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クリスタ「金の彼女」ヒストリア「銀の彼女」第2話

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  1. 1 : : 2018/06/10(日) 19:43:19
    エレヒスのようなエレクリのような。そんなssです。


    第1話「高校生の恋愛哲学」
    http://www.ssnote.net/archives/59309


    これの続きです!
  2. 2 : : 2018/06/10(日) 20:11:20
    第2話「21世紀のスキッツォイド・ガールズ」



    エレン(……な、何だこれ……!クリスタが泉に落ちた……そこまでは理解できる……!問題は、その後だ!
    泉からいきなり『女神』みてぇなヤツが出てきてソイツが俺にこう聞いてきた……!)



    ーーーー


    女神『答えなさい、少年。
    金の彼女、銀の彼女。アナタが落とした彼女はどっち?』


    ーーーー



    エレン(どっちも、そもそも『彼女』じゃない、って答えたら何故か分裂した(髪の色も違う)クリスタが2人、ここに……これって、まるで……)




    銀髪クリスタ「な……何よ、これ……!目の前に私が……!」


    エレン(ッ!銀髪の方が目を覚ました!?)



    星を散りばめたみたいな『銀色』の髪……
    妙な髪の毛だが確かにコイツは『クリスタ・レンズ』だ……声色や背格好も同じだぞ……?



    銀髪クリスタ「ど、どうなってんのよ。これぇ〜……!」


    クリスタ「……」スゥ…


    銀髪クリスタ「何故か目の前に私がいるみたいだし(まだ意識がハッキリしてないよーだけど)……それに……!」サラリ…


    銀髪クリスタ「何で私は『銀髪』なんかになってんのよぉー!せっかく毎日、手入れしてるのにさぁー!
    どーゆー事よ、エレン!!!アンタが何かやったんじゃあないでしょうね!?」


    エレン「お、俺は知らねぇよ!知ってるとしたら、あの女神……!」


    銀髪クリスタ「ちっ……役に立たないのね……!」


    エレン(まぁ、急な事で驚くのも仕方ないが……って、ん?
    そういやクリスタって、こんなガサツな喋り方だったか?普段は、いつもニコニコしてて穏やかな感じで……あんまり知らないけど)
  3. 3 : : 2018/06/10(日) 20:12:35
    二重人格的な感じですか?期待です!!!
  4. 4 : : 2018/06/10(日) 20:13:56
    >>3
    二重人格どころか体さえも分裂してしまった……みたいな、そんな感じです!
  5. 5 : : 2018/06/10(日) 20:34:55
    銀髪クリスタ「ていうかさぁ……エレンの持ってるソレ……何か妙に下半身がスゥスゥするなぁーって思ってたんだけど……!」


    エレン「え?」

    スカート「」ヒラヒラ


    銀髪クリスタ「それ……っ……私の……?」カアァ///


    エレン(し、しまった……!そういえばさっきから掴んだまま……)

    エレン「わ、悪かったよ!クリスタ。ほら、返すからよ……!」ビクビク


    銀髪クリスタ「当たり前よ!このスケベ!!」ボコォ


    エレン「げぷぅッ!?」


    バッシャアァ-ン…!!


    エレン「ゲボボバググウ…!!」


    ぱしゃあっ……!


    エレン「おい、銀髪!!何すんだよ、落ちちまったじゃねぇか!」ビチョビチョ…!!


    銀髪クリスタ「知るか!私だってビショビショだし……ていうか透けてる制服見ないで!!!
    それにエレンどうせもう私の『パンツ』見ちゃったんだし、これくらい『見物料』でしょ!?」プンプン!!


    エレン「くっ……!悪かったって……これでカンベンしてくれ、頼むから……!」


    銀髪クリスタ「ふん、どーだかね」ツ-ン


    エレン(た、確かに今のは全面的に俺が悪いかもしれないが……1つだけ言える事がある……コイツ、『クリスタ・レンズ』じゃない!クリスタとはまるで正確が正反対……って、ん……?)


    ーーーー


    クリスタ『こんな人生ぇぇ!!!もお嫌だーーーーーーーーーーーッ!!!!!」』


    ーーーー


    エレン(さっきも、こうやって叫んでたし……もしかしたら、これもまた穏やかなクリスタの一面なのか……?)
  6. 6 : : 2018/06/10(日) 20:57:44
    クリスタ「んッ……くっ……!」ムクッ…


    銀髪クリスタ「あ、もう一人の私!ようやく起きたわね!」


    クリスタ「え、え……な、何で私のスカートが……///……ていうか、え?何で何で?
    わ、私に似てる『銀髪』の女の子が……!!」プシュウ-…!!


    エレン「こ、こっちはいつも通りなのか……?」


    クリスタ「…こ……これは一体……?」



    ヒュオォォォ…!!



    銀髪クリスタ「そんな事、知らないわよ!気がついたらこうだったんだから!
    ていうかアナタこそ何よ、ニセモノ!何で私と同じ顔してるの!?」


    クリスタ「か、髪の毛の色的には私がホンモノだと思うんだけど……ア、アナタがニセモノじゃないの……?」マゴマゴ…


    銀髪クリスタ「バカ言わないで!私はホンモノよ!」


    クリスタ「……ていうか私のスカート……スカート……」カアァ///


    エレン「す、すまん!今返すからよ!ホラ!」ピラッ


    クリスタ「うぅっ……///」


    銀髪クリスタ「……って、ちょっと待って!そしたら私の分はどうなるのよ!?1つしかないじゃないの!」


    エレン「そ、そりゃお前……スカートは、お前らが『分裂』する前に脱げたんだから……1つしかないのは当ぜ……」

    銀髪クリスタ「ふっざけてんじゃあないわよ!そしたら何!?私には、こんな露出狂みたいな格好で歩けってぇの、アンタはぁー!?」


    クリスタ「ちょっ……ちょっとぉ……!止めようよ、2人共ぉ……!」オドオド


    ドヤドヤ…!!




    「……やれやれ、ですね」




    エレン「こ、この声!」




    パアァァァッ……!!



    女神「既に願いは叶えたのですから、喜んで帰れば良いものを……」フワァッ…!!


    エレン「⁉︎」


    クリスタ「だ、誰……?」


    銀髪クリスタ「ちゅ、宙に浮いてるわよ!?うちゅーじん!?」


    エレン「ち、違う……!さっきから言ってる『女神』だ!」


    クリスタ「め、女神様!?」



    女神「その通り。私は女神……この泉の。人の子の願いを叶えし、願いの女神です」


    銀髪クリスタ「願い……?」


    女神「増やすだけ増やして、何の説明も無しに立ち去るのは悪いと思いました……私がアナタ達の問いに答えて差し上げましょう。
    謂わゆる『アフターサービス』ですね、はい。
    まずはスカートを……!」スッ…


    銀髪クリスタ「あ……ど、どーも」
  7. 7 : : 2018/06/10(日) 21:21:54
    クリスタ「そ、その……質問いいですか?」


    女神「えぇ」ニコ


    クリスタ「女神様は『願い』を司る女神様なんですよね?
    だとすればどうして私が2人に……私は願い事なんかしてないのに……?どうして?」


    女神「何を言ってるのです、クリスタ。アナタは先ほど願ったはずですよ?
    『こんな人生、もう嫌だ』……『誰かに代わってほしい』……とね。この泉に向かって、そう叫んだはずです」


    銀髪クリスタ「え……?た、確かにソレはそうかもしれないけど……」


    女神「でもね。実際のところ、自分の人生を歩む事ができるのは自分だけ。アナタの代わりはいないのだから。
    だから増やしてあげたのです。アナタ自身をもう1人」


    エレン「ど、どこがクリスタ自身をもう1人だよ?俺もあまりクリスタの事は知らないけどよ……少なくとも、こんな銀髪の方みてぇにガサツな子じゃなかったと思うぜ……?」


    女神「はぁ……エレン・イェーガー?アナタは1つも隠し事をしていないと言い切れますか?」


    エレン「な、何だよ。いきなり……そりゃ子供の頃とかはイタズラして、ソレを黙ってたりしたけどよぉ……!」


    女神「そうですね、エレン・イェーガー。人には必ずどこか『隠している部分』がある。本性と言いますか……『本当はさらけ出したいのに中々出せないでいる自分』というヤツです。

    アナタ達の世界の物語に『ジキル博士とハイド氏』というモノがありますね?私も読みましたが非常に面白かったです。女神のクセに人の子に感心させられてしまいました。

    善人ジキル博士と悪人ハイド氏。全く別人に見える2つの人格。だけど2人は全く同じ人物なのです。
    コインの表と裏のようなモノですね。2人とも、その本質は全く一緒」


    銀髪クリスタ「わ、私たちもソレと同じだって言うの!?」


    女神「その通りですよ、クリスタ。この泉は鏡のように綺麗な水面でしょう?この泉には不思議な力があって、水面に映し出された互いの姿が分裂するようにして、アナタ達は2人になったのです。

    だけどそれは所詮、同じコインの『表と裏』。どちらかが表で、どちらかが裏というわけでもない。アナタ達2人は同じ『クリスタ・レンズ』という1人の人間……ニセモノなんていないのですよ?」
  8. 8 : : 2018/06/10(日) 21:29:36
    面白そう!期待!
  9. 9 : : 2018/06/10(日) 21:30:09
    期待だz

    同じ名前の設定なのかな?エレクリエレヒスかぁ名前一緒!w
  10. 10 : : 2018/06/10(日) 21:32:26
    >>8>>9
    期待ありがとうございます!
  11. 11 : : 2018/06/10(日) 21:44:01
    >>9に同意する!
  12. 12 : : 2018/06/10(日) 21:57:13
    クリスタ「い、言われてみれば確かに!」ハッ!!


    エレン「?」


    クリスタ「さっきまで、あんなに苛立って泉に向かって叫んでたのに……!ドス黒い何かを吐き出せたみたいに心がスッキリしたような……!」シャララ-ン…!!


    銀髪クリスタ「ふーん……それは良かったわね……って待ちなさい!
    それじゃあ私がアンタの中にあった邪悪な成分みたいじゃないの!?」


    クリスタ「本当にスッキリしたわ……」パアァ-ッ…!!


    銀髪クリスタ「私は排泄物扱いかーー!?」


    女神「ふふ……良かったわね、願いが叶って。それじゃあ私はこれで……!」フッ…!!


    銀髪クリスタ「え……消えた……?」


    エレン「女神のやつ、言うだけ言って帰りやがった!」


    クリスタ「あ、あの女神様!?私も後先考えずに増やされても困るというかー!!」


    シイィンッ…!!


    エレン「だ、ダメだ!この泉の底にいるはずなのに引きこもった根暗中学生みてーに出てこねぇ!」


    銀髪クリスタ「あーもう、どうすんのよー!勝手な事だけして帰って……!!!
    エレン!アナタのせいよ!」ビシィッ!!


    エレン「す、すまない!俺に出来ることならなんでもやるから……!」


    銀髪クリスタ「そうよ。女神云々より、だいたいアナタが悪いのよ。乙女のプライベートにズカズカと入りやがって……!」


    エレン(ぐぬぬ……確かに、こうなってしまったのには俺に完全に責任があるが……この銀髪の方、何かちょっぴりムカつくな……!)


    銀髪クリスタ「ま、あそこでエレンに気付かなかったら『アンタがどうの』って事そのまま叫んでたところだったけどねぇー」


    エレン「え……俺がどうの、って……」

    クリスタ「わぁー!ちょっともう1人の『私』ィィィーーー!!!」ガッシィ


    銀髪クリスタ「もごがぁっ……!!い、いきなり何すんのよ!!」


    クリスタ「だ、だってぇー……確かに、あのままエレンに気付いてなければ私は『エレンに告白したい』って言うところだったけれど……何でソレを今わざわざ言うのよぉー……」ヒソヒソ…


    銀髪クリスタ「はぁ?別にアンタの恋路がどうなろうと私には関係ないんだけど?」ヒソヒソ…


    クリスタ「え……でも、同じ私なら……アナタはエレンの事……す、好きじゃないの?」ヒソヒソ…


    銀髪クリスタ「ふん。あったり前じゃない、あんなの……スカートをとるようなスケベよ?」ヒソヒソ…


    クリスタ「そ、それはワザとじゃあないんだから……///」ヒソヒソ…


    銀髪クリスタ「……ま、良いわ。別にアンタなんてどうでも良いけど、黙っておいてあげる」ヒソヒソ…


    クリスタ「あ、ありがとう……」ヒソヒソ




    エレン(……何2人だけで話してんだろうなぁ……)ポツ-ン…
  13. 13 : : 2018/06/10(日) 22:07:51
    エレン「おい、2人とも……そろそろ良いか?」


    クリスタ「う、うん。ごめんね」


    エレン「これからの事だけどさ……さっきも言った通り、お前達が2人になっちまったのは完全に俺の責任だ……その事について謝りたい。すまない」ペコリ


    クリスタ「ちょ、ちょっと!違うよ!私が悪いんだよ……そもそも幾ら聞かれたくない事を聞かれたからって、あんな事したのは正気の沙汰じゃないし……私が悪いの……」シュンッ


    銀髪クリスタ「なぁに偽善者ぶってんのよ。コイツが自分のせいだってんだから、コイツの責任にすればいいじゃないの」


    クリスタ「そ、そんな事!」


    エレン(うーん、やっぱり正反対……コインの表と裏、か……)

    エレン「と、ともかくだ!俺がこの件の『責任』をとるとしても、まずお前達の意見を聞きたい」


    銀髪クリスタ「んー、何?どういう事?」


    エレン「……お前たちが元に戻りたいか戻りたくないか。そう聞いてんだよ」
  14. 14 : : 2018/06/10(日) 22:19:47
    クリスタ「元に……」

    銀髪クリスタ「……戻る、か」


    エレン「あの女神様はこうしちまった以上、おそらく意地でもお前たちを元には戻さないはずだ。まぁ、俺がなるべく毎日ここに来て元に戻してもらえるように頼むが……それ以外にも何か元に戻る方法があるかもしれない。
    だけど、そもそもお前らがどう思ってるかどうか知りたい。戻りたいか?戻りたくないか?」


    クリスタ「そ、それはもちろん……!」

    銀髪クリスタ「あー、私はどっちでも良いわよ?別に」




    エレクリ「!?」


    クリスタ「ほ、本気で言ってるの?」


    銀髪クリスタ「本気よ。別に体が2つになったから、って死ぬわけでもないし。暫くは家のうぜぇお父さんや使用人さん達から逃れてダラダラしたいって言うか……
    まぁ、別にどっちでも良いんだけどさー」グデェ-ン…!!


    クリスタ「で……でも実際問題、大変だよ?戸籍は?住所は?学校は?
    それ以外にも何か体に不都合があるかもしれないじゃない……一応アナタも私の体なんだから……」


    銀髪クリスタ「だから別にどっちでも良いって言ってるでしょ?
    元に戻る方法を探すにしたって、その時間は決して短くないだろうし……ただ、私はその間に束の間の自由な生活を堪能したいだけよ。
    元に戻れる方法が見つかったら、大人しく元に戻る。それで良いでしょ?」


    クリスタ「う……うん」コクリ…

    クリスタ(……やっぱり彼女は私の『片割れ』……言葉遣いとか態度とかは違うけど、その底の部分は2人とも一緒だわ)
  15. 15 : : 2018/06/10(日) 22:27:09
    エレン「……決まりだな。俺はお前らが元に戻る方法を全力で探し出す……それで良いな?」


    銀髪クリスタ「異議なしよ」


    クリスタ「うん……でも、それはちょっと違うよ。エレン」


    エレン「?」


    クリスタ「エレン一人に探させるわけにはいかないよ。そもそもは私の問題なんだから、私も手伝うに決まってるじゃない」


    エレン「クリスタ……」


    銀髪クリスタ「えぇー!アンタ、そんな面倒なことすんの?」


    クリスタ「当然、もう一人の私も手伝うからね?」ニコ


    銀髪クリスタ「うぅっ……!ま、まぁ良いわよ。何もせずにダラダラしてるってのもアレだし……気が向いたら、ね」


    エレン「はははっ……何だよ、お前ら。仲良いじゃねぇか」クスッ


    クリスタ「もちろん。だって彼女は私なんだし」


    銀髪クリスタ「ちょっ……別に仲良くなんてないわよ!誰がこんな偽善者と……///」
  16. 16 : : 2018/06/10(日) 22:50:05
    エレン「さて……方針を決めたら次は『中身』だ……実際問題どうするんだよ……お前たちの住む場所。
    一人くらい子供が増えても、お嬢様だからお金とかは心配ないだろうが……その、どんな感じなんだ?クリスタのお父さんって……!」


    クリスタ「どう、って……」

    銀髪クリスタ「そりゃあ……!」


    モワンモワンモワンモワン……!!!


    ーーーー


    クリスタ父『あぁ、何て事だ!!私のクリスタが2人に!!!可愛らしいことこの上ないが、これは何かの病気なのでは……!?』ハッ…!!


    執事『救急車です!!救急車を呼ぶのです!!これは何かの精神疾患に違いない!!あぁ、おいたわしや!クリスタお嬢様……!!このワタクシがいながら心に巣食う病魔に蝕まれてしまうなんて……!!』


    メイドさん『いいえ、そもそもその銀髪の彼女は本当にお嬢様なの!?
    まさか上手く化けて、この家に取り入り!最終的にレンズ家を乗っ取るつもりではなくて!?』


    クリスタ父『何だと!?えぇい!今すぐに、どちらが本物かを見極めるのだ!!』


    ワァワァ…!!  


    ーーーー


    モワンモワンモワンモワン……!!!


    銀髪クリスタ「ロクなことにならなそうね……私が2人もいる、ってバレたら……!」

    クリスタ「え、えぇ」


    エレン「そ、そうか」

    エレン(コイツの家、どんななのかスゲー気になる……!)
  17. 17 : : 2018/06/10(日) 22:57:19
    モワンモワンモワン……………!!

    なるほど、そういうもこもこ下感じの表し方があるのか、他人の良いスレを読んでるとそう思いますわ
  18. 18 : : 2018/06/10(日) 23:04:27
    銀髪クリスタ「それじゃあどっちかしか、あの家には戻れないわね」


    エレン「どっちが戻るんだ?」


    銀髪クリスタ「どっち、って……そりゃあ」ジィ-


    クリスタ「え、えぇ!?私!?」


    銀髪クリスタ「そりゃそうじゃない。自分で言うのもナンだけど、私はちょっぴりガサツなところあるし。アンタの方が前の『クリスタ』らしいわ。
    何より髪がしっかり『金髪』じゃない」


    クリスタ「うぅっ……それなら仕方ないか……」

    クリスタ(あーあ……せっかく2人になって、自由になれると思ったのにな……これじゃ今までと同じで恋愛もロクにできない。
    悔しいけど、もう1人の私には目一杯楽しんでもらお……)ハァ…


    エレン「それじゃあ、お前はどうするんだよ?銀髪」


    銀髪クリスタ「銀髪って呼ばないで。私はクリスタよ。
    そうね……普通に考えると、どこかのホテルに泊まる事になりそうね。あっ、もちろんボロっちぃのは、やーよ?」


    エレン「待て待て待て待て……お前、その金どうするんだよ?
    知ってるか?お嬢様。宿泊施設に泊まるには、お金がかかるんだぜ?
    『チェックイン』って分かるか?『チェックアウト』って分かるか?」


    銀髪クリスタ「箱入り娘だと思ってバカにすんじゃないわよ!知ってるわよ、そんくらい!そりゃ停めさせていただくんならお金だってかかるでしょうよ!」


    エレン「だから、その金をどうすんのかって聞いてんだよ!」


    銀髪クリスタ「エレン、責任とってくれるんでしょ?宿泊代も当然……」

    エレン「払えるか、バカ!」


    クリスタ「あ、それなら私がお父さんに宿泊代ねだるよ。『お小遣い』ねだるみたいにさ」


    エレン「えっ……宿泊代って1日や2日じゃねぇんだぞ……!?
    下手すりゃ3ヶ月……いや、1年もかかるかもしれねぇのに……流石にお前んちでも……!」


    クリスタ「いや、出してくれる思うよ?私のお父さん、『超』がつくほどの親バカだし……そんなにポンポン出すほどバカでもないと思うけどさ、粘り強くおねだりすればいけるよ。ねー?」サラリ


    銀髪クリスタ「ねー?」サラリ


    エレン(レ……レンズ家スゲェ……!)
  19. 19 : : 2018/06/10(日) 23:05:40
    >>17
    他スレを読んで勉強させてもらうってのはよくありますよね。自分も殆どをパクリで書いてるようなヤツだしw
  20. 20 : : 2018/06/10(日) 23:23:00
    エレン「い、いや!いくら凄くてもダメなモンはダメだ……!こうなったのは俺のせいなんだしさ。クリスタのお父さんに迷惑かけるわけには……!」


    銀髪クリスタ「じゃあ、どうすんのよ。私たちが元に戻るまで、家に戻れない私は一体どこで生活すれば良いわけ?」


    エレン「だから、それを今考えて……!」


    銀髪クリスタ(……あ、そうだ。良いこと思いついたわ……!)フフ…!!

    銀髪クリスタ「はい!はい!はい!私に良い案があります!」


    エレン「? 何だ?銀髪の方のクリスタ」


    銀髪クリスタ「ホテルとか旅館とかさ、そういう宿泊施設いろいろ考えたけど。
    別にそんな所じゃなくても良いじゃない!タダで寝泊まりできる場所があるわ!」


    クリスタ「えっ……そんな所……」


    エレン「おいおい、公園暮らしか?それはダメだろ、お嬢様。
    知ってるか?公園の住人たちにも『ランク付け』っつーのがあるんだとよ。新人はイビられるらしい……」


    銀髪クリスタ「ホームレスになる、って言ってんじゃないのよ!
    エレン!アナタの家に泊まればタダでしょ?」


    クリスタ「え……」

    エレン「!」


    クリスタ「えぇぇぇぇぇぇぇ!!!……い、いやいや!それはダメだよ『私』!!!流石に図々し過ぎ……」

    エレン「いや、俺は別に構わないぜ?」サラリ


    クリスタ「えぇぇぇぇ!!!」
  21. 21 : : 2018/06/10(日) 23:36:03
    エレン「ちょうど今、家族も仕事の都合でいないしな。(ちょっぴりガサツなヤツだが……)話し相手が出来るのは嬉しいぞ!」


    銀髪クリスタ「決まりねー♪」


    クリスタ「いやいや、だからダメ!そ、そんな男女が1つ屋根の下で一夜を共にするどころか、お風呂も共同で使って……///
    だ、ダメだよ!そんな……は、破廉恥な……///」カアァ///


    銀髪クリスタ「何よ『私』ィ……?もしかしたら嫉妬してるの?良いじゃないの、別に……『私=アンタ』なんだから。
    例えナニをしたって、ソレはアンタとしたのと同義なのよ?
    逆にラッキーだと思わない?」ヒソヒソ…!!


    クリスタ(……こ、この子……!私をからかうつもりで……!!)

    クリスタ「と、とにかくダメ!今、思い出したけどホラ!べ、別荘があるじゃない!
    アルプスの高原に、モナコの海岸!最近はハワイなんかも行ってないでしょ!?」アタフタ…!!


    エレン(レンズ家スゲェ……!)


    銀髪クリスタ「えぇ……でも、私もう飽きちゃったしさぁ……」


    クリスタ(こ、この子はぁぁぁぁ!!………って、よく考えるとこの子は『私』なのか……!!うそ……私ってこんなにイヤな子だったの……!?)ガ-ン…!!
  22. 22 : : 2018/06/10(日) 23:37:16
    凄く面白いです(●´ω`●)
    期待です(`・ω・´)
  23. 23 : : 2018/06/11(月) 00:21:41
    >>22
    期待ありがとうございます!
  24. 24 : : 2018/06/11(月) 00:21:46
    エレン「よし……とりあえずはソレで決まりだな。安心しろよ、金髪の方のクリスタ。
    父さんも母さんも当分帰って来ねぇからさ。小言言われる心配もないぜ」ニッ


    クリスタ(そういう事を言ってるんじゃないのぉ!!むしろいてくれた方が幾らか安心だよ!)


    エレン「それにクリスタも庶民の生活に興味あるだろ?」


    銀髪クリスタ「うん、あるある!銭湯連れてってね!一回行ってみたかったのよねぇ!皆んなで背中流し合いっこするんでしょ?」キャッキャッ!!


    エレン「いや……俺んちは風呂ちゃんと付いてるし……それに今どきそんな古典的な銭湯は無いと思うぜ?」


    銀髪クリスタ「えっ……うそ!富士山は!?」ガァ-ン!!


    エレン「近所の銭湯は違うぜ。何かカラフルで、『招き猫』とか『ナマズ』とかのヘンテコなキャラクターと山のタイル絵だな」


    銀髪クリスタ「何それ!?逆に見てみたい!」


    エレン「そんなら今週末にでも行くか。ロビーには『漫画』とかもたくさん置いてあるぜ……確かオバちゃんに頼めばソフトクリームひり出す機械もいじらせてくれたな……」


    銀髪クリスタ「すごぉー!」キラキラ…!!



    キャッキャッ…!!



    クリスタ「……」

    クリスタ(そっちの『私』いいな……私だってエレンとそういう風に色々と遊んでみたかった……しかも、銀髪の私は別にエレンの事を好きでもなんでもないのに……代わってよ)


    エレン「なぁ」ポン


    クリスタ「!?」ビクッ!!


    エレン「お前も一緒に行こうぜ?」


    クリスタ「わ、私……も?」


    エレン「あ、いや!都合が悪い、ってんならいいんだ……やっぱお嬢様だしよ。予定とかもさ、俺に想像がつかないくらい沢山あるんだろ?
    ……だけどさ。都合が良くて行きたいな、って思った時はいつでも言ってくれ!付き合うからよ」


    クリスタ「え……で、でも悪いよ……私の都合で……!」




    エレン「良いんだって、遠慮すんなよ!俺どうせ『暇人』だからさ」ニカッ


    クリスタ「エレン……///あ、ありがとう!」


    エレン「……おい、また顔赤く……」


    クリスタ「な、何でもないの!」


    エレン「そ、そうか……」



    あまり話した事ないけど……エレンってこんなに優しい人だったんだ……


    正直言って、今まではただの憧れで……謂わゆる『恋に恋してる』って感じだったけど……



    クリスタ「……///」ドキドキ…!!


    エレン「?」




    クリスタ「ヤバいよ……本気で好きに、なっちゃった……///」ボソッ…
  25. 25 : : 2018/06/11(月) 01:06:42
    クリスタぐう可愛~~~~~~
  26. 26 : : 2018/06/11(月) 01:06:55
    クリスタ「あ、あの……エレン。どうして私にそんなに親切に……今まで友達でも何でも無かったのに……って、ううん!別に余計だとかそういうじゃなくてね、ただ不思議で……」


    エレン「え……いや、友達でも何でもない、って……まぁ、そりゃ今まではそうだったけどよ。こんな奇妙な事件に関わっちまえば、俺はもうお前とは他人になれねぇよ。
    まぁ……改めて言うのも小っ恥ずかしいけど、俺たちは『友達』って事でいいんだよな?」


    クリスタ「う、うん!そうだね!私たちは『友達』!こ、これからよろしく……お願いします!」フカブカ


    エレン「ちょっ……そういうのやめろよ恥ずかしい///
    それにさ、お前さっき叫んでただろ」


    クリスタ「え……?」


    ーーーー


    クリスタ『嫌だ嫌だ、もお嫌だッ!!何が嫁ぐ事が定められた身だ!!!恋愛禁止だァーーーーーッッ!!!』


    クリスタ『……普通に恋愛できる女の子になりたい……!
    誰か代わりなさいよ、こんな人生……ッ!!』


    ーーーー


    クリスタ「あ、あれは!ちが……!」

    エレン「違わねぇよ」


    クリスタ「ッ……!」


    エレン「いや……そりゃ俺も、急な事だったし、普段のクリスタとのギャップも感じて軽くひいたけどさ」


    クリスタ(や、やっぱドン引かれてた!)グサァッ!!


    エレン「……でもお前の気持ちになって考えてみると、そう叫びたくなるのは分かるよ……そうでもしなきゃやってられないよな、一つの財閥のお嬢様だなんて」


    クリスタ「……」


    エレン「周りにいるみたいな……普通の女子高生になりたいんだろ?」


    クリスタ「……うん」


    エレン「だったら、この関わり合いも何かの縁だ。
    なるべく協力したいんだ、お前に」


    クリスタ「……ありがとう」


    エレン「それに好きなヤツもいるんだろ?だからあんなに叫んでた」


    クリスタ「あっ……!」カアァッ///


    エレン「そんなに叫んでもらえて幸せ者だよな、ソイツも!ま、俺そういうの疎いからよく分んねぇけどよぉ!」


    銀髪クリスタ「あーあー……その『幸せ者』は一体誰なのかなぁ……!」


    エレン「誰なんだろうな」


    銀髪クリスタ「そ・れ・はぁ〜……」

    クリスタ「わあぁぁぁぁぁぁぁ!!!何言ってるの『私』ィィ!!!」グッ!!


    銀髪クリスタ「も、もが……アンタ……また……口を塞いで……!」


    エレン「おい、銀髪のクリスタが苦しがってるだろ!やめてやれよ」


    クリスタ「あっ……ご、ごめんなさい」シュンッ


    パッ…


    銀髪クリスタ「ぜぇはぁぜぇはぁ……!」


    エレン「取り敢えず、もう山から降りようぜ?金髪のクリスタはどうすんだよ、ナンなら送ってってやろうか?」


    クリスタ「い、いいよ!私は!お迎え呼ぶから!」


    エレン「そうか。そんじゃあ山、下ったらお別れだな」
  27. 27 : : 2018/06/11(月) 01:11:12
    スタスタ…


    クリスタ「うん……」


    銀髪クリスタ「はぁ……はぁ……」


    クリスタ「……」


    銀髪クリスタ「はぁ……全く……アンタさっきの何よ……?あんなにやられるとさぁ……『片割れ』である私が死んじゃうのよ?良いの?それで……」


    クリスタ「……あんな事言ったアナタが悪い」プイッ


    銀髪クリスタ「あんなのほんの冗談でしょ?本当に言うわけないじゃない!」


    クリスタ「……それから今日……いや、これからずっとエレンには手を出さないでね……『私』……」


    銀髪クリスタ「ふぅん……私がタガの外れた暴れ馬だとしたら、アンタはそれを収める『理性』ってわけね……
    それなら安心してよ。さっきも言った通りあんな変態、全然好きじゃないし。手なんて出さないわよ……馬鹿馬鹿しい」


    クリスタ「エレンを馬鹿にしないでよ……」


    銀髪クリスタ「……私だって一応『クリスタ』なんだけどなぁ……ま、だから余計に腹が立つのね。
    けどさぁ、アンタが自分の気持ちに正直になって行動しないとさ……私、エレンに何するか分かんないよ?」


    クリスタ「え……」


    銀髪クリスタ「当然、あんなの好きにはならないけどさ……アンタ見てるとイライラするのよ。私と同じ顔してる癖に……
    どうして親の言いなりになんかなってるの?素直になりなよ。好きなんでしょ?エレンの事が……だったら告白すれば良いじゃない……簡単な事でしょう?」


    クリスタ「でも……『恋愛の禁止』もお父さんが私の将来を想っての事で……!その気持ちもわからないわけじゃ……」


    銀髪クリスタ「それがイライラするって言ってるの!
    中途半端に親のお節介な優しさを理解したフリして……でも結局、気に入らないからってさっきみたいに一人でイジイジ叫びまくる!何がしたいのよ!
    要はアンタ(私)、お父さんに縛られ続ける悲劇のヒロイン演じていたいだけなのよ……自分に酔ってるの」


    クリスタ「ち、違うよ……私は本当にお父さんの事は好きなの……!
    でも自由に恋もしたい……!ただ、それだけなの」


    銀髪クリスタ「そうよ、ただそれだけ。ならそれで良いじゃない。もっと愚直にさ……『ストレート』に。
    物事を難しく考え過ぎて途方にくれるなんて、時間の無駄だと思わない?少しは私の『愚直(ストレート)』を見習いなさいよ……」
  28. 29 : : 2018/06/11(月) 01:56:00
    クリスタ「『愚直』……アナタみたいに?」


    銀髪クリスタ「『アナタ』って言っても私はアンタなんだからさ……出来るよ、絶対。
    この私が良い証拠でしょ?」ドヤァ


    クリスタ「ふふ……アナタほどストレート過ぎるのもどうかと思うけど……」クスッ


    銀髪クリスタ「な、何よ!せっかく私なりに励ましてあげたのに!」


    クリスタ「……そうだよね。ありがとう『私』」ニコッ


    銀髪クリスタ「……別に私と同じ顔した子が馬鹿過ぎてイライラしただけよ……」


    クリスタ(ふふっ……何だか自分に相談するって……勝手に『自己完結』してるみたいでおかしい)




    エレン「おーい!何してるんだよ、2人とも!早く行くぞぉー!」フリフリ


    クリスタ「あっ……うん!ごめんね、エレン」タッ


    銀髪クリスタ「気ィ使って少しは待ってなさいよ!」タッ


    エレン「ところでよ、銀髪のクリスタって何か嫌いなモノあるか?」


    銀髪クリスタ「さぁ。基本はこっちと同じだと思うけど……」


    エレン「じゃあ金髪のクリスタの方は……って、うーん……今思ったんだが『金髪』と『銀髪』で呼び分けるのスゲェ面倒だな……!
    何か他に良い呼び方ねぇか?」


    銀髪クリスタ「そうね……『クリスタ・レンズ Mark -2』とかは?」


    クリスタ「い、嫌だよ……何だか私まで恥ずかしくなる」


    銀髪クリスタ「えぇー、良いじゃない!カッコいい!
    ちょうど私の髪の色もよく見ればステキって言うかさぁー……ほら、『銀髪』ってロボっぽくない?美少女ロボット!」


    エレン「あぁ……確かにお前のヴィジュアルってロボアニメとかで出てきそうだな!」


    銀髪クリスタ「でしょー?」


    クリスタ「駄目だよ。恥ずかしい……わ、私が許さないから、そんなの///」


    エレン「じゃあクリスタがつけてやれよ、銀髪の方の名前。金髪の方は今まで通り『クリスタ』として生活するわけだからな」


    クリスタ「わ、私が……!?」


    銀髪クリスタ「『可愛い』or『カッコいい』のでお願いね。あ、キラキラネームは無しよ。『ピカチュー』とか『ルフィ』とか……」


    クリスタ「『Mark−2』だって立派なキラキラネームじゃない……」



    名前……名前、かぁ



    我が子に名をつける親もこんな気持ちなのだろうか?
    ちょうど子どもというのは、母親の腹を借りて産まれてくるモノ……自身の分身のような存在だ



    私の両親も私の名前『クリスタ』を一生懸命考えて……


    それこそ馬鹿みたいに、画数やら語感やら、当てにならない命名辞典をひいて一生懸命に考えてくれたのだろうか?


    そう思案するまでもなく分かる



    あの『親バカ』のお父さんは私の事が本当に大切なんだ……それも縛り付けちゃうくらい



    それは分かっている。分かっているけど……


    いや、父親に不満をぶつけたり『こうあって欲しかった』と願うのはやめよう


    ここまで大事に育てられてきてそんな事をするのは『恩知らず』のする事だ


    贅沢過ぎる



    だから私自身が変わらなきゃいけないんだ



    それこそ『銀髪』のあの子みたいに……


    言いたい事をハッキリと言えるあの子みたいに……


    いつかは両親に立ち向かわなければならない



    『私には好きな人がいます。だからお父さんの言う事は聞けません』……と、そう言ってやらなければならない



    思えば彼女は、私が昔読んだ本の主人公に似ていた


    ちょっぴりガサツだけど、自分の心に正直で……後悔のないように生きる主人公だった


    彼女も私の一部……という事は私は知らぬ間に、その憧れを心の中で育んできていたのかもしれない


    いつかこういう風になりたいと願いながら……



    その僅かな『ワガママ』が形をとって現れたのが、きっと彼女なのだ


    昔、憧れた……あの主人公……







    その子の名前は……………












    –––––ヒストリアよ。





    銀髪クリスタ「……え?」



    クリスタ「アナタの名前よ。『ヒストリア・レイス』……それがアナタの名前」ニコッ


    そして、いつか私の一部となる『憧れ』……!


    銀髪クリスタ「この名前……昔読んだ本の……!」


    エレン「へぇ。カッコいい名前だな……ヒストリア!どうだ?気に入ったのか?」


    銀髪クリスタ「ふふ……まぁね」クスッ


    クリスタ「それじゃ、よろしくね。『私』……改め『ヒストリア』」




    ヒストリア「えぇ。よろしく」ニコッ
  29. 30 : : 2018/06/11(月) 11:53:42
    ヒストリア出現
  30. 31 : : 2018/06/11(月) 12:12:56
    >>30
    やっとタイトル回収です
  31. 32 : : 2018/06/11(月) 12:35:51
    ーーーー


    エレン「……さて、ここが俺んちだ」ザッ


    ヒストリア「へぇ……これはまたこじんまりとした」


    エレン「うっせぇな……嫌なら野宿だ」


    ヒストリア「何よ!素直な感想じゃない。別に悪口じゃないのよ?
    お邪魔しま〜す!」ガチャッ


    エレン「おう、いらっしゃい。それよりアイツ……『クリスタ』の方はもう家に着いたのかな?
    やっぱ門限とかって厳しいのか?」


    ヒストリア「あー、それもそうね。私、今日お稽古サボっちゃったからなぁ。
    ま、そのお説教はクリスタの方に代わってもらお♪」フフフ…!!


    エレン「自業自得だが……同じ存在であるお前が難を逃れるっつーのは納得いかねーな」


    ヒストリア「役得よねー」


    ーーーー


    その頃、クリスタ


    クリスタ父「全くクリスタ!お前はどこで何をしていたのだ!
    あまり遅いからピアノの先生には帰ってもらったぞ?
    急に予定が入るのは仕方のない事かもしれないが、その時は一つ連絡を入れなさいと何度も何度も……!」クドクド…!!


    クリスタ「ごめんなさい、ごめんなさい!」ペコペコ…


    ーーーー


    エレン「お前、服濡れてて寒いだろ?今、風呂沸かしてくるからちょっと待ってろよな」


    ヒストリア「ありがと。あ、今日は泡風呂じゃなくて普通の湯でいいわよ?」


    エレン「そもそも泡風呂入浴剤なんて買ってねぇから安心しろ」


    タッ
  32. 33 : : 2018/06/11(月) 13:28:24
    パタン…


    ヒストリア「へぇ、それにしてもここがエレンの家……」キョロキョロ…!!


    ヒストリア「別に、友達の家に入ったのは初めてじゃないけど……男子の家に入ったのはこれが初めてね……しかも、それが初恋の人の家だなんて凄くついてる……って、いやいや。
    エレンを好きなのは私じゃなくてクリスタの方だし」


    ヒストリア「……いや、でも私とクリスタは同じ存在なのよね?……表面的な態度は違っても、心の底は同じ。という事は、私もエレンの事が……!」


    エレン「俺が何だって?」ヌッ


    ヒストリア「おわわぁっ!?別に何でもないわよ!」


    エレン「どうだかな。お前、クリスタと性格正反対だからよ。悪口でも言ってたんじゃねぇの?」


    ヒストリア「ふ、ふん……ま、そんなとこね」

    ヒストリア(さ、最初はクリスタをからかうつもりでエレンの家に住むことにしたのに、これじゃ逆に私が緊張しちゃうじゃない!
    そうよ!別に私はエレンの事なんかなんでもないのに……!)


    エレン「風呂は今、沸かしてる。だから着替え用意してこいよ。俺の母さんの分、貸すからよ」


    ヒストリア「私、お客様なんですけど。着替えくらい用意してくれないわけ?」


    エレン「どこの世界に、自分の母ちゃんの下着に触りたいっつー息子がいるんだよ」


    ヒストリア「……ま、それもそうね。分かったわ。私が用意しといてあげる。
    その代わり、美味しいディナー作ってなさいよね」スクッ


    エレン「へいへい……ディナーって呼べるモンでもないけどなー」
  33. 34 : : 2018/06/11(月) 22:05:44
    凄く面白いです!焦らず頑張ってくださいね。
  34. 35 : : 2018/06/12(火) 11:36:14
    >>34
    お気遣いありがとうございます!
  35. 36 : : 2018/06/12(火) 23:24:03
    このエロガッパー!期待!
  36. 37 : : 2018/06/13(水) 00:28:45
    >>36
    安田くん良かったですよね。古き良きラブコメ主人公です。
  37. 38 : : 2018/06/13(水) 00:28:56
    ーーーーお風呂


    ヒストリア「ふんふふ〜ん♪」


    ザッパァ-ッ…!!


    ヒストリア「あったか〜い……お風呂ってのはどこで入っても良いものよね〜」


    ヒストリア「おまけに、この……『入浴剤』って言うの?シュワシュワが溶けてすっごい可愛い!
    ジャグジーじゃなくても、こんなのがあるのね〜、初めて知ったわ」


    ブクブクブク…!!


    ヒストリア「あっ……でも、もう無くなっちゃいそう……うーん、つまんないな。そうだ……!」ニヤマリ


    ーーーー


    エレン「–––––で……!」


    ヒストリア「う……う〜ん♡」ホカホカ///


    エレン「一つじゃ物足りねぇから、って一箱まとめて風呂にぶち込んだのか!?
    一回一袋って書いてあんじゃねーかよ、ここに!馬鹿か!」


    ヒストリア「ちょ、ちょーっと過激だったけど……!シュワッシュワに弾けるお風呂炭酸、超気持ち良かった……///」フゥ-…!!


    エレン(何か変な方向に目覚めてねーか、コイツ)


    ヒストリア「庶民の粗末な風呂だからとバカにしてたらとんでもないわ……褒めたげる!
    あと、喉乾いたから飲み物!炭酸ね!シュワシュワが良いの♡シュワシュワがァ〜♡」


    エレン「粗末な風呂で悪かったな!それから偉そうに命令すんな!」ガチャッ!!

    エレン(……ったく、コイツは……!人を使いたくなるのは、お嬢様のサガかもしれねーけどよぉ……
    クリスタの方だったらまだ可愛げがあるし、もうちょい楽だったろうに……!)ハァ…!!
  38. 39 : : 2018/06/13(水) 19:32:29
    どちらがいいのか

    ヒストリア何様だしww


    世界の果てまで〜きたーい!
  39. 40 : : 2018/06/13(水) 22:54:37
    >>39
    期待ありがとうございます!
  40. 41 : : 2018/06/13(水) 22:54:43
    エレン「ほらよ」


    ヒストリア「ん、ありがと」ゴク…ゴク…


    ヒストリア「……ぷっふぅー!……美味しい!やっぱお風呂あがりってコレよねえー!」


    エレン「おい……お前、仮にも女子だろうが。つーかお嬢様……」


    ヒストリア「何よー?女の子でお嬢様なら『ぷっはぁー』しちゃダメ?
    エレンも、私んちの家族みたいなこと言うのね」ゴクゴク…!!


    エレン「お前んち……やっぱりマナーとかも厳しいのか?」


    ヒストリア「食事中はホント針のムシロだったっての。
    やれ『作法がなってない』だ、やれ『音を立てるな』……だ。小さい頃、お父さんに『じゃあ、お父さんはウドンどうやって食べるの?』って聞いたら困った顔してたっけな。あははっ!」


    エレン「ふーん……」

    エレン(その割には品があるように見えねーよな。『ヒストリア』の方は……)ジトォ-


    ヒストリア「な、何よ。その目ぇー!」


    エレン「いや、何でもない。それより晩飯食うか。お嬢様の口に合うかどーかは知らねぇがポテトサラダ作ってみたぜ」


    ヒストリア「おっ、大好物〜!」トテテ


    エレン(はぁ……こんなのが本当にお嬢様なのか?別に悪いとは言わねぇが、こんなんじゃそこらの子供と変わらねぇ–––––」





    ……と、そう思っていた時期が俺にもありました。


    ーーーー


    カチャ…カチャ…!!


    エレン「……ッ!?」


    ヒストリア「……何よ。どうしたの、ジロジロこっち見て」スッ…パクッ


    エレン「い、いや……別に何でも……!」




    エレン(晩飯を出してやってから早10分……!俺はヒストリアを誤解していたと瞬時に悟った。
    こいつ……それ以外は全くガサツだから気付かなかったが……)



    ヒストリア(なかなか美味しいじゃない)オシトヤカ-



    エレン(何かモノを食ってる時はめちゃくちゃ上品だ!
    意識してんのか?それとも無意識でもマナーが染み付いてんのか?
    とにかく、こうして見てるとコイツは紛う事なき『お嬢様』だ……!)




    エレンの言う通り、彼女のその気品は、まさしく大切にそだてられた令嬢のソレであった。


    普段あまり見慣れてないのだろうか?テレビの下らないトークに顔を綻ばせて横を向き、サラリと一さじ、スープを小さな唇の間に滑り込ませた。

    『サラリ』という形容は決して誇張ではなく、謂わゆる『庶民』の食べ方とはまるで違ってみえた。
  41. 42 : : 2018/06/13(水) 22:57:26
    エレン「あ……」


    ヒストリア「……何よ?さっきから変な顔ばっかりして」


    エレン「明日からはもっと上等なモノ作るから勘弁して下さい!」ペコォ-ッ!!


    ヒストリア「ちょ、ちょっと!いきなりどうしたのよ!?」ガタァッ!!


    エレン「い、いや……改めて見るとお前も、やっぱりお嬢様なんだなっつーか……!
    こんなモン出した自分が恥ずかしいっつーか」ドヨンド


    ヒストリア「あっ……そっか。いつもの癖で、つい行儀良くしちゃってた……別にここにはエレンしかいないから、そんなの気にする必要ないのにね」ススッ…


    エレン「……」


    ヒストリア「それに、わざわざエレンが気ぃ使う必要ないよ。別にアンタにうちのシェフ並みの腕を期待してる訳でもないし……
    むしろ、せっかくこんな機会なんだからチープな味も楽しみたいしね」


    エレン「そ、そうか……」ホッ…


    ヒストリア「どうせ私の事ただのガサツな女とでも思ってたんでしょ?」


    エレン「うっ……!」


    ヒストリア「ま、分かったんなら良いのよ。これからは認識を改める事ねー」ニヤニヤ
  42. 43 : : 2018/06/16(土) 12:57:08
    最近読んでなかったから知らんけど金の彼女と銀の彼女ってもう終わったの?

    とても面白いです!これからも頑張ってください!!
  43. 44 : : 2018/06/16(土) 18:04:05
    >>43
    期待ありがとうございます!
    金の彼女は終わりましたよ〜、もう月マガで読むの久米田しかねぇ。
  44. 45 : : 2018/06/16(土) 18:22:49
    エレン(……つっても『それ以外』はアレだけどな〜。言わねぇけど)


    ヒストリア「それと……美味しいのは良いんだけど、貸してもらったこの服さぁ〜……!」


    ヨレ-ン…!!


    ヒストリア「ちょっと大きすぎない?パジャマ代わりには十分だけど、これじゃあ外歩けないわよ……おまけにババくさい」


    エレン「ババなんだか仕方ねぇだろ。それにお前、身体ちっさいんだからガバガバなのは……」

    ヒストリア「誰の身体が貧相ですって?」ギロリ-ン


    エレン「言ってねぇよ、そんな事……」


    ヒストリア「遠回しな方が人を傷つける事もあるの!
    あぁ、もう!これも元を正せば今までの『私』のせいよ!食べ過ぎだ何だ、って細かい事気にしてたからこんな『小学生』みたいなボディになっちまったのよ!」


    エレン(……気にするんだな、やっぱ。女子って……)


    ヒストリア「『ヒストリア』の方は、いっぱい食べまくってダイナマイトボディを手に入れてやるんだから!
    エレン、ご飯おかわり!それから牛乳もね!」ドンッ!!


    エレン「……運動しなきゃ本末転倒だからな?」


    ヒストリア「もちろんよ!」


    エレン「へいへい。仰せの通りに、お姫様」ストッ

    エレン(本当コイツ、クリスタと正反対だな……)
  45. 46 : : 2018/06/16(土) 18:55:42
    ーーーー


    ヒストリア「はぁ〜……!ごちそう様でした」ペコリ


    エレン「おう、おそまつさん。それともう一度聞いておくけど、本当に飯こんなんで良いのか……?」


    ヒストリア「男子の癖にオドオドしないでよ、ウザいなぁ。
    別に普通のご飯で良いって言ってるじゃない。それともアンタ何か、私の舌を唸らせる超高級なご飯でも食べさせてくれるっての?」


    エレン「ま……幕の内弁当とか」


    ヒストリア「庶民のアンタにそこまで無理させるほど落ちぶれてないわよ、私も。
    ……そ、それにエレンの料理もまぁまぁ美味しかったわよ?……ちょっとは自信持ちなさいよ」


    エレン「ヒストリア……ありがとな」ニッ


    ヒストリア「……って、調子に乗らないでよね!アンタにしては、って事なんだから……!」


    エレン「そうか、そうか!ヒストリアは俺の手料理が食べたくて仕方ないってか!」ニコニコ


    ヒストリア「ちょっ……///」

    ヒストリア(て、手料理って……!……恋人や家族じゃないんだし……言い方が……///)


    エレン「そんなら明日からも張り切って作らなくちゃな!」

    エレン(何だよ、コイツ捻くれた奴だと思ってたけど素直なところあるじゃねぇか)ニコニコ

    ヒストリア「……のは……タに……え……!」ブツブツ…!!


    エレン「あ?何だ?聞こえねぇよ。メチャクチャ美味かった?また作ってやるって!」


    ヒストリア「……そういうのは『クリスタ』の方に言えェ!!」ブンッ!!


    エレン「何でぇぇぇ!?」ドッゴオォォォ-ン!!


    ヒストリア「か、勘違いしないで!あくまでも『庶民』のアンタが作ったにしちゃ美味しいって事よ!ちょ、調子乗るなバカ……///」クルッ スタスタ…!!


    エレン(何だよ、コイツやっぱ性格悪りぃー……!)チ-ン




    ヒストリア(あぁ、もう!エレンが『手料理』だとか言うから……!そ、そういうのは『クリスタ』の方に作ってあげなさいっての……
    あくまでも私は『片割れ』なんだから……アンタの事なんてどうでも良いのに……///どうしてこんなにドキドキしなきゃいけないのよ……!)
  46. 47 : : 2018/06/16(土) 19:22:27
    ーーーー


    ドヤドヤドヤ…ドワハハハ…!!


    ヒストリア「う〜ん……もう、あんまり面白い番組入ってないわね〜」ピッ ピッ ピッ


    エレン「寝ようぜ……俺はもう一日の密度が濃過ぎて疲れたよ……!」フワ-ア…!!


    ヒストリア「嫌よ。もうちょっと起きてる」


    エレン「……あんまり夜更かしとかさせてもらえないのか?家にいるときは」


    ヒストリア「『深夜帯の番組は見ちゃいけません』ってね、お父さんが。
    もう16なのに……私がまだ『ピュアピュア』だって信じてんじゃないの?お父さんは」アハハ


    エレン「お、俺は結構、お茶の間が凍るのキツいけどな」
  47. 48 : : 2018/06/16(土) 19:36:55
    ヒストリア「意外。エレンってそういうの気にしないでいれる人だと思ってた」


    エレン「だってさ……あの父さんと母さんが『行為』に及んで俺ができたって考えると……うん、やっぱり気まずいな」


    ヒストリア「ふーん。いずれは自分だって『そういう事』して子供つくるってのに。
    やっぱエレンって見た目通り子供っぽいわねー、そういうのに無頓着っていうか」


    エレン「……ガキっぽくて悪かったな」カチン


    ヒストリア「別にいいんじゃないの?毎日スポーツ、スポーツ!爽やかで素敵じゃない。
    色恋沙汰に興味なんてないものね」ニヤニヤ


    エレン(……そりゃ別に興味はねぇが……コイツ本当イラつくモノの言い方するよな……神経に障るっつーかよー)
  48. 49 : : 2018/06/16(土) 19:58:27
    エレン「そ、そんならお前はどうなんだよ?」


    ヒストリア「ん?」


    エレン「だから、その……そういう事を聞ける、って事はすすんでるんだろ?色々……」


    ヒストリア「あはは!まさか!私、今まで『恋愛禁止』だったんだよ?
    そんなの無縁に決まってるじゃない。お父さんに自由を奪われてたんだし……」


    エレン「はっ、だったらお前だって子供じゃねぇか。人の事言えねーっての」ククッ


    ヒストリア「えぇ、そうね。私もエレンもまだ子供。でもさ……」スッ…


    エレン「……ヒストリア?」


    ヒストリアが座布団から動き出し、エレンの立っているソファの前まで歩み寄ってくる。
    そして……!


    ヒストリア「よっ、と」クイッ


    エレン「!?」


    ドサァッ!!


    ヒストリアはエレンに足を掛け、転ばせ……


    エレン「なっ……!」


    ちょうどソファの上で、ヒストリアがエレンに覆い被さる形になった。


    ヒストリア「ふふ……」


    エレン「な、何すんだよテメェ!転んじゃっただろうが!」


    ヒストリア「はぁ……こういうシチュエーションで雰囲気ぶち壊しの怒鳴り声なんてあげるから『子供っぽい』っていうのよ。ま、さっきも言った通り私も子供だけどさ」


    ヒストリアはエレンを小馬鹿にしたように口角をあげ、顔を近づける。
  49. 50 : : 2018/06/16(土) 20:00:20
    お?ここで・・・ヤるんだなヒストリア!
  50. 51 : : 2018/06/16(土) 20:28:18
    ヒストリア「確かに私は過保護なお父さんにがんじ絡めにされてた子供だったわ。でもさぁ……」


    エレン「な、何だよ……!?」


    ヒストリア「今は違うわ。だって私は自由に生活を堪能する事を許された『ヒストリア』だもの。『クリスタ』じゃないから別に何をしたって構わない……やる事の全てが私の『好き勝手』よ」


    エレン「……だから何だってんだよ。はっきり言えよ」


    ヒストリア「あんたバカァ?ここまで言っても分かんないなんて」


    エレン「俺はどうせガキだからな」


    ヒストリア「ふふっ、恥ずかしくて言えないわけね……仕方ないなぁ。
    エレンのしたい事して良いって言ってんのよ、この私に。私も興味あるっていうかさぁ……その、今までこういう事に全く無縁だったわけだし?」


    エレン「……ッ!」




    ヒストリア(ふっふーん!どーよ、この私の迫真の演技は!完璧な色仕掛けでしょ?これでコイツの心臓もドキドキし過ぎて爆発寸前ってところねー!さっきの仕返しよ……庶民のくせに私の心を乱しやがって……!
    当然こんな奴に私の純潔を捧げるわけにはいかないわ……ふふっ、ちょっとでも私のこの清い身体に手をかけてきたら『冗談だよ』って言ってからかってやるんだから!)クククッ…!!
  51. 52 : : 2018/06/16(土) 20:36:40
    ジーヤ役はペトラさんかな?期待ですよ!
  52. 53 : : 2018/06/16(土) 20:49:45
    ヒストリア「ねぇ……良いよ?エレン」


    エレン「はぁ……!」スッ…


    ヒストリア「!」

    ヒストリア(お……おぉ!?エレンの手が伸びてくる……私の頰の辺りまで?
    なぁに?最初はキスからしたいって事?)


    殆ど密着した体位にあるヒストリアとエレン。


    ヒストリアは思惑通りに事が運んだと心の中でほくそ笑む。


    エレンは何を考えているのか分からないが、至近距離で自分に覆い被さる彼女の目をまっすぐ見つめていた。


    そして、その手はいよいよヒストリアの頰に触れるか触れないかのギリギリの距離になり……!


    ヒストリア(き、来たー!……って私は何を浮き立っているのよ!エレンを好きなのは『クリスタ』の方……私は彼を使ってちょっぴり遊んでやってるだけなのよ……!
    そう、止めなきゃ!この私が魅力的なのは仕方ないけど、ここでオアズケ……)

    ヒストリア「ふふっ……エレン!ちょっとストップ……残念だけど……って、むぎゅうぅぅぅぅーーーーッ!」ギュ-ッ…!!


    エレン「……」


    ヒストリア「ちょ、ちょっとぉ!いきなり何すんのよ、乙女の柔肌に……!
    女の子のホッペを思いっきり鷲掴みするなんてぇ!」ムギュ-ッ!!


    エレン「止めて欲しけりゃとっととどけ。俺もう眠いって言ってんだろ」パッ


    ヒストリア「はぐうっ!」スッテンコロリン

    ヒストリア(な、何でぇ〜!?)
  53. 54 : : 2018/06/16(土) 21:09:27
    エレン「じゃ、おやすみ」スタスタ…


    ヒストリア「ちょ、ちょっとぉ!」バッ!!


    エレン「ん?」クルッ


    ヒストリア「今のはどういう事よ、今のはぁ!こんなに可愛らしい女の子が迫ってきてるのよ!?この時間帯に!この誰もいない一軒家で!
    こんなシチュエーションで女の子に恥かかせるなんて、どーゆー神経してんのよアンタはァ!」ウガオ-ッ!!


    エレン「え……いや、だってお前タイプじゃないし……!気にしてるみたいだから指摘すんの可哀相だけどよぉ……『貧相』だし」


    ヒストリア「ズバリ言うなぁ!」


    エレン「間接的だと傷つくって言ったのお前じゃねぇか!……まぁ、それは冗談としてさ」


    ヒストリア「な、何よ?」


    エレン「もっと自分の体、大切にしろよ。せっかく父親から逃れて自由に恋愛できるようになったんだろ?だからこそ、こんな簡単に行動するべきじゃねーよ」


    ヒストリア「……ッ」


    エレン「笑えねぇだろ。こんなのさ……俺たち、まだ高校生だぜ?……そういうのは本当に好き合ってるヤツらがする事だと思うし……それくらい俺だって分かる」


    ヒストリア「……ごめんなさい」


    エレン「分かればいいんだよ」


    ヒストリア「うん……私、どうかしてた……」

    ヒストリア(そうだよ……今のがエレンだったから良かったかもしれないけど、もしこれがどこの誰とも知らないケダモノ野郎が相手だったら私……大事な……!
    クリスタにも顔向けできなくなるところだった。こんなアホらしいきっかけで初めてを済ませるなんて、さ……)


    ヒストリア「……ありがとね、エレン」


    エレン「おう」
  54. 55 : : 2018/06/16(土) 21:31:17
    エレン「……つーかお前さ、どうせ俺の事からかってたんだろ?」


    ヒストリア「え」ギクリ


    エレン「どうせお前に変な事し始めたらニヤァーッてして俺の事からかいまくるつもりだったんだろ?」


    ヒストリア(な、何もかも見透かされていたぁーッ///)

    ヒストリア「と、当然そうに決まってるじゃない!何でアンタなんかに発情しなきゃなんないのよ!
    本気でしたいだなんて思ってたわけないじゃない……バカバカしい!」


    エレン「はぁー……!やっぱりな……お前の事だからそういう動機だと思ったよ。じゃあな、おやすみ」


    ヒストリア「さ、さっきの私の超セクシーな色仕掛けでコーフンしたからって夜中に襲って来ないでよね!
    いーい?これは決して崩れる事のない『ジェリコの壁』よ!このふすまの『線』を越えてきたら蹴り飛ばすから!」ピョンッ!!


    エレン「あんな『色』も『仕掛け』もない仕草でどう興奮しろってんだよ……!」ハァ-…


    ヒストリア「何ですって、失礼ね!!」ヒュンッ…!!


    エレン「はぐおぉッ!?」ドッゴオォォ-ン…!!


    ヒストリア「ふん、お休みなさい!」ピシャッ!!


    エレン「お、お前だって越えてきてんじゃねーかよ……!」ピクピク…!!


    ヒストリア「レディはいいのよ、レディは!」


    エレン(くっそぉー……!まだ一日目だってのに三回も蹴り入れられたぜ……こんなんでこの先大丈夫なのか……?俺の体……)
  55. 56 : : 2018/06/16(土) 21:36:25
    ーーーー


    その頃、クリスタ


    クリスタ(うぅ〜……!今頃もう一人の『私』はエレンと一つ屋根の下……変な事してないよね……ヒストリア?
    ソワソワして寝れないよぉ〜……)ギンギン!!
  56. 57 : : 2018/06/16(土) 21:49:49
    >>50
    残念でしたね、お預けだ!


    >>51
    ジーヤと同じ性格のキャラいない……いなくない?
    無理にキャラ合わせるのも大変だし、それっぽい役割りを振り分けていきたいです
  57. 58 : : 2018/06/17(日) 12:11:03
    全然読んでなかったからな~
    キャラは適当でいいんじゃないですか?原作に合わせ過ぎたらつまんないし。考え出したらきりないですよ?エレンに姉とか

    期待
  58. 59 : : 2018/06/19(火) 01:11:56
    原作のドラマCD買った俺が期待。
  59. 60 : : 2018/06/19(火) 08:44:49
    >>58>>59
    期待ありがとうございます!ドラマCD買ったんか……めちゃくちゃファンですやんか
  60. 61 : : 2018/06/20(水) 14:29:41
    ーーーー


    次の日、朝


    ヒストリア「くぅ……くぅ……」スヤスヤ…


    エレン「おら、起きろ」カンカンカン!!


    ヒストリア「……ふみゅっ!?」ビクゥッ!!


    エレン「何時まで寝てるつもりだよ……ったく」


    ヒストリア「……フライパンとおたまで目覚ましって……何その古典的な起こし方」フワァ-ア…


    エレン「ほっとけ。飯できてるから起こしにきた。とっとと起きろ」


    ヒストリア「はいはい、分かったわよ。今日は昼までぐっすり寝てやるつもりだったけど目が覚めちゃったわ、アンタのせいで」


    エレン「昼までって……お前」


    ヒストリア「何か文句あんの?私、学校ないんだしいつまで寝てよーと勝手でしょ?」


    エレン「……こんなんじゃお嬢様どころか無職の暇人だよな……」ボソッ…


    ヒストリア「なぁに?今、何て言ったの!?」ギロリ-ン


    エレン「いいや、何でも……」


    ヒストリア「聞こえてたわよ!私にだってゆっくり休みたい時くらいあるんだから」


    エレン(『ヒストリア』の方は言われなきゃいつまでもグウタラしてそうだがな……)
  61. 62 : : 2018/06/20(水) 14:50:29
    ヒストリア「ていうかエレン、その格好何?もう学校行くの?」


    エレン「当たり前だろ。今何時か分かって言ってんのか?」


    ヒストリア「……7時半」


    エレン「何か分からねぇ事あったらすぐメールしろよ。行ってくる」


    ヒストリア「あっ、ちょっと待って!昨日のこと言わないでね……クリスタに」


    エレン「昨日のことって……あぁ、あれか。お前が俺に下手くそな色仕掛けしてきたやつ」


    ヒストリア「下手くそ言うな!……クリスタの方に変な勘違いされたら色々と厄介だからさ。昨日のことは私が悪かったけど、その事は他言無用でよろしくね」


    エレン「分かったよ」
  62. 63 : : 2018/06/22(金) 19:36:16
    役か~
    エレンの姉は義姉でフリーダ辺りでどうです?
    期待
  63. 64 : : 2018/06/23(土) 09:49:50
    >>63
    考えときます。期待ありがとうございます!
  64. 65 : : 2018/06/25(月) 21:41:54
    あのー期待なんですが、
    そろそろ…お願いしてもいいでしょうか?
  65. 66 : : 2018/06/25(月) 23:07:56
    >>66
    すみません、明日書きます!
  66. 67 : : 2018/06/26(火) 18:45:41
    焦らず頑張ってください
  67. 68 : : 2018/06/26(火) 21:25:09
    がんばれーp(^-^)qフレフレ
  68. 69 : : 2018/06/26(火) 23:22:22
    ーーーー


    学校・昼休み


    キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン…!!


    アルミン「エレン。今日、弁当どうしたの?作ってこなかったのかい?」


    エレン「まぁな。今日は学食で食おうと思っててさ」


    アルミン「? 珍しいね」


    エレン「んーと……少し話があって……隣のクラスのクリスタとな」


    ミカサ「クリスタ……?」ユラァ…


    エレン「うおっ、ミカサ!いきなり現れんな!」ビクゥッ…!!
  69. 70 : : 2018/06/26(火) 23:39:57
    ミカサ「そんな事よりエレン……クリスタに話って?……まさか告白……!」


    エレン「そんなんじゃねぇよ。ただ……まぁ、人にはあまり喋れねぇ事かな……」


    アルミン「?」


    エレン「うーむ……まぁ、お前らになら話す時がくるかもな。ヒストリアがいいっ言ったらの話だが」


    ミカサ「ヒストリア?……誰なの、その子は?」


    エレン「あぁ!ち、違う!何でもねぇ!誰でもねぇよ!」アセアセ…!!

    エレン(あ、あっぶねぇーッ!昨日はずっとヒストリアと一緒だったからな……頭がゴッチャになってたぜ……!顔はソックリそのまま本人だもんなぁ……いや、本人なんだけどさ)ドキドキ…!!


    アルミン「……よく分からないけど、とにかく今日はクリスタに用があるって事だね?」


    エレン「そ、そういう事だ!つーわけでワリィな!昼メシは2人で食っててくれ!」タッ…!!


    ガララァ…!!


    アルミン「あ……行っちゃった」


    ミカサ「ヒストリア……女の子の名前……?アルミン、この学校にそんな名前の女子はいただろうか?」


    アルミン「さぁ?僕は知らないけど……それにしても本当に珍しいね、あのエレンが女の子に用事だなんて。それもクリスタに」


    ミカサ「やっぱり昨日、何かあったんじゃ……」


    アルミン「うーん……どうだろうねぇ」
  70. 71 : : 2018/06/27(水) 16:35:29
    あんまり覚えてないけど幼なじみ枠にパー子?っていうキャラがいたけどその役はミカサかな?
  71. 72 : : 2018/06/27(水) 17:03:58
    >>71
    2、3回しか出番もらえてないクッソ哀れな子じゃないですか……ミカサも幼馴染ポジですが流石にもうちょい出番はあげたいと思ってます
  72. 73 : : 2018/06/27(水) 19:08:10
    >>72
    え、そ、そうなんすか?それは悪いことをした…
    い、いや逆にそんな子だからキャラもしっかり定まってないし好きなようにできるから良いと思う。
    期待
  73. 74 : : 2018/06/28(木) 22:17:29
    ーーーー食堂


    ガヤガヤ


    クリスタ(うぅ……昨日のヒストリアの様子を聞きたいっていう大義名分でエレンと食事をとる約束をしたけど、やっぱり緊張するなぁ……!)ドキドキ…!!


    エレン「よう、クリスタ」ヒョコッ


    クリスタ「エ、エレン!」ビックゥ


    エレン「ごめんな、遅れて。途中で先生にパシられてさ」


    クリスタ「き、気にしないでよ!それじゃ行こ!」ギクシャク…!!


    エレン「お、おう……」


    クリスタ(昨日は色々あってそれどころじゃなかったけどやっぱり無理!改めて好きな人と二人きりで食事して会話するなんて……こんなの心臓がもたないよ……!)ドキドキ…!!
  74. 75 : : 2018/06/28(木) 22:33:58
    ーーーー


    エレン「美味そー!食堂のメニューなんて久々だぜー!いただきます!」カチャッ


    クリスタ(凄い勢い……)


    エレン「クリスタのはB定か。クリスタはよく学食行くのか?」ガツガツ


    クリスタ「う、ううん。普段は使用人さんが作ってくれる弁当なんだ」


    エレン「プロの料理人の作った料理か……俺も人生で一度は食ってみてぇな」


    クリスタ「あはは……でも量が多くってさ。いつもクラスの友達におすそ分けしてるの。その子、よく食べるからさ……私も嬉しいの」


    エレン「よく食べるおまえのクラスのヤツって……もしかしたら入学式の時、ブラックサンダー齧ってたアイツか?」


    クリスタ「そうそう!サシャだよ」


    エレン「ふーん。アイツ、お前と友達だったんだな」


    クリスタ「一年生の頃、家の用事とかで人付き合いが悪かった私に気さくに接してくれたんだ。
    サシャのお陰で私、クラスに馴染むことができたの」


    エレン「へぇ……変わったヤツだと思ってたけど悪いやつじゃないんだな」


    クリスタ「うん……とても良い子で、私の友達」ニコッ
  75. 76 : : 2018/06/28(木) 23:10:13
    エレン「ま、サシャほどじゃないにしてもお前はもっと食った方がいいがな」


    クリスタ「や、やだよー……サシャは身体動かすのが好きだからそれで吊りあってるけど……私は苦手だし、運動」


    エレン「ヒストリアの奴、悩んでたぞ?『何で私の体はチンチクリンなんだぁー!?』って」


    クリスタ「え」


    エレン「悩みとかもやっぱり同じなのか?アイツとよ」


    クリスタ「……べ、別に?気にしてないよ……そ、そんな……体の事なんて……ポッチャリしちゃうよりだったら小さくてもコッチの方が……」チクチク…!!


    エレン「ふーん」


    クリスタ(うぅ……本当は図星です……すご〜く気にしてます、この貧相な体……
    ていうかヒストリアを放っておくとドンドン私のコンプレックスとか露見していくんじゃ……?あの子そういうの気にしなさそうだし……)ズ-ン…




    エレン(メチャクチャ気にしてるじゃねーかよ……やっぱり考えてる事は同じか)

    エレン「ふふっ……」


    クリスタ「エ、エレン?」


    エレン「いや……なんかさ。こうやって面と向かって話してみるとクリスタって面白いやつだな、って」


    クリスタ「面白い……」


    エレン「い、いや!今までの印象が悪かったってわけじゃねーぞ?
    ただ今まで接する機会が全くなかったから、クリスタがこんな感じだなんて知らなくて……ほら、前までだと少しぎこちなかったじゃねーか。お互い」


    クリスタ「あ……!」

    クリスタ(そういえば……確かに。面と向かっていれば、私ちゃんとエレンと話せてる)


    エレン「こんなんだったら、お前ともう少し早く知り合ってりゃよかったな」ニカ


    クリスタ「うん……私もそう思った」




    そうか……




    エレン「そういや本題だがよぉ、家でのヒストリアの俺の扱い酷いんだぜ?昨日だけでも蹴りを三発入れられて……!」




    最初からそうすれば良かったんだ。




    クリスタ「えぇ!?うそ、大丈夫なの!?ケ、ケガは!?」アタフタ…!!


    エレン「大ケガする程でもなかったけどさ。お前の方から何とか言っといてくれよな、あれじゃ俺の身が持たねぇ……」ハァ…!!




    恋愛が禁止されていたって……




    ヒストリア「う、うん。もちろんだよ!その他には?何か変な事してない?」アセアセ…


    エレン「うーん、そうだな……入浴剤一箱を風呂に投入して、俺んちのボロっちい風呂が、泡の浮き立つ超高級ジャグジーに……!」


    クリスタ「あははっ、何それ。私も逆に見てみたいよ」クスッ




    好きな人とただ会話するのがこんなに楽しいだなんて。知らなかった。




    例え片想いであっても、こんなにも幸せな気持ちになれる。


    これが『恋してる』って事なのか。




    クリスタ(……もっと早くに気付くんだった。本当に……)
  76. 77 : : 2018/06/28(木) 23:27:34
    ーーーー


    エレン「……ふぅ、食った食った!」


    クリスタ「そうだね」

    クリスタ(昼休み終わる間際まで好きな人と一緒にいれたなんて初めてだ……!)ドキドキ


    エレン「なぁ、今度からは一緒に昼メシ食わねぇか?」


    クリスタ「え?」


    エレン「教室とか食堂だと人多いから、屋上でさ」


    クリスタ(え、えぇぇぇぇぇぇぇ!?そ、それってつまり……ふ、二人っきりでって事……?)カアァ…///


    クリスタ「で、でもエレンにもいつも一緒に食べてる人いるだろうし……ほら!ミカサとか……アルミンとか……!」


    エレン「え……いや、だからアルミン達も一緒に」


    クリスタ(ですよねー)

    クリスタ「あ……う、うん。そうだよね……エレンの友達も一緒に」アハハ…


    エレン「よかったらサシャも連れて来てくれよ。アイツどんなヤツか実際に話してぇし」


    クリスタ「うん。声かけてみるね」


    クリスタ(そう都合よくいくわけないよねー……)
  77. 78 : : 2018/06/29(金) 00:09:50
    キィ-ンコォ-ンカァ-ン…!!


    エレン「予鈴だ。そんじゃあな、クリスタ」


    クリスタ「うん」


    エレン「そういや今日って、お前何か用事あるか?」


    クリスタ「うーんと……今日は習い事が……」

    クリスタ(本当は無かったんだけど、昨日サボった分の……)


    エレン「そうか……今朝、ヒストリアが新しい服 買いに行きたいって言ってたんだ。
    女物の服だなんて男と見に行ってもつまんねぇだろうしさ、一緒に行ってやって欲しかったんだが……それならしょうがないか」


    クリスタ「うん。付いて行ってあげて」


    エレン「おう」


    クリスタ「それじゃあね。えっと……もう一人の私の事……改めてだけど、これからよろしくね」フカブカ…


    エレン「お、おい。そんなに深々頭下げるなんて止めてくれよ……アイツは確かにガサツなところあるが、家の中がずっと静かだった時より大分楽しいぜ?むしろ、こちらこそ『よろしく』って感じだ」


    クリスタ「そっか」ニコッ



    ーーーー


    …………
  78. 79 : : 2018/06/29(金) 01:15:29
    いいなー
    二人きりで仲良くできて

    まぁ俺もそれぐらいなら・・・できなくもないけど
  79. 80 : : 2018/07/02(月) 12:39:27
    …………


    ーーーー


    キィ-ンコォ-ンカァ-ン…!!


    エレン(さぁーて……とっとと帰るか)ガタッ…


    アルミン「あれ?今日エレン、助っ人行かないの?珍しいね」


    エレン「本当は頼まれてたんだがな。ちょっと用事だ」


    アルミン「ふーん……じゃあ僕も今日は早めにレポートの作成切り上げようかな。
    それじゃあね」


    エレン「おう、頑張れよ。そんじゃあな」


    ーーーー


    ガチャッ


    エレン「ただいまぁー……ってコレ言うの久々だな」


    ヒストリア「遅いっ!どんだけ待たせてんのよ!」


    エレン「え……いや、一応寄り道も何もしねぇで帰ってきたんだが」


    ヒストリア「もう一人だと、暇過ぎて退屈だったわよ!」


    エレン「漫画とか置いてるだろ」


    ヒストリア「全部読んだ!面白かった!」


    エレン(えー……)


    エレン「……っつーかお前、そんなに暇だったんなら昼間のうちに服でも何でも買ってくりゃよかったじゃねーか」


    ヒストリア「……ッ!それは……」


    エレン「……まさか一人で買い物したことないとか言わねーよな……?」


    ヒストリア「……ない」


    エレン「あー……やっぱりな」


    ヒストリア「ふん……どうせ私は箱入り娘よ。世間知らずよ……」


    エレン「言ってねぇだろ、そんなこと。さっさと行くぞ」
  80. 81 : : 2018/07/02(月) 12:53:10
    ーーーー


    洋服店


    エレン「……んで」チラッ


    ヒストリア「ん?」


    エレン「オメェのその格好は何だ……?サングラスにマスク……オマケに髪を隠すためのハンチング帽か」


    ヒストリア「何って。そりゃ勿論、変装よ。家のヤツらに見つかったら困るもの!」


    エレン「そりゃそうだろうけどよぉ……
    夏だろ。もう少し爽やかな格好は出来なかったのか?
    完璧、不審者だぞ。今のお前」


    ヒストリア「分かってるわよ、そんなこと!だから今、服買いに行ってんでしょ。
    私、お嬢様なんだからしっかりエスコートしなさいよね」


    エレン「でもお前昨日は姫様扱いすんな、って……」


    ヒストリア「時と場合によるでしょ、バカ。分かったらさっさと連れてきなさいよ。流石に制服の一張羅だとこれからの季節キツいわ」


    エレン「へいへい」

    エレン(つっても俺だって女物の売り場なんて入ったことないんだけどな〜……)
  81. 82 : : 2018/07/02(月) 13:12:57
    ーーーー


    ヒストリア「ふんふふ〜ん♪」


    エレン「……」ボォ-ッ…


    ヒストリア「ねぇ、エレン!これなんかどう?可愛いっしょー!?」ビシッ!!


    エレン「……あー、いんじゃねーの?」


    ヒストリア「何よ、その気の無い答えは!ていうか折角連れてってくれるんならさぁー、『これ似合うんじゃないか?』とか『この服着てほしい』とか無いわけ?」


    エレン「んなもん分かんねぇよ。元が良いから、何着ても似合うだろ」


    ヒストリア「……えっ?私のことタイプじゃないって言ってたじゃない」


    エレン「タイプじゃねぇけど、見てくれが良いのは事実だろ。
    ……まぁ発育がよけりゃの話だけど」ボソッ…


    ヒストリア「ちょっと、最後に余計な一言付け足すのやめなさいよね」


    エレン「まぁ、ともかく何着ても似合うだろ。適当に買って早く済まそうぜ」


    ヒストリア「……アンタってお母さんに買ってもらった服そのまま着てるタイプでしょ。無頓着そう……」


    エレン「なっ……ほっとけ!お前だってそうだろ!今日の今日まで一人で買い物したことなんてなかったんだろ!?」


    ヒストリア「ふふ〜ん、私はいいのよ。家のクローゼット開ければ、この店より沢山の服がつまってるんだからね」ドヤァ


    エレン(レンズ家スゲェ……!)
  82. 83 : : 2018/07/02(月) 13:24:11
    ヒストリア「ていうかさっきの質問の続き。この帽子どう思う?」


    エレン「やっぱり俺に聞くのかよ」


    ヒストリア「でないとアンタ連れてきた意味ないじゃない。あ、荷物持ちも当然してもらうけどね」


    エレン「そうだな……」


    カンカン帽に白いワンピースか。


    いかにも地方の令嬢って感じがして、それらしいけど……


    エレン「少し明る過ぎやしねぇか?」


    ヒストリア「どういう意味よ」


    エレン「いや……お前、今『銀髪』じゃねーか。それだとチョイと色合い的にさ……ほら、自分でも鏡 見てみろよ」クイッ


    ヒストリア「わっ……本当だ。そっか、今まで『金髪』だったからその感覚で選んじゃってた……」


    エレン「だからこれなんてどうだよ」ホレ


    ヒストリア「着てくる!」タッ
  83. 84 : : 2018/07/02(月) 13:37:42
    ーーーー


    ガラァッ…


    ヒストリア「ふふ〜ん!どうよ〜?」キメッ


    エレン「おー、いんじゃねーのか」


    ヒストリア「また適当に褒めやがって……ムカつくわね。ま、いいわ。
    せっかく『銀髪』なんだもんね。私のこの美しい髪が映えるように黒基調の布地が一番よ!あ、その黒いリボンもとって」


    エレン「あいよ」スッ


    ヒストリア「この私の服を見繕うなんて、意外とセンスあるじゃない」


    エレン「変にゴテゴテさせ過ぎてもゴスロリっぽくなると思ってな。どうだ?満足してくれたか、お嬢様」


    ヒストリア「うん、満足したわ!褒めてあげる」ニコッ


    エレン「……ッ!?」


    ヒストリア「? 何よ、変な顔して」


    エレン「いや……お前の口から、まさかそんなに素直な言葉が出てくるとは思わなくて……!」


    ヒストリア「私を何だと思ってるのよ。思った事はそのままストレートに口に出すわ」


    エレン(その分、遠慮もねぇけどな……)
  84. 85 : : 2018/07/02(月) 14:03:54
    ヒストリア「さて、と。一着目はコレに決定して……あとはコレとコレとコレと……」パッ パッ パッ パッ…!!


    エレン「えっ、ちょっ……」


    ヒストリア「アクセント付けて少し華やかなのも買っちゃおー」


    エレン「待て待て待て待て……お前いくら買うつもりだ」


    ヒストリア「えっ」ピタッ


    エレン「家着は俺の母さんの分もあるんだし、外で一週間着回せる分がありゃ十分だろ」


    ヒストリア「大丈夫よ。このお店の服、全部安いし」


    エレン「だからって、いくら何でもその量は多いだろ!
    だいたい払うのは俺じゃなくてお前なんだからな……今月も結構ギリギリだしよぉー」


    ヒストリア「だから全然、足りるわよ。お金くらい。ほら」ズラァッ……!!


    エレン「うおぉっ!?トランプカード配るみてぇに札束並べるな!これ本当に高校生の小遣いかよ!?」


    ヒストリア「一人で買い物にも行かせてもらえなかったから、溜まりに溜まっただけよ」


    エレン「……ちなみに、いつもどんな私服着てんの?お前」


    ヒストリア「家に置いてるやつそのまま着てるだけだからよく分かんないけど……私んちの会社の店に参入してるブランドとかかな?」

    エレン「そ、そうか。そんじゃ会計行くか……流石にもう満足だろ?」


    ヒストリア「えぇ、大丈夫よ。
    ……でも強いて言うなら、普段着てる服よりちょっぴり着心地とか悪そうよねぇー、ザラザラしてそう」


    エレン(……連れてくる店間違えたかな俺……!)


    ーーーー


    …………
  85. 86 : : 2018/07/02(月) 14:27:11
    …………


    ーーーー


    ヒストリア「よっ……ほっ……!」ヨタヨタ…


    エレン「なぁ……お前、何やってんの?」スタスタ…


    ヒストリア「何って……見れば分かるじゃん。この歩道脇のブロック以外はマグマの海よ?バランス崩して踏み外したら死んじゃう……小学生の頃とかやんなかった?」


    エレン「俺の場合は『渡りきったら幸せになれる』だったな。第一、お前のそのルールじゃ俺はもう焼け死んじまってるじゃねぇか」


    ヒストリア「あら、それもそうね。家に帰ったらお線香たいてあげるわ」


    エレン「勝手に殺すな、生きてるわ!つーか、そろそろ横断歩道だ。
    どうすんだよ、ブロックから降りないと渡れねぇぞ」


    ヒストリア「耐熱服を装備したからセーフ」ピョンッ


    エレン「はぁ……そんな下らねぇ事やってんなら、半分でも荷物持つの手伝えよ」


    ヒストリア「荷物持ちにエレンを連れてきたのに、それじゃあ意味ないじゃない」


    エレン「ちゃんと服も見繕ってやっただろ」


    ヒストリア「それもまた役割りの一環」


    エレン「……ったく」
  86. 87 : : 2018/07/02(月) 14:52:05
    カッコウ カカコウ カッコウ カカコウ♪


    エレン「……」スタスタ…


    ヒストリア「あれ?どこ行くのよ。アンタの家ここ左側でしょ?そのまま真っ直ぐ進んだらアーケード街の方じゃない」


    エレン「ちょっと本屋 寄ってくる。お前は先に帰ってていいぜ」


    ヒストリア「ふーん……そう。ところでその本屋って?」


    エレン「あぁ?ここらで本屋って言ったら1つしかねぇだろ……って、わりぃ。一人で買い物した事ねぇんだもんな」プププ


    ヒストリア「笑うな!」カァッ///


    エレン「だからわりぃって。とにかく先帰ってろよ、道は大丈夫だろ?」


    ヒストリア「……分かったわよ。あ、本屋行くんだったら、アンタの家にあった漫画の続き買ってきなさいよね。アレ確か今日発売だったでしょ?」


    エレン「え〜……アレか?あの漫画、急に世界観広げ始めて、次の巻 一気に買う気なくなったんだよな……何だよ『マーレ』って」


    ヒストリア「いいから買ってきなさいよ!私がハマったんだから!」グイグイ


    エレン「はいはい、分かったよ!買ってくりゃいいんだろ、買ってくりゃ!『ついで』に買ってきてやるよ、ったく……!」ブツブツ…


    ヒストリア「分かればよろしい」


    エレン「ほれ、鍵だ。また後でな」スタスタ…


    ヒストリア「全く、男の子のクセにブツブツうるさいやつね」クルッ…




    それにしてもアイツ『ついで』って言ってたけど……何買いに行くつもりだったんだろ?


    参考書とか実学書だとか、そういうのは一切部屋に置いてなかったのに……




    ーーーー


    …………
  87. 88 : : 2018/07/02(月) 15:34:00
    …………


    ーーーー


    本屋


    ガラガラァッ…


    エレン(ふぅ〜……店内はやっぱ涼しいな……)


    アルミン「いらっしゃいませぇー」


    エレン「お、アルミンか。どうしたんだ?今日、店番だったっけ?」


    アルミン「お父さんとお母さん、事務仕事で忙しくてさ。他のアルバイトさんは宣伝アオリの文章考えてくれてる」


    エレン「ふーん……そうか。おっ、売ってあんな『進撃のハンシン』。買ってくぜ」スッ


    アルミン「毎度ー……って、あれ?エレンこの前、もうこの漫画は買わないって言ってなかったっけ?」


    エレン「あー……んーと、まぁ……アイツが読みたい、って言うから」


    アルミン「アイツって?」


    エレン「い、いや!何でもない!忘れてくれ!」アセアセ…


    ミカサ「今日のエレンはずっとこんな調子ね」ヌッ


    エレン「うおぉっ!?ミカサ!お前こそ相も変わらず突然現れるな!?」ビクゥッ!!


    アルミン「あ、ミカサ。いらっしゃい」


    ミカサ「私にもエレンが買ったの一冊」チャリン


    アルミン「まいどー。税込で440円でーす」


    エレン「……いっつも思ってたんだがよぉー、この漫画どっちかっつーと『男子向け』だろ?お前、興味あんの?」


    ミカサ「……エレンの買う物なら」


    エレン「意味分かんねぇ」


    アルミン「あはは……」
  88. 89 : : 2018/07/02(月) 15:35:06
    エレン「そんな事よりさ、アルミン」


    アルミン「ん?何だい」


    エレン「哲学書とか精神医学だとか……そういう本ってどこら辺に置いてあったっけ……?」


    アルミン「……エ、エレン……?」


    ミカサ「何か悪いモノでも食べたの?」ビクビク…!!


    エレン「別にそんなんじゃねぇよ!」


    ミカサ「大丈夫、無理しないで」


    エレン「だからよぉ……」ハァ…


    エレン(俺がそういう本を探してるのがそんなに不思議かよ……まぁ、そりゃそうだよな。俺だって本当に興味があるわけじゃねぇし……
    精神と身体が2つに分かれたクリスタとヒストリア。アイツらを元通りにする……俺がしっかり元に戻す方法見つけてやんねぇとな。
    まぁ、もっともこんなんで単純に解決するとは思うが……何も勉強しないよりはマシだろうしな)
  89. 90 : : 2018/07/02(月) 15:35:55
    アルミン「ま、まぁエレンにも色々思うところがあるんだろうし……とにかく僕も一緒に本探してあげるの手伝うよ、付いて来て」スクッ


    エレン「お前、店番あるだろ。良いのか?」


    アルミン「この蒸し暑い夕暮れ時に、こんなさびれた商店街の小さな本屋さんに来てくれるのは顔見知りくらいだよ」


    エレン「そ、そんな事ないだろ」


    アルミン「はは、ありがと……でも実際は、殆どの客が駅前のデッカい本屋に吸われるからね。
    ほら、クリスタんちの会社の百貨店に入ってる書店。大きいもんなぁ」


    エレン(レンズ家……いろんなとこの商売敵になってんな)


    アルミン「大体にして、今日日セルフレジだとか図書検索の器械もないウチの店が悪いんだよ!
    見てろよ……僕が大学卒業して、この店継いだら必ず有名チェーン店に育てあげてやる……!」メラメラ


    ミカサ「アルミン、大丈夫。どんなに寂れても私たちはここで本を買い続けるから」グッ


    アルミン「ご贔屓ありがとうございます。気を使ってもらわなくてもやっていけるくらいの大きい店にしていきたいよ。
    それはさて置き、哲学書だったっけ?案内するよ」


    エレン「おう、頼むぜ」
  90. 91 : : 2018/07/02(月) 15:54:51
    ーーーー


    アルレルト家の本屋はコイツのひいお爺さんの頃から続く老舗だ。
    古くはここらの地域では有名な書店だったが、さっきもアルミンが言ってたように大型店の設置、あるいは活字離れが原因で今じゃすっかり落ち着いちまったようだ。


    普通だったら、そんな店継ぎたくないと思うかもしれないがアルミンは違った。寧ろ小さい頃から本に埋もれてたせいで、自分ちの本屋への思い入れが強いらしい。
    両親は今の代で畳んでしまっても構わないと言うが、本人は大学で本気で経営を勉強して、本屋を大きくすると躍起してるから大したものだと思う。


    俺だったら絶対ムリだなぁー……ウチも両親が私立病院やってたけど、俺が『継がない』って言ったらアッサリ畳んじまったし。
    ちなみに、今はWHOの医師団として世界中を飛び回ってるそうな。自分の両親の事なのに他人事なのは、あまり連絡もつかないからだ。




    ともかく俺が、わざわざアルミンの店に寄ったのはクリスタ達を元通りにするためで、


    ヒストリアを先に帰らせたのは、見つかったら色々とややこしい事になりそうだからだ。
  91. 92 : : 2018/07/02(月) 16:33:45
    ーーーー


    アルミン「ここら辺かな、それっぽいのは」


    ゴチャア…!!


    エレン(うわぁ……)


    ミカサ「ねぇ……エレン。本当にどういう心変わり?勉強だったら私が教えてあげるから」


    エレン「いや……勉強とかそういうのじゃないんだけどさ」


    アルミン「具体的に何を調べたいの?」


    エレン「えっと……」

    エレン(言っても引かれねぇかな……?)

    エレン「に、二重人格について興味があるかなぁ〜、なんて……はは、はははは……!」


    アルミン「……………」

    エレン「アルミン?」

    アルミン「……あ、あぁ!二重人格について、だね?分かった分かった。だったら確か……」キョロキョロ


    エレン(何だ!?何だよ、今の間はぁ!?心病んでるとか思われてたらやだなぁ!)


    ミカサ「エレン……今度3人で出かけない?、勉強も忙しいかもしれないけど、リフレッシュに……」


    エレン「いや、いいよ……」

    エレン(コイツは案の定、何か妙な気遣いしてくれるしさぁ!)
  92. 93 : : 2018/07/02(月) 16:42:40
    アルミン「お待たせ。はい、エレン。ちょっと分厚いけど」


    エレン「お、おう」


    本『解離性同一障害とその原因……理解及び治療法等』ズシィッ…!!


    エレン「……!」ペラァッ…


    アルミン「ど、どう?買う?」


    エレン「うーん……!」

    エレン(ぶっちゃけ何も分からんし、専門用語が多過ぎてついて行けないが……)


    エレン「買います……」


    アルミン「ま、まいどー」

    アルミン(本当にエレン……何を勉強するつもりだろう……?)


    エレン(何もないよりはマシだよなぁ……ちゃんと調べていけば俺でも分かるかもしれないし……)
  93. 94 : : 2018/07/02(月) 16:56:09
    ミカサ「ん……そういえばエレン」


    エレン「何だよ」


    ミカサ「随分と大きな荷物を持ってるみたいだけど……」


    エレン「あっ……」パッ

    エレン(そ、そういやヒストリアの服とか持ってたままだったな……)


    アルミン「服でしょ。UMIQROのロゴがある」


    ミカサ「エレンが?珍しいね、オシャレに無頓着なのに……何を買ってきたの?」クイッ


    エレン「そ、それは……って何掴んでんだよ、ミカサ!」

    エレン(ま、まずい……女物の服なんて見られたら誤解されちまうぞ……!)


    ミカサ「いいじゃない、見せてくれても。エレンがどんな服を買ってきたのか知りたい」クイクイ


    エレン「おい……やめろって……」グゥ-ッ


    ミカサ「『入るな』と言われると入りたくなる。『食べるな』と言われると食べたくなる。そして『やめろ』と言われれば、ついやってしまいたくなる。
    人間だもの!」グイィッ!!


    エレン「うおぉっ!ここぞとばかりに馬鹿力!?」グイィ-ッ!!




    バサァッ!!




    エレン(あ……)




    ブラジャー「」ハラリ…



    ミカサ「」

    アルミン「」


    エレン「……」

    エレン(やべぇよ……やべぇよ……)
  94. 95 : : 2018/07/02(月) 17:36:13
    ミカサ「エレン……これは……」


    エレン(女物の服どころか……)


    アルミン「ブ、ブラジャー……?」


    エレン「ち、違うんだ!これは……!」アセアセ…


    ミカサ「……こっちには女物の服?」ヒョイッ


    アルミン「ミカサ。これは……」ヒソヒソ


    ミカサ「えぇ、アルミン……」ヒソヒソ


    エレン「あ、あの……お二人さん?」

    エレン(まずい……何か二人でヒソヒソし始めたぞ……!あぁ、でもどうやって誤解を解きゃいいんだ!)


    アルミン「女物の服に『二重人格』についての学術書……間違いない」ヒソヒソ

    ミカサ「エレンの内側に『女の子』の二重人格が宿ってしまったのね」ヒソヒソ

    アルミン「そうすれば昼のことにも合点がいく。ヒスト……何だっけ?誰だか忘れたけど女の子の名前を言ってた。きっとエレンのもう一人の人格の女の子だよ!」ヒソヒソ


    エレン(何か予想より斜め上な考察をしてやがる……!いや……ある意味ちょっとかすってるか?)


    アルミン「エレン、二重人格……いろいろ辛かったと思うけど……」

    ミカサ「これからは大丈夫。私たちに相談して。もう一人の人格の方もよろしくね?『エレナちゃん』」グスッ


    エレン「人に勝手な人格を付与してんじゃねぇよ!そうじゃなくて!俺はただなぁ……!」


    アルミン「え……すると素で……?素で女装癖に目覚めたって言うのかい!?エレン!!」


    エレン「それはもっと嫌な誤解のされ方だ!」

    エレン(くそぉ……どうすればこの誤解を……!クリスタたちの事を勝手に喋るわけにはいかねぇし……!)




    ガラァッ!!



    エレン「!?」




    「あぁ!ちょっと何よコレ!!どうなってるのよ!!!」





    エレン(こ、この声は……!)


    アルミン「ん?お客さんかな?」





    ヒストリア「どうして私の下着とか服が散乱してんのよぉ〜!!!」カァッ///




    エレン「ヒストリア……!」
  95. 96 : : 2018/07/02(月) 17:57:56
    ミカサ「知り合い……?ていうか昼間言ってた女の子……」


    エレン「ヒストリア!お前、何でここにいんだよ!」


    ヒストリア「『そーいえば買ってきた服、エレンに持たせっぱなしだなぁ』って気付いて本屋に来たのよ……!早く着たくて……!」スタスタスタスタ…!!


    エレン(うぐっ……!)


    ヒストリア「そしたら何で私の下着がばら撒かれてんのよ!どーいう理由があって私の下着を……///」プルプル…



    エレン「ち、違う!ワザとじゃねぇんだ!つーか、それよりこっち来んな!帰れ!」

    エレン(ここにはアルミンとミカサがいるんだよ!
    変装したままだから分からねぇかもしれないが、勘づかれるぞ……!)




    ヒストリア「問答無用!!」ヒュンッ!!




    エレン「なっ……!」ゾクッ…!!


    アルミン「あんな小さな女の子が……!」


    ミカサ「なんて跳躍力なの……!?」



    エレン「うおおぉぉッ!?」



    ヒストリア「ていやッ!」ゲシィッ!!


    エレン「はぐしゃッ!!」ドッゴオォ!!


    ヒストリア「ふんっ!」スタッ!!




    ミカサ「な……この子、エレンに何て事を……!」ムンズッ


    アルミン「ミカサ、落ち着いて!……ッ!?ていうかこの女子……!」


    ヒストリア「全く……エレンが悪いんだからね。痛がってないで早く拾い……って、下着は拾わないでよね!?」


    エレン「い、いや……そんな事よりお前……今、俺に蹴りを喰らわせた反動で……!」


    ヒストリア「あっ……!」


    変装に使ってたサングラスが……マスクと帽子が……!



    ハラリ…!!



    ヒストリア「……とれちゃった」



    エレン(まずい……)
  96. 97 : : 2018/07/02(月) 18:08:54
    ミカサ「あなた……」


    アルミン「その顔……」


    ヒストリア「? さっきからここにいるアンタたちは何なのよ……って、えぇ!?」

    ヒストリア(よく見るとミカサとアルミン……エレンの友達だ……!)


    ミカサ「髪の色は違うけど、間違いない……あなたクリスタ・レンズよね?隣のクラスの……」


    ヒストリア「え、えっとぉ……!」アセアセ…!!

    ヒストリア(ちょっと、エレン!どうにかしなさいよ!)


    エレン「ミ、ミカサ!まさかそんなわけねぇだろ!ほら、髪の色も違うしよぉ!他人の空似ってやつだぜ!なぁ、ヒストリア!」


    ヒストリア「え、えぇ!そうよ!クリスタ・レンズって誰?全然知らないわ、そんな人……!」ドキドキ…!!


    ミカサ「……そう」ジトォ-ッ…!!


    アルミン「……そこまで言うのなら、そうなのかもね」


    エレン「だ、だよな!?信じてくれるよな!?」


    ミカサ「……えぇ、信じるわ」




    エレヒス(た、助かったぁー!!)ホッ
  97. 98 : : 2018/07/02(月) 18:29:41
    アルミン「そうだよね。第一、性格が全然違う」


    エレン「だ、だろ?」


    ミカサ「私たちもクリスタの事はよく知らないけど、この子は多分違う」


    エレン「うんうん」コクコク


    ヒストリア「……」


    アルミン「本物のクリスタは、もっとお淑やかで」


    エレン「うんうん」コクコク


    ミカサ「スカートの中が見えるのに、思い切り飛び蹴りをするようなはしたない真似はしない」


    エレン「そうだ!その通りだ」


    ヒストリア(……ん)ピクッ
  98. 99 : : 2018/07/02(月) 18:38:43
    エレン「それに比べてコイツはヒデェもんだぞ?口は悪いし、理不尽で……オマケにすぐに手が出るときた」ペラペラ…!!


    ヒストリア「……」プル プル


    アルミン「……!」


    エレン「コイツと一緒にいたら、いつ俺の命が尽きるものだかヒヤヒヤするぜ」ペラペラ…!!


    アルミン「あの……エレン……」


    エレン「ん?どうした」


    アルミン「えっと……その子、すっごく怒ってるような気がするんだけど……言い過ぎじゃない?」


    エレン(……あ)


    ヒストリア「……エ〜レ〜ン〜……?」ニコリ


    エレン(し、しまった……)ゾクッ…

    エレン「す、すまん。ヒストリア!流石に言い過ぎ……」

    ヒストリア「別にいいわよ、言い過ぎても!それが本音でしょ!?悪かったわね、乱暴で!」ガァ-ッ!!


    エレン「いや……とりあえず落ち着……!」

    ヒストリア「そうよ!私は確かにガサツで、手もすぐに出ちゃうわよ!だけだね!これでも一応『クリスタ』なんだからね!!」


    エレン「!?」


    ミカサ「……え?」

    アルミン「……ク、クリスタ……?」



    ヒストリア「あ……!」



    エレン(バカァァァァ!!!何で言っちまうんだよ!ここまで誤魔化せたのによぉぉぉ!!!)



    シイィィィン……!



    ヒストリア「え、えっと……違うのよ……私は……!」


    アルミン「いや……もう誤魔化し切れないでしょ」


    エレン「くっ……!」


    ミカサ「理由はさておき……どうして隠してたの……?」


    ヒストリア「え……で、でもほら!私『銀髪』だし……!」アセアセ…


    ミカサ「……確かに」


    エレン「お、おう!コイツは銀髪だけど、クリスタの髪は金髪だぜ!」


    アルミン「じゃあ……」


    ミカサ「グレたの?」



    エレン(うっ……!)

    エレン「お、おい……ヒストリア……どうする?」ヒソヒソ

    ヒストリア「もうこれ以上、話し合ってても変な勘違いされるだけよ……正直に言いましょう」ヒソヒソ

    エレン「だな……」


    エレヒス「実は……!」


    続く!
  99. 100 : : 2018/07/02(月) 18:52:30
    閲覧ありがとうございました。コメントも励みになって嬉しかったです!


    続きです。


    第3話「我思う、故に我(×2)あり」
    http://www.ssnote.net/archives/59545
  100. 101 : : 2018/07/14(土) 11:39:21
    おもしろ~かったお~

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Anjelina

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@Anjelina

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金の彼女、銀の彼女。アナタの落とした『彼女』はどっち? シリーズ

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