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ダンガンロンパinカジノシティ

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  1. 1 : : 2020/07/29(水) 03:30:46
    久しぶりの投稿です!!

    ※駄文注意

    ※キャラ崩壊注意


    それでも良ければ楽しんで!!
  2. 2 : : 2020/07/29(水) 03:31:10
    この街は息をしていた。
    まるで感情が存在する様に。
    様々な人々が怒って、泣いて、笑っている。
    ネオンに照らされた巨大なバルーン人形は黄金に輝き、私を引き込むかの如く手招きしている。
    逃げなくては、この街に喰われてしまう前に。
    逃げなくてはいけないのだ。
    黒い服の男達が後ろを通り過ぎる。
    大きなゴミ箱の裏でそっと息を潜める。
    汗が頬を伝って地面に落ちる。
    息はまだ荒い。そろりと立ち、また逃げ出そうとしたその時、頭の後ろに激痛が走り、私の意識は暗転した。
  3. 3 : : 2020/07/29(水) 03:31:44
    時は近未来、カジノ合法化に伴い街も変化し世の中の光と闇がハッキリと分かれた時代。
    そんな荒廃した世界で、1人の少年【苗木誠】から物語は始まる。

    「そんな!!僕は高校に行けないだって!?」

    とある街にある小さな家の中で苗木誠は叫んだ

    「そうなのよ誠ちゃん、最近は高校に行くだけで1000万もかかるのよ。」

    母親が頬に手を当て首を傾げ困った顔をする。

    「幼なじみの舞園ちゃんだって働くって言ってるのよ。誠ちゃんもこれから働かないとダメじゃない。」
    「い、いやだ!!働きたくないでござるうううううう!!」
    「え?お兄ちゃん働かないの?ニートになるの!?今の時代ニートは犯罪なんだよ!!」

    とても軽蔑した目で妹のこまるが睨みつける

    「見ないで!!そんな目で僕をみないで!!」

    母親がため息をつきながらバッグに手を入れる。ガサゴソと中から何が出てくるかと思いきや、なんと大きな札束が姿を現した。

    「100万円だ!!」

    苗木の目の色が瞬く間に変わる。

    「誠ちゃん、これはね、パパが貴方のために頑張って貯めたお金なの。」
    「嘘でしょ……僕に1番厳しかったあのパパが!?」
    「この100万で、仕事探してきなさい。」
    「あと、もう大人なんだから一人暮らししなさい、いつまでも実家でゴロゴロされても困るのよ」
    「この国では18歳を過ぎたら一人暮らししなきゃいけないって新しい法律が出来たのよ」

    「えぇ!?そんな法律ができたの!?そんなぁ!!」

    こまるもすかさず後押しする。

    「そうだよお兄ちゃん!!あたし達家族でしょ。ママもパパもみーんなお兄ちゃんの事応援してるんだよ!!」
    「一人暮らし、頑張りなさいね」
    「みんな、、、、」

    泣きそうになるのをグッと堪え宣言する

    「僕頑張るよ!!立派な大人になります!!」

    笑顔で手を振る家族を背に翻し、苗木は街へと旅立って行った。
  4. 4 : : 2020/07/29(水) 03:33:02
    「クソッ出ろよ!!早く吐き出せよこのクソ台!!」

    洗濯してないパーカーを身にまとい、もう数ヶ月切ってない髪をボリボリかきながら苗木誠は人をダメにする機械とにらめっこしていた。

    「ちょっと。落ち着いてくださいよ苗木くん。」

    隣で幼なじみの少女【舞園さやか】が苗木を咎める。

    「だって5万もぶち込んでるんだよ!!なんで出ないか理解できないよっ!!」

    ここはパチンコ・スロット店クズの集まる場所。

    「大丈夫ですよ、あと3万くらいつっこめば出ますって、わかるんですよ、私エスパーですから。」

    舞園は相変わらずのニコニコ顔で青いストレートの髪を手でいじくりながら笑っている。
    スカートであぐらをかくその姿は、元アイドルとは到底思えない。

    「そ、そこまでゆーなら、僕は舞園さんを信じるよ!!」

    ~1時間後~

    「だああああああ!!なんでっ……なんで勝てないのぉ……?」
    「あっちゃー……ダメでしたか……。」

    ついに1ヵ月前に親から貰った100万が底を尽きてしまった。

    「くっそおおおおおお!!」
  5. 5 : : 2020/07/29(水) 03:33:54
    苗木が台をバンバンしながら泣き叫ぶ。

    「お客様!!他のお客様のご迷惑になりますので、台を叩くのはおやめ下さいっ!!」

    店員の男に羽交い締めにされる。

    「苗木くん!!心配しないでください。」

    まわりで見ている客が驚くくらいのジャンプで
    舞園がパチンコのイスの上に飛び乗り、ヤンキー座りで苗木の顔を覗き込む

    「借りればいいんですよ!!」
    「……借りる?」

    苗木は舞園の勢いに意表をつかれた様に目をパチクリさせる。

    「そう、借りる。苗木くんみたいなボンクラでもお金を借りれる所、私知ってるんですよ。」

    ボンクラという単語は気に食わなかったが、お金という単語には逆らえなかった。
  6. 6 : : 2020/07/29(水) 03:34:26
    ~九頭龍ファイナンス~

    「すいませーん!!お金貸してください、100万円ほどお願いします~!!」
    「ふむ、今は社長が外出していてな。
    この私【辺古山ペコ】が対応しよう。」

    そう言って出てきたのは黒スーツに身を包んだスレンダーな女性だった。

    「見た所返せる見込みが無いようだが、本当に貴様は返せるのか?」

    辺古山が無機質で屈託のない笑顔を浮かべながら、グレーの髪ををかき分ける。背丈の高い高身長のせいで威圧感が彼女の周りの空気だけを歪めていた。

    「そ、そんな事ないですよ。すぐ倍にして返します!!」
    「ふむ、そうか。ならこの100万円を«トゴ»で貸そう。」
    「トゴってなんですか?」

    苗木がすっとぼけた声で聞き出す。辺古山も親友であるはずの舞園も呆れ顔だ。
    辺古山がよくそんな知識で来られたなと言わんばかりの顔でため息をついている。
    すかさず舞園が答える。

    「苗木くん、10日で5割の利子って事ですよ。」
    「いや、10分で5割だ。」
    「へ?10日で5割ではなくて?」
    「そうだ、10分で5割だからな。」

    舞園は辺古山の真剣な眼差しで本気だと察する。

    「うーん!!よくわかんないや!!」

    苗木が首を傾げる。

    「とにかく返せばいいんですよ、分かりましたか苗木くん?」
    「はーい!!」
    「ちゃんと返すことだ。」

    辺古山のため息がとどまる所なく吐き出される。

    「良かったですね苗木くん!!またパチンコが打てますよ!!」
  7. 7 : : 2020/07/29(水) 03:35:25
    ~3日後~

    「クソッ!!出ろよ!!早く吐き出せよこのクソ台!!」
    「ちょっと苗木くん!!おちついてください!!これ以上暴れたら警察がっ、警察が来ちゃいます!!」

    舞園が苗木を店員より先に羽交い締めにする。

    「私達2人とも未成年なんですからっ!!バレちゃいますよっ!!」
    「返してー!!僕の100万を返してよ!!」
    「諦めてください苗木くん!!消えたお金は戻ってこないんですっ!!」
    「うっ、うっ、うわあああああああん!!」

    黄昏に沈む街を背景に、2人の影が悲しく映る。
  8. 8 : : 2020/07/29(水) 03:36:12
    「ぐずっ……えぐっ……舞園さんお金貸してえええええええ!!」
    「ダメです!苗木くんは学習能力が低すぎですよ!!」
    「うっ……そもそも舞園さんが借りろって言うから借りただけなのにぃ……。」
    「なんですか!?人のせいにするんですか!!」

    あからさまにふざけんなとばかりに舞園が苗木を睨む。

    「なんですか?やりますか????」

    舞園が腕をシュッシュとさせながらボクサーの様にかるくジャブをする。
    2人揃って互いに飛びかかろうとしたその時、2人の目の前を刀が通り過ぎ壁に突き刺さる。

    「ふむ、面白いな、人様から金を借りといて、まだ借りようとするのか。」
    「こ、この声は……」

    舞園が顔を引きつらせ後ずさる。同じような顔で苗木も反応する。

    「ぺこ……やま……さん……。」

    黄昏が辺古山のグレー髪を栗色に染め上げる。
    無機質な笑顔で鬼の如く鞘を手に持っている。

    「さあ、借りた100万と利子を返してもらおうか。」

    もう辺古山の顔は笑ってはいなかった。ただ静かに静寂の中で無表情でも怒りが読み取れるくらい憤怒していた。

    「おいくら万円でございますでしょうか……。」

    苗木が震え声で聞き出す。

    「そうだな、利子も入れてと……。」
    「10億円ぐらいだな。」
    「えぇ!?10億!!いくらなんでもそれは……。」

    舞園がそう言いかけるが辺古山が言葉を被せる。

    「いくらなんでも何だ?借りたのは紛れもなくこの男だろう。」
    「さあ払え!!」
    「無理ですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
  9. 9 : : 2020/07/29(水) 03:38:20
    苗木は駄々をこねる子供の様にジタバタしてまた泣きべそをかく。

    「そうか、払えないか……。」

    辺古山の口が一瞬だけ舌なめずりしたかと思うと、壁に足をつけて刀を抜き取り苗木に向ける。

    「なら、今ここで死ね!!」

    その宣告は苗木誠という少年の人生の中ではあまりにも早すぎた。

    「逃げますよっ!!いそいでっ!!」

    次の瞬間、叫び声ともとれる大声を合図に舞園が苗木の腕を取り走り出す。

    「逃がすかっ、地獄の果てまで追いかけてやるっ!!」

    沈む夕日は辺りを群青色に染め上げていた。気づいたら夜の海の中で休む事を忘れたマグロの如く、2人細い路地を駆け抜けて走っていく。
  10. 10 : : 2020/07/29(水) 03:38:39


    ~???~

    どれだけ逃げたのだろうか、ここが何処なのかもわからない。日はとうに暮れ、夜と街が共鳴し合う時を告げる電光掲示板の光が眩しく目の中に映る。

    この街は息をしていた。
    まるで感情が存在する様に。
    様々な人々が怒って、泣いて、笑っている。
    ネオンに照らされた巨大なバルーン人形は黄金に輝き私を手招きしている様に感じた。

    2人で逃げなければこの街に喰われてしまう、そんな気がした。
    黒い服の男達が真後ろを通り過ぎる。大きなゴミ箱の裏でそっと息を潜める。
    隣で一緒にしゃがんでいる苗木も汗をかいている、息はまだ荒い。

    どうやら、逃げてる間に迷い込んでしまったらしい。

    金と、狂気と、光と、闇がつきまとう街に……。

    噂で聞いた事があった、この東京のどこかにカジノシティがあると。

    この街の名はたしか……。

    【キボウガミネカジノシティ】

    「おいでよ」

    そう誘われている、私を街が呼んでいた。

    行こう、心の準備ができた。

    「行きましょう、苗木くん」

    おかしい、返事がない。
    ふと、隣を見ると苗木くんが倒れていた。
    それに気がつくと同時に、私の意識は暗転した。
  11. 11 : : 2020/07/29(水) 03:39:19
    「オイ!!起きろっ!!」

    耳をつんざく様な罵声と共に、冷水が頭にふりかかる。驚いて目を開けるが視界はくらいままで、光が見えない。それと同時に身動きが取れない事に気づく。そして急に目の前が明るくなり、辺古山さんの呆れ顔が映る。隣で苗木が1人で悶えている。

    「やめてっ!!僕に乱暴するんでしょう!!薄い本みたいにっ!!」
    「貴様のその貧相な身体でそんな事出来るか!!」

    辺古山さんの鋭いツッコミが入る

    「そもそも貴様は自分の置かれてる状況がわかっているのか!?」

    びしょ濡れの髪、イスに縛られた身体、返せないお金、普通の人間なら理解できそうなものだが。

    「返せないからってこんなプレイ……。辺古山さんのえっち!!」
    「なんで理解出来ないんだ貴様は!!IQが2か3なのか!!」
    「それは違うよぉ!!!」

    苗木がアヘ顔で悶えているのを辺古山さんがキレながら蹴り飛ばしている、中々カオスな光景だ。

    「もういい殺す!!貴様だけは殺す!!今ここでぶった切ってやる!!」

    辺古山が刀をぬき桜に振り下ろそうとしたその時、刀身を誰かの手が掴む。

    「やめとけよ、ペコ」
    「坊ちゃん!?何故ここに!?」

    坊ちゃんと呼ばれた少年はタバコを吹かしながらため息をついた

    「未成年で煙草はダメでしょ……。」

    苗木が急に冷静に呟く、と次の瞬間
    グーパンを食らっていた。

    「次、未成年って言ったらぶっ殺すかんな、気おつけろよ。」
    「口を慎めクズが!!坊ちゃんはこう見えても貴様らより年上だ!!」
    「な、なんだって~!!」

    苗木が驚きの声を上げる。

    「九頭龍ファイナンス代表取締役社長
    【九頭龍冬彦】様であられるぞ!!」
    「な、な、な、なんだってえええええ!!」

    夜の街に声がこだまする。

    「で、どーするの?返すの?返さないの?」

    辺古山の時とは明らかに違う殺気を感じ、苗木も舞園も思わず無言になる。
    九頭龍が深いため息をつき苗木に問いかける。

    「お前、カジノって行ったことあるか?」

    そう言って九頭龍は苗木に煙を吹きかける。

    「ボンクラ男が10億稼ぐなんてどーせ無理だろ。
    だから1つ提案がある。」

    九頭龍が懐から金をつき出す。

    「100万円だ!!」

    苗木が飛びつくが九頭龍がすかさず金を後に引く。

    「バーカ、もちろんタダじゃねぇよ。これを10倍にして返すんだ、カジノでな。」

    苗木が唾を飲み込む。
    九頭龍が問う。

    「答えはYESか?それともYESか。」
    「それともここで俺ににぶち殺されてえかぁ?
    あ゛ぁん!?」

    苗木も舞園も半べそをかく。

    「ひぃぃぃぃぃぃ!!行きます!!行きますからあ!!」

    九頭龍が煙を吹きながら言う。

    「よしペコ、今の録音したか?」
    「はい坊ちゃん、バッチリと。」
    「よしじゃあお前ら、これに乗れ。」

    九頭龍が指を鳴らしたのを合図に辺古山さんがボタンを押す。シャッターが上がり黒いリムジンが現れる。
    目隠しをされて2人とも中に乗せられる。そこからはハヤテの如く早かった。車から降ろされ目隠しを外されると、目の前に立っていた巨大なバルーン人形が黄金色に2人の入場を歓迎していた。

    「2人合わせてじゃなくて、苗木、お前の100万だからな。」

    「え?私のお金は?」

    舞園がすかさず問う。

    「お前は借りてねぇだろ……」
    「た、確かに……。」
    「舞園、お前は帰っていいぞ。」

    九頭龍が虫をシッシッとする様な手の動きで舞園をあしらう。
    しかし、舞園が笑いながら九頭龍に言う。

    「私は、苗木くんと一緒でかまいません。」

    「そもそも借りればいいって勧めたのは誰でもない、私ですから。それに、友達見捨てて逃げるくらいなら、今ここで死んだ方がマシですよ。」

    九頭龍が呆れ顔で言う。

    「後悔しても知らねーぞ。」
    「するならもうとっくにしてますよ。」

    迷いのない目で舞園が九頭龍を見る。


    「舞園さん……。」

    苗木が舞園に抱きつく

    「行きましょう苗木くん私は死ぬなら苗木くんとがいいです!!」

    黒光りするゲートを2人がくぐる。物語はまだ始まったばかりだ。

    「よかったんですか、坊ちゃん。」
    「いーんだよ、返せないってんなら身体で払ってもらうだけだ。あんな貧相な奴らでも100万ぐらいにはなるだろ。」

    九頭龍が冷たく笑った
  12. 12 : : 2020/07/29(水) 03:40:12
    黒光りするゲートを通った。赤いカーペットは入口の扉の道標となり床に張り付いている。本物のシルバーでできた取手に手をつけ引っ張ろうとしたその時。

    「ふえええええええ!!助けてくださああぁい!!」

    叫び声が聞こえる。

    「な、なんですか!?」

    舞園が驚いて左右を見渡す。
    しかしそれらしき人間どころか人っ子1人いない。

    「きっと裏からだ!!」

    苗木が裏口の方へと駆け出す。野生の勘だけは鋭い。舞園も慌てて追いかける。

    「おらっ!!早く車に乗りやがれ!!」

    黒い服の男達がピンクのナース服を着た少女を
    無理矢理車に乗せようとしてる所だった。

    「一生身体を売るなんて無理ですよォ!!」

    「うるせえ!!借金したお前が悪いんだろーが!!払えないなら身体で払ってもらおうかってやつだ!!」

    男達の1人が乱暴に少女の服を掴む。

    「なんてえっちな展開だ!!」

    苗木が興奮しながら壁の影から覗き込む。

    「ぐへへ~!!」

    男がいやらしい声をあげる。

    「ぐへへ~!!」

    ついでに苗木も声をあげる。
    舞園が呆れたため息をつく。

    「ううっ……ぐすっ……ここで脱ぐんで許してくださぁい!!」

    少女が上の服を脱ぎ始める。

    「おほっ、じゃあお楽しみは車で……。」
    「ええっ、助けてくれないんですかぁ!!脱ぎ損ですよぉ!!」

    上半身下着姿で半べそでもうめちゃくちゃである。

    「どうしよう舞園さん!!あの子、攫われちゃうよ!!」

    苗木が慌てふためく。舞園が冷静に答える。

    「ちょっとまってくださいね苗木くん、いい考えがあります。」

    ~1分後~

    「で、舞園さん。」
    「ん?なんですか?」
    「これのどこがいい考えなのおおおおおおお!?」

    苗木は胸と局部にガムテープを貼っただけのほぼ全裸の姿でツッコミを入れる。

    「まあ落ちついてください苗木くんこの格好でアイツらの所にですね……。」
    「なんて事考えてんの!!」
    「ほら、あの子がもう攫われちゃいますよ。」

    舞園が苗木のケツを蹴りあげる。

    「だあもう!!こうなりゃヤケだよ!!」

    ヤケクソで苗木が男達の所にあられもない姿で飛び出していく。

    「は~っはっはっはっ!!」

    苗木が男達に向かって荒ぶる鷹のポーズをとる。

    「なっ……なんだぁてめぇ……。」

    男達も流石にたじろぐ。

    「我こそはぁ!さすらいのヒーロー、セクシィ~仮面!!」
    「おほー!!!」

    最早恥も人間性も捨て去ったポーズで男達に近寄る。

    「……ふええぇ。」

    攫われかけてた女の子も流石に赤面している。

    「悪いヤツらめぇ、女の子を離すんだぁ!!自分達がやってる事が恥ずかしくないのか!?」
    「お前が言うかっ!!」

    黒服達が一斉にツッコミを入れる。

    「調子乗りやがってこの野郎。ぶっ殺して……や……る……。」


    男達が1人、また1人と倒れる。崩れ落ちる身体の後ろから鉄パイプを持ち、それで男達を殴った舞園が大笑いしながら歩みよってくる。

    「苗木くんっ、最高です、ブフォ!!」
    「ぶ、ぶっ殺す……。」

    苗木と助けた少女はお互いに赤面しながら向き合う。

    「あっ、あのごめんね。今服着るから……。」
    「あっ、あの……。」

    「ありがとう……ございます……。」

    少女が小さな声で、それでも真っ直ぐな声で感謝の言葉を投げかける。

    「当然の事をしたまでだよ、あはは……。」

    苗木が服を着ながら答えた。

    「えっと……。君の名前は?」

    ナース服をヒラヒラとさせ、くるりと一回転し可憐なポーズをキメ、少女が答える。

    「【罪木蜜柑】です!」
    「もしかして罪木さんも、九頭龍社長に?」
    「はい……。お金を返せなくなっちゃって、それでここでお金を増やせばチャラにしてくれるって言われて。」
    「本当に容赦ないですねあの人は……。」

    舞園がため息をつく。

    「罪木さんもう1回僕達とお金を稼ごう!!」
    「い、いいんですか!?」

    震える兎の様な目でこちらを見つめる彼女は苗木の庇護欲を掻き立ててしまったようだ。

    「大丈夫、3人合わせて2000万なんてちょちょいのパーだって!!」
    「罪木さんにも20万あげるよ!!」
    「ふえぇ……ありがとうございます。」
    「いざ、カジノへGO!!」

    新たな仲間も加わり苗木は自信満々で黒いドアを開けた。
  13. 13 : : 2020/07/29(水) 03:40:56
    ~カジノエントランス~

    「いらっしゃいませー!!」

    スタッフの大きな声がこだまする。まるでカモを餌で釣り上げる勢いで。

    「1カジノチップそのまま1円になりまーす。」
    「はーい!!この80万ぜーんぶ換金で!!」
    「かしこまりましたー!!」

    スタッフの顔が一瞬ニヤッとしたのは気のせいだろうか、まるでカジノの闇に溺れる人間を冷ややかに見送る目をしていた。

    「じゃあ私も換金します!!っても5万しかないけど。」
    「あのー、お客様、担保のほうは……。」
    「えっ!?担保が必要なんですか!?」

    舞園がすっとんきょうな声で騒ぐ。

    「いや、一応自分自身を担保にもできますが。その場合負けた時心臓だけ海外旅行になります。」
    「ひええええ!!それだけは嫌ですぅ!!」
    「うーん、担保ですか……。あっ!!」
    「辺古山ペコって書いとけばいいんじゃないですか!?」

    舞園が思いついたように拳を手のひらにポンっと置く。

    「ナイスアイディアだよ、舞園さん!!」
    「ついでに九頭龍冬彦とも書いておこう……。」
    「罪木さんも担保その人達でいい?」
    「あれ?罪木さん?」

    ついさっきまでいた罪木がいない
    急に不安になる。

    「トイレでもいってんのかなー。」

    苗木が首を傾げる。周りを見渡してもそれらしい影はない。

    ~カジノ裏口~

    「ああ、あの、あの、あれれあれを早くくださぁい!!」
    「はいはい、いつものやつだろ?」
    「もももう我慢できませんよぉぉ早く早く早く早くぅ!!」

    罪木の目は充血しヨダレを垂らし舌を出しまるで餌を待つ犬のように、金髪ピアスでいかにもヤンキー風の男に這いつくばっていた。

    「200g20万だぜ!!」
    「はいいいい!!払いますからぁ!早くおクスリくださいぃぃぃ!!」

    近くでその光景を見ていた男2人が会話をしていた。

    「あの女、昔は看護師だったらしいぜ。」
    「ははっ、薬を扱う女がクスリで人生お終いってか!!そりゃ傑作だ!!」

    苗木の前で見せていた罪木の表情はもう無い。明らかに狂人の顔をしている。禁断症状に溺れた者の顔だ。

    「アアア……アアッ!!アアアアァァァァァァァ!!アヒッ♡」

    カジノ2階の男子トイレで罪木はマリファナをキメていた。

    「あはっ、最高でしたぁ。また誰かからお金をもらっておクスリを買いましょう。次はもっといっぱい買えるように、誰かのお金でギャンブルをしましょう。」

    ドンドンっとドアが鳴る、罪木は気づかずにドアを開ける。

    「うわっ!!へ?女!?」

    男子トイレでキメていた罪木に出くわして驚いたのは、オレンジ色の髪をした男だった。耳には無数のピアスが空いており、典型的なチャラ男である。

    「え、えっとですね……。これには深い訳がありましてですね。そんなんじゃなくて……。」

    罪木がモジモジとした後にアタフタしだす。

    (やべぇぇぇぇ、この変態女、めっちゃ可愛いいいい!!)

    「えっと俺は【桑田怜恩】君の名前は?」
    「私は罪木って言いますぅ。お金が無くて困ってるんですよぉ。」
    「じゃあ罪木ちゃん。俺と一緒にお金を稼ごう!!罪木ちゃん正直可愛いし全然OKだぜ!!」
    「ふえぇ……。いいんですかぁ?ありがとうございますぅ♡」
    「じゃあ早速ポーカーでもやろうぜ!!」

    桑田は黒光りする扉を開いた。
  14. 14 : : 2020/07/29(水) 03:41:54
    「お~い、罪木さーん!!」

    苗木が大声で呼びかける、反応は無い。

    「もう諦めてなんかしましょうよ、これ以上探したってしょうがないですよ。」

    舞園がしびれを切らして苗木を引っ張る。

    「それもそうだね、またどっかで鉢合わせするかも。」

    苗木が諦めてため息をつく。

    「よし、ポーカーでもやりましょう苗木くん!!」

    苗木が首を傾げる。

    「うーん、ポーカーわかんないや。」
    「しょーがないですね。この舞園ちゃんが説明してあげますよ!!」
    「まずポーカーにも色々種類があるんですけど1番有名な《ドローポーカー》を説明しますね!!」
    「はーい!!」
    「簡単に言うと、5枚カードが配られる、その配られたカードを1回交換して役を作るんです。」
    「ふむふむ」
    「その役をみんなでぶつけ合って1番強かった人の勝ちです!!」
    「なるほど、わかりやすい。」
    「で、役ってなんだい?」

    舞園がずっこける

    「もう!しっかりしてください苗木くん!!役ってのはカードの組み合わせの種類の事ですよ!!」
    「ほへー。」
    「ここに初心者用の役表があります、覚えてください。」
    「ひえぇ。」

    苗木の顔に舞園がプラカードでできた表を押しつける。

    「どれどれ……。」

    以下は弱い順
    ①ノーペア 1組も役が無い
    ②ワンペア 同じ数のカードが1組
    ③ツーペア 同じ数のカードが2組
    ④スリーカード 同じ数のカード3枚
    ⑤ストレート 5枚の順番が連続しているカードの並び 例:23456等
    ⑥フラッシュ 5枚とも同じ記号のカード
    ⑦フルハウス ワンペアとスリーカードの組み合わせ
    ⑧フォーカード 同じ数のカード4枚
    ⑨ストレートフラッシュ ストレートとフラッシュの組み合わせ
    ⑩ロイヤルストレートフラッシュ
    10.J.Q.K.Aの組み合わせのストレートフラッシュ

    「わかりましたか苗木くん!!」
    「わかるわけないよ!!」
    「とにかく、やりながら覚えるんです。ディーラーの人とかにも教えてもらってください!!」
    「うーん、優しいディーラーさんがいいなぁ……。」
  15. 15 : : 2020/07/29(水) 03:43:54
    ~ポーカーゾーン~

    「このテーブルのディーラーを担当させてもらう、九頭龍冬彦だ、よろしくな。」
    「(白目)」
    「どうした?殺される前みたいな顔しやがって。」
    「なななんで九頭龍さんがここに!?」
    「あたりめぇだろ、うちの会社が運営してるんだ。社長の俺がディーラーやってても何ひとつおかしくねぇぞ。」
    「ソウナンデスカ……ワカリマシタ……。」
    「てゆうかディーラーできるんですね。」
    舞園が驚きを隠せない様子で汗を拭う。

    「ふえぇ、よろしくですぅ。」

    テーブルの端っこから聞いた事のある声が聞こえ、見た事のあるピンクのナース服が苗木の視界にうつる。

    「おお!罪木さん!どこ行ってたの?」
    「えーと……お金の換金に行ってまして……。」

    罪木が唇を舌でペロリとする。

    「お、知り合いかい?罪木ちゃん。」

    桑田が横でドリンクを飲みながら聞く。

    「げっ、罪木さん彼氏!?」
    「そんなんじゃないですよぉ!!」

    罪木が恥ずかしそうに頭を横にふる。
    桑田が少しだけシュンとした。

    「おい、お前らいつまでやってんだ、早くテーブルにつけ!!」
    「アッ、すいません!!社長さま!!」

    九頭龍を真ん中にして5つの席がある。
    1番左が舞園、左から2番目が苗木、1番右が桑田、右から2番目が罪木、そして真ん中は……。

    「よろしくお願い致しますわ」

    一瞬、人形が喋っているのかと勘違いした。鮮やかな黒のショートカット髪に紅の瞳、そして黒のフリルのドレスを身にまとった、一言で言い表すなら妖精のような少女だった。見た目だけでゆうなら舞園も見劣りしない、だがオーラ違った

    「はっ!!一瞬黒い天使かと思った!!」
    「ボケっとすんな、早く《BET》(ベット)しろ。」
    「えっと……。べっとってなんですか?」
    「そんな事も知らねぇでポーカーやってんのか!!」
    「ひぃ、すいませーん!!」
    「べっとと言うのは、わたくし達が払う参加料の事ですわ」
    「このゲームの参加料は1回1万円だ!!さあ払いな。」
    「このゲームは親との対決ってよりは、まわりの奴全員との対決って事か。この集めたベット料を勝ったやつが全部貰えるんだな……。」

    桑田がドリンクを飲みながら全体に向けて話す。
  16. 16 : : 2020/07/29(水) 03:44:26

    「そうゆう事だ。」

    九頭龍が桑田に向かって指を鳴らす。

    「親の左のヤツ、つまり苗木お前から《オープン》しろ。」
    「オープンと言うのはわたくし達の中で最初にベットする事を言いますわ!!」

    妖精のような少女が説明する。

    「勉強になるなぁ……。」
    「お前が知らなすぎるだけだ!!」
    「ひぃ!!すいません!!」
    「ちなみにこれ、手札が悪かったら《パス》もできるんだぜ。」
    「つまりパスかオープンか全員で選べるって事ですねぇ。」

    罪木が猫なで声でカードを見ながら言う。

    「勘違いすんなよ、全員パスならまた新しく参加料を上乗せ。1人でもオープンがいたらゲームスタートだからな。」
    「メリットだけじゃないって事ですね、なら私はは1万をオープンします!!」

    舞園が火蓋を切る。

    「えっと同じ金額で……。」
    「前の金額と同じ金額を出す事を《コール》って言うんだぜ、覚えときな!!」
    「はいぃ……コールで!!」

    罪木はすっかり弱気になってしまっている。

    「九頭龍社長!!《レイズ》いたしますわ!!」

    そう言いながら、彼女は舞園の出したチップの3倍の量のチップをせり上げて出す。

    「レイズ、つまりせり上げだな。誰か1人でもそれをやると、残った全員はそれと同じ金額をコールするか、そのゲームを降りるかの二択を迫られる事になる。降りる事を《ドロップ》って言うんだぜ。」
    「ふぇぇ、どどどうしましょう。レイズするくらい、いい手札って事ですよねぇ!?」
    「さて?どうでしょうね?」
    「わ、私はドロップしますぅ。」
    「罪木はこのゲーム不参加でいーんだな?1万円分のチップだけ真ん中に置いてもらうぞ。」
    「えぇ!?戻ってこないんですかぁ!!」
    「あたりめーだろ!!甘えんな!!」

    さすが九頭龍、容赦が1ミリも無い。

    「さあどうする兄ちゃん、コールするかい?」
    「くっそ、たかが3万だ、コールしてやるぜ!!」

    桑田が勢いに乗ってコールをする。

    「私もコールです!」

    5万しか持ってないはずの舞園もコールをするという異常事態である。

    「苗木、お前が最後だ。コールorドロップ?」
    「コ……コール……。」
    「よし、全員賭け終わったな。それじゃ《ドロータイム》に入るぞ。罪木以外は手札を1回だけ、好きな数を捨ててその分引けるんだ。さあ、引いた引いた。」
    「じゃあ私は1枚引きます。」

    舞園は1枚しか交換しなかった。高確率で強い役であるサインだ。ゴクリと唾を飲み込む。

    苗木の手札は
    ♤9 ♡9 ♢9 ♣︎Q ♢2

    つまり、Q(クイーン)さえ引けばフルハウスだ。

    さあ、女王は微笑むか?
  17. 17 : : 2020/07/29(水) 03:45:07
    「5枚全て交換ですわ」

    隣の天使のような少女は手札を全部交換した。ほぼ役が揃ってないサインである。
    桑田は3枚交換した、ツーペアかスリーカード狙いと言った所だろうか。

    「よし、全員ドローは終わったな。じゃあまたベットタイムだ。」
    「ふっふっふっ、レイズ!!」

    苗木がその場を凍りつかせる。しかしそれに呼応する様に、隣の彼女も場を凍りつかせる。

    「オールインですわ」

    その単語は余りにも重く、余りにも軽すぎた。

    「ごめんなさい、ドロップします!」

    舞園がすかさずドロップする

    「だ、だめだっ、流石に10万もオールインは危険すぎる。」

    桑田も怖気付いたようで、降りてしまった。
    最後に残ったのは苗木と美しい謎の少女。

    「勝負の時間だ、2人ともカードを出し合え。勝った方がこの33万総取りだからな!!」

    「ふっふっふっ!フルハウス!!」
    「やりますわね、苗木さん」
    「よってこの勝負……」
  18. 18 : : 2020/07/29(水) 03:45:48
    「お前の負けだ、苗木」

    「ええぇぇええええなんでぇぇえええっ!?」

    相手の役と自分の役を見比べてみる。

    「カードを5枚全部変えてこれが出るなんて、君は何者だい?」

    テーブルにはハートのロイヤルストレートフラッシュが、不気味に並んでいた。

    「わたくしの名前は
    【セレスティア・ルーデンベルク】
    カジノにいる7人のチャンピオンの1人ですわ」

    セレスががそう言いながら笑いかけてくる。
    どうやら、カードより本物が舞い降りたらしい。







    確かに、女王は微笑んだ。
  19. 19 : : 2020/07/29(水) 04:47:26



    「チャンピオン???」

    苗木がセレスの美しさに見蕩れながら問いかける

    「そう、チャンピオンですわ。このカジノで1番強い7人のギャンブラーの事ですの。そしてこのカジノではとあるルールがありますのよ。」

    「ルール?」

    セレスが髪をくるくると弄りながら説明する
    まるで退屈している女王様の如く

    「7人のチャンピオン全員を倒す事ができたら100億円が手に入る、というルールですわ」
    「なんだって!?100億円!?
    それは本当なの九頭龍さん?」
    「ああ、本当だぜ、勝てたらの話だけどな」
    「ちなみに全員に勝って100億GETした奴は今まででたった1人しかいないぜ。」

    ククク、と九頭龍が不敵な笑みを浮かべる

    「セレスに負けてるようじゃ、100億は夢のまた夢だな、出直してこい」

    「苗木くん、一旦みんなで作戦会議をしませんか、このままセレスさんに勝負を挑んでもお金が0になっちゃいます。」
    「そうだね、舞園さん、そうしよっか」
    「強くなって帰ってきなさい、楽しみにしていますわ」

    セレスが口に手を当て微笑んでそう言ってきた

    「もちろん!!次は絶対まけないよ!!」
    「ふふふ……お可愛い事ですわ……」

    〜カジノ2F 会議室〜

    「てなわけで、これから作戦会議を行います!!議長は私、舞園さやかです!!」

    舞園がやる気満々で机を手でバンと叩く

    「会議つったって……何話せばいいんだよ……」

    桑田が腕を組んでため息をつく

    「ふぇぇ、ごめんなさい、何も思いつきません!!」

    罪木もアタフタしながら泣きべそをかく
    そんな中、苗木がビシッと手をあげる

    「はいっ!舞園議長!意見があります!!」
    「どうぞ!苗木くん!!」

    「このカジノにいる人に聞き込み調査をして、情報を集めるのはどうかな?」

    「おおー、いい意見ですね、なら早速聞き込み調査を行いましょう!!」
  20. 20 : : 2020/07/29(水) 05:54:51
    「それぞれ手分けして捜査しますよ!!私と苗木くんはエントランスを、罪木さんと桑田くんはロビーのほうをお願いしますね!!」

    「おっけーだぜ、舞園ちゃん!!」
    「精一杯頑張りますぅ」

    〜カジノ2F エントランス〜

    「盾子ちゃん……まだやるの?」
    「当たり前でしょ!!わたくし様にかかればこの1万が10万になっちゃいます!!残姉とは運のレベルが違うのよ!!」

    「あの〜、お取り込み中申し訳無いのですが〜」

    舞園がエントランスにいた2人組の少女に声をかける。片方は黒髪の残念そうな少女、もう片方はピンクのツインテールで強気そうな少女だった。

    「あぁ?なに?急に声かけてくるとかキモいんですけど、わたくし様は忙しいのよ」
    「盾子ちゃん、そんな事言ったら失礼だよ」

    黒髪の方の少女が慌てる

    「いやー本当ごめんなさい、ちょっとだけで良いので、このカジノのチャンピオンについて情報が欲しくて……」










    「ほう」

    「あんたも、100億円狙ってる感じ?」

    「ギクゥ!!なんでわかるんですか!?エスパーですか!?」
    「そりゃわかるよ、チャンピオンを倒すために情報集めようとしてるのがわたくし様にはお見通しなのですよ。」
    「エスパーはこの世に1人で十分です!!」

    舞園がプンスカと怒り始める

    「まあまあ、落ちついて……」

    黒髪の少女が残念そうに舞園を宥める

    「じゃあこうしょうか、わたくし様にギャンブルで勝ったら教えてあげるわ!!」
    「盾子ちゃん、そうゆうの良くないよ。普通に教えてあげなよ……」
    「うっさい!!残姉は黙ってろ!!」
    「ひぃー!!」

    「あんたたち、名前は?」
    「僕の名前は苗木誠、よろしく」
    「私は舞園さやかです」
    「え?舞園さやかって、あの元アイドルの?」
    「そうですよ、今は落ちぶれてしまいましたけど、輝いてる時期もあったんです。」

    舞園が哀愁漂う表情になる

    「ふふふ、面白い……面白いわ、ギャンブラーとしてのわたくし様の血が騒ぐ!!」
    「わたくし様の名前は【江ノ島盾子】よ!」
    「あ、姉の【戦刃むくろ】です」
    「こう見えても双子なんですよ……」
    「スペックはわたくし様のほうが断然上だけどね!!」
    「そんな事言うなんて……酷いよ盾子ちゃん……」

    戦刃が半べそをかき、それを見て江ノ島がニヤニヤとする

    「で、なんのギャンブルで勝負するんですか?」

    舞園が早くやろうと言わんばかりに2人の会話を遮る

    「今回やるゲームは、【シックボー】よ」
    「シックボー?」

    苗木が首をかしげる

    「ふふふ……説明してあげるわ、簡単なゲームだから、頭の悪い貴方達でもわかるわよ」
    「むっかー!!」

    舞園があからさまな煽りに怒りを示す

    「まず、ここに3つのサイコロがあるわ、このサイコロを振って、出た目の数の合計を予想するゲームよ!!」

    江ノ島が自信満々にサイコロを取り出す

    「出目の合計が4以上10以下だと思うなら少と、11以上17以下だとおもうなら大と予想するのよ、当たれば賭け金が2倍になるわ」

    「あとゾロ目を当てた場合、賭け金は3倍、3や18などゾロ目の数字まで当てたら賭け金は10倍になるわ!!」

    「今回は手持ち10万スタートで、相手の手持ちを0にするもしくは、先に20万貯めたほうが勝ちよ。後、賭け金は必ず相手と同じにする事、3倍や、10倍になったら相手の手持ちからマイナスされるわ」

    「勝つのはわたくし様!いざ勝負!!」
  21. 21 : : 2020/07/29(水) 12:14:35


    「まずは賭け金を決めましょうわたくし様は心が寛大だから貴方たちに決めさせてあげるわ!!」
    「どうします?苗木くん」
    「うーん、とりあえず1万でいいんじゃないかな?」
    「なにそれ、完全にキチってんじゃん!!うぷぷぷ」
    「苗木くん、挑発に乗ってはいけませんよ!!」

    舞園が慌てて苗木を宥める

    「大丈夫、挑発して賭け金を上げさせる作戦なんだよね、わかるよ」
    「うぷぷぷ、つまんなーい、まあいいや、サイコロターイム!!」

    江ノ島がサイコロを器に入れて転がし、そのままひっくり返す

    「さあ、貴方たち、大小どちから選びなさい」
    「相手の選んだ予想は選択出来ないわ、例えば相手が小を選んだら自分は大しか選べない、そんな感じね」
    「賭け金はあんたらに決めさせてあげたから大小の予想はわたくし達からいくわよ、残姉、決めちゃって」
    「うーん、私は小かなぁ……」

    戦刃が悩みつつ答える

    「なら僕達は大だね」
    「11より大きければいいんですよね!!」
    「じゃ、オープン!!」
    「出た目は3.6.6、ってこっちの負けじゃん、残姉使えねー」
    「ごごごめん盾子ちゃん、次はがんばるから!!捨てないで!!」
    「やった!苗木くん!!2万儲かりましたよ!!」
    「やったね舞園さん!!あと9万で勝ちだよ!」

    苗木チーム 11万 江ノ島チーム9万

    「次はわたくし様が賭け金を決めるわよ」
    「3万賭けるわ!!」
    「えぇ!?そんなに賭けて大丈夫なの?」
    「あーもう、うるさいなあ大丈夫だって」
    「サイコロターイム!!」
    「次はあんたらが大小決めていいよ!!」
    「どうします?苗木くん?」
    「さっきと同じ、大でいこう」
    「じゃあ私達は小……」
    「ちょっとまった!!」

    江ノ島が戦刃の口をふさぐ

    「どうしたの盾子ちゃん!!」

    戦刃がモゴモゴとたじろぐ

    「多分これ次はゾロ目」
    「えぇ!?ほんとう?」
    「大丈夫大丈夫、残姉は見てろって」

    江ノ島が笑いながら器を開く

    「嘘だ……」

    舞園が驚きの表情で固まる

    「ちょっと!なんなんですか!!ほんとにエスパーですか!?」

    4.4.4 合計12のゾロ目だ

    「ひゃっほう!!3倍の9万GET!!」

    苗木チーム 5万 江ノ島チーム15万

    「まずいです、このままじゃ江ノ島さんが20万貯まっちゃいますよ!!」
    「しょうがない、僕は勝負をかけるよ!!」
    「5万オールイン!!」
    「へぇ、面白い事するじゃん!!」
    「付き合ってあげる♡5万賭けるよー!!」
    「サイコロターイム!!」

    江ノ島が不敵な笑みを浮かべサイコロを回す、緊張の一瞬だ

    「うーん、盾子ちゃん決めていいよ、私弱いし」
    「うん大丈夫、残姉が弱いのは昔から知ってる、よし決めた、大」
    「どうしよう舞園さん……これで負けたらチャンピオンの情報が……」
    「1のゾロ目です」
    「え?」
    「1のゾロ目で、いきます、私わかるんです、エスパーですから」
    「舞園さんがそこまで言うなら、僕は信じるよ」
    「うぷぷぷ……楽しみだねぇ」

    場に緊張が走る、江ノ島がゆっくりと器を開く








    出た目は、1のゾロ目だった

    「やった舞園さん!!10倍だよ!!50万円だ!!」
    「げげっ!!マージ?」
    江ノ島が頭を抱え倒れ込む、戦刃もオドオドしながら落胆の表情を見せる
    「はぁ、完全に負けたわ、負け負け、チャンピオンの情報を話すよ」
  22. 22 : : 2020/07/29(水) 14:13:13


    「じゃあ7人のチャンピオンの肩書きと名前を教えちゃおっかな!!」

    江ノ島が無垢な笑顔でピースをかます、まるでさっきの50万の損害なと無かったかの様な100点満点の笑顔だ。

    「どうしてそんなに笑顔なんだい……」

    苗木がツッコミを入れる。

    「だって50万よ、こんなに絶望的な事ある!?わたくし様はゾクゾクしてしまうわ///絶望的ィ///」

    「なんだ、ただの変態ですね、苗木くん、見ちゃいけませんよ。」

    「私の盾子ちゃんが……お恥ずかしい……」

    「残姉うっさい!!」

    「コントしてないで早く情報を吐き出してください!!」

    「わかったわかった、そう急かすなってーの。」
    「じゃあまずは1人目のチャンピオンから。」
    「黒の女王【セレスティア・ルーデンベルク】」
    「ポーカーの天才で彼女と共にギャンブルをした者は必ず1文無しになるって噂だよ、身ぐるみを剥がされるってやつだね、怖い怖い。」
    「ちなみにチャンピオンは挑める順番が決まってて1番最初に挑まなきゃいけないのが彼女だからまさに第1の門、登竜門ってやつだね。」

    「登竜門……ですか。」

    舞園が唾をゴクリと呑み込む。

    「続いて、絶対勝者【十神白夜】」
    「なんとあの十神財閥の御曹司であり超大金持ち、しかもチャンピオンの座に着いてから負けたのはたった1度しか無いってツワモノだよ。」

    「き、聞いた事があるよ。一夜にして一千億円稼いだ伝説は有名すぎるよね。」

    苗木が汗を拭いながら話す。

    「お次はマシンブレイカー【七海千秋】」
    「この子はちょっと特殊なんだよね。普通のギャンブルはからっきしダメとゆうか、ほとんどギャンブルできないんだよ。」
    「でもなんでそんな子がチャンピオンなのかって話じゃん?」
    「この子スロットの機械にめちゃくちゃ強いの言わばマシン専門みたいな?」
    「JACKPOT(ジャックポット)を出した回数は数知れないって話。」

    「色んなチャンピオンがいるなぁ……」

    苗木が目を丸くする。

    「はいはい、次は。百花繚乱【西園寺日寄子】」
    「この子もちょっと特殊な部類、普通のギャンブルはしない、花札専門のギャンブラー。」
    「由緒正しき西園寺家の血筋で、小さい頃から花札に触れていたプロ中のプロ。」
    「ルールを知らない初心者がボッコボコにされてんのわたくし様は何回もみてますの。」

    「花札かぁ、やった事ないなぁ」
    「苗木くん、今度私とやってみます?」

    舞園がウキウキしながら苗木にすりよる
  23. 23 : : 2020/07/29(水) 14:58:13


    「はぁ……こいつだけは解説したくないなぁ。」

    江ノ島がしかめっ面をかます

    「こいつ……こいつがわたくし様の天敵
    希望厨【狛枝凪斗】」
    「絶望的に気持ち悪い!!絶望的に無理!!絶望的に最低最悪な男よ!!」
    「まあ、会ってみれば分かると思うから、こいつの説明は省きます!!」

    「一体どんな人なんでしょうね?」

    舞園がキョトン顔で首を傾げる

    「お次は〜、トリックスター【王馬小吉】」
    「嘘の天才であり最強の嘘つきと呼ばれている男よ、彼の嘘は凡人には絶対に見抜けないと言われているわ。」
    「プロフィールもどこまでが嘘か分からない、謎が多い人物よ。」

    「謎が多いってなんだかかっこいいですね!!」

    舞園がウキウキと微笑む

    「最後は邪神【夜長アンジー】」
    「自分自身を神の使いと称し、カジノ内で一大宗教を作り上げてる厄介なチャンピオンよ。」
    「彼女の言う神のお告げは百発百中と言われていてまさに神がかりってやつね。」

    「神のお告げ……どうやって対策すればいいんだろう……」

    苗木が困り果てた表情になる

    「とまあ、こんな感じ?解説終わり!!」
  24. 24 : : 2020/07/29(水) 20:51:46
    すげー俺得設定&キャラ配置。
    ただすごく舞園が怪しく見えるんだよなぁ。ミスリードかもしれないけど。
  25. 25 : : 2020/07/29(水) 21:42:49
    >>24
    コメントありがとうございます!!
    すごく嬉しいです!!
  26. 26 : : 2020/07/29(水) 22:20:41
    現在のみんなの手持ち金額の早見表です
    わかりやすいように作ってみました!!


    苗木101万

    舞園2万

    江ノ島50万

    戦刃0円

    桑田15万

    罪木0円
  27. 27 : : 2020/07/29(水) 22:51:16


    「これで満足?話す事は話しきったよ。」

    江ノ島がヤレヤレとため息をつく。

    「ありがとう、江ノ島さん有益な情報だったよ。」

    苗木が江ノ島達に向かって礼儀正しくお辞儀をする。続いて舞園もペコりと頭を下げる。

    「じゃあわたくし様はもう行くわよ、取られた50万をまた取り戻さないといけないしね、またどこかで会ったら、よろしく頼むわよ。」

    江ノ島が建物の奥へと歩みを進める。
    ついでに戦刃もオドオドと江ノ島の後を追って歩いて行った。

    〜カジノ2F ロビー〜

    「うーん、あんまり人が居ませんねぇ……」

    罪木がしょんぼりと下を向く。

    「まだ諦めるには早いぜ罪木ちゃん。」

    桑田が罪木の背中をぽんぽんと優しく叩く。

    「ほら!あそこに人がいるぞ!!聞いてみよう!!」

    桑田がダッシュで駆け寄った先には、眼鏡をかけ丸々と太った明らかにオタクな風貌をしてる男がゲームをしていた。

    「あの、ちょっといいですか?」

    「ぶひぃ!?せ、拙者になんの用でありますかな!?」

    挙動不審なその男は、額の汗をタオルで拭いながらこちらに視線を向けた。

    「ちょっと、セレスティア・ルーデンベルクの事について聞きたいんだけどさ……」

    と、桑田が言い出した瞬間……

    「ダメですぞ!!セレス殿の詳細はお教えできませんぞ!!」

    「拙者、【山田一二三】セレス殿のボディーガードをつとめさせて頂いてるゆえ、セレス殿のプライバシー保護も重要な役目の1つなのですぞ!!」

    山田が胸をドンッと叩く。

    「ふぇぇ、そこを何とか出来ませんかねぇ……」

    罪木が甘えるような声で山田に擦り寄る。

    「拙者3次元には興味がないゆえ、そんなトラップには屈しない!!」

    山田は激しく両腕でガッツポーズをとり叫ぶ。

    「なら、ギャンブルで勝負して俺達が勝ったら情報を提供するってのはどうだ?」

    桑田が苦し紛れで条件を提示する。

    「ほほぉ、この拙者に勝負を挑みますかな?」
    「よろしい、ならば【インディアンポーカー】で勝負だぁぁぁぁ!!」

    「ルールは簡単、配られたカードを自分で見ないようにしながら、相手に見えるように表を前に向けおでこに掲げるのですぞ。 」
    「自分に見えているカードと、自分のカードが見えてる相手の反応を参考にして自分のカードが相手のカードより強いか考えるゲームですぞ!!」
    「そして1番強いカードを持ってたプレイヤーが勝ちになりますな!!」

    「ふぇぇ……私なんかに出来ますかねぇ……」

    罪木がまるで子うさぎの様にに震える

    「大丈夫だって罪木ちゃん、俺がついてるぜ!!」

    桑田が胸を張りガッツポーズを決める

    「拙者、すべての始まりにして終わりなる者」
    「いざ勝負であります!!」
  28. 28 : : 2020/07/30(木) 07:56:37


    「手持ちはお互い5万で始めますかな、先に12万貯めたほうが勝ち、参加料は1人1万ですぞ!!」

    そう言いながら山田が1万チップを場にはじき出す。

    「ご、ごめんなさい!!私そういえば、1円ももってないんですよぉ。」

    罪木が涙目で訴えかける。

    「大丈夫だ罪木ちゃん、5万くらいあげるよ、ほら」

    桑田が罪木に5万チップをあっさりと渡す

    「ありがとうございますぅ!!」

    「やってやるぜ、1発で終わらせてやる!!」

    桑田と罪木がチップを置いたのを確認した山田がカードをシャッフルし、1枚づつ各自に配っていく。

    「さあカードを表向きにするのですぞ!」

    山田の合図と共に全員がカードを額に当てる。

    山田♡4 罪木♢3 桑田?

    (なんだよこれ、最高じゃねーか。ぶっちゃけ絶対俺の一人勝ちじゃね?)

    桑田は勝利を確信した。

    「5万全部オールインだ!!」

    残った2人が驚きを隠せない表情で桑田を見る。

    「ほほぉ、早速オールインとは、やりますな!!」

    山田が不敵な笑みを浮かべる。

    「私はドロップしますぅ!!」

    罪木が慌ててカードを降ろす。

    「拙者、この勝負乗らせていただきますぞ!!」
    「3.2.1ドン!!」

    山田の掛け声と共に全員がカードを見せ合う。













    「うそ……だろ……」








    桑田♡2




    「ふむふむ、拙者、ありがたく11万を頂戴致しますぞ。」

    山田が眼鏡をクイッとする。

    「嘘だ!!嘘だと言ってくれえええええ!!」

    「桑田殿は脱落ですぞ!!」

    「くっ、ごめん、罪木ちゃん!!」

    桑田が膝から崩れ落ちる。

    「ふぇぇ……私ひとりでどうすればいいんですかぁ……」

    罪木が涙目で桑田を見る。

    山田 11万 罪木4万 桑田0円

    「ぶひひっ、これは勝ったも同然。」
    「次のゲームでトドメだァァァ!!」

    (そんな……私だけで……勝てるわけありませんよォ……)
    (……桑田さん、泣いてる。)
    (……)





    「お金が無くて困ってるんですよぉ。」
    「じゃあ罪木ちゃん。俺と一緒にお金を稼ごう!!罪木ちゃん正直可愛いし全然OKだぜ!!」







    「まだ諦めるには早いぜ罪木ちゃん。」








    「大丈夫だって罪木ちゃん、俺がついてるぜ!!」












    「大丈夫だ罪木ちゃん、5万くらいあげるよ、ほら」










    (……)
    (……負けるのは、正直怖い。でも……)
    (戦わずに逃げるのは、もっと怖い!!)
    (弱虫のままで終わりたくない!!)
    (ずっと優しかった、桑田さんの為にも!!)
    (強く……ならなきゃ!!)



    「4万、オールインで!!」

    「ぶひひ……無駄な事を!!」

    カードが配られ、2人同時にカードを額に当てる。

    「!?」

    山田の視界に映りこんだカードは。








    JOKERだった。



    「こ、こんなミラクル、ありえませんぞ……」

    「私のカードが何かは知りません、でも、桑田さんの為にも、私は勝ちますっ!!」

    「ぶ、ぶ、ぶひぃぃぃぃぃぃ!!」
    「JOKER勝ちは賭け金3倍……えーと、て事は拙者の負け!?」

    山田3万 罪木12万

    「やったな罪木ちゃん!!」

    「ふぇぇ……怖かったですよぉ」

    罪木が桑田の胸元に抱きつく

    「ありがとう罪木ちゃん//////」

    桑田が照れくさそうに頭をかき、ハッと正気を取り戻し、山田に視線を向けた

    「じゃあ山田、情報を教えてもらおうか!!」
  29. 29 : : 2020/07/30(木) 08:36:48


    「ぶひぃ!?し、仕方ないですなぁ、お教えしましょう、セレス殿の秘密を。」

    「セレス殿の秘密は……」

    「秘密は……?」

    桑田が前のめりになる。

    「セレス殿は紅茶が大好きなのですぞ!!」

    そのまま桑田がずっこける。

    「え?それだけ?」

    青ざめた顔で桑田が山田を揺さぶる

    「いやー、実はセレス殿はプライバシーの関係上、ボディーガードである拙者にもあまり詳しい事は教えてくれないのでありますな……」

    「おいふざけんなブーデー!!さっきの勝負はなんだったんだ!!」

    「誠に申し訳ないですぞ!!」

    「くそがぁ!!」

    「お、落ち着いてください!!桑田さん!!」

    罪木が慌てふためく。

    「罪木ちゃん、ダメだこりゃ。会議室に帰ろう……」

    「はい……」

    しょんぼりとした顔で2人は会議室に帰っていった

    「ぐぬぬ……念の為セレス殿に報告しときましょうか。」

    山田が悔しがりながらスタスタと部屋の奥へ消えていった。

    〜カジノ2F ポーカーゾーン〜

    「って事がありまして……」

    山田がセレスの前で土下座しながら話している。

    「ふぅ……情けないですわね、でも、まあわたくしの情報を漏らさなかった所は評価いたしますわ。」

    セレスが紅茶を飲みながら足を組んでいる。

    「ぶひぃ、ありがたき幸せですぞ。」

    「まあ、多少彼らも他の人からの情報は握っているでしょうが、わたくしが負ける原因にはなり得ませんわ。」

    「ふふふ……なぜならわたくしは
    黒の女王、セレスティア・ルーデンベルクなのですから……」

    セレスが不気味に笑った。

    〜カジノ2F 会議室〜

    「じゃあそれぞれ集めてきた情報を提示してください!!」

    舞園が机をバンバン叩く。

    「ちなみに私と苗木くんのもってきた情報は、チャンピオンには挑める順番が決まっていて、セレスさんが1番目に挑まなきゃいけないチャンピオンだそうですよ、はい次桑田くんチームどうぞ。」

    舞園が桑田に指を指す。

    「いやー……実は……」

    「ええええええ!!紅茶を飲むしか情報がないんですか!?」

    舞園が盛大にずっこける。

    「ごめん、苗木、舞園ちゃん。」

    「大丈夫だよ、そんなにしょげないで、桑田くん」

    苗木が桑田の背中を摩る。、

    「うーん、どうしましょう……」

    舞園が腕を組んで考えだす。

    ふいに、罪木が手を挙げる。

    「どうしました?罪木さん?」

    「罪木が舞園の耳元で、ごにょごにょと話し始める。」

    とたんにみるみるうちに舞園の顔色が明るく変わる。

    「ナイスアイデアです罪木さん、その作戦なら勝てますよ!!」

    「どんな作戦なの?」

    「大丈夫です、苗木くんと桑田くんにも後で教えてあげますよ!!」

    舞園がピースをする。

    「とりあえずポーカーゾーンに戻りましょう、セレスさんに挑むんですから、気合いを入れてくださいね。」

    「レッツポーカー!!」

    舞園はノリノリである
  30. 30 : : 2020/07/30(木) 17:25:56


    〜カジノ2F ポーカーゾーン〜

    「待ちくたびれましたぞ!!」

    ソファーに座っている山田がぶひぶひと怒る。

    「なんだよ、ブーデーじゃねぇか。」

    桑田がヤレヤレと肩を竦める。

    「懲りずに俺達に挑みに来たのか?」

    「違いますぞ!!セレス殿から使いを申しつかっておりますゆえ。」

    「わざわざありがとう。」

    苗木が山田をいたわる。

    「こんな奴いたわんなくていいんだぜ、苗木」

    桑田がため息をつく。

    「セレス殿はこの奥の部屋でお待ちです、ささっ、早く行きますぞ。」

    黒い扉だった、周りを黄金の蛇の彫刻で囲まれていて金箔が散りばめられている。他の扉とは明らかに違う。威圧感の漂うなにかがそこにはあった。

    山田が扉を開く

    黒い部屋だった、全ての壁が黒1色で、吊り下がる黄金のシャンデリアは黒とミスマッチしていた。巨大なガラスのテーブル越しにある大きなソファーに、セレスは座っていた。

    「お待ちしておりましたわ、哀れなチャレンジャー達。」

    セレスが口元に手を当て微笑む。

    「あっれ?苗木達も呼ばれたの?わたくし様とまた会えるなんて、絶望的に幸運ね」

    そこには江ノ島と戦刃の姿もあった。

    「あ、どもー。」

    戦刃がぺこりとお辞儀をする。

    「始めようセレスさん、今回はどんな勝負をするんだい?」

    苗木がセレスを急かす。

    「そう急がなくても始めますわ。
    今回は【オリジナルルール】でポーカーをやろうと思いますの。」

    「ポーカーなのは変わらないんですね。」

    舞園がキョトンとする。

    「ディーラーは拙者がつとめさせていただきますぞ!!」

    「なんだよ、ブーデーがやるのかよ!」

    「なんだよとはなんだ!!差別反対!!」

    「まあ、落ち着きなさいな2人とも、ルール説明が出来ませんわ。」

    「あ、申し訳ございませんセレス殿。」

    「まず、ここに100万円を用意しましたわ」

    「うおっ、現ナマじゃん!!」

    江ノ島のテンションが上がる。

    「これからやるポーカーで勝利した人間がこの100万円を手に入れる事ができますわ。」
    「まず、貴方達に2人1組に別れて貰いますわ」
    「2人で1チームとし2人でポーカーをしてもらいますの。」
    「1回の勝負に勝つとその勝ったチームに1コイン差し上げますわ、そしてコインを1番最初に3枚集めたチームの勝ちですわ。」

    「セレスさんは、誰と組むの?」

    苗木が疑問を投げかける

    「愚問ですわね、わたくしは1人でも勝てますのよ、仲間など不要ですわ。」
    「さあ、チームを組んでくださいまし」

    「僕は舞園さんと組むよ」

    「やってやりましょう苗木くん!!」

    「俺は罪木ちゃんと組むぜ」

    「ふえぇ、よろしくですぅ」

    「まーた残姉と、やだなー」

    「そんな事言わないで盾子ちゃん……」

    「組み終わったみたいですわね」

    「それでは」











    「勝負を始めますわ」





    黒の女王が不敵に笑った
  31. 31 : : 2020/08/01(土) 21:19:43


    「カードを配りますぞ!!」

    山田が全員にカードを配り始める。緊張の一瞬だ。

    苗木&舞園 9♡ 9♢ 9♣︎ 2♡ 2♤

    「!?」

    「凄いよ、舞園さん。この手札!!」

    「やりましたね苗木くん!!早速1コイン獲得ですね!!」

    「ねぇあんたら、ポーカーフェイスって知ってる?」

    江ノ島が呆れ顔で問いかける。

    「ポーカーフェイスなんて関係ないくらい、いい手札だったって事ですよ!!」

    「なんだよ……それ……」

    江ノ島が身震いする。

    「ドロータイムですぞ!!」

    「はぁ……わたくし様は3枚交換するわ!」

    「ふぇぇ、2枚交換で!」

    それぞれがカードを交換していく

    「僕達は交換ナシでOKだよ。」

    「ふふふ……余程いい手札なのですね。」

    「1枚交換ですわ。」

    「オープンタイムですぞ!!」

    「ふぇぇ、ワンペアですぅ。」

    「ドンマイ罪木ちゃん、次があるって!!」

    「フォーカード!!これは勝ったも同然っしょ!!」

    江ノ島がドヤ顔をキメる。

    「凄いよ盾子ちゃん、コインゲットだね!!」

    「えぇ!?フォーカード!!?」

    苗木が目を丸くして驚く。

    「……スリーカードですわ、今回の勝負は負けてあげましょう。」

    セレスは強者の余裕でカードを出す。

    「苗木さん、私達は大きな勘違いをしていたのかも知れません。警戒するのは桑田くん達でもセレスさんでもない、意外と江ノ島さんなのかもしれませんね……」

    「そうだね、舞園さん。初手でフォーカードは凄すぎる、あのセレスさんでさえスリーカードなのに……」

    「ぐぬぬ……セレス殿、がんばってください!!」

    「言われなくてもわかっておりますわ、まずは様子見ですのよ。」

    江ノ島チーム 1コイン

    その他チーム 0コイン
  32. 32 : : 2020/08/01(土) 21:50:53

    「第2ゲーム、開始ですぞ!!」

    苗木&舞園 8♡ 7♡ 6♡ Q♡ 8♤

    (8が2枚きてる、この3枚の要らないカードを交換してスリーカードを狙うべきか、それとも8を削ってフラッシュを狙うべきか……)

    「苗木くん、悩んでるみたいですね。」

    「あはは……舞園さんにはお見通しか……」

    「もちろんです、エスパーですから!!」

    「この場合、1枚交換でいいと思います。」

    「…………」

    「信じてください、エスパーですから。」

    「わかったよ、舞園さん。」

    「1枚交換で!!」

    「ふふふ……苗木くんはいい役がきたみたいですわね。」

    「わたくしは交換ナシで。」

    (セレスさん、交換しなかったな。)

    一瞬、不穏な空気が過ぎる。

    「ダメだこりゃ、5枚全部交換だ。」

    (桑田くんは全部交換した今回もノーペアか、良くてワンペアだろう。)

    「に、2枚交換します!!」

    「残姉なにビビってんの?ウケる!!」

    苗木がもらったカードをゆっくりとめくる。

    (10♡!?凄いよ、舞園さんの言うとうりだ!!)

    「フラッシュだよ!!」

    「くっ、ワンペアだ!!」

    「フルハウスですわ。」

    「なっ、なんだって!!」

    「黒の女王……一筋縄じゃ行きませんね。」

    「…………」

    戦刃がカードを持ったままボケーッとしている。

    「どうしたの?戦刃さん?」

    「えっと……フォーカード?です!!」

    「……やるじゃん、残姉のくせに。」

    「えっ!?ええええええええ!?」

    全員が一斉に驚く

    「……驚きましたわ、2回連続フォーカードですか。」

    「ま、まずいですよ苗木くん、江ノ島さんチームがリーチです!!」

    「ふふふ……面白い、面白いですわ。」

    セレスが恍惚の表情をみせる。

    「ピンチな時ほど面白い……自分がいつ奈落の底に落とされるか分からないこの緊迫感……これこそがギャンブル!!これこそが志向!!」

    「そろそろ、本気を出しても良さそうですわね。」

    セレスの表情が変わる、まるで獲物を探す蛇の様に。

    「セレスさんの表情が変わりました、苗木さん、来ます!!全力で挑みましょう!!」

    江ノ島チーム 2コイン(リーチ)

    その他チーム 0コイン
  33. 33 : : 2020/08/02(日) 20:50:31


    「第3ゲーム、開始ですぞ!!」

    苗木&舞園 9♤ K♤ 3♡ 3♣︎ 3♢

    「どうする?舞園さん?」

    (これはですね、苗木くん。フォーカード狙いで3以外のカードを交換です。)

    舞園が苗木にヒソヒソと話す。

    「わかったよ、舞園さん」

    「ドロータイムですぞ!!」

    「2枚交換で」

    苗木が9♤とK♤を交換する。苗木がゆっくりとカードをめくる。手元にきたカードは……

    (5♣︎と2♤……ダメだ、スリーカードのままだ!!)

    (大丈夫です苗木くん。スリーカードでも十分強い役ですよ。)

    (くっ、みんなの役が低い事を願うしかない……)

    「ちぇっ、ツーペアかよ。」

    江ノ島がカードを雑にテーブルに投げる。

    (よしっ!!リーチの江ノ島さんはツーペア!なんとか試合終了を逃れた!!)

    「残念、ワンペアだ。」

    (よしっ!!桑田くんもワンペア。あとはセレスさんだけだ!!)

    ふと、苗木が顔を上げると、セレスが苗木の方を見て笑っていた。

    「……ど、どうしたの?セレスさん……?」

    「ふふふ……顔に出ていますわよ苗木くん。大方スリーカードかストレートといった所でしょうね。」

    「なっ!?なんで……わかるんだよ……」

    「お見通しですわ、黒の女王に抜かりはないですの。」
    「フラッシュ、わたくしの勝ちですわ。ふふふ……」

    「くっ……」

    苗木が悔しがって机を叩く。

    「ナイスですぞ!セレス殿!!」

    江ノ島チーム 2コイン(リーチ)

    セレス 1コイン

    その他チーム 0コイン

    「まだまだいきます、第4ゲームですぞ!!」

    苗木&舞園 10♣︎ 9♡ 8♤ 7♢ K♤

    (舞園さん!これは凄いよ!6さえ引ければストレートだ!!)

    (やりましたね苗木くん、やっと1コインゲットですねこれは!!)

    桑田&罪木 Q♡ Q♢ Q♤ A♢ 10♢

    (桑田さん!!これはキテますね!!)

    (すげぇな!!Aさえ引ければ勝ったも同然だ。)

    「なにをごにょごにょと話しているのですかな?早くカードを交換してくだされ!!」

    「うっせぇ!!ブーデー!わかってるわ!!」
    「1枚交換だ!!」

    (な!桑田くんも1枚交換なんだ!!)

    (凄い激アツですよ苗木くん!!桑田くんチームと私達は仲間なので、どっちが勝っても良い訳ですから、勝率は2倍です!!)

    「1枚交換で!!」
    「こい!6よ!こい!!」
    苗木の手札に舞い降りたのは











    「きたー!!6!!」

    「ふふふ……皆さんとてもいい手札らしいですわね。」

    「はぁ、みんなしていい手札かよ、こっちは絶望的に最悪の手札なのに。」

    「オープンタイムですぞ!!」

    「ノーペア、ブタよ。」

    江ノ島がカードをパラパラと手から落とす。

    「ストレートだよ!!」

    苗木が自信満々にカードを見せる。

    「ふっふっふ、悪いなあ、苗木」

    「えっ!桑田くんも!?」

    「その通り!!フルハウスだぜ!!しかもQとAの!!」

    「ふふふ……」












    「アッハッハッハッハッ」

    「おい!何がおかしい!!」

    「そりゃおかしいですわ、どんぐりの背比べを見ている気分ですもの……」

    「はぁ!?」

    「ストレートフラッシュですわ。」

    「ア……アポ……?」

    「流石セレス殿!一気にリーチでございますな!!」

    「くっ!!江ノ島さんに続いてセレスさんもリーチ……」

    苗木の顔に焦りが浮かぶ

    「セレスさん……強い……やはり黒の女王……強すぎます!!」

    (苗木くんやはりあの作戦を実行せざるを得ないようですね。)

    舞園がそう囁く。苗木は唾を飲み込んだ。

    江ノ島チーム 2コイン(リーチ)

    セレス 2コイン(リーチ)

    その他チーム0コイン
  34. 34 : : 2020/08/03(月) 21:33:40


    「第5ゲーム、開始ですぞ!!」

    苗木&舞園4♡ 5♡ 6♡A♣︎ 7♣︎

    (苗木くん、もうすぐあの作戦を実行します。あと1戦だけ耐えてください!!)

    (耐えろって言われても!!この手札じゃ……)

    (大丈夫です、苗木くんなら出来るって、私信じてますから。)

    (わかったよ、がんばってみる。)

    (はい!それでこそ苗木くんです!!)

    「2枚チェンジで!!」

    (こい!!たのむ!!きてくれ!!)

    苗木が必死に願いながらカードをめくる。

    「オープンタイムですぞ!!」

    「わたくし様の勝ちね、フルハウス!!」

    「ふぇぇ、ワンペアですぅ。」

    「ふふふ……わたくしの勝ちですわ、フォーカードですわ。」

    「なっ、わたくし様を超えるとは!?」

    「アッハッハッハッハッ、わたくしの勝利ですわ。」

    「それは違うよ!!」

    「ストレートフラッシュ!!」

    「な、なんですって!?」
    「ま、まあまだ余裕はありますわ。1コインくらいくれてやりますわよ。」

    江ノ島チーム 2コイン(リーチ)

    セレス 2コイン(リーチ)

    苗木チーム 1コイン

    桑田チーム 0コイン

    「第6ゲーム、開始ですぞ!!」

    (やりましたね苗木くん、そろそろあの作戦を実行する時です。)

    「皆さん、ちょっと休憩で紅茶でも飲みませんか?」

    山田がカードを配り終えた所で、舞園が声をあげる。

    (舞園さん、罪木さんのあの作戦を実行に移すつもりだ!!)

    苗木が息を飲む。

    「まあ、それはいい考えですわね。ちょっと息抜きに飲みましょうか。」

    (のった!セレスさんがのってきた!!)

    「紅茶はこちらで用意してありますよ!!」

    「あらら、お気遣いありがとうございますわ。」

    「ささっ、山田くんもどうぞ。」

    「有難くいただきますぞ!!」

    全員の手元に紅茶が配られる。

    「それじゃ、カンパーイ」








    「ぎゅるるるるるるるるるるるるるるる」

    セレスと山田のお腹が突然凄い音で鳴り出す。

    「なっ、なんじゃこりゃー!!」

    セレスが冷静さを失い叫ぶ。

    「お、お腹が痛いですぞ!!」

    「あらあら?紅茶が腐ってたみたいですね。」

    「舞園てめぇ!!毒を盛りやがったな!!」

    セレスが声を荒らげる、さっきまでの美しさとは打って変わって暴力的だ。

    「さあ、なんの事か知りませんね。」

    「くそがァァァァァァァァ!!」

    「ぶひぃぃぃぃぃぃ!!」

    セレスと山田がトイレへと駆け込む。

    「罪木さんの作戦、大成功ですよ。ありがとうございます。」

    「ふぇぇ、こんな私でも役に立てて嬉しいです!!」

    「舞園さん、今のうちにカードを!!」

    苗木が山札を掴みロイヤルストレートフラッシュになるように手札を入れ替える。

    「おいおい、バリバリずるしてんじゃん」

    江ノ島が呆れる。

    「盾子ちゃん、ポーカーってこんなルールだっけ?」

    「んなわけあるか残姉!!インチキだよこれは!!」

    「えぇ!?インチキ!?」

    「江ノ島さん、僕達は共に7人のチャンピオンを倒して100億円を手に入れたい、言わば同士なんだよ。手を組まないかい?」

    苗木が江ノ島に向かって指を鳴らす。

    「あー、別にいいよ、100万円なんて対して欲しくなかったし、セレスの奴を倒せるならそれでいいよ。」

    「よし!交渉成立、これからは僕達の仲間として一緒に行動して貰うよ!!」

    「はーい、わかったわかった!!」

    江ノ島がふざけながら両手を上げて降参のポーズをとる。

    「所で、江ノ島さんに協力してほしい作戦があるんですよ。」

    「ん……?」











    「はぁはぁ、死ぬかと思った!!」

    「ぶひぃ、最悪ですぞ!!」

    「あ、おかえりなさい、山田くんセレスさん。」
    「ゲームを再開しましょう!!」

    「ぶひぃ、お、オープンタイム……」

    「ロイヤルストレートフラッシュだよ!!」

    苗木がドヤ顔でカードを出す。

    「て、てめぇら!仕組みやがったな!!」

    「仕組んだ証拠はどこにあるんですか?証拠を出してください証拠を。」

    舞園がしらばっくれる。

    「おい!江ノ島!!貴方なら見ていたでしょう!!」

    「え?特に不正なんてなかったけど。わたくし様の見る限りではね。」

    「くそがぁぁぁぁ!!」

    「早くコインをください!!山田くん!!」

    「ぶひぃ!!?」

    舞園が山田からコインをひったくる。

    「リーチですよ、苗木くん。」

    「うん、あと1回勝てば勝利だよ!!」

    江ノ島チーム 2コイン(リーチ)

    セレス 2コイン(リーチ)

    苗木チーム 2コイン(リーチ)

    桑田チーム 0コイン
  35. 35 : : 2020/08/03(月) 21:59:13


    「第7ゲーム開始……の前に。ここまで0コインのチームは脱落となりますぞ。」

    「なんだとブーデー!!俺達だってまだ勝てる可能性はあんだろ!!」

    「ぶひぃぃぃぃ!!うるさぁぁぁぁい!!ルールはルールだぁぁぁぁぁ!!」

    「ふざけんな!!アポアポアポ!!」

    「まあまあ、落ち着いて桑田くん」

    (まずいです苗木くん、桑田くん達が脱落したら、あの作戦の成功率が下がります。)

    (江ノ島さんがアレを引く事を祈るしかないね……)

    苗木&舞園 ????



    「所で、江ノ島さんに協力してほしい作戦があるんですよ。」

    「……ん?」

    「JOKERを持ってたら私達に渡してほしいんです。」

    「あー、そゆ作戦ね。OK」

    「もしJOKERを持ってたらウインクしてサインを出してください。」

    「でもテーブルはガラスで透けてるけど、どーやって渡すのさ。」

    「大丈夫です、考えがあります。」





    (江ノ島さんがウインクしてます!!苗木くんやっちゃってください!!)

    「おっと、手が滑った!!」

    苗木がわざとらしく紅茶をテーブルに零す。

    その瞬間、紅茶が零れた場所だけ下が見えなくなり、江ノ島がそこを利用し、JOKERを舞園の手元に届ける。

    「気おつけていただきたいですわね。」

    「ごめん、ゲームを続けようか。」

    苗木がテーブルを拭きながらセレスに謝る。

    「1枚交換で!!」

    苗木が1枚だけ、交換する。

    「ノーペアだよ。ついてないなぁ。」

    「次があるよ盾子ちゃん!!」

    「何言ってんの残姉、次なんてないよ。」

    「へ?」

    「ふふふ……やはり最後に勝つのはこのわたくし……」
    「この場面でポーカーにおいて最強の役が来るなんて、わたくしはやはり最強ですわ!!」
    「ロイヤルストレートフラッシュですわ!!」

    「ねぇ、知ってる?セレスさん。」

    「ん?」

    「ポーカーにはロイヤルストレートフラッシュ以外にもう1つ【伝説の役】がある事を……」

    苗木が手札をテーブルに叩きつける。

    苗木&舞園 7♤ 7♡ 7♢ 7♣︎ JOKER

    「そ、それは!伝説の役……」

    「そう、ファイブカード。」

    「唯一ロイヤルストレートフラッシュに勝てる役さ!!」

    「終わりだ!!黒の女王!!」

    「くっっ、くそがぁぁぁぁ!!」



    黒の女王が、敗れた。



    勝者 苗木&舞園チーム

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