オメーは早々に終わらせたから気楽でいいよな……」
  40. 40 : : 2015/01/14(水) 19:41:11
    十神「さあ、次だ。さっさとクジを引け、山田」

    山田「合点承知!」


    第五執筆者・第五テーマ >>41


    テーマは単語でお願いします。

    【選択可能執筆者】
    朝日奈葵
    石丸清多夏
    大神さくら
    霧切響子
    桑田怜恩
    苗木誠
    葉隠康比呂
    腐川冬子
    不二咲千尋
    舞園さやか
    セレスティア・ルーデンベルク
  41. 41 : : 2015/01/14(水) 20:42:41
    舞園 花火
  42. 42 : : 2015/01/14(水) 21:15:22
    山田「舞園さやか殿ですな」

    舞園「私ですか!?」

    霧切「舞園さんなら……何とか状況を落ち着かせてくれると期待しているわ……」

    山田「むしろはっちゃけちゃっても可」

    舞園「えっと……ではテーマ、引いてみますね!」

    葉隠「おう、一思いに引いてくれ!」

    舞園「えっと……花火、ですか」

    十神「ネオン輝く歓楽街でどう花火を絡めるか、そこが重点になりそうだな」

    舞園「うーん……考えてても始まりませんし、とにかくやってみますね」


    ◆◆◆
  43. 43 : : 2015/06/09(火) 07:06:27
    くとぅるふぅ………。
    腐川さんと苗木のツッコミが冴えてて素晴らしいです!!!!期待!!!!!

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