ssnote

x

新規登録する

作品にスターを付けるにはユーザー登録が必要です! 今ならすぐに登録可能!

このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

モノクマ「これからお前らにはコロシアイをしてもらいます」【プロローグ~1の島編】

    • Good
    • 21

loupe をクリックすると、その人の書き込みとそれに関連した書き込みだけが表示されます。

▼一番下へ

表示を元に戻す

  1. 1 : : 2013/12/23(月) 20:14:56
    久しぶりにシリアスが書きたくなり、投稿に至りました。
    「バトルロワイアル」と言う漫画、小説、映画はご存じでしょうか?
    自分は初めて見たとき衝撃を受けました。それが今回の元ネタです。
    今回もゆっくり書いていこうと思いますので、よろしくお願いします。
  2. 2 : : 2013/12/23(月) 20:41:37
    苗木「な、なんだって!?」

    ジャバウォック島ーー
    1.2年合同の修学旅行に来た僕たちを待っていたのは、豊かな自然でもなく、淡い恋でもなく、冷酷すぎるーそしてあまりにも非現実的な言葉だったーーー。




    前日ーー


    苗木「修学旅行!楽しみだなぁ!」

    舞園「えぇ、とても!」

    僕たちの話題はいよいよ明日となった修学旅行の話で持ちきりだった。

    不二咲「ジャバウォック島…どんなところかなぁ」

    石丸「それならばパンフレットがあるぞ!」

    パンフレットを机に広げると、6つの島が繋がって出来た【ジャバウォック島】の姿がそこにあった。
    山あり海ありごちそうあり。
    今にも待ちきれないといった様子の不二咲さんが食い入るようにパンフレットを見ている。

    大和田「兄弟、明日は4時に起こしてくれ」

    石丸「うむ!兄弟を遅刻させたりしない!」 

    ハッハッハッ!と肩を組んで2人は教室を出て行った。
    そこで今がもうとっくに下校時間だと言うことに気づいた苗木、舞園、不二咲の3人はいそいそとパンフレットを畳んで元の場所に戻し、教室を出た。

    不二咲「僕、パソコン室に用があるからまた明日ね!」

    苗木「うん!また明日!」

    舞園「お疲れさまです、不二咲くん。また明日!」

    苗木「なんだか今日は眠れそうもないや」

    舞園「私もです」

    階段を下っていると、やはり誰かとすれ違う。

    朝日奈「あっ!2人とも!」

    苗木「朝日奈さんに大神さん!」

    大神「苗木よ…明日のことでうかれるのはいいが、早く寝るのだぞ」

    舞園「ふふっ。言われちゃいましたね」

    苗木「からかわないでよー!」

    朝日奈「あははっ!また明日ね!」

    階段を下りた先にあるのは、保健室だ。
    保健室には明日から1週間罪木が不在するとの紙を貼っている最中の罪木と、付き添いらしい西園寺と小泉の姿があった。

    西園寺「あぁ~遅い遅い!ワンピースのアニメじゃないんだよ!」

    小泉「コラ!やめなさいって!…っあ!苗木くんにさやかちゃん!」

    苗木「小泉さん!西園寺さんと罪木さんも!」

    小泉「明日、楽しみだね!」

    舞園「はい!」

    罪木「ふゅぅ…終わりましたぁ。お待たせですぅ」

    西園寺「何分待たしてんだよ!チキンラーメンが出来るわ!」

    罪木「すみませんっ!」

    苗木「はははっ…相変わらず…ですね」

    舞園「それじゃあ私たちはこれで…」

    小泉「うん。また明日ね!」
  3. 3 : : 2013/12/24(火) 19:46:00

    苗木「先輩たちも楽しみなんだね」

    舞園「そうですね!先輩たちも初めての修学旅行ですし…」

    苗木「あっ!あそこにいるのは十神くん!」

    十神「! なんだ苗木か」

    舞園「十神くんはどうしてこの時間まで?」

    腐川「なによぉ…いちゃだめなんて校則ないわぁ」

    苗木「あ…腐川さんも」

    十神「ふんっ。明日のことなら心配はいらん。何も不備はない…」

    舞園「さすがです十神くん。安心しました」

    腐川「うぅ…十神くんは私のものよぉ…」

    苗木「また明日ね!2人とも!」

    舞園「なんだか色んな人と会いますね」

    苗木「ははっ。確かに…ってまた見知った顔が…」

    廊下のホール

    七海「むっ。お似合いだね」

    豚神「あまり見せつけるな苗木」

    澪田「うひょー!ラブラブかっぽーっす!」

    苗木「いや…そんなんじゃないですよ…」

    舞園「苗木くん、そんなに否定されると私悲しいです」

    豚神「女を悲しませるものじゃないぞ、苗木」

    苗木「ははっ…だからそんなんじゃ…」

    澪田「まぁ明日楽しめばいいっす!浜辺で若い男女が…キャー!」

    七海「ギャルゲーなんかだと…修学旅行前夜にまず一本…」

    苗木「それは違うゲームだよ!」

    澪田「まぁまた明日っす!くぅ~楽しみっす!」

    苗木「はい!また明日!」




  4. 4 : : 2013/12/24(火) 20:22:51
    質問のスレッドに返答しよう思ったらスレッドが消えちゃってました……>_<
    ですが、解決したようなので良かったです^ - ^

    いつも作品拝見させて頂いてます^o^
    支援、です。
  5. 5 : : 2013/12/24(火) 20:25:07
    >>4
    あ、ありがとうございます!
    無事解決しましたよ(^^)

    Twitterの方でもフォローありがとうございます!
    その声をばねにしてがんばりますヾ(^v^)k
  6. 6 : : 2013/12/24(火) 21:20:47
    >>6ばねにしてって言葉間違ってますね…励みにしてです◎。



    学校と寄宿舎は内部で繋がっている。
    廊下から寄宿舎に出ればそこにあるのは食堂、大浴場、ランドリーのあるホールに出る。  

    ホールにも、やはり修学旅行を待ちきれない様子の連中がうろうろしていた。

    弐大「明日は楽しみじゃなあ!」

    花村「うん!僕もむらむらしちゃうなぁ!」

    終里「あっちの強い奴らがオレを待ってるぜえええええ!!」

    辺古山「ぼっちゃん…明日は起こしに…」

    九頭龍「うるせぇ!起きれらぁ!」

    セレス「賑やかですわね」

    苗木「セレスさん!」

    山田「僕も明日は楽しみですぞ!」

    葉隠「おう!俺もだべ!」

    舞園「ふふっいいですね」

    江ノ島「あーあ、みんな浮かれちゃって。希望に満ちてるねぇ…」

    戦刃「でも盾子ちゃんも楽しみにしてたじゃん」

    苗木「江ノ島さんも楽しみなんだね!」

    江ノ島「あたしは別にどーでも…」

    舞園「どうですかね?」クスクス

    田中「ククク…右腕の紋章が疼く…」
     
    ソニア「明日は楽しみですわ!田中さん!」

    左右田「ソニアさ~ん!俺も楽しみです!」

    江ノ島「…あれくらいのを楽しみにしてるって言うんじゃないの?」

    苗木「…そうかも…ねアハハ」

    ホールを背にし、自分たちの部屋に向かうと、3人の男女が何かを話しているのが目に入った。

    苗木「あれは…」

    日向「その話は本当なのか?」

    狛枝「いくら霧切さんの話と言ってもにわかには信じがたいね…」

    苗木「どうしたの?」

    霧切「…明日、何もないといいのだけれど」

    舞園「え?」

    日向「明日…噂の超高校級の絶望が動き出すんじゃないかって話なんだ」

    狛枝「明日はみんなの希望の日なんだ!僕が邪魔はさせないよ!」

    苗木(狛枝くんの幸運は本物だからなぁ…)

    日向「まぁもうすぐ夜時間だし、今日は明日に備えて早く寝た方がよさそうだぞ!」 

    苗木「あっ!そうだよ!そろそろ寝なきゃ!」

    舞園「苗木くん、今日はありがとうございました!また明日!」

    苗木「うん!また明日ね!」

    そう言って僕は部屋に入り、シャワーを軽く浴びてから荷物の確認をして布団に入った。

    苗木(楽しみだなぁ…)

    そして、時は過ぎていくーー



    悪夢の修学旅行に向かってーーー





  7. 7 : : 2013/12/24(火) 23:11:00
    その日の天気は晴れ。
    雲一つない青空が、希望に満ちた学園の生徒を応援しているような…そんな修学旅行にはもってこいな天気だった。

    気候は、温暖。
    島はさらに暖かくなるということから空港には薄着で集まる者がほとんどだった。 

    今か今かと飛行機を待ち望む姿はまさに学生そのもの。幸い遅刻者はいなかった。

    アナウンス「ピンポンパンポーン♪まもなく…」

    石丸「皆!飛行機が来たぞ!忘れ物はないか!」

    ウサミ「あわてないで、飛行機の中に入ってくだちゃいね」

    日向「ウサミ先生…目立つね」

    ウサミ「修学旅行だからちょっとおしゃれしたでちゅ」

    澪田「おしゃれっすか!ぬいぐるみも気を使うんすねー!」

    ゾロゾロと到着した飛行機に乗っていく。

    <楽しみだなぁ

    <飛行機の中でトランプやろうぜ!

    苗木(みんな楽しそうだ)

    1人1人が自分の席に座ったところで、シートベルト着用のアナウンスが流れ、各々がシートベルトを着用した。

    そしてみんなを乗せた飛行機は燃料を燃やし、空へと飛び立った!

    苗木「わっわっ!」

    舞園「きゃー!苗木くん怖い!」

    苗木(うわっ!舞園さんに抱きつかれちゃった…)

    石丸「そこ!やめたまえ!」

    桑田「苗木ぃ…くそっ!俺はなにが悲しくてデブの隣なんだ…」

    山田「僕も隣は出来れば美少女がよかったのですがな…」

    江ノ島「こらこら姉ちゃん、検査くぐり抜けて持ってきたそのナイフしまって」

    戦刃「……舞園さんずるい」
  8. 8 : : 2013/12/25(水) 18:23:33
    支援っすよ
  9. 9 : : 2013/12/25(水) 23:39:21
    シリアス大好物ww支援!
  10. 10 : : 2013/12/25(水) 23:47:12
    七海×狛枝×日向×霧切×苗木
    メインキャラの
    話が見たいね
  11. 11 : : 2013/12/26(木) 01:22:12
    パッ

    七海「え?」

    日向「なんだ?急に暗くなったぞ!?」

    突然、飛行機の中が真っ暗になった。
    予想外の事態に全員が動揺を隠せない。

    ウサミ「落ち着いて!落ち着いてくだちゃい!」

    葉隠「うわぁぁぁあ死んじまうべ!世紀末だべ!」

    ウサミの声は悲鳴により届かなかった。

    しかし妙なのはこんな事になっておきながらアナウンスの一つもないことである。
    十神が気づいた。

    十神「…おかしいぞ!アナウンスがあるはずだ!」

    豚神「一体どういうことだ…」

    左右田「なんでもいいから明かりをつけてくれ!」

    大和田「くそっ!明かりになるもんはねーのか!」

    石丸「ケータイを取り出すんだ!明かりになるはずだ!」

    澪田「ケータイ!ケータイ!」

    パッ

    と所々で小さい明かりがつく。
    お互いの安否を確認して安堵の息をもらしたら、狛枝が何かに気づくようにつぶやいた。

    狛枝「あれ…外がみえないよ?」

    窓が塞がっているようだ。
    その証拠に本来差し込むはずの太陽の光がなかった。

    小泉「なんでっ!さっきまでは…」

    西園寺「うわーん!怖い!怖い!」

    弐大「応…悪いがトイレに行かせてもらう」

    九頭竜「こんなときもかよ…!」

    弐大「…?」

    弐大がトイレに行くために立ち上がろうとした時、ある異変に気づいた。

    弐大「シートベルトが…外れないじゃと!?」

    辺古山「そんなはずは……なっ!?」

    罪木「ほんとに外れません!」

    大神「我の力でも無理な様だ…」

    花村「いったいどうなっちゃってるのさ~!」

    その騒ぎの中、突然それは噴射された。


    プシューー!!

    苗木「う…うわぁー!!」



    そこで彼らは気を失った。
    飛行機内にばらまかれた催眠ガスによって…。






  12. 12 : : 2013/12/26(木) 18:29:38
    期待
  13. 13 : : 2013/12/26(木) 23:19:33
    苗木「…はっ!」

    目が覚めるとそこは知らない教室だった。

    ???「ここは島の廃校を利用しているんだよ」

    声の先を見ると、白と黒が真ん中できっちり分かれている熊のぬいぐるみが置いてあった。
    周りを見ると、そこにはみんなの姿も。

    桑田「どうなってんだこりゃ…」

    江ノ島「つーか荷物は?」

    確かに、荷物がない。

    日向「どうなってるんだ…飛行機から変なことばかりじゃないか!」

    ???「うぷぷ…もういいかな」

    モノクマ「僕はモノクマ!君たちはここにあることをしてもらうために集められたんだ!」

    ぬいぐるみがそう言うと、空気はシーンと静まり返った。みんながその声を聞き入ってしまっている。

    モノクマ「これからお前らにはコロシアイをしてもらいます」

    一同「!?」

    頭の中をたくさんのハテナが通過していく。
    それは苗木だけではなかった。

    舞園「殺し合い…?」

    大和田「てめぇ!ふざけんな!」

    モノクマ「ふざけてなんかないよ!あ、君たちの荷物は手荷物だけ今返すから安心してね。他は預かるけど、それもちゃんと返すからね」

    教室のドアをモノクマが開けると、そこには僕たちの手荷物があった。
    モノクマがそれを1人1人に返していく。

    十神「…おい。そろそろ続きを話したらどうだ」

    モノクマ「ん?あぁ、それでね、コロシアイをしてもらうって言ったけど…期限は一週間!場所はここ、ジャバウォック島1の島を豪華に貸し切りで行うよ!」

    セレス「ですが、私たちには争う道理がございませんわ」

    山田「そーだそーだ!」

    モノクマはニヤリと笑って

    モノクマ「えーとね、1日最低1人は死人がでないとお前ら全員殺すから」

    豚神「くっ…」

    澪田「じょ、冗談じゃないっす!」

    モノクマ「うん、動揺する気持ちはわからないでもないよ。殺したくても凶器がないんでしょ?今配った手荷物に、最低限の水と食料を。そしてここから出て行く時に、1人1人内容の違う『凶器』を持って行ってもらうからね!」

    一同「…」

    誰も言葉が出なかった。
    でも、僕は…

    苗木「…ふざけるな」

    止まらなかった。
    怒りが、動揺が。

    モノクマ「ん、僕に刃向かうの?」

    苗木「ふざけるなよ!僕たちがどんな気持ちで修学旅行を…今日を楽しみにしてたか!お前は知らないだろう!」

    舞園「苗木くん!落ち着いて!」

    石丸「待て!苗木くん!」

    大神「待て苗木!」

    みんなの声が後ろで聞こえる。
    でも、だめなんだ。
    もう自分を止められない。

    苗木「今すぐここから出せ!僕たちの邪魔は…させない!」

    僕は怒りにまかせてぬいぐるみを掴み上げ、それを床に叩きつきた。
    床はいたんでいたのか、モノクマは簡単に床に埋まった。

    モノクマ「あらら…僕に手を出したね。ま、いいか」

    そう言ってぬいぐるみが手を高らかに上にし、叫んだ。

    モノクマ「召喚魔法!グングニルの槍!」





    なにが起きたのかわからなかった。

    日向「苗木……?」

    苗木の身体を、突如出現した無数の槍が貫いたのだ。
    血だらけの苗木はもう動かない。
    …もう動かないのだ。

    舞園「キャァァァァァ!!!」

    大神「…だから待てと言ったのだ!」

    朝日奈「さくらちゃん…うっ…」

    「「「うわぁぁぁぁぁぁあ!!!」」」


    全員の感情が爆発した。

    日向(くそっ!なんでだよ!)

    目の前で見る死体となった友達、苗木の姿が、血の匂いがここは現実だと俺たちを呼び戻す。

    モノクマ「見せしめは必要だと思ってたけど…うん、やっぱり殺してよかったよ。みんなわかったでしょ?生きたきゃ一週間生き抜いて見せなよ
    !凶器とマップは提供するからさ!うぷぷぷ…アーハッハッハッ!!
  14. 14 : : 2013/12/27(金) 00:21:24
    速攻で苗木が死んだ!(゚д゚ )
  15. 15 : : 2013/12/27(金) 00:23:54
    >>14
    これは当初から考えていました。
    楽しんでいただけていれば幸いです。
  16. 16 : : 2013/12/27(金) 00:24:30
    嘘だ…(´д`)
  17. 17 : : 2013/12/27(金) 00:25:12
    もっと楽しませてくれるかな?
  18. 18 : : 2013/12/27(金) 00:33:20
    お、燃える一言ですね!
    もっと楽しませてみせますよ!
  19. 19 : : 2013/12/27(金) 00:34:22
    ちなみに当初から考えていたのは本当ですよ。バトロワ原作パロですから!
  20. 20 : : 2013/12/27(金) 00:34:44
    それでは続きを書いていきます。
  21. 21 : : 2013/12/27(金) 00:42:39
    そこは、いいとも~!でしょ
  22. 22 : : 2013/12/27(金) 01:02:23
    モノクマの高笑いが耳に…心に響いた。

    1人ずつ順番に別室に『凶器』とマップを取りに行ったらゲームスタート。とモノクマは言った。

    日向(なにがゲームだ!)

    口に出せない自分に弱さを感じ、ぐっと奥歯を噛みしめる。
    先ほどの苗木の姿が嫌でも脳裏を駆けめぐる。
    嫌だ。俺はあぁはなりたくない。
    全身の拒絶反応を必死に押さえていたら、次は自分の番だと言うことに気づく。

    …もはや誰も口を開こうとしない。
    教室を出るときに振り返ると、その場に居た全員が下を向いていた。
    それを見て確かな絶望を感じながら教室を背にした。


    古びた廊下を歩き、明かりのある教室に入るとモノクマがお出迎え。

    モノクマ「いらっしゃい。ここは武器の店だよ」

    楽しい修学旅行のイベントならこれも気の利いたギャグとして笑えたろうが、今はそんな余裕あるわけがない。無表情で流した。

    モノクマ「うぷぷ。みんな同じ表情で見てて飽きちゃうよ」

    日向「…勝手に飽きてろよ」

    吐き捨てるように言うが、それすらもモノクマは楽しんでいる様子で

    モノクマ「はい、君の『凶器』」

    渡されたのは、サバイバルナイフの様だった。

    日向はそれを無言で受け取るとバックにしまい、モノクマの視線を無視して外に出た。


    《1日目・開始》

    外はもう夜だった。
    とにかく地形を把握しなければ…。マップを片手に持参した懐中電灯を点けて進む。
    少し先にホテルがある様だが…中に入れてそこが安全だという保証はない。
    それだけではない。今すぐ自分が殺されるかもしれないのだ。

    日向(だめだ!)

    思考を止める様に一心不乱に歩いた。
    舗装された道が、逆に恐怖を作り出す。

    足跡があることからすでにこの道は誰かが通ったのだろうか?

    日向(なんだか嫌だなぁ…)

    こういう時は、本人の意に反して頭が回る。
    なんだか生きた心地がしないので、近くの茂みに身を潜めることにした。


    ーーーーーーーーーー

    モノクマ「あー。あー。マイクテス!マイクテス!大丈夫聞こえてるよね?」

    …呑気な声が島中に設置されたスピーカーから発信された。

    モノクマ「今日はまだ誰も死んでませんよ?あ、苗木くん以外ね!日付がかわるまで後2時間!誰かを殺さなきゃ全員死亡だからね!後言い忘れたけど、ずっと同じ場所に居たら反則負けにするからね!自分が居る場所は定期的に変えるように!うぷぷぷぷ…」ブツン

    日向(…お見通しかよ)

    日向はずっと茂みから動いていなかった。
    モノクマが言う場所を変えろとは自分に言ってるんだ…と日向は更に恐怖を覚える。

    日向(仕方ない…移動して)


    その時だった。



    ブゥン!





  23. 23 : : 2013/12/27(金) 04:38:32
    日向「!?」

    バサッ…!

    『何か』が日向の隠れている茂みを切り裂き、日向の姿を露出させた。
    月の光に照らされた『何か』が怪しく光る。

    日向「舞…園…」

    舞園「日向さん、ごめんなさい!」

    謝りながら包丁を振りかざしてくるな。とツッコミたいところだが今はそんな場合ではない。
    紙一重のところでかわしながら『サバイバルナイフ』を構える。

    日向(舞園は…『包丁』か)

    リーチ、体格共に日向に分がある…のだが、日向に争うつもりはなかった。

    日向「落ち着け!みんなで助かる道がどこかにあるって!」

    舞園「苗木くんはもういない!」

    日向「くっ!(だめだ!完全に殺しに来ている!)」

    自分の目の前に明らかな殺意を持ち、『包丁』をこちらに向けている【超高校級のアイドル】が居ることが未だに信じられない。

    舞園「私は…ここから出るんだぁーー!」

    ダッシュし、包丁をつきつけてくる。
    寸前のところで身体を横にしてかわし、舞園の手を掴んだ。

    舞園「嫌っ!離して!」

    抵抗する舞園を余所に俺はその手から『包丁』を奪い、片手で放り投げた。

    日向「はぁ…はぁ…落ち着いてくれ、舞園」

    『凶器』は持ってないものの、その目には『狂気』で満ちあふれていた。
    まるで…人ではないような。この状況ではこうなってしまっても仕方ないのだろうか…。

    舞園「ふぅー…ふぅー…」

    日向(だめだ…何かで押さえつけないと!)


    そのときだった。

    パァン!!


    発砲音。


    日向「!」

    俺はなんともない…ということは

    舞園「かっ……はっ……」

    舞園が血を吐き、それが俺のシャツにかかった。
    なま暖かい血が、苗木のことを思い出させる。

    これはーー


    死の匂い。


    舞園は口をぱくぱくさせ、その場で倒れ、一瞬けいれんし、動かなくなった。


    突然のことで硬直してしまったが、目の前で人が発砲され、死ぬということは当然発砲した人物がいるということになる。

    日向(まずい!)

    が、日向を撃つ気配はない。


    日向「……?」

    ???「おい、いつまでそうしているつもりだ」

    日向「お前は…」

    豚神「状況を察しろ。犠牲を払ってでも…生きようとしている者は俺が必ず助け出す」

    ピストルを腰にしまい、まっすぐにこちらを見て言った。

    豚神「…十神の名に賭けて」




  24. 24 : : 2013/12/27(金) 09:44:35
    は?
  25. 25 : : 2013/12/27(金) 11:23:11
    24どうした?
  26. 26 : : 2013/12/27(金) 12:02:33
    この舞園は苗木大好きなんだ…
  27. 27 : : 2013/12/27(金) 15:04:30
    今日向がいるホテル付近から少し離れたところにある空港。
    もちろん飛行機は出ていないが。

    その中を、チーターの様なスピードで駆けめぐる野獣が居た。

    大神(朝日奈!どこだ!)

    霊長類最強。
    【超高校級の格闘家】なんて、自分には合ってないと大神は思っている。
    それは自分が唯一負けた相手…ケンイチロウの存在が大きい。
    大神ははやくここを出て、ケンイチロウと再戦をしなければならない。それでこそ真の霊長類最強が決まるというものだ。

    大神(だが今はー!)

    朝日奈葵の存在である。
    彼女は純粋だからこそ何色にも染まりやすい。きっと今頃どこかで泣いているはずだ。

    大神(朝日奈だけは…我が助ける!)

    彼女に『凶器』はいらない。配られた『ボウガン』などとうに捨てた。

    大神「うおおおおおおお!!」

    空港の窓から照らされる月の光と大神の雄叫び。

    隠れていた左右田の戦意を喪失させるには十分だった。



    同時刻
    こちらはスーパーマーケットだろうか。
    看板には大きく「ロケットパンチマート」と書かれている。

    その中に、澪田唯吹は隠れていた。

    澪田(もういやっす!こんなの!)

    片手に握っているのは『レーダー』。近くの人を感知し、位置を把握できるらしいが…。

    澪田(全然凶器じゃないっす!)

    ウィーン

    自動ドアが開く音がした。
    誰かが来た、以外は考えられない。


    澪田(ーーー!)

    息を殺し、床に這いつくばる。
    ここはなんとかやり過ごしたい。

    『レーダー』の反応は近くになるほど赤く点滅する。

    澪田(嫌!嫌!この人は…危険な気がするっす!)

    『レーダー』にはドット絵でその人物の顔も描いてあった。
    もうその人物はすぐ近くにいる。
    こうなったら…


    ???「あれ…澪田さん」

    澪田(!)

    見つかった…。

    しかしその相手の顔を見て、心を読まれない様笑顔を作った。

    澪田「あら?蜜柑ちゃんじゃないっすかー!びっくらこいたー!」

    罪木「うゅぅ、すみませぇん!」

    澪田「いや!泣かないで!こんな状況だからわかるっすけど!」

    澪田(油断は禁物。少し距離をとるっす)

    ゆっくり、気づかれないように半歩後ろに下がる。

    罪木「澪田さん…その手のものは?」

    澪田「あっ!こ、これはたいしたものじゃ…」

    罪木「嘘ですね」

    澪田「え?」

    罪木の表情が一変した。

    罪木「また私に嘘をつくんだ…そうやって…いつも…」ブツブツ

    澪田「あの…蜜柑ちゃ」

    ズブッ!!

    澪田「ん…」

    ピュ~~

    血しぶき。
    首に刺さった『何か』を引っこ抜くことでそれは発生した。

    罪木「澪田さん…これもらっていきますね」

    血で床を汚すのに忙しい澪田の手から『レーダー』を奪うとそれをポッケにしまった。

    澪田「あぁっ…あっ」

    澪田の首からもう流れる血はない。
    苦痛と悲しみの表情で、澪田はコロシアイから退場した。

    罪木は澪田の死を確認すると、ロケットパンチマートをあとにした。



  28. 28 : : 2013/12/27(金) 15:50:41
    澪!
  29. 29 : : 2013/12/27(金) 15:50:58
    澪田~!
  30. 30 : : 2013/12/27(金) 16:08:32
    そして、ホテル付近。

    日向「助かったぜ豚神」

    豚神「ふん…当然のことをしたまでだ」

    日向「…なあ豚神。協力しないか?」

    おそるおそる切り出す。

    豚神「あぁ。無論だ」

    豚神の差し出す右手を右手で握った。
    人の温もりが心に染みる。

    豚神「俺の『凶器』は『ハンドガン』だ」

    日向「俺は『サバイバルナイフ』だ。よろしくな」

    互いに『凶器』を見せ合い、確認する。
    まずはこれからのことを考えなければ…。

    豚神「もうすぐ11時だな…危険な時間だが寝た方がいい。今日はここで少しだけ寝よう」

    日向「え?大丈夫なのか!?」

    そう言うと豚神は、バッグからたこ糸と鈴を取り出した。

    豚神「本来は修学旅行で万が一の時に使おうと思っていたが…」

    言いながら、てきぱきと糸に鈴をつけ、トラップを仕掛けた。

    豚神「誰かが来たら鈴がなる仕組みだ。ここら辺の茂みに隠しておけば気休めにはなるだろう」

    日向「さすが…」

    豚神「残念ながら寝具はないがな。仕方ないだろう。交代制で、片方が見張りをする。そうだな…5時までの2時間交代でどうだ」

    日向「わかった」

    豚神「よし。先に寝ておけ」

    日向「…ありがとう」

    日向は茂みの中に身を潜め、横になった。
    すぐ近くで豚神が『ハンドガン』を構えているのが心強い。
    近距離では『サバイバルナイフ』もある。

    日向は安心して、目を閉じた。


    同時刻
    牧場は静かだった。
    動物がいるわけでもなく、殺人が起きているわけでもない。
    牧場にある小屋の中で、密かに作戦を練る者たちがいる以外は。

    セレス「よろしいですか?」

    テーブルを中心に4人の男女が向かい合う。

    セレス「私達は無事にここから出るのです。ですが、錯乱してしまった方との戦闘は回避できませんわ」

    葉隠「…どうしてこんなことに……」

    山田「うむむ…」

    桑田「あぁ…かえりてぇ」

    セレスが机を両手で叩き、立ち上がる。
    注目が集まった。

    セレス「弱気ではいけませんわ!こういう時こそ団結です。力を合わせるんですわ!」

    山田「しかし…怖いです。セレス殿」

    セレス「怖いのは私も一緒です。さぁ、『凶器』を見せ合いましょう。そうしたら信頼ができるはず…」

    葉隠「そ…そうだべ!俺は信頼することにするべ!俺はこの『防弾チョッキ』だったべ!」

    桑田「くそっ…俺はこの『はりせん』だ。こんなの『凶器』になるのかよ…」

    山田「僕はどうやら『灰皿』の様ですぞ…」

    桑田「なんだよ!ろくなのがねぇーじゃんか!」

    セレス「私はこの『サイレンサー付きピストル』でしたわ」

    桑田・葉隠・山田「!!」

    セレス「…さぁ、作戦を立てましょう…クスクス」


  31. 31 : : 2013/12/27(金) 16:17:38
    弐大と終理はなんという武器を持っているの?

    大神と朝日奈は武器はなに?
  32. 32 : : 2013/12/27(金) 16:40:31
    同時刻
    砂浜は静かな波と月の光でどこか神秘的な雰囲気を漂わせていた。

    辺古山「…ぼっちゃん」

    九頭竜「ペコ、俺はあいつらを殺したくねぇ」

    2人は幼少から共に生活していることもあり、教室での一件の後、すぐに落ち合うことを決めていた。

    九頭竜「そして…苗木の仇をとりてぇ」

    『メリケンサック』をはめた右手をグッと握りしめる。

    辺古山「ぼっちゃん…辛いのはわかってるつもりです。死に急ぐ真似はやめてください」

    九頭竜「くそっ!俺はどうしたら!」

    ???「話は聞いたよ!」

    ヤシの木の陰からそっと2人がを出す。
    辺古山がすぐに『日本刀』を構える準備をするが、現れた2人は両手をあげ、抵抗の意志がないことを伝える。

    江ノ島「争う気はないから!落ち着いて」

    戦刃「……」

    九頭竜「おめぇらは…」

    江ノ島「私たちは協力の話を持ちかけに来たの」

    辺古山「…それはこの島から全員で脱出する計画のことだろうな」

    江ノ島「もちろんもちろん!ほら!協力しようよ!」

    辺古山「……」

    九頭竜「…わかった」

    江ノ島「そっちは?」

    辺古山「ぼっちゃんと同じだ」

    江ノ島「そうこなくっちゃ!」

    ーーーーーーーーーー

    同時刻
    ホテルの庭には噴水があった。
    そして隣には木造の旧館が近寄りがたい雰囲気をまとっている。

    花村は怯え、ホテル2階のレストランに隠れていた。
    庭で行われている終里と弐大の人並み外れた戦闘が恐怖を促進させる。

    花村(なんなんだよ!くそっ!ここも危ない!)

    いそいそと、レストラン内部に入っていくと、人影。

    花村(くっ!)

    仕方なくその場で小さくなって待機すると、内部から声がしてきた。

    狛枝「そっか…大神さん、見つかるといいね」

    朝日奈「さくらちゃんのことだから無事だとは思うけど…」

    七海「諦めちゃいけないよ。助けだってくるかもしれないし」

    その声で、落ち込んでいた朝日奈が顔を上げる。

    朝日奈「そうだよね!そうだよね!」

    花村(くそっ…!なんであいつらは明るくいられるんだ!)

    憎い。憎い憎い。
    憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い。

    衝動から、自分に与えられた『凶器』である『ブーメラン』を3人めがけて投げた。

    その空を舞う物体にいち早く気づいたのは朝日奈。

    朝日奈「あぶないっ!みんなふせてっ!」

    声に反応した狛枝、七海もふせる。

    『ブーメラン』は自分たちの頭一つ上を通過して使用者の手に戻っていった。

    狛枝「…花村くん」

    花村「おめぇらなんだべぇ!なごむわー!ずんずんなごむわー!!」

    再び『ブーメラン』を投げる体勢になる。
    余り知られていないが、『ブーメラン』はオーストラリアの狩りで使われるれっきとした武器である。
    狩りで使われるだけあり、その威力は十分だ。

    七海「危険だよ!逃げよう!」

    狛枝「そうだねっ!」

    3人で走りだす。
    すぐ後ろに『ブーメラン』の恐怖を感じながら…


  33. 33 : : 2013/12/27(金) 16:42:15
    >>31
    大神は『ボウガン』です。モンハンのイメージが強いでしょうが、実際は矢の様なものを撃ちます。
    朝日奈、弐大、終里は今後明らかになります。
  34. 34 : : 2013/12/27(金) 18:20:13
    死んだ苗木の武器は?
  35. 35 : : 2013/12/27(金) 19:06:35
    >>34
    苗木は死んだので武器は配布されませんでした。
    配布されてたとしたらなんでしょうねwご想像にお任せします。
    自分なら『サイコロ』とか考えますかね。遊戯王の最初の方でサイコロ使って1人頭貫いてたんで。
  36. 36 : : 2013/12/27(金) 19:07:01
    それでは続きを書きます。
  37. 37 : : 2013/12/27(金) 19:33:30
    花村「逃げるなんて卑怯だ!卑怯だ!」

    狛枝「悪いけど、戦うつもりはないんだ。僕らは生き残りたいからね」

    階段を駆け下り、ホテル1Fのエントラスに出る。
    しかし、エントラスを出た先にある庭では、弐大と終里が戦闘を行っていた。

    七海「っ!こんなときに…」

    狛枝「仕方ない、別の道を…」

    花村「いかせねぇど!!」

    振り返ると、血の気に満ちた顔で花村がこちらを睨んでいた。

    花村「おらは…おらは!かぁちゃんのところに帰るんだぁ!」

    狛枝(仕方ない…!)

    狛枝は素早く腰に手を伸ばすと、『それ』を口元に寄せ、ピンッ、と歯でセーフティーを外した。

    七海「『手榴弾』…!朝日奈さんふせて!」

    朝日奈「キャッ!」

    狛枝「それ!」

    空中で弧を描き、『手榴弾』が花村の目の前まで迫った。

    花村「あっ…」




    ドォォォォオン!!!


    狛枝「……」

    熱風、そして火薬の匂いが立ちこめる。
    爆発した場所はただ黒く焦げていた。が、ただ一つ残っていたのは『ブーメラン』を握った右手のみだった。

    朝日奈「うぅ…なんで殺し合わなくちゃいけないの…なんで…」

    七海「…」

    今のは仕方ない、と口に出そうになるが慌ててそれを口の中に戻す。
    そんなこと、考えるだけで今の環境に適応してしまっている…。
    恐ろしいことに、七海は死の感覚に慣れを感じてしまっていたのだ。

    狛枝「さて…今の爆発で弐大くんと終里さんは戦いをやめてどこかへ行ってしまったみたいだ。今の内に逃げよう」

    七海「…ほら、朝日奈さん立って」

    朝日奈「うぅ…うっ…」

    肉体的には、まだ大丈夫かもしれない。
    しかし精神的にはもう、瀕死寸前であった。。。



    23時30分
    島と島とを繋ぐ橋。
    ジャバウォック島は6つの島から形成されており、どうやら日付がかわるごとに島が一つ解放されていくらしい。

    橋の前で、西園寺と小泉は助けを待っていた。
    西園寺が転んで怪我をしたのだ。

    小泉「……誰も来ないね」

    小泉はしゃがんでいる西園寺の顔をそっとのぞき込んだ。目に涙がたまっている。

    西園寺「お姉…怖い」

    小泉「大丈夫。いざとなったら…アタシが守るから」

    小泉に配布されたのは『スタンガン』だった。
    電力を最大にし、いつでも出せるよう腰にかけておく。

    小泉「罪木とかが来てくれればいいんだけど…いないね」

    時間が長く感じる。
    まだ5分とここに居ないのに…。

    小泉(…誰もコロシアイなんかしてないよね?)

    不安で仕方がないが、今はみんなを信じるしかない。

    西園寺「眠い…お腹空いた…」

    小泉「うーん、、まだ食料を食べるのは我慢しよ?少ないんだし…」

    西園寺「……うん」

    小泉(ごめんね)

    西園寺「あっ!誰か来たよ!」

    指を指す方向から、2人、近づいてきている。

    小泉「あっほんとだ!」

    だんだんその姿もはっきりしてくる。
    男と…女。

    腐川「その…私は盾にでも使ってください」

    十神「……」

    腐川「私の『凶器』…あげますから」

    十神「…『それ』を置いて去れ」

    腐川「はい」

    腐川は『それ』を置いて反対方向に走っていってしまった。
    ともあれ、人がいることは助かる。
    早速2人は駆け寄った。



  38. 38 : : 2013/12/27(金) 19:56:02
    小泉「十神!」

    十神「なんだ愚民。言っておくが、協力するつもりはないぞ」 

    西園寺「え?」

    十神「俺はずっと調べていた。この島を脱出するにはコロシアイ、生き残る以外不可能だ。…今なら見逃してやる。早く逃げろ」

    小泉(しまった!)

    とんでもない奴に声をかけてしまった…。
    小泉は後悔した。

    小泉「…わかった。逃げるわ」

    十神「聞き分けがいいな。さっさと行け」

    西園寺「お姉も…かませ眼鏡も…バカ!」

    小泉「え?」

    西園寺がバックから『何か』を取り出し、それを思い切り叩き割った!

    小泉「!!大変!十神口をふさいで!」

    言い終わり、すぐに口を塞ぐ。

    十神「くっ!…さっさと殺すべきだったか!」

    十神は小泉の言うことを聞かず、代わりに距離をとった。

    割れたビンから紫色の煙が立ちこめ、視界を奪う。
    『毒ガス』である。

    十神「ぐっ!ゲホッ!ゲホッ!」

    十神はよろめきながら、どこかへ逃げていった。

    小泉(そうだ!)

    『毒ガス』を振り払うと…そこに西園寺の姿はなかった。

    小泉(……どこにいったの)

    ただ1人、その場で立ち尽くすしかなかった。
      
    ーーーーーーーーーー

    ピンポンパンポーン♪

    また島中に呑気なアナウンスが流れる。 

    モノクマ「はい!0時になりました!1日目はちょっと短いけど終了でぇ~す!」

    豚神(…やっと、か)

    モノクマ「では今日ゲームオーバーになってしまった人を、発表しま~す!」

    順位発表などで使われるよくあるBGMが流れ、ほんの少し間を置いてから発表された。 
    モノクマがこのコロシアイを楽しんでいるのがわかり、怒りがこみ上げる。

    モノクマ「…はい!舞園さやかさん!澪田唯吹さん!花村輝々くん!以上の3名が脱落でぇ~す!」

    豚神(初日で3人か…まだ増えることを考えると、かなり状況は悪いな)

    モノクマ「そして!中央の島を開放しま~す!じゃあみんな、また明日あえたらね!」
     
    プツン

    豚神「くっ!起きろ日向!作戦会議だ!」

    ーーーーーーーーーー

    「うん!システムの方は順調だよ」

    「っしゃ!さすがだぜ不二咲!」

    「うむ!これであのぬいぐるみを倒せるかもされんな!!」

    「「「ハッハッハッ!」」」




  39. 39 : : 2013/12/27(金) 21:08:20
    質問を受けてくれてありがとう!
  40. 40 : : 2013/12/27(金) 21:48:48
    2日目
    0時10分

    全員の状態

    苗木…死亡
    舞園…死亡
    花村…死亡
    澪田…死亡

     
    〈ホテル付近の草むら〉
    ・日向…無傷
    『サバイバルナイフ』

    ・豚神…無傷
    『ハンドガン』

    〈空港〉
    大神…無傷
    『ボウガン』※破棄

    左右田…無傷
    『???』

    〈牧場〉
    セレス…無傷
    『サイレンサー付きピストル』

    葉隠…無傷
    『防弾チョッキ』

    山田…無傷
    『灰皿』

    桑田…無傷
    『ハリセン』

    〈ホテル内部〉
    狛枝…無傷
    『手榴弾』

    七海…無傷
    『???』

    朝日奈…無傷
    『???』

    〈砂浜〉
    九頭龍…無傷
    『メリケンサック』

    辺古山…無傷
    『???』

    江ノ島…無傷
    『???』

    戦刃…無傷
    『???』

    〈橋前〉
    小泉…無傷
    『スタンガン』

    〈現在地不明〉
    罪木…無傷
    『鎌』
    『レーダー』←澪田の凶器

    十神…毒ガスを吸い込み、足下がふらつく
    『???』
    『???』←腐川の凶器

    腐川…無傷

    西園寺…転んでひざをすりむいている
    『毒ガスビン』

    弐大…戦闘を行っていた様だが?
    『???』

    終里…戦闘を行っていた様だが?
    『???』

    大和田…不明
    『???』

    石丸…不明
    『???』

    不二咲…不明
    『???』

    田中…不明
    『???』

    ソニア…不明
    『???』








  41. 41 : : 2013/12/28(土) 00:14:56
    ソニア「…田中さん、私死んでしまうのでしょうか」

    ソニアは砂浜の近くで夜風に当たっていた。
    髪をかきわけ、田中に視線を送る。

    田中「…生物には皆平等に死がある」

    田中は苗木の姿を思い浮かべていた。
    前日までは普通に授業を受け、クラスメイトとだべり、ふざけあっていた学園生活が、今は遠い…余りにも遠すぎる。

    田中「ここで死ぬなら…それまでだったと言うことだ」

    マフラーを深く巻いた。
    教室で目が覚めた時から破壊神暗黒四天王の…ハムスターの姿がない。

    ソニアもそれを気遣って同情するが、焼け石に水のようだ。

    ソニア「そうですね…生き残らなきゃいけません」

    田中「……さぁ、未開の地へ足を運ぼう」

    2人は寄り添いながら、橋を渡っていった。

    ーーーーーーーーーー

    同時刻
    〈空港〉

    大神(朝日奈は生きている!)

    先ほどのアナウンスに朝日奈の名前がない。
    これは大神の気分も晴れる。

    大神(朝日奈!今しばらく待っておれ!)

    大神が空港を走り去ると、物陰からこっそりと左右田が姿を現した。

    左右田(こええ!まだ死にたくねぇ!)

    左右田は一人、『スパナ』を両手に握ってとぼとぼと夜道を歩いた。
    いつ来るかもわからない死に怯えながら…。

    ーーーーーーーーーー

    同時刻
    〈ホテル付近の草むら〉

    日向と豚神は、とりあえず新しいエリアに移動することにした。
    もしかしたら、助かるかもしれないという期待を抱きながら、舗装された道を歩く。
    警戒は、弱めない。2人ともしっかりと武装していた。

    豚神(…おい日向!前から誰か来るぞ)ボソッ

    日向(隠れるか?)ボソボソ

    豚神(…いや、このまま行こう)ボソボソ

    小声で会話を交わし、そのまま歩く。

    人影の正体は弐大だった。

    弐大「…無事じゃったか」

    日向「おう!弐大じゃないか!よかった…」

    豚神「弐大。おまえはこのコロシアイについてどう思ってる」

    そう言うと、弐大は言葉に詰まった。

    弐大「…実はもう戦闘を行ったのだ。終里とな…」

    日向「!! それでどうなったんた!」

    弐大「ワシはこの通り無傷じゃが…錯乱した終里に命の危険を感じてな、手を出してしまった。殺してはおらんがな…」

    豚神「…そうか。おい、俺たちと一緒に来る気はあるか?」

    その問いに、弐大ははっきりと答えた。

    弐大「すまん。少し一人にしてくれ」

    豚神「…そうか。悪かったな。いくぞ、日向」

    日向は唖然としていたが、うなずき、弐大に手を振って再び歩き出した。



  42. 42 : : 2013/12/28(土) 01:36:52
    この話の主人公は日向なのか?
  43. 43 : : 2013/12/28(土) 01:39:24
    >>42
    視点はころころ切り替わるので、そのときの視点によって主人公も代わるものだと解釈していただければ幸いです。
  44. 44 : : 2013/12/28(土) 03:15:04
    同時刻
    ジャバウォック島の中央に存在する島は、他の5つの島全てに繋がっている。
    島の内容もシンプルで、公園があり、その真ん中に銅像が建っている…それだけである。
    それ故、マップを見てそれに気づいている者は現時点では足を運ぼうとしなかった。

    小泉(…誰もいないの?)

    小泉は誰よりも早くその島に到着していた。
    一通り探索するがまだ誰もいないようだ。
    安心と不安をいっぺんに感じ、公園のベンチに腰をかける。
    配布された水を一口飲んでようやく落ち着いた。

    ーーーーーーーーーー

    0時30分

    続いてその島に足を踏み入れたのは、田中、ソニアのペアだった。

    やはり辺りを見回すが、人は居ない。

    ソニア「…田中さん、私思いついちゃいました」

    ソニアは怯えた、しかしどこか自信ありげな顔でそっと『凶器』を取り出した。
    田中はすぐにピンと来た。

    田中「…コロシアイに身を投じるか、ソニアよ」

    ソニア「生き残るため…です。田中さんならわかるはずです」

    田中「いや…わからんな」

    田中はクルりと振り返ると、橋を渡り、1の島へ引き返した。

    ソニア「…わかってくれると…信じてましたのに」

    田中の背中が見えなくなるまで見届けると、『凶器』を手に橋の影に隠れた。

    ーーーーーーーーーー

    0時45分

    日向と豚神は、橋の目の前まで来ていた。

    日向「この向こうが…新しい島」

    橋の先が見えないことから、少し距離があることがわかった。
    暗闇が足をすくませる。

    豚神「行くぞ日向」

    ???「待て」

    日向「! おまえは…田中!」

    田中「その橋を渡るのは危険だ」

    いつになく真剣な表情で田中は言った。

    豚神「どういうことだ。説明しろ田中」

    田中「…その橋の先でソニアが渡ってきた者を殺そうとしている」

    日向「なんだと!?」

    豚神「ふん…さしずめ牛若丸の弁慶と言う訳か」

    日向「そんなことを言ってる場合じゃないぞ。どうしたらいいんだ?」

    田中「ソニアも人だ。いずれ落ち着くだろう。その時を待つのだ」

    豚神「待っていられるか。第一保証がない」

    田中「……」

    日向「くそっ…待つしかないのか?」

    田中「…そこまであの島に行きたいのなら、わかった。俺様も行こう。もしかしたらソニアは襲ってこないかもしれん」

    豚神「ほぅ…そこまでの自信の裏付けがあるのか」

    田中はがさごそとバッグをさぐると、その中から『鉄の盾』を取り出した。

    日向「それが田中の『凶器』…」

    田中「万が一の時は俺が文字通り盾になる…これでとうだ豚神」

    豚神「上出来だ…行くぞ」

    3人は、橋を渡り始めた。



  45. 45 : : 2013/12/28(土) 06:14:24
    こっちも、すごく楽しみです!
  46. 46 : : 2013/12/28(土) 11:40:33
    ペコの武器は日本刀じゃないの?
  47. 47 : : 2013/12/28(土) 11:43:16
    >>45
    ありがとうございます!
    >>46
    ミスですね。ご指摘ありがとうございます。
  48. 48 : : 2013/12/28(土) 15:56:16
    田中「…この先にソニアがいる。先に言っておこう、ソニアの『凶器』は『マシンガン』。下手をすればここで全滅だ」

    日向「そんな!」

    豚神「『マシンガン』…やっかいだな。その『鉄の盾』で防げるのか?」

    田中「俺様を見くびるな。なによりまだ攻めてくるかもわからない」

    そして、ソニアの姿が見えた来た。
    手にはしっかりと『マシンガン』が握られている。

    田中「ソニア!」

    ソニア「田中さん…来たら撃ちます。私、本気です」

    田中「…撃つといい、俺が全てを受け止めてやる!」

    ソニア「…後悔なさらないでください!!」

    銃口がこちらを向いた。
    田中も『鉄の盾』を構える。

    田中「日向、豚神。楽しかったぞ」ボソッ

    ソニア「うわぁぁぁぁぁあ!」

    ダダダダダダダダダダダダダ!!

    マシンガンが火を噴いた!
    全ての弾が、田中に向かう!

    田中「ぐおおおおおお!!」

    『鉄の盾』は銃弾をはじく、が、限界がある。
    撃たれる度に盾はひしゃげていった。

    日向「田中!」

    田中「まだだ!」

    銃弾の一つが、ついに『鉄の盾』を破り、田中の身体に到達した。

    田中「ッ!!」

    まったく経験したことのない痛みに、身体が悲鳴をあげる。
    歯を食いしばり、しっかりとボロボロの盾を構え直す。

    ソニア「……田中…さん…」

    田中は…文字通り蜂の巣になりながらも、ソニアの元に歩み寄ろうとするが、やがて絶命した。

    日向「田中っ!…くそっ!ここで全滅か!」

    豚神「そうはさせない!」

    豚神が『ハンドガン』を出すより早く、再び銃声は鳴った。


    豚神「……!」


    ソニアが、自分の頭を撃ち抜いたのだ。

    日向「どうして………」

    豚神は『ハンドガン』を腰にかけた。

    豚神「…わからんが、ソニアも苦しんでいたんだろう」

    日向(軽い…ここでは、人の命がこんなに軽い!)

    2人の死体を背にし、島の中央部へと向かった。










  49. 49 : : 2013/12/28(土) 22:07:36
    江ノ島「それじゃ、行こうか」

    江ノ島達4人は、ホテルの前に居た。

    九頭龍「おいおい…本当にこんなところに脱出の手がかりがあるんだろうな?」

    戦刃「…旧館は誰も調べてない。可能性は否定できない」

    江ノ島「そーそ。シュレーディンガーの猫、って奴よ」

    辺古山「旧館の中を調べた者がいないということは…なにがあるかわからない、ということだな」

    江ノ島「わかりがいいね、さ、行くよ」

    4人は旧館の中に入った。
    木造で、もうだいぶ使われていないのか、ほこりがすごい。
    先頭の九頭龍がほこりに顔をしかめる。
    少し歩くと扉がいくつもあるホールらしきところに出た。


    辺古山「む…確かに、何かは、ありそうだが」

    戦刃「…ごめん、トイレ」

    九頭龍「はぁ?すぐ戻れよ」

    江ノ島「こんなときも残念なんだなぁ」

    辺古山「3人で、少し探索するか」

    とりあえず、一番大きな扉を開ける。

    九頭龍「なんだぁ?暗くて何もみえねーじゃねぇか!どっかに電気はねぇのか?」

    手探りに壁をつたい、なんとか照明のスイッチを押す。

    カチッ

    明かりが点いた。

    江ノ島「ふーん、ここは使えるかもね。ここを拠点にしようか」

    辺古山「うむ、それもよさそうだ」

    江ノ島「それにしても姉ちゃん遅いなー」

    九頭龍「!?」

    そのとき、九頭龍の頭にある言葉がひっかかった。

    九頭龍「…ここはまだ誰も調べてねぇんだよな?」

    江ノ島「うん」

    九頭龍「なぜ戦刃は迷うことなくトイレに入った?」

    江ノ島「…マップかな?それとも勘か…」

    辺古山「…ひどく曖昧だな。マップにはそんな細かく記されていないぞ?」

    現場を怪しい空気が襲った。
    江ノ島はニヤリと笑い、照明を消した。

    カチッ!

    九頭龍「!? くそっ!」

    辺古山「ぼっちゃん!こっちです!」

    途端、扉が開いた。
    そして、丁寧にすぐに閉まる。

    ヒュン。
    空気を切る音。

    暗闇の中を、何かが素早く動いている!

    九頭龍(なんだっ!)

    一瞬、自分の近くを何かが通った。

    スパッ。

    九頭龍「!?」

    右腕が熱くなるのを感じる。
    何かが衣服ごと左腕を切り裂いた様だ。

    九頭龍「くっ!」

    辺古山「ぼっちゃん!みつけた!」

    辺古山が九頭龍の右腕を掴んだ。
    そのまま扉があった方向へ走る。と、辺古山がこちらにぶつかって来た。

    九頭龍「うっ!どうしたペコ!」

    辺古山「ごふっ…!何かに蹴られたようです」

    九頭龍「くそっ!裏切りやがったなてめぇら!」

    暗闇で声がする。

    「あんた達は優勝候補の2人だからね!先に殺させてもらうよ!」

    「ごめんね、恨まないでね」

    九頭龍「くそっ!」

    九頭龍(相手がどこにいるのかわからない!
    照明のスイッチを押そうとすれば必ず狙われる…どうすればいいんだ!)

    辺古山「ぼっちゃんは私が必ず守ります」

    シャキン、と、『日本刀』を抜く音が部屋に響く。

    九頭龍「女に守ってもらうほど…落ちぶれてねぇよ」

    そう言って、九頭龍も『メリケンサック』を両手にはめた。







  50. 50 : : 2013/12/28(土) 22:53:14
    九頭龍(とは言え…この暗闇、俺たちは相手の場所をわからないのに相手はこっちの場所は丸わかりだ!状況は決してよくない…)

    辺古山(相手がこっちの位置がわかるのは…おそらくぼっちゃんの流血。血の匂いで判断しているんでしょう…が、私はまだ位置を悟られていない。今の内に…)

    スパッ!

    辺古山「!」

    突然、肩を斬られた。
    幸い傷は浅かったが、血が流れる。

    辺古山(くっ!)

    江ノ島(ふふん、軍人の姉ちゃんにはこんな暗闇なんともないんだよ♪そして私様は血の匂いで位置が丸わかりなんだなー♪)

    戦刃の『凶器』、それは『カッター』である。
    まるで攻撃力の無さそうな代物だが、さすがは【超高校級の軍人】。扱いが上手い。立派な武器に仕立て上げた。

    辺古山(くっ!相手が見えない…剣が振れない!)

    九頭龍(くそっ!こっちにも何かあるはずだ!何かこの場をどうにかできるものが!)

    戦刃(次の接触で…首を斬る!)

    暗闇の中を戦刃が軽やかに辺古山に近づく。

    辺古山は気配を察し、その方向に『日本刀』を振った。

    ブンッ

    その攻撃は空を斬った。

    当然生じる隙を戦刃は見逃さない。

    戦刃(ここだ!)

    辺古山「今です!前!」

    九頭龍(!)

    九頭龍が辺古山の声の方向に、思い切り右ストレート!

    ガッ!!

    確かな手応えが拳を通して伝わった。

    辺古山「はっ!」

    そして『日本刀』を振り下ろす!

    ガキッ!

    これは受け止められた様だ。

    辺古山「ッ!」

    突如辺古山に横からの圧力がかかり、壁に叩きつけられた。

    江ノ島「私様もいるんだよバァーカ!」

    戦刃(私に傷をつけるなんて…やっぱりこの2人…!)









  51. 51 : : 2013/12/29(日) 00:08:21
    九頭龍は昔、辺古山と共闘したことを思い出していた。
    そう言えば昔も…こんな風に背中を預けてたっけな。

    まさかこんな状況で昔のことを思い出すとは、と自分に驚く一方で、改めて辺古山の大切さを実感する。

    九頭龍(やっぱりこいつを死なせるわけにはいかねぇ!俺は必ず辺古山と生き残る!!)

    辺古山は、昔九頭龍を守るために剣の道を歩んだことを思い出した。
    そう言えば…昔もこうしてぼっちゃんの背中を預けてもらっていた。

    こんな状況で思い出すことは、案外自分は呑気なのかも知れないと心の中で笑った。

    辺古山(私は生き残る…ぼっちゃんを守るために!)

    戦刃の攻撃を『日本刀』で強く受け止める。
    暗闇で何も見えなくても…気配はわかる!

    戦刃(動きがよくなってる…!)

    九頭龍も、江ノ島の蹴りをかわし、拳を振るう。
    当たらずとも、一方的な試合ではなくなった。
    暗闇でも…殺気はわかる!

    江ノ島(くっ!慣れてきやがったな!)

    2人の思いは徐々にシンクロし、その信頼で暗闇でも互角に渡り合うことができるようになった。

    江ノ島「くっ…退くよ!」

    戦刃「わかった」

    バタン!

    2人の気配が消えた。

    九頭龍「…助かった」

    電気を点け、お互いを確認すると強く抱き合った。

    辺古山「よかった…生きててよかったです…」

    九頭龍「あたりめぇだ…2人で生き残るぞ!」

    2人で受けた傷からは、もう血が止まっていた。

  52. 52 : : 2013/12/29(日) 13:54:44
    セレス「みなさん起きてください」

    桑田「うぅ…ん」

    彼らは牧場の小屋をねぐらにすることにし、1日目は籠城すると決め込んでいた。

    2日目が始まり、まだ2時間と言うところか…。
    十分とは言えない睡眠をとった4人は眠気もたいがいに支度を始めた。

    セレス「はっきりいいましょう。私たちに戦闘は不利です」

    葉隠「…そうだよな。『凶器』がろくなもんないし…」

    セレス「はぁ…物は使いようですわ。まぁお聞きになってください。私には遠距離の優れた『凶器』がありますから、戦闘になったら私がメインになるでしょう」

    山田「…男連中には情けない話ですな」

    葉隠「俺だって自分の身を守ることしかできないべ…」

    桑田「俺なんて『ハリセン』…」

    その言葉に、セレスが目を見開いた。

    セレス「『ハリセン』……」

    そして、両手で机にひじを突き、その上にあごを乗せると、勝利を確信したと言わんばかりの笑みで3人を見渡した。

    セレス「…つまりは宝くじ、ですわ」

    山田・桑田・葉隠「!?」

    ーーーーーーーーーー

    同時刻
    西園寺は旧館の物置に身を潜めて居た。

    さっきまでは戦いの音に、よく知る者たちの声が聞こえたことから生きた心地がしなかったが、それも今はもうしない。

    旧館は建物自体が少し地面から離れており、床下に人が這いつくばれるくらいの隙間がある。
    そしてその床下に通ずる出入り口は、この物置にあるのだ。
    このことは現時点で西園寺以外知らない事実である。

    西園寺(いざとなったら…また『これ』を…!)

    『毒ビン』は後5個。全員を殺すとなったら、まとめてヒットさせるなどの工夫が必要になる。
    が、西園寺はあくまで護身用と捉えていた。

    西園寺(見せるだけで怯む相手もいると思うし…)

    ズキッ!

    転んで擦りむいたひざが痛む。
    実は『毒ガス』を使った際、この傷口に毒が染みたのか、あれからひざの痛みが増した。

    西園寺(…後今日を含めて6日…長いけど、生き残らなきゃ!)



  53. 53 : : 2013/12/29(日) 23:09:16
    中央の島
    2:00


    日向「真ん中の公園に行ってみよう。誰か居るかもしれない」

    豚神「そうだな…」

    島の中央部の公園にたどり着いた。

    日向(ん…あのベンチにいるの)

    視線に気づいたのか、ベンチに座っている人物がこちらを向いた。

    小泉「日向…!豚神も!」

    豚神「無事だったみたいだな」

    小泉「日向たちは…コロシアイなんてしないよね?」

    日向「あぁ。俺たちはみんなで脱出したいと思ってる。すでに何人か犠牲になってしまっているが…きっとわかりあえるはずだ」

    小泉「よかった…。そうだ日向!日寄子見なかった!?今頃きっとどこかで泣いてると思う…」

    日向「…いや、見てないな」

    小泉「そう…」

    豚神「それより、お前はこれからどうするんだ」

    日向「よかったら、俺らと行動しないか!?今日はここの公園で籠城しようと思ってるんだ」

    小泉「うっ…うっ…」ポロポロ

    日向「わっ!ど、どうした?」

    小泉「やっと…優しい人に会えて!うれしくて!」

    普段が男勝りな性格なだけに、小泉の姿がやけに弱って見えた…。

    ーーーーーーーーーー

    同時刻

    左右田「はぁ…はぁ…」

    左右田は今、橋を渡ろうとしていた。
    中央の島に行けば、助かると願って…。

    左右田(俺は助かりたい!生きたい!)

    橋を渡り始める。
    夏とは言え、この島の夜は海風でそこそこ冷える。

    歩いていると、橋の先に誰かがいることがわかった。
    『スパナ』を握る両手に力が入る。

    恐る恐る、一歩ずつ進んでいくと、その正体がわかった。

    ひぃっ!と声が出そうになるのを必死にこらえる。
    初めて見る死体に吐き気が襲う。

    左右田(田中!!こんな姿になるなんて…)

    全身血塗れで、ボロ雑巾の様に倒れている田中の先に、もう一つの死体を見つけた。


    うわぁぁぁぁぁぁあ!!!!


    今度は、声を抑えることができなかった。

    大声で悲鳴をあげてしまったことから場所が知られることなど考える余裕はない。

    左右田「ソニアさん…うっ…うぁぁ…」

    ソニアの無表情な死体が、左右田の心を折った。
    ソニアは、左右田の希望だから…。

    左右田「くそぉっ!ソニアさんが居ない世界なんて!俺は生きていけねぇ!!」

    罪木「なら死ねばいいじゃないですか」

    サクッ

    左右田(…あれ?)

    ことん、と音がする。
    何の音か、左右田にはわからないわかるはずもない。

    左右田(あれ…?俺なんで橋の上で寝てるんだろう?)

    次第に遠のく意識。自分の胴体と頭が離れていることに気づくことは最期までなかった。

    罪木「ふゅぅ…『スパナ』は使いようがないですねぇ」

    左右田の頭に冷たい視線を送り、罪木は中央の島に到着した。














  54. 54 : : 2013/12/30(月) 00:02:08
    7:00

    朝の日差しが眩しい。
    島に来て、初めての朝である。

    日向「ふわ…もう朝か」

    小泉「おはよう日向。まだまだ1日長いね。豚神の罠のおかげで安心して眠れたけど…」

    豚神の罠と見張りのおかげで、ぐっすり寝ることができた。
    豚神の様子から何事もなかったのだと察する。

    豚神「よく寝たようだな。交代だ。次は俺が寝る」

    日向「あぁ、おやすみ」

    見張りを交代し、豚神が公園の草が茂る寝床に入っていった。

    小泉「このまま何もなければいいんだけどね…」

    日向「あぁ…」

    銅像を中心に、2人で立って見張りを行う。
    もちろん、しっかり武装は欠かさない。

    日向(しかし…本当に何も起きないな。ここは結構安全なのかもしれない)

    実際、その考えは的を得ている。
    中央の島に今居るのは、日向を含めて4人である。1の島に比べたら、安全だと言えよう。

    日向(はぁ…草餅が食べたい)

    食べ物のことを考えられるだけ、心に余裕が生まれたのは寝たからだろうか。
     
    小泉(でも…本当にここは静かね)

    波の音と木々がそよぐ音が心を癒す。
    疲れ切った心には最適だった。

    しかし、嵐は突然やってくる。

    ザッ!

    小泉・日向「!」

    突然の物音に2人が顔を合わせる。

    小泉「…見てくるね」

    日向「…危険だ。俺が行く」

    小泉は首を横に振った。

    小泉「大丈夫…『これ』もあるし」

    そう言って、物音のした方向に歩いていった。
    公園の入り口の方である。

    小泉「誰かいるの…?」

    公園を出て、横を向いたそのとき!!

    小泉「!」

    自分の首に、冷たい感触が当たっていることに気づいた。
    『スタンガン』を動かす隙がない。

    罪木「動かないでくださぁい…首が飛びますよぉ」

    日向「罪木!!」

    日向(くそっ…よりにもよって!)

    罪木「日向さん、お久しぶりですぅ。武器を捨ててください」

    小泉「日向…!」

    日向「…人質ってことかよ…」

    『サバイバルナイフ』がカランと音を立てて地面に落ちる。
    日向は両手をあげるポーズをとった。

    罪木「わかりがよくて助かりますぅ。次は小泉さん、『スタンガン』を落としてください」

    小泉「…わかったわ」

    言われて『スタンガン』を落とすと、罪木はそれを手の届かない場所に蹴り飛ばした。

    罪木「さて…私は二人も殺す気はありません。手を出さなければ小泉さんを解放します」

    日向「わかった。手を出さないことを約束しよう」

    罪木「…ふふ、なんて言ったか聞こえませんでしたか?二人も、殺す気はないと言ったんですぅ」

    日向「!!」

    罪木「日向さん、あなたが死んでくれれば小泉さんは解放します」

    小泉「だめっ!日向!」

    日向「…どう死ねばいい」

    罪木「舌を噛みきってください」

    日向「…!」

    小泉「…ッ!罪木!私が死ぬから!」

    罪木「日向さんは、違う意見みたいですよぉ?」

    日向(……俺は!)









  55. 55 : : 2013/12/30(月) 00:45:24
    苗木「支援だよ!」
  56. 56 : : 2013/12/30(月) 00:53:27
    日向「うおおおおおおおお!!!」

    日向は腹の奥から、思いっきり叫び声をあげた。

    罪木「ッ!なんですかいきなり!」

    日向「……形勢逆転だ」

    罪木「何をーーッ!」

    カチャ

    豚神「大人しくしていろ…罪木」

    罪木「…まだ仲間が居たんですね。今の叫び声は仲間を呼んだと…」

    豚神「まったく、目が覚めたらとんでもない状況になっていたな。気づかれない内に背後に回り込めたのは日向が注意を引きつけてくれたからだ。感謝する」

    日向(ははっ…それにしても、こんなに早く行動するってことは、本当は起きてたんだな)

    豚神「小泉を解放しろ。二度は言わない」

    罪木「…わかりました」

    罪木は『鎌』をお腹にあるエプロンのポケットにしまい、両手を上げた。

    小泉「日向ッ!」

    小泉が日向にかけより、日向が豚神を見て頷く。

    豚神「…いけ、今回は見逃してやる。次はないと思え」

    罪木「わかました…」

    罪木はこちらに背を向け、歩き出す。

    豚神(妙だな…素直すぎる。とても人質をとる奴の行動とは思えないが…杞憂か)

    豚神も日向と小泉の元にかけより、二人の安全を確認すると安堵の息をもらした。

    豚神「よかった…と言うべきなのかもな」

    日向「あぁ…だが、何かひっかかる…」

    小泉「あっ!」

    小泉が顔を青くして言った。

    小泉「あっちは『スタンガン』を蹴った方向だ!」

    日向&豚神「!」

    日向「それじゃあ目的は…『スタンガン』!?」

    豚神「くっ…やられたな」

    ーーーーーーーーーー

    罪木「~♪」

    罪木は『スタンガン』を片手に、満足げな顔で橋を渡り、1の島へと戻っていった。

  57. 57 : : 2013/12/30(月) 00:55:17
    スターをあげましょう
    がんばってください
  58. 58 : : 2013/12/30(月) 01:06:12
    >>57
    運営の方が、わざわざありがとうございます!
    がんばります!
  59. 59 : : 2013/12/30(月) 01:32:37
    8:30

    十神(…くそっ!まだわずかに毒のダメージが残ってるか)

    砂浜で、十神は身体を休めていた。

    十神(毒をくらったとはいえ…まだ俺は有利なはず。『この二つ』がある限りはな…)

    わずかに霞む視界をうっとうしく思いながら、十神はヤシの木に背中をもたれ、目を閉じた。
    眠るわけではない。回復を早めるためだ。

    ザザーン…

    潮風が心地よい。
    波の音もいい。もしも修学旅行で来ていたら…ここは天国だろう。

    十神(………なんて、考えてしまうほど自分は弱くなってしまったのか…

    ーーーーーーーーーーーー


    同時刻

    1の島を、理由もなく腐川は歩き回っていた。
    その顔から疲労の色が見える。
    寝ていないのだろう。

    腐川(はぁ…白夜様にも捨てられて、私はどうしたら…)

    腐川は、『凶器』を持っていない。
    それもまた、彼女の不安に繋がった。

    腐川(…はぁ)

    しばらく歩いていると、ホテル前の草むらに虫が集っているのが見えた。

    腐川(…死体、か。珍しくないわね)

    その死体はほとんど虫に食べられていた。
    じろじろと見ていると、死体の近くに、光るものが落ちている。
    腐川は気になり、近づいた。

    腐川(…これは?)

    『包丁』だった。
    舞園が持っていた『凶器』である。

    腐川(ラッキー!)

    腐川は『包丁』を拾った。
    腐川の不安は、それだけで晴れてしまった…。

    ーーーーーーーーー

    同時刻
     
    旧館の床下に、彼女は居た。

    霧切(……)

    霧切は、ずっと隠れていた。
    始まってから、今までずっとである。
    その忍耐力は【超高校級の探偵】だからこそと言える。

    霧切はまだ、そこでじっと息を潜めている…。









  60. 60 : : 2013/12/30(月) 03:03:40
    舞園さんの死体に虫がと思うと、うっ!となってしまいました
  61. 61 : : 2013/12/30(月) 03:10:10
    >>60
    うっ!とさせるような描写が書けたと思うと自分としては少し満足ですw

    それと補足ですが、ちょっとミス発見です。
    >>40の時霧切さんを書き忘れてました…すみません。

    眠いので一度寝て、また再開したいと思います。
  62. 62 : : 2013/12/30(月) 15:20:56
    楽しみにまってます!
    映画みたことあるからより楽しみです!
  63. 63 : : 2013/12/30(月) 20:56:53
    9:00

    江ノ島「…お姉ちゃん。お腹減ったー」

    戦刃「はいはい、おいしい野草があるからね」

    江ノ島「…まぁ我慢するか」

    2人は、空港で身体を休めていた。
    そして、空港という場所を選んだことには理由がある。

    戦刃「来るかな」

    …ある人物を待っているのである。
    その人物とは夜の内に接触し、会う約束をしていた。
    時計の針は9時を指す。それは約束の時間である。

    江ノ島「まぁ来ると思うよ?」

    ???「ごめんなさいぃ。遅れましたぁ」

    江ノ島「いや、ほとんど時間通りだからいいよ」

    罪木「よかったですぅ~」

    罪木は笑顔で対応した。その裏ですでに2人も殺していることなんて、この笑顔だけで判る人間はいないだろう。

    戦刃「…『凶器』くれるんだよね」

    罪木「はいぃ。『マシンガン』と…『スタンガン』を持ってきましたぁ」

    江ノ島「おぉー助かるよ!それじゃあ『マシンガン』と『スタンガン』を両方もらおうかな」

    罪木「はいぃ。それじゃあ江ノ島さんの『凶器』と交換ですぅ」

    江ノ島「うん。そういう約束だからね。はい、私の『凶器』はあそこに置いてあるよ。使いにくくてさ、持ち歩けないし」

    空港の外…ターミナルが見渡せる窓に、『それ』は立てかけてあった。

    罪木「…『これ』ですかぁ。使いにくそうですねぇ」

    …鉄の処女はご存じだろうか?
    中世ヨーロッパにて拷問器具としてその名を知らせた。
    聖母マリアをかたどったともいわれる女性の形を した、高さ2メートルほどの大きさの、中が空洞 の人形である。
    前面は左右に開くようになってお り、中の空洞に人間を入れる。
    木製のものがほとんどである。木製のものは十分な強度を持たせるために肉厚な構造になっているが、鉄製のものは比較的薄い構造で出来ている。

    左右に開く扉からは、長い釘が内部に向かって突き出しており、本体の背後の部分にも釘が植えられているものもある。
    犠牲者の悲鳴は外に漏れないように工夫されていた。

    そしてそれが今、罪木の目の前にある、『アイアンメイデン』である。

    戦刃「物好きだね。それじゃ、私たちは行くから」

    2人は『アイアンメイデン』を前にして薄ら笑いを浮かべている罪木に少しの絶望を感じながら、空港から出て行った。
  64. 64 : : 2013/12/30(月) 22:26:37
    ゴーン…ゴーン…

    この島に鐘はない。
    恐らくスピーカーから流れたのであろうその鐘の音は、正午を知らせるものだった。

    セレス「…お昼、ですわね。そろそろ行動を開始しましょう」

    セレス達は牧場の小屋から出ると、久しぶりの外の空気、太陽の日差しに背伸びをする。

    桑田「…はぁ、本当はいい島なのになぁ」

    葉隠「仕方ねぇべ…コロシアイが起きちまった以上は俺たちだけでも出るべ!」

    山田「それで…どこに行くんですかな?」

    セレス「ホテルの食堂ですわ。何かあるかもしれません」

    桑田「へへ…もし襲われても俺たちにはあの作戦がある!生き残れる!生き残れるぞ!」

    4人は自分たちの作戦に絶対の自信を持って、ホテルに向かった。

    ーーーーーーーーーー

    同時刻

    狛枝「うぅーん…」

    七海「どうしたの?」

    狛枝「いや…さ、僕たちホテルに居た方がよかったかもな、って」

    朝日奈「狛枝が言うならそうなのかもね…」

    3人は、ロケットパンチマートの中に居た。
    来た頃は澪田の死体に驚いたが、隠れ家としては最適な気がしていた。
    もちろん、ロケットパンチマートの中に食べ物や飲み物は一切ないのだが。

    狛枝「そうだ!『ブーメラン』を回収してない!」

    七海「…そっか。『凶器』は回収した方がいいからね」

    朝日奈「でも、もう回収されちゃってるよ…」

    狛枝「どうだろう?僕の幸運を信じてみんな着いてきてくれないかな?もちろん、こんなゴミみたいな才能が2人の希望に信じてもらおうとすることがおこがましいことなんたけどさ」

    朝日奈と七海は、悩んだ。
    わざわざこの安全な場所を移動してまでの価値が『ブーメラン』にあるとは思えない。

    七海「…やめよう。ここに残ろうよ」

    朝日奈「うん…そうだよね」

    狛枝「わかった。2人の決めたことに僕も従うよ」

    とりあえず今日はここに籠城することにした。
    見つからなければ、それでいい…。
    最後に生き残ればいいのだから。
  65. 65 : : 2013/12/31(火) 02:01:10
    13:00

    お昼を回り、空腹が身に染みてくる。

    それは常にポーカーフェイスを気取るセレスにも例外ではない。

    セレス(…はぁ、早くこんなところを出て餃子が食べたいですわ)

    ここを出ても、セレスを待つ人はいない。
    強いて言えば自分の中で最高の位に居た、苗木だろうが、苗木は一番最初に死んでしまった。

    セレス(苗木くんがいれば、少しは状況も変わったでしょうに)

    チラッ、と、自分の後ろを歩く3人を見る。

    セレス(殿方ですのに、私を先頭にするなんて情けない)

    結局、生き残りたいのはみんな一緒か。
    そういう意味では、現時点で最も死を怖がっており、ここから出たいと強く願うこのチームは、最強なのかもしれない。と、セレスは考える。

    セレス(実力的には大神さんや戦刃さん、弐大くんなんかがトップなのでしょうけれど)

    セレスには、【超高校級のギャンブラー】の名の通りの勝負強さと、必要以上の運、天才的な勘、そして大胆さを持つ。

    策士、臆病であれ。
    昔のえらい人はこう言った。
    正論だろう。だがその臆病さは相手にとっては格好の狙い目となる。
    セレスは考えた。臆病さはいらないと。代わりに必要なのは天才的な勘であると。
    最後に勝負を支配するのは、勘が9割、運が1割と。

    セレス(だってそうでしょう?勘がいい上に運が味方しているなんて、最強ですわ)

    そう、自分は最強だ。
    そう思い続けることが、最強であり続けること…。

    セレス(おっと、考え事をしていたら、ホテルに着きましたわね)

    セレス達はホテルに到着した。
    争った後がある庭、そしてエントランス。
    コロシアイは本当に起きている、と、再確認するには十分すぎるくらいだ。

    山田「…ひどいですな」

    葉隠「本当に…コロシアイは起きてるんだべ…。夢じゃねぇ…」

    桑田「…おい、これって、花村の手じゃねーか?」

    セレス・山田・葉隠「!」

    エントランスを見ていた桑田は見つけてしまった。初めて見る死体は…手のみ。この衝撃は計り知れないであろう。
    その手には、何かが握りしめられていた。

    桑田(…?『ブーメラン』?)

    持ってみると、思ったよりある重量に驚かさせられる。

    セレス「あら、『ブーメラン』ですか。桑田くんの様な肩があれば、中々期待できそうですわね」

    桑田「へへっ…やったぜ」

    セレス(これだけでも、ここに来た価値はある…としておきましょう)


  66. 66 : : 2013/12/31(火) 12:00:26
    今見返したら誤字や、日本語としておかしい表現が多いですね。
    そういった部分をみましたら、脳内変換の方よろしくお願いします。
  67. 67 : : 2013/12/31(火) 12:15:27
    新しいSS作りますか?
  68. 68 : : 2013/12/31(火) 12:17:04
    >>67
    年が明けたらですね。
    大筋がもう決まっている作品を投下しようかと。
  69. 69 : : 2013/12/31(火) 22:27:30
    すみません。元旦の夜まで更新できません。
  70. 70 : : 2014/01/02(木) 03:49:13
    支援
  71. 71 : : 2014/01/02(木) 07:20:42
    頑張って下さい!
  72. 72 : : 2014/01/02(木) 09:47:12
    14:00

    終里はかつてない強敵に、挑んだことを後悔するほどの絶望を覚えていた。

    終里(なんて奴だ…本物の化け物だ)

    ここは、牧場。
    芝生の上で寝ていたら、突然近くを通ったその化け物の気配に気づき、起床。戦闘欲が抑えられなかった。

    この化け物相手には、弐大とのトレーニングなど、幼稚園のヒーローごっこレベルに感じた。
    それ程までに、この差は激しかった。

    大神「そろそろ朝日奈の居場所を教えてもらおうか… 」

    終里「まだだ!まだオレは…!」

    シュンッ
    大神の姿が消えた。

    シュンッ

    終里「!?」

    ゴキッ!
    左手があり得ない方向に曲がった。

    大神「…まだやると申すか?」

    終里(……オレはこんなところで死ぬのか…)

    終里は戦いを挑む際、朝日奈の名を出した。確かに、終里はホテルで朝日奈の姿を一度見ているが…。

    終里「……ホテルでみたぞ」

    口に出した瞬間、大神の纏っているオーラが消えた。

    大神「礼を言う」

    終里に背を向け、ホテルに行こうとする。

    終里「なんだ!?殺さないのか!?」

    大神「もうよかろう。勝敗は決している」

    プツン
    終里の中で、何かが切れる音がした。

    終里(…今あいつはこっちを向いてない。『これ』を使えば…)

    取り出したのは、『ノコギリ』。
    大神の背中に、一気に駆け寄る。
     
    終里「コロしてやる!コロしてやる!」

    なおも振り返らない大神に、勝利を確信!
    『ノコギリ』を力一杯振りかぶり、飛び上がって、大神の頭めがけて一撃…!

    「…おろかな」

    飛び上がった瞬間、確かにそう聞こえた。

    終里(え?)

    見えない速度で繰り出された拳に、終里の上半身は吹き飛ばされた。

    『ノコギリ』が芝生の上に落ち、遅れて下半身のみの終里が芝生に落ちる。

    大神はそれを見届けず、ホテルに向かった。











  73. 73 : : 2014/01/02(木) 10:05:49
    14:15

    セレス(…何かよくないものが来る気配がしますわね)

    今セレス達はホテルの2階にあるレストランに居た。
    当然食料があるわけでもなく、収入はなかった。

    桑田「そろそろ小屋に戻ろうぜー」

    セレス「……」

    無言で、外を見る。

    葉隠「帰った方が安全だべ…」

    山田「…ん、セレス殿。少し顔色が悪いようですが…大丈夫ですかな?」

    セレス「……遅かったですわね」

    山田「え?」

    セレス「敵と戦う必要がありますわ。それも飛びっきりの強敵と」

    桑田「そ…それは誰なんだよ!?」

    セレス「大神さんですわ。今庭で、それはそれは丁寧に何かを探しているようですわ」

    桑田「その隙に逃げられねーのか!?」

    葉隠「無理だべ!あのオーガだぞ!」

    セレス「あら、戦うというのは、逃げることが前提ですわよ?」

    桑田・葉隠・山田「!」

    セレス「前に言った作戦、覚えてますでしょう?逃げるときの作戦を使いますわよ」



  74. 74 : : 2014/01/02(木) 11:40:23
    桑田「……わかった。俺がその作戦の要だからな。やるぜ!」

    葉隠「…桑田っち。作戦の通り『防弾チョッキ』を渡すべ。必ず返しに来てくれよ!」 

    セレス「場所は牧場の小屋。必ず落ち合いましょう」

    4人は手を合わせ、誓い合った。
    そして、桑田、セレスがレストランと外を繋ぐ階段にスタンバイ。

    山田、葉隠はホテルから抜ける階段にスタンバイした。

    桑田(いくぞ!)

    パァーーーーーーーーン!!!!

    大神「!」

    発砲音が鳴った。
    大神から少し離れた場所に銃弾が落ちる。

    セレス(届いたら、それで終わりだったのですけれど)

    大神が音の放たれた場所に向かった。

    桑田(来るっ!逃げろ!)

    合図に気づいた山田達が階段を駆け降りる。
    セレスも後を追った。

    桑田(よし!後は…)

    そして、大神が現れた。



    大神「桑田…先ほどの発砲は貴様だな」

    目の前に存在する、圧倒的な存在感。

    桑田(甲子園の決勝より、よっぽど緊張するぜ)

    大神「…返事はなしか」

    桑田「大神…お前は何を探してるんだ?」

    大神「朝日奈だ」

    桑田「悪いが、見てないな」

    大神「そうか。ならば、発砲に対する正当防衛をさせてもらう…」

    大神の拳が、桑田の頬をかする。
    間一髪で直撃しなかったのは桑田の運動神経がなせる技だろう。

    桑田(いきなりかよ!)

    大神(…少しできるな)

    桑田「冗談じゃねぇ!殺されてたまるか!」

    下がり、距離をとる。
    しかしその程度ではすぐに詰め寄られてしまうと気づき、全力で後方にダッシュ。

    大神も、それに続いて走り出した。

    レストラン内に生まれた2つの風が、鬼ごっこを始めた。







  75. 75 : : 2014/01/02(木) 21:41:38
    桑田「おっと!」

    大神「ぬぅ!」

    大神の攻撃を、ひょいひょいとかわしていく。
    自らが攻撃しようと思わなければ、避けきることは可能だと桑田は確信した。が、

    桑田(逃げ場がねぇ!)

    二つある階段にたどり着くには、目の前の大神を越えて行かなくてはいけない。

    桑田(……逃げ切るには、あれをするしかねぇな)

    ーーーーーーーーーー

    あれは2日目がまだ始まって2時間程の時。

    セレス「…つまりは宝くじ、ですわ」

    桑田「!」


    他の2人も衝撃を受けていたが、最も衝撃を受けていたのは桑田だった。

    セレス「あぁ、武器の配布が、ということですわ。私たちは当たりですわね」

    桑田「ど、どういうことなんだ!?」

    セレス「私の銃にはサイレンサーが付いています…」

    桑田「そんなことはわかってるけど…」

    セレス「ふふっ…あなたの『ハリセン』、取り外しが可能なのではないですか?」

    桑田「!」

    言葉の通り、紙と、持ち手部分とで取り外すことは可能だった。

    桑田「これで…どうするんだよ?」

    セレス「…ふふ、これは攻めるときも逃げるときも使えますわね」

    桑田・葉隠・山田「…?」
  76. 76 : : 2014/01/04(土) 03:53:28
    ものすごく亀更新となっていますが、お許しください。
    必ず完結させますので!
  77. 77 : : 2014/01/04(土) 10:55:18
    こちらも応援しています!
    2作品しているので仕方ありません!
  78. 78 : : 2014/01/04(土) 14:19:16
    パァン!

    突然鳴った銃声に、桑田、葉隠、山田は身を屈める。

    セレスのクスクスという笑い声が聞こえてきたので、桑田は飛び起き、セレスの胸ぐらを掴んだ。

    桑田「てめぇ…どういうことだよ」

    セレス「あら、レディに対して失礼ですわね」

    パンッ、と、胸ぐらを掴む手を振り払うと、セレスは口元を隠しながら、片手で『それ』を見せつけてきた。

    セレス「『ハリセン』の紙の部分で作った…『紙鉄砲』ですわ」

    桑田「…アポ?」

    セレス「私のサイレンサーを隠すのに使えますわね」

    桑田「…あ!」

    山田「なるほど!」

    葉隠「?」

    セレス「私が撃った瞬間、紙鉄砲を鳴らせば普通のピストルになりますわ。そうすれば、相手は紙鉄砲の音を発砲だと誤認する…」

    葉隠「あ…あーー!!」

    セレス「クスクス…使いよう、ですわね」

    セレス(もしかしたら、私たちは意図すべきして集まった存在なのかも知れませんね…)

    桑田(使えねえ『凶器』でも…使いようなんだ…)

    ーーーーーーーーーー

    桑田「へへっ!バケモンが!くらえ!」

    大神に見えない位置で、紙鉄砲を鳴らした!

    パァーーーーーン!!

    大神「ぬおぉ!」

    桑田(よしっ!ひるんだ!)

    その隙を、桑田は見逃さない。
    大神の足の間をスライディングの要領で抜けていった!

    桑田「よしっ!」ダッ

    大神は、まだ自分が撃たれたと錯覚していた。
    そう、あまりにリアルな思いこみは本当になるのだ。

    桑田は振り返らず、全力で小屋へと向かった。

    ーーーーーーーーーー

    桑田「やったぜ!」バタン!

    セレス「お疲れさま、ですわ」

    葉隠「よかった…生きてたんだべ!」

    桑田「おう。防弾チョッキは使わなかったぞ」

    山田「とりあえず、感覚は掴めましたぞ!後は生き残るだけですな!」

    セレス「ふふふ…」



  79. 79 : : 2014/01/04(土) 14:32:13
    18:00

    だんだんと辺りが暗くなってきた。

    霧切は、なれた暗闇の中を這いずる様に移動する。

    霧切(ずっと同じ所にいるのに、何もされないじゃない)

    コソコソと、それこそ黒光りするGの様な風貌は、あらゆる意味で人をよせつけない。

    霧切は、このコロシアイが始まった直後、誰とも戦わず生き残ることを選んだ。

    そのためには、誰にも見つかりそうもない場所で、7日間を過ごすこと。

    霧切は【超高校級の探偵】である。
    暗闇で過ごすことに、なれてしまっていた…。

    霧切(もう誰も信用できないわね)

    目の前で苗木くんがああなった時、私の中の何かが音をたてて崩れた。

    パリーーーーン!!

    …2度目だ。大切な人を失ったのは。
    今まで築き上げてきた私はもういなくなり、新しい私とこんにちは。
    …どうして、こうなったのだろう。

    いや、思い出した。
    私はこうなることを知っていた。
    いつから?修学旅行前から。

    そう、あれはーーーー




    NOW LOADING……
  80. 80 : : 2014/01/04(土) 14:32:47
    ここまで書いたところで、続きます。
    URLを貼るので少しお待ちください。
  81. 81 : : 2014/01/05(日) 19:16:36
    遅くなりました!続編です。
    http://www.ssnote.net/archives/6850

▲一番上へ

このスレッドは書き込みが制限されています。
スレッド作成者が書き込みを許可していないため、書き込むことができません。

著者情報
naoranaiyo

風邪は不治の病@秋のコトダ祭り

@naoranaiyo

この作品はシリーズ作品です

ダンガンバトルロワイアル シリーズ

「ダンガンロンパ 」カテゴリの人気記事
「ダンガンロンパ 」カテゴリの最新記事
「ダンガンロンパ 」SSの交流広場
【sn公式】ダンガンロンパ交流広場