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あの子のおかげで

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  1. 1 : : 2014/05/15(木) 00:00:33
    今回、私が執筆を行いましたこちらの作品『あの子のおかげで』は、
    【進撃SS作家陣による制限SS執筆大会!】というグループにて開催された『制限付きSS投稿企画』へ向けて執筆した作品となります。

    今回の制限内容は『キャラクター』で、指定は『アルミンを主人公』となっております。

    こちらのグループに詳細が記載されてありますので、
    詳しく知りたい人や興味がある方、また他の参加者の作品を閲覧したいという方がいらっしゃいましたら、以下のURLからご覧になってください。

    http://www.ssnote.net/link?q=http://www.ssnote.net/groups/132
  2. 2 : : 2014/05/15(木) 00:01:44
    僕はアルミン・アルレルト

    運動神経が悪くて
    天性のドジでヘタレ…

    そんな僕に
    友達なんて一人もいない…

    学校には行ってるけど
    休み時間は毎日、図書室にいる

    僕に近付いてくる人は僕を心配してる先生

    それと
    僕をいじめてくる同級生…

    僕は
    毎日が嫌いだった
  3. 3 : : 2014/05/15(木) 00:02:11
    今日もまた
    つまらない学校が始まった

    僕はいつものように
    休み時間になると図書室に向かった

    僕は毎日
    自分が持ってきた本を読んでいた

    その本は
    あまり人気ではなく
    数少ない本である

    僕は
    その本を毎日読んでいる

    本を読んでいると
    僕の隣に座っていた女の子が
    僕に声をかけてきた




    「その本」




    僕の本に
    なにかおかしなところでも
    あるのかな?




    「私も今読んでる」

    アルミン「え!?」




    この本を
    読んでるだって

    この本は
    人気がないのにというのに




    アルミン「なんで君はその本を読んでいるの?」

    「なんでって…好きだから?」




    この本を
    好きだと想う人が
    僕以外にいるなんて




    「この本ってさなんで人気がないんだろうね」
  4. 4 : : 2014/05/15(木) 00:02:26
    アルミン「そうだよね」




    僕は
    初めて同級生と話した気がする




    「ねぇ君はいつもここにいるの?」

    アルミン「そうだけど…なんで?」

    「別に…」




    ならなんで
    そんなことを聞いてきたんだろう




    「明日も隣いい?」




    いいもなにも
    別に誰がどこに座ろうと
    僕には関係ないし




    アルミン「別にいいけど」

    「ありがとう」




    なんで
    お礼なんて言われるんだろう




    アルミン「じゃあ僕は戻るね」

    「じゃあ私も」




    そうして僕とその子は
    図書室を出ていった
  5. 5 : : 2014/05/15(木) 00:02:44
    僕は教室に戻ると
    すぐにいじめられた

    鉛筆は折られ
    ノートは踏まれ
    カバンはゴミ箱に入れられた

    悪口も言われる
    バカ、クズ、死ね、ヘタレ…

    こういうのは毎度のことだ

    僕は俯きながら涙を堪えてじっと座っていた

    でも今日はどこか違った
    ある人の存在によって




    「あんたたちさ…恥ずかしくないの?」




    その人は今日、図書室であった人だった

    いじめっ子たちが静まる
    いじめを見てた人たちも静まる

    それもそうだ
    初めてだもん…いじめられてる僕を庇ってくれた人は…

    僕をいじめていたジャンが口を開く




    ジャン「なんでお前はこいつを庇うんだよ!」




    それは僕も気になる
    初めて僕を庇ってくれたんだもん
  6. 6 : : 2014/05/15(木) 00:03:00
    図書室であった人が口を開く




    「友達だから」




    友達?!
    僕はあの人といつ友達になったの?

    その疑問もすぐにわかった




    「私クラスメイトは全員友達だと思ってるから」




    その人は
    そう言って自分の席についた




    ジャン「チッ!つまんねーな」




    ジャンも自分の席についた

    他の人も次々と席についた
  7. 7 : : 2014/05/15(木) 00:03:18
    次の休み時間
    僕はいつものように図書室へ向かった




    「待ってよ」




    歩いていると
    後ろから誰かが小走りで僕のところにやってきた




    アルミン「なんだ君か」




    その人は僕のことを初めて友達と呼んでくれた人だった




    「なんだとは酷いね」




    その人は頬をプクーと膨らませてきた



    パシュ



    僕はその膨らんだ頬を両手で潰した

    その人は顔を赤くして喋りだした




    「な、何すんの!?バッカじゃないの!///」

    アルミン「なんか潰したくなった…」

    「あっそ!」プイッ




    そういって僕から目をそらして何か呟いていた




    「バカ…ドキッとしたじゃない///」ボソッ




    でもその声はよく聞こえなかった
  8. 8 : : 2014/05/15(木) 00:03:40
    あの子は頬を潰したときからずっと
    僕の後ろを俯いたまま黙って歩いている

    僕が少し歩くペースを速くすると
    その子も僕のペースに合わせて速くなる

    僕が少し歩くペースを落とすと
    その子も歩くペースを落とす

    その動きが妙に可愛く思った


    階段の踊り場でその子が話しかけてきた




    「ねぇ?」

    アルミン「なに?」

    ミーナ「私の名前、ミーナっていうの」




    自己紹介か…

    名前を教えてくれたんだから
    僕も教えた方がいいよね




    アルミン「僕はアルミンだよ」

    ミーナ「よろしくね、アルミン!」

    アルミン「こちらこそよろしく」




    自己紹介をしていると
    いつのまにか図書室ついていた
  9. 9 : : 2014/05/15(木) 00:04:04
    図書室につくと僕は
    いつもの座っている席につく

    ミーナも僕の隣に座る




    ミーナ「…」クスクス




    僕の隣で本を読んで笑っている

    今日の僕は本は読んでいない
    今は勉強をしている

    理由はそろそろテストが
    近いからである

    勉強をしていると
    隣から視線を感じた

    僕はその視線に気になりながらも
    勉強を続けていた

    すると、




    ミーナ「ねぇ今度、私に勉強を教えてくれない?」




    別に僕は構わない

    けど本当に僕でいいのか?




    アルミン「本当に僕でいいの?」




    僕はその疑問を聞いてみた

    そしたら




    ミーナ「アルミンだからいいの」




    僕だから?

    僕の成績がいいから?
    それとも偶々僕が勉強していたから?

    まぁ考える必要もないか




    アルミン「じゃあ明日からね」

    ミーナ「うん!」




    ミーナは嬉しそうに返事をしていた
  10. 10 : : 2014/05/15(木) 00:04:24
    僕はまた勉強を始めた

    一通りの教科はもうやったから
    もう一回、暗記系の勉強でもやろ




    アルミン「タイカノカイシン…」ブツブツ




    暗記系は声を出した方が覚えられるからいい

    けどそれは──




    ミーナ「ねぇアルミン?」

    アルミン「あ、ごめん。うるさかった?」




    ──それは一人のときの場合

    他の人がいると
    うるさいと言われてしまう

    だから僕はすぐに謝った

    だけどそれは違った




    ミーナ「違うよ、ただ暗記の勉強を一緒にやりたいと思って」




    それは一緒に勉強をしたいということだった




    アルミン「じゃあ一緒にやろっか」

    ミーナ「ありがと」ニコッ




    ミーナの笑顔に僕の鼓動が早くなった

    その笑顔をとても可愛いかった


    僕とミーナはチャイムが鳴るまで勉強をしていた
  11. 11 : : 2014/05/15(木) 00:04:46
    放課後になると
    みんなは部活をやりに教室を飛び出していった

    僕も部活には入っているが今では幽霊部員となっている

    クラスの全員が教室から出ていった

    僕は教室の窓から外の景色を眺めていた


    空に広がるオレンジ色の夕焼け

    涼しく吹き込む爽やかな微風

    部活をしている運動部のかけ声




    「なに見てるの?」




    僕に喋りかける誰か




    アルミン「ミーナか。特に何も見てないよ」

    アルミン「それよりミーナは何しにきたの?」

    ミーナ「忘れ物を取りに来たんだよ」




    そういうとミーナは僕に筆箱を見せた




    アルミン「ミーナはおっちょこちょいだね」




    僕はクスッと笑った


    僕の笑い声に怒ったのか
    ミーナは顔をムスッとしていた




    アルミン「ムスッってならないの」

    ミーナ「別になってないもん!」ポカッ

    アルミン「いてっ」




    そう言いながらミーナは
    僕の頭を軽く叩いた

    僕は頭を抱えて怒った




    アルミン「痛いじゃないか」




    本当はあまり痛くなかったけど




    ミーナ「ごめんね」




    ミーナは笑いながら謝った

    やっぱりその笑顔は癒されるな




    アルミン「いいよ」

    ミーナ「ありがと!」




    そんな話をしていると
    下校の音楽が流れ出した




    ミーナ「もう帰らないとね」

    アルミン「そうだね」



    僕は帰りの準備をしていると
    ミーナが僕に話しかけてきた


    話の内容に僕は驚いた

    その内容は…




    ミーナ「一緒に帰らない?」




    僕はなんて返事をしようかと考えていると…




    ミーナ「今日、ケーキ屋に二人で行くとケーキが半額になるんだって!」
  12. 12 : : 2014/05/15(木) 00:05:15
    なるほどそれでか

    でもそれなら僕じゃなくてもいいんじゃ?




    アルミン「なんで僕なの?」

    ミーナ「もしかしてケーキ嫌い?」

    アルミン「いや、ケーキは好きだけど…」

    ミーナ「じゃあ一緒に行こ!」




    まぁ別に行ってもいいけど

    とにかくケーキが半額になるんだしね

    行って損することはないだろうしね




    アルミン「じゃあ行こっか」

    ミーナ「うん!」




    僕とミーナはケーキ屋に向かった
  13. 13 : : 2014/05/15(木) 00:05:33
    ケーキ屋につくと
    なぜ僕がミーナに誘われたのかが直ぐに分かった

    それはケーキ屋の店員の言葉だった




    店員「男女ペアでのご来店はケーキが半額になります」




    男女ペア、つまり男と女で行かなければ半額にはならないということだ

    でもそれなら僕じゃなくてもいいんじゃ?




    アルミン「なんで僕なの?」

    ミーナ「アルミンはよく聞いてくるね、それ」

    アルミン「だって気になるんだもん」

    ミーナ「なんでアルミンなのか?」

    ミーナ「それはね…」




    ミーナが僕を焦らす

    気になるんだから早く教えてよ!




    ミーナ「それは、アルミンがそこにいたから」

    アルミン「そう…なんだ…」




    なんでだろう?

    なんで僕は落ち込んでいるんだろう?

    なんで僕はガッカリしているんだろう?
  14. 14 : : 2014/05/15(木) 00:05:49
    良く分からない感情が僕の頭を悩ませる




    ミーナ「どうしたの?」

    アルミン「べ、別になんでもないよ!」




    なんで僕はこんなに焦っているのだろう?

    でもまぁ、今はケーキを選ぶか…




    アルミン「ミーナはどのケーキが好きなの?」




    なんとなくミーナの好きなケーキを聞いてみる




    ミーナ「私はショートケーキが好きだね」

    アルミン「僕もショートケーキ好きだよ!」




    どうやらミーナもショートケーキが好きらしい




    ミーナ「私、チーズケーキも好きなんだよね…」

    ミーナ「でも二つ買うお金持ってないし」

    ミーナ「どっちにしよう?」




    ミーナが凄く悩んでる

    僕は悩んでるミーナに僕の提案を話した




    アルミン「ならさ、僕がショートケーキを買うから」

    アルミン「ミーナはチーズケーキを買いなよ」
  15. 15 : : 2014/05/15(木) 00:06:10
    アルミン「それでケーキを半分ずつに分けて食べれば」

    アルミン「二つのケーキを食べられるでしょ?」

    ミーナ「アルミンは最高だね!」

    ミーナ「私その提案に乗ったよ!」




    そして僕はショートケーキを
    ミーナはチーズケーキを頼んだ

    頼んだあとに店員が僕たちに──




    店員「お持ち帰りですか?」




    ──と聞いてきた

    僕はお持ち帰りだと思っていたけれど違った




    ミーナ「ここで食べます」




    ミーナがここで食べると言った

    僕が驚いた顔をしていると




    ミーナ「何か用事でもあったの?」




    別に用事はない

    それに僕は二人でここで食べることに驚いただけで別に嫌でもない

    なので僕の答えは決まっていた




    アルミン「なんの用事もないよ」

    ミーナ「なら大丈夫だね!」
  16. 16 : : 2014/05/15(木) 00:06:26
    アルミン「じゃあ僕がケーキを持っていくからミーナは席を取っていて」

    ミーナ「了解!」




    ミーナは敬礼をして僕を見ていた

    そんなミーナを見て僕は少し笑顔になる

    僕は慌ててミーナから目を逸らすと

    ミーナがクスクス笑いながら僕に止めの一言を言い放った




    ミーナ「初めて見たよアルミンの笑顔」

    ミーナ「その笑顔、可愛いよ」




    今の僕はきっと顔が真っ赤だろう

    顔中が凄く熱くなっていくのがわかる




    店員「ショートケーキとチーズケーキです」




    僕はケーキを受け取りミーナがいる席まで向かった
  17. 17 : : 2014/05/15(木) 00:06:41
    僕は深呼吸をして
    ミーナにケーキを渡した




    アルミン「はい、チーズケーキ」

    ミーナ「ありがと、可愛いアルミン」




    もうやだ…




    アルミン「お願いだからもう言わないで…」

    ミーナ「分かったよ」




    よかった、分かってもらえたようだ

    さて、ケーキでも食べるか




    ミーナ「ねぇ?可愛いアルミン?」

    アルミン「やめてよ…」( TДT)




    どうしよう、恥ずかしすぎて泣けてきたよ

    なんであのとき笑顔になんてなったんだろう…




    ミーナ「ごめんね、アルミン」

    アルミン「いいよ…」




    しょうがなく僕はミーナを許した


    そういえばさっきミーナが何か言いかけてたよね

    聞いてみるか




    アルミン「ねぇ?ミーナ、さっきは何を言おうとしたの?」

    ミーナ「ん?あぁ!さっきはショートケーキを先に食べたいって言おうとしたんだよ」

    アルミン「じゃあ僕が先にチーズケーキを食べるよ」

    アルミン「僕はどっちでもいいし」




    僕はどっちも好きだから、とにかくケーキを食べたい




    アルミン「じゃあ食べよっか」




    僕がそういうとミーナは




    ミーナ「そうだね」モグモグ




    ミーナはもうケーキを食べていた…




    アルミン「よし!僕も食べるか!」




    そう言って僕はケーキを食べ始めた
  18. 18 : : 2014/05/15(木) 00:07:00
    半分くらい食べ終わると僕とミーナはお皿に乗ったケーキとフォークを交換した


    僕はショートケーキを口に運ぶ

    モグモグと口を動かす

    ん?確かこのフォークって僕のじゃないよね

    このフォークってミーナが使ってたやつだよね!?

    これって、良く恋愛の本に出てくる『間接キス』というものなのでは…!?




    アルミン「ね、ねぇミーナ?」

    ミーナ「何アルミン?」ハムッ




    ミーナはフォークを加えたまま僕の問いかけに答えた


    言えない…


    僕はそう判断した

    でもミーナを呼んだんだし何か言わなくちゃ

    でも何を言えばいいんだ?

    僕の頭を走馬灯のように駆け抜ける

    そして僕が出した精一杯の言葉




    アルミン「そろそろマラソン大会だね」
  19. 19 : : 2014/05/15(木) 00:07:25
    なぜ僕が一番嫌いなマラソン大会の話が出たかというと

    今日、マラソン大会についての手紙がきたからである




    ミーナ「そうだね」

    ミーナ「でもなんで今その話を?」




    なんて言おう?

    まぁここは正直に僕が思っていることを話すか




    アルミン「僕、マラソン大会って嫌いなんだ」

    アルミン「運動音痴だし、みんなに笑われるし」

    ミーナ「そうなんだ…」




    そんなことを話している内に

    僕はケーキのいちご以外全部食べていた




    アルミン「その話は後にしてこのいちご食べる?」

    ミーナ「もういちごだけなのね」

    ミーナ「いいよ食べて」

    アルミン「いいの本当に?」

    ミーナ「うん」

    アルミン「じゃあ」




    僕はいちごを口に運ぶ

    ミーナの方を見てみるとミーナの表情が暗くなっていた
  20. 20 : : 2014/05/15(木) 00:07:45
    僕がいちごを口に運ぶのを止めお皿に戻す




    ミーナ「食べないの?」

    アルミン「ミーナが食べていいよ」




    僕はミーナにいちごをあげることにした

    するとミーナは




    ミーナ「じゃあ半分ずつ食べよ」




    そう言うと、ミーナはフォークでいちごを半分に切った

    そして半分になったいちごをフォークに刺して僕の方に向けてきた




    ミーナ「はい、あ~ん!」

    アルミン「え!?」( // ゜Д゜)




    何をしているんだミーナは!?

    え?ちょっ?えぇー!?

    待って頭が追いつかない…えぇー!?




    ミーナ「食べないの?」

    アルミン「で、でも…」

    ミーナ「食べないなら私が食べよっかな~」

    アルミン「だ、ダメ~!」

    ミーナ「じゃああ~んね」




    もうこうなったら自棄だ!

    あ~んでもなんでもしてやる!
  21. 21 : : 2014/05/15(木) 00:08:03
    アルミン「あ~ん!」パクッ




    僕は口をモグモグ動かす




    ミーナ「なんか小動物みたいで可愛い!」

    アルミン「ゲホッゴホッ!」




    ミーナの発言に思わず咳き込む




    ミーナ「大丈夫アルミン?」




    ミーナが僕の背中を擦ってくる




    アルミン「大丈夫だよ…」ゲホゲホ

    ミーナ「とりあえずお茶飲んで!」

    アルミン「ありがと」ゴクッ




    ミーナからもらったペットボトルのお茶を口にそそぐ

    なんの抵抗もなくあいたキャップに少し違和感を感じた

    でも気にするとまた色々と面倒なので気にしないでおこう




    ミーナ「落ち着いた?」

    アルミン「うん、はいお茶」




    キャップを閉めてミーナにお茶を返す




    ミーナ「私もいちご食べよ」

    アルミン「待った!」

    ミーナ「なに?」




    僕だってあ~んしたんだからミーナにもやってる!
  22. 22 : : 2014/05/15(木) 00:08:22
    アルミン「はい、あ~ん!」

    ミーナ「へ!?///」




    ミーナが混乱してる

    なんでだろう…凄く可愛い…




    ミーナ「アルミンその…」

    アルミン「ん?なんだい?」

    ミーナ「えっと…それ」

    アルミン「あ~んのこと?」

    ミーナ「恥ずかしい///」




    恥ずかしいだって?

    僕だって恥ずかしかったけど頑張ったんだ!




    アルミン「僕だってやったんだよ」

    ミーナ「うぅ…分かった」

    アルミン「よろしい!あ~ん」

    ミーナ「あ、あ~ん」パクッ




    なんかミーナも小動物みたいで可愛いな




    ミーナ「美味しい!」

    アルミン「いちごだもん!」

    ミーナ「食べ終わったし帰ろっか」




    いつの間にか外は真っ暗になっていた




    アルミン「そうだね」

    アルミン「家まで送っていくよ」




    こんな時間に女の子一人にするのは危ないしね




    ミーナ「じゃあよろしく!」

    アルミン「うん!」




    僕とミーナはケーキ屋を出た
  23. 23 : : 2014/05/15(木) 00:08:41
    帰り道
    僕たちは土手を歩きながら

    ケーキ屋で話していたマラソン大会について話していた




    アルミン「そういえばここも走るんだよね」

    ミーナ「マラソン大会で?」

    アルミン「うん、この前配られたプリントに書いてあったよ」

    ミーナ「へぇー」




    この前までは一人で居たから

    暇潰しにプリントを読んでてそういことは良く覚えてるんだよね




    ミーナ「そういえば」

    アルミン「なんだい?」

    ミーナ「アルミンって走るの苦手だったよね?」

    アルミン「まぁね…」




    僕は俯きながらそう言った

    最初に言ったように僕は運動神経がこれでもか!っていうくらい無い

    はぁ…またマラソン大会のせいでみんなにバカにされるのか




    ミーナ「そうだ!」
  24. 24 : : 2014/05/15(木) 00:08:58
    またミーナがよからぬことを思いついたようだ

    今度はどんなことを思いついたんだろう




    アルミン「なに?」

    ミーナ「一緒に走る練習しよ!」

    アルミン「やだ!」




    僕はキッパリ断った

    走るのなんてごめんだ




    ミーナ「なんで?」

    アルミン「なんでも!」

    ミーナ「みんなに笑われるよ?」

    アルミン「そ、それは…」




    それはイヤだけど走るのもイヤ…




    ミーナ「なら私、アルミンのこと嫌いになるよ?」




    別に僕のことを嫌いになっても僕にはなんの関係もないし


    なのにどうしてだろう…

    なんでこんなに胸がズキズキするんだろう

    もしかしたらそれは僕がミーナのことを友達と思ってるから…

    それとも…




    アルミン「わかったよ…」

    ミーナ「やった!」

    ミーナ「じゃあ明日からね!」

    アルミン「うん」
  25. 25 : : 2014/05/15(木) 00:09:14
    明日からか

    そういえば明日は…




    アルミン「明日は図書室で勉強だよね?」

    ミーナ「そうだね」

    アルミン「明日は僕スパルタになるよ」

    ミーナ「えぇ!」




    僕は人に勉強を教えるとよくスパルタになる

    まぁ小学生のときのことだけど


    ミーナは凄く驚いていたがすぐに立ち直って僕の肩を叩いて言った




    ミーナ「なら私も走るときスパルタになろ!」

    アルミン「げっ!」(´д`|||)




    それは困る…

    走るときにスパルタってどんなことをされるのだろう──

    考えるのはやめておこう




    ミーナ「嘘だよ」

    アルミン「なんだ、よかった」

    ミーナ「でもアルミンがスパルタになったら分かんないよ?」

    アルミン「優しく教えます」

    ミーナ「よろしい!」




    でも優しく出来るのか?

    出来なかったらどうしよう…




    ミーナ「ここからならもう一人で帰れるからここまででいいよ」

    アルミン「そう」

    ミーナ「じゃあまた明日ね!」

    アルミン「また明日」




    僕は手を振りながらそう言うと

    ミーナも笑顔で僕に手を振ってきた


    ドキッ


    その笑顔を見た瞬間、また僕の鼓動が凄く早くなった
  26. 26 : : 2014/05/15(木) 00:09:30
    家について、晩御飯を食べて、お風呂に入って

    僕は自分の部屋に入り机に座った

    そして今日の出来事を思い返していた


    図書室でミーナに会ってちょっとした雑談をした

    ミーナが僕のことを「友達」と言ってくれた

    一緒に図書室で勉強する約束をした

    放課後にミーナと一緒にケーキ屋でケーキを食べた




    アルミン「そういえば、そのとき僕ミーナと間接キスしたんだっけ」




    顔が熱くなってきた

    僕は布団に潜り込んで丸くなっていた

    そして一つ、気になっていることがある


    それは──
  27. 27 : : 2014/05/15(木) 00:09:44
    私は家につくとすぐに自分のベッドにダイブした




    ミーナ「私、今日なにをしていたの」




    アルミンとケーキ屋に行って

    ケーキを半分こにして

    その上、いちごを半分にして食べた

    しかもあ~んで…

    これじゃあまるでこ、恋人みたいじゃないか

    顔が熱くなる、きっと今の私の顔は真っ赤だろう

    アルミン…

    アルミンは私のこと、どう思っているの?
  28. 28 : : 2014/05/15(木) 00:10:01
    ──それは、ミーナと一緒にいると胸がドキドキするんだ

    緊張するというか、なんというか

    とにかくドキドキするんだ

    そのドキドキはやっぱり

    僕はミーナのことが"好き"ということなのかな

    ミーナは僕のことを友達としか見てないのかな…

    そして僕はそんなことを考えているうちにいつの間にか眠りについていた
  29. 29 : : 2014/05/15(木) 00:10:15
    次の日

    僕はいつものように授業を受ける

    そして休み時間になり僕は図書室に向かう

    昨日とは違って今日は教室からミーナと一緒に図書室へ向かっている




    ミーナ「今日はなんの教科を勉強するの?」

    アルミン「今日は数学かな?」




    数学は昨日、勉強するのを忘れてたからね

    教えるのも簡単だし




    ミーナ「数学って教えるのって簡単だよね」

    アルミン「ギクッ!」




    こやつ鋭いな!




    ミーナ「もしかして図星?」

    アルミン「は、早く図書室へ行こ!」

    ミーナ「図星なのね」クスクス




    そんなこんなで図書室につきました
  30. 30 : : 2014/05/15(木) 00:10:30
    ミーナと一緒に勉強をする




    アルミン「ここはこうするんだよ」

    ミーナ「なるほど」




    こんな風に教えていると僕たちの前から声が聞こえてきた




    「へぇ~お前、頭いいんだ」

    アルミン「ま、まぁ」




    その声の正体は僕のクラスメイトの確か…




    エレン「俺はエレンだ!」




    思い出した!確か彼氏にしたいランキングで見事一位をもぎ取った人だ

    ちなみに彼女にしたいランキングでも上位にランクインしている


    …なぜだ?なぜそんな人が僕に話しかけてきたんだ

    僕と同じクラスなら僕がどんなやつか知っているはずだし…




    アルミン「なんで僕なんかに話しかけたの?」




    僕は気になったので聞いてみた

    すると…
  31. 31 : : 2014/05/15(木) 00:10:55
    エレン「別に、ただ俺も勉強を教えてもらいたいなぁって思っただけだ」

    ミーナ「エレンはなんでアルミンに話しかけようと思ったの?」

    ミーナ「私たちと同じクラスならアルミンのことを知っているはずだよね?」




    ミーナがエレンに質問をしていた

    それは僕も気になっていた




    エレン「ん?あぁ、あのことか」

    エレン「あのときは悪かったな」

    アルミナ「「?」」




    僕とミーナはなんでエレンが謝っているのかがよく分からなかったが

    そのあとのエレンの一言ですぐに分かった




    エレン「ドッチボールのときに顔面にボール当てちまって」

    アルミン「…ああ、あのときね」




    あのときとは僕たちがまだ中学校に来たばかりでクラスが纏まっていなかったときだった
  32. 32 : : 2014/05/15(木) 00:11:11
    先生がクラスを一つにするためにドッチボールをしようと言った

    そのとき、ドッチボールで僕の顔面にボールが当たった記憶がある

    多分それがエレンの謝った理由だろう


    でも僕が聞きたいのはそんなことじゃない




    アルミン「君は僕がいじめられていることを知っているんでしょ?」

    アルミン「なのになんで僕に話しかけたの?」




    僕は気になっていたことを聞いた

    するとエレンは




    エレン「別にいじめられてるやつ=話しちゃいけないってルールはないだろ?」

    エレン「話す相手なんて自分次第だろ?」

    アルミン「!そうだね」

    エレン「で?勉強は教えてくれるのか?」




    そういえば、話の話題はそれだったね

    ま、いやではないし




    アルミン「じゃっ、一緒にやろっか」

    エレン「おう!」
  33. 33 : : 2014/05/15(木) 00:11:28
    休み時間終了のチャイムが鳴り始めて

    僕たちは図書室から出て少し雑談をしながら教室に戻る




    エレン「なぁ、お前ら?」

    アルミナ「「なに?」」




    エレンが僕とミーナに話しかけてきた

    エレンの顔が凄く真面目だったので僕は少し緊張した




    エレン「お前らって付き合ってんの?」

    アルミナ「「なっ!?///」」




    つ、付き合ってる!?

    確かに僕は付き合いたいとは思ってるけど…

    ミーナは僕と付き合いたいとか思ってたりとかするのかな?

    すると、ミーナが




    ミーナ「そ、そんなわけないでしょ!」

    ミーナ「アルミンはただの友達っ!」

    ミーナ「恋人とかになるつもりはないっ!」




    ミーナは僕とは恋人になるつもりはないのか…

    でも、僕はいつか君を惚れさせてみせる!
  34. 34 : : 2014/05/15(木) 00:11:46
    エレンの質問に驚き、私は心にもないことを言ってしまった




    ミーナ「そ、そんなわけないでしょ!」

    ミーナ「アルミンはただの友達っ!」

    ミーナ「恋人とかになるつもりはないっ!」




    なんでこんなことを言ってしまったんだろう

    本当はアルミンと恋人同士になりたいのに

    なのに私は…




    ミーナ「早く教室に行こ…」

    エレン「おう!」

    アルミン「…」コクリ




    その話のあと

    私たちは特に何も話すこともなく教室に戻った
  35. 35 : : 2014/05/15(木) 00:12:02
    授業が終わり、放課後になる

    僕は走る練習をするのがイヤだったから

    こっそり、後ろのドアから出ようとした

    しかし、僕の考えることが分かったのか後ろのドアの陰からある人が飛び出てきた




    ミーナ「アルミン!」




    ある人とは、僕を走る練習に誘ったミーナだった




    ミーナ「アルミン、逃げる気?」

    アルミン「別に逃げようとなんてこれっぽっちも…」




    もちろん嘘である




    ミーナ「なら早く河川敷に行こ!」

    アルミン「う、うん…」




    そして、ミーナはウキウキ気分で

    僕は渋々、河川敷に向かって歩き始めた
  36. 36 : : 2014/05/15(木) 00:12:17
    河川敷について、僕とミーナは準備体操をしていた




    ミーナ「いち!に!さん!し」

    アルミン「ご…ろく…しち…はち…」




    ミーナはとっても元気よく運動をしている

    そんなミーナとはうらはらに僕はとっても怠そうに運動をしている

    そんな僕を見たミーナは




    ミーナ「ほらアルミン!もっと元気よく!」

    ミーナ「それ!いち!に!さん!し!」




    なんでミーナはこんなに元気なんだ

    僕は走るってだけで疲れてくるのに

    まぁ元気よく!って言われたし、大声でやるか




    アルミン「ご!ろく!しち!はち!」

    ミーナ「そうそう!その調子!」




    その後も、ミーナに何回か怒られながら準備体操していた

    そしていよいよそのときが…
  37. 37 : : 2014/05/15(木) 00:12:34
    ミーナ「それじゃあ走るよ!」




    そういうとミーナはいつものおさげ髪をほどいて、ポニーテールにかえた

    僕がいつもと違うミーナの姿をまじまじと見ていると




    ミーナ「私の髪型、変?」




    ミーナは少し不安そうに聞いてきた

    でも別に変ということはない

    逆に




    アルミン「とても似合ってると思うよ」

    ミーナ「あ、ありがと///」




    ミーナは少し照れくさそうに言った

    そしてその照れを隠しながら僕に悪魔の呪文を言い放った




    ミーナ「練習しよっか」

    アルミン「そうだね…」

    ミーナ「じゃあいつも長距離を走るときのペースで走ろっか」

    アルミン「そうだね」




    そして僕は、ミーナに言われた通り長距離を走るときのペースで走った

    まずは全力で走って…




    ミーナ「アルミン、ストォォォォプ!!」

    アルミン「な、なんだい!?」




    なんだよ、走ってる途中だというのに




    ミーナ「アルミン最初からとばしすぎ!」

    ミーナ「もっとゆっくり走って!」

    アルミン「う、うん」

    アルミン「じゃあ僕はミーナの隣で走るよ」




    僕はミーナの隣に付き、同じペースで走った
  38. 38 : : 2014/05/15(木) 00:12:51
    そして数分後

    僕とミーナは休憩をしている




    ミーナ「アルミンって意外と体力あるんだね」

    アルミン「そう?」

    ミーナ「うん!だって全然バテてないじゃん」

    アルミン「そういえばそうだね。何でだろう?」

    ミーナ「多分ペース配分がダメダメだったんだよ」

    ミーナ「いきなり全力疾走なんてしたらすぐバテるに決まってるでしょ」




    ミーナは少し呆れた感じで僕に言った

    まぁ確かにその通りだ




    アルミン「ねぇミーナ」

    ミーナ「なに?」

    アルミン「走り方教えてくれてありがとう」




    僕は感謝の気持ちを込めてミーナに笑顔でお礼をした──

    ──笑顔!?




    アルミン「はっ!」

    ミーナ「わ~い!アルミンの笑顔、また見れた!」

    アルミン「しまったぁ!」

    ミーナ「ねぇ、なんで笑顔を見られるのがそんなにイヤなの?」
  39. 39 : : 2014/05/15(木) 00:13:09
    アルミン「・・・」




    僕は言葉を失う

    そういえばなんで僕はそんなに笑顔を見せるのをイヤがるんだろう





    ミーナ「また笑顔を見せてよ」




    別に隠す必要もない

    だから僕は笑顔でミーナに伝えた




    アルミン「うん!分かったよ!」




    僕はまた笑顔でミーナに言った




    ミーナ「じゃあまた走ろっか!」

    アルミン「まだ走るの!?」

    ミーナ「当たり前だよ!だってまだ走って数分だよ?」

    ミーナ「大丈夫!アルミンは体力があるんだから!」

    アルミン「そうだね!走るのは面倒だけど」




    そして2週間後
  40. 40 : : 2014/05/15(木) 00:13:25
    今日はマラソン大会の日だ

    いつもの僕なら絶対にこんな気持ちになっていないだろう




    ミーナ「おはよ!今日は元気だね!」

    アルミン「おはよ!ミーナのおかげだよ!」

    ミーナ「私はただ走り方を教えただけだよ」

    アルミン「そのおかげで僕は今から走るのが楽しみなんだよ!」




    僕、今日は何位になれるかな?




    ミーナ「アルミン本当に楽しそう」

    アルミン「だってさ!」

    ミーナ「ふふっ早く学校に行こうよ」

    アルミン「そうだね。あと少しで遅刻しちゃうしね」




    僕たちは小走りで学校に向かった
  41. 41 : : 2014/05/15(木) 00:13:41
    校長「え~本日はお日柄もよく、絶好のマラソン日和となりました」




    校長先生が開会式を進めていく

    そんな中、生徒たちは




    『なんで晴れちまったんだよ』

    『雨降れ、雨!』

    『先生はいいよな、走らなくて!』




    走るのがイヤでくだらないことを言っている

    きっと僕も走り方を知らなかったら、そう言ってただろう




    先生「それではまずは女子からです」

    先生「女子はスタートラインについてください」




    女子たちは嫌々スタートラインに向かった

    僕は女子の中からミーナを見つけた




    アルミン「ミーナ、頑張って!」

    ミーナ「ありがと!」




    僕はミーナに一声かけて、応援した




    先生「位置について、よーい!」


    パァン




    ピストルが鳴り響き、女子たちが一斉に走り出した

    女子は10㎞、男子は15㎞を走る




    「よぉアルミン」




    後ろから声をかけられる

    その声は




    アルミン「ジャン…何のよう?」

    ジャン「いや、ただお前が心配でよ」

    ジャン「途中で泣きながら走ってたりしないかをよ」ケラケラ




    ジャンが僕を嘲笑う

    ふふ…僕がいつまでも笑われてると思うなよ




    アルミン「ふっ、そんなことは絶対にありえないよ」

    ジャン「はぁ?」

    アルミン「マラソン大会では、僕は君に勝つよ」




    僕はジャンを睨み付けてその場を後にした
  42. 42 : : 2014/05/15(木) 00:13:59
    でも走るまでかなり時間があるからどうしようかな




    「よっ!アルミン!」




    後ろから覚えのある声がする

    その声はこの前、図書室で僕に声をかけてきた少年の声だった




    アルミン「エレン!」

    エレン「なあ、走るまで時間あるから屋上に行かねぇか?」

    アルミン「屋上?」

    エレン「おう!」




    屋上には入ったことがない

    だってあそこには鍵がいつもかかっているから入りたくても入れなかったのだ




    アルミン「エレン、屋上って確か鍵がかかってなかったっけ?」

    エレン「なんかマラソン大会のときは屋上の鍵を開けるって先生言ってたぞ」

    アルミン「いつ?」

    エレン「さっき先生に暇ですって言ったら屋上の鍵開いてるからそこに行っていいぞって言ってた」

    「じゃあ行く!」




    僕とエレンは屋上に向かった
  43. 43 : : 2014/05/15(木) 00:14:16
    屋上に着いて外の景色を眺める

    するとエレンが僕に話しかけてきた




    エレン「なぁアルミン?」

    アルミン「なに?」

    エレン「お前、ミーナのこと好きだろ?」

    アルミン「ふへっ!?///」




    ば、バレてる!?

    イヤイヤイヤ、そんなはずはないはず!




    アルミン「な、なんでそうなるの?」

    エレン「だってお前、いつもミーナと一緒にいるじゃん」

    アルミン「そ、それはミーナがついてくるだけだよ」

    エレン「じゃあなんで夜に二人で走ってたんだ?」

    アルミン「!なんでそれを?!」

    エレン「暇だったから散歩してたら走ってるところを見てな」

    アルミン「この変態!」

    エレン「なんでだよ!」

    アルミン「そうだよ!僕はミーナが好きだよ!」

    エレン「やっと正直になったな」

    アルミン「もうこの話は終わり!」

    エレン「はいはい」




    このあとも色々話した

    エレンの好きな人についてとか、エレンの好きな人についてとか、エレンの好きな人についてとか…

    そしてそろそろ女子たちが戻ってくる時間
  44. 44 : : 2014/05/15(木) 00:14:35
    エレン「そろそろ戻ろうぜ」

    アルミン「そうだね」




    ミーナはきっと喉か乾いてるだろうな




    アルミン「僕、販売機に行ってくるね」

    エレン「ミーナにか?」

    アルミン「まぁね」

    アルミン「エレンも買っとけば?アニの為に」




    僕は少しエレンを弄ってみた




    エレン「べ、別にいいよ」

    エレン「どうせ受け取ってくれるかわかんねぇし…」

    アルミン「大丈夫だよ!」

    エレン「ま、一応…」

    アルミン「その一応が大切だよ」

    エレン「そうだな」




    僕とエレンは販売機のところまで向かった




    アルミン「ミーナ何が飲みたいかな?」

    エレン「走ったあとだしスポーツドリンクでいいんじゃないか?」

    アルミン「そうだね」


    ジョシガモドッテキタゾ!!


    エレン「だってよ」

    アルミン「うん、早く買って行こ!」




    僕とエレンはスポーツドリンクを一つずつ買ってグラウンドに向かった
  45. 45 : : 2014/05/15(木) 00:14:54
    グラウンドに着くともうミーナは戻っていた




    アルミン「ミーナ!」

    ミーナ「アルミン!」

    アルミン「はい飲み物」




    僕はミーナに飲み物を渡した




    ミーナ「ありがとアルミン!」ゴクゴク




    そうとう喉が乾いていたのかミーナはスポーツドリンクを凄い勢いで飲み干した




    アルミン「そうとう喉が乾いてたんだね」

    ミーナ「当たり前だよ」

    アルミン「あはは、それもそうだね」

    ミーナ「そうそう」

    アルミン「ところで?」

    ミーナ「ん?」

    アルミン「そっちの子は?」

    ミーナ「ん?アニのこと?」

    アニ「どうも」




    アニってことは

    僕はエレンの方を見る




    エレン「///」




    エレンの顔は真っ赤に染まっていた




    アルミン「エレン!」

    エレン「アルミン…」

    アルミン「大丈夫」

    エレン「おう…」




    いつもは明るく元気に「おう」と言うのに今の「おう」はなんか弱々しかった

    けどその目はしっかりとアニの方を向いていた




    エレン「あ、アニ!」

    アニ「なに?」

    エレン「その、はい」




    そう言って、エレンはアニにスポーツドリンクを渡した




    アニ「どうも」




    アニは無愛想に言ったが、内心はとても喜んでるように見えた




    アルミン「よかったねエレン」

    エレン「おう!」




    エレンの「おう」は元気を取り戻した




    先生「では次は男子です」

    エレン「行こうぜアルミン!」

    アルミン「うん!」

    ミーナ「頑張ってねアルミン!」

    アルミン「ありがとミーナ!」

    アニ「エレンも頑張って」

    エレン「勿論!」




    僕とエレンはスタートラインに向かった
  46. 46 : : 2014/05/15(木) 00:15:20
    スタートラインに着くとジャンが僕のところにやって来た




    ジャン「何を考えてるのかは知らねぇが俺は負けねぇからな」

    アルミン「別に何も考えてないよ」

    アルミン「ただ、僕は負ける気がしない」

    ジャン「ケッ!吠え面かくなよ」

    アルミン「それはこっちの台詞だ!」

    エレン「あの~?」

    アルジャン「「なんだよ!」」

    エレン「もう皆スタートしちゃったよ」

    アルミン「げっ!」

    ジャン「マジかよ!」

    ジャン「俺は先に行くからな」ダッ

    アルミン「あっ!抜け駆けはズルいよ!」ダッ

    エレン「あはは…」ダッ




    僕たちは皆と少し遅れたスタートをした




    ミーナ「あの三人は何やってたんだろうね」アハハ

    アニ「ただのバカ」

    ミカサ「いや大バカだよ」

    ミーナ「ミカサ!いつの間に」

    ミカサ「さっき来た」

    アニ「そうなんだ」

    ミカサ「なんかアルミン、変わったよね」

    アニ「そうだよね、何かあったのかな?」

    ミーナ「さ、さぁねぇ?」

    アニミカ(絶対なにか隠してる!)
  47. 47 : : 2014/05/15(木) 00:15:40
    大分遅れちゃったな

    やっぱり無謀だったのかなジャンに勝つのは

    ジャンがもう見えなくなっちゃったよ




    エレン「どうしたアルミン?」

    アルミン「ううん、なんでもない」

    エレン「ま、誰に勝つ勝たないなんて俺には関係ないしな」

    アルミン「エレンにはなんでもお見通しなんだね」

    エレン「別になんでもお見通しって訳じゃねぇよ」

    エレン「じゃあ俺は先に行くわ」

    アルミン「うん」




    僕はエレンより足は遅いけど今回はビリにはなりたくない

    よし!少し走るスピードをあげよう!
  48. 48 : : 2014/05/15(木) 00:16:15
    お、誰か見えてきた

    あれは僕のクラスにいた

    よし!まずはあの二人組だ!




    『俺たちデブにはこんな長距離は無理だよな』

    『ま、ビリになる心配はないから安心だけどな』

    アルミン「ちょっと通してね」タッタッ




    僕はちょっと太りぎみの二人を抜かした




    『なぁあれアルミンだよな…』

    『アルミン速いな』

    『アルミンに抜かされたってことは俺たち』

    『ビリ』

    『急ごうぜ!』




    後ろで二人組が焦ってスピードを上げている

    そんな二人を見て僕はこう言った




    アルミン「二人とも、あまり急ぐと走りきれなくなるから」

    アルミン「自分にあったペースで走った方がいいよ!」

    『『あ、ありがと』』

    アルミン「どういたしまして!」




    僕は二人組にそう言って走り出した




    『あいつ、いいやつだな』

    『なんかアルミンのやつ変わったよな』

    『だな』

    『俺、あとでアルミンに虐めてたこと謝ろ』

    『俺もそうしよ』

    『アルミン親衛隊作ろうぜ』

    『なんだそれ』ケラケラ




    二人組は自分にあったペースで走り出した
  49. 49 : : 2014/05/15(木) 00:16:38
    さて、次はあの一人の人を抜かすか




    『あ、もうダメ。死にそう』

    アルミン「大丈夫?」

    『アルミン君か、君こそ大丈夫なのかい?』

    アルミン「僕は大丈夫だよ」

    アルミン「それより君は呼吸が整ってないからしっかり!」

    『そうなの?』

    アルミン「君は背が高いから足も長いはずだから呼吸をしっかり整えれば早く走れると思うよ」

    『そんなことないよ、僕は元から体力が少ないんだよ』

    アルミン「ならゆっくりでもいいから呼吸をしっかりして走ってみてね」

    『わかったよ』

    アルミン「きつくなってきても弱気になったらダメだからね」

    『ありがとね』

    アルミン「うん、頑張ってね!」




    僕はまた走り出した
  50. 50 : : 2014/05/15(木) 00:16:54
    そこあとも何人か人を抜かして中間地点に到着した

    けど、ジャンとエレンには追い付けなかった




    先生「53位!」




    この順位は中間地点についた順位だ

    この学年は男子112人いるから半分くらいのはずだ

    僕は準備されていは紙コップを手に取って中に入っていたスポドリを飲みそれを道路に捨てた

    その紙コップの係りの人が回収してくれた


    よし!ジャンを早く見つけて抜かしてやる!

    僕はまた数十人抜かした

    そして5㎞くらい走ったところにやつはいた




    アルミン「ジャァァン!」

    ジャン「アルミン!?」

    ジャン「マジかよ!」




    とうとう僕はジャンに追い付いた

    その前にはエレンの姿もあった




    ジャン「お前、なんで?」

    アルミン「僕だって練習したんだ!」

    ジャン「だからそんなに偉そうにしてたのか」

    ジャン「でも絶対に前ねぇ!」

    アルミン「僕だって!」

    アルミン「あと残りは2㎞だ!その間に抜かしてやる!」

    ジャン「挑むところだ!」

    ジャン「俺はエレンにも負けねぇからな!」

    エレン「俺!?」

    アルミン「僕もエレンに絶対勝つ」

    エレン「えぇ!?」




    そして僕とエレン,ジャンの戦いが始まった
  51. 51 : : 2014/05/15(木) 00:17:13
    その頃




    アニ「ねぇミーナ?」

    ミーナ「なに?」

    アニ「何か隠し事はない?」

    ミーナ「別になんでもないよ」

    アニ「それにアルミンと随分、仲がよろしいようで」

    ミーナ「それは…」

    ミカサ「それに最近ミーナはアルミンと一緒に図書室に行っている」

    アニ「そうなの!」

    ミカサ「私は見た」

    ミーナ「きっと見間違いだよ」

    ミカサ「そんなはずはない」

    アニ「どうなの!ミーナ!」

    ミーナ「それはたまたまだよ」

    ミカサ「二週間くらい前にケーキ屋で半額セールやってたんだよ」

    ミーナ「ケーキ屋、二週間前…///」

    アニ「何かあったの?」

    ミーナ「別にアルミンと一緒にケーキを食べたとか、そんなことはないよ!」

    ミーナ「…ハッ!」(゜ロ゜;!

    アニ「詳しく聞かせて」ズイッ

    ミカサ「もらいましょうか」ズイッ

    ミーナ「うぅ…」
  52. 52 : : 2014/05/15(木) 00:17:29
    ーー
    ーーー
    ーーーー




    ミーナ「そのくらいだよ…///」

    アニ「へぇー」ニヤニヤ

    ミカサ「あ~んをねぇ」

    ミーナ「恥ずかしい///」

    アニ「それに間接キスまでねぇ」

    ミーナ「あうっ!///」

    ミーナ「も、もうこの話はおしまい!」

    ミーナ「そろそろアルミンたちも帰ってくるんだし飲み物買いに行こ!」

    アニ「はいはい」

    ミカサ「私もジャンに買っとこ」

    ミーナ「あれ?ミカサってジャンのこと好きなの?」

    ミカサ「ん~?分かんない!」

    ミーナ「へー」

    ミカサ「でも好きかもしれない」

    ミーナ「ほっほーう」

    ミカサ「アニは誰か好きな人はいるの?」

    アニ「わ、私!?」ガコン

    アニ「うわっ!間違っておしるこ買っちゃった!」

    アニ「もう!ミカサが変なこと言うから!」

    ミカサ「私はただ、女子トークをしようと」

    ミーナ「そうだよ!」ガコン

    アニ「だって!」

    ミカサ「新しい飲み物を買えばいい」ガコン

    アニ「じゃあこのおしるこどうするのよ!」

    ミナミカ「「飲むっきゃない!」」

    アニ「まぁ…あとで飲むよ」ガコン

    ミーナ「早くグラウンドに戻ろ!」

    アニ「うん」

    ミカサ「そろそろ戻ってくる時間だしね」


    キタヨセントウシュウダン!
    ウソッナンデアイツガイルノ!?


    アニ「あいつ?」

    ミカサ「あいつって誰だろう」

    ミーナ「きっとアルミンね」

    アニ「なんでさ」

    ミーナ「なんでもよ!」

    ミカサ「気になる、ので早く行こう」

    ミーナ「だね!」
  53. 53 : : 2014/05/15(木) 00:17:50
    アルミン「絶対に負けない!」ダッシュ

    ジャン「俺だって!」ダッシュ

    エレン「えぇ!?」ダッシュ




    全力で僕たちは走っている

    僕はジャンにあんなこと言ったんだ

    絶対に負けられない!

    だと言うのに!




    アルミン「うわぁっ!」コケッ

    エレジャン「「!?」」




    僕はほどけた靴紐を踏んで転んでしまった

    最悪だ…

    まさか天性のドジがこんなときに発動してしまうなんて…

    きっともうあの二人はもうゴールをしてるだろう




    「「おい、大丈夫か?」」




    そう思っていたけどその二人は僕の目の前に立っていた




    アルミン「なんで?」

    エレン「なんでってそりゃあ」

    エレン「友達だからだろ?」

    アルミン「エレン…」

    エレン「でもお前まで戻ってくるとはな」

    ジャン「さっきまで一緒に走ってたやつをこんなところで見捨てるほど俺は腐ってはねぇよ!」

    アルミン「ジャン…」




    エレン、それにジャン

    僕は嬉しいよ




    アルミン「ありがとう」

    エレン「もたもたしてないで早くゴールしようぜ!」ダッ

    ジャン「そうだぜ!まだ勝負はついてないんだからな!」ダッ

    アルミン「二人とも置いていかないでよ!」ダッ




    結果は僕の負けだったけど、なぜかその負けはとても嬉しかった
  54. 54 : : 2014/05/15(木) 00:18:15
    ミーナ「お疲れ様!」




    ミーナは僕に飲み物を渡してくれた




    アルミン「ありがと」ゴクゴク




    僕はミーナからもらったスポドリを一気に飲み干した




    ミーナ「アルミンもいい飲みっぷりだったね!」

    アルミン「うん!ミーナが一気飲みする気持ちが分かったよ」

    ミーナ「でしょ!」

    アルミン「うん!」

    ミカサ「ジャンの分も」

    ジャン「お、サンキュウ!」ゴクゴク




    ジャンもミカサから飲み物をもらっていた




    アニ「はい、これさっきのお礼」

    エレン「おしるこ?」




    エレンはアニからおしるこをもらっていた…




    アニ「間違えた!」

    アニ「こっち!」

    エレン「ありがと」ゴクゴク




    エレンも僕たちと同じスポドリを飲み干した




    アルミン「そういえばなんでおしるこなの?」

    ミーナ「なんか女子トークをしてたらアニが押し間違えたんだよ」

    アルミン「女子トーク?何を話してたの?」

    ミーナ「女子だけの秘密!」

    アルミン「ま、女子トークだしね」

    ミーナ「そうそう!」

    ミカサ「ねぇ皆?」

    「「「なに?」」」

    ミカサ「今日、皆で遊ばない?」

    ミカサ「午後の授業はなくなったし」




    ミカサから遊びのお誘いがきた

    僕は今日暇だから別にいいけど皆はどうなんだろ?




    ジャン「女子からの誘いを断るはずがねぇ」

    ミーナ「私も暇だからいいよ!」

    エレン「俺も!」

    アニ「私も!」

    ミカサ「アルミンは?」

    アルミン「僕も行きたい!」

    ミカサ「よっし!」

    ミカサ「じゃあ場所と時間はあとでメールするね!」

    アルミン「僕、みんなのアドレス持ってない…」

    ミーナ「そういえばアドレス交換してないね」

    ミカサ「じゃあ教室でアドレス交換しよ!」

    エレン「俺もする!」

    アニ「私も」

    ジャン「俺も交換する!」

    アルミン「みんなありがと!」

    ミカサ「じゃあ教室へ行こう!」

    アルミン「ミカサ?」

    ミカサ「なに?」

    アルミン「まだ閉会式が終わってないよ」

    ミカサ「バレやしない!」キリッ

    アルミン「いや、もう十分バレてるよ」

    ミカサ「?」




    ミカサの後ろには先生が仁王立ちをしていた




    ミカサ「えっと、今のはですねぇ…ッテヘ☆」

    先生「今のは見逃してやるから早く整列しろ」

    ミカサ「ありがとうございます」

    エレン「みんな向こうまでダッシュだ!」

    ジャン「無茶言うなよ」

    アルミン「そうだよ」

    ミーナ「もう走れませ~ん」

    ミカサ「足が痛い」

    アニ「うん」

    エレン「なんだよみんな、ノリが悪いぞ」

    アルミン「僕たちを死に急がせる気か」

    ミーナ「私たちは歩いていく!」

    エレン「ハァ、全く」

    ジャン「それはこっちの台詞だ!」




    何はともあれ、僕たちは歩いて整列した
  55. 55 : : 2014/05/15(木) 00:18:43
    校長「皆さん今日は大変良く頑張りましたね」

    校長「ご苦労様でした」ウンヌンカンヌン




    校長先生の話を右から左に受け流しながら聞いている




    校長「これで閉会式をおわりにします」




    閉会式が終わり、皆が自分の荷物を取りに教室に戻る


    教室に着くと皆がイスに倒れ込むように座っていた

    クラス中には皆が心を一つにしたかのようにその言葉を一斉に発した




    『『『疲れたぁあ!』』』




    それは全くブレがなかった




    ミーナ「そうだ、アルミンアドレス教えて!」

    アルミン「あ、そうだったね!」

    ミカサ「私が先にやる!」




    ミカサは僕のスマホを奪い取った

    ん?そういえば僕の待受画面、最近変えたんだっけ…って!




    アルミン「だめぇぇぇぇえ!!!」

    ミカサ「こ、これは」クルッ


    ドサァァァ




    僕はミカサにきれいにかわされ、机に激突しそうになった




    ジャン「どうしたミカサ、はっ!」

    ジャン「アルミン、いつの間に…」




    ヤバイ、見られた!?




    ミーナ「何が写ってるの?」

    ミカサ「これ」

    ミーナ「…」

    ミーナ「ギャフ!///」カァァァ




    僕の待受画面はミーナと一緒に撮ったプリクラの写真だった

    でもただのプリクラではなくそれはミーナが僕に抱きついているプリクラなのだ




    ミーナ「ななな、なんでこのプリクラを待受画面にしてるのよ!」

    アルミン「だってお気に入りなんだもん!」

    ミーナ「あぅ…///」

    アニ「ミーナの待受画面は何かなぁ?」スッ

    ミーナ「あ!だめぇぇぇぇえ!!」

    アニ「あま~い」クルッ


    ズサァァァ




    ミーナも僕と同じように転んだ




    アニ「す、すごい!」

    エレン「ミーナの待受画面は…なんと!」

    アルミン「見せて~」

    アニ「いいよ」

    ミーナ「アルミンだめぇぇぇぇえ!」ビュン

    アルミン「うわぁっ!」


    ドンッ




    僕はミーナと一緒に倒れ込んだ




    アルミン「いてて…」

    ミーナ「ごめんねアルミン」

    アルミン「うん」

    アルミン「ところでさ、ミーナ?」

    ミーナ「なに?」

    アルミン「そろそろどいてもらわないとその、恥ずかしいんだけど///」




    僕とミーナの体勢は僕が仰向けになって倒れていて、その上にミーナがよつんばえになっていた




    ミーナ「ごめんなさい!///」バッ!

    アルミン「うん///」




    僕とミーナの顔はまるでトマトの様に赤くなっていた
  56. 56 : : 2014/05/15(木) 00:19:07
    エレン「あらあら」

    ミカサ「まあまあ」

    ジャン「お二人とも」

    アニ「仲がよろしいようで」




    四人がにやけながら僕たちをちゃかしてくる

    ミーナはもう恥ずかしすぎて泣きそうにしていた




    アルミン「もうやめてよ!!!」




    僕はミーナが泣いてしまう前に、大声でそう言った




    アルミン「今のはただの事故、それでいいだろ?」

    エレン「そうだな…ごめん」ペコリ

    ミカサ「ごめんなさい」ペコリ

    ジャン「すまなかった」ペコリ

    アニ「悪かったよ」ペコリ

    アルミン「全く…」

    アルミン「ほら、ミーナも恥ずかしがらなくても大丈夫だよ」

    ミーナ「うん、わかった」




    ミーナの待受画面は気になるけど、今はそれを聞かない方がいいだろう




    ミカサ「アドレスだと時間がかかる」

    ミカサ「ので、LINEのふるふるを使おう」

    ミカサ「みんな、LINEは使える?」

    「「「もちろん!」」」

    ミカサ「じゃあ皆ふるふる開始!」フルフル

    エレン「おう!」フルフル

    ジャン「へーい」フルフル

    アニ「…」フルフル

    ミーナ「ヤバい!」フルフル

    アルミン「トプ画!」フルフル




    僕のトプ画は待受画面と同じプリクラだ!




    ミカサ「きた!」

    エレン「俺の方も!」

    ジャン「俺もだ!」

    アニ「きた」

    アルミナ「「いやぁぁぁあ!」」




    僕とミーナが叫んだ

    でもなんでミーナも叫んだんだろう




    エレン「アルミンとミーナ、トプ画が同じだ!」

    アルミナ「うそ!?」




    僕とミーナのトプ画が同じ!?

    僕は急いで自分のスマホを見る

    そこには僕と同じトプ画の人がいた




    アルミン「本当だ」

    ミーナ「本当だね」

    アニ「ミーナもアルミンも待受画面のを使ってるんだね」

    アルミン「え?ミーナも待受画面それなの?」

    ミーナ「う、うん///」

    アルミン「なんか僕たちって色々と似てるところあるね」

    ミーナ「そうだね」




    僕とミーナは似た者同士だった

    そこまで似ているのなら好きな人も…

    なんてね!




    ミカサ「グループを作ったから入ってね」

    「「「はーい」」」
  57. 57 : : 2014/05/15(木) 00:19:31
    僕は家に帰り、お風呂に入って昼御飯を食べていた

    そしてグループに着信が入った


    着信はミカサからのものだった




    ミカサ『14時に○○公園に集合』




    14時か…まだ時間はあるな

    とりあえず返信をしておくか




    アルミン「了解──っと」




    僕が返信したあとに今度はミーナが個チャで話しかけてきた




    ミーナ『アルミン!』

    アルミン「なんだい?」

    ミーナ『○○公園まで一緒に行かない?』

    アルミン「いいよ!」

    ミーナ『じゃあ走る練習をした土手に集合ね!』

    アルミン「何時くらい?」

    ミーナ『じゃあ14時30分ね』

    アルミン「自転車だよね」

    ミーナ『もちろん!』

    アルミン「じゃあ僕は準備の途中だから」

    ミーナ『私も途中なんだ』

    アルミン「なんかほんとに似た者同士だね」

    ミーナ『ほんとだね』




    話も終わったことだし、準備でもしよっと!
  58. 58 : : 2014/05/15(木) 00:19:50
    準備も終わって、今は自転車に乗っている

    前から風を受けながら土手に向かって自転車をこいでいる




    『おーいアルミン』




    途中で後ろから誰かに声をかけられた




    アルミン「だれ?」

    『俺だよ』

    アルミン「あ、あのときの二人組」

    『そうだ』

    『あのときはありがとな』

    『おかげでいつもより速く走ることが出来たよ』

    アルミン「それはよかった」

    『ほんと、ありがとな!』

    アルミン「うん!じゃあ僕行くね」

    『じゃあね』

    アルミン「じゃあね」




    僕はまた自転車をこいで土手に向かった

    あと少しで土手につくな
  59. 59 : : 2014/05/15(木) 00:20:11
    土手についてミーナを探す




    ミーナ「アルミン、こっちだよ!」

    アルミン「ミーナ見つけた!」

    ミーナ「もう!女の子を待たせちゃダメでしょ!」

    アルミン「ごめんね」

    ミーナ「いいよ」

    ミーナ「それより早く○○公園に行かないと!」

    アルミン「そうだね!」




    僕たちは急いで○○公園に向かって自転車をこぎ始めた
  60. 60 : : 2014/05/15(木) 00:20:45
    ○○公園に着いた頃にはもう約束の時間を過ぎていた




    ミカサ「遅い!」




    ミカサが僕たちが遅れてきたことに怒っている




    アルミン「ごめんね」

    ミーナ「ごめんごめん」




    僕たちは両手をくっつけて謝った




    アニ「許してあげようよ、ミカサ」

    アニ「きっとミーナがアルミンと行くって言っときながら、自分で遅刻したんだよ」

    ミーナ「遅刻してないもん!」

    アニ「うそっ!?」




    アニがとても驚いた顔でミーナを見ていた





    ミーナ「何よその顔は」

    アニ「じゃあなんで遅刻したの?」

    アルミン「僕が遅れちゃったんだよ」




    僕は片手で頭を、ぽりぽりとかいた




    アニ「あ、そなの」

    ミーナ「ア~ニ~?」

    アニ「あはは…っやべ!」

    アニ「みんな早くいこ!」




    アニが自転車にまたがり、全速力でこいだ




    ミーナ「こら!まてぇぇえ!!」




    ミーナも自転車にまたがり、アニを全速力で追っていった




    アルミン「みんな元気だね」

    エレン「だな」

    ジャン「俺なんてもう足が痛いぞ」

    ミカサ「置いていかれる前に早くいこう!」

    アルミン「そういえばどこに行くの?」

    ミカサ「着いてくれば分かること」

    アルミン「ふーん」




    僕たちも自転車にまたがり、ミーナたちを追いかけた
  61. 61 : : 2014/05/15(木) 00:21:12
    少しこいでいると、信号が赤になりアニが止まる




    ミーナ「ア~ニ~!!」


    キィィィ!




    ミーナはアニの隣について、何回かアニの頭をポカポカと叩いていた




    アニ「ごめんね」

    ミーナ「やだ!」




    僕たちもやっとミーナたちのところに追い付いた




    アルミン「二人とも早い」

    ミーナ「アルミン遅かったね」

    アルミン「ミーナが早いんだよ」

    ミーナ「そうかな?」

    アルミン「そうだよ」

    ミーナ「そういえばどこに行くの?」

    アルミン「僕もそれを聞いたんだけど教えてくれないんだよ」

    ミーナ「え~?なんで教えてくれないの?」

    ミーナ「ねぇアニィ」

    アニ「…」

    ミーナ「アニ!アニ!アニ!アニ!アニ!アニ!アニ!ねぇアニィ!」

    アニ「ミカサ、教えてもいい?」

    アニ「この子やかましい」

    ミカサ「しょうがない」

    ミーナ「やった!」

    アルミン「ミーナのおかげだよ」

    アニ「場所は神社でやってる秋祭りだよ」

    アルミナ「秋祭り!」

    アルミン「楽しみだね!」

    ミーナ「そうだね!」

    ミカサ「うん、ほんと楽しみ」ニヤニヤ




    ミカサが妙にニヤニヤしているのが気になる

    なんでニヤニヤしているのかを聞こうと思ったけれど、信号が青になってしまい聞きそびれてしまった
  62. 62 : : 2014/05/15(木) 00:21:31
    神社につき、僕たちは長い階段の前であることをしようとしていた




    ミカサ「くじ引きをしたいと思う」




    くじ引きって何を決めるのだろうか




    アルミン「くじ引きで何を決めるの?」

    ミカサ「よく聞いてくれた!」

    ミカサ「このくじ引きは、この秋祭りを一緒に回るペアを決めるためのものである!」

    ミーナ「え?皆で回るんじゃないの?」

    ミカサ「こんな人混みのなかに大人数で行ったら絶対にはぐれる」

    ミカサ「ので、ここは男女ペアで手を繋ぎながら回るべき!」




    この言葉でなぜミカサがニヤニヤしていたのかを理解した




    ミカサ「では、みんな引いて欲しい」

    ミカサ「男子は右、女子は左をひいては」

    エレン「じゃあまずは俺から…2だな」

    アニ「私も2だ!」

    ジャン「俺は3だ」

    ミーナ「私は1だ!」

    エレン「ということはアルミンはミーナとだな!」

    ミカサ「みんなくじを置いて出発!」




    僕とミーナ以外はくじを投げ捨て、人混みの中に消えていった




    アルミン「全く…ポイ捨てはダメなのに」




    僕はくじに使われた棒を拾って、驚いた

    理由は、どの棒にも「1」と書いてあったからである




    ミーナ「全部1だね」

    アルミン「そうみたいだね」

    ミーナ「まんまと引っかかっちゃったね」

    アルミン「僕と一緒はイヤだった?」

    ミーナ「そんなことないよ!逆に嬉しい!」

    アルミン「そう、ならよさった!」

    アルミン「そろそろ回ろっか?」

    ミーナ「そうだね」

    アルミン「じゃあ行こ…///」




    僕は照れながらミーナの手を優しく握り、階段を上った
  63. 63 : : 2014/05/15(木) 00:21:51
    少し歩いていると




    ミーナ「あ!金魚すくいだ!」

    アルミン「ほんとだね」



    金魚すくいってなんか季節外れな気がする




    アルミン「ミーナやりたいの?」

    ミーナ「やりたい!」

    アルミン「じゃあ僕がお金出すね」

    ミーナ「えっ!悪いよ!」

    アルミン「大丈夫、おじさん二つください」

    『あいよ~』




    僕はおじさんに400円を渡し、ポイを二つ受け取った




    ミーナ「ありがとね」

    アルミン「うん、全然いいよ」

    アルミン「どっちが多くすくえるか勝負ね」

    ミーナ「うん!絶対に負けないよ!」

    アルミン「僕だって!」




    水槽をゆうゆうと泳ぐ金魚たち

    僕は金魚を優しくすくい上げた


    ピチピチ…ポチャン


    だがおわんに入れる前に金魚は僕のポイに大きな穴を開けて水の中に逃げていった


    ビリッ!



    ミーナ「あっ!」




    隣でミーナのポイも破れた




    アルミン「一匹もすくえなかったよ…」

    ミーナ「私も…」




    僕は、金魚すくいはもうやらないと心に誓った
  64. 64 : : 2014/05/15(木) 00:22:10
    金魚すくいの屋台から離れ、僕たちはまた歩いていた




    ミーナ「お腹すいた~」

    アルミン「そうだね~」




    気がつけばもう6時を過ぎていた




    アルミン「何か食べる?」

    ミーナ「うん!たこ焼食べたい!」

    アルミン「僕も!あ、でも焼きそばも食べたいな」

    ミーナ「両方買おう!あのときのケーキみたいに!」

    アルミン「そうだね!」

    ミーナ「じゃあ私、たこ焼買ってくるね」

    アルミン「あっ…」




    ミーナがたこ焼の屋台に行ってしまった

    …ミーナと一緒にいたかったな…




    ミーナ「アルミーン!」




    すると、たこ焼の屋台に向かったミーナが戻ってきた




    ミーナ「一緒に!」




    ミーナが僕の腕をつかんでたこ焼の屋台に引っ張っていった




    アルミン「うん!」




    僕は元気よく返事をした
  65. 65 : : 2014/05/15(木) 00:22:33
    たこ焼と焼きそばを買い、僕たちはベンチに座りながら食べていた




    アルミン「美味しい!」

    ミーナ「たこ焼も美味しいよ!」




    たこ焼も食べてみたいなぁ

    一つ欲しいな




    アルミナ「「一つ(一口)ちょうだい!」」




    どうやら考えることは同じのようだ

    本当に僕とミーナは似た者同士だな




    アルミン「本当に僕たちって似た者同士だね」

    ミーナ「本当だね!」

    ミーナ「似た者同士なら、好きな人同士にもなれるのかな?」

    アルミン「…へ?」




    ミーナが突然、変なことを言ってきた

    いや、変なことじゃないけど変なことを言ってきた

    なんかまた頭が追いつかない

    でも、でももしそれが遠回しに僕に好きって言っているのなら!




    アルミン「僕はミーナのことが好きだよ!」




    僕はミーナにそう伝えた

    嘘偽りのない、僕の本音をミーナに伝えた




    ミーナ「ほへ!?///」

    ミーナ「じ、冗談だよね?」

    アルミン「僕は本気だよ」

    ミーナ「///」




    ミーナが顔を赤くして俯いている

    僕の本音をミーナはどう答えてくれるのかをじっと待っていた




    ミーナ「私も、好きだよ」




    ミーナが顔を上げ、はっきりとその言葉を告げた




    アルミン「本当!本当に僕のことが好き?」

    ミーナ「本当だよ!///」




    ミーナがまた顔を赤くした

    でも今度は僕の顔をしっかりと見ていた
  66. 66 : : 2014/05/15(木) 00:22:56
    ミーナ「ねぇアルミン…?」

    アルミン「なに?」

    ミーナ「もし、私が好きな人同士になれるのかな?って言わなかったら告白してた?」

    アルミン「多分、したくても出来なかったと思うよ」

    アルミン「自信が出ないと思う」

    ミーナ「ふふっアルミンらしいね」




    僕らしい…確かに僕らしいな




    ミーナ「でも私はそんなアルミンが大好きだよ!」

    アルミン「僕もいつも元気なミーナが大好きだよ!」

    ミーナ「ありがと!」
  67. 67 : : 2014/05/15(木) 00:23:17
    僕たちは少し空を見ていると、またミーナが何か話始めた




    ミーナ「もし…」

    アルミン「ん?」




    僕はジュースを飲みながら答えた




    ミーナ「もしアルミンが告白したら、なんて言って私を落としたのかな?」

    アルミン「ゲホッゴホッ」




    僕はジュースを喉に詰まらせて咳き込んだ




    ミーナ「ねぇアルミン!」

    アルミン「ぼ、僕が告白したら…?」

    ミーナ「うん!」

    アルミン「なんて言ったんだろうね」




    僕はさりげなく告白するのを誤魔化した

    だって恥ずかしいんだもん




    ミーナ「じゃあ、今考えて!」

    アルミン「え~」

    ミーナ「言わないと嫌いになるよ!」

    アルミン「無理なくせに」

    ミーナ「無理だよ!当たり前でしょ!好きなんだもん!」

    ミーナ「でも…言ってほしい…」

    アルミン「うぐっ」




    ミーナが上目遣いで僕に訴えてくる

    その目は反則だよ




    アルミン「考えるから、ちょっと待ってて」

    ミーナ「うん!」




    僕は考え始めた
  68. 68 : : 2014/05/15(木) 00:23:39
    そして僕は考えに考えて、告白の言葉を思い付いた




    アルミン「思い付いたよ」

    ミーナ「何々!」




    僕は一呼吸おいてその言葉を言い放った




    アルミン「ねぇミーナ?」

    アルミン「僕ずっと前から君のことが大好きだったんだ」

    アルミン「君の『優しさ』『強さ』『笑顔』も凄く好き」

    アルミン「こんな僕でよかったら付き合ってもらえませんか?」




    告白を言い終わり、僕はミーナの顔を見る




    ミーナ「///」




    ミーナが顔をまた赤くしていた




    ミーナ「アルミン…」

    アルミン「ん?」

    ミーナ「今の告白、反則だよ///」

    アルミン「そうかな?」

    ミーナ「アルミン大好きだよ!」




    そう言いながらミーナは僕の唇にキスをした
  69. 69 : : 2014/05/15(木) 00:24:00
    柔らかい感触だった

    目を開けると目の前には少し顔を赤らめたミーナがいる

    僕は徐々に顔が熱くなっていった




    ミーナ「あはっ//」




    ほんの数秒のことだったけど、僕にとっては数分のことのように感じていた




    オイ!ミカサオスナヨ!
    モットチカクデミタイ!
    エレンバッカズルイヨ!
    シズカニシナイトバレルゾ!




    ミーナ「アルミン、あの茂みの中」

    アルミン「うん」




    僕はさっき飲んでいたジュースの空き缶を声のした方に投げた


    カン!カラカラカラ…


    缶が落ちた音がする

    そして茂みの中から




    ジャン「だから静かにしろって言ったんだよ」

    アニ「ごめん」

    エレン「だってミカサが!」

    ミカサ「よくあること!」




    そこに現れたのは、最初に別れたはずの人たちだった




    エレン「悪いな、邪魔はしないようにしてたんだけど」

    アルミン「いつから見てたの?」




    僕は恐る恐る効いてみた




    エレン「始めから」

    アルミン「始めから!?」

    ミーナ「あぅ///」




    僕はエレンに近づいて一発蹴りを入れようと思った

    でもやる前にエレンが




    エレン「みんな逃げるぞ!」




    その言葉に吸い寄せられるかのように、みんな風のように逃げていった




    アルミン「全く…」

    ミーナ「全部、見られちゃったね」

    アルミン「そうだね」

    ミーナ「私、そろそろ帰らなくちゃ」

    アルミン「あれもうそんな時間?」




    携帯を取り出して時間を見る

    見るともう8時になっていた




    アルミン「じゃあまた送るよ」

    ミーナ「ありがとね」




    僕とミーナは自転車の置いてある場所に向かった
  70. 70 : : 2014/05/15(木) 00:24:22
    自転車をこぎながら夜道を二人で走っている




    アルミン「暗いね」

    ミーナ「そうだね」




    暗いといえば




    アルミン「この前テレビでね」

    アルミン「『衝撃!心霊映像24時』っていう番組をやってたんだ」

    ミーナ「へぇー」

    アルミン「その中で『夜道の道路』っていうのがあってね」

    ミーナ「ストップ!」

    アルミン「なんだい急に?」

    ミーナ「その話絶対にダメ!」

    アルミン「なんで?」

    ミーナ「怖いから!」




    ミーナって意外と怖がりなんだなぁ

    可愛い




    アルミン「わかった」(*´ω`*)




    僕は微笑みながらそう言った
  71. 71 : : 2014/05/15(木) 00:24:38
    ミーナを家まで送り終わり、今はベットの上で横になっている




    アルミン「夢じゃないよね」




    僕は大好きなミーナとキスをしたことに少し不安になる

    僕は頬をつねった




    アルミン「いてっ」




    痛みを感じ、ミーナとのことは夢ではないことを確認した

    だからあのキスは本物

    思い返すと凄く照れてくる

    そのまま僕は眠りについた
  72. 72 : : 2014/05/15(木) 00:24:54
    今日もまた学校が始まった




    ミーナ「アルミンおはよ!」

    アルミン「ミーナおはよ!」

    ミーナ「昨日は楽しかったね」

    アルミン「そうだね」

    ミーナ「キスも…したしね///」

    アルミン「うん///」




    やっぱりキスをしたことは恥ずかしい

    僕もミーナも顔を赤くしている

    そんな僕らを見て、クラスの人たち(主に女子)が




    『なに?あんたら付き合ってんの?』

    『いつの間にそんな関係に?』

    ミーナ「昨日からだよ」

    『そういえばいつも二人一緒にいたよね』

    アルミン「うん」

    『私、アルミン君のことねらってたんだけどな』

    アルミン「ごめんね、僕ミーナ一筋だから」

    ミーナ「あふ///」




    僕の一言でまたミーナが赤くなってしまった




    アルミン「本当にミーナは可愛いね」

    ミーナ「ひゃう///」



    僕はミーナと付き合えて本当に嬉しいよ
  73. 73 : : 2014/05/15(木) 00:25:12
    そして休み時間

    そう、お勉強の時間だ




    ミーナ「アルミンよろしくね!」

    アルミン「うん!」

    ミーナ「どこでやる?」

    アルミン「ここでいいよ」

    ミーナ「そうだね!」




    マラソン大会が終わった途端に僕へのいじめがなくなっていた

    だから、もう図書室に行く必要もないのだ
  74. 74 : : 2014/05/15(木) 00:25:31
    教室で勉強をしている




    ミーナ「そういえばエレンは?」

    アルミン「エレンはなんかアニに用があるんだって」

    ミーナ「なんだろうね?」

    アルミン「告白でもするんじゃない?」




    僕がふざけてそう言うとミーナが




    ミーナ「エレンの告白、見に行かない?」

    アルミン「え?」

    ミーナ「なんか気になるじゃん」

    アルミン「あ!でもエレンはアニに勉強を教えてもらうって言ってたような…」




    これは本当の話




    ミーナ「なら一緒に勉強しにいこうよ!」




    ミーナが立って、そう言った

    そんなミーナを僕は




    アルミン「ダメ!」




    僕はミーナの腕を強くつかんで動くのを阻止した




    ミーナ「なんでダメなの?」

    アルミン「だって…」




    確かに僕もエレンたちのことが気になる

    でも、僕にだって譲れないものくらいはあるんだ




    アルミン「だってミーナと一緒に勉強をしたいんだもん!」

    アルミン「ミーナと二人で!」




    僕がミーナに向かってそう言うと




    ミーナ「そうだね!」

    ミーナ「アルミンと二人で勉強した方がイチャイチャ出来るしね!」

    アルミン「い、イチャ!?」

    ミーナ「うん!」




    ミーナは僕の左側に座った

    僕の左腕にしがみつきながら…




    アルミン「ミーナ?」

    ミーナ「何アルミン」ギュー




    ミーナがさらに強くしがみついてきた




    アルミン「ミーナ?僕は嬉しいよ」

    アルミン「でも非リア充の目線が痛いんだ」

    ミーナ「そんなの気にしないでいいの!」

    アルミン「う、うん」




    僕たちはその状態で勉強をした

    目線が凄かったけど…
  75. 75 : : 2014/05/15(木) 00:25:56
    そしてテスト日を無事におえ

    テストの結果発表の日

    僕たちの学校は成績上位10名は廊下に貼り出される

    ちなみにワースト10名も貼り出されるとかなんとか

    と、いうことで




    アルミン「ミーナ見に行こ?」

    ミーナ「こ、怖いから…アルミン見てきて」




    ミーナの成績は前から数えるより後ろから数えた方が早い位置にいた

    でも…




    アルミン「きっと大丈夫だよミーナ!」

    ミーナ「でもワースト10位に入ってたら…」

    アルミン「連続1位の僕と一緒に勉強しただろ?」

    ミーナ「そうだね…見に行こ?」

    アルミン「そうそう!」




    僕たちは順位が貼り出されている廊下に向かった

    ミーナはとても不安そうにしていた




    アルミン「大丈夫だよ」




    僕はミーナに優しく囁いた




    ミーナ「分かってる、分かってるけど…」




    まぁ不安になるのはしょうがないか
  76. 76 : : 2014/05/15(木) 00:26:18
    成績表を見る


    1位 ミカサ・アッカーマン

    2位 モブナー・モブウン

    3位 アルミン・アルレルト

    4位 アニ・レオンハート

    5位 モブン・モブーガー

    6位 ジャン・キルシュタイン

    7位 エレン・イェーガー

    8位 モブー・モブリンガー

    9位 ミーナ・カロライナ

    10位 モブスタ・モブズ
  77. 77 : : 2014/05/15(木) 00:26:38
    その結果を見た瞬間、ミーナがヘターとなって廊下に座り込んだ




    ミーナ「私が、9位」

    アルミン「よかったじゃないか!」




    僕もミーナの隣に座った




    ミーナ「アルミン!ありがと!!」




    すると、ミーナが僕に抱きついてきた

    僕は頭を撫でながら




    アルミン「おめでとう、おめでとう」




    その言葉を何回も言い続けた
  78. 78 : : 2014/05/15(木) 00:26:54
    誰もいない放課後




    ミーナ「ごめんね、私のせいで成績が落ちちゃったね」

    アルミン「いいよ、僕は自分のやりたいようにやっただけだから」




    僕たちはちょっとした雑談をしていた




    アルミン「そういえばミーナは何部なの?」

    ミーナ「私はテニス部のマネージャーだよ」

    アルミン「テニス部なの!?」




    僕は驚いた

    理由、それは僕も…


    ガラガラッ

    教室のドアが開き、一人の少年が現れた




    コニー「おい!ミーナ、サボるなよ!」

    ミーナ「げっ!」




    こいつはテニス部の部長のコニー

    頭は悪いけどテニスはめっちゃ上手い

    え?なんで知っているかって?それは




    コニー「ほらアルミンも!」

    コニー「お前何日間サボってんだよ」

    ミーナ「え!?アルミンってテニス部なの??」

    アルミン「まぁ一応ね」

    コニー「一応じゃねぇよ!」

    コニー「お前がいないと俺の打つ相手がいねぇんだよ」

    アルミン「でもラケット持ってきてないよ」

    コニー「なら新入生に審判のやり方を教えろ!」

    コニー「ミーナもだ!」

    アルミン「でも僕が部活に行ってもいいのかな?」




    ずっと休んでたんだ

    みんな僕のことを受け入れてくれるのだろうか?




    コニー「アルミン!」

    アルミン「は、はい!」

    コニー「これは部長命令だ!」

    アルミン「わかったよ」

    ミーナ「行こ!アルミン!!」

    アルミン「心配だな~」




    僕たちはテニスコートに向かって走り出した
  79. 79 : : 2014/05/15(木) 00:27:20
    コニー「おーい!アルミンとミーナを連れてきたぞ!」

    『『アルミンだって!?』』

    アルミン「ど、どもー」




    僕は少し小さめに返事をした




    『早速だが、アルミン!テニスで勝負だ!』

    『あ!ズルい!アルミン、俺からだよな!』

    アルミン「みんな…」




    みんな僕が思っていたより優しく迎えてくれた




    アルミン「みんなには悪いんだけど…」

    アルミン「僕、ラケット持ってきてないんだ」

    『えー!』

    『マジかよ!』

    アルミン「ほんとにごめんね」

    『『ブーブー』』




    こんなことなら毎日ラケットを持ってきてればよかったよ




    ミーナ「アルミン?私のラケットで良ければ使う?」

    アルミン「いいの?」

    ミーナ「もちろん!」

    『アルミンと戦える!!』

    アルミン「じゃあ貸してもらうね」




    僕はミーナのラケットを右手に持ち、コートに立つ

    さて、僕の相手は




    コニー「俺が相手だ!」

    アルミン「コニーか」

    『なんで俺じゃないんだよ』

    『だよなぁ』




    テニスなんて何ヵ月振りだろう

    上手く出来るかな
  80. 80 : : 2014/05/15(木) 00:27:43
    ミーナ「アルミン凄かったね!」

    アルミン「そう?」




    テニスをやり終わり、僕とミーナは土手を歩いていた




    アルミン「僕はミーナに感謝しないとね」

    ミーナ「何を?」

    アルミン「あのとき、ミーナが僕に話しかけてくれなかったらまだ僕は一人でこの道を歩いていたよ」

    ミーナ「だってあの本を読んでる人なんてあまり見ないんだもん」

    アルミン「それな」




    きっかけはあの本

    題名は確か
    『あの子のおかげで』
    だったよね

    この話は、主人公がある人との出会いによって、幸せになるといったものだった

    この主人公、僕に似てるな

    僕もミーナのおかげで幸せになれたよ




    アルミン「ミーナ?」

    ミーナ「な~に?」

    アルミン「大好きだよ!」

    ミーナ「私も大好きだよ!」
  81. 81 : : 2014/05/15(木) 00:28:05
    僕はアルミン・アルレルト


    運動神経が悪くて
    天性のドジでヘタレ…

    だけど、ミーナのおかげで僕には体力があることが分かった


    僕に友達なんて一人もいない…

    だけど、ミーナのおかげで友達がたくさんできた


    学校には行ってるけど
    休み時間は毎日、図書室にいる

    だけど、ミーナのおかげで新しくできた友達と外で遊んだりしている


    僕に近付いてくる人は僕を心配してる先生

    それと
    僕をいじめてくる同級生…

    だけど、ミーナのおかげで僕をいじめてくる同級生がいなくなった


    僕は
    毎日が嫌いだった

    だけど、ミーナのおかげで毎日が好きになった
  82. 82 : : 2014/05/15(木) 00:28:27










    アルミン「ミーナ!本当にありがとう!」









  83. 83 : : 2014/05/15(木) 00:28:45
  84. 84 : : 2014/05/15(木) 12:02:02
    お疲れ様でした。
    …ミーナ可愛すぎやろおおおお!笑
    2人がうまくいくまでの過程が丁寧に書かれていて、とても面白く読ませていただきましたよ。
  85. 85 : : 2014/05/15(木) 17:02:15
    マリンさん

    ありがとうございます
    ミーナ大好きだもおおおおおん!!!
    そう言ってもらえると嬉しいです!
    読んでくれてありがとうございました
  86. 86 : : 2014/05/15(木) 19:58:09
    面白かったです!
  87. 87 : : 2014/05/15(木) 20:02:16
    ゲスミンさん

    ありがとうございます!
  88. 88 : : 2014/05/16(金) 00:43:24
    ミーナ!!可愛い!!!!
    本当にミーナが可愛いかった!!!!
    アルミンがミーナにジュース渡す所もミーナがアルミンにジュース渡すところも見ててほのぼのしました♪アニのおしるこも可愛いくてもう…最高でした!(笑)素敵な作品をありがとうございます!!
  89. 89 : : 2014/05/16(金) 07:07:10
    最初は読んでいて「アニかな?」と思いましたが、まさかミーナだったとは!w
    序盤は初対面だったのか口数が多くなかったのでそう思っていましたw

    しかしながら、SS界隈では元気いっぱいで可愛いのは勿論のミーナでしたが、今回赤点コンビさんの作品を読んでよりミーナの魅力を感じる事ができましたね♪

    実は勝ち気に見えてとても恥ずかしがりなところなどは、もう言葉にできないほど可愛かったですw
    ご馳走様です←

    アルミンの作品なのにミーナに対するコメントばかりですね、アルミンごめんww

    でも何気ないやり取りにも動揺したり、嬉しがったり、そんなアルミンの心の動きにも学生らしい甘酸っぱさがいっぱいで、ラブコメ好きな私にとって、読んでいてとても楽しかったです♪

    執筆お疲れ様でした!
  90. 90 : : 2014/05/16(金) 16:26:07
    みんなミーナに対しての感想ばかりだねw
    まぁ感想をもらえるのは嬉しい限りです!




    EreAniさん

    ミーナの可愛さは世界を変えます!!
    ほのぼのさはあなたの作品の方が上ですよ!
    でも嬉しいです!
    流石はEreAniさん!アニに関しての感想も忘れずに書いてますねw

    読んでくれてありがとうございました!


    ゆきさん

    最初の頃(赤点コンビ@コニサシャのとき)はアニにしようと思い書いてましたが、ミーナの可愛さに気づき始めたとたんにミーナに変更!となりましたw

    ミーナは明るくて元気なのですが、実は恥ずかしがりや?とか自分の中で思い、そう書きました

    ご馳走しないで!(*`Д´)ノ!!!
    ミーナはわいのものや!!w

    アルミンの心の動きはお風呂でよくアイデアがでましたねww

    読んでくれてありがとうございました!

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