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私たちの宝物

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  1. 1 : : 2015/12/22(火) 02:45:57
    http://www.ssnote.net/archives/7108
    エレン「本当はさみしかった…」

    http://www.ssnote.net/archives/7779
    エレアニ 約束のお泊まり会

    http://www.ssnote.net/archives/8665
    気が合うから

    http://www.ssnote.net/archives/9093
    エレアニ 季節外れの肝試し

    http://www.ssnote.net/archives/10080
    エレアニ バレンタインだ!!

    http://www.ssnote.net/archives/10792
    エレアニ スケートするぞ!!

    http://www.ssnote.net/archives/11943
    エレアニ テスト週間だね…

    http://www.ssnote.net/archives/13171
    エレアニ 夏休みだからキャンプだ

    http://www.ssnote.net/archives/14791
    エレアニ 海水浴だ!!

    http://www.ssnote.net/archives/17657
    エレアニ 皆で夏祭り

    http://www.ssnote.net/archives/20744
    エレアニ 文化祭~夏の贈り物~

    http://www.ssnote.net/archives/23423
    エレアニ 体育祭だ!!

    http://www.ssnote.net/archives/26966
    エレアニ 家族旅行だよ

    http://www.ssnote.net/archives/28533
    ミカサ「素敵なクリスマス会」


    【誕生日version】
    http://www.ssnote.net/archives/12649
    エレアニ アニの誕生日

    http://www.ssnote.net/archives/13337
    アニ「誕生日おめでとう」

    http://www.ssnote.net/archives/20939
    8月1日~幸せ~

    http://www.ssnote.net/archives/26608
    11月3日に君と過ごした時間は宝物



    【番外編】
    http://www.ssnote.net/archives/16291
    ジャンミカ 夏の思い出

    http://www.ssnote.net/archives/18884
    ライクリ 夏の夜空

    http://www.ssnote.net/archives/19796
    リヴァペト テン・カウントの絆

    http://www.ssnote.net/archives/22221
    アルヒチ 優しい君は都会のお姫様

    http://www.ssnote.net/archives/22910
    ライクリ 来年の夏も一緒に…

    http://www.ssnote.net/archives/24599
    ジャンミカ 1日パパとママ

    http://www.ssnote.net/archives/25571
    ベルユミ 冬を見た日

    http://www.ssnote.net/archives/26274
    コニサシャ わけあいたい宝物

    http://www.ssnote.net/archives/29677
    冬空の下を歩く天使達






    SSを読者の皆様に気持ちよく読んで貰うために、作品が終了するまでコメントを制限させて頂きます。

    コメントを貰えると本当に嬉しいです
    しかし、途中で貰ったコメントを非表示にするのは心が痛みます。

    ですので、作品が終了するまではこちらにコメントを頂けると嬉しいです!

    http://www.ssnote.net/groups/347/archives/5
    作品の感想
  2. 2 : : 2015/12/22(火) 02:48:11
    その男は突然戻ってきた






    エレン「アニ、このままどっか遊びに行くか?」


    アニ「どこに行くの?」


    学校帰りの二人は家の目の前で遊ぶ計画をたてていた


    エレン「何も考えてねぇや」


    アニ「行き当たり……誰?」


    エレン「は?どうかしたか?」


    アニ「あんたの家の前に…ほら」スッ




    恋人であるアニが指差す方に目を向ける

    そこには信じられない男の姿があった





    エレン「……」


    アニ「エレン?」


    エレン「何で……何で…」


    アニ「誰なの?あの人は?」


    いつもよりも恐い顔になるエレン、その様子のおかしさに不安を隠せないアニ






    エレン「親父!!!」


    アニ「え?」





    アニはエレンの叫び声に驚いた……





    エレン「……」


    アニ「お父さん?エレンの?」


    エレン「あぁ……今さら何を思って戻って来やがったんだ」



    家の前にいた男、エレンの父親は二人の前まで歩いてきた




    「エレン……久しぶりだな」



    「……」



    「こちらは…?」



    「え、エレンとお付き合いさせてもらってるアニ・レオンハートです」


    「エレンの彼女さんか!初めまして、私はエレンの父のグリシャ・イェーガーと申します」




    グリシャがアニに挨拶してる最中、エレンはずっとグリシャを睨んでいた
  3. 3 : : 2015/12/22(火) 02:48:37
    グリシャ「エレン、美人な子と付き合ってるんだな」


    エレン「今まで…どこに行ってたんだよ!?」


    グリシャ「…」


    エレン「母さんが……母さんが死んだ時も…親父は!!」


    アニ「エレン!落ち着きな!」


    エレン「アニ……こいつは…本当に…」


    グリシャ「全てを話そう、少しだけ家に上がらせてもらう」




    グリシャは自分の家だが、エレンに許可をもらうまで入らない様子であった




    エレン「チッ………さっさと入れよ!納得できる話をしろよな!!」


    グリシャ「…」


    アニ「エレン……私は帰ったほうが良いよね?」


    エレン「悪い……後で連絡するから!」


    アニ「う、うん!」




    アニは自分の家に帰って行った
    家に入っていく姿を見届けてから、エレンは父と二人だけで話すことになる



    家の中にあがったグリシャは昔を思い出してる様子である



    エレン「…」


    グリシャ「懐かしいな……家の中はあまり変わってないな」


    エレン「おい…親父……」


    グリシャ「そうだな、納得できる話が出来る自信はないが…聞いてくれ」


    グリシャ「まず、本当にすまなかった」


    エレン「……」


    グリシャ「母さんが病気になって、治せないことを知った時、どうしたら良いかわからなくなっていた」


    グリシャ「母さんが助からない……そう思ったら…何も出来なかったんだ」


    エレン「そ、それで……母さんと…俺を捨てて…自分の両親と消えましたってか?」


    グリシャ「捨てた……そう思うだろう…本当に…すまなかった」


    グリシャ「私はここ数年、外国で生活をしていたんだ」


    エレン「は?」


    グリシャ「私は医者だ…母さんを亡くした後、なぜか命を救うことが使命のように感じたんだ」


    グリシャ「色々な所で医者として活動をしていたよ」


    エレン「親父!!」


    グリシャ「……」


    エレン「今さら…何をしに…何を言いに戻ってきたんだよ!?」


    グリシャ「………エレン」





    グリシャ「私と一緒に外国で暮らさないか?」




    エレン「は?」







    今までの思い出をぶち壊すかのような言葉がエレンに突き刺さる…。
  4. 4 : : 2015/12/22(火) 02:49:29
    エレン「ふざけんなよ!?意味わかんねぇ!!」


    グリシャ「……」


    エレン「俺はな!お前がいなくなってから!」


    エレン「ここで1人で生活してたんだ!1人で生きてきたんだよ!!」


    グリシャ「…」


    エレン「そしたら!俺の周りには良い奴がいっぱいいたんだよ!」


    エレン「アニやアルミン、ミカサやジャンやライナーやベルトルト!!」


    エレン「俺はあいつらと離れるのだけは絶対に嫌だ!!そもそも……」


    グリシャ「……」


    エレン「お前なんか……親父と思わねぇよ」





    エレンは父グリシャに本心を良い放った

    何度か父と会った時のことを考えていた

    許そうと努力はした、けれど無理であったのだ







    グリシャ「将来……お前はどうする?」


    エレン「あ?」


    グリシャ「高校を卒業した後、お前はどうする?」


    エレン「そんなこと……まだ…」


    グリシャ「その辺もしっかりと考えなさい、大学にいくしろ、就職するのも自由だ」


    グリシャ「私はお前がどんな選択を選ぼうと否定はしない」


    グリシャ「外国に行くのも嫌ならば行かなくてもいい……けれど…」


    グリシャ「間違いのない道を歩んでくれ……最後の父からのお願いだ」


    エレン「……」


    グリシャ「お前が私と一緒に来る道を選ぶなら、向こうでお前が通う大学は保証する」


    グリシャ「就職先も必ず保証する、向こうにも知り合いが何人かいる」


    エレン「……俺は行かない…絶対にな…」


    グリシャ「考えてくれ……連絡先を書いておく」




    グリシャは自分の携帯番号を書き、机の上に置いた




    グリシャ「待っている……クドいと思うが言わせてくれ」



    グリシャ「お前の人生だ……しっかりと考えた人生なら私は邪魔をしない」



    そう言い残してグリシャは家を出ていった。
  5. 5 : : 2015/12/22(火) 02:49:58
    父が出ていった後、エレンは1人で家の中にいた







    エレン「……」




    ピンポーン





    エレン「………」


    エレン「誰だ…?」



    インターホーンがなるのでエレンは玄関に向かう




    ガチャ






    アニ「エレン!大丈夫だったの?お父さんは?」


    エレン「……アニ…アニ…」


    アニ「ちょっと、エレン?大丈夫?」



    アニはエレンを優しく抱き締めながら頭を撫でる

    エレンは冷静さを失っていたからか、アニの優しさに救われていた

    エレンはアニに父との会話を全て話したのである






    アニ「エレン……行っちゃうの?」


    エレン「行かねぇよ、ずっと、こっちで生活してく」


    アニ「そっか……良かった…」


    エレン「明日はずっと一緒にいようぜ?」


    アニ「うん、良いよ…ずっと一緒にいようね」




    明日も学校である、アニはエレンの様子がおかしいことに気付いていた

    心配だったアニは明日もエレンのそばで支えになろうと思ったのだ




    アニ「今日は晩御飯どうする?私の家で食べてく?」


    エレン「今日はアニの母さんいる日だったけ?」


    アニ「今日はお母さん達は仕事で帰ってこないよ、私の手料理だよ?」


    エレン「絶対に食べる!」


    クロ「わん!!」


    アニ「クロの分も作ってあげるよ……ふふっ」



    外から入ってきたクロを見て、微笑んでしまうアニであった
  6. 6 : : 2015/12/22(火) 02:50:24
    アニ「何が食べたい?チーハンでも作ろうか?」


    エレン「チーハン、チーハンが食べたい!」


    アニ「はいはい、まるで子供だね」



    アニの家で子供のような姿を見せるエレンにアニは笑ってしまう

    そして、感じる、普段の強い瞳を持っている彼だと…




    エレン「俺も作るの手伝うよ」


    アニ「ふふっ」


    エレン「ん?」


    アニ「いつものエレンだね」


    エレン「俺はいつもエレンだけど?」


    アニ「ぷっ…ふふっ!」


    エレン「?」




    いつものような日常が好きなアニ、この日常を作ってくれる

    エレンの存在がアニにとっては大切なのである
  7. 7 : : 2015/12/22(火) 02:50:45
    アニ「あんたの笑顔は私が守るよ」


    エレン「な、何だよ!急にアニらしくないことを言うんだな!」


    アニ「ふん……本気だよ」


    エレン「………俺もさ」


    エレン「アニに会えなかったら…今の俺はいないと思う」


    アニ「……」


    エレン「これからも…その、俺のそばで俺を幸せに……してくれよな」


    アニ「……ぷっ…ふふっ…ふふっ」


    エレン「何だよ!?」


    アニ「チーハン、焦げてるよ」


    エレン「うおっ!!やっちまった!!」



    アニは焦げたチーハンをどうにかしようとしているエレンを見ながら笑う

    そして、彼に聞こえないぐらいの声で呟くのである



    アニ「当たり前でしょ……まったく、馬鹿なんだから」


    エレン「あ~やっちまった……これは明日アルミンに食わすか」


    アニ「ヒッチに殺され……ることはないね(ヒッチならノリノリで食べさせそうだね)」


    エレン「何か……どっかに行きたいな」


    アニ「え?」


    エレン「ちょっと遠くに気晴らしに行きたい感じだよ」


    アニ「……」


    クロ「?」





    焦げたチーズハンバーグを皿に移すエレンは少しだけ寂しそうだった



    アニ「(ちょっと相談しようかな)」



    皆に相談しようと決めたアニ、彼等の行動はエレンを喜ばせれるのだろうか
  8. 8 : : 2015/12/22(火) 02:51:10
    その日の夜……






    エレン「ん……ふがぁ…zzz」


    クロ「zzz」



    エレンとクロは夕飯を食べ終わり、完璧に夢の中へと旅立っていた



    アニ「2人とも寝相悪すぎだよ……まったく」


    アニはエレンが寝ぼけて蹴った毛布をかけ直してあげた


    そんな時にエレンが寝ぼけてか、ある言葉を口にした





    エレン「……母さん………」


    アニ「……」




    アニはエレンの方をずっと見つめて頭を撫でてあげた

    その後、すぐに立ち上がり携帯を手に取り電話を掛けたのである








    アニ「……あっ、ごめん?起こしちゃった?」


    ミカサ『何も問題はない、夜更かししている最中、ので、問題ない!』


    アニ「そう、良かったよ」


    ミカサ『何かあった?声が元気ない』


    アニ「実はさ……」







    アニはミカサに全てを話し、皆で遊びに行こうと決めたのである
  9. 9 : : 2015/12/22(火) 02:51:34
    ミカサ『エレンは大丈夫?』


    アニ「ん…今は眠ってるよ」


    ミカサ『そう、明日ジャンやアルミン達と相談しておく』


    ミカサ『アニはエレンが少しでも傷付かないようにしてあげて欲しい』


    アニ「任せときなよ、自分の彼氏はしっかりと守るさ」


    ミカサ『なるほど……アニはやっぱり主導権を握るってユミルが言っていた』


    アニ「は?」


    ミカサ『アニはエレンよりも強い……ふふっ、将来エレンはアニの尻に敷かれる』


    アニ「日本語めちゃくちゃ……ふふふっ」




    遅くにアニとミカサは女子トークで盛り上がっていた

    しかし、アニはエレンのことを一番に考えているとミカサは感じていた
  10. 10 : : 2015/12/22(火) 02:52:02
    ミカサ『それじゃあ…そろそろ寝よう……明日も学校がある』


    アニ「そうだね、遅くまでごめんね」


    ミカサ『大丈夫!凄く楽しかったから』


    アニ「私もだよ……それじゃあ…お願いね……お休み」


    ミカサ『心配はいらない、お休みなさい』ピッ


    電話をし終えたアニはベットの上に寝転がって寝ようとする

    色々と考えることがあるからか、中々すぐには寝ることができなかった







    アニ「……何だかんだ…寂しいよね」



    一人で頑張っていた彼氏、そんな彼の背負った悲しい運命の支えになりたい

    アニはそういう感情が今まで以上に強くなってきていた
  11. 11 : : 2015/12/22(火) 02:52:32
    次の日、アニの家のインターホンが何度も繰り返し押されていた



    ピンポーーーン…


    ピンポーーーン……ピンポーーーン…


    ピンポーーーン!!ピンポーーーン!!ピンポーーーン!!







    ガチャ!!




    アニ「うるさい!!」


    エレン「うるせぇよ!馬鹿野郎!!」




    二人は勢いよくドアを開け、怒鳴り声と睨み付ける攻撃をかましたのである








    ヒッチ「極悪夫婦が家から出てきた……起きてきたのかな?」


    アルミン「あれだけインターホン鳴らしたら誰だって怒るに決まってるよ」



    インターホンを鳴らしていたのは友達であったのだ
  12. 12 : : 2015/12/22(火) 02:53:08
    アニ「………おはよ」


    ヒッチ「朝から暑いねぇ?お二人さんは熱々な夜を過ごしたわけ?」


    アルミン「ちょっ!ヒッチ!!」


    アニ「それはあんたら……じゃない?」


    エレン「馬鹿な話してないで……どうしたんだよ?こんな朝早くからよ」




    冷静に話を戻すエレンはアルミンとヒッチの扱い方を知ることができたようだ




    アルミン「冷静なエレンに驚いた…まぁ、いいんだけどさ」


    アルミン「クリスタが皆で遊びに行かないかって言ってるんだよね」


    エレン「遊びにって…いつだよ?」


    アニ「学校で話せばいいじゃない」


    ヒッチ「い~まから!今から遊びに行こうって言ってるのぉ!」


    アニ「は?」


    エレン「学校どうすんだよ!?」



    普段から学校をサボりたいと言う者ほど、実際にサボろうとすると驚くのは不思議である





    ヒッチ「サボろうと思いますぅ!」


    アルミン「他の皆は賛成してね、既に学校に体調不良で休むって連絡いれたみたいだよ」


    エレン「何だ!?優等生がどうした!?」


    アニ「本心はゲスイからね」


    アルミン「ちょっと!!」


    ヒッチ「(腹黒いからなぁ)」




    四人が話してる時も空は青空だった
  13. 13 : : 2015/12/22(火) 02:53:31
    その頃……







    クリスタ「ライナー!この服装なら高校生と思われないよね!!」


    ライナー「大丈夫だ!絶対にばれねぇぞ!」


    ユミル「絶対にバレるだろ」


    ベルトルト「僕もバレると思う……」


    クリスタ「そうかな!?……んーどうしよう?」


    クリスタ「なるべく大学生アピールして通報されないようにしないとね…」


    ジャン「くぁ~」


    ミカサ「眠たいの?」


    ジャン「何か寝れなくてな」


    マルコ「僕も学校をずる休みして遊びに行くって言われた時はビックリして寝れなかったよ」


    ミカサ「クリスタと夜にメールしていて……思い出を…ふふっ」


    ミーナ「でもでも!高校生活でさ!皆でずる休みして遊びに行くって楽しそうだよね!」


    ミカサ「その通り、漫画やドラマや小説だけじゃない」


    ジャン「(エレンの親父が……どうのこうのって言ってたからな)」





    皆は既に集合して遊びに行く準備が揃っていたのである





    リヴァイ「……」


    ペトラ「何してるんだろ?私服で……サボるのかな?」


    リヴァイ「……」


    ペトラ「……」


    リヴァイ「チッ……」


    ペトラ「ぷっ…ふふっ」




    生徒会長は今日の学校が詰まらないと感じ、少しだけ不機嫌になってしまった
  14. 14 : : 2015/12/22(火) 10:54:24
    ジャン「つーかさ、どこに遊びに行くんだよ?」


    ジャンは学校をサボって遊びに行く場所が気になっていた




    ライナー「ん?どこに行くんだ?」


    ベルトルト「えっ?僕は聞いてないよ?」


    ユミル「あぁ?」


    サシャ「ご飯を食べに行きましょう!!」


    コニー「さっき食ったばっかりだろ!!」


    クリスタ「……」


    ミカサ「……」


    マルコ「あはは…決めてないんだね」


    ミーナ「行き当たりばったり……ふふっ!私達らしいけどね」




    行く先を決めていなかったミカサとクリスタは少しだけ恥ずかしそうにうつむいた
  15. 15 : : 2015/12/22(火) 10:55:00
    サシャ「それにしても……」


    ミカサ「?」


    ユミル「どーかしたのか?」


    サシャ「不思議な感じがしますよね…普段ならこの時間は教室に座ってないと怒られてしまいますからね」


    ジャン「確かにな……そう思うと、この時間帯にこんな人気のない公園に集合してる俺達ってさ」


    ベルトルト「……」


    クリスタ「……何だか」


    ライナー「格好いいよな」


    マルコ「(格好いい理由が僕にはわならない……うん、わからない)」


    コニー「あ~あ、母ちゃんにバレたら怒られるだろうなぁ」





    コニーの一言で皆は静かに顔を会わせ、苦笑いするのである




    ライナー「……そ、それにしてもよ!エレン達は遅いな!」


    ベルトルト「(話をそらしたね)」


    クリスタ「何してるんだろ?」


    サシャ「コンビニでパン食べてるんですよ!」


    ユミル「そんな訳ねーだろ」



    皆が待っている時、エレン達は…
  16. 16 : : 2015/12/22(火) 10:55:40
    エレン「あ~知らねーからな」


    アルミン「僕達の方がダメージ大きいと思うけどね」


    ヒッチ「秀才アルミンが学校をサボるなんてね」


    アニ「そうだね、アルミンまでサボるなんてね……本当に大丈夫なの?」


    アルミン「大丈夫だよ!だって、高校のテスト何て教科書を読めば100点とれるしね!」


    エレン「……」


    アニ「……」


    ヒッチ「(この笑顔で即答されるとね……黙るしかないんだよね)」





    ちゃくちゃくと皆が待っている公園に近付いてきていた




    エレン「……」


    アニ「エレン?大丈夫?」


    エレン「ん…あぁ、大丈夫だよ」


    アニ「……」





    人わ迷う、何百とある選択の中から1つを選ぶ

    そうすると再び何百、何千、何億、終わりなんかがない道を歩くために選択しなければならない

    彼等も例外ではないのである
    迷い、さ迷いながら歩く日々を僕達は歩いてゆかなければならない
  17. 17 : : 2015/12/22(火) 10:56:12
    エレン「よぉ!」


    ジャン「遅い!」


    ミカサ「12分の遅刻、ので、ジュースはエレンの奢り」


    エレン「はぁ!?」


    ライナー「ん?昼飯も奢ってくれるのか!何て太っ腹な男だ!!」


    ユミル「エレンさん!ゴチになります!」


    ベルトルト「(不憫だ)」


    エレン「この、ふざけんなぁ!!!」


    アニ「……」




    いつも強気で、我慢ばかりして、傷付くことがあっても隠してしまう

    不器用で、本当は弱くて助けて欲しいと思っている



    アニ「…………バカ」


    ヒッチ「?どうかしたの?」


    アニ「……何も」


    ヒッチ「?」





    平然を装う君、本当は余裕なんてないんだよね

    好きだから、大好きだから不安になってしまう

    守ってあげられるのか、支えてあげられているのかと…
  18. 18 : : 2015/12/22(火) 10:56:56
    エレン「つーか……どこに行くんだよ?」


    ジャン「未定だ」


    ライナー「行き当たりバッタリ楽しむという遊びだ」


    エレン「…」




    その言葉を聞いた時、エレンは「ダメだ…これ、絶対に後で叱られる」と思ったのである


    そんな彼等を見ている人が…





    ハンジ「……青春してるなぁ」


    モブリット「いやいやいや、ちゃんと学校に連れて行きますからね」


    ハンジ「いやいやいや、高校生の青春の1ページを止めるなんて……警察官の仕事じゃない!!」


    モブリット「あなたは本当に警察官ですか!?」


    ハンジ「エルヴィンはどう思う?」


    エルヴィン「……青春だな」


    ハンジ「だろ!?」


    モブリット「……この人達…本当に嫌だ……」


    彼等を見つけてしまった警察官3人組がいたのである



    エルヴィン「しかし……確かに物騒な世の中だからね…心配になる気持ちが大きい」


    モブリット「ですよね!?ですから、今すぐにでも!」


    エルヴィン「よし、今日は私達は非番だ!つまり!警察官の任務をしないのだ!!」


    モブリット「は!?」


    ハンジ「いよっしゃあ!!エレン達を影で観察……保護するぞ!!」


    モブリット「2人ともいい加減にしてください!!」




    モブリットの叫びを無視する2人、大人も少しは遊びたくなる日があるのだろう



    モブリット「(今日は休みだから皆でご飯を食べる……はぁ…こんなことなら家から出なければ良かった)」



    モブリットは誰よりも真面目である。
  19. 19 : : 2015/12/22(火) 11:00:11
    エレン「なぁ…行くとこ決まってないならよ」


    アニ「どこか良い場所あるの?」


    エレン「とっておきの場所がな!」


    アルミン「へぇ~、どこなんだろ」




    エレンがつい最近、見つけたという場所に行くことが決まった

    彼等は歩みだした

    ずっと昔から仲間だと思えてしまうのは彼等の絆が続いているからだろう




    マルコ「ジャン…進路希望の紙……書いた?」


    ジャン「あ?」




    突然、マルコは親友のジャンに問い掛けた




    ジャン「あっー、ん~白紙で鞄の中にぐちゃぐちゃになってるわ」


    マルコ「そうなんだ……そっか」


    ジャン「どうかしたのかよ?」


    マルコ「ううん、ごめん!何もないよ!」


    ジャン「?」



    マルコは話すのを辞めて、エレン達に置いていかれないように歩くスピードを早めたのである
  20. 20 : : 2015/12/22(火) 11:01:02
    ヒッチ「サシャ!ちょっと!」


    サシャ「ヒッチから美味しそうな匂いがします!」


    ヒッチ「はぁぁい?」


    ライナー「お前の嗅覚は何なんだ」


    サシャ「絶対に何か隠してますよ!私にも食べさせてくださいよ!!」


    クリスタ「そんなに良い匂いするの?」


    クリスタはヒッチに近付き匂いを嗅いでみるのであった



    ヒッチ「ちょっとぉ!?あんたまで何なのぉさ!?」


    クリスタ「本当だ!!お菓子の匂いがする!」


    サシャ「ですよね!ですよね!!」


    ヒッチ「(何でわかるのかなぁ!)」


    ライナー「何だか騒がしくなりそうだな」


    ベルトルト「僕は覚悟してたよ」


    ライナー「覚悟って何だよ?」


    ベルトルト「きっと明日は学校でトイレ掃除させられる覚悟だよ」


    コニー「えっ?掃除当番は来週からだぞ?」


    ユミル「馬鹿は黙ってな」



    ベルトルトは先のことを考えていた
    その言葉を聞いてライナーも覚悟を決めたのである




    ライナー「(トイレ掃除……頑張るか…)」



    彼等は何故、出会ったのだろうか
    周りにいる友人、恋人、家族、恩師…彼らとの出会いは運ではない

    普段から周りにて支えてくれている、当たり前の存在である方々との出会いは



    【運命であると私は思う】



    出会っていなければ、進む道は変わってしまっていた

    もしかしたら、笑うことができたかも知れない

    もしかしたら、泣いてしまうかもしれない

    もしかしたら、愛し合うことができたかも知れない

    もしかしたら、叶わぬ恋をすることになるかも知れない


    それでも、出会ったことは、その人にとって運命で必然であったのだろう
  21. 21 : : 2015/12/22(火) 11:01:28
    ミカサ「エレン?まだなの?」


    アニ「けっこう、歩いてるよ」


    エレン「もうちょっと待ってくれよな!先に昼飯食おうぜ?」


    サシャ「賛成でーーす!!」


    ジャン「先に目的地についてからで良いだろ?」


    エレン「まぁまぁ、楽しんでいこうぜ!」


    ベルトルト「?」



    いつもと雰囲気の違うエレンに少しだけ違和感を感じたのはベルトルトだけではない

    しかし、彼が連れていこうとしている場所を知った時に皆はエレンの隠していたことが分かったのである



    コニー「俺のからあげ君……サシャ!!!!」


    サシャ「この世は弱肉強食です!」


    ミカサ「確かに……アニのお弁当も美味しい」モグモグ


    アニ「あっ!私のチーハン!!」


    ミーナ「私もチーハンもらう!」


    クリスタ「何だかピクニックしてる気分だね!」


    ユミル「あー、そうだよなぁ……はっきり言ってピクニックだけどな」


    ライナー「エレン!ここは山って言うんだぞ!」


    アルミン「正確には小さな山の前にある寂れた公園だけどね」


    ベルトルト「流石だね…ツッコミに腹黒さが隠れてるよ」


    ライナー「だな」


    アルミン「そ、そんな!腹黒く何かないよ!」


    エレン「アルミンは腹黒いよな」


    ライナー「以下同文」


    マルコ「アルミンが腹黒いかは、今は置いといて」


    アルミン「おかないでよ!」


    マルコ「本当にどこにいくの?」


    エレン「もう少し暗くなったら分かるよ」



    エレンの言葉に皆は首をかしげる
    それでも、皆はエレンの言葉を信じて今を過ごしているのだ
  22. 22 : : 2015/12/22(火) 11:02:04
    楽しい時間はあっという間に過ぎていく

    気が付けば空は真っ暗になっていた





    ジャン「おい、真っ暗だぞ」


    エレン「良いから黙ってついてこいって!」



    エレンはなれた様子で奥へ奥へと歩いていくのだ



    どれぐらい歩いたのだろうか





    エレン「ここだよ……上…見てみろよな」


    アニ「へぇ」


    ミカサ「凄い」





    夜空には満天の星が見える
    彼が見せようとしていたのは夜空に輝く星であった




    ミーナ「すごーい!」


    ベルトルト「綺麗だね」


    ライナー「あぁ、凄く綺麗だ」


    クリスタ「ユミル!見てみて!あの星綺麗!」


    ユミル「そ、そうだな(どの星だよ?)」


    マルコ「うわぁ……何だか落ち着くね」


    ジャン「そうだよな」


    アルミン「星を見てると気持ちが落ち着くって言う人も多いからね」


    ヒッチ「私も落ち着く派みたいだね」


    サシャ「それは皆も落ち着く派ですよ!」


    コニー「その通りだな!俺も凄く落ち着くぞ!」


    エレン「ははは!だよな!」




    夜の闇に無数に輝く星は誰の為に輝くのだろうか





    モブリット「綺麗ですね……凄く綺麗に見えます」


    ハンジ「エレンの奴……ロマンチックだな」


    エルヴィン「(……マリーと来てみたかったな)」



    それぞれ思うことは違うだろう
    しかし、夜の闇に輝く星を見る権利は誰にでも平等にある





    ペトラ「ちょっと!置いていかないでよ!」


    リヴァイ「……」


    ペトラ「生徒会の準備もまだ……どうかしたの?」


    リヴァイ「星が……綺麗だな」


    ペトラ「えっ……本当だ…綺麗……凄く綺麗」




    どんな場所にいても、星を見ることも

    太陽の光を浴びることも、全てが平等に与えられている権利である






    マルコ「ね、ねぇ……皆…」


    エレン「どうした?」


    アニ「何かあったの?」


    ライナー「?」


    マルコ「こんな時に……変な質問なんだけどさ」


    マルコ「進路とか……決めてるの?」





    夜空に輝く無数の星と同じように、生きとし生ける全ての生き物には進むべき道があるのだ
  23. 23 : : 2015/12/22(火) 11:02:56
    ジャン「さっきも進路の話しようとしてたよな……悩んでるのか?」


    マルコ「うん……だって、いつかは決めないとダメだからさ」


    ミーナ「うへ~考えたくないな」


    ユミル「宝くじを当てて一生遊んで暮らす!これしかねぇ!」


    アニ「非現実的だね……ユミルらしいけどさ」


    アルミン「僕は将来なりたい職業は決まってないけど、やっぱり大学には行こうと思ってるよ」


    ライナー「大学か……何も考えてなかったぜ」


    ヒッチ「やりたいことかぁ」


    ベルトルト「僕はさ」


    サシャ「ベルトルトは決まってるんですか?」


    コニー「凄いな!」


    ベルトルト「いや、決まってないけど……さ」


    ユミル「何なんだ?」


    ベルトルト「………僕は…とりあえず…普通に生きていきたいな」


    ミカサ「普通に生きていきたいな…とは?」


    ベルトルト「えっ…そのままの意味なんだけどね…えっとさ……」




    普通に生きていくって簡単に思えるけどさ

    凄く難しいことだと僕は思うんだ

    だってさ、普通に生きていきたいだけなのに理不尽なことで命を落としてしまう人だっているんだもん





    ベルトルト「だから……僕は思うんだ」


    ベルトルト「将来、どんな大人になるかは分からないけど」


    ベルトルト「絶対に人を傷つけない大人になりたい」


    ライナー「そうだな……普通に…生きていきたいな」


    アニ「……そうだね」


    クリスタ「皆も色々と考えてるんだね」


    エレン「……」


    ジャン「俺は全く考えてないけどな」


    ミカサ「私は…夢はある」


    ジャン「そうなのか!?初めて聞いたぞ!」


    ミカサ「まだ、はっきりと決まっていない…ので、言わなかった」


    アニ「何になりたいの?」


    ミカサ「………私は…」


    ミカサ「……」


    ジャン「ミカサ?」


    ミカサ「私は…学校の先生になろうと思う」


    ユミル「お~お、大変なんじゃねーのか?」


    アルミン「先生ってことは、教員免許が必要だね」

    ヒッチ「資格だね……まぁ、ミカサなら問題ないんじゃないの」


    ジャン「人に教えるの上手だからな」


    エレン「何で……教師になりたいんだ?」


    ミカサ「……イジメられていた時…気付いていたのに…助けてくれない先生が多い」


    エレン「…」


    ミカサ「助けて欲しいと思ってる子は……助けてと言えない」


    ミカサ「言ったら…もっと酷いことをされるかもしれない」


    ミカサ「そんな子が…たくさん……私と同じ気持ちをした子がいる」


    ミカサ「私は…そんな子を守ってあげられる教員になりたい」




    夢とは一体何なのだろうか
    努力した者が全て報われ、なりたい夢を叶える

    そんなことは決してない
    だからこそ、人は歩みを止めてしまうのだろう

    それでも歩き出そうとする者もいる
  24. 24 : : 2015/12/22(火) 11:03:55
    エレン「皆…すげーな」


    ミカサ「え?」


    アニ「……」


    エレン「俺は…何もない」


    エレン「やりたい仕事とか……行きたい大学とか…そもそも…高校卒業した後の進路とか…」


    エレン「考えると……頭が痛くなる…」


    アニ「……エレン」


    コニー「考えすぎなんじゃないのか?エレンってさ」


    エレン「え?」


    サシャ「そうですよね…ちょっと怖いぐらい考えすきです」


    コニー「俺なんか何も考えていない!」


    サシャ「私もです!良いですか!エレン!!」


    サシャ「人が生きていくのに必要な物ってなんだと思います?」


    エレン「は?」


    コニー「生きていくのに必要な物なんか決まってるだろ!」


    サシャ「食べ物です!次に食べ物を買うために必要なお金です!」


    コニー「生きるためには結局、金が必要になってくるだよ」


    コニー「何になりたいとか決まってなくたってよ」


    コニー「いつかは働くことになるんだろ?あれ……俺なんか間違ってるか?」


    ライナー「ぶっ…ふははは!」


    ユミル「意味不明だよな!さ、流石に腹痛いわ!」


    サシャ「コニーと私は間違っていませんよ!!」


    アニ「ふふっ…間違ってないよ」


    アニ「とにかくさ、時間はいっぱいあるってことだよ」


    エレン「…」


    アニ「就職した後に夢が見つかったらさ……その時に夢を叶えるために頑張れば良いんだよ」


    アルミン「その通りだよ」


    ヒッチ「あんたの嫁は何が何でも別れないだろうしね」


    アニ「当たり前だから」


    クリスタ「一番先に結婚するのかな」


    ユミル「案外……アルミンが責任をとって一番先に結婚しそうな気も…」


    ベルトルト「あ~ちょっと想像できるね」


    アルミン「な、なにそれ!えっ!?」


    ヒッチ「私は別にそういう結婚でもOKだからねぇ~にししし」


    アルミン「ちょっ、ヒッチ!!!」


    エレン「……はは」


    エレン「あはは!お前ら、本当に毎日変わらないな!!」






    毎日笑うことは難しいかもしれない
    世界は自分達が思っている以上に理不尽で溢れている

    残酷で悪意で溢れている社会で生きていくのは難しい

    それでも、多くの人が辛い社会を逞しく生きている

    そんな人々の心を支えているのは特定することは出来ない

    けれど、1つだけ言えることがある
    『周りで支えてくれている人がいる』ということは心の支えになっている
  25. 25 : : 2015/12/22(火) 11:04:33
    世界は今日も明日も簡単そうに廻っている

    その簡単そうに回っている時間の中で多くの人が出会いと別れを繰り返している




    エルヴィン「子供とは不思議だな」


    ハンジ「えっ?」


    エルヴィン「親に育てられ、少しずつ大人になっていくのにな」


    エルヴィン「気が付いた頃には親と同じぐらいに成長していくのだ」


    モブリット「……」


    エルヴィン「彼等を見ているとわかる……彼等もきっと…これから辛い現実と向き合ってゆかねばならん」


    エルヴィン「だが……彼等は…これからも永遠の付き合いになっていくのだろうな」


    ハンジ「あれだけ仲良しなんだからな」


    モブリット「辛いことがあった時、支えてくれる友人や家族や教員がいるのは本当に心強いですからね」


    エルヴィン「その通りだよ」




    時間が進むにつれて、人は成長していく

    成長していくにつれて悩みが多くなってくるのは必然だろう

    悩みという壁が大きいほど、壁を飛び越えるのが難しい

    けれど、自信を持って進めば良いのだ
    その道を選んだのは偶然なんかではない

    自分の足で歩んだ結果なのだから
  26. 26 : : 2015/12/22(火) 11:05:14
    エレン「つーかさ……そろそろ帰らないとヤバイかもな」


    アニ「そうだね、そろそろ帰らないと」


    ジャン「んじゃあ、帰るか」


    アルミン「……ねぇ…あそこの木…の裏に…人が…」


    ヒッチ「……こんな場所で変なジョークはいらない」


    クリスタ「そ、そうだよ!」


    ベルトルト「……ライナー…」


    ライナー「あぁ、いるな……変質者だったら怖いな」


    ライナー「(こっちは女子もいるんだ……危ない奴だったら大変だな)」


    エレン「……そこに隠れてる奴等…出てこいよ」


    アニ「エレン!」


    サシャ「挑発しちゃダメですよ!」


    コニー「不良に戻ってるのか!?」


    ミーナ「ほ、本当にいるの?」


    マルコ「僕は見えない……いや、確かにいるね」


    ユミル「チッ……変質者だったら面倒だな」




    彼等は凄く警戒している
    しかし、彼等を見ているのは……





    エルヴィン「全く、学校をサボってはいけないだろう」


    ハンジ「お仕置きが必要だね!」


    モブリット「さっきと言ってることが違いますよ!?」




    彼等である
  27. 27 : : 2015/12/22(火) 11:05:41
    エレン「エルヴィンさん!?」


    サシャ「ハンジさん!モブリットさん!」


    コニー「仕事サボったのか!!」


    エルヴィン「今日は非番だったからね」


    ハンジ「そうそう、そしたら学校に行かずに遊んでる君達を見付けてね」


    エルヴィン「事件に巻き込まれては困るからね、後をつけさせてもらったよ」


    モブリット「………楽しんでましたけどね」ボソ



    突然の警察官の登場に皆は驚いてしまった

    アルミンは学校に連絡されて確実に怒られると考えていた




    エルヴィン「君達は本当に仲が良いんだね」


    ハンジ「羨ましいね~私も学生時代にもっと遊んどきゃ良かったよ」


    モブリット「今も充分!遊んでますからね!!」


    ライナー「すんません……学校に連絡するなら…」


    エルヴィン「しないから安心してもらいたい」


    アルミン「え?」


    エルヴィン「確かに、学生の本分は勉強をすることだ」


    エルヴィン「君達が学校をズル休みしたことは許されない」


    エレン「……」


    エルヴィン「ましては犯罪の多い世の中だ……君達が巻き込まれたら悲しむ人が大勢いることを忘れてはダメだ」




    エルヴィンの言葉を聞いた皆は、しっかりと謝り反省したのである



    ハンジ「まぁ、青春の1ページだもんな!良い思いでだよ!あはは!」


    モブリット「(全く、これじゃあ不良警察官の宣伝ですよ)」




    その後、彼等はエルヴィン達に家まで送ってもらうことになった

    今日はエレン達にとって、自分達の将来を真剣に考える日になったのである
  28. 28 : : 2015/12/22(火) 11:23:47
    エルヴィン達に家まで送られた皆は…




    「ばかもーーーーん!!!!!!」







    案の定、自分達の親に怒鳴られてしまっていたのである

    そんな中、ミーナ・カロライナの家庭は………







    ミーナ「ごめんなさい!」


    ミーナ母「全く…ずる休みするような子に育てた覚えはありません!」


    ミーナ「だ、だから!本当にごめんなさい!!」


    ミーナ父「まぁ、無事に帰ってきてくれて何よりだが……あまり心配かけるな」


    ミーナ母「学校には連絡しないって警察官の方が言ってたけど……普通はありえないんだからね!!」


    ミーナ「はーい……ごめんなさい」


    ミーナ父「(警察官って暇なのか…?)」


    ミーナ「まぁ……もういいわ…お風呂入ってきなさい」




    ミーナは怒られたからか、ゆっくりとお風呂場に向かって歩き出したのである





    ミーナ母「ヤンキー娘になってたのかしら?」


    ミーナ父「お前に似たんだろうな」


    ミーナ母「私は成績普通でした!」


    ミーナ父「成績が…」


    ミーナ母「ふん!」


    ミーナ父「(学生時代……よくサボってたけどな)」



    昔話をしている間に、時間はあっという間に過ぎて行ってしまった
  29. 29 : : 2015/12/22(火) 11:24:36
    マルコ「……」


    マルコ「進路を考えないとな」




    時を同じくして、マルコは進路の紙を見つめていた

    先程、親に学校をサボったことを叱られた後だが、彼はしっかりと進路のことを考えていた





    マルコ「う~ん」


    マルコ「普通に生きる……かぁ」




    テレビの向こう側から、今日も多くの人が殺されている情報を見ることができる

    今日も多くの人が社会の酷さに苦しみながら働いてる人がいる

    そんな人達の気持ちを僕らは、まだ、何も知っていない




    マルコ「進路………僕…の……進路希望は…」

    マルコは進路希望用紙にペンで文字を書いていく

    彼が書いているのは、まだこれから変わってくるかもしれない

    それでも、今の彼が一番興味があり、やってみたいと思ってる夢がある

    その夢を叶える為には……







    マルコ「…お母さん…お父さん」


    マルコ父「……?」


    マルコ母「どうかした?」




    マルコ「僕……進路のことなんだけどね」


    マルコ「進学にしようと思う……お金…凄くかかっちゃうんだけど!」


    マルコ「奨学金とかで!俺も頑張るから!!だから!!」


    マルコ父「行きなさい」


    マルコ母「自分が進みたいと思ったことをやりなさい」


    マルコ「…」


    マルコ父「金の心配はいらない、安心して勉強してこい」


    マルコ母「そういうこと!」


    マルコ「……ありがとう…ありがとう!」





    今日もどこかで、人は悩みながら生きている

    その場面で選択を迫られることがある

    後悔のない選択など存在しないのだろう

    それでも、自分で悩み、考え、導き出した選択に自分は否定してはいけない

    正しい選択など、誰にもわからないからである

    それでも、人は生きていかなければならないのだ……。
  30. 30 : : 2015/12/22(火) 11:25:24
    世界は簡単そうに廻っている





    エレン「くぁ~」


    クロ「わん?」


    エレン「あ……糞眠い…」


    クロ「わん!!」


    エレン「わかってるよ……学校行ってくるよ…その前に飯だよな」




    自分が何をするために生まれてきたのか、何をしなければいけないのか

    何か特別なことができる人間でなくてはいけないのだろうか





    エレン「……」





    ピンポーーン





    エレン「アニ…?」

    インターホンが鳴り、エレンは彼女のアニが自分を起こしにきたのだと思い、玄関を開けたのである





    ガチャ







    エレン「アニ!もうすぐ………えっ?」


    「朝から彼女と学校に向かうとは……噂通りの恋人だな」


    エレン「き……キース先生…お、おは、おはようございます!!」




    目の前には学校で1番怖いと言われている先生が目の前に立っていた

    その先生の目的がいったいなんなのか
    エレンは全くわからないでいた




    キース「急にすまないな……イェーガー…」


    エレン「い、いえ!なんですか!?」


    キース「貴様の父親と話をしたのだ」


    エレン「親父と!?先生が何で!?」


    キース「……グリシャとは昔からの友人なのだ」


    エレン「……親父と……?」


    キース「母親……カルラのことも知っている」


    エレン「母さんのことも……知っていたのですか」




    エレンは突然のことに驚き、黙って頭を整理しようとしていた




    キース「……貴様には…知る権利がある」


    エレン「え?」


    キース「父親に自分自信の答を伝えに行く日があるだろう」


    キース「その日、少しだけ私に時間をくれ」


    キース「カルラの……カルラの気持ちを私は貴様に伝えたいのだ」




    キースは全てを語らずに家を後にした
  31. 31 : : 2015/12/22(火) 11:25:53
    エレン「……」


    エレンは家の中で1人、立ち尽くしていた

    父親と母親の名前が出てきただけでも驚きを隠せないでいて

    さらに、母親の気持ちを知ることができる日も近付いている







    ピンポーーン






    エレン「……」



    アニ「エレン?そろそろ学校に行かないと遅刻するよ」



    エレンを起こそうと入ってきたのか、アニはエレンを見て驚いた





    アニ「………何かあった?」


    エレン「ちょっとな」


    アニ「……」


    エレン「アニ…俺さ…」


    アニ「うん?」


    エレン「お前に……皆に会う前さ…」




    自分が惨めに思えてたんだ

    周りの奴等には両親がいてさ、いつも支えてくれてるのに

    俺にはいない……それが本当に惨めに思えてたんだ





    アニ「………エレン」


    エレン「親父とさ……しっかり…話してくるよ」


    アニ「うん…しっかり……話してきなよ」



    彼女の声を聞き、少しだけ安心したエレンはゆっくりと学校に向かうのである
  32. 32 : : 2015/12/22(火) 11:26:36
    世の中は辛くても、怖くても、簡単そうに過ぎて行ってしまう


    皆が笑っている時に涙を堪えている人がいる

    誰かが幸せだと感じている時、誰かは不幸だと感じている






    エレン「……」

    外の景色が灰色に見えると言う人がいる




    エレン「……自由…か…」


    アルミン「どうかしたの?」

    今は授業中、エレンは1人で空を見ていた。

    その瞬間に自由とは一体なんなんのかと考えていた


    エレン「……いや…授業…つまんねーな」


    アルミン「…………エレン…声が大きい」


    数学の教師がエレンとアルミンを睨み付けていた

    アルミンは困った様子でその場を何とかしようとしたのだが……





    「イェーガーにアルレルト……つまらないなら宿題は多めに出しておくからな」




    エレン「……」


    アルミン「……」




    簡単そうに廻っている世界を生きてる自分達にとっての幸せとは一体なんなんのか………。
  33. 33 : : 2015/12/22(火) 11:27:09
    授業が終わり、昼ごはんを食べるために皆が集まり始めた




    ライナー「エレン…声が大きい」


    ミカサ「流石に驚いた………ふっ」


    ジャン「驚く…つーより……笑けたな」


    ベルトルト「でも、何かあったの?」


    ライナー「そうだぞ?お前、何か嫌なことを隠してるんじゃねーよな?」


    クリスタ「相談しなよ!私達はいつでも相談のるから!」


    ユミル「1回200円だけどな」


    アニ「………ユミル…はぁ」


    サシャ「200円……帰りに色々と食べれます」


    コニー「コロッケ食いたいな」


    エレン「……ははっ、何か……真剣に悩んでるより…」


    エレン「お前らと遊んでると……安心しちまうな」



    ガシャーーーン!!




    屋上の扉を大きな音をたてて開け、屋上に顔を出した人は…





    リヴァイ「……てめぇら」


    エレン「先輩!?」


    アルミン「えっ……何で…殺気…」


    リヴァイ「どこに行ってやがったんだ?」


    ペトラ「(凄い詰まらなそうにしてたもんね)」



    後輩のことが好きなリヴァイは誘って貰えなかった悔しさを全力で出していた




    そんな時に……




    ヒッチ「おまたせ~」


    ミーナ「……どういう状況?これ?」


    マルコ「……わかんない」


    ヒッチ「意味不明…だね」




    リヴァイが無言の圧力でエレン達をイジっている時に集まったヒッチ達

    もちろん、すぐにヒッチ達もリヴァイを誘わなかったことを怒られるのである
  34. 34 : : 2015/12/22(火) 11:27:59
    エレン「リヴァイ先輩……つ、次は必ず誘うので!今回は許してください!!」


    リヴァイ「学校をサボるんじゃねぇよ」


    ミカサ「(理不尽……凄く理不尽)」


    ペトラ「ぷっふ…ふふふっ」


    ライナー「こりゃあ……とうぶん…許して貰えないな」


    クリスタ「許して貰えないけど……先輩って優しいよね」


    ベルトルト「……でも…理不尽」


    ヒッチ「あ~お腹減ったなぁ」


    アニ「(部活の先輩が引退したのに何度も部活に顔だしに来るぐらい鬱陶しい)」









    リヴァイの説教は長く続いたが、皆は少しだけ楽しそうにしていた



    学校で過ごす時間は長く感じるかもしれない



    けれど、本当は早く過ぎているのである



    気が付いていないだけで、想像以上の早さで時間が過ぎているのだ
  35. 35 : : 2015/12/22(火) 11:28:37
    皆はどう思うのだろうか
    皆で過ごす時間は人生で手に入れることができる宝物である




    エレン「よし!今日は気合い入れて晩飯作るぜ!」


    アニ「チーハンで決定?」


    エレン「何でわかるんだよ!?」


    ミカサ「アニはエレンの全てを知っている、そう、全てを知り尽くしている」


    アニ「そうそう……って……ミカサ…あんた…ニヤニヤし過ぎだよ?」


    ヒッチ「彼氏のジャンが変なことを教えたんじゃないの?」


    サシャ「馬野郎ですね」


    コニー「あぁ、馬野郎だ」


    ジャン「お~こら、馬鹿二人組……馬野郎ってなんだよ?おっ?」


    ミカサ「ジャンは優しい、とてつもなく優しい!変なことはしない!!」


    ユミル「おーおー、熱々だな」


    ベルトルト「仲良しだからね」


    クリスタ「(ライナーの頭をナデナデしたい気分)」


    ライナー「(あ~クリスタに頭を撫でてもらいてぇ)」


    ミーナ「……私さ…おつかい…あるから先に帰るね…またね」



    皆を寂しい顔で見ていた少女は1人で先に帰るのであった


    マルコ「……」


    そんな少女の後ろ姿を心配そうに見守っている男の子がいた
  36. 36 : : 2015/12/22(火) 11:29:07
    薄暗くなった夜道を歩く1人の少女




    ミーナ「……」



    自分の周りにいる友達は大好きだし、ずっと仲良しでいたいと思っている




    ミーナ「……私…恋人できる気がしないや」



    コツーーン……



    ミーナは足元に落ちていた小石を蹴った

    小石は小さな音を立ててコロコロと転がっていた




    ミーナ「(誰かにさぁ…好きって言われたいなぁ)」


    ミーナ「クリスタには絶対に勝てないし……負け犬ちゃんだね…ははっ」


    ミーナ「……未練たらたら…」




    ひとり言を言いながら、目的地のスーパーについたミーナは、母から頼まれていた食材を買いに行くのである


    頼まれていた食材を買い終わり、スーパーを出た少女の目の前には知っている男の子がいた





    ミーナ「何してるの?」


    マルコ「その…暗いから……送っていこうと思ってさ」


    マルコ「それに…寂しそうだったから」



    押さえきれない感情は誰にでもある。
  37. 37 : : 2015/12/22(火) 11:30:00
    ミーナ「マルコって自転車だった?」


    マルコ「今日は…実は寝坊しちゃってね、遅刻しそうだったから自転車使ったんだ」


    ミーナ「それじゃあ、私の鞄をお願いしちゃお!!」




    ミーナはマルコの自転車に自分の鞄を乗せてみた

    もちろん、マルコは断らずに笑顔で「いいよ」と答えるのである





    ミーナ「助かっちゃったな!ありがとね!」


    マルコ「いいよ!買い物した物も僕が持つよ?」


    ミーナ「これはダメかなぁ…卵とか入ってるし」


    マルコ「ミーナの家は家族で助け合ってるんだね」


    ミーナ「助け合ってるっていうか……やれることはやる…みたいな?」


    マルコ「助け合ってるよ!それを助け合ってるって言うんだよ」


    ミーナ「うぬ~利用されている?の間違いでは?」


    マルコ「いやいや…仲よし家族で良いと思うけど?」


    ミーナ「マルコってさ、将来は絶対に真面目なパパだね」


    マルコ「ええっ!?」


    ミーナ「それに加えて、子供に甘いパパ!」


    マルコ「そ、そんな感じかな?それって悪いのかな?」


    ミーナ「う~ん、怒らないといけない時は怒らないとね!」


    マルコ「何だか…ミーナが人生の先輩に見えてきたよ」



    マルコは苦笑した。
  38. 38 : : 2015/12/22(火) 16:43:03
    ミーナ「マルコはさ」


    マルコ「え?」


    ミーナ「マルコは優しいから大丈夫だよ」


    マルコ「優しい…かな?」


    ミーナ「優しいと思うよ、優しい人、今は少なくなってるからね」


    マルコ「?」


    ミーナ「付き合ってさ、結婚してから……付き合ってる時は仲良くても」


    ミーナ「結婚生活が続いていけば絶対に嫌な部分って出てくるんだよ」


    マルコ「…」


    ミーナ「私のママも言ってたからね、それでもさ、離婚しないのはさ」


    ミーナ「お互いが好き者同士で、お互いが優しいからだと思うんだ」


    ミーナ「私も、ママやパパみたいな家庭を作れたらいいなって……夢見てるんだ」





    マルコはミーナの言葉に暖かさを感じていた

    そんな、ミーナの横顔を見たときに自然と胸の鼓動が激しくなるのも感じていた




    ミーナ「……」


    マルコ「ミーナは……まださ…」


    ミーナ「?」


    マルコ「ライナーのこと……好きなんだよね」


    ミーナ「ぶっ!?」



    突然の質問にミーナは驚いた
    自分の気持ちを知られていることに驚いたのである
  39. 39 : : 2015/12/22(火) 16:43:30
    ミーナ「な、何で!?」


    マルコ「たぶん…気付くと思うよ?ライナーと話してる時のミーナは楽しそうだもん」


    ミーナ「………マジですかい」




    ミーナは自然と顔に出ていた
    誰にも悟られないよう、自分の気持ちを殺していたけれど

    想い人と話している時、自然と微笑んでしまうのだ

    そんな当たり前のことを、マルコは普段からよく目にしていた

    想い人の恋人であるクリスタ・レンズから奪えるチャンスがあるのなら戦おうとしている気持ちも見抜かれていた




    マルコ「クリスタ……ミーナなら大丈夫だよ!もう少し頑張ってみなよ!」


    ミーナ「無理だよ……クリスタには絶対に勝てないもん」


    ミーナ「学校中の男子が女神様って呼んでるような完璧な女の子だもん」



    自分だけを見てほしいという素直な気持ちがあるからこそ、それが叶わないという現実を突き付けられた時

    自分の今までの行いが意味のないことに感じてしまうのだ
  40. 40 : : 2015/12/22(火) 16:43:53
    マルコ「僕さ…僕なんかの意見が……ミーナの応援に繋がるかはわからないけど」


    ミーナ「?」


    マルコ「僕の親友……ジャンのことなんだけど」


    マルコ「ミーナはジャンと同じで弱い人の気持ちが良く分かると思うんだ」


    ミーナ「ジャン!?私って馬面!?」


    マルコ「違う違う!そういう意味じゃなくて!」



    マルコは誤解だと手を左右に揺らす




    ミーナ「ん~弱い人の気持ちが……難しいね」


    マルコ「例をあげたら、クリスタに対する態度だよ」


    ミーナ「?」



    マルコは自分が思っていたことを素直に伝えるのである
  41. 41 : : 2015/12/22(火) 16:44:25
    マルコ「クリスタにとってライナーは初めての彼氏だと思うんだ」


    ミーナ「…」


    マルコ「だからこそ、皆の前で甘えたい、自慢したいって気持ちがあると僕は思うんだ」


    マルコ「ライナーは男の僕から見ても頼れるし、格好いい男だと思う」


    ミーナ「そう…だよね……うん」


    マルコ「クリスタとライナー、目立つ二人が仲良くしてる姿を見ても……ミーナは嫌な顔1つしないで接しているじゃないか」


    マルコ「僕はミーナのそういう姿か素敵だと思うんだ」



    人間は醜い生き物だと誰かが言っていた

    自分の欲求が満たされなければ不満をもち、その欲求を満たそうとする

    その欲求とは人によって異なる


    金であったり

    名誉や地位であったり

    物や愛であったり

    誰にも縛られない自由であったり

    絶対的な力であったりもする





    ミーナ「そんな事が……素敵な事なの?」


    マルコ「少なくとも、僕には素敵に見えるよ」


    ミーナ「………ありがとう…」


    マルコ「……無理してるなら…話聞くからね?1人で溜め込みすぎちゃ…ダメだよ」



    追いかけていた夢には辿り着く事が出来なかった

    隣に立ちたかった彼の隣には素敵な彼女が既に立っている

    その現実を受け入れているつもりでいた

    でも……本当は……………
  42. 42 : : 2015/12/22(火) 16:44:49
    ミーナ「……マルコがさ…文化祭で撮ってくれた写真…覚えてる?」



    ミーナは財布から小さく切り取られていた写真を出して見せた



    マルコ「懐かしいね!持ち歩いてるんだ」


    ミーナ「この写真さ、お気に入りなんだ」


    ミーナ「……何か…距離が凄く近い気がするんだ」


    マルコ「……」


    ミーナ「ライナーには幸せになって欲しいんだ……素敵な人だからさ」



    誰かの為に動くことができる人

    何かを成し遂げる為に動くことができる人

    何かを成し遂げる為には多くの人に嫌われても良いと思う人




    マルコ「……ライナーは…いつも損な役をかって出るからね」


    ミーナ「そうそう!前もグループで発表会する時にさ!1人で黙々と頑張ってたの見た?」


    ミーナ「周りの皆は何もしてないのに、ライナーは1人で頑張ってたんだよね」


    ミーナ「それなのに……ライナーは先生には誉めてもらえてなかった」


    マルコ「……ライナーみたいに1人で動いて周りを動かそうとしてる人は…他の人から見たら…反感を買うのかも知れない…からかな」




    世の中は理不尽で満ち溢れている
    誰かの為に、愛する人の為に、目標を達成する為に…

    自分の出せる力、全てを出しきって頑張ったとしても

    その努力が認められない時の方が多い





    ミーナ「でも…ライナーにはさ、傷付いた心を癒してくれる……彼女がいるんだよね」


    そう呟いたミーナの顔は、悲しそうな表情をしていた
  43. 43 : : 2015/12/22(火) 21:56:59
    マルコ「ミーナ!2人乗りしよ!ほら!」


    ミーナ「え?」


    マルコ「良いから良いから!卵も割れないように気を付けるから!」




    世の中に強い人間なんて存在しないのかもしれない

    誰もが誰かに助けて欲しいと願っているのかもしれない





    ミーナ「仕方ないな!もうスピードでこいでよね!!」





    この世が勝者と敗者の2人に別けられてしまうのならば




    ミーナ「……」




    私は敗者で良いかもしれない





    マルコ「ミーナ?」


    ミーナ「え?」




    涙を流すことは恥ずかしいことではない

    悔しい時に涙を流し、笑いたい時に笑い、嬉しい時には喜ぶ

    当たり前のことが出来るのが人という生き物の幸せなのかもしれない





    ミーナ「……私さぁ…」


    マルコ「…」


    ミーナ「自分が凄く惨めに思えてたの」


    マルコ「…」


    ミーナ「世の中にはさ、好きになった人にはすでに恋人がいる…なんてさ、当たり前のことだと思ってた」


    ミーナ「今……この瞬間にもさ…既婚者に恋をしてる人だっているんだもん」



    人を好きになることは素敵だと言うけれど、許されない恋や叶わない恋をしている人は素敵なのだろうか
  44. 44 : : 2015/12/22(火) 21:58:05
    マルコ「……」


    ミーナ「私、頑張ったんだよ……頑張って勉強もしたし…クリスタに負けないように……でも…」




    いつだって勝者と敗者が決められてしまう世界は残酷なのかもしれない

    人は悲しいほどに汚れていく
    大切なモノを犠牲にして生きているのかもしれない





    ミーナ「好きになれば…好きになるほどにさぁ……惨めな自分が…嫌いになるの…」


    マルコ「……」



    幸せを掴む権利は誰にでも平等に訪れていく

    しかし、その幸せを手に入れることができる人は必ずしも平等ではない





    マルコ「……ミーナはさ…好きなら好きのままで良いと思うよ」


    ミーナ「え?」


    マルコ「ライナーのことが好きなミーナがさ、ありのままのミーナなんだから」


    マルコ「僕はその気持ちを捨てちゃダメだと思う」




    捨て去ることが次への一歩を進むと考える人がいるだろう

    けれど、必ずしも捨て去ることが正解だとは思えない

    大切な気持ちを捨てずに持ち続けることも強さなのだと考えれないだろうか






    マルコ「ミーナはミーナのままで良いんだよ、自分の気持ちを大切にしてね」


    ミーナ「……マルコも素敵な人だよ」


    マルコ「僕が?ないない!僕は普通の人だよ」


    ミーナ「普通って大切だよ……ふふっ」
  45. 45 : : 2015/12/22(火) 21:58:52
    君は誰を守り、誰を愛して生きていくのだろうか

    ひとり、またひとりと多くの人と出会い別れていく人生という列車

    その出会いの中で素敵な思い出を作り上げていくことが人間の使命かもしれない





    ミーナ「マルコ……ありがとう」


    マルコ「え?……うん…?」



    人を憎んだ記憶は人を愛した記憶よりも強く心に残ってしまう

    憎悪、嫉妬……記憶に残るモノは幸せなことより不幸なことのほうが多い





    ミーナ「あーーー!!私は幸せな事の方が多いぞーーーー!!!!」


    マルコ「ミーナ!?」


    ミーナ「マルコも叫んじゃお!!スッキリするんだからね!」


    ミーナ「ライナー!!!素敵な思い出を作らせてくれて……」


    マルコ「……」


    ミーナ「ありがとう!!忘れないからね、好きになったこと!!!でも、ばいばい!!」





    壊れるほど人を好きになる純情な愛の気持ち

    それが届かなくても、必ず人は成長していくのだろう

    人を好きになった記憶は素敵な思い出となり心に残っていく

    素敵な思い出が人を支える源になる





    マルコ「ねぇ…ミーナ?」


    ミーナ「何?」


    マルコ「今度さ……二人で…遊びにいこうよ」


    ミーナ「へ?」


    マルコ「僕……君のこと好きだから」


    ミーナ「え?」


    マルコ「ミーナの事が気になる…いや……もう、好きだって言い切れる」

    マルコは自転車を止め、自分の気持ちを伝えた




    マルコ「ライナーのこと…好きだって知ってる……こんな時に言うのは卑怯かもしれない」


    マルコ「でも、ずっと前から好きだった……ミーナの優しい所も、素敵な笑顔も!」


    マルコ「僕と付き合って欲しい!!嘘じゃないから!」




    夢の欠片を広い集め素敵な現実を感じよう


    ミーナ「えええ!?ちょっ!」


    たしかな今を感じる、見た目よりも単純で、言いたいことは言えない

    それでも伝えたい本当の心からの気持ち




    マルコ「返事は今すぐじゃなくても良いからさ…考えて欲しいんだ」


    ミーナ「……」



    空を突き抜けていく鳥のように大空を舞う自由を持っている




    ミーナ「ふふっ……ビックリしたなぁ…初めて告白されちゃった」


    ミーナ「私なんかで良いの?」


    マルコ「ミーナ!それじゃあ…僕と…!」


    ミーナ「私は我が儘だけど、よろしくね!」




    怖い夢なら目を覚ませば良い、目を覚ました後が怖いのなら

    愛する人が抱き締めてあげればいい

    人は進んでいく、成長していく

    誰もが気付かぬうちに何かをなくし、何かを手に入れていく

    簡単に過ぎていく時間の中で時に強く、弱く、儚く生きていく



    ミーナ「それじゃあ!さっそくデートの計画ね!!」


    マルコ「うん!!」




    将来、初恋の相手に会ったら伝えたい言葉があります


    素敵な思い出を作らせてくれて、強くさせてくれて……








    【ありがとう】
  46. 46 : : 2015/12/22(火) 21:59:55
    赤く錆びた心を照らす月の光を浴びた2人の男性がいる





    キース「(…………カルラ…すまなかった)」



    同じ気持ちをグルグルと回り、さ迷う一人の気持ち



    キース「……伝えさせて貰うぞ…私しか知らぬ…カルラの気持ちを…」


    キース「……」



    恋をした人が働く職場に友を連れていった事を後悔した

    あの時、連れていかなければ私にもチャンスがあったのかもしれない

    優しく包む彼女の愛を自分だけのモノにしたかった気持ちは嘘じゃない




    キース「グリシャ……特別な…特別な人間が俺は羨ましいよ」


    キース「俺も特別な存在でありたかった…………だからこそ…」


    キース「俺は許せない…お前が……カルラを見捨てて逃げたことを!」


    グリシャ「……」


    キース「カルラが病気を患った時…治せると!治せると言っていた貴様が!!」


    キース「何故だ!特別な貴様が……何故!!何もやらずに逃げた!?」


    キース「グリシャ…お前なら……治せたのではないのか!?」


    グリシャ「……キース…俺には……治せなかった」


    グリシャ「特別なんかじゃなかった…俺も……特別じゃないんだ」




    人は2つの種類に分けることができる
    天才と凡人の2つに分けることができる

    凡人は天才に勝つことができない、そう言われ続けてきた

    勉強、スポーツ、恋愛、人生の進み方……

    あらゆる面で天才と凡人に分けられてしまう






    グリシャとカルラの結婚式、キースは祝福ができなかった





    『二人ともおめでとう!お似合いだ』


    『グリシャが結婚するとはな!』


    カルラ『ふふっ……素敵な人と結婚することができました』


    グリシャ『私もだよ…幸せにしてみせる』


    『二人はどこで出会ったんだよ?』


    グリシャ『キースと二人で……キース?』





    私はその場を去ることで、自分の存在を照明することができなかった
  47. 47 : : 2015/12/22(火) 22:00:40
    テレビの向こう側で続いている戦争
    今日もどこかで多くの人間が命を落としていく




    キース『貴様ら!特別な人間になれ!!特別な人間になるために学校にこい!!』


    友に恋を寄せていた女性をとられた私は、生徒に特別な存在になれと教育していった


    この世はどれだけ人を愛したではない、特別な人間が幸せになっていくのである


    そう、自分に言い聞かせて自分を正当化していたのである






    カルラ『キース』


    キース『カルラ……?』


    そんな私の評判は落ちていく一方だった

    そんな私を心配したカルラが様子を見に学校に足を運んでくれたのだ




    キース『………その子は…』


    カルラ『エレンです!子供を授かったんです』


    キース『………』


    カルラ『キース…少し冷静になって考えてみて』


    カルラ『あなたは立派な教師なんだから、昔みたいな優しさと強さで子供に接してあげることが、あなたの教育方法なんでしょ?』


    キース『カルラ……それでは生きていけないのだ…この世は特別な人間が幸せになれるのだ』


    カルラ『違うわ』


    キース『何がわかる?………特別な男と一緒になった!お前が!!そのお前に何が分かると言うんだ!?』


    キース『特別な人間が!特別な生徒を作ることが求められているんだ!』


    キース『その子もだ!特別な男の子供なら!その子供も特別に育つだろうな!!!』





    未来と過去に行くことができるとすれば、皆はどっちに行きたい?

    未来にいき、未来を見て自分が失敗しない選択を選ぶか

    過去に行き、過去の過ちを止めさせる方を選ぶか

    私は過去に行き、カルラに謝りたい
  48. 48 : : 2015/12/22(火) 22:01:15
    グリシャ「………キース…カルラの病気は………俺にも治せなかった」


    グリシャ「絶望したよ…今まで名医だと言われていた自分が……自分の愛する妻を救えなかったんだ」


    グリシャ「この手で!妻と子供を守っていくと決めていたのに!」


    グリシャ「特別…なんかじゃないんだ……特別なら治せた…それなのに……俺は…」



    握った拳の上に涙が落ちていく
    頬をつたり、地面に落ちていく涙は儚く散っていく


    声にならない叫びが込み上げてきてしまう




    キース「………エレンが…あの子が私のいる学校に来たとき」


    グリシャ「?」


    キース「名前を見る前に、すぐにお前たちの子供だと知ったよ」


    キース「グリシャ……何故だかわかるか?」


    グリシャ「………わからない…何故だ?」



    キースは月を眺めながら答えた





    キース「瞳が……お前と同じだったからだ……お前と同じ強い瞳……そして、母と同じ優しさを感じた」


    グリシャ「………」


    キース「あの子は両親の愛を短い間しか受けてこられなかったんだ…あの子…は……母親の気持ちすら知らないんだ」


    グリシャ「………キース…頼む……あの子…エレンに………エレン…に………」


    グリシャ「カルラの気持ちを……伝えてやってくれ…」





    人は勝者と敗者の2つに分けられるなら、敗者よりも勝者を目指すだろう

    けれど、勝者であることが本当に幸せかどうかはわからない

    人は歩いていく生き物である
    歩いて止まって、ときどき寄り道をして、遠回りをして笑って泣きながら成長していく

    それが普通の人間であると私は思う
  49. 49 : : 2015/12/22(火) 22:01:43
    月の光を浴びながら物思いにふける少年がいた



    エレン「………」


    彼は明日、母の気持ちを母と父の友である人から聞く約束をした

    聞きたい気持ちと不安が重なりあって押し潰されそうになっていた






    エレン「………クロ…夜中…の散歩に行かねーか?」


    クロ「わん!!」


    エレン「そうこないとな!」





    夜の闇に紛れ、少年は走り出した
    いつも朝、学校に行く道を犬と一緒に駆け抜ける

    心の中にあるモヤモヤした感情を忘れようと走り出す

    自分が自分であり続けるために戦い、気張っていた

    群れずに自分一人で生きていくと決めていた少年の周りにはいつのまにか多くの仲間が集まっていた
  50. 50 : : 2015/12/22(火) 22:02:15
    息がきれるまでひたすら走った
    気が付けば真っ暗な夜空に吸い込まれるのではないかと感じるほど夜空が近くに感じていた






    エレン「はぁ…はぁはぁ……はぁ…」


    エレン「母さん…俺……さ…まっすぐ立ててるのかな…」


    エレン「………何かさ…わかんなくなってきたよ…もう……本当にさ…ちくしょう」




    悔しさと悲しさ、自分でもどんな感情なのかがわからない気持ちで押し潰されかけていた





    アルミン「真夜中に遊んでるヤンキーを発見しました」


    クリスタ「ヤンキー犬も一緒だね」


    アニ「家から出てく音がしたから気になって来てみたら……まったく」


    ライナー「エレン、お前は結婚したらアニの意見に反論しない方がいいな」


    ユミル「したらボコボコにされるだろうな」


    アニ「不倫しない限りボコボコにはしないから安心しなよ」


    ミカサ「その心配は不毛、エレンはアニが大好き」


    ジャン「むしろアニしか見てねーよな」


    ベルトルト「ふあ~眠たい」


    サシャ「眠気覚ましに揚げたポテト食べますか?」


    コニー「ポテトチップスってそんな名前のがあるのか!?」


    ヒッチ「ないから、揚げたポテトって…揚げて作るんでしょ」


    エレン「は?」



    目の前には友が集まっている、自分がここにいることは知らないはず

    それなのに来てくれたのだ…
  51. 51 : : 2015/12/22(火) 22:02:41
    エレン「お前ら…何やってんだよ」


    アニ「いやいや、それさ……私達の台詞だよね」


    ミカサ「こんな時間に何をしてたの?」


    ベルトルト「何か抱えてるんでしょ…一人で抱えてると体壊すよ」


    コニー「えっ…エレン何か抱えてるのか!?俺には何も見えないぞ!?」


    ライナー「………」


    ジャン「コニー、ちょっと静かにしてろ」


    コニー「エレンが何も抱えてないのが見えないのは俺が馬鹿だからか!?」


    サシャ「パリッ…バリバリ」


    ユミル「私にもよこせ」


    クリスタ「私はアイスとか食べたいなぁ」


    エレン「な、何だよ…俺はクロの散歩をしに来ただけで……」


    アニ「………ミカサ」


    ミカサ「了解した」




    ミカサはクールな顔になりエレンを見つめた

    その瞳は獲物を狩る狩人のような瞳だ
  52. 52 : : 2015/12/22(火) 22:03:59
    エレン「ミカサ……さん…ちょっと…お前な!怖いぞ!」


    ミカサ「あなたが抱えてる悩みはなに?」


    エレン「いや…別に」


    ミカサ「私達は仲間、ので…エレンの味方になれる、いや、なる!」


    ジャン「(アニよりミカサの尋問の方が迫力あんだよな)」


    アルミン「(ミカサって先生になったらナメられない先生になるだろうな)」



    獲物を狩るような瞳で見られた少年は重たい口を開き始めた





    エレン「………はぁ…母さん…の事を知ってる人と話すんだよ」


    アニ「………」


    ライナー「一人で抱えてるとな、ハゲるぞ」


    ヒッチ「ぶっ…やべっ……そのイケメン顔でハゲかと思うと…ぶふっふ」


    エレン「まだ大丈夫だろ!!」


    アニ「エレン……皆、あんたの味方なんだからさ」


    アルミン「言ってよ、少しは気持ちが楽になると思うよ」


    ジャン「マルコとミーナは寝てるみたいだけどな」


    クリスタ「でも、私達はいるからさ!」


    ユミル「これは命令だ…言え!」


    ベルトルト「それは……リヴァイ先輩の真似だよね?」


    サシャ「似てますね!言え!エレン!言ってください!命令だ!です!」


    エレン「………」




    最近、安心することができなかった
    毎日が怖くて生きているのが精一杯だった





    エレン「………」


    エレン「キース先生がさ…俺の両親の知り合いみたいなんだよ」


    エレン「どんな関係なのか……俺には何もわからないけど…」


    エレン「母さん……母さんの気持ちを俺に伝えたい…知る権利があるって言い出したんだよ」




    その名前にその場にいた皆が驚いた様子を見せる

    自分達が通っている学校の怖い先生であったからだ
  53. 53 : : 2015/12/22(火) 22:04:34
    自分達にはまったく検討もつかないエレンの抱えているモノ

    そんなエレンを夜空は淡々と見つめている




    エレン「お前たち……補導されちまうぞ」


    ジャン「お前が言うか?」


    アルミン「たまには良いよ、こういう刺激の強いこともさ」


    ヒッチ「私は好きだよ、こういうの」


    ベルトルト「何だか漫画とかドラマみたいだよね」


    ライナー「ははっ……世の中は理不尽で固められてるからな」


    ユミル「どうしたよ、ライナー兄貴母ちゃんよ」


    ライナー「そのあだ名は辞めてくれよな」


    クリスタ「ライナー?どうしたの?」


    エレン「お前がそんなこと言うと不気味だな」


    アニ「確かにね」



    エレンの話を聞いていたライナーが突然、考えていたことを口に出した
  54. 54 : : 2015/12/22(火) 22:05:00
    ライナー「エレンみたいによ、理不尽な使命を背負って生まれてきた人間って………たくさんいると思うんだよ」


    ライナー「虐待にあってる子供に、社会から迫害されちまってる奴ら」


    ライナー「戦争やってる国なんかよ、俺達と同じ年のガキが人を殺してるんだぜ?」


    ベルトルト「………」


    ライナー「好きで嫌われてる訳でもねーし、好きで人を殺してる訳でもねぇ」


    ライナー「皆……一人で闘ってるのかもな…自分自身とよ」





    世界では多くの人間が何かと闘っている

    その相手は人間であったり、モノであったり、乗り越えなくてはならない壁かもしれない

    平和な国にも闘わなくてはならないモノは存在している

    家族の為に働く親、恋人の為に働く人、自分自身の為に働く人

    乗り越えなくてはならない壁にぶつかり、打ちのめされた人

    今日もどこかで多くの人間が傷付き、傷付けあいながら生きている

    自然の摂理のように………
  55. 55 : : 2015/12/22(火) 22:06:04
    クリスタ「………1人じゃないよ」


    アニ「………」


    ベルトルト「………」


    ライナー「クリスタ?」


    クリスタ「どんなに残酷な世界だったとしても、絶対に1人じゃないよ」


    クリスタ「友達がいて…家族がいて……支えあいながら生きてると思うんだ」


    クリスタ「どんな重たい使命を背負っていたとしても、絶対に1人じゃないよ」


    ミカサ「(女神様に見えてきた)」


    ジャン「神様」


    アルミン「女神」


    ライナー「結婚する」


    ユミル「………それじゃあ、エレンよ…クリスタの言葉に私の意見を足させてもらうよ」


    エレン「?」


    ユミル「まぁ、お前にはアニがいるから大丈夫だと思うけどよ」


    ユミル「何か困ったことがあるなら、一人で抱えんじゃね~よって事を知って欲しいな」


    エレン「………」


    ユミル「それで……これはよ、友達…あ~似合わないけどよ」


    ユミル「親友としてな……私の願望何だが………」








    ユミル「お前……胸張って生きろよ」





    多くの人間が自分を隠して生きている

    汚れた世の中で生きていく人間という生き物が生きていくのに辿り着いた生き方だろう

    悪いことではない、そうしなければ生きていくのに難しい世の中なのだから

    信用できる者、信用できない者……世の中は理不尽で成り立っている

    そんな世の中で生きていく人間は弱く儚い存在かもしれない

    けれど、忘れてはいけないことがある

    自分が自分であり続けるために自分だけは絶対に信用しなければならない
  56. 56 : : 2015/12/22(火) 22:08:41
    夜空があれは青空も存在する
    あの夜から3日が過ぎた…………






    コンコン…


    ガチャ



    ノックを澄まし、扉を開けた少年の前には自分の知らない母の気持ちを知っている男が立っていた




    エレン「失礼します」


    キース「………よく来たな」


    エレン「今日、親父に会いに行きます…その前に…母さんの……」


    キース「………私は昔…過ちを犯したのだ」


    エレン「………」


    キース「お前の母、カルラとは仲の良い…知り合いだった」


    キース「そして…お前の父、グリシャとも友人である」


    エレン「…」


    キース「私からしてみたら……グリシャは特別な人間だ」


    エレン「特別?」


    キース「人は天才と凡人の2つのタイプにワケられる……俺は…凡人のタイプだ」




    キースは自分が過去にやっていた教育方法、エレンの母であるカルラに無礼な態度をとってしまったことを話した





    エレン「………特別な…人間」


    キース「………私は……特別なら幸せになれる、特別な存在でありたい…そういう人間なんだ」


    エレン「……俺も…そうです……なぜ…1人なのか…どうして…嫌われないとダメなのか…」


    エレン「それは俺が特別な人間じゃないからだと思っていました……俺は悪い方の意味で特別な人間なんだと」


    エレン「………………」


    キース「………」


    エレン「けど、その気持ちが変わってきたんです」





    過去にいじめられ、強くあらねばならないと考え

    意気がって、強がり、気高くあろうとした

    それで得ることができたのは【孤独】であった






    エレン「恋人に……仲間に…信頼できる大人達に出会うことができた」


    エレン「俺は…特別な人間になりたい……けど、俺は感謝しきれないぐらいの幸せを得ることもできた」





    そう強く答える少年の瞳に、キースは少年の父親であるグリシャの瞳が脳裏を横切った



    キース「お前の……母である…カルラは…こう言っていた」




    キースはエレンにカルラの気持ちをエレンに伝えた

    その言葉を聞いたエレンは教室から見ることができる大空を見上げ、涙が流れないように強がった
  57. 57 : : 2015/12/22(火) 22:09:13
    今日も時間は簡単に過ぎていく
    必死に今という時代を生きている者達は時に悲しみを背負う

    悲しみを忘れようと幸せを求める
    その幸せを手にする為に、何かを犠牲にしてしまう

    強く、気高く生きようとしている者は誰よりも寂しがりである






    キーーーーーーーン……



    大空を飛んでいく飛行機がある男を別の国に連れていこうとしている







    グリシャ「………」


    エレン「………」



    守るべきモノの為に、人は勝者と敗者の2つの存在を作り出す







    エレン「親父、俺は行かない……俺はここに残る」


    エレン「将来、やりたいことは決まってないし………高校出た後も何するかは決まってない」


    グリシャ「………」


    エレン「それでも…俺はここに残って……ここで生きていきたい…大切な皆と一緒に…」





    悲しみも苦しみも聞こえない世界
    痛みも叫びも誰かに届かない世界

    そう、思っていた

    1人で生きていく、仲間を心から信頼しきれていなかった

    そんな過去の自分とはサヨナラしなければならない

    風が通り過ぎていくように、明日も通り過ぎていくのだから







    エレン「親父」


    グリシャ「ふふっ……逞しく、大きく育ったな」


    グリシャ「この日本は……エレン、お前にとって素敵な場所なのだな」



    グリシャはエレンの後ろを指差し、エレンの大切な仲間が心配で来てくれていることを伝えた





    エレン「あいつら……」


    グリシャ「行きなさい…そして強く、私のように家族を守れなかった男になるな」


    エレン「親父は?何処に行くんだよ」


    グリシャ「私は…医者だ……救える命を救うことが……カルラの望みのような気がする」


    グリシャ「………一番はお前の幸せだ…エレン…高校生活をバイトで終わらせるなよ」


    グリシャ「勝手で悪いが、金を振り込むようにしてある」


    エレン「………」


    グリシャ「幸せになれ、困ったことがあれば……」


    エレン「親父……帰ってこいよ…ちゃんとな」


    グリシャ「………ありがとう」








    父は助けを求めている人間の住む国へ、息子は愛する仲間と恋人がいる国へ




    それぞれの道を歩いていく………










    グリシャ「……」



    リヴァイ「………」



    グリシャ「君もエレンの友達かな?息子を宜しく頼む」


    リヴァイ「あぁ」


    リヴァイ「………心配する必要はねぇ…あいつの周りには仲間がいる」




    そう言い残し、リヴァイはエレン達の方を目指し、歩き始めた







    グリシャ「(心配するさ……これでも…私は…)」



    グリシャ「父親なのだから…だけど……安心したよ」







    強い心を持った仲間、美しい心を持った恋人、強く優しい心を持った先輩……








    グリシャ「カルラ……エレン…行ってきます」






    グリシャは新しい人生のスタートラインに立ち、その足を進めていった

    その姿は強さと優しさを背負った男の姿であった
  58. 58 : : 2015/12/22(火) 22:10:21
    人生は様々な選択に迫られる
    悔いのない選択など存在しないだろう






    エレン「お前らな、ビックリしたぞ」


    アニ「恋人を残して1人で行こうとするエレンが悪い」


    ミカサ「アニを泣かすのなら…ズタズタに…ふふふっ」


    エレン「おいおい」


    ライナー「ちなみによ、兄ちゃん2人もズタズタにするからな」


    ベルトルト「うん!」


    ユミル「怖い…ベルトルさんの笑顔」


    クリスタ「アニ想いの素敵なお兄ちゃんだね!私の彼氏だけど!」


    ジャン「(クリスタが甘えたがってるぞ…ライナー!)」


    サシャ「それにしても!お腹減りました~!!!」


    コニー「そういや…もう昼過ぎてるもんな」


    ヒッチ「んじゃあ、今からお昼食べに行こーよ!」


    アニ「賛成」


    ミカサ「私も賛成」


    マルコ「僕もお腹減ったな」


    ミーナ「私も!だから決定ね!」


    リヴァイ「仕方ねぇ…………奢ってやる」


    ペトラ「私も先輩として奢るよ」


    サシャ「いやったーーー!!!!!」



    エレン「………ははっ!!」






    後悔した選択は数え切れないほどしてきた

    何度も何度も悔やんできた
    その後悔は結果が出た後に気付いた

    特別な存在でありたいと考えていた






    アニ「なに笑ってるの?」


    エレン「俺は幸せだって思ったんだよ」




    恋人の愛、親友の言葉、憧れの先輩の後ろ姿……





    母の気持ち








    キース『お前の…母である……カルラはこう…言っていた』








    カルラ『特別じゃなきゃいけないんですか?絶対に人から認められなければダメですか?



    私はそうは思ってませんよ



    少なくもとこの子は…


    偉大になんてならなくてもいい



    人より優れていなくたって……



    だって…見てくださいよ




    こんなに可愛い



    だからこの子はもう偉いんです




    この世界に生まれてきてくれたんだから』
  59. 59 : : 2015/12/22(火) 22:13:34
    風が少年の横を通り過ぎていく
    少年は青空を見つめ、大きく深呼吸をした





    エレン「………」




    空には翼を広げ飛んでいる鳥の姿があった

    少年は自由に空を羽ばたく鳥の姿を見ると、ある言葉が頭をよぎった





    エレン「………自由の…翼」


    アニ「え?」


    エレン「ははっ」


    アニ「エレン?大丈夫?」


    ミカサ「これはダメ……アニ、今すぐにでも人工呼吸をする必要がある」


    アニ「なっ!?」


    ジャン「顔真っ赤になってるアニを久し振りに見たな」


    エレン「(大丈夫だ……これからも生きていける)」


    アニ「エレン?大丈夫?」


    エレン「あぁ、俺は大丈夫だよ…皆がいるし……何より…」

    俺にはできる

    皆がいて支えてくれる

    そして、俺も皆を支えて生きていきたい

    俺にはできる

    なぜなら俺達は生まれた時から皆、特別で………








    エレン「自由だからな!!」



    少年の背中の傷は薄くなってきた


    心の傷が癒え始め、1人で背負ってきた重みがなくなったからかもしれない


    人は生きていく中で傷付き、傷付けあいながら生きていく


    笑う人がいれば、泣く人もいる


    金持ちがいれば、貧乏な人もいる


    全ての人が平等など有り得ないだろう


    それでも、生まれた時、母と父の愛を受けてこの世界に生まれてきた


    日々、成長していくなかで喜びや悲しみ、痛みを知りながら大人になっていく


    子供だった自分達がいつか、大人になりこの世界を生き、次の世代に語っていくのだろう






    私たちの宝物を


























    私たちの宝物
    ――Fin――































    皆様へ
    エレアニシリーズをここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます

    エレン「本当はさみしかった…」

    を執筆し始めて、ここまで多くのストーリーを書いてこれたのも皆様の暖かいコメントのおかげです

    そして、自分が最後の話で絶対に書きたいと思っていたことが【母の愛】です

    進撃の巨人でカルラだけでなく、アニの父がアニに帰ってきてくれと頼むシーン

    エレンが大きな岩を使い壁を塞ぐときに娘の為に、家族のためにと戦う兵士の姿がありました

    エレアニシリーズは甘いバカップルなエレン達のはちゃめちゃな高校生活を描いてきましたが、どうしても最後はこのような話で締め括りたいと考えていました

    自分が最後に書きたかった内容でこのシリーズを終らせることができ、自分自身は納得できています

    これも皆様の暖かいコメントのおかげです

    もう1度と書かせていただきます

    本当にありがとうございます

    そして、私生活の方が忙しくなり、自分自身でやらなくてはならないことが多くなってきていました

    精神的に追い詰められ、私生活を過ごすのが精一杯でこちらに来ることが少なかったのでフォローなどを返すのが遅くなり、すみませんでした

    エレアニシリーズはこの物語で終わりとさせていただきます

    長い間、応援してくれた皆様、読んでくれた皆様、本当にありがとうございました

    もし、次の作品を書く時間や余裕ができたら新しい作品も見ていってください

    このシリーズを見てくださった皆様、本当にありがとうございました。
  60. 60 : : 2015/12/22(火) 22:23:12
    お疲れ様です!EreAni&88。


    エレンとアニシリーズは、私がこのssnoteに来るきっかけとなる最高のシリーズでした!

    貴方の作品は、私にとって永遠の宝物です!

    あなた方執筆する次回作に全力で期待してます。




    ――――――――――――――――――――――――直方正典より
  61. 61 : : 2015/12/22(火) 22:30:53
    >>60

    正しくは、×あなた方○貴方のです。

    誤字ってしまって大変申し訳ありません。
  62. 62 : : 2015/12/22(火) 23:06:43
    お疲れ様です!
    とても楽しませてもらいました!
    次回は社会人編でも……勝手に期待してしまっている自分がww
    また私生活が落ち着いたら時間のあるときでもいいのでがんばってください!
    本当にお疲れ様です!
  63. 63 : : 2015/12/23(水) 00:25:10
    直方正典さん
    コメントありがとうございます
    最初から読んでもらえて本当に嬉しいです!多くの作品にコメントをしていただいたり、スターをつけていただいたり、励みになっていました!本当にありがとうございます!!私も直方正典さん達、皆さんに読んでもらえた事が私にとって宝物です!


    名無しさん
    コメントありがとうございます
    社会人になったエレアニ!そんな彼等の物語を作っていけたら本当に幸せなんですけどねw時間に余裕が持つことができたら次の作品も頑張っていきます!読んでいただき、ありがとうございます!
  64. 64 : : 2015/12/23(水) 09:41:43
    これで最後だと思うと少し寂しいですが。
    何よりもこんな素晴らしい作品を、読ませて
    頂いたことに、何よりも感謝です!
    コメントはしてないんですけど、実は初期作品
    が書かれ出した時から読んでます笑
    こう思えばすごく長かったです。
    失礼を承知で!

    おつかれ!
  65. 65 : : 2015/12/23(水) 21:55:06
    黒夜叉さん
    コメントありがとうございます
    初期の方から読んでもらえてて本当に嬉しいです!!ありがとうございます!!自分がエレアニシリーズをここまで書いてこれたの黒夜叉さんのように読んでくれる方々がいたからです、本当にありがとうございます!!
  66. 66 : : 2015/12/24(木) 20:01:58
    お疲れ様でした。
    ここまで素晴らしい作品を見れたことがとても嬉しいです。
    死んだカルラの優しさが身をしみて
    伝わってきました。
    約2年間、本当にお疲れ様でした
    このシリーズは終わりですが、
    また違う次回作に期待しています
  67. 67 : : 2015/12/25(金) 17:46:35
    約2年、本当にお疲れ様でした!

    甘くて1人でにやけてしまうそんな最高な作品に出会えて本当に良かったです。

    エレアニが見られなくなり、少々寂しくなりますが何度も読み返しに来ますからね?覚悟して下さい(何をだ

    完結まで観れた事を本当に嬉しく思います。ありがとうございました!
  68. 68 : : 2015/12/26(土) 00:20:39
    とてもいいシリーズでした!
    エレアニとてもよかったです!
    お疲れ様でした!
  69. 69 : : 2015/12/26(土) 10:22:30
    エレアニ支援隊さん
    コメントありがとうございます
    読んでもらえて本当に嬉しいです、カルラの気持ちを感じて貰えたことが私にとって一番嬉しいことです!
    約2年間、このエレアニを続けてこれたのもエレアニ支援隊さんの支援のおかげです(笑)暖かいコメントありがとうございます!!

    エレアニジャスティスさん
    コメントありがとうございます
    ニヤけてもらえると言って貰えて本当に嬉しいです!!原作だとエレンとアニは敵対関係になってしまっているので、SSでは仲良くしていて欲しいという気持ちで書いていました♪最後まで読んでくれて本当にありがとうございます!!お互い私生活が忙しくなる身ですが、負けないように頑張りましょうね!!

    名無しさん
    コメントありがとうございます
    エレアニのシリーズを楽しんで貰えて本当に嬉しいです!!この最後のエレアニも読んでくれてありがとうございます!もし、何もやることがなく、暇な時間がありましたら今までのシリーズを読みにきてくださいねw
    暖かいコメントをありがとうございます!!
  70. 70 : : 2015/12/26(土) 20:09:39
    終わってしまうんですね。
    さびしいです。
    初期から読んできて、面白かった物語は、久しぶりでした。
    また、番外編で書いてほしいです。
    お疲れ様でした。
  71. 71 : : 2016/01/01(金) 21:31:29
    名無しさん
    読んで頂き、ありがとうございます!
    一番最初の話から書き出して多くの方に読んで頂き、コメントを貰えていたのがここまで書けた理由です!本当にありがとうございます!!最後の話も楽しんで貰えて嬉しいです!!ありがとうございました!!
  72. 72 : : 2016/01/06(水) 03:59:04
    今までお疲れ様でした!
    終わってしまうのは寂しいです(T ^ T)
    できることなら番外編を作って欲しいです!
    エレン達に幸あれー!
  73. 73 : : 2016/01/06(水) 17:26:48
    名無しさん
    コメントありがとうございます
    自分もこのシリーズは書いてて本当に楽しかったです!!ほのぼのしてる進撃キャラを想像すると何だか楽しくなってきてたんですw
    時間が少なくなり、最後まで書けるかな…ってなってたのですが、名無しさんのように読んで頂いた読者の皆様のおかげで書けました!!本当にありがとうございます!!また私の書いたSSが目に止まったら是非見ていってください!
    暖かいコメント本当にありがとうございました!!
  74. 74 : : 2016/01/06(水) 23:09:03
    お疲れ様です!
    最高のシリーズでした!
    また新しくエレアニシリーズを書いて欲しいです!
  75. 75 : : 2016/01/07(木) 10:03:27
    ヴァイス・イェーガーさん
    コメントありがとうございます
    このシリーズを楽しんで貰えて本当に嬉しいです!!自分もこのシリーズは書いてて楽しかったんですwですので、そう言って貰えると本当に嬉しいです!ありがとうございます!!
    もし、別のシリーズを書くときがありましたら、楽しんで貰えるような作品にするのでまた見ていってください♪暖かいコメントありがとうございました!!
  76. 76 : : 2016/01/12(火) 03:59:56
    お疲れ様でした本当に笑いあり涙ありの本当にいい作品でしたこれからも無理しないで頑張ってください応援してますd(ゝω・´○)
  77. 77 : : 2016/01/15(金) 01:52:13
    クッキーさん
    コメントありがとうございます!
    このシリーズを楽しんでもらえたのなら良かったです!暖かいコメントをくださる皆様のおかげでここまで書いてこれました!本当にありがとうございます!
  78. 78 : : 2016/01/19(火) 01:43:57
    あなたのSSにコメントが書けるなんて・・・!!今年はとても幸せな年になりそうです(笑)
    このシリーズ・・・もう終わってしまうんですね・・・とても悲しいです!!
    今までありがとうございました!!
    こんなに素晴らしいSSを・・・!!
    シリーズが終わっても、私は何回でも見ます!!
    そして、人気ユーザーランキング(総合)で、絶対三位から、一位に・・・!!

    長文すみません (><)お疲れ様でした♪
  79. 79 : : 2016/01/19(火) 19:42:38
    エレアニファンクラブさん
    コメントありがとうございます!コメントで幸せになって貰えるのならぜひともコメントしてくださいw
    このシリーズを楽しんでもらえて良かったです!また暇なときや時間潰しにでも見にきてください!暖かいコメントありがとうございます!
  80. 80 : : 2016/01/22(金) 23:31:48
    なんだか、家族が一人死んだみたいな感覚です・・・ とっても寂しいです・・・
    私は2年前ほどから見ていました それで、最初に見た作品が、このシリーズの一作目でした それを見て、「SSってすごく面白い!!」と思い、書いたり見たりしてきました 

    本当に、今まで、本当に、本当にありがとうございました!!!!
  81. 81 : : 2016/01/24(日) 13:33:19
    お疲れ様でした!ここに来たのは約9ヶ月ぶりなのですが、今日ふとssnoteを見たくなり来てしまいました。そして、やはり私にエレアニの良さを教えてくださったEreAniさんのところに真っ先に見に行きました。まさか終わるなんて想像もしていなかった私には衝撃です。そして私事ですが受験勉強を始めなくてはいけない年頃になっている私に、進撃の巨人を通して様々なことを教えてくださったことに感謝しております。そしてこの作品にて今しかない学生時代を楽しもうと改めて感じることができました。本当にお疲れ様でした!!
  82. 82 : : 2016/01/26(火) 14:29:02
    名無しさん
    コメントありがとうございます!
    自分のSSを読んでくれて、そんなふうに思ってもらえるなんて書いてる自分にとって本当に嬉しい限りです!このシリーズを楽しんでもらえたのなら、今まで書いてきた自分も本当に達成感でいっぱいです!こちらこそ、暖かいコメントありがとうございました!

    まり♪さん
    コメントありがとうございます!
    お久しぶりです!お元気でしたか?まり♪さんが色んなSSにコメントくださったのを覚えてます!まり♪さんが思ってくれたことは自分にとって本当に嬉しいことです(泣)学生時代にしかできない事はたくさんあるので、その楽しさを感じて貰えて本当に嬉しいです!
    そして、まり♪さんは受験の時期なんですね!私も通ってきた道なので、凄く緊張したり不安になったりすることもあると思いますけど、できることを精一杯頑張ってください!頑張った分だけ力になってくるはずです♪私も就職活動で頑張るので!お互い頑張りましょうね!暖かいコメントありがとうございました!
  83. 83 : : 2016/01/26(火) 22:43:50
    お疲れ様でした。
  84. 84 : : 2016/01/27(水) 00:20:25
    名無しさん
    コメントありがとうございます!
  85. 85 : : 2016/01/27(水) 18:34:01
    今までお疲れ様でした!!!!
    SSでこんなに号泣したのは初めてでした。特にいじめられた経験のある自分としては星空の下のミカサのシーンが…。皆さんと同じくエレアニシリーズが終わるのはさみしいですが、今までたくさんの感動と笑いをありがとうございました!!!!!!次回作期待してます!!!!!
  86. 86 : : 2016/01/28(木) 02:45:00
    ユミル&アニLOVEさん
    コメントありがとうございます!お久しぶりです!そう言って貰えて本当に嬉しいです!
    そして、ユミル&アニLOVEさんも辛い体験をされていたのですね・・・辛かった記憶もあると思います、でも、絶対にその分!幸せなことが待ってると思います!お互いこれから頑張って楽しい思い出をいっぱい付くっていきましょうね!暖かいコメントありがとうございました!
  87. 87 : : 2016/02/08(月) 23:23:49
    終わりか…寂しいですね…
    一番最初の作品から全て見てましたwどれも良い作品だったので、とても寂しいです
    これからもSSをかく事があったらいつでも期待してるので、頑張って下さい!
  88. 88 : : 2016/02/17(水) 18:50:53
    終わってほしくないなあ。
    番外編を書いてくださることを強く願って…
  89. 89 : : 2016/02/23(火) 23:52:14
    名無しさん
    コメントありがとうございます
    一番最初から読んで頂き、本当にありがとうございます!このシリーズは自分にとっても一番楽しく、力を入れていたので、楽しんで貰えて心から嬉しいです!暖かいコメントありがとうございます!

    名無しさん
    コメントありがとうございます
    ここまで書いてこれたのも皆さんの暖かいコメントがあったからこそです!本当に支えてください、ありがとうございました!また番外編を書ける余裕があり、書くことができたら読んでください!本当にありがとうございました!
  90. 90 : : 2016/03/04(金) 22:41:29
    素晴らしい作品をありがとうございました!いつかこんな話が自分でも書けるといいな笑これからも頑張ってください!
  91. 91 : : 2016/03/09(水) 11:26:55
    刹那 エレアニ大好きさん
    コメントありがとうございます!最期の話を読んで頂いて嬉しいです!
    刹那 エレアニ大好きさんも執筆活動頑張ってくださいね~!時間が取れた時に読みにいきますね!
  92. 92 : : 2016/03/09(水) 23:03:45
    まってます!
    番外編がでることを!
    全カップル一つづつ欲しいなぁ笑
  93. 93 : : 2016/03/09(水) 23:05:00
    後この作品を見る人が18巻を既読していることを祈っています笑笑
  94. 94 : : 2016/03/13(日) 19:08:10
    かいさん
    コメントありがとうございます!
    番外編ですかwただいまめちゃくちゃ大変な時期になっておりましてw色々と落ち着いて時間がとれたら書くかもしれません!もし、書いたらその時は宜しくお願いします!
    た、たしかにw18巻を読んでてほしいですね!笑
  95. 95 : : 2016/04/01(金) 23:21:27
    終わらせないで続き書いて欲しいなぁ…
    すごい寂しい…
  96. 96 : : 2016/05/03(火) 00:58:47
    http://www.ssnote.net/archives/45628

    宜しければお付き合いお願いします。
  97. 97 : : 2016/05/03(火) 20:59:26
    遂に!
    待ってましたよ!
  98. 98 : : 2016/05/04(水) 00:52:32
    名無しさん
    コメントありがとうございます!楽しんで貰えたら嬉しいです!
  99. 99 : : 2016/05/05(木) 01:38:41
    わざわざありがとうございます!
    それぞれの優しさが伝わってきて楽しかったです!
    遠回しな表現にしたつもりですが、
    ネタバレ感が出ていたら消して下さい。
    長文失礼しました
  100. 100 : : 2016/05/05(木) 10:06:36
    名無しさん
    コメントありがとうございます!
    暖かいコメントありがとうございます!そう思って貰えると本当に嬉しいです!自分が書いたSSが読んで貰えると本当に嬉しいです!本当にありがとうございます!

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著者情報
ani45

EreAni&88★

@ani45

この作品はシリーズ作品です

エレンとアニ シリーズ

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