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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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苗木「パンツハンター?」

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  1. 1 : : 2016/11/17(木) 16:25:59
    霧切「ええ、パンツハンター」

    苗木「えーと、ごめん霧切さん。知らないって言ったら怒る?」

    霧切「あら、本当に知らないのね」

    苗木「うん…」

    霧切「仕方ないわね…
    最近78期生…私たちのクラスメイトの女子のパンツが部屋から忽然と姿を消すという事件が多発しているのよ」

    苗木「は?」

    霧切「既に不二咲さん、朝日奈さん、腐川さん、大神さんのパンツは部屋に在庫すらないわ」

    苗木「ちょ、ちょっと待ってよ!
    部屋に置いてあるパンツを全部盗られるだなんて!そんなの信じられないよ!」

    霧切「ええ、私も信じていなかったわ…
    私のパンツが部屋から消えるまでは」

    苗木「え!?
    き、霧切さんまさか…!」

    霧切「ええ、パンツハントされてしまったの」

    苗木「パンツ盗られたでいいじゃん」

    霧切「いいえ、パンツハントでいきましょう」ギリッ

    苗木「こだわってるんなら別にいいけど…」

  2. 2 : : 2016/11/17(木) 16:31:43
    期待です!
  3. 3 : : 2016/11/17(木) 16:38:16

    霧切「パンツハントされたことに気づいたのは昨晩よ。お風呂に入ってスッキリして、さあパンツを履こうとタンスを引いたら…」

    苗木「…パンツが消えていた」

    霧切「そういうこと。察しがいいわね苗木君」

    苗木「この話の流れで分からない方がおかしいよ」

    霧切「そして今朝クラスの女子に聞き込みをしたら、さっき言ってた人たちが同じ被害に遭っていた…というわけよ」

    苗木「そうだったんだ…」

    霧切「盗まれ始めたのは先月に入ってから。最初の被害者は不二咲さんよ」

    苗木「そんなに前から!?全然知らなかったよ…」

    霧切「誰も信じてくれないだろうとみんな口を噤んでたみたいね」

    苗木「じゃあボクが『パンツハンター』なんて単語知ってるわけないじゃないか」

    霧切「そうね、さっき考えたもの」

    苗木「ねえ導入部分なんだったの?茶番?」

    霧切「とにかく、一刻も早く犯人を見つけてパンツを取り返さなきゃ」

    苗木「それはいいんだけど…」

    霧切「ん?どうかした?」

    苗木「霧切さん、お風呂に入る前に着用してたパンツは洗濯中?」

    霧切「…察しがいいわね苗木君」ポッ

    苗木「なんで買いに行かないんだよ!
    聞き込みよりも大事なものがあるだろ!」

    霧切「ち、違うの!別に興奮してるとかじゃなくて!」

    苗木「ノーパンで聞き込みして!たった今ノーパンで廊下で立ち話してるのに!?」

    霧切「込み上げてくるものがあるだけよ」ギリッ

    苗木「それを興奮してるって言うんだよ露出狂」

    霧切「仕方ないじゃない!目覚めてしまったんだから!」

    苗木「友達に露出癖を面と向かって晒されたボクの気持ちを考えてくれよ」


  4. 4 : : 2016/11/17(木) 16:50:29


    【ナエギ ノ ヘヤ】


    苗木「ほら、パンツ」

    霧切「気がきくわね」

    苗木「待ってよ霧切さん、何か言うことあるんじゃないの?」

    霧切「褒めてつかわすわ」

    苗木「スカートひん剥くぞ露出狂」

    霧切「どうもありがとうございます」

    苗木「どういたしまして」ニコッ

    霧切「全く…冗談が通じないなんて呆れるわ…」

    苗木「今ボクのほうがよっぽど呆れてるってことにまずは気づいてね?」

    霧切「それで」

    苗木(話逸らしやがったな)

    霧切(そんなんじゃないもん)

    苗木(こいつ、直接脳内に!?
    ていうか口調ブレッブレ!動揺しすぎ!)

    霧切「パンツハンターなのだけれど、被害に遭った人たち…私も含めて、姿を見たものはいないわ」

    苗木「誰も見たことないなら捜査は難しそうだね…」

    霧切「いいえ、勝機はあるわ」

    苗木「勝機?」

    霧切「やましい目的で監視カメラを学園中に配置してる江ノ島さん…
    彼女に協力してもらいましょう」

    苗木「どこからツッコめばいいの」

    霧切「とりあえず江ノ島さんの部屋に向かうわよ!」

    苗木「今日だけでクラスメイトのイメージがありえないぐらい変わってくよ」

    霧切「監視カメラの映像が私たちを待ってるわ!」

    苗木「テンションたかっ」

    霧切「夢だったのよ、監視カメラの映像を確認するの!」

    苗木「警察官になれば?」

  5. 5 : : 2016/11/17(木) 17:04:58


    【エノシマ ノ ヘヤ】


    霧切「す、すごい…部屋中モニターだらけ…」

    江ノ島「でっしょー?これで24時間365日、苗木を監視してるってわけ」

    苗木「やめていいかなこの学園」

    江ノ島「で、どしたの?」

    霧切「かくかくしかじか」

    江ノ島「なるほどね?」

    苗木「今のたった8文字で全部伝わってるとか嘘でしょ」

    江ノ島「パンツハンターか…それらしき人物は見た覚えないけどなぁ?」

    霧切「昨晩お風呂に入った時間、いつもより少し遅かったのよね」

    江ノ島「アタシが寝てた可能性を示唆してるわけね」

    霧切「あくまで可能性の話だけど」

    苗木「ボク帰っていい?」

    江ノ島「何時頃?」

    霧切「午前2時頃よ」

    江ノ島「OK、その時間の霧切の部屋の映像流すわ」ピッ



    霧切『苗木君…私を抱きしめて…』ヌギヌギ



    霧切「」

    苗木「マジかよ」

    江ノ島「ファーwww」

    霧切「な、苗木君!レディが服脱いでるのよ!そんなまじまじと画面を眺めないで頂戴!」

    苗木「大丈夫だよ霧切さん、この事は他のみんなには黙っておいてあげるから」

    霧切「」



    霧切『霧切さん…(イケボ)』ヌギヌギ

    霧切『…あったかい』スッポンポン



    江ノ島「全裸になったタイミングであのセリフはなに?www今日を見越してのギャグ?www」

    霧切「死ぬしかない」

    苗木「監視カメラの映像については自分で提案したくせに…」

    江ノ島「あ、風呂入った」



    ………



    江ノ島「特に何も映らないね」

    苗木「もしかして今回の件って霧切さんの自作自演じゃないの?」

    霧切「そ、そんなわけ!」

    江ノ島「静かに!」

    苗木・霧切「「!」」

    江ノ島「…巻き戻すよ、耳をすませて」

    苗木「う、うん…」

  6. 6 : : 2016/11/17(木) 17:37:03


    ………


    キィ…



    苗木「! い、今のって!」

    江ノ島「ドアを開く音…だけど姿が見えない」

    霧切「パンツハンターは監視カメラの存在をあらかじめ知っていたということ?」

    苗木「え?なんでそうなるの?」

    霧切「自分の姿を見えなくするよう細工をして、私の部屋に入ったとしたら…」

    苗木「そうか!監視カメラの存在を知らないと細工のしようもないのか!」

    江ノ島「でも待って、おかしい」

    霧切「え?どうしt……!?」

    苗木「タンスが勝手に開きだした!?」

    霧切「パンツが宙に浮いてる…CGかしら?」

    江ノ島「自分の姿だけを綺麗に消すなんてどんな技術だよ…」

    霧切「…あら?浮いてたパンツが消えたわね」

    江ノ島「…食べた?」

    霧切「な…!?」

    江ノ島「宙に浮いて、突然消える…
    パンツハンターの姿だけが映ってない今、考えられる可能性はそれしかない」

    霧切「わ、私のパンツを…」

    苗木「霧切さん…」

    霧切「ひぐっ…ううっ…私のパンツ…」ボロボロ

    苗木「……泣くほど大事だったの?」

    霧切「…」コクッ

    苗木「どうして?」

    霧切「…あのパンツ、苗木君が寝てる間にこっそり苗木君に履かせたパンツなの」グスッ

    苗木「は?」

    霧切「苗木君成分をたっぷり染み込ませた逸品だから洗わないで保管してたのに…」

    江ノ島「可哀想に…絶望的…」ホロリ

    苗木「え、じゃあなに?あのパンツはボクが履いたパンツってこと?」

    霧切「そうよ…苗木君のナニがナニしたパンツよ…」

    苗木「…」
  7. 7 : : 2016/11/17(木) 17:45:51


    苗木「オボロロロロロロロロロロ」


    霧切「きゃあっ!?」

    苗木「」バタッ

    江ノ島「突然吐いたと思ったら苗木が倒れた!」

    霧切「待って!嘔吐物の中にあるこれって…!」

    江ノ島「ていうかこれ全部パンツ!!!」

    霧切「どういうこと…?」

    江ノ島「どうもこうもないよ…多分パンツハンターの正体は…」

    苗木「」

    霧切「でもどうして?苗木君は監視カメラの存在なんて知らなかったのよ?」

    江ノ島「聞いたことがある…希望ヶ峰学園が毎年1人、抽選で選んだ異常性癖者をスカウトするっていう噂…」

    霧切「それが苗木君…?」

    江ノ島「きっと女の子のパンツを食べる日々を送ってたんだよ…それが男の、ましてや自分が履いたパンツを食べていたと知ってしまったから…」

    霧切「そんな…」

    江ノ島「それ言うなら不二咲男なのにな」

    霧切「彼の中では女の子だったというのとね」

    江ノ島「さて、どうしようかこのパンツ食い野郎」

    霧切「…」
  8. 8 : : 2016/11/17(木) 18:00:21


    【???】


    苗木「ッ…こ、ここは…?」

    苗木(椅子にふんじばられてる…身動きが取れない…)

    苗木「くそ…記憶が曖昧だ…確かボクは江ノ島さんの部屋で監視カメラの映像を……監視カメラ…」

    苗木「!!!
    自分で履いたパンツを食べていただなんて…なんてことを…!」



    ???「よお、お前が78期生の【超高校級のパンツハンター】か」

    苗木「…君は?」

    日向「俺の名前は日向創…お前と同じく【超高校級のパンツハンター】だ」

    苗木「まさか先輩…?」

    日向「78期生のパンツハンター、期待してたんだけどな…」

    苗木「ま、待ってください!男のパンツに需要なんて…!」

    日向「いいや、あるね」

    苗木「!」

    日向「男のパンツを受け入れられないようじゃ、パンツハンターとしては青二才だな」

    苗木「クッ…!」

    日向「で、だ」

    苗木「…?」

    日向「俺は今日ある依頼を受けている
    …『苗木誠にパンツを食べさせてあげてほしい』ってな」

    苗木「え…?」

    日向「まずここは地下だ。パンツハンターだとバレてしまったら収容される…入学式の時に言われたよな?」

    苗木「そうだった…くそ…」

    日向「次に、これはパンツだ」スッ


    フワッ


    苗木「この甘いバラの香り…!まさか!」

    日向「ああ、霧切響子のパンツだ」

    苗木「どうして?霧切さんは露出狂じゃ…!」

    日向「お前のために一肌脱いだんだよ。ああ、脱いでたのは今までで、今回は履いたのか」

    苗木「霧切さん…どうして…」

    日向「…ほらよ」


    パサッ


    苗木「椅子に縛られてるから拾えません…」

    日向「甘ったれるな!」ボコッ‼︎

    苗木「いったぁ!?」

    日向「そんな拘束がなんだ!お前は今何をしなきゃならないんだ!パンツハンターとしての誇りはどこへやった!?」

    苗木「パンツハンターとしての…誇り…」

    日向「…後は自分で考えろ、じゃあな」クルッ

    苗木「ま、待ってください!日向先輩!」

    日向「…なんだ」

    苗木「ありがとうございます」

    日向「…それは霧切に言ってやれ」

    苗木「…」

  9. 9 : : 2016/11/17(木) 23:52:48



    【キボウガミネガクエン コウシャマエ】

    霧切「…」

    霧切(苗木君今頃どうしているかしら…)

    苗木「霧切さん!」ムシャムシャ

    霧切「苗木君…!」

    苗木「これ、ありがとう」ムシャアッ

    霧切「いいのよ、たかがパンツなんだから」

    苗木「そう言ってくれると救われる、かな」モキュモキュ

    霧切「…ねえ、苗木君」

    苗木「そう、ボクがパンツハンターだ」

    霧切「これでもし違ったとしたらどうしようかと思うわよ」

    苗木「ははは、だよね…」

    霧切「でもどうして?今まではパンツハンターとしての才能を片鱗にも見せてこなかったのに…」

    苗木「我慢してたんだよ、ボクはずっと」

    霧切「え?」

    苗木「本当はみんなのパンツを食べる気なんてなかったんだ。だけどパンツを食べない日々は徐々にボクの体を、心を蝕んでいった」

    苗木「ある日、朝目覚めるとすこぶる体調が良い日があってさ」

    霧切「それってもしかして…」

    苗木「うん、霧切さんが思ってる通りだよ。最初はパンツを卒業できたんだって喜んでたんだけどね」

    霧切「あなたは寝ている間に無意識にパンツを…」

    苗木「だから霧切さんから話を聞いたときは本当に驚いたよ!そして犯人がボクなのかをハッキリさせたかった」

    霧切「それで苗木君はバレるリスクを背負って私に協力をしたのね」

    苗木「うん、ボクじゃないって信じたかったからね。まあ結果はご覧の通り、無断で地下から抜け出しちゃったから生徒としての権利を剥奪されちゃったよ」

    霧切「そ、そんな!苗木君はじゃあもう…」

    苗木「パンツがあればボクは生きていけるからね、たまにパンツハントしながら世界各地を旅行するつもり」

    霧切「…そう」

    苗木「…」

    霧切「…」

    苗木「…それじゃあ、行くね」

    霧切「…!」

    苗木「霧切さん、キミがボクにパンツを届けてくれたこと、すごく嬉しかったよ。じゃあね」

    霧切「あ…」

  10. 10 : : 2016/11/18(金) 00:01:26

    霧切「待って!待って苗木君!」

    苗木「!」

    霧切「あの、その…パンツハントなんてしなくていいわよ」

    苗木「え?」

    霧切「私が一緒について行って、パンツを摂取したい時に脱げばいいでしょう?」

    苗木「ちょ、待ってよ霧切さん!そんなの霧切さんに悪いし、何より霧切さんには学園生活が…」

    霧切「あら、私は苗木君がいない学園生活なんてまっぴらごめんよ?」

    苗木「霧切さん…」

    霧切「あなたはパンツを摂取したい、私は見えるか見えないかのギリギリのスリルを…欲を言えば見えちゃったぐらいを楽しみたい。これって利害の一致でもあるのではないかしら?」

    苗木「そ、それはそうかもしれないけど!でも…」

    霧切「いいから、行くわよ」スタスタ

    苗木「あ、ちょっと霧切さん!待ってよ!」

    霧切「私に指図するなんて、苗木君のくせに生意気よ?」

    苗木「ははは、ごめんごめん…」



    霧切(私たちは進んでゆく、この広い世界を)

    苗木(時には困難だってあるだろう、進めなくなる時もあるかもしれない)

    霧切(だけど私には苗木君が)

    苗木(ボクには霧切さんのパンツがあるから)

    霧切(きっとどこまでも行ける)

    苗木(ボクたちなら、どんな困難だって乗り越えられる…!)


    霧切・苗木「「希望は前に進むんだ!」」





    おしまい♪♪♪♪♪♪♪♪♪
  11. 11 : : 2016/11/18(金) 00:03:39

    初めまして、ドンと申します。
    このレスまで読んで下さっているであろう皆様、お目汚し失礼したしました。
    読了感謝致します。

    もしまた機会があればお会いいたしましょう。
    それでは。
  12. 12 : : 2016/11/18(金) 00:06:09
    >>2
    風は不治の病さん、ご期待ありがとうございました。素早くレスを下さりましたので、ここまでの励みとさせて頂きました。
  13. 13 : : 2016/11/18(金) 00:37:58
    めちゃくちゃ面白かったです…www
    これからのご活躍も期待しています(^-^)

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kanan0210

ドン

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