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エレン「巨人と和解したい」

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  1. 1 : : 2014/09/15(月) 18:35:55
    エレン「巨人と分かりあうために会議をしてくる」

    アルミン「え」

    エレン「止めるなアルミン、俺は行くぞ」

    アルミン「ちょっ、え……」
  2. 2 : : 2014/09/15(月) 18:46:23
    〜〜〜

    市街地


    エレン「……」(毎日毎日訓練も大変だな)

    少女「……」ジーーッ

    エレン「ん、どうした?」

    少女「お兄ちゃん、兵士さんなの?」

    エレン「あぁ、そうだ」

    少女「調査兵さんなの?」

    エレン「あぁ」

    少女「巨人さん……コロ……すの?」

    エレン「あぁ……まぁな」

    少女「お兄ちゃん、巨人さんってなんで人食べちゃうの?」

    エレン「そりゃ……食べ物がそれしかないから……」

    少女「じゃあ巨人さんは悪いことしてないの?」

    エレン「……いや、巨人は悪いさ」

    少女「私のね、おとーさんもおかーさんも巨人さんに食べられちゃったの」

    エレン「……そう……か」
  3. 3 : : 2014/09/15(月) 18:49:25
    期待
  4. 4 : : 2014/09/15(月) 19:00:02
    少女「でも巨人さん、私食べなかったの」

    エレン「……」

    少女「なんで私も一緒に食べてくれなかったのかな?なんで私一人だけ残っちゃったのかな?」

    エレン「……っ」


    少女の顔には生気が感じられなかった。
    死人のように冷たい目をしていた。

    俺は何故か胸が熱くなり、無意識の内に少女の手を握りしめていた。


    少女「……?」

    エレン「……寂しい、よな 一人ぼっちなんて」


    少女は黙って頷いた。


    少女「巨人さんは……悪いことって思ってなくて、人を食べてるの?」

    エレン「……それは……」

    少女「おかーさんもおとーさんも食べちゃった巨人さん、何も謝ってくれなかったの」

    エレン「巨人は喋れないから……」

    少女「じゃあ、本当は“食べちゃってごめんなさい¨ って言いたいかもしれないのかな?」

    エレン「そんなこと……あるわけ……」

    少女「そうなの?」


    悪意のない、綺麗な瞳。
    少女は本気で俺に聞いていた。

    俺からしたらふざけたような事だ。
    巨人が悪気あって人を食べてる?
    謝りたいのに声が出せないだけ?
    そんなわけない。
    巨人は無意味に人を食う無価値な存在なんだ。
    ずっとそう思っていた。
    そう思わずにはいられなかった。
  5. 5 : : 2014/09/15(月) 19:12:09
    エレン「……分からない」

    少女「可哀想だね」

    エレン「君は」

    少女「?」

    エレン「なんでそんなに穏やかでいられるんだ?」

    少女「どういうこと?」


    少女は不思議そうに首を傾げた。


    エレン「お母さんも、お父さんも……巨人に殺されて……なにも、怒ってないのか?」

    少女「うん……」

    エレン「俺はお母さんを目の前で食べられたんだ」

    少女「……」

    エレン「あの時、巨人を全部殺してやるんだって思った 心から思った」

    少女「……」

    エレン「君は、何も……思わなかったのかな?」

    少女「……私、よく分からなかったよ ぜんぶ、ぜんぶ分からなかった」


    少女の手は小刻みに震えていた。
    思い出したくない事を思い出させてしまったかと後悔したが、遅かった。


    少女「なんで?なんで?ってずっと叫んだの。 私。 巨人さんに、なんども、なんども叫んだの。 でも、何も言ってくれなかった」

    エレン「……」

    少女「巨人さん私をずっと見つめてた。ずっと、大きい目で。だけど、なんにも言わずに、どこかにいっちゃったの」

    エレン「……」


    機械のように、少女はそれだけを俺に言った後、黙り込んでしまった。


    エレン「……そうだよな、分からないよな」

    少女「お兄ちゃんみたいに、怒りもしたよ、私」

    エレン「あぁ……当然だ」

    少女「でも、巨人さんだけが悪いのかなって……」

    エレン「……?」

    少女「私、怖い兵士さん見てきたの 街に逃げてくる時に」
  6. 6 : : 2014/09/15(月) 19:19:04
    エレン「兵士か……どんな?」

    少女「巨人さんを……コロしてたの、何人も何人も」

    エレン「……」

    少女「ずっと、兵士さん笑ってたよ。 巨人さんコロして、ずっと笑ってた。巨人さんのチで、体真っ赤で、ずーっとニコニコしてた」

    エレン「……」

    少女「私、怖くて……そこから離れたの、その人は巨人さんより怖かった」

    エレン「そう……か」

    少女「巨人さんコロすのって……楽しいの?楽しい事なの?」

    エレン「そんなわ……」


    初めて巨人の首を削ぎ落とした時の快感を思い出し、俺は口を閉じた。


    少女「私、あの時思ったの、コロされた巨人さん達悪いことしてなかったかもしれないのに……って」



    少女らしい、平和な考えだ。
    子供の純粋な考え。
    なんの濁りもない、綺麗な考え。
    俺達の心には、こんなことを考えれるような綺麗さは残っていないんだと感じた。
  7. 7 : : 2014/09/15(月) 19:24:36
    エレン「そっか……」

    少女「私、人も、巨人さんもコロされるの見るの嫌いだよ」

    エレン「……俺もだ」

    少女「なんでなの?なんでみんな酷いことし合わないといけないのかな?」


    少女の目からは涙が流れていた。

    それまではあまり意識していなかったが、この少女はいくつくらいだろうか。
    こんなに小さな頃から、一体どれだけの辛い光景を目の当たりにしたのだろうか。

    ぎゅっと握りしめられた少女の手は、石のように固かった。


    エレン「いつか人と巨人さんと、分かり合えたら……いいね」

    少女「……うんっ」


    少女は嬉しそうな、明るい顔をして頷いた。


    俺は黙って少女の頭を撫で、その場を立ち去った。
    何故か涙が止まらなかった。
  8. 8 : : 2014/09/15(月) 19:38:36
    エレン「そういうわけだ」

    アルミン「うん、エレン……話はよく分かったけど、それでもやっぱり……」

    エレン「無理だ……だろ?」

    アルミン「そう思う」
  9. 9 : : 2014/09/15(月) 20:47:52
    期待です!タイトルを見てギャグかと思ったけどシリアスですか!凄く期待です!!(なんか失礼ですね…すいません!!)
  10. 10 : : 2014/09/15(月) 21:29:55
    >>3 ありがとうございます

    >>9 そうなんですよ、シリアスになっちゃってるんですよね…ギャグ書こうと思ったのに…笑
  11. 11 : : 2014/09/15(月) 21:39:15
    アルミン「だって巨人には言葉だって通じないだろ?」

    エレン「そうだよな……本当馬鹿馬鹿しいと思うよ」

    アルミン「……ならなんで……」

    エレン「あの子の前で無理だって言う勇気が無かったんだ」

    アルミン「……」

    エレン「あんなに真っ直ぐな目、されちゃさ……ガッカリさせられねぇよ」

    アルミン「それは……そうだけど」

    エレン「巨人のこと、ゆっくり考えるなんてしたこともなかったしな。 俺にはいい教訓になった気がする」

    アルミン「そっか……本気なんだね」

    エレン「あぁ、正直 死ぬかもしれないな」

    アルミン「……」

    エレン「これはダンゴムシ相手に不平等条約を結ぶくらい難しいよ全く……」

    アルミン(えっ、このタイミングでギャグ入れちゃったの!?しかも分かりづらくて面白くもないよ!?)


    エレンがチラとこちらを向いた。
    僕はすごく気まずくなってとりあえず笑ったフリをした。
  12. 12 : : 2014/09/16(火) 00:41:36
    wwwwwwwwwダンゴムシとwwwwwww
    期待!
  13. 13 : : 2014/09/16(火) 16:44:01
    ダンゴムシと不平等条約ww
    期待です!
  14. 14 : : 2014/11/26(水) 01:03:36
    だ、ダンゴムシ?
  15. 15 : : 2015/03/15(日) 20:21:50
    まだか?

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