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ミカサ「夕焼け」

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  1. 1 : : 2014/03/17(月) 06:14:24
    おはようございます。


    昨日の夜、これと同じスレッドを立てた者です。


    昨日は接続が上手くいかず、投稿が上手くできなかったので、削除しちゃえ、と腹いせに削除させていただきました。乗っ取りとかではありません。


    今日は、上手く投稿できますように!笑


    なお、初投稿で、ssを書くのが初めてなので、温かい目で見守ってやってください。


    また、キャラ崩壊注意です。


    それでは投稿していきます!
  2. 7 : : 2014/03/17(月) 07:49:23
    では、続き投稿します↓







    (今日は、夕焼けだ‥)


    今日の訓練が終わり、ミカサが兵舎の窓からふと外を見ると、空は綺麗なオレンジ色に染まっていた。


    庭の向日葵は夕陽の光を浴びて、ますます輝いて見える。


    空を横切る鳥は逆光で影となり、その景色は一枚の写真のように見えた。
  3. 8 : : 2014/03/17(月) 08:04:30



    夕焼けは何度か見たことが、ある。



    両親が生きていた時も、

    エレンの家に来た時も、



    アルミンと遊んで、家に帰る道の途中でも。



    夕焼けはいつだって、空を明るく綺麗に染めていた。
  4. 9 : : 2014/03/17(月) 09:02:19



    「うわぁ、夕焼け綺麗だね!」

    隣にいたクリスタが声を上げ、ミカサに微笑んだ。

    「えぇ、そうね。」




    「今まで見た中で一番綺麗かもしれません!」


    「お前が食べ物以外に興味を示すなんて、珍しいなぁ、サシャ?」


    「な…!わ、私だって、夕焼けを綺麗だなと思うこと位ありますよ!」


    そーか、そーか、と相槌を打って、ユミルは窓際に近寄った。「…ほぅ‥、こいつは、なかなか…」


    「…ユミルだって、クリスタ以外に興味を持つなんて、珍しいじゃないですか」


    「んなこたぁねぇよ。私の中でクリスタはいつもナンバーワンだ。」


    いきなりわしゃわしゃと頭を撫でられて、クリスタは少し困ったような顔をした。



    いつも変わらない日常が、そこに、ある。



    そんな日常的な会話をききながら、ミカサは昔のある事を思い出していた。
  5. 17 : : 2014/03/18(火) 00:04:58





    数年前…


  6. 18 : : 2014/03/18(火) 00:10:25


    「ねぇ、何で夕焼けはこんなに赤いんだろう?」



    いつものように遊んで帰る道の途中で、エレンとアルミンと夕焼けを眺めていると、アルミンが突然そう呟いた。



    物知りなアルミンでも、それが赤い理由を知らなかったことに、ミカサは少し驚いた。



    エレンもまた、目をまるくしていた。



    「アルミンにも知らないことあんのかよ?」



    「夕焼けに関する本は読んだことがないんだ。それに、僕にだって知らないことぐらいあるさ。」



    「…お、おう…、そうだよな。すまん。」



    少し口を尖らせたアルミンに、エレンは少し申し訳なさそうに肩をすくめた。
  7. 19 : : 2014/03/18(火) 00:13:22





    「……私も、その理由は分からない…けど、」ミカサはくるりと振り返ると、“それ”を見上げた。








    「外の世界に行けば、分かることもあるのかもしれない、と思う。」







    アルミンとエレンもミカサにならって、高くそびえ立つ 壁に目を向けた。





  8. 20 : : 2014/03/18(火) 00:18:42










    しばらくの間、3人の間に沈黙が流れる。








    「ちく、しょう…」




    それまで沈黙を守っていたエレンが、おもむろに、口を開いた。
  9. 25 : : 2014/03/18(火) 08:42:45



    「…え?」

    「へ?」


    ミカサもアルミンも、エレンが何に対して言っているのか、よく分からなかった。
  10. 26 : : 2014/03/18(火) 08:57:02



    「この、野郎…!!……この………」



    エレンは、すぅぅう、と大きく息を吸って、言った。








  11. 27 : : 2014/03/18(火) 09:10:19














    「夕焼けめぇぇぇぇぇえ!!!!」






    「お前のせいでっ、もっと、もっと、外の世界に行きたくなっちまったじゃねえかよぉお!!」
  12. 28 : : 2014/03/18(火) 09:57:19



    「…夕焼けのくせによぉお!!」




    ミカサとアルミンは、思わず顔を見合わせた。



    その後、エレンは2人の方へ振り返ると、にかっと笑って



    「ほら、お前らもやってみろよ」


    「…え?あ、……うん!」
    少し戸惑っていたアルミンも、夕焼けに向かって叫び出す。
  13. 31 : : 2014/03/18(火) 11:08:27



    「…夕焼けの、ば、バカァァァァ!!!」


    「外の世界に行ったら、お前を調べ上げてやるから、覚悟しとけぇぇえ!!」



    アルミン、そんな大きな声出るんだ…

    と、ミカサは妙なところで感心してしまった。
  14. 32 : : 2014/03/18(火) 12:03:25



    「…ミカサは、やらないのかい?」


    「私は、大丈夫…」


    ミカサは少し微笑んで言った。


    「2人が私の思いの分まで叫んでくれている、ので。」


    そっか、と言って、アルミンは無邪気に笑った。
  15. 33 : : 2014/03/18(火) 12:47:42



    ーそれから


    2人が、それに向かって散々叫んだ後、

    エレンは少し息を切らして、ミカサとアルミンの手を握った。


    「…よし、じゃあ改めて誓おうぜ。絶対に外の世界に行ってみせるって…」



    そして

    空に指を指しながら彼は言った、、、
  16. 34 : : 2014/03/18(火) 14:47:43















    「…この、夕焼けに向かって!!」












  17. 35 : : 2014/03/18(火) 15:25:21



    ミカサとアルミンも、その雲一つない夕焼けを見上げる。




    「お前、待ってろよ?俺たちが、外の世界に行くまで!!…海に行ったら、お前を調べてやるよ!」



  18. 36 : : 2014/03/18(火) 15:40:48



    エレンの声が空に吸い込まれて行き








    夕焼けの空は、3人の少年少女を見守るようにゆっくりと動き出した。

  19. 37 : : 2014/03/18(火) 15:41:35




















  20. 38 : : 2014/03/18(火) 15:49:36














    ーあの日、人類が巨人の侵攻をシガンシナ区で許した、前日のことである。
  21. 39 : : 2014/03/18(火) 15:50:28





















  22. 41 : : 2014/03/18(火) 16:21:21



    (あの日から、私の中で夕焼けに対する思いはがらりと変わった…


    それは、恐らく、エレンもそうだ。)



    ミカサは直視しなかったが、エレンはその光景が目にしっかりと焼き付いてしまった。
  23. 42 : : 2014/03/18(火) 16:53:53







    カルラさんが、夕焼けの中、巨人に食べられる姿を。




  24. 43 : : 2014/03/18(火) 19:11:59

    開拓地にいた時も、夕焼けがある日があった。


    夕焼けを見る度にエレンは
    「綺麗だな」
    と言いつつ、彼の表情は複雑だった。


    まるで、何か大きなものを堪えるような顔をし、彼の目には巨人に対する憤りの炎が燃えていた。


  25. 44 : : 2014/03/18(火) 19:13:25



    おそらく、エレンは夕焼けを見る度にあの日の光景を思い出してしまうのだろう。





    …それに向かって無邪気に叫んでいたことを、エレンは思い出せないのだろうか。
  26. 46 : : 2014/03/18(火) 19:47:33


    (夕焼けは、無責任だ、と思う。)



    それは人に、悲しみや、絶望や、憤りを与えるが出来る


    一方で


    それは人に、希望や、喜びや、感動を与えることも出来る。




    場面ごとに立場がコロコロ変わるのが、ズルい。




  27. 47 : : 2014/03/18(火) 20:14:23







    (…夕焼けは、この世界と同じで、残酷だけども、美しい、と思う。)



    つまり、そういうことなんだろう。
  28. 52 : : 2014/03/18(火) 22:20:15















    「カサ…、…ミカサ?」


    クリスタの声で、はっと我に返ると、目に見えたのは、

    ミカサの顔を横からのぞくクリスタと、クリスタを待っているであろうユミルの姿だった。
  29. 53 : : 2014/03/18(火) 22:24:34




    「なんか…考え事してたみたいだけど…。夕食の鐘が鳴ったから。」



    「…そう。ありがとう。」
    いつの間に、そんなに長く回想していたのか。



    「おい、お前らさっさと行かねーとあの芋女にパン取られちまうよ」


    「えぇ…そうね。」


    ミカサとクリスタは、ユミルが開けているドアに向かって歩いていく。
  30. 54 : : 2014/03/18(火) 22:28:06








    ーと、ミカサは振り返り、もう一度今日の夕焼けを見た。



    空は変わらず、燃えるようにオレンジ色に染まっている。






    「ミカサー?一緒に食堂まで行こーよ!」

    クリスタの声が廊下に響いた。





    「…今行く。」




    バタン、とドアが閉められると、部屋には静寂が舞い降りた。
  31. 55 : : 2014/03/18(火) 22:29:08
















    ミカサ「夕焼け」




    終わり
  32. 56 : : 2014/03/18(火) 22:38:05


    終わりました…




    …ssを書くのって、こんなに大変なんですね。

    予想以上でしたw



    最近、よく夕焼けを見る事が多いです。

    好きな風景だからか、見ていて全く飽きません。


    そんなことをぼーっと考えているうちに、このssが思い浮かんで書いた、という次第です。






    誤字とか脱字とか、文が変なところがありますが、支援してくださった方、ありがとうございました!



    また、もし、もし、別のキャラの視点バージョンで見たいと言ってくださる方がいらっしゃれば、

    それも考えます。


    ですが、ひとまず、
    ミカサ「夕焼け」
    は、これで終わります!

    最後にもう一度…ありがとうございました!
  33. 57 : : 2014/03/18(火) 22:40:04
    良かったです!
    とてもいい雰囲気でした。

    そして
    わがまま言ってすいません!
    クリスタで書けますかね?
  34. 58 : : 2014/03/18(火) 22:41:14
    あ、クリスタ、私もちらっと書こうか考えてたんですよー!

    考えますね!
  35. 59 : : 2014/03/18(火) 22:43:49
    ありがとうございます!
  36. 60 : : 2014/03/19(水) 11:25:39
    うわ、pvが1000超えてる…

    みなさん、ありがとうございます!!


    只今、クリスタ視点の構成を練っていますが、

    他に見たいキャラの視点があれば、遠慮なく言って下さい!
  37. 61 : : 2014/03/19(水) 19:03:41
    クリスタ「夕焼け」
    http://www.ssnote.net/archives/12480

    スレを立てました!こちらもよろしくお願いします。

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